JPH10282889A - シートとその製造方法と成形品 - Google Patents

シートとその製造方法と成形品

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JPH10282889A
JPH10282889A JP9192497A JP9192497A JPH10282889A JP H10282889 A JPH10282889 A JP H10282889A JP 9192497 A JP9192497 A JP 9192497A JP 9192497 A JP9192497 A JP 9192497A JP H10282889 A JPH10282889 A JP H10282889A
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JP
Japan
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sheet
photocatalyst
adhesive
antibacterial
phosphorescent
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JP9192497A
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English (en)
Inventor
Kaoru Shimizu
薫 志水
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
    • G09F13/22Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート基材の表面に抗菌部材または光触媒ま
たは蓄光部材の内いずれか一つ、またはその組み合わせ
の機能性部材を備えてなる機能性シートと、該機能性シ
ートを用いたインモールド成形法と成形品を提供する。 【解決手段】 シート基材2の表面に機能性部材1A
(抗菌部材または光触媒または蓄光部材の内いずれか一
つ、またはその組み合わせからなる機能性部材)の粉末
粒子やインキを埋設した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌部材または光触
媒または蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材または
その組合せを備えたインモールド用フィルムシートとそ
の製造方法と、前記フィルムシートを一体成形した成形
品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂部材等からなるシート基材や
成形品の表面に抗菌部材または光触媒または蓄光部材等
の内いずれか一つの機能性部材を配設する方法として
は、例えば接着材または塗料に機能性部材を含ませ塗
布、印刷(スクリーン印刷、グラビア印刷)、吹き付
け、ディッピングなどのコーティング手段が用いられて
いる。また、抗菌部材をシート基材中に混入してなるも
のが特開平6−158002号公報等に提案されてい
る。さらに、樹脂部材中に予め抗菌部材を混入しておき
射出成型して成形品を得る方法が多用されている。さら
に、インモールド加飾成形品用シートとしてシート基材
の片面に接着層を備え、もう一方の片面に加飾層を備え
た構成が特開平7−290448公報によって提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接着材または
塗料に機能性部材を含ませ塗布、印刷する方法は成型工
程で成形と同時に機能性部材を付与出来ず、別工程で実
施される。また、樹脂部材中に予め抗菌部材を混入して
おき射出成型して成形品を得る方法は、混入する抗菌部
材量が多く要る。
【0004】一方、シート基材の表面に抗菌部材と蓄光
部材,または光触媒と蓄光部材の内、いずれか一方の二
つの機能性部材を備えたシートは提案されていなかっ
た。
【0005】本発明は抗菌部材または光触媒または蓄光
部材の内、いずれか一つまたはその組合せの機能性部材
を備えたフィルムシートを提供することを目的とする。
また、前記フィルムシートを射出成型金型内に配置して
おき、流動化部材の射出成形により一体成形することを
目的とする。
【0006】本願発明により、機能性部材の抗菌作用、
窒素酸化物等の汚染物質の分解作用、電源切断後の自己
発光機能を効率よく発揮させ、機能性部材の使用量を低
減することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明におけるフィルムシートは、 (1)機能性部材を練り込んだ混練部材をシート状に成
形したことを特徴とするインモールド成形用フィルムシ
ートとした。 (2)基材表面に機能性部材を埋設したことを特徴とす
るシートとした。 (3)基材表面に接着材を配設し、更に重ねて機能性部
材を配設したことを特徴とするシートとした。 (4)基材表面に機能性部材と接着材との混合物を配設
したことを特徴とするシートとした。
【0008】また、本願発明の成形品とその成形方法
は、 (1)機能性部材を練り込んだ部材をニーダーより押し
出し,シート状に成形したことを特徴とするシートの製
造方法とした。 (2)押し出し機よりシート基材を吐出し、前記シート
基材表面に抗菌部材または光触媒または蓄光部材の内い
ずれか一つの機能性部材またはその組合せを配設し、そ
の後、前記一つの機能性部材またはその組合せを押圧し
て前記シート基材の表面に埋設したことを特徴とする機
能性シートの製造方法とした。 (3)フープ状のシート基材表面に接着材を印刷し、前
記接着材上に抗菌部材または光触媒または蓄光部材の内
いずれか一つの機能性部材またはその組合せを配設した
ことを特徴とするシートの製造方法とした。 (4)フープ状のシート基材表面に抗菌部材と蓄光部
材,または光触媒と蓄光部材,または蓄光部材の内,い
ずれか一つを含んだ接着材を印刷したことを特徴とする
シートの製造方法とした。 (5)基表面材に光触媒,または蓄光部材,または抗菌
部材と蓄光部材の組合せ,または光触媒と蓄光部材の組
合せの内いずれか一つを配設してなるシートを金型内に
配置し、流動部材を射出して一体成型したことを特徴と
する成形品とした。
【0009】本発明の上記構成において、シート基材と
しては任意の樹脂部材からなるフィルムまたはシートと
してよい。例えば、厚さ寸法が3μm〜250μm,好
適には15μm〜100μm程度からなるPET(ポリ
エチレンテレフタレート)、PE(ポエチレン)、PP
(ポプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PC(ポリ
カーボネート)、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビ
ニール、ナイロン等の内いずか一つとしている。勿論、
セラミックスシート、ゴムシート等としてよい。
【0010】機能性部材を担持する接着材(または糊
剤)としては、でんぷん(米、コーンスターチ、コンニ
ャク等)、ゼラチン、寒天、天然ゴム等の天然部材から
なるもの、ポバール(ポリビニールアルコール/PV
A)等の水溶性樹脂部材、ゴム部材(例えば天然ゴム、
ブチルゴム等)、アクリル系樹脂部材、酢酸ビニール
系、エポキシ樹脂部材、塩化ビニール、フェノール樹
脂、フッ素系部材、シリコン樹脂、ポリシロキンサン樹
脂等任意の部材としてよい。塗布厚さ寸法は0.1μm
〜30μm,好適には0.5μm〜10μm程度に印刷
(グラビア、オフセット、スクリーン等)、スプレー、
ディップ等の手段により塗布した。
【0011】抗菌部材または光触媒または蓄光部材の内
いずれか一つの機能性部材またはその組合せの配設形態
としては粉末粒子状または液状など任意である。
【0012】粉末粒子状をなす抗菌部材等の外形寸法を
約0.05ミクロンメートル〜約100ミクロンメート
ルとしている。添加量は重量比0.5%〜10%程度と
した。また、抗菌部材としてはゼオライト(抗菌性金属
イオン/銀、銅、亜鉛)、キトサン、ヨモギ、ヒノキ
(ヒノキチオール)、ヒバなどとした。
【0013】ゼオライトは銀、銅、亜鉛など殺菌力のあ
る物質を含んだ抗菌性セラミックスを前記接着材の重量
の数%程度の割合で混入し、シートの表面や成形品の表
面等に付着固定させることにより、付着した細菌の生存
環境を絶つ。なお、シート基材に塗布した接着材上に粉
末粒子状の抗菌部材を埋設しておき、または液状の抗菌
部材を塗布しておき、成形品の表面に一体化成形するこ
とにより抗菌効果が格段に向上することは言うまでもな
い。
【0014】キトサンはカニ殻やエビ殻に多く含まれる
天然多糖で抗菌、抗カビ性を備える。粉末粒子として成
形品の表面に埋設、または接着部材に混入、または溶液
または水などに混入する割合は重量比約0.3%〜約数
%で十分で、粒径約5ミクロンメートル以下の微粉末と
している。
【0015】ヨモギはヨモギに含まれるタンニンが抗ア
レルギー、痒み止め効果を、クロロフィル(葉緑素)が
殺菌、制菌などの効果を備え、ヨモギの抽出液を含んだ
粒径約0.05ミクロンメートル〜約20ミクロンメー
トルのマイクロカプセルとして埋設、または塗布して対
象物の表面に固定すればよい。
【0016】ヒノキはヒノキに含まれるトロピロンが細
菌、カビなどを寄せ付けない防腐剤の役割を果たし、他
の抗菌部材と同様に数ミクロンメートルの粒径のマイク
ロカプセルとして用いればよい。
【0017】また、液状の抗菌部材としてはヒノキやヒ
バの精油(エッセンシャルオイル)、またはメトロニダ
ゾール、その他に、酢酸銀または硝酸銀を純水に溶解
し、該溶液にK2SO3とK2S2O3を順次添加し、
銀のチオスルファト錯体塩または銀塩の内少なくとも一
つを含む溶液としている。また、銀のチオスルファト錯
体塩または銀塩の内少なくとも一つを含水無晶形二酸化
珪素に担持吸着させ、さらにその外表面に外殻被服層を
形成した抗菌性複合体、または有機砒素のバイナジンな
どを水や溶剤に重量比約0.5%〜約10%の割合で混
入させ、シート基材上に印刷、スプレーなどの手段で塗
布すればよい。また、溶剤と樹脂部材と抗菌部材とを混
練しインク(抗菌部材を含んだ接着材)として塗布、印
刷すればよい。
【0018】上記の他に、抗菌部材としてヨードホル
ム、メトロニダゾール、銀シリカゲル系抗菌剤粒子、ジ
フェニール・エーテル系またはシリコン第4級アンモニ
ゥム塩(商品名ACP−20,TK−520)、リン酸
ジルコニゥムと酸化銀の混合物、イソチオシアン酸エス
テルを抗菌成分としサイクロデキストリンで包接した化
合物等任意に用いてよい。
【0019】光触媒としても任意の部材を用いてよい。
例えば、二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性炭との
混合物等からなる光触媒の微粉末粒子を用いた。光触媒
の粉末粒子、または光触媒を含んだ接着材等は、シート
表面の汚れを防いだり菌を殺したり付着した臭いを取
る。即ち、太陽や蛍光灯など300nm〜400nmの
近紫外線を受けた光触媒は活性化して有機物(アセトア
ルデヒドやアンモニア等)、窒素酸化物、塩素化合物等
を酸化し分解する。
【0020】二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性炭
との混合物等からなる光触媒の微粉末粒子は0.001
ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの外形を有
する。また、接着材に含ませる割合は0.1重量%〜3
0重量%程度とすればよい。塗布膜厚については使用目
的に応じ任意に実施すればよい。例えば0.5ミクロン
メートル〜100ミクロンメートルの膜厚に塗布すれば
よい。スクリーン印刷またはグラビア印刷等の場合、数
ミクロンメートル〜20ミクロンメートル程度が好適で
ある。
【0021】光触媒の構成としては例えば特開平4−4
5853号公報などが提案されている。ここでは、還元
性の触媒活性成分を担持した触媒と、酸化性の触媒活性
成分を担持した光触媒とを互いに接触させ、しかも撥水
性物質をいずれかに接触させることにより、高活性な光
触媒を構成している。具体例としては、銅,水銀等の炭
酸ガスの還元反応に対して触媒活性を持つ成分を、カー
ボンブラック等の導電性担体に担持させる。また、銀、
白金等の水の酸化酸化反応に対して触媒活性を持つ成分
を、二酸化チタン等の半導体に担持させる。そして両者
を互いに接触させるが、活性点が離れているので、電荷
の再結合を妨げる。また、撥水性物質をいずれかに接触
させるので、触媒は浮上して水溶液表面層に存在し高活
性な光触媒を得る。
【0022】また、チタンのアルコキシド化合物を等モ
ルのエタノール等に溶解させ、塩酸等を加えて加水分解
する。得られたチタン化合物は粘結剤なしで任意の形状
に形成できる。
【0023】なお、二酸化チタンはアナターゼ型のもの
が好ましいが、銅、銀、白金、その他の金属でメタライ
ズされたルチル型二酸化チタンとしてもよい。また、W
O↓2,Cds,SrTiO↓2,MoS↓2のような
半導体で光触媒を形成するようにしてもよい。
【0024】蓄光部材としては、例えば根本特殊化学/
N夜光、またはSrAl↓2O↓4:Eu(発光ピーク
波長520nm、残光輝度300mcd/m↑2(20
0LXで4分照射した20分後の輝度)、残光時間20
00分以上(0.32mcd/m↑2に減衰するまで要
する時間))、またはZNs:Cu、またはZnS,C
dS,CaS,(ZnCd)S等の一種または二種類の
硫化物系蓄光部材など任意の部材としてよい。供給形態
としては液状(インキ)、または微粉末、または蓄光部
材を含んだ樹脂粒子部材など任意の形態としてよい。
【0025】蓄光部材を含んだ塗料、接着剤(またはバ
インダ)の塗布厚さは最小0.1ミクロンメートル〜2
0ミクロンメートル程度としている。また、接着剤に配
合する蓄光部材の配合比は約5W%〜30W%程度の範
囲としている。勿論、蓄光部材そのものを離形材に埋設
したり散布して担持させる構成としてよいことは言うま
でもない。
【0026】本願発明は上記した構成によって、機能性
部材を容易に任意の対象物に一体化てきる。また、射出
成形過程で成形と同時に成形品の表面に機能性部材また
は機能性部材を含んだ接着材を配設できる。その結果、
抗菌部材はカビや細菌の繁殖を防止し、光触媒は大気中
または成形品の表面に付着した汚染物質を分解し、健康
で快適な生活を可能にする。また、院内感染等も低減で
きる。また、蓄光部材(蓄光蛍光体、蓄光塗料、蛍光顔
料等と呼ぶ。)は太陽光や蛍光灯の光を吸収・蓄積し、
消灯後に徐々に放出・発光する。その結果、蓄光部材を
備えた部材の存在位置を明確にしたり、周囲を照明す
る。さらに、本発明は機能性部材の使用量を低減でき
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は
蓄光部材を練り込んだ部材をシート状に成形したことを
特徴とするインモールド成形用フィルムシートとしたも
のであり、射出成形過程で成形品の表面に機能性シート
を容易に一体化できるという作用を有する。
【0028】請求項3に記載の発明は、蓄光部材と抗菌
部材を練り込んだことを特徴とするシートとしたもので
あり、射出成形過程で成形品の表面に二つの機能を付与
できる。
【0029】請求項4に記載の発明は、蓄光部材と光触
媒を練り込んだことを特徴とするシートとしたものであ
り、射出成形過程で成形品の表面に二つの機能を付与で
きる。
【0030】請求項5に記載の発明は、基材表面に抗菌
部材または光触媒または蓄光部材の内いずれか一つ、ま
たはその組合せを埋設したことを特徴とするシートとし
たものであり、射出成形過程で成形品の表面に一つない
し二つの機能を付与できる。
【0031】請求項7に記載の発明は、基材表面に接着
材を配設し、更に重ねて抗菌部材と蓄光部材の二種類,
または光触媒と蓄光部材の二種類の内、いずれか一方の
二種類を配設したことを特徴とするシートとしたもので
あり、射出成形過程で成形品の表面に一つの機能を付与
できる。
【0032】請求項8に記載の発明は、基材表面に蓄光
部材と接着材との混合物,または抗菌部材と蓄光部材と
接着材との混合物,光触媒と蓄光部材と接着材との混合
物の内、いずれか一つの混合物を配設したことを特徴と
するシートとしたものであり、射出成形過程で成形品の
表面に二つの機能を付与できる。
【0033】請求項9に記載の発明は、抗菌部材と光触
媒と蓄光部材との組合せの内、いずれか一つの組合せを
練り込んだ部材をニーダーより押し出し,シート状に成
形したことを特徴とするシートの製造方法としたもので
あり、射出成形過程で成形品の表面に一つまたは二つの
機能を付与できる。
【0034】請求項10に記載の発明は、押し出し機よ
りシート基材を吐出し、前記シート基材表面に抗菌部材
または光触媒または蓄光部材の内いずれか一つの機能性
部材またはその組合せを配設し、その後、押圧して前記
シート基材の表面に埋設したことを特徴とする機能性シ
ートの製造方法としたものであり、射出成形過程で成形
品の表面に一つまたは二つの機能を付与できる。
【0035】請求項13に記載の発明は、フープ状のシ
ート基材表面に接着材を印刷し、前記接着材上に抗菌部
材と光触媒と蓄光部材との組合せの内、いずれか一つの
組合せを配設したことを特徴とするシートの製造方法と
したものであり、射出成形過程で成形品の表面に一つま
たは二つの機能を付与できる。
【0036】請求項14に記載の発明は、フープ状のシ
ート基材表面に接着材を印刷し、前記接着材上に抗菌部
材と光触媒と蓄光部材との組合せの内、いずれか一つの
組合せを配設し、その後、押圧して前記接着材の表面に
埋設したことを特徴とするシートの製造方法としたもの
であり、射出成形過程で成形品の表面に一つまたは二つ
の機能を付与できる。
【0037】請求項15に記載の発明は、フープ状のシ
ート基材表面に抗菌部材と蓄光部材,または光触媒と蓄
光部材,または蓄光部材の内,いずれか一つを含んだ接
着材を印刷したことを特徴とするシートの製造方法した
ものであり、射出成形過程で成形品の表面に一つまたは
二つの機能を付与できる。
【0038】請求項16に記載の発明は、基表面材に光
触媒,または蓄光部材,または抗菌部材と蓄光部材の組
合せ,または光触媒と蓄光部材の組合せの内いずれか一
つを配設してなるシートを金型内に配置し、流動部材を
射出して一体成型したことを特徴とする成形品したもの
であり、射出成形過程で成形品の表面に一つまたは二つ
の機能を付与できる。また、成形品の形状に制約を受け
ることがない。また、抗菌部材と蓄光部材の使用量を軽
減できるという作用を有する。
【0039】以下本発明の実施の形態におけるフィルム
シートを、図1から図4までを用いて説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるフィルムシートの製造方法の一例を示す概
念図である。図1において、フィルムシートを構成する
部材としてはPET樹脂等、アルミナ等のセラミック
ス、透明ガラス、シリコン等のゴム部材等が用いられ
る。
【0041】フィルムシート構成部材内には予め機能性
部材が混合されており、ニーダにより押し出(吐出)さ
れ、途中、一対の押圧ローラー50により3μm〜25
0μmの厚さ寸法に押圧成形される。図1において示す
ホッパーとドクターブレードはフィルムシートに機能性
部材を塗布する場合に用いるもので、本実施の形態では
使用しない。
【0042】PET樹脂等のシート構成部材内に混合、
分散させる機能性部材としては、抗菌部材、光触媒、蓄
光部材の内いずれか一つ、またはその組合せとした。組
合せ例としては、抗菌部材と蓄光部材、光触媒と蓄光部
材など任意に実施してよい。機能性部材の総添加量とし
ては5W%〜20W%程度の範囲とした。しかし、個々
の添加量や添加総量についても任意に実施してよいこと
は言うまでもない。
【0043】図1に示す方法により製造したフィルムシ
ートを金型内に配置し、流動性部材たとえばPS樹脂や
ABS樹脂等を射出成形することによりフィルムシート
は成形品の表面に一体化され(図示せず。)される。そ
の結果、抗菌部材や光触媒、蓄光部材等の機能性部材が
成形品の表面に付与される。
【0044】フィルムシートを用いたインモールド成形
の場合、成形樹脂内に機能性部材を予め混合しておく方
法に較べ、当然のことながら、機能性部材の使用量は極
めて少なくて済む。
【0045】(実施の形態2)図1は本発明の実施の形
態2におけるフィルムシート100の製造方法の一例を
示す概念図である。図1において、フィルムシート10
0を構成する部材としてはPET樹脂等、アルミナ等の
セラミックス、透明ガラス、シリコン等のゴム部材等が
用いられる。
【0046】フィルムシート構成部材はニーダにより押
し出(吐出)され、途中、一対の押圧ローラー50によ
り3μm〜250μmの厚さ寸法に押圧成形される。図
1において示すホッパーとドクターブレードはフィルム
シートに機能性部材または接着材等を塗布するものであ
る。即ち、ニーダにより加熱・混練しながら押し出され
たシート部材の片面に、シート部材がまだ軟化状態にあ
り粉末微粒子等の機能性部材を接着する能力が失われな
い間に、または軟質状態にあり容易に微粒子等を押圧、
埋設可能な状態において機能性部材を供給する。その
後、フィルム状に押圧成形することにより、機能性部材
はシート表面近傍に埋設される。機能性部材粒子を完全
に埋設するか半分程度埋まるようにするかは目的に応じ
て任意に実施すればよい。
【0047】機能性部材としては、抗菌部材、光触媒、
蓄光部材の内いずれか一つ、またはその組合せとした。
組合せ例としては、抗菌部材と蓄光部材、光触媒と蓄光
部材など任意に実施してよい。
【0048】機能性部材を供給するホッパの数は機能性
部材の数に対応して配設してもよいし、一つのホッパ内
に機能性部材を予め混合する形で配備してもよい。ま
た、一対の押圧ローラ50の配設数についても任意で、
複数箇所に設置した押圧ローラにより順次、段階的にフ
ィルムシートを成形するようにしてよいことは言うまで
もない。また、押圧ローラ50の前部位置に加熱手段た
とえば赤外線ヒータ等をそれぞれ配置し、シート部材表
面を加熱軟化させるようにしてよいことも同様である。
(図示せず。) 図1に示す塗布ローラは例えば、グラビア印刷と同様の
構成とした。即ち、ローラ表面に所定深さのメッシュを
構成し、ドクターブレードによって印刷膜厚を調整して
なる。なお、印刷手段は任意の方法を用いてよいことは
言うまでもない。例えば、タンポ印刷、スクリーン印
刷、スプレー、静電印刷等としてよい。
【0049】図2は実施の形態2におけるもう一つの実
施例を示す。この場合は機能性部材の供給方法として、
篩内に機能性部材を配置しておき、電磁振動等の手段に
より篩を揺動させ、機能性部材をニーダから押し出され
たシートの表面全域に均一に散布するものである。この
後、押圧ローラにより所定厚さ寸法に押圧成形すること
によりフィルムシート105が完成する。
【0050】この実施例の場合も、ローラの数、篩の
数、加熱手段などは図1の実施例と同様、任意に設定し
てよい。なお、実施の形態2において、機能性部材の供
給手段として図1と図2の方法を任意に組み合わせてよ
いことは言うまでもない。
【0051】さらに、シート部材はインモールド成形に
用いるフィルムシートに限るものでなく任意厚さ寸法の
シート部材としてよいことは言うまでもない。また、シ
ート構成部材についても上記の他任意で、例えば、ガラ
スシートや陶磁器シート、紙部材等であっても一向に差
し支えない。
【0052】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3におけるシート110の製造方法の一例を示す概念
図である。図3において、シート110を構成する部材
としてはPET等の樹脂、アルミナ等のセラミックスか
らなるグリーンシート、金属、紙、布、シリコン等のゴ
ム部材等が用いられる。
【0053】図3に示す様に、シート基材が巻回された
送り出しローラからシート基材が繰り出され、機能性部
材1Bの粉末微粒子等が接着された後、フィルムシート
110の巻き取りローラにより巻取られる。そして、こ
の送り出しローラと巻き取りローラとの間に、接着材3
を貯留した接着材貯留ホッパと,該ホッパの底部から供
給された接着材3をシート基材上に塗布する接着材塗布
ローラと,機能性部材1Bを貯留しシート基材2上に散
布するホッパと,このホッパの後工程に位置しシート基
材および機能性部材1Bを所定の押圧力で挟持する一対
の押圧ローラとが配設されている。
【0054】本実施の形態3においては、先ず、15μ
m〜100μm厚さのPETからなるシート基材2送り
出しローラから繰り出されて巻取りローラに向けて移動
する。その途中で、接着材貯留タンクから供給される接
着材3、例えば、アクリル樹脂、シリコン系樹脂がロー
ラによりシート基材の片側表面に塗布される。接着材3
の塗布膜厚は1μm〜5μmとしている。
【0055】その後、この接着材3層の上に揺動ホッパ
から機能性部材1B、例えば、二酸化チタンまたは二酸
化チタンと活性炭との混合物等からなる光触媒の粉末粒
子(粒子外形1μm〜10μm)と、蓄光部材(根本特
殊化学/N夜光)とが個別または同一のタイミングで供
給され、接着材3層の上に機能性部材1Bが載置された
状態となる。その後、一対の加圧ローラにより所定に押
圧されることによって、機能性部材1Bの少なくとも一
部が接着材3内に埋設される。
【0056】この様にして機能性部材B1が埋め込まれ
た接着材3層が固化し、機能性部材1Bがシート基材上
に固定され、フィルムシート110が製造される。その
後、このフィルムシート110は巻取りローラ(図示せ
ず。)に巻取られる。なお、上記実施の形態において、
機能性部材1Bの外形寸法と接着材3層の塗布厚さ寸法
ならびに埋設する深さ寸法の相互関係は、構成部材の種
類や目的に応じて任意に実施してよいことは言うまでも
ない。また、機能性部材を接着材上に散布する量は任意
であるが、シート基材表面を均一にくまなく覆う程度と
してよいことは言うまでもない。さらに、機能性部材1
Bは光触媒または抗菌部材または蓄光部材の内いずれか
一つ、またはその組み合わせとしてよい。図3ではホッ
パを1箇所しか明示していないが、必要に応じ機能性部
材毎に3箇所配設してよい。勿論、一つのホッパ内に二
つの機能性部材を混合して充填しておいてもよい。さら
に、蓄光部材が液状の場合、その供給は塗布ローラ、グ
ラビヤ印刷、スクリーン印刷等の手段を用いてよい。
【0057】機能性部材の表面が仮に接着材で覆われた
としても、抗菌部材は効力を発揮する。即ち、抗菌部材
の場合は離形材内に侵入してきた細菌を死滅させ繁殖を
防止する。勿論、光触媒も同様に機能を発揮する。それ
は、300nm〜400nmの近紫外線が照射されるこ
とにより、機能性部材を覆う接着材が分解され機能性部
材が露出される理由による。蓄光部材は消灯後、一定時
間だけ自己発光し周囲を照明する。
【0058】この実施例の場合も、ローラの数、篩の
数、加熱手段などは図1の実施例と同様、任意に設定し
てよい。機能性部材の組合せに付いても同様である。
【0059】さらに、シート部材はインモールド成形に
用いるフィルムシートに限るものでなく任意厚さ寸法の
シート部材としてよいことは言うまでもない。また、シ
ート構成部材についても上記の他任意で、例えば、ガラ
スシートや陶磁器シート、金属、紙部材等であっても一
向に差し支えない。
【0060】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4におけるシートの要部概念図を示す。この場合は、
シート基材表面に抗菌部材または光触媒または蓄光部材
の内、二つの機能性部材を組合せたものと,接着材との
混合物を塗布したことを特徴とするフィルムシートとし
たものである。該実施例の場合、二つの機能性部材を含
んだ接着剤を容易に任意の対象物に塗布できるという作
用を有する。
【0061】この実施の形態4において、機能性部材、
シート基材、接着材を構成する部材の種類または板厚寸
法または塗布厚さ等は実施の形態3と同様に実施すれば
よい。機能性部材の粉末微粒子または液体を含む(混合
する)接着剤(担体)としては、でんぷん、ポバール、
アクリル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニール系樹脂、
弗素樹脂系、シリコン系樹脂、ポリシロキサン樹脂、ポ
リビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ゴム系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニールー
酢酸ビニル共重合体など任意の部材の一つまたはその組
み合わせとした。
【0062】前記接着剤(担体)に含ませる機能性部
材、たとえば抗菌部材の粉末粒子の量は接着剤に対し重
量比約0.5%〜約10%の割合で混入している。ま
た、光触媒の粉末粒子の場合も重量比約0.5%〜約2
0%の割合で混入している。また、蓄光部材の場合も重
量比約0.5%〜約20%の割合で混入している。機能
性部材のトータル添加量としては数%〜30%程度の範
囲とした。機能性部材を含んだ接着剤の塗布または印刷
厚さは1μm〜30μmとした。この様にして、機能性
部材を含んだ接着剤(担体)が固化すると、機能性部材
が接着材を介しシート基材上に固定される。
【0063】前記のごとく抗菌部材は接着剤内に侵入し
てきた細菌を死滅させ繁殖を防止する。また、光触媒の
場合は有機物からなる接着剤(担体)は近紫外線を受け
た光触媒により分解され機能性部材が露出する。蓄光部
材は消灯後、自己発光し周囲を照明する。
【0064】なお、機能性部材を含んだ接着剤層は一層
に限るものでなく多層構造としてもよい。例えば、次
に、光触媒または抗菌部材の内いずれか一方を含んだ接
着材層を1μm〜5μmの厚さ寸法に塗布または印刷
し、さらに、蓄光部材を含んだ接着材層を1μm〜5μ
mの厚さ寸法に塗布または印刷する構成としてもよい。
【0065】次に、本発明の実施の形態5における、機
能性部材を表面に備えた成形品とその成形方法について
図5から図8を用いて説明する。
【0066】(実施の形態5)図5は機能性部材を表面
に備えたフィルムシートをインモールド成形するインモ
ールド成形工程のフローチャートを示す。図6はインモ
ールド成形装置の概念を示す要部断面図。図7はフィル
ムシートを介し機能性部材を表面に備えた成形品の斜視
図、図8は図7を切断線A−Aで切断した断面図を示
す。
【0067】実施の形態5におけるインモールド成形
は、前記実施の形態1〜4で構成したフィルムシートを
用いるもので、下記の説明では図3に示すフィルムシー
ト110を代表して記載している。図5の製造フローチ
ャートに示す様に、軟化(溶融)した部材を射出成形す
る金型内にフィルムシート110を所定に配置する。次
に、金型を閉じ樹脂部材またはセラミックス部材または
ガラス部材またはゴム部材の内、いずれか一つを射出し
成形する。この成形工程でフィルムシートの表面に配設
した機能性部材(光触媒または抗菌部材または蓄光部材
の内いずれか一つ、またはその組み合わせ)はシート基
材を介し成形品の表面に一体化固定される。
【0068】図6において、通気孔を有する雌金型11
と,射出孔を有する雄金型12との間にフィルムシート
110が、供給ロール31から送りロール32を経て連
続的に供給され、成形後、成形品に一体化したブランク
以外の残りの端材フィルムシートは巻取りロール33に
巻取られる。なお、ブランク部は予め金型プレス加工、
レーザ加工等により端材と数箇所で連結した形状に加工
されており、金型内装填時に自動切断される。フィルム
シート110には位置決め用センサマーク(線分、直
線、十字等(図示せず。))が設けられており、このセ
ンサマークを光電管等の位置決めセンサ34が検知して
フィルムシート110は雌金型11に対して所望の位置
に配置される。なお、図示はしないが、センサマークと
位置決めセンサにより、フィルムシートを送り方向に対
して平行方向以外に、必要に応じて直角方向にも位置合
せする。勿論、フィルムシートと雌金型との位置合わせ
が必要無い場合は、位置決めセンサとセンサマークは不
要である。
【0069】なお、通常、雌金型11は凹なるキャビテ
ィ面を有している為に雌型と呼ぶ。雄金型12は凸なる
キャビティ面を有している為に雄型と呼ぶ。しかし、必
ずしも雌金型11が凹、雄金型12が凸、なるキャビテ
ィ面を有す必要は無く、逆の場合も有りえる。要は、雌
金型11が少なくともフィルムシート成形用の通気孔を
有し、雄金型12が少なくとも溶融樹脂等を金型内に導
入する射出孔を備えていればよい。
【0070】射出成形同時一体化装置に装填される熱盤
36(加熱装置)は熱盤面とフィルムシートの間に部分
的に加熱調整材を配置した構成とするものである。上記
熱盤36を用いてフィルムシート110を加熱するに
は、フィルムシート110をクランプ35で雌金型11
に固定し、熱盤の加熱面がフィルムシートに対面しかつ
非接触となる位置に熱盤を配置することで、フィルムシ
ートを所望に加熱し軟化させる。熱盤を、その加熱面が
フィルムシートに対して非接触に配置するには、熱盤を
支持する可動支持具42が熱盤の重量等を配慮した十分
な剛性が有れば、可動支持具によって熱盤をフィルムシ
ートに対して所定の対面する位置に配置するのみで、フ
ィルムシートと熱盤とを所定の距離だけ隔てた位置に配
置できる。
【0071】その後、雌金型11に設けられた真空源
(図示せず。)に接続された通気孔13により雌金型1
1のキャビティ空間の脱気を行い、空気圧によってフィ
ルムシート110を雌金型11のキャビティ面に沿って
密着させることで、フィルムシート110の成形が行わ
れる。この時、必要に応じて熱盤側からも圧空吹き出し
を併用してフィルムシートの雌金型11への成形を行っ
てもよい。
【0072】フィルムシート配設後は、型閉めし、溶融
樹脂を金型内に射出する。なお、熱盤36はエアーシリ
ンダまたは油圧シリンダ等の駆動手段によって型閉め時
には上方に移動し金型間から退避する。かくして、熱盤
を備えたインモールド成形装置を用いることによって目
的とする機能性部材を表面に備えた成形品が得られる。
なお、熱盤36は成形品の凹凸形状に応じて、例えば摂
氏60度〜180度の範囲にフィルムシート110を加
熱する。本願発明の実施の形態5においては約摂氏70
度(℃)に加熱する。
【0073】次に、インモールド成形の動作について説
明する。まず、フィルムシート110の送り装置を用い
て位置決めセンサで位置決めマークを読み取って、ロー
ル上のフィルムシートを送りロール32から雌雄金型間
に所定ピッチだけ供給して所望の位置に停止させる。な
お、フィルムシート110は機能性部材(光触媒または
抗菌部材または蓄光部材の内、いずれか一つまたはその
組合せ)を備えた面が雌金型11のキャビティ(凹面)
に対面するごとく配置する。次に、所定温度に昇温した
熱盤36を雌金型11に押圧し、フィルムシート110
を雌金型11と熱盤36とで挟持し、非接触でフィルム
シート110を10秒間加熱する。フィルムシート11
0は約摂氏70度となる。次いで、雌金型11によりフ
ィルムシート110を真空吸着する。その後、熱盤36
を金型間から退避させ、型閉め、続いて軟化(流動化)
した樹脂部材またはセラミックス部材またはガラスまた
はゴム部材の内いずれか一つを射出して成形を行う。
【0074】上記構成により機能性部材を表面に備えた
成形品の斜視図を図7に示す。また、図7を切断線A−
Aで切断した断面図を図8に示す。
【0075】なお、上記実施の形態1〜実施の形態5に
おいて、射出する樹脂部材としてはPS、ABS、P
P、PC、アクリル樹脂、塩化ビニール、ポリアミド樹
脂、スチレン系樹脂、エポキシ樹脂等任意の樹脂部材を
用いてよい。勿論、生分解プラスチックとしてもよい。
例えば、グルテン等の変性蛋白質部材、変性蛋白質部材
と紙または紙を構成するセルロースとを混練した部材、
寒天部材、ジャガイモのでんぷんを水で練った部材、天
然高分子ノバモント(商品名マタービー/日本合成科学
工業)、微生物産性ポリエステル系ICI(商品名バイ
オポール/ICIジャパン)、化学合成法脂肪族系ポリ
エステル(商品名ビオノーレ/昭和高分子)など任意に
用いてよい。
【0076】射出成型するセラミックス部材もアルミナ
(Al↓2O↓3)、窒化珪素(Si↓3N↓4)、ス
テアタイト、フォルステライト、ジルコニア、フェライ
ト、ベリリア、マグネシア等任意の部材を用いてよい。
ゴム部材についてもシリコンゴム、ブチルゴム、弗素ゴ
ム、天然ゴムなど任意のゴム部材としてよい。
【0077】さらに、機能性フィルムシートを一体化す
る成形対称物をリモコン、携帯電話、携帯情報端末機器
等の筐体、各種キートップ、スイッチボタン、シート状
スイッチ、入力装置用シート、避難誘導装置、夜間標
識、装飾品など任意の部材としてよい。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明におけるフィルムシ
ートを金型内に配置し、射出成形により任意形状の対象
物表面に容易に機能性部材(光触媒または抗菌部材また
は蓄光部材の内いずれか一つ、またはその組み合わせ)
を一体化し配設できる。また、機能性部材の使用量を低
減できる。さらに、機能性部材を表面に備えた成形品等
は細菌の繁殖を防止したり、大気中または表面に付着し
た悪臭や汚染物質たとえば有機物や窒素酸化物などを酸
化して分解し特別の装置や人手を用いる事なく除去でき
る。その結果、健康で快適な生活を可能にする。また、
院内感染も低減できる。さらに、蓄光部材は電源切断後
ま自己発光し周囲を照明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるフィルムシート
の製造方法の一例を示す概念図
【図2】本発明の実施の形態2におけるフィルムシート
の製造方法の一例を示す概念図
【図3】本発明の実施の形態3におけるフィルムシート
の製造方法の一例を示す概念図
【図4】本発明の実施の形態4におけるフィルムシート
の製造方法の一例を示す概念図
【図5】本発明の実施の形態5におけるインモールド成
形のフローチャート
【図6】本発明の実施の形態5におけるインモールド成
形装置の概念を示す要部断面図
【図7】機能性部材を表面に備えた成形品の斜視図
【図8】図7を切断線A−Aで切断した断面図
【符号の説明】
1,1A,1B 機能性部材(抗菌部材または光触媒ま
たは蓄光部材の内いずれか一つ、またはその組み合わ
せ) 4 接着材と機能性部材の混合物 40 ニーダー 50 押圧ローラー 100,105,110,120 シート 11 雌型 12 雄型 13 通気孔 14 射出孔 20 送り出しローラ 21 巻取りローラ 23 タンク 24 塗布ローラ 25 ホッパ 26 加圧ローラ 31 供給ロール 32 送りロール 33 巻取ロール 34 位置決めセンサ 35 クランプ 36 熱盤

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄光部材を練り込んだ部材をシート状に
    成形したことを特徴とするインモールド成形用フィルム
    シート。
  2. 【請求項2】 シートを厚さ寸法3μm〜150μmの
    PET(ポリエチレンテレフタレート/ポリエステル)
    樹脂としたことを特徴とする請求項1記載のインモール
    ド成形用フィルムシート。
  3. 【請求項3】 蓄光部材と抗菌部材を練り込んだことを
    特徴とするシート。
  4. 【請求項4】 蓄光部材と光触媒を練り込んだことを特
    徴とするシート。
  5. 【請求項5】 基材表面に抗菌部材または光触媒または
    蓄光部材の内いずれか一つ、またはその組合せを埋設し
    たことを特徴とするシート。
  6. 【請求項6】 基材を樹脂またはセラミックスまたはゴ
    ム部材の内いずれか一つとしたことを特徴とする請求項
    5記載のシート。
  7. 【請求項7】 基材表面に接着材を配設し、更に重ねて
    抗菌部材と蓄光部材の二種類,または光触媒と蓄光部材
    の二種類の内、いずれか一方の二種類を配設したことを
    特徴とするシート。
  8. 【請求項8】 基材表面に蓄光部材と接着材との混合
    物,または抗菌部材と蓄光部材と接着材との混合物,光
    触媒と蓄光部材と接着材との混合物の内、いずれか一つ
    の混合物を配設したことを特徴とするシート。
  9. 【請求項9】 抗菌部材と光触媒と蓄光部材との組合せ
    の内、いずれか一つの組合せを練り込んだ部材をニーダ
    ーより押し出し,シート状に成形したことを特徴とする
    シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 押し出し機よりシート基材を吐出し、
    前記シート基材表面に抗菌部材または光触媒または蓄光
    部材の内いずれか一つの機能性部材またはその組合せを
    配設し、その後、押圧して前記シート基材の表面に埋設
    したことを特徴とする機能性シートの製造方法。
  11. 【請求項11】 シート基材表面に抗菌部材または光触
    媒または蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材または
    その組合せを配設する手段として、塗布ローラーを用い
    たことを特徴とする請求項10記載の機能性シートの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 シート基材表面に抗菌部材または光触
    媒または蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材または
    その組合せを散布して配設したことを特徴とする請求項
    10記載のシートの製造方法。
  13. 【請求項13】 フープ状のシート基材表面に接着材を
    印刷し、前記接着材上に抗菌部材と光触媒と蓄光部材と
    の組合せの内、いずれか一つの組合せを配設したことを
    特徴とするシートの製造方法。
  14. 【請求項14】 フープ状のシート基材表面に接着材を
    印刷し、前記接着材上に抗菌部材と光触媒と蓄光部材と
    の組合せの内、いずれか一つの組合せを配設し、その
    後、押圧して前記接着材の表面に埋設したことを特徴と
    するシートの製造方法。
  15. 【請求項15】 フープ状のシート基材表面に抗菌部材
    と蓄光部材,または光触媒と蓄光部材,または蓄光部材
    の内,いずれか一つを含んだ接着材を印刷したことを特
    徴とするシートの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8のいずれかに記載のシー
    トを金型内に配置し、流動部材を射出して一体成型した
    ことを特徴とする成形品。
  17. 【請求項17】 流動部材を樹脂部材またはセラミック
    スまたはガラスまたはゴム部材の内いずれか一つとした
    ことを特徴とする請求項16記載の成形品。
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