JPH10278638A - 座席回転装置及びその制御方法 - Google Patents

座席回転装置及びその制御方法

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JPH10278638A
JPH10278638A JP9093392A JP9339297A JPH10278638A JP H10278638 A JPH10278638 A JP H10278638A JP 9093392 A JP9093392 A JP 9093392A JP 9339297 A JP9339297 A JP 9339297A JP H10278638 A JPH10278638 A JP H10278638A
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JP
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seat
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pushing
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JP9093392A
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English (en)
Inventor
Koji Masuda
孝司 増田
Kenji Asada
健治 朝田
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Nabco Ltd
Ikeda Corp
Original Assignee
Ikeda Bussan Co Ltd
Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で座席の自動反転が行え、且つ取扱い
性の良好な座席回転装置及びその制御方法を提供するこ
と。 【解決手段】伝動部材46が設けられ車両の床面側に対
し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反転可能
に設けられて座席を支持するシート架台40と、シート
架台40を各反転位置でロックするロック部材7と、そ
の回転に伴って伝動部材46に係合可能な押動部材41
とを備え、伝動部材46又は押動部材41との係合状態
で伝動部材46又は押動部材41の一方をシート架台4
0の径方向へ進出位置から後退位置まで進退可能に且つ
後退位置から伝動部材46と押動部材41との係合状態
を解く退避位置まで揺動可能に設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の座席の
向きを180°毎に反転させる座席回転装置及びその制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の座席の向きを自動的に反
転させる座席回転装置として、特開平7-329619号公報に
は、座席の回転を禁止しているロック部材のロックを電
動アクチュエータにより解除し、続いて、モータによっ
て押動部材を座席の反転方向へ約90°回動させて前記
押動部材を座席側の伝動部材に係止し、引き続き、この
係止状態で押動部材を同一方向へ更に約180°回動さ
せることによって、前記座席の向きを約180°反転さ
せるようにしたものが開示されている。
【0003】すなわち、この従来の座席反転装置では、
前記押動部材を前記伝動部材との係止前及び係止後で合
計約270°回動させることによって、座席の向きを約
180°反転させるようになっている。前記押動部材
は、座席の反転終了後、前記ロック部材が座席を反転後
の位置にロックした後、前記と逆方向へ約270°回動
することにより、原位置に復帰するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の構成
では、座席の反転時に前記押動部材を往復で約540°
回動させる必要があり、しかも押動部材が座席の反転方
向へ約270°した時点で、前記ロック部材が座席を再
度ロックするまでの間、押動部材を一時停止させる必要
があるので、座席の反転に要する時間が長くなる問題が
あった。特に、3人掛けの座席のように横長のものであ
る場合、1つの車両の全ての座席を同時に反転させる
と、前後に隣接する座席同士が互いに干渉するので、奇
数列、偶数列等に分けて順次反転させる必要があり、そ
の場合、座席の反転に要する時間が一層長くなる問題が
あった。
【0005】又、前記押動部材を駆動するモータが、座
席の反転中に万一故障して停止した場合、前記モータ及
び減速機の回転抵抗が大きいため、前記押動部材と伝動
部材とが係合している方向へ座席を手動で回動させて反
転させることが困難になる問題がある。更に、前記押動
部材を駆動するモータとは別個に、前記ロック部材のロ
ック解除用の電動アクチュエータが必要となるため、部
品点数が増加する不具合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、短時間で座席の自動反転が行え、且つ取
扱い性の良好な座席回転装置及びその制御方法を提供す
ることを目的とする。そのため、本発明の請求項1の座
席回転装置は、車両の床面側に対し時計方向又は反時計
方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を支
持するシート架台と、このシート架台を各反転位置でロ
ックするロック部材と、前記シート架台に取り付けられ
シート架台とともに時計方向又は反時計方向へ前記約1
80°の範囲で反転旋回される伝動部材と、前記伝動部
材の旋回範囲と異なる円周方向位置を起点として前記シ
ート架台と同一の回転中心の回りで時計方向又は反時計
方向へ回転可能に設けられるとともにその回転に伴って
前記伝動部材に係合可能な押動部材とを備え、前記伝動
部材又は押動部材との係合状態で伝動部材又は押動部材
の一方を前記シート架台の径方向へ進出位置から後退位
置まで進退可能に且つ前記後退位置から前記伝動部材と
押動部材との係合状態を解く退避位置まで揺動可能に設
けるとともに、前記伝動部材又は押動部材を前記径方向
の進出位置側に付勢する第1の付勢手段と、前記伝動部
材又は押動部材に形成され前記径方向の進出位置で前記
揺動を禁止し、また径方向の後退位置で前記揺動を許容
する係合手段と、前記伝動部材又は押動部材を前記揺動
方向の中心位置側に付勢する第2の付勢手段とを設けた
ことを特徴とするものである。
【0007】上記構成において、車両の始発駅等で座席
の向きを、例えば、時計方向へ約180°反転させる場
合、前記押動部材を時計方向へ回転させると、この押動
部材が所定角度だけ回転した段階で押動部材が前記伝動
部材に係合する。この時、伝動部材又は押動部材の一方
は、前記シート架台の径方向の進出位置側に保持されて
おり、この進出位置では前記係合手段により伝動部材又
は押動部材の揺動が禁止されているので、前記押動部材
が伝動部材に係合した後は、伝動部材が押動部材ととも
に回転することにより、前記シート架台、つまり、前記
座席が時計方向へ回転する。
【0008】前記座席が時計方向へ約180°回転する
と、前記ロック部材が座席をロックすることにより、座
席は回転を終了する。その後、押動部材が更に時計方向
へ回転すると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記
第1の付勢手段の付勢力に抗して前記シート架台の径方
向の後退位置側に移動し、伝動部材又は押動部材の一方
の揺動が許容される。
【0009】この状態で、前記押動部材が更に時計方向
へ回転すると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記
第2の付勢手段の付勢力に抗して揺動し、押動部材と伝
動部材との係合状態が解除される。これに伴って、前記
第2の付勢手段の付勢力により伝動部材又は押動部材の
一方が前記揺動前の位置まで逆方向に揺動し、且つ前記
第1の付勢手段の付勢力により伝動部材又は押動部材の
一方が前記径方向の進出位置まで復帰する。
【0010】その後、押動部材が所定の角度の回転を終
了すると、座席の時計方向への反転動作が全て終了す
る。前記座席を反時計方向へ回転させる場合、前記押動
部材を反時計方向へ回転させると、上述と逆の動作によ
り、座席が反時計方向へ約180°回転する。
【0011】請求項2の座席回転装置は、請求項1の構
成において、前記押動部材がシート架台と同一の回転中
心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロック
部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上記
回転体に形成されていることを特徴とするものである。
【0012】係る構成によれば、座席の向きを反転させ
る場合、前記回転体を回転させると、まず、前記カムに
よりロック部材のロックが解除され、引き続き、前記押
動部材が伝動部材に係合することにより、前述と同様に
して、座席の反転動作が行われる。
【0013】請求項3の座席回転装置は、車両の床面側
に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反転
可能に設けられて座席を支持するシート架台と、このシ
ート架台を各反転位置でロックするロック部材と、前記
シート架台に取り付けられシート架台とともに時計方向
又は反時計方向へ前記約180°の範囲で反転旋回され
る伝動部材と、前記伝動部材の旋回範囲と異なる円周方
向位置を起点として前記シート架台と同一の回転中心の
回りで時計方向又は反時計方向へ回転可能に設けられる
とともにその回転に伴って前記伝動部材に係合可能な押
動部材とを備え、前記伝動部材又は押動部材の一方を進
出位置から当該係合状態を解除する退避位置まで前記シ
ート架台の径方向へ進退可能に設けるとともに、前記伝
動部材又は押動部材を前記係合位置側に付勢する付勢手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0014】上記構成において、座席の向きを、例え
ば、時計方向へ約180°反転させる場合、前記押動部
材を時計方向へ回転させると、この押動部材が所定角度
だけ回転した段階で押動部材が前記伝動部材に係合す
る。この時、伝動部材又は押動部材の一方は、前記シー
ト架台の径方向の進出位置側に保持されており、前記押
動部材が伝動部材に係合した後は、伝動部材が押動部材
とともに回転することにより前記シート架台、つまり、
前記座席が時計方向へ回転する。
【0015】前記座席が時計方向へ約180°回転する
と、前記ロック部材が座席をロックすることにより、座
席は回転を終了する。その後、押動部材が更に時計方向
へ回転すると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記
付勢手段の付勢力に抗して前記シート架台の径方向の退
避位置側に移動し、伝動部材と押動部材との係合が解除
される。
【0016】この状態で、前記押動部材が更に時計方向
へ回転すると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記
付勢手段の付勢力により前記径方向の進出位置側に復帰
し、伝動部材と押動部材が係合可能な状態とされる。そ
の後、押動部材が所定の角度の回転を終了すると、座席
の時計方向への反転動作が全て終了する。前記座席を反
時計方向へ回転させる場合、前記押動部材を反時計方向
へ回転させると、上述と逆の動作により、座席が反時計
方向へ約180°回転する。
【0017】請求項4の座席回転装置は、請求項3の構
成において、前記押動部材がシート架台と同一の回転中
心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロック
部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上記
回転体に形成されていることを特徴とするものである。
【0018】係る構成によれば、座席の向きを反転させ
る場合、前記回転体を回転させると、まず、前記カムに
よりロック部材のロックが解除され、引き続き、前記押
動部材が伝動部材に係合することにより、前述と同様に
して、座席の反転動作が行われる。
【0019】請求項5の座席回転装置は、請求項4の構
成において、前記押動部材を同一円周上に前記操作部材
を対称中心として線対称に2個設けたことを特徴とする
ものである。
【0020】請求項5のように、前記伝動部材又は押動
部材の一方をシート架台の径方向へのみ移動可能とした
場合、押動部材が座席を約180°回転させた後、伝動
部材又は押動部材の一方が前記径方向の退避位置側に移
動するのみで伝動部材と押動部材の係合が解除されるの
で、伝動部材又は押動部材の一方が径方向へ移動した後
退避位置まで揺動することで伝動部材と押動部材の係合
が解除される請求項1のような構成と比べて、前記ロッ
ク部材がそれだけ早期にシート架台を反転後の位置でロ
ックする必要がある。
【0021】ところで、前記座席の反転は時計方向と反
時計方向の双方向に行われるものであり、従って、前記
回転体上のカムは前記操作部材に対して線対称となるよ
うに設けるものであるが、請求項5の構成では、座席の
反転後のロックを早期に行う必要上、前記カムが前記回
転体上の円周方向で占める領域が小さくなる。
【0022】一方、座席の反転時には、前記操作部材が
ロック部材のロックを解除した後、前記押動部材が伝動
部材を介してシート架台を回転させるものであるから、
押動部材と伝動部材との間には、前記ロック解除を行わ
せるために所定の円周方向の間隔を設ける必要がある。
ところで、請求項5の構成では、前記カムが前記回転体
上の円周方向で占める領域が小さいので、前記操作部材
によるシート架台のロック解除が遅れることになり、従
って、前記押動部材と伝動部材との間には、それだけ大
きな円周方向の間隔が必要になる。
【0023】その場合、前記回転体上に前記押動部材を
1つ設けるのみでは、押動部材と伝動部材との間に充分
な円周方向の間隔を設けることが困難であるため、前記
押動部材を前記操作部材を対称中心として線対称に2個
設け、座席を時計方向へ反転させる際と、反時計方向へ
反転させる際とで2個の操作部材を使い分けるようにし
ている。
【0024】請求項6の座席回転装置は、請求項1又は
3の構成において、前記伝動部材又は押動部材の一方
が、前記押動部材の駆動力により前記径方向の進出位置
から後退するように前記シート架台の径方向に分力を受
けるテーパ面を有することを特徴とするものである。
【0025】上記構成によれば、前記押動部材が伝動部
材に係合し、伝動部材とともに前記シート架台を約18
0°反転させた後、前記押動部材が更に回転すると、前
記伝動部材又は押動部材の一方がそのテーパ面で前記押
動部材の回転に伴う駆動力を受けて前記シート架台の径
方向に後退する。
【0026】請求項7の座席回転装置は、請求項1又は
3の構成において、前記押動部材の回転方向の起点を検
出する検出部材を設けたことを特徴とするものである。
前記シート架台を約180°反転させた後、前記押動部
材を原位置に復帰させる場合、前記検出部材を使用する
ことができる。
【0027】請求項8の座席回転装置は、車両の床面側
に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反転
可能に設けられて座席を支持するシート架台と、このシ
ート架台を各反転位置でロックするロック部材と、この
ロック部材のロックを解除して前記座席のリクライニン
グを復帰させる操作部材と、反転指令を受けて前記操作
部材を作動させるとともに前記シート架台を反転させる
駆動装置とを各座席に設けるとともに、前記車両の奇数
列又は偶数列の座席列の一方のシート架台に設けられこ
れらシート架台の操作部材の作動を検出する操作検出部
材と、前記駆動装置に反転指令を出力する制御部とを備
え、この制御部は、前記座席列の各シート架台に同時に
前記反転指令を出力させる反転指令出力手段と、前記操
作検出部材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列の座席
列の一方の各シート架台に対する反転指令を一時中断さ
せる中断手段と、前記奇数列又は偶数列の座席列の他方
の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前記奇数列
又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反転
指令を再送させる再送手段とを有することを特徴とする
ものである。
【0028】上記構成によれば、車両の座席を反転させ
る場合、前記制御部の反転指令出力手段が前記座席列の
各シート架台に反転指令を出力すると、各座席の操作部
材がシート架台のロックを解除するとともにリクライニ
ングを復帰させる。この段階で奇数列又は偶数列の座席
列の一方においては、前記操作検出部材が操作部材によ
るロック解除とリクライニングの復帰動作が完了したこ
とを検出する。
【0029】これに基づいて、前記中断手段は前記奇数
列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反
転指令を中断するので、奇数列又は偶数列の座席列の一
方の各シート架台は反転動作を中断する。これに対し、
奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台は反転
を継続するが、これらのシート架台が約180°回転す
ることにより反転を終了すると、前記再送手段が前記奇
数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する
反転指令を再送させることにより、前記奇数列又は偶数
列の座席列の一方の各シート架台が反転動作を再開す
る。
【0030】請求項9の座席回転装置は、請求項8の構
成において、前記駆動装置は、単一の駆動源を有してお
り、この駆動源により前記操作部材を作動させるととも
にシート架台を反転させることを特徴とするものであ
る。
【0031】請求項10の座席回転装置は、車両の床面
側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反
転可能に設けられて座席を支持するシート架台と、この
シート架台を各反転位置でロックするロック部材と、こ
のロック部材のロックを解除して前記座席のリクライニ
ングを復帰させる操作部材と、反転指令を受けて前記操
作部材を作動させるとともに前記シート架台を反転させ
る駆動装置とを各座席に設けるとともに、前記駆動装置
に反転指令を出力する制御部を備え、この制御部は、前
記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力さ
せる反転指令出力手段と、前記操作部材の作動完了に相
当する時間をカウントする第1のタイマ手段と、この第
1のタイマ手段からの信号を受けて前記奇数列又は偶数
列の座席列の一方の各シート架台に対する反転指令を一
時中断させる中断手段と、前記奇数列又は偶数列の座席
列の他方の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前
記奇数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対
する反転指令を再送させる再送手段とを有することを特
徴としている。
【0032】上記構成によれば、車両の座席を反転させ
る場合、前記反転指令出力手段が前記座席列の各シート
架台に反転指令を出力すると同時に前記第1のタイマ手
段がカウントを開始する。これにより、各座席の操作部
材がシート架台のロックを解除するとともにリクライニ
ングを復帰させる。この段階で、奇数列又は偶数列の座
席列の一方においては、前記第1のタイマ手段のカウン
ト終了に基づいて、反転動作が中断される。
【0033】奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シー
ト架台は反転を継続し、これらの各シート架台が約18
0°回転することにより反転を終了すると、前記再送手
段が前記奇数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架
台に対する反転指令を再送させることにより、前記奇数
列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台が反転を再
開する。
【0034】請求項11の座席回転装置は、請求項10
の構成において、前記制御部は、前記奇数列又は偶数列
の座席列の他方の各シート架台の反転作動の完了に相当
する時間をカウントする第2のタイマ手段を有してお
り、この第2のタイマ手段からの信号に基づいて、前記
再送手段が前記反転指令の再送を行うことを特徴とする
ものである。
【0035】請求項12の座席回転装置の制御方法は、
車両の床面側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約
180°反転可能に設けられて座席を支持するシート架
台と、このシート架台を各反転位置でロックするロック
部材と、このロック部材のロックを解除して前記座席の
リクライニングを復帰させる操作部材と、反転指令を受
けて前記操作部材を作動させるとともに前記シート架台
を反転させる駆動装置とを各座席に設けるとともに、前
記車両の奇数列又は偶数列の座席列の一方のシート架台
に設けられこれらシート架台の操作部材の作動を検出す
る操作検出部材と、前記駆動装置に反転指令を出力する
制御部とを備え、この制御部は、前記座席列の各シート
架台に同時に前記反転指令を出力させ、前記操作検出部
材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列の座席列の一方
の各シート架台に対する反転指令を一時中断させ、前記
奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の反転
作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席列の
一方の各シート架台に対する反転指令を再送させること
を特徴とするものである。
【0036】請求項13の座席回転装置の制御方法は、
車両の床面側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約
180°反転可能に設けられて座席を支持するシート架
台と、このシート架台を各反転位置でロックするロック
部材と、このロック部材のロックを解除して前記座席の
リクライニングを復帰させる操作部材と、反転指令を受
けて前記操作部材を作動させるとともに前記シート架台
を反転させる駆動装置とを各座席に設けるとともに、前
記駆動装置に反転指令を出力する制御部を備え、この制
御部は、前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指
令を出力させ、前記操作部材の作動完了に相当する時間
をカウントし、このカウント終了に基づいて前記奇数列
又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反転
指令を一時中断させ、前記奇数列又は偶数列の座席列の
他方の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前記奇
数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する
反転指令を再送することを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて具体的に説明する。図1に示すように、
鉄道車両の各車両には、通路Aの左右両側に各々前後複
数列の座席列が設けられている。通路Aの片側の各座席
S1は、例えば、3つのシート1を横方向へ並べて構成
したものであり、他方側の各座席S2は、例えば、2つ
のシート1を横方向に並べて構成したものである。
【0038】以下、前記3人掛けの座席S1について説
明する。図2に示すように、各シート1は、シートボト
ム2と、シートボトム2に対してリクライニング可能に
接続されたシートバック3とからなる。座席S1の下方
の両側には、各々脚台4が設けられ、これらの脚台4間
に横部材5が架設されて、この横部材5によって座席回
転装置6が支持されている。図1に示すように、奇数列
の座席S1、S2の座席回転装置6には、隣接する奇数
列の座席回転装置6との間で順次制御信号を伝達する中
継ボックス6aが設けられ、また、偶数列の座席S1、
S2の座席回転装置6には、隣接する偶数列の座席回転
装置6との間で順次制御信号を伝達する中継ボックス6
bが設けられている。
【0039】座席S1は、常時は座席回転装置6に付属
するロック部材7のロックピン7aによって施錠され、
回転を禁止されている。座席回転装置6の通路側に設け
られたペダル8を踏むと、ロックピン7aによるロック
が解除され、この状態で座席S1を手動で約180°回
動させて、その向きを反転させることができるようにな
っている。また、始発駅或いは終着駅においては、例え
ば、各車両毎に座席S1、S2を座席回転装置6によっ
て自動的に反転させるようになっている。なお、シート
バック3が後方へ傾斜したリクライニング状態にある場
合、ロック部材7のロック解除動作に伴って、シートバ
ック3のリクライニング状態が同時に解除されるように
構成されている。
【0040】座席S1の各シートボトム2の底面には、
底板10が取り付けられ、この底板10には、座席Sの
両反転位置で上下動する前記ロックピン7aが係合可能
な2つの係合孔(図示せず)が回転対称位置に設けられ
ている。また、底板10の前記各係合孔の近傍には、ス
トッパ部材12が各々下方へ突設されるとともに、車体
側の横部材5上には、各反転位置で一方のストッパ部材
10が係合して、座席S1を位置決めする係合片13が
設けられている。
【0041】座席回転装置6のケース14を取り外した
状態の正面図を図3に、平面図を図4に各々拡大して示
す。前記ケース14の底板14aの一方の側端部には、
L字状のブラケット15を介して、モータ16aと減速
機16bとからなる駆動源16が取り付けられている。
この駆動源16の出力は、伝達機構17によって、後述
の第1及び第2回転体25、26に伝達されるようにな
っている。すなわち、駆動源16の出力軸は、すぐ歯状
のカサ歯車18、19を介して駆動プーリ20に接続さ
れ、この駆動プーリ20は底板14aによって回転自在
に支持されている。
【0042】底板14aの略中央部には支軸21が垂直
方向に設けられ、この支軸21の外周には、軸受22を
介して従動プーリ23が回転自在に支持されるととも
に、駆動プーリ20と従動プーリ23間にベルト24が
掛け渡されている。従動プーリ23の上部には第1回転
体25が、下部には第2回転体26が各々配置され、こ
れら第1及び第2回転体25、26(回転体)はリベッ
ト等で相互に連結されるとともに従動プーリ23に固定
されている。
【0043】第1回転体25の外周には、大径外周部2
5bと、小径外周部25cと、その間の傾斜部25dと
を有するカム25aが形成され、ロッド状の操作部材2
8の先端部に回動自在に支持されたローラ28aが前記
カム25aに当接している。前記底板14aの他方の側
端部には支持部材30が固定され、前記操作部材28は
支持部材30によって左右方向移動自在に支持されると
ともに、コイルばね31によってローラ28aをカム2
5aに押し付ける方向へ付勢されている。
【0044】また、操作部材28にはプルケーブル32
のアウタチューブ32aの一端が固定され、このアウタ
チューブ32a内に移動自在に挿通されたインナワイヤ
32bの一端は、接続片33によって前記操作部材28
の端部に接続されている。プルケーブル32の他端は前
記ペダル8に接続され、インナワイヤ32bが操作部材
28とともに図3の左方へ移動すると、ペダル8が踏ま
れた場合と同様に、前記ロックピン7aによるロックの
解除動作が行われるようになっている。
【0045】前記座席回転装置6のケース14及びその
底板14aには左右2つの支持部材34(図2参照)が
取り付けられている。これら支持部材34の上部の水平
部分には環状の外輪35がボルト36により固定され、
外輪35は前記横部材5に固定されている。外輪35の
内方には、ボール37を介して環状の内輪38が略同一
水平面上に相対回動自在に配置されている。この内輪3
8は左右2つのシート架台40を介して座席S1の前記
底板10の下面側に接続されている。これにより、内輪
38が外輪35内で回転すると、座席S1が外輪35と
ともに回転するようになっている。
【0046】前記第1回転体25の小径外周部25c近
傍の上面には、突出軸部25eが設けられ、この突出軸
部25eには押動ローラ41(押動部材)が回動自在に
取り付けられている。一方、図5及び図6にも示すよう
に、内輪38の下面側には、押動ローラ41と略90°
をなす位置にボルト42により支持板43が取り付けら
れ、この支持板43には下方へ突出する支軸44が一体
に設けられている。
【0047】支軸44は大径部44aと、この大径部4
4aの下方に位置する小径部44bと、小径部44bの
下端に設けられた雄ねじ部44cとからなる。小径部4
4bには、断面L字型のブラケット45がその水平部4
5aに設けた円形孔45bで回動自在に嵌合されるとと
もに、水平部45aの下方で伝動部材46が小径部44
bにその孔46aで回動自在に嵌合されている。そし
て、雄ねじ部44cにワッシャ47を介してナット48
が螺合されることで抜止めが施されている。
【0048】図7から明らかなように、支軸44の小径
部44bの外周面は、互いに対向する2つの円弧状面4
4dと、両円弧状部44d間に位置する2つの垂直面4
4eとから構成されている。一方、伝動部材46の孔4
6aは、前記円弧状面44dと略等しい曲率半径を有す
る円形部46bと、伝動部材46の根元側に位置し、円
形部46bの外周からはみ出す略矩形状部46cとから
なる。通常、伝動部材46は、その略矩形状部46cに
支軸44の垂直面44eが嵌合する進出位置にあり、こ
の進出位置では支軸44に対する伝動部材46の相対的
な回動が禁止されている。
【0049】また、支軸44の大径部44aには捩じり
ばね49(第2の付勢手段)が巻き付けられ、この捩じ
りばね49は一端が支持板43に接続され、他端がブラ
ケット45の水平部45aに接続されることにより、伝
動部材46を図3に実線で示す揺動方向の中心位置側に
付勢している。
【0050】伝動部材46は支軸44からシート架台4
0の径方向の内側に延びる軸部46dを有し、この軸部
46dはブラケット45の垂直部45cに設けた円形孔
45dを貫通している。軸部46dの先端部には、筒体
50がその孔50aで押動ローラ41と略同一半径位置
で嵌合、固定されるとともに、ブラケット45の垂直部
45cと筒体50との間にコイルばね51(第1の付勢
手段)が縮設されている。筒体50の外周には、第1回
転体25の径方向内方、つまり、筒体50の先端側に向
けて次第に縮径するテーパ面50bが設けられている。
【0051】後に詳述するが、第1回転体25の回転に
伴って前記押動ローラ41がテーパ面50bに係合し、
伝動部材46を後退位置B側へ移動させると、伝動部材
46の孔46aの円形部46b内に支軸44の小径部4
4bが移動し、これにより、伝動部材46が前記小径部
44bを中心に矢印C方向へ回動することが可能にな
る。
【0052】第2回転体26の外周面には検出用凹部2
6aが形成されている。前記外輪35には、この検出用
凹部26aに嵌入することにより、押動ローラ41の起
点を検出するためのリミットスイッチ52(検出部材)
が取り付けられている。このリミットスイッチ52は、
外筒52aと、外筒52aの長手方向への移動自在に該
外筒52a内に支持されるとともに、図示しない付勢手
段により第2回転体26の外周面側へ付勢された内筒5
2bと、この内筒52bの先端に回動自在に取り付けら
れたローラ52cとを有する。
【0053】そして、ローラ52cが第2回転体26の
検出用凹部26aに嵌入する位置が押動ローラ41の起
点とされ、この起点にてリミットスイッチ52はオフと
なる一方、ローラ52cが検出用凹部26aから離脱し
た状態ではリミットスイッチ52がオンとなるように構
成されている。なお、図1の2人掛けの各座席S2も座
席S1より横幅が狭いのみで、前記座席S1と同様に構
成されている。
【0054】図3に仮想線で示すように、各車両の偶数
列の座席S1、S2の座席回転装置6における底板14
a上にはリミットスイッチ53(操作検出部材)が取り
付けられる一方、当該座席回転装置6の操作部材28に
は、このリミットスイッチ53を作動させるための作動
片28bが設けられている。なお、このリミットスイッ
チ53は、奇数列の座席S1、S2の座席回転装置6に
は設ける必要がない。
【0055】以下、始発駅又は終着駅における座席S
1、S2の自動反転動作を説明する。ここでは、図2に
示す向きにある座席S1を上方から見て時計方向へ自動
で反転させる場合につき、個々の座席S1の反転動作を
中心に説明する。図9に示すように、反転開始前におい
ては、操作部材28のローラ28aが第1回転体25の
カム25aの小径外周部25cの略中央に当接し、リミ
ットスイッチ52のローラ52cは第2回転体26の検
出用凹部26aに嵌合している。
【0056】座席S1、S2を自動で時計方向へ反転さ
せる場合、前記モータ16aで駆動プーリ20を図9の
時計方向へ回動させると、ベルト24等を介して第1及
び第2回転体25、26が時計方向へ回動する。図10
に示すように、第1及び第2回転体25、26が約55
°回動すると、操作部材28のローラ28aが前記カム
25aの小径外周部25cから傾斜部25dを介して大
径外周部25bに移行し、それに伴って、操作部材28
が左方へ押圧される。
【0057】これにより、プルケーブル32のインナワ
イヤ32b(図4)が左方へ牽引され、前記ペダル8を
踏んだ場合と同様にロックピン7a(図2)による回転
ロックが解除されるとともに、シートバック3がリクラ
イニング状態にあれば、起立位置に復帰される。
【0058】モータ16aが回動することにより、第1
及び第2回転体25、26が更に時計方向へ回動し、回
動開始時からの回動角が約65°に達すると、図11に
示すように、押動ローラ41が伝動部材46の筒体50
に係合する。前記コイルばね51の付勢力は座席S1、
S2の回転抵抗より大きいので、第1回転体25が更に
時計方向へ回動しても伝動部材46は揺動せず、第1回
転体25及び押動ローラ41の回動に伴って伝動部材4
6が押動ローラ41に押圧され、支軸21を回動中心と
して時計方向へ回動する。その結果、外輪35及び座席
S1、S2も時計方向へ回動し始める。
【0059】図12に示すように、第1回転体25及び
押動ローラ41が約155°回動すると、伝動部材46
及び座席S1、S2が時計方向へ約90°回動する。更
に、図13に示すように、第1回転体25及び押動ロー
ラ41が約245°回動すると、伝動部材46とともに
座席S1、S2が時計方向へ約180°回動する。これ
により、座席S1、S2の底板10に設けられたストッ
パ部材12(図2)が車体側の係合片13に係合し、座
席Sがそれ以上時計方向へ回動することが禁止される。
【0060】一方、第1及び第2回転体25、26はモ
ータ16aの駆動力により更に時計方向へ回動するが、
モータ16aの駆動力はコイルばね51の付勢力より大
きいので、図14に示すように、押動ローラ41は筒体
50のテーパ面50bを押圧することにより、筒体50
及び伝動部材46をシート架台40の径方向の後退位置
B側へ移動させる。
【0061】すなわち、図15(a)に示すように、押
動ローラ41の回動に伴って筒体50及びシート架台4
0はシート架台40の径方向の後退位置B側へ移動し、
所定距離Dだけ移動すると、同図(b)のように、伝動
部材46が前記後退位置Bに到り、支軸44の小径部4
4bが伝動部材46の孔46aにおける円形部46bに
嵌合する。これにより、伝動部材46は支軸44の回り
で回動可能となるので、同図(c)のように、第1回転
体25及び押動ローラ41の時計方向への回転に伴い、
伝動部材46は支軸44の回りで矢印Cで示す反時計方
向へ回動する。
【0062】その間、第1回転体25の回転に応じて操
作部材28のローラ28aがカム25aの小径外周部2
5cに落ち込み、これに伴ってプルケーブル32のイン
ナワイヤ32bが図3の右方へ移動することにより、前
記ロックピン7aが図示しないばね等の付勢力により上
方へ移動して座席S1、S2の底板10の前記係合孔に
係合し、座席S1、S2が反転後の位置でロックされ
る。
【0063】そして、図16に示すように、第1回転体
25が約321°回転すると、前記押動ローラ41がそ
の回転に伴って筒体50を乗り越えるが、この時点で
は、既に反転後の座席S1、S2のロックが終了してい
る。上記のように、押動ローラ41と筒体50との係合
が解除されると、伝動部材46が捩じりばね49の付勢
力により支軸44を中心に時計方向へ回動し始める。
【0064】伝動部材46が揺動方向の中心位置まで復
帰すると、引き続き、コイルばね51の付勢力により伝
動部材46がシート架台40の径方向の進出位置側へ復
帰し、支軸44の小径部44bの垂直面44eが伝動部
材46における孔46aの略矩形状部46cに係合する
ことにより、伝動部材46の揺動が禁止されるととも
に、押動ローラ41と伝動部材46とが係合可能とされ
る。
【0065】第1回転体25が更に時計方向へ回転し、
支軸21の回りで360°回転すると、図17に示すよ
うに、前記リミットスイッチ52のローラ52cが第2
回転体26の検出用凹部26aに落ち込んでリミットス
イッチ52がオフとなる。これにより、モータ16aの
回転は停止され、その結果、第1及び第2回転体25、
26の回動も停止されて、座席S1、S2の反転動作は
終了する。
【0066】このように、押動ローラ41を同一方向へ
360°回転させることにより、座席S1、S2の反転
を行うようにしたので、従来に比べて座席S1、S2の
反転に要する時間を短縮できる。特に、座席S1、S2
が3人掛け等の横長のものであって、1つの車両の座席
列を、例えば、奇数列と偶数列とに分けて反転動作を行
うような場合、所要時間を一層短縮することができる。
又、1回の反転動作中にモータ16aの回転方向を逆転
させる必要がないので、制御回路等を簡素化することが
できる。
【0067】更に、座席S1、S2の反転動作中に、例
えば、図12に示す位置でモータ16aが故障して停止
した場合、座席S1、S2を手動で時計方向へ回動させ
ることにより、容易に反転動作を終了させることができ
る。一方、例えば、図12の位置でモータ16aが故障
した場合において、座席S1、S2を反時計方向へ手動
で回動させて、反転開始時の位置へ復帰させたい場合、
従来であれば、伝動部材46と押動ローラ41の係合状
態を解除することができないので、モータ16a及び減
速機16bの回転抵抗に打ち勝って座席S1、S2を手
動で反時計方向へ回動させることが困難であった。
【0068】これに対し、本発明ではモータ16aの故
障時、図12の位置から座席S1、S2を手動で反時計
方向へ回動させると、伝動部材46が支軸44を中心に
反時計方向へ揺動し、やがて伝動部材46と押動ローラ
41との係合状態が解除されるので、モータ16aが回
転しない状態でも座席S1、S2を反時計方向へ手動で
回動、反転させることができる。
【0069】座席回転装置6で座席S1、S2を時計方
向へ180°反転させる際に、座席S1、S2が乗客に
よって予め手動で反転させられていた場合、モータ16
aの駆動開始時に外輪35は図17に示す位置にある。
この場合も、モータ16aによって第1及び第2回転体
25、26が時計方向へ360°回動されるが、第1及
び第2回転体25、26が空転するのみで、座席S1、
S2は回動しない。但し、シートバック3がリクライニ
ング状態にあれば、メインカム25aで操作部材28が
左方へ移動させられることにより、シートバック3の起
立位置への復帰動作が行われる。
【0070】なお、前記のように座席Sを時計方向へ1
80°反転させた後、座席S1、S2を逆に反時計方向
へ180°反転させる場合、図17に示す状態から、モ
ータ16aを逆方向へ回転させ、第1及び第2回転体2
5、26を反時計方向へ360°回転させれば、座席S
1、S2が反時計方向へ180°反転するが、ここでは
詳述しない。
【0071】次に、始発駅又は終着駅等で、各車両毎に
奇数列の座席列と偶数列の座席列とを順次反転させるの
に用いる制御装置及び制御手順につき説明する。図1に
示すように、各車両には、複数列の座席列の座席回転装
置6を集中的に制御する集中制御盤54が設けられてい
る。図18に示すように、この集中制御盤54は、プロ
グラマブルコントローラ55(以下、PC55という)
を備えている。このPC55は、請求の範囲における制
御部を構成し、反転指令出力手段及び再送手段を兼ねる
ものである。また、PC55には交流電源56からA/
D変換器57を介して、例えば、DC24Vの電圧が供
給される。
【0072】前記車両には、車両の走行速度が5km/
h以下の時にオンとなる速度検知器58が設けられると
ともに、集中制御盤54にはこの速度検知器58の出力
信号がオンの際、励磁状態となる2つのリレーR00、
R01がダイオードD0と並列に設けられている。前記
交流電源56と奇数列及び偶数列の各座席S1、S2の
座席回転装置6とを結ぶ電源線60、61には、前記リ
レーR00、R01が励磁状態の際、オンとなる接点R
00a、R01aが介設されている。
【0073】また、前記車両には手動操作用の操作スイ
ッチ盤62が配置されている。この操作スイッチ盤64
には各座席S1、S2を時計方向へ反転させるための押
しボタン63と、各座席S1、S2を反時計方向へ反転
させるための押しボタン64とが設けられ、押しボタン
63、64は前記集中制御盤54内のPC55に接続さ
れている。更に、操作スイッチ盤62には各押しボタン
63、64の押圧時に点灯する発光ダイオード65、6
6と、前記A/D変換器57からの給電が行われて操作
スイッチ盤62が操作可能状態にある時に点灯する発光
ダイオード67とが設けられている。
【0074】前記PC55の出力側には、8個のリレー
R1乃至R8が各々ダイオードD1乃至D8と並列に接
続されている。集中制御盤54には、前記奇数列の座席
列用に4つのコネクタC11乃至C14が設けられると
ともに、偶数列の座席列用に7つのコネクタC21乃至
C27が設けられている。そして、前記電源線60は、
コネクタC11、C24に接続される一方、電源線61
はその他のコネクタ、つまり、コネクタC12乃至C1
4、C21乃至C23、C25乃至C27に接続されて
いる。
【0075】前記リレーR1、R3、R5の各接点R1
a、R3a、R5aは各々コネクタC12乃至C14の
前段に配置され、また、リレーR2、R4、R6乃至R
8の各接点R2a、R4a、R6a乃至R8aは各々コ
ネクタC22乃至C27の前段に配置されている。
【0076】図19に示すように、奇数列の各座席S
1、S2の座席回転装置6の中継ボックス6aには、4
つの入力用のコネクタC31乃至C34が設けられてい
る。図1に簡略化して示すように、奇数列中の最後列の
座席S1の中継ボックス6aの各コネクタC31乃至C
34は接続線L11乃至L14を介して前記集中制御盤
54のコネクタC11乃至C14に接続されている。
【0077】また、奇数列の各座席S1、S2には、各
々コネクタC31乃至C34に接続された4つの出力用
のコネクタC41乃至C44が設けられ、これらのコネ
クタC41乃至C44は、接続線L21乃至L24を介
して各々隣接する奇数列の座席S1、S2の中継ボック
ス6aの入力用のコネクタC31乃至C34に接続され
ている。なお、図1では、簡単のため、接続線L11乃
至L14、接続線L21乃至L24を各々1本のライン
として示している。
【0078】図20に示すように、偶数列の各座席S
1、S2の座席回転装置6の中継ボックス6aには、7
つの入力用のコネクタC51乃至C57が設けられてい
る。図1に簡略化して示すように、偶数列中の最後列の
座席S1、S2の中継ボックス6aの各コネクタC51
乃至C57は接続線L31乃至L37を介して前記集中
制御盤54のコネクタC21乃至C27に接続されてい
る。
【0079】また、偶数列の各座席S1、S2には7つ
の出力用のコネクタC61乃至C67が設けられ、これ
らのコネクタC61乃至C67は、接続線L41乃至L
47を介して各々隣接する偶数列の座席S1、S2の中
継ボックス6aの入力用のコネクタC51乃至C57に
接続されている。
【0080】図19において、奇数列の座席S1、S2
の各中継ボックス6aは、座席回転装置6内の前記モー
タ16aとの接続用の3つのコネクタC71乃至C73
と、前記リミットスイッチ52との接続用の3つのコネ
クタC74乃至C76とを備えている。前記コネクタC
71乃至C73は各々コネクタC31乃至C33に接続
されるとともに、コネクタC32、C72間及びコネク
タC33、C73間には、各々後述のリレーR11によ
りオン、オフ駆動される接点R11aが介設されてい
る。
【0081】前記リミットスイッチ52はコネクタC7
4、C75間に介設されるとともに、リミットスイッチ
52とオン、オフ状態が逆になる反転スイッチ68がコ
ネクタC75、C76間に介設されている。反転スイッ
チ68は、例えば、前記リミットスイッチ52に内蔵さ
れる。また、コネクタC74はコネクタC34に接続さ
れるとともに、後述のリレーR12によりオン、オフ駆
動される接点R12aを介してコネクタC75に接続さ
れている。
【0082】更に、コネクタC74は、前記接点R12
a、リレーR12、R11を介してコネクタC76に接
続されるとともに、リレーR12、R11間のE点と、
コネクタC31、C71間のF点とが相互に接続されて
いる。
【0083】図20において、偶数列の座席S1、S2
の各中継ボックス6bは、当該中継ボックス6aにおけ
る前記リミットスイッチ53との接続用の2つのコネク
タC81、C82と、前記モータ16aとの接続用の3
つのコネクタC83乃至C85と、前記リミットスイッ
チ52との接続用の2つのコネクタC86、C87とを
備えている。
【0084】コネクタC51はリレーR22を介してコ
ネクタC81に接続されるとともに、コネクタC52、
C53は、各々リレーR22によりオン、オフ駆動され
る接点R22a(中断手段)を介してコネクタC84、
C85に接続されている。また、コネクタC54はコネ
クタC83に接続されるとともに、コネクタC55、C
56は、各々後述のリレーR21によりオン、オフ駆動
される接点R21aを介してコネクタC84、C85に
接続されている。更に、コネクタC82はコネクタC8
3に接続される一方、コネクタC57はリレーR21を
介してコネクタC87に接続されている。
【0085】上記構成において、座席S1、S2を時計
方向へ反転させる場合、図18中の押しボタン63を押
圧すると、この信号がPC55に入力され、PC55は
押しボタン63がオンになったものと判定する(図21
中S1)。これにより、PC55は、内蔵プログラムに
基づいてリレーR1、R2及びR5を励磁し、接点R1
a、R2a及びR5aをオンとすることにより、時計方
向への反転を指令する反転指令を出力する(S2)。
【0086】その結果、奇数列の各座席S1、S2にお
いては、交流電源56から電源線60、接点R00a、
コネクタC11、図19中のコネクタC31、C71、
モータ16a、コネクタC72、C32、図18中のコ
ネクタC12、電源線61、交流電源56の経路で電流
が流れ、モータ16aが回転し始める。
【0087】モータ16aの起動前、つまり、第1及び
第2回転体25、26が原位置にある時には図19のよ
うにリミットスイッチ52がオフ、反転スイッチ68が
オンであり、且つリレーR11の接点R11aはオン、
リレーR12の接点R12aはオフとなっている。前記
モータ16aが起動され、第1及び第2回転体25、2
6が回転し始めると、リミットスイッチ52はオンに、
反転スイッチ68はオフに切り換わる。
【0088】これにより、前記交流電源56から中継ボ
ックス6aのコネクタC31、F点、E点、リレーR1
2、コネクタC75、リミットスイッチ52、コネクタ
C74、C34、交流電源56の経路で電流が流れ、リ
レーR12が励磁される。その結果、接点R12aがオ
ンとなり、前記E点からリレーR12、接点R12a、
コネクタC34の経路で電流が流れて、接点R12aの
オン状態が自己保持される。
【0089】一方、偶数列の各座席S1、S2において
は、交流電源56から電源線60、コネクタC24、図
20中のコネクタC54、C83、モータ16a、コネ
クタC84、接点R22a、コネクタC52、図18中
のコネクタC22、オンとなっている接点R2a、電源
線61、交流電源56の経路で電流が流れることによ
り、モータ16aが駆動される。
【0090】モータ16aにより第1及び第2回転体2
5、26が所定角度だけ回転し、図2の操作部材28が
左動することにより、リクライニングの復帰とロック部
材7のロック解除が終了すると、リミットスイッチ53
がオンとなる。これにより、図20の回路において、コ
ネクタC54からコネクタC82、リミットスイッチ5
3、リレーR22、コネクタC51、図18のコネクタ
C21、電源線60、交流電源56の経路で電流が流
れ、リレーR22が励磁される。
【0091】その結果、接点R22aがオフとなること
により、前記のコネクタC54からモータ16aを経て
コネクタC52に至る経路が遮断され、モータ16aは
停止される。すなわち、偶数列の各座席S1、S2にお
いては、ロック部材7のロック解除とリクライニングの
復帰が終了した段階でモータ16aが一旦停止され、第
1及び第2回転体25、26の回転が中断される。
【0092】なお、PC55内に第1のタイマ手段を設
けて、偶数列の各座席S1、S2のロック解除及びリク
ライニングの復帰に必要な所要時間T1をカウントし、
この所要時間T1経過後にモータ16aを停止するよう
に構成してもよい。これにより、前記リミットスイッチ
53やリレーR22を設ける必要がなくなるので、制御
部の回路構成を簡素化できる。
【0093】前記偶数列の各座席S1、S2の第1及び
第2回転体25、26の回転が中断された後、奇数列の
各座席S1、S2ではモータ16aは回転を継続し、前
述のように、第1回転体25上の押動ローラ41が伝動
部材46を押圧しながら時計方向へ回転することによ
り、座席S1、S2を時計方向へ反転させる。そして、
第1及び第2回転体25、26が360°回転してリミ
ットスイッチ52が検出用凹部26aに嵌合することに
よりオフとなると、反転スイッチ68はオンとなる。
【0094】これにより、コネクタC31からF点、E
点、リレーR11、反転スイッチ68、接点R12a、
コネクタC34の経路で電流が流れて、リレーR11が
励磁されることにより、接点R11aがオフとなって、
モータ16aが停止される。以上により、奇数列の各座
席S1、S2の時計方向への反転動作は終了する。奇数
列の各座席S1、S2の反転動作の所要時間T2は、例
えば、20秒程度である。PC55は、内蔵の第2のタ
イマ手段により、図21のS1でリレーR1、R2、R
5を励磁してからの経過時間をカウントしており、所定
時間T3(T3>T2、例えば、30秒程度)経過後
に、これらのリレーR1、R2、R5を消磁する。
【0095】リレーR1、R2、R5を消磁した後、続
いてPC55はリレーR6、R8を励磁することによ
り、偶数列の各座席S1、S2に前記反転指令を再送す
る(図21中S4)。これにより、接点R6a、R8a
がオンとなり、コネクタC24から図20のコネクタC
54、コネクタC83、モータ16a、コネクタC8
4、接点R21a、コネクタC55、コネクタC25、
接点R6aの経路で電流が流れて、偶数列の各座席S
1、S2のモータ16aが再度起動される。
【0096】その結果、第1及び第2回転体25、26
が時計方向へ回転し、前述のように、押動ローラ41が
伝動部材46に係合してこれを押圧することにより、偶
数列の各座席S1、S2は時計方向へ回転する。
【0097】そして、偶数列の座席S1、S2の第1及
び第2回転体25、26が合計で360°回転してリミ
ットスイッチ52がオンとなると、コネクタC24から
コネクタC54、C86、リミットスイッチ52、コネ
クタC87、リレーR21、コネクタC57、コネクタ
C27、接点R8aの経路で電流が流れてリレーR21
が励磁され、接点R21aがオフとなることにより、モ
ータ16aが停止し、偶数列の各座席S1、S2の時計
方向への反転動作が終了する。なお、偶数列の各座席S
1、S2は、奇数列の各座席S1、S2の反転時に、予
めロック解除及びリクライニングの復帰が行われている
ので、前記反転指令の再送後の反転所要時間T4は、奇
数列の反転所要時間T1より短くなる。
【0098】その後、リレーR6、R8を励磁してから
所定時間T5(T5>T4)経過後、PC55は前記リ
レーR6、R8を消磁する(図21中S5)。なお、偶
数列の各座席S1、S2に対する反転指令の再送を、前
記奇数列の各座席S1、S2のリレーR11が励磁され
て、モータ16aが停止された時点で、直ちに行うよう
にすれば、反転に要する所要時間を一層短縮できる。
【0099】一方、各座席S1、S2を反時計方向へ反
転させる場合、押しボタン64を押圧すると、図22の
フローチャートに示す手順に従って、前記時計方向へ反
転させる場合と同様に反転動作が行われるが、ここで
は、説明を省略する。なお、上記の実施の形態では、1
階建ての車両の複数列の座席S1、S2を奇数列と偶数
列に分けて順次反転させる場合を説明したが、例えば、
2階建ての車両においては、1階及び2階の奇数列の座
席を同時に反転させた後、1階及び2階の偶数列の座席
を同時に反転させるようにすれば、本実施の形態の制御
方法を適用できる。また、座席の横幅が比較的短いもの
においては、奇数列と偶数列を分けることなく、各車両
の座席を同時に反転させるようにしてもよい。
【0100】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。図23及び図24に示すように、この座席回転装置
70は第1の実施の形態の座席回転装置6と略同一構成
であり、対応する部位には同一参照番号を付与してい
る。以下、第1の実施の形態と相違する部位のみ説明す
る。
【0101】座席回転装置70は第1の実施の形態とは
異なり、操作部材28を対称中心として線対称の位置に
2個の押動ローラ71、72(押動部材)を有してい
る。図27に示すように、各押動ローラ71と操作部材
28との間の角度は、45°に設定されている。また、
図25及び図26にも示すように、シート架台40に
は、操作部材28と略90°をなす位置に取付板73が
ボルト74により取り付けられ、この取付板73には下
方へ突出する突出部73aが形成されている。
【0102】突出部73aには、シート架台40の径方
向に延びる貫通孔73bが形成され、この貫通孔73b
には円柱状の伝動部材74が前記シート架台40の径方
向への進退自在に挿入されている。伝動部材74には、
その径方向に貫通するとともに軸方向に一定幅を有する
孔74aが設けられている。ピン75は、この孔74a
に伝動部材74の軸方向への相対移動自在に貫通される
とともに、このピン75の両端部は前記突出部73aの
孔73cに嵌合、固定されている。
【0103】伝動部材74の先端部には筒体76が嵌合
されて固定され、この筒体76には、各押動ローラ7
1、72と略同一半径位置にテーパ面76aが形成され
ている。また、筒体76に設けた環状フランジ76bと
前記突出部73aとの間には、内外2つのコイルばね7
7、78が縮設されている。
【0104】以下、この座席回転装置70による座席の
反転動作を説明する。図27の位置から座席を時計方向
へ約180°反転させる場合、モータ16aにより第1
及び第2回転体25、26を時計方向へ回転させる。第
1回転体25及び押動ローラ71、72が時計方向へ約
29°回転すると、押動ローラ71が伝動部材74の筒
体76に当接するが、この段階では、操作部材28は未
だ第1回転体25の小径外周部25cに当接しており、
座席がロックされた状態であるので、押動ローラ71は
コイルばね77、78の付勢力に抗して筒体76及び伝
動部材74をシート架台40の径方向の退避位置B側へ
押圧する。
【0105】図28に示すように、第1回転体25及び
押動ローラ71、72が約45°回転すると、押動ロー
ラ71は伝動部材74を前記退避位置側へ最大限に移動
させる。その後、第1回転体25の回転に伴って、コイ
ルばね77、78の付勢力により、伝動部材74は再度
前記径方向の進出位置側へ移動し、第1回転体25及び
押動ローラ71、72の回転角度が約61°に達する
と、押動ローラ71は伝動部材74を乗り越える。
【0106】一方、第1回転体25及び押動ローラ7
1、72の回転角度が約61°に達すると、傾斜部25
dを介してカム25aの大径外周部25bが操作部材2
8に当接し始めるので、操作部材28は次第に図23の
左方へ押圧され、図29に示すように、前記回転角度が
約76°に達すると、ロック部材7によるロックが解除
されるとともにリクライニングが復帰される。
【0107】続いて、図30に示すように、第1回転体
25及び押動ローラ71、72が時計方向へ約119°
回転すると、押動ローラ72が伝動部材74の筒体76
に当接する。この時点では、既にシート架台40のロッ
クが解除されているので、押動ローラ72の時計方向へ
の回転力が筒体76から伝動部材74を介してシート架
台40に伝達され、座席は押動ローラ72とともに時計
方向へ回転し始める。
【0108】図31に示すように、第1回転体25及び
押動ローラ71、72が約209°回転すると、伝動部
材74及び座席は時計方向へ約90°回転する。その
後、第1回転体25及び押動ローラ71、72が時計方
向へ約284°回転すると、カム25aの傾斜部25d
を介して小径外周部25cが操作部材28に当接し始
め、これに伴って操作部材28はコイルばね31の付勢
力により図23の右方へ移動し始める。
【0109】そして、図32に示すように、第1及び第
2回転体25、26が時計方向へ約299°回転するこ
とにより、座席が時計方向へ約180°回転すると、前
記底板10に設けられたストッパ部材12(図2参照)
が車体側の係合片13に係合するとともに、ロック部材
7により座席がロックされる。
【0110】その後、第1回転体25及び押動ローラ7
1、72が更に時計方向へ回転すると、押動ローラ72
が筒体76のテーパ面76aを押圧することによりコイ
ルばね77、78の付勢力に抗して押動ローラ72をシ
ート架台40の径方向の退避位置側へ移動させ、図33
に示すように、押動ローラ72が筒体76を乗り越えた
後はコイルばね77、78の付勢力により前記径方向の
進出位置側に復帰させながら時計方向への回転を継続す
る。
【0111】そして、図34に示すように、第1回転体
25及び押動ローラ71、72が360°回転した時点
で前記リミットスイッチ52のローラ52cが第2回転
体26の検出用凹部26aに落ち込むことによりモータ
16aの回転は停止され、座席の反転動作は終了する。
なお、座席を反時計方向へ回転させる場合、図34の位
置からモータ16aを逆転させると、上述とは逆に、押
動ローラ72が筒体76及び伝動部材74を乗り超えた
後、押動ローラ71が筒体76に係合し、第1回転体2
5及び押動ローラ71、筒体76、伝動部材74を介し
てシート架台40を反時計方向へ回転させる。
【0112】なお、上記の各実施の形態では、伝動部材
46、74を押動ローラ41、71、72の旋回経路か
ら退避させるようにしたが、逆に伝動部材46、74を
内輪38側に固定的に設け、押動ローラ41、71、7
2をシート架台40の径方向へ進退自在に設けるように
してもよい。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の座席回転装置は、車両の床面側に対し時計方向又は反
時計方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席
を支持するシート架台と、このシート架台を各反転位置
でロックするロック部材と、前記シート架台に取り付け
られシート架台とともに時計方向又は反時計方向へ前記
約180°の範囲で反転旋回される伝動部材と、前記伝
動部材の旋回範囲と異なる円周方向位置を起点として前
記シート架台と同一の回転中心の回りで時計方向又は反
時計方向へ回転可能に設けられるとともにその回転に伴
って前記伝動部材に係合可能な押動部材とを備え、前記
伝動部材又は押動部材との係合状態で伝動部材又は押動
部材の一方を前記シート架台の径方向へ進出位置から後
退位置まで進退可能に且つ前記後退位置から前記伝動部
材と押動部材との係合状態を解く退避位置まで揺動可能
に設けるとともに、前記伝動部材又は押動部材を前記径
方向の進出位置側に付勢する第1の付勢手段と、前記伝
動部材又は押動部材に形成され前記径方向の進出位置で
前記揺動を禁止し、また径方向の後退位置で前記揺動を
許容する係合手段と、前記伝動部材又は押動部材を前記
揺動方向の中心位置側に付勢する第2の付勢手段とを設
けたものであるから、前記押動部材を回転させて伝動部
材と係合させ、この伝動部材を介して座席を約180°
回転させた後、前記押動部材を更に同一方向へ回転させ
ると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記シート架
台の径方向の後退位置側に移動し、引き続き前記伝動部
材又は押動部材の一方が退避位置側へ揺動することによ
り、押動部材と伝動部材との係合状態が解除される。こ
のように、前記押動部材を一方向へ回転させるのみで座
席の反転動作を行えるので、従来のように、押動部材を
座席の反転方向へ270°回転させた後、再び起点まで
逆方向へ270°回転させる場合に比べて、座席の反転
に要する時間を短縮することができ、また、一回の反転
動作中に押動部材を停止させたり、回転方向を逆転させ
る必要がないので、押動部材の駆動制御も容易に行え
る。
【0114】請求項2の座席回転装置は、請求項1の構
成において、前記押動部材がシート架台と同一の回転中
心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロック
部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上記
回転体に形成されたものであるから、前記押動部材及び
操作部材の駆動を同一の回転体により行うことができ、
駆動部の構成を簡素化することができる。
【0115】請求項3の座席回転装置は、車両の床面側
に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反転
可能に設けられて座席を支持するシート架台と、このシ
ート架台を各反転位置でロックするロック部材と、前記
シート架台に取り付けられシート架台とともに時計方向
又は反時計方向へ前記約180°の範囲で反転旋回され
る伝動部材と、前記伝動部材の旋回範囲と異なる円周方
向位置を起点として前記シート架台と同一の回転中心の
回りで時計方向又は反時計方向へ回転可能に設けられる
とともにその回転に伴って前記伝動部材に係合可能な押
動部材とを備え、前記伝動部材又は押動部材の一方を進
出位置から当該係合状態を解除する退避位置まで前記シ
ート架台の径方向へ進退可能に設けるとともに、前記伝
動部材又は押動部材を前記係合位置側に付勢する付勢手
段を設けたものであるから、前記押動部材を回転させて
伝動部材と係合させ、この伝動部材を介して座席を約1
80°回転させた後、前記押動部材を更に同一方向へ回
転させると、前記伝動部材又は押動部材の一方が前記シ
ート架台の径方向の退避位置側へ移動することにより、
押動部材と伝動部材との係合状態が解除される。このよ
うに、前記押動部材を一方向へ回転させるのみで座席の
反転動作を行えるので、従来のように、押動部材を座席
の反転方向へ270°回転させた後、再び起点まで逆方
向へ270°回転させる場合に比べて、座席の反転に要
する時間を短縮することができ、また、一回の反転動作
中に押動部材を停止させたり、回転方向を逆転させる必
要がないので、押動部材の駆動制御も容易に行える。
【0116】請求項4の座席回転装置は、請求項3の構
成において、前記押動部材がシート架台と同一の回転中
心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロック
部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上記
回転体に形成されたものであるから、前記押動部材及び
操作部材の駆動を同一の回転体により行うことができ、
駆動部の構成を簡素化することができる。
【0117】請求項5の座席回転装置は、請求項4の構
成において、前記押動部材を同一円周上に前記操作部材
を対称中心として線対称に2個設けたものであるから、
請求項4のカムが前記回転体上の円周方向で占める領域
が小さい場合でも、座席の各反転位置において一方の押
動部材と伝動部材との間に前記操作部材を駆動するのに
充分な円周方向の間隔を設けることができ、前記カムの
円周方向幅が小さい場合でも座席の反転動作を確実に行
わせることができる。
【0118】請求項6の座席回転装置は、請求項1又は
3の構成において、前記伝動部材又は押動部材の一方
が、前記押動部材の駆動力により前記径方向の進出位置
から後退するように前記シート架台の径方向に分力を受
けるテーパ面を有するものであるから、座席の反転後に
前記伝動部材又は押動部材の一方がそのテーパ面で前記
押動部材の回転に伴う径方向の分力を受けてシート架台
の径方向へ後退するので、伝動部材又は押動部材の一方
を駆動するための駆動機構を簡素化することができる。
【0119】請求項7の座席回転装置は、請求項1又は
3の構成において、前記押動部材の回転方向の起点を検
出する検出部材を設けたものであるから、前記シート架
台を約180°反転させた後、前記押動部材を更に同一
方向に回転させながら、前記検出部材の検出信号に基づ
いて原位置に復帰させることができるので、押動部材の
原位置への復帰を正確に行わせることが可能になる。
【0120】請求項8の座席回転装置は、車両の床面側
に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反転
可能に設けられて座席を支持するシート架台と、このシ
ート架台を各反転位置でロックするロック部材と、この
ロック部材のロックを解除して前記座席のリクライニン
グを復帰させる操作部材と、反転指令を受けて前記操作
部材を作動させるとともに前記シート架台を反転させる
駆動装置とを各座席に設けるとともに、前記車両の奇数
列又は偶数列の座席列の一方のシート架台に設けられこ
れらシート架台の操作部材の作動を検出する操作検出部
材と、前記駆動装置に反転指令を出力する制御部とを備
え、この制御部は、前記座席列の各シート架台に同時に
前記反転指令を出力させる反転指令出力手段と、前記操
作検出部材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列の座席
列の一方の各シート架台に対する反転指令を一時中断さ
せる中断手段と、前記奇数列又は偶数列の座席列の他方
の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前記奇数列
又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反転
指令を再送させる再送手段とを有するものであるから、
複数列の座席列を奇数列と偶数列とに分けて順次反転さ
せる場合に、奇数列と偶数列の座席列をロック解除とリ
クライニングの復帰までは同時に行わせることにより、
奇数列と偶数列の座席列をロック解除のリクライニング
の復帰を個別に行わせる場合に比べて座席列の反転を効
率的に行わせることができるとともに、各座席列に対す
る反転指令を同時に出力するようにしたので、ボタン操
作等による反転指令の出力を容易に行うことができるよ
うになる。
【0121】請求項9の座席回転装置は、請求項8の構
成において、前記駆動装置は、単一の駆動源を有してお
り、この駆動源により前記操作部材を作動させるととも
にシート架台を反転させるものであるから、座席回転装
置の駆動系の構成を簡素化できるとともに、請求項8に
おける制御部の回路構成も簡素化できる利点がある。
【0122】請求項10の座席回転装置は、車両の床面
側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約180°反
転可能に設けられて座席を支持するシート架台と、この
シート架台を各反転位置でロックするロック部材と、こ
のロック部材のロックを解除して前記座席のリクライニ
ングを復帰させる操作部材と、反転指令を受けて前記操
作部材を作動させるとともに前記シート架台を反転させ
る駆動装置とを各座席に設けるとともに、前記駆動装置
に反転指令を出力する制御部を備え、この制御部は、前
記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力さ
せる反転指令出力手段と、前記操作部材の作動完了に相
当する時間をカウントする第1のタイマ手段と、この第
1のタイマ手段からの信号を受けて前記奇数列又は偶数
列の座席列の一方の各シート架台に対する反転指令を一
時中断させる中断手段と、前記奇数列又は偶数列の座席
列の他方の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前
記奇数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対
する反転指令を再送させる再送手段とを有するものであ
るから、複数列の座席列を奇数列と偶数列とに分けて順
次反転させる場合に、奇数列と偶数列の座席列をロック
解除とリクライニングの復帰までは同時に行わせること
により、奇数列と偶数列の座席列をロック解除のリクラ
イニングの復帰を個別に行わせる場合に比べて座席列の
反転を効率的に行わせることができるとともに、各座席
列に対する反転指令を同時に出力するようにしたので、
ボタン操作等による反転指令の出力を容易に行うことが
でき、且つ第1のタイマ手段を用いて反転指令を一時中
断させるようにしたので、制御部の回路構成を簡素化す
ることができる。
【0123】請求項11の座席回転装置は、請求項10
の構成において、前記制御部は、前記奇数列又は偶数列
の座席列の他方の各シート架台の反転作動の完了に相当
する時間をカウントする第2のタイマ手段を有してお
り、この第2のタイマ手段からの信号に基づいて、前記
再送手段が反転指令の再送を行うようにしたので、前記
反転作動の検出を直接行う場合に比べて、制御部の回路
構成を簡素化することができる。
【0124】請求項12の座席回転装置の制御方法は、
車両の床面側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約
180°反転可能に設けられて座席を支持するシート架
台と、このシート架台を各反転位置でロックするロック
部材と、このロック部材のロックを解除して前記座席の
リクライニングを復帰させる操作部材と、反転指令を受
けて前記操作部材を作動させるとともに前記シート架台
を反転させる駆動装置とを各座席に設けるとともに、前
記車両の奇数列又は偶数列の座席列の一方のシート架台
に設けられこれらシート架台の操作部材の作動を検出す
る操作検出部材と、前記駆動装置に反転指令を出力する
制御部とを備え、この制御部は、前記座席列の各シート
架台に同時に前記反転指令を出力させ、前記操作検出部
材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列の座席列の一方
の各シート架台に対する反転指令を一時中断させ、前記
奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の反転
作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席列の
一方の各シート架台に対する反転指令を再送させるよう
にしたので、複数列の座席列を奇数列と偶数列とに分け
て順次反転させる場合に、奇数列と偶数列の座席列をロ
ック解除とリクライニングの復帰までは同時に行わせる
ことにより、奇数列と偶数列の座席列をロック解除のリ
クライニングの復帰を個別に行わせる場合に比べて座席
列の反転を効率的に行わせることができるとともに、各
座席列に対する反転指令を同時に出力するようにしたの
で、ボタン操作等による反転指令の出力を容易に行うこ
とができるようになる。
【0125】請求項13の座席回転装置の制御方法は、
車両の床面側に対し時計方向又は反時計方向へ交互に約
180°反転可能に設けられて座席を支持するシート架
台と、このシート架台を各反転位置でロックするロック
部材と、このロック部材のロックを解除して前記座席の
リクライニングを復帰させる操作部材と、反転指令を受
けて前記操作部材を作動させるとともに前記シート架台
を反転させる駆動装置とを各座席に設けるとともに、前
記駆動装置に反転指令を出力する制御部を備え、この制
御部は、前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指
令を出力させ、前記操作部材の作動完了に相当する時間
をカウントし、このカウント終了に基づいて前記奇数列
又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反転
指令を一時中断させ、前記奇数列又は偶数列の座席列の
他方の各シート架台の反転作動の完了に基づいて前記奇
数列又は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する
反転指令を再送するようにしたので、複数列の座席列を
奇数列と偶数列とに分けて順次反転させる場合に、奇数
列と偶数列の座席列をロック解除とリクライニングの復
帰までは同時に行わせることにより、奇数列と偶数列の
座席列をロック解除のリクライニングの復帰を個別に行
わせる場合に比べて座席列の反転を効率的に行わせるこ
とができるとともに、各座席列に対する反転指令を同時
に出力するようにしたので、ボタン操作等による反転指
令の出力を容易に行うことができ、且つ操作部材の作動
仮に相当する時間をカウントすることに基づいて反転指
令を一時中断させるようにしたので、制御部の回路構成
を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座席回転装置を有する車両の座席配置
を示す概略平面図。
【図2】上記座席を示す概略斜視図。
【図3】上記座席回転装置の要部を示す平面図。
【図4】上記座席回転装置の要部を示す正面図。
【図5】上記座席回転装置に含まれる伝動部材を示す拡
大底面図。
【図6】図3のVI−VI線に沿う伝動部材の側面図。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図。
【図8】伝動部材が後退位置に移動した状態を示す断面
図。
【図9】上記座席回転装置による座席の反転手順を示す
概略平面図。
【図10】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図11】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図12】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図13】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図14】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図15】上記座席回転装置の押動ローラが伝動部材を
乗り越える様子を連続動作で示す拡大平面図。
【図16】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図17】上記座席回転装置による座席の後続の反転手
順を示す概略平面図。
【図18】上記座席回転装置の集中制御盤を示す説明
図。
【図19】奇数列の座席における中継ボックスの内部構
成を示す回路図。
【図20】偶数列の座席における中継ボックスの内部構
成を示す回路図。
【図21】上記座席回転装置で座席を時計方向へ反転さ
せる場合のプログラマブルコントローラによる制御手順
を示すフローチャート。
【図22】上記座席回転装置で座席を反時計方向へ反転
させる場合のプログラマブルコントローラによる制御手
順を示すフローチャート。
【図23】本発明の第2実施の形態における座席回転装
置の要部を示す平面図。
【図24】図23の座席回転装置の要部を示す正面図。
【図25】図23の座席回転装置の伝動部材を示す拡大
底面図。
【図26】図23の伝動部材の拡大側面図。
【図27】図23の座席回転装置による座席の反転手順
を示す概略平面図。
【図28】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図29】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図30】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図31】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図32】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図33】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【図34】図23の座席回転装置による座席の後続の反
転手順を示す概略平面図。
【符号の説明】
7 ロック部材 25、26 第1及び第2回転体(回転体) 25a カム 28 操作部材 40 シート架台 41、71、72 押動ローラ(押動部材) 46、74 伝動部材 49 捩じりばね(第2の付勢手段) 50b、76a テーパ面 51 コイルばね(第1の付勢手段) 52 リミットスイッチ(検出部材) 53 リミットスイッチ(操作検出部材) 55 プログラマブルコントローラ(制御部)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の床面側に対し時計方向又は反時計
    方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を支
    持するシート架台と、このシート架台を各反転位置でロ
    ックするロック部材と、前記シート架台に取り付けられ
    シート架台とともに時計方向又は反時計方向へ前記約1
    80°の範囲で反転旋回される伝動部材と、前記伝動部
    材の旋回範囲と異なる円周方向位置を起点として前記シ
    ート架台と同一の回転中心の回りで時計方向又は反時計
    方向へ回転可能に設けられるとともにその回転に伴って
    前記伝動部材に係合可能な押動部材とを備え、前記伝動
    部材又は押動部材との係合状態で伝動部材又は押動部材
    の一方を前記シート架台の径方向へ進出位置から後退位
    置まで進退可能に且つ前記後退位置から前記伝動部材と
    押動部材との係合状態を解く退避位置まで揺動可能に設
    けるとともに、前記伝動部材又は押動部材を前記径方向
    の進出位置側に付勢する第1の付勢手段と、前記伝動部
    材又は押動部材に形成され前記径方向の進出位置で前記
    揺動を禁止し、また径方向の後退位置で前記揺動を許容
    する係合手段と、前記伝動部材又は押動部材を前記揺動
    方向の中心位置側に付勢する第2の付勢手段とを設けた
    ことを特徴とする座席回転装置。
  2. 【請求項2】 前記押動部材がシート架台と同一の回転
    中心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロッ
    ク部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上
    記回転体に形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の座席回転装置。
  3. 【請求項3】 車両の床面側に対し時計方向又は反時計
    方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を支
    持するシート架台と、このシート架台を各反転位置でロ
    ックするロック部材と、前記シート架台に取り付けられ
    シート架台とともに時計方向又は反時計方向へ前記約1
    80°の範囲で反転旋回される伝動部材と、前記伝動部
    材の旋回範囲と異なる円周方向位置を起点として前記シ
    ート架台と同一の回転中心の回りで時計方向又は反時計
    方向へ回転可能に設けられるとともにその回転に伴って
    前記伝動部材に係合可能な押動部材とを備え、前記伝動
    部材又は押動部材の一方を進出位置から当該係合状態を
    解除する退避位置まで前記シート架台の径方向へ進退可
    能に設けるとともに、前記伝動部材又は押動部材を前記
    係合位置側に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とす
    る座席回転装置。
  4. 【請求項4】 前記押動部材がシート架台と同一の回転
    中心を有する回転体上に設けられるとともに、上記ロッ
    ク部材のロックを解除する操作部材を駆動するカムが上
    記回転体に形成されていることを特徴とする請求項3記
    載の座席回転装置。
  5. 【請求項5】 前記押動部材を同一円周上に前記操作部
    材を対称中心として線対称に2個設けたことを特徴とす
    る請求項4記載の座席回転装置。
  6. 【請求項6】 前記伝動部材又は押動部材の一方が、前
    記押動部材の駆動力により前記径方向の進出位置から後
    退するように前記シート架台の径方向に分力を受けるテ
    ーパ面を有することを特徴とする請求項1又は3記載の
    座席回転装置。
  7. 【請求項7】 前記押動部材の回転方向の起点を検出す
    る検出部材を設けたことを特徴とする請求項1又は3記
    載の座席回転装置。
  8. 【請求項8】 車両の床面側に対し時計方向又は反時計
    方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を支
    持するシート架台と、 このシート架台を各反転位置でロックするロック部材
    と、 このロック部材のロックを解除して前記座席のリクライ
    ニングを復帰させる操作部材と、 反転指令を受けて前記操作部材を作動させるとともに前
    記シート架台を反転させる駆動装置とを各座席に設ける
    とともに、 前記車両の奇数列又は偶数列の座席列の一方のシート架
    台に設けられこれらシート架台の操作部材の作動を検出
    する操作検出部材と、 前記駆動装置に反転指令を出力する制御部を備え、この
    制御部は、 前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力
    させる反転指令出力手段と、 前記操作検出部材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列
    の座席列の一方の各シート架台に対する反転指令を一時
    中断させる中断手段と、 前記奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の
    反転作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席
    列の一方の各シート架台に対する反転指令を再送させる
    再送手段とを有することを特徴とする座席回転装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動装置は、単一の駆動源を有して
    おり、この駆動源により前記操作部材を作動させるとと
    もにシート架台を反転させることを特徴とする請求項8
    記載の座席回転装置。
  10. 【請求項10】 車両の床面側に対し時計方向又は反時
    計方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を
    支持するシート架台と、 このシート架台を各反転位置でロックするロック部材
    と、 このロック部材のロックを解除して前記座席のリクライ
    ニングを復帰させる操作部材と、 反転指令を受けて前記操作部材を作動させるとともに前
    記シート架台を反転させる駆動装置とを各座席に設ける
    とともに、 前記駆動装置に反転指令を出力する制御部を備え、この
    制御部は、 前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力
    させる反転指令出力手段と、 前記操作部材の作動完了に相当する時間をカウントする
    第1のタイマ手段と、 この第1のタイマ手段からの信号を受けて前記奇数列又
    は偶数列の座席列の一方の各シート架台に対する反転指
    令を一時中断させる中断手段と、 前記奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の
    反転作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席
    列の一方の各シート架台に対する反転指令を再送させる
    再送手段とを有することを特徴とする座席回転装置。
  11. 【請求項11】 前記制御部は、前記奇数列又は偶数列
    の座席列の他方の各シート架台の反転作動の完了に相当
    する時間をカウントする第2のタイマ手段を有してお
    り、 この第2のタイマ手段からの信号に基づいて、前記再送
    手段が反転指令の再送を行うことを特徴とする請求項1
    0記載の座席回転装置。
  12. 【請求項12】 車両の床面側に対し時計方向又は反時
    計方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を
    支持するシート架台と、 このシート架台を各反転位置でロックするロック部材
    と、 このロック部材のロックを解除して前記座席のリクライ
    ニングを復帰させる操作部材と、 反転指令を受けて前記操作部材を作動させるとともに前
    記シート架台を反転させる駆動装置とを各座席に設ける
    とともに、 前記車両の奇数列又は偶数列の座席列の一方のシート架
    台に設けられこれらシート架台の操作部材の作動を検出
    する操作検出部材と、 前記駆動装置に反転指令を出力する制御部とを備え、こ
    の制御部は、 前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力
    させ、 前記操作検出部材の信号を受けて前記奇数列又は偶数列
    の座席列の一方の各シート架台に対する反転指令を一時
    中断させ、 前記奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の
    反転作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席
    列の一方の各シート架台に対する反転指令を再送させる
    ことを特徴とする座席回転装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 車両の床面側に対し時計方向又は反時
    計方向へ交互に約180°反転可能に設けられて座席を
    支持するシート架台と、 このシート架台を各反転位置でロックするロック部材
    と、 このロック部材のロックを解除して前記座席のリクライ
    ニングを復帰させる操作部材と、 反転指令を受けて前記操作部材を作動させるとともに前
    記シート架台を反転させる駆動装置とを各座席に設ける
    とともに、 前記駆動装置に反転指令を出力する制御部を備え、この
    制御部は、 前記座席列の各シート架台に同時に前記反転指令を出力
    させ、 前記操作部材の作動完了に相当する時間をカウントし、 このカウント終了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座
    席列の一方の各シート架台に対する反転指令を一時中断
    させ、 前記奇数列又は偶数列の座席列の他方の各シート架台の
    反転作動の完了に基づいて前記奇数列又は偶数列の座席
    列の一方の各シート架台に対する反転指令を再送するこ
    とを特徴とする座席回転装置の制御方法。
JP9093392A 1996-09-06 1997-04-11 座席回転装置及びその制御方法 Pending JPH10278638A (ja)

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EP97306898A EP0830971A3 (en) 1996-09-06 1997-09-05 Car seat reversing system

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101056925B1 (ko) 2009-09-28 2011-08-12 대원강업주식회사 차량 시트용 자동 회전 장치
JP2022109825A (ja) * 2021-01-15 2022-07-28 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

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KR101056925B1 (ko) 2009-09-28 2011-08-12 대원강업주식회사 차량 시트용 자동 회전 장치
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