JPH10273848A - 織布および基布 - Google Patents
織布および基布Info
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- JPH10273848A JPH10273848A JP9092881A JP9288197A JPH10273848A JP H10273848 A JPH10273848 A JP H10273848A JP 9092881 A JP9092881 A JP 9092881A JP 9288197 A JP9288197 A JP 9288197A JP H10273848 A JPH10273848 A JP H10273848A
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- JP
- Japan
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- woven fabric
- metallocene catalyst
- polymerized
- woven
- polyolefin
- Prior art date
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- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シート状物、袋状物等の各種製品の加工速度
を向上させて製造能率の向上を図ることができ、各種製
品として使用する際の剥離を防止して高信頼性を得るこ
とができ、袋状物の製品として使用する際に保形性を向
上させて取扱い、保管等の便を図ることができる。 【解決手段】 メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンから成る延伸テープヤーンを経糸1、緯糸2として
織布3を織成する。必要に応じて織布3の少なくとも片
面に、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから
成るフィルム状のラミネート層を設けて基布を構成す
る。
を向上させて製造能率の向上を図ることができ、各種製
品として使用する際の剥離を防止して高信頼性を得るこ
とができ、袋状物の製品として使用する際に保形性を向
上させて取扱い、保管等の便を図ることができる。 【解決手段】 メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンから成る延伸テープヤーンを経糸1、緯糸2として
織布3を織成する。必要に応じて織布3の少なくとも片
面に、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから
成るフィルム状のラミネート層を設けて基布を構成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農産物、飼料、セ
メント、粘土、樹脂ペレット、液体等、各種物品の輸
送、保管用のフレキシブルコンテナ、防湿袋、防水袋、
液体容器や、溜池、トンネル内の遮水シートや、建築資
材等の被覆用シートなどに用いられる織布および基布に
関する。
メント、粘土、樹脂ペレット、液体等、各種物品の輸
送、保管用のフレキシブルコンテナ、防湿袋、防水袋、
液体容器や、溜池、トンネル内の遮水シートや、建築資
材等の被覆用シートなどに用いられる織布および基布に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の織布としては、特開昭5
0−24549号公報、特公平4−32273号公報、
特許第2501670号公報、特許第2532111号
公報等に記載されているように、ポリプロピレン、直鎖
状ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン等、各種のポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンにより織成された構成が知られている。また、
フレキシブルコンテナ等が防水性を要求される場合に用
いられる基布としては、上記織布の少なくとも片面に上
記と同様のポリオレフィンから成るラミネート層が設け
られた構成が知られている。
0−24549号公報、特公平4−32273号公報、
特許第2501670号公報、特許第2532111号
公報等に記載されているように、ポリプロピレン、直鎖
状ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン等、各種のポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンにより織成された構成が知られている。また、
フレキシブルコンテナ等が防水性を要求される場合に用
いられる基布としては、上記織布の少なくとも片面に上
記と同様のポリオレフィンから成るラミネート層が設け
られた構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特に、各種物品の輸
送、保管用のフレキシブルコンテナや液体容器や遮水シ
ートを製造する織布および基布は、衝撃強度、引裂強
度、引張強さ、耐クリープ性等に優れていることは勿論
のこと、ヒートシールにより加工するには、ヒートシー
ル強度、低温ヒートシール性に優れていることが要求さ
れる。しかしながら、上記従来例のポリオレフィンから
成る延伸テープヤーンにより織成された織布、若しくは
基布では、上記のすべての要求を同時に満足することは
できず、特に、低温ヒートシール性、ヒートシール強
度、引張強さ、伸度、耐クリープ性に劣っていた。この
ため、製品としての加工速度が低く、製造能率に劣り、
しかも、剥離強度に劣るため、製品として使用する際に
剥離して信頼性に劣るばかりでなく、アルミ箔、紙等と
の十分な貼り合わせ強度も得られず、用途に制約を受
け、また、シート状物、袋状物の製品として使用する際
に、強度に劣り、袋状物として使用する際には保形性に
劣り、取扱い、保管等に不便であった。
送、保管用のフレキシブルコンテナや液体容器や遮水シ
ートを製造する織布および基布は、衝撃強度、引裂強
度、引張強さ、耐クリープ性等に優れていることは勿論
のこと、ヒートシールにより加工するには、ヒートシー
ル強度、低温ヒートシール性に優れていることが要求さ
れる。しかしながら、上記従来例のポリオレフィンから
成る延伸テープヤーンにより織成された織布、若しくは
基布では、上記のすべての要求を同時に満足することは
できず、特に、低温ヒートシール性、ヒートシール強
度、引張強さ、伸度、耐クリープ性に劣っていた。この
ため、製品としての加工速度が低く、製造能率に劣り、
しかも、剥離強度に劣るため、製品として使用する際に
剥離して信頼性に劣るばかりでなく、アルミ箔、紙等と
の十分な貼り合わせ強度も得られず、用途に制約を受
け、また、シート状物、袋状物の製品として使用する際
に、強度に劣り、袋状物として使用する際には保形性に
劣り、取扱い、保管等に不便であった。
【0004】そこで、本発明者らは、種々試験研究した
結果、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンが、
従来より一般的に物性として言われている低温ヒートシ
ール性、ヒートシール強度、引張強度、伸度に加えて新
たに耐クリープ性に優れていることに着眼し、シート状
物、袋状物等の製品を加工する際の加工速度を向上させ
て製造能率を向上させることができ、また、製品として
使用する際の剥離を防止し、破断強度を向上させて高信
頼性を得ることができ、しかも、アルミ箔、紙等との十
分な貼り合わせ強度を得ることができて用途を拡大する
ことができ、更にはシート状物、袋状物の製品として使
用する際の強度を向上させ、袋状物の製品として使用す
る際の保形性を向上させることができて取扱い、保管等
の便を図ることができるようにした本発明の織布および
基布を完成し、これを提供しようとするものである。
結果、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンが、
従来より一般的に物性として言われている低温ヒートシ
ール性、ヒートシール強度、引張強度、伸度に加えて新
たに耐クリープ性に優れていることに着眼し、シート状
物、袋状物等の製品を加工する際の加工速度を向上させ
て製造能率を向上させることができ、また、製品として
使用する際の剥離を防止し、破断強度を向上させて高信
頼性を得ることができ、しかも、アルミ箔、紙等との十
分な貼り合わせ強度を得ることができて用途を拡大する
ことができ、更にはシート状物、袋状物の製品として使
用する際の強度を向上させ、袋状物の製品として使用す
る際の保形性を向上させることができて取扱い、保管等
の便を図ることができるようにした本発明の織布および
基布を完成し、これを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の織布は、メタロセン触媒で重合されたポリオ
レフィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のう
ち、少なくとも一方に用いて織成されたものである。
に本発明の織布は、メタロセン触媒で重合されたポリオ
レフィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のう
ち、少なくとも一方に用いて織成されたものである。
【0006】上記課題を解決するために本発明の他の織
布は、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンと高
密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくとも一方を
混合して成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少
なくとも一方に用いて織成されたものである。
布は、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンと高
密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくとも一方を
混合して成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少
なくとも一方に用いて織成されたものである。
【0007】上記課題を解決するために本発明の更に他
の織布は、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
と高密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくとも一
方およびエチレン−α−オレフィン共重合体、若しくは
プロピレン−α−オレフィン共重合体を混合して成る延
伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少なくとも一方に
用いて織成されたものである。
の織布は、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
と高密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくとも一
方およびエチレン−α−オレフィン共重合体、若しくは
プロピレン−α−オレフィン共重合体を混合して成る延
伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少なくとも一方に
用いて織成されたものである。
【0008】上記課題を解決するために本発明の基布
は、上記各織布の少なくとも片面に、メタロセン触媒で
重合されたポリオレフィンから成るラミネート層、若し
くはメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンを主成
分とする合成樹脂から成るラミネート層が設けられたも
のである。
は、上記各織布の少なくとも片面に、メタロセン触媒で
重合されたポリオレフィンから成るラミネート層、若し
くはメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンを主成
分とする合成樹脂から成るラミネート層が設けられたも
のである。
【0009】上記課題を解決するために本発明の更に他
の基布は、織布がメタロセン触媒で重合されたポリオレ
フィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、
少なくとも一方に用いて織成され、この織布の少なくと
も片面に、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
から成るラミネート層が設けられ、上記延伸テープヤー
ンに用いるメタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
が上記ラミネート層に用いるメタロセン触媒で重合され
たポリオレフィンに対し、メルトフローレートにおいて
低く、密度において高くなるように設定されたものであ
る。そして、例えば、延伸テープヤーンとしては、メタ
ロセン触媒で重合された直鎖状低密度ポリエチレン、メ
タロセン触媒で重合された高密度ポリエチレン、メタロ
セン触媒で重合されたポリプロピレン等を用いることが
でき、ラミネート層としては、メタロセン触媒で重合さ
れたポリエチレン、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂、メタロセン
触媒で重合されたポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチ
レンとの混合樹脂、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンと低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレ
ンとの混合樹脂等を用いることができる。
の基布は、織布がメタロセン触媒で重合されたポリオレ
フィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、
少なくとも一方に用いて織成され、この織布の少なくと
も片面に、メタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
から成るラミネート層が設けられ、上記延伸テープヤー
ンに用いるメタロセン触媒で重合されたポリオレフィン
が上記ラミネート層に用いるメタロセン触媒で重合され
たポリオレフィンに対し、メルトフローレートにおいて
低く、密度において高くなるように設定されたものであ
る。そして、例えば、延伸テープヤーンとしては、メタ
ロセン触媒で重合された直鎖状低密度ポリエチレン、メ
タロセン触媒で重合された高密度ポリエチレン、メタロ
セン触媒で重合されたポリプロピレン等を用いることが
でき、ラミネート層としては、メタロセン触媒で重合さ
れたポリエチレン、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂、メタロセン
触媒で重合されたポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチ
レンとの混合樹脂、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレンと低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレ
ンとの混合樹脂等を用いることができる。
【0010】メタロセン触媒で重合されたポリオレフィ
ンは、メタロセン触媒の活性点の性質が均一であり、分
子量分布が狭く、しかも、コモノマーであるα−オレフ
ィンが均一に入り、組成分布も狭くなることにより、低
分子量で低密度の成分が少なく、また、ラメラが薄く、
しかも、ラメラ同士をつなぐタイ分子が多く、したがっ
て、透明性、衝撃強度、引裂強度、低温ヒートシール
性、ヒートシール強度、引張強さ、伸度等に優れている
ことが従来より一般的に言われている。本発明者等はメ
タロセン触媒で重合されたポリオレフィンを織布および
基布として用いても上記性質を有し、これに加えて新た
に耐クリープ性に優れていることを試験により見出すこ
とができた。そして、本発明の織布および基布によれ
ば、上記メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンを
用いることにより、シート状物、袋状物等の各種製品と
して加工する際の加工速度の向上を図ることができ、ま
た、製品として使用する際の剥離を防止してせん断、破
断強度を向上させることができ、しかも、アルミ箔、紙
等と貼り合わせて使用する場合には、それらの十分な貼
り合わせ強度を得ることができ、更にはシート状物、袋
状物の製品として使用する際の強度を向上させることが
でき、袋状物の製品として使用する際の保形性を向上さ
せることができる。
ンは、メタロセン触媒の活性点の性質が均一であり、分
子量分布が狭く、しかも、コモノマーであるα−オレフ
ィンが均一に入り、組成分布も狭くなることにより、低
分子量で低密度の成分が少なく、また、ラメラが薄く、
しかも、ラメラ同士をつなぐタイ分子が多く、したがっ
て、透明性、衝撃強度、引裂強度、低温ヒートシール
性、ヒートシール強度、引張強さ、伸度等に優れている
ことが従来より一般的に言われている。本発明者等はメ
タロセン触媒で重合されたポリオレフィンを織布および
基布として用いても上記性質を有し、これに加えて新た
に耐クリープ性に優れていることを試験により見出すこ
とができた。そして、本発明の織布および基布によれ
ば、上記メタロセン触媒で重合されたポリオレフィンを
用いることにより、シート状物、袋状物等の各種製品と
して加工する際の加工速度の向上を図ることができ、ま
た、製品として使用する際の剥離を防止してせん断、破
断強度を向上させることができ、しかも、アルミ箔、紙
等と貼り合わせて使用する場合には、それらの十分な貼
り合わせ強度を得ることができ、更にはシート状物、袋
状物の製品として使用する際の強度を向上させることが
でき、袋状物の製品として使用する際の保形性を向上さ
せることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1(a)は本発明の
一実施の形態による織布を示す平面図、図1(b)は同
図(a)のA−A線に沿う断面図、図2(a)は本発明
の一実施の形態による基布を示す一部切欠平面図、図2
(b)は同図(a)のB−B線に沿う断面図である。
て図面を参照しながら説明する。図1(a)は本発明の
一実施の形態による織布を示す平面図、図1(b)は同
図(a)のA−A線に沿う断面図、図2(a)は本発明
の一実施の形態による基布を示す一部切欠平面図、図2
(b)は同図(a)のB−B線に沿う断面図である。
【0012】図1(a)、(b)に示すように、メタロ
セン触媒で重合されたポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンが経糸1および緯糸2として用いられ、若しく
はメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから成る
延伸テープヤーンが経糸1と緯糸2の一方に用いられ、
他方に従来例と同様のポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンが用いられ、織成されることにより、平織状の
織布3が構成されている。
セン触媒で重合されたポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンが経糸1および緯糸2として用いられ、若しく
はメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから成る
延伸テープヤーンが経糸1と緯糸2の一方に用いられ、
他方に従来例と同様のポリオレフィンから成る延伸テー
プヤーンが用いられ、織成されることにより、平織状の
織布3が構成されている。
【0013】図2(a)、(b)に示すように、上記の
ように構成された織布3の両面(若しくはいずれかの片
面)にメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから
成るフィルム状のラミネート層4が熱融着等により一体
的に設けられて不透水性の基布5が構成されている。
ように構成された織布3の両面(若しくはいずれかの片
面)にメタロセン触媒で重合されたポリオレフィンから
成るフィルム状のラミネート層4が熱融着等により一体
的に設けられて不透水性の基布5が構成されている。
【0014】上記のように構成された織布3、若しくは
基布5は所定の寸法に裁断され、接合部がホットエア等
でヒートシールされることにより、フレキシブルコンテ
ナ等の袋、容器が構成される。または織布3、若しくは
基布5が所定の寸法に裁断され、複数枚、ヒートシール
により接続されることにより、建築資材等の被覆用シー
ト、大面積の遮水シート等が構成される。
基布5は所定の寸法に裁断され、接合部がホットエア等
でヒートシールされることにより、フレキシブルコンテ
ナ等の袋、容器が構成される。または織布3、若しくは
基布5が所定の寸法に裁断され、複数枚、ヒートシール
により接続されることにより、建築資材等の被覆用シー
ト、大面積の遮水シート等が構成される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)メタロセン触媒で重合されたポリエチレン
(JISに基づく試験方法による物性として、MFR
(メルトフローレート)が約2.5g/10min、密
度が約0.926g/cm3、ピカット軟化点が約11
3℃、融点が約121℃)で約0.077mmの厚さの
フィルムを形成した、このフィルムを約12mmの幅で
スリットして熱ロールで80℃〜120℃に加熱し、約
8倍に延伸して約0.0275mmの厚さ、約4.2m
mの幅に形成した後、アニーリングを行ってボビンに巻
き取った。このようにして得られた延伸テープヤーンを
整径機のビームに740本巻き取った。この延伸テープ
ヤーンの物性は、テクスが約114TEX、引張強さが
約3.36kg、伸度が約29.5%であった。そし
て、上記延伸テープヤーンを経糸1および緯糸2として
スルーザ織機にかけて経糸1および緯糸がそれぞれ10
本/インチとなるように織成し、織幅187cmの織布
3を得た。この織布3の厚さは平方メートル当りの重量
換算で約0.096mmであった。
(JISに基づく試験方法による物性として、MFR
(メルトフローレート)が約2.5g/10min、密
度が約0.926g/cm3、ピカット軟化点が約11
3℃、融点が約121℃)で約0.077mmの厚さの
フィルムを形成した、このフィルムを約12mmの幅で
スリットして熱ロールで80℃〜120℃に加熱し、約
8倍に延伸して約0.0275mmの厚さ、約4.2m
mの幅に形成した後、アニーリングを行ってボビンに巻
き取った。このようにして得られた延伸テープヤーンを
整径機のビームに740本巻き取った。この延伸テープ
ヤーンの物性は、テクスが約114TEX、引張強さが
約3.36kg、伸度が約29.5%であった。そし
て、上記延伸テープヤーンを経糸1および緯糸2として
スルーザ織機にかけて経糸1および緯糸がそれぞれ10
本/インチとなるように織成し、織幅187cmの織布
3を得た。この織布3の厚さは平方メートル当りの重量
換算で約0.096mmであった。
【0016】一方、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレン(JISに基づく試験方法による物性として、M
FRが約4.0g/10min、密度が約0.904g
/cm3、ピカット軟化点が約81℃、融点が約87
℃)をラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が
260℃で厚さが約0.05mmのフィルム4となるよ
うに製膜し、上記織布3の両面にラミネートして厚さが
厚み計による実測値で約0.29mm、平方メートル当
りの重量換算で約0.20mmの基布5を得た。このよ
うにして得られた基布5を所定の寸法に裁断し、接合部
をクインライト電子精工社製の熱風式溶着機LHA−Z
2(ヒーター容量2kW)によりホットエアでヒートシ
ールすることにより遮水性シートを得た。この場合の吹
き出し熱風温度をそれぞれ250℃、275℃、300
℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速度を3m/分
に設定した。
チレン(JISに基づく試験方法による物性として、M
FRが約4.0g/10min、密度が約0.904g
/cm3、ピカット軟化点が約81℃、融点が約87
℃)をラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が
260℃で厚さが約0.05mmのフィルム4となるよ
うに製膜し、上記織布3の両面にラミネートして厚さが
厚み計による実測値で約0.29mm、平方メートル当
りの重量換算で約0.20mmの基布5を得た。このよ
うにして得られた基布5を所定の寸法に裁断し、接合部
をクインライト電子精工社製の熱風式溶着機LHA−Z
2(ヒーター容量2kW)によりホットエアでヒートシ
ールすることにより遮水性シートを得た。この場合の吹
き出し熱風温度をそれぞれ250℃、275℃、300
℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速度を3m/分
に設定した。
【0017】(比較例1)L−LDPE(直鎖状低密度
ポリエチレン)(JISに基づく試験方法による物性と
して、MFRが約2.1g/10min、密度が約0.
920g/cm3、ピカット軟化点が約100℃、融点
が約124℃)で約0.079mmの厚さのフィルムを
形成した。このフィルムを約12mmの幅でスリットし
て熱ロールで80℃〜120℃に加熱し、約8倍に延伸
して約0.028mmの厚さ、約4.2mmの幅に形成
した後、アニーリングを行ってボビンに巻き取った。こ
のようにして得られた延伸テープヤーンを整径機のビー
ムに740本巻き取った。この延伸テープヤーンの物性
は、テクスが約118TEX、引張強さが約3.07k
g、伸度が約32.1%であった。そして、上記延伸テ
ープヤーンを経糸および緯糸としてスルーザ織機にかけ
て経糸および緯糸がそれぞれ10本/インチとなるよう
に織成し、織幅187cmの織布を得た。この織布の厚
さは平方メートル当りの重量換算で約0.099mmで
あった。
ポリエチレン)(JISに基づく試験方法による物性と
して、MFRが約2.1g/10min、密度が約0.
920g/cm3、ピカット軟化点が約100℃、融点
が約124℃)で約0.079mmの厚さのフィルムを
形成した。このフィルムを約12mmの幅でスリットし
て熱ロールで80℃〜120℃に加熱し、約8倍に延伸
して約0.028mmの厚さ、約4.2mmの幅に形成
した後、アニーリングを行ってボビンに巻き取った。こ
のようにして得られた延伸テープヤーンを整径機のビー
ムに740本巻き取った。この延伸テープヤーンの物性
は、テクスが約118TEX、引張強さが約3.07k
g、伸度が約32.1%であった。そして、上記延伸テ
ープヤーンを経糸および緯糸としてスルーザ織機にかけ
て経糸および緯糸がそれぞれ10本/インチとなるよう
に織成し、織幅187cmの織布を得た。この織布の厚
さは平方メートル当りの重量換算で約0.099mmで
あった。
【0018】一方、L−LDPE(JISに基づく試験
方法による物性として、MFRが約11g/10mi
n、密度が約0.916g/cm3、ピカット軟化点が
約93℃、融点が約108℃)をラミネート機における
ダイリップ直下の樹脂温が280℃で厚さが約0.05
mmのフィルムとなるように製膜し、上記織布の両面に
ラミネートして厚さが厚み計による実測値で約0.30
mm、平方メートル当りの重量換算で約0.205mm
の基布を得た。このようにして得られた基布5を所定の
寸法に裁断し、接合部を上記実施例1と同様にホットエ
アでヒートシールすることにより遮水性シートを得た。
この場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ250℃、27
5℃、300℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速
度3m/分に設定した。
方法による物性として、MFRが約11g/10mi
n、密度が約0.916g/cm3、ピカット軟化点が
約93℃、融点が約108℃)をラミネート機における
ダイリップ直下の樹脂温が280℃で厚さが約0.05
mmのフィルムとなるように製膜し、上記織布の両面に
ラミネートして厚さが厚み計による実測値で約0.30
mm、平方メートル当りの重量換算で約0.205mm
の基布を得た。このようにして得られた基布5を所定の
寸法に裁断し、接合部を上記実施例1と同様にホットエ
アでヒートシールすることにより遮水性シートを得た。
この場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ250℃、27
5℃、300℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速
度3m/分に設定した。
【0019】上記実施例1と比較例1とにおける引張強
さ、伸度、両基布を延長方向で互いに逆方向に引張る力
を加えた際の引張剥離強さ、両基布を引き剥がす方向に
力を加えた際のT型剥離強さ、耐クリープ性の比較試験
結果は表1のとおりであった。
さ、伸度、両基布を延長方向で互いに逆方向に引張る力
を加えた際の引張剥離強さ、両基布を引き剥がす方向に
力を加えた際のT型剥離強さ、耐クリープ性の比較試験
結果は表1のとおりであった。
【0020】
【表1】
【0021】上記試験のうち、引張剥離強さの試験で
は、一方の基布が接合部の端部で破断したり、接合部が
剥離した。このうち、比較的弱い力で破断した例では、
ホットエア温度が高過ぎることによる基布自体の熱劣化
が原因と考えられる。また、T型剥離強さの試験では、
第1の例として、各織布の両面にラミネート層であるフ
ィルムが残り、フィルム同士の層間で剥離している場
合、第2の例として、フィルムが破壊されてランダムで
はあるが、1/2ずつ分断されて織布に残っている場
合、第3の例として、上記の第2の例の状態から更に織
布の一部表面がむしられてフィルムおよび材料破壊が生
じている場合があった。第1の例にあっては、フィルム
同士が十分に接着しておらず、フィルムの持つピカット
軟化点、溶融点まで熱量が十分加えられなかったことが
原因と考えられる。第2の例にあっては、織布とフィル
ムとが十分に接着していないことと、織布とフィルムと
は十分に接着しているが、フィルムの持つヒートシール
強度の限界を越えてフィルム樹脂の破壊が生じているこ
とが原因であると考えられる。第3の例にあっては、ラ
ミネートの際の熱が高過ぎて織布まで熱劣化が及んでい
ることが原因であると考えられる。
は、一方の基布が接合部の端部で破断したり、接合部が
剥離した。このうち、比較的弱い力で破断した例では、
ホットエア温度が高過ぎることによる基布自体の熱劣化
が原因と考えられる。また、T型剥離強さの試験では、
第1の例として、各織布の両面にラミネート層であるフ
ィルムが残り、フィルム同士の層間で剥離している場
合、第2の例として、フィルムが破壊されてランダムで
はあるが、1/2ずつ分断されて織布に残っている場
合、第3の例として、上記の第2の例の状態から更に織
布の一部表面がむしられてフィルムおよび材料破壊が生
じている場合があった。第1の例にあっては、フィルム
同士が十分に接着しておらず、フィルムの持つピカット
軟化点、溶融点まで熱量が十分加えられなかったことが
原因と考えられる。第2の例にあっては、織布とフィル
ムとが十分に接着していないことと、織布とフィルムと
は十分に接着しているが、フィルムの持つヒートシール
強度の限界を越えてフィルム樹脂の破壊が生じているこ
とが原因であると考えられる。第3の例にあっては、ラ
ミネートの際の熱が高過ぎて織布まで熱劣化が及んでい
ることが原因であると考えられる。
【0022】このように基布同士の剥離強さは、その樹
脂が有する性質(性能)等に応じて最適加工温度で接合
することにより向上することが分かる。そして、上記比
較試験結果からも本発明実施例1による基布5は比較例
1のそれに比べ、低温でヒートシールすることにより引
張剥離強さおよびT型剥離強さにおいて優れ、したがっ
て、低温ヒートシール性およびヒートシール強度に優れ
ていることが明らかとなった。また、本発明実施例1に
よる基布5は比較例1のそれに比べ引張強さに優れ、し
かも、伸度が低く、また、耐クリープ性に優れているこ
とが明らかとなった。この耐クリープ性の向上について
はメタロセン触媒で重合することにより、ラメラ同士を
つなぐタイ分子が多いことに起因することが推測され
る。
脂が有する性質(性能)等に応じて最適加工温度で接合
することにより向上することが分かる。そして、上記比
較試験結果からも本発明実施例1による基布5は比較例
1のそれに比べ、低温でヒートシールすることにより引
張剥離強さおよびT型剥離強さにおいて優れ、したがっ
て、低温ヒートシール性およびヒートシール強度に優れ
ていることが明らかとなった。また、本発明実施例1に
よる基布5は比較例1のそれに比べ引張強さに優れ、し
かも、伸度が低く、また、耐クリープ性に優れているこ
とが明らかとなった。この耐クリープ性の向上について
はメタロセン触媒で重合することにより、ラメラ同士を
つなぐタイ分子が多いことに起因することが推測され
る。
【0023】(実施例2)メタロセン触媒で重合された
ポリエチレン(JISに基づく試験方法による物性とし
て、MFRが約2.5g/10min、密度が約0.9
26g/cm3、ピカット軟化点が約113℃、融点が
約121℃)とHDPE(高密度ポリエチレン)(JI
Sに基づく試験方法による物性として、MFRが約1.
0g/10min、密度が約0.961g/cm3、ピ
カット軟化点が約128℃、融点が約135℃)をそれ
ぞれ25%と75%の配合比で混合し、約0.115m
mの厚さのフィルムを形成した。このフィルムを約1
5.0mmの幅でスリットして熱ロールで100℃〜1
40℃に加熱し、約6倍に延伸して約0.0489mm
の厚さ、約5.9mmの幅に形成した後、アニーリング
を行ってボビンに巻き取った。このようにして得られた
延伸テープヤーンを整径機のビームに1100本巻き取
った。この延伸テープヤーンの物性は、テクスが約25
3TEX、引張強さが約12.1kg、伸度が約21.
8%であった。そして、上記延伸テープヤーンを経糸1
および緯糸2としてスルーザ織機にかけて経糸1および
緯糸がそれぞれ15本/インチとなるように織成し、織
幅187cmの織布3を得た。この織布3の厚さは平方
メートル当りの重量換算で約0.30mmであった。
ポリエチレン(JISに基づく試験方法による物性とし
て、MFRが約2.5g/10min、密度が約0.9
26g/cm3、ピカット軟化点が約113℃、融点が
約121℃)とHDPE(高密度ポリエチレン)(JI
Sに基づく試験方法による物性として、MFRが約1.
0g/10min、密度が約0.961g/cm3、ピ
カット軟化点が約128℃、融点が約135℃)をそれ
ぞれ25%と75%の配合比で混合し、約0.115m
mの厚さのフィルムを形成した。このフィルムを約1
5.0mmの幅でスリットして熱ロールで100℃〜1
40℃に加熱し、約6倍に延伸して約0.0489mm
の厚さ、約5.9mmの幅に形成した後、アニーリング
を行ってボビンに巻き取った。このようにして得られた
延伸テープヤーンを整径機のビームに1100本巻き取
った。この延伸テープヤーンの物性は、テクスが約25
3TEX、引張強さが約12.1kg、伸度が約21.
8%であった。そして、上記延伸テープヤーンを経糸1
および緯糸2としてスルーザ織機にかけて経糸1および
緯糸がそれぞれ15本/インチとなるように織成し、織
幅187cmの織布3を得た。この織布3の厚さは平方
メートル当りの重量換算で約0.30mmであった。
【0024】一方、メタロセン触媒で重合されたポリエ
チレン(JISに基づく試験方法による物性として、M
FRが約4.0g/10min、密度が約0.913g
/cm3、ピカット軟化点が約97℃、融点が約114
℃)をラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が
270℃で厚さが約0.07mmのフィルム4となるよ
うに製膜し、上記織布3の両面にラミネートして厚さが
厚み計による実測値で約0.67mm、平方メートル当
りの重量換算で約0.44mmの基布5を得た。このよ
うにして得られた基布5を所定の寸法に裁断し、接合部
をクインライト電子精工社製の熱風式溶着機LHA−2
08F−X(ヒーター容量3kW)によりホットエアで
ヒートシールすることにより遮水性シートを得た。この
場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ270℃、300
℃、330℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速度
を6m/分に設定した。
チレン(JISに基づく試験方法による物性として、M
FRが約4.0g/10min、密度が約0.913g
/cm3、ピカット軟化点が約97℃、融点が約114
℃)をラミネート機におけるダイリップ直下の樹脂温が
270℃で厚さが約0.07mmのフィルム4となるよ
うに製膜し、上記織布3の両面にラミネートして厚さが
厚み計による実測値で約0.67mm、平方メートル当
りの重量換算で約0.44mmの基布5を得た。このよ
うにして得られた基布5を所定の寸法に裁断し、接合部
をクインライト電子精工社製の熱風式溶着機LHA−2
08F−X(ヒーター容量3kW)によりホットエアで
ヒートシールすることにより遮水性シートを得た。この
場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ270℃、300
℃、330℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速度
を6m/分に設定した。
【0025】(比較例2)主原料のエチレンとコモノマ
ーのC4(プテン)を共重合させたL−LDPE(JI
Sに基づく試験方法による物性として、MFRが約2.
1g/10min、密度が約0.920g/cm3、ピ
カット軟化点が約100℃、融点が約124℃)とHD
PE(JISに基づく試験方法による物性として、MF
Rが約1.0g/10min、密度が約0.961g/
cm3、ピカット軟化点が約128℃、融点が約135
℃)とをそれぞれ25%と75%の配合比で混合し、約
0.113mmの厚さのフィルムを形成した。このフィ
ルムを約15mmの幅でスリットして熱ロールで100
℃〜140℃に加熱し、約6倍に延伸して約0.048
mmの厚さ、約6.0mmの幅に形成した後、アニーリ
ングを行ってボビンに巻き取った。このようにして得ら
れた延伸テープヤーンを整径機のビームに1100本巻
き取った。この延伸テープヤーンの物性は、テクスが約
247TEX、引張強さが約11.3kg、伸度が約2
3.6%であった。そして、上記延伸テープヤーンを経
糸および緯糸としてスルーザ織機にかけて経糸および緯
糸がそれぞれ15本/インチとなるように織成し、織幅
187cmの織布を得た。この織布の厚さは平方メート
ル当りの重量換算で約0.31mmであった。
ーのC4(プテン)を共重合させたL−LDPE(JI
Sに基づく試験方法による物性として、MFRが約2.
1g/10min、密度が約0.920g/cm3、ピ
カット軟化点が約100℃、融点が約124℃)とHD
PE(JISに基づく試験方法による物性として、MF
Rが約1.0g/10min、密度が約0.961g/
cm3、ピカット軟化点が約128℃、融点が約135
℃)とをそれぞれ25%と75%の配合比で混合し、約
0.113mmの厚さのフィルムを形成した。このフィ
ルムを約15mmの幅でスリットして熱ロールで100
℃〜140℃に加熱し、約6倍に延伸して約0.048
mmの厚さ、約6.0mmの幅に形成した後、アニーリ
ングを行ってボビンに巻き取った。このようにして得ら
れた延伸テープヤーンを整径機のビームに1100本巻
き取った。この延伸テープヤーンの物性は、テクスが約
247TEX、引張強さが約11.3kg、伸度が約2
3.6%であった。そして、上記延伸テープヤーンを経
糸および緯糸としてスルーザ織機にかけて経糸および緯
糸がそれぞれ15本/インチとなるように織成し、織幅
187cmの織布を得た。この織布の厚さは平方メート
ル当りの重量換算で約0.31mmであった。
【0026】一方、L−LDPE(JISに基づく試験
方法による物性として、MFRが約11g/10mi
n、密度が約0.916g/cm3、ピカット軟化点が
約93℃、融点が約108℃)をラミネート機における
ダイリップ直下の樹脂温が290℃で厚さが約0.07
0mmのフィルムとなるように製膜し、上記織布の両面
にラミネートして厚さが厚み計による実測値で約0.6
4mm、平方メートル当りの重量換算で約0.43mm
の基布を得た。このようにして得られた基布5を所定の
寸法に裁断し、接合部を上記実施例2と同様にホットエ
アでヒートシールすることにより遮水性シートを得た。
この場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ270℃、30
0℃、330℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速
度を6m/分に設定した。
方法による物性として、MFRが約11g/10mi
n、密度が約0.916g/cm3、ピカット軟化点が
約93℃、融点が約108℃)をラミネート機における
ダイリップ直下の樹脂温が290℃で厚さが約0.07
0mmのフィルムとなるように製膜し、上記織布の両面
にラミネートして厚さが厚み計による実測値で約0.6
4mm、平方メートル当りの重量換算で約0.43mm
の基布を得た。このようにして得られた基布5を所定の
寸法に裁断し、接合部を上記実施例2と同様にホットエ
アでヒートシールすることにより遮水性シートを得た。
この場合の吹き出し熱風温度をそれぞれ270℃、30
0℃、330℃の三種類に設定し、ヒートシール加工速
度を6m/分に設定した。
【0027】上記実施例2と比較例2とにおける引張強
さ、伸度、引張剥離強さ、T型剥離強さの比較試験結果
は表2のとおりであった。
さ、伸度、引張剥離強さ、T型剥離強さの比較試験結果
は表2のとおりであった。
【0028】
【表2】
【0029】上記比較試験結果からも本発明実施例2に
よる基布5は比較例2のそれに比べ、低温でヒートシー
ルすることにより引張剥離強さおよびT型剥離強さにお
いて優れ、したがって、低温ヒートシール性およびヒー
トシール強度に優れていることが明らかとなった。ま
た、本発明実施例2による基布5は比較例2のそれに比
べ引張強さに優れ、しかも、伸度が低いことが明らかと
なった。また、本発明実施例2によれば、メタロセン触
媒で重合したポリエチレンを用いているので、上記実施
例1の場合と同様に、耐クリープ性を向上させることが
できることは明らかである。
よる基布5は比較例2のそれに比べ、低温でヒートシー
ルすることにより引張剥離強さおよびT型剥離強さにお
いて優れ、したがって、低温ヒートシール性およびヒー
トシール強度に優れていることが明らかとなった。ま
た、本発明実施例2による基布5は比較例2のそれに比
べ引張強さに優れ、しかも、伸度が低いことが明らかと
なった。また、本発明実施例2によれば、メタロセン触
媒で重合したポリエチレンを用いているので、上記実施
例1の場合と同様に、耐クリープ性を向上させることが
できることは明らかである。
【0030】なお、上記本発明実施例1、2において
は、メタロセン触媒で重合したポリオレフィンとしてポ
リエチレンを用いているが、メタロセン触媒の性質上、
上記以外の各種のポリオレフィンを用いても、また、例
えば、チグラー触媒で重合した高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン等のポリオレフィン等、その他のエチレン−α
−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共
重合体などを混合して用いても同様の効果を得ることが
できる。そして、メタロセン触媒で重合したポリオレフ
ィンを他の樹脂と混合して用いる場合、メタロセン触媒
で重合したポリオレフィンを全体の約3%以上、好まし
くは約6%以上用いることにより、他の樹脂を単独で用
いる場合に比べて低温ヒートシール性、ヒートシール強
度、耐クリープ性を向上することができることが分かっ
た。また、ラミネート層4を持たない織布3を用いても
同様の効果を得ることができることは明らかである。更
に、必要に応じて顔料、耐候安定剤等を添加することも
できる。
は、メタロセン触媒で重合したポリオレフィンとしてポ
リエチレンを用いているが、メタロセン触媒の性質上、
上記以外の各種のポリオレフィンを用いても、また、例
えば、チグラー触媒で重合した高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン等のポリオレフィン等、その他のエチレン−α
−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共
重合体などを混合して用いても同様の効果を得ることが
できる。そして、メタロセン触媒で重合したポリオレフ
ィンを他の樹脂と混合して用いる場合、メタロセン触媒
で重合したポリオレフィンを全体の約3%以上、好まし
くは約6%以上用いることにより、他の樹脂を単独で用
いる場合に比べて低温ヒートシール性、ヒートシール強
度、耐クリープ性を向上することができることが分かっ
た。また、ラミネート層4を持たない織布3を用いても
同様の効果を得ることができることは明らかである。更
に、必要に応じて顔料、耐候安定剤等を添加することも
できる。
【0031】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、メタロセ
ン触媒で重合されたポリオレフィンを用いることによ
り、低温ヒートシール性、高ヒートシール強度、引張強
さ、伸度に優れていることを実験により見出すことがで
き、これに加えて新たに耐クリープ性に優れていること
を見出すことができた。したがって、シート状物、袋状
物等の各種製品を加工する際の加工速度を向上させるこ
とができて製造能率の向上等を図ることができ、また、
各種製品として使用する際の剥離を防止し、破断強度を
向上させることができて高信頼性を得ることができ、し
かも、アルミ箔、紙等と貼り合わせて使用する場合に
は、それらの十分な貼り合わせ強度を得ることができて
用途を拡大することができる。更にはシート状物、袋状
物の製品として使用する際の強度を向上させることがで
き、袋状物の製品として使用する際の保形性を向上させ
て取扱い、保管等の便を図ることができる。
ン触媒で重合されたポリオレフィンを用いることによ
り、低温ヒートシール性、高ヒートシール強度、引張強
さ、伸度に優れていることを実験により見出すことがで
き、これに加えて新たに耐クリープ性に優れていること
を見出すことができた。したがって、シート状物、袋状
物等の各種製品を加工する際の加工速度を向上させるこ
とができて製造能率の向上等を図ることができ、また、
各種製品として使用する際の剥離を防止し、破断強度を
向上させることができて高信頼性を得ることができ、し
かも、アルミ箔、紙等と貼り合わせて使用する場合に
は、それらの十分な貼り合わせ強度を得ることができて
用途を拡大することができる。更にはシート状物、袋状
物の製品として使用する際の強度を向上させることがで
き、袋状物の製品として使用する際の保形性を向上させ
て取扱い、保管等の便を図ることができる。
【図1】(a)は本発明の一実施の形態による織布を示
す平面図である。(b)は(a)のA−A線に沿う断面
図である。
す平面図である。(b)は(a)のA−A線に沿う断面
図である。
【図2】(a)は本発明の一実施の形態による基布を示
す一部切欠平面図である。(b)は(a)のA−A線に
沿う断面図である。
す一部切欠平面図である。(b)は(a)のA−A線に
沿う断面図である。
1 経糸(延伸テープヤーン) 2 緯糸(延伸テープヤーン) 3 織布 4 ラミネート層 5 基布
Claims (6)
- 【請求項1】 メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少
なくとも一方に用いて織成された織布。 - 【請求項2】 メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンと高密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくと
も一方を混合して成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸の
うち、少なくとも一方に用いて織成された織布。 - 【請求項3】 メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンと高密度ポリエチレン、ポリプロピレンの少なくと
も一方およびエチレン−α−オレフィン共重合体、若し
くはプロピレン−α−オレフィン共重合体を混合して成
る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のうち、少なくとも一
方に用いて織成された織布。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の織
布の少なくとも片面に、メタロセン触媒で重合されたポ
リオレフィンから成るラミネート層が設けられた基布。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の織
布の少なくとも片面に、メタロセン触媒で重合されたポ
リオレフィンを主成分とする合成樹脂から成るラミネー
ト層が設けられた基布。 - 【請求項6】 織布がメタロセン触媒で重合されたポリ
オレフィンから成る延伸テープヤーンを経糸と緯糸のう
ち、少なくとも一方に用いて織成され、この織布の少な
くとも片面に、メタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンから成るラミネート層が設けられ、上記延伸テープ
ヤーンに用いるメタロセン触媒で重合されたポリオレフ
ィンは上記ラミネート層に用いるメタロセン触媒で重合
されたポリオレフィンに対し、メルトフローレートにお
いて低く、密度において高くなるように設定された基
布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092881A JPH10273848A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 織布および基布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9092881A JPH10273848A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 織布および基布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273848A true JPH10273848A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14066804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9092881A Pending JPH10273848A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 織布および基布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273848A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001058381A (ja) * | 1999-08-23 | 2001-03-06 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 多層延伸テープ及び織布ならびに加工布 |
EP1469104A1 (en) * | 2003-04-16 | 2004-10-20 | ATOFINA Research Société Anonyme | Metallocene produced polyethylene for fibres applications |
WO2012052445A1 (en) * | 2010-10-20 | 2012-04-26 | Starlinger & Co Gesellschaft M.B.H. | A coated fabric, a bag produced therefrom, a packaging machine for bags and a method for filling the bags |
US8334223B2 (en) | 2001-02-20 | 2012-12-18 | Pactiv Corporation | Protective drainage wraps |
US9656445B2 (en) | 2001-02-20 | 2017-05-23 | Kingspan Insulation Llc | Protective drainage wraps |
JP2021523067A (ja) * | 2018-05-09 | 2021-09-02 | カラトジス エス.エー. インダストリアル アンド ホテリエ エンタープライジズ | 包装材及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP9092881A patent/JPH10273848A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001058381A (ja) * | 1999-08-23 | 2001-03-06 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 多層延伸テープ及び織布ならびに加工布 |
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EP1469104A1 (en) * | 2003-04-16 | 2004-10-20 | ATOFINA Research Société Anonyme | Metallocene produced polyethylene for fibres applications |
WO2004092459A1 (en) * | 2003-04-16 | 2004-10-28 | Total Petrochemicals Research Feluy | Metallocene produced polyethylene for fibres applications |
JP2006523784A (ja) * | 2003-04-16 | 2006-10-19 | トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ | 繊維への用途をもったメタロセンを用いてつくられたポリエチレン |
CN100434575C (zh) * | 2003-04-16 | 2008-11-19 | 托塔尔石油化学产品研究弗吕公司 | 纤维应用的茂金属生成的聚乙烯 |
JP4767839B2 (ja) * | 2003-04-16 | 2011-09-07 | トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ | 繊維への用途をもったメタロセンを用いてつくられたポリエチレン |
WO2012052445A1 (en) * | 2010-10-20 | 2012-04-26 | Starlinger & Co Gesellschaft M.B.H. | A coated fabric, a bag produced therefrom, a packaging machine for bags and a method for filling the bags |
US9902527B2 (en) | 2010-10-20 | 2018-02-27 | Dow Chemical Iberica S.L. | Coated fabric, a bag produced therefrom, a packaging machine for bags and a method for filling the bags |
JP2021523067A (ja) * | 2018-05-09 | 2021-09-02 | カラトジス エス.エー. インダストリアル アンド ホテリエ エンタープライジズ | 包装材及びその製造方法 |
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