JP2005037448A - ライン像結像光学系およびライン像書込み装置およびライン像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて細い直線状の物体の正立等倍像を解像度良く結像させ得る新規なライン像結像光学系を実現する。
【解決手段】直線状の物体10の長さをn領域に分け、奇数番目の領域の正立等倍像を結像させるp個の奇数領域用結像系11〜41と、偶数番目の領域の正立等倍像を結像させるq個の偶数領域用結像系12〜42と、各結像系の結像光路を屈曲させる光路屈曲手段50とを有し、奇数領域・偶数領域用結像系はテレセントリックな結像系で、結像させる線状の領域像が互いに平行となり、各結像系の光軸が物体側において直線状の物体上に位置するように配設され、光路屈曲手段50は奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるように各結像光路を屈曲させる。
【選択図】 図1
【解決手段】直線状の物体10の長さをn領域に分け、奇数番目の領域の正立等倍像を結像させるp個の奇数領域用結像系11〜41と、偶数番目の領域の正立等倍像を結像させるq個の偶数領域用結像系12〜42と、各結像系の結像光路を屈曲させる光路屈曲手段50とを有し、奇数領域・偶数領域用結像系はテレセントリックな結像系で、結像させる線状の領域像が互いに平行となり、各結像系の光軸が物体側において直線状の物体上に位置するように配設され、光路屈曲手段50は奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるように各結像光路を屈曲させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ライン像結像光学系およびライン像書込み装置およびライン像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイに「個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列」を物体とし、その正立等倍像を結像光学系により感光性の媒体上に結像させてライン像書込みを行う装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、読取るべき画像を有する原稿の直線状領域の画像を、結像光学系により、ラインセンサの受光部上に正立等倍像として結像させて読取りを行うライン像読取装置も知られている。
【0004】
これらの書込み装置や読取装置では、結像の対象となる物体が「細幅のスリット状」であるため、結像光学系としては「共役長の短い正立等倍系の結像素子をアレイ配列したもの」が多く用いられ、代表的なものとしては特許文献1に記載された「ロッドレンズアレイ」を挙げることができる。
【0005】
ロッドレンズアレイは、正立等倍像を結像するロッドレンズを俵積み状2列に配列して一体化したものであり、微小なロッドレンズの個々が結像する正立等倍像の合成像として、上記「細幅スリット状の物体の像」が形成される。この場合、結像される「細幅スリット状の物体」の幅は通常数mm程度であり、結像系が等倍結像系であるので、像の幅も数mm程度である。
【0006】
「細幅スリット状の物体」の幅が非常に小さく「直線状」になった場合、例えば、LEDアレイにより表示される「明点配列」を物体とし、その正立等倍像を上記ロッドレンズアレイで結像させる場合、直線状の物体としての「明点配列」は一般に、俵積みされたロッドレンズの「2列配列の中間部」に位置され、物体が、各ロッドレンズの光軸からずれた位置に位置するため、像の解像度を高めることが難しい。
【0007】
直線状の物体としての明点配列を、2列のロッドレンズ配列の「一方の列の光軸上」に配置すれば、解像度はある程度向上するが、像の長手方向に明るさの周期的な変化が発生してしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−107661号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、幅が極めて細い「直線状の物体」の正立等倍像を解像度良く結像させ得る新規なライン像結像光学系、及びこれを用いるライン像書込み装置・ライン像読取装置の実現を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明のライン像結像光学系は「直線状の物体の正立等倍像を結像させる結像光学系」であって、奇数領域用結像系と、偶数領域用結像系と、光路屈曲手段とを有する(請求項1)。
【0011】
ライン像結像光学系に結像されるべき物体は「直線状の物体」であるが、この直線状の物体の「結像されるべき長さ」をLとすると、この長さ:Lを持つ物体長はn(≧2)個の領域に分けられる。
【0012】
「奇数領域用結像系」は、これらの分けられた領域に片側から順次番号をふるとき、n領域における「奇数番目の領域」の正立等倍像を結像させるもので、p(≧1)個用いられる。
「偶数領域用結像系」は、上記n領域における「偶数番目の領域」の正立等倍像を結像させるもので、q(=n−p≧1)個用いられる。
一般に、p=q±1である。
【0013】
「光路屈曲手段」は、各奇数領域用結像系の結像光路および各偶数領域用結像系の結像光路を屈曲させる手段である。
奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とは共に「テレセントリックな結像系」で、結像させる「線状の領域像」が互いに平行となるように、かつ、これら結像系の光軸が物体側において「直線状の物体上に位置する」よう配設される。
【0014】
光路屈曲手段は「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、且つ、像面において「上記直線を含む法線面(上記像面上の直線において像面に立てた法線を連ねた平面)」に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるよう」に、各結像光路を屈曲させる。
【0015】
「像面において、法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なる」とは、これらの「角」が「絶対値に於いて異なる場合」もあるし、「絶対値に於いては同一であるが、法線面に関して互いに逆側にある(法線面を基準として測る「角の符号」が互いに逆である。)場合」もある。
【0016】
直線状の物体の長さ:Lの領域はn(=p+q)個の領域に分けられるが、勿論、この分割は物理的なものではなく、p個の奇数領域用結像系の個々、およびq個の偶数領域用結像系の個々が「結像を分担する領域」に分けることを意味する。任意の奇数領域用結像系が「結像を分担する領域」と、これに隣接する偶数領域用結像系が「結像を分担する領域」とは、互いに重なり合っていてもよいが、好ましくは絞り等の使用により、像面上では「像の重なりが無い」ようにするのが好ましい。
【0017】
請求項1記載のライン像結像光学系において、個々の奇数領域用結像系を「2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせて構成」し、個々の偶数領域用結像系を「2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせて構成」することができる(請求項2)。倒立等倍結像系を構成する2個のレンズには、通常のレンズを用い得るほか、「屈折率分布レンズ」や「回折光学レンズ」、「ホログラムレンズ」等を用いることができる。
【0018】
請求項2記載のライン像結像光学系において「光路屈曲手段」をプリズムとすることができる(請求項3)。この場合において、光路屈曲手段としてのプリズムを「奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間」に配置することができ(請求項4)、あるいは、光路屈曲手段としてのプリズムを「直線状の物体の近傍および像面の近傍」に設けることもできる(請求項5)。
【0019】
請求項2記載のライン像結像光学系においてはまた光路屈曲部材を「直線状の物体の近傍および像面の近傍に設けられるプリズムと、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されるミラーとで構成」することができる(請求項6)。
【0020】
上記請求項3または4または5記載のライン像結像光学系において、光路屈曲手段のプリズムを「直線状の物体の長さ方向に一体」とすることができる(請求項7)。また、上記請求項6記載のライン像結像光学系において、光路屈曲手段のプリズム及びミラーをそれぞれ「直線状の物体の長さ方向に一体」とすることができる(請求項8)。
【0021】
上記請求項2〜8の任意の1に記載のライン像結像光学系においては、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの「2個のレンズのうちの1個以上」をp個の奇数領域用結像系において相互に一体化して「奇数領域用レンズアレイ」とし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの「2個のレンズのうちの1個以上」をq個の偶数領域用結像系において相互に一体化して「偶数領域用レンズアレイ」とすることができ(請求項9)、この場合において「奇数領域用レンズアレイの少なくとも1つを、偶数領域用レンズアレイの1つと一体化」することができる(請求項10)。
【0022】
即ち、p個の奇数領域用結像系は2以上の奇数領域用レンズアレイを含むことができ、q個の偶数領域用結像系も2以上の偶数領域用レンズアレイを含むことができる。
【0023】
請求項1〜10の任意の1に記載のライン像結像光学系は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に「1以上の絞り」を配することが好ましい(請求項11)。
【0024】
若干補足すると、上記の如く、直線状の物体は(奇数領域用結像系、偶数領域用結像系の個々により結像を分担される)n個の領域に分割される。分割された各領域をL1、L2、L3、・・、Lnとするとき、これら領域:Li(i=1〜n)の長さは互いに異なってもよい。あるいはまた、全ての奇数領域の長さ:Li(i=奇数)が互いに等しく、全ての偶数領域の長さ:Lj(j=偶数)が互いに等しく、且つ、Li≠Ljであってもよい。しかし一般には「全ての領域:L1〜Lnの長さが互いに実質的に等しい」ことが好ましい。
【0025】
奇数領域用結像系、偶数領域用結像系の各々は、その物体側において、光軸が直線状の物体上にあるから、各奇数領域用結像系・各偶数領域用結像系の結像は光軸光線を有効に利用して行われ、従って、これら結像系が結像する正立等倍像は良好な解像度を有する。
【0026】
一方、各奇数領域用結像系・各偶数領域用結像系の光軸は、像側においては、「像面に立てた法線面」に対して傾いている。従って、光軸に直交する面は、像面に対して傾いている。然しながら、結像される像は「直線状」であり、その幅は極く小さいから、光軸が像面に対して傾いても「直線状の像の解像度」を十分に高く確保することができる。直線状の物体の幅は「直線状の像の解像度」の面からすれば細いほど良いが、100μm程度より小さければ、十分な解像度を確保できる。
【0027】
この発明のライン像書込み装置は「独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイの、個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列を物体とし、その正立等倍像をライン像結像光学系により感光性の媒体上に結像させてライン像書込みを行う装置」であって、ライン像結像光学系として、請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いたことを特徴とする(請求項12)。
【0028】
「発光源アレイ」としては、例えば「LEDアレイ」を用いることができるが、これに限らず、「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」とすることもできる。この場合の導波路は固定的に形成したものであっても良いし、光ファイバ等のフレキシブルなものであっても良い。
【0029】
請求項12記載のライン像書込み装置は、発光源アレイとして上記「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」を用いる場合、導波路の射出端面を、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループの「射出端面の法線の向き」を、奇数領域用結像系の光軸および偶数領域用結像系の光軸に応じて互いに異ならせた構成とすることができる(請求項13)。
【0030】
請求項12記載のライン像書込み装置はまた、発光源アレイを、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループからの光を該グループに対応する奇数領域用結像系若しくは偶数領域用結像系の光軸に応じて偏向させるプリズム群を有することができる(請求項14)。この場合における発光源アレイは「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」であることもできるし、LEDやLDをアレイ配列させたもの自体であることもできる。プリズム群は、前者の場合には、導波路端面部に近接若しくは密着させて設けられ、後者の場合には、LEDやLDのアレイの発光面配列に近接若しくは一体化して設けられる。プリズム群をなすプリズムは互いに一体化されたものでも良いし別体であっても良い。
【0031】
この発明のライン像読取装置は「読取るべき画像を有する原稿の直線状領域の画像を、ライン像結像光学系により、ラインセンサの受光部上に正立等倍像として結像させて読取りを行うライン像読取装置」であって、ライン像結像光学系として請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いることを特徴とする(請求項15)。
「ラインセンサ」は例えば1次元のCCD等を用いることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図1は、ライン像書込み装置の実施の1形態を説明するための図である。図1(a)において、符号11、12、21、22、31、32、41、42は「レンズアレイ」を示し、符号50は「プリズム」を示す。符号10は「発光源アレイ」、符号60は「感光性の媒体」をそれぞれ示している。
【0033】
発光源アレイ10は「図示されない多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面を、図1(a)の図面に直交する方向へ、1列にアレイ配列させたもの」である。各射出端面の大きさは、例えば「40μm×40μm」程度の微小な大きさで、配列ピッチも40μm程度と極微であるので、結像関係における物体としてみた場合、実質的に「直線状の物体」であり、結像の対象となるのは各射出端面の点滅による「明点配列」である。なお、発光源の配列長をLとする。
【0034】
図1(b)は、上記微小な発光源Hgの配列状態を説明図的に示している。図中、例えば「黒○」が発光している発光源であり、このような発光している発光源の配列が上記「明点配列」である。
【0035】
感光性の媒体60は「光導電性の感光体」であってドラム状に形成され、ライン像書込み時には定方向へ等速回転させられる。
【0036】
図1(c)に示すように、レンズアレイ11は多数(p個)のレンズ111、112、113・・を1方向(図1(a)における図面に直交する方向)へ密接して配列して一体化したものである。同じく、レンズアレイ12は多数(q個)のレンズ121、122、123・・を1方向(図1(a)における図面に直交する方向)へ密接して配列して一体化したものである。
【0037】
レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列と、レンズアレイ12におけるレンズ121等の配列とは「レンズ径の1/2」だけ配列方向へずれており、レンズアレイ11、12におけるレンズ111、121等の配列は「千鳥配列」となっている。レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列、レンズアレイ12における121等の配列において、レンズ111等の配列、レンズ121等の配列は必ずしも密接した配列である必要はなく、隣接するレンズが互いに離れていても良い。このような場合には、レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列と、レンズアレイ12におけるレンズ121等の配列とは「千鳥配列」となるために「レンズ配列ピッチの1/2」だけ配列方向へずらされる。他のレンズアレイ21と22、31と32、41と42の関係においても同様である。
【0038】
レンズアレイ11、12、21、22、31、32、41、42を構成する各レンズは互いに同一ものであり、レンズアレイ21、31、41はレンズアレイ11と同一、レンズアレイ22、32、42はレンズアレイ12と同一である。
【0039】
奇数領域用結像系と偶数領域用結像系において、互いに対応するレンズアレイ21と22、31と32、41と42とは、図1(c)に示すレンズアレイ11、21と同様にレンズ配列が千鳥配列である。
【0040】
レンズアレイ11、21、31、41の個々は「奇数領域用レンズアレイ」である。また、レンズアレイ12、22、32、42の個々は「偶数領域用レンズアレイ」である。
【0041】
発光源アレイの長さ:Lがn分割(説明中の例ではn等分割)され、そのうちに奇数領域がp個、偶数領域がq個あり、レンズアレイ11、21、31、41により構成されるのは「p個の奇数領域用結像系」であり、レンズアレイ12、22、32、42により構成されるのは「q個の偶数領域用結像系」である。
【0042】
プリズム50は、図1(a)に示す如き断面形状を持ち、図面に直交する方向に長い光学素子であって、上記P個の奇数領域用結像系とq個の偶数領域用結像系とに共通化されている。
【0043】
プリズム50は、説明中の実施の形態において「光路屈曲手段」をなし、同形状の2つのプリズム51、52を一体化したものである。勿論、プリズム50自体を当初から単一体として形成しても良い。
【0044】
プリズム50を図の如く用いることにより、P個の奇数領域用結像系における結像光路、q個の偶数領域用結像系における結像光路は、図の如くに屈曲され、その結像位置は、感光性の媒体60上の(図面に直交する)同一直線上に位置するようになる。
【0045】
即ち、「光路屈曲手段」としてのプリズム50は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が「交互に直線上で連結し」あい、且つ、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なる(説明中の実施の形態では、上記「角」の絶対値は等しいが、法線面を基準として図る「角の符号」が異なる)ように光路屈曲を行う。
【0046】
感光性の媒体60を定方向へ等速的に回転させ、(均一帯電された感光面)に対して、発光源アレイに順次に表示される明点配列の正立等倍像を結像させることにより、ライン像を順次に書き込んで2次元的な画像に対応する静電潜像を形成することができる。
【0047】
図2は、レンズアレイ11におけるレンズ111、112、113、114、・・の配列、レンズアレイ12におけるレンズ121、122、123、124、・・の配列と、発光源アレイ10の発光源Hgの配列との対応関係の1例を示す図である。
【0048】
直線状の物体を構成する発光源アレイの発光源Hgの配列は、その配列方向に発光エリア11A、21A、12A、22A、13A、23A、14A・・・・に分割されている。これら発光エリアの個々は同数個(この例において4個の発光源(射出端面))により構成されている。
即ち、結像光学上「直線状の物体」である発光源アレイは、その結像されるべき長さ:Lが、n(≧2)個の領域に分けられている。
【0049】
発光エリア11A、12A、13A、14A・・・は、レンズアレイ11を構成するレンズ111、112、113、114・・に対応する領域であり、上記n個の領域に分けられた各領域のうちで「奇数番目の領域」を構成する。同様に、発光エリア21A、22A、23A、・・・は、レンズアレイ12を構成するレンズ121、122、123・・に対応する領域であり、上記n個の領域に分けられた各領域のうちで「偶数番目の領域」を構成する。
【0050】
図3は、図1(a)の光学配置における結像状態を模式的に示す図である。この図は「発光源アレイにおける発光エリア12Aが、レンズ112、212、312、412により構成される(1つの)奇数領域用結像系」により結像される状況を示している。レンズ212、312、412はそれぞれ、レンズアレイ22、32、42を構成するレンズのひとつであり、レンズ112とともに、奇数領域(発光エリア12A)用結像系を構成する。
【0051】
レンズ112とレンズ212とは「テレセントリックで倒立等倍像を結像させる倒立等倍結像系」を構成する。また、レンズ312と412も「テレセントリックで倒立等倍像を結像させる倒立等倍結像系」を構成している。
【0052】
「レンズ112とレンズ212とによる倒立等倍結像系(以下「物体側倒立等倍結像系」という。)」は発光源アレイの発光エリア12Aを物体として配置され、発光エリア12Aの倒立等倍像Im1を結像する。「レンズ312とレンズ412とによる倒立等倍結像系(以下「像側倒立等倍結像系」という。)」は、レンズ121、212による物体側倒立等倍結像系により結像された倒立等倍像Im1を物体として配置されている。
【0053】
レンズ112、212、312、412により構成される「受光エリア12Aに対応する奇数領域用結像系」の有効結像領域は、発光エリア12Aよりも若干長く設定され、隣接する偶数領域である発光エリア21A、22Aに属する発光源をも結像領域に含んでいる。
【0054】
図3の上下方向は「発光源アレイHgの配列方向」を上下方向として描いている。発光源エリア12Aとその両側部分にある発光源からでた光は、レンズ112に入射し、発光源アレイ配列方向においてはレンズ112と212の間において集束し、レンズ212を透過すると倒立等倍像Im1を結像する。倒立等倍像Im1はレンズ312に対する物点となり、結像光束は発光源アレイ配列方向においてはレンズ312と412の間において集束し、レンズ412を透過すると正立等倍像Im2を結像する。
【0055】
発光源エリア12Aに隣接する発光源エリア21A、22Aは「奇数領域」であるから、これらに属する発光源の正立等倍像は「偶数領域用結像系」により結像される。このとき、発光エリア12Aの正立等倍像を結像させる奇数領域用結像系の有効結像領域が発光エリア21A、22Aにも入り込んでおり、発光エリア21A、22Aの正立等倍像を結像させる偶数領域用結像系の有効結像領域も発光エリア12Aに入り込んでいる。
【0056】
このため、これら奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とにより発光エリア12A、21A、22Aの正立等倍像を感光性の媒体上に結像させた場合、奇数領域の像と、これに隣接する偶数領域の像とは、奇数領域用結像系による像と偶数領域用結像系による像が「エリアの継ぎ目」の部分で重なり合うことになる。このような像の重なり合いは、場合によっては「合成的な正立等倍像における解像度」を低下させる原因となり得るが、このような場合、図3に示すように、倒立等倍像Im1の結像位置(図1(a)の光学配置では、この部分にプリズム50がある。)に絞りS0をおいて、レンズ112、212、312、412により、発光エリア12Aのみに含まれる発光源の像が結像されるようにし、他の奇数領域用結像系、偶数領域用結像系においても同様にすれば、発光源アレイの正立等倍像において「重複して結像される発光源」がないようにでき「像の重なりによる解像度の低下」を有効に防止することができる。
【0057】
なお、絞りS0は具体的にはプリズム50のプリズム面に「金属薄膜等による遮光膜」として形成すればよい。
【0058】
同様に、奇数・偶数領域用結像系におけるレンズ外周部を通る光の収差に起因する解像度低下を有効に軽減させるためには、図3に示す絞りS1、S2の「一方若しくは双方」を図示の位置に配することが有効である。
【0059】
即ち、図1〜3に即して実施の形態を説明したライン像書込み装置におけるライン像結像光学系は、直線状の物体10の正立等倍像を結像させる結像光学系であって、直線状の物体の結像されるべき長さ:Lをn(≧2)個の領域に分けたn領域における奇数番目の領域の正立等倍像を結像させるp(≧1)個の奇数領域用結像系と、n領域における偶数番目の領域の正立等倍像を結像させるq(=n−p≧1)個の偶数領域用結像系と、各奇数領域用結像系の結像光路および各偶数領域用結像系の結像光路を屈曲させる光路屈曲手段50とを有し、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とは共にテレセントリックな結像系で、結像させる線状の領域像が互いに平行となるように、かつ、これら結像系の光軸が物体側において、直線状の物体上に位置するように配設され、光路屈曲手段50は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、且つ、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるように、各結像光路を屈曲させるライン像結像光学系(請求項1)である。
【0060】
また、個々の奇数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせてなり、個々の偶数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系(レンズ121と221、レンズ321と421)を1対組み合わせてなる(請求項2)。
【0061】
光路屈曲手段50がプリズムであり(請求項3)、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置される(請求項4)。
【0062】
光路屈曲手段のプリズム50は「直線状の物体の長さ方向に一体」であり(請求項7)、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの2個のレンズのうち1個以上が、p個の奇数領域用結像系において相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ11、21、31、41をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの2個のレンズのうち1個以上が、q個の偶数領域用結像系において相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ12、22、32、42をなす(請求項9)。
【0063】
また、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に1以上の絞りS0、S1、S2が配されている(請求項11)。
【0064】
上に説明した実施の形態は「ライン像書込み装置」としては、独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイ10に、個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列を物体とし、その正立等倍像をライン像結像光学系により感光性の媒体60上に結像させてライン像書込みを行う装置であって、ライン像結像光学系として請求項1、2、3、4、7、9、11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いたもの(請求項12)である。
【0065】
図7は、発光源アレイの実施の1形態を説明図的に示す図である。図7(a)に示されているのは発光源アレイの一部であるが、この発光源アレイは、図示されない多数の微小光源(例えばLEDやLD等)からの光を導光する導波路D1、D2、・・、Di・・の射出端面をアレイ配列させたものであり、導波路Diの射出端面を「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分け」し、各グループの「射出端面の法線の向き」を、奇数領域用結像系の光軸および偶数領域用結像系の光軸に応じて互いに異ならせたものである(請求項13)。
【0066】
一般に、導波路から射出する光の強度は「射出端面の法線方向において最大」である。図1〜図3に即して説明した実施の形態の場合、発光源アレイ10における各導波路の射出端面はその法線が同一方向を向いており、レンズアレイ11、12の各レンズの光軸が上記法線に対して傾いているので、発光源アレイの各射出端面から放射される光を奇数領域用結像系・偶数領域用結像系により像面へ「最大効率で伝送」することができない。
【0067】
このような場合、発光源アレイとして図7に示す如きものを用い、導波路Di、Di+1の射出端面の法線方向(図7(b)に示す矢印で示す光射出方向)を奇数領域用結像系・偶数領域用結像系の物体側光軸方向に合わせることにより像面に「明るいライン像」を結像させることができる。
【0068】
図8は、請求項14記載の発明における特徴部分を説明するための図である。
【0069】
図8(b)において、符号10は、上に説明した実施の形態における発光源アレイ10の1例を説明図的に示している。発光源アレイ10は、多数の微小光源10A(LEDやLD)が基板10C上に、互いに密接して図面に直交する方向へ配列され、同じ基板10C上に導波路10Bが、上記微小光源の個々と1:1に対応して図面に直交する方向へアレイ配列されている。
【0070】
各微小光源10Aから放射された光は、対応する導波路10C内を導波され、図の右側の端面(図面に直交する方向へ1列等間隔で密接してアレイ配列されている。)から射出する。
【0071】
図7の例と同様、発光源アレイ10の光導波路10Bの射出端面は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けされている。
図8(a)は、プリズム群100の一部を示している。プリズム群100は棒状一体型であり、プリズム面・・100i−1、100i、100i+1、・・を棒状体の長手方向へ配列して形成されている。これらプリズム面は「交互に面の傾きが異なって」いる。
【0072】
各プリズム面は、奇数領域用結像系または偶数領域用結像系の何れかと対応している。例えば、図2等に示したように、各奇数番目の領域・各偶数番目の領域が、4個の発光源で構成されているとすれば、各プリズム面100iは、4個の発光源(図8の例では、光導波路10Bの射出端面の連続する4個)に対応している。
【0073】
図8(b)に示すように、プリズム群100を発光源アレイ10の光射出側に近接して設けることにより、各プリズム面に入射する光を、図示の光束L1、L2のように、互いに角をなす方向へ分離させることができ、各プリズム面が奇数番目若しくは偶数番目の領域に対応しているので、プリズム面100iの傾き角の設定により、上記各グループからの光を、該グループに対応する奇数領域用結像系若しくは偶数領域用結像系の光軸に応じて偏向させることができ、図7の例と同様に「像面に明るいライン像を結像させる」ことができる。
【0074】
図4は上に説明した実施の形態の変形例を説明するための図であり、煩雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては図1におけると同一の符号を付した。
【0075】
この実施の形態においては、図4(a)に示すように、レンズアレイ11Aと12A、レンズアレイ21Aと22A、レンズアレイ31Aと32A、レンズアレイ41Aと42Aが「それぞれ一体化」されている。図4(b)は、レンズアレイ11Aとレンズアレイ12Aが一体化された状態を部分平面図的に示すものであるが、奇数領域用結像系の一部をなすレンズ111、112、113・・・と偶数領域用結像系の一部をなすレンズ121、122、123・・とは、互いに「千鳥配列」に組み合わせられている。プリズム50は図1の実施の形態におけるものと同じものである。
【0076】
このように奇数領域用結像系と偶数領域用結像系で互いに対を成すもの同士を一体化することにより、ライン像結像光学系の組み付けが簡易化される。また、図1の実施の形態の場合に比して、レンズアレイ11A、12Aにおける各レンズ同士が「千鳥状に密接して配列」されるので、これらレンズアレイ間の「光軸の開き角」が小さくなり、図1の実施の形態で用いたような発光源アレイを用いても、かなり明るい像を結像できる。
【0077】
即ち、図4に示した実施の形態では、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、奇数領域用結像系において相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ(レンズアレイ11A、21A、31A、41A)をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、偶数領域用結像系において相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ(レンズアレイ12A、22A、32A、42A)をなしている(請求項9)。
【0078】
図5に示す実施の形態では、光路屈曲手段としてのプリズム53、54が、直線状の物体である発光源アレイ10の近傍および像面である感光性の媒体60の近傍に設けられている(請求項5)。
【0079】
図5のような光学配置では、奇数領域用結像系・偶数領域用結像系において、互いに対を成すレンズアレイ11Bと12B、21Bと22B、31Bと32B、41Bと42Bとをそれぞれ、光軸直交方向(図の上下方向)に近接させて千鳥配列にして一体化できるので、各レンズアレイ対を同一のものとして構成することもでき、レンズアレイ対の製造・組み付けが容易となりライン像結像光学系を低コストで実現できる。勿論、図5の実施の形態において、プリズム53、54は、図面に直交する方向へ長い「一体構成のもの」である(請求項7)。
【0080】
図6に示す実施の形態では、図1の実施の形態において光路屈曲手段として示したプリズム50に代えて「直線状の物体である発光源アレイ10の近傍に配置されたプリズム55、56および像面(感光性の媒体60)の近傍に設けられるプリズム57、58と、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されるミラーM1、M2とで構成される光路屈曲手段」が用いられている(請求項6)。
【0081】
図6の実施の形態では、プリズム55、56を用いることにより、発光源アレイ10から放射される光のうち、射出端面の法線に対して傾き角の小さい光束を結像に使用できるので、明るい像を結像可能である。
【0082】
光路屈曲手段のプリズム55、56、57、58及びミラーM1、M2はそれぞれ、直線状の物体である発光源アレイ10の長さ方向(図6の図面に直交する方向)に一体である(請求項8)。
【0083】
個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上は相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ11、21、31、41をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ12、22、32、42をなす(請求項9)。
【0084】
また、図5において符号S3、S4、S5、図6において符号S11、S12、S21、S22は「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に配された絞り」である(請求項11)。絞りはまた、ミラーM1、M2の位置にも設けることができる。
【0085】
勿論、図4〜図6の実施の各形態においても、光源側を、図7や図8に示す如くに構成してよいことは言うまでもない。
図4〜図6に示した実施の形態は「ライン像書込み装置」としては勿論、請求項12記載のライン像書込み装置の実施の形態である。
【0086】
上に説明した実施の各形態において、発光源ライン10の位置に「読取るべき画像を有する原稿の直線状領域」を位置させて、これをスリット状に照明し、感光性の媒体60における結像位置にラインセンサの受光部を位置させ、上記原稿を所定方向へ搬送すれば、原稿画像の読取りを行う「ライン像読取装置(請求項15)」を実施できることは容易に理解されよう。
【0087】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規なライン像結像光学系およびライン像書込み装置およびライン像読取装置を実現できる。
この発明のライン像結像光学系は、上記の如く「直線状の物体の像」を高い解像度をもって結像させることができる。従って、このライン像結像装置を用いるライン像書込み装置やライン像読取装置は、高解像での書込みや読取りが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】図1におけるレンズアレイ11におけるレンズ配列、レンズアレイ12におけるレンズ配列と、発光源アレイ10の発光源Hgの配列との対応関係の1例を示す図である。
【図3】図1(a)の光学配置における結像状態を模式的に示す図である。
【図4】実施の形態の別例を説明するための図である。
【図5】実施の形態の他の例を説明するための図である。
【図6】実施の形態の更に他の例を説明するための図である。
【図7】発光源アレイの実施の1形態を説明図的に示す図である。
【図8】請求項14記載の発明の実施の1形態における特徴部分を説明するための図である。
【符号の説明】
10 発光源アレイ
11 レンズアレイ
12 レンズアレイ
60 感光性の媒体
【発明の属する技術分野】
この発明は、ライン像結像光学系およびライン像書込み装置およびライン像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイに「個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列」を物体とし、その正立等倍像を結像光学系により感光性の媒体上に結像させてライン像書込みを行う装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、読取るべき画像を有する原稿の直線状領域の画像を、結像光学系により、ラインセンサの受光部上に正立等倍像として結像させて読取りを行うライン像読取装置も知られている。
【0004】
これらの書込み装置や読取装置では、結像の対象となる物体が「細幅のスリット状」であるため、結像光学系としては「共役長の短い正立等倍系の結像素子をアレイ配列したもの」が多く用いられ、代表的なものとしては特許文献1に記載された「ロッドレンズアレイ」を挙げることができる。
【0005】
ロッドレンズアレイは、正立等倍像を結像するロッドレンズを俵積み状2列に配列して一体化したものであり、微小なロッドレンズの個々が結像する正立等倍像の合成像として、上記「細幅スリット状の物体の像」が形成される。この場合、結像される「細幅スリット状の物体」の幅は通常数mm程度であり、結像系が等倍結像系であるので、像の幅も数mm程度である。
【0006】
「細幅スリット状の物体」の幅が非常に小さく「直線状」になった場合、例えば、LEDアレイにより表示される「明点配列」を物体とし、その正立等倍像を上記ロッドレンズアレイで結像させる場合、直線状の物体としての「明点配列」は一般に、俵積みされたロッドレンズの「2列配列の中間部」に位置され、物体が、各ロッドレンズの光軸からずれた位置に位置するため、像の解像度を高めることが難しい。
【0007】
直線状の物体としての明点配列を、2列のロッドレンズ配列の「一方の列の光軸上」に配置すれば、解像度はある程度向上するが、像の長手方向に明るさの周期的な変化が発生してしまう。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−107661号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、幅が極めて細い「直線状の物体」の正立等倍像を解像度良く結像させ得る新規なライン像結像光学系、及びこれを用いるライン像書込み装置・ライン像読取装置の実現を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明のライン像結像光学系は「直線状の物体の正立等倍像を結像させる結像光学系」であって、奇数領域用結像系と、偶数領域用結像系と、光路屈曲手段とを有する(請求項1)。
【0011】
ライン像結像光学系に結像されるべき物体は「直線状の物体」であるが、この直線状の物体の「結像されるべき長さ」をLとすると、この長さ:Lを持つ物体長はn(≧2)個の領域に分けられる。
【0012】
「奇数領域用結像系」は、これらの分けられた領域に片側から順次番号をふるとき、n領域における「奇数番目の領域」の正立等倍像を結像させるもので、p(≧1)個用いられる。
「偶数領域用結像系」は、上記n領域における「偶数番目の領域」の正立等倍像を結像させるもので、q(=n−p≧1)個用いられる。
一般に、p=q±1である。
【0013】
「光路屈曲手段」は、各奇数領域用結像系の結像光路および各偶数領域用結像系の結像光路を屈曲させる手段である。
奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とは共に「テレセントリックな結像系」で、結像させる「線状の領域像」が互いに平行となるように、かつ、これら結像系の光軸が物体側において「直線状の物体上に位置する」よう配設される。
【0014】
光路屈曲手段は「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、且つ、像面において「上記直線を含む法線面(上記像面上の直線において像面に立てた法線を連ねた平面)」に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるよう」に、各結像光路を屈曲させる。
【0015】
「像面において、法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なる」とは、これらの「角」が「絶対値に於いて異なる場合」もあるし、「絶対値に於いては同一であるが、法線面に関して互いに逆側にある(法線面を基準として測る「角の符号」が互いに逆である。)場合」もある。
【0016】
直線状の物体の長さ:Lの領域はn(=p+q)個の領域に分けられるが、勿論、この分割は物理的なものではなく、p個の奇数領域用結像系の個々、およびq個の偶数領域用結像系の個々が「結像を分担する領域」に分けることを意味する。任意の奇数領域用結像系が「結像を分担する領域」と、これに隣接する偶数領域用結像系が「結像を分担する領域」とは、互いに重なり合っていてもよいが、好ましくは絞り等の使用により、像面上では「像の重なりが無い」ようにするのが好ましい。
【0017】
請求項1記載のライン像結像光学系において、個々の奇数領域用結像系を「2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせて構成」し、個々の偶数領域用結像系を「2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせて構成」することができる(請求項2)。倒立等倍結像系を構成する2個のレンズには、通常のレンズを用い得るほか、「屈折率分布レンズ」や「回折光学レンズ」、「ホログラムレンズ」等を用いることができる。
【0018】
請求項2記載のライン像結像光学系において「光路屈曲手段」をプリズムとすることができる(請求項3)。この場合において、光路屈曲手段としてのプリズムを「奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間」に配置することができ(請求項4)、あるいは、光路屈曲手段としてのプリズムを「直線状の物体の近傍および像面の近傍」に設けることもできる(請求項5)。
【0019】
請求項2記載のライン像結像光学系においてはまた光路屈曲部材を「直線状の物体の近傍および像面の近傍に設けられるプリズムと、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されるミラーとで構成」することができる(請求項6)。
【0020】
上記請求項3または4または5記載のライン像結像光学系において、光路屈曲手段のプリズムを「直線状の物体の長さ方向に一体」とすることができる(請求項7)。また、上記請求項6記載のライン像結像光学系において、光路屈曲手段のプリズム及びミラーをそれぞれ「直線状の物体の長さ方向に一体」とすることができる(請求項8)。
【0021】
上記請求項2〜8の任意の1に記載のライン像結像光学系においては、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの「2個のレンズのうちの1個以上」をp個の奇数領域用結像系において相互に一体化して「奇数領域用レンズアレイ」とし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの「2個のレンズのうちの1個以上」をq個の偶数領域用結像系において相互に一体化して「偶数領域用レンズアレイ」とすることができ(請求項9)、この場合において「奇数領域用レンズアレイの少なくとも1つを、偶数領域用レンズアレイの1つと一体化」することができる(請求項10)。
【0022】
即ち、p個の奇数領域用結像系は2以上の奇数領域用レンズアレイを含むことができ、q個の偶数領域用結像系も2以上の偶数領域用レンズアレイを含むことができる。
【0023】
請求項1〜10の任意の1に記載のライン像結像光学系は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に「1以上の絞り」を配することが好ましい(請求項11)。
【0024】
若干補足すると、上記の如く、直線状の物体は(奇数領域用結像系、偶数領域用結像系の個々により結像を分担される)n個の領域に分割される。分割された各領域をL1、L2、L3、・・、Lnとするとき、これら領域:Li(i=1〜n)の長さは互いに異なってもよい。あるいはまた、全ての奇数領域の長さ:Li(i=奇数)が互いに等しく、全ての偶数領域の長さ:Lj(j=偶数)が互いに等しく、且つ、Li≠Ljであってもよい。しかし一般には「全ての領域:L1〜Lnの長さが互いに実質的に等しい」ことが好ましい。
【0025】
奇数領域用結像系、偶数領域用結像系の各々は、その物体側において、光軸が直線状の物体上にあるから、各奇数領域用結像系・各偶数領域用結像系の結像は光軸光線を有効に利用して行われ、従って、これら結像系が結像する正立等倍像は良好な解像度を有する。
【0026】
一方、各奇数領域用結像系・各偶数領域用結像系の光軸は、像側においては、「像面に立てた法線面」に対して傾いている。従って、光軸に直交する面は、像面に対して傾いている。然しながら、結像される像は「直線状」であり、その幅は極く小さいから、光軸が像面に対して傾いても「直線状の像の解像度」を十分に高く確保することができる。直線状の物体の幅は「直線状の像の解像度」の面からすれば細いほど良いが、100μm程度より小さければ、十分な解像度を確保できる。
【0027】
この発明のライン像書込み装置は「独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイの、個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列を物体とし、その正立等倍像をライン像結像光学系により感光性の媒体上に結像させてライン像書込みを行う装置」であって、ライン像結像光学系として、請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いたことを特徴とする(請求項12)。
【0028】
「発光源アレイ」としては、例えば「LEDアレイ」を用いることができるが、これに限らず、「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」とすることもできる。この場合の導波路は固定的に形成したものであっても良いし、光ファイバ等のフレキシブルなものであっても良い。
【0029】
請求項12記載のライン像書込み装置は、発光源アレイとして上記「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」を用いる場合、導波路の射出端面を、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループの「射出端面の法線の向き」を、奇数領域用結像系の光軸および偶数領域用結像系の光軸に応じて互いに異ならせた構成とすることができる(請求項13)。
【0030】
請求項12記載のライン像書込み装置はまた、発光源アレイを、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループからの光を該グループに対応する奇数領域用結像系若しくは偶数領域用結像系の光軸に応じて偏向させるプリズム群を有することができる(請求項14)。この場合における発光源アレイは「多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたもの」であることもできるし、LEDやLDをアレイ配列させたもの自体であることもできる。プリズム群は、前者の場合には、導波路端面部に近接若しくは密着させて設けられ、後者の場合には、LEDやLDのアレイの発光面配列に近接若しくは一体化して設けられる。プリズム群をなすプリズムは互いに一体化されたものでも良いし別体であっても良い。
【0031】
この発明のライン像読取装置は「読取るべき画像を有する原稿の直線状領域の画像を、ライン像結像光学系により、ラインセンサの受光部上に正立等倍像として結像させて読取りを行うライン像読取装置」であって、ライン像結像光学系として請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いることを特徴とする(請求項15)。
「ラインセンサ」は例えば1次元のCCD等を用いることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図1は、ライン像書込み装置の実施の1形態を説明するための図である。図1(a)において、符号11、12、21、22、31、32、41、42は「レンズアレイ」を示し、符号50は「プリズム」を示す。符号10は「発光源アレイ」、符号60は「感光性の媒体」をそれぞれ示している。
【0033】
発光源アレイ10は「図示されない多数の微小光源(LEDやLD)からの光を導光する導波路の射出端面を、図1(a)の図面に直交する方向へ、1列にアレイ配列させたもの」である。各射出端面の大きさは、例えば「40μm×40μm」程度の微小な大きさで、配列ピッチも40μm程度と極微であるので、結像関係における物体としてみた場合、実質的に「直線状の物体」であり、結像の対象となるのは各射出端面の点滅による「明点配列」である。なお、発光源の配列長をLとする。
【0034】
図1(b)は、上記微小な発光源Hgの配列状態を説明図的に示している。図中、例えば「黒○」が発光している発光源であり、このような発光している発光源の配列が上記「明点配列」である。
【0035】
感光性の媒体60は「光導電性の感光体」であってドラム状に形成され、ライン像書込み時には定方向へ等速回転させられる。
【0036】
図1(c)に示すように、レンズアレイ11は多数(p個)のレンズ111、112、113・・を1方向(図1(a)における図面に直交する方向)へ密接して配列して一体化したものである。同じく、レンズアレイ12は多数(q個)のレンズ121、122、123・・を1方向(図1(a)における図面に直交する方向)へ密接して配列して一体化したものである。
【0037】
レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列と、レンズアレイ12におけるレンズ121等の配列とは「レンズ径の1/2」だけ配列方向へずれており、レンズアレイ11、12におけるレンズ111、121等の配列は「千鳥配列」となっている。レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列、レンズアレイ12における121等の配列において、レンズ111等の配列、レンズ121等の配列は必ずしも密接した配列である必要はなく、隣接するレンズが互いに離れていても良い。このような場合には、レンズアレイ11におけるレンズ111等の配列と、レンズアレイ12におけるレンズ121等の配列とは「千鳥配列」となるために「レンズ配列ピッチの1/2」だけ配列方向へずらされる。他のレンズアレイ21と22、31と32、41と42の関係においても同様である。
【0038】
レンズアレイ11、12、21、22、31、32、41、42を構成する各レンズは互いに同一ものであり、レンズアレイ21、31、41はレンズアレイ11と同一、レンズアレイ22、32、42はレンズアレイ12と同一である。
【0039】
奇数領域用結像系と偶数領域用結像系において、互いに対応するレンズアレイ21と22、31と32、41と42とは、図1(c)に示すレンズアレイ11、21と同様にレンズ配列が千鳥配列である。
【0040】
レンズアレイ11、21、31、41の個々は「奇数領域用レンズアレイ」である。また、レンズアレイ12、22、32、42の個々は「偶数領域用レンズアレイ」である。
【0041】
発光源アレイの長さ:Lがn分割(説明中の例ではn等分割)され、そのうちに奇数領域がp個、偶数領域がq個あり、レンズアレイ11、21、31、41により構成されるのは「p個の奇数領域用結像系」であり、レンズアレイ12、22、32、42により構成されるのは「q個の偶数領域用結像系」である。
【0042】
プリズム50は、図1(a)に示す如き断面形状を持ち、図面に直交する方向に長い光学素子であって、上記P個の奇数領域用結像系とq個の偶数領域用結像系とに共通化されている。
【0043】
プリズム50は、説明中の実施の形態において「光路屈曲手段」をなし、同形状の2つのプリズム51、52を一体化したものである。勿論、プリズム50自体を当初から単一体として形成しても良い。
【0044】
プリズム50を図の如く用いることにより、P個の奇数領域用結像系における結像光路、q個の偶数領域用結像系における結像光路は、図の如くに屈曲され、その結像位置は、感光性の媒体60上の(図面に直交する)同一直線上に位置するようになる。
【0045】
即ち、「光路屈曲手段」としてのプリズム50は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が「交互に直線上で連結し」あい、且つ、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なる(説明中の実施の形態では、上記「角」の絶対値は等しいが、法線面を基準として図る「角の符号」が異なる)ように光路屈曲を行う。
【0046】
感光性の媒体60を定方向へ等速的に回転させ、(均一帯電された感光面)に対して、発光源アレイに順次に表示される明点配列の正立等倍像を結像させることにより、ライン像を順次に書き込んで2次元的な画像に対応する静電潜像を形成することができる。
【0047】
図2は、レンズアレイ11におけるレンズ111、112、113、114、・・の配列、レンズアレイ12におけるレンズ121、122、123、124、・・の配列と、発光源アレイ10の発光源Hgの配列との対応関係の1例を示す図である。
【0048】
直線状の物体を構成する発光源アレイの発光源Hgの配列は、その配列方向に発光エリア11A、21A、12A、22A、13A、23A、14A・・・・に分割されている。これら発光エリアの個々は同数個(この例において4個の発光源(射出端面))により構成されている。
即ち、結像光学上「直線状の物体」である発光源アレイは、その結像されるべき長さ:Lが、n(≧2)個の領域に分けられている。
【0049】
発光エリア11A、12A、13A、14A・・・は、レンズアレイ11を構成するレンズ111、112、113、114・・に対応する領域であり、上記n個の領域に分けられた各領域のうちで「奇数番目の領域」を構成する。同様に、発光エリア21A、22A、23A、・・・は、レンズアレイ12を構成するレンズ121、122、123・・に対応する領域であり、上記n個の領域に分けられた各領域のうちで「偶数番目の領域」を構成する。
【0050】
図3は、図1(a)の光学配置における結像状態を模式的に示す図である。この図は「発光源アレイにおける発光エリア12Aが、レンズ112、212、312、412により構成される(1つの)奇数領域用結像系」により結像される状況を示している。レンズ212、312、412はそれぞれ、レンズアレイ22、32、42を構成するレンズのひとつであり、レンズ112とともに、奇数領域(発光エリア12A)用結像系を構成する。
【0051】
レンズ112とレンズ212とは「テレセントリックで倒立等倍像を結像させる倒立等倍結像系」を構成する。また、レンズ312と412も「テレセントリックで倒立等倍像を結像させる倒立等倍結像系」を構成している。
【0052】
「レンズ112とレンズ212とによる倒立等倍結像系(以下「物体側倒立等倍結像系」という。)」は発光源アレイの発光エリア12Aを物体として配置され、発光エリア12Aの倒立等倍像Im1を結像する。「レンズ312とレンズ412とによる倒立等倍結像系(以下「像側倒立等倍結像系」という。)」は、レンズ121、212による物体側倒立等倍結像系により結像された倒立等倍像Im1を物体として配置されている。
【0053】
レンズ112、212、312、412により構成される「受光エリア12Aに対応する奇数領域用結像系」の有効結像領域は、発光エリア12Aよりも若干長く設定され、隣接する偶数領域である発光エリア21A、22Aに属する発光源をも結像領域に含んでいる。
【0054】
図3の上下方向は「発光源アレイHgの配列方向」を上下方向として描いている。発光源エリア12Aとその両側部分にある発光源からでた光は、レンズ112に入射し、発光源アレイ配列方向においてはレンズ112と212の間において集束し、レンズ212を透過すると倒立等倍像Im1を結像する。倒立等倍像Im1はレンズ312に対する物点となり、結像光束は発光源アレイ配列方向においてはレンズ312と412の間において集束し、レンズ412を透過すると正立等倍像Im2を結像する。
【0055】
発光源エリア12Aに隣接する発光源エリア21A、22Aは「奇数領域」であるから、これらに属する発光源の正立等倍像は「偶数領域用結像系」により結像される。このとき、発光エリア12Aの正立等倍像を結像させる奇数領域用結像系の有効結像領域が発光エリア21A、22Aにも入り込んでおり、発光エリア21A、22Aの正立等倍像を結像させる偶数領域用結像系の有効結像領域も発光エリア12Aに入り込んでいる。
【0056】
このため、これら奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とにより発光エリア12A、21A、22Aの正立等倍像を感光性の媒体上に結像させた場合、奇数領域の像と、これに隣接する偶数領域の像とは、奇数領域用結像系による像と偶数領域用結像系による像が「エリアの継ぎ目」の部分で重なり合うことになる。このような像の重なり合いは、場合によっては「合成的な正立等倍像における解像度」を低下させる原因となり得るが、このような場合、図3に示すように、倒立等倍像Im1の結像位置(図1(a)の光学配置では、この部分にプリズム50がある。)に絞りS0をおいて、レンズ112、212、312、412により、発光エリア12Aのみに含まれる発光源の像が結像されるようにし、他の奇数領域用結像系、偶数領域用結像系においても同様にすれば、発光源アレイの正立等倍像において「重複して結像される発光源」がないようにでき「像の重なりによる解像度の低下」を有効に防止することができる。
【0057】
なお、絞りS0は具体的にはプリズム50のプリズム面に「金属薄膜等による遮光膜」として形成すればよい。
【0058】
同様に、奇数・偶数領域用結像系におけるレンズ外周部を通る光の収差に起因する解像度低下を有効に軽減させるためには、図3に示す絞りS1、S2の「一方若しくは双方」を図示の位置に配することが有効である。
【0059】
即ち、図1〜3に即して実施の形態を説明したライン像書込み装置におけるライン像結像光学系は、直線状の物体10の正立等倍像を結像させる結像光学系であって、直線状の物体の結像されるべき長さ:Lをn(≧2)個の領域に分けたn領域における奇数番目の領域の正立等倍像を結像させるp(≧1)個の奇数領域用結像系と、n領域における偶数番目の領域の正立等倍像を結像させるq(=n−p≧1)個の偶数領域用結像系と、各奇数領域用結像系の結像光路および各偶数領域用結像系の結像光路を屈曲させる光路屈曲手段50とを有し、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とは共にテレセントリックな結像系で、結像させる線状の領域像が互いに平行となるように、かつ、これら結像系の光軸が物体側において、直線状の物体上に位置するように配設され、光路屈曲手段50は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、且つ、像面において上記直線を含む法線面に対して、奇数領域用結像系の光軸のなす角と、偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるように、各結像光路を屈曲させるライン像結像光学系(請求項1)である。
【0060】
また、個々の奇数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせてなり、個々の偶数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系(レンズ121と221、レンズ321と421)を1対組み合わせてなる(請求項2)。
【0061】
光路屈曲手段50がプリズムであり(請求項3)、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置される(請求項4)。
【0062】
光路屈曲手段のプリズム50は「直線状の物体の長さ方向に一体」であり(請求項7)、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの2個のレンズのうち1個以上が、p個の奇数領域用結像系において相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ11、21、31、41をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの2個のレンズのうち1個以上が、q個の偶数領域用結像系において相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ12、22、32、42をなす(請求項9)。
【0063】
また、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に1以上の絞りS0、S1、S2が配されている(請求項11)。
【0064】
上に説明した実施の形態は「ライン像書込み装置」としては、独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイ10に、個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列を物体とし、その正立等倍像をライン像結像光学系により感光性の媒体60上に結像させてライン像書込みを行う装置であって、ライン像結像光学系として請求項1、2、3、4、7、9、11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いたもの(請求項12)である。
【0065】
図7は、発光源アレイの実施の1形態を説明図的に示す図である。図7(a)に示されているのは発光源アレイの一部であるが、この発光源アレイは、図示されない多数の微小光源(例えばLEDやLD等)からの光を導光する導波路D1、D2、・・、Di・・の射出端面をアレイ配列させたものであり、導波路Diの射出端面を「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分け」し、各グループの「射出端面の法線の向き」を、奇数領域用結像系の光軸および偶数領域用結像系の光軸に応じて互いに異ならせたものである(請求項13)。
【0066】
一般に、導波路から射出する光の強度は「射出端面の法線方向において最大」である。図1〜図3に即して説明した実施の形態の場合、発光源アレイ10における各導波路の射出端面はその法線が同一方向を向いており、レンズアレイ11、12の各レンズの光軸が上記法線に対して傾いているので、発光源アレイの各射出端面から放射される光を奇数領域用結像系・偶数領域用結像系により像面へ「最大効率で伝送」することができない。
【0067】
このような場合、発光源アレイとして図7に示す如きものを用い、導波路Di、Di+1の射出端面の法線方向(図7(b)に示す矢印で示す光射出方向)を奇数領域用結像系・偶数領域用結像系の物体側光軸方向に合わせることにより像面に「明るいライン像」を結像させることができる。
【0068】
図8は、請求項14記載の発明における特徴部分を説明するための図である。
【0069】
図8(b)において、符号10は、上に説明した実施の形態における発光源アレイ10の1例を説明図的に示している。発光源アレイ10は、多数の微小光源10A(LEDやLD)が基板10C上に、互いに密接して図面に直交する方向へ配列され、同じ基板10C上に導波路10Bが、上記微小光源の個々と1:1に対応して図面に直交する方向へアレイ配列されている。
【0070】
各微小光源10Aから放射された光は、対応する導波路10C内を導波され、図の右側の端面(図面に直交する方向へ1列等間隔で密接してアレイ配列されている。)から射出する。
【0071】
図7の例と同様、発光源アレイ10の光導波路10Bの射出端面は、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けされている。
図8(a)は、プリズム群100の一部を示している。プリズム群100は棒状一体型であり、プリズム面・・100i−1、100i、100i+1、・・を棒状体の長手方向へ配列して形成されている。これらプリズム面は「交互に面の傾きが異なって」いる。
【0072】
各プリズム面は、奇数領域用結像系または偶数領域用結像系の何れかと対応している。例えば、図2等に示したように、各奇数番目の領域・各偶数番目の領域が、4個の発光源で構成されているとすれば、各プリズム面100iは、4個の発光源(図8の例では、光導波路10Bの射出端面の連続する4個)に対応している。
【0073】
図8(b)に示すように、プリズム群100を発光源アレイ10の光射出側に近接して設けることにより、各プリズム面に入射する光を、図示の光束L1、L2のように、互いに角をなす方向へ分離させることができ、各プリズム面が奇数番目若しくは偶数番目の領域に対応しているので、プリズム面100iの傾き角の設定により、上記各グループからの光を、該グループに対応する奇数領域用結像系若しくは偶数領域用結像系の光軸に応じて偏向させることができ、図7の例と同様に「像面に明るいライン像を結像させる」ことができる。
【0074】
図4は上に説明した実施の形態の変形例を説明するための図であり、煩雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては図1におけると同一の符号を付した。
【0075】
この実施の形態においては、図4(a)に示すように、レンズアレイ11Aと12A、レンズアレイ21Aと22A、レンズアレイ31Aと32A、レンズアレイ41Aと42Aが「それぞれ一体化」されている。図4(b)は、レンズアレイ11Aとレンズアレイ12Aが一体化された状態を部分平面図的に示すものであるが、奇数領域用結像系の一部をなすレンズ111、112、113・・・と偶数領域用結像系の一部をなすレンズ121、122、123・・とは、互いに「千鳥配列」に組み合わせられている。プリズム50は図1の実施の形態におけるものと同じものである。
【0076】
このように奇数領域用結像系と偶数領域用結像系で互いに対を成すもの同士を一体化することにより、ライン像結像光学系の組み付けが簡易化される。また、図1の実施の形態の場合に比して、レンズアレイ11A、12Aにおける各レンズ同士が「千鳥状に密接して配列」されるので、これらレンズアレイ間の「光軸の開き角」が小さくなり、図1の実施の形態で用いたような発光源アレイを用いても、かなり明るい像を結像できる。
【0077】
即ち、図4に示した実施の形態では、個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、奇数領域用結像系において相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ(レンズアレイ11A、21A、31A、41A)をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、偶数領域用結像系において相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ(レンズアレイ12A、22A、32A、42A)をなしている(請求項9)。
【0078】
図5に示す実施の形態では、光路屈曲手段としてのプリズム53、54が、直線状の物体である発光源アレイ10の近傍および像面である感光性の媒体60の近傍に設けられている(請求項5)。
【0079】
図5のような光学配置では、奇数領域用結像系・偶数領域用結像系において、互いに対を成すレンズアレイ11Bと12B、21Bと22B、31Bと32B、41Bと42Bとをそれぞれ、光軸直交方向(図の上下方向)に近接させて千鳥配列にして一体化できるので、各レンズアレイ対を同一のものとして構成することもでき、レンズアレイ対の製造・組み付けが容易となりライン像結像光学系を低コストで実現できる。勿論、図5の実施の形態において、プリズム53、54は、図面に直交する方向へ長い「一体構成のもの」である(請求項7)。
【0080】
図6に示す実施の形態では、図1の実施の形態において光路屈曲手段として示したプリズム50に代えて「直線状の物体である発光源アレイ10の近傍に配置されたプリズム55、56および像面(感光性の媒体60)の近傍に設けられるプリズム57、58と、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されるミラーM1、M2とで構成される光路屈曲手段」が用いられている(請求項6)。
【0081】
図6の実施の形態では、プリズム55、56を用いることにより、発光源アレイ10から放射される光のうち、射出端面の法線に対して傾き角の小さい光束を結像に使用できるので、明るい像を結像可能である。
【0082】
光路屈曲手段のプリズム55、56、57、58及びミラーM1、M2はそれぞれ、直線状の物体である発光源アレイ10の長さ方向(図6の図面に直交する方向)に一体である(請求項8)。
【0083】
個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上は相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイ11、21、31、41をなし、個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイ12、22、32、42をなす(請求項9)。
【0084】
また、図5において符号S3、S4、S5、図6において符号S11、S12、S21、S22は「奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に配された絞り」である(請求項11)。絞りはまた、ミラーM1、M2の位置にも設けることができる。
【0085】
勿論、図4〜図6の実施の各形態においても、光源側を、図7や図8に示す如くに構成してよいことは言うまでもない。
図4〜図6に示した実施の形態は「ライン像書込み装置」としては勿論、請求項12記載のライン像書込み装置の実施の形態である。
【0086】
上に説明した実施の各形態において、発光源ライン10の位置に「読取るべき画像を有する原稿の直線状領域」を位置させて、これをスリット状に照明し、感光性の媒体60における結像位置にラインセンサの受光部を位置させ、上記原稿を所定方向へ搬送すれば、原稿画像の読取りを行う「ライン像読取装置(請求項15)」を実施できることは容易に理解されよう。
【0087】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規なライン像結像光学系およびライン像書込み装置およびライン像読取装置を実現できる。
この発明のライン像結像光学系は、上記の如く「直線状の物体の像」を高い解像度をもって結像させることができる。従って、このライン像結像装置を用いるライン像書込み装置やライン像読取装置は、高解像での書込みや読取りが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】図1におけるレンズアレイ11におけるレンズ配列、レンズアレイ12におけるレンズ配列と、発光源アレイ10の発光源Hgの配列との対応関係の1例を示す図である。
【図3】図1(a)の光学配置における結像状態を模式的に示す図である。
【図4】実施の形態の別例を説明するための図である。
【図5】実施の形態の他の例を説明するための図である。
【図6】実施の形態の更に他の例を説明するための図である。
【図7】発光源アレイの実施の1形態を説明図的に示す図である。
【図8】請求項14記載の発明の実施の1形態における特徴部分を説明するための図である。
【符号の説明】
10 発光源アレイ
11 レンズアレイ
12 レンズアレイ
60 感光性の媒体
Claims (15)
- 直線状の物体の正立等倍像を結像させる結像光学系であって、
直線状の物体の結像されるべき長さ:Lをn(≧2)個の領域に分けたn領域における奇数番目の領域の正立等倍像を結像させるp(≧1)個の奇数領域用結像系と、上記n領域における偶数番目の領域の正立等倍像を結像させるq(=n−p≧1)個の偶数領域用結像系と、上記各奇数領域用結像系の結像光路および上記各偶数領域用結像系の結像光路を屈曲させる光路屈曲手段とを有し、
上記奇数領域用結像系と偶数領域用結像系とは共にテレセントリックな結像系で、結像させる線状の領域像が互いに平行となるように、かつ、これら結像系の光軸が物体側において、直線状の物体上に位置するように配設され、
上記光路屈曲手段は、上記奇数領域用結像系と偶数領域用結像系が結像させる線状の領域像が交互に直線上で連結しあい、且つ、像面において上記直線を含む法線面に対して、上記奇数領域用結像系の光軸のなす角と、上記偶数領域用結像系の光軸のなす角とが互いに異なるように、上記各結像光路を屈曲させることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項1記載のライン像結像光学系において、
個々の奇数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせてなり、
個々の偶数領域用結像系が、2個のレンズによる倒立等倍結像系を1対組み合わせてなることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項2記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲手段がプリズムであることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項3記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲手段としてのプリズムが、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項3記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲手段としてのプリズムが、直線状の物体の近傍および像面の近傍に設けられることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項2記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲部材が、直線状の物体の近傍および像面の近傍に設けられるプリズムと、奇数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間、および、偶数領域用結像系の1対の倒立等倍結像系の間に配置されるミラーとで構成されることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項3または4または5記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲手段のプリズムが、直線状の物体の長さ方向に一体であることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項6記載のライン像結像光学系において、
光路屈曲手段のプリズム及びミラーがそれぞれ、直線状の物体の長さ方向に一体であることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項2〜8の任意の1に記載のライン像結像光学系において、
個々の奇数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、p個の奇数領域用結像系において相互に一体化されて奇数領域用レンズアレイをなし、
個々の偶数領域用結像系を構成する1対の倒立等倍結像系それぞれの、2個のレンズのうち1個以上が、q個の偶数領域用結像系において相互に一体化されて偶数領域用レンズアレイをなすことを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項9記載のライン像結像光学系において、
奇数領域用レンズアレイの少なくとも1つが、偶数領域用レンズアレイの1つと一体化されていることを特徴とするライン像結像光学系。 - 請求項1〜10の任意の1に記載のライン像結像光学系において、
奇数領域用結像系と偶数領域用結像系の各光路上に1以上の絞りを配したことを特徴とするライン像結像光学系。 - 独立して点滅可能な多数の微小発光源を直線状に1列に配列してなる発光源アレイの個々の微小光源の点滅により表示される直線状の発光点配列を物体とし、その正立等倍像をライン像結像光学系により感光性の媒体上に結像させてライン像書込みを行う装置であって、
ライン像結像光学系として、請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いたことを特徴とするライン像書込み装置。 - 請求項12記載のライン像書込み装置において、
発光源アレイが、多数の微小光源からの光を導光する導波路の射出端面をアレイ配列させたものであり、
導波路の射出端面を、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループの射出端面の法線の向きを、奇数領域用結像系の光軸および偶数領域用結像系の光軸に応じて互いに異ならせたことを特徴とするライン像書込み装置。 - 請求項12記載のライン像書込み装置において、
発光源アレイを、奇数領域用結像系と偶数領域用結像系に応じてグループ分けし、各グループからの光を該グループに対応する奇数領域用結像系若しくは偶数領域用結像系の光軸に応じて偏向させるプリズム群を有することを特徴とするライン像書込み装置。 - 読取るべき画像を有する原稿の直線状領域の画像を、ライン像結像光学系により、ラインセンサの受光部上に正立等倍像として結像させて読取りを行うライン像読取装置であって、
ライン像結像光学系として請求項1〜11の任意の1に記載のライン像結像光学系を用いることを特徴とするライン像読取装置。
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- 2003-07-15 JP JP2003197231A patent/JP2005037448A/ja active Pending
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