JP2005343081A - 内装材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 肉厚が一定で、製造コストの安価な内装材の製造方法を提供する。
【解決手段】 樹脂供給装置11を移動させて樹脂供給ノズル17を金型1のキャビティ9の内部に配置し、樹脂供給ノズル17から芯材75用の溶融樹脂P1と表皮材76葉の溶融樹脂P2を充填し、この金型1を構成する上型3と下型5とを閉成し、前記キャビティ9の溶融樹脂P1、P2を加圧して成形を施したのち、溶融樹脂P1、P2を冷却及び硬化させることによって、芯材75と表皮材76とから成る内装材74を成形する。
【選択図】 図4
【解決手段】 樹脂供給装置11を移動させて樹脂供給ノズル17を金型1のキャビティ9の内部に配置し、樹脂供給ノズル17から芯材75用の溶融樹脂P1と表皮材76葉の溶融樹脂P2を充填し、この金型1を構成する上型3と下型5とを閉成し、前記キャビティ9の溶融樹脂P1、P2を加圧して成形を施したのち、溶融樹脂P1、P2を冷却及び硬化させることによって、芯材75と表皮材76とから成る内装材74を成形する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、表皮材と芯材とから成る構造で、車両用として用いることができる内装材の製造方法に関するものである。
自動車等の車室内には、インストルメントパネル、ドアトリム、ピラーガーニシュ等の内装材が用いられる。これらの内装材は、補強フィラーを含む樹脂製等の芯材と、比較的軟質の発泡樹脂製等の表皮材とから構成されている。その製法としては、予め成形した芯材に、表皮材を、真空成形、パウダースラッシュ表皮成形、及びラミネートシート成形などにより形成している。
まず、真空成形法とは、加熱軟化させたプラスチックシートを金型に押し当てて密着させることによって、表皮材を所定の製品形状に成形する方法であり、この真空成形法には、凸引真空成形法と凹引真空成形法とがある。
また、パウダースラッシュ表皮成形法は、加熱した金型内に合成樹脂の粉末を供給することによって、金型内の粉末を溶融させて金型内部の形状に形成する方法である。
さらに、ラミネートシート成形法とは、バッチ発泡や電子線照射発泡によって形成した発泡体の表面に、カレンダー成形によって形成した表皮を、熱ラミネート加工又は接着剤によって形成する方法である(例えば、特許文献1。)。
特開平11−320738号公報
しかしながら、前記真空成形法では、表皮材の肉厚が展開率に応じて変化するため、表皮材の部位により、耐候性や耐機械的特性にバラツキが発生するおそれがある。また、凸引真空成形法では、表皮材の表面に予め形成されている絞模様が展開率により延びるため、外観絞造形が劣るという問題がある。
そして、パウダースラッシュ表皮成形法では、金型を加熱する加熱装置に多大なコストがかかるという問題がある。即ち、金型の加熱方式には、熱煤循環加熱・冷却方式、外部加熱炉方式、及び熱風循環加熱炉方式などがあるが、いずれも多額の設備投資が必要となる。更に、金型の凸形状の角部は、表皮材の肉厚が薄くなり、凹形状の角部は肉厚が厚くなり、表皮材の肉厚にバラツキが発生するという問題もある。
さらに、パウダースラッシュ表皮成形法では、加工工程数が多いため、製造コストが上昇するという問題がある。
そこで、本発明は、表皮材の肉厚が一定で、製造コストの安価な内装材の製造方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、表皮材と芯材とから成る内装材の製造方法であって、金型のキャビティ内に、芯材となる溶融樹脂と、表皮材となる溶融樹脂とを充填し、この金型を閉成し、キャビティ内の溶融樹脂を加圧して成形を施すことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、表皮材と芯材とから成る内装材の製造方法であって、金型のキャビティ内に芯材となる加熱した樹脂シートをセットし、キャビティの残された空間内に表皮材となる溶融樹脂を充填し、この金型を閉成し、キャビティ内の樹脂シートと溶融樹脂を加圧して成形を施すことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、金型内に一端がキャビティに通じる連通路を形成し、該連通路の他端に樹脂注入装置を接続すると共に、樹脂シートに連通路の一端に対応する開口を形成し、樹脂注入装置から連通路及び樹脂シートの開口を介してキャビティ内に溶融樹脂を充填することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、複数種の溶融樹脂から特定の溶融樹脂を適宜選択して射出するサンドイッチノズルを介して、溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填させることにより、単層構造又は多層構造の表皮材を有する内装材を成形することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、複数種の溶融樹脂から特定の溶融樹脂を適宜選択して射出するT型ノズルを介して、溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填させることにより、単層構造又は多層構造の表皮材を有する内装材を成形することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、進退自在に構成された樹脂供給装置を金型内に導入し、この樹脂供給装置から金型のキャビティ内に溶融樹脂を充填することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、溶融樹脂に光触媒を配合することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、キャビティ内の溶融樹脂を加圧して成形を施すため、各部位において肉厚が均一に形成された表皮材を有する内装材を成形することができる。また、溶融樹脂を直接にキャビティ内に充填させるため、パウダースラッシュ表皮成形法に比較して、工程数を削減することができ、生産性の向上及びコスト低減を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、芯材を形成する樹脂シートを別に形成して金型内にセットするため、例えば織物など溶融樹脂に含ませられない補強材を含む芯材を成形することもできる。
請求項3記載の発明によれば、樹脂注入装置から連通路を介してキャビティ内に溶融樹脂を充填するため、進退する樹脂供給装置により充填させる方法よりも成形速度を向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、複数種の溶融樹脂から特定の溶融樹脂を適宜選択して射出するサンドイッチノズルを介して、溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填させるため、表皮材と芯材を一緒に形成することもできるし、表皮材を単層構造にしたり、多層構造にすることもできる。また、通常的に使用されているサンドイッチノズルを用いるため、設備コストを安価に抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、複数種の溶融樹脂から特定の溶融樹脂を適宜選択して射出するT型ノズルを介して、溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填させるため、表皮材と芯材を一緒に形成することもできるし、表皮材を単層構造にしたり、多層構造にすることもできる。また、通常的に使用されているT型ノズルを用いるため、設備コストを安価に抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、進退自在に構成された樹脂供給装置を金型内に導入して溶融樹脂を充填するため、設備仕様を簡素化して設備コストを安価に抑制することができる。
請求項7記載の発明によれば、溶融樹脂に光触媒を配合しているため、表皮材や芯材に、抗菌作用、防汚作用、抗カビ作用などをもたせることができる。
表皮材の肉厚が一定で、製造コストの安価な内装材の製造方法を提供する、という目的を、表皮材と芯材とから成る内装材の製造方法であって、金型のキャビティ内に、芯材となる溶融樹脂と、表皮材となる溶融樹脂とを充填し、この金型を閉成し、キャビティ内の溶融樹脂を加圧して成形を施すことで、実現した。以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1〜図9は、本願発明の第1実施例を示す図である。図1は、金型1及び樹脂供給装置11から成る成形装置を概略的に示す断面図である。
金型1は、上下動自在の上型3と、下側に固定された下型5とから構成されており、上型3及び下型5の側部には、上下ストロークを検出するレーザ変位計7が取付けられている。上型3の下面は、凹状に形成され、これらの上型3を下限位置に下降させて金型1を閉成したときに、上型3と下型5とでキャビティ9が形成される。また、金型1のキャビティ面は、多孔質構造に形成され、ガスや型内エアーが抜けるようになっている。
また、図1の左右方向に進退自在に構成された樹脂供給装置11が金型1の側方に配置されている。この樹脂供給装置11は、溶融樹脂(プラチゾル)P1、P2を収容する容器状の樹脂収容部13と、該樹脂収容部13の溶融樹脂P1、P2を送給するアーム部15と、該アーム部15の先端に取り付けられた樹脂供給ノズル17とを備えている。また、樹脂供給装置11は、図外の駆動装置で左右方向に進退自在に支持されている。
図2は、図1の樹脂供給ノズル17としてサンドイッチノズル19を用いた場合を示す拡大側面図である。
このサンドイッチノズル19は、基端側に形成されたシリンダー部21と、該シリンダー部21の先端側に一体形成されたノズル部23とから構成されている。シリンダー部21は、二股状に枝分かれた第1シリンダー部25及び第2シリンダー部27から構成されている。そして、第1シリンダー部25の内部には、一対に形成されて延びる2本の樹脂流路A、Bが形成され、第2シリンダー部27の内部には、1本の樹脂流路Cが形成されている。なお、ノズル部23の先端においては、第2シリンダー部27の樹脂流路Cが、第1シリンダー部25の2本の樹脂流路A、Bの間に挟まれた位置に形成されている。このサンドイッチノズル19においては、樹脂流路Aと、樹脂流路B、Cとで異なる溶融樹脂を送給することにより、樹脂流路B、Cから送給から溶融樹脂の間に、樹脂流路Aから送給された溶融樹脂をサンドイッチした3層が得られる。樹脂流路Aのみ、樹脂流路B、Cのみからの送給も行え、更には樹脂流路B、Cのいずれか一方だけの送給も行える。
図3は、図1の樹脂供給ノズル17としてT型ノズル29を用いた場合を示す拡大側面図である。このように、樹脂供給ノズル17として前記サンドイッチノズル19及びT型ノズル29の双方を用いることができる。
このT型ノズル29は、基端側に形成されたシリンダー部31と、該シリンダー部31の先端側に一体形成されたノズル部33とから構成されている。ノズル部33の内部には、該ノズル部33の軸方向に沿って3本の樹脂流路D、E、Fが形成されている。このT型ノズル29においても、中央側の樹脂流路Fのみに溶融樹脂を送給することもでき、3本の樹脂流路D、E、Fに同時に溶融樹脂を送給することもできる。
前記構成を有する金型1及び樹脂供給装置11を用いて、車両用の内装材74を成形する手順を説明する。
まず、図4に示すように、アーム部15を移動させながら、樹脂供給装置11の樹脂供給ノズル17を金型1のキャビティ9内に配置させ、この状態で、樹脂供給ノズル17先端から、芯材用の溶融樹脂P1と、表皮材用の溶融樹脂P2を2層にしてキャビティ9内に供給する。
ここで、樹脂供給ノズル17としてサンドイッチノズル19やT型ノズル29を用いる場合は、それぞれの樹脂流路A、B、Cや、樹脂流路D、E、Fのうちの、任意の2つを選択して、2種類の溶融樹脂P1、P2を供給する。
芯材用の溶融樹脂P1は、溶融した熱可塑性樹脂に、短繊維、長繊維のガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、各種フィラーが配合又はランダムに組み合わせ配合されている。
次いで、図5に示すように、上型3を下方に移動させて金型1を閉成させ、下型5が下降限近傍までくると、溶融樹脂P1、P2が上型3と下型5によって徐々に加圧される。
さらに、図6に示すように、金型1が完全に閉成すると、溶融樹脂P1、P2が上型3と下型5によって加圧され(低圧射出成形)、この状態で、冷却及びキュアされる。
そして、図7に示すように、上型3を上昇させて金型1を開成し、内装材74を取り出す。
以下に、図8及び図9を用いて、本実施例による内装材74の構造を簡単に説明する。内装材74は、芯材75と表皮材76、77とから成る構造で、図8は、表皮材76が単層の場合を示しており、図9は、単層表皮78と発泡体層79とから成る2層構造の表皮材77を示している。単層の表皮材76を成形する場合は、サンドイッチノズル19やT型ノズル29として、1つの樹脂流路を芯材75用として用い、他のいずれか1つの樹脂流路を表皮材76用として用いる。2層の表皮材77を形成する場合は、表皮材77用として2つの樹脂流路を用いる。
また、芯材75や表皮材76、77に光触媒を配合させることもできる。この光触媒による光触媒反応は、まず光触媒が光を吸収して励起状態になり、その上に分子が吸着して活性化状態になって反応し、カビや雑菌等から好適に保護する。光触媒としては、二酸化チタン(TiO2)を特に有用に用いることができ、二酸化チタンにあるエネルギー以上の光が当たると、二酸化チタンを構成している価電子帯電子が上のレベルの伝導帯に光励起され、価電子帯には電子の抜け跡である正孔(hole、ホール)が残り、これらの電子と正孔が光触媒反応を起こす。なお、光触媒としては、前記二酸化チタン以外にも、種々の触媒を用いることができる。
以下に、第1実施例による作用効果を説明する。
金型1のキャビティ9の内部の溶融樹脂P1、P2を加圧して低圧射出成形を施すため、表皮材76、77の各部位において、肉厚が均一に形成される。また、溶融樹脂P1、P2を直接にキャビティ9内に充填させるため、パウダースラッシュ表皮成形法等に比較して、工程数を削減することができ、生産性の向上及びコスト低減を図ることができる。
また、樹脂供給ノズル17としてサンドイッチノズル19やT型ノズル29を用いれば、複数種の溶融樹脂から特定の溶融樹脂を適宜選択して、表皮材76、77と芯材75を一緒に形成することもできるし、表皮材を単層構造にしたり、多層構造にすることができる。また、通常的に使用されているサンドイッチノズル19やT型ノズル29を用いるため、設備コストを安価に抑制することができる。
更に、溶融樹脂P1、P2に光触媒を配合するため、表皮材76、77や芯材75に抗菌作用、防汚作用、及び抗カビ作用などをもたせることができる。
また、樹脂供給装置11のアーム部15を金型1の内部に進入及び後退させて、溶融樹脂P1、P2の射出を行うため、設備費用を安価に抑制することができる。
レーザ変位計7で上型3の高さ位置やストロークを検知及び制御することができるため、芯材75や表皮材76、77の肉厚を均一に成形することができる。
図10〜図19は、本願発明の第2実施例を示す図である。尚、第1実施例と同一内容については、同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施例では、芯材用の溶融樹脂を樹脂供給装置11から供給せず、樹脂供給装置11からは表皮材用の溶融樹脂P2だけを供給する。
図10に示すように、芯材は、補強材を含む樹脂シート80として、キャビティ9内にセットされる。図11に示すように、樹脂シート80は、平織、綾織、朱子織の織物繊維(ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維子に熱可塑性樹脂が含浸したもの、或いはランダム長繊維の不織布状マットに熱可塑性樹脂が含浸したもの)を用いることができる。この樹脂シート80は、図12に示すように、予め反射板81にて囲んだ空間内において、複数のヒーター82により加熱され、軟化した状態になっている。
そして、この樹脂シート80の上に、図13に示すように、アーム部15を移動させながら、樹脂供給装置11により、表皮材用の溶融樹脂P2を供給する。
次いで、図14に示すように、上型3を下方に移動させて金型1を閉成させ、下型5が下降限近傍までくると、樹脂シート80と溶融樹脂P2が上型3と下型5によって徐々に加圧される。
さらに、図15に示すように、金型1が完全に閉成すると、樹脂シート80と溶融樹脂P2が上型3と下型5によって加圧され(低圧射出成形)、この状態で、冷却及びキュアされる。その後、第1実施例と同様に、上型3を上昇させて金型1を開成することにより、第2実施例による内装材83を得ることができる。
図16〜図19は、内装材83の拡大断面図である。
図16の内装材83は、芯材84に単層の表皮材35を形成している。この単層の表皮材35を成形する場合は、図2のサンドイッチノズル19の場合は、第2シリンダー部27の樹脂流路Cのみに溶融樹脂P2を送給することにより成形され、図3のT型ノズル29の場合は、中央側の樹脂流路Fのみに溶融樹脂P2を送給することにより成形することができる。
図17の内装材83は、芯材84に2層の表皮材37を形成している。この表皮材37は、下側の発泡体層39と、該発泡体層39の上部に形成された単層表皮41とから構成されている。この表皮材37を成形する場合は、図2のサンドイッチノズル19の場合は、第2シリンダー部27の樹脂流路Cに発泡体層39の溶融樹脂P2を送給し、第1シリンダー部25の樹脂流路A、Bの一方側に単層表皮41の溶融樹脂P2を送給することにより成形される。また、図3のT型ノズル29の場合は、中央側の樹脂流路Fに発泡体層39の溶融樹脂P2を送給し、残りの2本の樹脂流路D、Eのいずれか一方側に単層表皮41の溶融樹脂P2を送給することにより成形される。
図18の内装材83は、芯材84に3層の表皮材43を形成している。この表皮材43は、芯材84側に形成されたバリア層45と、該バリア層45の表面側に形成された発泡体層47と、該発泡体層47の表面側に形成された単層表皮49とから構成されている。この表皮材43を成形する場合は、図2のサンドイッチノズル19の場合は、第2シリンダー部27の樹脂流路Cに発泡体層47の溶融樹脂P2を送給し、第1シリンダー部25の樹脂流路A、Bのいずれか一方側に単層表皮49の溶融樹脂P2を送給し、他方側にバリア層45の溶融樹脂P2を送給することにより成形される。また、図3のT型ノズル29の場合は、中央側の樹脂流路Fに発泡体層47の溶融樹脂P2を送給し、残りの2本の樹脂流路D、Eのいずれか一方側に単層表皮49の溶融樹脂P2を送給し、他方側にバリア層45の溶融樹脂P2を送給することにより成形される。
図19の内装材83は、サンドイッチノズルを用いて成形した3層の表皮材51を形成している。この表皮材51は、中央側に配置された発泡体層53と、該発泡体層53を上下から挟持する単層表皮55、57とから3層に形成され、図2のサンドイッチノズル19を用いて成形することができる。具体的には、第2シリンダー部27の樹脂流路Cに発泡体層53の溶融樹脂P2を送給し、第1シリンダー部25の2本の樹脂流路A、Bに単層表皮55、57の溶融樹脂P2を送給することにより成形される。
なお、図16〜図19で説明した発泡体層39、47、53の成形に用いる樹脂材料には、発泡剤が配合され、化学発泡によって発泡成形させることができる。また、発泡体層39、47、53は、化学発泡によらずに、コアバック方式又は金型開き方式で成形することができる。
以下に、第2実施例による作用効果を説明する。
第2実施例による作用効果は、前記第1実施例による作用効果のほか、芯材84を形成する樹脂シート80を別に形成して金型1内にセットするため、例えば織物など溶融樹脂に含ませられない補強材を含む芯材84を成形することもできる。
図20〜図26は、本願発明の第3実施例を示す図である。尚、先の実施例と同一内容については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第3実施例の金型63は、上下動自在に構成された上型65と、固定された下型67とを備えている。また、下型67には、一端69aがキャビティ9に通じる連通路69が形成されている。連通路69の一端69aには、円筒状のゲートノズル85がキャビティ9側へ突出した状態で設けられている。
連通路69の他端69bには、樹脂注入装置71が接続されている。この樹脂注入装置71の先端には、樹脂供給ノズル73が設けられ、該樹脂供給ノズル73の先端が連通路69の他端69bに接続されている。前記連通路69には、溶融樹脂P2が冷却によって硬化しないように、図外のヒータによって加熱するホントランナー方式に構成されている。
この樹脂供給ノズル73についても、前述した図2、3のサンドイッチノズル19やT型ノズル29を採用することができる。
一方、樹脂シート86には、図21及び図22に示すように、中央に前記ゲートノズル85に対応する開口87が形成されている。
前記構成を有する金型63及び樹脂注入装置71を用いた射出プレス方式によって、内装材88を成形する手順を説明する。
まず、加熱した樹脂シート86をキャビティ9内にセットする。この時、樹脂シート86の開口87内へゲートノズル85が挿入されることにより、樹脂シート86の位置決めがなされる。
そして、図23に示すように、樹脂注入装置71の樹脂供給ノズル73から金型63の連通路69を介して溶融樹脂P2をキャビティ9内に射出させる。
ここで、サンドイッチノズル19やT型ノズル29を用いた場合は、先の実施形態と同様に、所定の樹脂流路を選択して溶融樹脂P2を送給する。
次いで、図24に示すように、上型65を下方に移動させて金型63を閉成させ、下降限近傍までくると、樹脂シート86と溶融樹脂P2が上型65と下型67によって徐々に加圧される。
さらに、図25に示すように、金型63が完全に閉成すると、樹脂シート86と溶融樹脂P2が上型65と下型67によって加圧され(低圧射出成形)、この状態で、溶融樹脂P2が冷却及びキュアされる。
そして、図26に示すように、上型65を上昇させて金型63を開成し、内装材88を取り出す。この内装材88の表面には、芯材の上に第2実施形態と同様の表皮材が形成されている。
以下に、第3実施例による作用効果を説明する。
第3実施例による作用効果は、前記第1及び第2実施例による作用効果のほか、樹脂注入装置71から連通路69を介してキャビティ9内に溶融樹脂P2を充填するため、成形速度を向上させることができる。
また、連通路69の一端69aにゲートノズル85を形成し、樹脂シート86に開口87を形成したため、開口87内へゲートノズル85を挿入することにより、樹脂シート86を金型63にセットした時の位置決めを行うことができる。
尚、内装材88の裏側には、前記ゲートノズル85の挿入跡が残るが、このゲートノズル85の挿入跡が残る部分をベンチレータの開口部など成形後に製品から切除される位置に設けることで、内装材88の表面から一様の手触り性を得ることができるようにすることが望ましい。
前記実施例においての成形方法として、低圧射出成形のみを示したが、この他に、スタンピングプレス成形、射出プレス成形でも良いことはもちろんである。
1、63 金型
9 キャビティ
11、71 樹脂供給装置
19 サンドイッチノズル
29 T型ノズル
35、37、43、51、76、77、78、79 表皮材
69 連通路
74、83、88 内装材
75、84 芯材
80、86 樹脂シート
P1、P2 溶融樹脂
9 キャビティ
11、71 樹脂供給装置
19 サンドイッチノズル
29 T型ノズル
35、37、43、51、76、77、78、79 表皮材
69 連通路
74、83、88 内装材
75、84 芯材
80、86 樹脂シート
P1、P2 溶融樹脂
Claims (7)
- 表皮材(76、77)と芯材(75)とから成る内装材(74)の製造方法であって、
金型(1)のキャビティ(9)内に、芯材(75)となる溶融樹脂(P1)と、表皮材(76、77)となる溶融樹脂(P2)とを充填し、この金型(1)を閉成し、キャビティ(9)内の溶融樹脂(P1、P2)を加圧して成形を施すことを特徴とする内装材の製造方法。 - 表皮材(35、37、43、51)と芯材(84)とから成る内装材(83)の製造方法であって、
金型(1)のキャビティ(9)内に芯材(84)となる加熱した樹脂シート(80)をセットし、キャビティ(9)の残された空間内に表皮材(35、37、43、51)となる溶融樹脂(P2)を充填し、この金型(1)を閉成し、キャビティ(9)内の樹脂シート(80)と溶融樹脂(P2)を加圧して成形を施すことを特徴とする内装材の製造方法。 - 請求項2記載の内装材の製造方法であって、
金型(63)内に一端(69a)がキャビティ(9)に通じる連通路(69)を形成し、該連通路(69)の他端(69b)に樹脂注入装置(71)を接続すると共に、樹脂シート(86)に連通路(69)の一端(69a)に対応する開口(87)を形成し、樹脂注入装置(71)から連通路(69)及び樹脂シート(80)の開口(87)を介してキャビティ(9)内に溶融樹脂(P2)を充填することを特徴とする内装材の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内装材の製造方法であって、
複数種の溶融樹脂(P1、P2)から特定の溶融樹脂(P1、P2)を適宜選択して射出するサンドイッチノズル(19)を介して、溶融樹脂(P1、P2)を金型(1、63)のキャビティ(9)内に充填させることにより、単層構造又は多層構造の表皮材(35、37、43、51、76、77)を有する内装材(74、83、88)を成形することを特徴とする内装材の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内装材の製造方法であって、
複数種の溶融樹脂(P1、P2)から特定の溶融樹脂(P1、P2)を適宜選択して射出するT型ノズル(29)を介して、溶融樹脂(P1、P2)を金型(1、63)のキャビティ(9)内に充填させることにより、単層構造又は多層構造の表皮材(35、37、43、51、76、77)を有する内装材(74、83、88)を成形することを特徴とする内装材の製造方法。 - 請求項1又は請求項2記載の内装材の製造方法であって、
進退自在に構成された樹脂供給装置(11)を金型内(1)に導入し、この樹脂供給装置(11)から金型(1)のキャビティ(9)内に溶融樹脂(P1、P2)を充填することを特徴とする内装材の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の内装材の製造方法であって、
溶融樹脂(P1、P2)に光触媒を配合することを特徴とする内装材の製造方法。
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