JPH10278445A - 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法 - Google Patents

厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10278445A
JPH10278445A JP8426397A JP8426397A JPH10278445A JP H10278445 A JPH10278445 A JP H10278445A JP 8426397 A JP8426397 A JP 8426397A JP 8426397 A JP8426397 A JP 8426397A JP H10278445 A JPH10278445 A JP H10278445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
paste
shielding film
opening
screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8426397A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Tozaki
博己 戸▲崎▼
Norio Sengoku
則夫 千石
Kunihiro Yagi
邦博 矢木
Akihiro Yasuda
明弘 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8426397A priority Critical patent/JPH10278445A/ja
Publication of JPH10278445A publication Critical patent/JPH10278445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、印刷された膜の膜厚が厚く、
熱処理後の断線を低減する厚膜ペースト印刷用スクリー
ン及びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】スクリーン枠10に編込みメッシュ20が
貼り付けられる。編込みメッシュ20の中央部に、スク
リーンのペースト透過部100が貼り付けられる。スク
リーンのペースト透過部は、基板表面に形成される回路
パターンに応じた開口部130を有するペースト遮蔽膜
110と、ペースト遮蔽膜110を支持する遮蔽膜支持
材120とから構成されている。遮蔽膜支持材120
は、開口部130に対応した位置において、基板表面と
平行であるとともに、開口部130の上面と接して、開
口部130を横切るように配設されている柱状部を有し
ている。開口部130の内壁面には、ペースト潤滑性膜
140が形成されている。ペースト遮蔽膜110の開口
部130を透過して厚膜ペーストを基板表面に印刷して
回路パターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚膜ペースト印刷
用スクリーン及びその製造方法に係り、特に、基板上に
回路パターンを形成するため、ペーストの印刷塗布に用
いるのに好適な厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックあるいはプラスチック板等の
基板上に、導電膜あるいは絶縁膜等の回路パターンを形
成するため、導電ペーストあるいは絶縁ペースト等の印
刷塗布用の厚膜ペースト印刷用スクリーンが知られてい
る。一般に用いられている印刷用スクリーンは、例え
ば、20μmから100μmの線径を有するステンレス
等の金属線材やポリエステル等のプラスチック線材を縦
横に編込んだメッシュを、スクリーン枠に貼り付け、メ
ッシュに感光性乳剤膜を塗布・乾燥し、印刷により形成
する膜パターンに対応し、ペーストが透過する開口部を
光プロセスにより乳剤膜に形成し、乳剤膜の非開口部を
硬化させてぺ-スト遮蔽膜とするものである。このよう
な一般にエマルジョンスクリーンと呼ばれる印刷用スク
リーンは、電子回路基板や電子部品の製造において多用
されている。
【0003】また、200mm角程度の面積において1
0μm程度の高い寸法精度や位置合わせ精度を必要とす
る高密度多層配線基板等の製造においては、ペーストが
透過する開口部が形成されたメタル薄板によりペースト
遮蔽膜を形成し、このメタル薄板を金属線の編込みメッ
シュにめっき接合したメタルスクリーンが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近、印刷により形成
する電子回路基板や電子部品においては、印刷膜の微細
化が益々進み、これに応じてスクリ-ンのぺ-スト透過部
の開口部の幅が狭くなってきている。例えば、100μ
m幅の微細な配線や絶縁膜を形成しなければならない状
況では、ペ-スト遮蔽膜に形成する開口部の幅は100
μmとなる。
【0005】一方、縦横に編込まれたメッシュ線は、ペ
ースト遮蔽膜に形成されるペースト透過用の開口部に重
なって配設されるため、開口部を塞いでペーストの透過
を阻害して、印刷かすれ等の印刷膜欠陥を生じる恐れが
ある。そこで、この欠陥を無くするために、スクリーン
のメッシュ線材の線径としては、少なくとも開口幅の1
/2以下である20μmから50μmの線径のメッシュ
を使用する。ここで、メッシュ線材の線径が細くなるに
従って低下する機械的強度を補うため、メッシュの編込
み密度を高め、印刷時のスキージの移動によるスクリー
ン変形に対する耐性を得るようにしている。一般に、工
業的にはメッシュ番手として、250メッシュ番手以上
の線密度の高いメッシュを使用している。
【0006】しかしながら、開口部に配設されたメッシ
ュ線やその交点が影響する膜厚の薄い部分では、スキー
ジが通過した後のスクリーン離れ時に、開口部に充填さ
れたペーストがメッシュ線や開口部の内壁面に付着し、
スクリーン側に持ち去られることが影響して、膜厚が薄
くなるという問題があった。
【0007】本発明の目的は、印刷された膜の膜厚が厚
く、熱処理後の断線を低減する厚膜ペースト印刷用スク
リーン及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基板表面に形成される回路パターンに応
じた開口部を有するペースト遮蔽膜と、このペースト遮
蔽膜を支持する遮蔽膜支持材とからなり、上記ペースト
遮蔽膜の上記開口部を透過して厚膜ペーストを基板表面
に印刷して回路パターンを形成する厚膜ペースト印刷用
スクリーンにおいて、上記遮蔽膜支持材は、上記開口部
に対応した位置において、上記基板表面と平行であると
ともに、上記開口部の上面と接して、上記開口部を横切
るように配設されている柱状部を備え、さらに、少なく
とも上記開口部の内壁面と、上記ペースト遮蔽膜の基板
側の表面と、上記開口部に配設した上記柱状物の底面と
に、上記厚膜ペーストに対して潤滑性のある皮膜を有す
るようにしたものであり、かかる構成により、印刷され
た膜の膜厚が厚く、熱処理後の断線を低減し得るものと
なる。
【0009】上記厚膜ペースト印刷用スクリーンにおい
て、好ましくは、上記柱状部の断面形状を矩形としたも
のである。
【0010】上記厚膜ペースト印刷用スクリーンにおい
て、好ましくは、上記柱状部の断面形状を半円形とし
て、その凸面側が上記開口部側に向くようにしたもので
あり、かかる構成により、さらに、ペーストの抜け性を
よくして、印刷された膜の膜厚を厚くし得るものとな
る。
【0011】本発明は、上記目的を達成するために、基
板表面に形成される回路パターンに応じた開口部を有す
るペースト遮蔽膜と、このペースト遮蔽膜を支持する金
属性の編込みメッシュとからなり、上記ペースト遮蔽膜
の上記開口部を透過して厚膜ペーストを基板表面に印刷
して回路パターンを形成する厚膜ペースト印刷用スクリ
ーンにおいて、少なくとも上記編込みメッシュの表面
に、ペーストに対して潤滑性のある皮膜を有するように
したものであり、かかる構成により、印刷された膜の膜
厚が厚く、熱処理後の断線の低減し得るものとなる。
【0012】本発明は、上記目的を達成するために、基
板表面に形成される回路パターンに応じた開口部を有す
るペースト遮蔽膜と、このペースト遮蔽膜を支持する遮
蔽膜支持材とからなり、上記ペースト遮蔽膜の上記開口
部を透過して厚膜ペーストを基板表面に印刷して回路パ
ターンを形成する厚膜ペースト印刷用スクリーンの製造
方法において、上記回路パターンに応じて有機材を配設
し、この有機材以外の位置に金属膜を配設して、上記ペ
ースト遮蔽膜の基材を形成し、上記有機材の上に、上記
有機材を横切るようにスリット状の柱状部を配設して上
記遮蔽膜支持材を形成し、上記開口部に対応する位置に
おける上記有機材を除去した後、潤滑性を有する皮膜を
形成し、さらに、残りの有機材を除去して、上記ペース
ト遮蔽膜と上記遮蔽膜支持材からなるスクリーンのペー
スト透過部を形成するようにしたものであり、かかる方
法により、印刷された膜の膜厚が厚く、熱処理後の断線
の低減できるスクリーンを製造し得るものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を用いて、本発
明の第1の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリー
ン及びその製造方法について説明する。最初に、図1を
用いて、本実施形態による印刷用スクリーンの断面構成
の概要について説明する。図1は、本発明の第1の実施
形態による厚膜ペースト印刷用スクリーンの断面構成の
概要説明図である。
【0014】スクリーン枠10は、500mm角であ
る。スクリーン枠10の底面側には、ポリエステル線の
編込みメッシュ20が貼り付けられている。ポリエステ
ル線の編込みメッシュ20の中央部は開口しており、こ
の開口部にスクリーンのペースト透過部100が接着剤
により貼り付けられている。
【0015】スクリーンのペースト透過部100は、3
00mm角であり、ペースト遮蔽膜110と、遮蔽膜支
持材120とから構成されている。ペースト遮蔽膜11
0は、印刷する厚膜ペーストが通過するための開口部1
30を有している。図示の例では、開口部130は、線
幅50μmの開口部130Aと、線幅70μmの開口部
130Bと、線幅90μmの開口部130Cと、線幅3
0μmの開口部130Dとを有している。これらの線幅
は、製造したスクリーンを評価するためのものであり、
実際のスクリーンにあっては、印刷すべき回路パターン
に応じた線幅の開口部が形成される。開口部130は、
実際の寸法よりも拡大して、模式的に図示している。
【0016】遮蔽膜支持材120は、開口部130を有
するペースト遮蔽膜110を支持する部材であり、従来
の編込みメッシュの代わりに本実施形態において用いて
いるものである。遮蔽膜支持材120は、図2及び図3
を用いて、詳細に後述するように、開口部130を幅方
向に横切るように配設された柱状部を備えた格子状の部
材である。
【0017】編込みメッシュ20には、スクリーン枠1
0との接合部より内周側で、かつ、スクリーンのペース
ト透過部100との接合部より外周側の部分に、目止め
膜30が形成されている。目止め膜30は、スクリーン
のペースト透過部100のペースト遮蔽膜110の開口
部130以外の不要な部分から印刷用のペーストが透過
しないようにするためのものである。
【0018】さらに、後述するように、ペースト遮蔽膜
110及び遮蔽膜支持材120の表面の中で、ペースト
印刷時にペーストと接触する部分,少なくとも、開口部
130の内側面及びこの開口部130に対応する位置に
おける遮蔽膜支持材120の下面と側面には、ペースト
潤滑性膜140を形成している。
【0019】次に、図2を用いて、本実施形態における
遮蔽膜支持材の形状について説明する。図2は、本発明
の第1の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン
の部分断面を示す拡大斜視図である。
【0020】図2に示すように、開口部130を有する
ペースト遮蔽膜110の上には、遮蔽膜支持材120が
形成されている。遮蔽膜支持材120は、開口部130
を幅方向に横切るように、断面形状が矩形の柱状部が格
子状に等間隔で配設されている。
【0021】次に、図3を用いて、本実施形態によるス
クリーンのペースト透過部100の製造方法について説
明する。図3は、本発明の第1の実施形態による厚膜ペ
ースト印刷用スクリーンのペースト透過部の製造におけ
る各工程を模式的に示した断面図である。
【0022】(1)ペースト遮蔽膜支持材の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後、その表面に感光性めっき
レジスト材を塗布し、仮硬化して300mm角で20μ
m厚さのレジスト膜を形成する。最終的に100μmピ
ッチで幅20μmのNi膜が格子状に残るようにパター
ンを形成したホトマスクを介し、レジスト膜を露光・現
像し、溝状の空間210を有する島状のレジスト膜20
5を残した(図3(a))。
【0023】そして、Ni電気めっき槽に浸漬し、導電
性下地板200を電極として電気めっきにより島状のレ
ジスト膜205の間の溝状の空間210にレジスト膜2
05と同じ高さまでNiめっき膜215を電着析出さ
せ、Niめっき膜215とレジスト膜205とから成る
混成膜層220を形成した(図3(b))。後述する処
理を経て、最終的には、Niめっき膜215の部分が、
図2に示した遮蔽膜支持材120となる。
【0024】(2)ペースト遮蔽膜の形成 次に、作製したNiめっき膜215とレジスト膜205
とから成る混成膜220の表面全面に、蒸着等により金
属薄膜225を形成する。金属薄膜225としては、ク
ロム(Cr)を用い、その膜厚は、0.1μmとしてい
る。さらに、金属薄膜225の表面に感光性めっきレジ
スト材を塗布し、仮硬化して300mm角で30μm厚
さのレジスト膜を形成し、幅が30μm,50μm,7
0μm,90μmのパターンを描いたパターンを介し、
露光と現像により、膜幅が30μm,50μm,70μ
m,90μmのレジスト膜230を残した(図3
(c))。
【0025】続いて、金属薄膜225を電極として、さ
らにNi電気めっき槽に浸漬して下地のNiめっき膜2
15とそのレジスト膜205とからなる混成膜層220
の上にNiめっき膜235を電着析出させた(図3
(d))。
【0026】後述する処理を経て、最終的には、レジス
ト膜230の部分が、図1に示したペースト透過用の開
口部130となり、Niめっき膜235の部分が、ペー
スト遮蔽膜110となる。
【0027】次に、ペースト遮蔽膜となるNiめっき膜
235の開口部にあるレジスト膜230とこのレジスト
膜230の下に形成した開口部の金属薄膜225及びこ
の開口部の下の柱状物の間のレジスト膜205の表面側
のレジスト膜とを溶解除去して、30μm,50μm,
70μm,90μmの幅の開口部240を有し、その開
口部の下方にNiめっき膜215からなる柱状物を配設
したペースト遮蔽膜を、導電性下地板200の上に形成
した。
【0028】(3)ペースト潤滑性皮膜の形成 次に、ポリテトラフルオロエチレンの粒径が0.5μm
以下の微粒子を含む無電解ニッケルめっき液に浸漬し、
2μm厚さの潤滑性皮膜245を、ペースト遮蔽膜とな
るNiめっき膜235の表面,開口部240の内壁面及
びNiめっき膜215からなる柱状物の露出面に形成し
た(図3(e))。
【0029】ここで、無電解ニッケルめっき液における
ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有率は、25
vol%から30vol%の範囲が好適であり、10v
ol%から40vol%と範囲で効果があることが確認
されている。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率を40vol%より多くすると、ペースト印
刷時におけるスキージと潤滑皮膜の接触摺動による摩耗
が顕著になることが判明した。また、ポリテトラフルオ
ロエチレンの微粒子の含有率を10vol%より少なく
すると、ペーストがスクリーン側に持ち去れられるた
め、印刷後の膜厚があまり増加しないことが判明した。
【0030】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率が10vol%以上の潤滑性皮膜は、ペース
ト用の溶剤との接触角度が3度以上あることが判明し
た。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有
率が10vol%以上の潤滑性皮膜の上にペースト用の
溶剤を液滴した際、潤滑性皮膜とペースト用の溶剤の接
触角度は3度以上となり、潤滑性皮膜とペースト用の溶
剤の濡れ性が悪くなることが確認された。濡れ性が悪く
なることにより、ペーストと潤滑性皮膜の付着力が低下
し、潤滑性皮膜を有するペースト遮蔽膜からのペースト
の離れがよくなるものである。
【0031】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の粒径は、0.5μm以下のものを用いている。
【0032】(4)ペースト透過用メタル膜 次に、導電性下地板200からこの上に形成した積層膜
を剥がし、Niめっき膜215の間に残存するレジスト
膜205を溶解除去した(図3(f))。
【0033】さらに、エッチングにより柱状物となって
いるNiめっき膜215の間に残存する潤滑性皮膜24
5を溶解除去した。これにより、ペースト透過用の開口
部130の形成されたペースト遮蔽膜110と、その上
に格子状に配設された柱状物からなる遮蔽膜支持材12
0と、さらにペースト遮蔽膜110の表面,ペースト透
過用の開口部130の内壁面、及び格子状の柱状物から
なる遮蔽膜支持材120の中で開口部130の上に位置
する柱状物の下側側面及び底面に、ペースト潤滑性皮膜
140を形成したメタル膜構造のペースト透過用スクリ
ーンのペースト透過部100を作製した(図3
(g))。
【0034】(5)印刷用スクリーンの作製 図1に示したように、スクリーン枠10に貼り付けたポ
リエステルメッシュ20に、スクリーンのペースト透過
部100を接着する額縁状の余白を残して目止め膜30
を形成する。ペースト遮蔽膜110の開口部130の上
方に開口部130を横切る柱状物を配設した格子状の遮
蔽膜支持材120を有するスクリーンのペースト透過部
100を、ポリエステルメッシュ20に、接着剤で貼り
付け、スクリーンのペースト透過部100に重なるポリ
エステルメッシュ20をカッター等を用いて切取り除去
して、印刷用スクリーンの作製する。
【0035】ここで、表1を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。ここで、従来の印刷用スクリーンは、
次のようにして製造したものである。即ち、20μmの
線径の250メッシュ番手のステンレス編込みメッシュ
をスクリーン枠に貼り付ける。そして、本実施形態と同
様にして、ステンレス板の上に、30μm,50μm,
70μm,90μmのレジスト膜とその間に厚さ30μ
mのNiめっき膜を形成した混成膜層(図3(b)と同
様の構造の混成膜層)を作製した。そして、電気Niめ
っきにより、ステンレス板上のNiめっき膜とステンレ
ス編込みメッシュとをめっき接合した。この接合めっき
により、編込みメッシュの線径は35μmに太まる。そ
の後ステンレス板を剥がし、レジスト膜を溶解除去し
て、幅が30μm,50μm,70μm,90μmの開
口部を有し、その開口部の上方に編込みメッシュを配設
したペースト遮蔽膜を形成した。なお、ペースト遮蔽膜
部以外のメッシュ部分には目止め膜を形成した。即ち、
従来の印刷スクリーンは、本実施形態における太さ20
μの柱状部140を有する遮蔽膜支持材120に代え
て、太さが35μmとなった編込みメッシュによりペー
スト遮蔽膜を支持する構造となっている。
【0036】
【表1】
【0037】表1において、実施例1は、本実施形態に
よる印刷用スクリーンを用いてセラミックグリーンシー
トの上にパターンを印刷した印刷膜の状態を示してお
り、比較例は、上述した従来の印刷用スクリーンを用い
て印刷した印刷膜の状態を示している。
【0038】横軸には、実施例1及び比較例における開
口幅(30μm,50μm,70μm,90μm)をそ
れぞれ示している。開口部を透過して印刷される印刷膜
は、開口部に対応する位置の中で、本実施形態における
柱状部若しくは比較例における編込みメッシュの下の位
置では、柱状部若しくはメッシュによってペーストの透
過が阻害されるため、凹部となり、一方、柱状部若しく
はメッシュによってペーストの透過が阻害されない部分
では、凸部となり、印刷膜は、凹凸部を有することにな
る。そこで、縦軸には、それぞれの開口幅に対して印刷
により形成された印刷膜の凸部の厚さ(μm),印刷膜
の凹部の厚さ(μm),膜厚さの凹凸差(μm),平均
の膜厚(μm),熱処理膜の断線比,評価を示してい
る。印刷膜の凹部の厚さが厚く、また、膜厚さの凹凸差
の少ないほど、熱処理後の断線の発生する比率は低下す
るものである。
【0039】ここで、熱処理膜の断線比は、基板上に形
成された複数の配線の両端の端子間の導通検査を行い、
断線の有無をそれぞれ調べた結果に基づくものである。
比較例の開口幅90μmの例において、全体の配線数に
対する断線の発生個数を「1」と規格化し、この基準と
なる発生割合に対する断線発生数の大小を数値化してい
る。即ち、熱処理膜の断線比が「1」より大きいもの
は、比較例の開口幅90μmの例よりも断線の発生数が
多いことを示しており、例えば、断線比「10」は、比
較例の開口幅90μmの例の10倍の断線発生数である
ことを示している。また、熱処理膜の断線比が「1」よ
り小さいものは、比較例の開口幅90μmの例よりも断
線の発生数が少ないことを示しており、例えば、断線比
「0.01」は、比較例の開口幅90μmの例の0.0
1倍の断線発生数であることを示している。なお、以下
に説明する表2〜表10においても、横軸及び縦軸は、
同じ構成としている。
【0040】なお、以上の説明では、セラミックグリー
ンシート上に厚膜ペーストを印刷するものとして説明し
たが、セラミック等の絶縁基板上に厚膜ペーストを印刷
する場合にも適用できるものである。
【0041】表1の実施例1に示すように、本実施形態
においては、印刷膜の表面凹凸の差が小さくなり、平均
の膜厚ならびに凹部の厚さが厚くなる効果がある。さら
に熱処理膜における導通検査において、断線が大幅に低
減され、従来に比べて著しい膜質の向上が図れたもので
ある。
【0042】また、Niめっき膜に所定の幅の開口部を
設けるメタルスクリーンの構成としたため、寸法精度や
位置合わせ精度を向上することができる。
【0043】ここで、図4を用いて、従来の印刷スクリ
ーンによるペースト印刷におけるスクリーン離れ時のペ
ーストの持ち去りについて説明する。図4は、従来の印
刷スクリーンによるペースト印刷におけるスクリーン離
れ時のペーストの持ち去りの説明図である。
【0044】図4(a)に示すように、編込みメッシュ
300は、縦方向の線材300Aと横方向の線材300
Bが交互に編込まれている。編込みメッシュ300の下
には、開口部を有するペースト遮蔽膜320が、接合め
っき310により接合されて、スクリーンを形成してい
る。ペースト遮蔽膜320を、印刷対象の基板330の
上に密着させ、スキージを用いて、ペースト340を印
刷する。ペースト340は、編込みメッシュ300の表
面側に付着するペースト340Aと、ペースト遮蔽膜3
20の開口部を透過するペースト340Bとからなる。
【0045】ペースト印刷の終了後、スクリーンを基板
330から離すと、開口部のペースト340Bは、基板
330の側に密着して残るペースト340B1と、開口
部側に付着して、スクリーンとともに持ち去られるペー
スト340B2とに分かれる。ここで、スクリーンとと
もに持ち去られるペースト340B2が多くなると、基
板330の側に密着して残るペースト340B1の膜厚
が薄くなるものである。従来の印刷スクリーンでは、こ
の現象により、本実施形態に比べて、印刷膜の凹部の膜
厚が薄くなっている。
【0046】それに対して、本実施形態では、印刷され
た膜の凹凸差が小さく、熱処理後の断線を低減すること
ができる。また、印刷された膜の凹部の膜厚が厚く、熱
処理後の断線を低減することができる。
【0047】次に、図5を用いて、本発明の第2の実施
形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造
方法について説明する。なお、本実施形態による印刷用
スクリーンの断面構成の概要は、図1に示したものと同
様であり、ペースト遮蔽膜及び遮蔽膜支持材の形状は、
図2に示したものと同様である。本実施形態において
は、ペースト潤滑性皮膜の製造工程が、図3に示した製
造工程と異なるものであるため、この相違点であるペー
スト潤滑性皮膜の製造工程について説明する。
【0048】(3)ペースト潤滑性皮膜の形成 次に、ポリテトラフルオロエチレンの粒径が0.5μm
以下の微粒子を含む無電解ニッケルめっき液に浸漬し、
2μm厚さの潤滑性皮膜245’を、ペースト遮蔽膜と
なるNiめっき膜235の表面,開口部240の内壁面
及びNiめっき膜215からなる柱状物の露出面に形成
した(図5(e))。
【0049】ここで、無電解ニッケルめっき液における
ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有率は、25
vol%から30vol%の範囲が好適であり、10v
ol%から40vol%と範囲で効果があることが確認
されている。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率を40vol%より多くすると、ペースト印
刷時におけるスキージと潤滑皮膜の接触摺動による摩耗
が顕著になることが判明した。また、ポリテトラフルオ
ロエチレンの微粒子の含有率を10vol%より少なく
すると、ペーストがスクリーン側に持ち去れられるた
め、印刷後の膜厚があまり増加しないことが判明した。
【0050】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率が10vol%以上の潤滑性皮膜は、ペース
ト用の溶剤との接触角度が3度以上あることが判明し
た。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有
率が10vol%以上の潤滑性皮膜の上にペースト用の
溶剤を液滴した際、潤滑性皮膜とペースト用の溶剤の接
触角度は3度以上となり、潤滑性皮膜とペースト用の溶
剤の濡れ性が悪くなることが確認された。濡れ性が悪く
なることにより、ペーストと潤滑性皮膜の付着力が低下
し、潤滑性皮膜を有するペースト遮蔽膜からのペースト
の離れがよくなるものである。
【0051】ここで、表2を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0052】
【表2】
【0053】表2に示すように、実施例2についても、
実施例1と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0054】次に、図6を用いて、本発明の第3の実施
形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造
方法について説明する。なお、本実施形態による印刷用
スクリーンの断面構成の概要は、図1に示したものと同
様であり、ペースト遮蔽膜及び遮蔽膜支持材の形状は、
図2に示したものとほぼ同様である。本実施形態におい
ては、ペースト遮蔽膜及び遮蔽膜支持材の製造工程が、
図3に示した製造工程と異なるものであるため、これら
の相違点について説明する。
【0055】(1)ペースト遮蔽膜支持材の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後、Ni電気めっき槽に浸漬
し、厚さ20μmのNiめっき膜を形成した。そしてN
iめっき膜の表面に感光性エッチングレジスト材を塗布
・仮硬化して、100μmピッチで線幅20μmのNi
めっき膜がメッシュ状に残るようにパターンを形成した
ホトマスクを介し、エッチングレジスト膜250を露光
・現像し、エッチングして溝状の空間255を有する柱
状物となるNiめっき膜260を形成した(図6
(a))。
【0056】エッチングレジスト膜250を除去後、空
間255に樹脂265を充填し、Niめっき膜260と
充填した樹脂265の表面を平坦化し、Niめっき膜2
60と樹脂膜265とから成る混成膜層270を形成し
た(図6(b))。ここで、樹脂膜265としては、エ
ポキシ樹脂を使用している。後述する処理を経て、最終
的には、Niめっき膜260の部分が、図2に示した遮
蔽膜支持材120となる。
【0057】(2)ペースト遮蔽膜の形成 作製したNiめっき膜260と樹脂膜265とから成る
混成膜層270の表面全面に、蒸着等により金属薄膜2
75を形成する。金属薄膜275としては、クロム(C
r)を用い、その膜厚は、0.1μmとしている。金属
薄膜275を電極として、さらにNi電気めっき槽に浸
漬し、30μm厚さめっき膜280を形成した(図6
(c))。
【0058】次に、この上に感光性エッチングレジスト
材を塗布・仮硬化して、幅が30μm,50μm,70
μm,90μmのパターンを描いたパターンを介し、露
光と現像により,幅が30μm,50μm,70μm,
90μmのエッチングレジスト膜285を除いた。そし
て、エッチングにより幅が30μm,50μm,70μ
m,90μmの開口部290を形成した(図6
(d))。
【0059】次に、エッチングレジスト膜285,電極
とした金属薄膜275及び開口部290の下のNiめっ
き膜260からなる柱状物の間の樹脂膜265を溶解除
去した。これにより、ペースト遮蔽膜となるめっき膜2
80にペースト透過用の30μm,50μm,70μ
m,90μm幅の開口部290を有し、その開口部の下
方に遮蔽膜支持材となる柱状物を配設した積層膜を、導
電性下地板200の上に形成した。
【0060】ここで、表3を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0061】
【表3】
【0062】表3に示すように、実施例3についても、
実施例1と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0063】次に、図7及び図8を用いて、本発明の第
4の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及び
その製造方法について説明する。なお、本実施形態によ
る印刷用スクリーンの断面構成の概要は、図1に示した
ものと同様である。ここで、図7を用いて、本実施形態
における遮蔽膜支持材の形状について説明する。
【0064】図7に示すように、開口部130を有する
ペースト遮蔽膜110の上には、遮蔽膜支持材120’
が形成されている。遮蔽膜支持材120’は、開口部1
30を幅方向に横切るように、断面形状が半円形の柱状
部が、その凸部側が開口部130に向くように格子状に
等間隔で配設されている。
【0065】次に、図8を用いて、本実施形態によるス
クリーンのペースト透過部100の製造方法について説
明する。図8は、本発明の第4の実施形態による厚膜ペ
ースト印刷用スクリーンのペースト透過部の製造におけ
る各工程を模式的に示した断面図である。
【0066】(1)ペースト遮蔽膜支持材の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後、その表面に感光性めっき
レジスト材を塗布し、仮硬化して300mm角で2μm
厚さのレジスト膜を形成し、100μmピッチで20μ
m幅のメッシュ状のレジスト膜の非形成部が残るように
パターンを形成したホトマスクを介し、レジスト膜を露
光・現像し、開口を有する島状のレジスト膜405を形
成した。そして、Ni電気めっき槽に浸漬し、導電性下
地板200を電極として電気めっきにより、レジスト膜
405の開口部を中心とする半円状の断面を有するNi
めっき膜410を厚さ20μmまで電着成長させた(図
8(a))。
【0067】次に、Niめっき膜410を被覆するよう
に樹脂膜415を塗布し、円柱上の頂点が露出するよう
に表面を研磨し、Niめっき膜410とレジスト膜40
5及び樹脂膜415とから成る混成膜層420を形成し
た(図8(b))。後述する処理を経て、最終的には、
Niめっき膜410の部分が、図2に示した遮蔽膜支持
材120となる。
【0068】(2)ペースト遮蔽膜の形成 作製したNiめっき膜410とレジスト膜405と樹脂
膜415とから成る混成膜420の表面に、蒸着等によ
り金属薄膜425を形成した。金属薄膜425として
は、クロム(Cr)を用い、その膜厚は、0.1μmと
している。さらに、その表面に感光性めっきレジスト材
を塗布し、仮硬化して300mm角で30μm厚さのレ
ジスト膜を形成する。幅が30μm,50μm,70μ
m,90μmのパターンを描いたパターンを介し、露光
と現像により、膜幅が30μm,50μm,70μm,
90μmのレジスト膜430を残した(図8(c))。
【0069】次に、金属薄膜425を電極として、さら
にNi電気めっき槽に浸漬して、下地のNiめっき膜4
10と樹脂膜415とレジスト膜405とからなる混成
膜層420の上に、Niめっき膜435を電着析出させ
た(図8(d))。
【0070】後述する工程を経て、最終的には、レジス
ト膜430の部分が、図1に示したペースト透過用の開
口部130となり、そしてNiめっき膜435の部分が
ペースト遮蔽膜110となる。
【0071】次いで、ペースト透過用の開口部に対応す
るレジスト膜430と樹脂膜415及び上下の膜間に形
成した開口部の金属薄膜425とを溶解除去して、30
μm,50μm,70μm,90μm幅の開口部440
を有し、その開口部の下方に半円形状の柱状部445を
配設した積層膜を、導電性下地板200の上に形成し
た。
【0072】(3)ペースト用潤滑皮膜の形成 次に、ポリテトラフルオロエチレンの粒径が0.5μm
以下の微粒子を含む無電解ニッケルめっき液に浸漬し、
2μm厚さの潤滑性皮膜450を、ペースト遮蔽膜とな
るNiめっき膜435の表面,開口部440の内壁面及
びNiめっき膜410からなる柱状物445の露出面に
形成した(図8(e))。
【0073】ここで、無電解ニッケルめっき液における
ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有率は、25
vol%から30vol%の範囲が好適であり、10v
ol%から40vol%と範囲で効果があることが確認
されている。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率を40vol%より多くすると、ペースト印
刷時におけるスキージと潤滑皮膜の接触摺動による摩耗
が顕著になることが判明した。また、ポリテトラフルオ
ロエチレンの微粒子の含有率を10vol%より少なく
すると、ペーストがスクリーン側に持ち去れられるた
め、印刷後の膜厚があまり増加しないことが判明した。
【0074】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率が10vol%以上の潤滑性皮膜は、ペース
ト用の溶剤との接触角度が3度以上あることが判明し
た。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有
率が10vol%以上の潤滑性皮膜の上にペースト用の
溶剤を液滴した際、潤滑性皮膜とペースト用の溶剤の接
触角度は3度以上となり、潤滑性皮膜とペースト用の溶
剤の濡れ性が悪くなることが確認された。濡れ性が悪く
なることにより、ペーストと潤滑性皮膜の付着力が低下
し、潤滑性皮膜を有するペースト遮蔽膜からのペースト
の離れがよくなるものである。
【0075】(4)ペースト透過用メタル膜 次に、導電性下地板200からこの上に形成した積層膜
を剥がした(図8(f))。
【0076】次に、Niめっき膜410に付着している
レジスト膜405及び樹脂膜415を溶解除去した(図
8(g))。
【0077】これにより、ペースト透過用の開口部13
0の形成されたペースト遮蔽膜110と、その上に格子
状に配設された柱状物からなる遮蔽膜支持材120と、
さらにペースト遮蔽膜110の表面,ペースト透過用の
開口部130の内壁面、及び格子状の柱状物からなる遮
蔽膜支持材120の中で開口部130の上に位置する柱
状物の下側側面及び底面に、ペースト潤滑性皮膜140
を形成したメタル膜構造のペースト透過用スクリーンの
ペースト透過部100を作製した(図5(g))。
【0078】(5)印刷用スクリーンの作製 図1に示したように、スクリーン枠10に貼り付けたポ
リエステルメッシュ20に、スクリーンのペースト透過
部100を接着する額縁状の余白を残して目止め膜30
を形成する。ペースト遮蔽膜110の開口部130の上
方に開口部130を横切る柱状物140を配設した遮蔽
膜支持材を有するスクリーンのペースト透過部100
を、ポリエステルメッシュ20に、接着剤で貼り付け、
スクリーンのペースト透過部100に重なるポリエステ
ルメッシュ20をカッター等を用いて切取り除去して、
印刷用スクリーンの作製する。
【0079】ここで、表4を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0080】
【表4】
【0081】表4に示すように、実施例4についても、
実施例1と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0082】さらに、柱状部の断面形状を半円形とする
ことにより、スクリーンからのペーストの抜け性を向上
することができるため、凹部の膜厚をさらに厚くするこ
とができる。
【0083】次に、図9を用いて、本発明の第5の実施
形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造
方法について説明する。なお、本実施形態による印刷用
スクリーンの断面構成の概要は、図1に示したものとほ
ぼ同様であり、ペースト遮蔽膜及び遮蔽膜支持材の形状
は、図7に示したものとほぼ同様である。本実施形態に
おいては、ペースト遮蔽膜の製造工程が、図8に示した
製造工程と異なるものであるため、この相違点であるペ
ースト遮蔽膜の製造工程について説明する。
【0084】(2)ペースト遮蔽膜の形成 作製したNiめっき膜410とレジスト膜405及び樹
脂膜415とから成る混成膜層420の表面全面に、蒸
着等により金属薄膜275を形成する。金属薄膜275
としては、クロム(Cr)を用い、その膜厚は、0.1
μmとしている。金属薄膜275を電極として、さらに
Ni電気めっき槽に浸漬し、30μm厚さめっき膜28
0を形成した(図9(c))。
【0085】次に、この上に感光性エッチングレジスト
材を塗布・仮硬化して、幅が30μm,50μm,70
μm,90μmのパターンを描いたパターンを介し、露
光と現像により,幅が30μm,50μm,70μm,
90μmのエッチングレジスト膜285を除いた。そし
て、エッチングにより幅が30μm,50μm,70μ
m,90μmの開口部290を形成した(図9
(d))。
【0086】次に、エッチングレジスト膜285,電極
とした金属薄膜275及び開口部290の下のNiめっ
き膜410からなる柱状物の間の樹脂膜415を溶解除
去した。これにより、ペースト遮蔽膜となるめっき膜2
80にペースト透過用の30μm,50μm,70μ
m,90μm幅の開口部290を有し、その開口部の下
方に遮蔽膜支持材となる柱状物を配設した積層膜を、導
電性下地板200の上に形成した。
【0087】ここで、表5を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0088】
【表5】
【0089】表5に示すように、実施例5についても、
実施例4と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。また、柱状部の断面形状を半円形とす
ることにより、スクリーンからのペーストの抜け性を向
上することができるため、凹部の膜厚をさらに厚くする
ことができる。
【0090】以下、図10〜図12を用いて、本発明の
第6の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及
びその製造方法について説明する。最初に、図10を用
いて、本実施形態による印刷用スクリーンの断面構成の
概要について説明する。
【0091】スクリーン枠10は、500mm角であ
る。スクリーン枠10の底面側には、ステンレス線の編
込みメッシュ20Aが貼り付けられている。ステンレス
線の編込みメッシュ20Aの中央部には、ペースト遮蔽
膜110が、潤滑性を有するNi接合めっき膜150に
より接合されている。
【0092】ペースト遮蔽膜110は、300mm角で
あり、印刷する厚膜ペーストが通過するための開口部1
30を有している。図示の例では、開口部130は、線
幅50μmの開口部130Aと、線幅70μmの開口部
130Bと、線幅90μmの開口部130Cと、線幅3
0μmの開口部130Dとを有している。これらの線幅
は、製造したスクリーンを評価するためのものであり、
実際のスクリーンにあっては、印刷すべき回路パターン
に応じた線幅の開口部が形成される。開口部130は、
実際の寸法よりも拡大して、模式的に図示している。
【0093】編込みメッシュ20Aには、スクリーン枠
10との接合部より内周側で、かつ、スクリーンのペー
スト透過部100との接合部より外周側の部分に、目止
め膜30が形成されている。目止め膜30は、スクリー
ンのペースト透過部100のペースト遮蔽膜110の開
口部130以外の不要な部分から印刷用のペーストが透
過しないようにするためのものである。
【0094】次に、図11を用いて、本実施形態におけ
る編込みメッシュとペースト遮蔽膜の接合状態について
説明する。図11に示すように、開口部130を有する
ペースト遮蔽膜110は、編込みメッシュ20Aに対し
て、潤滑性を有するNi接合めっき膜150により接合
されている。
【0095】次に、図12を用いて、本実施形態による
厚膜ペースト印刷用スクリーンの製造方法について説明
する。図12は、本発明の第6の実施形態による厚膜ペ
ースト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的
に示した断面図である。
【0096】(1)ペースト透過用開口部を有する遮蔽
膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後、感光性めっきレジスト材
を塗布する。レジスト材を仮硬化して300mm角で3
0μm厚さのめっきレジスト膜を形成し、幅が30μ
m,50μm,70μm,90μmのパターンを描いた
パターンを介し、露光と現像により、線幅が30μm,
50μm,70μm,90μmのレジスト膜505を残
した(図12(a))。
【0097】次に、導電性下地板200を電極として、
Ni電気めっき槽に浸漬してレジスト膜505の余白部
にレジスト膜505の高さまで、Niめっき膜510を
電着析出させ、Niめっき膜510とレジスト膜505
の混成膜層515を形成した(図12(b))。
【0098】後述する処理を経て、最終的には、レジス
ト膜505の部分が図10に示したペースト透過用の開
口部130となり、そして、めっき膜510の部分がペ
ースト遮蔽膜110となる。
【0099】(2)ペースト遮蔽膜とメッシュとの接合 次いで、導電性下地板200の上に形成した混成膜51
5を、接合部周囲のメッシュを目止め膜30で絶縁被覆
したスクリーンの線径が30μmのメッシュ20Aの接
合部に当てて、フッ素系樹脂の微粒子を分散したNiめ
っき液槽に浸漬し、フッ素系樹脂の微粒子を含有した厚
さ6μmのNi接合めっき膜150を、金属メッシュ2
0Aとペースト遮蔽膜となるめっき膜510の表面に析
出させて両者をめっき接合した(図12(c))。
【0100】ここで、フッ素系樹脂の微粒子を含有する
Niめっき液には、粒径が0.5μm以下のポリテトラ
フロロエチレン粒を25vol%含有するめっき液を用
いた。無電解ニッケルめっき液におけるポリテトラフル
オロエチレンの微粒子の含有率は、25vol%から3
0vol%の範囲が好適であり、10vol%から40
vol%と範囲で効果があることが確認されている。即
ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有率を4
0vol%より多くすると、ペースト印刷時におけるス
キージと潤滑皮膜の接触摺動による摩耗が顕著になるこ
とが判明した。また、ポリテトラフルオロエチレンの微
粒子の含有率を10vol%より少なくすると、ペース
トがスクリーン側に持ち去れられるため、印刷後の膜厚
があまり増加しないことが判明した。
【0101】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率が10vol%以上の潤滑性皮膜は、ペース
ト用の溶剤との接触角度が3度以上あることが判明し
た。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有
率が10vol%以上の潤滑性皮膜の上にペースト用の
溶剤を液滴した際、潤滑性皮膜とペースト用の溶剤の接
触角度は3度以上となり、潤滑性皮膜とペースト用の溶
剤の濡れ性が悪くなることが確認された。濡れ性が悪く
なることにより、ペーストと潤滑性皮膜の付着力が低下
し、潤滑性皮膜を有するペースト遮蔽膜からのペースト
の離れがよくなるものである。
【0102】(3)スクリーンの作製 その後、導電性下地板200をペースト遮蔽膜となる混
成膜515から剥離した(図12(d))。
【0103】次に、ペースト透過用の開口部に残存する
レジスト膜505を溶解除去し、30μm,50μm,
70μm,90μm幅の開口部130を有するペースト
遮蔽膜110を形成してスクリーンを作製した(図12
(e))。
【0104】ここで、表6を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。ここで、従来の印刷用スクリーンは、
図11に示す構成において、潤滑性を有するNi接合め
っき膜150に代えて、フッ素系樹脂の微粒子を含まな
いNi接合めっき膜により、ペースト遮蔽膜と編込みメ
ッシュを接合したものである。
【0105】
【表6】
【0106】表6に示すように、実施例6についても、
従来に比べて著しい膜質の向上が図れたものである。
【0107】次に、図13を用いて、本発明の第7の実
施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製
造方法について説明する。なお、本実施形態による印刷
用スクリーンの断面構成の概要は、図10に示したもの
とほぼ同様であり、ペースト遮蔽膜と編込みメッシュの
接合状態は、図11に示したものとほぼ同様である。本
実施形態においては、ペースト遮蔽膜の製造工程が、図
12に示した製造工程と異なるものであるため、この相
違点であるペースト遮蔽膜の製造工程について説明す
る。
【0108】図13は、本発明の第7の実施形態による
厚膜ペースト印刷用スクリーンの製造における各工程を
模式的に示した断面図である。
【0109】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後Ni電気めっき槽に浸漬
し、厚さ30μmのNiめっき膜520を形成した(図
13(a))。
【0110】次に、Niめっき膜520の表面に感光性
エッチングレジスト材を塗布・仮硬化して、幅が30μ
m,50μm,70μm,90μmのパターンを描いた
パターンを介し、露光と現像により,30μm,50μ
m,70μm,90μmの幅でエッチングレジスト膜5
25を除いた。エッチングにより幅が30μm,50μ
m,70μm,90μmの開口部530を形成した(図
13(b))。
【0111】次に、レジスト膜525を除去し、エッチ
ングによる開口部530にNiめっき膜520と同じ高
さまで樹脂膜535を充填し、導電性下地板200の上
にNiめっき膜520と樹脂膜535とから成る混成膜
層540を形成した(図13(c))。ここで、樹脂膜
535としては、エポキシ樹脂を使用している。
【0112】ここで、表7を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。ここで、従来の印刷用スクリーンは、
表6において説明したものと同様に、フッ素系樹脂の微
粒子を含まないNi接合めっき膜により、ペースト遮蔽
膜と編込みメッシュを接合したものである。
【0113】
【表7】
【0114】表7に示すように、実施例7についても、
実施例6と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0115】次に、図14及び図15を用いて、本発明
の第8の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン
及びその製造方法について説明する。なお、本実施形態
による印刷用スクリーンの断面構成の概要は、図10に
示したものとほぼ同様である。
【0116】ここで、図14を用いて、本実施形態にお
ける編込みメッシュとペースト遮蔽膜の接合状態につい
て説明する。
【0117】図14に示すように、開口部130を有す
るペースト遮蔽膜110は、編込みメッシュ20Aに対
して、Ni接合めっき膜155により接合され、さら
に、Ni接合めっき膜155の表面には、潤滑性を有す
るNiめっき膜160が形成されている。
【0118】次に、図15は、本発明の第8の実施形態
による厚膜ペースト印刷用スクリーンの製造における各
工程を模式的に示した断面図である。
【0119】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後、感光性めっきレジスト材
を塗布する。レジスト材を仮硬化して300mm角で3
0μm厚さのめっきレジスト膜を形成し、幅が30μ
m,50μm,70μm,90μmのパターンを描いた
パターンを介し、露光と現像により、線幅が30μm,
50μm,70μm,90μmのレジスト膜505を残
した(図15(a))。
【0120】次に、導電性下地板200を電極として、
Ni電気めっき槽に浸漬してレジスト膜505の余白部
にレジスト膜505の高さまで、Niめっき膜510を
電着析出させ、Niめっき膜510とレジスト膜505
の混成膜層515を形成した(図15(b))。
【0121】後述する処理を経て、最終的には、レジス
ト膜505の部分が図10に示したペースト透過用の開
口部130となり、そして、めっき膜510の部分がペ
ースト遮蔽膜110となる。
【0122】(2)ペースト遮蔽膜とメッシュとの接合 次いで、導電性下地板200の上に形成した混成膜51
5を、接合部周囲のメッシュを目止め膜30で絶縁被覆
したスクリーンの線径が30μmのメッシュ20Aの接
合部に当てて、Niめっき液槽に浸漬し、厚さ4μmの
Ni接合めっき膜155を、金属メッシュ20Aとペー
スト遮蔽膜となるめっき膜510の表面に析出させて両
者をめっき接合した(図15(c))。
【0123】(3)潤滑性めっき膜の形成 フッ素系樹脂の微粒子を分散したNiめっき液槽にスク
リーンを浸漬し、フッ素系樹脂の微粒子を含有した厚さ
2μmのNiめっき膜160をNi接合めっき膜155
の表面に析出させ、潤滑性の被覆膜を形成した(図15
(d))。
【0124】ここで、フッ素系樹脂の微粒子を含有する
Niめっき液には、粒径が0.5μm以下のポリテトラ
フロロエチレン粒を25vol%含有するめっき液を用
いた。無電解ニッケルめっき液におけるポリテトラフル
オロエチレンの微粒子の含有率は、25vol%から3
0vol%の範囲が好適であり、10vol%から40
vol%と範囲で効果があることが確認されている。即
ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有率を4
0vol%より多くすると、ペースト印刷時におけるス
キージと潤滑皮膜の接触摺動による摩耗が顕著になるこ
とが判明した。また、ポリテトラフルオロエチレンの微
粒子の含有率を10vol%より少なくすると、ペース
トがスクリーン側に持ち去れられるため、印刷後の膜厚
があまり増加しないことが判明した。
【0125】また、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子の含有率が10vol%以上の潤滑性皮膜は、ペース
ト用の溶剤との接触角度が3度以上あることが判明し
た。即ち、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子の含有
率が10vol%以上の潤滑性皮膜の上にペースト用の
溶剤を液滴した際、潤滑性皮膜とペースト用の溶剤の接
触角度は3度以上となり、潤滑性皮膜とペースト用の溶
剤の濡れ性が悪くなることが確認された。濡れ性が悪く
なることにより、ペーストと潤滑性皮膜の付着力が低下
し、潤滑性皮膜を有するペースト遮蔽膜からのペースト
の離れがよくなるものである。
【0126】(4)スクリーンの作製 その後、導電性下地板200をペースト遮蔽膜となる混
成膜515から剥離し、ペースト透過用の開口部に残存
するレジスト膜505を溶解除去し、30μm,50μ
m,70μm,90μm幅の開口部130を有するペー
スト遮蔽膜110を形成してスクリーンを作製した(図
15(e))。
【0127】ここで、表8を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0128】
【表8】
【0129】表8に示すように、実施例8についても、
実施例6と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0130】次に、図16を用いて、本発明の第9の実
施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製
造方法について説明する。なお、本実施形態による印刷
用スクリーンの断面構成の概要は、図10に示したもの
とほぼ同様であり、ペースト遮蔽膜と編込みメッシュの
接合状態は、図14に示したものとほぼ同様である。本
実施形態においては、ペースト遮蔽膜の製造工程が、図
15に示した製造工程と異なるものであるため、この相
違点であるペースト遮蔽膜の製造工程について説明す
る。
【0131】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離処理を施した後Ni電気めっき槽に浸漬
し、厚さ30μmのNiめっき膜520を形成した(図
16(a))。
【0132】次に、Niめっき膜520の表面に感光性
エッチングレジスト材を塗布・仮硬化して、幅が30μ
m,50μm,70μm,90μmのパターンを描いた
パターンを介し、露光と現像により,30μm,50μ
m,70μm,90μmの幅でエッチングレジスト膜5
25を除いた。エッチングにより幅が30μm,50μ
m,70μm,90μmの開口部530を形成した(図
16(b))。
【0133】次に、レジスト膜525を除去し、エッチ
ングによる開口部530にNiめっき膜520と同じ高
さまで樹脂膜535を充填し、導電性下地板200の上
にNiめっき膜520と樹脂膜535とから成る混成膜
層540を形成した(図16(c))。ここで、樹脂膜
535としては、エポキシ樹脂を使用している。
【0134】ここで、表9を用いて、本実施形態による
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の印
刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違に
ついて説明する。
【0135】
【表9】
【0136】表9に示すように、実施例9についても、
実施例8と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上が図
れたものである。
【0137】次に、図17を用いて、本発明の第10の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。なお、本実施形態による印
刷用スクリーンの断面構成の概要は、図10に示したも
のとほぼ同様である。
【0138】ここで、図17を用いて、本実施形態にお
ける編込みメッシュとペースト遮蔽膜の接合状態につい
て説明する。
【0139】図17に示すように、開口部130を有す
るペースト遮蔽膜110は、編込みメッシュ20Aに対
して、Ni接合めっき膜155により接合されている。
さらに、Ni接合めっき膜155の表面及びペースト遮
蔽膜110の表面には、潤滑性を有するNiめっき膜1
60が形成されている。
【0140】本実施形態のスクリーンを製造するには、
図15に示した工程において、図15(d)において説
明したフッ素系樹脂を分散したNiめっき液槽にスクリ
ーンを浸漬し、フッ素系樹脂の微粒子を含有した厚さ2
μmのNiめっき膜160をNi接合めっき膜155の
表面に析出させ、潤滑性の被覆膜を形成する工程を、図
15(e)における導電性下地板200を剥す工程の後
に実施することにより実現できるものである。
【0141】ここで、表10を用いて、本実施形態によ
る印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜と、従来の
印刷用スクリーンを用いて印刷した印刷膜の品質の相違
について説明する。
【0142】
【表10】
【0143】表10に示すように、実施例10について
も、実施例8と同様に、従来に比べて著しい膜質の向上
が図れたものである。
【0144】次に、図18及び図19を用いて、本発明
の第11の実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリー
ン及びその製造方法について説明する。最初に、図18
を用いて、本実施形態による印刷用スクリーンの断面構
成の概要について説明する。
【0145】スクリーン枠10は、500mm角であ
る。スクリーン枠10の底面側には、ステンレス線の編
込みメッシュ20Aが貼り付けられている。ステンレス
線の編込みメッシュ20Aの中央部は開口しており、こ
の開口部にペースト遮蔽膜110Aが貼り付けられてい
る。
【0146】ペースト遮蔽膜110Aは、300mm角
であり、印刷する厚膜ペーストが通過するためのビア形
成用の開口部170を有している。図示の例では、開口
部170は、開口径が50μmである。
【0147】編込みメッシュ20Aには、スクリーン枠
10との接合部より内周側で、かつ、ペースト遮蔽膜1
10Aとの接合部より外周側の部分に、目止め膜30が
形成されている。目止め膜30は、ペースト遮蔽膜11
0Aの開口部170以外の不要な部分から印刷用のペー
ストが透過しないようにするためのものである。
【0148】多層の基板や部品においては、その上下の
層間を電気的に接続するため、印刷基板となる焼結セラ
ミックスやセラミックグリーンシート等にドリリング、
パンチングあるいはレーザにより100μm径程度の微
細なスルーホールを開口し、スルーホールに対応する微
細な開口を配設した印刷用スクリーンを介して、導電ペ
ーストが基板のスルーホールに印刷充填されたビアが形
成される。本実施形態における開口径が50μmの開口
部170は、このビア形成に用いられるものである。
【0149】高密度多層基板においては配線の微細化が
進み、50μm以下の微細なビア径が必要となりつつあ
り、この場合に、本実施形態は好適なものである。
【0150】次に、図19を用いて、本発明の第11の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。
【0151】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離前処理を施した後、感光性めっきレジスト
材を塗布し、仮硬化して300mm角で50μm厚さの
レジスト膜を形成し、150mピッチで50μm径パタ
ーンを形成したホトマスクを介し、レジスト膜を露光・
現像し、50μm径で50μm高さの円柱状のレジスト
膜605を残した(図19(a))。
【0152】次に、導電性下地板200を電極として、
Ni電気めっき槽に浸漬し、導電性下地板200の表面
に電気めっきにより円柱状のレジスト膜605の余白部
に10μmの高さまでNiめっき膜610を電着析出さ
せた(図19(b))。
【0153】次に、ポリテトラフルオロエチレンの微粒
子を含む電解ニッケルめっき液に浸漬し、40μm厚さ
の新たな潤滑性を有するNiめっき膜615を形成し、
2層構成のNiめっき膜を形成した(図19(c))。
【0154】次に、導電性下地板200を剥離し、さら
に、めっきレジスト膜605を除去した(図19
(d))。
【0155】最後に、上下を反転して、微細な開口部1
70を有するペースト遮蔽膜を作製した(図19
(e))。
【0156】(2)スクリーンの作製 次に、図18に示したように、スクリーン枠10に貼り
付けたステンレス線のメッシュ20に、作製したペース
ト遮蔽膜110Aを接着する額縁状の余白を残して目止
め膜30を形成し、作製したペースト遮蔽膜110A
を、潤滑性めっき膜615を形成した面が印刷される基
板側となるように配設し、潤滑膜のない面(Niめっき
膜610の面)を接着剤で貼り付け、ペースト透過部に
重なるメッシュをカッター等を用いて切取り除去して微
細ビアの印刷形成用スクリーンを作製した。
【0157】本実施形態により作製したスクリーンを用
い、厚さ200μmのセラミックグリーンシートに形成
した50μm径のスルーホールに、Cu導電ペーストを
印刷充填してビアを形成したところ、本実施形態におい
ても、従来と同等の充填品質のビアが形成することがで
き、50μm径の微小なビアを容易に作製することがで
きる。
【0158】次に、図20を用いて、本発明の第12の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。なお、第12〜第16の実
施形態に示すスクリーンの全体構成は、図18に示した
ものと同様である。
【0159】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離前処理を施した後、感光性めっきレジスト
材を塗布し、仮硬化して300mm角で50μm厚さの
レジスト膜を形成した。150mピッチで50μm径パ
ターンを形成したホトマスクを介し、レジスト膜を露光
・現像し、上方での径が50μmで50μm高さの円柱
状のレジスト膜620を残した(図20(a))。
【0160】次に、導電性下地板200を電極としてN
i電気めっき槽に浸漬し、導電性下地板200の表面に
電気めっきにより円柱状のレジスト膜620の余白部に
10μm高さまでNiめっき膜625を電着析出させた
(図20(b))。
【0161】さらに、ポリテトラフルオロエチレンの微
粒子を含む電解ニッケルめっき液に浸漬し、40μm厚
さの新たな潤滑性を有するNiめっき膜630を形成
し、2層構成のめっき膜を形成した(c)。
【0162】次に、導電性下地板200を剥離し、さら
に、めっきレジスト膜620を除去した(図20
(d))。
【0163】そして、上下を反転して、微細な開口部1
70を有するペースト遮蔽膜110Aを作製した。最終
的には、円柱状のレジスト膜620がペースト透過の開
口部170となり、めっき膜625,630がペースト
遮蔽膜110Aとなる。
【0164】なお、スクリーンの作製工程は、図18に
示したものと同様である。
【0165】本実施形態においても、図19の実施形態
と同様に、従来と同等の充填品質のビアが形成すること
ができた。
【0166】次に、図21を用いて、本発明の第13の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。
【0167】(1)ペースト遮蔽膜の形成 ステンレス板を導電性下地板200とし、その表面にめ
っき膜の剥離前処理を施した後、感光性めっきレジスト
材を塗布し、仮硬化して300mm角で15μm厚さの
レジスト膜を形成した。さらに、150mピッチで10
0μm径パターンを形成したホトマスクを介し、レジス
ト膜を露光・現像し、100μm径で15μm高さの円
柱状のレジスト膜640を残した。次に、その上に、感
光性めっきレジスト材を塗布し、仮硬化して15μm厚
さのレジスト膜を形成した。そして、150mピッチで
75μm径パターンを形成したホトマスクを介し、レジ
スト膜を露光・現像し、75μm径で15μm高さの円
柱状のレジスト膜645を残した。さらにまた、レジス
ト膜を塗布・露光・現像し、50μm径で15μm高さ
の円柱状のレジスト膜650を、円柱状のレジスト膜6
45の上にを残し、上に行くに従って小径となる円柱状
レジスト膜655を形成した(図21(a))。
【0168】次に、導電性下地板200を電極としてN
i電気めっき槽に浸漬し、導電性下地板200の表面に
電気めっきにより円柱状のレジスト膜645の15μm
高さまでNiめっき膜660を電着析出させた(図21
(b))。
【0169】さらに、ポリテトラフルオロエチレンの微
粒子を含む電解ニッケルめっき液に浸漬し、40μm厚
さの新たな潤滑性を有するNiめっき膜665を形成
し、2層構成のめっき膜を形成した(図21(c))。
【0170】次に、導電性下地板200を剥離し、さら
に、めっきレジスト膜640,645,650を除去し
た(図21(d))。
【0171】最後に、上下を反転して、微細な開口部1
70を有するペースト遮蔽膜110Aを作製した。最終
的には、円柱状のレジスト膜655がペースト透過の開
口部170となり、めっき膜660,665がペースト
遮蔽膜110Aとなる。
【0172】なお、スクリーンの作製の工程は、図18
の工程と同様である。
【0173】本実施形態によれば、図19の実施形態と
同様にして、50μm径の微小なビアを容易に作製する
ことができる。
【0174】次に、図22を用いて、本発明の第14の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。なお、本実施形態は、図1
9に示す実施形態とペースト用潤滑性皮膜の形成の工程
が相違しているため、この工程について説明する。
【0175】(2)ペースト用潤滑性皮膜の形成 次に、円柱状レジスト膜605の一部を溶解除去し、下
地板200側の一部のレジスト膜605Aを、膜厚5〜
10μmだけ残した。さらに、ポリテトラフルオロエチ
レンの微粒子を含む無電解ニッケルめっき液に浸漬し、
2μm厚さの潤滑性を有するNiめっき皮膜670を、
Niめっき膜610Aの表面に形成した(図22
(c))。
【0176】次に、導電性下地板200からこの上に形
成しためっき膜610Aを剥がした(図22(d))。
【0177】最後に、開口部170に一部残存するレジ
スト膜605Aを溶解除去し、ペースト遮蔽膜110A
の基板側の面と露出面及び開口部170の内壁面にペー
スト用潤滑性皮膜を形成したペースト遮蔽膜110Aを
作製した(図22(e))。
【0178】本実施形態によっても、図19に示した実
施形態と同様に、50μm径の微小なビアを容易に作製
することができる。
【0179】次に、図23を用いて、本発明の第15の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。なお、本実施形態は、図2
0に示す実施形態とペースト用潤滑性皮膜の形成の工程
が相違しているため、この工程について説明する。
【0180】(2)ペースト用潤滑性皮膜の形成 次に、円柱状レジスト膜620の一部を溶解除去し、下
地板200側の一部のレジスト膜620Aを、膜厚5〜
10μmだけ残した。さらに、ポリテトラフルオロエチ
レンの微粒子を含む無電解ニッケルめっき液に浸漬し、
2μm厚さの潤滑性を有するNiめっき皮膜675を、
Niめっき膜625Aの表面に形成した(図23
(c))。
【0181】次に、導電性下地板200からこの上に形
成しためっき膜625Aを剥がした(図23(d))。
【0182】最後に、開口部170に一部残存するレジ
スト膜620Aを溶解除去し、ペースト遮蔽膜110A
の基板側の面と露出面及び開口部170の内壁面にペー
スト用潤滑性皮膜675を形成したペースト遮蔽膜11
0Aを作製した(図23(e))。
【0183】本実施形態によっても、図19に示した実
施形態と同様に、50μm径の微小なビアを容易に作製
することができる。
【0184】次に、図24を用いて、本発明の第16の
実施形態による厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその
製造方法について説明する。なお、本実施形態は、図2
0に示す実施形態とペースト用潤滑性皮膜の形成の工程
が相違しているため、この工程について説明する。
【0185】(2)ペースト用潤滑性皮膜の形成 次に、円柱状レジスト膜655の一部を溶解除去し、下
地板200側の一部のレジスト膜640を残した。さら
に、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子を含む無電解
ニッケルめっき液に浸漬し、2μm厚さの潤滑性を有す
るNiめっき膜680を、Niめっき膜660Aの表面
に形成した(図24(c))。
【0186】次に、導電性下地板200からこの上に形
成しためっき膜660Aを剥がした(図24(d))。
【0187】最後に、開口部170に一部残存するレジ
スト膜640を溶解除去し、ペースト遮蔽膜110Aの
基板側の面と露出面及び開口部170の内壁面にペース
ト用潤滑性皮膜680を形成したペースト遮蔽膜110
Aを作製した(図24(e))。
【0188】本実施形態によっても、図19に示した実
施形態と同様に、50μm径の微小なビアを容易に作製
することができる。
【0189】
【発明の効果】本発明によれば、厚膜ペースト印刷用ス
クリーンの印刷された膜の膜厚が厚くなるように製造で
き、熱処理後の断線を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンの断面構成の概要説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンの部分断面を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンのペースト透過部の製造における各工程
を模式的に示した断面図である。
【図4】従来の印刷スクリーンによるペースト印刷にお
けるスクリーン離れ時のペーストの持ち去りの説明図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンのペースト透過部の製造における各工程
を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンのペースト透過部の製造における各工程
を模式的に示した断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンの部分断面を示す拡大斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンのペースト透過部の製造における各工程
を模式的に示した断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態による厚膜ペースト印
刷用スクリーンのペースト透過部の製造における各工程
を模式的に示した断面図である。
【図10】本発明の第6の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの断面構成の概要説明図である。
【図11】本発明の第6の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの部分断面を示す拡大斜視図である。
【図12】本発明の第6の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示し
た断面図である。
【図13】本発明の第7の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示し
た断面図である。
【図14】本発明の第8の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの部分断面を示す拡大斜視図である。
【図15】本発明の第8の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示し
た断面図である。
【図16】本発明の第9の実施形態による厚膜ペースト
印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示し
た断面図である。
【図17】本発明の第10の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの部分断面を示す拡大斜視図であ
る。
【図18】本発明の第11の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの断面構成の概要説明図である。
【図19】本発明の第11の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【図20】本発明の第12の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【図21】本発明の第13の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【図22】本発明の第14の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【図23】本発明の第15の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【図24】本発明の第16の実施形態による厚膜ペース
ト印刷用スクリーンの製造における各工程を模式的に示
した断面図である。
【符号の説明】
10…スクリーン枠 20,20A…編込みメッシュ 30…目止め膜 100…スクリーンのペースト透過部 110,110A…ペースト遮蔽膜 120,120’…遮蔽膜支持材 130,170…開口部 140…ペースト潤滑性膜 150…潤滑性を有するNi接合めっき膜 155…Ni接合めっき膜 160…潤滑性を有するNiめっき膜 200…導電性板 205,230,405,430,505,605,6
20,640,645,650,655…レジスト膜 215,235,260,280,410,435,5
10,520,610,625,660…Niめっき膜 225,275…金属皮膜 245,295,450,615,630,665,6
70,675,680…潤滑性を有するNiめっき膜 265,415,535…樹脂膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 明弘 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に形成される回路パターンに応じ
    た開口部を有するペースト遮蔽膜と、このペースト遮蔽
    膜を支持する遮蔽膜支持材とからなり、上記ペースト遮
    蔽膜の上記開口部を透過して厚膜ペーストを基板表面に
    印刷して回路パターンを形成する厚膜ペースト印刷用ス
    クリーンにおいて、 上記遮蔽膜支持材は、上記開口部に対応した位置におい
    て、上記基板表面と平行であるとともに、上記開口部の
    上面と接して、上記開口部を横切るように配設されてい
    る柱状部を備え、 さらに、少なくとも上記開口部の内壁面と、上記ペース
    ト遮蔽膜の基板側の表面と、上記開口部に配設した上記
    柱状物の底面とに、上記厚膜ペーストに対して潤滑性の
    ある皮膜を有することを特徴とする厚膜ペースト印刷用
    スクリーン。
  2. 【請求項2】請求項1記載の厚膜ペースト印刷用スクリ
    ーンにおいて、 上記柱状部の断面形状を矩形としてことを特徴とする厚
    膜ペースト印刷用スクリーン。
  3. 【請求項3】請求項1記載の厚膜ペースト印刷用スクリ
    ーンにおいて、 上記柱状部の断面形状を半円形として、その凸面側が上
    記開口部側に向いていることを特徴とする厚膜ペースト
    印刷用スクリーン。
  4. 【請求項4】基板表面に形成される回路パターンに応じ
    た開口部を有するペースト遮蔽膜と、このペースト遮蔽
    膜を支持する金属性の編込みメッシュとからなり、上記
    ペースト遮蔽膜の上記開口部を透過して厚膜ペーストを
    基板表面に印刷して回路パターンを形成する厚膜ペース
    ト印刷用スクリーンにおいて、 少なくとも上記編込みメッシュの表面に、ペーストに対
    して潤滑性のある皮膜を有することを特徴とする厚膜ペ
    ースト印刷用スクリーン。
  5. 【請求項5】基板表面に形成される回路パターンに応じ
    た開口部を有するペースト遮蔽膜と、このペースト遮蔽
    膜を支持する遮蔽膜支持材とからなり、上記ペースト遮
    蔽膜の上記開口部を透過して厚膜ペーストを基板表面に
    印刷して回路パターンを形成する厚膜ペースト印刷用ス
    クリーンの製造方法において、 上記回路パターンに応じて有機材を配設し、この有機材
    以外の位置に金属膜を配設して、上記ペースト遮蔽膜の
    基材を形成し、 上記有機材の上に、上記有機材を横切るようにスリット
    状の柱状部を配設して上記遮蔽膜支持材を形成し、 上記開口部に対応する位置における上記有機材を除去し
    た後、潤滑性を有する皮膜を形成し、 さらに、残りの有機材を除去して、上記ペースト遮蔽膜
    と上記遮蔽膜支持材からなるスクリーンのペースト透過
    部を形成することを特徴とする厚膜ペースト印刷用スク
    リーンの製造方法。
JP8426397A 1997-04-03 1997-04-03 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法 Pending JPH10278445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8426397A JPH10278445A (ja) 1997-04-03 1997-04-03 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8426397A JPH10278445A (ja) 1997-04-03 1997-04-03 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10278445A true JPH10278445A (ja) 1998-10-20

Family

ID=13825574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8426397A Pending JPH10278445A (ja) 1997-04-03 1997-04-03 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10278445A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105282996A (zh) * 2014-07-23 2016-01-27 日本梅克特隆株式会社 多层印刷电路板的制造方法
JP2016129954A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 ミタニマイクロニクス株式会社 スクリーンマスク、スクリーン印刷装置、及びスクリーン印刷方法及び印刷物の製造方法
JP2017213783A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 太陽誘電株式会社 メッシュ一体型メタルマスク
CN115816994A (zh) * 2022-12-16 2023-03-21 江苏盛矽精密技术有限公司 太阳能光伏电池印刷钢版

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105282996A (zh) * 2014-07-23 2016-01-27 日本梅克特隆株式会社 多层印刷电路板的制造方法
CN105282996B (zh) * 2014-07-23 2019-10-18 日本梅克特隆株式会社 多层印刷电路板的制造方法
JP2016129954A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 ミタニマイクロニクス株式会社 スクリーンマスク、スクリーン印刷装置、及びスクリーン印刷方法及び印刷物の製造方法
JP2017213783A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 太陽誘電株式会社 メッシュ一体型メタルマスク
CN115816994A (zh) * 2022-12-16 2023-03-21 江苏盛矽精密技术有限公司 太阳能光伏电池印刷钢版

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8124880B2 (en) Circuit board and method for manufacturing thereof
KR100941570B1 (ko) 인쇄 회로 기판의 제조방법
US5985521A (en) Method for forming electrically conductive layers on chip carrier substrates having through holes or via holes
KR20110004306A (ko) 프린트 배선 기판 및 그 제조 방법
JP4312758B2 (ja) 配線基板の製造方法、配線基板の中間製品
KR101126128B1 (ko) 지그 일체형 마스크 및 그 제조방법
US3200020A (en) Method of making a weldable printed circuit
JPH10278444A (ja) 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法
JPH10278445A (ja) 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法
JPH1111033A (ja) 厚膜ペースト印刷用スクリーン及びその製造方法
JPH0590209A (ja) 配線パターンの構造および配線パターンの形成方法
JP3172509B2 (ja) 配線基板集合体の製造方法
DE69023816T2 (de) Verfahren zur Herstellung gedruckter Schaltungsplatten.
TWI752441B (zh) 印刷配線板的製造方法
KR20090071494A (ko) 프린트 배선 기판의 제조 방법
JP2009117721A (ja) 配線基板、回路基板、これらの製造方法
KR100470272B1 (ko) 금속막 스크린마스크의 제조방법
JPH0243356B2 (ja)
JPH115289A (ja) 印刷用スクリーンの作製装置とこれを用いるスクリーンの製造方法
JP4705972B2 (ja) プリント配線板及びその製造方法
JPH10272754A (ja) 印刷用スクリーン及び該印刷用スクリーンの製造方法
CN114883252B (zh) 基板电镀方法、基板、显示面板、显示装置及电子设备
JP7125534B1 (ja) 印刷用メタルマスク
JPH05229091A (ja) スクリーン印刷用のスクリーンマスク及びその製造方法
KR100275372B1 (ko) 회로기판 제조방법