JPH10263623A - 幅方向異速圧延機 - Google Patents

幅方向異速圧延機

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JPH10263623A
JPH10263623A JP9073403A JP7340397A JPH10263623A JP H10263623 A JPH10263623 A JP H10263623A JP 9073403 A JP9073403 A JP 9073403A JP 7340397 A JP7340397 A JP 7340397A JP H10263623 A JPH10263623 A JP H10263623A
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JP
Japan
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rolling
roll
rolls
diameter
variable
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JP9073403A
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English (en)
Inventor
Masao Mikami
昌夫 三上
Seikan Kuchi
誠寛 口
Takayuki Iwasaki
孝行 岩崎
Takashi Nishii
崇 西井
Sadahiko Shintani
定彦 新谷
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Priority to EP97307052A priority patent/EP0835697B2/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延ロールの回転数制御やロールギャップ調
整を伴わずに圧延材の形状制御量を変更し得るようにす
る。 【解決手段】 ロールセンターを中心として各胴部7,
8が左右対称となり、両方の胴部7,8における幅方向
9の各部のロール径の和がほぼ一定となるという条件を
満たして、胴部7,8に拡径部10や縮径部11などの
形状変化部をそれぞれ有する一対の圧延ロール5,6を
設けると共に、上記一対の圧延ロール5,6のうちの少
くとも一方を、圧延中に外形形状を部分的に変更可能な
プロフィル可変ロール24,25で構成するようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、幅方向異速圧延機
に関するものであり、より詳しくは、圧延ロールの回転
数制御やロールギャップ調整を伴わずに圧延材の形状制
御量を変更し得るようにした幅方向異速圧延機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上下一対の圧延ロールの間に金属板(圧
延材)を通板させることにより、金属板の圧延が行われ
るが、この際、図4に示すように、上下一対の圧延ロー
ル1,2をそれぞれ異なった回転速度(周速)で回転さ
せるようにすると、圧延材3の、ロールギャップ4で圧
延されている部分の上下面に、互いに逆方向の摩擦剪断
力が作用されるので、上下一対の圧延ロール1,2を等
速で回転させる場合に比べて、より少ない圧延荷重で同
じ圧下量を得ることができる。或いは、同じ圧延荷重で
より高圧下が得られることが知られている。上記が異周
速圧延、又は、異速圧延と呼ばれるものであり、従来よ
り広く行われている。
【0003】尚、上記異速圧延では、一対の圧延ロール
1,2の周速差、又は、異速比が大きく成るほど、圧延
荷重は小さくなる。
【0004】上記異速圧延では、上下一対の圧延ロール
1,2として、幅方向に対して胴部の径寸法が均一のロ
ールのみが使用されているので、圧延材3に対して、端
延びや中延びやクォーター延びなどの形状不良を修正す
る形状制御能力は特になく、圧延材3の形状制御を行わ
せるためには、別の手段を取らなければならなかった。
【0005】そこで、近年、本願出願人により、それ自
体で形状制御能力を兼備した異速圧延機(幅方向異速圧
延機)が開発されている。
【0006】上記形状制御能力を兼備した幅方向異速圧
延機は、図5に示すように、上下一対の圧延ロール5,
6が、ロールセンターを中心として胴部7,8が左右対
称となり、且つ、一対の圧延ロール5,6の胴部7,8
における幅方向9の各部のロール径の和がほぼ一定とな
るという条件の下に、一方の胴部7に、拡径部10や縮
径部などの形状変化部を形成し、他方の胴部8の前記拡
径部10や縮径部と対応する位置に、縮径部11や拡径
部などの形状変化部を形成するようにしたものである。
【0007】より具体的には、例えば図5の場合、上方
の圧延ロール5の胴部7中央部に、径寸法が均一の平行
部12を形成すると共に、胴部7両端部に、端部へ近付
くに従い径寸法が大きくなる拡径部10を形成し、又、
下方の圧延ロール6の胴部8中央に、前記平行部12と
径寸法が等しい平行部13を形成すると共に、胴部8両
端部に、端部へ近付くに従い径寸法が小さくなる縮径部
11を形成して、拡径部10と縮径部11の対応する各
部の径寸法の和が、平行部12と平行部13の径寸法の
和とほぼ等しくなるようにしている。
【0008】そして、上下一対の圧延ロール5,6は、
両端に拡径部10と縮径部11が存在することにより、
幅方向9に周速差が生じ(幅方向異周速)、この周速差
によって、圧延ロール5,6の中央と両端、及び、両端
の各部で、圧延材3に付与される圧延荷重が変化される
こととなる。すると、圧延材3の幅方向9の各部で延び
量に差が出ることとなるので、圧延材3の幅方向9の各
部の延び量の差を利用して圧延材3の形状制御を行わせ
ることが可能となる。
【0009】例えば、図5の場合には、両端側へ近付く
につれて周速差や異速比が徐々に大きくなっているの
で、両端側へ行く程、圧延材3の延びが大きくなる。こ
れにより、圧延材3の中延びなどを修正することなどが
可能となる。
【0010】そして、圧延中に圧延ロール5,6の平行
部12,13に周速差又は異速比を付けたり、或いは、
周速差又は異速比を変更したりすることにより、圧延材
3に対する形状制御量を変更することが可能となる。
【0011】尚、一対の圧延ロール5,6の胴部7,8
における幅方向9の各部のロール径の和が「ほぼ」一定
としたのは、ロール交換時や圧延機のゲージ調整時など
に、定格圧延荷重の1〜10%程度の軽荷重を掛けつ
つ、圧延ロール5,6の胴部7,8を接触状態で等速回
転させて(いわゆるキスローリング)、ロールギャップ
調整を行うことにより、圧下機構やロール軸受部などの
ガタを吸収できるようにする、いわゆるゼロイング又は
ゼロ点調整を行う際に、ロール径の和を完全に一定とす
ると、拡径部10と縮径部11で径差による接触滑りを
生じ、その結果、圧延機に振動や焼き付きなどを発生す
るおそれがあるので、拡径部10と縮径部11のロール
径の和を平行部12,13の和よりも若干(ミリオーダ
ー以下の極く僅かな程度)小さくして、接触滑りを生じ
なくする必要があるからである。
【0012】又、上記幅方向異速圧延機を構成する圧延
ロール5,6は、上記以外にも、図6に示すように、平
行部12,13をなくしたものや、図7に示すように、
両端部に大径平行部14と小径平行部15を形成したも
のや、図8に示すように、両端部に縮径部16と拡径部
17を形成したものや、図9に示すように、中央に拡径
部18や縮径部19を形成し両端に平行部20,21を
形成したものや、図10に示すように、拡径部22や縮
径部23を曲面で構成したものなど、各種のものが考え
られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記幅
方向異速圧延には、以下のような問題があった。
【0014】即ち、上記幅方向異速圧延では、圧延中に
上下の圧延ロール5,6の周速差又は異速比を変えるこ
とにより、圧延材3に対する形状制御量を変更させるよ
うにしているが、上下の圧延ロール5,6の回転数の制
御で圧延材3に対する形状制御量を調整させるようにす
ると、周速差又は異速比の変化が大きくなるので、圧延
材3に付与される圧延力も大きく変化されてしまうこと
となる。
【0015】このように、圧延力が大きく変ると、圧延
ロール5,6を含む圧延機全体の弾性変形量が変化して
しまうため、圧下機構などを用いてロールギャップ4を
調整する必要が出てくるが、ロールギャップ4の調整代
が大きくなるので、圧延中にロールギャップ4調整を行
うことに困難が生じる。
【0016】本発明は、上述の実情に鑑み、圧延ロール
の回転数制御やロールギャップ調整を伴わずに圧延材の
形状制御量を変更し得るようにした幅方向異速圧延機を
提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロールセンタ
ーを中心として各胴部7,8が左右対称となり、両方の
胴部7,8における幅方向の各部のロール径の和がほぼ
一定となるという条件を満たして、形状変化部を胴部
7,8にそれぞれ有する一対の圧延ロール5,6を設け
ると共に、上記一対の圧延ロール5,6のうちの少くと
も一方を、圧延中に外形形状を部分的に変更可能なプロ
フィル可変ロール24,25で構成したことを特徴とす
る幅方向異速圧延機にかかるものである。
【0018】この場合において、プロフィル可変ロール
24,25が、内部に形成された液圧室32,33に圧
液を給排して外形形状を部分的に変更するようにした可
変クラウンロールであっても良い。
【0019】又、プロフィル可変ロール24,25が、
内部に配置されたテーパピストン54,55の移動によ
り外形形状を部分的に変更するようにしたテーパピスト
ンロールであっても良い。
【0020】圧延ロール5,6の形状変化部の位置に、
プロフィル可変ロール24,25の外形形状を部分的に
変更するための液圧室32,33やテーパピストン5
4,55を設けるようにしても良い。
【0021】形状変化部が、拡径部10,17と、これ
に対応する縮径部11,16であっても良い。
【0022】両方の圧延ロール5,6をプロフィル可変
ロール24,25とした場合に、一方の圧延ロール5,
6を部分的に拡径させると共に、これに合わせて、他方
の圧延ロール5,6の対応する部分を縮径させるための
制御装置51を設けるようにしても良い。
【0023】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
【0024】ロールセンターを中心として各胴部7,8
が左右対称となり、両方の胴部7,8における幅方向の
各部のロール径の和がほぼ一定となるという条件を満た
して、胴部7,8に形状変化部をそれぞれ有する一対の
圧延ロール5,6を用いて圧延を行うと、圧延ロール
5,6の周速が幅方向に異なるようになるので、幅方向
に対して異速圧延を行うことが可能となり、幅方向に異
なる圧延力を得られるため、形状制御能力を持たせるこ
とができる。
【0025】そして、上記一対の圧延ロール5,6のう
ちの少くとも一方を、プロフィル可変ロール24,25
とし、圧延中に外形形状を部分的に変更させることによ
り、形状制御量を調整することが可能となる。
【0026】プロフィル可変ロール24,25として、
内部に形成された液圧室32,33に圧液を給排して外
形形状を部分的に変更するようにした可変クラウンロー
ルを使用することが可能である。
【0027】又、プロフィル可変ロール24,25とし
て、内部に配置されたテーパピストン54,55の移動
により外形形状を部分的に変更するようにしたテーパピ
ストンロールを使用することが可能である。
【0028】圧延ロール5,6の形状変化部の位置に、
プロフィル可変ロール24,25の液圧室32,33や
テーパピストン54,55を設けて、形状変化部の外形
形状を部分的に変更させるのが、効果的である。
【0029】圧延ロール5,6の形状変化部は、拡径部
10,17と、これに対応する縮径部11,16とする
ことができる。
【0030】両方の圧延ロール5,6をプロフィル可変
ロール24,25とした場合に、制御装置51により、
自動的に、一方の圧延ロール5,6を部分的に拡径させ
ると共に、これに合わせて、他方の圧延ロール5,6の
対応する部分を縮径させるようにすることもできる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0032】図1・図2は、本発明の第一の実施の形態
である。
【0033】本実施の形態では、図5の異速圧延機に適
用した場合を示しており、図5と同一の部分には、同一
符号を付すことにより、説明を省略する。
【0034】尚、図6〜図10に示すような異速圧延機
や、これら以外の異速圧延機に適用することも可能であ
る。
【0035】本発明は、上記一対の圧延ロール5,6の
うちの少くとも一方(図1では両方となっている)を、
圧延中に外形形状を変更可能なプロフィル可変ロール2
4,25で構成することにその特徴がある。
【0036】プロフィル可変ロール24,25は、例え
ば、図1に示すように、軸受26,27によって支障さ
れるロール軸体28,29の外周に胴部7,8となるロ
ールスリーブ30,31を焼き嵌めや冷やし嵌めなどに
よって嵌着し、ロール軸体28,29とロールスリーブ
30,31との間にリング状の液圧室32,33を形成
し、液圧室32,33に圧液を給排することにより、液
圧室32,33部分の外形形状を変更させるようにし
た、可変クラウンロール(いわゆるVCロール)とす
る。
【0037】尚、34,35は液圧室32,33を閉止
するための閉止部材である。
【0038】より具体的には、例えば図1の場合、圧延
ロール5,6の拡径部10や縮径部11などの形状変化
部の位置と、プロフィル可変ロール24,25の液圧室
32,33の位置を一致させて、液圧室32,33への
圧液の給排により、拡径部10や縮径部11などの形状
変化部を現出させたり、或いは、拡径部10や縮径部1
1などの形状変化部の外形形状を変更させたりし得るよ
うにする。
【0039】即ち、図中、上側の圧延ロール5の場合、
液圧室32の圧力が抜けている時には、ロールスリーブ
30の両端が実線で示すような平行部36(拡径部や縮
径部であっても良い)となるようにしておき、液圧室3
2に圧液を入れると、ロールスリーブ30の両端が膨径
して二点鎖線で示すような拡径部10となるようにす
る。
【0040】又、下側の圧延ロール6の場合、液圧室3
3の圧力が抜けている時には、ロールスリーブ31の両
端が実線で示すような縮径部11となるようにしてお
き、液圧室33に圧液を入れると、ロールスリーブ31
の両端が膨径して二点鎖線で示すような平行部37(縮
径部や拡径部であっても良い)となるようにする。
【0041】尚、圧延ロール5,6の拡径部10や縮径
部11などの形状変化部以外の位置(即ち平行部12,
13)に、プロフィル可変ロール24,25の液圧室3
2,33を設けて平行部12,13の外形形状を変更し
得るようにしても良い。又、各圧延ロール5,6に図7
・図8などのように複数の形状変化部(符号10,11
と14,15や16,17)が有る場合には、そのうち
のいくつかの形状変化部、又は、全ての形状変化部など
に対してプロフィル可変ロール24,25の液圧室3
2,33を設けるようにしても良い。
【0042】更に、ロール軸体28,29の内部に、各
液圧室32,33とロール軸体28,29の端部との間
を連通する液路38,39を形成し、ロール軸体28,
29の端部に回転継手40,41を取付け、各液路3
8,39と回転継手40,41を介して、ポンプ42,
43から液圧室32,33への圧液の供給と、液圧室3
2,33からタンク44への圧液の排出を切換え得るよ
うにした切換弁45,46を設ける。
【0043】そして、入力装置47からの入力信号48
に基づき、切換弁45,46へ切換信号49,50を送
って、一方の圧延ロール5,6の液圧室32,33の部
分を拡径させると共に、これに合わせて、他方の圧延ロ
ール6,5の液圧室33,32の部分を縮径させるため
の制御装置51を設ける。
【0044】次に、作動について説明する。
【0045】幅方向異速圧延機によって圧延材の形状を
制御する過程については図5の場合と同様なので説明を
省略する。
【0046】そして、幅方向異速圧延機により圧延材に
対する形状制御量を変更する場合、本発明では、入力装
置47を操作して制御装置51へ入力信号48を送り、
制御装置51から切換弁45,46へ入力信号48に応
じた切換信号49,50を送らせて切換弁45,46を
適宜切換えさせ、各液路38,39と回転継手40,4
1を介して、ポンプ42,43から液圧室32,33へ
の圧液の供給や、液圧室32,33からタンク44への
圧液の排出を行わせて、一方の圧延ロール5,6の液圧
室32,33の部分(拡径部10や縮径部11)を拡径
させると共に、これに応じて、他方の圧延ロール6,5
の液圧室33,32の部分(縮径部11や拡径部10)
を縮径させるようにする。
【0047】より具体的には、図1の場合、先ず、プロ
フィル可変ロール24を使用した圧延ロール5の両端が
実線で示すような平行部36となり、プロフィル可変ロ
ール25を使用した圧延ロール6の両端が二点鎖線で示
すような平行部37となっている時に、制御装置51か
らの切換信号49,50により、切換弁45,46をそ
れぞれA側とC側に切換えさせ、上側の圧延ロール5で
は、回転継手40、液路38を介して液圧室32にポン
プ42からの圧液を供給させて、二点鎖線で示すような
拡径部10とし、同時に、下側の圧延ロール6では、液
路39、回転継手41を介して液圧室33からの圧液を
タンク44へ排出させて、実線で示すような縮径部11
として、圧延ロール5,6を図5と同様の外形形状とす
る。圧延ロール5,6が図5と同様の外形形状となった
ら、切換弁45,46を中立位置にして圧液の給排を停
止させる。
【0048】この状態で、圧延材を幅方向異速圧延させ
ると、図5と同様に圧延材は形状制御されつつ圧延され
ることとなる。
【0049】そして、圧延中に、圧延材に対する形状制
御量を変更したい場合には、入力装置47を操作して入
力信号48を制御装置51へ送り、制御装置51からの
切換信号49,50により、切換弁45,46をそれぞ
れ一時的にB側とD側に切換えさせるようにする。
【0050】すると、上側の圧延ロール5では、液路3
8、回転継手40を介して液圧室32からの圧液がタン
ク44へ排出され、二点鎖線で示す拡径部10が僅かに
縮径される。同時に、下側の圧延ロール6では、回転継
手41、液路39を介して液圧室33へポンプ43から
の圧液が供給され、実線で示す縮径部11が僅かに拡径
される。拡径部10が所望の拡径量まで縮径され、縮径
部11が所望の縮径量まで縮径されたら、切換弁45,
46を中立位置にして圧液の給排を停止させる。
【0051】このように、ロールセンターを中心として
各胴部7,8が左右対称となり、両方の胴部7,8にお
ける幅方向の各部のロール径の和がほぼ一定となるとい
う条件を満たしつつ、圧延中に拡径部10と縮径部11
の拡径量や縮径量を変化させることにより、拡径部10
と縮径部11の異速比が変化され、この部分の圧延力が
変更されるので、圧延材に対する形状制御量を変更する
ことが可能となる。
【0052】そして、図5のように、圧延ロール5,6
の回転数制御によって圧延材に対する形状制御量を変更
させようとした場合、中間の平行部12,13を含む圧
延ロール5,6全体の異速比が変化され、全体としての
圧延力の変化が大きくなってしまうため、上記したよう
にロールギャップ調整を余儀なくされてしまい、困難を
生じるが、本発明のように、プロフィル可変ロール2
4,25を使用して、部分的に異速比を変化させるよう
にすることにより、全体としての圧延力の変化が小さく
抑えられるので、ロールギャップ調整が不要化され、簡
単に形状制御量を変更することが可能となる。
【0053】尚、上記は、圧延ロール5,6のうち、一
方を外形形状を変更できない固定ロールとし、他方をプ
ロフィル可変ロール24,25としても、ほぼ同じ結果
を得ることができる。
【0054】又、圧延ロール5,6の拡径部10や縮径
部11などの形状変化部以外の位置(即ち平行部12,
13)に、プロフィル可変ロール24,25の液圧室3
2,33を設けて、圧延中に平行部12,13の外形形
状を変更させるようにしても、簡単に形状制御量を変更
することが可能となる。
【0055】更に、各圧延ロール5,6に図7・図8な
どのように複数の形状変化部(符号10,11と14,
15や16,17)が有る場合に、そのうちのいくつか
の形状変化部、又は、全ての形状変化部などに対してプ
ロフィル可変ロール24,25の液圧室32,33を設
けて、圧延中に、部分的に外形形状を変更させるように
しても、簡単に形状制御量を変更することが可能とな
る。
【0056】更に又、通常のプロフィル可変ロール2
4,25を使用した圧延機では、一対のプロフィル可変
ロール24,25を同時に拡径させたり、縮径させたり
するようにしているが、このようにすると、幅方向異速
圧延の効果が出なくなってしまうので、必ず、一方のプ
ロフィル可変ロール24,25を拡径させたら、他方の
プロフィル可変ロール25,24は縮径させるようにす
る。特に、制御装置51を用いて、上記を自動的に行わ
せるのが良い。
【0057】そして、上記幅方向異速圧延機は、冷間圧
延後、焼鈍された圧延材に対し、腰折れやストレッチャ
・ストレインの発生を防止し、且つ、必要な機械的性質
を与えるため、及び、形状を改善し平坦化するため、並
びに、用途に適した表面粗さに仕上げるなどのために、
圧下率0.5〜4%程度の軽い冷間圧延を掛けて行われ
る、いわゆる調質圧延に用いると、一層効果的である。
【0058】図2は、上記をより具体的に示すグラフで
あり、横軸に圧延ロール5,6の位置を取り、縦軸に圧
延力を取って、圧延ロール5,6の回転数比を変えて、
圧延力の分布を示すようにしたものである。
【0059】図中、線イは上側の圧延ロール5の平行部
12の回転数と下側の圧延ロール6の平行部13の回転
数を等しくした場合、即ち、圧延ロール5,6の回転数
比を1.0とした場合の圧力分布であり、線ロは上側の
圧延ロール5の平行部12の回転数を下側の圧延ロール
6の平行部13の回転数よりも僅かに早くした場合、例
えば、回転数比を1.2とした場合の圧力分布であり、
線ハは上側の圧延ロール5の平行部12の回転数を下側
の圧延ロール6の平行部13の回転数よりも僅かに遅く
した場合、例えば、回転数比を0.8とした場合の圧力
分布である。
【0060】そして、各線イ〜ハとも、実線部分は、圧
延ロール5,6の拡径部10と縮径部11を基準となる
拡径量や縮径量にして圧延した時のものであり、一点鎖
線は、圧延中に圧延ロール5の拡径部10を上記基準と
なる拡径量よりも拡径させ、且つ、圧延ロール6の縮径
部11を上記基準となる縮径量よりも縮径させた時の変
化の様子であり、二点鎖線は、圧延中に圧延ロール5の
拡径部10を上記基準となる拡径量よりも縮径させ、且
つ、圧延ロール6の縮径部11を上記基準となる縮径量
よりも拡径させた時の変化の様子である。
【0061】図2によると、圧延ロール5,6の回転数
比を1.0とした線イの場合、実線で示すように、等速
で回転されている平行部12,13が圧延力が一番大き
くなり、両端の拡径部10と縮径部11の部分では端部
へ近付くにつれ周速差が大きくなって行くので、異速圧
延の効果により端部へ近付くにつれ圧延力が小さくなっ
て行く。そして、圧延中に、圧延ロール5の拡径部10
を上記基準となる拡径量よりも拡径させ、且つ、圧延ロ
ール6の縮径部11を上記基準となる縮径量よりも縮径
させると、実線の時よりも拡径部10と縮径部11の間
の周速差が大きくなるので、一点鎖線で示すように両端
部の圧延力がより小さくなる。反対に、圧延中に、圧延
ロール5の拡径部10を上記基準となる拡径量よりも縮
径させ、且つ、圧延ロール6の縮径部11を上記基準と
なる縮径量よりも拡径させると、実線の時よりも拡径部
10と縮径部11の間の周速差が小さくなるので、二点
鎖線で示すように両端部の圧延力がより大きくなる。従
って、圧延ロール5,6の外形形状を変えることによ
り、形状制御量を調整できるのがわかる。
【0062】又、圧延ロール5,6の回転数比を1.2
とした線ロの場合、線イの場合と比べて全体的に圧延力
が小さくなる。そして、圧延中に、圧延ロール5の拡径
部10を上記基準となる拡径量よりも拡径させ、且つ、
圧延ロール6の縮径部11を上記基準となる縮径量より
も縮径させると、実線の時よりも拡径部10と縮径部1
1の間の周速差が大きくなるので、一点鎖線で示すよう
に両端部の圧延力がより小さくなる。反対に、圧延ロー
ル5の拡径部10を上記基準となる拡径量よりも縮径さ
せ、且つ、圧延ロール6の縮径部11を上記基準となる
縮径量よりも拡径させると、実線の時よりも拡径部10
と縮径部11の間の周速差が小さくなるので、二点鎖線
で示すように両端部の圧延力がより大きくなる。従っ
て、圧延ロール5,6の外形形状を変えることにより、
形状制御量を調整できるのがわかる。
【0063】更に、圧延ロール5,6の回転数比を0.
8とした線ハの場合、実線で示すように、周速差のある
平行部12,13で圧延力が小さくなり、両端の拡径部
10と縮径部11の部分では、端部へ近付くにつれ周速
差が小さくなって行き、有る位置で等速となり、その
後、再び周速差が大きくなって行くため、圧延力は一旦
大きくなってから小さくなるという分布となる。そし
て、圧延中に、圧延ロール5の拡径部10を上記基準と
なる拡径量よりも拡径させ、且つ、圧延ロール6の縮径
部11を上記基準となる縮径量よりも縮径させると、実
線の時よりも拡径部10と縮径部11の間の周速差が小
さくなるので、一点鎖線で示すように両端部の圧延力が
より小さくなる。反対に、圧延中に、圧延ロール5の拡
径部10を上記基準となる拡径量よりも縮径させ、且
つ、圧延ロール6の縮径部11を上記基準となる縮径量
よりも拡径させると、実線の時よりも拡径部10と縮径
部11の間の周速差が大きくなるので、二点鎖線で示す
ように両端部の圧延力がより大きくなる。従って、圧延
ロール5,6の外形形状を変えることにより、形状制御
量を調整できるのがわかる。
【0064】図3は、本発明の第二の実施の形態であ
り、プロフィル可変ロール24,25として、ロール軸
体28,29とロールスリーブ30,31との間に形成
されるリング状のテーパ空間52,53にリング状のテ
ーパピストン54,55を挿入配置し、テーパピストン
54,55の両側に形成される液圧室56〜59に対し
液路60〜63及び切換弁64,65などを介して圧液
を給排することにより、テーパピストン54,55を移
動させ、テーパピストン54,55をテーパ空間52,
53に食い込ませたり、引き抜いたりすることにより、
圧延ロール5,6の外形形状を変更し得るようにしたテ
ーパピストン54,55ロールを使用するようにしたも
のである。
【0065】このようにしても、前記実施の形態と同
様、圧延中に圧延ロール5,6の外形形状を変化させて
圧延材に対する形状制御量を変更することが可能とな
る。
【0066】上記以外については、前記実施の形態と同
様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることが
できる。
【0067】尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の幅方向異
速圧延機によれば、圧延ロール5,6の回転数制御やロ
ールギャップ調整を伴わずに圧延材3の形状制御量を変
更することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の正面から見た概略
断面図である。
【図2】ロールの幅方向の位置と圧延力との関係を示す
グラフである。
【図3】本発明の第二の実施の形態の正面から見た概略
断面図である。
【図4】一般的な異速圧延機の側面図である。
【図5】幅方向異速圧延機を説明するための正面から見
た概略図である。
【図6】上記とは異なる幅方向異速圧延機を正面から見
た概略図である。
【図7】上記とは異なる幅方向異速圧延機を正面から見
た概略図である。
【図8】上記とは異なる幅方向異速圧延機を正面から見
た概略図である。
【図9】上記とは異なる幅方向異速圧延機を正面から見
た概略図である。
【図10】上記とは異なる幅方向異速圧延機を正面から
見た概略図である。
【符号の説明】
5,6 圧延ロール 7,8 胴部 10,17,18,22 拡径部(形状変化部) 11,16,19,23 縮径部(形状変化部) 14 大径平行部(形状変化部) 15 小径平行部(形状変化部) 24,25 プロフィル可変ロール 32,33 液圧室 54,55 テーパピストン 51 制御装置
フロントページの続き (72)発明者 西井 崇 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 新谷 定彦 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールセンターを中心として各胴部
    (7)(8)が左右対称となり、両方の胴部(7)
    (8)における幅方向の各部のロール径の和がほぼ一定
    となるという条件を満たして、胴部(7)(8)に形状
    変化部をそれぞれ有する一対の圧延ロール(5)(6)
    を設けると共に、上記一対の圧延ロール(5)(6)の
    うちの少くとも一方を、圧延中に外形形状を部分的に変
    更可能なプロフィル可変ロール(24)(25)で構成
    したことを特徴とする幅方向異速圧延機。
  2. 【請求項2】 プロフィル可変ロール(24)(25)
    が、内部に形成された液圧室(32)(33)に圧液を
    給排して外形形状を部分的に変更するようにした可変ク
    ラウンロールである請求項1記載の幅方向異速圧延機。
  3. 【請求項3】 プロフィル可変ロール(24)(25)
    が、内部に配置されたテーパピストン(54)(55)
    の移動により外形形状を部分的に変更するようにしたテ
    ーパピストンロールである請求項1記載の幅方向異速圧
    延機。
  4. 【請求項4】 圧延ロール(5)(6)の形状変化部の
    位置に、プロフィル可変ロール(24)(25)の外形
    形状を部分的に変更するための液圧室(32)(33)
    やテーパピストン(54)(55)を設けた請求項2又
    は3記載の幅方向異速圧延機。
  5. 【請求項5】 形状変化部が、拡径部(10)(17)
    と、これに対応する縮径部(11)(16)である請求
    項1乃至4いずれかに記載の幅方向異速圧延機。
  6. 【請求項6】 両方の圧延ロール(5)(6)をプロフ
    ィル可変ロール(24)(25)とした場合に、一方の
    圧延ロール(5)(6)を部分的に拡径させると共に、
    これに合わせて、他方の圧延ロール(5)(6)の対応
    する部分を縮径させるための制御装置(51)を設けた
    請求項1乃至5いずれかに記載の幅方向異速圧延機。
JP9073403A 1996-09-11 1997-03-26 幅方向異速圧延機 Pending JPH10263623A (ja)

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US08/923,086 US6065319A (en) 1996-09-11 1997-09-04 Rolling mill with laterally different velocities
CN97120674.0A CN1241690C (zh) 1996-09-11 1997-09-11 横向差速轧机
EP97307052A EP0835697B2 (en) 1996-09-11 1997-09-11 Rolling mills
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