JP5183259B2 - 読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コピー機等に用いられる読取装置に関する。
一般に、コピー機、スキャナ及びファクシミリ等で用いられる読取装置は、撮像素子を一方向(主走査方向)に配列したラインセンサを用い、当該ラインセンサを、原稿面に対して副走査方向(主走査方向に直交する方向)に相対移動させることで原稿面の全体を読み取るよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
近年、原稿面を主走査方向に複数領域に分割し、複眼レンズを用いて領域毎に画像を読み取る密着型イメージセンサが開発されている。密着型イメージセンサでは、主走査方向に分割された領域(読取部分)毎にレンズ及び撮像素子が配置されており、ラインセンサの全撮像素子の出力信号を合成することにより、原稿の画像を復元する。
このような密着型イメージセンサに対し、小型化と焦点深度の改善を目的として、レンズの代わりに凹面鏡を用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。例えば、特許文献2に開示された読取装置では、被写体側(原稿面側)の凹面鏡である第1ミラーが一列に配列されており、その撮像素子側に配置された第2ミラーと共に、非テレセントリック光学系を構成している。
特開平10−004488号公報(段落0018、図1) 特開平11−008742号公報(段落0010、図2)
しかしながら、このように凹面鏡を一列に配列する構成では、原稿面に対する光束の広がりを確保するため(特許文献2の図2参照)、非テレセントリック光学系を用いることが必要である。
一方、非テレセントリック光学系を用いた場合、結像光学系から原稿面までの距離によって倍率が変化するため、例えば原稿台に置かれた原稿に折り曲げ部があると、その折り曲げ部では、原稿面の他の部分よりも結像光学系からの距離が長いため結像倍率が小さくなり、その結果、画像が歪んで読み取られるという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、読取原稿の折り曲げや浮き上がり等があった場合でも、読取画像の歪みを防止することができる読取装置を提供することにある。
本発明に係る読取装置は、ラインセンサを構成する第1の撮像素子と、別のラインセンサを構成する第2の撮像素子とを実装した回路基板と第1の撮像素子に被写体像を結像させる第1の光学系を有する第1のセルと、第2の撮像素子に被写体像を結像させる第2の光学系を有する第2のセルとを備えて構成される。第1の撮像素子と第2の撮像素子とは、同一の主走査方向を有し、なお且つ、被写体像の読取ラインを挟んで互いに反対の側に配置されている。第1のセルと第2のセルとは、主走査方向に隣接して配置されている。第1のセルと第2のセルとは、隣接するセルからの光を遮光する壁部を有している。第1のセルの第1の光学系における被写体側の第1光学素子と、第2のセルの第2の光学系における被写体側の第1光学素子とが、主走査方向のそれぞれの一部において、副走査方向に重なり合うように配置されている。
本発明によれば、第1及び第2のセルの各第1光学素子が、主走査方向のそれぞれの一部において副走査方向に重なり合うように配置されているため、少なくとも被写体側にテレセントリック光学系を採用することができる。そのため、読取原稿の折り曲げや浮き上がり等があった場合の読取画像の歪みを防止することができる。
以下、本発明に係る読取装置の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施の形態における読取装置のセル10の構成を示す断面図及び斜視分解図である。まず、図1を参照して、セル10の構成について説明する。なお、図1は、後述する図3の線分I−Iにおける断面図である。
図1に示すように、セル10は、原稿台等(図9に示すカバーガラス89)の上に置かれた原稿面6の画像を、ラインセンサを構成する撮像素子7によって読み取るものである。図1において、原稿面6に直交する方向をZ方向とし、セル10から原稿面6に近づく方向を+Z方向、その反対方向を−Z方向とする。ラインセンサにおける撮像素子7の配列方向(セル10の配列方向と同方向)、すなわち主走査方向をX方向とし、紙面手前側を+X方向、紙面奥側を−X方向とする。また、X方向及びZ方向に直交する方向、すなわち副走査方向をY方向とし、図中右方向を+Y方向、図中左方向を−Y方向とする。
セル10は、原稿面6に対向するように配置された平面ミラー2aを有している。平面ミラー2aは、Z方向に対して略45度傾斜し、原稿面6からの光束を略90度偏向して+Y方向に反射する平面の反射面20aを有している。また、平面ミラー2aの+Y側に対向するように、反射面20aからの反射光が入射する凹状の反射面30aを備えた曲面ミラー3aが配置されている。
一方、平面ミラー2aの−Y側(なお且つ−Z側)には、曲面ミラー3aからの反射光が入射する凹状の反射面30bを備えた曲面ミラー3bが配置されている。さらに、曲面ミラー3bの+Y側(なお且つ−Z側)には、反射ミラー3bからの反射光が入射する平面の反射面20bを有する平面ミラー2bが配置されている。反射面20bは、Z方向に対して略45度傾斜し、反射面3bからの反射光を、撮像素子7の撮像面7aに向けて−Z方向に反射する。
また、曲面ミラー3aから曲面ミラー3bに至る光路中には、開口4aを有するアパーチャ4が配置されている。また、平面ミラー2bから撮像素子7に至る光路中には、スリット5aを有する遮蔽板5が設けられている。
これにより、光源(図9に示すLED素子86)から発せられて原稿面6で反射された光束Aは、平面ミラー2aにより略+Y方向に反射され、さらに曲面ミラー3aにより略−Y方向に反射される。曲面ミラー3aで反射された光束は、アパーチャ4を通過したのち、曲面ミラー3bにより略+Y方向に反射され、さらに平面ミラー2bで−Z方向に反射され、撮像素子7の撮像面7aに入射する。これにより、原稿面6の画像が、撮像面7aに結像する。
次に、セル10の各構成要素の取り付け構造について説明する。
図2に示すように、上述した平面ミラー2a、曲面ミラー3a、曲面ミラー3b、平面ミラー2b、アパーチャ4及び遮蔽板5は、枠体としてのホルダ1に取り付けられている。ホルダ1は、Y方向において、第1枠部11と、第2枠部12と、第3枠部13とを有している。
第1枠部11は、X方向に対向する一対の側壁11a,11b、及び、これらを支える底板11cを有しており、側壁11a,11bの上端面において曲面ミラー3aを保持している。曲面ミラー3aは、X方向に長い反射面30aと、当該反射面30aに沿って設けられた固定部31とを有し、この固定部31に形成された2つの穴部311,312に、側壁11a,11bに立設されたピン111,112が係合している。ピン111,112をX方向に配置することで、セル10のY方向の寸法を最小限に抑えている。第1枠部11の側壁11a,11bの間の空間は、曲面ミラー3aの反射光が通過する空間となる。
第2枠部12は、その上端面12aに平面ミラー2aが取り付けられ、下端面12bに平面ミラー2bが取り付けられるものである。平面ミラー2aは、上面視でT字形状をなしており、X方向に長い反射面20aと、当該反射面20aから−Y方向に延在する固定部22とを有し、この固定部22に形成された2つの穴部221,222に、第2枠部12の上端面に立設されたピン121,122が係合している。なお、平面ミラー2aの反射面20a部分は、第2枠部12から第1枠部11の上側に突出している。
また、平面ミラー2bは、上面視でT字形状をなしており、X方向に長い反射面20bと、当該反射面20bから+Y方向に延在する固定部23を有し、この固定部23に形成された2つの穴部231,232に、第2枠部12の底面に立接されたピン123,124(図1)が係合している。ピン121,122及びピン123,124をそれぞれY方向に配置することで、セル10のX方向の寸法を最小限に抑えている。なお、平面ミラー2bの反射面20b部分は、第2枠部12から第3枠部13の下側に突出している。
また、図1に示すように、第2枠部12の内部には、曲面ミラー3aから曲面ミラー3bに向う光束を通過させる穴部42がY方向に形成されている。穴42の内径は−Y方向に行くに従って徐々に狭くなっており、さらに内周面には迷光の発生を防止するための遮光線43が設けられている。また、第2枠部12の穴42の終端(−Y方向の端部)近傍には、図2に示すように、アパーチャ4が装着される装着部12cが設けられている。
第3枠部13は、X方向に対向する一対の側壁13a,13b、及び、これらを支える底板13cを有しており、底板13cの上面において曲面ミラー3bを保持している。曲面ミラー3bは、X方向に長い反射面30bと、当該反射面30bに沿って設けられた固定部32とを有し、この固定部32に形成された2つの穴部321,322に、底板13cに立設されたピン131,132が係合している。ピン131,132をX方向に配置することで、セル10のY方向の寸法を最小限に抑えている。第3枠部13の側壁13a,13bの間の空間は、曲面ミラー3aから曲面ミラー3bに向う光束及び曲面ミラー3bからの反射光が通過する空間となる。
また、第3枠部13の底板13cの下面(−Z側の面)には、上述したスリット5aを有する遮光板5が取り付けられている。この遮光板5は、X方向に長いスリット5aが、平面ミラー2bの直下に位置するように、底板13cの底面に固定されている。
次に、読取装置における複数のセル10の配置構造について説明する。
図3は、2つのセル10を組み合わせた状態を示す平面図である。図3に示すように、各セル10は、隣接するセル10のY方向の向きが互いに逆になるように(従ってそれぞれの光学系のY方向の向きも互いに逆になるように)組み合され、X方向に配列されている。このようにセル10がX方向に多数配列されたものが、読取装置のラインセンサ(一方向撮像素子)を構成している。なお、図1及び図2に示したセル10は、図3に示した2つのセル10のうち、図中右側のセル10である。
各セル10は、平面ミラー2aから曲面ミラー3aまでの光路を含む入光部10A(第1枠部11に支持された部分)と、曲面ミラー3aから曲面ミラー3bまでの光路上においてアパーチャ4の前後の所定範囲を含むアパーチャ部10B(第2枠部12に支持された部分)と、曲面ミラー3bから平面ミラー2bまでの光路を含む出光部10C(第3枠部13に支持された部分)とを有している。入光部10A及び出光部10Cは、主走査方向すなわちX方向において、所定の読取幅と同じ幅を有している。
一方、アパーチャ部10Bでは、アパーチャ4によって光束が絞られるため、入光部10A及び出光部10CよりもX方向の幅が小さく設定されている。また、アパーチャ部10Bは、アパーチャ4に隣接して穴部42(図2)を設けることで、副走査方向すなわちY方向において、入光部10Aと同等の長さを確保している。
隣接する2つのセル10は、図中右側のセル10(第1のセル)の入光部10Aと、図中左側のセル10(第2のセル)のアパーチャ部10BとがX方向に隣接し、なお且つ、図中右側のセル10のアパーチャ部10Bと、図中左側のセル10の入光部10AとがX方向に隣接するようにそれぞれ配置されている。両セル10のX方向に隣接する入光部10Aとアパーチャ部10Bとは、互いに接していても良いし、隙間を開けて配置されていてもよい。この状態で、隣接する2つのセル10のそれぞれの入光部10Aが、X方向の一部分(図3に符号Bで示す)において、Y方向に重なり合っている。
このように、一のセル10の入光部10Aと、隣接するセル10のアパーチャ部10BとをX方向に隣接させて配置することにより、効率よくセル10を最密に配置することができる。
また、より好ましくは、一のセル10の入光部10Aが、隣接するセル10の出光部10Cの一部(具体的には、第3枠部13の底板13c)の上側すなわち+Z側に部分的に重なり合っている。
上記のように配置されているため、隣接する2つのセル10のそれぞれの平面ミラー2aが、X方向の一部分においてY方向に重なり合う。より具体的には、隣接する2つのセル10の各平面ミラー2aの反射面20aにおける頂点部21a同士が、X方向の一部分(図3に符号Bで示す)において、Y方向に重なり合う。両頂点部21aは、互いに接していてもよいし、隙間を開けて近接配置されていてもよい。
この2つのセル10の組み合わせをX方向に複数組配置すると、各セル10の平面ミラー2aがX方向に千鳥状に配列される。また、隣接するセル10の平面ミラー2a同士がY方向に重なり合う部分は、後述する読取画像の重複部分に対応している。
また、上述したように、各セル10のアパーチャ部10Bは、隣接するセル10の入光部10AとX方向に隣接しているが、アパーチャ部10Bでは光束が穴部42(図1)内を通過するため、隣接するセル10からの不要光が光路内に侵入することはない。また、各セル10の出光部42は、光路の両側に側壁13a,13bを有しているため、他のセル10から不要光が光路内に侵入することはない。このように構成されているため、図3に示したように各セル10を隣接配置しても、迷光による問題は発生しない。
原稿面6における読取ラインは、主走査方向すなわちX方向に延在するラインであり、隣接するセル10の各反射面20aのY方向の中間位置に規定されている。上述したように、隣接するセル10の各平面ミラー2aの頂点部21aがY方向において近接して配置されているため、原稿面6の垂線に対する光軸の傾き角度を小さく(ここでは約5度)することができる。
互いに隣接するセル10で原稿面6上の同一ラインを読み取るために、各平面ミラー2aから原稿面6に向かう光の光軸は、原稿面6に対して傾きを有している。その結果、原稿面6が浮き上がった場合に、互いに隣接するセル10の読取ラインがY方向にずれることになる。原稿面6の垂線に対する上記光軸の傾きが大きいほど、互いに隣接するセル10の読取ラインのY方向のずれ量が大きくなり、両セル10による重複読取部分の位置がY方向にずれることになる。このような読取ラインのずれを最小限に抑えるためには、原稿面6から平面ミラー2aまでの距離をできる限り大きくとること、及び、隣接するセル10の平面ミラー2aの副走査方向の間隔を最小にすることが有効である。
図4は、一構成例における、互いに隣接する2つのセル10の各平面ミラー2a(ここでは、平面ミラー2a1,2a2とする。)と原稿面6との関係を示す図である。図4に示す構成例では、平面ミラー2a1,2a2から原稿面6に向かう光の光軸A1,A2は、原稿面6に対して約5度傾斜しており、互いに隣接するセル10が原稿面6上の同一線上の読取ライン61aを読み取ることになる。なお、原稿面6が、例えば符号61で示す原稿位置から符号62で示す原稿位置まで浮き上がった場合には、両セル10がそれぞれ異なる読取ライン62a,62b上で交互に読み取りを行うことになるが、この場合の画像処理については後述する(図8)。
図5は、別の構成例における、互いに隣接する2つのセル10の各平面ミラー2a(平面ミラー2a1,2a2とする。)と原稿面6との関係を示す図である。図5に示す構成例では、平面ミラー2a1,2a2から原稿面6に向かう光の光軸A1,A2が、原稿面6に対して垂直であり、互いに隣接するセル10が原稿面6上の異なる読取ライン61a,61bを読み取るようになっている。この場合、原稿面6が、例えば符号61で示す原稿位置から符号62で示す原稿位置まで浮き上がったとしても、両セル10による読取ライン62a,62bは、読取ライン61a,61bと同じである。そのため、予め読取ライン61a,61bの距離(ずれ量)を測定しておき、当該距離に基づいて読み取り画像を復元することができる。
次に、セル10の光学系について説明する。
図6は、各セル10の光学系を説明するための模式図である。図6では、原稿面6から撮像素子7に至る主光線の集合が符号Cで示されている。また、図6では、曲面ミラー3a,3bは、後述するレンズ効果を有するため、レンズ形状で示されている。図6には、一つのセル10に対応する原稿面6の読取範囲Dが示されている。ここでは、原稿面6の読取範囲Dに、読取対象画像90a(画像要素1〜6)があるものとする。
曲面ミラー3aは、反射面30aが曲面(凹面)であり、上述したようにレンズ効果を有している。上述したアパーチャ4は、曲面ミラー3aの後側焦点に配置されており、これにより原稿面6側(被写体側:物体側)にテレセントリックな光学系が実現されている。曲面ミラー3aの反射面30aは凹面であり、曲面ミラー3aでの反射光が平行光となるように構成されている。なお、曲面ミラー3aを用いた場合には、レンズを用いた場合と異なり、色収差の発生がないという利点がある。
他のセル10も、図6に示したセル10と同様の光学系を有しており、原稿面6側にテレセントリックな光学系を有している。そのため、各セル10の読取範囲Dから発せられる光束の結像に寄与する光線束の主光線は、全て、主走査方向すなわち原稿面6の読取ラインに対して垂直となる。これにより、原稿面6の浮き上がり等により、原稿面6と曲面ミラー3aとの距離が変化しても、結像倍率は変化せず、従って撮像面7上での大きさ(撮像素子7により読み取られる画像の大きさ)は変化しない。
なお、本実施の形態のセル10は、平面ミラー2a,2bを互いに同一形状とし、曲面ミラー3a,3bを互いに同一形状とし、曲面ミラー3bの前側焦点にアパーチャ4を配置することにより、原稿面6側(物体側)及び撮像面7a側(像側)の両側にテレセントリックな光学系を構成している。そのため、例えば組立誤差等により撮像面7と曲面ミラー3bとの距離が変化したとしても、結像倍率が変化することはない。
原稿面6の読取対象画像90aは、セル10の上述した光学系により、X方向における逆向きの読取画像91aとして撮像素子7の撮像面7a上に結像する。
図7に、隣接する2つのセル10により読み取られた画像の処理方法を示す。ここでは、原稿面6の読取対象画像90bが画像要素1〜10を含むものとし、一方のセル10が、画像要素1〜6を読み取って読取画像91bを得ると共に、隣接するセル10が、画像要素5〜10を読み取って読取画像91cを得るものとする。すなわち、読取対象画像90bの画像要素5,6は、読取画像91b,91cの両方に重複して含まれることになる。そこで、一方のセル10で読み取られた読取画像91bと、隣接するセル10で読み取られた読取画像91cとを、重複部分が一致するように配列方向をそれぞれ逆にして合成することにより、元の読取対象画像90bを復元した合成画像93を得る。
図8に、図4を参照して説明した、原稿面6に浮き上がり等があった場合の画像の処理方法を示す。ここでは、図8(a)に示すように、原稿面6には、例えばV字状の模様(読取対象画像90c)が描かれているものとする。また、互いに隣り合うセル10の各第1ミラー2aを、それぞれ第1ミラー2a1,2a2とする。
各セル10では、図8(b)に示すように、第1ミラー2a1,2a2を介して読取対象画像90cを読み取り、読取対象画像90cとX方向の向きが逆の読取画像90c1,90c2を得る。このとき、原稿面6に浮き上がり等があると、図4を参照して説明したように、各セル10が異なる読取ライン上で読み取りを行うことになるため、読取画像90c1と読取画像90c2とがY方向にずれ量bだけずれることになる。
そこで、図8(c)に示すように、読取画像90c1,90c2をそれぞれ反転させ(X方向の向きを逆にし)、反転された読取画像90c1,90c2の重なり部分aを重ね合わせるように各読取画像90c1,90c2のY方向位置を調整することにより、図8(a)に示した元の画像90cを復元した合成画像を得る。
次に、セル10が組み込まれた読取装置100の全体構成について説明する。
図9は、読取装置100の全体構成を示す分解斜視図である。読取装置100は、X方向に配列されたセル10を保持するベース80を有している。ここでは、ベース80の中央に設けられた例えば矩形状の凹部81内に、複数(ここでは14個)のセル10が配置されている。これらのセル10は、上述したように、隣接するセル10がY方向において互いに逆方向を向くように配列されている。
ベース80の下面には、撮像素子7を実装した回路基板71が取り付けられている。撮像素子7は、回路基板81上にX方向に多数配列されてラインセンサ(一次元撮像素子)70を構成しており、回路基板81には2列のラインセンサ70が配設されている。
ベース80の上面側(+Z方向)には、原稿面6を照明する光源であるLED素子86aが実装された2枚のLED基板86を保持する光源ホルダ83が取り付けられる。光源ホルダ83は、例えば板状部材であり、上述したベース80の凹部81に対応する位置に矩形状の開口83aを有している。光源ホルダ83の開口83aのX方向の2辺に沿って、2つのLED基板86が取り付けられている。各LED基板86には、それぞれ、多数のLED素子86aが図中X方向に一列に配列されている。2つのLED基板86はY方向に互いに対向しており、各LED素子86aの出射方向はY方向内側である。
光源ホルダ83の開口83a内には、2つのLED基板86のY方向内側に位置するように、LED素子86aから出射された光束を伝播するための2つのプリズム88が取り付けられている。各プリズム88は、LED基板86に対向する端面88aを有し、その端面88aに入射したLED素子86aからの出射光を伝搬させ、略45度の傾斜を有するプリズム面88bで上方に反射し、上面88cから上方に出射するよう構成されている。2つのプリズム88の間には、所定の隙間が設けられている。光源ホルダ83には、また、2つのプリズム88の隙間の下側に位置するように、X方向に長いスリット孔84aを有するスリット84が、スリット固定具87により固定されている。プリズム88の上方には、カバーガラス89が配置されており、このカバーガラス89の上面に原稿が載置される。ベース80の凹部81には、セル10の配設部分を囲むように遮光部材82が設けられており、外部からの不要光がセル10内に侵入しないよう構成されている。
次に、読取装置100の動作について説明する。
各LED素子86aから出射された光束は、各プリズム88に入射し、プリズム面88bで反射されて上方(+Z方向)に出射され、カバーガラス89を透過して原稿面6(図9では省略)に入射する。原稿面6で反射された光束は、カバーガラス89を透過し、2つのプリズム88の隙間を通過し、さらにスリット84を通過して余分な光が遮られた後、ベース80の凹部81に保持された複数のセル10の各平面ミラー2a(図1)に入射する。
各セル10に入射した光束は、図1を参照して説明したように、平面ミラー2aにより反射されて曲面ミラー3aに入射し、曲面ミラー3aの屈折力によりコリメートされ、アパーチャ4を通過する。アパーチャ4を通過した光束は、曲面ミラー3bに入射し、曲面ミラー3bの屈折力により再び収束光となり、平面ミラー2bにより反射されて撮像素子7の撮像面7aで結像する。これにより、原稿面6の画像が撮像素子7に読み取られる。隣接する2つのセル10における画像の処理方法は、上述したとおりである。
ここでは、原稿面側6にテレセントリックな光学系を用いているため、薄型でありながら被写界深度の深い読取装置を実現することができる。また、原稿面6の浮き上がり等によって原稿面6と曲面ミラー3aとの距離が変化した場合も、結像倍率が変化しないため、撮像素子7により読み取られる画像の大きさが変化せず、従って読取画像の歪みを防止することができる。
なお、図9では撮像素子7aが回路基板81上の主走査方向(X方向)の全域に配置されているが、この場合、(セル10が上述した千鳥状に配置されているため)実際に使用されている撮像素子7aと、使用されていない撮像素子7aとが主走査方向に交互に配列されていることになる。そのため、撮像に必要な部分(セル10に対応した部分)にのみ撮像素子7aを配置してもよい。
以上説明したように、本実施の形態の読取装置100では、同形状のセル10をX方向(主走査方向)に配列すると共に、Y方向(副走査方向)における向きが逆方向となるように交互に配列することで、互いに隣接するセル10のX方向の各一部分がY方向に重なり合うよう構成されているため、少なくとも被写体側にテレセントリックな光学系を用いることが可能になる。このようなテレセントリック光学系を用いた場合、少なくとも被写体側が平行光となるため、読取範囲Dが第1ミラー2aと同じ幅になるが、上述したセル10の配置により、互いに隣接するセル10による読取画像を一部重複させ、当該重複部分を利用して画像の復元を行うことができるためである。このように、少なくとも被写体側にテレセントリック光学系を用いることにより、原稿面6の浮き上がり等が生じた場合の読取画像の歪みを防止することができる。
また、セル10をX方向に効率よく密に配列することができるため、小型で設計の自由度の高い読取装置を実現することができ、また、高精細化への対応も可能になる。また、セル10の配列数を変化させる(セル10のX方向の間隔を変化させる)ことにより、読取幅の異なる読取装置を容易に製造することができるため、セル10を、仕様の異なる機器に適用可能な共通の光学セルとして用いることができる。これは、少量多品種の機器の場合には、特に大きな利点となる。すなわち材料の利用効率を改善することができる。
なお、本実施の形態では、隣接する2つのセル10の各平面ミラー2aが、そのX方向の一部分においてY方向に重なり合うことを説明したが、平面ミラー2aに限らず、光学系の最も被写体側に位置する光学素子(ミラー、レンズ等)であればよい。
なお、本実施の形態では、原稿の浮き上がり(折り目等)があっても倍率変化を生じさせずに読み取りを行うことができることを説明したが、本実施の形態の読取装置は、被写体側にテレセントリックな光学系を有しているため、立体物の読み取りに利用することもできる。
本発明の実施の形態における読取装置のセルの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態における読取装置のセルの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態における2つのセルを組み合わせた状態を示す平面図である。 本発明の実施の形態の一構成例におけるセルと原稿面との関係を示す図である。 本発明の実施の形態の別の構成例におけるセルと原稿面との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における各セルの光学系を示す図である。 本発明の実施の形態における画像の処理方法を説明するための図である。 本発明の実施の形体における画像の処理方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態における読取装置の全体構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 ホルダ、 2a,2b,2a1,2a2 平面ミラー、 3a,3b 曲面ミラー、 4 アパーチャ、 5 スリット、 6 原稿面、 61,62 原稿位置、 61a,61b,62a,62b 読取ライン、 7 撮像素子、 7a 撮像面、 10 セル、 10A 入光部、 10B アパーチャ部、 10C 出光部、 11 第1枠部、 12 第2枠部、 13 第3枠部、 80 ベース、 81 回路基板、 82 遮光部材、 83 光源ホルダ、 84 スリット、 86 LED基板、 86a LED素子、 87 スリット固定具、 88 プリズム、 89 カバーガラス、 90a,90b 読取対象画像、 91a,91b,91c 読取画像、 93 合成画像、 100 読取装置、 A 主光線、 A1,A2 光軸。

Claims (11)

  1. ラインセンサを構成する第1の撮像素子と、別のラインセンサを構成する第2の撮像素子とを実装した回路基板と、
    前記第1の撮像素子に被写体像を結像させる第1の光学系を有する第1のセルと、
    前記第2の撮像素子に被写体像を結像させる第2の光学系を有する第2のセルと
    を備え、
    前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とは、同一の主走査方向を有し、なお且つ、前記被写体像の読取ラインを挟んで互いに反対の側に配置され、
    前記第1のセルと前記第2のセルとは、前記主走査方向に隣接して配置され、
    前記第1のセルと前記第2のセルとは、隣接するセルからの光を遮光する壁部を有し、
    前記第1のセルの第1の光学系における被写体側の第1光学素子と、前記第2のセルの第2の光学系における被写体側の第1光学素子とが、主走査方向のそれぞれの一部において、副走査方向に重なり合うように配置されていること
    を特徴とする読取装置。
  2. 前記第1のセル及び前記第2のセルの各第1光学素子が、前記主走査方向に対して千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
  3. 前記第1のセル及び前記第2のセルの各第1光学素子が、ミラーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の読取装置。
  4. 前記第1の光学系及び前記第2の光学系が、被写体側にテレセントリックな光学系であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の読取装置。
  5. 前記第1の光学系及び前記第2の光学系が、像側にもテレセントリックな光学系であることを特徴とする請求項4に記載の読取装置。
  6. 前記第1のセルおよび前記第2のセルは、いずれも、被写体から入射した光を通過させる光路を含む入光部と、前記入光部からの光を通過させる光路および開口を含むアパーチャ部とを有し、
    前記第1のセルの前記入光部と、前記第2のセルの前記アパーチャ部とが、主走査方向において隣接して配置されていること
    を特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の読取装置。
  7. 前記アパーチャ部の前記主走査方向の寸法が、前記入光部の前記主走査方向の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の読取装置。
  8. 前記第1のセル及び前記第2のセルが、同一の構成を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の読取装置。
  9. 前記第1のセルが、前記第1の光学系を収容する枠体を有し、前記第2のセルが、前記2の光学系を収容する枠体を有し、
    各枠体が前記主走査方向に配置されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の読取装置。
  10. 前記第1のセルを介して前記第1の撮像素子に読み取られる読取画像と、前記第2のセルを介して前記第2の撮像素子に読み取られる読取画像とが一部重複することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の読取装置。
  11. 原稿を照明する光源をさらに備え、
    前記光源は、前記第1のセル及び前記第2のセルに対応する2列のLEDアレイであることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の読取装置。
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