JPH10278493A - スライド転写材の製造方法 - Google Patents

スライド転写材の製造方法

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JPH10278493A
JPH10278493A JP9105176A JP10517697A JPH10278493A JP H10278493 A JPH10278493 A JP H10278493A JP 9105176 A JP9105176 A JP 9105176A JP 10517697 A JP10517697 A JP 10517697A JP H10278493 A JPH10278493 A JP H10278493A
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JP9105176A
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Keiji Kishi
圭司 岸
Tetsuo Miyatani
哲夫 宮谷
Kenjiro Yagi
謙次郎 八木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量生産であってもロスの少ないスライド転写
材の製造方法を提供する。 【解決手段】少なくとも水溶性樹脂層3が設けられた基
体シート2上に、インクジェット法により図柄層4を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチック、
ガラス、金属、塗装鋼板、セラミックなどの成形品に対
し装飾を行うためのスライド転写材の製造方法に関す
る。とくに、三次元形状を有する成形品を装飾するのに
適しており、また、ユーザーの好みに応じたデザインで
少量の装飾を行う場合に適している。
【0002】
【従来の技術】従来、装飾方法として、スライド転写材
を用いる方法があった。スライド転写材とは、基体シー
ト上に少なくとも水溶性樹脂層と図柄層とが形成された
ものであり、これを水または温水に浸漬し、水溶性樹脂
層を溶解して図柄層を基体シート上でスライドし、被転
写体へ移すものである。スライド転写材は、三次元形状
を有する被転写体であっても容易に装飾できるという特
長を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、スライ
ド転写材を製造するには、装飾パターンの形成をグラビ
ア印刷法やスクリーン印刷法により行っているが、いず
れもパターン形成のために印刷用製版工程が必要であ
り、また、印刷工程においては条件出しのための刷り出
しロスが発生するので、少量生産を行う場合にはコスト
高になるという問題があった。
【0004】また、近年、他人との差別化を要望する傾
向があり、装飾に関しても必要時に必要数を提供するい
わゆるオンデマンド対応が必要となってきている。しか
し、従来の技術では、前述の理由により、非常にコスト
の高い装飾品しか供給できず、ユーザーを満足させるこ
とは困難であった。
【0005】したがって、この発明は、上記のような問
題点を解消し、少量生産であってもロスの少ないスライ
ド転写材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のスライド転写
材の製造方法は、以上の目的を達成するために、つぎの
ように構成した。
【0007】つまり、この発明のスライド転写材の製造
方法は、少なくとも水溶性樹脂層が設けられた基体シー
ト上に、インクジェット法により図柄層を形成するよう
に構成した。
【0008】また、この発明のスライド転写材の製造方
法は、少なくとも水溶性樹脂層が設けられた基体シート
上に、静電印刷法により図柄層を形成するように構成し
た。
【0009】また、上記の発明において、水溶性樹脂層
上にインク受容層を形成した後に、少なくともインク受
容層に重複するように図柄層を形成するように構成して
もよい。
【0010】また、上記の発明において、水溶性樹脂層
上に隠蔽層を形成した後に、少なくとも隠蔽層に重複す
るように図柄層を形成するように構成してもよい。
【0011】また、上記の発明において、図柄層が顔料
を含有するように構成してもよい。
【0012】また、上記の発明において、図柄層が染料
を含有するものであり、図柄層の上に保護層を形成する
ように構成してもよい。
【0013】また、上記の発明において、インク受容層
を、インクジェット法または静電印刷法により形成する
ように構成してもよい。
【0014】また、上記の発明において、保護層を、イ
ンクジェット法または静電印刷法により形成するように
構成してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0016】図1は、この発明のスライド転写材の製造
方法によって得られるスライド転写材の一実施例を示す
断面図である。図2は、この発明のスライド転写材の製
造方法によって得られるスライド転写材の一実施例を示
す平面図である。図3〜8は、この発明のスライド転写
材の製造方法によって得られるスライド転写材の転写工
程の一実施例を示す断面図である。図9〜10は、この
発明のスライド転写材の製造方法の一工程を示す斜視図
である。図中、1はスライド転写材、2は基体シート、
3は水溶性樹脂層、4は図柄層、5はカバーコート層、
6は接着層、7はインク受容層、8は被転写体、9は隠
蔽層、11は水槽、12は水または温水である。
【0017】この発明のスライド転写材1の製造方法
は、少なくとも水溶性樹脂層3が設けられた基体シート
2上に、インクジェット法により図柄層4を形成するも
のである(図9参照)。また、少なくとも水溶性樹脂層
3が設けられた基体シート2上に、静電印刷法により図
柄層4を形成するものである(図10参照)。
【0018】基体シート2としては、紙、不織布、連続
気泡構造を有する発泡シート、微細な孔を有するフィル
ムなどを、枚葉または長尺の形態で用いる。基体シート
2としては、透水性を有し、印刷面の裏面を通して印刷
面の水溶性樹脂層3を溶解することができることが必要
である。また、図柄層4を印刷する際に、見当合わせが
可能な寸法安定性を有し、かつ、印刷が行える程度の表
面平滑性を有するものが好ましい。
【0019】水溶性樹脂層3は、基体シート2の片面に
全面的に形成する。水溶性樹脂層3としては、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルメチルエーテル、デキストリンなどを
用いるとよい。水溶性樹脂層3を形成するには、水溶性
樹脂を、水やアルコールなどに溶解したインキを用い
て、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート
法などのコート法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷
法などの印刷法により、基体シート2に対して全面的ま
たは部分的に形成するとよい。
【0020】図柄層4は、剥離層上に形成する。図柄層
4は、文字、模様、図柄などからなり、被絵付物に装飾
を施すためのものである。図柄層4は、インクジェット
法または静電印刷法で形成する。
【0021】インクジェット法とは、細いノズルからイ
ンクを噴射して印字を行う方式であり、印刷用の版を用
いる必要がないため、少量生産に適した印刷方式である
(図9参照)。インクジェット法の場合、インクは、着
色剤と溶剤とからなる。バインダーを含む場合もある。
バインダーを含まないものを使用する場合は、インクを
定着させるために受容層が必要となる。着色剤は、顔料
または染料を用いる。染料を用いる場合は、図柄層4の
上に保護層を設けることで耐久性を向上させることがで
きる。
【0022】静電印刷法とは、静電気により形成される
潜像に対しトナーの電気的吸着力を利用してパターンを
形成する方式であり、印刷用の版を用いる必要がないた
め、少量生産に適した印刷方式である(図10参照)。
インキの材質としては、変性ポリエチレン、変性ポリプ
ロピレン、変性エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂などの
オレフィン系のポリマーをバインダーとし、適切な色の
顔料または染料を着色剤として含有するカラートナーを
用いるとよい。図柄層4は、カラーコピーにより形成す
る。たとえば、帯電した静電ドラム上に、レーザーを走
査することにより、任意の絵柄潜像を形成し、その上に
カラートナーを付着させ、現像により得られるカラート
ナー像を基体シート2上に転写することにより、図柄層
4を形成する。図柄層4の図柄を変更する際には、絵柄
潜像のもととなる原稿やデジタルデータを取り替えるだ
けでよい。図柄層4は、表現したい図柄に応じて、全面
的に設ける場合や部分的に設ける場合もある。静電印刷
法の場合、インク(トナー)は、着色剤とバインダーと
からなる。溶剤を含む場合もある。着色剤としては、イ
ンクジェット法の場合と同様のものを用いることができ
る。
【0023】また、必要に応じて保護層を図柄層4の上
に設けてもよい。保護層は、図柄層4の劣化による外観
変化を抑制する効果を有するものである。保護層を設け
ることにより、図柄層4の耐久性を高め、印刷物が室外
使用や長期使用に耐えうるものとなる。図柄層4を劣化
させるものとしては、たとえば、水分や水蒸気、酸、ア
ルカリ、熱、紫外線、物理的磨耗などがあり、保護層と
してはこれらに対して優れた耐久性を有する素材からな
るものが望ましい。このような素材としては、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニ
ル系樹脂などの熱可塑性樹脂や、メラミン系樹脂、ウレ
タン系樹脂、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂や、紫
外線硬化性樹脂などを用いることができ、必要に応じて
紫外線吸収剤や酸化防止剤などを添加してもよい。保護
層は、厚さ1.0〜100μm、好ましくは5.0〜50μmで設
けるとよい。
【0024】また、必要に応じて隠蔽層9を設けてもよ
い。隠蔽層9は、図柄層4が被印刷体の色に影響される
ことなく鮮やかに発色させるための層である。隠蔽層9
としては、遮光性があり白色であるものが好ましく、白
色顔料を樹脂バインダーに分散させたインキを用いて印
刷法やコート法により形成するとよい。白色顔料として
は、酸化チタン、活性白土、亜鉛華、白鉛華などを単独
または混合して使用するとよい。また、蒸着法などによ
り金属薄膜を形成してもよい。また、このような隠蔽層
9を設ける代わりに、接着層6を白色に着色し、隠蔽層
9を兼ねるようにしてもよい。また、受容層を白色に着
色し、隠蔽層9を兼ねるようにしてもよい。
【0025】また、必要に応じて接着層6を、水溶性樹
脂層3の上に設けてもよい。図柄層4の被転写物に対す
る密着力が不十分な場合、接着層6を設けることにより
密着力を確保することができる。接着層6としては、被
転写体8表面の材質に適した樹脂を適宜使用する。たと
えば、被転写体8表面の材質がアクリル系樹脂の場合は
アクリル系樹脂を用いるとよい。また、被転写体8表面
の材質がウレタン系樹脂の場合はウレタン系樹脂、エポ
キシ系樹脂、アルキッド系樹脂などを用いるとよい。ま
た、被転写体8表面の材質がポリフェニレンオキシド・
ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレ
ン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合
は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよ
い。さらに、被転写体8表面の材質がポリプロピレン樹
脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンイン
デン樹脂が使用可能である。接着層6の形成方法として
は、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート
法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法
などの印刷法がある。接着層6の乾燥膜厚は、0.5〜10
μmとするのが一般的である。さらに、接着層6には、
図柄層4と被転写体8との密着性を高めるために、エポ
キシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの熱硬化性樹
脂、紫外線硬化性樹脂、常温硬化性樹脂を用い、転写後
に硬化させて密着性を向上させるのが好ましい。
【0026】また、転写時のパターンのゆがみや傷など
を防ぐために、図柄層4の上、または、保護層がある場
合には保護層の上にカバーコート層5を設けてもよい。
カバーコート層5は、転写後、剥離するものである。と
くに、不連続パターンを形成する際に有効である。不連
続パターンは、転写時にパターン間の位置関係を正確に
再現するためにパターンを保持するキャリアーが必要で
あり、カバーコートはこのキャリアーの作用効果を合わ
せ持つからである。
【0027】カバーコートは、少なくとも図柄層4全体
を覆うものであり、転写時に図柄層4が崩れたり傷つい
たりするのを防ぐために設ける層である。カバーコート
としては、図柄層4に用いる樹脂と同様のものを用いれ
ばよいが、カバーコートは転写後に図柄層4と接着層6
と下地塗装面から剥離する必要があるため、これらの層
と密着しない樹脂を選定する必要がある。また、スライ
ド転写材1の長期保存安定性を高めるために、カバーコ
ートに紫外線吸収剤を添加してもよい。すなわち、接着
層6や、図柄層4に紫外線硬化性樹脂を用いる場合、印
刷から転写加工までの間に樹脂が外光により硬化する可
能性があり、カバーコートに紫外線吸収剤を添加するこ
とによって、紫外線による硬化促進を抑えることができ
る。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸
収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤またはこれら
を分子中に共重合してなるポリマーなどがある。
【0028】なお、上記のスライド転写材1の層構成
は、スライド転写材1の一例であり、このほかの層構成
であってもよい。たとえば、図柄層4が接着層6の機能
を兼ね備えている場合には、接着層6を省略することが
できる。
【0029】スライド転写材1(図1〜2参照)を利用
して装飾体を得るには、次のようにするとよい。
【0030】まず、スライド転写材1に水または温水1
2を付与し、水溶性樹脂層3を溶解する(図3参照)。
スライド転写材1を水または温水12中に浸漬してもよ
いし、シャワーなどによりスライド転写材1に水または
温水12をかけてもよい。水または温水12を付与する
条件としては、水溶性樹脂の溶解により図柄層4が基体
シート2上でスライド可能な状態であり、かつ、図柄層
4が基体シート2から離脱しないことが必要であり、通
常、常温〜40℃の温度で10秒〜2分程度付与する。
【0031】このようにして水溶性樹脂層3が溶解した
後(図4参照)、図柄層4およびカバーコートを基体シ
ート2上でスライドし(図5参照)、被転写体8へ移し
た後、転写位置合わせする(図6参照)。
【0032】このとき転写層は、被転写体8との境界に
水を含む形で積層されており、容易に被転写体8上を移
動できる。位置合わせした後、転写層の一部を押さえた
状態でスキージングを行い水分を除去する。水分が除去
されるにしたがって、転写層は被転写体8上に固着す
る。
【0033】基体シート2は不要となる(図7参照)。
また、図柄層4のゆがみやしわを取るため、刷毛やゴム
ベラを用い、図柄層4をスキージングするとよい。さら
に、スキージングにより、被転写体8と転写層との間に
入った気泡や水分を除去すると、美麗かつ耐久性に優れ
た加飾が可能になる。
【0034】次に、カバーコートを剥離する(図8参
照)。
【0035】最後に、熱処理を行って、スライド転写の
工程が完了する。また、熱処理は、カバーコートの剥離
の前に行ってもよい。具体的には、被転写体8と転写層
との間に水分が残らないようにするため、通常、50℃5
分以上の乾燥を行う。もし、残存水分が多いと、後工程
での加熱や製品使用時の加熱により、残存水分が膨張
し、加飾部の意匠性や耐久性を損なう恐れがある。
【0036】このように、スライド転写を行うことで、
三次元形状を有する成形品に対し、きれいな装飾ができ
る。
【0037】インクジェット印刷機および静電印刷機
は、コンピュータから画像データを受け取り、図柄を印
刷する。そのため、製版工程が不要であり、印刷物が完
成するまでの時間の短縮や材料費や作業費を削減でき
る。また、印刷される図柄は、コンピュータ処理が可能
な画像データとして扱われる。画像データは、CMYK
やRGBや特色クリアーコートのような図柄層4を形成
する各色データ、および、受容層、保護層、カバーコー
ト層5などの図柄層4以外の印刷されるインキのデータ
からなる。
【0038】画像データは、コンピュータ上の画像処理
ソフトウェアを用いて、図柄のデザインの変更など、す
べての画像データの処理が可能である。画像データの処
理を行うコンピュータは、印刷機に画像データを送るコ
ンピュータと同一にすることができる。このため、たと
えば、ユーザーが作成した図柄のデータを受け取り、図
柄以外の画像データを合成することができる。また、モ
ニタではなく、実際に出力された印刷物を見ながら画像
データの修正も容易にできる。このため、ユーザーの満
足度の高いスライド転写材1を、容易にかつ短時間で作
成することができる。このように、コンピュータ上で作
成した画像データを、製版を必要とせず印刷できるの
で、スライド転写材1が低コストで生産できる。
【0039】
【実施例】
実施例1 水溶性樹脂としてポリビニルアルコールをコートした厚
さ100μmの紙を基体シートとし、その上に白色に着色
したエポキシ樹脂からなる接着層を形成した。
【0040】その上に、インキ受容層として、ポリエス
テル樹脂層を設けた後、水に染料を溶解したインクを用
いインクジェット法により図柄層を設けた。図柄は、デ
ジタルカメラを用いて人物の顔画像をコンピュータに取
り込んだ。その取り込んだデータを画像処理ソフトウェ
アを利用してトリミング加工した。
【0041】その上に、エポキシ樹脂からなる保護層を
形成し、さらにその上にアクリル樹脂からなるカバーコ
ート層を形成し、スライド転写材を得た。
【0042】このようにして得たスライド転写材を用
い、プラスチック製コップに転写し、乾燥した後、カバ
ーコート層を剥離したところ、所有者の顔をデザインし
たコップを得た。
【0043】実施例2 水溶性樹脂としてポリビニルアルコールをコートした厚
さ100μmの紙を基体シートとし、その上にアルキッド
樹脂からなる接着層を形成した。
【0044】静電印刷による図柄層。図柄は、風景写真
のスライドをスキャナで取り込んだ。画像レタッチソフ
トウェアを用い、取り込んだデータにぼかしや影付け、
装飾画像データの合成などの画像処理を行い、視覚的効
果を与えた。
【0045】アクリル樹脂からなるカバーコート層を設
け、スライド転写材を得た。
【0046】スライド転写により、自動車ボディ部へ転
写を行った。80℃60分間の乾燥の後、カバーコート層を
剥離した。次いで、ウレタン樹脂を塗装した。
【0047】自動車に、写真調の風景画を装飾すること
ができた。ユーザの好みのデザインを三次元曲面にきれ
いに装飾できるようになった。また、この装飾は、耐久
性に優れ、かつ、安価・短時間で形成できた。
【0048】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
【0049】この発明のスライド転写材の製造方法は、
少なくとも水溶性樹脂層が設けられた基体シート上に、
インクジェット法により図柄層を形成する。また、少な
くとも水溶性樹脂層が設けられた基体シート上に、静電
印刷法により図柄層を形成する。したがって、製版工程
を必要としないで図柄層を形成するので、少量多品種の
スライド転写材を容易に得ることができる。また、短納
期化が可能である。また、ユーザが立ち合いのもとで図
柄層の形成が可能であり、かつ、図柄の修正も容易であ
る。このように、ユーザの満足度の高い図柄を有するス
ライド転写材を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の一実施例を示す平面図であ
る。
【図3】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図4】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図5】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図6】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図7】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図8】この発明のスライド転写材の製造方法によって
得られるスライド転写材の転写工程の一実施例を示す断
面図である。
【図9】この発明のスライド転写材の製造方法の一工程
を示す斜視図である。
【図10】この発明のスライド転写材の製造方法の一工
程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スライド転写材 2 基体シート 3 水溶性樹脂層 4 図柄層 5 カバーコート層 6 接着層 7 インク受容層 8 被転写体 9 隠蔽層 11 水槽 12 水または温水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水溶性樹脂層が設けられた基
    体シート上に、インクジェット法により図柄層を形成す
    ることを特徴とするスライド転写材の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも水溶性樹脂層が設けられた基
    体シート上に、静電印刷法により図柄層を形成すること
    を特徴とするスライド転写材の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶性樹脂層上にインク受容層を形成し
    た後に、少なくともインク受容層に重複するように図柄
    層を形成する請求項1〜2のいずれかに記載のスライド
    転写材の製造方法。
  4. 【請求項4】 水溶性樹脂層上に隠蔽層を形成した後
    に、少なくとも隠蔽層に重複するように図柄層を形成す
    る請求項1〜2のいずれかに記載のスライド転写材の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 図柄層が顔料を含有するものである請求
    項1〜4のいずれかに記載のスライド転写材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 図柄層が染料を含有するものであり、図
    柄層の上に保護層を形成する請求項1〜4のいずれかに
    記載のスライド転写材の製造方法。
  7. 【請求項7】 インク受容層を、インクジェット法また
    は静電印刷法により形成する請求項3に記載のスライド
    転写材の製造方法。
  8. 【請求項8】 保護層を、インクジェット法または静電
    印刷法により形成する請求項6に記載のスライド転写材
    の製造方法。
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