JPH10269691A - 動圧流体軸受 - Google Patents

動圧流体軸受

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JPH10269691A
JPH10269691A JP6851297A JP6851297A JPH10269691A JP H10269691 A JPH10269691 A JP H10269691A JP 6851297 A JP6851297 A JP 6851297A JP 6851297 A JP6851297 A JP 6851297A JP H10269691 A JPH10269691 A JP H10269691A
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thrust plate
peripheral side
rotary thrust
rotary
bearing
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JP6851297A
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English (en)
Inventor
Hironobu Ouchi
宏伸 大内
Eiji Oshima
英司 大嶋
Kazuo Takahashi
和夫 高橋
Toshio Mamiya
敏夫 間宮
Kazushige Kawazoe
一重 河副
Michio Yotsuya
道夫 四谷
Takashi Yamada
孝 山田
Kazuyuki Yamamoto
一幸 山本
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転振れを防止する。 【解決手段】回転スラスト板115は内周側より外周側
の方が次第に厚くなるように形成されており、この回転
スラスト板115の下面115aに対向する軸受部11
6の上面116aは平面に形成される。したがって、回
転スラスト板115の下面211bと軸受部116の上
面116aとの隙間は外周側ほど次第に狭くなってい
る。回転スラスト板115が回転すると、盤面の潤滑流
体が外周側に移動するが、外周側ほど軸受部116との
隙間が狭くなるため、最外周側で潤滑流体が最も圧縮さ
れて動圧を発生する。この潤滑流体の動圧によりスラス
ト荷重を支持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動圧流体軸受に関す
る。詳しくは回転スラスト板と軸受面との間に潤滑流体
を封入した動圧流体軸受において、回転スラスト板と軸
受面との間隙が内周側より外周側を狭く設定し、回転ス
ラスト板の回転により外周側に生じる潤滑流体の動圧に
よって回転スラスト板を支持するようにすることによっ
て、回転振れを抑制することができる動圧流体軸受に係
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハードディスクドライブ等におい
てディスクを回転駆動するスピンドルモータには軸受と
してボールベアリングが使用されていたが、ボールの真
球度(真円度)の誤差等に起因する非周期振れ(NRR
O(Non Repeatable Run-out))を低減するために、ボ
ールベアリングに代えて図18に示す動圧流体軸受が用
いられるようになっている。
【0003】同図に示すスピンドルモータ200では、
ロータ200aに嵌合固定された回転軸106の周面に
は深さ数μm程度のV字状の溝(へリングボーン溝)1
11が刻まれている。また、回転軸106の下端は回転
スラスト板107の中心孔109に嵌合固定されてお
り、図19に示すように回転スラスト板107の下面に
はV字状の屈曲溝112が回転方向に一定角間隔をもっ
て形成されている。
【0004】図18に示すように回転軸106と回転ス
ラスト板107はステータ200bに回転自在に支持さ
れ、回転スラスト板107の下面側には軸受部110が
対接し、その下側がシール蓋108で封止されている。
これらと軸受面113との間には潤滑流体、例えば一般
的には鉱物油が封入されている。
【0005】このような従来のスピンドルモータ200
ではステータコイル102とリングマグネット105と
の間に働く電磁力により、回転軸106と回転スラスト
板107が回転する。溝111,112(図19)の動
圧効果(ポンプ作用)により発生する圧力(図中に斜線
で示す)で潤滑流体が永続的な油膜を形成し、回転軸1
06と回転スラスト板107は軸受面113と接触する
ことなく回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年ハードデ
ィスク装置のさらなる高密度記録が図られており、現状
よりさらにスピンドルモータ200の回転振れを抑制す
ることが求められている。例えば、図19に示す回転ス
ラスト板107では、潤滑流体は屈曲溝112の屈曲部
近傍に潤滑流体が集中して動圧が発生するため、外周近
傍ではあまり動圧が発生せず、回転振れを効果的に抑制
することができなかった。このため、十分なトラッキン
グ精度を提供できず、高密度記録方式のディスク記憶装
置には適用できなかった。
【0007】そこで、本発明は上述したような課題を解
決したものであって、回転振れを従来よりもさらに抑制
することができる動圧流体軸受を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明においては、回転軸と、この回転軸に連結さ
れた回転スラスト板と、回転スラスト板を支持する軸受
面と、回転スラスト板と軸受面との間に封入された潤滑
流体とから構成され、回転スラスト板と軸受面との間隙
が内周側より外周側が狭く設定され、回転スラスト板の
回転により外周側に生じる潤滑流体の動圧によって回転
スラスト板を支持することを特徴とするものである。
【0009】回転スラスト板の回転によって盤面の潤滑
流体が外周側に移動するが、外周側ほど軸受部との隙間
が狭くなるため、最外周側で潤滑流体が最も圧縮されて
動圧を発生する。この潤滑流体の動圧によりスラスト荷
重を支持することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】続いて、本発明に係る動圧流体軸
受について図面を参照して詳細に説明する。図1に示す
ように、本発明の流体軸受を適用したスピンドルモータ
100は上側のロータ100aに対して対面状態に配置
された下側のステータ100bとから構成される。
【0011】ロータ100aは、回転軸106と、回転
軸106の上部に嵌合固定されたロータケース103
と、回転軸106の下部に挿通固定された回転スラスト
板10と、ロータケース103の下面に固定されたリン
グマグネット105から構成される。リングマグネット
105には周知のように所定角間隔をもってN極及びS
極が着磁されている。
【0012】ステータ100bは、フランジ状のハウジ
ング101と、ハウジング101の外周に所定角ごとに
取付固定された複数のステータコイル102とから構成
される。回転軸106と回転スラスト板115はハウジ
ング101の軸孔に挿通され回転自在に支持され、ステ
ータコイル102がリングマグネット105と僅かな距
離をおいて対向している。回転スラスト板115の下面
側に対向するようにハウジング101にリング状の軸受
部116が挿嵌され、その中心孔117に回転軸106
の下端が挿入されている。
【0013】次にスピンドルモータ100における動圧
流体軸受の構成について説明する。回転軸106及び回
転スラスト板115と軸孔の内面である軸受面113と
の間には潤滑流体、例えば一般的には鉱物油が封入され
ている。潤滑流体は従来と同様に回転軸106及び回転
スラスト板115と軸受面113との間の潤滑を行うた
めのものである。
【0014】潤滑流体の漏出を防止するために、回転ス
ラスト板115の下側はシール蓋108で塞がれてい
る。また、ロータケース103の下面に凸部103aが
設けられ、これに対向するハウジング101の上面に流
体溜めの溝101aが設けられており、この凸部103
aが溝101aに挿入されるラビリンス構造となってい
る。このラビリンス構造により潤滑流体が溝101a内
に溜まって、その漏出が防止される。
【0015】一方、図2に示すように回転軸106の周
面上下には潤滑流体を撹拌して圧力を発生させるための
深さ数μm程度のV字状の溝(へリングボーン溝)11
1が回転方向に沿って多数刻まれている。回転軸106
に対向する軸受面113であって、ヘリングボーン溝1
11に対向する部分は凸面113aとなっており、特に
回転軸106に近接して形成される。
【0016】また、図6に示すように回転スラスト板1
15は内周側より外周側の方が次第に厚くなるように形
成されており、この回転スラスト板115の下面115
aに対向する軸受部116の上面116aは平面に形成
される。
【0017】したがって、図2に示すように回転スラス
ト板115の下面211bと軸受部116の上面116
aとの隙間は外周側ほど次第に狭くなっている。また、
回転スラスト板115の上面115bとこれに対向する
軸受面113との隙間も外周側ほど次第に狭くなってい
る。なお、回転スラスト板115の中心孔118に回転
軸106(図2)が挿通固定され、回転軸106の下端
は軸受部116の中心孔117に挿入されている。
【0018】以上のように構成されたスピンドルモータ
100の動作について説明する。図1において、ステー
タコイル102に流れる電流の方向とタイミングが制御
され、ステータコイル102とリングマグネット105
との間に働く電磁力によりロータ100aが回転する。
【0019】このとき、図2に示すヘリングボーン溝1
11によって回転軸106の上下の周面と軸受面113
との間に潤滑流体の動圧が発生し、回転軸106と軸受
面113が接触することなくラジアル荷重を支えること
ができる。
【0020】また、回転スラスト板115の回転によっ
て盤面の潤滑流体が外周側に移動するが、外周側ほど軸
受部116との隙間が狭くなるため、最外周側で潤滑流
体が最も圧縮されて動圧を発生する。この潤滑流体の動
圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0021】この実施の形態では、回転スラスト板11
5の最外周側で最も高い動圧が発生するので、回転軸1
06を高剛性に支持することができる。したがって、従
来よりもさらに回転振れが抑制され、ディスク記憶装置
等に適用した場合は十分なトラッキング精度を提供する
ことができ、記録密度の向上及び小型化を図ることがで
きる。
【0022】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図3及び図7に示
すように回転スラスト板121の上面及び下面は内周側
のテーパ領域121aと外周側の平面領域121bとか
ら構成され、この平面領域121bが軸受部122の上
面122aに近接する。回転スラスト板121と軸受部
122の間には潤滑流体が封入されている。
【0023】回転スラスト板121が回転したとき、潤
滑流体が外周側に移動するが、平面領域121bで軸受
部122との隙間が最も狭くなるため、ここで潤滑流体
が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤滑流体の
動圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0024】この例では回転スラスト板121の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。また、本例では回転スラスト板121と軸受
部122との接触が少ないので、停止状態から回転を開
始するときには加速が滑らかに行われるとともに、回転
中から停止状態に移行するときも減速が滑らかに行われ
る。
【0025】次に本発明の第3の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図3及び図8に示
すように回転スラスト板131の上面及び下面は内周側
のテーパ領域131aと外周側の平面領域131bとか
ら構成され、この平面領域131bが平面である軸受部
132の上面132aに近接する。
【0026】また、回転スラスト板131の下面には回
転方向に対して一定角間隔をもってV字状の屈曲溝13
1cが複数刻まれている。ここで屈曲溝131cの屈曲
部131dがテーパ領域131aと平面領域131bの
境界部に一致している。回転スラスト板131と軸受部
132の間には潤滑流体が封入されている。
【0027】この回転スラスト板131が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝131
cの屈曲部131dに集まる。この屈曲部131dでは
軸受部132との隙間が最も狭いため、ここで潤滑流体
が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤滑流体の
動圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0028】この例では回転スラスト板131の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝131cは回転スラスト板13
1の両面に形成してもよい。
【0029】次に本発明の第4の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図3及び図9に示
すように回転スラスト板141の上面及び下面は内周側
のテーパ領域141aと外周側の平面領域141aとか
ら構成され、この平面領域141bが平面である軸受部
142の上面142aに近接する。
【0030】また、軸受部142の上面142aにはV
字状の屈曲溝142bが回転方向に一定角間隔をもって
刻まれている。ここで屈曲溝142bの外側端部142
cは回転スラスト板141の外周に一致し、屈曲部14
2dは回転スラスト板141のテーパ領域141aと平
面領域141bとの境界部に一致している。回転スラス
ト板141と軸受部142の間には潤滑流体が封入され
ている。
【0031】この回転スラスト板141が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝142
bの屈曲部142dに集まる。この屈曲部142dでは
回転スラスト板141との隙間が最も狭いため、ここで
潤滑流体が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤
滑流体の動圧によりスラスト荷重を支持することができ
る。
【0032】この例では回転スラスト板141の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。
【0033】また、屈曲溝142bが平面である軸受部
142の上面142aに形成されているので、加工が容
易となりコストダウンを図ることができる。なお、屈曲
溝142bは回転スラスト板141の上面と対接する面
にも形成してもよい。
【0034】次に本発明の第5の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図3及び図10に
示すように回転スラスト板151の上面及び下面は内周
側のテーパ領域151aと外周側の平面領域151bと
から構成され、この平面領域151bが平面である軸受
部152の上面152aに近接する。
【0035】また、回転スラスト板151の下面にはV
字状の屈曲溝151cが回転方向に一定角間隔をもって
刻まれている。ここで屈曲溝151cの屈曲部151d
は平面領域151b内に位置している。回転スラスト板
151と軸受部152の間には潤滑流体が封入されてい
る。
【0036】この回転スラスト板151が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝151
cの屈曲部151dに集まる。この屈曲部151dでは
軸受部152との隙間が最も狭いため、ここで潤滑流体
が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤滑流体の
動圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0037】この例では回転スラスト板151の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝151cは回転スラスト板15
1の両面に形成してもよい。
【0038】次に本発明の第6の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図3及び図11に
示すように回転スラスト板161の上面及び下面は内周
側のテーパ領域161aと外周側の平面領域161bと
から構成され、この平面領域161bが平面に形成され
た軸受部162の上面162aに近接する。
【0039】また、図11に示すように軸受部162の
上面162aにはV字状の屈曲溝162bが回転方向に
一定角間隔をもって刻まれている。ここで屈曲溝162
bの外側端部162cは回転スラスト板161の外周に
一致し、屈曲部162dは回転スラスト板161の平面
領域161b内に近接する。回転スラスト板161と軸
受部162の間には潤滑流体が封入されている。
【0040】この回転スラスト板161が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝162
bの屈曲部162dに集まる。この屈曲部162dでは
回転スラスト板161との隙間が最も狭いため、ここで
潤滑流体が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤
滑流体の動圧によりスラスト荷重を支持することができ
る。
【0041】この例では回転スラスト板161の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。
【0042】また、屈曲溝162dが平面である軸受部
162の上面162aに形成されているので、加工が容
易となりコストダウンを図ることができる。なお、屈曲
溝162bは回転スラスト板161の上面と対接する面
にも形成してもよい。
【0043】次に本発明の第7の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図4及び図12に
示すように回転スラスト板171の下面171aは平面
として形成される。
【0044】一方、軸受部172の上面は中心に向かっ
て低くなる内周側のテーパ領域172aと外周側の平面
領域172bとから構成される。なお、回転スラスト板
171を載置したとき、その外周がテーパ領域172a
と平面領域172bの境界部に一致する。回転スラスト
板171と軸受部172の間には潤滑流体が封入されて
いる。
【0045】この回転スラスト板171が回転したと
き、盤面の潤滑流体が外周側に移動するが、外周側ほど
軸受部172との隙間が狭くなるため、外周側に移動し
た潤滑流体が圧縮されて動圧を発生し、この動圧により
スラスト荷重を支持する。この例では回転スラスト板1
71の最外周で最も高い動圧が発生するので、回転軸1
06を高剛性に支持することができ、従来よりもさらに
回転振れが抑制される。
【0046】次に本発明の第8の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図5及び図13に
示すように回転スラスト板181の下面181aは平面
として形成される。
【0047】一方、図13に示すように軸受部182の
上面は、中心に向かって低くなる内周側のテーパ領域1
82aと外周側の平面領域182bとから構成され、テ
ーパ領域182aの径は回転スラスト板181よりも小
さく設定される。すなわち、平面領域182bの内周側
の一部が回転スラスト板181の下面に近接する。回転
スラスト板181と軸受部182の間には潤滑流体が封
入されている。
【0048】この回転スラスト板181が回転したとき
潤滑流体が外周側に移動するが、平面領域182bで回
転スラスト板181との隙間が最も狭くなるため、ここ
で潤滑流体が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この
潤滑流体の動圧によりスラスト荷重を支持することがで
きる。
【0049】この例では回転スラスト板181の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。
【0050】また、本例では回転スラスト板181と軸
受部182との接触が少ないので、停止状態から回転を
開始するときには加速が滑らかに行われるとともに、回
転中から停止状態に移行するときも減速が滑らかに行わ
れる。
【0051】なお、回転スラスト板171の上面に対接
するハウジング101の下面が、軸受部172の上面と
対称的に中心に向かって高くなるようにテーパ領域を形
成してもよい。
【0052】次に本発明の第9の実施の形態について説
明する。この実施の形態では図1に示したスピンドルモ
ータ100と略同一の構成であるが、図5及び図14に
示すように回転スラスト板191の下面191aは平面
として形成される。回転スラスト板191の下面191
aにはV字状の屈曲溝191bが回転方向に一定角間隔
をもって刻まれている。
【0053】一方、軸受部192の上面は、中心に向か
って低くなる内周側のテーパ領域192aと外周側の平
面領域192bとから構成され、テーパ領域192aの
径は回転スラスト板191よりも小さく設定される。す
なわち、平面領域192bの内周側の一部が回転スラス
ト板191の下面に近接する。また、テーパ領域192
aと平面領域192bの境界部は回転スラスト板191
の屈曲溝191bの屈曲部191cに一致している。回
転スラスト板191と軸受部192の間には潤滑流体が
封入されている。
【0054】この回転スラスト板191が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝191
bの屈曲部191cに集まる。この屈曲部191cでは
軸受部192との隙間が最も狭いため、ここで潤滑流体
が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤滑流体の
動圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0055】この例では回転スラスト板191の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝191bは回転スラスト板19
1の両面に形成してもよい。
【0056】次に本発明の第10の実施の形態について
説明する。この実施の形態では図1に示したスピンドル
モータ100と略同一の構成であるが、図5及び図15
に示すように回転スラスト板201の下面201aは平
面として形成される。
【0057】一方、軸受部202の上面は、中心に向か
って低くなる内周側のテーパ領域202aと外周側の平
面領域202bとから構成され、テーパ領域202aの
径は回転スラスト板201よりも小さく設定される。す
なわち、平面領域202bの内周側の一部が回転スラス
ト板201の下面に近接する。
【0058】さらに、軸受部202の上面にはV字状の
屈曲溝202cが回転方向に一定角間隔をもって刻まれ
ている。ここで屈曲溝202cの外側端部202dは回
転スラスト板201の外周に一致し、屈曲部201eは
テーパ領域202aと平面領域202bの境界部に一致
する。回転スラスト板201と軸受部202の間には潤
滑流体が封入されている。
【0059】この回転スラスト板201が回転したとき
潤滑流体が外周側に移動するが、平面領域202bで回
転スラスト板201との隙間が最も狭くなるため、ここ
で潤滑流体が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この
潤滑流体の動圧によりスラスト荷重を支持することがで
きる。
【0060】この例では回転スラスト板201の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝202cは回転スラスト板20
1の上面と対接する面にも形成してもよい。
【0061】また、回転スラスト板181の上面に対接
するハウジング101の下面が軸受部182の上面と対
称的に中心に向かって高くなるようにテーパ領域を形成
してもよい。
【0062】次に本発明の第11の実施の形態について
説明する。この実施の形態では図1に示したスピンドル
モータ100と略同一の構成であるが、図5及び図16
に示すように回転スラスト板211の下面211aは平
面として形成される。図16に示すように回転スラスト
板211の下面にはV字状の屈曲溝211bが回転方向
に一定角間隔をもって刻まれている。
【0063】一方、軸受部212の上面は、中心に向か
って低くなる内周側のテーパ領域212aと外周側の平
面領域212bとから構成され、テーパ領域212aの
径は回転スラスト板211よりも小さく設定される。す
なわち、平面領域212bの内周側の一部が回転スラス
ト板211の下面に近接する。ここで屈曲溝211bの
屈曲部211cは平面領域212b内に位置するように
設定される。回転スラスト板211と軸受部212の間
には潤滑流体が封入されている。
【0064】この回転スラスト板211が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝211
bの屈曲部211cに集まる。この屈曲部211cでは
軸受部212との隙間が最も狭いため、ここで潤滑流体
が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤滑流体の
動圧によりスラスト荷重を支持することができる。
【0065】この例では回転スラスト板211の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝211cは回転スラスト板21
1の両面に形成してもよい。
【0066】次に本発明の第12の実施の形態について
説明する。この実施の形態では図1に示したスピンドル
モータ100と略同一の構成であるが、図5及び図17
に示すように回転スラスト板221の下面221aは平
面として形成される。
【0067】一方、軸受部222の上面は、中心に向か
って低くなる内周側のテーパ領域222aと外周側の平
面領域222bとから構成され、テーパ領域222aの
径は回転スラスト板221よりも小さく設定される。す
なわち、平面領域222bの内周側の一部が回転スラス
ト板221の下面に近接する。
【0068】また、軸受部222の上面にはV字状の屈
曲溝222cが回転方向に一定角間隔をもって刻まれて
いる。ここで屈曲溝222cの屈曲部222dは平面領
域222b内に位置するように設定される。回転スラス
ト板221と軸受部222の間には潤滑流体が封入され
ている。
【0069】この回転スラスト板221が矢印方向に回
転したとき、潤滑流体が外周側に移動して屈曲溝222
cの屈曲部222dに集まる。この屈曲部222dでは
回転スラスト板221との隙間が最も狭いため、ここで
潤滑流体が最も圧縮されて高い圧力を発生する。この潤
滑流体の動圧によりスラスト荷重を支持することができ
る。
【0070】この例では回転スラスト板221の外周側
で最も高い動圧が発生するので、回転軸106を高剛性
に支持することができ、従来よりもさらに回転振れが抑
制される。なお、屈曲溝222cは回転スラスト板22
1の上面と対接する面にも形成してもよい。
【0071】また、回転スラスト板211の上面に対接
するハウジング101の下面が軸受部212の上面と対
称的に中心に向かって高くなるようにテーパ領域を形成
してもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、回転スラ
スト板と軸受面との間に潤滑流体を封入した動圧流体軸
受において、回転スラスト板と軸受面との間隙が内周側
より外周側を狭く設定し、回転スラスト板の回転により
外周側に生じる流体の動圧によって回転スラスト板を支
持するようにしたものである。
【0073】したがって、本発明によれば回転スラスト
板の最外周側で最も高い動圧が発生するので、回転軸を
高剛性に支持することができ、従来よりもさらに回転振
れを抑制することができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態の要部を示す断面図である。
【図3】第2〜6の実施の形態の要部を示す断面図であ
る。
【図4】第7の実施の形態の要部を示す断面図である。
【図5】第8〜12の実施の形態の要部を示す断面図で
ある。
【図6】第1の実施の形態の主要部品の形状を示す図で
ある。
【図7】第2の実施の形態の主要部品の形状を示す図で
ある。
【図8】第3の実施の形態の主要部品の形状を示す図で
ある。
【図9】第4の実施の形態の主要部品の形状を示す図で
ある。
【図10】第5の実施の形態の主要部品の形状を示す図
である。
【図11】第6の実施の形態の主要部品の形状を示す図
である。
【図12】第7の実施の形態の主要部品の形状を示す図
である。
【図13】第8の実施の形態の主要部品の形状を示す図
である。
【図14】第9の実施の形態の主要部品の形状を示す図
である。
【図15】第10の実施の形態の主要部品の形状を示す
図である。
【図16】第11の実施の形態の主要部品の形状を示す
図である。
【図17】第12の実施の形態の主要部品の形状を示す
図である。
【図18】従来例の構成を示す断面図である。
【図19】従来例の主要部品の形状を示す図である。
【符号の説明】
100・・・スピンドルモータ、100a・・・ロー
タ、100b・・・ステータ、102・・・ステータコ
イル、105・・・リングマグネット、106・・・回
転軸、111・・・ヘリングボーン溝、115,12
1,131,141,151,161,171,18
1,191,201,211,221・・・回転スラス
ト板、115a,171a,181a,191a,20
1a,211a,221a・・・回転スラスト板の下
面、121a,131a.141a,151a,161
a・・・回転スラスト板のテーパ領域、121b,13
1b.141b,151b,161b・・・回転スラス
ト板の平面領域、116,122,132,142,1
52,162,172,182,192,202,21
2,222・・・軸受部、116a,122a,132
a,142a,152a,162a・・・軸受部の上
面、172a,182a,192a,202a,212
a,222a・・・軸受部のテーパ領域、172b,1
82b,192b,202b,212b,222b・・
・軸受部の平面領域、131c,142b,151c,
162b,191b,202c,211b,222c・
・・屈曲溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 間宮 敏夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 河副 一重 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 四谷 道夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山田 孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 山本 一幸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、 この回転軸に連結された回転スラスト板と、 上記回転スラスト板を支持する軸受面と、 上記回転スラスト板と上記軸受面との間に封入された潤
    滑流体とから構成され、 上記回転スラスト板と上記軸受面との間隙が内周側より
    外周側が狭く設定され、上記回転スラスト板の回転によ
    り外周側に生じる潤滑流体の動圧によって上記回転スラ
    スト板を支持することを特徴とする動圧流体軸受。
  2. 【請求項2】 上記回転スラスト板が内周側より外周側
    が厚く形成されることにより、上記回転スラスト板と上
    記軸受面との間隙が内周側より外周側が狭く設定されて
    いることを特徴とする請求項1記載の動圧流体軸受。
  3. 【請求項3】 上記回転スラスト板がテーパ領域と平面
    領域とから構成され、 上記平面領域が上記テーパ領域より外周側に形成されて
    いることを特徴とする請求項2記載の動圧流体軸受。
  4. 【請求項4】 上記回転スラスト板の盤面に動圧発生用
    の溝が放射状に一定角間隔に設けられていることを特徴
    とする請求項2記載の動圧流体軸受。
  5. 【請求項5】 上記回転スラスト板の盤面に対向する軸
    受面に動圧発生用の溝が放射状に一定角間隔に設けられ
    ていることを特徴とする請求項2記載の動圧流体軸受。
  6. 【請求項6】 上記溝は外周近傍で回転方向に対してV
    字状に屈折していることを特徴とする請求項4記載の動
    圧流体軸受。
  7. 【請求項7】 上記溝は外周近傍で回転方向に対してV
    字状に屈折していることを特徴とする請求項5記載の動
    圧流体軸受。
  8. 【請求項8】 上記回転スラスト板の盤面に対向する上
    記軸受面がテーパ領域と平面領域とから構成され、 上記平面領域が上記テーパ領域より外周側に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の動圧流体軸受。
  9. 【請求項9】 上記回転スラスト板の盤面に動圧発生用
    の溝が放射状に一定角間隔に設けられていることを特徴
    とする請求項8記載の動圧流体軸受。
  10. 【請求項10】 上記回転スラスト板の盤面に対向する
    軸受面に動圧発生用の溝が放射状に一定角間隔に設けら
    れていることを特徴とする請求項9記載の動圧流体軸
    受。
  11. 【請求項11】 上記溝は外周近傍で回転方向に対して
    V字状に屈折していることを特徴とする請求項9記載の
    動圧流体軸受。
  12. 【請求項12】 上記溝は外周近傍で回転方向に対して
    V字状に屈折していることを特徴とする請求項10記載
    の動圧流体軸受。
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