JPH10271278A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JPH10271278A
JPH10271278A JP9070990A JP7099097A JPH10271278A JP H10271278 A JPH10271278 A JP H10271278A JP 9070990 A JP9070990 A JP 9070990A JP 7099097 A JP7099097 A JP 7099097A JP H10271278 A JPH10271278 A JP H10271278A
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JP
Japan
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Application number
JP9070990A
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English (en)
Inventor
Hisayoshi Fujimoto
久義 藤本
Hiroaki Onishi
弘朗 大西
Toshihiko Takakura
敏彦 高倉
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像読み取り対象物の画像読み取り部分以外の
領域の色彩や濃淡度合いに原因して画像読み取り部分の
照度が種々変化するといった不具合をなくし、読み取り
画像の質を高める。 【解決手段】画像読み取り対象物Gを対向配置させるた
めのガイド面49を形成する透明部材4Aと、上記ガイ
ド面49に光を照射する光源装置と、この光源装置から
発せられて上記ガイド面49に対向配置された画像読み
取り対象物Gから反射してくる光を受光する画像読み取
り用の受光素子52と、を備えた画像読み取り装置であ
って、上記透明部材4Aのガイド面49を、上記受光素
子52によって画像読み取りがなされる画像読み取り領
域N1とそれ以外の非読み取り領域N2とに区分すると
ともに、上記光源装置から発せられた光が上記非読み取
り領域N2を透過して画像読み取り対象物Gに照射され
ることを防止するように上記光源装置から発せられる光
の一部を遮る遮光手段8Aを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、密着型イメージセンサなどの
画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図29に、従来の画像読み取り装置の一
般的な構成を示す。同図に示す画像読み取り装置は、カ
バーガラスと称される透明板91を上面部に装着したケ
ース4eの内部に、複数のLED3eを基板6e上に所
定間隔で一列状に実装した光源装置B、光学レンズ51
e、および受光素子52eを収容している。この画像読
み取り装置では、上記透明板91に原稿Gが対向配置さ
れると、LED3eから発せられた光は上記原稿Gに照
射されることとなり、その反射光が光学レンズ51eに
よって集束されてから受光素子52eによって受光され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像読み取り装置では、次のような不具合を生じて
いた。
【0004】すなわち、従来では、一定面積を有する透
明板91の全面が光を透過可能な透明な面とされてい
る。一方、光源装置Bは、透明板91の各部のうち、光
学レンズ51eと対向する部分のみに集中的に光を照射
できるものではなく、LED3eから発せられた光は一
定の広がり角度をもって透明板91に照射される。この
ため、従来では、透明板91の上面に原稿Gを対向配置
させてその画像の読み取りを行うときには、LED3e
から発せられた光の一部が、原稿Gの所定の画像読み取
り部分S1のみに照射されるのではなく、原稿Gのそれ
以外の部分にも照射される。
【0005】ところが、上記のように、原稿Gの広い領
域に対して光の照射がなされたのでは、上記図29に示
すように、原稿Gの全体がたとえば白色である場合に
は、この原稿Gの画像読み取り部分S1以外の領域に照
射された光が高い反射率でケース4eの内部側へ反射さ
れる。また、このようにして反射されてきた光は、ケー
ス4eの内面において種々の方向へ反射を繰り返す結
果、それらの一部が原稿Gの画像読み取り部分S1に到
達し、画像読み取り部分S1の照度が高められることと
なる。これに対し、図30に示すように、たとえば黒色
の原稿Gaを読み取り対象とする場合には、この原稿G
aの画像読み取り部分S1以外の領域に照射された光が
ケース4eの内部側へ反射されず、あるいはその反射光
量が少なくなるために、画像読み取り部分S1の照度は
低くなる。
【0006】このように、従来では、画像読み取り部分
以外の原稿の色彩、あるいは濃淡度合いに応じて、画像
読み取り部分の照度が変化する事態を生じていた。した
がって、従来では、画像読み取り部分の照度が種々変化
することに原因して、読み取り画像の質が悪化するとい
う不具合を生じていた。とくに、このような不具合は、
いわゆるモノクロ画像を読み取る場合よりも、より照度
の安定化が要求されるカラー画像を読み取る場合におい
て、一層顕著となっていた。
【0007】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、画像読み取り対象物の画像読み
取り部分以外の領域の色彩や濃淡度合いに原因して画像
読み取り部分の照度が種々変化するといった不具合をな
くし、読み取り画像の質を高めることをその課題として
いる。
【0008】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供される画像読み取り装置は、画像読み取り対象物を
対向配置させるためのガイド面を形成する透明部材と、
上記ガイド面に光を照射する光源装置と、この光源装置
から発せられて上記ガイド面に対向配置された画像読み
取り対象物から反射してくる光を受光する画像読み取り
用の受光素子と、を備えた画像読み取り装置であって、
上記透明部材のガイド面を、上記受光素子によって画像
読み取りがなされる画像読み取り領域とそれ以外の非読
み取り領域とに区分するとともに、上記光源装置から発
せられた光が上記非読み取り領域を透過して画像読み取
り対象物に照射されることを防止するように上記光源装
置から発せられる光の一部を遮る遮光手段を有している
ことに特徴づけられる。。
【0010】本願発明では、上記光源装置および受光素
子は、一側面に開口部を有するケース内に収容されてお
り、かつ上記ガイド面を形成する透明部材は、上記ケー
スの開口部を閉塞するように上記ケースに装着された透
明板である構成とすることができる。この場合、上記遮
光手段は、上記透明板のガイド面またはその反対面に、
光反射材料を塗布、スパッタ、または蒸着して形成され
た光反射膜である構成とすることができる。また、この
ような構成に代えて、上記遮光手段は、上記透明板のガ
イド面またはその反対面に対向して設けられたシート
状、フィルム状、または板状の光反射部材である構成と
することもできる。
【0011】本願発明においては、画像読み取り対象物
を対向配置させるための透明部材のガイド面が、画像読
み取り領域とそれ以外の非読み取り領域とに区分されて
おり、光源装置から発せられた光の一部が遮光手段によ
って遮られることにより、上記光源から発せられた光が
上記非読み取り領域を透過して画像読み取り対象物に照
射されることが回避される。したがって、従来とは異な
り、画像読み取り対象物の画像読み取り部分以外の領域
に光が照射されることに原因して、その反射光がガイド
面の画像読み取り領域へ到達することがなくなる。一
方、光源装置から発せられた光が遮光手段によって遮ら
れる場合において、その光が遮光手段によって画像読み
取り装置の内部方向に反射されても、その反射光量は常
に一定している。したがって、遮光部材によって反射さ
れた光がガイド面の画像読み取り領域に到達する事態を
生じても、これによって画像読み取り対象物の画像読み
取り部分の照度が変化することもない。その結果、本願
発明によれば、画像読み取り対象物の画像読み取り部分
の照度が、画像読み取り対象物の画像読み取り部分以外
の色彩や濃淡度合いの影響を受けて変化することを適切
に解消することができ、読み取り画像の質を高めること
ができるという効果が得られる。
【0012】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
光源装置は、LEDなどの点状の光源と、この光源から
発せられて内部に入射した光を帯状に分散させて一定長
さを有する第1光出射面の略全長域から出射させる第1
導光部材と、この第1導光部材の第1光出射面から出射
して内部に入射した光を所定の経路で進行させることに
より一定長さを有する第2光出射面の略全長域から上記
ガイド面へ出射させる第2導光部材と、を具備して構成
された線状光源装置である構成とすることができる。
【0013】このような構成によれば、LEDなどの点
状の光源を発光させると、この光源から発せられた光
は、第1導光部材の内部に入射して帯状に分散され、一
定長さを有する第1光出射面の略全長域から出射する。
すると、この光は、その後第2導光部材の内部に入射し
て所定の経路で進行し、一定長さを有する第2光出射面
の略全長域からガイド面に対して出射する。したがっ
て、画像読み取り対象物に対して帯状または線状に光を
照射することができ、いわゆるライン読み取りが可能と
なる。上記構成においては、点状の光源を多数用いる必
要はなく、光源の数を少なくできるために、光源装置の
製造コスト、ひいては画像読み取り装置全体の製造コス
トを安価にする上で有利となる。また、上記構成におい
ては、第1導光部材の第1光出射面から出射した光を、
そのままガイド面に照射させるのではなく、上記第1光
出射面から出射した光を第2導光部材の内部において所
定の経路で進行させているために、仮に上記第1光出射
面から出射する光の量が、その長手方向にバラツキを生
じていても、この光が第2導光部材の内部を進行する際
にそのバラツキを少なくすることが可能となり、画像読
み取り対象物に帯状または線状に照射される光を、その
長手方向に均一な光量にすることも可能となる。したが
って、読み取り画像の質を一層高めることも可能とな
る。
【0014】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記透明部材は、上記第2導光部材であり、上記第2導
光部材の第2光出射面が上記ガイド面の画像読み取り領
域とされている構成とすることができる。
【0015】このような構成によれば、線状光源装置の
一部をなす第2導光部材が、画像読み取り対象物を対向
配置させるためのガイド面を形成する透明部材を兼用し
ていることとなり、画像読み取り対象物を上記第2導光
部材の第2光出射面に対向配置させると、その第2光出
射面から帯状または線状に出射する光を上記画像読み取
り対象物に対して適切に照射させることができる。した
がって、上記第2導光部材とは別に、ガイド面を形成す
るためのカバーガラスなどの専用の透明板を設ける必要
がなくなり、部品点数を少なくできる。
【0016】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記第2導光部材は、その長手方向に延びる複数の外周
側面のうち、第1側面の一部領域が上記第2光出射面と
されており、かつ上記遮光手段は、上記第1側面の他の
領域を覆うように設けられた光反射部材である構成とす
ることができる。
【0017】このような構成によれば、第2導光部材の
第2光出射面が設けられている第1側面の他の領域が、
光反射部材によって覆われているために、画像読み取り
対象物を上記第2導光部材の第1側面に対向配置させた
場合に、上記第1側面の第2光出射面以外の領域から画
像読み取り対象物に対して光が照射されることが防止さ
れ、画像読み取り対象物の画像読み取り部分以外の色彩
や濃淡度合いによって画像読み取り部分の照度が変化す
ることを適切に防止することができる。
【0018】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記光反射部材は、上記第1導光部材および第2導光部
材の内部に形成される光学経路の全体または一部を覆う
ように設けられている構成とすることができる。
【0019】このような構成によれば、光源から発せら
れて第1導光部材や第2導光部材の内部を通過する光
が、これら導光部材の外部へ漏れることを上記光反射部
材によって防止することができる。したがって、画像読
み取り対象物に対する光の照射効率を高めることができ
る。
【0020】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記光源装置は、LEDなどの点状の光源と、この光源
から発せられて内部に入射した光を帯状に分散させて一
定長さを有する光出射面の略全長域から上記ガイド面に
向けて出射させる導光部材と、を具備して構成された線
状光源装置である構成とすることができる。
【0021】このような構成によれば、点状の光源から
発せられて導光部材の内部に入射した光を、この導光部
材の一定長さを有する光出射面の略全長域からガイド面
に対して出射させることができるために、やはり点状の
光源を用いているにも拘わらず、画像読み取り対象物に
対して光を帯状または線状に照射させることができ、い
わゆるライン読み取りが可能となる。光源の数は少数で
よく、また導光部材も1つであるから、部品点数をより
少なくし、製造コストの一層の低減化が可能である。
【0022】本願発明の第2の側面によって提供される
画像読み取り装置は、画像読み取り対象物を対向配置さ
せるためのガイド面を形成する透明部材と、上記ガイド
面に光を照射する光源装置と、この光源装置から発せら
れて上記ガイド面に対向配置された画像読み取り対象物
から反射してくる光を受光する画像読み取り用の受光素
子と、を備えた画像読み取り装置であって、上記透明部
材のガイド面は、その略全面が上記受光素子によって画
像読み取りがなされる画像読み取り領域となるサイズに
形成されていることに特徴づけられる。
【0023】本願発明においては、画像読み取り対象物
を対向配置させるための透明部材のガイド面の略全面
が、受光素子によって画像読み取りがなされる画像読み
取り領域とされているために、光源装置から発せられた
光を上記透明部材のガイド面に透過させて画像読み取り
対象物に照射させるときには、画像読み取り対象物の画
像読み取り部分のみに光を照射することができ、画像読
み取り対象物のそれ以外の部分には光が余分に照射され
ることを防止することができる。したがって、本願発明
の第1の側面によって提供される画像読み取り装置と同
様に、画像読み取り対象物の画像読み取り部分以外の領
域の色彩や濃淡度合いの影響を受けて画像読み取り部分
の照度が不当に変化することを解消することができ、読
み取り画像の質を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0025】図1は、本願発明に係る画像読み取り装置
Aの一例を示す要部断面図である。図2は、図1のX1
−X1断面図である。図3は、図1のX2−X2断面図
である。図4は、図1に示す画像読み取り装置Aを組み
立てる状態を示す断面図である。図5は、図1に示す画
像読み取り装置Aの分解斜視図である。
【0026】この画像読み取り装置Aは、図5によく表
れているように、ケース4、透明板4A、回路基板6、
この回路基板6上に実装された画像読み取り用の多数の
受光素子52ならびに3個1組のLED3(3A〜3
C)、レンズアレイ51、第1導光部材1、第2導光部
材2、第1光反射板8A、第2光反射板8B、第1固定
部材7A、第2固定部材7B、および1または複数のア
タッチメント69を具備して構成されている。上記第1
光反射板8Aが、本願発明でいう遮光手段の一例に相当
する。また、本実施形態では、上記LED3、第1導光
部材1、および第2導光部材2によって、所望の画像読
み取り対象物に光を照射するための線状光源装置が構成
されている。
【0027】上記ケース4は、たとえば合成樹脂製であ
り、上面が開口するとともに底面部にも開口部が適宜設
けられた長細な箱型状に形成されている。このケース4
の内部には、画像読み取り装置Aを構成する上述した各
部品が収容される。上記透明板4Aは、ガラス製または
合成樹脂製であり、上記ケース4の上面開口部を塞ぐよ
うに上記ケース4に装着されている。この透明板4A
は、本願発明でいう透明部材の一例に相当するものであ
り、その表面が、画像読み取り対象物としての原稿Gを
対向配置させるためのガイド面49とされている。プラ
テンローラ9は、このガイド面49に対向して設けられ
る。
【0028】図6は、上記第1導光部材1の正面図であ
る。図7は、上記第1導光部材1の平面図である。図8
は、図6のX3−X3断面図である。図9は、図6のX
4−X4断面図である。図10は、図6のX5−X5断
面図である。
【0029】上記第1導光部材1は、たとえばPMMA
などのアクリル系透明樹脂を成形して得られる第1の透
明部材10がその主要部を占めている。この第1導光部
材1は、長手方向に一定寸法を有する細長なバー状であ
り、長手方向に延びる第1側面10A、第2側面10
B、第3側面10C、第4側面10D、および長手方向
両端部の端面10E,10Fを有している。上記第1側
面10Aと第2側面10Bとは、上下厚み方向に対向し
ており、好ましくは、上記第1側面10Aの幅が第2側
面10Bの幅よりも小寸法に形成されている。上記第3
側面10Cと第4側面10Dとは、第1導光部材1の幅
方向に対向している。
【0030】上記第1側面10Aは、後述するようにそ
の全長域が第1光出射面12とされる部分であり、好ま
しくは、鏡面状の平面とされている。同様に、上記第3
側面10Cおよび第4側面10Dも鏡面状の平面とされ
ている。なお、上記鏡面状の平面とは、必ずしも表面が
積極的に研磨加工されている面である必要はない。たと
えば、金型を用いて第1導光部材1を樹脂成形する場合
において、その樹脂成形によって得られた比較的滑らか
な表面も、鏡面状の平面に含まれる。透明部材の表面を
鏡面状の平面とすれば、この面に対して透明部材の材質
によって特定される全反射臨界角よりも大きな角度で入
射する光線の全てを全反射させることができるととも
に、上記全反射臨界角よりも小さな角度で入射する光線
については透過させることができることとなる。
【0031】上記第1側面10Aの長手方向中央部に
は、正面視略V字状の凹入部11が設けられている。こ
の凹入部11は、2つの傾斜面11a,11aを形成す
るものであり、これら2つの傾斜面11a,11aも鏡
面状とされている。上記各傾斜面11aは、図11に示
すように、LED3から発せられて第1導光部材1の内
部に入射した光をこの第1導光部材1の長手方向両端部
方向に進行させるように反射する役割を果たす部分であ
り、本実施形態においては、凸状の曲面とされ、所定位
置に配される点状光源としてのLED3から発せられた
光を全反射可能な面を一連に繋げたのに等しい面とされ
ている。
【0032】上記第2側面10Bの長手方向中央部に
は、凹部16が形成されており、この凹部16の形成箇
所が第1光入射部15とされている。上記凹部16は、
LED3をその内部に配置可能とするサイズであり、L
ED3の挿入位置決めが容易となるように奥部に進むに
したがって幅狭となる断面略台形状とされている。上記
凹部16は、上記凹入部11の中心位置に対向してい
る。
【0033】上記第2側面10Bのうち、上記第1光入
射部15を除く領域には、複数の凹状部14が適当な間
隔で設けられている。これら複数の凹状部14の相互間
領域は、鏡面状の平面部13とされている。上記複数の
凹状部14は、第1導光部材1の内部を進行する光の進
行角度を急激に変化させて第1側面10Aから出射させ
る役割を果たす部分であり、たとえば断面円弧状とさ
れ、曲面状の傾斜面14aを有している。また、上記第
2側面10Bは、その長手方向中央部から長手方向両端
部へ向かうにつれて、第1導光部材1の厚みを漸次小さ
くする傾斜面として形成されている。第2側面10Bを
このような傾斜面とすれば、第1導光部材1の長手方向
の中央部から長手方向両端部に進む光を、上記傾斜面1
4aに対して効率よく入射させることが可能となり、好
ましい。ただし、本願発明はこれに限定されず、上記第
2側面10Bを第1側面10Aと略平行な面としてもか
まわない。
【0034】上記第3側面10Cには、その長手方向に
適当な間隔を隔てて複数の孔部18が設けられている。
後述するように、これら複数の孔部18は、第2固定部
材7Bの突起部71Bを嵌入させるための部位であり、
この第1導光部材1に第2固定部材7Bを取付けるのに
利用される。上記複数の孔部18のそれぞれは、好まし
くは、第1導光部材1の長手方向に長い長孔状とされて
いる。各孔部18をこのような長孔状にすれば、各孔部
18と第2固定部材7Bの突起部71Bとが第1導光部
材1の長手方向に多少の位置ずれを生じていても、これ
らを互いに適切に嵌合させることが可能となる。一方、
上記第1側面10Aの長手方向両端部のそれぞれには、
凹部19が設けられている。この凹部19は、後述する
ように、第1導光部材1と第2導光部材2とを互いに連
結するのに利用される。
【0035】上記第1導光部材1は、LED3から発せ
られた光を帯状に分散させて出射する役割を果たす。具
体的には、図11に示すように、上記凹部16内にLE
D3が配置された状態において、上記LED3が発光す
ると、その光は、第1光入射部15から第1導光部材1
内に適当な広がり角度をもって入射する。上記光の多く
は第1光入射部15に対向している2つの傾斜面11
a,11aに到達する。ところが、これらの傾斜面11
a,11aは、第1導光部材1の長手方向に対して傾斜
しているために、LED3から傾斜面11a,11aに
直接到達する光の入射角を大きくすることができ、その
入射角を、第1の透明部材10の材質によって特定され
る所定の全反射臨界角よりも大きくすることができる。
したがって、LED3から第1導光部材1内に入射した
光の多くが、上記傾斜面11a,11aをそのまま通過
して外部へ出射することが防止される。
【0036】上記各傾斜面11aが所定の凸状曲面とさ
れていることにより、たとえば図12に示すように、凹
入部11Aの2つの傾斜面11b,11bを平面状にし
た場合と比較すると、LED3から発せられた光が各傾
斜面に入射する際の入射角をより大きくすることが可能
となり、第1導光部材1の第1光出射面12の長手方向
略中央部分から光が外部へ集中的に出射することを防止
する上で有利となる。また、図12に示した構成では、
2つの傾斜面11b,11bと第1側面10Aとが互い
に交差する部分Na,Naが比較的鋭利なエッジ状とな
り、このエッジ状部分から第1導光部材1の外部へ光の
漏れを生じ易くなるが、本実施形態の第1導光部材1で
は、各傾斜面11aの上部が滑らかな曲面形状となって
いるために、そのような不具合も生じ難い。ただし、本
願発明では、上記図12に示すように、第1導光部材1
に平面状の傾斜面11b,11bを有する凹入部11A
を形成した構成としてもかまわない。
【0037】図11において、上記第1光入射部15か
ら第1導光部材1内に入射した光の大部分は、結局、上
記傾斜面11a,11aによって全反射され、第1導光
部材1の長手方向に進むこととなる。そして、第1側面
10A、第2側面10B、第3側面10C、および第4
側面10Dの各所において全反射を繰り返しながら、第
1導光部材1の長手方向両端部まで達する。第2側面1
0Bに光が入射する場合、各平面部13においては、光
の全反射がなされる。これに対し、凹状部14の傾斜面
14aに入射した光の多くは、散乱反射に近いかたちで
反射され、急激にその光の進路が変えられる。そして、
第1側面10Aに対してその全反射臨界角よりも小さな
入射角で入射する可能性が高められる。このため、上記
傾斜面14aによって反射されて第1側面10Aの方向
に進む光の多くは、第1側面10Aを透過し、第1導光
部材1の外部へ出射することとなる。したがって、第1
光入射部15を第1導光部材1の長手方向中央部に設け
ているにもかかわらず、第1光出射面12の長手方向全
長域から光をほぼ均等に出射させることが可能となる。
【0038】ただし、本願発明では、上記第2側面10
Bに凹状部14を設ける手段に代えて、上記第2側面1
0Bに断面三角形状などの傾斜面を有する他の形状の凹
状部を形成する手段、第2側面10Bの表面を微小な凹
凸状の粗面とする手段、第2側面10Bに光の進路を急
激に変更させることが可能な突起を適当な間隔で複数設
ける手段、あるいは第2側面10Bの表面に光の散乱反
射を行う白色その他の色彩の塗料を塗布する手段などを
採用することもできる。このような手段によっても、第
1導光部材1の内部を進行する光が第2側面10Bに到
達したときに、それら光の一部を第1側面10Aの方向
へ反射し、第1側面10Aに対して小さな入射角で入射
させることが可能である。
【0039】図13は、上記第2導光部材2を示し、同
図(a)はその平面図、同図(b)はその正面図であ
る。図14は、図13(b)のX6−X6断面図であ
る。図15は、図13(b)のX7−X7断面図であ
る。
【0040】上記第2導光部材2は、上記第1導光部材
1と同材質のたとえばPMMAなどのアクリル系透明樹
脂を成形して得られる第2の透明部材20がその主要部
を占めている。この第2導光部材2は、上記第1導光部
材1と略同等の全長寸法を有しており、図14および図
15によく表れているように、この第2導光部材2の長
手方向に延びる第1側面20A、第2側面20B、第3
側面20C、および第4側面20Dを具備している。こ
れら計4つの側面20A〜20Dのそれぞれは、いずれ
も鏡面状とされている。上記第1側面20Aと第2側面
20Bとは、この第2導光部材2の厚み方向に対向し、
互いに略平行である。これに対し、上記第3側面20C
と第4側面20Dとは、この第2導光部材2の幅方向に
対向した傾斜面とされている。
【0041】図2および図3に示すように、上記第2導
光部材2は、第1導光部材1の上方に配されており、第
2側面20Bの一部の領域が第1導光部材1の第1光出
射面12に対向する第2光入射部25とされている。こ
れに対し、上記第1側面20Aには、適当な高さHの段
差部29が設けられており、後述するように、この段差
部29を挟む2つの段差面29a,29bのうちの一方
の段差面29aが、画像読み取り対象物に光を照射する
第2光出射面22とされる。
【0042】上記第3側面20Cは、上記第2光入射部
25に対向するように傾斜しており、第1導光部材1の
第1光出射面12から出射されて上記第2光入射部25
から第2導光部材2の内部へ入射してきた光を第4側面
20Dの方向へ反射する光反射面である。上記第4側面
20Dは、上記第1側面20Aに対向するように傾斜し
ており、上記第3側面20Cから反射されてきた光を上
記第1側面20Aの第2光出射面22に向けて反射する
光反射面である。上記第3側面20Cには、その長手方
向に沿って適当な間隔で複数の孔部27が設けられてい
る。これら複数の孔部27は、第2導光部材2の長手方
向に長い長孔状であり、後述するように、その内部には
第1固定部材7Aの突起部71Aが嵌入される。
【0043】上記第2側面20Bの長手方向両端部のそ
れぞれには、下向き状の凸部23が設けられている。こ
の凸部23は、第1導光部材1の凹部19に嵌入(圧
入)可能であり、この嵌合作用により上記第2導光部材
2の第2光入射部25と第1導光部材1の第1光出射面
12とを互いに対向させるようにして、上記第2導光部
材2と第1導光部材1とを互いに連結させることが可能
である。
【0044】また、上記第2側面20Bの長手方向略中
央部には、2つの凸状部24,24が所定間隔を隔てて
下向き状に突設されている。したがって、上記第2導光
部材2と第1導光部材1とを互いに連結した場合には、
図1によく表れているように、上記凸状部24,24の
各先端部分のみが第1導光部材1の第1光出射面12に
当接することとなり、第1光出射面12と第2光入射部
25とが広い面積で互いに対面接触することが回避され
る。すなわち、上記第1光出射面12と第2光入射部2
5との間には、隙間Saとしての空気の層が形成される
こととなる。上記第1光出射面12と第2光入射部25
とを密接させた場合には、第1導光部材1内を進行する
光が上記第1光出射面12に入射した際に、その入射角
には関係なく、その光が第2導光部材2の内部へそのま
ま進入してしまう虞れがあるが、上記のように空気の層
を形成すれば、上記第1光出射面12に対して所定の全
反射臨界角よりも大きな角度で入射した光を確実に上記
第1光出射面12によって全反射させることが可能とな
る。
【0045】上記第2導光部材2の長手方向両端部の端
面には、突起部29,29が突設されている。これに対
し、図1および図5によく表れているように、上記ケー
ス4の長手方向両端部の各上面部には、上記突起部2
9,29を嵌入(圧入)可能な凹部40,40が設けら
れている。すなわち、上記第2導光部材2は、上記各突
起部29をケース4の各凹部40に嵌入させることによ
り、上記ケース4に対する位置決め固定が図られてい
る。また、図13ないし図15に示すように、上記第2
導光部材2の第2側面20Bの長手方向中央部には、突
起部28が下向きに突設されている。この突起部28
は、第2導光部材2をケース4内に収容配置させたとき
に、図2によく表れているように、上記ケース4内に設
けられた凹部41内に嵌入することにより、上記第2導
光部材2の長手方向の位置決めを図るためのものであ
る。
【0046】上記第1導光部材1および第2導光部材2
は、透明板4Aの下方におけるケース4の内部に収容配
置されている。上記第1導光部材1は、レンズアレイ5
1や受光素子52の配置スペースの一側方に配されてお
り、その第1光入射部15は、回路基板6に実装された
LED3(3A〜3C)に対向するように下向きとされ
る。これに対し、上記第2導光部材2は、その第2光入
射部25が上記第1光出射面12に対向配置されている
とともに、その第2光出射面22が透明板4Aに対向し
ている。上記第2光出射面22は、上記レンズアレイ5
1や受光素子52の直上に位置している。
【0047】図16は、上記第1光反射板8Aの展開状
態を示し、同図(a)は平面図である。同図(b)は、
同図(a)のX8−X8断面図であり、同図(c)は、
同図(a)のX9−X9断面図である。図17は、上記
第1光反射板8Aを立体状に組み立てる状態を示す斜視
図である。
【0048】上記第1光反射板8Aは、透明板4Aの裏
面の一定領域をカバーするとともに、第1導光部材1や
第2導光部材2の外面の一部についてもカバーするため
のものである。この第1光反射板8Aは、上記図16に
示すような所定の形状に裁断された薄手の合成樹脂製の
シート体80によって形成されており、その表面は光の
反射率が高い白色である。このシート体80の長手方向
の寸法は、上記第1導光部材1や第2導光部材2の長手
方向寸法と略同一であり、このシート体80を立体的に
組み立てるための複数条の折り曲げ線Nが設けられてい
る。この折り曲げ線Nは、たとえば上記シート体80が
比較的硬質であるなどの理由からその折り曲げが困難で
ある場合には、その折り曲げ作業を良好にし、第1導光
部材1や第2導光部材2の外面への密着性を高める手段
として、その一部がミシン目線N(N1)とされ、ある
いは切り込み線N(N2)とされる。
【0049】上記第1光反射板8Aは、上記複数条の折
り曲げ線Nの各所に沿って上記シート体80を折り曲げ
ることにより、図17に示すように立体状に形成され、
第1導光部材1や第2導光部材2の所定の外面を覆うよ
うにこれらの導光部材に組付けられている。具体的に
は、上記第1光反射板8Aは、長手方向に延びる複数の
領域80a〜80fを有する形態とされ、図2に示すよ
うに、それらのうちの第1領域80aが第2導光部材2
の第1側面20Aの段差面29bを覆うとともに、第2
領域80bが第2導光部材2の第3側面20Cを覆って
いる。また同様に、第3領域80cが第1導光部材1の
第4側面10Dを、第4領域80dが第2側面10B
を、第5領域80eが第3側面10Cを、第6領域80
fが第2導光部材2の第2側面20Bの一部の領域をそ
れぞれ覆っている。ただし、上記第4領域80dには、
開口部81が設けられており、LED3を第1導光部材
1の第1光入射部15に対して適切に対向させることが
できるようになっている。
【0050】上記第1光反射板8Aは、第1導光部材1
や第2導光部材2の所定の外面を覆うとともに、LED
3から発せられる光が透明板4Aの所定領域へ照射され
ることを阻止する役割をも果たす。すなわち、透明板4
Aの下方に上記第1光反射板8Aが設けられていること
によって、上記透明板4Aのガイド面49のうち、ケー
ス4内の空間部に対向する部分は、第2導光部材2の第
2光出射面22に対向する画像読み取り領域N1と、そ
れ以外の非読み取り領域N2とに区分されている。上記
第1光反射板8Aは、上記非読み取り領域N2に光が照
射されることを防止する。
【0051】本願発明でいう画像読み取り領域とは、受
光素子52によって画像の読み取りがなされる領域であ
るが、必ずしもその領域の全体が受光素子52によって
画像が読み取られる範囲と正確に一致している必要はな
い。すなわち、本願発明でいう画像読み取り領域には、
受光素子52によって画像を読み取ることができない領
域が一部含まれていてもかまわない。画像読み取り領域
は、レンズアレイ51の上面部の面積と略同等であれば
よいが、その具体的な面積の値はとくに限定されるもの
ではない。ただし、原稿Gの画像読み取り部分(本実施
形態では、原稿Gの表面のうち透明板4Aを介してレン
ズアレイ51と対向する部分P)の照度が原稿Gの他の
部分の色彩や濃淡度合いに応じて変化することを有効に
防止するためには、画像読み取り領域の面積をできる限
り小さくすることが好ましい。
【0052】上記第1光反射板8Aの長手方向両端部に
は、側片部80g,80gが設けられており、この側片
部80g,80gをそれぞれ折り曲げることにより、図
1に示すように、第1導光部材1の端面10F(10
E)をカバーできるように構成されている。上記側片部
80g,80gによって第1導光部材1の端面10F
(10E)をカバーすれば、第1導光部材1の長手方向
両端部に進行してその端面10F(10E)に到達した
光を確実に第1導光部材1の内部に反射させることがで
き、光のロスを少なくすることができる。上記側片部8
0g,80gは、第1導光部材1の端面10F(10
E)とこれに対向するケース4の内壁部分との間に挟み
込むことによって、その固定が図られており、上記端面
10F(10E)に密着している。また、上記第1光反
射板8Aの第4領域80dについては、第1導光部材1
をケース4内へ収容したときに、この導光部材1の第2
側面10Bとケース4の底部の上面部44との間に挟み
込むことによって、その固定が図られる。
【0053】図16および図17において、上記第1光
反射板8Aの長手方向中央部の所定位置には、長細な孔
部82が設けられており、また上記第1光反射板8Aの
第2領域80bと第5領域80eとには、その長手方向
に適当な間隔を隔てて複数の貫通孔83a,83bが設
けられている。上記孔部82は、後述する第1固定部材
7Aの遮光板部72を貫通挿させるための部位である。
これに対し、上記複数の貫通孔83a,83bは、第1
固定部材7Aや第2固定部材7Bの突起部71A,71
Bを貫通挿させるための部位である。
【0054】図2ないし図5において、上記第2光反射
板8Bは、上記第1光反射板8Aと同様な白色のシート
部材によって形成されたものであり、第2導光部材2の
第4側面20Dを透過する光を第2導光部材2の内部側
へ反射させることにより、光の漏れを防止するための部
材である。したがって、その形状およびサイズは、第2
導光部材2の第4側面20Dに対応している。この第2
光反射板8Bは、図2および図3によく表れているよう
に、第2導光部材2の第4側面20Dと、これに対向す
るケース4の内壁面との間に挟み込まれており、上記第
4側面20Dに密着している。このように、上記第2光
反射板8Bを、第2導光部材2とケース4との間に挟み
込むようにすれば、上記第2光反射板8Bをたとえばケ
ース4に対して接着剤などを用いて接着するといった煩
わしさをなくすことができ、その組付け作業が容易化さ
れる。これは、上記した側片部80gについても同様で
ある。
【0055】図18(a)は、上記第1固定部材7Aの
平面図であり、図18(b)は、その正面図である。図
19は、図18(b)のX10−X10断面図である。
図20は、図18(b)のX11−X11断面図であ
る。
【0056】上記第1固定部材7Aは、上記第1導光部
材1や第2導光部材2と同一材質であり、たとえばPM
MAなどのアクリル系合成樹脂製である。ただし、その
全体の色彩は、光の反射率が高い白色とされている。こ
の第1固定部材7Aは、第1導光部材1や第2導光部材
2の長手方向全長と略同様な全長寸法の略板状に形成さ
れた固定部材本体70Aの一側面部73Aに、その長手
方向に適当な間隔を隔てて複数本の突起部71Aを設け
たものである。また、上記一側面部73Aの長手方向中
央部には、複数本の遮光板部72も設けられている。
【0057】図3によく表れているように、上記第1固
定部材7Aは、上記各突起部71Aを、上記第1光反射
板8Aの各貫通孔83aに貫通挿するとともに、その先
端部を第2導光部材2の各孔部27内へさらに嵌入させ
ることによって、上記第2導光部材2に取付けられてい
る。この第1固定部材7Aの取付けにより、第1光反射
板8Aの所定領域は、固定部材本体70Aの一側面部7
3Aによって押圧されて、第1導光部材1の第4側面1
0Dおよび第2導光部材2の第3側面20Cに密着して
いる。また、上記固定部材本体70Aは、第1光反射板
8Aによって覆われた第1導光部材1と第2導光部材2
とをケース4の内部に収容したときに生じ得る第1光反
射板8Aの一側方の空隙部S1に嵌合可能な形状ならび
にサイズに形成されている。したがって、この第1固定
部材7Aを上記ケース4内の所定位置へ配置させた状態
では、上記第1光反射8Aの一側方において第1導光部
材1や第2導光部材2のガタツキの原因となる隙間(空
隙部S1)を上記第1固定部材7Aによって埋めること
ができることとなる。
【0058】また、上記第1固定部材7Aの複数本の遮
光板部72は、第1光反射板8Aの孔部82に貫通挿し
ており、図1によく表れているように、第1導光部材1
の凹状部11と第2導光部材2の第2光入射部25との
間に配置されている。上記複数本の遮光板部72は、上
記第1導光部材1の凹状部11の形成領域Sから上方へ
出射した光を受けたときにその光を散乱反射させる白色
の表面とされている。また、上記遮光板部72は、それ
らの相互間に適当な隙間を形成した平面視ストライプ状
に設けられている。
【0059】図21は、上記第2固定部材7Bを示し、
同図(a)は、正面図である。同図(b)は、同図
(a)のX12−X12断面図である。同図(c)は、
同図(a)のX13−X13断面図である。
【0060】上記第2固定部材7Bは、上記第1固定部
材7Aと同様に、上記第1導光部材1や第2導光部材2
と同一材質であり、その全体の色彩は、光の反射効率が
高い白色とされている。この第2固定部材7Bは、第1
導光部材1や第2導光部材2の長手方向全長と略同様な
全長寸法の略板状に形成された固定部材本体70Bの一
側面部73Bに、その長手方向に適当な間隔を隔てて複
数本の突起部71Bを設けたものである。
【0061】図3によく表れているように、上記第2固
定部材7Bは、上記各突起部71Bを、上記第1光反射
板8Aの各貫通孔83bに貫通挿するとともに、その先
端部を第1導光部材1の各孔部18内へさらに嵌入させ
ることによって、上記第1導光部材1に取付けられてい
る。この第2固定部材7Bの取付けにより、第1光反射
板8Aの所定領域は、固定部材本体70Bの一側面部7
3Bによって押圧されて、第1導光部材1の第3側面1
0Cに密着している。また、この場合、上記固定部材本
体70Bの上面部73Cによって第1光反射板8Aの一
部を第2導光部材2の第2側面20Bの一部領域に密着
させることも可能である。上記固定部材本体70Bは、
第1光反射板8Aによって覆われた第1導光部材1と第
2導光部材2とをケース4の内部に収容したときに生じ
得る第1光反射板8Aの他側方の空隙部S2に嵌合可能
な形状ならびにサイズに形成されている。したがって、
この第2固定部材7Bを上記ケース4内の所定位置へ配
置させた状態においては、やはり第1導光部材1や第2
導光部材2のガタツキの原因となる隙間(空隙部S2)
を上記第2固定部材7Bによって埋めることができる。
【0062】図2ないし図5において、上記レンズアレ
イ51は、ガイド面49の画像読み取り領域N1上に載
置された原稿Gから反射されて第2導光部材2をその下
方へ透過してきた光を集束させるためのものである。上
記受光素子52は、上記レンズアレイ51によって集束
された光を受光し、その光電変換を行うものであり、回
路基板6の長手方向に延びるように多数一連に設けられ
ている。
【0063】上記LED3(3A〜3C)としては、
R,G,B(レッド,グリーン,ブルー)の各色の光を
発する計3種類のチップ状のLEDが用いられている。
上記3種類のLED3は、第1導光部材1の凹部16内
に位置するように、上記回路基板6の表面部に実装され
ている。また、その配列は、たとえば上記3種類のLE
D3のそれぞれが第1導光部材1の幅方向に一列状態と
なっている。また、上記LED3の配列順序としては、
実質的にその発光量が最も少ないとされるGの光を発す
るLED3Bが他のLED3A,3Cの中間に位置する
ように設定されている。
【0064】上記回路基板6は、たとえばガラスエポキ
シ樹脂製またはセラミクス製であり、その表面には、上
記多数の受光素子52と一組のLED3とを実装させる
ための導電配線パターン(図示略)が設けられている。
また、上記回路基板6の適所には、コネクタ端子61が
取付けられる。このコネクタ端子61に対して外部制御
機器(図示略)を配線接続することにより、上記受光素
子52やLED3をその外部制御機器に配線接続できる
ようになっている。むろん、ケース4には、上記コネク
タ端子61を取付け可能とする空間スペース(図示略)
が適宜設けられている。
【0065】図3によく表れているように、上記回路基
板6は、ケース4の底部に設けられた凹部46内に、上
記ケース4の下方から嵌合されている。上記2つのアタ
ッチメント69,69のそれぞれは、上記回路基板6を
ケース4に対して取付けるためのものであり、ケース4
に対してその下方から外嵌し、ケース4の左右外側面に
設けられている係合用突起48,48に掛止されること
により、上記回路基板6が下方へ脱落することを防止す
る。上記各アタッチメント69は、たとえば薄肉金属板
をプレス加工するなどして形成されており、適度な弾力
性を発揮するものである。
【0066】上記構成の画像読み取り装置Aにおいて
は、図4に示すように、第1導光部材1、第2導光部材
2、第1光反射板8A、第1固定部材7A、および第2
固定部材7Bの各部品を、一体的に組み立てることがで
きる。すなわち、既述したとおり、第1導光部材1と第
2導光部材2とは、凸部23と凹部19との嵌合作用に
より互いに連結することができる。また、これら第1導
光部材1や第2導光部材2の所定の外面領域を第1光反
射板8Aによって覆った後に、第1固定部材7Aや第2
固定部材7Bの突起部71A,71Bを、第1光反射板
8Aの貫通孔83a,83bに貫通挿してから第2導光
部材2の孔部27や第1導光部材1の孔部18に嵌入す
れば、上記各部材を一体的に組み立てることができる。
なお、第2固定部材7Bを第1導光部材1に組み付ける
際に、第2導光部材2の突起部28と第2固定部材7B
とが干渉する虞れがある場合には、上記第2固定部材7
Bに凹状部75を予め設けて第2固定部材7Bの一部を
薄肉にしておくことにより、上記第2固定部材7Bを手
際良く組み付けることが可能である。
【0067】したがって、上記画像読み取り装置Aの組
み立て製造時においては、上記のようにして線状光源装
置の所定の部品類を一体的に組み立てものを、ケース4
内へ一括して挿入すればよいこととなる。この場合、上
記図4に示すように、第1固定部材7Aの第2固定部材
7Bの下端部などに、テーパ面状に面取りされた面取り
部76a,76bを設けておけば、上記部品をケース4
内へ挿入する作業を円滑に行うことができる。また、ケ
ース4の内面の所定領域に面取部76cを設けておくこ
とによっても、そのような効果が期待できる。
【0068】上記線状光源装置の部品類をケース4内に
挿入した状態においては、第2導光部材2の突起部29
とケース4の凹部40との嵌合作用によってそれらの位
置決め固定が図れるが、これに加え、第1固定部材7A
や第2固定部材7Bが、ケース4内の所定の空隙部S
1,S2を埋めることとなるために、これによって第1
導光部材1や第2導光部材2の位置決め固定がより確実
となる。したがって、必ずしも接着剤などを用いて各部
品を固定しなくても、ケース4内において上記光源装置
の各部品の位置決め保持が的確に行えることとなり、上
記各部品をLED3やレンズアレイ51などとの関係に
おいて適正な位置に位置決めすることができる。
【0069】次に、上記画像読み取り装置Aを用いて画
像の読み取り動作を行う場合の作用について説明する。
【0070】まず、3種類のLED3のうち、いずれか
1つを発光させると、先の図11において説明したとお
り、第1光入射部15から第1導光部材1内に適当な広
がり角度をもって入射した光は、全反射を繰り返しなが
ら、第1導光部材1の長手方向両端部側へ進行しつつ、
第1光出射面12の各所から出射する。そして、この第
1光出射面12から出射した光は、その後第2光入射部
25から第2導光部材2の内部へ入射した後に、第3側
面20Cおよび第4側面20Dによって反射されること
によって第2光出射面22から帯状に出射する。そし
て、この光は、透明板4Aを透過し、この透明板4Aに
対向配置されている原稿Gの表面のうち、画像読み取り
領域N1に対向する部分に照射される。すると、その光
は、原稿Gによって反射されることとなり、第2導光部
材2を下方に透過してからレンズアレイ51によって集
束され、受光素子52によって受光される。
【0071】上記画像読み取り装置Aでは、第1光反射
板8Aが設けられていることによって、透明板4Aのガ
イド面49が画像読み取り領域N1と非読み取り領域N
2とに区分されており、非読み取り領域N2に対しては
光が照射されないようになっている。したがって、原稿
Gのうち、画像読み取り部分P以外の広い領域に光が照
射されることが防止できる。すなわち、画像読み取り部
分P以外の広い領域に光が照射されることによって、そ
の光がケース4内へ反射されてから画像読み取り領域N
1に到達するといった現象を防止できることとなる。こ
のため、原稿Gの画像読み取り部分P以外の色彩や濃淡
度合いによって、原稿Gの画像読み取り部分Pの照度が
増減変化するといったことがなくなる。したがって、原
稿Gの画像読み取り部分Pに照射される光量を一定にす
ることによって、読み取り画像の質を高めることが可能
となる。
【0072】上記画像読み取り装置Aでは、LED3か
ら発せられた光が第1導光部材1の内部を進行してゆく
場合に、第1導光部材1の各側面10A〜10Dに対し
て所定の全反射臨界角よりも小さな角度で光が入射した
場合に、本来ならば、その光がそのまま第1導光部材1
の外部へ透過することとなる。ところが、上記第1導光
部材1の側面10B〜10D、および端面10E,10
Fは、第1光反射板8Aによって覆われているために、
そのような光の透過は適切に防止される。したがって、
上記第1導光部材1の長手方向の全長域に光を効率良く
導くことができる。さらに、第2導光部材2の外面の一
部も上記第1光反射板8Aによって覆われているため
に、やはり第2導光部材2の内部に入射した光の多くが
ケース4の外部へ不当に漏れることも抑制される。した
がって、原稿Gの画像読み取り部分Pに対する光の照射
効率を高め、その部分の照度を高めることができる。上
記第1光反射板8Aは、光反射率の高い白色であるか
ら、上記照度を高める上で一層好ましいものとなる。ま
た、第1光反射板7Aの外側に位置する第1固定部材7
Aや第2固定部材7Bも、光を高い反射率で反射する白
色であるから、仮に光が第1光反射板8Aを透過するよ
うな事態を生じても、この光を上記第1固定部材7Aや
第2固定部材7Bによって第1導光部材1や第2導光部
材2の内部側へ反射させることができ、光の漏れ防止を
より徹底することができる。
【0073】一方、上記第1導光部材1はLED3から
発せられた光をその長手方向に進行させてゆくものの、
LED3と対向する凹状部11の形成領域Sからの出射
光量が、第1光出射面12の他の領域からの出射光量よ
りも多くなる傾向が見られる。上記凹状部11は、LE
D3に最も近い領域だからである。ところが、上記凹状
部11から出射する光の多くは、その上方に位置する遮
光板部72によって遮られて散乱反射されるため、第2
光入射部25のうち、上記凹状部11に対向する部分か
ら第2導光部材2内へ入射する光の量を少なくすること
ができる。したがって、第2光入射部25の特定箇所に
光が集中的に入射することを抑制し、画像読み取り部分
Pの読み取りライン長手方向における光量分布の均一化
を図ることができる。
【0074】また、上記第2導光部材2内に入射した光
は、一定距離を隔てて位置する第3側面20Cと第4側
面20Dとによってそれぞれ反射されてから画像読み取
り領域N1に導かれるために、第1光出射面12から画
像読み取り部分Pに至るまでの光学距離を長くとること
も可能となる。すなわち、第1導光部材1を透明板4A
に対して比較的接近させたかたちに設けた場合であって
も、原稿Gの画像読み取り部分Pに照射される光の光学
距離を長くとることが可能となる。そして、上記光学距
離を長くとれば、第1光出射面12の長手方向における
光量のバラツキを、その光学経路途中で少なくすること
が可能となる。したがって、このようなことによって
も、画像読み取り部分Pの読み取りライン長手方向にお
ける照度のバラツキを少なくすることが可能となる。
【0075】図22ないし図26のそれぞれは、本願発
明に係る画像読み取り装置の他の例を示す断面図である
(以降の各図においては、先の実施形態と同一部位は同
一符号で示す)。
【0076】図22に示す画像読み取り装置Aaでは、
LED3、第1導光部材1、および第2導光部材2の三
者によって線状光源装置を構成しているが、上記第2導
光部材2を、カバーガラスなどの透明板として兼用して
いる。すなわち、この画像読み取り装置Aaでは、第2
導光部材2の第1側面20Aが、原稿Gを対向配置させ
るためのガイド面49とされてされている。また、第1
導光部材1や第2導光部材2の外面に第1光反射板8C
を固定させるための第1固定部材7Cには、第2導光部
材2の第1側面20Aの段差面29bに当接する突起部
75が設けられており、第2導光部材2の内部を進行す
る光は、上記段差面29bを透過して第2導光部材2の
上方へは出射しないように構成されている。上記第1固
定部材7Cは、本願発明でいう遮光手段の他の例に相当
するものであり、第2導光部材2の第1側面20Aは、
上記第1固定部材7Cによって覆われていない第2光出
射面22としての画像読み取り領域N1と、上記第1固
定部材7Cによって覆われた非読み取り領域N2とに区
分されている。
【0077】上記構成の画像読み取り装置Aaによって
も、原稿Gの画像を読み取るときには、原稿Gの表面の
うちレンズアレイ51に対向する所定の画像読み取り部
分Pのみ、またはその部分を含むそれらの周辺部分のみ
に、光を効率良く照射することができる。したがって、
原稿Gの画像読み取り部分P以外の色彩や濃淡度合いの
影響によって、原稿Gの画像読み取り部分Pの照度が大
きく変化するといったことが適切に防止できることとな
る。このように、本願発明では、画像読み取り対象物を
対向配置させるためのガイド面を必ずしも透明板を用い
て形成する必要はなく、それ以外の透明部材を用いてガ
イド面を形成してもよい。なお、上記画像読み取り装置
Aaでは、ガイド面49を形成するための専用の透明板
を設ける必要がなく、先の実施形態の画像読み取り装置
Aと比較すれば、部品点数の削減が図れる。また、第2
導光部材2の厚みを大きくすることによって、ガイド面
49の強度を高めることも簡単に行え、ガイド面49に
種々の物品類が接触または衝突することに原因する損傷
を防止上でも有利となる。
【0078】図23に示す画像読み取り装置Abは、L
ED3、第1導光部材1、および2枚の反射ミラー2
A,2Bを用いて線状光源装置を構成している。一方の
反射ミラー2Aは、第1導光部材1の第1光出射面12
から上方へ出射した光を他方の反射ミラー2B側へ反射
する。これに対し、他方の反射ミラー2Bは、上記一方
の反射ミラー2Aによって反射されてきた光を、透明板
4Aのガイド面49のうちレンズアレイ51の直上領域
の方向へ進行させるように反射する。第1光反射板8D
は、その一部が透明板4Aの裏面に対向して設けられて
おり、上記透明板4Aのガイド面49を、レンズアレイ
51と対向する画像読み取り領域N1とそれ以外の非読
み取り領域N2とに区分し、この非読み取り領域N2へ
の光の照射がなされないように構成されている。
【0079】上記画像読み取り装置Abでは、第1導光
部材1の第1光出射面12から出射した光を2枚の反射
ミラー2A,2Bによってやはり効率良く原稿Gの画像
読み取り部分Pへ適切に導くことができる。また、原稿
Gの画像読み取り部分P以外の領域に光が照射されるこ
とを第1光反射板8Dによって防止することもできるの
で、原稿Gの画像読み取り部分Pの照度の安定化も図れ
る。このように、本願発明では、反射ミラーを用いて光
を所定の領域へ導く構成としてもかまわない。
【0080】図24に示す画像読み取り装置Acは、1
つの導光部材1Aのみを用いることによって、図示して
いないLEDから発せられた光を透明板4Aのガイド面
49に照射させる構成としている。上記導光部材1A
は、第2側面10Bと対面する位置に設けられたLED
から発せられた光をその長手方向に分散させつつ、一定
長さを有する光出射面12Aの略全長域から出射するも
のであり、その基本的な構成は、上記実施形態で説明し
た第1導光部材1と共通している。一方、上記導光部材
1Aの側面10B,10C,10Dは、光反射板8Eに
よって覆われており、この光反射板8Eは、その側方の
空隙部S3,S4に嵌合する第1固定部材7Dおよび第
2固定部材7Eによって上記導光部材1Aの外面に挟み
付けられている。上記第1固定部材7Dおよび第2固定
部材7Eを上記導光部材1Aに取付けるための手段とし
ては、たとえば第1固定部材7Dと第2固定部材7Eに
設けた突起部71E,71Fを、光反射板8Eに貫通さ
せてから導光部材1Aの孔部18C,18Dに嵌入させ
る手段が適用されている。上記第1固定部材7Dは、透
明板4Aのガイド面49を、レンズアレイ51と対面す
る画像読み取り領域N1と、それ以外の非読み取り領域
N2とに区分するものであって、上記非読み取り領域N
2へは光が照射されないように光を遮る。
【0081】上記画像読み取り装置Acにおいても、原
稿Gの画像読み取り部分Pに対してその読み取りライン
長手方向に延びる帯状または線状に光を照射することが
でき、しかも上記画像読み取り部分Pに照射される光の
量が、原稿Gの画像読み取り部分P以外の色彩などの影
響を受けて不当に変化することはない。このように、本
願発明では、線状光源装置を必ずしも複数の導光部材で
構成する必要はなく、1つの導光部材を用いるだけの構
成であってもよい。
【0082】図25および図26に示す画像読み取り装
置Ad,Aeは、いずれも線状光源装置として、点状光
源としての複数のLED3を基板6Aの表面に所定間隔
で一列に並べて実装したものを用いている。本願発明で
は、このような構成の線状光源装置を用いてもよい。
【0083】また、図25に示す画像読み取り装置Ad
では、透明板4Aの裏面(ガイド面49の反対面)側に
光反射板8Fを設けており、この光反射板8Fによって
透明板4Aのガイド面49のうち、ケース4の内部に対
向する部分を、レンズアレイ51に対向する画像読み取
り領域N1と、それ以外の非読み取り領域N2とに区分
し、LED3から発せられた光が上記非読み取り領域N
2には照射されないように構成されている。これに対
し、図26に示す画像読み取り装置Aeでは、透明板4
Aのガイド面49(表面)側に光反射板8Gを設けて、
このガイド面49のうち、ケース4の内部に対向する部
分を、画像読み取り領域N1と非読み取り領域N2とに
区分している。透明板4Aのガイド面49側に光反射板
8Gを設けた場合には、LED3から発せられた光の一
部が透明板4Aの非読み取り領域N2内へ入射すること
となるが、この光は上記光反射板8Gによって反射され
るために、透明板4Aの上方へそのまま透過することが
防止される。したがって、透明板4Aの裏面側に光反射
板8Fを設けた場合と同様に、原稿Gの画像読み取り部
分P以外の箇所に光が照射されることはなく、画像読み
取り部分Pに照射される光の量を原稿Gの色彩などの影
響を受けないようにすることができる。なお、透明板4
Aのガイド面49側に光反射板を設けた場合には、ガイ
ド面49に段差が生じる。したがって、ガイド面49を
滑らかな面にするためには、透明板4Aの裏面側に光反
射板を設けることが好ましい。
【0084】上記各実施形態では、本願発明にいう遮光
手段の具体例として、表面が白色の所定の光反射板また
は固定部材を用いているが、本願発明はこれらに限定さ
れない。本願発明では、たとえば透明板の表面または裏
面に対してシート状、フィルム状、あるいは板状などの
他の光反射部材を接着するといった手段を採用してもよ
い。透明板の裏面側に光反射部材を配置させる場合に
は、この光反射部材を透明板の裏面に対して非接触状態
に設けてもかまわない。さらに、このような手段に代え
て、透明板の表面または裏面に、白色その他の色彩の光
反射塗料を塗布したり、あるいは金属などの光反射材料
をスパッタや蒸着などによって付着させて光反射膜を形
成するといった手段を採用してもよい。遮光手段を、光
の反射率の高い材質とすれば、画像読み取り部分の照度
を高める上で好ましいが、やはり本願発明はこれに限定
されず、要は、光を遮る材質であればよい。
【0085】また、本願発明では、たとえば画像読み取
り装置を構成する各部をファクシミリ装置やイメージス
キャナ装置の筐体内に組み込んだ場合において、たとえ
ば図27に示すように、ファクシミリ装置やイメージス
キャナ装置のシャーシ部材95に設けられた光反射板8
H(遮光部材)を透明板4Aのガイド面49に対向配置
させることによって、上記ガイド面49を画像読み取り
領域N1と非読み取り領域N2とに区分してもよい。こ
のような構成も、本願発明の技術的範囲に含まれる。
【0086】図28は、本願発明に係る画像読み取り装
置の他の例を示す断面図である。
【0087】同図に示す画像読み取り装置Afは、透明
板4Bの幅寸法をケース4の上面開口部の幅よりも小さ
くし、この透明板4Bによって形成されるガイド面49
の略全面を、受光素子52によって画像が読み取られる
画像読み取り領域としたものである。上記ケース4の上
面開口部のうち、上記透明板4Bによってカバーされて
いない部分については、不透明部材からなるカバー板4
7によってカバーされている。このカバー板47の裏面
(下面)は、好ましくは、光の反射率が高い白色面とさ
れている。上記透明板4Bの幅方向両端部は、上記カバ
ー板47の幅方向一端部とケース4の上面開口部の肩部
によってそれぞれ支持されているとともに、上記透明板
4Bやカバー板47の長手方向両端部はケース4の長手
方向両端部の上面部によって支持されている。したがっ
て、上記透明板4Bやカバー板47をケース4に対して
安定して取付けておくことが可能である。上記ケース4
の上面開口部を透明板4Bよりも幅広に形成しているの
は、上記ケース4内へのLED3を実装した基板6Aや
レンズアレイ51の組付作業を容易化するためである。
【0088】上記画像読み取り装置Afにおいては、L
ED3から発せられた光を幅狭なサイズの透明板4Bに
透過させて、原稿Gの画像読み取り部分Pに照射させる
ことができる一方、原稿Gの画像読み取り部分P以外の
領域に光が照射されることを防止することができる。し
たがって、原稿Gの画像読み取り部分Pの照度が、原稿
Gのそれ以外の領域の色彩の変化などに対応して不当に
変化することを解消することができ、本願発明の目的を
達成することができる。このように、本願発明では、ガ
イド面を形成する透明部材サイズを小さくすることによ
って、そのガイド面の略全面が受光素子によって画像読
み取りがなされる画像読み取り領域となるように構成し
てもかまわない。
【0089】その他、本願発明に係る画像読み取り装置
の各部の具体的な構成は上述した各実施形態に限定され
ず、種々に設計変更自在である。画像読み取り装置をカ
ラー画像の読み取りに対応しないいわゆるモノクロ画像
の読み取り用途に対応させる場合には、R,G,Bの計
3色を組み合わせた光源を必ずしも用いる必要はなく、
単一色の光源でよい。ただし、この場合には白色の光源
を用いることが好ましい。本願発明に係る画像読み取り
装置は、たとえばハンディスキャナとして構成すること
も可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る画像読み取り装置の一例を示す
要部断面図である。
【図2】図1のX1−X1断面図である。
【図3】図1のX2−X2断面図である。
【図4】図1に示す画像読み取り装置を組み立てる状態
を示す断面図である。
【図5】図1に示す画像読み取り装置の分解斜視図であ
る。
【図6】第1導光部材の一例を示す正面図である。
【図7】第1導光部材の一例を示す平面図である。
【図8】図6のX3−X3断面図である。
【図9】図6のX4−X4断面図である。
【図10】図6のX5−X5断面図である。
【図11】第1導光部材の作用を示す説明図である。
【図12】第1導光部材の他の例を示す要部説明図であ
る。
【図13】(a)は、第2導光部材の一例を示す平面図
であり、(b)は、その正面図である。
【図14】図13(b)のX6−X6断面図である。
【図15】図13(b)のX7−X7断面図である。
【図16】(a)は、第1光反射板の展開状態を示す平
面図であり、同図(b)は、同図(a)のX8−X8断
面図であり、同図(c)は、同図(a)のX9−X9断
面図である。
【図17】第1光反射板を立体状に組み立てる状態を示
す斜視図である。
【図18】(a)は、第1固定部材の一例を示す平面図
であり、(b)は、その正面図である。
【図19】図18(b)のX10−X10断面図であ
る。
【図20】図18(b)のX11−X11断面図であ
る。
【図21】(a)は、第2固定部材の一例を示す正面図
であり、同図(b)は、同図(a)のX12−X12断
面図、同図(c)は、同図(a)のX13−X13断面
図である。
【図22】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図23】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図24】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図25】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図26】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図27】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図28】本願発明に係る画像読み取り装置の他の例を
示す断面図である。
【図29】従来の画像読み取り装置によって白色の原稿
画像を読み取る状態を示す断面図である。
【図30】従来の画像読み取り装置によって黒色の原稿
画像を読み取る状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A,Aa〜Af 画像読み取り装置 1 第1導光部材 1A 導光部材 2 第2導光部材 2A,2B 反射ミラー 3 LED(光源) 4 ケース 4A,4B 透明板 6 回路基板 6A 基板 7A 第1固定部材 7B 第2固定部材 7C,7D 固定部材 8,8F,8G,8H 光反射板(遮光手段) 8A,8C,8D,8E 第1光反射板(遮光手段) 8B 第2光反射板 10A 第1側面(第1導光部材の) 10B 第2側面(第1導光部材の) 10C 第3側面(第1導光部材の) 10D 第4側面(第1導光部材の) 12 第1光出射面 15 第1光入射部 20A 第1側面(第2導光部材の) 20B 第2側面(第2導光部材の) 20C 第3側面(第2導光部材の) 20D 第4側面(第2導光部材の) 22 第2光出射面 25 第2光入射部 27 孔部 27A 突起部 49 ガイド面 51 レンズアレイ 52 受光素子 N1 画像読み取り領域 N2 非読み取り領域 G 原稿(画像読み取り対象物)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像読み取り対象物を対向配置させるた
    めのガイド面を形成する透明部材と、上記ガイド面に光
    を照射する光源装置と、この光源装置から発せられて上
    記ガイド面に対向配置された画像読み取り対象物から反
    射してくる光を受光する画像読み取り用の受光素子と、
    を備えた画像読み取り装置であって、 上記透明部材のガイド面を、上記受光素子によって画像
    読み取りがなされる画像読み取り領域とそれ以外の非読
    み取り領域とに区分するとともに、上記光源装置から発
    せられた光が上記非読み取り領域を透過して画像読み取
    り対象物に照射されることを防止するように上記光源装
    置から発せられる光の一部を遮る遮光手段を有している
    ことを特徴とする、画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 上記光源装置および受光素子は、一側面
    に開口部を有するケース内に収容されており、かつ上記
    ガイド面を形成する透明部材は、上記ケースの開口部を
    閉塞するように上記ケースに装着された透明板である、
    請求項1に記載の画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】 上記遮光手段は、上記透明板のガイド面
    またはその反対面に、光反射材料を塗布、スパッタ、ま
    たは蒸着して形成された光反射膜である、請求項2に記
    載の画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 上記遮光手段は、上記透明板のガイド面
    またはその反対面に対向して設けられたシート状、フィ
    ルム状、または板状の光反射部材である、請求項2に記
    載の画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 上記光源装置は、LEDなどの点状の光
    源と、この光源から発せられて内部に入射した光を帯状
    に分散させて一定長さを有する第1光出射面の略全長域
    から出射させる第1導光部材と、この第1導光部材の第
    1光出射面から出射して内部に入射した光を所定の経路
    で進行させることにより一定長さを有する第2光出射面
    の略全長域から上記ガイド面へ出射させる第2導光部材
    と、を具備して構成された線状光源装置である、請求項
    1に記載の画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】 上記透明部材は、上記第2導光部材であ
    り、上記第2導光部材の第2光出射面が上記ガイド面の
    画像読み取り領域とされている、請求項5に記載の画像
    読み取り装置。
  7. 【請求項7】 上記第2導光部材は、その長手方向に延
    びる複数の外周側面のうち、第1側面の一部領域が上記
    第2光出射面とされており、かつ上記遮光手段は、上記
    第1側面の他の領域を覆うように設けられた光反射部材
    である、請求項5または6に記載画像読み取り装置。
  8. 【請求項8】 上記光反射部材は、上記第1導光部材お
    よび第2導光部材の内部に形成される光学経路の全体ま
    たは一部を覆うように設けられている、請求項7に記載
    の画像読み取り装置。
  9. 【請求項9】 上記光源装置は、LEDなどの点状の光
    源と、この光源から発せられて内部に入射した光を帯状
    に分散させて一定長さを有する光出射面の略全長域から
    上記ガイド面に向けて出射させる導光部材と、を具備し
    て構成された線状光源装置である、請求項1ないし4の
    いずれかに記載の画像読み取り装置。
  10. 【請求項10】 上記光源装置は、複数の点状の光源を
    所定間隔で直線状に並べて基板上に実装した線状光源装
    置である、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像読
    み取り装置。
  11. 【請求項11】 画像読み取り対象物を対向配置させる
    ためのガイド面を形成する透明部材と、上記ガイド面に
    光を照射する光源装置と、この光源装置から発せられて
    上記ガイド面に対向配置された画像読み取り対象物から
    反射してくる光を受光する画像読み取り用の受光素子
    と、を備えた画像読み取り装置であって、上記透明部材
    のガイド面は、その略全面が上記受光素子によって画像
    読み取りがなされる画像読み取り領域となるサイズに形
    成されていることを特徴とする、画像読み取り装置。
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