JPH10270904A - 移相器 - Google Patents

移相器

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JPH10270904A
JPH10270904A JP7005397A JP7005397A JPH10270904A JP H10270904 A JPH10270904 A JP H10270904A JP 7005397 A JP7005397 A JP 7005397A JP 7005397 A JP7005397 A JP 7005397A JP H10270904 A JPH10270904 A JP H10270904A
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JP
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diode
series
circuit
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inductor
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JP7005397A
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English (en)
Inventor
Michiaki Kasahara
通明 笠原
Koichi Muroi
浩一 室井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、周波数特性の小さい移相器を得る。 【解決手段】 インダクタもしくはキャパシタを並列に
装荷したダイオードを、各ダイオードのカソード電極と
アノード電極とを接続して配置し、これらダイオードに
印加するバイアス電圧を制御してダイオードのオン状態
とオフ状態とを切換えることにより、インダクタ及びキ
ャパシタより構成される位相遅れ回路と位相進み回路と
を切換えて移相を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波帯や
ミリ波帯で動作するダイオードを切換え素子として用い
た移相器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイオードを用いた移相器は、マイクロ
波帯やミリ波帯におけるフェーズドアレイアンテナや各
種伝送回路において広く用いられている。従来から知ら
れている移相器としては、例えばスイッチドライン型と
呼ばれる図29に示すような等価回路を有する移相器が
ある。
【0003】図29中、1は第1のダイオード、3は第
2のダイオード、5は第3のダイオード、6は第4のダ
イオード、12は基準伝送線路、13は遅延伝送線路で
あり、入力端子10に第1のダイオード1のアノード電
極14a及び第2のダイオード3のアノード電極14b
が接続され、出力端子11には第3のダイオード5のア
ノード電極14c及び第4のダイオード6のアノード電
極14dが接続されている。また、第2のダイオード3
のカソード電極15bと第4のダイオード6のカソード
電極15dとの間には、基準伝送線路12が接続され、
第1のダイオード1のカソード電極15aと第3のダイ
オード5のカソード電極15cとの間には、基準伝送線
路12より電気長の長い遅延伝送線路13が接続されて
いる。
【0004】次に従来の移相器の動作を図29を用いて
説明する。一般に、ダイオードのアノード電極とカソー
ド電極間に順方向電圧を印加するとダイオードはオン状
態となり、アノード電極とカソード電極間インピーダン
スは抵抗性の低インピーダンスとなる。逆に、ダイオー
ドに逆方向電圧を印加するとダイオードはオフ状態とな
り、アノード電極とカソード電極間インピーダンスは容
量性の高インピーダンスとなる。この特性を利用してダ
イオードを高周波信号に対してスイッチとして利用する
ことができる。ここで、オン状態時の抵抗値及びオフ状
態時の容量値はダイオードの接合部の構造及び印加電圧
に依存しており、使用周波数に応じて予め所望の値とす
ることが可能である。
【0005】まず、第1のダイオード1のアノード電極
14aとカソード電極15a間及び第3のダイオード5
のアノード電極14cとカソード電極15c間に逆方向
電圧を印加し、第2のダイオード3のアノード電極14
bとカソード電極15b間及び第4のダイオード6のア
ノード電極14dとカソード電極15d間に順方向電圧
を印加すると、第1のダイオード1のアノード電極14
aとカソード電極15a間及び第3のダイオード5のア
ノード電極14cとカソード電極15c間は容量性の高
インピーダンス(オフ状態)となり、一方第2のダイオ
ード3のアノード電極14bとカソード電極15b及び
第4のダイオード6のアノード電極14dとカソード電
極15d間は抵抗性の低インピーダンス(オン状態)と
なる。この状態で、入力端子10より入力する高周波信
号は、オン状態となっている第2のダイオード3、基準
伝送線路12及びオン状態となっている第4のダイオー
ド6を通過して出力端子11より出力する。
【0006】次に、第1のダイオード1のアノード電極
14aとカソード電極15a間及び第3のダイオード5
のアノード電極14cとカソード電極15c間に順方向
電圧を印加し、第2のダイオード3のアノード電極14
bとカソード電極15b間及び第4のダイオード6のア
ノード電極14dとカソード電極15d間に逆方向電圧
を印加すると、入力端子10より入力する高周波信号
は、オン状態となっている第1のダイオード1、遅延伝
送線路13及びオン状態となっている第3のダイオード
5を通過して出力端子11より出力する。このときの入
力端子10から出力端子11までの高周波信号の通過位
相量は、上記の基準伝送線路12を通過した場合の通過
位相量に対し、基準伝送線路12と遅延伝送線路13と
の通過位相差分だけ遅れ位相となる。
【0007】このように、第1から第4のダイオードの
オン状態とオフ状態を、各々のダイオードに印加する電
圧によって制御することにより、高周波信号の通過経路
を切り換え移相器として動作させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の移相器では、以
上のように構成されているので、移相量の大きい移相器
を得ようとすると基準伝送線路と遅延伝送線路との通過
位相差、すなわち線路パターン長差を大きくとる必要が
あるため回路の大型化を招き、また、線路長延長に伴う
設定位相の周波数特性が大きくなるなどの課題があっ
た。
【0009】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、小型で周波数特性の小さい移相器
を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明による移相器
においては、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオ
ードとインダクタを並列に装荷した第2のダイオードと
を直列に接続した回路を入出力端に対し2つ直列に配置
し、キャパシタを並列に装荷した第5のダイオードとイ
ンダクタを並列に装荷した第6のダイオードとを直列に
接続した回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダ
イオードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0011】また、第2の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ直列に配置し、キャパシタを並列に装荷した第5
のダイオードとインダクタを並列に装荷した第6のダイ
オードとを直列に接続した回路を入出力端に対し並列に
配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を印加
するようにした。
【0012】また、第3の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオードとイ
ンダクタを並列に装荷した第2のダイオードとを直列に
接続した回路を入出力端に対し2つ直列に配置し、第5
のダイオードと、インダクタを並列に装荷した第6のダ
イオードとを直列に接続した回路を入出力端に対し並列
に配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を印
加するようにした。
【0013】また、第4の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ直列に配置し、第5のダイオードと、インダクタ
を並列に装荷した第6のダイオードとを直列に接続した
回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオード
に所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0014】また、第5の発明による移相器において
は、インダクタを並列に装荷したダイオードを入出力端
に対し2つ直列に接続し、第5のダイオードと、インダ
クタを並列に装荷した第6のダイオードとを直列に接続
した回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオ
ードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0015】また、第6の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷したダイオードを入出力端
に対し2つ直列に接続し、第5のダイオードと、インダ
クタを並列に装荷した第6のダイオードとを直列に接続
した回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオ
ードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0016】また、第7の発明による移相器において
は、第1のダイオードと第2のダイオードとを入出力端
に対し直列に接続し、第3のダイオードと、インダクタ
を並列に装荷した第4のダイオードとを直列に接続した
回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオード
に所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0017】また、第8の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオードとイ
ンダクタを並列に装荷した第2のダイオードとを直列に
接続した回路を入出力端に対し2つ並列に配置し、キャ
パシタを並列に装荷した第5のダイオードとインダクタ
を並列に装荷した第6のダイオードとを直列に接続した
回路を入出力端に対し直列に配置し、これらダイオード
に所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0018】また、第9の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ並列に配置し、キャパシタを並列に装荷した第5
のダイオードとインダクタを並列に装荷した第6のダイ
オードとを直列に接続した回路を入出力端に対し直列に
配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を印加
するようにした。
【0019】また、第10の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオードとイ
ンダクタを並列に装荷した第2のダイオードとを直列に
接続した回路を入出力端に対し2つ並列に配置し、第5
のダイオードとインダクタを並列に装荷した第6のダイ
オードとを直列に接続した回路を入出力端に対し直列に
配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を印加
するようにした。
【0020】また、第11の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ並列に配置し、第5のダイオードとインダクタを
並列に装荷した第6のダイオードとを直列に接続した回
路を入出力端に対し直列に配置し、これらダイオードに
所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0021】また、第12の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ並列に配置し、キャパシタを並列に装荷した第5
のダイオードを入出力端に対し直列に配置し、これらダ
イオードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0022】また、第13の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ並列に配置し、第5のダイオードを入出力端に対
し直列に配置し、これらダイオードに所定のバイアス電
圧を印加するようにした。
【0023】また、第14の発明による移相器において
は、第1のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
2のダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対
し2つ並列に配置し、インダクタを並列に装荷した第5
のダイオードを入出力端に対し直列に配置し、これらダ
イオードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0024】また、第15の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオードとイ
ンダクタを並列に装荷した第2のダイオードとを入出力
端に対し直列に配置し、第3のダイオードとインダクタ
を並列に装荷した第4のダイオードとを直列に接続した
回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオード
に所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0025】また、第16の発明による移相器において
は、第2のダイオードとインダクタを並列に装荷した第
1のダイオードとを入出力端に対し直列に配置し、第3
のダイオードとインダクタを並列に装荷した第4のダイ
オードとを直列に接続した回路を入出力端に対し並列に
配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を印加
するようにした。
【0026】また、第17の発明による移相器において
は、インダクタを並列に装荷した第1のダイオードを入
出力端に対し直列に配置し、第2のダイオードとインダ
クタを並列に装荷した第3のダイオードとを直列に接続
した回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオ
ードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0027】また、第18の発明による移相器において
は、キャパシタを並列に装荷した第1のダイオードを入
出力端に対し直列に配置し、第2のダイオードとインダ
クタを並列に装荷した第3のダイオードとを直列に接続
した回路を入出力端に対し並列に配置し、これらダイオ
ードに所定のバイアス電圧を印加するようにした。
【0028】また、第19の発明による移相器において
は、第1のダイオードを入出力端に対し直列に配置し、
第2のダイオードとインダクタを並列に装荷した第3の
ダイオードとを直列に接続した回路を入出力端に対し並
列に配置し、これらダイオードに所定のバイアス電圧を
印加するようにした。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 図1はこの発明の実施の形態1を示す回路図である。図
において、1は第1のキャパシタ2aが並列に装荷され
た第1のダイオード、3は第1のインダクタ4aが並列
に装荷された第2のダイオード、5は第2のキャパシタ
2bが並列に装荷された第3のダイオード、6は第2の
インダクタ4bが並列に装荷された第4のダイオード、
7は第3のキャパシタ2cが並列に装荷された第5のダ
イオード、8は第3のインダクタ4cが並列に装荷され
た第6のダイオード、9は接地である。
【0030】つぎに、図1を用い動作について説明す
る。従来の技術で説明したように、ダイオードに印加す
る電圧を制御することでダイオードをオン状態とオフ状
態に切換えることができる。まず、第2のダイオード
3、第4のダイオード6及び第5のダイオード7をオン
状態にし、第1のダイオード1、第3のダイオード5及
び第6のダイオード8をオフ状態とすると、ダイオード
がオン状態ではダイオードが十分に低インピーダンスと
なり高周波信号はダイオード側を通過し、一方オフ状態
ではダイオードが高インピーダンスとなるために、高周
波信号は並列に装荷した回路側を通過する。よってこの
ときの移相器の等価回路は、オン状態でのダイオードの
抵抗値が十分に小さいとして省略すれば図2(a)のよ
うに第1のキャパシタ2a、第2のキャパシタ2b及び
第3のインダクタ4cによりT型ハイパスフィルタを構
成し位相進み回路として作用する。
【0031】つぎに、第2のダイオード3、第4のダイ
オード6及び第5のダイオード7をオフ状態にし、第1
のダイオード1、第3のダイオード5及び第6のダイオ
ード8をオン状態とする。このときの移相器の等価回路
は、オン状態でのダイオードの抵抗値が十分に小さいと
して省略すれば図2(b)のように第1のインダクタ4
a、第2のインダクタ4b及び第3のキャパシタ2cに
よりT型ローパスフィルタを構成し位相遅れ回路として
作用する。
【0032】このように、ダイオードのオン状態とオフ
状態とを制御し、T型位相進み回路とT型位相遅れ回路
とを切換えることにより、両回路の通過位相差分の移相
を行なうことができる。本実施の形態の場合、移相回路
をMIMコンデンサ等の集中定数素子を用い構成してい
るため、大きい移相量が必要な場合でも、従来例のよう
に移相量に比例して線路パターン長を長くする必要がな
く、移相回路を構成する集中定数素子の定数を変更する
ことで対応可能であることから小型化が実現でき、また
遅れ位相回路と進み移相回路とで逆の周波数特性をもた
せる等して周波数特性の小さい移相器の設計が容易とな
る。
【0033】実施の形態2 図3はこの発明の実施の形態2を示す回路図であり、図
1における第1のキャパシタ2a及び第2のキャパシタ
2bがないことが実施の形態1と異なる点である。
【0034】実施の形態1では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてT型位相
進み回路を構成したが、実施の形態2においては、実施
の形態1における第1のキャパシタ2a及び第2のキャ
パシタ2bの代わりに、ダイオードのオフ状態における
容量成分をT型位相進み回路を構成するキャパシタとし
て利用する。ここで、図2(a)に示すT型位相進み回
路による位相進み量をθ1、周波数をfとすれば、第1
のキャパシタ2a及び第2のキャパシタ2bのキャパシ
タ値C1は数1により求まることが知られている。
【0035】
【数1】
【0036】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数1から判るよう
に、必要とする位相進み量が大きくなるほど、あるいは
信号周波数が高くなるほどC1の値は小さくなるため、
大きい移相量が得たい場合やより高周波数の信号に対し
て移相を行いたい場合は、ダイオードのオフ状態時の容
量成分を用いてT型位相進み回路が構成可能となる。ま
た、この容量成分はダイオードの接合部の構造及びダイ
オードに印加する逆方向電圧に依存しており、これらの
設定により所望のキャパシタ値とすることも可能であ
る。動作については、T型位相進み回路を構成するキャ
パシタを第1のダイオード1、第3のダイオード5のオ
フ状態での容量により実現する点を除けば実施の形態1
と同様である。
【0037】このように、実施の形態2のような構成と
すれば、移相量を大きくとりたい場合や高周波で使用し
たい場合に、ダイオードに並列に装荷するキャパシタが
不要となり小型化ができ、またキャパシタを並列に装荷
するための引出し線路パターンに伴う寄生インダクタ成
分がなくなることで、高周波数帯における周波数特性劣
化の要因を低減できる。
【0038】実施の形態3 図4はこの発明の実施の形態3を示す回路図であり、図
1における第3のキャパシタ2cがないことが実施の形
態1と異なる点である。
【0039】実施の形態1では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてT型位相
遅れ回路を構成したが、実施の形態3においては、実施
の形態1における第3のキャパシタ2cの代わりに、ダ
イオードのオフ状態における容量成分をT型位相遅れ回
路を構成するキャパシタとして利用する。ここで、図2
(b)に示すT型位相遅れ回路による位相遅れ量をθ
2、周波数をfとすれば、第3のキャパシタ2cのキャ
パシタ値C2は数2により求まることが知られている。
【0040】
【数2】
【0041】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数2から判るよう
に、必要とする位相遅れ量が小さくなるほど、あるいは
信号周波数が高くなるほどC2の値は小さくなるため、
小さい移相量を得たい場合やより高周波数の信号に対し
て移相を行いたい場合は、ダイオードのオフ状態時の容
量成分を用いT型位相遅れ回路が構成可能となる。動作
については、T型位相遅れ回路を構成するキャパシタを
第5のダイオード7のオフ状態での容量により実現する
点を除けば実施の形態1と同様である。
【0042】このように、実施の形態3のような構成と
すれば、移相量を小さくとりたい場合や高周波で使用し
たい場合に、ダイオードに並列に装荷するキャパシタが
不要となり小型化ができ、またキャパシタを並列に装荷
するための引出し線路パターンに伴う寄生インダクタ成
分がなくなることで、高周波数帯における周波数特性劣
化の要因を低減できる。
【0043】実施の形態4 図5はこの発明の実施の形態4を示す回路図であり、図
1における第1のキャパシタ2a、第2のキャパシタ2
b及び第3のキャパシタ2cがないことが実施の形態1
と異なる点である。
【0044】実施の形態1では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてT型移相
回路を構成したが、実施の形態4においては、実施の形
態1におけるキャパシタ2の代わりに、ダイオードのオ
フ状態における容量成分をT型移相回路を構成するキャ
パシタとして利用する。前述したように、図2に示すT
型移相回路による位相進み量θ1及び位相遅れ量θ2は
数1及び数2により求まる。
【0045】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数1及び数2から
判るように、移相器として使用する周波数が高いほどC
1及びC2の値は小さくなるため、このような高周波数
帯で動作をさせる場合はダイオードのオフ状態時の容量
成分によりT型移相回路が構成可能となる。動作につい
ては、T型移相回路を構成するキャパシタを第1のダイ
オード1、第3のダイオード5及び第5のダイオード7
のオフ状態での容量により実現する点を除けば実施の形
態1と同様である。
【0046】このように、実施の形態4のような構成と
すれば、移相器を高周波数帯で動作させたい場合に、ダ
イオードに並列に装荷するキャパシタが不要となり小型
化ができ、またキャパシタを並列に装荷するための引出
し線路パターンに伴う寄生インダクタ成分がなくなるこ
とで、高周波数帯における周波数特性劣化の要因を低減
できる。
【0047】実施の形態5 図6はこの発明の実施の形態5を示す回路図である。実
施の形態1では、T型位相進み回路とT型位相遅れ回路
とをダイオードのオン状態とオフ状態を用いて切換えて
通過位相量を変化させる構成としていたが、実施の形態
5では通過回路とT型位相遅れ回路とを切換える構成と
するものである。
【0048】まず、第1のダイオード1、第2のダイオ
ード3及び第3のダイオード5をオン状態にし、第4の
ダイオード6をオフ状態として通過回路を構成する。こ
の状態での等価回路は、ダイオードがオン状態ではダイ
オードが十分に低インピーダンスとなり高周波信号はダ
イオード側を通過し、一方オフ状態ではダイオードが高
インピーダンスとなり高周波信号は遮断されるため、ダ
イオードのオン状態での抵抗値が十分小さいとして省略
すれば図7(a)のようになる。ここで、第3のインダ
クタ4cの定数を高周波信号に対しインピーダンスが十
分大きくなる値にしておけば、この第3のインダクタ4
cは高周波信号に対して遮断の作用をする。すなわち入
力端子10と出力端子11との間に並列に接続される第
3のダイオード5と第4のダイオード6は開放端と見な
せるため図7(a)の等価回路は、図7(b)の等価回
路と見なすことができ通過回路として作用する。
【0049】つぎに、第1のダイオード1、第2のダイ
オード3及び第3のダイオード5をオフ状態にし、第4
のダイオード6をオン状態として位相遅れ回路を構成す
る。この状態での等価回路は、ダイオードのオン状態で
の抵抗値が十分小さいとして省略すれば図7(c)のよ
うになる。ここで、図7(c)中の第1のキャパシタ2
aは、第3のダイオード5のオフ状態における容量成分
である。このように、ダイオードのオン状態とオフ状態
とを制御し、通過回路とT型位相遅れ回路とを切換える
ことにより、両回路の通過位相差分の移相を行なうこと
ができる。
【0050】実施の形態5の場合、実施の形態1の構成
に比べて入力端子10と出力端子11間に直列に接続さ
れるダイオードの数量が減るため、移相器としての通過
損失が小さくでき、且つ小型化が可能となる。
【0051】実施の形態6 図8はこの発明の実施の形態6を示す回路図である。実
施の形態6では通過回路とT型位相進み回路とを切換え
る構成とするものである。まず、第1のダイオード1、
第2のダイオード3及び第4のダイオード6をオン状態
にし、第3のダイオード5をオフ状態として通過回路を
構成する。この状態での等価回路は、ダイオードがオン
状態ではダイオードが十分に低インピーダンスとなり高
周波信号はダイオード側を通過し、一方オフ状態ではダ
イオードが高インピーダンスとなり高周波信号は遮断さ
れるため、ダイオードのオン状態での抵抗値が十分小さ
いとして省略すれば図9(a)のようになる。このよう
に入力端子10と出力端子11との間で第3のダイオー
ド5は開放端と見なせるため通過回路として作用する。
ここで、第4のダイオード6をオン状態としておくのは
第3のダイオード5のオフ状態での容量成分と第1のイ
ンダクタ4aとの共振による高周波信号の減衰を防止す
るためである。
【0052】つぎに、第1のダイオード1、第2のダイ
オード3及び第4のダイオード6をオフ状態にし、第3
のダイオード5をオン状態として位相進み回路を構成す
る。この状態での等価回路は、ダイオードのオン状態で
の抵抗値が十分小さいとして省略すれば図9(b)のよ
うにT型位相進み回路となる。このように、ダイオード
のオン状態とオフ状態とを制御し、通過回路とT型位相
進み回路とを切換えることにより、両回路の通過位相差
分の移相を行なうことができる。実施の形態6の場合、
実施の形態1の構成に比べて入力端子10と出力端子1
1間に直列に接続されるダイオードの数量が減るため、
移相器としての通過損失が小さくでき、且つ小型化が可
能となる。
【0053】実施の形態7 図10はこの発明の実施の形態7を示す回路図である。
実施の形態7では実施の形態6と同様に通過回路とT型
位相進み回路とを切換える構成とするものであり、図8
における第1のキャパシタ2a及び第2のキャパシタ2
bがないことが実施の形態6と異なる点である。実施の
形態6ではダイオードに並列に装荷されるキャパシタを
用いてT型位相進み回路を構成したが、実施の形態7に
おいては、実施の形態6における第1のキャパシタ2a
及び第2のキャパシタ2bの代わりに、ダイオードのオ
フ状態における容量成分をT型位相進み回路を構成する
キャパシタとして利用する。動作については、T型位相
進み回路を構成するキャパシタを第1のダイオード1、
第2のダイオード3のオフ状態での容量により実現する
点を除けば実施の形態6と同様である。実施の形態7の
場合、実施の形態6の構成に比べキャパシタが不要とな
るため、更に小型化が可能となる。
【0054】実施の形態8 以下にこの発明の実施の形態8を図について説明する。
図11はこの発明の実施の形態8を示す回路図である。
実施の形態8では、実施の形態1でT型位相遅れ回路と
T型位相進み回路とを切換える構成としたのに対し、π
型位相遅れ回路とπ型位相進み回路とを切換える構成と
したものである。
【0055】つぎに、図11を用い動作について説明す
る。まず、第1のダイオード1、第3のダイオード5及
び第6のダイオード8をオン状態にし、第2のダイオー
ド3、第4のダイオード6及び第5のダイオード7をオ
フ状態とすると、ダイオードがオン状態ではダイオード
が十分に低インピーダンスとなり高周波信号はダイオー
ド側を通過し、一方オフ状態ではダイオードが高インピ
ーダンスとなるために、高周波信号は並列に装荷した回
路側を通過する。よってこのときの移相器の等価回路
は、オン状態でのダイオードの抵抗値が十分に小さいと
して省略すれば図12(a)のように第3のキャパシタ
2c、第1のインダクタ4a及び第2のインダクタ4b
によりπ型ハイパスフィルタを構成し位相進み回路とし
て作用する。
【0056】つぎに、第1のダイオード1、第3のダイ
オード5及び第6のダイオード8をオフ状態にし、第2
のダイオード3、第4のダイオード6及び第5のダイオ
ード7をオン状態とする。このときの移相器の等価回路
は、オン状態でのダイオードの抵抗値が十分に小さいと
して省略すれば図12(b)のように第3のインダクタ
4c、第1のキャパシタ2a及び第2のキャパシタ2b
によりπ型ローパスフィルタを構成し位相遅れ回路とし
て作用する。
【0057】このように、ダイオードのオン状態とオフ
状態とを制御し、π型位相進み回路とπ型位相遅れ回路
とを切換えることにより、両回路の通過位相差分の移相
を行なうことができ、また移相器を集中定数素子を用い
構成できるため実施の形態1と同様の効果を得ることが
できる。
【0058】実施の形態9 図13はこの発明の実施の形態9を示す回路図であり、
図11における第1のキャパシタ2a及び第2のキャパ
シタ2bがないことが実施の形態8と異なる点である。
【0059】実施の形態8では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてπ型位相
遅れ回路を構成したが、実施の形態9においては、実施
の形態8における第1のキャパシタ2a及び第2のキャ
パシタ2bの代わりに、ダイオードのオフ状態における
容量成分をπ型位相遅れ回路を構成するキャパシタとし
て利用する。ここで、図12(b)に示すπ型位相遅れ
回路による位相遅れ量をθ3、周波数をfとすれば、第
1のキャパシタ2a及び第2のキャパシタ2bのキャパ
シタ値C3は数3により求まることが知られている。
【0060】
【数3】
【0061】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数3から判るよう
に、必要とする位相遅れ量が小さくなるほど、あるいは
信号周波数が高くなるほどC3の値は小さくなるため、
小さい移相量を得たい場合やより高周波数の信号に対し
て移相を行いたい場合は、ダイオードのオフ状態時の容
量成分を用いπ型位相遅れ回路が構成可能となる。ま
た、この容量成分はダイオードの接合部の構造及び印加
電圧に依存しており、これらの設定により所望のキャパ
シタ値とすることも可能である。動作については、π型
位相遅れ回路を構成するキャパシタを第1のダイオード
1及び第3のダイオード5のオフ状態での容量により実
現する点を除けば実施の形態8と同様である。
【0062】このように、実施の形態9のような構成と
すれば、移相量を小さくとりたい場合や高周波で使用し
たい場合に、ダイオードに並列に装荷するキャパシタが
不要となり小型化ができ、またキャパシタを並列に装荷
するための引出し線路パターンに伴う寄生インダクタ成
分がなくなることで、高周波数帯における周波数特性劣
化の要因を低減できる。
【0063】実施の形態10 図14はこの発明の実施の形態10を示す回路図であ
り、図11における第3のキャパシタ2cがないことが
実施の形態8と異なる点である。
【0064】実施の形態8では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてπ型位相
進み回路を構成したが、実施の形態9においては、実施
の形態8における第3のキャパシタ2cの代わりに、ダ
イオードのオフ状態における容量成分をπ型位相進み回
路を構成するキャパシタとして利用する。ここで、図1
2(a)に示すπ型位相進み回路による位相進み量をθ
4、周波数をfとすれば、第3のキャパシタ2cのキャ
パシタ値C4は数4により求まることが知られている。
【0065】
【数4】
【0066】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数4から判るよう
に、必要とする位相進み量が大きくなるほど、あるいは
信号周波数が高くなるほどC4の値は小さくなるため、
大きい移相量を得たい場合やより高周波数の信号に対し
て移相を行いたい場合は、ダイオードのオフ状態時の容
量成分を用いπ型位相進み回路が構成可能となる。動作
については、π型位相進み回路を構成するキャパシタを
第5のダイオード7のオフ状態での容量により実現する
点を除けば実施の形態8と同様である。
【0067】このように、実施の形態10のような構成
とすれば、移相量を大きくとりたい場合や高周波で使用
したい場合に、ダイオードに並列に装荷するキャパシタ
が不要となり小型化ができ、またキャパシタを並列に装
荷するための引出し線路パターンに伴う寄生インダクタ
成分がなくなることで、高周波数帯における周波数特性
劣化の要因を低減できる。
【0068】実施の形態11 図15はこの発明の実施の形態11を示す回路図であ
り、図11における第1のキャパシタ2a、第2のキャ
パシタ2b及び第3のキャパシタ2cがないことが実施
の形態8と異なる点である。
【0069】実施の形態8では、ダイオードに逆方向電
圧を印加することで発生するアノード電極とカソード電
極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高インピ
ーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダイ
オードに並列に装荷されるキャパシタを用いてπ型移相
回路を構成したが、実施の形態11においては、実施の
形態8におけるキャパシタ2の代わりに、ダイオードの
オフ状態における容量成分をπ型移相回路を構成するキ
ャパシタとして利用する。前述したように、図12に示
すπ型移相回路による位相遅れ量θ3及び位相進み量θ
4は数3及び数4により求まる。
【0070】一般的にダイオードのオフ状態時の容量成
分は数pF以下の小さい値となるが、数3及び数4から
判るように、移相器として使用する周波数が高いほどC
3及びC4の値は小さくなるため、このような高周波数
帯で動作をさせる場合はダイオードのオフ状態時の容量
成分によりπ型移相回路が構成可能となる。動作につい
ては、π型移相回路を構成するキャパシタを第1のダイ
オード1、第3のダイオード5及び第5のダイオード7
のオフ状態での容量により実現する点を除けば実施の形
態8と同様である。
【0071】このように、実施の形態11のような構成
とすれば、移相器を高周波数帯で動作させたい場合に、
ダイオードに並列に装荷するキャパシタが不要となり小
型化ができ、またキャパシタを並列に装荷するための引
出し線路パターンに伴う寄生インダクタ成分がなくなる
ことで、高周波数帯における周波数特性劣化の要因を低
減できる。
【0072】実施の形態12 図16はこの発明の実施の形態12を示す回路図であ
る。実施の形態8では、π型位相進み回路とπ型位相遅
れ回路とをダイオードのオン状態とオフ状態を用いて切
換えて通過位相量を変化させる構成としていたが、実施
の形態12では通過回路とπ型位相進み回路とを切換え
る構成とするものである。
【0073】まず、第2のダイオード3、第4のダイオ
ード6及び第5のダイオード7をオン状態にし、第1の
ダイオード1及び第3のダイオード5をオフ状態として
通過回路を構成する。この状態での等価回路は、ダイオ
ードがオン状態ではダイオードが十分に低インピーダン
スとなり高周波信号はダイオード側を通過し、一方オフ
状態ではダイオードが高インピーダンスとなり高周波信
号は遮断されるため、ダイオードのオン状態での抵抗値
が十分小さいとして省略すれば図17(a)のようにな
る。このように入力端子10と出力端子11との間で、
第1のダイオード1と第3のダイオード5は開放端と見
なせるため通過回路として作用する。ここで、第2のダ
イオード3及び第4のダイオード6をオン状態としてお
くのは、第1のダイオード1のオフ状態での容量成分と
第1のインダクタ4aとの共振による高周波信号の減
衰、及び第3のダイオード5のオフ状態での容量成分と
第2のインダクタ4bとの共振による高周波信号の減衰
を防止するためである。
【0074】つぎに、第2のダイオード3、第4のダイ
オード6及び第5のダイオード7をオフ状態にし、第1
のダイオード1及び第3のダイオード5をオン状態とし
て位相進み回路を構成する。この状態での等価回路は、
ダイオードのオン状態での抵抗値が十分小さいとして省
略すれば図17(b)のようになりπ型位相進み回路と
して作用する。このように、ダイオードのオン状態とオ
フ状態とを制御し、通過回路とπ型位相進み回路とを切
換えることにより、両回路の通過位相差分の移相を行な
うことができる。
【0075】実施の形態12の場合、実施の形態8の構
成に比べて入力端子10と出力端子11間に直列に接続
されるダイオードの数量が減るため、移相器としての通
過損失が小さくでき、且つ小型化が可能となる。
【0076】実施の形態13 図18はこの発明の実施の形態13を示す回路図であ
る。実施の形態13では実施の形態12と同様に通過回
路とπ型位相進み回路とを切換える構成とするものであ
り、図16における第1のキャパシタ2aがないことが
実施の形態12と異なる点である。実施の形態12では
ダイオードに並列に装荷されるキャパシタを用いてπ型
位相進み回路を構成したが、実施の形態13において
は、実施の形態12における第1のキャパシタ2aの代
わりに、ダイオードのオフ状態における容量成分をπ型
位相進み回路を構成するキャパシタとして利用する。動
作については、π型位相進み回路を構成するキャパシタ
を第5のダイオード7のオフ状態での容量により実現す
る点を除けば実施の形態12と同様である。実施の形態
13の場合、実施の形態12の構成に比べキャパシタが
不要となるため、更に小型化が可能となる。
【0077】実施の形態14 図19はこの発明の実施の形態14を示す回路図であ
る。実施の形態8では、π型位相進み回路とπ型位相遅
れ回路とをダイオードのオン状態とオフ状態を用いて切
換えて通過位相量を変化させる構成としていたが、実施
の形態14では通過回路とπ型位相遅れ回路とを切換え
る構成とするものである。
【0078】まず、第1のダイオード1、第3のダイオ
ード5及び第5のダイオード7をオン状態にし、第2の
ダイオード3及び第4のダイオード6をオフ状態として
通過回路を構成する。この状態での等価回路は、ダイオ
ードがオン状態ではダイオードが十分に低インピーダン
スとなり高周波信号はダイオード側を通過し、一方オフ
状態ではダイオードが高インピーダンスとなり高周波信
号は遮断されるため、ダイオードのオン状態での抵抗値
が十分小さいとして省略すれば図20(a)のようにな
る。ここで、第1のインダクタ4a及び第2のインダク
タ4bの定数を高周波信号に対しインピーダンスが十分
大きくなる値にしておけば、これら第1のインダクタ4
a及び第2のインダクタ4bは高周波信号に対して遮断
の作用をする。すなわち入力端子10と出力端子11と
の間に並列に接続される第1のダイオード1及び第3の
ダイオード5は開放端と見なせるため図20(a)の等
価回路は、図20(b)の等価回路と見なすことができ
通過回路として作用する。
【0079】つぎに、第1のダイオード1、第3のダイ
オード5及び第5のダイオード7をオフ状態にし、第2
のダイオード3及び第4のダイオード6をオン状態とし
て位相遅れ回路を構成する。この状態での等価回路は、
ダイオードのオン状態での抵抗値が十分小さいとして省
略すれば図20(c)のようになり位相遅れ回路として
作用する。ここで、図20(c)中の第1のキャパシタ
2aは第1のダイオード1のオフ状態における容量成分
であり、また第2のキャパシタ2bは第3のダイオード
5のオフ状態における容量成分である。このように、ダ
イオードのオン状態とオフ状態とを制御し、通過回路と
π型位相遅れ回路とを切換えることにより、両回路の通
過位相差分の移相を行なうことができる。
【0080】実施の形態14の場合、実施の形態8の構
成に比べて入力端子10と出力端子11間に直列に接続
されるダイオードの数量が減るため、移相器としての通
過損失が小さくでき、且つ小型化が可能となる。
【0081】実施の形態15 以下にこの発明の実施の形態15を図について説明す
る。図21はこの発明の実施の形態15を示す回路図で
ある。実施の形態15では、実施の形態1でT型位相遅
れ回路とT型位相進み回路とを切換える構成としたのに
対し、インダクタLとキャパシタCによるLC型位相遅
れ回路とLC型位相進み回路とを切換える構成としたも
のである。
【0082】まず、第2のダイオード3、第4のダイオ
ード6をオン状態にし、第1のダイオード1、第3のダ
イオード5をオフ状態とすると、ダイオードがオン状態
ではダイオードが十分に低インピーダンスとなり高周波
信号はダイオード側を通過し、一方オフ状態ではダイオ
ードが高インピーダンスとなるために、高周波信号は並
列に装荷した回路側を通過する。よってこのときの移相
器の等価回路は、オン状態でのダイオードの抵抗値が十
分に小さいとして省略すれば図22(a)のように第1
のインダクタ4a及び第3のダイオード5のオフ状態に
おける容量成分による第2のキャパシタ2bによりLC
型ローパスフィルタを構成し位相遅れ回路として作用す
る。
【0083】つぎに、第2のダイオード3、第4のダイ
オード6をオフ状態にし、第1のダイオード1、第3の
ダイオード5をオン状態とする。このときの移相器の等
価回路は、オン状態でのダイオードの抵抗値が十分に小
さいとして省略すれば図22(b)のように第2のイン
ダクタ4b、第1のキャパシタ2aによりLC型ハイパ
スフィルタを構成し位相進み回路として作用する。
【0084】このように、ダイオードのオン状態とオフ
状態とを制御し、LC型位相進み回路とLC型位相遅れ
回路とを切換えることにより、両回路の通過位相差分の
移相を行なうことができ、また移相器を集中定数素子を
用い構成できるため実施の形態1と同様の効果を期待で
きるうえ、実施の形態1の構成に比べて入力端子10と
出力端子11間に直列に接続されるダイオードの数量が
減るため、移相器としての通過損失が小さくでき、且つ
小型化が可能となる。
【0085】実施の形態16 図23はこの発明の実施の形態16を示す回路図であ
り、図21における第1のキャパシタ2aがないことが
実施の形態15と異なる点である。
【0086】実施の形態15では、ダイオードに逆方向
電圧を印加することで発生するアノード電極とカソード
電極間の容量成分を、通過する高周波信号に対し高イン
ピーダンス、すなわち遮断となるように設定し、このダ
イオードに並列に装荷されるキャパシタを用いてLC型
位相進み回路を構成したが、実施の形態16において
は、実施の形態15における第1のキャパシタ2aの代
わりに、ダイオードのオフ状態における容量成分をLC
型位相進み回路を構成するキャパシタとして利用する。
動作については、LC型位相進み回路を構成するキャパ
シタを第2のダイオード3のオフ状態での容量により実
現する点を除けば実施の形態15と同様である。実施の
形態16の場合、実施の形態15の構成に比べキャパシ
タが不要となるため、更に小型化が可能となる。
【0087】実施の形態17 図24はこの発明の実施の形態17を示す回路図であ
る。実施の形態15では、LC型位相進み回路とLC型
位相遅れ回路とをダイオードのオン状態とオフ状態を用
いて切換えて通過位相量を変化させる構成としていた
が、実施の形態17では通過回路とLC型位相遅れ回路
とを切換える構成とするものである。
【0088】まず、第1のダイオード1、第2のダイオ
ード3をオン状態にし、第3のダイオード5をオフ状態
として通過回路を構成する。この状態での等価回路は、
ダイオードがオン状態ではダイオードが十分に低インピ
ーダンスとなり高周波信号はダイオード側を通過し、一
方オフ状態ではダイオードが高インピーダンスとなり高
周波信号は遮断されるため、ダイオードのオン状態での
抵抗値が十分小さいとして省略すれば図25(a)のよ
うになる。ここで、第2のインダクタ4bの定数を高周
波信号に対しインピーダンスが十分大きくなる値にして
おけば、この第2のインダクタ4bは高周波信号に対し
て遮断の作用をする。すなわち入力端子10と出力端子
11との間に並列に接続される第2のダイオード3は開
放端と見なせるため図25(a)の等価回路は、図25
(b)の等価回路と見なすことができ通過回路として作
用する。
【0089】つぎに、第1のダイオード1、第2のダイ
オード3をオフ状態にし、第3のダイオード5をオン状
態として位相遅れ回路を構成する。この状態での等価回
路は、ダイオードのオン状態での抵抗値が十分小さいと
して省略すれば図25(c)のようになる。ここで、図
25(c)中の第1のキャパシタ2aは、第2のダイオ
ード3のオフ状態における容量成分である。このよう
に、ダイオードのオン状態とオフ状態とを制御し、通過
回路とLC型位相遅れ回路とを切換えることにより、両
回路の通過位相差分の移相を行なうことができる。
【0090】実施の形態17の場合、実施の形態15の
構成に比べて入力端子10と出力端子11間に直列に接
続されるダイオードの数量が減るため、移相器としての
通過損失が更に小さくでき、且つ小型化が可能となる。
【0091】実施の形態18 図26はこの発明の実施の形態18を示す回路図であ
る。実施の形態18では通過回路とLC型位相進み回路
とを切換える構成とするものである。まず、第1のダイ
オード1、第3のダイオード5をオン状態にし、第2の
ダイオード3をオフ状態として通過回路を構成する。こ
の状態での等価回路は、ダイオードがオン状態ではダイ
オードが十分に低インピーダンスとなり高周波信号はダ
イオード側を通過し、一方オフ状態ではダイオードが高
インピーダンスとなり高周波信号は遮断されるため、ダ
イオードのオン状態での抵抗値が十分小さいとして省略
すれば図27(a)のようになる。このように入力端子
10と出力端子11との間で第2のダイオード3は開放
端と見なせるため通過回路として作用する。ここで、第
3のダイオード5をオン状態としておくのは第2のダイ
オード3のオフ状態での容量成分と第1のインダクタ4
aとの共振による高周波信号の減衰を防止するためであ
る。
【0092】つぎに、第1のダイオード1、第3のダイ
オード5をオフ状態にし、第2のダイオード3をオン状
態として位相進み回路を構成する。この状態での等価回
路は、ダイオードのオン状態での抵抗値が十分小さいと
して省略すれば図27(b)のようになる。このよう
に、ダイオードのオン状態とオフ状態とを制御し、通過
回路と位相進み回路とを切換えることにより、両回路の
通過位相差分の移相を行なうことができる。実施の形態
18の場合、実施の形態15の構成に比べて入力端子1
0と出力端子11間に直列に接続されるダイオードの数
量が減るため、移相器としての通過損失が更に小さくで
き、且つ小型化が可能となる。
【0093】実施の形態19 図28はこの発明の実施の形態19を示す回路図であ
る。実施の形態19では実施の形態18と同様に通過回
路とLC型位相進み回路とを切換える構成とするもので
あり、図24における第1のキャパシタ2aがないこと
が実施の形態18と異なる点である。実施の形態18で
はダイオードに並列に装荷されるキャパシタを用いてL
C型位相進み回路を構成したが、実施の形態19におい
ては、実施の形態18における第1のキャパシタ2aの
代わりに、ダイオードのオフ状態における容量成分をL
C型位相進み回路を構成するキャパシタとして利用す
る。動作については、LC型位相進み回路を構成するキ
ャパシタを第1のダイオード1のオフ状態での容量によ
り実現する点を除けば実施の形態18と同様である。実
施の形態19の場合、実施の形態18の構成に比べキャ
パシタが不要となるため、更に小型化が可能となる。
【0094】以上、実施の形態1から実施の形態19で
は各々1段構成のT型移相回路、π型移相回路、LC型
移相回路を用いた移相器の例を示したが、更に段数を増
した構成としても同様に移相回路として動作し同様な効
果が得られる。
【0095】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ので、以下に記載するような効果がある。
【0096】第1の発明によれば、移相器の構成をイン
ダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるT型位相遅れ
回路とT型位相進み回路とを切換える構成としたので、
移相量の大きい移相器でも小型にでき、また、位相遅れ
回路と位相進み回路とで逆の周波数特性を持たせる等し
て周波数特性の少ない移相器の設計が可能となる。
【0097】また、第2の発明によれば、移相器の構成
をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるT型位
相遅れ回路とT型位相進み回路とを切換える構成とし、
大きい移相量を得るために必要な小容量のキャパシタを
ダイオードのオフ状態の容量で実現したので、キャパシ
タ素子数が少ない小型な移相器が得られる。
【0098】また、第3の発明によれば、移相器の構成
をインダクタ及びキャパシタの集中定数によるT型位相
遅れ回路とT型位相進み回路とを切換える構成とし、小
さい移相量を得るために必要な小容量のキャパシタをダ
イオードのオフ状態の容量で実現したので、キャパシタ
素子数が少ない小型な移相器が得られる。
【0099】また、第4の発明によれば、移相器の構成
をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるT型位
相遅れ回路とT型位相進み回路とを切換える構成とし、
高周波数帯で移相器として動作するために必要な小容量
のキャパシタをダイオードのオフ状態の容量で実現した
ので、キャパシタ素子数が少なく小型な移相器が得られ
る。
【0100】また、第5の発明によれば、移相器の構成
を通過回路とインダクタ及びダイオードのオフ状態の容
量の集中定数によるT型位相遅れ回路とを切換える構成
としたので、移相器を構成する回路素子数が少なく低損
失で小型な移相器が得られる。
【0101】また、第6の発明によれば、移相器の構成
を通過回路と、インダクタ及びキャパシタの集中定数に
よるT型位相進み回路とを切換える構成としたので、移
相器を構成する回路素子数が少なく低損失で小型な移相
器が得られる。
【0102】また、第7の発明によれば、移相器の構成
を通過回路と、インダクタ及びダイオードのオフ状態の
容量の集中定数によるT型位相進み回路とを切換える構
成としたので、移相器を構成する回路素子数が少なく低
損失で小型な移相器が得られる。
【0103】また、第8の発明によれば、移相器の構成
をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるπ型位
相遅れ回路とπ型位相進み回路とを切換える構成とした
ので、移相量の大きい移相器でも小型にでき、また、位
相遅れ回路と位相進み回路とで逆の周波数特性を持たせ
る等して周波数特性の少ない移相器の設計が可能とな
る。
【0104】また、第9の発明によれば、移相器の構成
をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるπ型位
相遅れ回路とπ型位相進み回路とを切換える構成とし、
小さい移相量を得るために必要な小容量のキャパシタを
ダイオードのオフ状態の容量で実現したので、キャパシ
タ素子数が少なく小型な移相器が得られる。
【0105】また、第10の発明によれば、移相器の構
成をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるT型
位相遅れ回路とT型位相進み回路とを切換える構成と
し、大きい移相量を得るために必要な小容量のキャパシ
タをダイオードのオフ状態の容量で実現したので、キャ
パシタ素子数が少なく小型な移相器が得られる。
【0106】また、第11の発明によれば、移相器の構
成をインダクタ及びキャパシタ等の集中定数によるπ型
位相遅れ回路とπ型位相進み回路とを切換える構成と
し、高周波数帯で移相器として動作するために必要な小
容量のキャパシタをダイオードのオフ状態の容量で実現
したので、キャパシタ素子数が少なく小型な移相器が得
られる。
【0107】また、第12の発明によれば、移相器の構
成を通過回路とインダクタ、キャパシタ及びダイオード
のオフ状態の容量の集中定数によるπ型位相進み回路と
を切換える構成としたので、移相器を構成する回路素子
数が少なく低損失で小型な移相器が得られる。
【0108】また、第13の発明によれば、移相器の構
成を通過回路とインダクタ及びダイオードのオフ状態の
容量の集中定数によるπ型位相進み回路とを切換える構
成としたので、移相器を構成する回路素子数が少なく低
損失で小型な移相器が得られる。
【0109】また、第14の発明によれば、移相器の構
成を通過回路と、インダクタ及びダイオードのオフ状態
の容量等の集中定数によるT型位相遅れ回路とを切換え
る構成としたので、移相器を構成する回路素子数が少な
く低損失で小型な移相器が得られる。
【0110】また、第15の発明によれば、移相器の構
成をインダクタ、キャパシタ及びダイオードのオフ状態
の容量の集中定数によるLC型位相遅れ回路とLC型位
相進み回路とを切換える構成としたので、更に低損失で
小型な移相器が得られる。
【0111】また、第16の発明によれば、移相器の構
成をインダクタ及びダイオードのオフ状態の容量の集中
定数によるLC型位相遅れ回路とLC型位相進み回路と
を切換える構成としたので、キャパシタ素子が不要で更
に低損失で小型な移相器が得られる。
【0112】また、第17の発明によれば、移相器の構
成を通過回路とインダクタ及びダイオードのオフ状態の
容量の集中定数によるLC型位相遅れ回路とを切換える
構成としたので、移相器を構成する回路素子数が少なく
低損失で小型な移相器が得られる。
【0113】また、第18の発明によれば、移相器の構
成を通過回路とインダクタ及びキャパシタの集中定数に
よるLC型位相進み回路とを切換える構成としたので、
移相器を構成する回路素子数が少なく低損失で小型な移
相器が得られる。
【0114】また、第19の発明によれば、移相器の構
成を通過回路とインダクタ及びダイオードのオフ状態の
容量の集中定数によるLC型位相進み回路とを切換える
構成としたので、移相器を構成する回路素子数が少なく
低損失で小型な移相器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す回路図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作を説明する回
路図である。
【図3】 この発明の実施の形態2を示す回路図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態3を示す回路図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す回路図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態5を示す回路図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態5の動作を説明する回
路図である。
【図8】 この発明の実施の形態6を示す回路図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態6の動作を説明する回
路図である。
【図10】 この発明の実施の形態7を示す回路図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態8を示す回路図であ
る。
【図12】 この発明の実施の形態8の動作を説明する
回路図である。
【図13】 この発明の実施の形態9を示す回路図であ
る。
【図14】 この発明の実施の形態10を示す回路図で
ある。
【図15】 この発明の実施の形態11を示す回路図で
ある。
【図16】 この発明の実施の形態12を示す回路図で
ある。
【図17】 この発明の実施の形態12の動作を説明す
る回路図である。
【図18】 この発明の実施の形態13を示す回路図で
ある。
【図19】 この発明の実施の形態14を示す回路図で
ある。
【図20】 この発明の実施の形態14の動作を説明す
る回路図である。
【図21】 この発明の実施の形態15を示す回路図で
ある。
【図22】 この発明の実施の形態15の動作を説明す
る回路図である。
【図23】 この発明の実施の形態16を示す回路図で
ある。
【図24】 この発明の実施の形態17を示す回路図で
ある。
【図25】 この発明の実施の形態17の動作を説明す
る回路図である。
【図26】 この発明の実施の形態18を示す回路図で
ある。
【図27】 この発明の実施の形態18の動作を説明す
る回路図である。
【図28】 この発明の実施の形態19を示す回路図で
ある。
【図29】 従来の移相器を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第1のダイオード 2 キャパシタ 3 第2のダイオード 4 インダクタ 5 第3のダイオード 6 第4のダイオード 7 第5のダイオード 8 第6のダイオード 9 接地 10 入力端子 11 出力端子 12 基準伝送線路 13 遅延伝送線路 14 アノード電極 15 カソード電極

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード電極とカソード電極間に第1の
    キャパシタを装荷した第1のダイオードに、アノード電
    極とカソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2
    のダイオードが直列に接続された第1の直列回路と、ア
    ノード電極とカソード電極間に第2のキャパシタを装荷
    した第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極
    間に第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが直
    列に接続された第2の直列回路とを入出力間に対して直
    列に接続すると共に、アノード電極とカソード電極間に
    第3のキャパシタを装荷した第5のダイオードに、アノ
    ード電極とカソード電極間に第3のインダクタを装荷し
    た第6のダイオードが直列に接続された第3の直列回路
    を、前記第1の直列回路と第2の直列回路の接続点に、
    入出力間に対して並列接続してT型回路を構成し、前記
    第1から第6のダイオードにバイアス電圧を印加する手
    段を具備したことを特徴とする移相器。
  2. 【請求項2】 第1のダイオードに、アノード電極とカ
    ソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダイ
    オードが直列に接続された第1の直列回路と、第3のダ
    イオードに、アノード電極とカソード電極間に第2のイ
    ンダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続され
    た第2の直列回路とを入出力間に対して直列に接続する
    と共に、アノード電極とカソード電極間にキャパシタを
    装荷した第5のダイオードに、アノード電極とカソード
    電極間に第3のインダクタを装荷した第6のダイオード
    が直列に接続された第3の直列回路を、前記第1の直列
    回路と第2の直列回路の接続点に、入出力間に対して並
    列接続してT型回路を構成し、前記第1から第6のダイ
    オードにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを
    特徴とする移相器。
  3. 【請求項3】 アノード電極とカソード電極間に第1の
    キャパシタを装荷した第1のダイオードに、アノード電
    極とカソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2
    のダイオードが直列に接続された第1の直列回路と、ア
    ノード電極とカソード電極間に第2のキャパシタを装荷
    した第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極
    間に第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが直
    列に接続された第2の直列回路とを入出力間に対して直
    列に接続すると共に、第5のダイオードに、アノード電
    極とカソード電極間に第3のインダクタを装荷した第6
    のダイオードが直列に接続された第3の直列回路を、前
    記第1の直列回路と第2の直列回路の接続点に、入出力
    間に対して並列接続してT型回路を構成し、前記第1か
    ら第6のダイオードにバイアス電圧を印加する手段を具
    備したことを特徴とする移相器。
  4. 【請求項4】 第1のダイオードに、アノード電極とカ
    ソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダイ
    オードが直列に接続された第1の直列回路と、第3のダ
    イオードに、アノード電極とカソード電極間に第2のイ
    ンダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続され
    た第2の直列回路とを入出力間に対して直列に接続する
    と共に、第5のダイオードに、アノード電極とカソード
    電極間に第3のインダクタを装荷した第6のダイオード
    が直列に接続された第3の直列回路を、前記第1の直列
    回路と第2の直列回路の接続点に、入出力間に対して並
    列接続してT型回路を構成し、前記第1から第6のダイ
    オードにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを
    特徴とする移相器。
  5. 【請求項5】 アノード電極とカソード電極間に第1の
    インダクタを装荷した第1のダイオードと、アノード電
    極とカソード電極間に第2のインダクタを装荷した第2
    のダイオードとを、アノード電極及びカソード電極を接
    続端子として入出力間に対して直列に接続すると共に、
    第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極間に
    第3のインダクタを装荷した第4のダイオードが直列に
    接続された直列回路を、前記第1のダイオードと第2の
    ダイオードの接続点に、入出力間に対して並列接続して
    T型回路を構成し、前記第1から第4のダイオードにバ
    イアス電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする
    移相器。
  6. 【請求項6】 アノード電極とカソード電極間に第1の
    キャパシタを装荷した第1のダイオードと、アノード電
    極とカソード電極間に第2のキャパシタを装荷した第2
    のダイオードとを、アノード電極及びカソード電極を接
    続端子として入出力間に対して直列に接続すると共に、
    第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極間に
    インダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続さ
    れた直列回路を、前記第1のダイオードと第2のダイオ
    ードの接続点に、入出力間に対して並列接続してT型回
    路を構成し、前記第1から第4のダイオードにバイアス
    電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする移相
    器。
  7. 【請求項7】 第1のダイオードと、第2のダイオード
    とをアノード電極及びカソード電極を接続端子として入
    出力間に対して直列に接続すると共に、第3のダイオー
    ドに、アノード電極とカソード電極間にインダクタを装
    荷した第4のダイオードが直列に接続された直列回路
    を、前記第1のダイオードと第2のダイオードの接続点
    に、入出力間に対して並列接続してT型回路を構成し、
    前記第1から第4のダイオードにバイアス電圧を印加す
    る手段を具備したことを特徴とする移相器。
  8. 【請求項8】 アノード電極とカソード電極間に第1の
    キャパシタを装荷した第1のダイオードに、アノード電
    極とカソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2
    のダイオードが直列に接続された第1の直列回路と、ア
    ノード電極とカソード電極間に第2のキャパシタを装荷
    した第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極
    間に第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが直
    列に接続された第2の直列回路とを入出力間に対して各
    々並列に接続すると共に、アノード電極とカソード電極
    間に第3のキャパシタを装荷した第5のダイオードに、
    アノード電極とカソード電極間に第3のインダクタを装
    荷した第6のダイオードが直列に接続された第3の直列
    回路を、前記第1の直列回路と第2の直列回路間に、入
    出力間に対して直列接続してπ型回路を構成し、前記第
    1から第6のダイオードにバイアス電圧を印加する手段
    を具備したことを特徴とする移相器。
  9. 【請求項9】 第1のダイオードに、アノード電極とカ
    ソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダイ
    オードが直列に接続された第1の直列回路と、第3のダ
    イオードに、アノード電極とカソード電極間に第2のイ
    ンダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続され
    た第2の直列回路とを入出力間に対して各々並列に接続
    すると共に、アノード電極とカソード電極間にキャパシ
    タを装荷した第5のダイオードに、アノード電極とカソ
    ード電極間に第3のインダクタを装荷した第6のダイオ
    ードが直列に接続された第3の直列回路を、前記第1の
    直列回路と第2の直列回路間に、入出力間に対して直列
    接続してπ型回路を構成し、前記第1から第6のダイオ
    ードにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを特
    徴とする移相器。
  10. 【請求項10】 アノード電極とカソード電極間に第1
    のキャパシタを装荷した第1のダイオードに、アノード
    電極とカソード電極間に第1のインダクタを装荷した第
    2のダイオードが直列に接続された第1の直列回路と、
    アノード電極とカソード電極間に第2のキャパシタを装
    荷した第3のダイオードに、アノード電極とカソード電
    極間に第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが
    直列に接続された第2の直列回路とを入出力間に対して
    各々並列に接続すると共に、第5のダイオードに、アノ
    ード電極とカソード電極間に第3のインダクタを装荷し
    た第6のダイオードが直列に接続された第3の直列回路
    を、前記第1の直列回路と第2の直列回路間に、入出力
    間に対して直列接続してπ型回路を構成し、前記第1か
    ら第6のダイオードにバイアス電圧を印加する手段を具
    備したことを特徴とする移相器。
  11. 【請求項11】 第1のダイオードに、アノード電極と
    カソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダ
    イオードが直列に接続された第1の直列回路と、第3の
    ダイオードに、アノード電極とカソード電極間に第2の
    インダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続さ
    れた第2の直列回路とを入出力間に対して各々並列に接
    続すると共に、第5のダイオードに、アノード電極とカ
    ソード電極間に第3のインダクタを装荷した第6のダイ
    オードが直列に接続された第3の直列回路を、前記第1
    の直列回路と第2の直列回路間に、入出力間に対して直
    列接続してπ型回路を構成し、前記第1から第6のダイ
    オードにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを
    特徴とする移相器。
  12. 【請求項12】 第1のダイオードに、アノード電極と
    カソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダ
    イオードが直列に接続された第1の直列回路と、第3の
    ダイオードに、アノード電極とカソード電極間に第2の
    インダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続さ
    れた第2の直列回路とを入出力間に対して各々並列に接
    続すると共に、アノード電極とカソード電極間に第1の
    キャパシタを装荷した第5のダイオードを、前記第1の
    直列回路と第2の直列回路間に、入出力間に対して直列
    接続してπ型回路を構成し、前記第1から第5のダイオ
    ードにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを特
    徴とする移相器。
  13. 【請求項13】 第1のダイオードに、アノード電極と
    カソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダ
    イオードが直列に接続された第1の直列回路と、第3の
    ダイオードに、アノード電極とカソード電極間に第2の
    インダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続さ
    れた第2の直列回路とを入出力間に対して各々並列に接
    続すると共に、第5のダイオードを前記第1の直列回路
    と第2の直列回路間に、入出力間に対して直列接続して
    π型回路を構成し、前記第1から第5のダイオードにバ
    イアス電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする
    移相器。
  14. 【請求項14】 第1のダイオードに、アノード電極と
    カソード電極間に第1のインダクタを装荷した第2のダ
    イオードが直列に接続された第1の直列回路と、第3の
    ダイオードに、アノード電極とカソード電極間に第2の
    インダクタを装荷した第4のダイオードが直列に接続さ
    れた第2の直列回路とを入出力間に対して各々並列に接
    続すると共に、アノード電極とカソード電極間に第3の
    インダクタを装荷した第5のダイオードを前記第1の直
    列回路と第2の直列回路間に、入出力間に対して直列接
    続してπ型回路を構成し、前記第1から第5のダイオー
    ドにバイアス電圧を印加する手段を具備したことを特徴
    とする移相器。
  15. 【請求項15】 アノード電極とカソード電極間に第1
    のインダクタを装荷した第1のダイオードと、アノード
    電極とカソード電極間にキャパシタを装荷した第2のダ
    イオードとを入出力間に対して直列に接続すると共に、
    第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極間に
    第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが直列に
    接続された直列回路を、前記第1のダイオードと第2の
    ダイオードの接続点に、入出力間に対して並列接続して
    T型回路を構成し、前記第1から第4のダイオードにバ
    イアス電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする
    移相器。
  16. 【請求項16】 アノード電極とカソード電極間に第1
    のインダクタを装荷した第1のダイオードと、第2のダ
    イオードとを入出力間に対して直列に接続すると共に、
    第3のダイオードに、アノード電極とカソード電極間に
    第2のインダクタを装荷した第4のダイオードが直列に
    接続された直列回路を、前記第1のダイオードと第2の
    ダイオードの接続点に、入出力間に対して並列接続して
    T型回路を構成し、前記第1から第4のダイオードにバ
    イアス電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする
    移相器。
  17. 【請求項17】 アノード電極とカソード電極間に第1
    のインダクタを装荷した第1のダイオードを入出力間に
    対して直列に接続すると共に、第2のダイオードに、ア
    ノード電極とカソード電極間に第2のインダクタを装荷
    した第3のダイオードが直列に接続された直列回路を、
    入出力間に対して並列接続した構成であって、前記第1
    から第3のダイオードにバイアス電圧を印加する手段を
    具備したことを特徴とする移相器。
  18. 【請求項18】 アノード電極とカソード電極間にキャ
    パシタを装荷した第1のダイオードを入出力間に対して
    直列に接続すると共に、第2のダイオードに、アノード
    電極とカソード電極間にインダクタを装荷した第3のダ
    イオードが直列に接続された直列回路を、入出力間に対
    して並列接続した構成であって、前記第1から第3のダ
    イオードにバイアス電圧を印加する手段を具備したこと
    を特徴とする移相器。
  19. 【請求項19】 第1のダイオードを入出力間に対して
    直列に接続すると共に、第2のダイオードに、アノード
    電極とカソード電極間にインダクタを装荷した第3のダ
    イオードが直列に接続された直列回路を、入出力間に対
    して並列接続した構成であって、前記第1から第3のダ
    イオードにバイアス電圧を印加する手段を具備したこと
    を特徴とする移相器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006080169A1 (ja) * 2005-01-31 2006-08-03 Optex Co., Ltd. フェーズドアレーアンテナ装置
JP2010161466A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Mitsubishi Electric Corp 方向性結合器

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