JP2010093670A - 読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラーアレイの位置決め精度及び姿勢精度を向上することができる読取装置を提供する。
【解決手段】読取装置101は、互いに対向するように平行に配列された2列のミラーアレイ1を備えている。これら2列のミラーアレイ1は、支持体であるベース80に固定されている。各ミラーアレイ1は、対向するミラーアレイ1に向けて突出するリブ12a,12bを一体に有しており、当該リブ12a,12bは、支持体であるベース80に固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、コピー機等に用いられる読取装置に関する。
近年、コピー機等において、原稿面を主走査方向に複数領域に分割し、複眼レンズを用いて領域毎に画像を読み取る密着型イメージセンサが開発されている。密着型イメージセンサでは、主走査方向に分割された領域(読取部分)毎にレンズ及び撮像素子が配置されており、ラインセンサの全撮像素子の出力信号を合成することにより、原稿の画像を復元する。
このような密着型イメージセンサに対し、小型化と焦点深度の改善を目的として、レンズの代わりに凹面鏡を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に開示された読取装置は、凹面鏡である第1ミラーを一列に配列した第1ミラーアレイと、第1ミラーに対向する第2ミラーを一列に配列した第2ミラーアレイとを有しており、第1ミラーと第2ミラーとで非テレセントリック光学系を構成している。
特開平11−008742号公報(段落0010、図2)
ミラーアレイは、一般に、樹脂で成形されたミラー形状の部分に、アルミ等を蒸着することにより形成されるため、(互いに対向するミラー面を有する)上記第1、第2ミラーアレイを一体の樹脂成形品として構成すると、ミラー面の蒸着を行うことが難しい。そのため、第1、第2ミラーアレイを別部品として製造する必要がある。このとき、細長い第1、第2ミラーアレイを各々精度良く位置決めできなければ、読取位置のずれによる画像の歪みや、焦点位置のずれによる画像の解像度の劣化を招くことになる。
また、両ミラーアレイの互いに対向するミラー(各第1ミラー及び第2ミラー)を含む光学系に、隣接する光学系からの光(迷光)が侵入しないよう、各光学系の相互の遮光を確実に行うことも必要である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ミラーアレイを精度良く位置決めすることができ、各光学系の相互の遮光が可能な読取装置を提供することにある。
本発明に係る読取装置は、互いに対向するように平行に配列された2列のミラーアレイと、2列のミラーアレイが固定された支持体とを備えている。各ミラーアレイは、対向するミラーアレイに向けて突出するリブを一体に有し、当該リブは支持体に固定されている。
本発明によれば、各ミラーアレイが、対向するミラーアレイに向けて突出するリブを有しているため、ミラーアレイの配列方向及びリブの突出方向に離間した少なくとも2箇所で、ミラーアレイの支持体に対する位置決めを行うことができ、これによりミラーアレイの位置精度が向上する。また、上記のようにリブの突出方向に離間した少なくとも2箇所で、ミラーアレイの支持体に対する位置決めを行うことができるため、ミラーアレイの配列方向を軸とする回転方向における位置精度(すなわち、ミラーのあおり精度)が向上する。すなわち、ミラーアレイの位置及び姿勢を精度良く決定することができる。
また、各ミラーアレイのリブが遮光板としても機能することにより、両ミラーアレイの互いに対応するミラーを含む各光学系への、隣接する光学系からの迷光の侵入を防止することができる。また、各ミラーアレイのリブが、対向するミラーアレイと反対の側に突出していると、読取装置の大きさがリブの突出量の分だけ大きくなるが、各ミラーアレイのリブが、対向するミラーアレイに向けて突出しているため、読取装置を小型に構成することができる。
以下、本発明に係る読取装置の各実施の形態について、図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における読取装置の光学セルの構成を示す断面図である。図2は、本発明の実施の形態1における読取装置の光学ユニットの構成を示す分解斜視図である。なお、図1は、後述する図5の線分I−Iにおける断面図である。
まず、図1を参照して、読取装置の光学セルの構成について説明する。図1に示すように、光学系の単位である光学セル10は、原稿台等(図12に示すカバーガラス89)の上に置かれた原稿の原稿面6の画像を、ラインセンサを構成する撮像素子7によって読み取るものである。
図1において、原稿面6に直交する方向をZ方向とし、光学セル10から原稿面6に近づく方向を+Z方向、その反対方向を−Z方向とする。また、ラインセンサにおける撮像素子7の配列方向(光学セル10の配列方向と同方向)、すなわち主走査方向をX方向とし、紙面手前側を+X方向、紙面奥側を−X方向とする。また、X方向及びZ方向に直交する方向、すなわち副走査方向をY方向とし、図1における右方向を+Y方向、左方向を−Y方向とする。
光学セル10は、原稿面6に対向するように配置された平面ミラー2aを有している。平面ミラー2aは、Z方向に対して略45度傾斜し、原稿面6からの光束を略90度偏向して+Y方向に反射する平面のミラー面(反射面)20aを有している。また、平面ミラー2aの+Y側に対向するように、ミラー面20aからの反射光が入射する凹状のミラー面30aを備えた曲面ミラー3aが配置されている。
一方、平面ミラー2aの下方(−Z側)には、曲面ミラー3aからの反射光が入射する凹状のミラー面30bを備えた曲面ミラー3bが配置されている。さらに、曲面ミラー3bの+Y側(なお且つ−Z側)には、曲面ミラー3bからの反射光が入射する平面のミラー面20bを有する平面ミラー2bが配置されている。ミラー面20bは、Z方向に対して略45度傾斜し、ミラー面30bからの反射光を、撮像素子7の撮像面7aに向けて−Z方向に反射する。
曲面ミラー3aのミラー面30aから曲面ミラー3bのミラー面30bに至る光路中には、開口4aを有するアパーチャ(絞り)4が配置されている。平面ミラー2bのミラー面20bから撮像素子7に至る光路中には、スリット5が配置されている。このスリット5は、後述するベース80(図12)に形成されている。
これにより、光源(図12に示すLED素子86a)から発せられて原稿面6で反射された光束Aは、平面ミラー2aにより略+Y方向に反射され、さらに曲面ミラー3aにより略−Y方向に反射される。曲面ミラー3aで反射された光束は、アパーチャ4を通過したのち、曲面ミラー3bにより略+Y方向に反射され、さらに平面ミラー2bで−Z方向に反射され、撮像素子7の撮像面7aに入射する。これにより、原稿面6の画像が、撮像面7aに結像する。
次に、X方向に隣接する光学セル10,11の各構成要素について説明する。
図2に示すように、光学セル11は、光学セル10と同一の構成を有しているが、Y方向の向きが逆になるように組み合わされたものである。
X方向に隣接する光学セル10,11は、互いに一体的に形成されている。すなわち、光学セル10の曲面ミラー3aと光学セル11の曲面ミラー3bとが一体となってミラーアレイ1を構成し、光学セル10の曲面ミラー3bと光学セル11の曲面ミラー3aとが一体となってもう一つのミラーアレイ1を構成している。両ミラーアレイ1は、一方のミラーアレイ1の曲面ミラー3aのミラー面30aと、他方のミラーアレイ1の曲面ミラー3bのミラー面30bとがY方向に対向し合うように配置されている。さらに、各ミラーアレイ1には、平面ミラー2a,2bがそれぞれ位置決めされ、固定されている。
このように互いに対向して配置された2つのミラーアレイ1により、光学セル10と光学セル11とが組み合わせられた一つの光学ユニット100が構成されている。読取装置は、この光学ユニット100を主走査方向(X方向)に複数配列して構成される。
各ミラーアレイ1において、曲面ミラー3aは、略矩形状の板状部分300のX方向に平行な一辺に、上述した凹状のミラー面30aを形成したものである。また、曲面ミラー3bは、略矩形状の板状部分310のX方向に平行な辺(なお且つ、対向するミラーアレイ1から離れた側の端部)の下側すなわち−Z側に、上記の凹状のミラー面30bを含む延在部を形成したものであり、板状部分310のX方向両側(Y方向に平行な二辺)には、側壁311が形成されている。曲面ミラー3bの板状部分310は、曲面ミラー3aの板状部分300に対してX方向に隣接し、且つ板状部分300よりも高さ(Z方向位置)が低くなるよう構成されている。
各ミラーアレイ1において、曲面ミラー3aの板状部分300のX方向両側で且つ下側(−Z側)には、対向するミラーアレイ1に向けてY方向に突出するリブ12a,12bが形成されている。リブ12aは、各ミラーアレイ1のX方向の一端に位置しており、リブ12bは、各ミラーアレイ1におけるX方向の略中央に位置している。リブ12a,12bは、各光学セル間の遮光板(遮光部材)としての機能を有する。
リブ12a,12bは、各光学セル10,11のY方向における略中央まで達する長さを有し、一方のミラーアレイ1のリブ12aと、対向するミラーアレイ1のリブ12aとが互いに当接するか又は近接し、上記一方のミラーアレイのリブ12bと、対向するミラーアレイ1のリブ12bとが互いに当接するか又は近接している。リブ12a,12bのY方向に突出した先端には、さらにY方向に突出する凸部12cと、この凸部12cに対してX方向に隣接する段差部である凹部12dとが形成されている。上記のようにミラーアレイ1のリブ12a(12b)と、対向するミラーアレイ1のリブ12a(12b)とが組み合わせられると、各先端部の凸部12cと凹部12dとが係合する。これにより、対向するミラーアレイ1のリブ12a(12b)の継ぎ目部分における遮光性が確保される。
図3は、ミラーアレイ1を下面側(−Z側)から見た斜視図である。ミラーアレイ1の下面(−Z側の面)には、ミラーアレイ1を後述するベース80(図12)に対して位置決めするピン121a,121bが立設されている。ピン121aは、曲面ミラー3bの下面に設けられ、ピン121bはリブ12bの下面に設けられている。これらのピン121a,121bは、ベース80(図12)の図示しない穴に係合する。
また、ミラーアレイ1の下面には、ベース80に対するミラーアレイ1の姿勢を決定する基準面122a,122b,122cが形成されている。基準面122a,122bは、ミラーアレイ1のX方向両端に設けられている。これにより、基準面122a,122b間の距離B1を大きくとることができ、ミラー面30a,30bのY方向の軸を中心とする回転位置精度(すなわちミラーの傾き精度)を向上することができる。一方、基準面122cは、リブ12bのY方向先端に設けられているため、基準面122a,122bからの距離B2を大きくとることができ、ミラー面30a,30bのX方向の軸を中心とする回転位置精度(すなわちミラーのあおり精度)を向上することができる。
図2に示すように、平面ミラー2aは、矩形状の平板部材200のX方向に平行な一辺に、上記のミラー面20aを含む延在部を形成したものである。平面ミラー2aは、曲面ミラー3bの板状部分310の上面(+Z側の面)に固定されている。平面ミラー2aのミラーアレイ1に対する位置決めは、曲面ミラー3bの上面(+Z側)に立設されたピン121c,121dと、平面ミラー2aに設けられた穴123c及び長穴123dとの係合により行われる。なお、ピン121c,121dは、曲面ミラー3bの上面(X,Y方向の辺を有する四角形)の対角をなす位置にそれぞれ配置されており、穴123c及び長穴123dは、ピン121c,121dに対応する位置に配置されている。
なお、平面ミラー2aを曲面ミラー3bの上面に固定した状態で、平面ミラー2aの上面と曲面ミラー3aの上面とはほぼ同一高さの面をなす。平面ミラー2aの板状部分200の上面には、後述するスリット板84(図12)に当接する3か所の当接面201が形成されている。また、曲面ミラー3aの板状部分300の上面にも、後述するスリット板84に当接する当接面301が形成されている。
平面ミラー2aの姿勢、すなわちX方向を軸とする回転である「あおり」とY方向を軸とする回転である「傾き」は、曲面ミラー3bの板状部分310の上面に設けられた基準面122d,122e,122fにより決定される。基準面122dは、板状部分310のY方向一端部(対向するミラーアレイ1から離れた側の端部)のX方向の略中央に配置されており、基準面122e,122fは、Y方向他端部(対向するミラーアレイ1に近い側の端部)のX方向の略両端に配置されている。平面ミラー2aは、鏡筒等の構造部品を介さず直接ミラーアレイ1に位置決めされ、固定されるため、平面ミラー2aとミラーアレイ1との位置関係を精度良く決めることができる。
平面ミラー2bは、矩形状の板状部材210のX方向に平行な一辺に、上記のミラー面20bを形成したものである。また、板状部材210におけるミラー面20bの略+Z側には、上述したアパーチャ4が一体的に形成されており、板状部材210のX方向両側(Y方向に平行な二辺)には側壁211が一体的に形成されている。
平面ミラー2bは、ミラーアレイ1の曲面ミラー3aの下側(−Z側)に固定されている。平面ミラー2bのミラーアレイ1に対する位置決めは、曲面ミラー3aの下側に立設されたピン121e,121f(図3)と、平面ミラー2bに設けられた穴123e及びU字形状の切欠き123fとの係合により行われる。図3に示すように、ピン121eは、曲面ミラー3aの板状部分300のY方向端部(対向するミラーアレイ1から離れた側の端部)に形成されたX方向の延在部におけるリブ12aに近い部分に配置されており、ピン121fは、リブ12bの先端近傍に形成された切り欠き部に配置されている。図2に示すように、穴123eは、平面ミラー2bの板状部分210のY方向端部(対向するミラーアレイ1から離れた側の端部)で且つX方向一端部に設けられた突出片に形成されており、穴123fは、平面ミラー2bの板状部分210のY方向略中央部で且つX方向他端部に設けられた突出片に形成されている。
平面ミラー2bの姿勢、すなわちX方向を軸とする回転である「あおり」とY方向を軸とする回転である「傾き」は、曲面ミラー3aの下面に設けられた基準面122g,122h,122i(図3)により決定される。基準面122gは、ピン121eの周囲に設けられた平面であり、基準面122hは、ピン121fの周囲に設けられた平面である。基準面122iは、リブ12aの先端近傍の切り欠きに設けられた平面である。平面ミラー2bは、鏡筒等の構造部品を介さず直接ミラーアレイ1に位置決めされ、固定されるため、平面ミラー2bとミラーアレイ1との位置関係を精度良く決めることができる。
また、図2に示すように、平面ミラー2bの上面側(+Z側)にはアパーチャ4が一体的に形成されている。アパーチャ4が、鏡筒等の構造部品を介さず直接ミラーアレイ1に位置決めされるため、アパーチャ4とミラーアレイ1との位置関係を精度良く決めることができる。
両ミラーアレイ1を組み合わせると、光学セル10,11の各光学系は、各リブ12a,12b、平面ミラー2bの両側壁211、並びに、曲面ミラー部3bの両側壁311によってX方向両側から囲まれ、他の光学系からの光(迷光)の侵入が防止される。
次に、読取装置101における複数の光学ユニット100の配置構造について説明する。
図4及び図5は、2つの光学ユニット100A,100Bを組み合わせた状態を示す斜視図及び平面図である。図6は、光学ユニット100A,100Bから平面ミラー2aを外した状態を示す斜視図である。ここでは、図4に示すように、光学ユニット100Aに含まれる光学セル10,11(図2)を、光学セル10A,11Aとし、光学ユニット100Bに含まれる光学セル10,11を、光学セル10B,11Bとする。
図4に示すように、光学ユニット100A,100Bは、各光学セル10A,10BのY方向の向きが同じになり、各光学セル11A,11BのY方向の向きが互いに同じになるように、X方向に隣接して配置されている。読取装置は、この光学ユニット100(100A,100B)をX方向に多数配列した構成を有している。
図6に示すように、光学ユニット100Aの光学セル11Aのリブ12aと、光学ユニット100Bの光学セル10Bのリブ12aとが当接すると共に、上述した凸部12cと凹部12dとで係合することにより、リブ12aの継ぎ目部分での遮光性能が確保される。また、図2を参照して説明したように、各光学ユニット100A(100B)内において、光学セル10A(10B)のリブ12bと光学セル11A(11B)のリブ12bとが係合する。これにより、光学ユニット100A,100Bの各光学セル10A,11A,10B,11Bに外部からの光(迷光)が侵入することが防止される。
図5に示すように、各光学ユニット100A(100B)において、光学セル10A(10b)の平面ミラー2aのミラー面20a部分と、光学セル11A(11B)の平面ミラー2aのミラー面20a部分とが、X方向の一部分においてY方向に重なり合う。より具体的には、光学セル10A,11A(10B,11B)の各平面ミラー2aのミラー面20aにおける頂点部21a同士が、X方向の一部分(図5に符号Bで示す)において、Y方向に重なり合う。両頂点部21aは、互いに接していてもよいし、隙間を開けて近接配置されていてもよい。
さらに、光学ユニット100Aと光学ユニット100Bとが隣接する部分では、光学ユニット100Aの光学セル11Aの平面ミラー2aと、光学ユニット100Bの光学セル10Bの平面ミラー2aとが、X方向の一部分においてY方向に重なり合う。
このように、2つの光学セル10,11(図2)を組み合わせた光学ユニット100をX方向に複数組配置すると、各光学セル10,11の平面ミラー2aがX方向に千鳥状に配列される。また、隣接する光学セル10,11の平面ミラー2a同士がY方向に重なり合う部分は、後述する読取画像の重複部分に対応している。
原稿面6における読取ラインは、主走査方向すなわちX方向に延在するラインであり、隣接する光学セル10,11の各平面ミラー2aのミラー面20aのY方向の中間位置に規定されている。上述したように、隣接する光学セル10,11の各平面ミラー2aの頂点部21aがY方向において近接して配置されているため、原稿面6の垂線に対する光軸の傾き角度を小さく(ここでは約5度)することができる。
互いに隣接する光学セル10,11で原稿面6上の同一ラインを読み取るために、各平面ミラー2aから原稿面6に向かう光の光軸は、(図1では後述するように原稿面6に対して垂直であるが)原稿面6に対して傾きを有している。その結果、原稿面6が浮き上がった場合に、互いに隣接する光学セル10,11の読取ラインがY方向にずれることになる。原稿面6の垂線に対する上記光軸の傾きが大きいほど、互いに隣接する光学セル10,11の読取ラインのY方向のずれ量が大きくなり、両セル10,11による重複読取部分の位置がY方向にずれることになる。このような読取ラインのずれを最小限に抑えるためには、原稿面6から平面ミラー2aまでの距離をできる限り大きくとること、及び、隣接する光学セル10,11の平面ミラー2aの副走査方向の間隔を最小にすることが有効である。
図7は、本実施の形態の一構成例における、互いに隣接する2つの光学セル10,11の各平面ミラー2a(ここでは、平面ミラー2a1,2a2とする。)と原稿面6との関係を示す図である。図7に示す構成例では、平面ミラー2a1,2a2から原稿面6に向かう光の光軸A1,A2は、原稿面6に対して約5度傾斜しており、互いに隣接する光学セル10,11が原稿面6上の同一線上の読取ライン61aを読み取ることになる。なお、原稿面6が、例えば符号61で示す原稿位置から符号62で示す原稿位置まで浮き上がった場合には、両光学セル10,11がそれぞれ異なる読取ライン62a,62b上で交互に読み取りを行うことになるが、この場合の画像処理については後述する(図11)。
図8は、別の構成例における、互いに隣接する2つの光学セル10,11の各平面ミラー2a(平面ミラー2a1,2a2とする。)と原稿面6との関係を示す図である。図8に示す構成例では、平面ミラー2a1,2a2から原稿面6に向かう光の光軸A1,A2が、原稿面6に対して垂直であり、互いに隣接する光学セル10,11が原稿面6上の異なる読取ライン61a,61bを読み取るようになっている。この場合、原稿面6が、例えば符号61で示す原稿位置から符号62で示す原稿位置まで浮き上がったとしても、両光学セル10,11による読取ライン62a,62bは、読取ライン61a,61bと同じである。そのため、予め読取ライン61a,61bの距離(ずれ量)を測定しておき、当該距離に基づいて読み取り画像を復元することができる。
次に、光学セル10の光学系について説明する。
図9は、光学セル10の光学系を説明するための模式図である。図9では、原稿面6から撮像素子7に至る主光線の集合が符号Cで示されている。また、図9では、曲面ミラー3a,3bは、レンズ効果を有するため、レンズ形状で示されている。図9には、一つの光学セル10に対応する原稿面6の読取範囲Dが示されている。ここでは、原稿面6の読取範囲Dに、読取対象画像90a(画像要素1〜6)があるものとする。
曲面ミラー3aは、ミラー面30aが曲面(凹面)であり、レンズ効果を有している。アパーチャ4は、曲面ミラー3aの後側焦点に配置されており、これにより原稿面6側(被写体側:物体側)にテレセントリックな光学系が実現されている。曲面ミラー3aのミラー面30aは凹面であり、曲面ミラー3aでの反射光が平行光となるように構成されている。なお、曲面ミラー3aを用いた場合には、レンズを用いた場合と異なり、色収差の発生がないという利点がある。
他の光学セル11も、図9に示した光学セル10と同様の光学系を有しており、原稿面6側にテレセントリックな光学系を有している。そのため、各光学セル10,11の読取範囲Dから発せられる光束の結像に寄与する光線束の主光線は、全て、主走査方向すなわち原稿面6の読取ラインに対して垂直となる。これにより、原稿面6の浮き上がり等により、原稿面6と曲面ミラー3aとの距離が変化しても、結像倍率は変化せず、従って撮像面7上での大きさ(撮像素子7により読み取られる画像の大きさ)は変化しない。
なお、本実施の形態の光学セル10,11では、平面ミラー2a,2bを互いに同一形状とし、曲面ミラー3a,3bを互いに同一形状とし、曲面ミラー3bの前側焦点にアパーチャ4を配置することにより、原稿面6側(物体側)及び撮像面7a側(像側)の両側にテレセントリックな光学系を構成している。そのため、例えば組立誤差等により撮像面7と曲面ミラー3bとの距離が変化したとしても、結像倍率が変化することはない。
原稿面6の読取対象画像90aは、光学セル10,11の上述した光学系により、X方向における逆向きの読取画像91aとして撮像素子7の撮像面7a上に結像する。
図10に、隣接する2つの光学セル10,11により読み取られた画像の処理方法を示す。ここでは、原稿面6の読取対象画像90bが画像要素1〜10を含むものとし、一方の光学セル10が、画像要素1〜6を読み取って読取画像91bを得ると共に、隣接する光学セル11が、画像要素5〜10を読み取って読取画像91cを得るものとする。すなわち、読取対象画像90bの画像要素5,6は、読取画像91b,91cの両方に重複して含まれることになる。そこで、一方の光学セル10で読み取られた読取画像91bと、隣接する光学セル11で読み取られた読取画像91cとを、重複部分が一致するように配列方向をそれぞれ逆にして合成することにより、元の読取対象画像90bを復元した合成画像93を得る。
図11に、図7を参照して説明した、原稿面6に浮き上がり等があった場合の画像の処理方法を示す。ここでは、図11(a)に示すように、原稿面6には、例えばV字状の模様(読取対象画像90c)が描かれているものとする。また、互いに隣り合うセル10,11の各第1ミラー2aを、それぞれ第1ミラー2a1,2a2とする。
各光学セル10,11では、図11(b)に示すように、第1ミラー2a1,2a2を介して読取対象画像90cを読み取り、読取対象画像90cとX方向の向きが逆の読取画像90c1,90c2を得る。このとき、原稿面6に浮き上がり等があると、図7を参照して説明したように、各光学セル10,11が異なる読取ライン上で読み取りを行うことになるため、読取画像90c1と読取画像90c2とがY方向にずれ量bだけずれることになる。
そこで、図11(c)に示すように、読取画像90c1,90c2をそれぞれ反転させ(X方向の向きを逆にし)、反転された読取画像90c1,90c2の重なり部分aを重ね合わせるように各読取画像90c1,90c2のY方向位置を調整することにより、図11(a)に示した元の画像90cを復元した合成画像を得る。
次に、光学ユニット100が組み込まれた読取装置101の全体構成について説明する。
図12は、読取装置101の全体構成を示す分解斜視図である。読取装置101は、X方向に配列された光学ユニット100を保持するベース80を有している。ここでは、ベース80の中央に設けられた例えば矩形状の凹部81内に、複数(ここでは5個)の光学ユニット100の配置されている。光学ユニット100の各ミラーアレイ1(図1〜5)は、ベース80の凹部81の底面に、上述した位置決めがなされたのち、接着剤(より好ましくは、硬化後も、ある程度の弾性を有する接着剤)により固定される。また、ベース80の凹部81の底には、光学ユニット100の各光学系の光を通過させるスリット5(図1)が形成されている。
ベース80の下面には、撮像素子7が実装された回路基板71が取り付けられている。撮像素子7は、回路基板71上において、X方向に多数配列された2列のラインセンサ(一次元撮像素子)を構成している。
ベース80の上面側(+Z方向)には、原稿面6を照明する光源であるLED素子86aが実装された2枚のLED基板86が取り付けられる。各LED基板86には、それぞれ、多数のLED素子86aが図中X方向に一列に配列されている。2つのLED基板86はY方向に互いに対向しており、各LED素子86aの出射方向はY方向内側である。
2つのLED基板86のY方向内側に位置するように、LED素子86aから出射された光束を伝播するための2つのプリズム88が取り付けられている。各プリズム88は、LED基板86に対向する端面88aを有し、その端面88aに入射したLED素子86aからの出射光を伝搬させ、略45度の傾斜を有するプリズム面88bで上方に反射し、上面88cから上方に出射するよう構成されている。2つのプリズム88の間には、所定の隙間が設けられている。また、2つのプリズム88の隙間の下側に位置するように、X方向に長いスリット孔84aを有するスリット板84が配置されている。スリット板84は、両ミラーアレイ1の曲面ミラー3aの当接面301(図2)及び平面ミラー2aの当接面201(図2)に上方から当接している。プリズム88の上方には、カバーガラス89が配置されており、このカバーガラス89の上面に原稿が載置される。
次に、読取装置101の動作について説明する。
各LED素子86aから出射された光束は、各プリズム88に端面88aから入射し、プリズム面88bで反射されて上方(+Z方向)に出射され、カバーガラス89を透過して原稿面6(図12では省略)に入射する。原稿面6で反射された光束は、カバーガラス89を透過し、2つのプリズム88の隙間を通過し、さらにスリット板84を通過して余分な光が遮られた後、ベース80の凹部81に保持された複数の光学ユニット100の各平面ミラー2a(図1)に入射する。
光学ユニット100に入射した光束は、図1を参照して説明したように、平面ミラー2aにより反射されて曲面ミラー3aに入射し、曲面ミラー3aの屈折力によりコリメートされ、アパーチャ4を通過する。アパーチャ4を通過した光束は、曲面ミラー3bに入射し、曲面ミラー3bの屈折力により再び収束光となり、平面ミラー2bにより反射され、スリット5を通過して、撮像素子7の撮像面7aで結像する。これにより、原稿面6の画像が撮像素子7に読み取られる。隣接する2つのセル10,11における画像の処理方法は、上述したとおりである。
ここでは、原稿面側6にテレセントリックな光学系を用いているため、薄型でありながら被写界深度の深い読取装置を実現することができる。また、原稿面6の浮き上がり等によって原稿面6と曲面ミラー3aとの距離が変化した場合も、結像倍率が変化しないため、撮像素子7により読み取られる画像の大きさが変化せず、従って読取画像の歪みを防止することができる。
なお、図12では撮像素子7が回路基板71上の主走査方向(X方向)の全域に配置されているが、この場合、(セル10,11の平面ミラー2aが上述した千鳥状に配置されているため)実際に使用されている撮像素子7と、使用されていない撮像素子7とが主走査方向に交互に配列されていることになる。そのため、撮像に必要な部分(セル10,11に対応した部分)にのみ撮像素子7を配置してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、各ミラーアレイ1に、Y方向に突出するリブ12a,12bを設けることにより、X方向及びY方向(リブ12a,12bの突出方向)に離間した少なくとも2箇所で、ピン嵌合等により、各ミラーアレイ1のベース80に対する位置決めを行うことができ、これによりミラーアレイ1の位置精度が向上する。
また、リブ12a,12bの突出方向に離間した少なくとも2箇所で、ミラーアレイ1のベース80に対する位置決めを基準面等により行うことができるため、X方向を軸とする回転方向及びY方向を軸とする回転方向における位置精度(すなわち、あおり精度及び傾き精度)が向上する。また、リブ12a,12bの突出方向の少なくとも2箇所で、各平面ミラー2a,2bのミラーアレイ1に対する位置決めを行うことができるため、各平面ミラー2a,2bのX方向を軸とするあおり精度及びY方向を軸とする傾き精度を向上することができる。
また、各ミラーアレイ1のリブ12a,12bが遮光板としても機能することにより、光学セル10,11の各光学系への迷光の侵入を防止することができる。また、各ミラーアレイ1のリブ12a,12bが、対向するミラーアレイ1とは反対の側に突出していると、読取装置の大きさがリブ12a,12bの突出量の分だけ大きくなるが、各ミラーアレイ1のリブ12a,12bが、対向するミラーアレイ1に向けて突出しているため、読取装置を小型に構成することができる。
また、一方のミラーアレイ1のリブ12a(12b)の先端と、対向するミラーアレイ1のリブ12a(12b)の先端とが当接するか又は近接するように構成され、各先端に凸部12c及び凹部12d(継ぎ目遮光手段)が設けられているため、リブ12a(12b)同士の継ぎ目部分からの光の侵入を防止することができる。
また、曲面ミラー3aのX方向両端にリブ12a,12bが配置されているため、各リブ12a,12bを、曲面ミラー3aの反射光の光路の両側において遮光機能を発揮することができる。
また、光学セル10の曲面ミラー3aと光学セル11の曲面ミラー3bとで一体のミラーアレイ1を構成し、光学セル10の曲面ミラー3bと光学セル11の曲面ミラー3aとで一体のミラーアレイ1を構成すると共に、各曲面ミラー3aのX方向両側にリブ12a,12bを設けることにより、上述した各効果(位置決め精度の向上及び遮光性能の向上)を達成しつつ、被写体側にテレセントリックな光学系を用いることも可能になる。
また、同形状の光学セル10,11をX方向(主走査方向)に配列すると共に、Y方向(副走査方向)における向きが逆方向となるように交互に配列し、互いに隣接する光学セル10,11のX方向の各一部分がY方向に重なり合うようにすることで、少なくとも被写体側にテレセントリックな光学系を用いることができる。このようなテレセントリック光学系を用いた場合、少なくとも被写体側が平行光となるため、読取範囲Dが第1ミラー2aと同じ幅になるが、上述したセル10,11の配置により、互いに隣接するセル10,11による読取画像を一部重複させ、当該重複部分を利用して画像の復元を行うことができるためである。このように、少なくとも被写体側にテレセントリック光学系を用いることにより、原稿面6の浮き上がり等が生じた場合の読取画像の歪みを防止することができる。
本実施の形態では、光学セル2個を1つの光学ユニットとしているが、2個以上の光学セルを1つの光学ユニットとすることができる。また、読取装置101の主走査幅を1つの光学ユニットとすることもできる。一方、複数の光学ユニットを組み合わせて読取装置101の副走査幅を構成する場合は、光学ユニット100の配列数を変化させる(セル10,11のX方向の間隔を変化させる)ことにより、読取幅の異なる読取装置を容易に製造することができるため、光学ユニット100を、仕様の異なる機器に適用可能な共通の光学ユニットとして用いることができる。これは、少量多品種の機器の場合には、特に大きな利点となる。すなわち材料の利用効率を改善することができる。
なお、本実施の形態では、隣接する2つのセル10,11の各平面ミラー2aが、そのX方向の一部分においてY方向に重なり合うことを説明したが、平面ミラー2aに限らず、光学系の最も被写体側に位置する光学素子(ミラー、レンズ等)であればよい。
また、本実施の形態では、原稿の浮き上がり(折り目等)があっても倍率変化を生じさせずに読み取りを行うことができることを説明したが、本実施の形態の読取装置は、被写体側にテレセントリックな光学系を有しているため、立体物の読み取りに利用することもできる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、各ミラーアレイ1のリブ12a,12bは、光学セル10,11のY方向の略中央に達する長さを有していた。これに対し、この実施の形態2では、各ミラーアレイ1のリブ12a,12bのうち、一方のリブ12bが、対向するミラーアレイ1に達している。また、各ミラーアレイ1は、弾性体によりベース80に対して付勢されている。
実施の形態1で説明したように、光学ユニット100はベース80(図12)に位置決めされ、固定されている。固定方法としては、接着剤やねじ等による固定が可能である。
ベース80は、光学ユニット100の位置及び姿勢を決定するものであるため、高い剛性を有することが求められ、例えば金属やセラミック等で作製される。一方、ミラーアレイ1は、一般に樹脂成形品により構成されている。そのため、ミラーアレイ1とベース80とが、硬化後の硬度の高い接着剤やねじにより固定されていると、ベース80とミラーアレイ1との線膨張係数の差により、温度変化によってミラー面30a,30bに歪が発生する可能性がある。
温度変化によって生じるミラー面30a,30bの歪を抑える方法としては、硬化後もある程度弾性を有する接着剤により固定する方法と、ミラーアレイ1をゴム等の弾性体でベース80に付勢して位置決めする方法とが考えられる。
本実施の形態では、ゴム等の弾性体を用いてミラーアレイ1をベース80に押し当てて位置決めする方法について説明する。
図13は、本実施の形態における読取装置101の断面図である。図13に示すように、光学ユニット100は、ベース80の凹部81に保持されており、その上面側(+Z方向)にはスリット板84、プリズム88、LED基板86及びカバーガラス89が配置されている。カバーガラス89とスリット板84との間には、弾性体83(ここではゴム)が配置されている。弾性体83は、スリット板84、曲面ミラー3aの当接面301及び平面ミラー2aの当接面201を介して、両ミラーアレイ1をベース80に対して押圧する。
ここで、読取装置101のY方向(副走査方向)の中央付近には、上述したプリズム88及びLED基板86が配置されるため、弾性体83は、読取装置101のY方向の端部側に配置される。
そのため、ミラーアレイ1の基準面122a,122b(図3)は、弾性体83によって十分な付勢力でベース80に押し当てられるが、ミラーアレイ1のリブ12aの先端の基準面122cは、比較的小さい付勢力でベース80に押し当てられる。ミラーアレイ1をベース80から浮き上がらないように保持するためには、リブ12aの先端の基準面122cをより大きな付勢力でベース80に押し当てることが望まれる。
図14は、本実施の形態におけるミラーアレイ1の斜視図であり、図15は、本実施の形態における光学ユニット100の斜視図である。図14に示すように、各ミラーアレイ1の一対のリブ12a,12bのうち、ミラーアレイ1のX方向中央に配置されたリブ12bは、もう一方のリブ12aよりも長く、対向するミラーアレイ100の弾性体83(図13)の下方位置まで延在している。リブ12bは、その先端部において、対向するミラーアレイ1の曲面ミラー3aのリブ12bの側方に形成された溝部124(図5)に係合する。
図15に示すように、曲面ミラー3aには、溝部124に連通して、曲面ミラー3aの上方(+Z方向)に開放された溝部303が形成されている。この溝部303には、略T字状断面を有する付勢部材102の鉛直部102aが上方から挿入されている。曲面ミラー3aには、付勢部材102の上端の板状部分102bを受ける受け部302が形成されている。付勢部材102の延直部102aは、リブ12bに上方から当接する。また、付勢部材102の板状部分102aの上端面102cは、曲面ミラー3aの上方に突出している。これにより、上述した弾性体83(図13)は、付勢部材102の上面102cを、スリット板84を介して下方に(−Z方向に)付勢する。付勢部材102は、リブ12bの先端に上方から当接しているため、リブ12bの先端は弾性体83の付勢力を受ける。
この弾性体83の付勢力により、ミラーアレイ1のリブ12bの先端に形成された基準面122c(図3)はベース80に付勢される。これにより、衝撃荷重等を受けた場合においても、ミラーアレイ1がベース80から浮くことはなく、確実にベース80上で保持される。
実施の形態1において図3を参照して説明したように、ベース80に対するミラーアレイ1の位置決めは、ミラーアレイ1の下面(−Z側の面)に設けたピン121a,121bと、ベース80に設けた図示しない穴との係合により行われる。ここでは、例えば、ピン121aに係合する穴を円形とし、ピン121bに係合する穴を、ピン121aを中心とする半径方向に長さを有する長穴としている。これにより、ベース80とミラーアレイ1との熱膨張・収縮に差があったとしても、その差がピン121bとの長穴との係合により吸収され、ミラーアレイ1には応力が加わらない。従って、ミラー面30a,30bの歪の発生を防止することができる。なお、上述した実施の形態1において、硬化後もある程度の弾性を有する接着剤を用いてミラーアレイ1をベース80に固定した場合も、同様の効果が得られる。
また、基準面122a,122b(図3)から基準面122cまでのY方向距離B2が長いため、ミラーアレイ1のあおり精度(X方向を軸とする回転方向の位置精度)が、さらに向上する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、各ミラーアレイ1に設けられたリブ12bが、対向するミラーアレイ1の弾性体83にまで達し、当該弾性体83によりベース80側に付勢されるため、温度変化によるミラーアレイ1とベース80との熱膨張・収縮の差があっても、ミラー面30a,30bの歪の発生を防止でき、安定してミラーアレイ1をベース80に位置決めすることができる。また、基準面122a,122bから基準面122cまでのY方向距離B2が長いため、ミラーアレイ1のあおり精度(X方向を軸とする回転方向の位置精度)がさらに向上する。
本発明の実施の形態1における読取装置の光学セルの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1における読取装置の光学ユニットの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるミラーアレイの形状を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における2つの光学ユニットを組み合わせた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における2つの光学ユニットを組み合わせた状態を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における2つの光学ユニットを、平面ミラーを取り外して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1の一構成例におけるセルと原稿面との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1の別の構成例におけるセルと原稿面との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1における各セルの光学系を示す図である。 本発明の実施の形態1における画像の処理方法を説明するための図である。 本発明の実施の形体1における画像の処理方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における読取装置の全体構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態2における読取装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるミラーアレイの形状を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2における光学ユニットの形状を示す斜視図である。
符号の説明
1 ミラーアレイ、 2a,2b,2a1,2a2 平面ミラー、 3a,3b 曲面ミラー、 4 アパーチャ、 5 スリット、 6 原稿面、 61,62 原稿位置、 61a,61b,62a,62b 読取ライン、 7 撮像素子、 7a 撮像面、 71 回路基板、 10,10A,10B,11,11A,11B 光学セル、 12a,12b リブ、 12c 凸部、 12d 凹部、 80 ベース、 81 凹部、 83 弾性体、 84 スリット板、 86 LED基板、 86a LED素子、 88 プリズム、 89 カバーガラス、 90a,90b 読取対象画像、 91a,91b,91c 読取画像、 93 合成画像、 100,100A,100B 光学ユニット、 101 読取装置、 102 付勢部材、 121a,121b,121c,121d,121e,121f ピン、 122a,122b,122c,122d,122e,122f,122g,122h,122i 基準面、 123c,123e 穴、 123d 長穴、 123f 切欠き、 124 溝部、 A 主光線、 A1,A2 光軸。

Claims (9)

  1. 互いに対向するように平行に配列された2列のミラーアレイと、
    前記2列のミラーアレイが固定された支持体と
    を備え、
    各ミラーアレイが、対向するミラーアレイに向けて突出するリブを一体に有し、前記リブが前記支持体に固定されていることを特徴とする読取装置。
  2. 各ミラーアレイの前記リブが、当該リブの先端部において、対向するミラーアレイの前記リブと当接し、又は近接していることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
  3. 前記リブの前記先端部に、凸部又は凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
  4. 前記リブは、前記配列の方向において、各ミラーアレイの所定のミラーの両側に配置されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の読取装置。
  5. 各ミラーアレイは、第1のミラーと第2のミラーとが交互に配列されたものであり、
    一方のミラーアレイの第1のミラーと、対向するミラーアレイの第2のミラーとが、所定の光路を規定するように組み合わせられ、光学セルを構成していることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の読取装置。
  6. 前記第1のミラーは、読取対象からの光を、前記第2のミラーに向けて反射するミラーであり、
    前記リブは、前記配列の方向において、前記第2のミラーの両側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の読取装置。
  7. 各ミラーアレイの前記リブの少なくとも一つが、対向するミラーアレイまで延在していることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の読取装置。
  8. 各ミラーアレイを前記支持体に対して付勢する弾性部材を更に備え、
    前記弾性部材の付勢力により、各ミラーアレイの前記リブも前記支持体に対して付勢されることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の読取装置。
  9. 各ミラーアレイと平行に配置されたラインセンサを更に備えたことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の読取装置。
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