JPH10273346A - 硬質な高炉水砕スラグの製造方法 - Google Patents

硬質な高炉水砕スラグの製造方法

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JPH10273346A
JPH10273346A JP9075597A JP7559797A JPH10273346A JP H10273346 A JPH10273346 A JP H10273346A JP 9075597 A JP9075597 A JP 9075597A JP 7559797 A JP7559797 A JP 7559797A JP H10273346 A JPH10273346 A JP H10273346A
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博幸 當房
Masato Kumagai
正人 熊谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉に付帯して設置した既設のセメント向け
軟質水砕スラグ製造設備を利用し、設備改造を要するこ
となく、規格の厳しいコンクリート用硬質水砕スラグを
製造する。 【解決手段】 高炉1の出銑樋3またはスラグ樋4を流
れる溶融スラグ上に石灰石またはドロマイトを添加し、
これを溶解した後、スラグ樋4の先端部に設けた吹製凾
5から流下する溶融スラグに水噴射ノズル6から水を吹
きつけて水砕することにより、硬質水砕スラグとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉から流出した
溶融スラグに水を直接吹きつける硬質な高炉水砕スラグ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉スラグは、国内だけでも年間約2300
万tの発生量があるが、そのうちの6割強の1400万t以
上が溶融スラグに水を直接吹きつけて急冷する水砕スラ
グとして処理されている。水砕スラグはその性状によ
り、セメント原料向けの軟質水砕スラグとコンクリート
用細骨材向けの硬質水砕スラグとに区別される。コンク
リート用細骨材向けの硬質水砕スラグに必要な特性はJI
SA5011に規定されていて、通常の水砕処理で生産できる
セメント原料向けの軟質水砕スラグは、主として単位容
積質量および絶乾比重が小さく前記規格を満足しないの
で、硬質水砕スラグは規格に合うように軟質スラグとは
区別して生産する必要がある。
【0003】従来、硬質水砕スラグの製造には、高炉か
ら流出するスラグを一旦スラグ鍋に入れた後、水砕する
方法が採用されていた。この方法では、スラグ鍋にスラ
グを受滓する間やスラグ鍋を水砕設備へ輸送する間にス
ラグ温度が低下するため、水砕後に気孔の少ない比重の
高い水砕スラグが得られる。この方法によれば確実に硬
質水砕スラグを得ることができるが、高炉設備側にセメ
ント原料向けの水砕スラグ製造設備をすでに持っている
場合、新たに硬質スラグ製造設備を持つことは経済的に
大きな負担となる。
【0004】また、この方法の場合は、スラグ鍋にスラ
グを受けてスラグ温度を下げることが硬質水砕スラグを
製造するための必須条件であるが、これは同時に鍋底に
スラグが一部固まるのを避けることができず、硬質水砕
スラグとして有効に使用できるのは受滓したスラグの50
〜70%程度と低い歩留りになってしまい、かつ鍋底に固
まったスラグを除去するのに非常に手間がかかるという
問題がある。
【0005】このようなスラグ温度を低下させて硬質水
砕スラグを製造する方法では、歩留りを改善するのに不
利となるので、溶融高炉スラグに改質剤を添加して硬質
な高炉水砕スラグを得る方法が開示されている。そのよ
うな方法として、特公昭60-37066号公報に酸化鉄含有物
質をT.Fe<2.5wt%添加する方法、特公昭57-7096 号公報
にスラグ中に水または水蒸気を吹き込む方法、また特開
昭57-19070号公報に酸素または空気を吹き込む方法さら
に特開昭54-46195公報に無機金属酸化物含有増核剤を5
wt% 以下で添加する方法が提示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】通常の水砕処理で生産
可能なセメント向けの軟質水砕スラグがコンクリート用
細骨材向けの硬質水砕スラグとして使用できない理由
は、前述のように単位容積質量および絶乾比重が小さ
く、規格を満足できないからである。これは軟質水砕ス
ラグ中に微細な気泡が存在するからである。
【0007】本発明者が軟質水砕スラグを詳細に調査し
た結果、軟質水砕スラグ中の気泡は、主として窒素ガス
と水素ガスであることが判明した。溶融スラグ中に溶解
していた窒素が水で冷却される際に発生する水蒸気と反
応して、窒素ガスと水素ガスが生じることにより気泡が
形成されるのである。この窒素ガスと水素ガスとを発生
させない最も有効な手段は水で冷却しないことである
が、水以外で冷却することは商業的規模では考えられな
い。
【0008】もう一つの有効な手段は、スラグ中の溶解
窒素を低減することである。これには、スラグ中の酸素
分圧を高くすることが有効であり、その点、前記特公昭
60-37066号公報、特公昭57-7096 号公報および特公昭57
-19070号公報に開示されたように酸化鉄系物質の添加お
よび酸素、空気、水蒸気を吹き込む方法は有効な手段で
ある。しかし一方では、酸素分圧を高めることは、スラ
グからの脱窒素と共に、スラグからの脱硫黄をも引き起
こしてしまう。酸素分圧が高くなり、スラグ中の硫黄が
SOX となり雰囲気中に放出される。その場合、作業環境
の悪化や大気の汚染を招き、その対策として、排煙脱硫
機能を備えた特別な集塵機を設置する必要があり、設備
コストが高くならざるを得ない。
【0009】また、特開昭54-46195公報に開示された無
機金属酸化物含有の増核剤を5wt%以下で添加する方法
は、スラグ自体の比重を増加させる目的で水砕スラグ中
の結晶質の割合を増加し、単位容積質量を増加するもの
である。これは、増核剤を有効に作用させるために、増
核剤自体が溶融しないような条件で添加する必要がある
ため、高炉出銑樋のように高炉から排出された直後のス
ラグ温度(1450度〜1500度)で添加しても有効となるよ
うな増核剤が存在しないという問題がある。
【0010】このように従来提案されている硬質水砕ス
ラグの製造方法は、セメント原料用の軟質水砕スラグを
製造する高炉直結の水砕スラグ製造設備では使用するこ
とができなかった。本発明は、現在広く使われているセ
メント原料用の軟質水砕スラグを製造する高炉直結の水
砕スラグ製造設備で、硬質水砕スラグを効率よく、簡便
に、かつ大量生産することができる硬質な高炉水砕スラ
グの製造方法を提供することを目的とするものでる。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、高炉の出銑口から排出する
溶銑および溶融スラグを出銑樋を介して導き、該出銑樋
の先端部に設けたスキンマにより溶銑と分離した溶融ス
ラグをスラグ樋を介して導き、該スラグ樋先端部で溶融
スラグに多量の水を吹き付けることにより水砕スラグを
製造する方法において、前記出銑樋またはスラグ樋を流
れる溶融スラグの上に石灰石またはドロマイトのいずれ
か一方あるいは両方を添加し、これを溶融した後に水砕
スラグとすることを特徴とする硬質な高炉水砕スラグの
製造方法である。
【0012】請求項2記載の本発明は、前記石灰石また
はドロマイトのいずれか一方あるいは両方の単位時間当
たりの添加量を溶融スラグ流量の1〜5wt%とすること
を特徴とする請求項1記載の硬質な高炉水砕スラグの製
造方法である。請求項3記載の本発明は、前記溶融スラ
グ流量は、水砕スラグの製造量から求めることを特徴と
する請求項2記載の硬質な高炉水砕スラグの製造方法で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。セメント向け軟質水砕スラグ製造設備にお
ける操業状況と水砕スラグの単位容積質量の経時変化を
調査したところ、出銑初期の水砕スラグの単位容積質量
は高いが、時間の経過と共に出銑の後半では単位容積質
量が低下する傾向があることが分かった。操業状況と水
砕スラグの単位容積質量の経時変化の一例を図2に示
す。データ採取項目は、スラグ温度、吹製水温度、吹製
水流量、水砕槽温度、スラグ流量、単位容積質量であ
り、水/スラグ比は吹製水流量とスラグ流量の比であ
る。ここでスラグ流量とは、ベルトコンベヤ上で秤量し
た水砕スラグ製造量の秤量値から水分を補正した量であ
り、吹製から秤量までは所定時間を要しているので、秤
量時刻から所定時間前でのスラグ流量となっている。水
砕スラグは水切り後、ホッパまで輸送される途中で5〜
10分毎に採取し、乾燥後に単位容積質量を測定した。出
銑初期はスラグ温度が低く、スラグ流量が少ないが、い
ずれも後半期に高くなる。
【0014】出銑期間中の一定時間毎に採取した水砕ス
ラグ中の窒素濃度を分析した。水砕直前のスラグ温度と
水砕スラグ中の窒素濃度との関係は図3に示すようにな
り、水砕直前のスラグ温度が高い時ほど、スラグ中の窒
素濃度が高い傾向がある。水砕スラグ中の気泡のガス成
分を分析すると、N2:25%、H2:75%という結果が得ら
れており、スラグ温度が低い出銑前半期の水砕スラグの
気泡量が少なく、比重が大きいのに比較して、スラグ温
度が高い出銑後半期の水砕スラグの方が気泡の量が多
く、比重が軽くなっている。
【0015】溶融スラグへ種々の添加物、吹き込みガス
を使用したときのスラグ中の窒素濃度、硫黄濃度への影
響を調べると以下のようになった。高周波溶解炉にカー
ボンルツボをセットし、その中で高炉水砕スラグ5kgを
1450℃で溶解し、添加物の場合は100gを添加して5分後
に、ガス吹き込みの場合は3l/min で10分間吹き込み後
に、鉄棒を浸漬してスラグサンプルを採取した。スラグ
サンプルは大気中で自然冷却した。種々の添加物、ガス
吹き込みの結果、スラグ中の窒素濃度、硫黄濃度は表1
に示すようになった。なお、各種添加物添加前並びにガ
ス吹き込み前におけるスラグ中の窒素濃度(N)は 0.0
35〜 0.040wt%であり、硫黄濃度(S)は 0.90 〜0.95
wt%であり、溶融スラグの温度は1450℃であった。
【0016】
【表1】
【0017】表1から分かるように、酸素、空気、水蒸
気の酸化性ガスや鉄鉱石、焼結ダスト等の酸化鉄は、ス
ラグ中の窒素濃度を低下させる効果が大きいが、同時に
硫黄濃度をも低下させることになる。また、添加物の添
加直後およびガス吹き込み中に、炉内ガスをサンプリン
グした結果、酸素、空気、水蒸気、鉄鉱石、焼結ダスト
を添加する際は、SOX ガスが一部存在した。したがっ
て、スラグ中の酸素分圧を高める方法は、同時にSOX
発生を伴ってしまうという問題がある。
【0018】一方、石灰石、ドロマイトを添加した場合
は、スラグ中の酸素分圧を高くする効果はないが、スラ
グ中の窒素濃度を低下することができた。この理由は、
以下のように考えられる。石灰石、ドロマイトが炭酸塩
鉱物であり、高温の溶融スラグに添加すると、炭酸塩が
分解し、CO2 ガスが多量に発生する。そのため、スラグ
上の雰囲気が低N2分圧となり、スラグからの脱窒素が進
行したものと推定される。スラグ中の酸素分圧が高くな
らないため、石灰石、ドロマイトを添加する際に、スラ
グ中の硫黄濃度はほとんど低下しなかった。石灰石、ド
ロマイトを炉内のスラグ上に添加して観察すると、スラ
グ表面上でかなり激しく攪拌が生じており、このためス
ラグからの脱窒素が促進される。
【0019】これらの結果から、石灰石、ドロマイト等
の炭酸塩鉱物の添加は、スラグからの脱窒素効果は著し
く大きくはないが、同時にスラグからの脱硫黄が抑制で
きるので最適な方法となる。また、高周波溶解炉では測
定できなかったが、石灰石、ドロマイトの添加の際、炭
酸塩の分解熱によりスラグの温度が低下するため、スラ
グの窒素溶解度の低下も期待できる。
【0020】次に石灰石、ドロマイトの投入により、単
位容積質量がどの程度増加するかを確認した。ルツボの
底に10mmφの孔を開けたカーボンルツボを高周波溶解炉
内にセットし、上部からカーボン製のストッパで孔を塞
いだ状態として、水砕スラグを5kg入れ、窒素ガス雰囲
気で1450℃で溶解した。ルツボ底部のスラグが流出する
孔の下に、半割りの100Aの鉄製パイプを設置し、そこに
水を流しておき、その水流にカーボン製ストッパを上昇
させることにより、溶融スラグを流出させて水砕スラグ
を製造する実験を行った。予めスラグの流出時間を測定
し、水/スラグの比(単位時間当たりの流水量/単位時
間当たりのスラグ流出量)を20の一定値として実験し
た。石灰石、ドロマイトは、スラグ温度が1450℃で20mi
n 保持された後に添加し、鉄棒で撹拌し、溶解後にスラ
グを流出して、水砕スラグを作った。
【0021】スラグ流量に対する石灰石、ドロマイト添
加量と得られた水砕スラグの単位容積質量の関係は図4
に示すようになった。図4のように、スラグ流量に対す
る石灰石、ドロマイト添加量が 0.5wt%程度では、単位
容積質量は添加のないときと変わらず、4wt%以上の添
加量になると1.40〜1.43kg/lとほぼ一定の値となった。
これは0.5wt%程度の添加では、CO2 ガス発生量が十分で
はなく、4wt%以上になると脱窒素可能な窒素はほぼ完
全に抜けているためと考えられる。また、石灰石、ドロ
マイトを5wt%を超えて添加すると、回収した水砕スラ
グ中に未溶解物が混入していた。これらの結果より、石
灰石またはドロマイトのいずれか一方あるいは両方の単
位時間当たりの添加量はスラグ流量に対し、1〜5wt%
が最適である。
【0022】このように石灰石、ドロマイトの添加後
は、自身からの炭酸ガスの発生による攪拌を伴うため比
較的速やかにスラグ中での溶解が進み、高炉実機で実施
する場合、出銑口からスラグ樋先端部の水砕設備までの
間の任意の場所に、石灰石、ドロマイトの添加が可能で
ある。なかでも出銑樋先端部のスキンマ(銑滓分離機
構)より上流側で添加すれば、石灰石、ドロマイトの溶
解に際し、必要な顕熱を溶銑からも供給できるため有利
である。
【0023】
【実施例】本発明を実施した水砕スラグ製造設備の概要
を図1に示す。高炉1の下部に設けた出銑口2から排出
された溶銑および溶融スラグは出銑樋3を流れ、出銑樋
3の先端部に設けたスキンマ(図示せず)で溶銑と溶融
スラグとが分離される。スキンマで分離された溶融スラ
グは、スラグ樋4に流れ出た後、吹製函5を流下すると
きに水噴射ノズル6から吹き付ける水により水砕され、
冷却により固化した水砕スラグは水と共に攪拌槽7に入
る。攪拌槽7での攪拌により調整された水砕スラグは水
と共に円筒状回転水切り装置8に供給され、ここで水砕
スラグと水に分離された後、水砕スラグはベルトコンベ
ヤ10で製品ホッパ13まで輸送される。
【0024】ベルトコンベヤ10の途中には秤量装置11が
設けてあり、連続的に水砕スラグの製造量が秤量され
る。但し、ベルトコンベヤ10上の水砕スラグは水分が高
く、この水分を差し引いたものが実際の水砕スラグの製
造量となる。この水砕スラグ製造設備の場合、吹製函5
で溶融スラグが水砕されてから秤量装置11まで到達する
のに約3分間の時間を要しており、秤量値から水分を引
いた値が3分前のスラグ流量となる。水砕スラグを貯蔵
する製品ホッパ13は2基設置されていて、切替えシュー
ト12を切り換えることにより初期の硬質水砕スラグと後
期の軟質水砕スラグとを分離して別々の製品ホッパ13に
貯蔵する。
【0025】石灰石またはドロマイトの添加は、スキン
マで溶融スラグが溶銑から分離された直後のスラグ樋4
内を流れる溶融スラグ上面とした。本発明法を実施した
際、高炉1の出銑量は7800〜8000ton/day でスラグ比は
約320kg/ton-pig 、出銑温度1495〜1505℃であった。石
灰石またはドロマイトを0.5 〜 5.0%添加した場合の、
水/スラグ比と単位容積質量の関係を図5に示す。通
常、出銑の末期になるとスラグ温度の上昇とスラグ流量
の増加が同時に生じ、この水砕スラグ製造設備の場合、
水/スラグ比が30以下になると、単位容積質量が大きく
低下する。
【0026】しかし、石灰石またはドロマイトを添加し
た場合、 0.5wt%の添加では、無添加の場合と差がない
が 1.0wt%以上添加すると水/スラグ比が30以下でも単
位容積質量が1.35kg/l以上となった。単位容積質量が1.
35kg/l以上であれば、破砕、粒度調整することにより、
コンクリート用細骨材のJIS 規格である単位容積質量1.
45kg/l以上を満足できる。
【0027】石灰石またはドロマイトの添加量を増加す
ると、上面添加のため十分に溶解せずに、溶融スラグ上
に未溶解のまま水砕されてしまったり、過剰添加になれ
ば未溶解物がスラグ樋に付着するガラ付きの原因とな
る。また、未溶解で水砕されると、分解した場合には、
CaO やMgO がフリーで水砕スラグ中に残り、細骨材とし
て利用する際の膨張の原因となる。添加量と水砕スラグ
中のフリーCaO 量の関係を調べると、図6のようにな
り、石灰石、ドロマイトの単位時間当たりの添加量は、
スラグ流量に対して1〜5wt%が最適である。
【0028】なお、円筒状回転水切り装置8により水砕
スラグと分離された水は下部の沈殿槽9に溜められ、沈
殿物を除去した水は冷却塔14で冷却された後、ポンプ15
を経由し流量調整弁16により水量を調整され、水供給管
18から水噴射ノズル6に循環される。なお、冷却塔14内
には補給水管17から水が補給される。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
高炉の出銑樋またはスラグ樋を流れる溶融スラグの上に
石灰石またはドロマイトのいずれか一方あるいは両方を
添加し、これを溶融した後にスラグ樋先端部で溶融スラ
グに多量の水を吹き付けることにより水砕スラグとする
ので、硬質水砕スラグ製造のための設備を新設すること
なく、既設のセメント向け軟質水砕スラグ製造設備を利
用し、ほとんど設備改造を必要とせず、高炉の操業条件
の変更なしに、コンクリート用細骨材規格に合格する硬
質水砕スラグを分離して製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高炉の水砕スラグ製造設備を示す
説明図である。
【図2】水砕スラグ製造設備におけるスラグ温度、吹製
水温度、水砕槽温度、スラグ流量、単位容積質量および
水/スラグ比の経時変化を示すグラフである。
【図3】水砕直前のスラグ温度と水砕スラグ中の窒素濃
度(N)との関係を示すグラフである。
【図4】ルツボ試験における石灰石、ドロマイト/スラ
グと水砕スラグの単位容積質量との関係を示すグラフで
ある。
【図5】水砕スラグ製造設備で石灰石、ドロマイトの添
加量を変えたときの水/スラグ比と水砕スラグの単位容
積質量との関係を示すグラフである。
【図6】水砕スラグ製造設備で石灰石、ドロマイト/ス
ラグと水砕スラグ中のFreeCaO量の関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 高炉 2 出銑口 3 出銑樋 4 スラグ樋 5 吹製函 6 水噴射ノズル 7 攪拌槽 8 円筒状回転水切り装置 9 沈殿槽 10 ベルトコンベヤ 11 秤量装置 12 切替えシュート 13 製品ホッパ 14 冷却塔 15 ポンプ 16 流量調整弁 17 補給水管 18 水供給管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉の出銑口から排出する溶銑および溶
    融スラグを出銑樋を介して導き、該出銑樋の先端部に設
    けたスキンマにより溶銑と分離した溶融スラグをスラグ
    樋を介して導き、該スラグ樋先端部で溶融スラグに多量
    の水を吹き付けることにより水砕スラグを製造する方法
    において、前記出銑樋またはスラグ樋を流れる溶融スラ
    グの上に石灰石またはドロマイトのいずれか一方あるい
    は両方を添加し、これを溶融した後に水砕スラグとする
    ことを特徴とする硬質な高炉水砕スラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記石灰石またはドロマイトのいずれか
    一方あるいは両方の単位時間当たりの添加量を溶融スラ
    グ流量の1〜5wt%とすることを特徴とする請求項1記
    載の硬質な高炉水砕スラグの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融スラグ流量は、水砕スラグの製
    造量から求めることを特徴とする請求項2記載の硬質な
    高炉水砕スラグの製造方法。
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JP2012012148A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nippon Steel Corp スラグ搬送装置
CN102382912A (zh) * 2011-11-14 2012-03-21 中冶南方工程技术有限公司 一种处理高炉渣的方法
CN114292045A (zh) * 2021-10-11 2022-04-08 湖南绿生永固新材料有限公司 一种硅锰合金冶炼渣绿色混凝土掺合料及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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