JPH1026525A - 測距方法 - Google Patents

測距方法

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Publication number
JPH1026525A
JPH1026525A JP18101696A JP18101696A JPH1026525A JP H1026525 A JPH1026525 A JP H1026525A JP 18101696 A JP18101696 A JP 18101696A JP 18101696 A JP18101696 A JP 18101696A JP H1026525 A JPH1026525 A JP H1026525A
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JP
Japan
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pixel
line sensor
pixels
correlation
shift amount
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Application number
JP18101696A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Sato
清隆 佐藤
Takashi Kubo
隆 久保
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1026525A publication Critical patent/JPH1026525A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相関演算時間を短縮できる測距方法を提供す
る。 【解決手段】 第1のラインセンサに、測距対象物から
の光線を第1のレンズを通して入射し、第1のラインセ
ンサの各画素に対応する出力信号を得るとともに、第2
のラインセンサに、測距対象物からの光線を第1のレン
ズとは異なる光軸を有する第2のレンズを通して入射
し、第2のラインセンサの各画素に対応する出力信号を
得る。第1のラインセンサを構成する画素から離散的に
分布した複数個の演算対象画素を選択する。第1のライ
ンセンサの出力信号波形を画素の配列方向に関してシフ
トさせ、演算対象画素に対応する部分についてのみ、第
2のラインセンサの出力信号波形との相関演算を行う。
相関演算により得られた相関値の最小値を与えるシフト
量を求める。このシフト量に基づいて測距対象物までの
距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測距方法に関し、
特に位相差検出三角測距方式を用いた測距方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、位相差検出型測距装置の光学系
を説明するための概略図である。この光学系は、基準レ
ンズ131B、参照レンズ131R、及び基準ラインセ
ンサ132B、及び参照ラインセンサ132Rを含んで
構成される。
【0003】レンズ131Bと131Rは、各々の中心
が共にレンズ平面135内に位置し、かつ各々の光軸が
共にレンズ平面135に対して垂直であり、光軸間の距
離がLBになるように配置されている。ラインセンサ1
32Bと132Rは、各々等間隔に配列した複数の画素
により構成され、レンズ平面135から距離fだけ離れ
た仮想平面と2つのレンズ131B及び131Rの各々
の光軸との交点を通る直線に沿って配置されている。ラ
インセンサ132B及び132Rは、それぞれレンズ1
31B及び131Rの光軸と交わる。
【0004】例えば、LB×fは、30〜100mm、
ラインセンサの画素数は48〜150、画素ピッチは2
0〜24μm程度である。
【0005】測距対象物133から発せられる光線13
4B及び134Rが、それぞれレンズ131B及び13
1Rを通って、ラインセンサ132B及び132Rに入
射する。基準ラインセンサ132B及び参照ラインセン
サ132R上に、測距対象物133の像が形成される。
【0006】測距対象物133がレンズ面135から無
限遠に位置すれば、基準ラインセンサ132B上に結像
される像と参照ラインセンサ132R上に結像される像
との間隔は、レンズ131Bと131Rとの光軸間の距
離である基線長LBに等しくなる。図に示すように測距
対象物133がレンズ面135から距離LOだけ離れて
いる場合には、基準ラインセンサ132B上の像と参照
ラインセンサ132R上の像との間隔は、基線長LBよ
りも長くなる。この像間隔の増分をxとする。
【0007】図に示すように、測距対象物133が基準
レンズ131Bの光軸上にあるとする。このとき、測距
対象物133、基準レンズ131Bの中心、及び参照レ
ンズ131Rの中心を頂点とする三角形は、参照レンズ
131Rの中心、光線134Rと参照ラインセンサ13
2Rとの交点、及び参照レンズ131Rの光軸と参照ラ
インセンサ132Rとの交点を頂点とする三角形と相似
の関係にある。従って、
【0008】
【数1】 LO/LB=f/x …(1) の関係が成り立つ。
【0009】従って、測定すべき距離LOは、
【0010】
【数2】 LO=LB・f/x …(2) と表される。
【0011】次に、図7を参照し、基準ラインセンサ1
32B上の像と参照ラインセンサ132R上の像との距
離xを求めるための相関演算について説明する。
【0012】図7(A)は、ラインセンサ上の像に対応
する画像信号波形を表す。参照ラインセンサ132Rの
画素数は、基準ラインセンサ132Bの画素数に比べて
同じかそれよりも多い。
【0013】基準ラインセンサ132B及び参照ライン
センサ132Rの画素数をそれぞれNB及びNR、基準
ラインセンサ132B及び参照ラインセンサ132Rの
図の左からi番目の画素の受光量をそれぞれB(i)及
びR(i)とする。基準ラインセンサ132Bの中心の
画素と参照ラインセンサ132Rの中心の画素との間の
距離(基準距離)をLRとする。基準ラインセンサ13
2Bにより得られた基準波形を、画素の配列方向に関し
て画素ピッチm個分の長さ(シフト量m)だけシフトし
たときの相関値S(m)は、
【0014】
【数3】 と表される。ここで、基準ラインセンサ132Bの中心
の画素が参照ラインセンサ132Rの中心の画素に一致
した時のシフト量mを0、参照波形に重ねた基準波形を
基準ライセンサ132Bから遠ざける向きにシフトする
場合をm>0と定義する。
【0015】図7(B)は、シフト量と相関値との関係
を示す。横軸はシフト量mを表し、縦軸は相関値S
(m)を表す。シフト量mを−6から+6まで変化さ
せ、各シフト量に対して式(3)の演算を行うことによ
り、図に示すような相関値S(−6)、S(−5)、・
・・、S(6)が得られる。
【0016】各シフト量mに対して相関値S(m)を計
算することにより、最小の相関値を与えるシフト量mが
求まる。最小の相関値を与えるシフト量をm0 とし、画
素ピッチをpとすると、基準ラインセンサ132B上の
像と参照ラインセンサ132R上の像との間の距離、す
なわち図6における距離LB+xは、
【0017】
【数4】 LB+x=LR+m0 p …(4) と表される。
【0018】式(2)と(4)から、測定対象物133
までの距離LOが求まる。また、相関値S(m)を基に
補間演算を行うことによって、最小の相関値を与えるシ
フト量m0 を、小数点以下の桁まで求めることができ
る。このように、補間演算を行うことにより、測距精度
を向上させることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例による外光
位相差三角測距方法では、基準波形をシフトさせるごと
に、基準波形の全画素について、基準波形と参照波形と
の差を計算し、これらの差を全画素分足し合わせる必要
がある。このため、計算回数が増え、相関演算時間が長
くなる。
【0020】また、レンズに異常光線が入射すると、基
準ラインセンサ132Bと参照ラインセンサ132Rの
一方にのみ像が現れ、他方には現れないという現象が生
ずる場合がある。この場合、基準波形と参照波形との相
関演算を行っても、全シフト範囲において相関値が大き
くなってしまい、相関値の最小点を検出することが困難
になる。
【0021】本発明の目的は、相関演算時間を短縮でき
る測距方法を提供することである。本発明の他の目的
は、2つのラインセンサのうち一方にのみ像が現れるよ
うな異常光線がある場合でも、精度よく測距可能な測距
方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、複数の画素が一定のピッチで直線状に配置された第
1のラインセンサに、測距対象物からの光線を第1のレ
ンズを通して入射し、該第1のラインセンサの各画素に
対応する出力信号を得るとともに、複数の画素が一定の
ピッチで直線状に配置された第2のラインセンサに、前
記測距対象物からの光線を前記第1のレンズとは異なる
光軸を有する第2のレンズを通して入射し、該第2のラ
インセンサの各画素に対応する出力信号を得る工程と、
前記第1のラインセンサを構成する画素から離散的に分
布した複数個の演算対象画素を選択する工程と、前記第
1のラインセンサの出力信号波形を画素の配列方向に関
してシフトさせ、前記演算対象画素に対応する部分につ
いてのみ、前記第2のラインセンサの出力信号波形との
相関演算を行う工程と、前記相関演算を行う工程で得ら
れた相関値の最小値を与えるシフト量を求める工程と、
前記シフト量を求める工程で得られたシフト量に基づい
て前記測距対象物までの距離を求める工程とを有する測
距方法が提供される。
【0023】選択された演算対象画素についてのみ相関
演算を行う。従って、全画素について相関演算を行う場
合に比べて、演算回数を減らすことができる。
【0024】前記演算対象画素を選択する工程におい
て、前記第1のラインセンサから得られた出力信号波形
の画素配列方向に関する傾きが、第1の基準値よりも大
きくなる部分から、前記演算対象画素を選択することが
好ましい。
【0025】演算対象画素を、出力信号波形の傾きが大
きな部分から選択すると、当該演算対象画素について求
めた相関値が、比較的鋭い極値を示す。このため、相関
値の最小値を特定しやすくなる。
【0026】前記演算対象画素を選択する工程におい
て、前記第1のラインセンサから得られた出力信号波形
の画素配列方向に関する傾きが、第2の基準値よりも小
さくなる部分から、前記演算対象画素を選択することが
好ましい。
【0027】レンズに異常光線が入射し、第1及び第2
のラインセンサのいずれか一方にのみ、異常光線に対応
する信号が出力される場合がある。異常光線に対応する
信号波形は鋭いピークを示し、ピーク部分の波形の傾き
は非常に大きくなる。演算対象画素を、出力信号波形の
傾きの非常に大きな部分を除いた部分から選択すること
により、異常光線による相関演算への悪影響を回避する
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図6は、本発明の実施例による測
距方法で用いられる測距装置の概略を示す。この測距装
置の構成は既に説明したので、ここでは、説明を省略す
る。
【0029】本実施例では、基準ラインセンサ132B
及び参照ラインセンサ132Rの画素数が、それぞれ3
1個及び51個の場合を例にとって説明する。基準ライ
ンセンサ132Bの各画素には、参照ラインセンサ13
2Rと反対側の画素から順番に画素番号1、2、…31
が付され、参照ラインセンサ132Rの各画素には、基
準ラインセンサ132B側の画素から順番に画素番号−
1、0、1、…49が付されている。
【0030】図2(A)は、参照ラインセンサ132R
で観測される画像信号波形(参照波形)の一例を示し、
図2(B)は、基準ラインセンサ132Bで観測される
画像信号波形(基準波形)の一例を示す。共に、横軸は
ラインセンサの画素番号に対応し、縦軸は各画素の受光
量に対応する。
【0031】なお、図2に示す一例では、図2(B)の
基準波形を画素の配列方向に関し、画素番号の大きくな
る向きに5.75画素ピッチ分シフトすると、図2
(A)の参照波形に重なるように、両波形の関係が設定
されている。すなわち、理論的には基準波形を正の向き
に5.75画素ピッチ分シフトしたときの基準波形と参
照波形との相関値が0になる。以下、図2に示す波形を
例にとって、本発明の実施例による測距方法を説明す
る。
【0032】図1は、本発明の実施例による測距方法で
用いられる相関演算のフローチャートである。
【0033】ステップs1において、測距対象エリア内
の画素、即ち基準波形を構成する画素番号1〜31の画
素から複数の演算対象画素を離散的に選択する。本実施
例では、画素番号1、11、21及び31の画素を選択
した場合を考える。
【0034】ステップs2において、各演算対象画素の
各々について、一画素相関演算を行う。以下、一画素相
関演算の方法を説明する。通常の相関演算は、式(3)
に示したように基準波形を構成する全画素について参照
波形との差を計算し、この差を全画素分足し合わせる。
これに対し、一画素相関演算の場合には、基準波形を構
成する画素のうち1つの画素についてのみ参照波形との
差を計算する。
【0035】基準波形及び参照波形をそれぞれB(i)
及びR(i)(iは画素番号)とし、基準波形を画素の
配列方向に関してm個分の画素に相当する長さ(シフト
量m)だけシフトさせたときのシフト量をmで表すと、
基準波形B(i)の画素番号kの画素に対応する一画素
相関値Sk (m)は、
【0036】
【数5】 Sk (m)=|B(k)−R(k+m)| …(5) と表される。本実施例の場合には、S1 (m)、S
11(m)、S21(m)及びS 31(m)を計算により求め
る。
【0037】図3(A)は、上から順番に、一画素相関
値S1 (m)、S11(m)、S21(m)及びS31(m)
を示す。横軸はシフト量mを表し、縦軸は相関値を表
す。設定シフト量が5.75であるため、各一画素相関
値は、シフト量mが5.75の近傍で極小値を持つ。ま
た、図2(B)に示すように、画素番号1の画素と画素
番号5の画素における基準波形の大きさがほぼ等しいた
め、S1 (m)はシフト量10の近傍でも極小値を持
つ。同様に、S21(m)も2つの極小値を持つ。このよ
うに、一画素相関値は複数の極小値を持つ場合があるた
め、1つの画素に関する一画素相関値のみから相関値の
最小値を与えるシフト量を得ることは困難である。
【0038】図1のステップs3において、演算対象画
素の一画素相関演算結果をシフト量ごとに加え合わせ、
合計の相関演算結果を得る。
【0039】図3(B)は、一画素相関演算値S
1 (m)、S11(m)、S21(m)及びS 31(m)をシ
フト量mごとに加え合わせて得られた合計相関値を示
す。図3(A)で説明したように、S1 (m)とS
21(m)は、シフト量10の近傍において極小値を持っ
ていたが、4つの一画素相関値を加え合わせると、シフ
ト量10の近傍の相関値は、S11(m)とS31(m)の
影響を受け、シフト量6の近傍の相関値よりも大きくな
る。
【0040】図1のステップs4において、合計相関演
算結果を基に、最小の相関値を与えるシフト量を求め
る。図3(B)に示すように、最小の相関値を与えるシ
フト量mを6と特定することができる。
【0041】本実施例では、基準波形B(i)を構成す
る画素のうち4つの画素についてのみ相関演算を行うた
め、全画素について相関演算を行う場合に比べて演算回
数を減らすことができる。
【0042】上記実施例では、演算対象画素として4つ
の画素を選択した場合を説明したが、演算対象画素数は
4に限らない。また、上記実施例では演算対象画素が等
間隔に分布するように演算対象画素を選択した場合を説
明したが、必ずしも等間隔にする必要はない。なお、有
意な演算回数低減効果を得るためには、演算対象画素の
個数を、基準波形を構成する全画素の1/3以下とする
ことが好ましい。
【0043】図4は、演算対象画素として画素番号8、
17、19及び29の画素を選択した場合を示す。図4
(A)は、各演算対象画素に関する一画素相関値を示
し、図4(B)は、これらの一画素相関値を加え合わせ
た合計相関値を示す。
【0044】図4の場合は、図2(B)に示す基準波形
がある程度の傾きを持ち、かつ直線に近い部分から演算
対象画素を選択している。このため、図4(A)に示す
ように、各一画素相関値は設定シフト量5.75の両側
で対称形に近い形状を有する。従って、図4(B)に示
す合計相関値も、設定シフト量5.75の両側で対称形
に近い形状を有する。
【0045】また、演算対象画素の近傍で基本波形があ
る程度の傾きを持っているため、図4(B)に示すよう
に相関値の最小値を与えるシフト量の近傍で相関値の傾
きが比較的大きくなる。このため、図3(B)の場合に
比べて最小値を与えるシフト量を特定しやすくなる。
【0046】従って、演算対象画素を選択する際には、
基準波形がある程度の大きさの傾きを持った領域内の画
素から選択することが好ましい。また、できるだけ直線
的に変化している領域内の画素から選択することが好ま
しい。
【0047】次に、図6に示す基準ラインセンサ132
Bと参照ラインセンサ132Rのうちいずれか一方にの
み異常光線が入射した場合の相関演算方法について説明
する。以下、一例として基準ラインセンサ132Bの画
素番号15の画素及びその近傍に異常光線が入射した場
合について説明する。
【0048】図5(A)及び(B)は、それぞれ参照ラ
インセンサ132Rにより得られた参照波形、及び基準
ラインセンサ132Bにより得られた基準波形を示す。
図5(B)に示す基準波形は、画素番号15の画素近傍
に、異常光線による大きなピークを有する。
【0049】図5(C)は、図5(A)及び(B)に示
す参照波形と基準波形との相関値の計算結果を示す。S
a (m)は、基準波形を構成する全画素に関して相関演
算を行って得られた相関値を示し、Sp (m)は、画素
番号5、6、27及び28の画素について行った一画素
相関値を加え合わせて得られた合計相関値を示す。
【0050】基準波形にのみ大きな異常ピークが存在
し、参照波形にはこれに対応するピークが存在しないた
め、相関値Sa (m)が小さくならず、その最小値が比
較的大きな値になる。これに対し、相関値Sp (m)
は、異常ピーク以外の部分から選ばれた演算対象画素に
関して相関演算を行っている。このため、異常ピークに
よる相関値の増大を防止することができ、設定シフト量
5.75の近傍に、異常ピークがない場合と同程度の小
さな最小値が現れる。
【0051】一般に、異常光線による異常ピークは、非
常に大きなコントラストを持つ。すなわち、異常光線に
対する波形は、非常に大きな傾きを持つ。従って、演算
対象画素を選択する際に、基準波形の傾きがある大きさ
以下となる部分から選択することにより、異常光線によ
る悪影響を回避することができる。
【0052】一方、図4で説明したように、相関値の最
小値を特定しやすくするために、基準波形がある程度の
傾きを持った部分の画素を演算対象画素とすることが好
ましい。従って、最小値の特定を容易にし、かつ異常光
線の影響を回避するためには、基準波形の傾きが、ある
下限値と上限値との間の値になるような画素を演算対象
画素とすることが好ましい。
【0053】基準波形の傾きを計算する際には、好まし
くは、相互に隣接する画素を避け、2画素ピッチ分もし
くは数画素ピッチ分離れた2つの画素の画像信号の大き
さの差を求める。各画素の受光素子には感度のばらつき
があるため、隣接する画素間の画像信号の大きさの差を
計算すると、感度ばらつきの影響が相対的に大きくな
る。2画素ピッチ分以上離れた2つの画素に基づいて基
準波形の傾きを計算することにより、受光素子の感度ば
らつきの影響を低減することができる。
【0054】図5では、図5(B)に示す基準波形に異
常ピークが現れ、図5(A)に示す参照波形には異常ピ
ークが現れていない場合について説明した。逆に、参照
波形にのみ異常ピークが現れている場合には、基準波形
の傾きに基づいて演算対象画素を選択しても、参照波形
の異常ピーク部分に対応する画素を選択してしまう場合
がある。この場合には、相関値の最小値が十分0に近い
値にならない。
【0055】相関値の最小値が十分0に近くない場合に
は、この最小値を与えるシフト量を仮シフト量とする。
演算対象画素の画素番号に仮シフト量を加えた画素番号
の画素における参照波形の傾きを計算する。この傾きに
より、異常ピーク部分の画素か否かを判断することがで
きる。演算対象画素から異常ピーク部分に対応する画素
を除き、残りの演算対象画素についてのみの相関値を求
める。この相関値に基づいて最小の相関値を与えるシフ
ト量を特定することにより、参照波形に現れた異常ピー
クの影響を除去することができる。
【0056】次に、上記実施例による測距方法を採り入
れたカメラシステムの制御方法について説明する。
【0057】図8(A)は、カメラシステムのブロック
図を示す。ラインセンサ10は、図6に示すラインセン
サ132B、132Rと同一のものである。図8(B)
は、カメラシステムの制御方法のフローチャートを示
す。
【0058】ステップu1において、ラインセンサ10
の出力信号が制御部20に取り込まれる。制御部20に
は、A/D変換回路及びメモリが備えられている。制御
部20は、ラインセンサ10の出力信号をA/D変換
し、デジタル画像情報をメモリに記憶する。
【0059】ステップu2において、制御部20がメモ
リに格納されたデジタル画像情報に基づき、図1に示す
方法を用いて最小の相関値を与えるシフト量を求める。
【0060】ステップu3において、制御部20が最小
の相関値を与えるシフト量に基づき、レンズ位置を算出
する。例えば、シフト量とレンズ位置との対応関係を表
す一覧表を予め記憶しておき、この一覧表をシフト量で
索引することにより、レンズ位置を算出する。
【0061】ステップu4において、制御部20がステ
ップu3で求められたレンズ位置に対応するモータ制御
信号をモータドライバ30に送出する。モータドライバ
30は、レンズ40に内蔵されたモータを駆動し、レン
ズを所望の位置に移動させる。このようにして、所望の
被写体に焦点を合わせることができる。
【0062】レンズ40がズームレンズであり、ズーム
位置によって焦点位置が変動する場合がある。この場合
には、レンズズーム位置検出部50がレンズ40の現在
のズーム位置を検出し、ズーム位置を制御部20に通知
する。制御部20は、ステップu3において、相関値を
最小にするシフト量とズーム位置からレンズ位置を算出
する。
【0063】このようにして、レンズ40の現在のズー
ム位置に対応してレンズ40を移動させることができ
る。
【0064】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2つのラインセンサからの出力信号波形の相関演算時の
演算回数を減らすことができる。また、相関演算を行う
べき演算対象画素の選択を適切に行うことにより、異常
光線による相関演算結果への悪影響を回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による測距方法で用いられる相
関演算方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】相関演算を行うべき基準波形と参照波形の一例
を示すグラフである。
【図3】図2に示す波形の4つの画素についての一画素
相関値を示すグラフ、及び4つの一画素相関値を加え合
わせた合計相関値を表すグラフである。
【図4】図2に示す波形の4つの画素についての一画素
相関値を示すグラフ、及び4つの一画素相関値を加え合
わせた合計相関値を表すグラフである。
【図5】相関演算を行うべき基準波形と参照波形の一例
を示すグラフ、及び実施例の方法で求めた相関値を従来
の方法で求めた相関値と比較して示すグラフである。
【図6】外光位相差型三角測距装置の概略図である。
【図7】図6に示す測距装置の2つのラインセンサによ
り得られた画像信号、及び2つの画像信号から得られた
相関値を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例による測距方法を用いたカメラ
のブロック図、及びカメラの焦点を合わせる方法を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
131B 基準レンズ 131R 参照レンズ 132B 基準ラインセンサ 132R 参照ラインセンサ 133 測距対象物 134B、134R 光線 135 レンズ面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素が一定のピッチで直線状に配
    置された第1のラインセンサに、測距対象物からの光線
    を第1のレンズを通して入射し、該第1のラインセンサ
    の各画素に対応する出力信号を得るとともに、複数の画
    素が一定のピッチで直線状に配置された第2のラインセ
    ンサに、前記測距対象物からの光線を前記第1のレンズ
    とは異なる光軸を有する第2のレンズを通して入射し、
    該第2のラインセンサの各画素に対応する出力信号を得
    る工程と、 前記第1のラインセンサを構成する画素から離散的に分
    布した複数個の演算対象画素を選択する工程と、 前記第1のラインセンサの出力信号波形を画素の配列方
    向に関してシフトさせ、シフト後の前記演算対象画素に
    対応する部分についてのみ、前記第2のラインセンサの
    出力信号波形との相関演算を行う工程と、 前記相関演算を行う工程で得られた相関値の最小値を与
    えるシフト量を求める工程と、 前記シフト量を求める工程で得られたシフト量に基づい
    て前記測距対象物までの距離を求める工程とを有する測
    距方法。
  2. 【請求項2】 前記演算対象画素を選択する工程が、前
    記第1のラインセンサから得られた出力信号波形の画素
    配列方向に関する傾きが、第1の基準値よりも大きくな
    る部分から、前記演算対象画素を選択する請求項1に記
    載の測距方法。
  3. 【請求項3】 前記演算対象画素を選択する工程が、前
    記第1のラインセンサから得られた出力信号波形の画素
    配列方向に関する傾きが、第2の基準値よりも小さくな
    る部分から、前記演算対象画素を選択する請求項1また
    は2に記載の測距方法。
  4. 【請求項4】 前記演算対象画素を選択する工程が、 前記第1のラインセンサの画素のうち少なくとも2画素
    ピッチ以上離れた2つの画素に対応する出力信号から出
    力信号波形の傾きを求める工程と、 前記傾きを求める工程で得られた傾きと前記第1の基準
    値とを比較し、比較結果に基づいて前記演算対象画素を
    選択する工程とを含む請求項2に記載の測距方法。
  5. 【請求項5】 前記相関演算を行う工程が、 前記演算対象画素の各々についてそれぞれ相関演算を行
    い、各演算対象画素ごとに相関値を求める工程と、 前記演算対象画素の各々に対応して求められた相関値
    を、シフト量ごとに足し合わせ、合計相関値を求める工
    程とを有し、 前記シフト量を求める工程が、前記合計相関値に基づい
    てシフト量を求める請求項1〜4のいずれかに記載の測
    距方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6701074B2 (en) 2001-12-07 2004-03-02 Fuji Photo Optical Co., Ltd. Distance measuring apparatus
JP2017076051A (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 キヤノン株式会社 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、プログラム
JP2017156764A (ja) * 2017-04-20 2017-09-07 株式会社ニコン 焦点検出装置および焦点調節装置

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