JPH10280769A - 引き戸用鎌錠 - Google Patents

引き戸用鎌錠

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JPH10280769A
JPH10280769A JP10247197A JP10247197A JPH10280769A JP H10280769 A JPH10280769 A JP H10280769A JP 10247197 A JP10247197 A JP 10247197A JP 10247197 A JP10247197 A JP 10247197A JP H10280769 A JPH10280769 A JP H10280769A
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sickle
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lock
spring
door
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弘 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引き戸を開ければ仮施錠を自動的に解除でき、
引き戸のバウンドを確実に防止でき、軽い力で引き戸を
開けられる、引き戸用鎌錠の提供。 【解決手段】錠ケース3内に、前方への回動で戸枠体2
の掛止金具7へ掛止可能な鎌部材4と、閉戸時に後退す
るトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前方へ回動さ
せる作動部材10と、一定基準線Lを境に鎌部材4を前
又は後方へ付勢するバネ11をもつ引き戸用鎌錠におい
て、鎌部材4の下方に、閉戸時の慣性力で揺動し掛止状
態になった直後の鎌部材4の周端縁の一部19を、一瞬
間だけ支承可能な腕片17付きの揺動部材15を設け
る。鎌部材4の支軸5を前下方へも長い長孔20に軸支
させる。鎌部材の下方位置に、押しバネで上方へ付勢さ
れ、鎌部材の下端縁の凹欠部へ引っ掛かる係止片を設け
る。上記押しバネの下端を押上げ可能なバネ力調節部を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引き戸を閉めた際
に自動的に鎌部材が出て、戸枠体側の掛止部材へ引っ掛
かり(仮施錠状態や空締まり状態ともいう)、引き戸を
開ける際に鎌部材が掛止部材から自動的に外れて、錠内
へ収納されるようにした引き戸用鎌錠に関するものであ
り、特に引き戸を閉めた際に戸枠体側との衝突でバウン
ドして、鎌部材が掛止部材から勝手に外れるのを確実に
防止でき、かつ引き戸を開ける際は軽い力で開けられる
ようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】引き戸用鎌錠は、かつては和風家屋の出
入り口等の引き戸に設けられることが多かったが、近時
は家屋内で風呂・トイレ・勉強部屋のような個室の出入
り口の引き戸に設けられることも多くなっている。
【0003】この引き戸用鎌錠は、従来より用途・機能
等によって幾つかのものに分類できるが、大別すると次
のようなものがある。 a)第1に、引き戸を閉じた後に手動で鎌部材を突出さ
せて戸枠体の掛止部に掛止させ、また引き戸を開ける際
も手動で鎌部材を掛止部から外し錠ケース内へ収納させ
てから、引き戸を開けるようにしたもの(例えば実開平
5−47263号公報参照)。
【0004】b)第2に、引き戸が閉まった際に鎌部材
が自動的に錠から出て、戸枠体の掛止部へ引っ掛かる
が、引き戸を開ける際は手動で鎌部材を掛止部から外し
錠ケース内へ収納させてから、引き戸を開けるようにし
たもの(例えば実開昭60−135460公報、実開平
7−26549号公報参照)。
【0005】c)第3に、引き戸が閉まった際に鎌部材
が自動的に錠から出て、戸枠体の掛止部へ引っ掛かり、
かつ引き戸を開けると鎌部材が自動的に掛止部から外
れ、錠ケース内へ収納されるようにしたもの(例えば特
公昭56−33553公報、実公平3−24778号公
報、特開平8−86132号公報等参照)、がある。
【0006】本発明の引き戸用鎌錠は、上記c)の第3
のものに属するので、それらを少し詳しく述べる。 まず特公昭56−33553公報には、錠ケース内
に鎌部材を先端部が前・後方向へ回動して出入自在に軸
支し、該鎌部材の支軸を錠ケースの前後方向の長孔に移
動自在に係合させて、該支軸を常時は後方へ付勢する引
っ張りバネを設け、また錠ケースにトリガーを先端部が
前・後方向へ出入自在に設けて、該トリガー部材と鎌部
材間にトリガー後退時に鎌部材を前方へ回動させる作動
部材を連結し、かつトリガーを常時は前方へ付勢する引
っ張りバネを設けたものが記載されている。なお、別の
ロックレバーにより仮施錠状態時の鎌部材を掛止して、
ロックすることも可能である。
【0007】これは、引き戸を閉めた際に、突出したト
リガーが戸枠体に当たり錠ケース内へ後退することで、
これと連動した作動部材を介して鎌部材の先端部が前方
へ回動し始め、引っ張りバネの付勢でさらに前方へ回動
して、戸枠体の掛止部に掛止され、仮施錠状態となる。
また引き戸を開けた際には、鎌部材は先端部が掛止部内
面に当たった状態で後方へ引かれて前倒しになるが、さ
らに引かれて鎌部材は支軸を中心に後方へ回動し、掛止
部から外れて錠内へ没入して仮施錠状態が解かれる。
【0008】上記の引き戸を閉めた際に、錠は鎌部材で
施錠状態になるが、鎌部材はその先端部を掛止部に引っ
掛けた状態で支軸が引っ張りバネで引かれ、引き戸が戸
枠体側へ引っ張られているため、戸枠体が傾斜していて
も閉戸状態が維持されると共に、引き戸を閉めた際にバ
ウンド(はね返り)が防止されている。
【0009】 次に、実公平3−24778号公報に
記載のものは、トリガーが戸枠体側から突出したもので
あるため、それに対応してその構造は上記特公昭56−
33553公報に記載のものと少し異なるが、引き戸を
閉めた際に後退するトリガーが鎌錠内の第1作動部材を
後退させ、これが第2作動部材を介して鎌部材を前方へ
回動・突出させて、戸枠体の掛止部へ掛止させると共
に、引き戸を閉じた際にトリガーから外れた第1作動部
材が前進し、第2作動部材を介して鎌部材をねじりコイ
ルバネに抗して後方へ回動可能としてある。なお、別の
ロックレバーにより仮施錠状態時の鎌部材を掛止して、
ロックすることも可能である。
【0010】上記の引き戸を閉めた際に、錠は鎌部材で
仮施錠状態になるが、鎌部材は先端部を係止部に係止さ
れた状態でねじりコイルバネで後方へ引かれ、引き戸が
戸枠体側へ引き寄せられるため、戸枠体が傾斜していて
も閉戸状態が維持されると共に、引き戸を強い勢いで閉
めた際のバウンドも防止されている。
【0011】 更に、特開平8−86132号公報の
請求項2および図面には、錠ケース内にトリガーバネに
より出没自在に嵌装されたトリガーと、該トリガーとの
間に形成されたラックとピニオンの変換機構を介して、
トリガーの後退により突出され、かつトリガーの突出に
より後退される鎌部材と、回動突出された鎌部材の係止
部を施解錠操作部材の作動により係止して、該鎌部材の
後退を阻止し本施錠状態とする係止片とを備え、上記ト
リガーには係合凹部を形成すると共に、閉戸時にトリガ
ーが後退位置へきた際に係合凹部へ係合するストッパー
部材をバネにより付勢して設けたものが記載されてい
る。
【0012】これは、引き戸を閉めた際にトリガーが後
退することで、変換機構を介して鎌部材が前方へ回動し
先端部が戸枠体の掛止部に掛止されて仮施錠状態とな
る。また引き戸を開ける際には、先端部が掛止部に引っ
掛かった鎌部材が強制的に引かれるので、鎌部材が後方
へ回動し始めるが、それに伴い変換機構によりトリガー
は前方へ移動され、かつストッパー部材も係合凹部から
外れて前方へ突出し、同時に鎌部材がさらに後方へ回動
して掛止部から外れて錠ケース内へ没入し、仮施錠状態
が解かれる。
【0013】上記の引き戸を閉めた際に、錠は鎌部材で
施錠状態にあるが、後退位置のトリガーはその係合凹部
にストッパー部材が係合して前進を係止されており、ラ
ックとピニオンの変換機構を介して鎌部材も不用意に後
方へ回動するのを阻止されている。そのため、戸枠体が
傾斜していても閉戸状態が維持されると共に、引き戸を
強い勢いで閉めた際のバウンドが防止されている。
【0014】なお、室内側の操作部を操作することで、
施解錠操作部材が作動して仮施錠状態時の鎌部材の係止
部を係止し、鎌部材の後方への回動を阻止して本施錠状
態になるし、かつその係止部の係止を解くことで仮施錠
状態に戻すこともできるようにしてある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のバウンド防止を
考慮した引き戸用鎌錠では、上記で示した錠の如く
鎌部材を引っ張りバネやねじりコイルバネで後方へ引っ
張って、引き戸を戸枠体側へ引き寄せるようにしたり、
で示した錠の如くトリガーを係止するストッパー部材
をバネで押圧したりして、引き戸を閉めることで自動的
に一旦戸枠体の掛止部に引っ掛かった鎌部材が、引き戸
のバウンドで不用意に後方へ回動して外れることの無い
ようにしてある。
【0016】ところで、引き戸を閉めた際のバウンドの
大きさは、例えば引き戸の重さや引き戸と敷居やレール
との関係等で違いが生じる。例えば引き戸が軽いもので
あったり、敷居やレールが滑り易かったりすると、引き
戸は大きくバウンドして開く方向へ移動しようとする。
そのため、引き戸のバウンドが大きい場合には、引き戸
を開ける際に自動的に仮施錠状態が解除されるのと同様
に、上記のバネに抗して鎌部材が後方へ回動しまたはト
リガーが前進して、鎌部材の先端部が掛止部から外れて
しまうことがある。
【0017】そこで上記従来ので示した引き戸用
鎌錠では、大きなバウンドに対応すべく、鎌部材を後方
へ引く引っ張りバネやねじりコイルバネ、あるいはスト
ッパーを押圧するバネのバネ力を、予め強いものに設定
しておくことが考えられる。これは確かに引き戸が大き
くバウンドしようとしても、該バネの力で鎌部材が不用
意に後方へ回動することを阻止し、バウンドを抑えるこ
とができる。
【0018】しかしそれでは、引き戸を開ける際に先端
部が掛止部に引っ掛かった鎌部材を後方へ回動させるた
めに、その強いバネ力に打ち勝つ大きな力で引き戸を引
っ張ることが必要となる。例えば病弱者や老人・子供等
には、この引き戸用鎌錠の付いた引き戸を開けられなく
なってしまうし、引き戸を開けることで仮施錠状態が自
動的に解除できるというこの錠の主要な特徴を失うこと
になってしまう、という問題点がある。
【0019】本発明は、引き戸の閉または開により、自
動的に仮施錠状態になったり解除されたりする構造の引
き戸用鎌錠において、上記の問題点をシンプルな構成で
解決することを課題としたものである。即ち本発明の目
的は、引き戸を開けた際に仮施錠状態が自動的に解除さ
れる機能を害することなく、引き戸のバウンド防止を確
実に行えると共に、軽い力で引き戸を開けることができ
る、引き戸用鎌錠を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
A 本発明に係る引き戸用鎌錠の第1のものは、錠ケー
ス3内に、閉戸時に戸枠体2への当接で後退するトリガ
ー9と、その後退時に鎌部材4を前方へ回動させる作動
部材10と、前方への回動で戸枠体2の掛止金具7の掛
止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌部材4と、該鎌部材
4を一定の基準線Lを境に前方または後方へ付勢するバ
ネ11を備えた引き戸用鎌錠において、上記鎌部材4の
下方位置に、下部に重り部16を有し上部寄りに腕片1
7をもつと共に、引き戸1を閉めた際の慣性力で揺動可
能な揺動部材15を横軸18で軸支し、戸枠体2の掛止
部材8へ掛止状態になった直後の鎌部材4の周端縁の一
部19を、該揺動部材15の腕片17で一瞬間だけ支承
可能としてなるものである。
【0021】B 本発明に係る引き戸用鎌錠の第2のも
のは、錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当接で後
退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前方へ回
動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体2の掛
止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌部材4
と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方または後方
へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠において、上
記鎌部材4の下方位置に、下部に重り部16を有し上部
寄りに腕片17をもつと共に、引き戸1を閉めた際の慣
性力で揺動可能な揺動部材15を横軸18で軸支し、戸
枠体2の掛止部材8へ掛止状態になった直後の鎌部材4
の周端縁の一部19を、該揺動部材15の腕片17で一
瞬間だけ支承可能とし、かつ、上記鎌部材4の支軸5を
軸支する長孔20を、前下方へも長く形成してなるもの
である。
【0022】C 本発明に係る引き戸用鎌錠の第3のも
のは、錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当接で後
退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前方へ回
動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体2の掛
止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌部材4
と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方または後方
へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠において、上
記鎌部材4の支軸5のほぼ下方位置に、押しバネ22で
上方へ付勢された係止片21を設けると共に、引き戸1
を閉め戸枠体2の掛止部材8へ掛止された状態の鎌部材
4の下端縁の位置に、上記係止片21の先端が引っ掛か
る凹状部23を形成してなるものである。
【0023】D 本発明に係る引き戸用鎌錠の第4のも
のは、錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当接で後
退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前方へ回
動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体2の掛
止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌部材4
と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方または後方
へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠において、上
記鎌部材4の支軸5のほぼ下方位置に、押しバネ22で
上方へ付勢された係止片21を設けると共に、引き戸1
を閉め戸枠体2の掛止部材8へ掛止された状態の鎌部材
4の下端縁の位置に、上記係止片21の先端が引っ掛か
る凹欠部23を形成し、かつ、上記押しバネ22の下方
位置に、該バネ22の下端を昇・降可能とするバネ力調
節部24を設けてなるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】上記第1ないし第4の各引き戸用
鎌錠において、バネ11は、ねじりコイルバネが望まし
く、一定の基準線Lを境にして、鎌部材4を前方(掛止
金具7のある方向,例えば図3で左方向)へ回動するよ
うに付勢し、または後方(錠ケース3の奥側への方向,
例えば図2で右方向)へ回動するように付勢する如く、
一端部13を鎌部材4に取付けてある。また該バネ11
の他端部14は、作動部材10の軸34またはその他の
箇所で、作動部材10や揺動部材15の動きを妨げぬ位
置に掛止すればよい。
【0025】上記で一定の基準線Lとは、鎌部材4の支
軸5とバネ11の他端部14とを結ぶ線を示し、鎌部材
4に取付けたバネ11の一端部13の位置Qが該基準線
Lよりも前方にある際に、バネ11のバネ力は鎌部材4
を前方へ回動するように付勢し、該基準線Lよりも後方
にある際に、鎌部材4を後方へ回動するように付勢する
ことになる。
【0026】上記バネ11は、ねじりコイルバネに限ら
ず圧縮コイルバネを用いてもよい。その場合の図示は省
略するが、上記ねじりコイルバネと同様に圧縮コイルバ
ネの一端部を、鎌部材4の先端部6が突出時の該鎌部材
4の支軸5の下方位置に取付け、他端部を作動部材10
の軸34またはその他の箇所で作動部材10や揺動部材
15の動きを妨げぬ位置に掛止すればよい。この場合の
基準線も、鎌部材4の支軸5とバネ11の他端部14と
を結ぶ線である。
【0027】上記引き戸用鎌錠の第1または第2のもの
において、揺動部材15の上部寄りの腕片17は前部に
設けておき、重り部16が前方へ揺動した際にその位置
がより上方へ回動するようにしておくのがよい。
【0028】鎌部材4の周端縁の一部19と揺動部材1
5の腕片17との関係は、引き戸1を閉めて鎌部材4の
先端部6が、戸枠体2の掛止金具7の掛止部材8へ掛止
状態になった際に、慣性力で下部の重り部16が前方へ
揺動した揺動部材15の腕片17が、その状態の鎌部材
4の周端縁の一部19を一瞬間だけ支承し(図3,図5
参照)、その後に重り部16が後方へ揺動した際に、腕
片17が鎌部材4の周端縁の一部19から離脱するもの
(図4,図6参照)である。
【0029】上記第1または第2のものにおいて、鎌部
材4の周端縁の一部19は揺動部材15の腕片17で支
承される部分である。該周縁部の一部19は、重り部1
6の前方への揺動で一瞬間だけ支承した腕片17が、重
り部16の後方への揺動でスムーズにそこから離れるよ
うに、腕片17の先端部が揺動する際の軌跡に対応し
て、側面図で見て円弧状の凹状部19に形成しておくの
がよい。
【0030】上記で、鎌部材4の周端縁の一部19と腕
片17の側端面とは、引き戸1のバウンドで鎌部材4が
後方へ回動しようとする瞬間に当接するが、鎌部材4は
常時バネ11で上方へ付勢されているから、両者間には
僅かな間隙が生じており、揺動部材15の自重で腕片1
7が前下方へ回動する際に支障とならないようになって
いる。
【0031】上記第2のもので、鎌部材4の支軸5を軸
支する長い長孔20を前下方へも長く形成したのは、上
記と同様に揺動部材15の重り部16が前方へ揺動した
際に一瞬間だけ支承した腕片17が、重り部16の後方
への揺動でスムーズにそこから離れるようにするためで
ある。
【0032】上記引き戸用鎌錠の第3または第4のもの
において、係止片21は鎌部材4の支軸5のほぼ下方位
置に設けておくことが良く、上下方向へ移動可能として
あるが、該係止片21を上方へ押すように押しバネ22
を設けてある。
【0033】鎌部材4に形成された凹欠部23は、引き
戸1を閉め戸枠体2の掛止金具7の掛止部材8へ掛止さ
れた状態時に、上記係止片21の先端が引っ掛かる程度
のもので、深くする必要はない。
【0034】上記押しバネ22と凹欠部23の関係は、
引き戸1を閉じた際に、掛止金具7の掛止部材8へ先端
部6が掛止された鎌部材4が、引き戸1のバウンド(跳
ね返り)により後退して、後方へ回動し始めようとする
のをその段階で係止し、かつ引き戸1を開ける場合に
は、鎌部材4が後方へ回動しようとするのを妨げぬ程度
のもので足り、強力なものである必要はない。
【0035】上記第4のものにおいて、押しバネ22の
下方位置に設けたバネ力調節部24は、引き戸1の種類
や引き戸を設けた場所その他の状況により、バネ力の調
節が必要となる場合のためである。このバネ力調節部2
4としては、例えば押しバネ22の下部に偏心カム25
を設けると共に、該偏心カム25の回動軸26を錠ケー
ス3の前面板27側から回動操作可能に設けておき、前
面板27側からの操作で偏心カム25を回動させ、押し
バネ22の下端を押上げまたは下げられるようにすれば
よい(図8参照)。
【0036】しかしバネ力調節部24は上記のものに限
らず、図示は省略するが、押しバネ22の下端を支持す
るラックを設け、該ラックと噛合するピニオンの回動軸
を、錠ケース3の前板面27側から回動操作可能に設け
ることにより、ラックの昇降を介して押しバネ22の下
端を押し上げるようにしてもよい。
【0037】上記第1ないし第4のものにおいて、鎌部
材4の先端部6は、側面図で見て円弧状に形成すると共
に、掛止金具7の掛止部材8で鎌部材4の先端部6が掛
止される側の下半部を、鎌部材4の後退する方向へ傾斜
状に形成しておくことが望ましい。これは、鎌部材4の
先端部6の掛止が外れ易くするためである。
【0038】同じく第1ないし第4のものにおいて、錠
ケース3の前面板27には位置決め用突起28を形成
し、かつ戸枠体2の掛止金具7に、上記突起28を係合
可能な位置決め用凹所29を形成すると共に、掛止金具
7の取付け孔30を上下方向への長孔に形成しておくこ
とが望ましい。これは、鎌部材4の先端部6が掛止金具
7の掛止部材8へ適正に掛止されることを維持するため
である。
【0039】なお、上記各引き戸用鎌錠において、鎌部
材4を本施錠状態にするためには、トリガー9の後部寄
り部分にロック用係止部33を形成すると共に、後退位
置にあるトリガー9の該ロック用係止部33を掛止すべ
く、室内側の施錠操作部32の操作で作動可能なロック
部材31を設けておけばよい。
【0040】上記本発明に係る引き戸用鎌錠の作動状態
は、次のようになる。上記第1ないし第4の各引き戸用
鎌錠において、引き戸1が開いた状態では、鎌部材4は
後方へ回動して錠ケース3内へ没入しており、かつトリ
ガー9はその状態の鎌部材4に対応して作動部材10で
前方へ押され、錠ケース3の前面板27の孔部から前方
へ突出している。
【0041】引き戸1を閉じた際には、まずトリガー9
の先端が戸枠体2の前面に当接して後退し始める。該ト
リガー9の後退に伴い、それと鎌部材7とを連結した作
動部材10が、鎌部材4に一端部13を取付けたバネ1
1のバネ力に抗して、該鎌部材4を前方へ押して回動さ
せ始める。
【0042】該鎌部材4の前方への回動により、バネ1
1の一端部13の位置Qが、鎌部材4の支軸5と該バネ
11の他端部14とを結ぶ基準線L上より前方へ出る
と、バネ力は鎌部材4を前方へ回動させる方向へ付勢す
ることになる。そのため、鎌部材4は自動的に前方へ回
動され、その先端部6が戸枠体2の掛止金具7内へ入っ
て掛止部材8で掛止され、該引き戸用鎌錠が自動的に仮
施錠状態となる。
【0043】この仮施錠状態を更に本施錠状態にするに
は、その際に後退位置にきているトリガー9に対し室内
側の施錠操作部32を操作して、ロック部材31をトリ
ガー9のロック用係止部33に係合させればよい。トリ
ガー9が後退位置で固定・維持されることで、該トリガ
ー9に一端部を連結された作動部材10も回動が阻止さ
れ、その他端部が連結された鎌部材4も、先端部6が上
記掛止部材8に掛止された状態を維持され、本施錠状態
となる。
【0044】引き戸1を開ける場合は、上記引き戸用鎌
錠が仮施錠状態にあるならば、そのまま引き戸1を開け
ればよく、本施錠状態にあるなら室内側の施錠操作部3
2を操作して、トリガー9のロック用係止部33からロ
ック部材31を離脱させた後に、引き戸1を開ければよ
い。
【0045】引き戸1が開けられると、鎌部材4の先端
部6が掛止金具7の掛止部材8に引っ掛かったままで、
引き戸1・錠ケース3と一緒に鎌部材4の支軸5も離れ
ていくから、鎌部材4が遂には該支軸5を中心に後方へ
回動し始め、その先端部6が掛止部材8から外れる。
【0046】鎌部材4の後方への回動で、バネ11の一
端部13が、基準線L即ち鎌部材4の支軸5と該バネ1
1の他端部14とを結ぶ線よりも後方位置へ来ると、該
バネ11のバネ力はそれまで鎌部材4を前方へ付勢して
いた状態から、後方へ付勢する状態に変わる。これで、
鎌部材4は支軸5を中心にさらに後方へ回動し、錠ケー
ス3内へ自動的に没入し解錠されることになる(図
2)。
【0047】ところで、引き戸1を閉めた場合に、戸枠
体2との衝突で引き戸1がバウンドし(跳ね返り)、鎌
部材4の先端部6も掛止部材8から外れてしまい、引き
戸1が開くことがある。鎌部材4の先端部6が掛止金具
7の掛止部材8に掛止された状態では、バネ11が鎌部
材4を前方へ回動する方向へ付勢しているから、通常は
引き戸1がバウンドしようとしても、鎌部材4の先端部
6の掛止は外れず、引き戸1が開くようなことはない。
【0048】しかし、引き戸1を閉める力が強すぎた
り、引き戸1が軽かったり、戸車とレール等との滑りが
良過ぎたりした場合には、引き戸1を閉めた際に戸枠体
2との衝突によるバウンド力が大きくなる。鎌部材4の
先端部6が掛止部材8に一旦掛止されても、バウンド力
がバネ11の力より大きいと、上記の引き戸1を開ける
場合と同様に、鎌部材4が支軸5を中心に後方へ回動し
始め、先端部6が遂には掛止部材8から外れ、引き戸1
が開いてしまう。
【0049】その防止のために、本発明の引き戸用鎌錠
の第1のものでは、鎌部材4の下方位置に、下部に重り
部16を有し上部寄りに腕片17をもつ揺動部材15を
横軸18で軸支し、引き戸1を閉めた際の慣性力で揺動
する該揺動部材15が、掛止金具7の掛止部材8へ掛止
状態になった直後の鎌部材4の周端縁の一部19を、上
記腕片17で一瞬間だけ支承可能としてある。
【0050】これにより、引き戸1を閉めた際には、上
記の如く鎌部材4が前方へ回動して先端部6が掛止金具
7の掛止部材8へ掛止されるが、それと同時に引き戸1
を閉めた際の慣性力で、揺動部材15が下部の重り部1
6を前方へ揺動させる。そのため、該揺動部材15上部
寄りの腕片17がより上方へ回動し、その側端部が掛止
状態になった直後の鎌部材4の周端縁の一部19の後下
方へ来て、該周端縁19を後下方から一瞬間だけ支承可
能となる(図3参照)。
【0051】これで、引き戸1が戸枠体2との衝突でバ
ウンドして後退し、鎌部材4が支軸5を中心に後方へ回
動しようとした際には、該鎌部材4は後下方を揺動部材
15の腕片17で支承され、回動を阻止されているか
ら、鎌部材4は回動せずその先端部6が掛止部材8と掛
止状態のままであり、鎌部材4を前または後方へ押圧す
るバネ11の力を強くせずとも、バウンドで引き戸1が
開くようなことは無い。
【0052】上記で鎌部材4が腕片17により回動を阻
止されるのはほんの一瞬間だけである。即ち、引き戸1
を閉めた際の慣性力で一旦前方へ揺動した揺動部材15
下部の重り部16は、その後自重で直ちに後方へ揺動す
るから、上部寄りの腕片17は直ちに前下方へ回動し
て、鎌部材4の周端縁の一部19の後下方から直ちに離
れ、支承状態が解除される。
【0053】なお、鎌部材4の周端縁の一部19と腕片
17の側端面とは、引き戸1のバウンドで鎌部材4が後
方へ回動しようとする瞬間に当接するが、鎌部材4は常
時バネ11で上方へ付勢されているから、両者間には僅
かな間隙が生じており、揺動部材15の自重で腕片17
が前下方へ回動する際に支障とはならない。
【0054】そのため、後に引き戸1を開ける場合に
は、鎌部材4は揺動部材15の腕片17による支承を受
けておらず、揺動部材15を備えないものと同様の軽い
力で引き戸1を開けることができて、老人や子供等でも
容易に自動的に仮施錠を解除できる。
【0055】次に、本発明の引き戸用鎌錠の第2のもの
では、上記第1のものに加えて鎌部材4の支軸5を前下
方へ長い長孔20にて軸支させてある。そのため、引き
戸1を閉めた際には、上記第1のものと同様に、鎌部材
4が前方へ回動して先端部6が掛止金具7の掛止部材8
へ掛止されると同時に、引き戸1を閉めた際の慣性力で
揺動部材15の腕片17が、鎌部材4の周端縁の一部1
9を後下方から支承する(図5参照)。
【0056】これで、先端部6を掛止された鎌部材4
は、上記第1のものと同様に、引き戸1のバウンドで後
退し後方へ回動しようとしても、腕片17で回動が阻止
されているから、掛止部材8と先端部6の掛止が解かれ
ず、引き戸1がバウンドで開くことはない。
【0057】そしてこの第2のものでは、鎌部材4の支
軸5が前下方へ長い長孔20に係合させてあるから、引
き戸1がバウンドしようとした際、先端部6を掛止部材
8に掛止された鎌部材4は、支軸5が前下方へも長い長
孔20に沿って前下方へ移動する。これで、鎌部材4の
周端縁の一部19とそれを後下方から支承する揺動部材
15の腕片17との間に、僅かながら前後方向に少し隙
間が生じる。他面で、該鎌部材4はバネ11で常に上方
へ付勢を受けているから、その後直ちに長孔20に沿っ
て押し上げられ、ここでも周端縁の一部19とそれを後
下方から支承する揺動部材15の腕片17との間で、僅
かながら上下方向に隙間が生じる。
【0058】この隙間により、揺動部材15の腕片17
は、鎌部材4の周端縁の一部19からより一層容易に滑
り落ちて離れることになり、支承状態が解除される(図
6参照)。そのため、後に引き戸1を開ける場合に、上
記第1の場合と同様に鎌部材4は軽い力で開けられるこ
とになり、老人・子供等でも仮施錠状態を自動的に解除
することができる。
【0059】次に、本発明の引き戸用鎌錠の第3のもの
では、鎌部材4の下方位置に、押しバネ22で上方へ付
勢された係止片21を設け、掛止金具7の掛止部材8へ
先端部6が掛止された際の鎌部材4の下端縁の位置に、
係止片21引っ掛かる凹欠部23を形成してある。
【0060】これにより、引き戸1を閉めた際に鎌部材
4が前方へ回動して、先端部6が掛止部材8へ掛止され
ると同時に、その状態の鎌部材4下端縁の凹欠部23部
に、押しバネ22で付勢された係止片21が下方から係
合する(図7参照)。そのため引き戸1を閉めた際に、
戸枠体2との衝突で引き戸1がバウンドし、鎌部材4を
後退・回動させようとしても、凹欠部23が係止片21
で掛止されており鎌部材4は回動しない。これで、鎌部
材4の先端部6は掛止部材8から外れず、引き戸1がバ
ウンドで開くことがない。
【0061】上記で押しバネ22付き係止片21は、鎌
部材4のほぼ下方位置に設けてあるから、支軸5を中心
に回動する鎌部材4に対し、押しバネ22のバネ力を受
けた係止片21はほぼ垂直状に作用している。そのた
め、この押しバネ22付き係止片21による力は、鎌部
材4が後方へ回動する際に回動を阻止する分力としては
さほど大きくないから、引き戸1を引いて開けようとす
る場合に、該バネ付き係止片21を持たぬものと殆ど同
様の力で、軽く引き戸1を開くことができ、仮施錠を自
動的に解除できる。
【0062】また、本発明の引き戸用鎌錠の第4のもの
では、上記第3のものに加えて、押しバネ22の下方位
置に、該バネ22の下端を押上げまたは下げることを可
能にバネ力調節部24を設けてある(図8参照)。
【0063】この場合も、上記第3のものと同様に、引
き戸1を閉めた際に鎌部材4の先端部6が掛止部材8へ
掛止されると同時に、その状態の鎌部材4下端縁の凹欠
部23へ押しバネ22付き係止片21が下方から係合す
る。そのため、鎌部材4は回動を阻止され先端部6が掛
止部材8へ掛止したままであり、引き戸1がバウンドで
開いたりしない。また引き戸1を引いて開けようとする
場合は、このバネ付きの係止片21を持たぬものと殆ど
同様の力で、自動的に仮施錠を解除できる。
【0064】しかし、引き戸1の種類や設置場所その他
の状況によっては、上記押しバネ22のバネ力を調節す
る方がよいこともある。そのような場合に、バネ力調節
部24を錠ケース3の前面板27側から操作して、押し
バネ22下端を上または下へ移動させればよい。
【0065】これで、押しバネ22のバネ力を強・弱に
調節し適切なものにできて、引き戸1を閉めた際は確実
に自動的に施錠状態となり、バウンドで引き戸1が開く
ことも無く、また引き戸1を開ける際に大きな力を必要
とせず、老人等でも容易に仮施錠を解除することができ
るように設定することができる。
【0066】なお、上記第1ないし第4のもので、鎌部
材4の先端部6を側面図で見て円弧状に形成すると共
に、掛止金具7の掛止部材8を、鎌部材4の先端部6が
掛止される側で下半部を下部寄り程手前へ傾斜状に形成
してあれば、引き戸1を開けて鎌部材4が後方へ回動す
る際に、先端部6が掛止部材8から一層スムーズに外れ
易くなり、軽い力で引き戸1を開けられる。
【0067】さらに、錠ケース3の前面板27に位置決
め用突起28を形成し、かつ掛止金具7に上記突起28
を係合可能な位置決め用凹所29を形成すると共に、掛
止金具7の取付け孔30を上下に長く形成してあれば、
掛止部材7の取付位置を該取付用孔30で下方へ移動さ
せることができる。例えば、当初の取付位置の誤差や戸
車やレールの磨耗等で、鎌部材4の先端部6が掛止金具
7の掛止部材8へ適正に掛止されないような場合に、常
に突起28が凹所29に係合するようにして、鎌部材4
の先端部6が係止部材8へ適正な掛止状態を維持でき
る。
【0068】
【実施例】まず、図2ないし図4は、本発明に係る引き
戸用鎌錠の第1のものの実施例を示し、図5および図6
は第2のものの実施例を示す。
【0069】上記いずれのものも、錠ケース3は、引き
戸1の前部に形成した凹所内に、前面板27が露出する
ように取付けられている(図1参照)。該錠ケース3内
で前上部寄りに、鎌部材4が基部を支軸5で回動可能に
設けてあり、該鎌部材4は、先細の先端部6が錠ケース
3の前面板27の開口から出て戸枠体2の前部に取り付
けた掛止金具7に係合し、係止部材8で掛止可能として
ある。また該鎌部材4の支軸5は、錠ケース3の両側板
に形成した前後方向の長孔20に係合させてあり、その
上部寄りに設けた短いねじりコイルバネ12で常時は該
長孔20の前部寄りへ付勢されている。
【0070】錠ケース3内の下部寄りには、トリガー9
を前後方向へ移動可能に設けて、後記作動部材10を介
して後記バネ11の付勢を受け、周知のものと同様に常
時は先部寄りが錠ケース3の前面板27の丸孔から突出
可能で、かつ先端が戸枠体2の前面に当接して押された
際に、錠ケース3内へ後退・没入可能としてある。
【0071】上記鎌部材4とトリガー9間には、板状の
作動部材10を連結させてあるが、後記揺動部材15を
避けて略くの字状をしている。即ち該作動部材10は、
下部寄り部分を錠ケース3に固定の軸34にて回動可能
に軸支してあり、鎌部材4とは、その上部に設けたピン
35を鎌部材4中央部寄りに形成の円弧状長孔36に係
合させて連結し、他方トリガー9とは、該作動部材10
下部に形成した二股部45に、トリガー9後部寄り側部
に突設したピン37に套合させ連結してある。なお、該
ピン37に対しては、錠ケース3の側面にガイド用長孔
38を形成してあり、トリガー9の出入をガイドしてい
る。
【0072】また上記鎌部材4には、該鎌部材4が一定
位置から前方へ回動時に前方へ付勢し、後方へ回動時に
後方へ付勢する如くバネ11を設けてある。即ち、ここ
ではバネとしてねじりコイルバネ11を用いており、該
バネ11の一端部13を、鎌部材4の先端部6が突出時
の該鎌部材4の支軸5の下方位置にバネ支持ピン39に
て取付け、その中心点をQとする。そして、該ねじりコ
イルバネ11の他端部14を、ここでは上記作動部材1
0の軸34に掛止させて、その中心点をPとしてある。
【0073】なお上記バネ11は、ねじりコイルバネに
限らず圧縮コイルバネを用いてもよく、図示は省略する
が、その場合も該圧縮コイルバネの一端部は、鎌部材4
の先端部6が突出時の該鎌部材4の支軸5の下方位置に
取付け、他端部は作動部材10の軸34またはその他の
箇所で作動部材10や揺動部材15の動きを妨げぬ位置
に取付ければよいことは上記のとおりである。
【0074】上記トリガー9は、前部寄り部分40と後
部寄り部分41との2部品で構成してある。これは、引
き戸1と戸枠体2間に衝突音減少用クッション材(図示
略)を装着した場合に、その厚みで生じる間隙分だけ余
分に突出可能とするためであり、その前部寄り部分40
には後方へ雄ネジ部を突設し、後部寄り部分41の前端
面から後方へ雌ネジ部を形成して、両者は螺合して長さ
を調節し一体化してある。
【0075】そして、ここでは上記鎌部材4の下方位置
に、下部に重り部16を有すると共に上部寄りに前方へ
の腕片17をもつほぼ逆L字形状の揺動部材15を、そ
の上部寄りに横軸18を通挿して軸支してある。該揺動
部材15は、引き戸1を閉めた際の慣性力で下部の重り
部16が前・後方へ揺動可能なものであり、該腕片17
の側端面を円弧状に形成してある。
【0076】また上記鎌部材4の周端縁の一部、ここで
は戸枠体2の掛止部材8へ掛止状態になった際の後下部
を凹状部19に形成してある。該凹状部19は、上記揺
動部材15が揺動時に腕片17の側端面が描く軌跡に沿
った円弧状に形成したものである。
【0077】上記揺動部材15の腕片17と鎌部材4の
凹状部19とは、引き戸1を閉めた場合に鎌部材4の先
端部6が戸枠体2の掛止部材8へ掛止され、その際の慣
性力で揺動部材15の重り部16が前方へ揺動し、腕片
17が後方へ揺動した状態時に、腕片17の側端面が凹
状部19の後下部へ来て後下方から一瞬間だけ支承可能
としてある。
【0078】この腕片17による鎌部材4の支承は上記
の如く一瞬間であり、揺動部材15の重り部16がその
後に後方へ揺動し、腕片17が前方へ揺動した際には、
腕片17は鎌部材4の凹状部19からの後下方から離
れ、支承状態が解かれるようになっている。
【0079】そして、本発明の第2のものを示す図5お
よび図6では、上記第1のものに加えて、鎌部材4の支
軸5を受ける長孔20は、重り部16の後方への揺動で
腕片17が凹状部19からスムーズに離脱可能とするた
めに、前下方へも長孔に形成してある。
【0080】これにより、引き戸1がバウンドしようと
する際に、鎌部材4は支軸5が長孔20に沿って前方へ
少し移動すると共に、その後ねじりコイルバネ11のバ
ネ力で上方へ戻ることで、揺動部材15の腕片17の側
端部との間の隙間が少し大きくなる。そのため、該揺動
部材15の腕片17が鎌部材4の凹状部19の後下方か
らより一層スムーズに離れるようになっている。
【0081】他方、図7は本発明に係る引き戸用鎌錠の
第3のものの実施例を示し、図8は第4のものの実施例
を示す(なお、上記の実施例と共通する部分の説明は簡
略して記す)。
【0082】錠ケース3内に、前方への回動で戸枠体2
の掛止金具4へ先端部6が掛止可能な鎌部材4と、閉戸
時に戸枠体2への当接で後退するトリガー9と、その後
退時に鎌部材4を前方へ回動させる作動部材10と、一
定の基準線Lを境に鎌部材4を前方または後方へ付勢す
るねじりコイルバネ11を備えた引き戸用鎌錠におい
て、ここでは上記揺動部材15に代わる機構が設けてあ
る。
【0083】即ち、上記鎌部材4の支軸5のほぼ下方位
置に、押しバネ22で上方へ付勢された係止片21を設
けると共に、引き戸1を閉め戸枠体2の掛止金具7の掛
止部材8へ掛止された状態の鎌部材4の下端縁の位置
に、上記係止片21の先端が引っ掛かる凹欠部23を形
成してある。
【0084】上記係止片21は先端が三角状に少し尖っ
た形状をし、後記鎌部材4の凹欠部23へ先端が引っ掛
かるようにしてあり、下部を上方への押しバネ22で支
承させてある。該係止片21と押しバネ22は、錠ケー
ス3の前板とガイド縦板42との間にあって上下動可能
であり、係止片21の一部がガイド縦板42の折返し上
部43で係止して、上方への突出を規制されている。
【0085】上記凹欠部23の深さと押しバネ22のバ
ネ力は、先端部6を掛止部材8で掛止された鎌部材4が
引き戸1のバウンドで後方へ回動し始めるのを阻止し、
かつ引き戸1を開ける場合に鎌部材4が後方へ回動する
のを妨げぬ程度に、錠の大きさ・用途等に応じて設定し
ておくが、あまり深くまた強くする必要はない。
【0086】そして、引き戸用鎌錠の第4のものを示す
図8では、バネ力調節部24を設けてある。バネ力調節
部24としてここでは、押しバネ22の下方位置に側面
図で見て凸状のバネ受け部材44を介し偏心カム25を
設け、その回動軸26を錠ケース3の前板とガイド縦板
42間に軸支してある。該偏心カム25の回動軸26
は、前端部にドライバー先端が係合可能な操作用溝が形
成されて、錠ケース3の前面板27の窓孔46へ露呈さ
せてある。
【0087】これは、引き戸1の種類や引き戸を設けた
場所その他の状況により、押しバネ22のバネ力の調節
が必要となる場合のためであり、前面板27側から回動
軸26を操作して偏心カム25を回動させ、押しバネ2
2の下端を押上げまたは下げるようにしたものである。
【0088】なお、上記バネ力調節部24は上記のもの
に限らない。図8におけるバネ受け部材44を、図示は
省略するが下方へ屈曲してその側面にラック部を形成
し、該ラック部と噛合するように設けたピニオンの回動
軸を、錠ケース3の前板面27側から回動操作可能に設
けるようにして、ラック部の昇降を介して押しバネの下
端を押し上げまたは下げるようにしてもよい。
【0089】上記各実施例では、鎌部材4の先端部6と
掛止金具7の掛止部材8は、特に引き戸1を開ける際の
鎌部材4の後方への回動をよりスムーズに行えるように
するため、先端部6を側面図でみて円弧状に形成すると
共に、掛止部材8で鎌部材4の先端部6が掛止される側
の下半部を、下部寄り程、鎌部材4が後退する方向へ傾
斜状に形成してある。
【0090】また、錠ケース3の前面板27と掛止金具
7との間では、両者の上下位置関係を適切に設定するた
めに、前面板27の一部に位置決め用突起28を突設
し、掛止金具7に上記突起28が係合可能な位置決め用
凹所29を形成し、かつ該掛止金具7の戸枠体2への取
付用孔30を上下へ長孔に形成してある。これで、鎌部
材4の先端部6が掛止部材8との間でスムーズに作動
し、常に適正に掛止されかつ解錠されるようになる。
【0091】さらに、上記各引き戸用鎌錠において、鎌
部材4を本施錠状態にするため、トリガー9の後部寄り
部分にロック用係止部33を形成すると共に、室内側の
施錠操作部32の操作で作動し後退位置にあるトリガー
9のロック用係止部33へ係合して掛止可能なロック部
材31を設けてある。
【0092】また、上記各実施例で、上記掛止金具7の
掛止部材8は、回動だけ可能な調節ネジ47により、そ
の位置を前後方向へ可変としてある。クッション材を装
着し閉戸時に間隙が生じる場合に、トリガー9の前部寄
り部分40を前方へ突出させるのに対応して、上記間隙
に相当する分だけ該掛止部材8を前方へ移動可能として
ある。
【0093】
【発明の効果】以上で明らかな如く、本発明に係る引き
戸用鎌錠は、引き戸の閉または開で自動的に仮施錠状態
になったり解除されたりする構造の引き戸用鎌錠におい
て、引き戸を開けた際に仮施錠状態が自動的に解除され
る機能を害することなく、引き戸のバウンドを確実に防
止できると共に、軽い力で引き戸を開けることができる
ものである。
【0094】即ち、従来も引き戸を開ける際に仮施錠状
態が自動的に解除され、引き戸を閉じた際のバウンドを
防止した引き戸用鎌錠は有った。しかし、引き戸が軽か
ったり敷居・レール等との滑りが良過ぎるとバウンドが
大きくなり、引き戸を閉めた際に一旦掛止された鎌部材
の先端部がバネの力に打ち勝って掛止部材から外れ、バ
ウンドを防止できず引き戸が開いてしまった。また上記
バネ等の力を強くすると、鎌部材が後方へ回動し難くな
り、老人・子供等が容易に引き戸を開けられなくなり、
かつ引き戸を開けることで仮施錠状態が自動解除される
機能を損なったりした。
【0095】これに対して本発明の引き戸用鎌錠の第1
のものでは、鎌部材の下方位置に、引き戸を閉めた際の
慣性力で揺動可能な揺動部材を設け、戸枠体の掛止部材
へ掛止状態になった直後の鎌部材の周端縁の一部を、該
揺動部材の腕片で一瞬間だけ支承可能とした。これによ
り、引き戸を開けた際に仮施錠状態が自動的に解除され
る機能を害することなく、かつ鎌部材を前方または後方
へ押圧するバネの力を強くすることなく、引き戸のバウ
ンドを確実に防止できる。また揺動部材の反対方向への
揺動で、腕片は鎌部材の周端縁の一部から直ちに外れる
ので、引き戸を軽い力で開けることができる。
【0096】本発明の引き戸用鎌錠の第2のものでは、
上記第1のものの構成に加えて、鎌部材の支軸を、前下
方への長孔にて軸支させてある。これにより、上記第1
のものの効果に加えて、引き戸がバウンドする際に鎌部
材は前方へ少し移動すると共に、その後掛止部材に掛止
された鎌部材を前上方へ付勢しているバネのバネ力で上
方へ戻る。これで、鎌部材の周端縁の一部と揺動部材の
腕片との間の隙間が増大して、揺動部材は鎌部材の周端
縁の一部からより一層スムーズに外れるので、やはり引
き戸を軽い力で開けて自動解錠することができる。
【0097】本発明の引き戸用鎌錠の第3のものでは、
鎌部材のほぼ下方位置に、バネで上方へ付勢された係止
片を設けると共に、掛止部材へ掛止された状態の鎌部材
の下端縁の位置に、上記係止片の先端が引っ掛かる凹欠
部を形成してある。これにより、引き戸を閉めた際に先
端部が掛止状態になった直後の鎌部材の周端縁の凹欠部
を係止片が引っ掛けて、引き戸のバウンド時の鎌部材の
後方への回動を係止する。これで、引き戸のバウンドを
確実に防止できると共に、鎌部材の下方位置を係止片が
係止するので軽いバネ力でよく、引き戸を開ける際の鎌
部材の後方への回動に支障がないから、軽い力で引き戸
を開けて自動解錠することができる。
【0098】本発明の引き戸用鎌錠の第4のものでは、
上記第3のものの構成に加えて、押しバネの下方位置
に、該バネの下端を押上げ可能にバネ力調節部を設け
て、その回動軸を錠ケース前面板側から回動操作可能と
してある。これにより、上記第3の効果に加えて、引き
戸の種類や引き戸を設けた場所その他の状況で、バネ力
の調節が必要となる場合に、前面板側からの操作で押し
バネのバネ力を調節でき、より確実に引き戸のバウンド
を阻止すると共に、引き戸を軽い力で開けて自動解錠す
ることができる。
【0099】なお、上記第1ないし第4のものに付設し
て、鎌部材の先端部を側面図で見て円弧状にし、掛止金
具の掛止部材で鎌部材の先端部が掛止される側の下半部
を、鎌部材が後退する方向へ傾斜状に形成してあれば、
第1ないし第4のものの作動を、より一層スムーズに行
うことができる。
【0100】同じく上記第1ないし第4のものに付設し
て、錠ケースの前面板に位置決め用突起を形成し、かつ
掛止金具に上記突起を係合可能な位置決め用凹孔を形成
すると共に、掛止金具の取付け孔を長孔に形成してあれ
ば、引き戸の鎌錠と戸枠体の掛止金具とが、当初の取付
位置に上下の誤差があったり、戸車やレールの磨耗で取
付位置が変化した場合に、それに対応して掛止部材の取
付位置を調節できて、常に作動をスムーズに行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る引き戸用鎌錠の実施例を示す一部
切り欠き側面図である。
【図2】本発明の第1のものの実施例で、引き戸が開い
た状態の縦断側面図である。
【図3】図2で示した実施例で、引き戸を閉めた直後に
揺動部材が鎌部材の周端縁の一部を支承可能となった状
態の縦断側面図である。
【図4】図2で示した実施例で、揺動部材が鎌部材の周
端縁の一部から離れた状態の縦断側面図である。
【図5】本発明の第2のものの実施例で、引き戸を閉め
た直後に揺動部材が鎌部材の周端縁の一部を支承可能と
なった状態の縦断側面図である。
【図6】図5で示した実施例で、揺動部材が鎌部材の周
端縁の一部から離れた状態の縦断側面図である。
【図7】本発明の第3のものの実施例で、引き戸を閉め
た直後に係止片が鎌部材の周端縁の凹欠部を係止した状
態の縦断側面図である。
【図8】本発明の第4のものの実施例で、引き戸を閉め
た直後に係止片が鎌部材の周端縁の凹欠部を係止した状
態の縦断側面図である。
【符号の説明】
1−引き戸 21−係止片
41−後部寄り部分 2−戸枠体 22−押しバネ
42−ガイド縦板 3−錠ケース 23−凹欠部
43−折返し上部 4−鎌部材 24−バネ力調節部
44−バネ受け部材 5−支軸 25−偏心カム
45−二股部 6−先端部 26−回動軸
46−窓孔 7−掛止金具 27−前面板
47−調節ネジ 8−掛止部材 28−突起
Q−一端部の位置 9−トリガー 29−凹所
P−他端部の位置 10−作動部材 30−取付用孔
L−基準線 11−バネ 31−ロック部材 12−ねじりコイルバネ 32−施錠操作部 13−一端部 33−ロック用係止部 14−他端部 34−軸 15−揺動部材 35−ピン 16−重り部 36−円弧状長孔 17−腕片 37−ピン 18−横軸 38−ガイド用長孔 19−周端縁の一部,凹状部 39−バネ支持ピン 20−長孔 40−前部寄り部分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当
    接で後退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前
    方へ回動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体
    2の掛止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌
    部材4と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方また
    は後方へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠におい
    て、 上記鎌部材4の下方位置に、下部に重り部16を有し上
    部寄りに腕片17をもつと共に、引き戸1を閉めた際の
    慣性力で揺動可能な揺動部材15を横軸18で軸支し、
    戸枠体2の掛止部材8へ掛止状態になった直後の鎌部材
    4の周端縁の一部19を、該揺動部材15の腕片17で
    一瞬間だけ支承可能としてなる、引き戸用鎌錠。
  2. 【請求項2】錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当
    接で後退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前
    方へ回動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体
    2の掛止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌
    部材4と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方また
    は後方へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠におい
    て、 上記鎌部材4の下方位置に、下部に重り部16を有し上
    部寄りに腕片17をもつと共に、引き戸1を閉めた際の
    慣性力で揺動可能な揺動部材15を横軸18で軸支し、
    戸枠体2の掛止部材8へ掛止状態になった直後の鎌部材
    4の周端縁の一部19を、該揺動部材15の腕片17で
    一瞬間だけ支承可能とし、 かつ、上記鎌部材4の支軸5を軸支する長孔20を、前
    下方へも長く形成してなる、引き戸用鎌錠。
  3. 【請求項3】錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当
    接で後退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前
    方へ回動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体
    2の掛止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌
    部材4と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方また
    は後方へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠におい
    て、 上記鎌部材4の下方位置に、押しバネ22で上方へ付勢
    された係止片21を設けると共に、引き戸1を閉め戸枠
    体2の掛止部材8へ掛止された状態の鎌部材4の下端縁
    の位置に、上記係止片21の先端が引っ掛かる凹欠部2
    3を形成してなる、引き戸用鎌錠。
  4. 【請求項4】錠ケース3内に、閉戸時に戸枠体2への当
    接で後退するトリガー9と、その後退時に鎌部材4を前
    方へ回動させる作動部材10と、前方への回動で戸枠体
    2の掛止金具7の掛止部材8へ先端部6が掛止可能な鎌
    部材4と、該鎌部材4を一定の基準線Lを境に前方また
    は後方へ付勢するバネ11を備えた引き戸用鎌錠におい
    て、 上記鎌部材4の下方位置に、押しバネ22で上方へ付勢
    された係止片21を設けると共に、引き戸1を閉め戸枠
    体2の掛止部材8へ掛止された状態の鎌部材4の下端縁
    の位置に、上記係止片21の先端が引っ掛かる凹欠部2
    3を形成し、かつ、上記押しバネ22の下方位置に、該
    バネ22の下端を昇・降可能とするバネ力調節部24を
    設けてなる、引き戸用鎌錠。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の引き戸用鎌錠において、 バネ力調節部24として、 係止片21を上方へ付勢する押しバネ22の下部に偏心
    カム25を設け、該偏心カム25の回動軸26を、錠ケ
    ース3の前面板27側から回動操作可能に設けてなる、
    引き戸用鎌錠。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の引き戸用鎌錠において、 バネ力調節部24として、 係止片21を上方へ付勢する押しバネ22の下部を支持
    するラックを設け、該ラックと噛合するピニオンの回動
    軸を、錠ケース3の前板面27側から回動操作可能に設
    けてなる、請求項4に記載の引き戸用鎌錠。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5または6に記載
    の引き戸用鎌錠において、 鎌部材4の先端部6を側面図で見て円弧状に形成すると
    共に、掛止金具7の掛止部材8で鎌部材4の先端部6が
    掛止される側の下半部を、鎌部材4の後退する方向へ傾
    斜状に形成してなる、引き戸用鎌錠。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5または6に記載
    の引き戸用鎌錠において、 錠ケース3の前面板27に位置決め用突起28を形成
    し、他方掛止金具7に上記突起28を係合可能な位置決
    め用凹所29を形成すると共に、掛止金具7の取付け孔
    30を上下に長く形成してなる、引き戸用鎌錠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2401393A (en) * 2003-05-08 2004-11-10 Southco Lock with spring-loaded hook bolt
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JP2015148118A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 株式会社フロンテア 鎌錠の受座

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