JPH10128926A - ラミネートシート - Google Patents

ラミネートシート

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JPH10128926A
JPH10128926A JP28494196A JP28494196A JPH10128926A JP H10128926 A JPH10128926 A JP H10128926A JP 28494196 A JP28494196 A JP 28494196A JP 28494196 A JP28494196 A JP 28494196A JP H10128926 A JPH10128926 A JP H10128926A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱融着法によるシール加工に適し、良好な低
温シール性と優れた熱融着部の剥離強度、破断強度を有
し、軽量かつ堅牢で低廉なラミネートシートを提供す
る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
布を基材として、その両面に樹脂被覆層が形成されたラ
ミネートシートにおいて、この樹脂被覆層となるラミネ
ート樹脂にシンジオタクチックペンタッド分率が0.7
以上のシンジオタクチックポリプロピレンを用いて形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂製の
延伸糸条を織成した織布の両面に、低温でのシール性が
良好で、剥離強度、破断強度に優れる樹脂被覆層を形成
して得られるラミネートシートに関するものであり、特
に、合成樹脂ペレット、薬品、穀類、飼料、鉱物などの
種々の粉粒体を輸送するために用いられる大型の輸送袋
やフレキシブルコンテナの原反に有効なラミネートシー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキシブルコンテナとしては、
ポリエステル系、ポリアミド系などの合成樹脂繊維、そ
の他の繊維からなる織布の表面に、ポリ塩化ビニル樹脂
やゴムなどで被覆層を形成した軟質のターポリンを基材
として製袋されたものが用いられていた。この被覆層と
なるポリ塩化ビニル樹脂には、熱安定性、柔軟性等の改
良を目的として多量の可塑剤が配合されているため、液
状成分が溶出(ブリード)して内容充填物に移行したり基
材に汚れが付着し易くなり、また樹脂自体の比重が重く
作業性に劣り、さらに燃焼時に有毒な塩化水素ガスが発
生するため、衛生上、取扱上、安全上などの問題点が指
摘されている。
【0003】そこで、近時はポリ塩化ビニル樹脂に替え
てエチレン−酢酸ビニル共重合体が使用されている。こ
の樹脂は比較的軽量で安全性に優れているものの耐熱
性、耐久性、耐摩耗性に劣り臭気がある等の点で問題が
ある。
【0004】また、易成形性、軽量、低廉な素材とし
て、ポリプロピレンや高密度ポリエチレンなどのポリオ
レフィン系繊維からなる織布の表面に低融点ポリオレフ
ィン系樹脂を被覆した基材も提案されているが、融着加
工時に基材の収縮変形や強度低下が起こり易く、シール
部分の融着強度、剥離強度が十分発現しないなど不都合
な点を有している。
【0005】そこで、被覆層となる樹脂組成物が特徴的
なものとして、耐熱性、耐摩耗性の改良されたフレキ
シブルコンテナ用原反として、特定のエチレン−α−オ
レフィン共重合体を繊維基材に被覆したもの(特開平4
−74646号公報)、耐熱性とウエルダー加工性を
向上したフレキシブルコンテナ基材に好適なターポリン
として、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体にオレフ
ィン系ポリマーを混練した組成物を布帛に被覆したもの
(特開平5−104683号公報)、シール強度を向上
したフレキシブルコンテナ基材に好適なポリエチレンク
ロスとして、合成樹脂製偏平糸からなる織布に直鎖状低
密度ポリエチレンを主成分とした樹脂を被覆したもの
(実公平4−32273号公報)などが開示されている。
【0006】また、織布の組織や使用する糸条が特徴的
なものとして、融着加工性を改良したフレキシブルコ
ンテナ基材に好適なターポリンとして、アイソタクチッ
クポリプロピレンからなるマルチフィラメントを経緯に
用いたメッシュ織物にエチレン−酢酸ビニル共重合体を
被覆したもの(特開昭59ー224341号公報)、耐
久性、柔軟性、耐クリープ性を改良したフレキシブルコ
ンテナ基材として、芯層にポリプロピレン、外層に高密
度ポリエチレンを配した多層テープからなる織布に樹脂
層を積層したもの(特開平1−124649号公報)など
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのラミ
ネートシートはいずれもフレキシブルコンテナ用原反と
しての引張強度、融着強度、剥離強度、耐熱性等の諸特
性を満足するものではなく、また織布の形成や樹脂の被
覆方法、製袋方法等が複雑で生産性が悪化するものが多
くさらなる改良が要望されていた。
【0008】本発明は、上記のような従来の欠点を解消
し、熱融着法による製袋加工が可能で、軽量かつ堅牢
で、しかも安価に製造することができるフレキシブルコ
ンテナ用原反として特に有効なラミネートシートを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性
樹脂製糸条の織布である基材に対して、特定の性状を有
するラミネート樹脂を被覆することによって上記課題を
解決し得ることを見い出し、発明を完成するに至ったも
のである。
【0010】すなわち、本発明のラミネートシートは、
熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織布を基材とし
て、その両面に樹脂被覆層が形成されたラミネートシー
トにおいて、前記被覆層がシンジオタクチックペンタッ
ド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレ
ンであることを特徴とするものである。
【0011】さらには、熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織
成した織布を基材として、その両面に樹脂被覆層が形成
されたラミネートシートにおいて、前記被覆層が、 A)シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上の
シンジオタクチックポリプロピレン95〜5重量%およ
び、 B)エチレン含有量が1〜10重量%であるプロピレン
ーエチレン共重合体5〜95重量%からなることを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、ラミネートシー
トの被覆層として使用されるラミネート樹脂としては、
13C−NMRで測定したシンジオタクチックペンタッド
分率が0.7以上、好ましくはシンジオタクチックペン
タッド分率が0.8以上のシンジオタクチックポリプロ
ピレンである。
【0013】ここで、シンジオタクチックポリプロピレ
ンのシンジオタクチックペンタッド分率が0.7未満で
は、熱融着加工時の低温シール性や熱融着部のシール強
度および衝撃強度が充分ではない。
【0014】このシンジオタクチックポリプロピレンを
製造する方法としては、例えば、特開平2−41303
号公報、特開平2−41305号公報、特開平2−27
4703号公報、特開平2−274704号公報、特開
平3−179005号公報、特開平3−179006号
公報などに記載されているメタロセン触媒を使用するこ
となどによりプロピレンを重合させて得ることができ
る。このメタロセン触媒は、例えばイソプロピル(フル
オレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライドに代表される互いに非対称な配位子を有するメタ
ロセン化合物と、メチルアルミノキサン(MAO)などを
助触媒として構成される触媒である。
【0015】上記シンジオタクチックポリプロピレン
は、好ましくはプロピレン単独重合体であるが、プロピ
レン以外のα−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン
−1、4−メチルペンテン−1等を10重量%以下とな
るよう共重合した共重合体であっても差し支えない。
【0016】上記シンジオタクチックポリプロピレンの
MFRは、好ましくは1〜30g/10min.、より
好ましくは5〜20g/10min.の範囲で選択され
る。
【0017】本発明のラミネートシートの被覆層は、シ
ンジオタクチックポリプロピレンに対して、エチレン含
有量が1〜10重量%であるプロピレン−エチレン共重
合体を併用することにより、さらに低温シール性、剥離
強度、破断強度に優れたラミネートシートを得ることが
できる。
【0018】上記プロピレン−エチレン共重合体は、公
知の方法で製造されるプロピレン−エチレン共重合体で
あり、ブロックもしくはランダム共重合体いずれも用い
られる。この共重合体のエチレン含有量は1〜10重量
%であるが、好ましくは4〜7重量%である。これらの
プロピレン−エチレン共重合体のなかでは、融点の低い
ランダム共重合体が好ましい。
【0019】上記プロピレン−エチレン共重合体のMF
Rは、好ましくは1〜30g/10min.、より好ま
しくは5〜20g/10min.の範囲で選択される。
【0020】また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲にお
いてプロピレン−エチレン共重合体以外の他のポリオレ
フィン系樹脂を混合することも可能である。
【0021】シンジオタクチックポリプロピレンにプロ
ピレン−エチレン共重合体を併用する場合には、ブレン
ドするプロピレン−エチレン共重合体の配合割合は5〜
95重量%、好ましくは10〜90重量%である。プロ
ピレン−エチレン共重合体の配合割合が95重量%を超
えるとシンジオタクチックポリプロピレンの特性を活か
すことができず、低温シール性、剥離強度、破断強度の
改良が不十分となり、5重量%未満では接着強度が不十
分となる。
【0022】シンジオタクチックポリプロピレンとプロ
ピレン−エチレン共重合体を混合する方法としては、ペ
レット同士のドライブレンドであってもよいが、予め所
定量を単軸あるいは二軸押出機、バンバリーミキサー、
ニーダー等で溶融混練したものが好ましい。
【0023】本発明のラミネートシートの基材は、熱可
塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織布が用いられる。
【0024】この基材を構成する糸条としては、その繊
維形状として高強度が得られ、織成時の劣化が少なく、
織成効率の良好ものであればマルチフィラメント、モノ
フィラメント、偏平モノフィラメント、フラットヤーン
など特に限定されるものではないが、マルチフィラメン
トは織成時の単糸切れが起こり易く取扱性に劣り、モノ
フィラメントは比較的断面径が大きく織布の厚みが大き
くなり柔軟性に欠けるという問題点があり、この点偏平
モノフィラメントやフラットヤーンが好適に採用され
る。
【0025】この糸条に使用される熱可塑性樹脂として
は、糸条あるいはその織布として高強度のものが得られ
るものであればよく、例えば、高密度ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
ポリ塩化ビニリデン−ビニル系共重合体樹脂などが挙げ
られる。これらのうちでは、軽量で成形性に優れ、かつ
安価なポリオレフィン系樹脂が好適であり、特に延伸糸
として高強度が得られ、かつラミネート被覆層との溶融
接着性の良好なポリプロピレンが最も好ましく用いられ
る。
【0026】上記ポリプロピレンとしては、公知の不均
一系触媒を用いて製造されたポリプロピレンホモポリマ
ー、不均一系触媒を用いて製造されたアイソタクチック
ペンタッド分率が0.95以上の高結晶性ポリプロピレ
ン、メタロセン触媒を用いて製造されたアイソタクチッ
クペンタッド分率が0.95以上の高結晶性ポリプロピ
レンなどが用いられる。
【0027】これらの糸条に用いられる熱可塑性樹脂の
融点は、前記ラミネート被覆層に用いられるシンジオタ
クチックポリプロピレンやプロピレン−エチレン共重合
体およびこれらの混合物の融点よりは少なくとも10℃
以上高いことが好ましい。その結果、ラミネート加工時
の織布へ与える熱劣化を抑制することができ、収縮がな
く高強度を維持したまま溶融接着性の良好なラミネート
シートを得ることができるのである。
【0028】さらに、糸条の熱劣化を抑制する方法とし
て、複合糸条の構造は好ましいものである。具体的には
第1のポリプロピレン系樹脂を芯層とし、その外面に第
1のポリプロピレン系樹脂より融点の低い第2のポリプ
ロピレン系樹脂を外層とした複合糸条を経緯の一部に用
いた織布である。
【0029】つまり、複合糸条を構成する第1のポリプ
ロピレン系樹脂の延伸効果を失うことなく第2のポリプ
ロピレン系樹脂がラミネート被覆層と強固に接合するこ
とを利用するものであり、このため第1のポリプロピレ
ン系樹脂と第2のポリプロピレン系樹脂の融点差は10
℃以上、好ましくは20℃以上とすることが肝要であ
る。ここで、具体的には、第1のポリプロピレン系樹脂
として、公知の不均一系触媒を用いて製造されたポリプ
ロピレンホモポリマー、不均一系触媒を用いて製造され
たアイソタクチックペンタッド分率が0.95以上の高
結晶性ポリプロピレン、メタロセン触媒を用いて製造さ
れたアイソタクチックペンタッド分率が0.95以上の
高結晶性ポリプロピレンなどが挙げられ、第2のポリプ
ロピレン系樹脂としてシンジオタクチックペンタッド分
率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン、
あるいはシンジオタクチックペンタッド分率が0.7以
上のシンジオタクチックポリプロピレンとエチレン含有
量が1〜10重量%であるプロピレン−エチレン共重合
体との混合物などが挙げられる。
【0030】この複合糸条としては、多層のTダイフラ
ット法やインフレーション法により共押出し積層され
た、あるいは逐次押出ラミネート法で積層された芯層と
両外層で構成の3層フィルムを細断した後に縦一軸延伸
し、その後に熱処理を施すことによって得られる複合フ
ラットヤーンや、また、吐出孔が略同心円状に設けられ
たダイスから芯層とその外側表面に鞘層の樹脂層を押出
して被覆させた複合フィラメントを縦一軸延伸し、その
後に熱処理を施すことによって得られる芯鞘構造のモノ
フィラメントが代表的に挙げられる。
【0031】前述の熱可塑性樹脂製糸条の繊度として
は、要求される機械的強度を勘案して決められるもので
特に制限されることはないが、例えばフレキシブルコン
テナ用基材とする場合、好ましくは繊度500〜500
0dr、より好ましくは1000〜3000drとされ
る。即ち、繊度500dr未満ではフレキシブルコンテ
ナ用基材を構成する糸条として機械的強度が十分ではな
く、一方、繊度5000drを超えると織成効率が劣る
のみならず、織布となっての柔軟性が劣り、さらにはラ
ミネート被覆層との積層が緊密に形成されず、剥離強度
及び溶着強度などのフレキシブルコンテナ用基材に必要
とされる物性を満足させることができない点で問題とな
る。
【0032】熱可塑性樹脂製糸条は、サーキュラー織
機、スルザー型織機、ウオータージェット型織機など公
知の織機を用いて織成され織布となるものであり、その
織り組織は平織、綾織、絡み織など種々の形状が適用さ
れる。
【0033】この織布は、その表裏両面に被覆層が形成
されラミネートシートとなる。この被覆層を形成するこ
とにより、シートの機械的強度を増加させ、ヒートシー
ルによる強い熱融着性を有するものとなり、またフレキ
シブルコンテナ用原反への使用においては、外部からの
異物の混入、水分などの袋体内部への浸透による充填物
の汚染を防止することができる。
【0034】織布への被覆層の形成にあたっては、押出
ラミネート法、カレンダー法、コーテイング法、浸漬法
などの公知の技術が採用される。この樹脂被覆の際、織
布の目隙部に溶融樹脂が食い込むようにして密着するか
又は経緯糸の交差部に生じる間隙の表裏間を樹脂が貫通
することで表裏層を結合させブリッジ効果を発現すれば
剥離強度を向上させることができ有効である。また、被
覆層の厚みは特に制限されるものではないが、一般的に
は基材強度及び熱融着性を鑑みて片面当たり40〜10
0μm程度とすることが好ましい。
【0035】こうして得られる本発明のラミネートシー
トは、低温でのシール性が良好で、熱融着した部分の剥
離強度、破断強度が優れたシートとして有効であり、特
に接合に熱融着法が採用されるフレキシブルコンテナ用
原反などに最適のラミネートシートとなるのである。
【0036】本発明では、用いる熱可塑性樹脂にその使
用目的により本発明の主旨を逸脱しない範囲で酸化防止
剤、滑剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、
無機充填剤、有機充填剤、架橋剤、発泡剤、核剤等の添
加剤を配合してもよい。
【0037】
【実施例】以下、本発明についての実施形態を実施例に
より具体的に説明する。
【0038】実施例1 ポリプロピレン(MFR=2.0g/10min.、Mw
/Mn=6.0、Tm=161℃)を用い、押出機に投入
してインフレーション法により円形ダイスから押出フィ
ルムを成形した後、細断してテープ状とし、熱板接触延
伸方式で延伸倍率5.2倍で延伸した繊度2000dr
のフラットヤーンを経糸および緯糸に用いて、打込密度
15×15本/インチの平織の織布をなして基材とし
た。この基材の表裏面に被覆層を形成するにあたり、ラ
ミネート樹脂としてメタロセン触媒を用いて製造された
シンジオタクチックポリプロピレン(シンジオタクチッ
クペンタッド分率=0.82、MFR=15.0g/10
min.、Mw/Mn=2.0、Tm=130℃)を用い
て溶融押出ラミネート法により表裏各60μm厚みで被
覆してラミネートシートを得た。
【0039】実施例2 ラミネート樹脂として、メタロセン触媒を用いて製造さ
れたシンジオタクチックポリプロピレン(シンジオタク
チックペンタッド分率=0.82、MFR=15.0g/
10min.、Mw/Mn=2.0、Tm=130℃)6
0重量%に対して、プロピレン−エチレンランダム共重
合体(MFR=18.0g/10min.、エチレン含有
量=6.0モル%、Tm=148℃)40重量%を配合し
た樹脂組成物を用いた他は実施例1と同様に行った。
【0040】比較例1 ラミネート樹脂として、プロピレン−エチレンランダム
共重合体(MFR=18.0g/10min.、エチレン
含有量=6.0モル%、Tm=148℃)を用いた他は実
施例1と同様に行った。
【0041】実施例3 アイソタクチックポリプロピレン(アイソタクチックペ
ンタッド分率=0.95、MFR=2.0g/10mi
n.、Mw/Mn=5.6、Tm=163℃)を芯層樹脂
に用い、メタロセン触媒を用いて製造されたシンジオタ
クチックポリプロピレン(シンジオタクチックペンタッ
ド分率=0.82、MFR=15.0g/10min.、
Mw/Mn=2.0、Tm=130℃)60重量%に対し
て、プロピレン−エチレンランダム共重合体(MFR=
18.0g/10min.、エチレン含有量=6.0モル
%、Tm=148℃)40重量%を配合した樹脂組成物
を外層樹脂に用いて、2系列の押出機にそれぞれ投入し
てインフレーション法により多層円形ダイスから押出フ
ィルムを成形した後、細断してテープ状とし、熱板接触
延伸方式で延伸倍率5.2倍で延伸した繊度2000d
rのフラットヤーンを経糸および緯糸に用いて、打込密
度15×15本/インチの平織の織布をなして基材とし
た。この基材の表裏面に被覆層を形成するにあたり、ラ
ミネート樹脂として、メタロセン触媒を用いて製造され
たシンジオタクチックポリプロピレン(シンジオタクチ
ックペンタッド分率=0.82、MFR=15.0g/1
0min.、Mw/Mn=2.0、Tm=130℃)80
重量%に対して、プロピレン−エチレンランダム共重合
体(MFR=18.0g/10min.、エチレン含有量
=6.0モル%、Tm=148℃)20重量%を配合した
樹脂組成物を用いて溶融押出ラミネート法により表裏各
60μm厚みで被覆してラミネートシートを得た。
【0042】比較例2 ラミネート樹脂として、プロピレン−エチレンランダム
共重合体(MFR=18.0g/10min.、エチレン
含有量=6.0モル%、Tm=148℃)を用いた他は実
施例3と同様に行った。
【0043】実施例および比較例のラミネートシートを
フレキシブルコンテナ用原反として用いるにあたり、そ
の性能を測定評価したものをまとめて表1に示す。
【0044】尚、表1中の測定項目において、引張強
度、引裂強度についてはJISZ1651に準拠して引
張試験機により、つかみ間隔150mm、引張速度20
0mm/分で行った。また、融着剥離強度は、2枚の基
材を重ね合わせてその端部を40mm幅にわたって、熱
風圧着機により融着温度を330、385、410℃と
変えて、それぞれ圧力2kg/cm2、融着速度2.1m
/分の条件で熱融着し、幅30mmの切断したものを試
験片とし、引張試験機により、つかみ間隔150mm、
引張速度200mm/分で、180度剥離させて行っ
た。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果より、本実施例のラミネートシ
ートは、被覆層と基材である織布との接着状態が良好で
あり、従来の被覆樹脂を使用したものより、引張強度、
引裂強度、剥離強度が共に強くなり、特に比較的低温で
の熱融着性に優れていることが確認された。また、シン
ジオタクチックポリプロピレンとプロピレン−エチレン
共重合体とを配合した樹脂組成物は、溶融押出ラミネー
ト法による被覆層の成形において、その加工性や安定性
など極めて良好な状態であった。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明のラミネートシー
トは、低温シール性が良好で、熱融着部の剥離強度、破
断強度に優れるシート体となり、特に熱融着加工を施す
フレキシブルコンテナ用原反として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
    布を基材として、その両面に樹脂被覆層が形成されたラ
    ミネートシートにおいて、前記被覆層がシンジオタクチ
    ックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチック
    ポリプロピレンであることを特徴とするラミネートシー
    ト。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
    布を基材として、その両面に樹脂被覆層が形成されたラ
    ミネートシートにおいて、前記被覆層が、 A)シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上の
    シンジオタクチックポリプロピレン95〜5重量%およ
    び、 B)エチレン含有量が1〜10重量%であるプロピレン
    −エチレン共重合体5〜95重量%からなることを特徴
    とするラミネートシート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000202960A (ja) * 1999-01-19 2000-07-25 Hagihara Industries Inc ラミネ―トクロスおよびその製造方法
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