JPH10281231A - 高負荷伝動ベルト - Google Patents

高負荷伝動ベルト

Info

Publication number
JPH10281231A
JPH10281231A JP9836597A JP9836597A JPH10281231A JP H10281231 A JPH10281231 A JP H10281231A JP 9836597 A JP9836597 A JP 9836597A JP 9836597 A JP9836597 A JP 9836597A JP H10281231 A JPH10281231 A JP H10281231A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
reinforcing material
belt
center belt
elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9836597A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Takagi
晋一 高木
Shoji Tsuji
勝爾 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP9836597A priority Critical patent/JPH10281231A/ja
Publication of JPH10281231A publication Critical patent/JPH10281231A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に強度が必要なセンターベルトの下側に補
強材を配置することによって、強度を高めベルト寿命の
長い高負荷伝動ベルトを提供する。 【解決手段】 センターベルト4に複数のブロック5を
嵌合係止した高負荷伝動ベルト1において、センターベ
ルト4の上下面には帆布13、14を積層しているとと
もに、心体3より下側には少なくとも1層の補強材15
を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エラストマー製の
センターベルトと耐側圧を補強するブロックからなる高
負荷伝動用に供するベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】センターベルトに溝を設けた複数のブロ
ックを嵌合してなるこの種のベルトは、特に高トルクを
伝達できるように開発されたものであって、更に高いト
ルクを伝達できるようなベルトが求められている。
【0003】このようなタイプのベルトの場合、ベルト
がプーリに進入して巻きかかる時、各ブロックは張力帯
を境にしてその上下部分で速度差を生じる、ブロックの
上部は増速状態となるのに対し、下部は減速状態とな
る。そのため、ブロック上部にはプーリから進行方向の
後ろ向きの力を受け、下部は反対にプーリから進行方向
の前向きの力を受けることになる。更に、ブロック全体
としてはブロックの上部を後ろ向きに倒すような力が働
く。一方ベルトがプーリから抜け出す側では逆の力が発
生し、ブロック上部を前向きに倒すような力が働く。
【0004】このため、ブロックは揺動することにな
り、センターベルトとブロックの嵌合部に繰り返し応力
が作用する。このようなベルトを高張力の下で繰り返し
使用していると、プーリへの巻き込み時にセンターベル
トとブロックとの嵌合部のセンターベルト表面に過大な
剪断力および圧縮力が作用する。また、これらの力によ
って摩耗や歯部に永久歪みを生じる。更に異常発熱によ
る摩擦が、センターベルトを構成するゴムには熱老化に
よるクラックが発生し、ベルトの早期切断を引き起こす
という問題もある。以上のような問題は、伝達するトル
クが高くなればなるほど顕著になり、センターベルトの
特にブロックと噛み合い係止している部分の強度を向上
させる必要がある。
【0005】この問題を防止するために従来では、クラ
ックが生じるセンターベルトの上下面に耐熱性の高い材
料である水素添加ニトリルゴムを付着した帆布を積層す
ることによって摩耗、永久歪み、クラックを防止しよう
とすることが行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】センターベルトの上下
面に帆布を被覆することによって、センターベルトが摩
擦し、発熱してゴムの老化がおこっても、帆布の存在に
より摩耗、永久歪み、クラックの発生は少なくなり、早
期切断を防止するという効果は認められるもののまだ十
分といえるレベルではなかった。また、センターベルト
のエラストマー材料として水素添加ニトリルゴムを用い
た場合は、クロロプレンゴム等に比べて水素添加ニトリ
ルゴム自体が非常に耐熱性に優れているため、ゴムの熱
老化による摩耗、永久歪み、クラックの発生は少なくな
っているものの、まだ不十分であり、さらなる性能の向
上が期待されている。
【0007】そこで、本発明はセンターベルトに複数の
ブロックを固着したようなタイプのベルトであって、ブ
ロックとセンターベルトのあいだに摩擦が起こり、発熱
しても摩耗、永久歪み、クラックが発生せず、強度にも
優れて寿命の長い高負荷伝動ベルトの提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために請求項1では、心体をエラストマー
中に埋設した無端のセンターベルトに、プーリのV溝と
係合する傾斜したプーリ接触面を有する複数のブロック
を、嵌合係止した構成からなる高負荷伝動ベルトにおい
て、前記センターベルトの上下面には帆布を積層してい
るとともに、心体より下側には少なくとも1層の補強材
を配置したことを特徴としており、特に強度を求められ
るセンターベルトの心体より下側の部分に補強材を配置
することによって、センターベルトの強度を高めてい
る。
【0009】また、請求項2においては補強材をゴムを
付着したスダレもしくは不織布としており、補強材がス
ダレの場合は補強材の上下のエラストマーをスダレの隙
間を通して連続させることができること、また不織布の
場合は表面に起立した繊維がエラストマー中に入り込み
アンカー効果を発揮することができるので、補強材の部
分での層間剥離を防止することができる。
【0010】また、請求項3ではエラストマー及び補強
材に付着するゴムが、有機過酸化物と不飽和カルボン酸
金属塩とを含んだ水素添加ニトリルゴムを含むゴム組成
物としており、請求項4ではエラストマー及び補強材に
付着するゴムが、水素添加ニトリルゴム100重量部に
対して不飽和カルボン酸金属塩を10〜100重量部と
有機過酸化物を0.2〜10重量部含んだゴム組成物と
することによって、耐熱性に極めて優れているとともに
強度も高く、ブロックとセンターベルトとの摩擦により
発熱しても、帆布を積層していることと相まって、セン
ターベルトに摩耗、永久歪み、クラックが発生するのを
防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の高負荷伝動ベルト
の斜視図、図2は本発明高負荷伝動ベルトのブロック本
体の正面図である。
【0012】本発明の高負荷伝動ベルト1は、エラスト
マー2内に心体3をスパイラル状に埋設してなるセンタ
ーベルト4と、センターベルト4の長手方向に複数嵌合
配置するブロック5からなる。ブロック5の両側面は、
プーリのV溝と係合する傾斜のついたプーリ接触面5
a、5bとなっており、駆動されたプーリから動力を受
け取ってブロック5に係止固定したセンターベルトを介
して従動側のプーリに動力を伝えるものである。
【0013】ブロック5は、図2に示すような一対のプ
ーリ当接部6、7の下端を一体的に接続する一対の連結
部材8を有し、一対のプーリ当接部6、7と連結部材8
に三方を囲まれた嵌合溝9を有し、上方に開口部10が
開いている。そして、一対のプーリ当接部6、7の上端
から嵌合溝9の内面側に向かって延びるロック部11、
12が対向するように設けられている。嵌合溝9は、上
方に開口しており、開口部10からセンターベルト4が
装着されるが、装着後は前記ロック部11、12によっ
て抜けないようになっている。
【0014】以上の例では、開口部10がブロック5の
上方にある場合を説明したが、別段、プーリ当接部の上
端を連結部材8で連結し、下方に開口部を設け、センタ
ーベルト4を下方から装着するものでも構わない。しか
し、ベルト1の走行中、センターベルト4に大きな張力
がかかったときにセンターベルト4とブロック5が外れ
てしまわないように、開口部10は上方にあるものの方
が好ましいと言える。
【0015】また、プーリ接触面5a、5bは、プーリ
当接部6、7の下端からセンターベルト4の上端程度の
高さまでとしており、ロック部11、12を設けた上端
付近にあたる部分は、プーリに接触しないようにしてい
るが、それは、プーリ当接部6、7の上端にプーリから
の側圧がかかることによって、プーリ当接部6、7が内
側に曲がってしまうのを防止するためである。また、ブ
ロック5は、金属からなる部材の少なくともプーリと当
接するプーリ接触面5a、5bに樹脂を被覆した構成か
らなっている。
【0016】センターベルト4には上下面にゴムを付着
した帆布13、14を積層しており、また心体3より下
側には少なくとも1層の補強材15を下面の帆布14の
すぐ内側かもしくはエラストマー2中に埋設する形で配
置している。配置の仕方としては図3に不織布の例を示
すように帆布14のすぐ内側にセンターベルトの形状に
沿って波形に配置する形態や、図4にスダレの例を示す
ように中程の位置に平形に配置する形態などを採ること
ができる。
【0017】このような補強材15を心体3の下側に配
置した構造を採ることによって、センターベルト4の強
度を向上させ、高いトルクを伝達する際にもセンターベ
ルト4にクラックが生じるなどの問題を防止することが
できる。
【0018】センターベルト4を構成するエラストマー
2として使用されるものは、NR(天然ゴム)、SBR
(スチレン・ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴ
ム)、NBR(ニトリルゴム)、ハイパロン(クロロス
ルフォン化ポリエチレン)、HNBR(水素化ニトリル
ゴム)、不飽和カルボン酸金属塩を含有したHNBR等
のゴムの単一材またはこれらのブレンド物からなるゴム
配合物やポリウレタン樹脂等でが挙げられる。そして、
センターベルト4の耐久性を考慮すると不飽和カルボン
酸金属塩を含有するHNBRを含むゴム組成物とするこ
とが好ましい。
【0019】詳しくは、ゴム組成物は水素添加ニトリル
ゴム100重量部に対して少なくとも不飽和カルボン酸
金属塩10〜100重量部を分散させて強度を向上させ
たゴム組成物が用いられている。もちろん、これらの組
成以外にも架橋のための有機過酸化物を0.2〜10重
量部やその他の充填物が配合されていても構わない。
【0020】不飽和カルボン酸金属塩は、1又は2以上
のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸の金属塩で
あって、不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸や、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸等が好ましい、
金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、チタン、クロム、モリ
ブデン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、
亜鉛、カドミウム、水銀、アルミニウム、スズ、鉛、ア
ンチモン等を挙げることができる。
【0021】センターベルト4の上下面に積層する帆布
13、14としては、綿、ポリアミド、アラミド、ポリ
エステル、ビニル系の繊維を単独あるいは混織、混撚し
た織布が挙げられる。
【0022】また、補強材15も帆布と同様に綿、ポリ
アミド、アラミド、ポリエステル、ビニル系の繊維の単
独あるいは混撚した繊維からなるスダレもしくは不織布
が適当であり、スダレを用いた場合は糸の隙間で補強材
の上下のエラストマー2が連続することができ、また不
織布を用いた場合は、不織布表面に起立した繊維がエラ
ストマー2に入り込みアンカー効果を発揮することがで
きるので、補強材15の部分での層間剥離を防止するこ
とができる。
【0023】補強材15およびセンターベルト4に積層
する帆布13、14は、接着を良くするためにイソシア
ネートやエポキシなどによる前処理や、RFL液を用い
た接着処理を施してもよく、その後にゴムを付着させ
る。ゴムの付着とは、補強材15や帆布13、14上に
ゴム組成物をコーティングすることやソーキングや擦り
込むことによって含浸させるフリクションなどのことを
言う。付着させるゴムとしては上記のようなエラストマ
ー2に用いられるゴム素材と同様のもゴムを使うことが
でき、やはり耐久性を考慮すると不飽和カルボン酸金属
塩を含有するHNBRを含むゴム組成物とすることが好
ましい。
【0024】そして、エラストマー2内にスパイラル状
に埋設する心体3としては、ポリアミド、ポリエステ
ル、アラミド等の合成繊維、あるいはスチールコード、
ガラス繊維コード、カーボン繊維コード等の無機繊維の
単体からなるコードやこれらの混紡からなる撚りコード
や、織物の低伸度高強力なものも用いることができる。
【0025】センターベルト4はブロック5の嵌合溝9
に装着されて、一旦装着したセンターベルト4は、ロッ
ク部11、12によってブロック5から外れるのを防止
されるている。
【0026】また、図5のようにブロック5にはプーリ
当接部6、7のブロック前面のほぼセンターベルト4の
心体2と略同じ高さの位置に、凸部16と、背面の凹部
17からなるガイド部を設け、その凸部16と凹部17
が嵌合し、隣り合うブロック同志の動きが規制しブロッ
クを整列させるガイドを役目を果たしている。また、凸
部16および凹部17は曲面となっておりベルトの屈曲
で隣り合うブロックとの間の角度が変わる際にも、摩耗
しないようになっている。
【0027】上記のように凸部16と凹部17からなる
ガイド部を嵌合することによって、ベルト長手方向でブ
ロックを整列することができ、ベルトのプーリへの進入
の際にブロックがプーリに衝突することに寄って発生す
る衝突音を防止することができる。また、ガイド部をプ
ーリ当接部6、7の中央に設けることによって、センタ
ーベルト4側方のほぼセンターベルト4の心体3と同じ
高さであるピッチライン上に配置することができるの
で、隣り合うブロック同志の相対的な動きが最も少ない
場所であり、凸部と凹部の摩耗も他の場所に設けたとき
と比べて少ないと言える。
【0028】ブロック5の前面においてプーリ当接部
6、7の上下方向中央付近から下半分は連結部材8を含
めて傾斜面となっており、ベルトがプーリに進入して屈
曲したときに前後のブロック同志が前面と背面とで接触
しないようになっている。更に図6に断面を示すように
嵌合溝9内の連結部材8の上面には、凸条部8a、を形
成しており、センターベルト4の下面の溝条部4aと噛
み合うようになっている。
【0029】また、樹脂部14は少なくとも、プーリと
接触するプーリ接触面5a、5bに相当する部分に設け
る必要があるものであり、ブロック5は、金属製の部材
のプーリ当接部に相当する部分と連結部材に相当する部
分を樹脂で被覆して構成したものとなっているが、例え
ば金属製の部材の全面を樹脂で被覆したものでも使用可
能である。また、図7に示すように、ロック部11、1
2の下面に凸条部18を形成するとともに、センターベ
ルト4の上面に設けた溝条部4bと嵌合させてもよく、
よりブロック5とセンターベルト4との間の固定強度が
高まることになる。
【0030】ブロック5を構成する金属製の部材の少な
くともプーリ接触面5a、5bを被覆する樹脂部14と
しては、比較的摩擦係数の大きく耐摩耗性に優れ、セン
ターベルト4を構成するエラストマー2と比べると剛性
の高い、具体的には硬度90°JIS A以上の硬質ゴ
ム、硬質ポリウレタン樹脂、液晶樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン(PEEK)樹脂等の合成樹脂が用いられ
る。
【0031】また、これらの樹脂中に、綿糸、ポリアミ
ド繊維やアラミド繊維等の化学繊維、ガラス繊維、金属
繊維、カーボン繊維等からなる織布、フィラー、ウィス
カー、シリカ、炭酸カルシウムなどの無機材料等を混入
した強化樹脂からなる。本願発明は、図1に示すような
ブロックの形状に限られるものではなく、図8、図9に
示すような2本のセンターベルト4をブロック5の両側
面に嵌合した高負荷伝動ベルト1や1本のセンターベル
ト4をブロック5の片側面から嵌合したタイプの高負荷
伝動ベルト1や、図示はしないが、上下ブロックをリベ
ット等の止着材でセンターベルトに締付固定した高負荷
伝動ベルトにも適用することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明のベルトを実際に走行させて伝
達性と騒音を測定する試験を行った。実施例としては、
図3のようにセンターベルトの下側の帆布のすぐ上に波
形にスダレを配置した実施例1と不織布を配置した実施
例2、そして図4のように中程に平形にスダレを埋設配
置した実施例3と不織布を同様に平形に埋設配置した実
施例4の高負荷伝動ベルトを使った。尚ブロックの形状
は図2に示すような形状のブロックを用いた。
【0033】比較例としては、補強材を配置しなかった
以外は実施例と全く同様の高負荷伝動ベルトを使った。
走行条件は、駆動側プーリのピッチ径が60mmで回転
数が3200rpm、従動側プーリのピッチ径が120
mmで回転数が1600rpm、そして雰囲気温度は9
0℃、軸荷重は200kgfで行った。それぞれのベル
トの駆動軸トルク5kgfmでのスリップ率及び、連続
耐久試験の寿命に至る時間を測定した。その結果を表1
に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から分かるように、比較例に比
べて実施例では、スリップ率が低く、寿命時間について
も比較例が75時間で寿命となってしまっているのに対
し、実施例は1.5〜2倍程度となっており、このこと
から、補強材の効果が出ているということが分かる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明の高負荷伝動ベルト
は、請求項1では、心体をエラストマー中に埋設した無
端のセンターベルトに、プーリのV溝と係合する傾斜し
たプーリ接触面を有する複数のブロックを、嵌合係止し
た構成からなる高負荷伝動ベルトにおいて、前記センタ
ーベルトの上下面には帆布を積層しているとともに、心
体より下側には少なくとも1層の補強材を配置したこと
を特徴としており、特に強度を求められるセンターベル
トの心体より下側の部分に補強材を配置することによっ
て、センターベルトの強度を高めており、ベルトを長寿
命化することができる。
【0037】また、請求項2においては補強材をゴムを
付着したスダレもしくは不織布としており、補強材がス
ダレの場合は補強材の上下のエラストマーをスダレの隙
間を通して連続させることができること、また不織布の
場合は表面に起立した繊維がエラストマー中に入り込み
アンカー効果を発揮することができるので、補強材の部
分での層間剥離を防止することができ、これもまたベル
トの長寿命化に貢献することができる。
【0038】また、請求項3ではエラストマー及び補強
材に付着するゴムが、有機過酸化物と不飽和カルボン酸
金属塩とを含んだ水素添加ニトリルゴムを含むゴム組成
物としており、請求項4ではエラストマー及び補強材に
付着するゴムが、水素添加ニトリルゴム100重量部に
対して不飽和カルボン酸金属塩を10〜100重量部と
有機過酸化物を0.2〜10重量部含んだゴム組成物と
することによって、耐熱性に極めて優れているとともに
強度も高く、ブロックとセンターベルトとの摩擦により
発熱しても、帆布を積層していることと相まって、セン
ターベルトに摩耗、永久歪み、クラックが発生するのを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高負荷伝動ベルトの斜視図である。
【図2】ブロックの正面図である。
【図3】補強材の配置の一形態を示すセンターベルトの
側面図である。
【図4】補強材の配置の別の形態を示すセンターベルト
の側面図である。
【図5】ガイド凸部位置での縦断面図である。
【図6】高負荷伝動ベルトの嵌合溝位置での縦断面図で
ある。
【図7】別の実施例に係わる図3に相当する断面図であ
る。
【図8】本発明の高負荷伝動ベルトの別の形態の断面図
である。
【図9】本発明の高負荷伝動ベルトの更に別の形態の断
面図である。
【符号の説明】
1 高負荷伝動ベルト 2 エラストマー 3 心体 4 センターベルト 5 ブロック 6 プーリ当接部 7 プーリ当接部 8 連結部材 9 嵌合溝 10 開口部 11 ロック部 12 ロック部 13 帆布 14 帆布 15 補強材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心体をエラストマー中に埋設した無端の
    センターベルトに、プーリのV溝と係合する傾斜したプ
    ーリ接触面を有する複数のブロックを、嵌合係止した構
    成からなる高負荷伝動ベルトにおいて、前記センターベ
    ルトの上下面には帆布を積層しているとともに、心体よ
    り下側には少なくとも1層の補強材を配置したことを特
    徴とする高負荷伝動ベルト。
  2. 【請求項2】 補強材がゴムを付着したスダレもしくは
    不織布からなる請求項1記載の高負荷伝動ベルト。
  3. 【請求項3】 エラストマー及び補強材に付着するゴム
    が、有機過酸化物と不飽和カルボン酸金属塩とを含んだ
    水素添加ニトリルゴムを含むゴム組成物である請求項1
    または2に記載の高負荷伝動ベルト。
  4. 【請求項4】 エラストマー及び補強材に付着するゴム
    が、水素添加ニトリルゴム100重量部に対して不飽和
    カルボン酸金属塩を10〜100重量部と有機過酸化物
    を0.2〜10重量部含んだゴム組成物である請求項1
    または2に記載の高負荷伝動ベルト。
JP9836597A 1997-03-31 1997-03-31 高負荷伝動ベルト Pending JPH10281231A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9836597A JPH10281231A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 高負荷伝動ベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9836597A JPH10281231A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 高負荷伝動ベルト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10281231A true JPH10281231A (ja) 1998-10-23

Family

ID=14217862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9836597A Pending JPH10281231A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 高負荷伝動ベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10281231A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005155682A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Bando Chem Ind Ltd 伝動ベルト帆布用処理液、伝動ベルト用帆布及び伝動ベルト
JP2005263221A (ja) * 2005-05-31 2005-09-29 Mitsuboshi Belting Ltd ハーネス用ガイド部材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005155682A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Bando Chem Ind Ltd 伝動ベルト帆布用処理液、伝動ベルト用帆布及び伝動ベルト
JP2005263221A (ja) * 2005-05-31 2005-09-29 Mitsuboshi Belting Ltd ハーネス用ガイド部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0470836B1 (en) Power transmission V-belt
JP2992022B1 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPH10281231A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP4136941B2 (ja) 先端断面形状を有するマルチリブベルト
JPH09317829A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH11125316A (ja) ベルト駆動装置
JP3886579B2 (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH11132294A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH0214676Y2 (ja)
JP2001336583A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP2908250B2 (ja) Vリブドベルト
JP4439987B2 (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH11247947A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH10231901A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH11190400A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH11132293A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP2000104795A (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH10325447A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP4917569B2 (ja) 高負荷伝動ベルト
JP2000227144A (ja) 伝動ベルト
JPH07293641A (ja) Vリブドベルト
JPH09303488A (ja) 動力伝動用vベルト
JP3806193B2 (ja) 高負荷伝動ベルト
JPH10122306A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP2005308172A (ja) 高負荷伝動ベルト