JPH08198434A - 薬剤の払出し方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランダムに収納されたアンプル等の薬剤を破
損させることなく長さ方向の向きを一定にして１本づつ
取り出せるようにした薬剤払出し装置を提供する。 【構成】 円筒形の薬剤収納容器１の一側に供給口４を
形成し、胴体２の前側部取出し口５を形成する。薬剤収
納容器１の内部に組込んだ回転ロータ１０を一対の端板
１１、１２の外周部間に複数の整列体１３を一つの薬剤
が収納可能な間隔をおいて等間隔に取付けた構成とす
る。供給口４から回転ロータ１０内にアンプルが薬剤に
収納された状態で回転ロータ１０を一方向に回転し、整
列体１３間に侵入した薬剤を胴体２の内周に沿って周方
向に搬送して取出し口５から排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、アンプルや、バイア
ル、カプセル、細長い錠剤あるいは丸薬等の薬剤を１つ
ずつ取り出せるようにした薬剤払出し装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】アンプルを保管し、必要に応じて必要数
のアンプルを１本ずつ取り出すようにしたアンプル払出
し装置は、実開平５−８６８７３号公報、実公平６−１
４７５３号公報に記載されている。

【０００３】ところで、上記公報に記載されたアンプル
払出し装置においては、カートリッジ内に整列されたア
ンプルを１つずつ取り出す構成であるため、アンプルが
無くなると、カートリッジにアンプルを補充する必要が
ある。

【０００４】このとき、アンプルはカートリッジに１本
毎注意深く整然と並べる必要があり、補充に非常に手間
がかかるという問題がある。

【０００５】実公平６−６５３２９号公報には、傾斜状
に配置された上部筒体の下端に下部筒体を回転自在に接
続し、その下部筒体の内周にアングル材を取付け、下部
筒体の下端開口を閉じる底板に吐出口を形成し、上部筒
体から下部筒体内に滑り落下するアンプルを下部筒体と
共に回転するアングル材で抄い上げて周方向に搬送し、
そのアンプルを吐出口の位置において排出させるように
した注射剤払い出し装置が記載されている。

【０００６】上記注射剤払い出し装置においては、下部
筒体の内面に取付けたアングル材でアンプルを抄い上げ
て吐出口から排出させるため、上部筒体内にアンプルが
ランダムに投入されても姿勢を一定として払い出すこと
ができ、アンプルの補充が容易であるという特徴を有す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記注射剤
払い出し装置においては、下部筒体の回転時において、
アングル材で支持されたアンプルを吐出口から滑り落下
させるため、アンプルが吐出口を通過するとき、アンプ
ルの後端部は周方向に移動するアングル材で持ち上げら
れることになり、アンプルが吐出口の位置において狭ま
り、あるいは破損する危険がある。

【０００８】この発明の課題は、薬剤収納容器内にラン
ダムに収納されたアンプル等の細長い薬剤を破損させる
ことなく１つずつ確実に払い出すことができるようにし
た薬剤払出し装置を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明に係る薬剤の払出し方法においては、円
形、長円形又は楕円形から成る胴体の両側に側板を設け
た薬剤収納容器の内側に上記胴体の内周に沿って移動す
る多数の整列体を組込み、その整列体の間隔を薬剤の一
つが収納可能な大きさとし、上記薬剤収納容器の一側に
形成した供給口から胴体の底部に位置する整列体上に多
数の薬剤をランダムに供給した状態で上記整列体を一方
向に移動させ、その整列体間に侵入した薬剤を整列体に
より胴体の内周に沿って掻き上げて胴体に形成された取
出し口より排出させる構成を採用している。

【００１０】また、この発明に係る第１の薬剤払出し装
置においては、薬剤がランダムに供給される供給口を一
側に有し、他側が閉塞された円筒形の薬剤収納容器と、
その薬剤収納容器の内部に組込まれた回転ロータとから
成り、前記回転ロータは一対の端板の外周部間に薬剤収
納容器の軸方向に長く延び、その薬剤収納容器の内周に
沿って旋回動する複数の整列体を上記薬剤の１つが収納
可能な間隔をおいて設けた構成とし、その回転ロータの
供給口と対向する端板を環状板とし、前記薬剤収納容器
における円形胴体の前側部に前記整列体により薬剤収納
容器の内周に沿って掻き上げられる薬剤の取出し口を形
成した構成を採用している。

【００１１】第２の薬剤払出し装置においては長円形の
胴体の両側に側板を設けた薬剤収納容器を、上記胴体の
両端の半円筒部が上下に位置するよう傾斜状に設け、そ
の薬剤収納容器の一側に供給口を形成し、上記胴体の底
板上部に薬剤の取出し口を設け、薬剤収納容器の内部に
一方向に移動される左右一対のエンドレス部材を配置
し、その左右のエンドレス部材間に複数の整列体を薬剤
の１つが収納可能な間隔をおいて取付け、胴体の底板上
を取出し口に向けて移動する整列体の移送路上に重なり
合って移送される薬剤の上部の薬剤の移動を停止させる
ストッパを設けた構成を採用している。

【００１２】第３の薬剤払出し装置においては、円形の
胴体の両側に側板を設けた薬剤収納容器の一側に薬剤が
ランダムに供給される供給口を形成し、胴体の前側部に
薬剤の取出し口を設け、上記薬剤収納容器の内部両側に
一方向に移動される左右一対のエンドレス部材を設け、
その左右のエンドレス部材間に前記胴体の内周に沿って
移動する板状の整列体を細長い薬剤の一つが収納可能な
間隔をおいて取付けた構成を採用している。

【００１３】第４の薬剤払出し装置においては、円形の
胴体の両側に側板を設けた薬剤収納容器の一側に薬剤が
ランダムに供給される供給口を形成し、上記胴体の前側
部に薬剤の取出し口を設け、胴体の内部両側に円形軌道
路を設け、その円形軌道路に沿って転動自在のローラを
両端に有し、一方向への移動時に胴体の内周に沿って薬
剤を掻き上げ移動させる棒状の整列体を上記薬剤の１つ
が収納可能な間隔をおいて移動自在に設け、各整列体を
一方向に移動させる送り機構を設けた構成を採用してい
る。

【００１４】

【作用】上記のように、胴体の内周に沿って移動する整
列体の間隔を薬剤の１つが収納可能な大きさとしたこと
により、供給口からその整列体上に多数の薬剤を供給し
て整列体を一方向に移動させると、長手方向が整列体の
長手方向と一致する薬剤は、上記整列体間に侵入する。
整列体間の薬剤は整列体により胴体の内周に沿って掻き
上げられ、取出し口から排出される。

【００１５】

【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【００１６】図１乃至図３に示すように、いま、例え
ば、アンプルの払出しを例にとって説明すると、アンプ
ルが収納される薬剤収納容器１は、円形胴体２の両側に
一対の側板３ａ、３ｂを設けた構成とされている。

【００１７】一対の側板３ａ、３ｂのうち、一方の側板
３ａには多数のアンプルＡがランダムに供給される供給
口４が設けられている。一方、胴体２の前側部には取出
し口５が形成されている。

【００１８】薬剤収納容器１の内部に組込まれた回転ロ
ータ１０は、一対の円形の端板１１、１２の外周部間に
薬剤収納容器１の軸方向に長く延びる複数の整列体１３
を等間隔に設けた構成とされている。

【００１９】一対の端板１１、１２のうち、薬剤収納容
器１の供給口４と対向する端板１１は環状板から成り、
上記供給口４からアンプルＡを供給すると、そのアンプ
ルＡは回転ロータ１０内に侵入するようになっている。

【００２０】回転ロータ１０の他方の端板１２には軸１
４が固定され、その軸１４は薬剤収納容器１の側板３ｂ
を貫通している。この軸１４は図示省略した駆動装置に
よって回動される。

【００２１】また、整列体１３は帯状の板体から成り、
その整列体１３は回転ロータ１０の放射方向に延びてい
る。この整列体１３の間隔は１本のアンプルＡが収納可
能な大きさとされている。

【００２２】実施例で示す薬剤払出し装置は上記の構造
から成り、アンプルＡの払出しに際しては、薬剤収納容
器１を固定し、供給口４から回転ロータ１０内に多数の
アンプルＡを供給して回転ロータ１０を図２の矢印方向
に回転させる。

【００２３】ここで、アンプルＡの供給は、人手によっ
て供給口４に投入してもよく、図３に示すように、供給
口４に薬剤供給容器６の下部出口を接続し、その薬剤供
給容器６内のアンプルＡを供給口４に自然落下させるよ
うにしてもよい。

【００２４】回転ロータ１０内に多数のアンプルＡが供
給された状態において、その回転ロータ１０を図２の矢
印方向に回転させると、アンプルＡは撹拌され、長手方
向が回転ロータ１０の軸方向に一致するアンプルＡは整
列体１３間に侵入する。整列体１３間のアンプルＡは回
転ロータ１０の回転によって胴体２の内周に沿って周方
向に搬送され、取出し口５の位置まで搬送されると、そ
の取出し口５から外部に排出される。

【００２５】取出し口５には排出シュート７が接続さ
れ、その排出シュート７にセンサＰＨが取付けられてい
る。センサＰＨはアンプルＡの通過を検出し、予め設定
されたアンプルＡが通過したことを上記センサＰＨが検
出すると、回転ロータ１０が停止し、アンプルＡの払出
し動作を終了する。

【００２６】図２に示すように、板体から成る整列体１
３のロータ内径側の側縁に弾性部材１５を取付けておく
と、回転ロータ１０の回転によって、その回転ロータ１
０内で攪拌されるアンプルＡが整列体１３に対する衝突
によって破損するのを防止することができる。

【００２７】また、図２に示すように、回転ロータ１０
の内側に整列体１３の間隔より大きい緩衝材１６を収納
しておくと、アンプルＡ同士の衝突を避けることができ
るため、アンプルＡの破損を防止することができる。

【００２８】図１および図２に示すように、薬剤収納容
器１の供給口４を有する端板３ａの内面に回転ロータ１
０の内部に侵入する板状の弾性部材８を取付け、その弾
性部材８の取出し口５と対向する一側部を整列体１３の
ロータ内径側の側縁に近接させることにより、回転ロー
タ１０内のアンプルＡが整列体１３間を通り抜けて取出
し口５から流出するのを防止することができ、アンプル
Ａをより確実に１本ずつ払い出すことができる。

【００２９】図４乃至図７は、回転ロータ１０の他の例
を示す。図４に示す回転ロータ１０においては、板体か
ら成る整列体１３のロータ内径側の側縁が外径側の側縁
より回転ロータ１０の回転方向前側に位置するより整列
体１３を傾斜させている。

【００３０】上記のように、整列体１３を傾斜させるこ
とにより、薬剤収納容器１の取出し口５を図１に示すも
のより上方に位置させることができる。

【００３１】図５に示す回転ロータ１４は、整列体１３
として棒を用い、その棒から成る整列体１３の外周に弾
性部材１７を取付けてアンプルＡの破損を防止してい
る。

【００３２】整列体１３を棒によって形成する場合は、
その整列体１３と薬剤収納容器１の内周面間にアンプル
Ａの胴部外径より小さい間隔を設け、整列体１３間に侵
入したアンプルＡを整列体１３の押し上げによって胴体
２の内周に沿って周方向に搬送する。

【００３３】図６に示す回転ロータ１０においては、板
体から整列体１３のロータ内径側の側縁に突片１８を設
けている。この突片１８は、図５に示す回転ロータ１０
の棒から成る整列体１３に設けてもよい。

【００３４】上記のように、整列体１３に突片１８を設
けると、回転ロータ１０の回転時、その突片１８に一部
が当接するアンプルＡは突片１８に対する当接部位を中
心にしてその長手方向が回転ロータ１０の軸方向に向く
状態に姿勢が変更され、対向する整列体１３間にアンプ
ルＡが侵入し易くなる。

【００３５】図７に示す回転ロータ１０においては、端
板１２の内面に円錐形の突出部１９を設けている。突出
部１９の軸方向長さは回転ロータ１０の軸方向長さより
少し短かく、底面の外周と整列体１３との間にアンプル
Ａの胴部外径にほぼ等しい間隔が設けられている。この
ような突出部１９は図４および図５に示す回転ロータ１
０のそれぞれに設けてもよい。

【００３６】上記のように、回転ロータ１０の端板１２
に突出部１９を設けると、供給口４から回転ロータ１０
の内部に供給されるアンプルＡは突出部１９の外周面に
対する接触により向きが修正されて長手方向が回転ロー
タ１０の軸方向に向く状態となり、整列体１３間にアン
プルＡが侵入し易くなる。

【００３７】なお、端板１２に突出部１９を設けた回転
ロータ１０を用いる場合は、図１に示す弾性部材７を省
略する。

【００３８】図１に示す実施例では、薬剤収納容器１を
胴体２の軸心が水平となる状態で使用したが、供給口４
が上位となるよう胴体２の軸心を水平線に対して傾斜さ
せて使用してもよい。

【００３９】また、薬剤収納容器１および回転ロータ１
０は軸方向長さがアンプルＡの長さの２倍以上の長さを
有するものであってもよい。この場合は、薬剤収納容器
１を傾斜させ、その傾斜下部における外周一側部に一本
のアンプルＡが通過可能な取出し口を形成する。

【００４０】図８および図９は、この発明の他の実施例
を示す。この実施例では、薬剤収納容器２０を胴体２１
の両側に一対の側板２２を設けた構成とし、一方の側板
２２に供給口２３を設け、胴体２１の底板２４の端部に
取出し口２５を形成し、その取出し口２５に接続した排
出シュート２６にアンプルＡの通過を検出するセンサＰ
Ｈを取付けている。ここで、胴体２１は図示のような長
円形の他、楕円形としてもよい。

【００４１】上記薬剤収納容器２０は、胴体２１の両端
の半円筒部２１ａ、２１ｂが上下に位置するよう傾斜状
の支持とされている。

【００４２】薬剤収納容器２０の内部には前後一対の回
転ホイール２７を左右に設け、その前後のホイール２７
間にエンドレス部材２８をかけ渡し、左右のホイール２
７間に板体から成る複数の整列体２９を一本のアンプル
Ａが収納可能な間隔をおいて取付けている。

【００４３】ここで、回転ホイール２７としてスプロケ
ットやプーリを挙げることができ、エンドレス部材２８
としてチェーン、ベルト、ワイヤ等を挙げることができ
る。

【００４４】また、取出し口２５の上方にストッパ３０
を設け、底板２４に沿って移動する整列体２９によって
アンプルＡが重なり合って移動されるとき、その上部の
アンプルＡをストッパ３０によって停止させるようにし
ている。３１は薬剤供給容器を示す。

【００４５】実施例で示す薬剤払出し装置は上記の構造
から成り、アンプルＡの払出しに際しては、供給口２３
から底板２４に沿って移動される整列体２９上に多数の
アンプルＡをランダムに供給し、薬剤収納容器２０内に
アンプルＡが収納された状態において回転ホイール２７
を図８の矢印方向に回動させ、整列体２９を胴体２１の
内周に沿って旋回動させる。

【００４６】上記整列体２９の旋回動により、底板２４
に沿って移動する整列体２９上のアンプルＡは取出し口
２５に向けて搬送される。ここで、底板２４は傾斜して
いるため、積み重ね状態にあるアンプルＡは搬送時に崩
れが生じて攪拌されるようになり、アンプルＡの長手方
向の向きが整列体２９の長手方向と一致するアンプルＡ
は整列体２９間に侵入する。

【００４７】整列体２９間のアンプルＡは、その整列体
２９によって取出し口２５に向けて搬送され、取出し口
２５から排出シュート２６上に排出される。

【００４８】排出シュート２６上のアンプルＡは排出シ
ュート２６の傾斜に沿って転がり移動し、センサＰＨ上
を通過すると、センサＰＨがこれを検出する。予め設定
された数のアンプルＡの通過を上記センサＰＨが検出す
ると、スプロケット２７が停止し、払出し動作が完了す
る。

【００４９】なお、整列体２９上のアンプルＡは、その
整列体２９の移動によって周方向に搬送されるが、取出
し口２５の上方にはストッパ３０が設けられているた
め、そのストッパ３０により停止される。このため、取
出し口２５から２本のアンプルＡが同時に排出されるこ
とがなく、アンプルＡを一本ずつ確実に払い出すことが
できる。

【００５０】上記実施例においても、薬剤収納容器２０
内のアンプルＡ中に緩衝材１６を混在させておき、アン
プル同士の衝突によってアンプルＡが破損するのを防止
する。

【００５１】図８に示す実施例では、整列体２９として
板体から成るものを用いたが、図１０に示すように、棒
から成るものであってもよい。

【００５２】棒から成る整列体２９を用いる場合は、そ
の整列体２９と胴体２１の内周間に形成される間隔がア
ンプルＡの胴部外径より小さく、その胴部外径の１／２
より大きくなるようにする。

【００５３】図１１および図１２は、この発明のさらに
他の実施例を示す。

【００５４】この実施例では、円形胴体４１の両側に側
板４２を設けた薬剤収納容器４０の一側に供給口４３を
設け、胴体４１の前側上部に取出し口４４を形成してい
る。

【００５５】また、薬剤収納容器４０の内部両側に円形
軌道路４５を形成し、その軌道路４５に沿って転動可能
なローラ４６を両端部に有する多数の棒状の整列体４７
を１本のアンプルＡが収納可能な間隔をおいて移動自在
に設けている。

【００５６】さらに、胴体４１の後部両側に窓４８を形
成し、その窓４８から軌道路４５内に上記ローラ４６と
係合可能な送り歯５０を外周に有する送りホイール４９
の外周一部を臨ませ、その送りホイール４９の回転によ
り整列体４７を図１１の矢印方向に移動させるようにし
ている。

【００５７】上記実施例で示す薬剤払出し装置において
は、供給口４３から胴体４１の底部に位置する整列体４
７上に多数のアンプルＡをランダムに供給する状態で送
りホイール４９の回転により整列体４７を図１１の矢印
方向に回転させ、整列体４７間に横向きに侵入した１本
のアンプルＡを整列体４７の移動により胴体４１の内周
に沿って掻き上げて取出し口４４から排出させる。

【００５８】取出し口４４から排出されたアンプルＡが
排出シュート５１の傾斜に沿って転がり移動し、その移
動路に設けたセンサＰＨが予め設定された数のアンプル
Ａの通過を検出したとき、送りホイール４９を停止させ
る。

【００５９】上記実施例においても、アンプルＡを長手
方向の向きを一定として一本ずつ払い出すことができ
る。

【００６０】図１３および図１４は、この発明のさらに
他の実施例を示す。この実施例では、円形胴体６１の両
側に側板６２を設けた薬剤収納容器６０の内部両側に一
対の回転ホイール６３ａ、６３ｂを設け、各回転ホイー
ル６３ａ、６３ｂの外周に取付けたエンドレス部材６４
間に板状の整列体６５を１本のアンプルａが収納可能な
間隔をおいて取付けている。

【００６１】また、一対の回転ホイール６３ａ、６３ｂ
の一方に供給口６６を設け、その供給口６６から薬剤収
納容器６０の内部に多数のアンプルＡをランダムに供給
した状態で一対の回転ホイール６３ａ、６３ｂの回転に
より整列体６５を図１３の矢印方向に移動させ、整列体
６５間に侵入したアンプルＡを胴体６１の内周に沿って
掻き上げて胴体６１の前側上部に形成した取出し口６７
から排出させるようにしている。

【００６２】上記実施例においても、薬剤収納容器６０
の内部にランダムに供給されたアンプルＡを長手方向の
向きを一定として一本ずつ取出すことができる。

【００６３】図１１に示す実施例および図１３に示す実
施例のいずれの実施例も薬剤収納容器４０、６０の内部
に収納されたアンプルＡ中に図２に示す緩衝材１６を混
在させてアンプル同士の衝突による破損を防止する。

【００６４】なお、各実施例では、アンプルＡの払出し
を例にとって説明したが、払い出しされる薬剤はアンプ
ルに限らず、例えば、バイアル、カプセル、細長い錠剤
あるいは丸薬であってもよく、払い出される薬剤の大き
さに応じて整列体１３、２９、４７、６５の間隔を適宜
に設定する。

【００６５】

【発明の効果】以上のように、この発明においては、薬
剤収納容器の胴体の内周に沿って移動される整列体の間
隔を払い出される薬剤の１つが収納可能な大きさとし、
その整列体間に侵入する薬剤を整列体の移動により胴体
の内周に沿って掻き上げて取出し口に向けて移動させる
ようにしたので、薬剤収納容器の内部にランダムに収納
された薬剤を向きを一定として１つずつ、しかも破損さ
せることなく取り出すことができる。

【００６６】また、薬剤収納容器内に収納された薬剤中
に緩衝材を混在させたので、薬剤同士の衝突によって薬
剤が破損するのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る薬剤払出し装置の一実施例を示
す斜視図

【図２】図１の縦断正面図

【図３】図１の縦断側面図

【図４】同上の回転ロータの他の例を示す断面図

【図５】同上の回転ロータの他の例を示す断面図

【図６】同上の回転ロータの他の例を示す断面図

【図７】同上の回転ロータのさらに他の例を示す断面図

【図８】この発明に係る薬剤払出し装置の他の実施例を
示す縦断正面図

【図９】図８のIX−IX線に沿った断面図

【図１０】同上整列体の他の例を示す斜視図

【図１１】この発明に係る薬剤払出し装置のさらに他の
実施例を示す縦断正面図

【図１２】図１１のＸII−ＸIIに沿った断面図

【図１３】この発明に係る薬剤払出し装置の他の実施例
を示す縦断正面図

【図１４】図１３のＸIV−ＸIV線に沿った断面図

【符号の説明】

１ 薬剤収納容器 ２ 胴体 ３ａ、３ｂ 側板 ４ 供給口 ５ 取出し口 １０ 回転ロータ １１、１２ 端板 １３ 整列体 １６ 緩衝材 ２０ 薬剤収納容器 ２１ 胴体 ２２ 側板 ２３ 供給口 ２４ 底板 ２５ 取出し口 ２８ エンドレス部材 ２９ 整列体 ３０ ストッパ ４０ 薬剤収納容器 ４１ 胴体 ４２ 側板 ４３ 供給口 ４４ 取出し口 ４５ 軌道路 ４６ ローラ ４７ 整列体 ４９ 送りホイール ６０ 薬剤収納容器 ６１ 胴体 ６２ 側板 ６４ エンドレス部材 ６５ 整列体 ６６ 供給口 ６７ 取出し口

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円形、長円形又は楕円形から成る胴体の
   両側に側板を設けた薬剤収納容器の内側に上記胴体の内
   周に沿って移動する多数の整列体を組込み、その整列体
   の間隔を薬剤の一つが収納可能な大きさとし、上記薬剤
   収納容器の一側に形成した供給口から胴体の底部に位置
   する整列体上に多数の薬剤をランダムに供給した状態で
   上記整列体を一方向に移動させ、その整列体間に侵入し
   た薬剤を整列体により胴体の内周に沿って掻き上げて胴
   体に形成された取出し口より排出させる薬剤の払出し方
   法。
2. 【請求項２】 前記整列体上に供給された薬剤中に整列
   体間に侵入不可能な大きさの柔軟な緩衝材を混在させた
   請求項１に記載の薬剤の払出し方法。
3. 【請求項３】 薬剤がランダムに供給される供給口を一
   側に有し、他側が閉塞された円筒形の薬剤収納容器と、
   その薬剤収納容器の内部に組込まれた回転ロータとから
   成り、前記回転ロータは一対の端板の外周部間に薬剤収
   納容器の軸方向に長く延び、その薬剤収納容器の内周に
   沿って旋回動する複数の整列体を上記薬剤の１つが収納
   可能な間隔をおいて設けた構成とし、その回転ロータの
   供給口と対向する端板を環状板とし、前記薬剤収納容器
   における円形胴体の前側部に前記整列体により薬剤収納
   容器の内周に沿って掻き上げられる薬剤の取出し口を形
   成した薬剤払出し装置。
4. 【請求項４】 長円形の胴体の両側に側板を設けた薬剤
   収納容器を、上記胴体の両端の半円筒部が上下に位置す
   るよう傾斜状に設け、その薬剤収納容器の一側に供給口
   を形成し、上記胴体の底板上部に薬剤の取出し口を設
   け、薬剤収納容器の内部に一方向に移動される左右一対
   のエンドレス部材を配置し、その左右のエンドレス部材
   間に複数の整列体を薬剤の１つが収納可能な間隔をおい
   て取付け、胴体の底板上を取出し口に向けて移動する整
   列体の移送路上に重なり合って移送される薬剤の上部の
   薬剤の移動を停止させるストッパを設けた薬剤払出し装
   置。
5. 【請求項５】 円形の胴体の両側に側板を設けた薬剤収
   納容器の一側に薬剤がランダムに供給される供給口を形
   成し、胴体の前側部に薬剤の取出し口を設け、上記薬剤
   収納容器の内部両側に一方向に移動される左右一対のエ
   ンドレス部材を設け、その左右のエンドレス部材間に前
   記胴体の内周に沿って移動する板状の整列体を薬剤の一
   つが収納可能な間隔をおいて取付けた薬剤払出し装置。
6. 【請求項６】 円形の胴体の両側に側板を設けた薬剤収
   納容器の一側に薬剤がランダムに供給される供給口を形
   成し、上記胴体の前側部に薬剤の取出し口を設け、胴体
   の内部両側に円形軌道路を設け、その円形軌道路に沿っ
   て転動自在のローラを両端に有し、一方向への移動時に
   胴体の内周に沿って薬剤を掻き上げ移動させる棒状の整
   列体を上記薬剤の１つが収納可能な間隔をおいて移動自
   在に設け、各整列体を一方向に移動させる送り機構を設
   けた薬剤の払出し装置。
7. 【請求項７】 前記薬剤収納容器の内部に、整列体間に
   侵入不可能な大きさの柔軟な緩衝材を混在させた請求項
   ３乃至５のいずれか１つに記載の薬剤の払出し装置。