JP4711735B2 - フライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法 - Google Patents

フライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、発電所又はボイラーに使用された石炭の残渣であるフライアッシュを、酸素含有気体を用いて高炉溶融スラグ内に吹き込み、高炉溶融スラグにフライアッシュを溶解して水砕処理し、砂代替品とするライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法に関する。
石炭焚き火力発電所より排出されるフライアッシュ量が年々増加している一方で、例えば、その埋立て処理地の逼迫、又はフライアッシュを原料として利用しているセメント生産量の減少により、フライアッシュの処理量に限界が発生しており、新たな処理方法又は利用方法の開発の要求が大きい。
一方、高炉より排出される高炉溶融スラグ(以下、単に溶融スラグともいう)は、多大な熱エネルギーを有しており、このエネルギーの活用方法の開発が必要となっている。
そこで、これらを組み合わせ、溶融スラグへフライアッシュを溶解処理するプロセスが検討されている。
このプロセスとしては、従来、溶融スラグが、高炉鋳床において、溶銑から分離された後に鍋に供給され、水砕設備まで搬送して水砕されていることから、この水砕処理前にフライアッシュを溶融スラグに溶解させてフライアッシュの処理費を軽減し、フライアッシュを利材化する方法がある。
ここで、水砕処理を安定に行うためには、溶融スラグの流動性を確保する必要があり、溶融スラグの成分に応じて所定温度以上に確保しなければならない。
このため、溶融スラグにフライアッシュを溶融する技術として、以下のものが提案されている。
特許文献1には、溶融スラグを鍋型容器に入れた後、この容器上部に蓋を設置した状態で、ランスからフライアッシュと昇温材を吹き込む方法が開示されている。
また、特許文献2には、フライアッシュを酸素と共に、樋から流下する溶融スラグに吹き込み、これを水砕する方法が開示されている。なお、この方法は、フライアッシュ中の残存炭素分の有効活用、及び不要なN2 ガスの排除により、溶融スラグ中へのフライアッシュの溶解性を確保するという点で有効な手段である。
そして、特許文献3には、鍋型容器内に残留させた溶融スラグにフライアッシュを投入し、その上から更に溶融スラグを追加投入して、溶融スラグにフライアッシュを溶解させる方法が開示されている。
更に、特許文献4には、溶融スラグへのフライアッシュの溶融化を容易にするため、フライアッシュにCaO含有物質を添加し、この混合物の塩基度を高めてから、溶融スラグに添加する方法が開示されている。
特開平2−204348号公報 特開2004−35278号公報 特開昭63−35443号公報 特開2003−226561号公報
しかしながら、前記従来の方法には、未だ解決すべき以下のような問題がある。
特許文献1の方法は、昇温材を使用するためコストがかかり、付加価値の小さいフライアッシュ処理に使用するには適さない。また、温度確保のための具体的な条件が開示されておらず、フライアッシュの吹き込み条件(例えば、溶融スラグ温度又は吹き込み速度)によっては、溶融スラグにフライアッシュを溶融できない。
また、特許文献2の方法は、有効な発熱を確保するため、多量の酸素を溶融スラグへ吹き込む必要があるので、吹き込みランスが例えば溶解又は損耗し、酸素を安定に吹き込むことが難しく、しかも酸素のランニングコストがかかり経済的でない。また、発熱は、フライアッシュ中の炭素分の燃焼によるもののみであるため、溶融スラグの温度低下の抑制が十分でなく、フライアッシュの溶解量を現状より増やすことが困難である。更に、樋から流下する溶融スラグへフライアッシュを吹き込んでいるため、溶融スラグの撹拌が不十分であり、均一な溶解がしにくい。
そして、特許文献3の方法は、鍋型容器内のフライアッシュに溶融スラグを注入することで、フライアッシュと溶融スラグとの撹拌を行っているため、十分な撹拌及び分散ができず、溶融スラグへのフライアッシュの溶解量には限界がある。
更に、特許文献4の方法は、CaO含有物質の添加により、溶融スラグへのフライアッシュの溶解が容易になるが、高炉から排滓され樋を流れる溶融スラグにフライアッシュを添加しているため、溶融スラグとフライアッシュとの混合に限界があり、均一な品質の溶融スラグが得られない問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、高炉溶融スラグの温度低下を抑制し、従来よりも経済的に多量のフライアッシュを処理可能なフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、先端部に噴出孔を備えたランスを高炉溶融スラグ内に浸漬させ、該ランスにより、フライアッシュを酸素含有気体を用いて前記高炉溶融スラグ内に吹き込むフライアッシュの溶融スラグへの溶融方法において、
前記酸素含有気体の酸素濃度は空気以上であり、前記高炉溶融スラグを鍋型容器に貯留し、該高炉溶融スラグの温度を1400℃以上にして、前記フライアッシュを酸化鉄含有ダストと共に混合粉として吹き込み、この吹き込み終了時の前記高炉溶融スラグの温度を、前記混合粉が吹き込まれた前記高炉溶融スラグの水砕可能な下限温度以上にして、前記混合粉が吹き込まれた前記高炉溶融スラグの水砕を行う。
また、本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記ランスの前記噴出孔における前記酸素含有気体の流速を、前記ランス1本当たり標準状態換算で100m/秒超にすることが好ましい。
本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記混合粉の吹き込み速度を100kg/分以上にすることが好ましい。
本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記鍋型容器の上部を蓋で覆い、前記高炉溶融スラグの上方に形成される空間温度を1000℃以上にすることが好ましい。
本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記鍋型容器は、前記高炉溶融スラグの受容量が40トン以上であることが好ましい。
本発明に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記ランスは前記噴出孔を複数個有し、このランスを1本又は複数本、前記高炉溶融スラグ内に浸漬させることが好ましい。
請求項1〜6記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、鍋型容器に貯留された高炉溶融スラグをフライアッシュの吹き込み対象としているので、従来のように、樋から流下する高炉溶融スラグにフライアッシュを吹き込む場合と比較して、高炉溶融スラグを十分に撹拌でき、混合粉の溶融スラグへの溶融過程で起こる発熱作用を大きくできる。
また、フライアッシュに酸化鉄含有ダストを添加して、フライアッシュの融点を低下させているので、より低い熱量で溶融スラグへフライアッシュを溶解できる。
そして、高炉溶融スラグの温度を1400℃以上にするので、溶融スラグの熱裕度が大きいことに加え、前記した発熱作用を大きくできる。
これにより、フライアッシュの吹き込みによる溶融スラグの温度低下を抑制し、従来よりも経済的に多量のフライアッシュが処理可能になる。
特に、請求項2記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、ランスから噴出する酸素含有気体の流速を100m/秒超にするので、高炉溶融スラグ内に高速気流を形成して、混合粉を高炉溶融スラグ内に分散させて撹拌することができ、水砕処理した製品の品質を略均一にできる。
請求項3記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、混合粉の吹き込み速度を100kg/分以上にするので、吹き込み時間の短縮を図ることができ、溶融スラグの温度をより高く確保できる。
請求項4記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、鍋型容器の上部を蓋で覆うので、高炉溶融スラグの飛散と容器上部での放熱を抑えることができる。また、高炉溶融スラグ内から未燃のカーボン及びCOガスが浮上し、鍋型容器内の空間へ放出されるので、この空間内で酸素含有気体と接触させて燃焼させ、これを活用して高炉溶融スラグ上面からの放熱を抑制できる。
請求項5記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、高炉溶融スラグの受容量が40トン以上の鍋型容器を使用するので、鍋型容器内面に対する高炉溶融スラグの単位重量当たりの接触面積、即ち放熱面積を小さくでき、放熱による高炉溶融スラグの温度低下の影響を抑えることができる。
請求項6記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、複数の噴出孔を有するランスを、1本又は複数本高炉溶融スラグ内に浸漬させるので、高炉溶融スラグ内にフライアッシュを分散させることができ、更に多量のフライアッシュを溶解することが可能になる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法における水砕化可能下限温度の説明図、図2は同フライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法を使用する混合粉吹き込み設備の説明図、図3は溶融スラグへ混合粉の吹き込みを行った試験の熱収支解析結果の説明図、図4(A)〜(C)はそれぞれ混合粉の単位重量当たりの発熱量と溶融スラグ温度、吹き込み速度、ガス流速の関係を示す説明図、図5は溶融スラグ温度とフライアッシュ添加量との関係を示す説明図である。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法は、鍋型容器(以下、単に鍋ともいう)10に受けた高炉溶融スラグ(以下、単に溶融スラグともいう)11内に、先端部に噴出孔12を備えたランス13を浸漬させ、このランス13により、酸化鉄含有ダスト(以下、単にダストともいう)とフライアッシュを含む混合粉を、酸素含有気体を用いて溶融スラグ11内に吹き込む方法であり、溶融スラグ11の温度低下を抑制し、従来よりも経済的に多量のフライアッシュを処理可能にする方法である。なお、この方法は、溶融スラグを撹拌し均質化を確保し易くするため、溶融スラグへのフライアッシュの溶解方法として、鍋内の溶融スラグへフライアッシュを酸素含有気体と共に吹き込む方法を前提に検討した方法である。
前記背景技術で説明したように、鍋に受けた溶融スラグにフライアッシュを添加して安定に水砕するためには、フライアッシュを添加する溶融スラグの成分に応じて、そのフライアッシュの吹き込み終了時の温度を、水砕可能な下限温度以上に確保する必要がある。この水砕可能な温度を実験的に確認した結果、その条件として、フライアッシュが添加された溶融スラグ中の固相率を20質量%以下にする必要があることを見出した。ここで、固相率を20質量%以下とする溶融スラグの成分と水砕可能(水砕化可能)な下限温度の関係を図1に例示する。この図1は、フライアッシュと酸化鉄含有ダストを混合した混合粉を溶融スラグに吹き込んだ例である。この溶融スラグへの酸化鉄含有ダストの添加量は、この酸化鉄含有ダスト中の全鉄量が、溶融スラグへ添加するフライアッシュ量の17質量%となる量である。なお、使用した溶融スラグの主成分の一例を表1に、フライアッシュの主成分の一例を表2に、酸化鉄含有ダストの主成分の一例を表3に、それぞれ示す。
Figure 0004711735
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図1に示すように、溶融スラグへのフライアッシュの添加量の増加に伴って、その下限温度も低下しており、フライアッシュの添加量が10質量%では、下限温度が1325℃程度まで低下している。なお、フライアッシュを添加しない場合の下限温度は1365℃程度である。
また、フライアッシュを含む混合粉を溶融スラグに投入し溶解した後も、これらの温度を確保する必要があり、この方法として、例えば、鍋の断熱強化を可能な限り行う手段、又はフライアッシュ中に残存する炭素分の有効活用を図る手段が考えられる。しかし、吹き込む混合粉は常温であるため、溶融スラグの温度低下の影響を少なくするためには、混合粉を溶融スラグの温度まで予熱する必要がある。また、鍋の側壁や上面からの熱放散により、溶融スラグの温度低下が顕著であることから、溶融スラグの温度確保は厳しい状況であることが推定された。
ここで、断熱強化策としては、精錬処理と同様に、耐火物で内張りした鍋を予熱し使用することが考えられるが、その効果を発揮させるためには、例えば、鍋を事前に1000℃以上に予熱しなければならず、付加価値の小さいフライアッシュ処理に適用するには、コスト的に成り立たない。一方、フライアッシュ中の残存炭素分の有効活用のため、これを燃焼させるためには、多量の酸素又は空気を必要とし、過剰なガス撹拌による溶融スラグの飛散及び熱放散の増大が生じ、現実性が低い。ここで、固形酸素を用いる方法も考えられるが、安全面及びコスト面から現実的ではない。また、他の発熱源を用いる方法も考えられるが、酸素源の問題及びコストの面から現実性は低い。
そこで、本発明者らは、混合粉の吹き込み限界量を明らかにし、吹き込み量の最大化を目指して、各種条件にてフライアッシュの吹き込み試験を行った。その結果、フライアッシュ及びこのフライアッシュの易溶融化のための添加粉体は、溶融スラグ内への溶融過程において発熱作用があることが見出され、これを十分に発現させることができれば、多量のフライアッシュ溶解が可能になることを知見したものである。
まず、フライアッシュを含む混合粉を溶融スラグへ溶融させる試験の手順について簡単に説明した後、その検討結果、及びこれから得られる吹き込み条件について説明する。
図2に示すように、高炉鋳床下において、高炉(図示しない)から排滓され流下する溶融スラグ11を受けた鍋10を、混合粉吹き込み設備14まで移動させる。
次に、鍋10上部に、溶融スラグ11の飛散及び放熱を抑制する目的で蓋15を載置し、この蓋15の開口部16からランス13を装入して、ランス13の噴出孔12を溶融スラグ11内に浸漬させる。そして、フライアッシュと酸化鉄含有ダストの混合粉(例えば、溶融スラグへの酸化鉄含有ダストの添加量は、この酸化鉄含有ダスト中の全鉄量が、溶融スラグへ添加するフライアッシュの5質量%以上20質量%以下となる量、好ましくは、8質量%以上20質量%以下となる量)を、これを貯留する粉体ホッパー17より所定量ずつ配管18へ切り出しながら、この配管18内へ供給する空気(酸素含有気体の一例)を用いてランス13に搬送し、このランス13の噴出孔12より溶融スラグ11内に吹き込む。ここで、フライアッシュは発電所又はボイラーに使用された石炭の残渣である。また、空気の代わりに酸素を使用することも可能である。
吹き込まれたフライアッシュは、酸化鉄含有ダストと混合していることでその融点が下がっており、溶融スラグ11への融解が促進される。
使用した酸化鉄含有ダストは、表3から明らかなように、酸化鉄(Fe23 )が含まれ、これとフライアッシュ中に残存する炭素分が反応して、酸化鉄の一部が還元される。
また、フライアッシュ中の炭素分は、搬送気体中の酸素分で燃焼し、その熱量は溶融スラグ11に着熱する。しかし、これらに使われる炭素分は少量であり、多くの炭素が溶融スラグ11表面に出て外気との接触により燃焼する。一方、外気は、鍋10上の蓋15下に外部より流入し、その流入量と浮上する炭素量のバランスで、蓋下温度が決定される。また、鍋10内の溶融スラグ11は、ランス13から溶融スラグ11内に噴出される空気により撹拌され、その撹拌強度に応じて、側壁及び上部液面から放熱することとなる。
そして、混合粉の吹き込みが終了した鍋10から、ランス13及び蓋15を外し、鍋10を傾斜させて、流れ出る混合粉が吹き込まれた溶融スラグに水を吹き付けて水砕を行う。
ここで、以上に示した溶融方法を使用して得られた知見について検討する。
まず、溶融スラグへ混合粉の吹き込みを行った代表的試験の熱収支解析結果について説明する。
図3に示すように、前記した溶融方法により溶融スラグに混合粉を吹き込んだ第1回試験では、混合粉の吹き込み総量が少なく(230kg)、溶融スラグの温度低下は略放熱量(上部抜熱、側壁抜熱、ガス抜熱、混合粉抜熱、及びFe23 還元)に等しくなっていた。これに対し、第2回試験では、第1回試験の10倍以上の多量(2520kg)の混合粉の吹き込みを行ったが、冷たい混合粉の吹き込みにより溶融スラグの温度降下が生じるにも関わらず、実際の温度降下は、第1回試験に比べて小さくなり、なんらかの発熱作用があることが見出された。これは、いわゆる滓化熱と考えられ、本発明者らは、この発熱作用を発現させる条件を把握すべく、種々の条件での吹き込み試験を行った。
図4(A)〜(C)に、混合粉の単位重量当たりの発熱量と混合粉の吹き込み条件との関係について示す。
なお、図4(A)〜(C)のプロットした点は、熱収支解析結果より求めた混合粉の単位重量当たりの発熱量を示している。また、図4(A)の発熱量と溶融スラグ温度との関係を示す実線は、吹き込み速度とガス流速の相互の影響、図4(B)の発熱量と吹き込み速度との関係を示す実線は、溶融スラグ温度とガス流速の相互の影響、図4(C)の発熱量とガス流速(酸素含有気体の流速)との関係を示す実線は、溶融スラグ温度と吹き込み速度の相互の影響を考慮した重回帰結果を示している。
図4(A)に示すように、発熱量は、溶融スラグ温度が高いほど大きくなり、その影響は顕著である。温度が高いほど熱的裕度が増えることに加え、前記した発熱作用も大きく発現し、温度確保に相乗効果のあることを示している。一方、図4(B)に示すように、混合粉の吹き込み速度が大きくなると、少なからず発熱量は低下する傾向を示しており、過剰な吹き込み速度では、溶融スラグ内への分散が悪化して局所に混合粉が集中するため、例えば温度低下により十分な発熱作用が得られないと考えられ、混合粉の分散に留意する必要性を示している。更に、図4(C)に示すガス流速については、高速ほど発熱大となる傾向を示しており、混合粉の吹き込み速度と同じく良好な分散を確保することが、発熱作用を引出す効果が大きいことを示唆するものである。
これらの関係を定量化して、鍋全体の熱収支を計算し、混合粉の吹き込み量に対する溶融スラグの温度推移を推定した。この結果の一例を図5に示す。なお、図5は、溶融スラグの受容量が50トンの鍋を使用し、空気のガス流速を220m/秒に設定して、初期の溶融スラグ温度を1400℃と1450℃にし、混合粉の吹き込み速度を変化(50kg/分、100kg/分、150kg/分、及び200kg/分)させた結果である。また、図5中の点線は、図1の水砕可能な下限温度を示す。
図5に示すように、混合粉の吹き込みに伴う温度低下は、初期の溶融スラグ温度が高温(ここでは1450℃)であるほど抑制される傾向となり、これは前記した図4(A)に示す解析結果に合致する。
また、混合粉の吹き込み速度に対しては、速度が速いほど溶融スラグの温度低下が抑制される傾向となり、前記した図4(B)に示す傾向とは合わない。これは、混合粉の分散悪化に伴う発熱作用の低下よりも、同一吹き込み量を得るまでの時間短縮による溶融スラグの放熱抑制効果が大きいためである。
しかし、過剰な吹き込み速度では、発熱が抑制されるため、増量による温度確保効果は飽和する。
以上の検討結果より、溶融スラグへのフライアッシュの吹き込み量を十分にするためには、以下の条件を満たす必要があることが判明した。
溶融スラグを受ける鍋の受容量を40トン以上、好ましくは50トン以上にする。
これは、スラグ単位重量当たりの放熱面積を小さくし、放熱影響を抑えることを目的として設定した値であり、鍋容積が大きくなるほど有利だからである。ただし、均一性を確保するため、鍋の大型化に伴って、複数のランスを使用して混合粉の吹き込みを行い、混合粉の分散に留意する必要が生じる。
一方、上限値については、受容量が大きいほど前記した効果を得ることができるため規定していないが、1回の出銑で高炉から排滓される溶融スラグ量は350トン程度であるため、これに対応した範囲内(例えば、100トン)の受容量を備える鍋を使用できる。
混合粉の吹き込み開始時の溶融スラグの温度を1400℃以上、望ましくは1450℃以上にする。
溶融スラグの温度が高いほど、溶融スラグの熱裕度が大きいことに加え、前記した発熱作用が大きくなり、溶融スラグの温度確保に有利になるからである。このため、溶融スラグの温度を確保すべく、溶融スラグを受けた鍋の搬送時間を従来よりも短縮したり、またフライアッシュの吹き込みを制限するなどの調整を行う必要がある。
一方、高炉出銑時の溶融スラグ温度は、高炉出銑温度(概ね1550℃以下)と同等であり、溶融スラグ温度の更なる向上のために、出銑温度を更に上昇させる方法は非現実的である。従って、溶融スラグ温度は1550℃以下が望ましい。
また、噴出孔における酸素含有気体の流速(噴出速度)を、ランス1本当たり標準状態換算で100m/秒超、好ましくは150m/秒以上、更に好ましくは200m/秒以上にする。
混合粉を溶融スラグ内に分散させるためには、酸素含有気体により溶融スラグ内で高速気流を形成することが有効である。従って、酸素含有気体の量に応じて、100m/秒超の流速が得られるように、ランスの噴出孔の口径を選定(例えば、内径が13mm以上18mm以下程度)する必要がある。一方、流速を増加させ過ぎると、例えば、ランスの摩耗が問題となり、混合粉の安定した吹き込みができない場合があるため、標準状態換算での噴出速度を音速以下にすることが望ましい。
また、酸素含有気体は、酸素濃度が50%超となると、ランス先端部の噴出孔部分の溶損が顕著になることから、50%以下が好ましい。
なお、混合粉の溶融スラグへの分散を促進する手段としては、ランスの噴出孔を複数個設けたり、またこのようなランスを1本又は複数本、溶融スラグ内に浸漬させることが好ましい。ここで、複数のランスを使用する場合は、各ランスの噴出孔における酸素含有気体の流速を、ランス1本当たり標準状態換算で100m/秒超にする。
そして、溶融スラグ内への混合粉の吹き込み速度を100kg/分以上、好ましくは150kg/分以上にする。
混合粉の吹き込み速度が速い場合、分散悪化のため発熱作用は低下するが、吹き込み時間短縮の効果が大きくなり、結果的には、溶融スラグの温度をより高く確保できる。しかし、その効果は、混合粉の吹き込み量の増大と共に飽和すること、また一箇所からの多量吹き込みは溶融スラグ内への混合粉の歩留り悪化を招く(溶融スラグ内に吹き込んだ混合粉が、溶融スラグに溶解することなく浴面から上方へ吹き上げられる)ことから、その上限を300kg/分とすることがよい。
更に、溶融スラグの上方に形成される鍋内の空間温度を1000℃以上、好ましくは1100℃以上、更に好ましくは1200℃以上に確保する。
溶融スラグの飛散と鍋上方への放熱を抑える目的で、鍋上部に蓋(カバー)を設置しているが、溶融スラグ内から空間内に未燃のカーボン及びCOガスが浮上し、空気と接触して燃焼することから、これを活用して溶融スラグ上面の放熱を抑制できる。従って、この空間温度が高いほど、放熱が減少することから、蓋周囲の鍋への密着度合いなどを調整することで、空間への空気流入量を調整し、高温状態を形成することが可能になる。
一方、蓋及び鍋の耐熱性の観点から、空間温度は1500℃以下とするとよい。
なお、混合粉の吹き込み終了時の溶融スラグの温度を、混合粉が吹き込まれた溶融スラグの水砕可能な下限温度以上、即ち図1に示す温度以上にする。
この混合粉の吹き込み終了は、溶融スラグへの混合粉の添加量と、混合粉中のフライアッシュ量に応じて、溶融スラグの温度が図1に示す水砕可能な下限温度以上になるように調整する。
これにより、フライアッシュが添加された溶融スラグ中の固相率を20質量%以下にでき、安定した水砕処理が可能になる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
各種条件にて、混合粉の吹き込みを行い、溶融スラグ温度が水砕可能な下限温度に達するまでに投入できたフライアッシュ量を比較評価した(図1参照)。また、比較例及び実施例1〜8において、鍋上部の蓋の高さを調整して、蓋と溶融スラグ表面との間に流入する空気量を調整し、この空間温度を1200℃に確保した。なお、混合粉中のフライアッシュ量を75質量%とし、焼結集塵ダスト量を25質量%(焼結集塵ダストの全鉄量がフライアッシュ量の17質量%)とした。ここで、フライアッシュの溶融処理を行った条件とその結果を表4に示す。
Figure 0004711735
比較例と実施例1及び2は、初期スラグ温度の影響を比較したものであるが、溶融スラグの温度上昇に伴い、混合粉の吹き込み可能量は増大する。ここで、溶融スラグの品質確保上、溶融スラグに対する混合粉の混合割合5質量%以上(フライアッシュ量:1.9トン以上)を確保することが好ましいことから、初期温度1400℃以上が必要である。
実施例3及び4は、混合粉の吹き込み速度を低減した結果である。実施例4のように、吹き込み速度を100kg/分未満まで低減した場合、初期溶融スラグ温度が1450℃にも関わらず、フライアッシュ吹き込み可能量は2トンまで低下したが、前記した混合割合の目標値は達成できた。
実施例5は、空気のガス流速を100m/秒まで低下させた結果である。この場合も、フライアッシュ吹き込み可能量は2トンまで低下したが、前記した混合割合の目標値は達成できた。
また、実施例6は、二重構造となったランスを用いて酸素のみを吹き込み、溶融スラグ内のカーボンの燃焼量を増やすことで、溶融スラグの温度上昇を図った結果であるが、初期温度が1400℃であるにも関わらず、フライアッシュ吹き込み可能量5トンを達成した。
そして、実施例7は、ガス流速を更に上昇させ、フライアッシュ分散を促進することで、混合粉の発熱作用を更に強化した結果であるが、ランスの摩耗を抑制しながら、フライアッシュ処理量を9トンまで増大できた。
なお、実施例8は、鍋として溶融スラグの受容量が30トンの小型の鍋を用いた結果である。初期溶融スラグ温度が1450℃にも関わらず、フライアッシュ吹き込み可能量は1.5トンまで低下したが、溶融スラグに対する混合粉の混合割合5質量%以上(フライアッシュ量:1.1トン以上)を確保した。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明の一実施の形態に係るフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法における水砕化可能下限温度の説明図である。 同フライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法を使用する混合粉吹き込み設備の説明図である。 溶融スラグへ混合粉の吹き込みを行った試験の熱収支解析結果の説明図である。 (A)〜(C)はそれぞれ混合粉の単位重量当たりの発熱量と溶融スラグ温度、吹き込み速度、ガス流速の関係を示す説明図である。 溶融スラグ温度とフライアッシュ添加量との関係を示す説明図である。
符号の説明
10:鍋型容器、11:高炉溶融スラグ、12:噴出孔、13:ランス、14:混合粉吹き込み設備、15:蓋、16:開口部、17:粉体ホッパー、18:配管

Claims (6)

  1. 先端部に噴出孔を備えたランスを高炉溶融スラグ内に浸漬させ、該ランスにより、フライアッシュを酸素含有気体を用いて前記高炉溶融スラグ内に吹き込むフライアッシュの溶融スラグへの溶融方法において、
    前記酸素含有気体の酸素濃度は空気以上であり、前記高炉溶融スラグを鍋型容器に貯留し、該高炉溶融スラグの温度を1400℃以上にして、前記フライアッシュを酸化鉄含有ダストと共に混合粉として吹き込み、この吹き込み終了時の前記高炉溶融スラグの温度を、前記混合粉が吹き込まれた前記高炉溶融スラグの水砕可能な下限温度以上にして、前記混合粉が吹き込まれた前記高炉溶融スラグの水砕を行うことを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
  2. 請求項1記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記ランスの前記噴出孔における前記酸素含有気体の流速を、前記ランス1本当たり標準状態換算で100m/秒超にすることを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記混合粉の吹き込み速度を100kg/分以上にすることを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記鍋型容器の上部を蓋で覆い、前記高炉溶融スラグの上方に形成される空間温度を1000℃以上にすることを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記鍋型容器は、前記高炉溶融スラグの受容量が40トン以上であることを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法において、前記ランスは前記噴出孔を複数個有し、このランスを1本又は複数本、前記高炉溶融スラグ内に浸漬させることを特徴とするフライアッシュ混合粉の溶融スラグへの溶融方法。
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