JPH10264343A - 多層積層板の製造方法 - Google Patents

多層積層板の製造方法

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JPH10264343A
JPH10264343A JP9073005A JP7300597A JPH10264343A JP H10264343 A JPH10264343 A JP H10264343A JP 9073005 A JP9073005 A JP 9073005A JP 7300597 A JP7300597 A JP 7300597A JP H10264343 A JPH10264343 A JP H10264343A
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JP
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cooling
heating
combined
temperature
combination
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JP9073005A
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Inventor
Toshiyuki Makita
俊幸 牧田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りを低減した多層積層板を得ることができ
る多層積層板の製造方法を提供する。 【解決手段】 複数枚の基板をプリプレグを介して重ね
ることによって厚み方向で非対称な層構成の組み合わせ
材を形成し、この複数の組み合わせ材をインナープレー
トを介して多段に積載すると共にこの多段積載物を積層
成形装置にセットし、所定温度まで昇温させて各組み合
わせ材を加熱した後に冷却することによって、各組み合
わせ材の基板をプリプレグで積層した多層積層板を製造
する。このようにして多層積層板を製造するにあたっ
て、加熱時の各組み合わせ材の昇温速度が2℃/min
以下で且つ、多段積載物中での組み合わせ材間の温度差
が3℃以下になるように、組み合わせ材の加熱を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板などに加工して使用される多層積層板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】多層積層板の製造は、複数枚の基板をプ
リプレグを介して重ねることによって得られる組み合わ
せ材を積層成形装置の一対の加熱冷却盤間にセットし、
そして加熱冷却盤で加熱を行なって、組み合わせ材を所
定温度まで昇温させて加熱した後に、加熱冷却盤で冷却
を行なうことによって、基板をプリプレグによる接着層
で積層することによって行なわれている。
【0003】そして、高い生産性で多層積層板を製造す
るために、複数組みの組み合わせ材をインナープレート
を介して多段に積載し、この多段に積載した複数組の組
み合わせ材を積層成形装置の加熱冷却盤の間にセットし
て、加熱及び冷却を複数組の組み合わせ材に対して同時
に行なうことによって、一度の成形で複数枚の多層積層
板を製造するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのように複数
組の組み合わせ材を多段に積載して成形する場合、製造
された多層積層板には反りが発生し易いという問題があ
った。特に、厚みの異なる基板をプリプレグを介して重
ねることによって厚み方向で非対称な層構成になる組み
合わせ材を成形する場合に、この反りは顕著に発生する
ものであった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、反りを低減した多層積層板を得ることができる多
層積層板の製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
多層積層板の製造方法は、複数枚の基板1a,1bをプ
リプレグ2を介して重ねることによって厚み方向で非対
称な層構成の組み合わせ材3を形成し、この複数の組み
合わせ材3をインナープレート4を介して多段に積載す
ると共にこの多段積載物5を積層成形装置にセットし、
所定温度まで昇温させて各組み合わせ材3を加熱した後
に冷却することによって、各組み合わせ材1の基板1
a,1bをプリプレグによって積層した多層積層板を製
造するにあたって、加熱時の各組み合わせ材3の昇温速
度が2℃/min以下で且つ、多段積層物5中での組み
合わせ材3間の温度差が3℃以下になるように、組み合
わせ材3の加熱を行なうことを特徴とするものである。
【0007】本発明の請求項2に係る多層積層板の製造
方法は、冷却時の各組み合わせ材3の冷却速度が3℃/
min以下で且つ、多段積層物5中での組み合わせ材3
間の温度差が5℃以下になるように、組み合わせ材3の
冷却を行なうことを特徴とするものである。本発明の請
求項3に係る多層積層板の製造方法は、加熱時の各組み
合わせ材3の昇温速度が2℃/min以下で且つ、多段
積層物5中での組み合わせ材3間の温度差が3℃以下に
なるように、組み合わせ材3の加熱を行なうと共に、冷
却時の各組み合わせ材3の冷却速度が3℃/min以下
で且つ、組み合わせ材3間の温度差が5℃以下になるよ
うに、組み合わせ材3の冷却を行なうことを特徴とする
ものである。
【0008】また請求項4の発明は、上記の加熱を減圧
雰囲気で行なうことを特徴とするものである。また請求
項5の発明は上記の加熱と冷却を減圧雰囲気で行なうこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。組み合わせ材3は複数枚の基板1a,1bをプリ
プレグ2を介して重ねることによって得られるものであ
り、本発明では、この組み合わせ材3として厚み方向で
非対称な層構成のものを用いるようにしている。例えば
図6のように2枚の基板1a,1bを用いる場合、厚み
の異なる基板1a,1bを使用することによって、厚み
方向で非対称な層構成の組み合わせ材3が得られる。
【0010】ここで、この基板1a,1bとしては、ガ
ラスエポキシ樹脂積層板やガラスポリイミド樹脂積層板
など樹脂積層板の表面に銅箔等の金属箔で回路パターン
を形成して作製される回路板などを用いることができる
ものである。またプリプレグ2としては、ガラス布等の
基材にエポキシ樹脂やポリイミドなどの熱硬化性樹脂の
ワニスを含浸・乾燥してBステージ状態に半硬化させた
ものを用いることができるものである。
【0011】そして上記の組み合わせ材3を複数組み用
い、図5に示すように、各組み合わせ材3とインナープ
レート4とを交互に重ねて、複数組みの組み合わせ材3
をインナープレート4を介して多段に積み重ねる。イン
ナープレート4としては、表面を鏡面に磨いたSUS等
の金属板が用いられるものである。このように複数組み
の組み合わせ材3を多段に積載した多段積載物5を一対
の保護プレート10の間に挟み、さらにその上下に紙ク
ッション11を重ねると共に上の紙クッション11の上
にトッププレート12を重ね、これらをキャリアプレー
ト13の上に載置する。そしてこれを積層成形装置の一
対の加熱冷却盤9の間にセットする。加熱冷却盤9は、
例えば、熱媒と冷媒のいずれかを選択的に通して、加熱
冷却盤9の間にセットした多段積載物5を加熱したり、
冷却したりすることができるように形成してあり、積層
成形装置に具備されるプレス装置(図示省略)で加熱冷
却盤9の間にセットした多段積載物5を加圧することが
できるようにしてある。
【0012】次に、このように多段積載物5を加熱冷却
盤9の間にセットした後、多段積載物5を加圧しつつ加
熱及び加熱後の冷却を行なうことによって、多段積載物
5の各組み合わせ材3を成形し、プリプレグ2による接
着層で基板1a,1bを積層した多層積層板を得ること
ができるものである。加熱の工程は、加熱冷却盤9を制
御して、各組み合わせ材3を所定の昇温速度で所定の温
度にまで到達させ、この到達温度を所定時間維持するこ
とによっておこなわれるものであり、冷却の工程は、加
熱冷却盤9を制御して、所定の冷却速度で所定の到達温
度まで冷却することによって行なわれるものである。加
圧の条件は特に限定されるものではないが、30〜50
kg/cm2 程度が一般的である。また加熱の際の到達
温度も特に限定されるものではないが、170〜200
℃程度が一般的である。さらに冷却の際の到達温度も特
に限定されるものではないが、30〜60℃程度が一般
的である。
【0013】ここで従来は、加熱は、加熱冷却盤9を制
御して各組み合わせ材3の昇温速度が3±2℃/min
程度になるように昇温させて行ない、また冷却は、加熱
冷却盤9による冷却能力をフルに使用してできるだけ速
い冷却速度で行なうようにしている。しかし、このよう
な加熱の際の昇温速度や、冷却の際の冷却速度が、得ら
れた多層積層板の反りの要因の一つとなっていると考え
られる。すなわち、このような昇温速度や冷却速度によ
って、多段積載物5の各組み合わせ材3が受ける加熱や
冷却の温度履歴の差が組み合わせ材3の厚み方向で大き
く生じ、このことが多層積層板の反りの要因の一つとな
っていると考えられる。
【0014】そこで本発明の請求項1の発明では、加熱
時の各組み合わせ材3の昇温速度が2℃/min以下に
なるように、且つ、多段積載物5中の組み合わせ材3間
の温度差が3℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御
して組み合わせ材3の加熱を行なうようにしてある。こ
のように各組み合わせ材3の昇温速度を2℃/min以
下にすることによって、組み合わせ材3の厚み方向での
加熱温度の履歴の差が大きくならないようにすることが
できるものであり、特に組み合わせ材3間の温度差が3
℃以下になるようにすることによって、組み合わせ材3
の厚み方向での加熱温度の履歴の差が小さくなり、得ら
れた多層積層板の反りを低減することができるものであ
る。ここで、昇温速度は小さい程、反りの低減効果は高
いが、昇温速度を小さくすると加熱時間が長くなって生
産効率が低くなるので、昇温速度は1℃/min程度を
下限とするのが、好ましい。また組み合わせ材3間の温
度差も小さい程、反りの低減効果は高いが、実用上は、
温度差が1℃程度であれば十分である。
【0015】また本発明の請求項2の発明では、冷却時
の各組み合わせ材3の冷却速度が3℃/min以下にな
るように、且つ、多段積層物5中での組み合わせ材3間
の温度差が5℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御
して組み合わせ材3の冷却を行なうようにしてある。こ
のように各組み合わせ材3の冷却速度を3℃/min以
下にすることによって、組み合わせ材3の厚み方向での
冷却温度の履歴の差が大きくならないようにすることが
できるものであり、特に組み合わせ材3間の温度差が5
℃以下になるようにすることによって、組み合わせ材3
の厚み方向での冷却温度の履歴の差が小さくなり、得ら
れた多層積層板の反りを低減することができるものであ
る。ここで、冷却速度は小さい程、反りの低減効果は高
いが、冷却速度を小さくすると冷却時間が長くなって生
産効率が低くなるので、冷却速度は2℃/min程度を
下限とするのが、好ましい。また組み合わせ材3間の温
度差も小さい程、反りの低減効果は高いが、実用上は、
温度差が3℃程度であれば十分である。
【0016】さらに、本発明の請求項3の発明は請求項
1と請求項2の発明を組み合わせたものであり、加熱時
の各組み合わせ材3の昇温速度が2℃/min以下にな
るように、且つ、多段積載物5中の組み合わせ材3間の
温度差が3℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御し
て組み合わせ材3の加熱を行ない、そして冷却時の各組
み合わせ材3の冷却速度が3℃/min以下になるよう
に、且つ、多段積層物5中での組み合わせ材3間の温度
差が5℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御して組
み合わせ材3の冷却を行なうようにしてある。このよう
に、加熱と、加熱後の冷却をそれぞれ上記のように制御
して行なうことによって、組み合わせ材3の厚み方向で
の加熱温度の履歴の差が小さくなると共に、組み合わせ
材3の厚み方向での冷却温度の履歴の差が小さくなり、
得られた多層積層板の反りを低減する効果を一層高く得
ることができるものである。
【0017】また、上記のように成形を行なうにあたっ
て、加熱の工程を減圧雰囲気で行なうのが好ましい。さ
らに加熱の工程及び冷却の工程の両方を減圧雰囲気で行
なうのが好ましい。減圧雰囲気の減圧度は10torr
以下に設定するのが好ましい。減圧度は低い程好ましい
が、実用上は25torr程度で十分である。このよう
に加熱や、冷却を減圧雰囲気で行なうことよって、成形
の際にプリプレグ2の溶融樹脂から気泡を脱泡すること
ができ、大気圧下雰囲気の場合よりも加圧値を10〜2
0%程度低減して加圧条件を緩和することができるもの
であり、この結果、得られた多層積層板に残る残留応力
を減少することができ、多層積層板の反りを低減する効
果を一層高く得ることができるものである。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1)基板1aとして厚み0.6mmのガラス基
材ポリイミド樹脂積層板を、基材1bとして厚み0.1
mmのガラス基材ポリイミド樹脂積層板を用い、またプ
リプレグ2として厚み0.1mmのガラス基材ポリイミ
ドプリプレグ2を用い、2枚の基板1a,1bをプリプ
レグ2を介して重ねることによって、255mm×25
5mmの大きさの組み合わせ材3を得た。次に5組の組
み合わせ材3と厚み1.2mmのSUSからなるインナ
ープレート4とを交互に重ね、このようにして得た多段
積載物5を厚み8.0mmのSUSからなる一対の保護
プレート10の間に挟み、さらにその上下に10枚組み
の紙クッション11を重ねると共に上の紙クッション1
1の上に厚み2.0mmのSUSからなるトッププレー
ト12を重ね、これらをキャリアプレート13の上に載
置した。そしてこれを積層成形装置の750mm×75
0mm×50mmの大きさの加熱冷却盤9の間にセット
した。
【0019】次に、40kg/cm2 の圧力で加圧しな
がら、多段積載物5の各組み合わせ材3の最高到達温度
が170℃になるように加熱すると共に、加熱後に冷却
し、各組み合わせ材3を多層積層板に成形した。尚、加
熱や冷却の工程は大気圧雰囲気で行なった。この積層成
形の加熱工程及び冷却工程での多段積載物5中の各組み
合わせ材3の温度プロファイルを図1に示す。組み合わ
せ材3の温度測定は、各組み合わせ材3のプリプレグ2
に熱電対を差し込んでその温度を計測することによって
行なった。図1には、多段積載物5中の上から1枚目と
3枚目と5枚目の組み合わせ材3の温度をプロット(左
側の温度目盛り)して示し、各プロット時点の組み合わ
せ材3の最大温度差を折れ線(右側の温度目盛り)で示
した(図2、図3、図4も同じ)。図1にみられるよう
に、加熱時の組み合わせ材3の昇温速度は約1.7℃/
min、組み合わせ材3間の最大温度差は3℃、冷却時
の組み合わせ材3の冷却速度は約3.0℃/min、組
み合わせ材3間の最大温度差は5℃であった。
【0020】(実施例2)実施例1と同様にして多段積
載物5を40kg/cm2 の圧力で加圧しながら、各組
み合わせ材3の最高到達温度が170℃になるように加
熱すると共に、加熱後に冷却し、各組み合わせ材3を多
層積層板に成形した。尚、加熱の工程を25torrの
減圧雰囲気で、冷却の工程を大気圧下で行なった。この
積層成形の加熱工程及び冷却工程での多段積載物5中の
各組み合わせ材3の温度プロファイルを図2に示す。図
2にみられるように、加熱時の組み合わせ材3の昇温速
度は約1.7℃/min、組み合わせ材3間の最大温度
差は3℃、冷却時の組み合わせ材3の冷却速度は約3.
5℃/min、組み合わせ材3間の最大温度差は11.
5℃であった。
【0021】(実施例3)実施例1と同様にして多段積
載物5を40kg/cm2 の圧力で加圧しながら、各組
み合わせ材3の最高到達温度が170℃になるように加
熱すると共に、加熱後に冷却し、各組み合わせ材3を多
層積層板に成形した。尚、加熱の工程及び減圧の工程を
25torrの減圧雰囲気で行なった。この積層成形の
加熱工程及び冷却工程での多段積載物5中の各組み合わ
せ材3の温度プロファイルを図3に示す。図3にみられ
るように、加熱時の組み合わせ材3の昇温速度は約1.
7℃/min、組み合わせ材3間の最大温度差は3℃、
冷却時の組み合わせ材3の冷却速度は約3.0℃/mi
n、組み合わせ材3間の最大温度差は5℃であった。
【0022】(比較例1)実施例1と同様にして多段積
載物5を40kg/cm2 の圧力で加圧しながら、各組
み合わせ材3の最高到達温度が170℃になるように加
熱すると共に、加熱後に冷却し、各組み合わせ材3を多
層積層板に成形した。尚、加熱や冷却の工程は大気圧雰
囲気で行なった。この積層成形の加熱工程及び冷却工程
での多段積載物5中の各組み合わせ材3の温度プロファ
イルを図4に示す。図4にみられるように、加熱時の組
み合わせ材3の昇温最高速度は約5.0℃/min、組
み合わせ材3間の最大温度差は11.7℃、冷却時の組
み合わせ材3の冷却速度は約3.4℃/min、組み合
わせ材3間の最大温度差は11.5℃であった。
【0023】上記の実施例1〜3及び比較例1で得た各
5枚の多層積層板について、反り量を測定した。測定
は、定盤の上に多層積層板を静置して50mm間隔のグ
リッド上の多層積層板の高さを計測することによって行
ない、これらの測定データから最小二乗法によって近似
平面方程式を算出し、各測定データについて、求めた平
面方程式からの長さを算出し、長さの最大差を反り量と
した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1にみられるように、加熱時の各組み合
わせ材3の昇温速度が2℃/min以下になるように、
且つ、多段積載物5中の組み合わせ材3間の温度差が3
℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御して組み合わ
せ材3の加熱を行ない、あるいは加えて冷却時の各組み
合わせ材3の冷却速度が3℃/min以下になるよう
に、且つ、多段積層物5中での組み合わせ材3間の温度
差が5℃以下になるように、加熱冷却盤9を制御して組
み合わせ材3の冷却を行なうことによって、得られた多
層積層板の反りを小さくできることが確認される。
【0026】
【発明の効果】上記のように請求項1の発明は、複数枚
の基板をプリプレグを介して重ねることによって厚み方
向で非対称な層構成の組み合わせ材を形成し、この複数
の組み合わせ材をインナープレートを介して多段に積載
すると共にこの多段積載物を積層成形装置にセットし、
所定温度まで昇温させて各組み合わせ材を加熱した後に
冷却することによって、各組み合わせ材の基板をプリプ
レグで積層した多層積層板を製造するにあたって、加熱
時の各組み合わせ材の昇温速度が2℃/min以下で且
つ、多段積載物中での組み合わせ材間の温度差が3℃以
下になるように、組み合わせ材の加熱を行なうようにし
たので、組み合わせ材の厚み方向での加熱温度の履歴の
差が小さくなり、得られた多層積層板の反りを低減する
ことができるものである。
【0027】また請求項2の発明は、冷却時の各組み合
わせ材の冷却速度が3℃/min以下で且つ、多段積載
物中での組み合わせ材間の温度差が5℃以下になるよう
に、組み合わせ材の冷却を行なうようにしたので、組み
合わせ材の厚み方向での冷却温度の履歴の差が小さくな
り、得られた多層積層板の反りを低減することができる
ものである。
【0028】また請求項3の発明は、加熱時の各組み合
わせ材の昇温速度が2℃/min以下で且つ、多段積載
物中での組み合わせ材間の温度差が3℃以下になるよう
に、組み合わせ材の加熱を行なうと共に、冷却時の各組
み合わせ材の冷却速度が3℃/min以下で且つ、組み
合わせ材間の温度差が5℃以下になるように、組み合わ
せ材の冷却を行なうようにしたので、組み合わせ材の厚
み方向での加熱温度の履歴の差が小さくなると共に、組
み合わせ材の厚み方向での冷却温度の履歴の差が小さく
なり、得られた多層積層板の反りを大きく低減すること
ができるものである。
【0029】また請求項4の発明は、上記の加熱を減圧
雰囲気で行なうことを特徴とするものであり、加圧条件
を緩和することが可能になって、得られた多層積層板の
反りを低減する効果を高く得ることができるものであ
る。また請求項5の発明は、上記の加熱と冷却を減圧雰
囲気で行なうことを特徴とするものであり、加圧条件を
緩和することが可能になって、得られた多層積層板の反
りを低減する効果を高く得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における加熱工程及び冷却工程での組
み合わせ材の温度プロファイルを示すグラフである。
【図2】実施例2における加熱工程及び冷却工程での組
み合わせ材の温度プロファイルを示すグラフである。
【図3】実施例3における加熱工程及び冷却工程での組
み合わせ材の温度プロファイルを示すグラフである。
【図4】比較例1における加熱工程及び冷却工程での組
み合わせ材の温度プロファイルを示すグラフである。
【図5】積層成形の層構成を示す概略図である。
【図6】組み合わせ材の層構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1a,1b 基板 2 プリプレグ 3 組み合わせ材 4 インナープレート 5 多段積載物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の基板をプリプレグを介して重ね
    ることによって厚み方向で非対称な層構成の組み合わせ
    材を形成し、この複数の組み合わせ材をインナープレー
    トを介して多段に積載すると共にこの多段積載物を積層
    成形装置にセットし、所定温度まで昇温させて各組み合
    わせ材を加熱した後に冷却することによって、各組み合
    わせ材の基板をプリプレグで積層した多層積層板を製造
    するにあたって、加熱時の各組み合わせ材の昇温速度が
    2℃/min以下で且つ、多段積載物中での組み合わせ
    材間の温度差が3℃以下になるように、組み合わせ材の
    加熱を行なうことを特徴とする多層積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数枚の基板をプリプレグを介して重ね
    ることによって厚み方向で非対称な層構成の組み合わせ
    材を形成し、この複数の組み合わせ材をインナープレー
    トを介して多段に積載すると共にこの多段積載物を積層
    成形装置にセットし、所定温度まで昇温させて各組み合
    わせ材を加熱した後に冷却することによって、各組み合
    わせ材の基板をプリプレグで積層した多層積層板を製造
    するにあたって、冷却時の各組み合わせ材の冷却速度が
    3℃/min以下で且つ、多段積載物中での組み合わせ
    材間の温度差が5℃以下になるように、組み合わせ材の
    冷却を行なうことを特徴とする多層積層板の製造方法。
  3. 【請求項3】 複数枚の基板をプリプレグを介して重ね
    ることによって厚み方向で非対称な層構成の組み合わせ
    材を形成し、この複数の組み合わせ材をインナープレー
    トを介して多段に積載すると共にこの多段積載物を積層
    成形装置にセットし、所定温度まで昇温させて各組み合
    わせ材を加熱した後に冷却することによって、各組み合
    わせ材の基板をプリプレグで積層した多層積層板を製造
    するにあたって、加熱時の各組み合わせ材の昇温速度が
    2℃/min以下で且つ、多段積載物中での組み合わせ
    材間の温度差が3℃以下になるように、組み合わせ材の
    加熱を行なうと共に、冷却時の各組み合わせ材の冷却速
    度が3℃/min以下で且つ、組み合わせ材間の温度差
    が5℃以下になるように、組み合わせ材の冷却を行なう
    ことを特徴とする多層積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記の加熱を減圧雰囲気で行なうことを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多層積層
    板の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記の加熱と冷却を減圧雰囲気で行なう
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多
    層積層板の製造方法。
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