JPH11253544A - 多機能性部材とシート - Google Patents

多機能性部材とシート

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JPH11253544A
JPH11253544A JP10062786A JP6278698A JPH11253544A JP H11253544 A JPH11253544 A JP H11253544A JP 10062786 A JP10062786 A JP 10062786A JP 6278698 A JP6278698 A JP 6278698A JP H11253544 A JPH11253544 A JP H11253544A
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JP
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photocatalyst
resin
multifunctional
functional
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JP10062786A
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English (en)
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Kaoru Shimizu
薫 志水
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも2種類の組み合わせからなる機能
性部材を備えた多機能性部材を提供する。 【解決手段】 着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒
の内、少なくとも2種類の機能性部材を混合した液状体
114を基材111の表面に塗布した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2種類
以上の機能性部材を備えた多機能性部材に関し、特に染
料、顔料等の着色部材、抗菌部材、蓄光部材、光触媒、
反射防止部材等の組合せからなる2つ以上の機能性部材
を表面に備えた多機能性部材に関する。
【0002】
【従来の技術】殺菌、たばこのヤニまたは窒素酸化物等
の汚染物質の分解、防かび、防曇等を目的とし各種構造
部材の表面に光触媒を備えた構成が例えば、特開平9−
111022号公報、特開平9−217028号公報、
特開平9−187359号公報、特開平9−20726
3号公報、特開平9−173865号公報等に提案され
ている。蓄光部材を備えた構成として例えば、特開平8
−133868号公報、特開平9−127892号公
報、特開平9−134637号公報等が提案されてい
る。
【0003】前記各種構造部材はガラス、セラミック
ス、コンクリート構造体、樹脂部材等からなり、フィル
ムシート、板状体、ブロック体、箱体、球体、角錐体、
円錐体またはその組み合わせ等任意の3次元形状を構成
する。例えば、眼鏡、タイル、レンガ、交通標識、反射
鏡(リフレクタ)、各種電子機器等を構成するキャビネ
ット、各種電子部品の外装部材、蛍光ランプ、照明器
具、衛生陶器等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、構造物の基材表
面に光触媒、着色部材、蓄光部材などの機能性部材を一
つ備えた構成は提案されている。しかし、基材表面に少
なくとも2つの機能性部材を備えた構成、例えば、蓄光
部材と光触媒、抗菌部材と蓄光部材、または同一表面側
に着色部材と光触媒とを備えた各種用途の構成部材は皆
無に近い。
【0005】本発明は表面に着色部材(染料/顔料)、
光触媒、蓄光部材(蓄光蛍光体、蓄光塗料、蛍光塗料等
と呼ぶ。)、抗菌部材、反射防止部材等の内、少なくと
も2種類の組み合わせからなる機能性部材を備えた多機
能性部材を提供することを目的とする。少なくとも2種
類の機能性部材を備えることにより、汚染物質の分解、
殺菌、防曇、防カビ、夜光性、視感度と輝度の向上など
を図れる。また、光触媒と蓄光部材とを併設した基材
は、照明が途切れ暗くなった状態でも蓄光部材から受光
し光触媒か機能して汚染物質を分解する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明における多機能性部材は、 (1)着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少
なくとも2種類の機能性部材を混合した液状体を表面に
塗布した多機能性部材とした。 (2)染料、顔料、蓄光部材の内いずれか一つの機能性
部材層に重ねて光触媒層を備えた多機能性部材とした。 (3)基材内に蓄光部材を混入するとともに、前記基材
表面に光触媒または抗菌部材の内いずれか一つを備えた
多機能性部材とした。 (4)内部に染料、顔料、蓄光部材の内いずれか一つの
機能性部材を混入するとともに,表面に光触媒を備えた
フィルムシートを貼付けた多機能性部材とした。 (5)基材の表面に液状部材を塗布した後、着色部材、
蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも2種類の
機能性部材を散布し、前記基材表面に固定した多機能性
部材とした。 (6)粘着シートを基材の表面に貼り付け、粘着面に着
色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも
2種類の機能性部材を散布し固定した多機能性部材とし
た。 (7)基材の表面を軟化させ着色部材、蓄光部材、抗菌
部材、光触媒の内、少なくとも2種類の機能性部材を前
記基材表面に固定した多機能性部材とした。 (8)蓄光部材と光触媒とを基材内に分散させた多機能
性部材とした。
【0007】上記多機能性部材において、部材を構成す
る基材の表面に前記各種機能性部材を少なくとも二つ以
上配設する手段の一つとして、一つまたは複数の機能性
部材を液状体に混合し塗布する構成とした。例えば、光
触媒を配設する場合、光触媒をアナターゼ結晶形の酸化
チタン粒子とし、該酸化チタン粒子を水および/または
有機溶媒に懸濁させたもの、あるいはスラリーにしたも
のを塗布する構成とした。前記有機溶媒としてはプロパ
ノール、アルコール、エステル、エーテル、アミン、炭
化水素、またはそれらの混合物、または水に塩酸や硝酸
などを加えた部材等とした。チタニアゾル液にシランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤を加えたり、溶媒
に界面活性剤を加えること等は任意に実施してよい。
【0008】機能性部材を混合するもうひとつの液状体
としては、アクリル系樹脂、アルキッドメラミン樹脂、
酢酸ビニール系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、
エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シロキサン樹脂、U
V樹脂(紫外線硬化樹脂)、天然ゴム、ブチルゴム、塩
化ビニール系樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、PS
樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、無機ガラス
(釉薬)、PVA(ポリビニールアルコール/ポバー
ル)等の内いずれか一つとした。
【0009】なお、光触媒または蓄光部材を混合する液
状体は近紫外線を受光するため透光性を有していること
が望ましい。ただし、光触媒が水またはアニリン等を含
浸している場合はこの限りでない。
【0010】多機能性部材を構成する基材はガラス、セ
ラミックス、コンクリート構造体、陶器、樹脂部材、木
材、紙部材等からなり、フィルムシート、板状体、ブロ
ック体、箱体、球体、角錐体、円錐体またはその組み合
わせ等任意の3次元形状を構成する。例えば、眼鏡、タ
イル、レンガ、交通標識、反射鏡(リフレクタ)、各種
電子機器等を構成するキャビネット、各種電子部品の外
装部材、蛍光ランプ、照明器具、容器、衛生陶器、流し
台、ショーウインドー、装飾品等である。
【0011】機能性部材を基材に配設する手段として前
記塗布方法の他に、スパッタ、蒸着、CVD、PVD、
電着など任意の手段を用いてよいことは言うまでもな
い。
【0012】本発明の上記構成において、機能性部材と
しては着色部材(染料、顔料)、蛍光染料、蛍光顔料、
抗菌部材、蓄光部材、光触媒等とした。組合せとして
は、蓄光部材と光触媒,蓄光部材と抗菌部材,光触媒と
抗菌部材,光触媒と着色部材,抗菌部材と着色部材,蛍
光染料/顔料と光触媒,蛍光染料/顔料と抗菌部材等と
した。勿論、これ以外の任意の組合せが可能である。
【0013】染料としてはアゾ染料、アントラキノン染
料、カルボニウム染料、インジゴイド染料、硫化染料、
フタロシアニン染料等とした。例えば、青色染料として
はシアニンブルー(A13511/デクスター社製、ハ
イソールブルー染料)等を用いればよい。青色以外に
赤、緑、黄色など目的に応じて任意に設定してよいこと
は言うまでもない。蛍光染料としても任意の色、部材と
してよく例えば、青緑色蛍光染料(バスフ社製)等とし
た。顔料も赤、青、緑、黄、白など任意の色、部材とし
てよいことも同様である。
【0014】着色による光の吸収波長域も任意に設定し
てよい。例えば、緑色の場合は約520nm以下でかつ
約570nm以上の波長域でで高吸収率、赤色の場合は
約600nm以下でかつ約630nm以上で高吸収率、
青色の場合は約420nm以下でかつ約500nm以上
で高吸収率などとした。
【0015】基材に配設する抗菌部材の形態としては粉
末粒子状または液状の内何れか一つの形態とした。ま
た、粉末粒子状をなす抗菌部材の外形寸法を約0.05
ミクロンメートル〜約20ミクロンメートル程度とし
た。添加量は重量比0.5%〜10%程度とした。抗菌
部材を基材の表面に配設することにより、基材に付着し
た細菌の生存環境を絶つ。
【0016】また、抗菌部材としてはゼオライト(抗菌
性金属イオン/銀、銅、亜鉛)、キトサン、ヨモギ、ヒ
ノキ(ヒノキチオール)、ヒバなどの内いずれか一つで
構成した。ゼオライトは銀、銅、亜鉛など殺菌力のある
物質を含んだ抗菌性セラミックスをなす。キトサンはカ
ニ殻やエビ殻に多く含まれる天然多糖で抗菌、抗カビ性
を備える。粉末粒子として部材表面に埋設、または接着
材に混入、または溶液または水などに混入する割合は重
量比約0.3%〜約数%で十分で、粒径約5ミクロンメ
ートル以下の微粉末とした。
【0017】ヨモギはヨモギに含まれるタンニンが抗ア
レルギー、痒み止め効果を、クロロフィル(葉緑素)が
殺菌、制菌などの効果を備え、ヨモギの抽出液を含んだ
粒径約0.05ミクロンメートル〜約20ミクロンメー
トルのマイクロカプセルとして埋設、または塗布して対
象物の表面に固定すればよい。ヒノキはヒノキに含まれ
るトロピロンが細菌、カビなどを寄せ付けない防腐剤の
役割を果たし、他の抗菌部材と同様に数ミクロンメート
ルの粒径のマイクロカプセルとして用いればよい。
【0018】また、液状の抗菌部材としてはヒノキやヒ
バの精油(エッセンシャルオイル)、またはメトロニダ
ゾール、その他に、酢酸銀または硝酸銀を純水に溶解
し、該溶液にK↓2SO↓3とK↓2S↓2O↓3を順
次添加し、銀のチオスルファト錯体塩または銀塩の内少
なくとも一つを含む溶液としている。また、銀のチオス
ルファト錯体塩または銀塩の内少なくとも一つを含水無
晶形二酸化珪素に担持吸着させ、さらにその外表面に外
殻被覆層を形成した抗菌性複合体、または有機砒素のバ
イナジンなどを重量比約0.5%〜約10%の割合で混
入させればよい。
【0019】上記の他に、抗菌部材としてヨードホル
ム、銀シリカゲル系抗菌剤粒子、ジフェニール・エーテ
ル系またはシリコン第4級アンモニゥム塩(商品名AC
P−20,TK−520)、リン酸ジルコニゥムと酸化
銀の混合物、イソチオシアン酸エステルを抗菌成分とし
サイクロデキストリンで包接した化合物等任意に用いて
よい。
【0020】光触媒としても任意の部材を用いてよい。
例えば、二酸化チタン、または二酸化チタンと活性炭と
の混合物等からなる光触媒の微粉末粒子を用いた。光触
媒の粉末粒子、または光触媒を含んだ液状体(溶媒、ビ
ヒクル、塗料、接着材等の形態の内のいずれか一つ。)
の薄膜を対象物表面に配設することにより、表面の汚れ
を防いだり,表面の菌を殺したり,付着した臭いを取
る。即ち、太陽光や蛍光灯など300nm〜400nm
の近紫外線を受けた光触媒は活性化して有機物(アセト
アルデヒドやアンモニア等)、窒素酸化物、塩素化合物
等を酸化し分解する。
【0021】二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性炭
との混合物等からなる光触媒の微粉末粒子は数nm〜数
十μmの外形を有する。また、液状体に含ませる割合は
0.1重量%〜10重量%程度とすればよい。塗布膜厚
については使用目的に応じ任意に実施すればよい。例え
ば0.1μm〜数μmの膜厚に塗布すればよい。基材へ
の塗布手段はディップ、スプレー、印刷(スクリーン印
刷、グラビヤ印刷静電印刷、インクジェット、タンポ印
刷等)、スピンコーティングなどにより行う。二酸化チ
タンは上記塗布方法の他に、真空蒸着、CVD、スパッ
タなど任意の手段を用いてよい。
【0022】なお、二酸化チタンはアナターゼ型のもの
が好ましいが、銅、銀、白金、その他の金属でメタライ
ズされたルチル型二酸化チタンとしてもよい。また、W
O↓2,Cds,SrTiO↓2,MoS↓2のような
半導体で光触媒を形成するようにしてもよい。
【0023】さらに、光触媒に水または有機溶剤(アニ
リン等)を含浸させてもよいことも同様である。水また
は有機溶剤を含浸した光触媒を無機、有機の任意のバイ
ンダ、ビヒクル、塗料、接着材等の液状体に混合し、対
象部材の表面に塗布するようにしてもよい。液状体の加
熱、乾燥過程で水または有機溶剤が蒸発し、光触媒の保
持膜に気孔を形成し、光触媒に近紫外線を直接照射可能
にする。
【0024】さらに、光不活性物質で酸化チタン粒子表
面を覆う構成、または光不活性物質からなる多孔質壁で
二酸化チタン粒子の表面を覆う構成、またはセラミック
スのアパタイトで二酸化チタン粒子の表面を1μm厚さ
程度に覆う構成等、いずれか一つの構成としてよい。前
記光不活性物質としては、シリコン、アルミニウム、ジ
ルコニウム、カルシウム、バリウム、スチロンチウム、
マグネシウム、亜鉛、ニオブ等の内、いずれか一つまた
はその組み合わせとした。光不活性物質、光不活性物質
からなる多孔質壁、アパタイト等で二酸化チタンの表面
を被覆することにより、光触媒の担体(保持部材)たと
えば紙、樹脂、繊維等の劣化を軽減できる。
【0025】蓄光物質としては、例えば根本特殊化学/
N夜光、またはSrAl↓2O↓4:Eu(発光ピーク
波長520nm、残光輝度300mcd/m↑2(20
0LXで4分照射した20分後の輝度)、残光時間20
00分以上(0.32mcd/m↑2に減衰するまで要
する時間))、またはZNs:Cu、またはZnS,C
dS,CaS,(ZnCd)S等の一種または二種類の
硫化物系蓄光物質など任意の部材としてよい。蓄光物質
を含んだ液状体(溶媒、ビヒクル、塗料、接着材の内い
ずれか一つまたはその組み合わせ。)の塗布厚さは最小
0.1μm〜10μm程度とした。液状体に配合する蓄
光物質の配合比は0.1重量%〜10重量%の範囲とし
た。
【0026】基材を樹脂で構成する場合、例えば、アク
リル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、スチロール、ポリアセター
ル、ABS、PS、PP、ウレタン等とした。セラミッ
クスの場合は例えば、アルミナ、フォルステライト、炭
化珪素、窒化珪素等とした。ガラスの場合は例えば、シ
リカガラス、ホウケイサ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等
とした。フィルムシートの場合はPET、ホリイミド、
塩化ビニール、アクリル、ビニール、ナイロン等の樹脂
シート、他ステンレススティール、アルミニウム等とし
た。
【0027】本発明の多機能性部材は上記した構成によ
って、着色部材、光触媒、抗菌部材、蓄光物質等の内、
少なくとも2種類以上を配設できる。そして、着色部材
は光の吸収波長域を調整し、抗菌部材はカビや細菌の繁
殖を防止し、光触媒は大気中または表面に付着した汚染
物質を分解する。また、蓄光物質は太陽光や蛍光灯の光
を吸収・蓄積し、照明が途切れ暗くなっても一定時間、
明るさを維持でき、周辺を照らし電子機器等の操作を容
易に、また光触媒を活性化し機能させる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明における第1の発明は、着
色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも
2種類の機能性部材を混合した液状体を表面に塗布した
ことを特徴とする多機能部材としたもので、着色部材は
光の吸収波長域を調整し、抗菌部材はカビや細菌の繁殖
を防止し、光触媒は大気中または表面に付着した汚染物
質を分解する。また、蓄光物質は照明が途切れ暗くなっ
ても一定時間周辺を照らし、光触媒を活性化するという
作用を有する。
【0029】さらに、第2の発明は、染料、顔料、蓄光
部材の内いずれか一つの機能性部材層に重ねて光触媒層
を備えたことを特徴とする多機能性部材としたもので、
着色部材は光の吸収波長域を調整し、光触媒は大気中ま
たは表面に付着した汚染物質を分解する。蓄光物質は照
明が途切れ暗くなっても一定時間周辺を照らし、光触媒
を活性化し汚染物質を分解する。
【0030】さらに、第3の発明は、基材内に蓄光部材
を混入するとともに、前記基材表面に光触媒または抗菌
部材の内いずれか一つを備えたことを特徴とする多機能
性部材としたもので、抗菌部材はカビや細菌の繁殖を防
止し、光触媒は大気中または表面に付着した汚染物質を
分解する。また、蓄光物質は照明が途切れ暗くなっても
一定時間周辺を照らし、併設した光触媒を活性化する。
さらに、基材の成形過程で基材内に蓄光部材を混入でき
る。
【0031】さらに、第4の発明は、内部に染料、顔
料、蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材を混入する
とともに,表面に光触媒を備えたフィルムシートを貼付
けたことを特徴とする多機能性部材としたもので、フィ
ルムシートを予め別工程で準備できる。また、金型内に
フィルムシートを配置しインモールド成形を可能にす
る。
【0032】さらに、第5の発明は、基材の表面に液状
部材を塗布した後、着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光
触媒の内、少なくとも2種類の機能性部材を散布し、前
記基材表面に固定したことを特徴とする多機能性部材と
したもので、着色部材は光の吸収波長域を調整し、抗菌
部材はカビや細菌の繁殖を防止し、光触媒は大気中また
は表面に付着した汚染物質を分解する。また、蓄光物質
は照明が途切れ暗くなっても一定時間周辺を照らし、光
触媒を活性化するという作用を有する。
【0033】さらに、第6の発明は、基材の表面を軟化
させ着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少な
くとも2種類の機能性部材を前記基材表面に固定したこ
とを特徴とする多機能性部材としたもので、着色部材は
光の吸収波長域を調整し、抗菌部材はカビや細菌の繁殖
を防止し、光触媒は大気中または表面に付着した汚染物
質を分解する。また、蓄光物質は照明が途切れ暗くなっ
ても一定時間周辺を照らし、光触媒を活性化する。ま
た、任意の文字・図形に機能性部材を配置できる。
【0034】さらに、第7の発明は、溶剤活性型または
加熱活性型または常温活性型の内、いずれか一つの粘着
シートを基材の表面に貼り付け、粘着面に着色部材、蓄
光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも2種類の機
能性部材を散布し固定したことを特徴とする多機能性部
材としたもので、構造物の任意の表面に手軽に機能性部
材を配設できるという作用を有する。
【0035】さらに、第8の発明は、蓄光部材と光触媒
とを基材内に分散させたことを特徴とする多機能性部材
としたもので、成形部材に機能性部材を混合することに
より生産性に優れる。。
【0036】さらに、第9の発明は、 内部に染料、顔
料、蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材を混入する
とともに,表面に光触媒を備えたフィルムシートとした
もので、インモールド成形を可能にするという作用を有
する。
【0037】さらに、第10の発明は、溶剤活性型また
は加熱活性型または常温活性型の内、いずれか一つの粘
着シートの粘着面に着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光
触媒の内いずれか一つまたはその組み合わせの機能性部
材を固定したことを特徴とするシートとしたもので、構
造物の任意の表面に手軽に機能性部材を配設できるとい
う作用を有する。
【0038】以下、本発明の実施の形態について図1か
ら図6を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
多機能性部材を構成する基材の表面近傍の要部断面図を
示す。図1において符号101は基材、102は第1の
機能性部材、103は第2の機能性部材を示す。
【0039】図1に示すように、多機能性部材100
は、基材101の外面(表面)にまず第1の機能性部材
102を塗布し、次に、第1の機能性部材102に重ね
て第2の機能性部材103を備えたことを特徴とする。
第1の機能性部材102と第2の機能性部材103との
組合せを任意に選択することにより、着色部材(染料、
顔料)、蛍光染料、蛍光顔料、光触媒、抗菌部材、蓄光
物質などの機能性部材を、少なくとも2種類以上、容易
に基材の表面に配設できる。また、各機能性部材の混入
量とともに、各機能性部材の塗布膜厚によっても透過光
量や呈色調整が可能で、容易に量産できる。
【0040】基材101は樹脂部材、セラミックス、ガ
ラス、陶器、コンクリート構造物等からなり、外形をシ
ート状、板状、ブロック状など任意の三次元形状として
よい。
【0041】粒子状の機能性部材を配設する場合、粒径
を0.1μm〜数μmの範囲とし、液状体たとえば透明
なアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル等の樹脂
部材、または無機ガラス(釉薬)等に、それぞれ数重量
%〜数10重量%の範囲で混入、練り込んでなる。各層
の塗布厚さは0.1μm〜数μmの範囲とした。塗布手
段はスプレー、静電印刷、インクジェット、浸漬、スク
リーン印刷などの内いずれか一つとした。勿論、他の任
意手段としてよい。
【0042】なお、前記各機能性部材の配設手段とし
て、必ずしも樹脂系の液状体を用いることに限定するも
のでない。機能性部材を分散する溶媒は、水または/お
よび有機溶媒たとえばアルコール等に懸濁させたもの,
あるいはスラリーとしたものであってもよい。
【0043】なお、光触媒粒子は結晶形アナターゼと
し、0.001μm〜数μmの範囲の粒子を水または/
および有機溶媒に懸濁させたもの,あるいはスラリーと
したものを厚さ0.01μm〜数μmの範囲に塗布する
場合と、粒子径を数μm〜数十μmの範囲としプロピレ
ングリコールに懸濁させたものを塗布する場合等、任意
に実施してよい。さらに、上記のごとく液状体に混合し
て塗布することの他に、蒸着、スパッタ、CVD、PV
D、溶着等の手段により配設するようにしてよい。さら
に、機能性部材の塗布膜厚も各機能性部材毎に異ならせ
てよいことは言うまでもない。目的に応じて任意寸法に
設定すればよい。
【0044】実施の形態1における多機能性部材は、着
色部材(染料、顔料)や蛍光染料/蛍光顔料によって光
の吸収波長域を調整でき視感度と輝度の向上を図れる。
蓄光部材は暗い場所でも一定時間周囲を照明し、併設し
た光触媒を活性化する。抗菌部材はカビや細菌の繁殖を
防止し、光触媒は有機物、窒素酸化物、塩素化合物等を
酸化し分解する。その結果、基材の防曇、防カビ、視感
度の向上、輝度向上、汚染物質の分解等を図れる。特
に、第1の機能性部材102として蓄光部材を配設し、
重ねて第2の機能性部材103として光触媒を配設した
場合、照明が途絶えた暗い状態においても前記蓄光部材
によって活性化され、汚染物質の分解等を継続できる。
【0045】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2における多機能性部材を構成する基材の表面近傍の
要部断面図を示す。図2において符号111は基材、1
12は第1の機能性部材、113は第2の機能性部材を
示す。
【0046】図2に示すように、多機能性部材110
は、着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒等の内、少
なくとも2種類の機能性部材を混合した液状体を表面に
塗布したことを特徴とする。なお、この場合も光触媒を
アナターゼ結晶形の酸化チタン粒子とした。また、液状
体を水および/または有機溶媒とし機能性部材を懸濁し
て(あるいはスラリーとして)塗布する構成、あるいは
機能性部材をアクリル系樹脂、アルキッドメラミン樹
脂、酢酸ビニール系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹
脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、UV樹脂(紫外
線硬化樹脂)、天然ゴム、ブチルゴム、塩化ビニール系
樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、PS樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリアミド樹脂、無機ガラスの内いずれか一
つに練り込んで塗布する構成とした。
【0047】第1の機能性部材112と第2の機能性部
材113との組合せを任意に選択することにより、着色
部材(染料、顔料)、蛍光染料、蛍光顔料、光触媒、抗
菌部材、蓄光物質などの機能性部材を、少なくとも2種
類以上、容易に多機能性部材の基材に配設できる。ま
た、各機能性部材の混入量とともに、各機能性部材の塗
布膜厚によっても呈色調整が可能で、量産が容易とな
る。
【0048】前記液状体への各機能性部材の混入量はそ
れぞれ数重量%〜10重量%の範囲とした。塗布厚さは
0.01μm〜数μmの範囲とした。塗布手段、分散
媒、機能性部材の種類、機能性部材の配設手段などにつ
いては実施の形態1と同様に実施すればよい。この実施
の形態2の場合も実施の形態1と同様の作用・効果を有
する。さらに、液状体に混合する手間、基材に塗布する
手間等は実施の形態1の場合の略1/2程度となる。
【0049】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3における多機能性部材を構成する基材の表面近傍の
要部断面図を示す。図3において符号121は基材、1
22は第1の機能性部材、123は第2の機能性部材を
示す。
【0050】図3に示すように、多機能性部材120
は、基材121の内部に第1の機能性部材122を練り
込むとともに、前記基材121の外面(表面)に、透明
樹脂等の液状体の内部に第2の機能性部材123を練り
込み,または懸濁,またはスラリーとして塗布したこと
を特徴とする。第1の機能性部材122と第2の機能性
部材123との組合せを任意に選択することにより、着
色部材(染料、顔料)、蛍光染料、蛍光顔料、光触媒、
抗菌部材、蓄光物質などの機能性部材を、少なくとも2
種類以上、容易に多機能性部材の基材に配設できる。ま
た、各機能性部材の混入量とともに、第2の機能性部材
の塗布膜厚によっても透過光量や呈色調整が可能で、容
易に量産できる。
【0051】基材121に混入する第1の機能性部材1
22の添加量は数重量%〜10重量%の範囲とした。第
2の機能性部材は液状体にそれぞれ数重量%〜10重量
%の範囲で混入し、塗布厚さは0.01μm〜数μmの
範囲とした。第2の機能性部材の塗布手段、液状体、機
能性部材の種類、機能性部材の配設手段についても実施
の形態1と同様に実施すればよい。この実施の形態3の
場合も実施の形態1と同様の作用・効果を有する。さら
に、基材を構成する過程、たとえば射出成形の過程で第
1の機能性部材を樹脂部材に混入して配設でき手間を要
しない。特に、第1の機能性部材122として蓄光部材
を配設し、第2の機能性部材123として光触媒を配設
した場合、照明が途絶えた暗い状態においても前記蓄光
部材によって活性化され、汚染物質の分解等を継続でき
る。
【0052】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4における多機能性部材を構成する基材の表面近傍の
要部断面図を示す。図4において符号141は基材、1
42は蓄光部材、143は光触媒、144は透光性フィ
ルムシート、145は液状体を示す。この場合の多機能
性部材140は、透光性フィルムシート144の内部に
染料、顔料、蓄光部材の内いずれか一つの機能性部材を
混入するとともに,前記透光性フィルムシート144の
表面に光触媒を備えてなるシート状部材を、基材141
の表面に貼付けたことを特徴とする。
【0053】前記透光性フィルムシート144はPET
樹脂、ポリイミド、塩化ビニール、ナイロン等の部材か
らなり、厚さ寸法は数μm〜100μm程度の範囲とし
た。透光性フィルムシート144の一方の面には光触媒
143が所定に配設されている。光触媒143の種類、
混合する液状体、塗布手段、塗布膜厚等についても実施
の形態1と同様に実施すればよい。この実施の形態4の
場合も実施の形態1と同様の作用・効果を有する。さら
に、シートの厚さによって透過光量を調整できる。さら
に、種々のフィルムシートを別工程で予め準備したり、
インモールド成形を可能にする。
【0054】なお、本実施の形態で述べたフィルムシー
トは、機能性部材を内部と一方の表面に備えることによ
って、フィルムシート単体としても各種用途に利用でき
る。
【0055】(実施の形態5)図5は本発明の実施の形
態5における多機能性部材を構成する基材の表面近傍の
要部断面図を示す。図5において符号151は基材、1
52は液状部材、153は蓄光部材、154は光触媒を
示す。
【0056】この場合の多機能性部材150は、基材1
51の表面にまず液状部材152を塗布した後、着色部
材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも2種
類の機能性部材を篩振動機構等の手段を用いて散布し、
前記液状部材152の表面に固定したことを特徴とす
る。また、必要に応じ前記散布した機能性部材153,
154をプレートやローラ等で押圧し、少なくとも機能
性部材の一部分を前記液状部材の表面に埋設したことを
特徴とする。
【0057】液状部材152は一般的な接着材、塗料、
ビヒクル等を厚さ数μm〜数十μmに塗布し、表面が濡
れ性(接着性)を有している間に機能性部材を散布し
た。当然のことながら、実施の形態1で用いた液状体を
塗布するようにしてもよい。即ち、各種樹脂部材、釉
薬、水または/および有機溶剤など任意の部材としてよ
い。機能性部材の種類や粒子径等も実施の形態1と同様
にしてよい。機能性部材を散布、押圧した後、150度
以下の温度で液状部材を加熱し、乾燥・硬化して前記機
能性部材を固定すればよい。
【0058】次に、実施の形態5におけるもう一つの実
施例について説明する。この場合は、機能性部材を固定
する前記液状部材152の塗布に代えて、粘着シートま
たは両面粘着シートを予め基材151に貼り付ける構成
とした。(図示せず。)前記粘着シートまたは両面粘着
シートは溶剤活性型、加熱活性型、常温で粘着性を有す
る常温活性型など任意の部材を用いてよい。本実施例で
は常温で粘着性を有する両面粘着シートを用いた。前記
粘着シートの粘着面に着色部材、蓄光部材、抗菌部材、
光触媒等の内いずれか一つまたはその組み合わせの機能
性部材を散布し押圧、固定してなる。余分に散布された
機能性部材、粘着されなかった機能性部材は吸引する
か、基材を反転すれば回収、再利用できる。なお、前記
粘着シートを構成する粘着剤はアクリル系樹脂、シリコ
ン系樹脂等任意の部材としてよい。
【0059】本発明の多機能性部材は実施の形態1と同
様の効果有するとともに、構造物の任意の表面に手軽に
機能性部材を配設できるという作用を有する。
【0060】なお、本実施の形態で述べた粘着シート
は、機能性部材を片面に備えることによって粘着シート
単体としても各種用途に利用できる。図15に示すシー
トは基材の両面にシリコン系樹脂からなる粘着剤層を数
μm〜数十μmの厚さに塗布してなり、一方の粘着剤層
に例えば、光不活性物質またはアパタイトで表面を覆っ
た二酸化チタン粒子からなる光触媒粒子をスプレー付着
させてなる。もう一方の粘着剤層には離形紙を添設して
なる。両面粘着シートは一般市販の任意部材を用いても
よく、前記粘着剤層を塗布する基材も必ずしも必要でな
い。
【0061】(実施の形態6)図6は本発明の実施の形
態6における多機能性部材を構成する基材の表面近傍の
要部断面図を示す。図6において符号161は基材、1
62は軟化・溶融層、163は蓄光部材、164は光触
媒を示す。
【0062】この場合の多機能性部材160は、基材1
61の表面を加熱活性または溶剤活性等の手段により軟
化・溶融させる。その後、着色部材、蓄光部材、抗菌部
材、光触媒の内、少なくとも2種類の機能性部材を篩振
動機構等の手段を用いて散布し、前記基材161の表面
に固定したことを特徴とする。図6の実施例では光触媒
と蓄光部材とを配設した例を示す。なお、必要に応じ機
能性部材163,164を押圧し、少なくとも機能性部
材の一部分を前記基材表面に埋設するようにしてもよ
い。
【0063】溶剤により活性化して粘着性を発揮する基
材を例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等と
した。加熱により粘着性を発揮する基材は各種樹脂部材
等限定されない。この実施の形態における多機能性部材
も実施の形態1と同様の効果を発揮するとともに、ホッ
トスタンプ(加熱した刻印を押圧しで局部を加熱、溶
融)、レーザー照射、ホットエヤー噴射等の手段併用に
より、基材の任意部分に任意の文字・図形に従って機能
性部材を配設できる。
【0064】(実施の形態7)この場合の多機能性部材
は、基材内に着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の
内、少なくとも2種類の機能性部材を混合し、分子状の
レベルで分散させたことを特徴とする。(図示せず。)
基材はガラス、透光樹脂、透光セラミックス等が望まし
く、粉末成形〜焼成、射出成形等により成形品を構成す
る。なお、必要に応じフッ化水素の水溶液中に浸漬した
り、砥粒等を含んだエヤーブラストにより成形品の表面
を粗面化して光触媒の露出度合を向上させてよい。
【0065】なお、上記各実施の形態1〜7において、
機能性部材を上記以外の任意部材としてよいことは言う
までもない。例えば、反射防止部材を塗布、スパッタ等
の手段により最外層に配設するようにしてもよい。
【0066】以下、本発明の実施例における二つ以上の
機能性部材を備えた多機能性部材の一部を説明する。図
7〜図9は衛生用品の一例を示す。図7は洋式便器の側
面図、図8は図7の平面図、図9は便座の斜視図を示
す。便器および便座の表面は前記実施の形態1〜7のい
ずれかにより光触媒と蓄光部材を備えてなる。この場
合、実施の形態1,2の構成により二種類以上の機能性
部材を配設するのが好適である。なお、便器は洋式に限
るものでなく和式であってもよいことは言うまでもな
い。また、大小便、小児用等を問わない。さらに、便器
を樹脂射出成形する場合、機能性部材を含んだ液状体を
塗布することの他に、光触媒と蓄光部材、または抗菌部
材と蓄光部材の組み合わせを樹脂部材に混合して成形す
るようにしてもよい。光触媒は水、アニリン等を含浸し
ていてもよい。勿論、アパタイトや光不活性物質で表面
を被覆するようにしてもよい。
【0067】図10は有底容器の一部断面の正面図を示
す。有底容器としては食器、花器、浴槽、水槽、流し台
など任意の物品であってよい。また、構成部材も陶器、
ガラス、樹脂等の内いずれか一つまたはその組み合わせ
としてよい。この場合も光触媒と蓄光部材を実施の形態
1,2の構成により配設したり、ガラス中に結晶性二酸
化チタンと蓄光粒子部材とを分子状レベルで分散させる
構成とした。また、必要に応じフッ化水素の水溶液中に
浸漬したり、砥粒等を含んだエヤーブラストにより粗面
化して光触媒の露出度合を向上させてよい。
【0068】図11は板状部材たとえば平面や曲面を備
えた板ガラス、透光樹脂板、タイル等の斜視図、図12
は金属部材または樹脂部材からなるチェーンの構成図を
示す。この場合も図10と同一構成手段を用いてよいこ
とは言うまでもない。
【0069】図13はシャープペンシル、ボールペン、
蛍光ペン等の筆記具の概略構成図を示す。この場合の筆
記具はボディ(筐体)や先端部、キャップ等が樹脂射出
成形され、実施の形態1、2等の構成、または樹脂部材
中に蓄光部材と光触媒部材、または蓄光部材と抗菌部材
を予め混合し、射出成形してなる。
【0070】図14は眼鏡の概略構成図を示す。この場
合の眼鏡はレンズ、レンズ保持枠、ツル等の内少なくと
も一つの表面または内部に蓄光部材と光触媒、または蓄
光部材と抗菌部材を備えてなる。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明は、着色部材、蓄光
部材、光触媒、抗菌部材、反射防止部材等の内いずれか
一つ、またはその組合せの機能性部材を容易に多機能性
部材を構成する基材の表面または内部に配設てきる。抗
菌部材はカビや細菌の繁殖を防止し、光触媒は部材表面
に付着した汚染物質(汗や手脂等)を分解する。これに
より、多機能性部材の防カビ、防曇を図れる。蓄光物質
は照明が切れてからも一定時間、自己発光し周囲を照ら
して光触媒を機能させる。着色部材、蛍光染料、蛍光顔
料は光の吸収波長域を選択でき、視感度、輝度の向上を
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における多機能性部材を
構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図2】本発明の実施の形態2における多機能性部材を
構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図3】本発明の実施の形態3における多機能性部材を
構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図4】本発明の実施の形態4における多機能性部材を
構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図5】本発明の実施の形態5における多機能性部材を
構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図6】本発明の実施の形態6におけるもう一つの多機
能性部材を構成する基材の表面近傍の要部断面図
【図7】本発明の一実施例における様式便器の側面図
【図8】図7の平面図
【図9】本発明の一実施例における便座の斜視図
【図10】本発明の一実施例における有底容器の一部断
面の正面図
【図11】本発明の一実施例における板の斜視図
【図12】本発明の一実施例におけるチェーンの概略構
成図
【図13】本発明の一実施例における筆記具の概略構成
【図14】本発明の一実施例における眼鏡の概略構成図
【図15】本発明の一実施例におけるシートの概略構成
【符号の説明】
100,110,120,140,150,160 多
機能性部材 101,111,121,141,151,161 基
材 102,112,122 第1の機能性部材 103,113,123 第2の機能性部材 142,153,163 蓄光部材 143,154,164 光触媒 144 フィルムシート 145 液状体 152 液状部材 162 軟化・溶融層

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光拡散部材、着色部材、蓄光部材、抗菌
    部材、光触媒の内、少なくとも2種類の機能性部材を混
    合した液状体を基材の表面に塗布したことを特徴とする
    多機能性部材。
  2. 【請求項2】 光触媒を酸化チタン粒子としたことを特
    徴とする請求項1記載の多機能性部材。
  3. 【請求項3】 光不活性物質で酸化チタン粒子表面を覆
    う構成、または光不活性物質からなる多孔質壁で酸化チ
    タン粒子表面を覆う構成、またはセラミックスのアパタ
    イトで酸化チタン粒子表面を覆う構成の内、いずれか一
    つとしたことを特徴とする請求項2記載の多機能性部
    材。
  4. 【請求項4】 液状体を水および/または有機溶媒とし
    たことを特徴とする請求項2〜3のいずれか一つに記載
    の多機能性部材。
  5. 【請求項5】 液状体をアクリル系樹脂、アルキッドメ
    ラミン樹脂、酢酸ビニール系樹脂、フッ素系樹脂、シリ
    コン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、UV樹
    脂(紫外線硬化樹脂)、天然ゴム、ブチルゴム、塩化ビ
    ニール系樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、PS樹
    脂、スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、無機ガラスの内
    いずれか一つとしたことを特徴とする請求項2〜3のい
    ずれか一つに記載の多機能性部材。
  6. 【請求項6】 光拡散部材、染料、顔料、蓄光部材の内
    いずれか一つの機能性部材層に重ねて光触媒層を備えた
    ことを特徴とする多機能性部材。
  7. 【請求項7】 基材内に蓄光部材を混入するとともに、
    前記基材表面に光触媒または抗菌部材の内いずれか一つ
    を備えたことを特徴とする多機能性部材。
  8. 【請求項8】 内部に光拡散部材、染料、顔料、蓄光部
    材の内いずれか一つの機能性部材を混入するとともに,
    表面に光触媒を備えたフィルムシートを基材に貼付けた
    ことを特徴とする多機能性部材。
  9. 【請求項9】 基材の表面に液状部材を塗布した後、光
    拡散部材、着色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の
    内、少なくとも2種類の機能性部材を散布し、前記基材
    表面に固定したことを特徴とする多機能性部材。
  10. 【請求項10】 機能性部材を押圧し少なくとも一部分
    を液状部材表面に埋設したことを特徴とする請求項9記
    載の多機能性部材。
  11. 【請求項11】 基材の表面を軟化させ光拡散部材、着
    色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内、少なくとも
    2種類の機能性部材を前記基材表面に固定したことを特
    徴とする多機能性部材。
  12. 【請求項12】 機能性部材を押圧し少なくとも一部分
    を基材表面に埋設したことを特徴とする請求項11記載
    の多機能性部材。
  13. 【請求項13】 基材表面の軟化手段として加熱活性ま
    たは溶剤活性の内いずれか一つとしたことを特徴とする
    請求項11記載の多機能性部材。
  14. 【請求項14】 基材表面の軟化手段としてホットスタ
    ンプ、レーザ加熱、ホットエヤー噴射の内いずれか一つ
    を用いたことを特徴とする請求項13記載の多機能性部
    材。
  15. 【請求項15】 溶剤活性型または加熱活性型または常
    温活性型の内、いずれか一つの粘着シートを基材の表面
    に貼り付け、粘着面に着色部材、蓄光部材、抗菌部材、
    光触媒の内、少なくとも2種類の機能性部材を散布し固
    定したことを特徴とする多機能性部材。
  16. 【請求項16】 機能性部材を押圧し少なくとも一部分
    を粘着面に埋設したことを特徴とする請求項15記載の
    多機能性部材。
  17. 【請求項17】 蓄光部材と光触媒とを基材内に分散さ
    せたことを特徴とする多機能性部材。
  18. 【請求項18】 少なくとも2種類以上の機能性部材を
    備えた部材を便器、便座、有底容器、流し台、板ガラ
    ス、透光樹脂板、タイル、チェーン、筆記具、眼鏡の内
    いずれか一つとしたことを特徴とする請求項1〜17の
    いずれか1項に記載の多機能性部材。
  19. 【請求項19】 内部に光拡散部材、染料、顔料、蓄光
    部材の内いずれか一つの機能性部材を混入するととも
    に,表面に光触媒を備えたフィルムシート。
  20. 【請求項20】 溶剤活性型または加熱活性型または常
    温活性型の内、いずれか一つの粘着シートの粘着面に着
    色部材、蓄光部材、抗菌部材、光触媒の内いずれか一つ
    またはその組み合わせの機能性部材を固定したことを特
    徴とするシート。
  21. 【請求項21】 光不活性物質で酸化チタン粒子表面を
    覆う構成、または光不活性物質からなる多孔質壁で光触
    媒粒子の表面を覆う構成、またはセラミックスのアパタ
    イトで光触媒粒子の表面を覆う構成の内、いずれか一つ
    としたことを特徴とする請求項20記載の多機能性部
    材。
  22. 【請求項22】 光不活性物質をシリコン、アルミニウ
    ム、ジルコニウム、カルシウム、バリウム、スチロンチ
    ウム、マグネシウム、亜鉛、ニオブの内、いずれか一つ
    またはその組み合わせとしたことを特徴とする請求項2
    1記載の多機能性部材。
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JP2022083351A (ja) * 2020-11-24 2022-06-03 車工房株式会社 光触媒組成物

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