JPH10274284A - ダンパー機構、及びトルクコンバータのロックアップクラッチ - Google Patents

ダンパー機構、及びトルクコンバータのロックアップクラッチ

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JPH10274284A
JPH10274284A JP7792297A JP7792297A JPH10274284A JP H10274284 A JPH10274284 A JP H10274284A JP 7792297 A JP7792297 A JP 7792297A JP 7792297 A JP7792297 A JP 7792297A JP H10274284 A JPH10274284 A JP H10274284A
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JP
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cylindrical wall
wall
rotating member
clutch
cylindrical
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JP7792297A
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Inventor
Mamoru Okubo
護 大久保
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Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパー機構を簡素化する。 【解決手段】 ロックアップクラッチ8は、ピストン2
1とドリブンプレート23と板ばね24とローラ25と
を備えている。ピストン21は外周側突出部21bを有
している。ドリブンプレート23は、外周側突出部21
bに隙間をあけて対向し回転方向に弧状に延びる筒状部
23bを有し、ピストン21に相対回転可能に配置され
ている。板ばね24は、外周側突出部21bと筒状部2
3bとの間でピストン21に相対回転不能に係止され、
外周側突出部21bに当接する第1部分35と筒状部2
3bに接近する第2部分とが交互になるように波形状を
有し、回転方向に弧状に延びる。複数のローラ25は、
第1部分35と筒状部23bとの間で両者に当接して配
置され、筒状部23bと板ばね24との間で転がりなが
ら回転方向に移動可能になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ダンパー機構は、トルクを伝
達するとともに、捩じり振動を減衰するためのダンパー
機能を有しており、たとえば車輌の動力伝達経路に用い
られる。ダンパー機構は、車輌においては、クラッチ装
置のクラッチディスクやフライホイール、に組み込まれ
る。また、トルクコンバータ内のロックアップクラッチ
にも捩じり振動を減衰するためのダンパー機構が用いら
れる。
【0002】ダンパー機構は、一般に、コイルスプリン
グからなる弾性連結部材と、弾性連結部材が圧縮される
際に摩擦抵抗(ヒステリシス)を発生するための摩擦抵
抗発生機構とから構成されている。摩擦抵抗発生機構
は、複数のプレート部材と弾性付勢部材とを含んでい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のようにコイルス
プリングを用いたダンパー機構では、コイルスプリング
と摩擦抵抗発生機構とが別々に設けられているため、全
体の構造が複雑になっている。本発明の目的は、ダンパ
ー機構の構造を簡素化することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のダンパ
ー機構は、トルクを伝達するとともに、捩じり振動を減
衰するためのダンパー機能を有する。ダンパー機構は、
第1回転部材と第2回転部材と板ばねと複数の転動体と
を備えている。第1回転部材は回転方向に弧状に延びる
第1壁を有する。第2回転部材は、第1壁に隙間をあけ
て対向し回転方向に弧状に延びる第2壁を有し、第1回
転部材に相対回転可能に配置されている。板ばねは第1
壁と第2壁との間で第1回転部材に相対回転不能に係止
され、第1壁に当接する第1部分と第2壁に接近する第
2部分とが交互になるように波形状であり円周方向に弧
状に延びる。複数の転動体は、第1部分と第2壁との間
で両者に当接して配置され、第2壁と板ばねとの間で転
がりながら回転方向に移動可能である。
【0005】請求項1に記載のダンパー機構では、第1
回転部材にトルクが入力されると、第1壁に係止された
板ばねが各複数の転動体を回転方向に押し、その結果複
数の転動体から第2回転部材にトルクが伝達される。第
1回転部材に捩じり振動が入力されると、第1回転部材
と第2回転部材との間に相対回転が生じる。このとき、
複数の転動体は第2壁と板ばねとの間で転がりながら回
転方向に移動を行う。そのため、複数の転動体により板
ばねが弾性変形させられ、所定の捩じり特性が得られ
る。捩じり角度が大きくなるにつれて、板ばねの弾性変
形量は大きくなり、その結果、複数の転動体と第2壁の
間の摩擦抵抗が大きくなる。
【0006】このダンパー機構では、円周方向に弧状に
延びる板ばねと複数の転動体とを用いた簡単な構造によ
り、従来の弾性連結部材及び摩擦抵抗発生機構と同様の
特性を実現できる。すなわち、ダンパー機構は、従来に
比べて大幅に簡素化されている。請求項2に記載のダン
パー機構はトルクを伝達するともに捩じり振動を減衰す
るための機構であり、第1回転部材と第2回転部材と複
数の板ばねと複数の転動体とを備えている。第1回転部
材は、回転方向に延びる第1筒状壁を有する。第2回転
部材は、第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒状壁
を有し、第1回転部材に相対回転可能に配置されてい
る。複数の板ばねは、第1筒状壁と第2筒状壁との間で
第1回転部材に相対回転不能に係止され、第1筒状壁に
当接する第1部分と第2筒状壁に接近する第2部分とが
交互になるような波形状であり円周方向に弧状に延び
る。複数の転動体は、第1部分と前記第2筒状壁との間
で両者に当接して配置され、第2筒状壁と板ばねとの間
で転がりながら回転方向に移動可能である。
【0007】請求項2に記載のダンパー機構では、第1
回転部材にトルクが入力されると、第1筒状壁に係止さ
れた板ばねが各複数の転動体を回転方向に押し、その結
果複数の転動体から第2回転部材にトルクが伝達され
る。第1回転部材に捩じり振動が入力されると、第1回
転部材と第2回転部材との間に相対回転が生じる。この
とき、複数の転動体は第2筒状壁と板ばねとの間で転が
りながら回転方向に移動を行う。そのため、複数の転動
体により板ばねが弾性変形させられ、所定の捩じり特性
が得られる。捩じり角度が大きくなるにつれて、板ばね
の弾性変形量は大きくなり、その結果、複数の転動体と
第2筒状壁の間の摩擦抵抗が大きくなる。
【0008】このダンパー機構では、円周方向に弧状に
延びる板ばねと複数の転動体とを用いた簡単な構造によ
り、従来の弾性連結部材及び摩擦抵抗発生機構と同様の
特性を実現できる。すなわち、ダンパー機構は、従来に
比べて大幅に簡素化されている。請求項3に記載のロッ
クアップクラッチは、フロントカバーとタービンとを有
するトルクコンバータに用いられ、クラッチ機構とダン
パー機構とを備えている。クラッチ部は、フロントカバ
ーとタービンとを機械的に連結可能である。ダンパー機
構は、回転方向に延びる第1筒状壁を有する第1回転部
材と、第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒状壁を
有し第1回転部材に相対回転可能に配置された第2回転
部材と、第1筒状壁と第2筒状壁との間で第1回転部材
に相対回転不能に係止され第1筒状壁に当接する第1部
分と第2筒状壁に接近する第2部分とが交互になるよう
な波形状であり円周方向に弧状に延びる。複数の転動体
は、第1部分と第2筒状壁との間で両者に当接して配置
され第2筒状壁と板ばねとの間で転がりながら回転方向
に移動可能である。
【0009】請求項3に記載のロックアップクラッチで
は、クラッチ機構が連結されて例えば第1回転部材にト
ルクが入力されると、第1筒状壁に係止された板ばねが
各複数の転動体を回転方向に押し、その結果複数の転動
体から第2回転部材にトルクが伝達される。トルクは第
2回転部材からトルクコンバータ側に出力される。例え
ば第1回転部材に捩じり振動が入力されると、ダンパー
機構の第1回転部材と第2回転部材との間に相対回転が
生じる。このとき、複数の転動体は第2筒状壁と板ばね
との間で転がりながら回転方向に移動を行う。そのた
め、複数の転動体により板ばねが弾性変形させられ、所
定の捩じり特性が得られる。捩じり角度が大きくなるに
つれて、板ばねの弾性変形量は大きくなり、その結果、
複数の転動体と第2筒状壁の間の摩擦抵抗が大きくな
る。
【0010】このロックアップクラッチでは、円周方向
に弧状に延びる板ばねと複数の転動体とを用いた簡単な
構造により、従来の弾性連結部材及び摩擦抵抗発生機構
と同様の特性を実現できる。すなわち、従来のロックア
ップクラッチに比べて大幅に簡素化されている。請求項
4に記載のロックアップクラッチは、フロントカバーと
タービンとを有するトルクコンバータに用いられ、ピス
トンとドリブン部材と複数の板ばねと複数の転動体とを
備えている。ピストンはフロントカバーに連結可能であ
り、外周部に軸方向に延びる第1筒状壁を有する。ドリ
ブン部材は、第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒
状壁を有しピストンに相対回転可能に配置され、タービ
ンにトルクを出力可能である。複数の板ばねは、第1筒
状壁と第2筒状壁との間で第1回転部材に相対回転不能
に係止され第1筒状壁に当接する第1部分と第2筒状壁
に接近する第2部分とが交互になるような波形状であり
円周方向に弧状に延びる。複数の転動体は、第1部分と
第2筒状壁との間で両者に当接して配置され第2筒状壁
と板ばねとの間で転がりながら回転方向に移動可能であ
る。
【0011】請求項3に記載のロックアップクラッチで
は、クラッチ部が連結されて例えば第1回転部材にトル
クが入力されると、第1筒状壁に係止された板ばねが各
複数の転動体を回転方向に押し、その結果複数の転動体
から第2回転部材にトルクが伝達される。トルクは第2
回転部材からトルクコンバータ側に出力される。例えば
第1回転部材に捩じり振動が入力されると、第1回転部
材と第2回転部材との間に相対回転が生じる。このと
き、複数の転動体は第2筒状壁と板ばねとの間で転がり
ながら回転方向に移動を行う。そのため、複数の転動体
により板ばねが弾性変形させられ、所定の捩じり特性が
得られる。捩じり角度が大きくなるにつれて、板ばねの
弾性変形量は大きくなり、その結果、複数の転動体と第
2筒状壁の間の摩擦抵抗が大きくなる。
【0012】このロックアップクラッチでは、円周方向
に弧状に延びる板ばねと複数の転動体とを用いた簡単な
構造により、従来の弾性連結部材及び摩擦抵抗発生機構
と同様の特性を実現できる。すなわち、従来のロックア
ップクラッチに比べて大幅に簡素化されている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態が採
用されたトルクコンバータ1を示している。ここでは、
O−Oがトルクコンバータ1の回転軸線であり、図1の
左側にエンジン(図示せず)が配置され、図1の右側に
トランスミッション(図示せず)が配置されている。図
2のR1 方向がエンジンの回転方向(正側)であり、R
2 方向が反対側方向である。
【0014】トルクコンバータ1は、エンジンのクラン
クシャフトからトランスミッションのメインドライブシ
ャフト40にトルクを伝達するための機構であり、エン
ジン側のクランクシャフトに連結されるフロントカバー
4と、3種の羽根車(インペラ5,タービン6,ステー
タ7)からなるトルクコンバータ本体と、ロックアップ
クラッチ8とから構成されている。フロントカバー4と
インペラ5のインペラシェル10とは外周部で溶接さ
れ、両者により作動油室を形成している。この作動油室
内には、トルクコンバータ1のトルク伝達を行うための
作動油が充填されている。
【0015】インペラ5は、インペラシェル10と、イ
ンペラシェル10の内側に固定された複数のインペラブ
レード11とから主に構成されている。タービン6は、
作動油室内でインペラ5と対向するように配置されてお
り、主にタービンシェル12と、タービンシェル12に
固定された複数のタービンブレード13と、タービンシ
ェル12の内周側に固定されたタービンハブ14とから
構成されている。タービンハブ14の内周は、トランス
ミッション側から延びるメインドライブシャフト40に
トルク伝達可能なように連結されている。
【0016】ステータ7は、インペラ5とタービン6の
半径方向内側間に配置されており、ステータキャリア1
6と、ステータキャリア16の外周面に固定された複数
のステータブレード17とから構成されている。ステー
タキャリア16は、ワンウェイクラッチ18を介してト
ランスミッションのハウジングに固定された固定シャフ
ト41に取り付けられている。
【0017】次に、本発明の一実施形態であるロックア
ップクラッチ8について説明する。ロックアップクラッ
チ8は、フロントカバー4のトルクを機械的に出力側部
材(タービン6)に伝達するための装置である。すなわ
ちロックアップクラッチ8がオンされた状態では、トル
クコンバータ本体における作動油を介してのトルク伝達
は行われない。ロックアップクラッチ8は、前述のクラ
ッチ機能に加えて捩じり振動や連結ショックを吸収する
ためのダンパー機能を有するダンパー機構である。
【0018】ロックアップクラッチ8は、フロントカバ
ー4とタービン13との間に形成された空間に配置され
ている。ロックアップクラッチ8は、主に、ピストン2
1とドリブン係合部22とドリブンプレート23と板ば
ね24とローラ25とから構成されている。ピストン2
1(第1回転部材)はトルクコンバータ1内の作動油室
の油圧を制御することで、フロントカバー4側に接近し
て連結しあるいはフロントカバー4から離反して連結解
除する部材である。すなわちピストン21はフロントカ
バー4とともにクラッチ機構を構成している。ピストン
21は、ロックアップクラッチ連結状態でトルクを入力
する入力側部材として機能する。ピストン21は円板状
の部材であり、内周側突出部21aを有している。内周
側突出部21aはトランスミッション側(図1の右側)
に延び、タービンハブ14の外周面に相対回転自在にか
つ軸方向に相対移動可能に支持されている。ピストン2
1の外周部のエンジン側の面には、フロントカバー4の
平坦な環状摩擦面に対向する位置に環状の摩擦フェーシ
ング31が接着されている。ピストン21の外周端に
は、トランスミッション側に延びる外周側突出部21b
(第1壁、第1筒状壁)が形成されている。外周側突出
部21bは環状に形成され、筒状の壁を形成している。
外周側突出部21bはフロントカカバー4の外周側の環
状の壁4aに近接している。
【0019】次に、ピストン21とともにロックアップ
クラッチ8のダンパー機構を構成するドリブン係合部2
2、ドリブンプレート23、板ばね24、ローラ25に
ついて説明する。これらの部材は、フロントカバー4の
外周部とタービン6の外周部との間に配置されている。
ドリブン係合部22は、タービンシェル12の背面外周
部に固定された環状の部材である。ドリブン係合部22
は、タービンシェル12に溶接された環状の溶接部22
aと、溶接部22aの外周端からエンジン側に延びる筒
状部22bとから構成されている。筒状部22bは、ピ
ストン21の外周側突出部21bとほぼ同じ半径方向位
置に設けられている。筒状部22bには、円周方向の複
数箇所において半径方向内側に凹む凹部22cが形成さ
れている。凹部22cは、内周側から見れば内周側に突
出した凸部である。ドリブンプレート23(第2回転部
材)は、ドリブン係合部22に相対回転不能にかつ軸方
向には移動可能に係合する部材であり、ドリブン係合部
22とともにロックアップクラッチ8の出力側部材とし
て機能する。ドリブンプレート23は環状の部材であ
り、内周側から外周側にかけて第1円板状部23a、筒
状部23b及び第2円板状部23cを有している。第1
円板状部23aは、ピストン21の外周部のトランスミ
ッション側に近接して配置されている。筒状部23b
(第2壁、第2筒状壁)は第1円板状部23aの外周端
からトランスミッション側に延びている。筒状部23b
とピストン21の外周側突出部21bとの間には環状の
空間が確保されている。第2円板状部23cは、筒状部
23bのトランスミッション側端部から外周側に延び外
周側突出部21bと筒状部22bとの間に配置されてい
る。第2円板状部23cの外周端部には、円周方向に並
んだ複数の係合部23dが形成されている。係合部23
dはトランスミッション側に延び、筒状部22bの凹部
22c内に挿入されている。係合部23dの円周方向両
端は凹部22cの円周方向両端に当接している。この係
合により、ドリブンプレート23はドリブン係合部22
に相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に係止されてい
ることになる。
【0020】外周側突出部21bと筒状部23bとの間
には、板ばね24とローラ25とが配置されている。板
ばね24は、図2から明らかなように、外周側突出部2
1bと筒状部23bとの間で両壁に交互に接近する部分
があるような波形状になっている。板ばね24は、円周
方向にたとえば3分割されており、各分割弧状部分の両
端34は、半径方向外側に延び、外周側突出部21bに
形成された切欠き21c内に挿入されている。この係合
により、板ばね24はピストン21とともに回転する。
図2の自由状態において、板ばね24の第1部分35
(外周側突出部21bに接近する部分)は外周側突出部
21bに当接しており、第2部分36(筒状部23bに
接近する部分)は筒状部23bに当接している。板ばね
24は半径方向に圧縮されており、各部分において外周
側突出部21bと筒状部23bにイニシャル荷重を与え
ている。第1部分35と筒状部23bとの間にはローラ
25が配置されている。ローラ25(転動体)は、トル
クコンバータ1の回転軸線と平行に延びる円柱形状の部
材であり、板ばね24とほぼ同じ軸方向長さを有してい
る。ローラ25は、第1部分35と筒状部23bとに当
接しており、両部材間で円周方向に転がりながら移動可
能となっている。
【0021】ピストン21の外周部で摩擦フェーシング
31より内周側には複数のストッパーピン33が固定さ
れている。ストッパーピン33のトランスミッション側
端は、ドリブンプレート23の円板状部23aに形成さ
れた切欠き23e内を貫通している。切欠き23eは、
図2から明らかなように、円周方向に弧状に長く延びる
切欠きである。この切欠き23e内をストッパーピン3
3が移動可能な範囲が、ロックアップクラッチ8のダン
パー機構の最大捩じり角度となっている。図2に示す自
由状態において、ストッパーピン33は切欠き23e内
で円周方向中間位置からR1 側に変位して配置されてい
る。ストッパーピン33と切欠き23eのR2 側端との
角度θ1 は約35°であり、ストッパーピン33と切欠
き23eのR1 側端との間の角度θ2 は約15°であ
る。θ1 とθ2 とを合わせて50°以上であることが望
ましい。また、θ2 はθ1 の3分の2程度であることが
望ましい。
【0022】板ばね24において、第1部分35は各第
2部分36間において円周方向中間部からR2 側に変位
して配置されている。すなわち、各ローラ25は、両側
の第2部分36間において円周方向中間部からR2 側に
変位して配置されている。他の表現を用いると、ローラ
25とそのR1 側の第2部分36との間の角度θ3 は、
ローラ25とそのR2 側の第2部分36との間の角度θ
4 より大きくなっている。θ1 ,θ2 θ3 ,θ4 の関係
は、ロックアップクラッチ8のダンパー機構の捩じり角
度が最大になった時点(すなわちストッパーピン33が
切欠き23eの円周方向端部に当接した時点)でローラ
25が第2部分36の頂点を越えて反対側に移動しない
ように設定されている。
【0023】次に、トルクコンバータ1の動作について
説明する。エンジン側のクランクシャフトからのトルク
は、図示しない部材を介してフロントカバー4に入力さ
れる。このトルクはインペラシェル10に伝達される。
これにより、インペラ5が回転し、作動油がインペラ5
からタービン6へと流れる。この作動油の流れによりタ
ービン6は回転し、タービン6のトルクはタービンハブ
14を介してメインドライブシャフト40に出力され
る。
【0024】トルクコンバータ1の速度比が上がり、メ
インドライブシャフト40が所定の回転速度になると、
ピストン21とフロントカバー4との隙間の作動油がメ
インドライブシャフト40の内部を通ってドレンされ
る。この結果、油圧差によりピストン21がフロントカ
バー4に押し付けられ、摩擦フェーシング31がフロン
トカバー4の摩擦面に圧接される。これにより、フロン
トカバー4のトルクは、ロックアップクラッチ8を介し
てタービン6に伝達される。すなわち、フロントカバー
4とタービン6とが機械的に連結される。
【0025】ロックアップクラッチ8におけるトルク伝
達について説明する。入力側部材としてのピストン21
からのトルクは、板ばね24に伝達され、さらにローラ
25を介してドリブンプレート23に伝達される。ドリ
ブンプレート23のトルクは、ドリブン係合部22を介
してタービンシェル12に出力される。エンジン側から
トルク変動が入力されると、ロックアップクラッチ8に
おけるダンパー機構が作動して、振動を吸収・減衰す
る。
【0026】ロックアップクラッチ8における捩じり振
動伝達時の動作を詳細に説明する。ここでは、図2の自
由状態から、ピストン21を他の部材に固定して、それ
に対してドリブンプレート23に捩じっていく動作とし
て説明する。ドリブンプレート23がR1 側に捩じれる
と、ローラ25は板ばね24と筒状部23bとの間で転
がりながらR1 側に移動していく。ローラ25が板ばね
24を弾性変形させることで、板ばね24からローラ2
5へ作用する力が大きくなっていく。したがって、板ば
ね24と筒状部23bとの間で生じる摩擦抵抗が徐々に
大きくなっていく。ここでは、ローラ25とR1 側の第
2部分36までの距離が比較的長く確保されているた
め、捩じり角度の小さな範囲(たとえば20度くらいま
で)には大きな摩擦抵抗は発生しない。また、ローラ2
5は転がり運動を行っているため、極端に大きな摩擦抵
抗は発生しにくい。捩じり角度が大きくなると、比較的
大きな摩擦抵抗(ヒステリシストルク)が発生する。ド
リブンプレート21がR2 側に捩じれた場合には、ロー
ラ25とR2 側の第2部分36との距離が比較的短いた
め、捩じり角度がたとえば12度くらいになると比較的
大きな摩擦抵抗が発生する。
【0027】以上に説明したように、ロックアップクラ
ッチ8に組み込まれたこのダンパー機構は、板ばね24
と複数のローラ25とにより簡単で小型化した構造を実
現している。特に、このダンパー機構は、従来の弾性連
結部材と摩擦抵抗発生機構からなるダンパー機構に比べ
て大幅に小型化及び簡素化している。特に、軸方向及び
半径方向の寸法は従来のダンパー機構に比べて大幅に短
縮されている。また、円周方向に弧状に延びる板ばね2
4を用いることにより、従来のコイルスプリング等では
得られにくい低剛性・広捩じり角度の特性が得られる。
【0028】このダンパー機構は、トルクコンバータの
ロックアップクラッチにおいては、フロントカバー外周
部とタービン外周部との間に設けられた空間を利用する
ことができ、余分なスペースを必要とすることがない。
しかし、このダンパー機構はトルクコンバータのロック
アップクラッチのみに限定されない。ダンパー機構は他
の動力伝達装置に組み込まれて用いられてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るダンパー機構では、円周方
向に弧状に延びる板ばねと複数の転動体とを用いた簡単
な構造により、従来の弾性連結部材及び摩擦抵抗発生機
構と同様の特性を実現できる。すなわち、ダンパー機構
は、従来に比べて大幅に簡素化されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのロックアップクラ
ッチが用いられたトルクコンバータの縦断面概略図。
【図2】ロックアップクラッチのダンパー機構を示す一
部を省略した平面図。
【図3】ロックアップクラッチのダンパー機構の捩じり
特性線図。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ 4 フロントカバー 5 インペラ 6 タービン 7 ステータ 8 ロックアップクラッチ 21 ピストン 21b 外周側突出部 22 ドリブン係合部 23 ドリブンプレート 23b 筒状部 24 板ばね 25 ローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクを伝達するともに、捩じり振動を減
    衰するためのダンパー機構であって、 回転方向に弧状に延びる第1壁を有する第1回転部材
    と、 前記第1壁に隙間をあけて対向し回転方向に弧状に延び
    る第2壁を有し、前記第1回転部材に相対回転可能に配
    置された第2回転部材と、 前記第1壁と前記第2壁との間で前記第1回転部材に相
    対回転不能に係止され、前記第1壁に当接する第1部分
    と前記第2壁に接近する第2部分とが交互になるような
    波形状であり円周方向に弧状に延びる板ばねと、 前記第1部分と前記第2壁との間で両者に当接して配置
    され、前記第2壁と前記板ばねとの間で転がりながら回
    転方向に移動可能な複数の転動体と、を備えたダンパー
    機構。
  2. 【請求項2】トルクを伝達するともに、捩じり振動を減
    衰するためのダンパー機構であって、 回転方向に延びる第1筒状壁を有する第1回転部材と、 前記第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒状壁を有
    し、前記第1回転部材に相対回転可能に配置された第2
    回転部材と、 前記第1筒状壁と前記第2筒状壁との間で前記第1回転
    部材に相対回転不能に係止され、前記第1筒状壁に当接
    する第1部分と前記第2筒状壁に接近する第2部分とが
    交互になるような波形状であり円周方向に弧状に延びる
    複数の板ばねと、 前記第1部分と前記第2筒状壁との間で両者に当接して
    配置され、前記第2筒状壁と前記板ばねとの間で転がり
    ながら回転方向に移動可能な複数の転動体と、を備えた
    ダンパー機構。
  3. 【請求項3】フロントカバーとタービンとを有するトル
    クコンバータのロックアップクラッチであって、 前記フロントカバーと前記タービンとを機械的に連結す
    るためのクラッチ機構と、 回転方向に延びる第1筒状壁を有する第1回転部材と、
    前記第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒状壁を有
    し前記第1回転部材に相対回転可能に配置された第2回
    転部材と、前記第1筒状壁と前記第2筒状壁との間で前
    記第1回転部材に相対回転不能に係止され前記第1筒状
    壁に当接する第1部分と前記第2筒状壁に接近する第2
    部分とが交互になるような波形状であり円周方向に弧状
    に延びる複数の板ばねと、前記第1部分と前記第2筒状
    壁との間で両者に当接して配置され前記第2筒状壁と前
    記板ばねとの間で転がりながら回転方向に移動可能な複
    数の転動体とを有するダンパー機構と、を備えたトルク
    コンバータのロックアップクラッチ。
  4. 【請求項4】フロントカバーとタービンとを有するトル
    クコンバータのロックアップクラッチであって、 前記フロントカバーに連結可能であり、外周部に軸方向
    に延びる第1筒状壁を有するピストンと、 前記第1筒状壁に隙間をあけて対向する第2筒状壁を有
    し前記ピストンに相対回転可能に配置され、前記タービ
    ンにトルクを出力可能であるドリブン部材と、 前記第1筒状壁と前記第2筒状壁との間で前記第1回転
    部材に相対回転不能に係止され、前記第1筒状壁に当接
    する第1部分と前記第2筒状壁に接近する第2部分とが
    交互になるような波形状であり円周方向に弧状に延びる
    複数の板ばねと、 前記第1部分と前記第2筒状壁との間で両者に当接して
    配置され前記第2筒状壁と前記板ばねとの間で転がりな
    がら回転方向に移動可能な複数の転動体と、を備えたト
    ルクコンバータのロックアップクラッチ。
JP7792297A 1997-03-28 1997-03-28 ダンパー機構、及びトルクコンバータのロックアップクラッチ Pending JPH10274284A (ja)

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