JP3930085B2 - 線状光源装置、これに用いる導光部材、およびこの導光部材を用いた線状光源を備える画像読み取り装置 - Google Patents

線状光源装置、これに用いる導光部材、およびこの導光部材を用いた線状光源を備える画像読み取り装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本願発明は、いわゆる密着型イメージセンサなどの原稿読み取り用の原稿照明として好適に利用することができる線状光源装置、この線状光源装置に用いられる導光部材、およびこの導光部材を用いた線状光源を備える画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、線状光源装置の一例としては、たとえば特開平6−217084号公報に所載のものがある。同公報に所載の線状光源装置は、本願の図22(a)に示すように、一定長さを有する透明部材からなる導光部材1eの長手方向一端部の端面を光入射部15eとして、この光入射部15eに対向させて光源9eを配したものである。上記導光部材1eは、長手方向に延びる一側面を光出射面12eとし、この光出射面12eと厚み方向に対向する他の側面の全長域を光乱反射面14eとしている。
【0003】
上記構成の線状光源装置では、光入射部15eから導光部材1eの内部に照射された光を、光乱反射面14eにおいて乱反射させることにより、この乱反射された光を光出射面12eから導光部材1eの外部に出射させることができる。このため、上記光出射面12eの長さを原稿Dの幅寸法と略同等な寸法にしておけば、原稿Dの幅方向の全長域に光を照射することができる。このような手段によれば、たとえば図23に示すように、原稿Dの幅方向に沿って光源9を所定ピッチ間隔で多数設けていた手段と比較すると、その光源の数を非常に少なくし、生産コストを安価にすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の線状光源装置では、次のような不具合があった。
【0005】
すなわち、上記従来の線状光源装置は、導光部材1eの長手方向一端部の端面を光入射部15eとしており、光源9eは、この光入射部15eに対面させて設ける必要がある。このため、上記線状光源装置の全長寸法は、光源9eを配置するためのスペースを確保せねばならない分だけ大きくなってしまう。これに対し、たとえば線状光源装置を用いた画像読み取り装置の小型化を図るためには、導光部材1eの厚み方向、または幅方向のサイズよりも、導光部材1eの長手方向のサイズを小さくすることが強く求められる。たとえばA4幅原稿対応の画像読み取り装置を製作する場合には、少なくとも上記導光部材1eの全長をA4幅と略同等の大きなサイズとする必要があり、画像読み取り装置は導光部材1eの長手方向に嵩張る傾向が強いからである。したがって、上記従来の線状光源装置では、導光部材1eの長手方向のサイズが大きいことに原因し、その線状光源装置を組み込む装置についてもその大型化を招き易いという不具合を生じていた。
【0006】
また、上記従来の線状光源装置は、導光部材1eの長手方向一端の光入射部15eから導光部材1e内に入射した光を、導光部材1eの長手方向の全長域にわたって順次導く構成である。このような構成では、導光部材1e内に入射した光の多くは、光入射部15eから遠く離れた部分に到達することなく、光入射部15eに近い領域から外部へ出射する傾向が強い。このため、従来においては、図22(b)に示すように、原稿Dの被照射面の照度は、光源9eに近い部分は高いものの、光源9eから遠ざかるにしたがって低くなる。これでは、原稿Dの被照射面の全長域の照度に大きなバラツキが生じてしまい、原稿画像を読み取って得られる画像の質が低下してしまう。
【0007】
従来において、このような不具合を抑制する手段としては、導光部材1eの長手方向両端部の2箇所を光入射部とし、導光部材1eの左右両側方に光源を設ける手段が採用される。ところが、このような手段では、線状光源装置の全長寸法が一層大きくなってしまう。さらには、導光部材1eの全長寸法が比較的短い場合には、原稿の被照射面の全長域の照度のばらつきを少なくすることはできるものの、導光部材1eが充分に長い場合には、長手方向両端部のそれぞれから導光部材1eに入射した光が導光部材1eの長手方向中央部分へ充分に導かれない場合もあり、このような場合には、やはり原稿Dの被照射面の全長域の照度に大きなバラツキが生じてしまう。従来では、このような不具合を適切に解消することはできなかった。
【0008】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、導光部材の長手方向のサイズが嵩張ることを適切に回避しつつ、線的な領域に対して各所均等な光量で光を効率良く照射できるようにすることをその課題としている。
【0009】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明は、次の技術的手段を採用している。
【0010】
本願発明の第1の側面によれば、線状光源装置に用いられる導光部材が提供される。この導光部材は長手状を有して一定長さをもち、長手方向に延びていて厚み方向に対向する第1側面および第2側面、ならびに、長手方向に延びていて幅方向に対向する第3側面および第4側面をもつ透明部材における上記第1側面が光出射面とされ、上記第2側面の長手方向中間部に光入射部が形成されており、上記第1側面における上記光入射部と対向する部位には、上記透明部材の幅方向に延び、かつ2つの傾斜面をもって断面略V字状をなす凹入部が形成されているとともに、上記透明部材の上記第3および第4側面に沿って、上記凹入部に向けて光の反射を行う光反射面が設けられている一方、上記光反射面は、上記凹入部の両端部を覆うようにして、上記透明部材とは別体に形成された2つの光反射部材を配置することにより設けられており、かつ、上記2つの光反射部材は、上記凹入部の2つの傾斜面の底部領域に対向する不透明部材によって一体に連結されていることに特徴づけられる。
【0011】
上記第1側面は鏡面状の平面である構成とすることができる。上記第2側面は、所定の間隔で複数箇所形成された凹状部と、これら複数の凹状部の相互間に設けられた鏡面状の平面部とを有し、かつ上記複数の凹状部は、上記光出射面に対して斜め状に対面する曲面状または平面状の傾斜面を有している構成とすることができる。また、このような構成に代えて、上記第2側面は、所定の間隔で複数箇所形成された光の乱反射領域と、これら複数の乱反射領域の相互間に設けられた鏡面状の平面部とを有している構成とすることもできる。
【0012】
【0013】
【0014】
本願発明によって提供される導光部材では、次のような効果が得られる。
【0015】
第1に、透明部材の第2側面の長手方向中間部に形成された光入射部から透明部材の内部に光を入射させることによって、この光を第1側面および第2側面において反射させながら透明部材の長手方向両端部側へ順次導くことができ、このようにして導いた光を光出射面とされる第1側面の全長域の各所から出射させることができる。したがって、本願発明によって提供される導光部材を、線状光源用の導光部材として適切に機能させることができる。上記光入射部は、透明部材の長手方向中間部に設けられており、透明部材の内部に光を入射させるための光源は、導光部材の厚み方向の一側方に配置させればよい。このため、従来の導光部材の長手方向端部の一側方に光源を配置させる手段とは異なり、導光部材の長手方向の全長寸法が大きくなることを適切に回避することができ、この導光部材を用いて構成される線状光源装置やその線状光源装置を用いる各種装置の小型化を図ることができるという効果が得られる。
【0016】
第2に、光入射部は透明部材の長手方向中間部に設ければよいために、従来の透明部材の長手方向一端部または両端部のみが光入射部とされていたものとは異なり、光入射部の数を必要に応じて容易に増加させることができる。したがって、透明部材の全長寸法が非常に大きい場合であっても、それに対応して光入射部を適当な間隔を隔てて複数箇所設けることによって、透明部材の全長域に対して充分な光量の光を供給し、光出射面の全長域から必要な光量の光を出射させることができる。その結果、導光部材の全長寸法を大きくした場合に、その出射光量に不足が生じることも適切に解消することができる。
【0017】
第3に、透明部材の第1側面における光入射部と対向する部分には、2つの傾斜面をもつ略V字状の凹入部が透明部材の幅方向に延びるように形成されているために、光入射部から透明部材内に入射して上記凹入部の傾斜面に到達した光の全量がそのまま透明部材の外部へ透過することを阻止し、これらの光の多くを上記傾斜面によって効率良く透明部材の内部側へ反射させることができる。すなわち、透明部材の外面である光出射面は、この光出射面に対する光の入射角が、透明部材の屈折率によって規定される臨界入射角よりも大きな入射角の場合は光線の全てを反射するのに対し、臨界入射角よりも小さい入射角の場合は光線を透過させる。上記凹入部の2つの傾斜面は、光入射部から透明部材内に入射した光が光出射面に直接入射する場合に、その入射角を大きくし、この光がそのまま外部に通過することを阻止する役割を発揮する。したがって、透明部材の内部に入射した光が第1側面の一部の領域から外部へ集中的に出射することを抑制し、光出射のロスの減少、ならびに光出射面の全長域の各所から出射する光の量の均一化を図ることができる。その結果、たとえばこの導光部材を画像読み取り装置の光源として用いた場合には、原稿面の読み取りラインの全長域の照度を均一化でき、照度のバラツキに原因する読み取り画像の質の低下を防止することができる。
【0018】
第4に、上記凹入部の両端部を覆うようにして、この凹入部に向けて光を反射する光反射面が設けられているために、凹入部の2つの傾斜面を透過して透明部材の幅方向外方へ出射する光の多くを、上記光反射面によって透明部材の幅方向内方へ反射させることができ、これらの光が透明部材の幅方向外方へ無駄に照射されることを防止することができる。すなわち、上記凹入部を形成する場合において、たとえばこの凹入部の両側方が空間部として開放していると、この凹入部の2つの傾斜面を透過して透明部材の幅方向外方へ進行する光がそのまま透明部材の外部へ直進してしまう。これでは、本来光を照射すべきライン状の被照射面から遠く離れた位置に光を照射することとなり、光の出射ロスとなる。ところが、本願発明によって提供される導光部材では、2つの傾斜面を透過して透明部材の幅方向外方へ進行する光を、上記光反射面によって反射させることができるので、そのような不具合を適切に解消することができる。したがって、光の出射ロスを一層少なくし、ライン状の被照射面に対する光の照射効率を高めることができるという優れた効果が得られる。第5に、上記凹入部の2つの傾斜面の底部領域が、いわゆる輝点または輝線として他の部分よりも強く輝いて見えることも防止できることとなる。すなわち、透明部材に略V字状の凹入部を形成する場合には、2つの傾斜面の底部の繋ぎ目部分を厳密な意味で鋭角に形成することは難しく、たとえばこれら2つの傾斜面の繋ぎ目部分が丸みを帯びたり、あるいは小さな平面部分になるのが一般的である。このような部分においては、透明部材内に入射した光が到達したときの入射角が小さくなり、その光が透明部材の外部へそのまま出射する可能性が高い。このような現象は、ライン状の被照射面の照度にバラツキを生じさせる要因となり、好ましくない。ところが、上記構成によれば、上記2つの傾斜面の底部領域から光が出射することを簡単に防止でき、ライン状の被照射面の照度のバラツキをより少なくすることができる。
【0019】
本願発明の好ましい実施の形態では、上記光反射部材は、上記第3側面および第4側面の各部のうち上記光入射部の近傍領域に対面している構成とすることができる。
【0020】
このような構成によれば、光入射部から透明部材内に入射した光の一部が、上記光入射部の近傍の第3側面および第4側面に対して小さな入射角で入射し、これらの側面を透過して透明部材の幅方向外方に進行する光についても、上記光反射部材によって反射させることができ、透明部材内へ再度進入させることが可能となる。したがって、透明部材の幅方向外方に漏れる光の量を一層少なくし、ライン状の被照射面に対する光の照射効率を一層高めることができる。
【0021】
本願発明の他の好ましい実施の形態では、上記光反射部材は、上記光入射部と対向する位置に所望の光源を配置支持可能とする支持手段を具備している構成とすることができる。
【0022】
このような構成によれば、光反射部材を利用して所望の光源の取付けが行えるために、透明部材に対して光源を所定の位置へ取付ける作業が容易となる。
【0023】
【0024】
【0025】
本願発明の第2の側面によれば、上記本願発明の第1の側面によって提供される導光部材を用いた線状光源装置が提供される。この線状光源装置は、本願発明の第1の側面によって提供される導光部材と、この導光部材の光入射部に投光を行う光源と、を具備していることに特徴づけられる。
【0026】
上記光源としては、LEDを用いることができ、さらに具体的には、R,G,Bの3色のLEDを組み合わせたもの、あるいは白色のLEDを用いることができる。また、上記光源は、たとえばLEDを導光部材の光入射部に接着剤などを用いて付属させてもよいし、基板上に実装したLEDを上記導光部材の光入射部に隣接させてもよい。
【0027】
本願発明の第3の側面によれば、上記本願発明の第2の側面にかかる線状光源装置を用いた画像読み取り装置が提供される。この画像読み取り装置は、ケーシングの一面に形成された画像読み取り面上を接触搬送される原稿に上記ケーシング内に設けられた光源装置からの光を照射し、上記画像読み取り面上に設定された読み取りラインにおける原稿からの反射光を上記ケーシング内に上記読み取りライン方向に配列された複数の受光素子に受光させるようにした画像読み取り装置であって、上記光源装置として、本願発明の第2の側面によって提供される線状光源装置を用い、その光出射面から出射させた光が上記読み取りライン上の原稿を照明するように構成したことに特徴づけられる。
【0028】
本願発明の第2の側面および第3の側面によって提供される線状光源装置、および画像読み取り装置によれば、上述した本願発明の第1の側面によって提供される導光部材について得られるのと同様な効果が期待できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、本願発明に係る導光部材1を用いた線状光源装置Aの一例を示す正面図である。図2は、図1のII−II断面図である。図3は、図1の要部斜視図である。図4は、図3のIV−IV断面図である。図5は、上記導光部材1の要部正面説明図である。図6は、図1に示す線状光源装置Aの分解正面図である。図7は、図1に示す線状光源装置Aの要部分解斜視図である。図8は、上記導光部材1の構成部品である透明部材10の平面図である。図9は、図6のIX−IX断面図である。図10は、図6のX−X断面図である。
【0030】
上記線状光源装置Aは、導光部材1と、複数のLED3とを具備して構成されている。また、上記導光部材1は、たとえばPMMAなどのアクリル系透明樹脂を成形して得られる透明部材10と、この透明部材10とは別体に形成された光反射部材5とを具備して構成されている。
【0031】
上記透明部材10は、図6および図8によく表れているように、長手方向に一定寸法を有する細長なバー状であり、その外表面としては、この透明部材10の長手方向に延びる第1側面10A,第2側面10B、第3側面10C、および第4側面10Dを有している。また、上記透明部材10の長手方向両端には、端面10E,10Fを有している。上記第1側面10Aと第2側面10Bとは、透明部材10の上下厚み方向に対向している。上記第3側面10Cと第4側面10Dとは、透明部材10の幅方向に対向している。
【0032】
上記第1側面10Aは、後述するように光出射面12とされ、好ましくは鏡面状の透明な平面とされている。また、本実施形態では、上記第3側面10Cおよび第4側面10Dも、鏡面状の透明な平面とされている。ただし、上記第3側面10Cおよび第4側面10Dについては、たとえばそれらの表面に金属を蒸着するなどして不透明な非透光面としても構わない。
【0033】
本願発明でいう鏡面状とは、必ずしも表面が積極的に研磨加工されている面である必要はない。たとえば、金型を用いて上記透明部材10を樹脂成形する場合において、その樹脂成形によって得られた比較的な滑らかな表面も、本願発明でいう鏡面状の面に含まれる。透明部材の表面を鏡面状とすれば、この面に対して透明部材の材質で特定される全反射臨界角よりも大きな角度で入射する光線の全てを反射させることができるとともに、上記全反射臨界角よりも小さな角度で入射する光線については透過させることができる。
【0034】
上記第1側面10Aの長手方向中央部には、正面視略V字状の凹入部20が設けられている。この凹入部20は、上記第1側面10Aの長手方向に延びて適当な角度だけ傾斜する2つの傾斜面21,21を形成するものであり、これら2つの傾斜面21,21も鏡面状の透明な平面とされている。上記凹入部20は、第1側面10Aの全幅にわたって設けられている。したがって、透明部材10を単独でみた場合には、この凹入部20の幅方向(第1側面10Aの幅方向)の両側部は、切欠開口状となっている。
【0035】
上記第2側面10Bには、鏡面状の複数の平面部13と複数の凹状部14とが所定ピッチ間隔で交互に設けられている。上記複数の凹状部14のそれぞれは、たとえば円弧状断面に形成されており、第1側面10Aに対して傾斜状(非平行状)に対向する曲面状の傾斜面14aを有している。また、上記第2側面10Bは、その長手方向中央部から長手方向両端部へ向かうにつれて透明部材10の厚みを漸次小さくする傾斜面として形成されている。第2側面10Bをこのような傾斜面とすれば、透明部材10の長手方向中央部から長手方向両端部方向に進む光を上記傾斜面14aに対して効率よくあてることができることとなり、好ましい。ただし、本願発明はこれに限定されず、上記第2側面10Bを第1側面10Aと略平行な面としても構わない。
【0036】
上記第2側面10Bの長手方向中央部には、光入射部15が設けられている。この光入射部15は、上記凹入部20と対向するように設けられている。本実施形態においては、上記光入射部15は、上記第2側面10Bに凹部16を形成した構成とされている。上記凹部16は、後述するLED3を配置させるための部位である。
【0037】
上記透明部材10の端面10E,10Fは、好ましくは、たとえば金属層16を蒸着するなどして、非透光面とされる。このような手段を採用すれば、透明部材10内に入射した光が、上記端面10E,10Fを透過して外部に出射することを防止でき、光の出射ロスを少なくすることができる。
【0038】
上記光反射部材5は、たとえば薄肉の金属板によって形成されている。この光反射部材5は、図7によく表れているように、相互に対向する二枚一組の板状部50,50と、これら一組の板状部50,50どうしを互いに繋ぐ連結部51とを具備している。上記板状部50,50のそれぞれの下端部には、内向き屈曲状の爪部52,52が形成されている。上記板状部50,50のそれぞれの内側面50a,50aは、後述するように、透明部材10との組み合わせ関係において本願発明でいう光反射面6,6となる部位であり、好ましくは光反射効率の高い光沢面とされている。上記連結部51は、たとえば断面略逆三角形状に形成されており、上記透明部材10の2つの傾斜面21,21に対応する2つの傾斜面53,53を有している。これらの傾斜面53,53も、好ましくは光沢面とされる。
【0039】
上記光反射部材5は、図1に示すように、透明部材10の長手方向中央部に嵌合装着されている。この嵌合装着構造においては、図2および図3によく表れているように、上記凹入部20の幅方向両側方に、上記光反射部材5の板状部50,50のそれぞれが配置されている。これら板状部50,50のそれぞれの内側面のうち、上記凹入部20に対面する部分が光反射面6,6とされている。さらに、上記板状部50,50は、透明部材10の第3側面10Cと第4側面10Dのうち、光入射部15の近傍領域に対しても対面接触している。一方、上記光反射部材5の連結部51は、図4によく表れているように、上記凹入部20の底部に嵌合し、上記連結部51の傾斜面53,53が凹入部20の傾斜面21,21の底部領域に対面接触している。これにより、上記傾斜面21,21の底部領域には、光を透過させない非透光面22が設けられている。
【0040】
図2によく表れているように、上記凹部16内には、3種類のLED3(3A〜3C)が透明部材10の幅方向に並べられて配置されており、これらのLED3から発せられる光が、上記光入射部15から透明部材10内に入射するように構成されている。上記LED3(3A〜3C)のそれぞれは、共通した1枚の基板30の表面に面実装されている。上記3種類のLED3(3A〜3C)としては、R,G,B(レッド,グリーン,ブルー)の各色の光を発するものが用いられる。上記基板30の下面には、上記光反射部材5の爪部52,52が係止されている。したがって、この係止作用により、上記光反射部材5が透明部材10からその上方へ不当に抜脱することが防止されるとともに、基板30の位置決め保持の確実化も図れることとなる。
【0041】
次に、上記導光部材1および線状光源装置Aの作用について説明する。
【0042】
3種類のLED3(3A〜3C)のうち、いずれか1つのLED3を発光させると、その光は、光入射部15から透明部材10内に適当な広がり角度をもって入射する。図4に示すように、上記光の大部分は、光入射部15に対向している傾斜面21,21に到達する。ところが、これらの傾斜面21,21は、透明部材1の長手方向に対して傾斜しているために、LED3から傾斜面21,21に直接入射する光の入射角を大きくすることができ、その入射角を、所定の全反射臨界角よりも大きくすることができる。したがって、LED3から透明部材10内に入射した光の大部分が、上記傾斜面21,21の非透光面22以外の領域を透過して外部に射出することはない。上記傾斜面21,21によって反射された光は、その後透明部材10の長手方向に進んでゆくこととなる。
【0043】
また、上記傾斜面21,21のうち、非透光面22は、受けた光の全量を反射する。したがって、上記傾斜面21,21の底部領域が、第1側面10Aの他の部分よりも明るく見えるいわゆる輝点または輝線となることが防止される。図11に示すように、たとえば透明部材10に凹入部20を形成する場合には、その傾斜面21,21の底部の一定領域Sが、丸みを帯びる傾向が強い。このような構成において、上記領域Sを非透光面としない場合には、LED3から発せられた光が上記領域Sに対して非常に小さな入射角で入射することとなって、そのまま導光部材1の外部へ透過する虞れが大きい。ところが、本実施形態のように、上記領域Sに非透光面22を設ければ、そのような虞れを無くすことができる。本実施形態では、第1側面10Aのうち上記非透光面22の部分からは光の出射がなされず、上記非透光面22の領域については光出射面12とすることはできないが、上記非透光面22の幅は小さくてよく、しかも第1側面10Aの他の領域において均一な光量の光の出射がなされていれば、所望の被照射面の全長域の照度を均一化することが可能である。したがって、上記非透光面22を設けたことに原因して照度のバラツキが大きくなるといった不具合はない。
【0044】
上記光入射部15から透明部材10内に入射した光の大部分は、結局、傾斜面21,21によって反射され、透明部材10の長手方向に進むこととなる。図5に示すように、透明部材10の長手方向に進む光は、主に第1側面10Aと第2側面10Bとにおいて全反射を繰り返しながら、透明部材10の長手方向両端部まで達する。むろん、この場合、第3側面10C,第4側面10Dにおいても全反射が順次繰り返して行われる。第2側面10Bに光が達した場合、平面部13については光の全反射がなされる。これに対し、凹状部14の傾斜面14aに到達した光の多くは、急激にその光の進路が変えられることとなって、第1側面10Aに対して全反射臨界角よりも小さな入射角で入射する可能性を高める。このため、上記傾斜面14aによって反射されて第1側面10Aの方向へ進む光の多くは、第1側面10Aを透過し、透明部材10の外部へ出射することとなる。したがって、光入射部15を透明部材10の長手方向中央部に設けているにも拘わらず、光出射面12の長手方向全長域から光を略均等に出射させることが可能となる。その一方、既述したとおり、LED3から大光量の光を直接受ける傾斜面21,21からの出射光量は抑制されているとともに、上記傾斜面21,21の底部近傍が輝点または輝線として見えることも適切に防止されている。その結果、第1側面10Aからは光量に大きなばらつきがないように光を出射させることができ、上記線状光源装置Aは、一定長を有する所望の線状領域の各所に対して光を略均等に照射し得る線状光源として、適切に機能することとなる。
【0045】
上記のような光出射を行わせている場合、傾斜面21,21に入射した光は、必ずしもその全てが全反射されるわけではない。傾斜面21,21のうち、非透光面22以外の領域に対して全反射臨界角よりも小さな入射角で入射した光は、そのまま傾斜面21,21を透過する。傾斜面21,21を透過する光の方向は種々であるが、それらの一部には、透明部材10の幅方向外方へ向かう光が含まれている。ところが、このような光は、図2および図3に表れているように、光反射部材5の光反射面6,6によって、透明部材10の幅方向内方へ反射されることとなる。したがって、上記傾斜面21,21を透過した光がそのまま透明部材10の幅方向外方へ直進し、いわゆる光の横漏れ現象を生じることが抑制される。
【0046】
上記作用をより詳細に説明すると、まず図9に示すように、上記透明部材10に光反射部材5が装着されておらず、上記透明部材10を単独で使用する場合においては、この透明部材10の傾斜面21を透過した光が、そのまま凹入部20の側方を通過し、透明部材10の幅方向外方に進行する場合がある。透明部材10の長手方向の各所のうち、凹入部20が形成されている断面部分は、図10に示すように凹入部20を形成していない断面部分と比較すると、透明部材10の厚みが薄く、第3側面10Cおよび第4側面10Dの高さ幅が狭くなっている。したがって、図9に示す凹入部20が形成されている断面部分は、凹入部20が形成されていない図10に示す断面部分と比べて、それだけ透明部材10内の光が、透明部材10の幅方向外方へ透過する割合が大きくなる。ところが、上記導光部材1においては、透明部材10の幅方向外方に進行する光を、光反射部材5によって反射させることができ、光出射面12と対向する本来の被照射面とは異なる領域に光が漏れてしまうことを適切に抑制することが可能となる。
【0047】
また、上記光入射部15から透明部材10内に入射する光には、上記光入射部15の近傍に位置する第3側面10Cや第4側面10Dに対して小さな入射角で入射する光も含まれている。ところが、このような光も、上記光反射部材5の板状部50,50の内側面によって適切に全反射され、透明部材10の幅方向外方へそのまま透過してしまうことが防止される。したがって、光の出射ロスを一層少なくすることもできる。
【0048】
さらに、上記線状光源装置Aでは、透明部材10の凹部16内にLED3を配置させているために、上記凹部16を予め所定の正確な位置に設けている限りは、上記LED3についてもその位置決めを正確に行うことができる。たとえばLED3を光入射部15に対向配置させる場合に、このLED3が凹入部20の中心位置から位置ずれした場合には、2つの傾斜面21,21の一方にのみ集中的に光が照射される。これでは、透明部材10の長手方向両端部に導かれる光の量が不均衡となり、光の出射量に大きなバラツキが生じる。ところが、上記線状光源装置Aでは、そのような不具合も無くすことが可能である。
【0049】
図12は、上記線状光源装置Aを用いた画像読み取り装置Bの一例を示す断面図である。
【0050】
この画像読み取り装置Bは、いわゆる密着型カラーイメージセンサとして構成されている。この画像読み取り装置Bは、ケーシング41の上面に透明ガラス板からなる画像読み取り面42を備えており、この画像読み取り面42に密着させるようにしてプラテン43によってバックアップされながら搬送される原稿Dの画像を、1ラインごとに読み取るように構成されている。
【0051】
上記ケーシング41の下面には、基板44が取付けられ、この基板44には、所定数の受光素子が造りこまれたイメージセンサチップ45が複数個一列に取付けられている。たとえば、A4幅の原稿を8ドット/mmの読み取り密度で読み取るためには、上記受光素子は、125μmピッチで1728個配置される。1個のイメージセンサチップ45には、たとえば96個の受光素子が一体に造りこまれ、したがってこの場合には、計18個のイメージセンサチップ45が基板上に配列されることとなる。
【0052】
画像読み取り面42に設定された読み取りラインLの鉛直方向下方には、上記複数個のイメージセンサチップ45が配列され、かつ、読み取りラインLとイメージセンサチップ45との間には、レンズアレイ46が配置される。このレンズアレイ46は、読み取りラインL上の画像を、正立等倍に上記複数個のイメージセンサチップ45上に配列された1728個の受光素子上に集束させる。
【0053】
上記ケーシング41内の上記画像読み取り面42の下方において、上記レンズアレイ46の側方の空間には、上記線状光源装置Aが配置される。この場合、導光部材1の左右幅方向中心線L1が、上記画像読み取り面42の読み取りラインLを向くように配置される。
【0054】
上記導光部材1の第1側面10Aから発した光は、読み取りラインL上の原稿Dを効率良く照射する。この場合、各色のLED3A〜3Cは、順次切り換え点灯される。原稿Dは、所定ピッチずつ副走査方向に送られ、1ラインごとの原稿画像のR、G、B各色ごとの画像データが、イメージセンサチップ45によって順次読み取られる。
【0055】
上記画像読み取り装置Bにおいては、R,G,BのいずれのLED3(3A〜3C)を用いる場合であっても、原稿Dの読み取りラインの全長域に対して、各所均等な光量の光を照射することができる。したがって、読み取りラインの照度のばらつきに原因した読み取り画像の色調の偏差などを少なくし、読み取り画像の質を高めることが可能となる。線状光源装置Aは、透明部材10の厚み方向の側方、すなわち透明部材10の下方にLED3を配しており、導光部材1の長手方向端部の側方に光源を配置する必要はないために、線状光源装置Aの長手方向端部の側方に余分なスペースを確保する必要はなく、画像読み取り装置Bの小型化も図れる。
【0056】
図13は、本願発明に係る導光部材1Aおよびこれを用いた線状光源装置Aaの他の例を示す正面図である。
【0057】
上記導光部材1Aおよび線状光源装置Aaは、先の実施形態で説明した導光部材1および線状光源装置Aを1単位とし、これを長手方向に2単位分だけ連続させた構成となっている。すなわち、導光部材1Aは、透明部材10aに、2箇所の凹入部20,20と、2箇所の光入射部15,15とを設けている。これらの各部分は、透明部材10aの長手方向に所定間隔を隔てて設けられている。上記凹入部20,20の形成箇所には、光反射部材5,5が設けられており、また上記光入射部15,15のそれぞれの近傍にはLED3,3が設けられている。
【0058】
このような構成によれば、透明部材10aの長手方向の全長寸法S1が非常に大きい場合であっても、その透明部材10a内には2箇所の光入射部15,15のそれぞれから光を入射させることによって、透明部材10aの光出射面12の全長域から充分な光量の光を出射させることが可能となる。透明部材の全長寸法が非常に大きい場合において、光入射部を1箇所のみ設けただけの構成では、透明部材内に入射する光量が不足し、第1側面の長手方向両端部から充分な光量の光を出射させ得ない事態を生じる場合があるが、上記導光部材1Aでは、そのような不具合はない。このように、本願発明は、光入射部の数を適宜増加させることによって、線状光源として必要とされる照射光量に不足が生じることを簡単に解消することができるものであり、光入射部の具体的な数は限定されない。また、上記導光部材1Aの構成から理解されるように、光入射部は、導光部材の長手方向中間部に設けられていればよく、透明部材の長手方向中央部に設けることは要件とされない。
【0059】
図14は、光反射部材の参考例を示す斜視図である。同図に示す光反射部材5Aは、2枚一組の板状部50A,50Aの下端縁が平板状の連結部51Aを介して相互に連結されたものであり、薄肉金属板をプレス加工して形成することができる。この光反射部材5Aは、透明部材10に対してその下方から透明部材10に嵌合装着させることができ、これによってやはり凹入部20の幅方向両側方に光反射面6A,6Aを設け、上記凹入部20の幅方向外方へ光が不当に漏れることを防止することが可能である。また、光源(図示略)については、上記連結部51の上面に配置させるなどして、光入射部に対して適切に対向配置させることができる。
【0060】
【0061】
なお、光反射部材を用いて光反射面を設ける場合には、この光反射部材によって、光源の取付け保持が行えるようにすることが好ましいが、その手段も上述した手段に限定されない。たとえば、光反射部材の適所に孔部を設けておくことにより、この孔部にLED実装基板を嵌入させることにより、その位置決め保持を行わせるといった手段を採用することも可能である。さらに、本願発明でいう光反射面は、凹入部20の幅方向側方の空間部を完全に閉塞するように設けられていることが望ましいが、やはり本願発明はこれに限定されず、凹入部20の幅方向側方に、光反射面が設けられていない箇所が一部存在してもよい。
【0062】
図15は、本願発明の参考例に係る導光部材1Bの要部斜視図である。図16は、図15のXVI −XVI 断面図である。この導光部材1Bは、透明部材10bの第1側面10Aに2つの傾斜面21,21を有する凹入部20Bを形成しているが、この凹入部20Bは、上記第1側面10Aの全幅にわたって形成されていない。上記凹入部20Bは、その幅方向両側方に、適当な幅S2,S2の壁部29,29を設けるように形成されている。上記導光部材1Bでは、上記凹入部20に対向する上記壁部29,29のそれれの内側面が光反射面6B,6Bとされている。これらの光反射面6B,6Bは、透明部材10によって形成されているものの、光の全反射が可能である。したがって、このような構成によっても、上記光反射部材を用いた場合と同様に、いわゆる光の横漏れ防止が図れる。むろん、上記光反射面6B,6Bに光反射率の高い塗装を施すなどして、上記光反射面6B,6Bの光反射を確実なものにしても構わない。また、上記凹入部20Bの幅方向の一方にのみ光反射面6Bを設ける構成としても構わない。
【0063】
図17は、本願発明に係る導光部材の透明部材に形成される凹入部の参考例を示す要部断面図である。同図に示す構成では、透明部材10cの凹入部20Cに、一定面積を有する底面21aが設けられており、2つの傾斜面21,21は、上記底面21aを介して互いに繋がっている。凹入部20Cに上記底面21aを設けると、この底面21aが輝点または輝線として外部から見え易くなるために、この場合には、たとえば上記底面21aや上記傾斜面21,21の底部領域に不透明な膜23を形成したり、あるいは光反射面6Cを形成するための光反射部材5Bの一部分を上記領域に対向させるなどして、上記領域に非透光面22Aを設けることが好ましい。本願発明でいう略V字状の凹入部とは、上記のような底面21aを形成した凹入部20Cも含む概念であり、要は、透明部材の第1側面の長手方向に延びて傾斜する2つの傾斜面をもつ構造であればよい。凹入部の2つの傾斜面は、必ずしも平面として形成されている必要はなく、たとえばその全面または一部が凸状曲面などの曲面状に形成されていても構わない。
【0064】
本願発明では、透明部材の第2側面の構成については、たとえば図18ないし図20に示すような構成とすることもできる。図18に示す構成は、透明部材10の第2側面10Bに、三角形断面状の凹状部14Aを複数設けた構成である。このような構成であっても、透明部材10の長手方向に進行してくる光が上記凹状部14Aの平面状の傾斜面14bに到達したときに、この光の進行角度を急激に変化させて、第1側面10Aの全反射臨界角よりも小さな入射角で上記第1側面10Aに入射させることができ、第1側面10Aから光を効率良く出射させることが可能である。
【0065】
図19および図20に示す構成は、透明部材10の第2側面10Bに、光の散乱反射を行う光の乱反射領域17または17Aを所定の間隔で複数箇所形成するとともに、これら複数の光の乱反射領域17または17Aの相互間に鏡面状の平面部13を設けた手段である。図19に示す光の乱反射領域17は、たとえば第2側面10Bに光散乱反射性を有する塗装を施したり、あるいは光散乱反射性を有するテープ片を第2側面10Bに貼着するなどして設けられている。上記乱反射領域17は、白色面とすることが好ましいが、これ以外の色彩でも構わない。一方、図20に示す光の乱反射領域17Bは、第2側面10Bの表面を凹凸状の粗面として形成することにより設けられている。
【0066】
上記図19や図20に示す手段では、透明部材10の長手方向に進行する光を第2側面10Bの乱反射領域17または17Aにおいて散乱反射させることによって、その一部の光を第1側面10Aに対して全反射臨界角よりも小さな入射角で入射させることができる。したがって、このような手段によっても、透明部材10の長手方向に進行する光を、第1側面10Aから効率良く透明部材10の外部へ出射させることが可能である。上記乱反射領域17,17A、および先に説明した凹状部14,14Aは、第2側面10Bに一定ピッチ間隔で設けてもよいが、これに限定されない。たとえば上記乱反射領域17,17Aや凹状部14,14Aのそれぞれのピッチ間隔が、透明部材10の長手方向両端部になるほど徐々に小さくなるようにして、平面部13に対する面積比率が光入射部15から遠去かるにつれて徐々に大きくなるようにしてもよい。このようにすれば、光入射部15から遠い透明部材10の長手方向両端部において、比較的弱い光を第1側面10Aから効率よく透明部材10の外部へ出射させることができ、第1側面10Aの長手方向の全長域における光の出射量をより均一にすることができるという利点が得られる。
【0067】
さらに、本願発明は、光源の具体的な種類としては、必ずしも基板に実装されたLEDを用いる必要もない。たとえば基板には実装されていないLEDランプなどを光源として用いてもよい。カラー画像の読み取りに対応しないいわゆるモノクロ画像の読み取り用途に対応させる場合には、R,G,Bの計3色を組み合わせた光源を用いる必要はなく、単一色の光源でよいが、この場合には白色の光源を用いることが好ましい。また、光源を透明部材に対して位置決めする手段としては、透明部材に光源を位置決めするための凹部などを設けることが好ましいが、やはりこのような手段を採用することも要件ではない。
【0068】
さらに、本願発明では、たとえば図21に示すように、2組のLED3,3を、凹入部20の2つの傾斜面21,21のそれぞれに対向させるように、上記凹入部20の中心位置Cに対して第2側面10Bの長手方向両側方へ一定距離だけ離反させて振り分け配置させた構成としてもよい。このような構成によれば、1組のLEDのみを用いて、2つの傾斜面21,21に光をあてる場合とは異なり、上記2組のLED3,3が多少位置ずれを生じても、これらLED3,3から発せられる光を、2つの傾斜面21,21のそれぞれに対して確実に照射させることができる。したがって、透明部材10の長手方向一端部と他端部とのそれぞれに導かれる光の量が不均一となることを適切に防止し、透明部材10の光出射面12の全長域からの出射光量の均一化を図ることができる。このように、本願発明では、光源の具体的な配置形態も種々に設計変更自在である。
【0069】
その他、本願発明に係る導光部材、線状光源装置、および画像読み取り装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。本願発明に係る導光部材や線状光源装置は、画像読み取り装置の線状光源として用いられるに限らず、たとえば室内照明や車内照明、あるいは装飾用の照明など、種々の用途に利用することが可能である。この場合、透明部材の寸法や光源は、それぞれ最適なものが選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明に係る導光部材を用いた線状光源装置の一例を示す正面図である。
【図2】 図1のII−II断面図である。
【図3】 図1の要部斜視図である。
【図4】 図3のIV−IV断面図である。
【図5】 図1に示す導光部材の要部正面説明図である。
【図6】 図1に示す線状光源装置の分解正面図である。
【図7】 図1に示す線状光源装置の要部分解斜視図である。
【図8】 図1に示す導光部材の構成部品である透明部材の平面図である。
【図9】 図6のIX−IX断面図である。
【図10】 図6のX−X断面図である。
【図11】 導光部材に光が入射した場合の作用の一例を示す説明図である。
【図12】 本願発明に係る画像読み取り装置の一例を示す要部断面図である。
【図13】 本願発明に係る導光部材および線状光源装置の他の例を示す正面図である。
【図14】 本願発明の参考例に係る導光部材を示す要部斜視図である。
【図15】 本願発明の参考例に係る導光部材を示す要部斜視図である。
【図16】 図15のXVI −XVI 断面図である。
【図17】 本願発明に係る導光部材の参考例を示す要部正面断面図である。
【図18】 本願発明に係る導光部材の他の例を示す要部正面図である。
【図19】 本願発明に係る導光部材の他の例を示す要部正面断面図である。
【図20】 本願発明に係る導光部材の他の例を示す要部正面断面図である。
【図21】 本願発明に係る線状光源装置の他の例を示す要部正面図である。
【図22】 (a)は、従来の線状光源装置の一例を示す説明図であり、(b)は、その照度と位置との関係を示す説明図である。
【図23】 従来の線状光源装置の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A〜1B 導光部材
3 LED(光源)
5,5A,5B 光反射部材
6,6A〜6C 光反射面
10,10a〜10c 透明部材
10A 第1側面
10B 第2側面
10C 第3側面
10D 第4側面
12 光出射面
13 平面部
14,14A 凹状部
15 光入射部
17,17A 乱反射領域
20 凹入部
21 傾斜面
41 ケーシング
42 画像読み取り面
A,Aa 線状光源装置
B 画像読み取り装置
L 読み取りライン
D 原稿

Claims (11)

  1. 長手状を有して一定長さをもち、長手方向に延びていて厚み方向に対向する第1側面および第2側面、ならびに、長手方向に延びていて幅方向に対向する第3側面および第4側面をもつ透明部材における上記第1側面が光出射面とされ、上記第2側面の長手方向中間部に光入射部が形成されており、
    上記第1側面における上記光入射部と対向する部位には、上記透明部材の幅方向に延び、かつ2つの傾斜面をもって断面略V字状をなす凹入部が形成されているとともに、上記透明部材の上記第3および第4側面に沿って、上記凹入部に向けて光の反射を行う光反射面が設けられている一方、
    上記光反射面は、上記凹入部の両端部を覆うようにして、上記透明部材とは別体に形成された2つの光反射部材を配置することにより設けられており、かつ、
    上記2つの光反射部材は、上記凹入部の2つの傾斜面の底部領域に対向する不透明部材によって一体に連結されていることを特徴とする、導光部材。
  2. 記光反射部材は、上記第3側面および第4側面の各部のうち上記光入射部の近傍領域に対面している、請求項1に記載の導光部材。
  3. 上記光反射部材は、上記光入射部と対向する位置に所望の光源を配置支持可能とする支持手段を具備している、請求項1または2に記載の導光部材。
  4. 上記第1側面は、鏡面状の平面とされている、請求項1ないし3のいずれかに記載の導光部材。
  5. 上記第2側面は、所定の間隔で複数箇所形成された凹状部と、これら複数の凹状部の相互間に設けられた鏡面状の平面部とを有し、かつ上記複数の凹状部は、上記光出射面に対して斜め状に対面する曲面状または平面状の傾斜面を有している、請求項1ないし4のいずれかに記載の導光部材。
  6. 上記第2側面は、所定の間隔で複数箇所形成された光の乱反射領域と、これら複数の乱反射領域の相互間に設けられた鏡面状の平面部とを有している、請求項1ないし5のいずれかに記載の導光部材。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の導光部材と、この導光部材の光入射部に投光を行う光源と、を具備していることを特徴とする、線状光源装置。
  8. 上記光源は、LEDである、請求項7に記載の線状光源装置。
  9. 上記光源は、白色のLEDである、請求項7に記載の線状光源装置。
  10. 上記光源は、R,G,Bの3色のLEDを組み合わせたものである、請求項7に記載の線状光源装置。
  11. ケーシングの一面に形成された原稿読み取り面上を接触搬送される原稿に上記ケーシング内に設けられた光源装置からの光を照射し、上記原稿読み取り面上に設定された読み取りラインにおける原稿からの反射光を上記ケーシング内に上記読み取りライン方向に配列された複数の受光素子に受光させるようにした画像読み取り装置であって、上記光源装置として、請求項7ないし10のいずれかに記載の線状光源装置を用い、その光出射面から出射させた光が上記読み取りライン上の原稿を照明するように構成したことを特徴とする、画像読み取り装置。
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