JPH11185148A - 自動販売機のカップ供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ収容部材から押し出されたカップ列が
カップ搬出装置の筒状部材内の正規位置に収まり、補充
用カップ収容部材にカップ列を補充すべくカップ供給装
置のカバーを開けても筒状部材に収容されたカップ列が
筒状部材の側壁の開放部を通って作業員側へ倒れてこな
い自動販売機のカップ供給装置を提供する。 【解決手段】 上下に積み重ねられた複数のカップから
成るカップ列を収容する馬蹄形断面の筒状部材と筒状部
材に収容されたカップ列の下端からカップを一つずつ搬
出するカップ搬出機構とを有する複数のカップ搬出装置
と、カップ搬出装置に補給されるカップ列を収容する複
数のカップ収容部材と、カップ収容部材を所定位置に移
動させるカップ列移動手段と、所定位置に移動したカッ
プ収容部材のカップ列をカップ搬出装置側ヘ押し出すカ
ップ列投入手段とを備え、カップ搬出装置の筒状部材の
側壁開放端に、筒状部材の内側へ突出する柔軟なシート
材料からなる案内部材が八の字状に外開きに取り付けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動販売機のカップ
供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】飲料をカップに注いで販売する自動販売
機は、上下に積み重ねられた複数のカップから成るカッ
プ列を収容する馬蹄形断面の筒状部材と筒状部材に収容
されたカップ列の下端からカップを一つずつ搬出するカ
ップ搬出機構とを有する複数のカップ搬出装置と、カッ
プ搬出装置に補給されるカップ列を収容する複数のカッ
プ収容部材と、カップ収容部材を所定位置に移動させる
カップ列移動手段と、所定位置に移動したカップ収容部
材のカップ列をカップ搬出装置側ヘ押し出すカップ列投
入手段とを有するカップ供給装置を備えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の自動販売機のカ
ップ供給装置には、カップ収容部材からカップ列が押し
出される際に勢いが付き過ぎてカップ列がカップ搬出装
置の筒状部材内の正規位置に納まらずカップの搬出が困
難になる、カップ収容部材にカップ列を補給すべくカッ
プ供給装置のカバーを開けると筒状部材に収容されたカ
ップ列が筒状部材の側壁の開放部を通って作業員側へ倒
れてくる等の問題があった。本発明は上記問題に鑑みて
なされたものであり、カップ収容部材から押し出された
カップ列がカップ搬出装置の筒状部材内の正規位置に収
まり、カップ収容部材にカップ列を補給すべくカップ供
給装置のカバーを開けても筒状部材に収容されたカップ
列が筒状部材の側壁の開放部を通って作業員側へ倒れて
こない自動販売機のカップ供給装置を提供することを目
的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、上下に積み重ねられた複数のカ
ップから成るカップ列を収容する馬蹄形断面の筒状部材
と筒状部材に収容されたカップ列の下端からカップを一
つずつ搬出するカップ搬出機構とを有する複数のカップ
搬出装置と、カップ搬出装置に補給されるカップ列を収
容する複数のカップ収容部材と、カップ収容部材を所定
位置に移動させるカップ列移動手段と、所定位置に移動
したカップ収容部材のカップ列をカップ搬出装置側ヘ押
し出すカップ列投入手段とを備え、カップ搬出装置の筒
状部材の側壁開放端に、筒状部材の内側へ突出する柔軟
なシート材料からなる案内部材が八の字状に外開きに取
り付けられていることを特徴とする自動販売機のカップ
供給装置を提供する。本発明に係る自動販売機のカップ
供給装置においては、カップ搬出装置の筒状部材の側壁
開放端に八の字状に外開きに取り付けられた柔軟なシー
ト材料からなる案内部材によって、筒状部材ヘ押し込ま
れるカップ列の勢いが減殺されるので、カップ列は筒状
部材内の正規位置に収まる。八の字状に外開きに取り付
けられた案内部材の内端部は筒状部材の内側へ裾狭まり
に突出しているので、一旦筒状部材内に収容されたカッ
プ列は、案内部材の内端部に邪魔されて筒状部材の側壁
の開放部を通って筒状部材から倒れ出ることはできな
い。従って、カップ収容部材にカップ列を補給すべくカ
ップ供給装置のカバーを開けても筒状部材に収容された
カップ列が筒状部材の側壁の開放部を通って作業員側へ
倒れてこない。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る自動販売機
のカップ供給装置を図１〜１０に基づいて説明する。
尚、本発明が下記実施例に限定されないことは言うまで
もない。カップ供給装置は、上下方向に積み重ねられた
複数のカップ１から成るカップ列の下端からカップ１を
一つずつ搬出する複数のカップ搬出装置１０と、カップ
搬出装置１０に補給されるカップ列を収容する複数のカ
ップコラム２０と、カップコラム２０を所定の案内軌道
に沿って移動させる第１のカップ列移動機構３０と、カ
ップ搬出装置１０を第１のカップ列移動機構３０の所定
位置に移動させる第２のカップ列移動機構４０と、第１
のカップ列移動機構のカップコラム２０から第２カップ
列移動機構４０のカップ搬出装置１０にカップ列を投入
するカップ列投入機構５０とから構成されている。

【０００６】カップ搬出装置１０は、上下に積み重ねら
れた複数のカップ１から成るカップ列を収容する馬蹄形
断面の上下に延在する筒状部材１１を有している。筒状
部材１１の側壁開放端に、筒状部材１１の内側へ突出す
る柔軟なシート材料からなる帯板状の案内部材１１ａが
八の字状に外開きに取り付けられている。シート材料と
してゴムシート、軟質プラスチック製シート等が挙げら
れる。カップ搬出装置１０は、筒状部材１１に収容され
たカップ列の下端からカップ１を一つずつ搬出するカッ
プ搬出機構１２を有している。カップ搬出機構１２は、
カップ１を周面側から囲むように環状に形成されたケー
ス１３と、ケース１３内に周方向に等間隔で設けられた
多数の搬出子１４とから成り、ケース１３の中央にカッ
プ列を保持するようになっている。各搬出子１４は周面
にカップ１の周縁に係合する螺旋状の溝（図示せず）を
有し、各搬出子１４を図示しない駆動手段によって互い
に同一方向に回転させることにより、カップ１をカップ
列の下端から一つずつ分離させて下方ヘ搬出するように
なっている。複数のカップ搬出装置１０が、互いに周方
向に間隔を隔てて円弧状に配設されている。筒状部材１
１の側壁開放端は前記円弧の径方向外方ヘ差し向けられ
ている。

【０００７】カップコラム２０は、上下に延在する収容
筒２１と、収容筒２１の上端及び下端に取付けられた支
持板２２、２３とから成り、収容筒２１内に上下に積み
重ねられた複数のカップ１から成るカップ列が収容され
るようになっている。収容筒２１は一側面が開放されて
おり、開放部に開閉板２１ａが設けられている。開閉板
２１ａは幅方向の一端に上下に延在するシャフト２１ｂ
を有し、シャフト２１ｂは上下端を支持板２２、２３に
回転自在に支持されるとともに、スプリング２１ｃによ
って開放部閉鎖状態に保持されている。上方の支持板２
２は上面の中央に位置する係止ローラ２２ａと、上面の
側方に位置する２つのガイドローラ２２ｂとを有し、ロ
ーラ２２ａ、２２ｂはそれぞれ垂直軸を中心に回動自在
に設けられている。下方の支持板２３は下面の中央に位
置する係止ローラ２３ａと、下面の側方に位置する２つ
のガイドローラ２３ｂと、下面の両端に位置する２つの
走行ローラ２３ｃとを有し、係止ローラ２３ａ、ガイド
ローラ２３ｂは垂直軸を中心に、走行ローラ２３ｃは水
平軸を中心にそれぞれ回動自在に設けられている。

【０００８】第１のカップ列移動機構３０は、カップコ
ラム２０を案内する上下一対のガイドレール３１と、カ
ップコラム２０の上下に配置された一対の基板３２と、
カップコラム２０をガイドレール３１に沿って移動させ
る上下一対の駆動レバー３３とから成る。ガイドレール
３１にはカップコラム２０のガイドローラ２２ｂ、２３
ｂが係合しており、カップコラム２０の走行ローラ２３
ｃはカップコラム２０の自重を受けながら下方の基板３
２上を転動するようになっている。ガイドレール３１は
装置本体の幅方向に長く形成されるとともに、その周方
向の一部区間が分離可能に形成されている。即ち、ガイ
ドレール３１は基板３２に固定された固定レール部３１
ａと、第２のカップ列移動機構４０側に固定された分離
レール部３１ｂとから成り、固定レール部３１ａと分離
レール部３１ｂとを互いに連通させることにより、無端
状の案内軌道を形成するようになっている。駆動レバー
３３は基板３２に回転自在に取付けられ、図示しない駆
動手段によって一端側を支点に一定方向に回転するよう
になっている。駆動レバー３３は固定レール部３１ａの
一端側に位置するカップコラム２０の係止ローラ２２
ａ、２３ａに係合し、カップコラム２０を分離レール部
３１ｂを介して固定レール部３１ａの他端側まで押圧し
ながら回動すると、カップコラム２０の係止ローラ２２
ａ、２３ａから離脱するようになっている。

【０００９】第２のカップ列移動機構４０は、カップ搬
出装置１０と一体に回転する上下一対の回転板４１、４
２と、回転板４１、４２を回転自在に支持する上下一対
の支持板４３、４４とから成り、回転板４１、４２は上
下方向に延びるシャフト４５に固定されている。回転板
４１、４２の周方向一部には第１のカップ列移動機構３
０の分離レール部３１ｂが固定されている。回転版４
１、４２に、周方向に互いに間隔を隔てて配設された複
数の筒状部材１１の上下端が固定され、回転板４２の下
方に、筒状部材１１に対峙して複数のカップ搬出機構１
２が互いに周方向に間隔を隔てて配設されている。カッ
プ搬出機構１２は、回転板４２に設けた複数のカップ挿
通用の孔４２ａにそれぞれ連通するように取付けられて
いる。カップ搬出機構１２は環状のケース１３の一部が
上下に重なり合うように上下方向に互い違いに配置され
ている。支持板４３、４４はそれぞれ第１のカップ列移
動機構３０の基板３２に固定され、上方の支持板４３に
はシャフト４５が回動自在に挿通されている。上方の支
持板４３はその上面側にシャフト４５の上端側に巻回す
るスプリング４３ａを有し、スプリング４３ａを介して
シャフト４５を懸架している。下方の支持板４４はカッ
プ搬出装置１０を挿通する孔４４ａを有し、その周囲に
転動自在な複数のローラ４４ｂを介して下方の回転板４
２を支持している。回転板４２は図示しない駆動装置に
よって回転駆動される。

【００１０】カップ列投入機構５０は回動自在な押圧板
５１を有し、押圧板５１を図示しないモータによって回
動することより、カップコラム２０のカップ列を外部に
押し出すようになっている。上記構成を有するカップ供
給装置は、図示しないカバーに周囲を覆われて、自動販
売機内に配設されている。

【００１１】以上のように構成されたカップ供給装置に
おいて、カップ搬出装置１０にカップ１を補給する際に
は、第１のカップ列移動機構３０の駆動レバー３３によ
ってカップコラム２０がガイドレール３１に沿って移動
し、前記カップ搬出装置１０に補給されるカップ１を収
容した所定のカップコラム２０が固定レール部３１ａの
一端側、即ち第１のカップ列移動機構３０のカップ補給
位置に移動する。固定レール部３１ａの一端側に位置し
ていたカップコラム２０が駆動レバー３３によって移動
されると、固定レール図３１ａの他端側に移動したカッ
プコラム２０によって他のカップコラム２０が押圧され
ることから、各カップコラム２０を固定レール部３１ａ
の一端側に順次移動させることができる。次に、目的の
カップコラム２０が固定レール部３１ａの一端側に移動
すると、第２のカップ列移動機構４０の回転板４２が回
転し、カップ１を補給しようとするカップ搬出装置１０
が第１のカップ列移動機構３０の固定レール部３１ａの
一端側に臨む位置、即ち第２のカップ列移動機構４０の
カップ補給位置に移動される。第２のカップ列移動機構
４０の回転板４２が回転すると、ガイドレール３１の分
離レール部３１ｂに入れ替わってカップ搬出装置１０が
分離レール部３１ｂの分離した位置（補給位置）に移動
するので、カップ搬出装置１０を第１のカップ列移動機
構３０の固定レール部３１ａの一端側に臨む位置に順次
移動させることができる。次に、目的のカップ搬出装置
１０が補給位置に移動すると、カップ列投入機構５０の
押圧板５１が回動し、カップコラム２０のカップ列が押
圧板５１によってカップ搬出装置１０側に押し出され
る。

【００１２】カップコラム２０では側面の開放部が開閉
板２１ａによって閉鎖されているため、カップ列がカッ
プコラム２０の移動時等においてもカップコラム２０内
に確実に保持される。カップコラム２０からカップ搬出
装置１０にカップ列を補給する際には、図１０に示すよ
うにカップ列が押圧板５１によって押圧されると、開閉
板２１ａがカップ列に押圧されて回動し、開閉板２１ａ
が開放されてカップ列が押し出される。

【００１３】カップコラム２０から押し出されたカップ
列は、カップ搬出装置１０の筒状部材１１へ向けて押圧
される。カップ列は筒状部材１１の側壁開放端に八の字
状に外開きに取り付けられた取り付けられた柔軟なシー
ト材料からなる案内部材１１ａに衝突し、案内部材１１
ａに案内されつつ筒状部材１１内へ押し込まれる。柔軟
なシート材料からなる案内部材１１ａに衝突することに
よって、筒状部材１１ヘ押し込まれるカップ列の勢いが
減殺されるので、カップ列は筒状部材１１内の正規位
置、すなわち回転板４２に形成されたカップ挿通穴４２
ａの直上位置に収まる。従って、カップ１の搬出に支障
を来すおそれは無い。八の字状に外開きに取り付けられ
た案内部材１１ａの内端部は筒状部材１１の内側へ裾狭
まりに突出しているので、一旦筒状部材１１内に収容さ
れたカップ列は、案内部材１１ａの内端部に邪魔されて
筒状部材１１の側壁開放部を通って筒状部材１１から倒
れ出ることはできない。従って、カップコラム２０にカ
ップ列を補充すべくカップ供給装置のカバーを開けても
筒状部材１１に収容されたカップ列が筒状部材１１の側
壁開放部を通って作業員側へ倒れてくる恐れは無い。

【００１４】

【発明の効果】本発明に係る自動販売機のカップ供給装
置においては、カップ搬出装置の筒状部材の側壁開放端
に八の字状に外開きに取り付けられた柔軟なシート材料
からなる案内部材によって、筒状部材ヘ押し込まれるカ
ップ列の勢いが減殺されるので、カップ列は筒状部材内
の正規位置に収まる。八の字状に外開きに取り付けられ
た案内部材の内端部は筒状部材の内側へ裾狭まりに突出
しているので、一旦筒状部材内に収容されたカップ列
は、案内部材の内端部に邪魔されて筒状部材の側壁の開
放部を通って筒状部材から倒れ出ることはできない。従
って、カップ収容部材にカップ列を補給すべくカップ供
給装置のカバーを開けても筒状部材に収容されたカップ
列が筒状部材の側壁の開放部を通って作業員側へ倒れて
こない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る自動販売機のカップ供給
装置の一部断面正面図である。

【図２】図１のカップ供給装置の平面図である。

【図３】図１のカップ供給装置のカップコラムの要部拡
大図である。

【図４】図１のカップ供給装置のカップコラムの要部拡
大図である。

【図５】図１のカップ供給装置のカップ搬出機構の平面
図である。

【図６】図１のカップ供給装置のカップ搬出機構の正面
図である。

【図７】図１のカップ供給装置のカップコラムの側面図
である。

【図８】図１のカップ供給装置のカップ投入機構の平面
図である。

【図９】図１のカップ供給装置の動作説明図である。

【図１０】図１のカップ供給装置のカップ投入機構の動
作説明図である。

【符号の説明】

１ カップ １０ カップ搬出装置 １１ 筒状部材 １１ａ 案内部材 ２０ カップコラム ３０ 第１のカップ列移動機構 ４０ 第２のカップ列移動機構 ５０ カップ投入機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下に積み重ねられた複数のカップから
   成るカップ列を収容する馬蹄形断面の筒状部材と筒状部
   材に収容されたカップ列の下端からカップを一つずつ搬
   出するカップ搬出機構とを有する複数のカップ搬出装置
   と、カップ搬出装置に補給されるカップ列を収容する複
   数のカップ収容部材と、カップ収容部材を所定位置に移
   動させるカップ列移動手段と、所定位置に移動したカッ
   プ収容部材のカップ列をカップ搬出装置側ヘ押し出すカ
   ップ列投入手段とを備え、カップ搬出装置の筒状部材の
   側壁開放端に、筒状部材の内側へ突出する柔軟なシート
   材料からなる案内部材が八の字状に外開きに取り付けら
   れていることを特徴とする自動販売機のカップ供給装
   置。