JPH10265111A - 写真感光材料搬送用ローラー及びその製造方法 - Google Patents
写真感光材料搬送用ローラー及びその製造方法Info
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- JPH10265111A JPH10265111A JP9069789A JP6978997A JPH10265111A JP H10265111 A JPH10265111 A JP H10265111A JP 9069789 A JP9069789 A JP 9069789A JP 6978997 A JP6978997 A JP 6978997A JP H10265111 A JPH10265111 A JP H10265111A
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- JP
- Japan
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- roller
- photographic
- photographic film
- reinforcing layer
- film sheet
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- Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造性および写真感光材料の写真性を損なう
ことなく、耐摩耗性に優れた写真感光材料搬送用ローラ
ーを提供する。 【解決手段】 ローラー３０は、金属製の棒材に研削加
工を施して作製されたローラー本体３１の表面に、セラ
ミックス，サーメットのいずれかの硬質物質を溶射して
硬度補強層３２を形成して構成される。溶射法によれば
複雑な形状をした部位にも硬質物質の皮膜層を形成する
ことができ、その耐摩耗性を向上することができる。ロ
ーラー本体３１の作製材料として、研削加工が可能な軟
質の金属を用いることができるので、複雑な形状をした
部位の加工も容易に行える。なお、硬度補強層３２の表
面に研磨処理を施し、写真フイルムシート１１と接触す
る支持部３３ｂ，３３ｃの外周面を平滑化すれば、ロー
ラー３０と写真フイルムシート１１との間の滑性が向上
し、ローラー３０の摩耗がさらに抑えられる。
ことなく、耐摩耗性に優れた写真感光材料搬送用ローラ
ーを提供する。 【解決手段】 ローラー３０は、金属製の棒材に研削加
工を施して作製されたローラー本体３１の表面に、セラ
ミックス，サーメットのいずれかの硬質物質を溶射して
硬度補強層３２を形成して構成される。溶射法によれば
複雑な形状をした部位にも硬質物質の皮膜層を形成する
ことができ、その耐摩耗性を向上することができる。ロ
ーラー本体３１の作製材料として、研削加工が可能な軟
質の金属を用いることができるので、複雑な形状をした
部位の加工も容易に行える。なお、硬度補強層３２の表
面に研磨処理を施し、写真フイルムシート１１と接触す
る支持部３３ｂ，３３ｃの外周面を平滑化すれば、ロー
ラー３０と写真フイルムシート１１との間の滑性が向上
し、ローラー３０の摩耗がさらに抑えられる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺な写真感光材
料を搬送するためのローラー及びその製造方法に関する
ものである。
料を搬送するためのローラー及びその製造方法に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】写真感光材料は、写真乳剤を支持体に塗
布または蒸着などの方法によって成膜したもので、用い
る支持体の種類によって、写真フイルム，乾板，印画紙
等に分類される。写真フイルムは、支持体として樹脂フ
イルムを用いたもので、８ｍｍから１０００ｍｍに至る
各種サイズのロールフイルムや、４cm×５cm，キャビ
ネ，Ｂ５，Ａ４，Ｂ４，Ａ３，四つ切等の各種サイズ，
各種類のシートフイルムがある。一般撮影用としては、
パトローネ本体の内部にスプールを回動自在に設け、こ
のスプールに帯状の写真フイルムの末端を固定して巻き
付けた写真フイルムパトローネが最も広く利用されてい
る。
布または蒸着などの方法によって成膜したもので、用い
る支持体の種類によって、写真フイルム，乾板，印画紙
等に分類される。写真フイルムは、支持体として樹脂フ
イルムを用いたもので、８ｍｍから１０００ｍｍに至る
各種サイズのロールフイルムや、４cm×５cm，キャビ
ネ，Ｂ５，Ａ４，Ｂ４，Ａ３，四つ切等の各種サイズ，
各種類のシートフイルムがある。一般撮影用としては、
パトローネ本体の内部にスプールを回動自在に設け、こ
のスプールに帯状の写真フイルムの末端を固定して巻き
付けた写真フイルムパトローネが最も広く利用されてい
る。
【０００３】図２は、写真フイルムパトローネに用いら
れる写真フイルムの製造装置を示すものである。写真フ
イルム製造装置１０は、フイルム供給部１２，穿孔装置
１３，サイドプリント部１４，切断装置１５から構成さ
れている。樹脂フイルムからなる支持体の一方の面に写
真乳剤を塗布して写真感光層を形成し、所定の幅に裁断
された長尺な写真フイルムシート１１は、写真乳剤の塗
布面を内面側にしてリール１６に巻き付けられてフイル
ム供給部１２に位置決めされる。写真フイルムシート１
１はまず穿孔装置１３に送られ、ここで一方の側縁部に
パーフォレーションが開設される。次に、写真フイルム
シート１１はサイドプリント部１４に送られる。サイド
プリント部１４には、例えば微小なＬＥＤが複数個配列
されてなるプリントヘッド１７が設けられており、この
前面を一定速度で写真フイルムシート１１が通過する間
に、写真フイルムシート１１の両側縁部にフイルムメー
カー名，フイルム枚数，品種名，乳剤番号等を表す情報
記号が潜像として光学的に記録される。この後、写真フ
イルムシート１１は切断装置１５に送られ、ここでカッ
ター１８によって所定の長さおよび形状に切断されて写
真フイルム１９になる。そして、写真フイルム１９は写
真フイルムパトローネの組み立て工程に移送され、パト
ローネ本体内に巻き込まれる。
れる写真フイルムの製造装置を示すものである。写真フ
イルム製造装置１０は、フイルム供給部１２，穿孔装置
１３，サイドプリント部１４，切断装置１５から構成さ
れている。樹脂フイルムからなる支持体の一方の面に写
真乳剤を塗布して写真感光層を形成し、所定の幅に裁断
された長尺な写真フイルムシート１１は、写真乳剤の塗
布面を内面側にしてリール１６に巻き付けられてフイル
ム供給部１２に位置決めされる。写真フイルムシート１
１はまず穿孔装置１３に送られ、ここで一方の側縁部に
パーフォレーションが開設される。次に、写真フイルム
シート１１はサイドプリント部１４に送られる。サイド
プリント部１４には、例えば微小なＬＥＤが複数個配列
されてなるプリントヘッド１７が設けられており、この
前面を一定速度で写真フイルムシート１１が通過する間
に、写真フイルムシート１１の両側縁部にフイルムメー
カー名，フイルム枚数，品種名，乳剤番号等を表す情報
記号が潜像として光学的に記録される。この後、写真フ
イルムシート１１は切断装置１５に送られ、ここでカッ
ター１８によって所定の長さおよび形状に切断されて写
真フイルム１９になる。そして、写真フイルム１９は写
真フイルムパトローネの組み立て工程に移送され、パト
ローネ本体内に巻き込まれる。
【０００４】このような写真フイルム製造装置１０内に
は、写真フイルムシート１１を搬送するための多数のロ
ーラー２０が設けられている。図３および図４に示すよ
うに、ローラー２０は、軸部２３の両端部に一対のフラ
ンジ２４ａ，２４ｂを一体に設けた構成となっている。
一対のフランジ２４ａ，２４ｂは、帯状をした写真フイ
ルムシート１１の幅方向への移動を規制するためのもの
で、写真フイルムシート１１の両側縁をフランジ２４
ａ，２４ｂによって挟持することで、写真フイルムシー
ト１１の搬送を安定して行えるようになり、穿孔装置１
３およびサイドプリント部１４での写真フイルムシート
１１への穿孔位置および潜像記録位置を常に一定に保つ
ことができる。また、軸部２３は中央部２３ａの太さが
細く形成され、この中央部２３ａに比して太く形成され
た支持部２３ｂ，２３ｃで写真フイルムシート１１の両
側縁部を支持するようになっている。これにより、ロー
ラー２０と写真フイルムシート１１との接触面積が小さ
くなり、写真フイルムシート１１のフイルム面に損傷を
与える危険性が抑えられる。
は、写真フイルムシート１１を搬送するための多数のロ
ーラー２０が設けられている。図３および図４に示すよ
うに、ローラー２０は、軸部２３の両端部に一対のフラ
ンジ２４ａ，２４ｂを一体に設けた構成となっている。
一対のフランジ２４ａ，２４ｂは、帯状をした写真フイ
ルムシート１１の幅方向への移動を規制するためのもの
で、写真フイルムシート１１の両側縁をフランジ２４
ａ，２４ｂによって挟持することで、写真フイルムシー
ト１１の搬送を安定して行えるようになり、穿孔装置１
３およびサイドプリント部１４での写真フイルムシート
１１への穿孔位置および潜像記録位置を常に一定に保つ
ことができる。また、軸部２３は中央部２３ａの太さが
細く形成され、この中央部２３ａに比して太く形成され
た支持部２３ｂ，２３ｃで写真フイルムシート１１の両
側縁部を支持するようになっている。これにより、ロー
ラー２０と写真フイルムシート１１との接触面積が小さ
くなり、写真フイルムシート１１のフイルム面に損傷を
与える危険性が抑えられる。
【０００５】上記の写真フイルム製造装置１０や、プリ
ンター，現像機等の写真フイルムの各種処理装置で用い
られる搬送用ローラーは、一般に、搬送中の写真フイル
ムシートや写真フイルムに損傷を与えることを確実に防
止するために、ステンレススチール製の棒材に研削加工
を施して作製されるか、あるいは金属製のローラー本体
の表面にハードクロムメッキを施して構成され、さらに
研磨仕上げを施して写真フイルムシートや写真フイルム
との接触面が平滑化されている。
ンター，現像機等の写真フイルムの各種処理装置で用い
られる搬送用ローラーは、一般に、搬送中の写真フイル
ムシートや写真フイルムに損傷を与えることを確実に防
止するために、ステンレススチール製の棒材に研削加工
を施して作製されるか、あるいは金属製のローラー本体
の表面にハードクロムメッキを施して構成され、さらに
研磨仕上げを施して写真フイルムシートや写真フイルム
との接触面が平滑化されている。
【０００６】ところで、写真乳剤の塗布面とは異なる面
に磁気材料を塗布して磁気記録層を形成し、この磁気記
録層に磁気情報を記録できるようにした写真フイルムが
知られている。このような写真フイルムで用いる磁気材
料中には、一般に、磁気ヘッドの汚れを落とすための研
磨剤が含まれている。このため、磁気記録層を備える写
真フイルムシートや写真フイルムを搬送するローラー
は、磁気記録層中の研磨剤によって表面が削られて変形
してしまい、写真フイルムシートや写真フイルムに圧力
カブリやスリ傷等が生じるという問題が発生している。
また、ローラーの耐用寿命が短くなるために、頻繁に新
しいものと交換しなくてはならない。
に磁気材料を塗布して磁気記録層を形成し、この磁気記
録層に磁気情報を記録できるようにした写真フイルムが
知られている。このような写真フイルムで用いる磁気材
料中には、一般に、磁気ヘッドの汚れを落とすための研
磨剤が含まれている。このため、磁気記録層を備える写
真フイルムシートや写真フイルムを搬送するローラー
は、磁気記録層中の研磨剤によって表面が削られて変形
してしまい、写真フイルムシートや写真フイルムに圧力
カブリやスリ傷等が生じるという問題が発生している。
また、ローラーの耐用寿命が短くなるために、頻繁に新
しいものと交換しなくてはならない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、例えば特開平８−２６２６８０号公報に
は、ローラーの作製材料として、酸化ジルコニウム中に
３〜５モル％のイットリアを含有するイットリア合金化
正方晶ジルコニア多結晶等のセラミックスを用いる方法
が記載されている。セラミックスは、従来より用いてい
るステンレススチールやハードクロムメッキに比較して
硬度が高く、耐摩耗性に優れている。ところが、セラミ
ックスは硬質であるために複雑な形状をした部位の研削
加工が難しく、太さを変化させた軸部２３の両端部に一
対のフランジ２４ａ，２４ｂを一体に設けるローラー２
０のように、複雑な形状をしたものの作製材料には不向
きである。また、イットリアで安定化したジルコニアは
静電気を帯電しやすく、このため写真フイルムシートに
カブリが生じて写真性を損なう原因となる。
するために、例えば特開平８−２６２６８０号公報に
は、ローラーの作製材料として、酸化ジルコニウム中に
３〜５モル％のイットリアを含有するイットリア合金化
正方晶ジルコニア多結晶等のセラミックスを用いる方法
が記載されている。セラミックスは、従来より用いてい
るステンレススチールやハードクロムメッキに比較して
硬度が高く、耐摩耗性に優れている。ところが、セラミ
ックスは硬質であるために複雑な形状をした部位の研削
加工が難しく、太さを変化させた軸部２３の両端部に一
対のフランジ２４ａ，２４ｂを一体に設けるローラー２
０のように、複雑な形状をしたものの作製材料には不向
きである。また、イットリアで安定化したジルコニアは
静電気を帯電しやすく、このため写真フイルムシートに
カブリが生じて写真性を損なう原因となる。
【０００８】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
ので、製造性および写真感光材料の写真性を損なうこと
なく、耐摩耗性に優れた写真感光材料搬送用ローラーを
提供することを目的とする。
ので、製造性および写真感光材料の写真性を損なうこと
なく、耐摩耗性に優れた写真感光材料搬送用ローラーを
提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の写真感光材料搬送用ローラーは、金属製の
ローラー本体の表面にセラミックス，サーメットのいず
れかの硬質物質を溶射してなる硬度補強層を設けるもの
である。なお、硬度補強層の写真感光材料との接触面を
平滑に研磨するのがよい。
に、本発明の写真感光材料搬送用ローラーは、金属製の
ローラー本体の表面にセラミックス，サーメットのいず
れかの硬質物質を溶射してなる硬度補強層を設けるもの
である。なお、硬度補強層の写真感光材料との接触面を
平滑に研磨するのがよい。
【００１０】また、本発明の写真感光材料搬送用ローラ
ーの製造方法は、金属製の棒材に研削加工を施してロー
ラー本体を作製し、この後、ローラー本体の表面にセラ
ミックス，サーメットのいずれかの硬質物質を溶射して
硬度補強層を形成するものである。また、硬度補強層の
表面に研磨処理を施し、少なくとも写真感光材料との接
触面を平滑化するのがよい。
ーの製造方法は、金属製の棒材に研削加工を施してロー
ラー本体を作製し、この後、ローラー本体の表面にセラ
ミックス，サーメットのいずれかの硬質物質を溶射して
硬度補強層を形成するものである。また、硬度補強層の
表面に研磨処理を施し、少なくとも写真感光材料との接
触面を平滑化するのがよい。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の写真感光材料搬
送用ローラーの構成を示すものであり、例えば図２に示
した写真フイルム製造装置１０内で長尺な写真フイルム
シート１１の搬送用として用いられる。ローラー３０
は、金属製のローラー本体３１の表面に硬質物質からな
る硬度補強層３２を形成した構成となっている。ローラ
ー本体３１の軸部３３には、両端部に一対のフランジ３
４ａ，３４ｂが一体に設けられており、写真フイルムシ
ート１１の幅方向への移動を規制している。軸部３３
は、中央部３３ａの太さが細く形成され、この中央部３
３ａに比べて太く形成された支持部３３ｂ，３３ｃで長
尺な写真フイルムシート１１の両側縁部を支持するよう
になっている。
送用ローラーの構成を示すものであり、例えば図２に示
した写真フイルム製造装置１０内で長尺な写真フイルム
シート１１の搬送用として用いられる。ローラー３０
は、金属製のローラー本体３１の表面に硬質物質からな
る硬度補強層３２を形成した構成となっている。ローラ
ー本体３１の軸部３３には、両端部に一対のフランジ３
４ａ，３４ｂが一体に設けられており、写真フイルムシ
ート１１の幅方向への移動を規制している。軸部３３
は、中央部３３ａの太さが細く形成され、この中央部３
３ａに比べて太く形成された支持部３３ｂ，３３ｃで長
尺な写真フイルムシート１１の両側縁部を支持するよう
になっている。
【００１２】ローラー本体３１は、ステンレススチール
製の棒材に研削加工を施して作製される。また硬度補強
層３２は、セラミックス，サーメットのいずれかの硬質
物質をローラー本体３１の表面に溶射することで形成さ
れ、写真フイルムシート１１と接触する部位に形成され
る。硬度補強層３２を形成するための溶射材料として
は、酸化アルミニウム（アルミナ），酸化チタン（チタ
ニア），酸化クロム，酸化アルミニウムと酸化チタンの
混合物，酸化クロムと酸化チタンの混合物，タングステ
ンカーバイド等を用いるのがよい。
製の棒材に研削加工を施して作製される。また硬度補強
層３２は、セラミックス，サーメットのいずれかの硬質
物質をローラー本体３１の表面に溶射することで形成さ
れ、写真フイルムシート１１と接触する部位に形成され
る。硬度補強層３２を形成するための溶射材料として
は、酸化アルミニウム（アルミナ），酸化チタン（チタ
ニア），酸化クロム，酸化アルミニウムと酸化チタンの
混合物，酸化クロムと酸化チタンの混合物，タングステ
ンカーバイド等を用いるのがよい。
【００１３】なお、ローラー本体３１の作製材料はステ
ンレススチールに限られるものではなく、複雑な形状を
した部位に対しても研削加工が可能な硬度のものであれ
ばいかなるものを用いてもよく、物理強度確保の観点か
ら軟質の金属を用いるのが好ましい。
ンレススチールに限られるものではなく、複雑な形状を
した部位に対しても研削加工が可能な硬度のものであれ
ばいかなるものを用いてもよく、物理強度確保の観点か
ら軟質の金属を用いるのが好ましい。
【００１４】また、硬度補強層３２の表面に研磨処理を
施し、少なくとも写真フイルムシート１１のシート面と
接触する支持部３３ｂ，３３ｃの外周面を平滑化すれ
ば、ローラー３０と写真フイルムシート１１との間の滑
性が向上し、ローラー３０の摩耗をさらに抑えることが
できる。これにより、写真フイルムシート１１の写真性
を損なう圧力カブリやすり傷等の発生をより確実に防止
できる。
施し、少なくとも写真フイルムシート１１のシート面と
接触する支持部３３ｂ，３３ｃの外周面を平滑化すれ
ば、ローラー３０と写真フイルムシート１１との間の滑
性が向上し、ローラー３０の摩耗をさらに抑えることが
できる。これにより、写真フイルムシート１１の写真性
を損なう圧力カブリやすり傷等の発生をより確実に防止
できる。
【００１５】
【実施例】硬度補強層を形成する硬質物質の種類が異な
る５種のローラーサンプル品Ａ〜Ｅを作製するととも
に、サンプル品Ａ〜Ｅのそれぞれについて耐摩耗性の評
価を行った。なお、サンプル品Ａ〜Ｅはいずれも、直径
１６ｍｍ，長さ５０ｍｍのステンレススチール製の丸棒
に研削加工を施してローラー本体を作製し、プラズマ溶
射法により各種硬質物質を溶射して硬度補強層を形成し
た。また、耐摩耗性の評価は、各サンプル品Ａ〜Ｅを写
真フイルム製造装置内に組み込んで写真フイルムシート
を一定長搬送させた後、各サンプル品Ａ〜Ｅの表面の摩
耗量を計測することで行った。また比較のために、表面
にハードクロムメッキを施した従来サンプル品ｆを作製
し、同様にして表面の摩耗量を計測した。
る５種のローラーサンプル品Ａ〜Ｅを作製するととも
に、サンプル品Ａ〜Ｅのそれぞれについて耐摩耗性の評
価を行った。なお、サンプル品Ａ〜Ｅはいずれも、直径
１６ｍｍ，長さ５０ｍｍのステンレススチール製の丸棒
に研削加工を施してローラー本体を作製し、プラズマ溶
射法により各種硬質物質を溶射して硬度補強層を形成し
た。また、耐摩耗性の評価は、各サンプル品Ａ〜Ｅを写
真フイルム製造装置内に組み込んで写真フイルムシート
を一定長搬送させた後、各サンプル品Ａ〜Ｅの表面の摩
耗量を計測することで行った。また比較のために、表面
にハードクロムメッキを施した従来サンプル品ｆを作製
し、同様にして表面の摩耗量を計測した。
【００１６】各ローラーサンプル品Ａ〜Ｅの硬度補強層
の形成に用いた硬質物質は次の通りである。 サンプル品Ａ： 酸化アルミニウム（アルミナ） サンプル品Ｂ： 酸化アルミニウム＋酸化チタン（アル
ミナチタニア） サンプル品Ｃ： 酸化クロム サンプル品Ｄ： タングステンカーバイド＋コバルト サンプル品Ｅ： タングステンカーバイド＋ニクロム
の形成に用いた硬質物質は次の通りである。 サンプル品Ａ： 酸化アルミニウム（アルミナ） サンプル品Ｂ： 酸化アルミニウム＋酸化チタン（アル
ミナチタニア） サンプル品Ｃ： 酸化クロム サンプル品Ｄ： タングステンカーバイド＋コバルト サンプル品Ｅ： タングステンカーバイド＋ニクロム
【００１７】評価の結果、５種のローラーサンプル品Ａ
〜Ｅはいずれも、写真フイルムシートの搬送による表面
の摩耗量が従来サンプル品ｆの１／６以下であった。こ
れにより、本発明を実施したローラーは、従来品に比較
して耐摩耗性に優れ、その耐用寿命が６倍以上であるこ
とが確認された。
〜Ｅはいずれも、写真フイルムシートの搬送による表面
の摩耗量が従来サンプル品ｆの１／６以下であった。こ
れにより、本発明を実施したローラーは、従来品に比較
して耐摩耗性に優れ、その耐用寿命が６倍以上であるこ
とが確認された。
【００１８】
【発明の効果】以上のように本発明の写真感光材料搬送
用ローラーによれば、その表面にセラミックス，サーメ
ットのいずれかの硬質物質を溶射して硬度補強層を形成
するので、表面の耐摩耗性が向上し、写真感光材料中の
研磨剤による摩耗量が減少する。これにより、写真感光
材料の写真性を損なう圧力カブリやすり傷等の発生が抑
えられるとともに、搬送用ローラーの耐用寿命が延長さ
れ、その交換頻度を低減することができる。
用ローラーによれば、その表面にセラミックス，サーメ
ットのいずれかの硬質物質を溶射して硬度補強層を形成
するので、表面の耐摩耗性が向上し、写真感光材料中の
研磨剤による摩耗量が減少する。これにより、写真感光
材料の写真性を損なう圧力カブリやすり傷等の発生が抑
えられるとともに、搬送用ローラーの耐用寿命が延長さ
れ、その交換頻度を低減することができる。
【００１９】また、溶射法によれば複雑な形状をした部
位に対しても硬質物質の皮膜層を形成することができる
ので、形状が複雑なローラーに対しても、その表面全体
に硬度補強層を形成することが可能となる。これによ
り、ローラー本体の作製材料として研削加工が可能な軟
質の金属を用いることができるようになり、複雑な形状
をした部位の加工も容易に行うことができる。
位に対しても硬質物質の皮膜層を形成することができる
ので、形状が複雑なローラーに対しても、その表面全体
に硬度補強層を形成することが可能となる。これによ
り、ローラー本体の作製材料として研削加工が可能な軟
質の金属を用いることができるようになり、複雑な形状
をした部位の加工も容易に行うことができる。
【図１】本発明の写真感光材料搬送用ローラーの断面図
である。
である。
【図２】写真フイルム製造装置の構成を示す概略図であ
る。
る。
【図３】図２に示したローラーの正面図である。
【図４】図２に示したローラーの斜視図である。
１０ 写真フイルム製造装置 １１ 写真フイルムシート ２０，３０ ローラー ２３，３３ 軸部 ２３ｂ，２３ｃ，３３ｂ，３３ｃ 支持部 ２４ａ，２４ｂ，３４ａ，３４ｂ フランジ ３１ ローラー本体 ３２ 硬度補強層
Claims (4)
- 【請求項１】 樹脂フイルム製の支持体の一方の面に写
真乳剤を塗布して写真感光層を形成した長尺な写真感光
材料を、前記写真乳剤の塗布面とは異なる面に圧接して
搬送する写真感光材料搬送用ローラーにおいて、 金属製のローラー本体の表面にセラミックス，サーメッ
トのいずれかの硬質物質を溶射してなる硬度補強層が形
成されていることを特徴とする写真感光材料搬送用ロー
ラー。 - 【請求項２】 前記硬度補強層の写真感光材料との接触
面が平滑に研磨されていることを特徴とする請求項１記
載の写真感光材料搬送用ローラー。 - 【請求項３】 樹脂フイルム製の支持体の一方の面に写
真乳剤を塗布して写真感光層を形成した長尺な写真感光
材料を、前記写真乳剤の塗布面とは異なる面に圧接して
搬送する写真感光材料搬送用ローラーの製造方法におい
て、 金属製の棒材に研削加工を施してローラー本体を作製
し、この後、前記ローラー本体の表面にセラミックス，
サーメットのいずれかの硬質物質を溶射して硬度補強層
を形成することを特徴とする写真感光材料搬送用ローラ
ーの製造方法。 - 【請求項４】 前記硬度補強層の表面に研磨処理を施
し、少なくとも前記写真感光材料との接触面を平滑化す
ることを特徴とする請求項３記載の写真感光材料搬送用
ローラーの製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9069789A JPH10265111A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 写真感光材料搬送用ローラー及びその製造方法 |
| EP19980105216 EP0867393B8 (en) | 1997-03-24 | 1998-03-23 | Conveying roller for photosensitive material and method of producing the same |
| DE1998614962 DE69814962T2 (de) | 1997-03-24 | 1998-03-23 | Transportrolle für lichtempfindliches Material und Verfahren zum Herstellen derselben |
| US09/144,437 US6447179B1 (en) | 1997-03-24 | 1998-09-01 | Conveying roller for photosensitive material and method of producing the same |
| US10/197,577 US6851644B2 (en) | 1997-03-24 | 2002-07-18 | Conveying roller for photosensitive material and method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9069789A JPH10265111A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 写真感光材料搬送用ローラー及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10265111A true JPH10265111A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13412883
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9069789A Pending JPH10265111A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 写真感光材料搬送用ローラー及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10265111A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010042886A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Konica Minolta Opto Inc | 光学フィルムの製造方法、光学フィルムの製造装置、光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS643739U (ja) * | 1987-06-26 | 1989-01-11 | ||
| JPH01150667A (ja) * | 1987-12-07 | 1989-06-13 | Tocalo Co Ltd | 塗工紙用ロール |
| JPH01283561A (ja) * | 1988-05-10 | 1989-11-15 | Konica Corp | 写真感光材料処理装置 |
| JPH0777752A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-03-20 | Konica Corp | 透明磁気記録層を有する写真感光材料 |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP9069789A patent/JPH10265111A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS643739U (ja) * | 1987-06-26 | 1989-01-11 | ||
| JPH01150667A (ja) * | 1987-12-07 | 1989-06-13 | Tocalo Co Ltd | 塗工紙用ロール |
| JPH01283561A (ja) * | 1988-05-10 | 1989-11-15 | Konica Corp | 写真感光材料処理装置 |
| JPH0777752A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-03-20 | Konica Corp | 透明磁気記録層を有する写真感光材料 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010042886A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Konica Minolta Opto Inc | 光学フィルムの製造方法、光学フィルムの製造装置、光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置 |
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