JPH1026527A - 測距の方法 - Google Patents

測距の方法

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Publication number
JPH1026527A
JPH1026527A JP18101896A JP18101896A JPH1026527A JP H1026527 A JPH1026527 A JP H1026527A JP 18101896 A JP18101896 A JP 18101896A JP 18101896 A JP18101896 A JP 18101896A JP H1026527 A JPH1026527 A JP H1026527A
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JP
Japan
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line sensor
shift amount
pixel
summed
reference line
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Withdrawn
Application number
JP18101896A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyotaka Sato
清隆 佐藤
Takashi Kubo
隆 久保
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズ成分の影響を軽減して高精度な測距を
可能とする測距方法を提供する。 【解決手段】 基準ラインセンサ及び参照ラインセンサ
に、測距対象物からの光線を入射し、基準出力信号と参
照出力信号を得る。基準ラインセンサの受光エリアを複
数の小エリアに分割し、複数の小エリアのうち2つ以上
の小エリアについて、小エリアに含まれる画素の基準出
力信号を小エリアごとに合算し、基準合算値を得る。小
エリアごとに、参照ラインセンサの受光エリア内の当該
小エリアに対応するエリアをその幅を保ったまま画素配
列方向にシフトし、各シフト量に対して、シフト後の小
エリアに含まれる画素の参照出力信号を合算し、参照合
算波形を得る。小エリアごとに、基準合算値を、参照合
算波形のシフト量座標に沿ってシフトし、シフト後の基
準合算値と参照合算波形との相関演算を行う。相関演算
結果に基づいて測距対象物までの距離を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測距方法に関し、
特に位相差検出三角測距方式を用いた測距方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、位相差検出型測距装置の光学系
を説明するための概略図である。この光学系は、基準レ
ンズ131B、参照レンズ131R、及び基準ラインセ
ンサ132B、及び参照ラインセンサ132Rを含んで
構成される。
【0003】レンズ131Bと131Rは、各々の中心
が共にレンズ平面135内に位置し、かつ各々の光軸が
共にレンズ平面135に対して垂直であり、光軸間の距
離がLBになるように配置されている。ラインセンサ1
32Bと132Rは、各々等間隔に配列した複数の画素
により構成され、レンズ平面135から距離fだけ離れ
た仮想平面と2つのレンズ131B及び131Rの各々
の光軸との交点を通る直線に沿って配置されている。ラ
インセンサ132B及び132Rは、それぞれレンズ1
31B及び131Rの光軸と交わる。
【0004】例えば、LB×fは、30〜100mm、
ラインセンサの画素数は48〜150、画素ピッチは2
0〜24μm程度である。
【0005】測距対象物133から発せられる光線13
4B及び134Rが、それぞれレンズ131B及び13
1Rを通って、ラインセンサ132B及び132Rに入
射する。基準ラインセンサ132B及び参照ラインセン
サ132R上に、測距対象物133の像が形成される。
【0006】測距対象物133がレンズ面135から無
限遠に位置すれば、基準ラインセンサ132B上に結像
される像と参照ラインセンサ132R上に結像される像
との間隔は、レンズ131Bと131Rとの光軸間の距
離である基線長LBに等しくなる。図に示すように測距
対象物133がレンズ面135から距離LOだけ離れて
いる場合には、基準ラインセンサ132B上の像と参照
ラインセンサ132R上の像との間隔は、基線長LBよ
りも長くなる。この像間隔の増分をxとする。
【0007】図に示すように、測距対象物133が基準
レンズ131Bの光軸上にあるとする。このとき、測距
対象物133、基準レンズ131Bの中心、及び参照レ
ンズ131Rの中心を頂点とする三角形は、参照レンズ
131Rの中心、光線134Rと参照ラインセンサ13
2Rとの交点、及び参照レンズ131Rの光軸と参照ラ
インセンサ132Rとの交点を頂点とする三角形と相似
の関係にある。従って、
【0008】
【数1】 LO/LB=f/x …(1) の関係が成り立つ。
【0009】従って、測定すべき距離LOは、
【0010】
【数2】 LO=LB・f/x …(2) と表される。
【0011】次に、図7を参照し、基準ラインセンサ1
32B上の像と参照ラインセンサ132R上の像との距
離xを求めるための相関演算について説明する。
【0012】図7(A)は、ラインセンサ上の像に対応
する画像信号波形を表す。参照ラインセンサ132Rの
画素数は、基準ラインセンサ132Bの画素数に比べて
同じかそれよりも多い。
【0013】基準ラインセンサ132B及び参照ライン
センサ132Rの画素数をそれぞれNB及びNR、基準
ラインセンサ132B及び参照ラインセンサ132Rの
図の左からi番目の画素の受光量をそれぞれB(i)及
びR(i)とする。基準ラインセンサ132Bの中心の
画素と参照ラインセンサ132Rの中心の画素との間の
距離(基準距離)をLRとする。基準ラインセンサ13
2Bにより得られた基準波形を、画素の配列方向に関し
て画素ピッチm個分の長さ(シフト量m)だけシフトし
たときの相関値S(m)は、
【0014】
【数3】 と表される。ここで、基準ラインセンサ132Bの中心
の画素が参照ラインセンサ132Rの中心の画素に一致
した時のシフト量mを0、参照波形に重ねた基準波形を
基準ライセンサ132Bから遠ざける向きにシフトする
場合をm>0と定義する。
【0015】図7(B)は、シフト量と相関値との関係
を示す。横軸はシフト量mを表し、縦軸は相関値S
(m)を表す。シフト量mを−6から+6まで変化さ
せ、各シフト量に対して式(3)の演算を行うことによ
り、図に示すような相関値S(−6)、S(−5)、・
・・、S(6)が得られる。
【0016】各シフト量mに対して相関値S(m)を計
算することにより、最小の相関値を与えるシフト量mが
求まる。最小の相関値を与えるシフト量をm0 とし、画
素ピッチをpとすると、基準ラインセンサ132B上の
像と参照ラインセンサ132R上の像との間の距離、す
なわち図6における距離LB+xは、
【0017】
【数4】 LB+x=LR+m0 p …(4) と表される。
【0018】式(2)と(4)から、測定対象物133
までの距離LOが求まる。また、相関値S(m)を基に
補間演算を行うことによって、最小の相関値を与えるシ
フト量m0 を、小数点以下の桁まで求めることができ
る。このように、補間演算を行うことにより、測距精度
を向上させることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】基準ラインセンサ及び
参照ラインセンサの各画素の光検出感度にはばらつきが
ある。各画素によって検出される受光量は、実際の受光
量に感度ばらつきに基づくノイズ成分が重畳された量に
なる。基準ラインセンサ及び参照ラインセンサにより検
出される受光量B(i)及びR(i)は、
【0020】
【数5】 B(i)=Br(i)+Bn(i) R(i)=Rr(i)+Rn(i) …(5) と表される。ここで、Br(i)、Rr(i)は、それ
ぞれ基準ラインセンサ132B及び参照ラインセンサ1
32Rの画素番号iの画素に照射される光強度、Bn
(i)、Rn(i)は、それぞれ基準ラインセンサ13
2B及び参照ラインセンサ132Rの画素番号iの画素
のノイズ成分である。式(5)を式(3)に代入する
と、
【0021】
【数6】 となる。相関値S(m)が大きな領域では、信号成分B
r(k)−Rr(k+m)がノイズ成分Bn(k)−R
n(k+m)に比べて十分大きい。従って、ノイズ成分
が正の場合は信号成分にノイズ成分が加算され、ノイズ
成分が負の場合は信号成分からノイズ成分が減算され
る。このため、k=1からNBまで累積すると、各画素
のノイズ成分が打ち消しあって、全体としてノイズ成分
による影響が軽減される。
【0022】これに対し、相関値S(m)が0に近い領
域では、信号成分Br(k)−Rr(k+m)がほぼ0
になるため、ノイズ成分が信号成分よりも大きくなる。
式(6)では、画素ごとに絶対値をとってその結果が累
積されるため、ノイズ成分が正であっても負であって
も、その絶対値がk=1からNBまで加算されることに
なる。このため、相関値S(m)が0に近い領域でノイ
ズ成分の影響が大きくなり、相関値S(m)の最小値の
特定が困難になる。
【0023】本発明の目的は、ノイズ成分の影響を軽減
して高精度な測距を可能とする測距方法を提供すること
である。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、複数の画素が一定のピッチで直線状に配置された基
準ラインセンサに、測距対象物からの光線を基準レンズ
を通して入射し、該基準ラインセンサの各画素に対応す
る基準出力信号を得るとともに、複数の画素が一定のピ
ッチで直線状に配置された参照ラインセンサに、前記測
距対象物からの光線を前記基準レンズとは異なる光軸を
有する参照レンズを通して入射し、該参照ラインセンサ
の各画素に対応する参照出力信号を得る工程と、前記基
準ラインセンサの受光エリアを、連続する複数の画素か
らなる複数の小エリアに分割し、複数の小エリアのうち
少なくとも2つ以上の小エリアについて、小エリアに含
まれる画素の基準出力信号を小エリアごとに合算し、基
準合算値を得る工程と、前記小エリアごとに、前記参照
ラインセンサの受光エリア内の当該小エリアに対応する
エリアをその幅を保ったまま画素配列方向にシフトし、
各シフト量に対して、シフト後のエリアに含まれる画素
の参照出力信号を合算し、シフト量に対する参照合算波
形を得る工程と、前記小エリアごとに、前記基準合算値
を、前記参照合算波形のシフト量座標に沿ってシフト
し、シフト後の基準合算値と前記参照合算波形との相関
演算を行い、相関演算結果から測距対象物までの距離に
対応するシフト量を得る工程と、測距対象物までの距離
に対応するシフト量から、測距対象物までの距離を計算
する工程とを有する測距方法が提供される。
【0025】ラインセンサの各画素には、通常、感度の
ばらつきがある。従って、基準出力信号及び参照出力信
号には、感度のばらつきによるノイズ成分が含まれる。
小エリア内の画素の出力信号を合算すると、ノイズ成分
も合算される。このノイズ成分は、正負ランダムに含ま
れているため、合算することにより打ち消し合う。この
ため、相関演算におけるノイズの影響を軽減することが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】図6は、本発明の第1の実施例に
よる測距方法で用いられる測距装置の概略を示す。この
測距装置の構成は既に説明したので、ここでは、説明を
省略する。
【0027】基準ラインセンサ132B及び参照ライン
センサ132Rの画素数が、それぞれ30個及び51個
である場合を例にとって説明する。基準ラインセンサ1
32Bの各画素には、参照ラインセンサ132Rとは反
対側の画素から順番に画素番号1、2、…30が付さ
れ、参照ラインセンサ132Rの各画素には、基準ライ
ンセンサ132B側の画素から順番に画素番号−1、
0、1、…49が付されている。
【0028】図2(A)は、参照ラインセンサ132R
の各画素に照射される光強度の一例を示し、図2(B)
は、基準ラインセンサ132Bの各画素に照射される光
強度の一例を示す。共に、横軸はラインセンサの画素番
号に対応し、縦軸は各画素に照射される光強度に対応す
る。図2(B)に示す光強度分布波形を、画素番号の大
きくなる向きに5.75画素ピッチ分シフトしたとき
に、図2(A)に示す光強度分布波形に重なるように、
シフト量が設定されている。
【0029】図2(C)は、参照ラインセンサ132R
が図2(A)に示す光強度分布の光を受光したときの画
像信号波形(参照波形)の一例を示し、図2(D)は、
基準ラインセンサ132Bが図2(B)に示す光強度分
布の光を受光したときの画像信号波形(基準波形)の一
例を示す。横軸はラインセンサの画素番号に対応し、縦
軸は各画素の出力信号の大きさに対応する。図2(C)
及び(D)に示す画像信号波形には、それぞれ図2
(A)及び(B)に示す光強度分布に画素の感度ばらつ
きによるノイズ成分が重畳されている。
【0030】以下、図2(C)及び(D)に示す参照波
形及び基準波形を例にとって、本発明の実施例を説明す
る。
【0031】図1は、実施例による測距方法のフローチ
ャートを示す。ステップs1において、図2(D)に示
す基準波形の極値を与える画素を抽出する。極値を与え
る画素の抽出は、例えば以下の方法により行う。
【0032】各画素ごとに、当該画素を中心とする5画
素分について基準波形の大きさを加え合わせる。5画素
分について加え合わせることにより、ランダムなノイズ
成分の影響を軽減し、なめらかな波形を得ることができ
る。このなめらかな波形について極値を与える画素を抽
出する。
【0033】または、各画素ごとに当該画素から2画素
ピッチ分離れた2つの画素について、基準波形の大きさ
の差分を計算する。この差分計算により得られた波形が
0を横切る点に対応する画素を極値を与える画素として
抽出する。
【0034】図2(D)に示す基準波形の場合には、極
値を与える画素として画素番号16の画素が抽出され
る。図2(D)に示す例では、極値を与える画素が1つ
のみであるが、基準波形が複数の極値を持つ場合には、
複数の画素が抽出される。極値を与える画素により、測
距エリア(基準ラインセンサの受光エリア)が複数の小
エリアに分割される。
【0035】ステップs2において、極値を与える画素
により画定された小エリアから、演算対象となる小エリ
アを選択する。本実施例では、図2(D)に示す画素番
号1〜16の範囲の小エリアE1と画素番号17〜30
の範囲の小エリアE2の両方を選択したと仮定して説明
を続ける。
【0036】なお、演算対象として選択する小エリアの
個数は、後述するように複数個とすることが好ましい。
図2(D)に示す例の場合は、小エリアの数が2個であ
るため、双方の小エリアを演算対象として選択したが、
小エリアの数が3個以上ある場合には、全部の小エリア
を選択する必要はない。
【0037】ステップs3に進み、ステップs2で演算
対象として選択された小エリア内の画素の出力信号を合
算し、基準合算値を得る。基準ラインセンサ132Bの
画素番号iの画素の出力信号の大きさをB(i)とする
と、画素番号fとgで両端を画定される小エリアEに対
応する基準合算値BAE は、
【0038】
【数7】 と表せる。本実施例の場合には、
【0039】
【数8】 を計算する。このようにして、基準合算値BAE1及びB
E2が得られる。
【0040】ステップs4に進み、演算対象となった小
エリアごとに、参照ラインセンサ132Rの受光エリア
内の当該小エリアに対応するエリアをその幅を一定にし
たまま画素の配列方向にシフトし、シフト後のエリア内
の画素の出力信号を合算し、参照合算値を得る。シフト
量を1画素ピッチずつ変化させて参照合算値を計算し、
シフト量に対して変動する参照合算値波形を得る。
【0041】参照ラインセンサ132Rの画素番号iの
画素の出力信号の大きさをR(i)とすると、画素番号
fとgで両端を画定された小エリアEに対応するエリア
をシフト量qだけシフトさせたときの参照合算値RAE
(q)は、
【0042】
【数9】 と表せる。本実施例の場合には、
【0043】
【数10】 を計算する。
【0044】図3(A)及び(B)は、それぞれ参照合
算値波形RAE1(q)及びRAE2(q)を示す。横軸は
シフト量qを表し、縦軸は参照合算値を表す。式(8)
に示す基準合算値BAE1及びBAE2は、それぞれシフト
量qが0の位置にのみ存在する基準合算値波形と考える
ことができる。図3(A)及び(B)のシフトqが0の
位置に、それぞれ基準合算値波形BAE1及びBAE2を示
す。
【0045】図2(C)に示す参照波形は、画素番号2
3の画素近傍に最大値を有し、その画素から離れるに従
って小さな凹凸を形成しながら徐々に減少している。こ
のため、図3(A)に示すように、小エリアE1に対応
する参照合算値は、シフト量qが0から大きくなるに従
って徐々に大きくなる。シフト後の小エリアE1が参照
ラインセンサ132Rの画素番号23の画素を含む複数
のシフト量qのいずれかにおいて、参照合算値が最大値
を示し、シフト量qをさらに増加させると、参照合算値
が徐々に減少する。
【0046】小エリアE2は、シフト量qが0のときに
既に参照ラインセンサ132Rの画素番号23の画素を
含んでいる。このため、図3(B)に示すように小エリ
アE2に対応する参照合算値は、シフト量0の近傍で最
大値を示し、シフト量qを増加させるに従って徐々に減
少する。
【0047】参照合算値波形は、式(9)に示すよう
に、参照波形の大きさR(i)を、絶対値をとらずにそ
のまま累積して得られる。参照波形にノイズ成分が重畳
されている場合には、ランダムなノイズ成分も累積され
る。このため、ノイズ成分同士が打ち消し合い、参照合
算値波形は、図3(A)及び(B)に示すように滑らか
な形状になる。
【0048】ステップr5に進み、各小エリアごとに、
当該小エリアに対応する基準合算値波形と参照合算値波
形との相関演算を行い、小エリアごとの相関値を求め
る。基準合算値波形を図3(A)もしくは(B)に示す
横軸(シフト量座標)に沿ってシフト量mだけシフトし
たときの小エリアEに対応する相関値SE (m)は、
【0049】
【数11】 SE (m)=|BAE −RAE (m)| …(11) と表される。
【0050】図4(A)は、小エリアE1に対応する相
関値SE1(m)を表し、図4(B)は、小エリアE2に
対応する相関値SE2(m)を表す。相関値SE1(m)
は、シフト量mが6及び18の近傍で、共に0に近い極
小値を示し、相関値SE2(m)は、シフト量mが6の近
傍でのみ極小値を示す。
【0051】図1のステップs6に進み、小エリアごと
の相関値を合成する。ここで、合成するとは、相関値を
シフト量mごとに足し合わせることをいう。図4(C)
は、相関値SE1(m)とSE2(m)とを合成した相関値
E1(m)+SE2(m)を示す。2つの相関値を合成し
て得られた合成相関値は、0に近い唯一の極小値を持
つ。
【0052】ステップs7に進み、合成相関値の最小値
を与えるシフト量mを求める。図4(A)に示すよう
に、1つの小エリアのみに基づく相関値は、測距対象物
までの距離に対応するシフト量mの位置のみならず、そ
の他の位置にも0に近い極小値を持つ場合がある。小エ
リアごとの相関値を合成すると、測距対象物までの距離
に対応するシフト量以外の位置に現れていた極小値は、
他の小エリアの相関値と合成され大きくなる。このた
め、測距対象物に対応するシフト量の位置にのみ、0に
近い極小値が残る。このように、複数の小エリアに対応
する相関値を合成することにより、相関値の最小値の特
定が容易になる。
【0053】合成相関値の最小値は、例えば直線近似3
点補間により求められる。図4(C)に示す相関値に基
づいて直線近似3点補間により求められるシフト量m0
は、
【0054】
【数12】 m0 =5+2(a+b)/(SE (5)+SE (7)) a=|SE (5)−SE (6)| b=|SE (7)−SE (6)| …(12) と表される。
【0055】式(12)からm0 が求まると、式(2)
と(4)から測距対象物までの距離LOを求めることが
できる。
【0056】図5(A)は、図2(A)及び(B)のノ
イズ成分のない波形に基づき、図2(A)の基準波形の
全エリアについて相関演算行った結果を示し、図5
(B)は、図2(C)及び(D)のノイズ成分を含んだ
波形に基づき、同様の相関演算を行った結果を示す。横
軸は基準波形のシフト量に対応し、縦軸は相関値を表
す。
【0057】図5(A)と(B)を比較すると、相関値
の最小値を与えるシフト量の近傍において、ノイズを含
む場合には、相関値が0から持ち上がった形状を有する
ことがわかる。このように、最小値が0から持ち上がる
と、補間演算によって最小値を与えるシフト量を精度良
く求めることが困難になる。
【0058】これに対し、実施例による方法で得られた
図4(C)に示す相関値は、最小値近傍において、図5
(A)に示すノイズのない場合の相関値に近い形状を有
する。これは、図1のステップs3及びs4において、
基準合算値及び参照合算値を計算するときに、画素の感
度ばらつきによるノイズ成分が画素間で打ち消し合うこ
とによる。本実施例によると、ノイズの影響を軽減し、
高精度の測距を行うことが可能になる。
【0059】上記実施例では、図1のステップs1にお
いて基準波形の極値を与える画素を抽出したが、必ずし
も極値を与える画素である必要はなく、任意に抽出して
もよい。ただし、以下の理由から極値を与える画素若し
くはその近傍の画素を抽出することが好ましい。
【0060】ステップs1で、極値を与える画素を抽出
すると、ステップs2で分割して形成される小エリアの
両端が、基準波形の極小値を与える画素と極大値を与え
る画素により画定される。このため、小エリアを負の向
きにシフトしたときと正の向きにシフトしたときの参照
合算値の変化の向きが相互に逆になる。また、その変化
率も比較的大きくなる。
【0061】参照合算値の変化率が大きくなるため、図
4(A)及び(B)に示す相関値が、最小値近傍で比較
的鋭い極値を示す。また、最小値を示すシフト量の両側
で対称に近い形状になる。このため、補間演算の精度を
向上させることが可能になる。
【0062】次に、上記実施例による測距方法を採り入
れたカメラシステムの制御方法について説明する。
【0063】図8(A)は、カメラシステムのブロック
図を示す。ラインセンサ10は、図6に示すラインセン
サ132B、132Rと同一のものである。図8(B)
は、カメラシステムの制御方法のフローチャートを示
す。
【0064】ステップu1において、ラインセンサ10
の出力信号が制御部20に取り込まれる。制御部20に
は、A/D変換回路及びメモリが備えられている。制御
部20は、ラインセンサ10の出力信号をA/D変換
し、デジタル画像情報をメモリに記憶する。
【0065】ステップu2において、制御部20がメモ
リに格納されたデジタル画像情報に基づき、図1に示す
方法を用いて最小の相関値を与えるシフト量を求める。
【0066】ステップu3において、制御部20が最小
の相関値を与えるシフト量に基づき、レンズ位置を算出
する。例えば、シフト量とレンズ位置との対応関係を表
す一覧表を予め記憶しておき、この一覧表をシフト量で
索引することにより、レンズ位置を算出する。
【0067】ステップu4において、制御部20がステ
ップu3で求められたレンズ位置に対応するモータ制御
信号をモータドライバ30に送出する。モータドライバ
30は、レンズ40に内蔵されたモータを駆動し、レン
ズを所望の位置に移動させる。このようにして、所望の
被写体に焦点を合わせることができる。
【0068】レンズ40がズームレンズであり、ズーム
位置によって焦点位置が変動する場合がある。この場合
には、レンズズーム位置検出部50がレンズ40の現在
のズーム位置を検出し、ズーム位置を制御部20に通知
する。制御部20は、ステップu3において、相関値を
最小にするシフト量とズーム位置からレンズ位置を算出
する。
【0069】このようにして、レンズ40の現在のズー
ム位置に対応してレンズ40を移動させることができ
る。
【0070】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測距エリアを複数の小エリアに分割し、小エリアごとに
画素の出力信号を合算する。このとき、画素の感度ばら
つき等によるノイズ成分が画素間で打ち消し合う。計算
された合算値に基づいて相関演算を行うことにより、相
関演算におけるノイズの影響を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による測距方法のフローチャー
トである。
【図2】図2(A)及び(B)は、それぞれ基準ライン
センサ及び参照ラインセンサに照射される光強度分布を
示すグラフであり。図2(C)及び(D)は、それぞれ
基準ラインセンサ及び参照ラインセンサの出力信号波形
を示すグラフである。
【図3】ラインセンサの出力が図2(C)及び(D)に
示す参照波形及び基準波形である場合に、小エリア内の
画素の出力信号の合算値を示すグラフである。
【図4】図3に示す合算値波形の相関値を示すグラフで
ある。
【図5】図2(A)と(B)に示す波形の相関値、及び
図2(C)と(D)に示す波形の相関値を示すグラフで
ある。
【図6】外光位相差型三角測距装置の概略図である。
【図7】図6に示す測距装置の2つのラインセンサによ
り得られた画像信号、及び2つの画像信号から得られた
相関値を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例による測距方法を用いたカメラ
のブロック図、及びカメラの焦点を合わせる方法を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
131B 基準レンズ 131R 参照レンズ 132B 基準ラインセンサ 132R 参照ラインセンサ 133 測距対象物 134B、134R 光線 135 レンズ面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素が一定のピッチで直線状に配
    置された基準ラインセンサに、測距対象物からの光線を
    基準レンズを通して入射し、該基準ラインセンサの各画
    素に対応する基準出力信号を得るとともに、複数の画素
    が一定のピッチで直線状に配置された参照ラインセンサ
    に、前記測距対象物からの光線を前記基準レンズとは異
    なる光軸を有する参照レンズを通して入射し、該参照ラ
    インセンサの各画素に対応する参照出力信号を得る工程
    と、 前記基準ラインセンサの受光エリアを、連続する複数の
    画素からなる複数の小エリアに分割し、複数の小エリア
    のうち少なくとも2つ以上の小エリアについて、小エリ
    アに含まれる画素の基準出力信号を小エリアごとに合算
    し、基準合算値を得る工程と、 前記小エリアごとに、前記参照ラインセンサの受光エリ
    ア内の当該小エリアに対応するエリアをその幅を保った
    まま画素配列方向にシフトし、各シフト量に対して、シ
    フト後のエリアに含まれる画素の参照出力信号を合算
    し、シフト量に対する参照合算波形を得る工程と、 前記小エリアごとに、前記基準合算値を、前記参照合算
    波形のシフト量座標に沿ってシフトし、シフト後の基準
    合算値と前記参照合算波形との相関演算を行い、相関演
    算結果から測距対象物までの距離に対応するシフト量を
    得る工程と、 測距対象物までの距離に対応するシフト量から、測距対
    象物までの距離を計算する工程とを有する測距方法。
  2. 【請求項2】 前記基準合算値を得る工程において、前
    記基準出力信号の極値を与える画素により、前記基準ラ
    インセンサの受光エリアを小エリアに分割する請求項1
    に記載の測距方法。
  3. 【請求項3】 前記測距対象物までの距離に対応するシ
    フト量を得る工程が、 前記小エリアごとに得られた相関演算結果を、シフト量
    ごとに足し合わせて合成相関値を得る工程と、 前記合成相関値に基づいて、相関値を最小にするシフト
    量を求める工程とを含む請求項1または2に記載の測距
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011138278A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Mitsubishi Electric Corp 近接検知装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011138278A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Mitsubishi Electric Corp 近接検知装置

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