JPH10276297A - 密着型カラーイメージセンサおよびその動作方法 - Google Patents

密着型カラーイメージセンサおよびその動作方法

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JPH10276297A
JPH10276297A JP9079443A JP7944397A JPH10276297A JP H10276297 A JPH10276297 A JP H10276297A JP 9079443 A JP9079443 A JP 9079443A JP 7944397 A JP7944397 A JP 7944397A JP H10276297 A JPH10276297 A JP H10276297A
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JP
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JP9079443A
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Hiroaki Onishi
弘朗 大西
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 読み取りカラー画像の品質低下なしに、小型
化可能で、文字認識処理にも好適に使用しうる高解像力
の画像データも採集できる密着型カラーイメージセンサ
を提供する。 【解決手段】 画像読み取り面と、多数個一列に配列さ
れた受光素子と、読み取り原稿の照明光源としてのR、
G、B光源と、画像読み取り面と受光素子との間に配置
され、読み取り原稿の画像を集束させるセルフォックレ
ンズとを備える密着型カラーイメージセンサであって、
RとGの中間波長域についてのセルフォックレンズの共
役長TCに対応させて、セルフォックレンズの第一の焦点
位置に画像読み取り面を、第二の焦点位置に受光素子を
配置し、照明光源として、R、G、B光源に加え、中間
波長域光源を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、密着型カラーイ
メージセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー画像を読み取ることができるもの
にせよ、モノクロ画像を読み取ることができるものにせ
よ、密着型のイメージセンサは、大略次のような構成を
備える。すなわち、本願の図24に示すように、表面側
に読み取り原稿Gが密着搬送される透明ガラス91など
の表面からなる画像読み取り面90にその裏側から光源
装置Bからの照明光を照射し、読み取り原稿からの反射
光をセルフォックレンズ51eを介してイメージセンサ
チップ52e上の受光素子に集束させるようになってい
る。イメージセンサチップ52eは、たとえば、8ドッ
ト/mmの読み取り密度での画像読み取りを行う場合、
受光素子が0.125mm間隔で主面に一体形成された
半導体チップである。1個のイメージセンサチップ52
eには、たとえば64個の受光素子が造り込まれてお
り、たとえばA4幅の原稿を読み取るようにするには、
それに必要な1728ドット分の受光素子を、一連に従
列配置した27個の上記のイメージセンサチップで形成
することになる。
【0003】セルフォックレンズ51eは、光軸方向に
延びる特殊なロッドレンズを多数個不透明なホルダ樹脂
中にインサートしたものであり、共役長(TC)と呼ば
れる特有の焦点距離をもっており、この共役長で規定さ
れる一方の焦点位置に存在する画像を正立等倍に他方の
焦点位置に結像させる機能をもつ。密着型イメージセン
サを構成する場合、このセルフォックレンズ51eと上
記イメージセンサチップ52eと画像読み取り面90と
の関係は、上記セルフォックレンズ51eを挟んで、一
方の焦点位置に上記画像読み取り面90が、他方の焦点
位置に上記イメージセンサチップ52eの主面が、それ
ぞれ位置するように設定される。ただし、画像読み取り
面は、前述のように透明ガラスなど、屈折率nが1.4
〜1.5程度の部材で形成されているため、上記一方の
焦点位置についての焦点距離は、透明ガラスの厚みに
(n−1)を乗じた距離に相当する分延長される。本明
細書においては、共役長、焦点距離あるいは焦点位置
は、上記のように光がガラスなどを透過することによっ
て実質的に延長される距離分を含めたものを意味するこ
ととする。
【0004】各イメージセンサチップ上の受光素子は直
線上に配列されているため、上記画像読み取り面には、
直線状の読み取りラインLが設定されることになる。す
なわち、画像読み取り面90上を搬送される原稿は、上
記読み取りラインにおいて、ラインごとに画像が読み取
られる。
【0005】カラー画像を読み取るように構成する場
合、上記光源には、光の3原色であるR(赤)、G
(緑)、B(青)の3色の光源が配置される。この光の
3原色は、色の3原色であるC(シアン)、M(マゼン
タ)、Y(イエロー)とそれぞれ補色の関係にある。す
なわち、R光はC色に、G光はM色に、B光はY色に吸
収される。カラーイメージセンサとしての動作におい
て、上記R、G、Bの光源が順次点灯され、R光を照射
した場合の上記読み取りラインL上での原稿からの反射
光の減少率によりC色成分が、G光を照射した場合の原
稿からの反射光の減少率によりM色成分が、B光を照射
した場合の原稿からの反射光の減少率によりY成分が、
順次読み取られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記セルフ
ォックレンズの仕様に表される公称共役長(TC)は、
特定の波長域の光に対するものである。しかしながら、
カラーイメージセンサを構成する場合には、R、G、B
の3色の光源が使用されるのであり、このR、G、Bの
光に対する実際の共益長は、上記公称共益長とは異なっ
たものとなる。一般に、光の屈折特性により、波長が短
い光に対する場合と、波長が長い光に対する場合とで
は、前者の場合に対して後者の場合のほうが、セルフォ
ックレンズにおける実際の共益長は長くなる。したがっ
て、カラーイメージセンサを構成する場合において、配
慮なく、たとえば公称共役長にあわせてセルフォックレ
ンズと画像読み取り面とイメージセンサチップの主面と
の位置関係を規定してしまうと、この公称共役長を定め
るための特定の光に対して波長が異なる光源を点灯した
場合に収差が拡大し、読み取り画像がぼけてしまうこと
になる。このことは、読み取り画像品質の低下につなが
る。
【0007】セルフォックレンズは、一般的に図2に
(a)で示すようなロッドレンズ長および共役長が短いも
のより、図2に(b)で示すようなロッドレンズ長が長い
もののほうが、光の波長域が異なる場合の共役長の差が
小さくなる。したがって、カラーイメージセンサを構成
する場合の上記したような問題を一応改善するための手
段として現状では、図2に(a)で示すようなロッドレン
ズ長が短いモノクロ画像読み取り用のセルフォックレン
ズに対して図2に(b)で示すようなロッドレンズ長が長
いセルフォックレンズをカラー画像読み取り用のセルフ
ォックレンズとして使用している。
【0008】しかしながら、上記のようなロッドレンズ
長の長いセルフォックレンズを使用することは、図24
に示した密着型イメージセンサの構造に鑑みて、この種
の密着型カラーイメージセンサの小型化の要請に応える
ことができないことは明らかである。また、セルフォッ
クレンズ自体のコスト上昇を招くとともに、原稿読み取
り面から受光素子に到達する光量が減少し、イメージセ
ンサとしての性能が低下するという問題も生じる。
【0009】さらに、上記のようなロッドレンズ長の長
いカラー画像読み取り用のセルフォックレンズを使用し
たとしても、各色光についての共役長に差が全くなくな
るわけではないので、画像読み取り面と、セルフォック
レンズと、受光素子との位置関係の設定次第では、画像
読み取り品質が低下してしまう問題は依然として残る。
【0010】さらに、将来的に、イメージセンサによっ
て採集された画像データから、CPによって文字認識処
理(OCR処理)を行うようにする場合、解像力の高い
画像データを採集することが文字認識処理の性能を高め
る上で望まれるが、従前の密着型カラーイメージセンサ
では、カラー画像の読み取り品質を高めることと、文字
認識処理用の高解像力を実現することとを、両立するこ
とができない。なぜなら、文字認識処理用の高解像力を
もった画像データを採集するには、たとえば、R、G、
Bのうち、いずれかの色についてのセルフォックレンズ
の共役長に対応させて画像読み取り面、セルフォックレ
ンズ、受光素子間の位置関係を設定し、設定共役長に対
応する色の光源を点灯させた場合の読み取り画像データ
を用いればよいが、そうすると、設定共役長に対応する
色以外の色の光源を点灯したときの読み取り画像に収差
によるぼけが増大し、各色の光源を点灯した場合に読み
取られる画像データを重ね合わせて再現されるカラー画
像の品質が低下してしまうからである。
【0011】本願発明は、上記したような事情のもとで
考えだされたものであって、読み取りカラー画像の実質
的な品質低下を招くことなく、しかも、小型化の要請に
応えることができるとともに、文字認識処理にも好適に
使用しうる高解像力をもった画像データをも採集しうる
ように構成した密着型カラーイメージセンサを提供する
ことをその課題としている。
【0012】
【発明の開示】上記した課題を解決するため、本願発明
では、次の技術的手段を採用した。
【0013】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供される密着型カラーイメージセンサは、読み取り原
稿が密着搬送される画像読み取り面と、多数個一列に配
列された受光素子と、上記画像読み取り面上の読み取り
原稿を照明する照明光源としてのR、G、B光源と、上
記画像読み取り面と上記受光素子との間に配置され、上
記画像読み取り面における読み取り原稿の画像を上記受
光素子に集束させるためのセルフォックレンズとを備え
る密着型カラーイメージセンサであって、RとGの中間
波長域についての上記セルフォックレンズの共役長に対
応させて、上記セルフォックレンズと、上記画像読み取
り面と、上記受光素子との間の位置関係が規定さてお
り、さらに、上記照明光源として、R、G、B光源に加
え、上記中間波長域光源が設けられていることを特徴と
している。
【0014】上記セルフォックレンズと上記画像読み取
り面と上記受光素子との関係について換言すれば、Rと
Gの中間波長域についての上記セルフォックレンズの第
1の焦点位置に上記画像読み取り面が、第2の焦点位置
に上記受光素子が、それぞれ配置されていることにな
る。
【0015】好ましい実施形態において上記密着型カラ
ーイメージセンサは、ケーシングと、このケーシングの
一面側に取付けられた透明カバーガラスの表面によって
形成され、読み取り原稿が密着搬送される画像読み取り
面と、上記ケーシングの他面側に取付けられた基板上に
搭載された複数個のイメージセンサチップの主面上に多
数個一列に配列された受光素子と、上記ケーシング内に
設けられ、上記画像読み取り面上の読み取り原稿を照明
する照明光源としてのR、G、B光源と、上記画像読み
取り面と上記受光素子との間に配置され、上記画像読み
取り面における読み取り原稿の画像を上記受光素子に集
束させるためのセルフォックレンズとを備える密着型カ
ラーイメージセンサであって、上記セルフォックレンズ
と、上記画像読み取り面と、上記受光素子との間の位置
関係は、RとGの中間波長域についての上記セルフォッ
クレンズの共役長と対応させて設定されており、かつ、
上記照明光源として、R、G、B光源に加え、上記中間
波長域光源が設けられている。
【0016】図1は、公称共役長TC0 =9.1mmの
セルフォックレンズについて、R、G、B各色光に対す
るTCと解像力との関係を示すグラフである。R色光
は、波長λ=650nm、G色光は、波長λ=525n
m、B色光は、波長λ=470nmである。このグラフ
から判るように、R色光については、TCRED =9.6
mm付近で、G色光については、TCGREEN =8.8m
m付近で、B色光については、TCBLUE=8.5mm付
近で、それぞれ解像力が最大(65%)となる。そし
て、各色について、TCが上記のように解像力が最大と
する値からずれると、解像力は低下する。
【0017】本願発明では、RとGの中間波長域につい
ての上記セルフォックレンズの解像力が最大となる共役
長に対応させて、上記セルフォックレンズと、上記画像
読み取り面と、上記受光素子との間の位置関係が規定さ
れる。たとえば、図1のグラフにおいて、RとGの中間
波長色である橙色光についてのTC−解像力特性は、同
図に破線で示すように、TC=9.2mm付近で解像力
が最大となる。本願発明においては、上記のセルフォッ
クレンズを使用して密着型カラーイメージセンサを構成
する場合において、画像読み取り面と受光素子との間の
距離を、上記TC=9.2mmに対応させて、設定する
とともに、照明光源として、R、G、B光源に加え、上
記のように設定される共役長に係る色(たとえば橙色)
の光源を設けるのである。
【0018】図1から判るように、TC=9.2mmと
した場合、R色光についての解像力およびG色光につい
ての解像力は、最大値(65%)からやや低下はする
が、高いレベルに維持される(56%)一方、B色光に
ついての解像力は、37%程度まで低下してしまう。こ
のことはしかしながら、以下に説明する理由により、カ
ラー画像の読み取り品質にはほとんど悪影響を与えな
い。
【0019】すなわち、前述したように、R色光は読み
取り原稿上のC色成分を、G光はM色成分を、B光はY
色成分を読み取るための光源として使用される。こうし
て読み取られたC色成分の画像と、M色成分の画像と、
Y色成分の画像とが重ねられてカラー画像が再現される
が、Y色は弱色であるため、Y色画像が多少解像力が低
下したものであっても、すなわち、多少ぼけた画像であ
ったとしても、C色画像とM色画像の解像力が所定以上
に維持されておれば、最終的なカラー画像の解像力が目
に見えて低下することはないのである。
【0020】本願発明において、上記のようにセルフォ
ックレンズを配置すると、B色光についての解像力が低
下するが、これは、読み取り原稿におけるY色成分を読
み取るものであるため、このカラーイメージセンサによ
って読み取られる最終的なカラー画像の品質が必要以上
に低下することはないのである。
【0021】したがって、本願発明によれば、まず、比
較的ロッドレンズ長の短いセルフォックレンズを使用し
て密着型カラーイメージセンサを構成する場合において
も、画像読み取り品質が低下することを実質的に回避す
ることができる。そして、このようにロッドレンズ長が
短いセルフォックレンズが使用可能であることは、各色
の照明用光源の出力を所定以上に上げる必要なく、簡便
に小型化された密着型カラーイメージセンサを構成する
ことができることをも意味する。そして、ロッドレンズ
長の長いカラー用のセルフォックレンズのように、セル
フォックレンズ自体のコスト上昇を招くといったことも
解消することができる。
【0022】次に、本願発明にかかる密着型カラーイメ
ージセンサにおいては、照明光源として、R、G、B光
源に加え、上記のように設定される共役長に係る色(た
とえば橙色)の光源を設けるのである。たとえば橙色の
ようなR、Gの中間波長色の光源を点灯した場合には、
画像読み取り面と受光素子とが、正確にセルフォックレ
ンズの焦点位置に位置づけられるので、このときに得ら
れる画像データは、最大の解像力をもったものとなる。
したがって、こうして得られる画像データは、高解像力
のモロクロ画像データとして利用することができるほ
か、このような画像データをCPに伝送して適正に文字
認識処理を行うといったことが可能となる。
【0023】好ましい実施形態においてはさらに、上記
R、G、B光源および上記中間波長域光源は、上記基板
上に搭載されており、上記ケーシング内には、上記照明
光源から出射した光を、上記画像読み取り面に導くため
の導光部材が設けられている。
【0024】このように構成すれば、R、G、B光源お
よび中間波長域光源を受光素子としてのイメージセンサ
チップが搭載される基板と同じ基板に搭載することがで
きるので、イメージセンサとしての電気的構成が簡易と
なる。
【0025】好ましい実施形態においてはまた、上記
R、G、B光源および上記中間波長域光源は、それぞれ
1個の点光源が上記基板の長手方向中央部に配置されて
おり、かつ、上記導光部材は、上記R、G、B光源およ
び中間波長域光源が発した光を、上記画像読み取り面に
おけるケーシングの長手方向に延びる領域に分散させて
照射するように構成されている。
【0026】このように構成すれば、点光源からの光を
読み取りラインに沿って分散させるため、読み取りライ
ンの各所での光量が低下する傾向となるが、前述したよ
うに、本願発明においては、セルフォックレンズとし
て、そのロッドレンズ長の短い、光透過効率のよいセル
フォックレンズを使用することが可能であるので、イメ
ージセンサとしての画像読み取り性能が低下することが
ない。さらに、R、G、Bおよび中間波長域の各色につ
いてそれぞれ1個の光源を用いるので、光源コストも低
減される。また、基板長手方向中央部に配置した点光源
からの光を、ケーシングの長手方向に分散させているの
で、ケーシングの全長を読み取り長さに対応した最短寸
法とすることも可能であり、このことも、この種の密着
型カラーイメージセンサの小型化に寄与する。
【0027】本願発明の第2の側面によれば、上記構成
の密着型カラーイメージセンサの動作方法が提供され
る。この動作方法の第1の態様は、カラー画像読み取り
時には、1ラインごとに上記R、G、B光源を順次点灯
してC色成分、M色成分およびY色成分の読み取りを行
う一方、高解像度モノクロ画像としての読み取りを行う
場合には、上記中間波長域光源を点灯して読み取りを行
うというものである。そして、この動作方法の第2の態
様は、1ラインごとに上記R、G、B光源および上記中
間波長域光源を順次点灯してC色成分、M色成分、Y色
成分および高解像度モノクロ画像の読み取りを行うとい
うものである。
【0028】いずれにしても、本願発明に係る密着型カ
ラーイメージセンサによれば、読み取りカラー画像品質
が実質的に低下することがない上に、必要に応じて、C
Pに伝送して文字認識処理を行うに適した高解像度の画
像データ(モノクロ画像データ)を採集することも可能
であり、多彩な画像処理に用いる種々の画像データの採
集を一つのイメージセンサで対応することが可能とな
る。
【0029】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明ら
かとなろう。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施形
態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0031】図3は、本願発明に係る密着型カラーイメ
ージセンサAの一実施形態を示す要部断面図である。図
4は、図3のX1−X1線に沿う断面図である。図5
は、図3のX2−X2線に沿う断面図である。図6は、
図3に示す画像読み取り装置Aを組み立てる状態を示す
断面図である。図7は、図3に示す画像読み取り装置A
の分解斜視図である。
【0032】この画像読み取り装置Aは、図7によく表
れているように、ケーシング4、カバーガラス4A、画
像読み取り用の多数の受光素子(イメージセンサチッ
プ)52を搭載した回路基板6、この回路基板6上に搭
載された4個のLED3(3A〜3D)、上記回路基板
6をケーシング4の底部に取付けるための複数個のアタ
ッチメント69、セルフォックレンズアレイ51、上記
LED3A〜3Dから発せられた光を所定位置へ導く第
1導光部材1、および第2導光部材2を備えている。さ
らに、上記密着型カラーイメージセンサAは、上記第1
導光部材1あるいは第2導光部材2からの光の漏れを防
止するための第1光反射板8A、第2反射板8B、第1
固定部材7A、および第2固定部材7Bをも備えてい
る。上記第1固定部材7Aには、複数の遮光板部72が
設けられている。
【0033】上記ケーシング4は、たとえば合成樹脂製
であり、上面が開口した長細な箱状に形成されている。
上記カバーガラス4Aは、上記ケーシング4の上面開口
部を塞ぐように装着されており、その表面が、読み取り
原稿が密着搬送される画像読み取り面を形成している。
図4および図5に示すように、上記カバーガラス4Aの
画像読み取り面53上に、プラテンローラ9によってバ
ックアップされながら原稿Gが密着搬送される。
【0034】図8は、上記第1導光部材1の正面図であ
る。図9は、上記第1導光部材1の平面図である。図1
0は、図8のX3−X3線に沿う断面図である。図11
は、図8のX4−X4線に沿う断面図である。図12
は、図8のX5−X5線に沿う断面図である。
【0035】上記第1導光部材1は、たとえばPMMA
などのアクリル系透明樹脂を成形して得られる第1の透
明部材10がその主要部を占めている。この第1導光部
材1は、長手方向に一定寸法を有する細長な棒状であ
り、長手方向に延びる第1側面10A、第2側面10
B、第3側面10C、第4側面10D、および長手方向
両端部の端面10E,10Fを有している。上記第1側
面10Aと第2側面10Bとは、上下厚み方向に対向し
ており、好ましくは、上記第1側面10Aの幅が第2側
面10Bの幅よりも小寸法に形成されている。上記第3
側面10Cと第4側面10Dとは、第1導光部材1の幅
方向に対向している。
【0036】上記第1側面10Aは、後述するように第
1導光部材1の光出射面とされる部分であり、好ましく
は、鏡面状の平面とされている。また、上記第3側面1
0Cおよび第4側面10Dも鏡面状の平面とされてい
る。なお、上記鏡面状の平面とは、必ずしも表面が積極
的に研磨加工されている面である必要はなく、たとえ
ば、金型を用いて第1導光部材1を樹脂成形する際し
て、その樹脂成形によって得られた比較的滑らかな表面
も、鏡面状の平面の概念に含まれる。透明部材の表面を
鏡面状の平面とすれば、この面に対して透明部材の材質
によって特定される全反射臨界角よりも大きな角度で入
射する光の全てを反射させることができるとともに、上
記全反射臨界角よりも小さな角度で入射する光について
は透過させることができる。
【0037】上記第1側面10Aの長手方向中央部に
は、正面視略V字状の凹入部11が設けられている。こ
の凹入部11は、2つの傾斜面11a,11aを形成す
るものであり、これら2つの傾斜面11a,11aも鏡
面状とされている。本実施形態においては、上記2つの
傾斜面11a,11aは、凸状の曲面とされており、こ
れら傾斜面11a,11aの各上部と第1側面10Aの
他の領域との境界部分が鋭利なエッジ状にならないよう
に形成されている。上記傾斜面11a,11aは、図1
3に示すように、LED3から発せられて第1導光部材
1の内部に入射した光をこの第1導光部材1の長手方向
両端部方向に進行させるように反射する役割を果たす部
位であり、点状光源としての上記LED3から発せられ
た光を全反射する面を一連に繋げた曲面となっている。
【0038】上記第2側面10Bの長手方向中央部に
は、凹部16が形成されており、この凹部16の形成箇
所が光入射部15とされている。上記凹部16は、LE
D3をその内部に配置可能とするサイズをもっており、
LED3の挿入位置決めが容易となるように奥部に進む
にしたがって幅狭となる断面略台形状とされている。上
記凹部16は、上記凹入部11の中心位置に対向してい
る。
【0039】上記第2側面10Bの上記光入射部15以
外の領域には、複数の凹状部14が適当な間隔で設けら
れている。これら複数の凹状部14の相互間領域は、鏡
面状の平面部13とされている。上記複数の凹状部14
は、第1導光部材1の内部を進行する光の進行角度を急
激に変化させて第1側面10Aから出射させる役割を果
たす部分であり、たとえば断面円弧状とされ、曲面状の
傾斜面14aを有している。また、上記第2側面10B
は、その長手方向中央部から長手方向両端部へ向かうに
つれてこの第1導光部材1の厚みを漸次小さくする傾斜
面として形成されている。第2側面10Bをこのような
傾斜面とすれば、第1導光部材1の長手方向の中央部か
ら長手方向両端部に進む光を、上記傾斜面14aに対し
て効率よく入射させることが可能となり、好ましい。
【0040】上記第3側面10Cには、その長手方向に
適当な間隔を隔てて複数の孔部18が設けられている。
これら複数の孔部18は、第1導光部材1の長手方向に
長い長孔状に形成されている。後述するように、上記複
数の孔部18は、第2固定部材7Bを第1導光部材1に
取付けるのに利用される。一方、上記第1側面10Aの
長手方向両端部のそれぞれには、凹部19が設けられて
いる。この凹部19は、後述するように、第1導光部材
1と第2導光部材2とを互いに連結するのに利用され
る。
【0041】上記第1導光部材1は、LED3から発せ
られた光を画像読み取り面53の読み取りラインL長手
方向に延びる帯状に分散させて第1側面10Aから出射
する役割を果たす。具体的には、図13に示すように、
上記凹部16内にLED3が配置された状態において、
上記LED3が発光すると、その光は、光入射部15か
ら第1導光部材1内に適当な広がり角度をもって入射す
る。上記光の多くは光入射部15に対向している2つの
傾斜面11a,11aに到達する。ところが、これらの
傾斜面11a,11aは、第1導光部材1の長手方向に
対して傾斜しているために、LED3から傾斜面11
a,11aに直接到達する光の入射角を大きくすること
ができ、その入射角を、第1の透明部材10の材質によ
って特定される所定の全反射臨界角よりも大きくするこ
とができる。したがって、LED3から第1導光部材1
内に入射した光の多くが、上記傾斜面11a,11aを
透過してそのまま外部に出射することを防止することが
できる。
【0042】図13において、上記光入射部15から第
1導光部材1内に入射した光の大部分は、結局、上記傾
斜面11a,11aによって全反射され、第1導光部材
1の長手方向に進むこととなる。そして、第1側面10
A、第2側面10B、第3側面10C、および第4側面
10Dの各所において全反射を繰り返しながら、第1導
光部材1の長手方向両端部まで到達する。第2側面10
Bに光が入射する場合、各平面部13においては、光の
全反射がなされる。これに対し、凹状部14の傾斜面1
4aに入射した光の多くは、散乱反射に近いかたちで反
射され、急激にその光の進路が変えられる。そして、第
1側面10Aに対してその全反射臨界角よりも小さな入
射角で入射する可能性が高められる。そのため、上記傾
斜面14aによって反射されて第1側面10Aの方向に
進む光の多くは、第1側面10Aを透過し、第1導光部
材1の外部へ出射することとなる。したがって、光入射
部15を第1導光部材1の長手方向中央部に設けている
にもかかわらず、第1側面10Aの長手方向全長域から
光をほぼ均等に出射させることが可能となる。
【0043】図15は、上記第2導光部材2を示し、同
図(a)はその平面図、同図(b)はその正面図であ
る。図16は、図15(b)のX6−X6線に沿う断面
図である。図17は、図15(b)のX7−X7線に沿
う断面図である。
【0044】上記第2導光部材2は、上記第1導光部材
1と同材質のたとえばPMMAなどのアクリル系透明樹
脂を成形して得られる第2の透明部材20がその主要部
を占めている。この第2導光部材2の長手方向の寸法
は、上記第1導光部材1と略同一寸法に形成されてお
り、図16および図17によく表れているように、この
第2導光部材2の長手方向に延びる第1側面20A、第
2側面20B、第3側面20C、および第4側面20D
を備えている。これら計4つの側面20A〜20Dのそ
れぞれは、いずれも鏡面状とされている。上記第1側面
20Aと第2側面20Bとは、この第2導光部材2の厚
み方向に対向しており、上記第2側面20Bの一部の領
域は、図4および図5に示すように、第1導光部材1の
第1側面10Aからこの第2導光部材2内への光の入射
を行わせる光入射部25とされている。これに対し、上
記第1側面20Aの一部の領域は、画像読み取り面53
に向けて光を出射する光出射面とされている。なお、図
16によく表れているように、上記第1側面20Aと第
2側面20Bとには、適当な段差H1,H2が設けられ
ている。上記段差H1は、図4に示すように第2導光部
材2の第1側面20Aに第1光反射板8Aの一部を密着
させるのに便宜を図るためのものである。また、上記段
差H2は、この第2導光部材2とセルフォックレンズア
レイ51との干渉を回避するのに役立つ。したがって、
上記段差H1,H2は、必ずしも上記第2導光部材2に
形成する必要はない。
【0045】上記第3側面20Cと第4側面20Dと
は、第2導光部材2の幅方向に対向しており、所定の角
度で傾斜した傾斜面とされている。図4に示すように、
上記第3側面20Cは、光入射部25から第2導光部材
2内に入射した光を第4側面20Dの方向へ反射させる
光反射面である。これに対し、上記第4側面20Dは、
上記第3側面20Cから反射されてきた光を、この第2
導光部材2の上方の画像読み取り面53の方向に反射さ
せて上記第1側面20Aの一部領域から出射させる光反
射面である。上記第3側面20Cには、その長手方向に
沿って適当な間隔で複数の孔部27が設けられている。
これら複数の孔部27は、第2導光部材2の長手方向に
長い長孔状であり、後述するように、その内部には第1
固定部材7Aの突起部71Aが嵌入される。
【0046】上記第2側面20Bの長手方向両端部のそ
れぞれには、下向き状の凸部23が設けられている。こ
の凸部23は、第1導光部材1の凹部19に嵌入(圧
入)可能であり、この嵌合作用により上記第2導光部材
2の光入射部25と第1導光部材1の第1側面10Aと
を互いに対向させるように、上記第2導光部材2と第1
導光部材1とを互いに連結させることが可能である。
【0047】また、上記第2側面20Bの長手方向略中
央部には、2つの凸状部24,24が所定間隔を隔てて
下向きに突設されている。したがって、上記第2導光部
材2と第1導光部材1とを互いに連結した場合には、図
3によく表れているように、上記凸状部24,24の各
先端部分のみが第1導光部材1の第1側面10Aに当接
することとなり、第1側面10Aと光入射部25とが広
い面積で互いに対面接触することが回避される。すなわ
ち、上記第1側面10Aと光入射部25との間には、隙
間Saとしての空気の層が形成されることとなる。上記
第1側面10Aと光入射部25とを密接させた場合に
は、第1導光部材1内を進行する光が上記第1側面10
Aに入射した際に、その入射角には関係なく、その光が
第2導光部材2の内部へそのまま進入してしまう虞れが
あるが、上記のように空気の層を形成すれば、上記第1
側面10Aに対して所定の全反射臨界角よりも大きな角
度で入射した光を確実に上記第1側面10Aによって全
反射させることが可能となる。
【0048】上記第2導光部材2の長手方向両端部の端
面には、突起部29,29が設けられている。これに対
し、図3および図7によく表れているように、上記ケー
シング4の長手方向両端部の各上面部には、上記突起部
29,29を嵌入(圧入)可能な凹部40,40が設け
られている。すなわち、上記第2導光部材2は、上記各
突起部29をケーシング4の各凹部40に嵌入させるこ
とにより、上記ケーシング4に対する位置決め固定が図
られている。また、図15ないし図17に示すように、
上記第2導光部材2の第2側面20Bの長手方向中央部
には、他の突起部28が下向きに突設されている。この
突起部28は、第2導光部材2をケーシング4内に収容
配置させたときに、図4および図5によく表れているよ
うに、上記ケーシング4内に設けられた凹部41内に嵌
入することにより、上記第2導光部材2の長手方向の位
置決めを図るためのものである。
【0049】上記第1導光部材1および第2導光部材2
は、カバーガラス4Aの下方におけるケーシング4の内
部に収容配置されている。上記第1導光部材1は、セル
フォックレンズアレイ51やイメージセンサチップ52
の配置スペースの一側方に配されており、この光入射部
15は、回路基板6に搭載されたLED3(3A〜3
D)に対向するように下向きとされる。これに対し、上
記第2導光部材2は、上記第1導光部材1の第1側面1
0Aのほぼ全長域から出射する光を第3側面20Cと第
4側面20Dとによって順次反射させることによって画
像読み取り面53に導くように画像読み取り面53の下
方に配置されている。
【0050】図18は、上記第1光反射板8Aの展開状
態を示し、同図(a)は平面図である。同図(b)は、
同図(a)のX8−X8線に沿う断面図であり、同図
(c)は、同図(a)のX9−X9線に沿う断面図であ
る。図19は、上記第1光反射板8Aを立体状に組み立
てる状態を示す斜視図である。
【0051】上記第1光反射板8Aは、第1導光部材1
および第2導光部材2の内部を通過する光の漏れを防止
するための部材である。この第1光反射板8Aは、光の
反射効率が高まるように、その表面が白色とされてい
る。また、この第1光反射板8Aは、図18に示すよう
な所定の形状に裁断された薄手の合成樹脂製のシート体
80によって形成することができる。このシート体80
の長手方向の寸法は、上記第1導光部材1や第2導光部
材2の長手方向寸法とほぼ同一であり、このシート体8
0を立体的に組み立てるための複数条の折り曲げ線Nが
設けられている。
【0052】上記第1光反射板8Aは、上記折り曲げ線
Nの各所に沿って上記シート体80を折り曲げることに
より、図19に示すように、第1導光部材1や第2導光
部材2の所定の外面を覆うことが可能な形状に形成され
る。また、上記第1光反射板8Aの長手方向両端部に
は、側片部80a,80aが設けられており、この側片
部80a,80aをそれぞれ折り曲げることにより、図
3に示すように、第1導光部材1の端面10F(10
E)をカバーできるように構成されている。図18およ
び図19において、上記第1光反射板8Aの長手方向中
央部の所定位置には、長細状の貫通孔82が設けられて
いる。この貫通孔82は、第1固定部材7Aの遮光板部
72を貫通挿させるための孔である。なお、上記遮光板
部72が、薄肉である場合には、上記貫通孔82を切り
目線のような細幅な貫通孔としてもよく、さらには遮光
板部72が偏平な突起状であって複数設けられている場
合には、それら複数の遮光板部72のそれぞれを個々に
貫通挿可能とするミシン目状の貫通孔としてもよい。上
記第1光反射板8Aの上記領域80c,80fに相当す
る部分には、その長手方向に適当な間隔を隔てて複数の
他の貫通孔83a,83bが設けられている。これら複
数の貫通孔83a,83bは、第1固定部材7Aや第2
固定部材7Bの突起部71A,71Bを貫通挿させるた
めの孔である。
【0053】図7において、上記第2光反射板8Bは、
上記第1光反射板8Aと同様な白色のシート部材によっ
て形成されたものであり、光が第2導光部材2の第4側
面20Dを透過することを防止するための部材である。
したがって、その形状およびサイズは、第2導光部材2
の第4側面20Dと同様である。この第2光反射板8B
は、図4および図5によく表れているように、第2導光
部材2の第4側面20Dと、これに対向するケーシング
4の内壁面との間に挟み込まれており、上記第4側面2
0Dに密着している。図20(a)は、上記第1固定部
材7Aの平面図であり、図20(b)は、その正面図で
ある。図21は、図20(b)のX10−X10線に沿
う断面図である。図22は、図20(b)のX11−X
11線に沿う断面図である。
【0054】上記第1固定部材7Aは、上記第1導光部
材1や第2導光部材2と同一の材質であり、たとえばP
MMAなどのアクリル系合成樹脂製である。ただし、そ
の全体の色彩は、光の反射効率が高い白色とされてい
る。この第1固定部材7Aは、第1導光部材1や第2導
光部材2の長手方向全長寸法とほぼ同様な寸法の略板状
に形成された固定部材本体70Aの一側面部73Aに、
偏平突起状の複数の遮光板部72を突設したものであ
る。
【0055】上記複数の遮光板部72は、それらの相互
間に隙間を形成するように互いに間隔を隔てた平面視ス
トライプ状に設けられている。上記遮光板部72は、第
1固定部材7Aの他の部分と同様にその表面は白色とし
てあり、受けた光を散乱反射する表面とされている。
【0056】図5によく表れているように、上記第1固
定部材7Aは、上記各突起部71Aを、上記第1光反射
板8Aの各貫通孔83aに貫通挿するとともに、その先
端部を第2導光部材2の各孔部27内へさらに嵌入させ
ることによって、上記第2導光部材2に対して取付けら
れている。この第1固定部材7Aの取付けにより、第1
光反射板8Aの所定領域は、固定部材本体70Aの一側
面部73Aによって押圧され、第1導光部材1の第4側
面10Dおよび第2導光部材2の第3側面20Cに密着
している。このような第1固定部材7Aの取付け状態に
おいては、上記複数の遮光板部72は、第1光反射板8
Aの貫通孔82に挿通し、第1導光部材1の第1側面1
0Aと第2導光部材2の光入射部25との間に配されて
いる。そして、図3によく表れているように、上記複数
の遮光板部72は、第1導光部材1の凹入部11に対向
させられている。
【0057】また、図5によく表れているように、上記
固定部材本体70Aは、第1光反射板8Aによって覆わ
れた第1導光部材1と第2導光部材2とをケーシング4
の内部に収容したときに生じ得る第1光反射板8Aの一
側方の空隙部S1に嵌合可能な形状ならびにサイズに形
成されている。したがって、この第1固定部材7Aを上
記ケーシング4内の所定位置へ配置させた状態において
は、上記第1光反射板8Aの一側方において第1導光部
材1や第2導光部材2のガタツキの原因となる隙間(空
隙部S1)を上記第1固定部材7Aによって埋めること
ができる。
【0058】図23は、上記第2固定部材7Bを示し、
同図(a)は、正面図である。同図(b)は、同図
(a)のX12−X12線に沿う断面図である。同図
(c)は、同図(a)のX13−X13線に沿う断面図
である。
【0059】上記第2固定部材7Bは、上記第1固定部
材7Aと同様に、上記第1導光部材1や第2導光部材2
と同一材質であり、その全体の色彩は、光の反射効率が
高い白色とされている。この第2固定部材7Bは、第1
導光部材1や第2導光部材2の長手方向全長寸法と略同
様な全長寸法の板状に形成された固定部材本体70Bの
一側面部73Bに、その長手方向に適当な間隔を隔てて
複数本の突起部71Bを設けたものである。
【0060】図5によく表れているように、上記第2固
定部材7Bは、上記各突起部71Bを、上記第1光反射
板8Aの各貫通孔83bに貫通挿するとともに、その先
端部を第1導光部材1の各孔部18内へさらに嵌入させ
ることによって、上記第1導光部材1に取付けられてい
る。この第2固定部材7Bの取付けにより、第1光反射
板8Aの所定領域は、固定部材本体70Bの一側面部7
3Bによって押圧され、第1導光部材1の第3側面10
Cに密着させられている。また、この場合、上記固定部
材本体70Bの上面部73Cによって第1光反射板8A
の一部を第2導光部材2の第2側面20Bの一部領域に
密着させることも可能である。上記固定部材本体70B
は、第1光反射板8Aによって覆われた第1導光部材1
と第2導光部材2とをケーシング4の内部に収容したと
きに生じ得る第1光反射板8Aの他側方の空隙部S2に
嵌合可能な形状ならびにサイズに形成されている。した
がって、この第2固定部材7Bを上記ケーシング4内の
所定位置へ配置させた状態においては、第1導光部材1
や第2導光部材2のガタツキの原因となる隙間(空隙部
S2)を上記第2固定部材7Bによって埋めることがで
きる。
【0061】図4ないし図7において、上記セルフォッ
クレンズアレイ51は、画像読み取り面53上に載置さ
れた原稿Gにおける読み取りラインLに沿う領域から反
射した光を集束させ、上記読み取りラインLに沿う画像
を正立等倍に回路基板6上のイメージセンサチップ52
に結像させるためのものである。イメージセンサチップ
52の主面には、複数の受光素子が一体に造り込まれて
おり、複数個の密着状に縦列配置されたイメージセンサ
チップ52によって、所定の読み取り密度で画像を読み
取るために必要な個数の受光素子が一列状に形成され
る。
【0062】本願発明に係る密着型カラーイメージセン
サAの特徴点の第1は、このセルフォックレンズアレイ
51と、カバーガラス4A上の画像読み取り面53と、
イメージセンサチップ52の主面との位置関係である
が、これについてはさらに後述する。
【0063】上記LED3は、カラー画像読み取り用の
照明光源と、高解像度画像読み取り用の照明光源を構成
するものであり、4個のLED(3A〜3D)からなっ
ている。すなわち、としては、光の3原色であるR
(赤)光LED3Aと、G(緑)光LED3Bと、B
(青)光LED3Cと、G光とB光の中間波長色である
たとえば橙光、黄緑光、あるいは黄光発光のLED3D
である。上記各LED3は、第1導光部材1の凹部16
内に位置するように、上記回路基板6の表面に搭載され
ている。また、その配列は、第1導光部材1の幅方向に
一列状態となるようにしてある。
【0064】上記回路基板6は、たとえばガラスエポキ
シあるいはセラミクス製であり、その表面には、上記多
数のイメージセンサチップ52と1組のLED3とを実
装すりための配線パターン(図示略)が設けられてい
る。図5によく表れているように、上記回路基板6は、
ケーシング4の底部に設けられた凹部46内に、上記ケ
ーシング4の下方から嵌合されている。2つのアタッチ
メント69,69のそれぞれは、上記回路基板6をケー
シング4に対して取付けるためのものであり、ケーシン
グ4に対してその下方から外嵌し、ケーシング4の左右
外側面に設けられている係合用突起48,48に掛止さ
れることにより、上記回路基板6が下方へ脱落すること
を防止する。各アタッチメント69は、たとえば薄肉金
属板をプレス加工するなどして形成されており、適度な
弾力性を発揮するものである。
【0065】上記の密着型カラーイメージセンサAにお
いては、図6に示すように、第1導光部材1、第2導光
部材2、第1光反射板8A、第1固定部材7A、および
第2固定部材7Bの各部品を一体的に組み立てることが
できる。すなわち、第1導光部材1と第2導光部材2と
は、凸部23と凹部19との嵌合作用により互いに連結
することができる。また、これら第1導光部材1や第2
導光部材2の所定の外面領域を第1光反射板8Aによっ
て覆った後に、第1固定部材7Aや第2固定部材7Bの
突起部71A,71Bを、第1光反射板8Aの貫通孔8
3a,83bに貫通挿したのち第2導光部材2の孔部2
7や第1導光部材1の孔部18に嵌入すれば、上記各部
材を一体的に組み立てることができる。
【0066】上記のように光源装置に係る部品類を一体
的に組み立てたものはケーシング4内へ一括挿入される
ことにより、上記密着型カラーイメージセンサAの組み
立てが完了する。そして、第2導光部材2の突起部29
とケーシング4の凹部40の嵌合作用によってそれらの
位置決め固定が図られるが、これに加え第1固定部材7
Aや第2固定部材7Bが、ケーシング4内の所定空隙部
S1,S2を埋めることになるため、第1導光部材1あ
るいは第2導光部材2の位置決め固定がより確実とな
る。
【0067】上記貫通孔83a,83b、および孔部2
7,18は、いずれも所定方向に長い長孔状であるか
ら、それらの形成位置に多少の寸法誤差を生じていて
も、突起部71A,71Bをそれらに適切に嵌合するこ
とが可能である。なお、第2固定部材7Bを第1導光部
材1に組み付ける際に、第2導光部材2の突起部28と
第2固定部材7Bとが干渉する虞れがある場合には、上
記第2固定部材7Bに凹状部75を予め設けて第2固定
部材7Bの一部を薄肉にしておくことにより、上記第2
固定部材7Bを手際良く組み付けることが可能である。
【0068】したがって、上記密着型カラーイメージセ
ンサAの組み立て製造時においては、上記のようにして
光源装置の所定の部品類を一体的に組み立てものを、ケ
ーシング4内へ一括して挿入すればよいこととなる。こ
の場合、上記図6に示すように、第1固定部材7Aの下
端のエッジ部74aや、第2固定部材7Bの下端のエッ
ジ部74bに、テーパ面状に面取りされた面取り部76
a,76bを設けておけば、上記部品をケーシング4内
へ挿入する作業を円滑に行うことができる。また、ケー
シング4について、たとえば上記第2固定部材7Bのエ
ッジ部74bに対応する部分に面取り部76cを設けて
おくことによっても、そのような効果が期待できる。
【0069】上記光源装置の部品類をケーシング4内に
挿入した状態においては、第2導光部材2の突起部29
とケーシング4の凹部40との嵌合作用によってそれら
の位置決め固定が図れるが、これに加え、第1固定部材
7Aや第2固定部材7Bが、ケーシング4内の所定の空
隙部S1,S2を埋めることとなるために、これによっ
て第1導光部材1や第2導光部材2の位置決め固定がよ
り確実となる。したがって、必ずしも接着剤などを用い
て各部品を固定しなくても、ケーシング4内において上
記光源装置の各部品の位置決め保持が的確に行えること
となり、上記各部品をLED3や画像読み取り面53と
の関係において適正な位置に配置させておくことが可能
となる。
【0070】以上の構成において、カラー画像の読み取
りを行う場合には、画像読み取り面53に密着搬送され
る原稿Gの読み取りラインL上に位置するカラー画像
が、C色成分、M色成分、Y色成分に分けて、R、G、
Bの3色のLED3A,3B,3Cを順次点灯しつつ、
イメージセンサチップ52によって読み取られる。すな
わち、R色のLED3Aを点灯しているとき、C色成分
の画像が、G色のLED3Bを点灯しているとき、M色
成分の画像が、B色のLED3Cを点灯しているとき、
Y色成分の画像が、それぞれ読み取られる。このような
読み取り動作が、原稿Gを副走査方向に搬送しつつ、主
走査方向のラインごとに繰り返される。
【0071】ところで、本願発明に係る密着型カラーイ
メージセンサAにおいては、セルフォックレンズ51と
カバーガラス4A上の画像読み取り面53と、回路基板
6上の各イメージセンサチップ51の主面(受光素子が
形成される面)との間の、セルフォックレンズ51の光
軸方向の位置関係が、次のように設定される。すなわ
ち、上述のように、本願発明は、カラーイメージセンサ
であるため、光源装置内には、光の3原色であるR、
G、B発光のLED3A,3B,3Cが各1個ずつ使用
されているが、RとGの中間波長域、すなわち、たとえ
ば橙色の光についての上記セルフォックレンズ51の共
役長に対応させて、画像読み取り面53、セルフォック
レンズ51およびイメージセンサチップ52の相互関係
位置が設定される。すなわち、図4において、共役長T
Cは、橙色の光についてのTCであり、同図から判るよ
うに、このTCによって規定される第1の焦点位置F1
に画像読み取り面53が、第2の焦点位置F2 にイメー
ジセンサチップ52の主面が、それぞれ位置づけられ
る。
【0072】すでに述べたように、光の屈折特性は、波
長域によって異なる。セルフォックレンズ51について
いえば、波長が短い光(たとえば青、紫)ほど、共役長
TCが短くなり、波長が長い光(たとえば赤)ほど、共
役長TCが長くなる。この共役長TCによって焦点位置
が決まるので、画像読み取り面53とイメージセンサチ
ップ52の主面とが各焦点位置からずれるほど、イメー
ジセンサチップ52によって読み取られる画像の解像度
が低くなる。
【0073】図1を参照してすでに説明したように、公
称共役長TC0 が9.1mmのある種のセルフォックレ
ンズの場合、R色光、G色光およびB色光についての共
役長TCは、それぞれ9.6mm、8.8mm、8.5
mmとなり、これらの空中距離で最大1mm以上の差が
存在する。本願発明では、画像読み取り面53とセルフ
ォックレンズ51とイメージセンサチップ52との位置
関係を、これらR,G,Bの光源のいずれかについての
共役長に対応させて設定するのではなく、R色とG色の
中間色についての共役長に対応させて設定する。たとえ
ば、上記セルフォックレンズの橙色光についての共役長
TCは、ほぼ9.2mmとなる。もちろん、このTCは
空中での距離であるので、図4に示される実施形態のよ
うに、セルフォックレンズ51の第1の焦点位置F1
所定厚みのガラスカバー4Aの表面によって形成され、
かつ、セルフォックレンズ51と上記ガラスカバー4A
との間に第2の導光部材2が存在するような場合には、
これらの部材の屈折率を勘案して、セルフォックレンズ
から画像読み取り面53までの距離が決定されること
は、いうまでもない。
【0074】図1を参照して、TC=9.2mmとした
場合、R色光についての解像力およびG色光についての
解像力は、最大値(65%)からやや低下はするが、高
いレベルに維持される(56%)一方、B色光について
の解像力は、37%程度まで低下してしまう。このこと
はしかしながら、カラー画像の読み取り品質にはほとん
ど悪影響を与えない。
【0075】すなわち、前述したように、R色光は読み
取り原稿上のC色成分を、G光はM色成分を、B光はY
色成分を読み取るための光源として使用される。こうし
て読み取られたC色成分の画像と、M色成分の画像と、
Y色成分の画像とが重ねられてカラー画像が再現される
が、Y色は弱色であるため、Y色画像が多少解像力が低
下したものであっても、すなわち、多少ぼけた画像であ
ったとしても、C色画像とM色画像の解像力が所定以上
に維持されておれば、最終的なカラー画像の解像力が目
に見えて低下することはないのである。
【0076】さらに、本願発明に係る密着型カラーイメ
ージセンサAにおいては、照明光源として、上記のよう
にカラー画像読み取り用の光の3原色にかかるR、G、
Bの光源に加えて、RとGの中間波長域に係る発光色を
もつ光源(3D)を配置している。図に示す実施形態に
おいては、上記セルフォックレンズと画像読み取り面と
受光素子との位置関係を決定するに用いた共役長TCに
係る発光色(たとえば橙色)をもつLED(3D)を、
上記光の3原色に係る3個のLED(3A〜3C)に加
えて設ける。
【0077】この中間色波長に係るLED3Dを点灯し
つつ、モノクロ画像を読み取るのと同様にこの密着型カ
ラーイメージセンサを動作させると、高解像度の画像デ
ータ(モノクロ画像データ)を採集することが可能であ
る。なぜなら、このLED3Dの発光時には、セルフォ
ックレンズ51の第1の焦点位置F1 に正確に画像読み
取り面53が位置し、第2の焦点位置F2 に正確にイメ
ージセンサチップ52の主面が位置することになるから
である。このような高解像度のモノクロ画像データは、
そのままモノクロ画像の処理に用いられるほか、CP内
で文字認識処理を行うなどに使用される。
【0078】上記高解像度のモノクロ画像データを採集
するための手法としては、必要に応じて、この密着型カ
ラーイメージセンサを高解像度画像データ採集モードに
切り換えるようにするほか、カラー画像読み取り時に常
時採集するようにすることもできる。この場合、1ライ
ンごとに、R、G、B、および中間波長色光源を順次切
り換え点灯しながら、各照明色に係る画像データを採集
する。カラー画像のみを再現するには、R、G、Bの照
明色に係る画像データを重ね合わせる。高解像度画像デ
ータが必要な場合には、中間波長色の照明色に係る画像
データを選択して用いる。
【0079】このように、本願発明に係る密着型カラー
イメージセンサにおいては、上記のように、比較的短い
ロッドレンズ長を有するセルフォックレンズを用いて、
実質的に、読み取り画像品質を低下させることはない密
着型カラーイメージセンサが実現されるとともに、この
密着型カラーイメージセンサは、必要に応じて、高解像
力をもった画像データ(モノクロ画像データ)採集する
ことができる、非常に利便性を備えたものとなる。
【0080】また、ロッドレンズ長が短いセルフォック
レンズは、光透過効率が良いため、光源の出力を所定以
上に高めることなく、所定の読み取り性能を達成するこ
とができるほか、図に示す実施形態においては、光源装
置として上記のような構成を採用していることから、次
に説明するように、ケーシング4の長手方向中間部に各
色1個のLED3A,3B,3C,3Dを配置している
にもかかわらず、十分な光量の光を、画像読み取り面5
3の長手方向各所に平均させながら、効率よく照射する
ことを可能としている。
【0081】すなわち、3色のLED3A,3B,3
C,3Dのうち、いずれか1つを発光させると、先の図
13において説明したとおり、光入射部15から第1導
光部材1内に適当な広がり角度をもって入射した光は、
全反射を繰り返しながら、第1導光部材1の長手方向両
端部側へ進行し、分散していく。そして、このような光
の進行途中において、第2側面10Bの凹状部14の傾
斜面14aに到達した光は、急激にその光の進路が変え
られ、第1側面10Aに対して所定の全反射臨界角より
も小さな角度で入射することにより、上記第1側面10
Aからその外部へ出射することとなる。上記第1導光部
材1内を光が進行する場合において、第1導光部材1の
各側面10A〜10Dに対して所定の全反射臨界角より
も小さな角度で光が入射した場合には、本来ならば、そ
の光がそのまま第1導光部材1の外部へ透過することと
なる。ところが、上記第1導光部材1の第1側面10A
以外の側面10B〜10D、および端面10E,10F
は、第1光反射板8Aによってカバーされているため
に、そのような光の透過は適切に防止される。したがっ
て、上記第1導光部材1は、その長手方向の全長域に光
を効率良く導くこととなり、第1側面10Aの全長域の
各所から多くの量の光を帯状に出射することとなる。
【0082】次いで、上記第1側面10Aから出射した
光は、光入射部25から第2導光部材2の内部に入射
し、その後第3側面20C、第4側面20Dによって反
射されることにより、第1側面20Aの一部の領域から
出射して画像読み取り面53に導かれることとなる。こ
の場合、第2導光部材2の外面の一部も第1光反射板8
Aによってカバーされているために、やはり第2導光部
材2の内部に入射した光がケーシング4内の他の部分へ
不当に漏れてしまうことが極力防止できる。したがっ
て、上記第1導光部材1の第1側面10Aから出射した
光のほとんどが、画像読み取り面53に効率よく導かれ
ることとなり、画像読み取り面53の照度を高めること
とが可能となる。第1光反射板7Aの外側に位置する第
1固定部材7Aおよび第2固定部材7Bは、光を透過さ
せ難い白色であるために、仮に第1光反射板8Aを光が
透過するような事態を生じても、この光を上記第1固定
部材7Aや第2固定部材7Bによって第1導光部材1や
第2導光部材2の内部へ反射させることができ、光の漏
れ防止をより徹底することが可能である。とくに、上記
第1固定部材7Aや第2固定部材7Bの突起部71A,
71Bが不透明な白色であるために、たとえば第1導光
部材1や第2導光部材2の内部を進行する光が、これら
突起部71A,71Bを透過して外部に漏れることも適
切に防止することができることとなる。
【0083】一方、上記第1導光部材1はLED3から
発せられた光をその長手方向に進行させてゆくものの、
LED3と対向する第1側面10Aの凹状部11の形成
領域Sからの出射光量が、第1側面10Aの他の領域か
らの出射光量よりも多くなる傾向が見られる。ところ
が、上記凹状部11から出射する光の多くは、その上方
に位置する遮光板部72によって遮られて散乱反射され
るため、光入射部25のうち、上記凹状部11に対向す
る部分から第2導光部材2内へ入射する光の量を少なく
することができる。したがって、光入射部25の特定箇
所に光が集中的に入射することを抑制し、画像読み取り
面53の読み取りラインの長手方向における光量分布の
均一化を適切に図ることができる。上記遮光板部72
は、第1側面10Aから出射する光を散乱反射させるこ
とにより、たとえば第1導光部材1の長手方向端部側へ
光を分散させるといった作用も発揮する。したがって、
光入射部25の特定箇所に光が集中的に入射することを
より確実に防止することが可能となる。上記複数の遮光
板部72は、適当な間隔を隔てて複数設けられているた
めに、それらの間隔寸法や数を変更することによって、
光量分布の均一化を最適な状態に設定することもでき
る。
【0084】また、上記第2導光部材2内に入射した光
は、一定距離を隔てて位置する第3側面20Cと第4側
面20Dとによってそれぞれ反射されてから画像読み取
り面53に導かれるために、第1側面10Aから画像読
み取り面53に至るまでの光学距離を長くとることが可
能となる。すなわち、第1導光部材1を画像読み取り面
53に対して比較的接近させたかたちに設けた場合であ
っても、画像読み取り面53に照射される光の光学距離
を長くとることが可能となる。そして、上記光学距離を
長くとれば、第1側面10Aの長手方向における出射光
量のバラツキを、その光学経路途中で少なくすることが
可能となる。したがって、このようなことによっても、
画像読み取り面53の読み取りライン長手方向における
照度のバラツキを少なくすることが可能となる。さら
に、本実施形態では、第4側面20Dを光の散乱反射を
行う乱反射面としているために、第2導光部材2の長手
方向の光量のバラツキをその散乱反射によって一層少な
くし、画像読み取り面53の読み取りライン長手方向の
照度のバラツキを、より徹底して少なくすることが可能
である。
【0085】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
形態に限定されることはない、とくに、上記実施形態で
は、R、G、BおよびRとGの中間波長域の光源を各1
個使用し、これをケーシングの長手方向中央部に配置し
ながら、読み取りラインLの長手方向に平均した照明を
達成するべく、第1の導光部材および第2の導光部材を
含む光源装置を構成しているが、このような光源装置の
構成は、本願発明の要部ではない。あくまでも、本願発
明の要部は、R、G、BないしはRとGの中間波長域の
の3色の光源が用いられる密着型カラーイメージセンサ
において、画像読み取り面と、セルフォックレンズと、
受光素子との位置関係を、セルフォックレンズの共役長
との関係で前述のように設定することである。また、図
に示す実施形態では、画像読み取り面とセルフォックレ
ンズとの間に導光部材が介在しているが、本願の図24
に示す従来一般的な構造のもののほか、画像読み取り面
からセルフォックレンズに至る光路にたとえばミラーを
配置する場合にも、本願発明の思想を適用することが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の作用を説明するためのグラフであ
る。
【図2】セルフォックレンズの例を示す断面図であり、
(a)は従来モノクロ用として一般的に使用されているも
の、(b)はカラー用として一般的に使用されてきたもの
である。
【図3】本願発明に係る密着型カラーイメージセンサの
一例を示す要部断面図である。
【図4】図3のX1−X1線に沿う断面図である。
【図5】図3のX2−X2線に沿う断面図である。
【図6】図3に示す密着型カラーイメージセンサを組み
立てる状態を示す断面図である。
【図7】図3に示す密着型カラーイメージセンサの分解
斜視図である。
【図8】第1導光部材の一例を示す正面図である。
【図9】第1導光部材の一例を示す平面図である。
【図10】図8のX3−X3線に沿う断面図である。
【図11】図8のX4−X4線に沿う断面図である。
【図12】図8のX5−X5線に沿う断面図である。
【図13】第1導光部材の作用を示す説明図である。
【図14】第1導光部材の他の例を示す要部説明図であ
る。
【図15】(a) は、第2導光部材の一例を示す平面図、
(b)は、その正面図である。
【図16】図15(b) のX6−X6線に沿う断面図であ
る。
【図17】図15(b) のX7−X7線に沿う断面図であ
る。
【図18】(a) は、第1光反射板の展開状態を示す平面
図、同図(b) は、同図(a) のX8−X8線に沿う断面
図、同図(c) は、同図(a) のX9−X9線に沿う断面図
である。
【図19】第1光反射板を立体状に組み立てる状態を示
す斜視図である。
【図20】(a) は、第1固定部材の一例を示す平面図、
(b) は、その正面図である。
【図21】図20(b) のX10−X10線に沿う断面図
である。
【図22】図20(b) のX11−X11線に沿う断面図
である。
【図23】(a) は、第2固定部材の一例を示す正面図、
(b) は、(a) のX12−X12線に沿う断面図、(c)
は、(a) のX13−X13線に沿う断面図である。
【図24】従来の密着型イメージセンサの一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
A 密着型カラーイメージセンサ 3 光源 3A R色発光LED 3B G色発光LED 3C B色発光LED 3D R−G中間波長色発光LED 4 ケーシング 4A カバーガラス 6 回路基板 51 セルフォックレンズアレイ 52 イメージセンサチップ(受光素子) 53 画像読み取り面 TC 共役長 G 読み取り原稿 L 読み取りライン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取り原稿が密着搬送される画像読み
    取り面と、多数個一列に配列された受光素子と、上記画
    像読み取り面上の読み取り原稿を照明する照明光源とし
    てのR、G、B光源と、上記画像読み取り面と上記受光
    素子との間に配置され、上記画像読み取り面における読
    み取り原稿の画像を上記受光素子に集束させるためのセ
    ルフォックレンズとを備える密着型カラーイメージセン
    サであって、 RとGの中間波長域についての上記セルフォックレンズ
    の共役長に対応させて、上記セルフォックレンズと、上
    記画像読み取り面と、上記受光素子との間の位置関係が
    規定さており、さらに、 上記照明光源として、R、G、B光源に加え、上記中間
    波長域光源が設けられていることを特徴とする、密着型
    カラーイメージセンサ。
  2. 【請求項2】 読み取り原稿が密着搬送される画像読み
    取り面と、多数個一列に配列された受光素子と、上記画
    像読み取り面上の読み取り原稿を照明する照明光源とし
    てのR、G、B光源と、上記画像読み取り面と上記受光
    素子との間に配置され、上記画像読み取り面における読
    み取り原稿の画像を上記受光素子に集束させるためのセ
    ルフォックレンズとを備える密着型カラーイメージセン
    サであって、 RとGの中間波長域についての上記セルフォックレンズ
    の第1の焦点位置に上記画像読み取り面が、第2の焦点
    位置に上記受光素子が、それぞれ配置されているととも
    に、 上記照明光源として、R、G、B光源に加え、上記中間
    波長域光源が設けられていることを特徴とする、密着型
    カラーイメージセンサ。
  3. 【請求項3】 ケーシングと、このケーシングの一面側
    に取付けられた透明カバーガラスの表面によって形成さ
    れ、読み取り原稿が密着搬送される画像読み取り面と、
    上記ケーシングの他面側に取付けられた基板上に搭載さ
    れた複数個のイメージセンサチップの主面上に多数個一
    列に配列された受光素子と、上記ケーシング内に設けら
    れ、上記画像読み取り面上の読み取り原稿を照明する照
    明光源としてのR、G、B光源と、上記画像読み取り面
    と上記受光素子との間に配置され、上記画像読み取り面
    における読み取り原稿の画像を上記受光素子に集束させ
    るためのセルフォックレンズとを備える密着型カラーイ
    メージセンサであって、 上記セルフォックレンズと、上記画像読み取り面と、上
    記受光素子との間の位置関係は、RとGの中間波長域に
    ついての上記セルフォックレンズの共役長と対応させて
    設定されており、かつ、上記照明光源として、R、G、
    B光源に加え、上記中間波長域光源が設けられているこ
    とを特徴とする、密着型カラーイメージセンサ。
  4. 【請求項4】 上記R、G、B光源および上記中間波長
    域光源は、上記基板上に搭載されており、上記ケーシン
    グ内には、上記光源から出射した光を、上記画像読み取
    り面に導くための導光部材が設けられている、請求項3
    に記載の密着型カラーイメージセンサ。
  5. 【請求項5】 上記R、G、B光源および上記中間波長
    域光源は、それぞれ1個の点光源が上記基板の長手方向
    中央部に配置されており、かつ、上記導光部材は、上記
    R、G、B光源および上記中間波長域光源が発した光
    を、上記画像読み取り面におけるケーシングの長手方向
    に延びる領域に分散させて照射するように構成されてい
    る、請求項4に記載の密着型カラーイメージセンサ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の密
    着型カラーイメージセンサの動作方法であって、カラー
    画像読み取り時には、1ラインごとに上記R、G、B光
    源を順次点灯してC色成分、M色成分およびY色成分の
    読み取りを行う一方、高解像度モノクロ画像としての読
    み取りを行う場合には、上記中間波長域光源を点灯して
    読み取りを行うことを特徴とする、密着型カラーイメー
    ジセンサの動作方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載の密
    着型カラーイメージセンサの動作方法であって、1ライ
    ンごとに上記R、G、B光源および上記中間波長域光源
    を順次点灯してC色成分、M色成分、Y色成分および高
    解像度モノクロ画像の読み取りを行うことを特徴とす
    る、密着型カラーイメージセンサの動作方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004101358A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 色彩計測装置及びこれを用いた画像形成装置
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