JPH10261571A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH10261571A
JPH10261571A JP6591297A JP6591297A JPH10261571A JP H10261571 A JPH10261571 A JP H10261571A JP 6591297 A JP6591297 A JP 6591297A JP 6591297 A JP6591297 A JP 6591297A JP H10261571 A JPH10261571 A JP H10261571A
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pattern
resist
temperature
substrate
treatment
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JP6591297A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Yoshimura
俊之 吉村
Masaichi Uchino
正市 内野
Jiro Yamamoto
治朗 山本
Yasushi Goto
康 後藤
Tsuneo Terasawa
恒男 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング耐性を高めると共にパターン変形の
小さいポストベーク処理方法を提供する。 【解決手段】第1段階としてベーク温度をガラス転移温
度以下に設定し、レジスト内の架橋反応により実効的な
ガラス転移温度を上昇させ。第2段階としてレジストの
ガラス転移温度以上のベーク温度に上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い寸法制御性を有
する微細パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の形成で、パターンを形成す
る技術を一般にリソグラフィと呼ぶ。このリソグラフィ
技術による微細パターン形成方法で、現在一般に用いら
れている方法は図1に示す手順に従っている。まず加工
すべき半導体の被加工基板11に疎水化処理を施す。こ
れはレジストと呼ばれる主に有機樹脂からなる薄膜の被
加工基板11への接着性を高める処理である。次に図1
(a)に示すように、レジスト12溶液を被加工基板11
に滴下して、主に回転塗布等の方法でレジスト12を被
加工基板11に被着させる。そしてレジスト溶液中の溶
媒を飛散させるため、一般に加熱処理(以下、ベークと
する)を行う。このベークは一定の温度に設定されたホ
ットプレート上で被加工基板11を一定時間静置するこ
とにより行われる。
【0003】そして図1(b)に示すように、紫外線や電
子線等のエネルギ線13を所望のパターンに従い選択的
に照射し、パターンの潜像14を形成する。ここでエネ
ルギ線13の照射により、レジスト12内に化学変化が
発生する。ここで、パターン照射部である潜像14部と
パターン未照射部とに、現像液への溶解速度に差が生じ
る。次いで現像液中に被加工基板11を浸漬する。この
ように、現像液への溶解速度に差があるため、所望のパ
ターンを形成することができる。
【0004】ここでは、潜像14部の溶解速度が小さく
なる場合について記述する。潜像14部の溶解速度が小
さくなって、この部分が残存する場合、図1(c)に示す
ようにレジストパターン15が得られる。このようなレ
ジストを、一般にネガ型レジストと呼ぶ。一方、潜像1
4部の溶解速度が大きくなる場合、このようなレジスト
を一般にポジ型レジストと呼ぶ。
【0005】このようにしてレジストパターンを形成し
た後に、レジストパターンをマスクとして図1(d)に示
すように、ガスプラズマによるドライエッチングによっ
て被加工基板11が削られ、加工が行われる。ここで、
ドライエッチング時で、レジストパターン15と被加工
基板11のエッチング速度が異なる(レジストパターン
15のエッチング速度が小さい)ことが重要である。な
ぜならば、エッチング時にレジストパターンのエッチン
グが進行すると、マスクが変形することになり被加工基
板の加工寸法精度が低下するからである。ドライエッチ
ング時でも、側壁堆積物の付着等により寸法変動が生じ
る。従って、マスクとなるレジストパターンの高精度化
が必須となる。なお、ここで言う寸法変動とは、設計値
からの加工後パターン寸法の平均的なずれ、および局所
的な寸法ばらつきの両者を含むものである。
【0006】そのため、一般に現像処理後で、ホットプ
レート上でベーク処理温度より高い温度における加熱処
理を行う「ポストベーク処理」が行われている。これは
レジストパターンの硬化処理である。また、この際に紫
外線を照射する場合もある。これらの処理は、一般にレ
ジスト高分子の架橋反応を進行させて高分子化し、エッ
チング速度を低下させる(エッチング耐性を高める)こ
とを目的としている。これを行わない場合、一般にドラ
イエッチング時のプラズマ照射等による温度上昇から生
じるレジスト変形(耐熱性の不足)、またレジスト自体
のエッチングの進行(エッチング耐性の不足)が発生す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発明者の実験
により、半導体素子寸法の微細化と共に要求される加工
精度の向上に対して、硬化方法では問題があることが分
かった。
【0008】一般に半導体素子形成プロセスでは、パタ
ーン寸法の変動は形成パターン寸法の10%程度までが
許容されるが、加工する素子により許容される変動幅が
異なる。例えば記憶素子(メモリ)では10%まで許容
されるが、高性能論理素子(ロジック)では変動を5%
以内に抑えることが要求される。さらに高性能や高集積
の素子を実現するためには、寸法変動幅は小さいほど望
ましい。また、レジスト構成高分子の大きさに起因し
て、レジストパターンの端部にあたるパターン上面ある
いは側面に、数nmから数十nm程度のレジストパター
ンの表面微小凹凸が生じることも分かった。
【0009】しかし、ポストベーク処理を単純に一つの
高温度で行った場合、レジストの変形が生じ、表面凹凸
は平滑化されるがレジストパターン全体の寸法変動が発
生してしまうことが明らかになった。処理条件にもよる
が、実験によれば10〜20nm程度の寸法変化が生じ
ることが分かった。この値は最小寸法が200nm以上
のパターンの場合には問題とはならない。しかし、最小
寸法が100nm以下となる場合には、決して無視でき
る大きさではない。従って、エッチング耐性を高めると
共にパターン変形を低減するポストベーク処理が、レジ
ストパターンの硬化処理として必須となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、発明者達は実験により以下のことを見出した。すな
わち、ポストベーク処理で、複数段階の温度設定を行
い、異なる温度でポストベーク処理を行うことにより、
レジストパターン寸法変化を10nm以下にすることが
可能となる点である。
【0011】レジストパターン形成後、ポストベークを
するにあたり以下の3方法を比較した。(1)120
℃,120秒間のベーク処理を行う。(2)紫外線照射
の後、120℃,120秒間のベーク処理を行う。
(3)100℃,60秒間ベーク処理の後、連続して1
20℃,60秒間ベーク処理を行う。
【0012】上記レジストパターンを測長用走査型電子
顕微鏡を用いて測定した結果、図2に示すように、
(1),(2),(3)の順にパターン寸法変動量が小
さくなることが分かった。ここで(1),(2)の方法
では、10nm以上の寸法変化が発生したが、(3)で
はレジストパターンの寸法変化を10nm未満とするこ
とが可能であることが分かった。
【0013】その機構については、以下のように考える
ことができる。レジスト材料の軟化温度である「ガラス
転移温度」が、この場合110℃近辺である。このガラ
ス転移温度以上ではレジストの軟化が進行し、パターン
変形が生じる。ここで(1)の方法の場合、現像後に一
気に温度上昇させた場合、ガラス転移温度以上となるた
めレジストが軟化する。その結果、図3(a)に示す断
面形状を有した基板31上のレジストパターン32は、
ポストベーク後に図3(b)に示す断面形状を有した変
形したレジストパターン33となる。これは、レジスト
パターン寸法変動をもたらす。
【0014】また、(2)の場合、一般にレジストの硬
化処理として知られる紫外線照射でも、紫外線照射時に
瞬間的にレジスト表面の温度が上昇するために、レジス
ト表面部分で微小なレジスト軟化が発生し、レジストパ
ターン変形が生じたものと考えられる。
【0015】それに対して、(3)の場合、一旦ガラス
転移温度以下で加熱することにより、熱エネルギによる
レジスト内の架橋反応が進行し、実効的なガラス転移温
度を上昇させることとなる。従って、その後に元々のレ
ジストのガラス転移温度以上の温度に上昇させても、架
橋反応が進行することが主な変化であり、レジストの軟
化は進行しない。このために、図3(c)に示すように
変形の小さいレジストパターン34が得られる。従っ
て、パターン寸法変動が抑制される、と解釈できる。こ
こで、(2)に対応する紫外線照射処理を、ガラス転移
温度以上の温度に昇温させた後に行えば、レジストパタ
ーン変形は小さいことが分かった。この過程では、架橋
反応が更に進行し、レジストの耐熱性とエッチング耐性
はさらに向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明につい
て詳しく説明する。
【0017】(実施例1)ここでは、基底樹脂,溶解抑
止物質の構成分子からなる二成分系のポジ型レジストに
ついて述べる。溶解抑止物質は、基底樹脂の現像液への
溶解を抑制する機能を有する。溶媒としては、例えば酢
酸イソアミルを用いる。ここではエネルギ線の選択的照
射により、照射部分に存在する溶解抑止物質が分解して
溶解抑止効果が低下する。その結果、エネルギ線照射部
分の現像液への溶解が進行して、ポジ型のレジストパタ
ーンが形成される。
【0018】ここでは基底樹脂として、例えば水性アル
カリ可溶性のクレゾールノボラックを用いる。溶解抑止
物質としては、例えばポリ(2−メチルペンテン−1−
スルホン)を10重量%の割合で混合した。更にアジド
化合物である、例えば3,3′−ジアジドジフェニルス
ルホンを1重量%の割合で混合した。このアジド化合物
の混合は、熱エネルギによるレジスト内の架橋反応を進
行させ、実効的なガラス転移温度を上昇させることを目
的としている。ここで、クレゾールノボラックの重量平
均分子量は例えば3000、多分散度は例えば1.3 で
ある。このレジスト系のガラス転移温度は110度だっ
た。
【0019】被加工基板として、図4(a)に示すよう
に例えば次のものを用いる。抵抗率10Ω・cmのn型8
インチのシリコン基板41に、公知の熱酸化膜42を5
nm形成する。これに公知の例えば化学的気相成長法に
より、多結晶シリコン43を200nmの膜厚に成長す
る。この多結晶シリコンには、例えばリン(P)が6×
1020/cm3 の濃度で添加されている。この被加工基板
を、公知の例えばヘキサメチルジシラザン気体に曝すこ
とにより、疎水化処理を施す。
【0020】そしてレジスト44を、被加工基板上に公
知の回転塗布法により、毎分2000回転,60秒間処理
し、そして公知のホットプレート上で80℃,120秒
間のベーク処理をして、例えば70nmの厚さに形成す
る。膜厚は70nmに限らないことは言うまでもなく、
膜厚を薄くするほど解像性が向上して微細加工が可能と
なる。そして、レジスト44の形成された被加工基板を
公知の電子線直接描画装置に設置し、例えば加速電圧5
0kVの電子線45を所望のパターンに従って照射し
て、図4(a)に示すように潜像46を形成する。電子
線照射量としては、例えば50μC/cm2 を選択する。
【0021】電子線照射後に、例えば公知のアルカリ水
溶液であるテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(TMAH)水溶液に、静止状態で40秒間浸して現
像処理を行う。そして、純水に30秒間浸して現像液を
洗い流す。これにより、図4(b)に示すように線幅6
0nmの微細なレジストパターン47を得ることができ
た。
【0022】ポストベーク装置は、複数個のホットプレ
ートを隣接して並べ、その間を被加工基板が自動搬送さ
れる機構が付加されているものを用いる。レジストパタ
ーン47形成後に、例えば100℃に設定したホットプ
レート上で、被加工基板のポストベーク処理を60秒間
行う。そして、終了後に同じく120℃に設定したホッ
トプレート上で、30秒後に被加工基板のポストベーク
処理を60秒間行う。処理温度の時間変化を図7に示
す。
【0023】ポストベーク処理前後で、レジストパター
ンの寸法を測定したところ、パターン寸法変化は3nm
であることが分かり、これまでの高温(120℃)一点
でのポストベーク処理と比較して寸法変動が30%以下
となることが分かった。さらに、レジストの耐熱性およ
びエッチング耐性は従来のポストベーク処理とほぼ同じ
値であることも分かった。また、レジストパターン47
の表面微小凹凸も抑制されることが分かった。
【0024】ここでは、ポストベーク処理の温度とし
て、二段階のみの場合についてのみ説明したが、三段階
以上の温度を設定してもよいことは言うまでもない。こ
の際には、ホットプレートの数を三個以上とすればよ
い。更に温度の変化の順序として、必ずしも時間と共に
上昇する場合のみでなくてもよい。例えば、一旦ガラス
転移温度以上の温度でポストベーク処理を行った後に、
温度を下降させた温度でポストベーク処理を行うことを
行ってもよい。更に、温度の上昇,下降工程を繰り返す
ことを行ってもよい。また、ベーク時間は60秒に限定
されない。その処理例を図8に示す。
【0025】このポストベーク後のレジストパターン4
8をマスクとして、多結晶シリコン43のドライエッチ
ングを行った。公知の臭化水素(HBr)ガスを用いた
プラズマエッチングにより加工を行い、図4(c)に示
すように多結晶シリコンパターン49を形成した。これ
によると、エッチング後の寸法変動量を8nmとするこ
とが可能となり、従来のエッチング後の寸法変動量と比
較して、寸法変動量を30%以下に抑制することが可能
となった。この後に、公知の酸素プラズマ処理により、
ポストベーク後のレジストパターン48を除去した。
【0026】以上の記述では、基底樹脂としてクレゾー
ルノボラックの場合について説明したが、これに限定さ
れず水性アルカリ可溶性樹脂であるフェノールノボラッ
ク,ポリビニルフェノール等のフェノール樹脂、または
その複数種類の混合系であればよい。また、溶解抑止物
質は基底樹脂の分子鎖の一部分として含まれる形態であ
ってもよい。この場合、エネルギ線照射により、溶解抑
止物質は基底樹脂の分子鎖から離れ、溶解抑止機能を消
失する。
【0027】また、レジスト系として二成分に限定され
ることはなく、基底樹脂,溶解抑止物質、少なくとも一
種類の触媒発生物質の構成分子からなる三成分以上のレ
ジスト系であってもよい。ここで触媒発生物質とは、エ
ネルギ線の照射により、酸あるいは塩基等の反応触媒物
質を生成するものである。この反応触媒物質は、溶解抑
止物質の機能を消失させるための触媒として作用する。
触媒発生のために要するエネルギ線の照射量は、二成分
系の場合と比較して小さくてもよいため、一般にこれら
のレジスト系は高感度で機能することが知られている。
【0028】また、加工すべき材料として多結晶シリコ
ンに限定されないことも言うまでもなく、レジストをエ
ッチングマスクとして加工可能な材料であれば適用可能
である。例えば酸化膜(SiO2 ),窒化膜(Si
34)等の絶縁膜,アルミニウム(Al),タングステ
ン(W),銅(Cu),白金(Pt)等の金属,アモル
ファスシリコン,ヒ化ガリウム(GaAs)等の化合物
を含む半導体があげられる。
【0029】(実施例2)実施例では、異なる二つの温
度におけるポストベーク処理について述べたが、ここで
は連続的に温度を変化させる場合について述べる。
【0030】ここでは基底樹脂,架橋物質の構成分子か
らなる二成分系のネガ型レジストについて述べる。溶媒
としては、例えば酢酸2−メトキシエチルを用いる。こ
こではエネルギ線の選択的照射により、照射部分に存在
する架橋物質が誘起する架橋反応によって、エネルギ線
照射部分の現像液への溶解速度が低下して、ネガ型のレ
ジストパターンが形成される。
【0031】ここでは基底樹脂として、例えば水性アル
カリ可溶性のクレゾールノボラックを用いる。架橋物質
としては、例えばアジド化合物である3、3′−ジアジ
ドジフェニルスルホンを20重量%の割合で混合した。
ここで、クレゾールノボラックの重量平均分子量は例え
ば5000、多分散度は例えば1.5 である。このレジ
スト系のガラス転移温度は115℃だった。
【0032】被加工基板として、図5(a)に示すよう
に例えば次のものを用いる。抵抗率10Ω・cmのn型8
インチのシリコン基板51に、公知の熱酸化膜52を4
nm形成する。これに公知の例えば化学的気相成長法に
より、多結晶シリコン53を150nmの膜厚に成長す
る。この多結晶シリコン53には、例えばリン(P)が
4×1020/cm3 の濃度で添加されている。さらに、公
知の例えば化学的気相成長法により、酸化膜54(Si
2 )を25nmの膜厚に成長する。この被加工基板
を、公知の例えばヘキサメチルジシラザン気体に曝すこ
とにより、疎水化処理を施す。
【0033】そしてレジスト55を、被加工基板上に公
知の回転塗布法により、毎分3000回転,60秒間処理
し、そして公知のホットプレート上で100℃,120
秒間のベーク処理をして、例えば50nmの厚さに形成
する。膜厚は50nmに限らないことは言うまでもな
く、膜厚を薄くするほど解像性が向上して微細加工が可
能となる。そして、レジスト55の形成された被加工基
板を公知の電子線直接描画装置に設置し、例えば加速電
圧30kVの電子線56を所望のパターンに従って照射
して、図5(a)に示すように潜像57を形成する。電
子線照射量としては、例えば30μC/cm2 を選択す
る。
【0034】電子線照射後に、例えば公知のアルカリ水
溶液であるTMAH水溶液に、静止状態で30秒間浸し
て現像処理を行う。そして、純水に30秒間浸して現像
液を洗い流す。これにより、図5(b)に示すように線
幅50nmの微細なレジストパターン58を得ることが
できた。
【0035】ポストベーク装置としては、温度調整可能
なホットプレートを用いる。レジストパターン形成後
に、例えば100℃に設定した公知のホットプレート上
に被加工基板を設置する。設置後に基板温度を安定させ
るため30秒放置した後、毎秒0.5℃ の昇温速度で1
30℃まで60秒間温度を上昇させる。そして、例えば
130℃で30秒間放置する。このようにして、ポスト
ベーク処理を行った。ここで、100℃、および130
℃における放置は必ずしも必須ではない。処理温度の時
間変化を図9に示す。
【0036】ポストベーク処理前後で、レジストパター
ンの寸法を測定したところ、パターン寸法変化は4nm
であることが分かり、これまでのポストベーク処理と比
較して寸法変動が40%以下となることが分かった。さ
らに、レジストの耐熱性およびエッチング耐性は従来の
ポストベーク処理とほぼ同じ値であることが分かった。
また、レジストパターンの表面微小凹凸も抑制されるこ
とも分かった。
【0037】ここでは、ポストベーク処理の設定温度と
して、二段階の場合についてのみ説明したが、三段階以
上の温度を設定してもよいことは言うまでもない。更に
温度の変化の順序として、必ずしも時間と共に上昇する
場合のみでなくてもよい。例えば、一旦ガラス転移温度
以上の温度でポストベーク処理を行った後に、温度を下
降させた温度でポストベーク処理を行ってもよい。更
に、温度の上昇,下降工程を繰り返すことを行ってもよ
い。また、ベーク時間は30秒、あるいは60秒、さら
に温度変化が毎秒0.5℃ に限定されないことも言うま
でもない。その処理例を図10に示す。
【0038】このポストベーク後のレジストパターン5
9をマスクとして、公知の例えばフッ化炭素(C48
ガスによる酸化膜54のドライエッチングを行い、図5
(c)に示すような形状を形成した。この後に、公知の酸
素プラズマ処理により、ポストベーク後のレジストパタ
ーン59を除去する。
【0039】そして酸化膜54のパターンをマスクとし
て、多結晶シリコン53のドライエッチングを行った。
ここでは公知の例えば塩素(Cl2)ガスを用いたプラズ
マエッチングにより加工を行い、図5(d)に示すよう
に多結晶シリコンパターン60を形成した。これによる
と、エッチング後の寸法変動量を5nmとすることが可
能となり、従来のエッチング後の寸法変動量と比較し
て、寸法変動量を25%以下に抑制することが可能とな
った。
【0040】ここで酸化膜54をマスクとして用いたの
は、寸法変動量を実施例1よりも小さくするためであ
る。これは塩素ガスプラズマに対する酸化膜54のエッ
チング耐性が、レジスト55のエッチング耐性に比較し
て大きいためである。ここでの耐性の高いエッチングマ
スクを「ハードマスク」と言い、このプロセスを「ハー
ドマスクプロセス」と言う。
【0041】以上の記述では、基底樹脂としてクレゾー
ルノボラックの場合について説明したが、これに限定さ
れず水性アルカリ可溶性樹脂であるフェノールノボラッ
ク,ポリビニルフェノール等のフェノール樹脂、または
その複数種類以上の混合系であればよい。
【0042】また、レジスト系として二成分に限定され
ることはなく、前記実施例と同様に基底樹脂,架橋物
質、少なくとも一種類の触媒発生物質の構成分子からな
る三成分以上のレジスト系であってもよい。
【0043】また、加工すべき材料として多結晶シリコ
ンに限定されないことも実施例1と同様である。
【0044】また、ハードマスクとして酸化膜に限定さ
れることはなく、加工すべき材料のエッチング耐性より
も大きなエッチング耐性を有し、さらにレジストのエッ
チング耐性よりも大きなエッチング耐性を有する材料で
あればよい。例えば酸化膜を加工することを想定した場
合、ハードマスクとして薄膜のアモルファスシリコンや
アルミニウムを用いることができる。
【0045】(実施例3)実施例では、ポストベーク処
理としてホットプレート上での加熱処理のみを行う場合
について述べた。
【0046】ここでは、従来の紫外線照射とホットプレ
ート上での加熱処理を複合化させた場合に相当する内容
について述べる。従来の紫外線照射は、一般に加熱処理
前あるいは加熱処理初期の段階で行っていた。このた
め、耐熱性が充分向上していない段階でレジスト表面部
分の温度が上昇し、レジストパターンの変形が発生し、
大きなパターン寸法の変動が生じていた。そこで本発明
では、紫外線照射処理を加熱処理と共に行う場合につい
て述べる。
【0047】ポストベーク装置としては、実施例1ある
いは実施例2の装置に、紫外線照射用の高圧水銀灯が付
加されたものを用いる。
【0048】実施例1に対応した場合、120℃におけ
るベーク処理終了後、公知の高圧水銀灯から発生する紫
外線(狭帯域化はされておらず、広い波長域からなる)
を例えば10秒間照射した。
【0049】また、実施例2に対応した場合、130℃
におけるベーク処理終了後、同様に公知の高圧水銀灯か
ら発生する紫外線を例えば20秒間照射した。
【0050】これらの処理により、レジストパターンの
寸法変動は紫外線照射がない場合とほぼ同じであり、一
方レジストの耐熱性とエッチング耐性はさらに向上する
ことが分かった。
【0051】また、紫外線照射をベーク処理の最終温度
でのみ行うばかりでなく、加熱温度が元々のレジストの
ガラス転移温度を経過してからであれば、同様の効果が
得られることが分かった。
【0052】(実施例4)図6に公知のMOS(金属−
酸化膜−酸化膜)型トランジスタを示す。ここで図6
(a)は上面図、図6(b)は断面図である。このトラ
ンジスタはゲート電極61に印加する電圧により、ソー
ス領域62およびドレイン領域63に流れるドレイン電
流を制御する構造となっている。ここでゲート電極61
は基板64上に形成されたゲート酸化膜65上に設置さ
れ、ソース領域62およびドレイン領域63とは絶縁さ
れている。
【0053】ここでゲート電極61は図に示すように、
ソース領域62およびドレイン領域63に挟まれた箇所
に細くなった領域を含んでいる。この部分の幅を一般に
ゲート長と呼ぶ。ここではゲート長の設計値は、例えば
50nmとする。このように、MOSトランジスタでは
ゲート電極61に印加する電圧によりドレイン電流を制
御しているため、特性を安定化させるためにはゲート長
は一様である必要がある。もし、ゲート長が不均一であ
ったり、設計値からの寸法変動が大きい場合には、ドレ
イン電流の不安定性が生じ、ドレイン電流がある値に達
するために必要なゲート電圧である閾値電圧の変動が発
生し、また閾値電圧の設計値からのずれが発生すること
となる。
【0054】一般にゲート電極61の形成方法は、実施
例1あるいは実施例2に記述したように、レジストパタ
ーンをゲート電極材料である、例えば多結晶シリコンに
ドライエッチングで転写することにより実行している。
ここで、このようにゲート電極61のドライエッチング
後の加工寸法精度を向上させることが必要であるが、こ
のためにはマスクとなるレジストパターンの寸法精度が
高いことが必須となる。
【0055】このため、素子特性の安定化のためには、
レジストパターン寸法変動を抑制しなければならない。
そこで、実施例1,実施例2、あるいは実施例3で述べ
たポストベーク方法を採用することで、寸法精度を向上
したレジストパターンのエッチングマスクを得ることが
可能となる。従って、特性が安定したMOSトランジス
タを形成することが可能となった。
【0056】半導体素子形成方法の内でゲート電極パタ
ーン形成について述べたが、これに限定されないことは
言うまでもなく、その他のパターン形成についても適用
可能である。
【0057】また、ここではMOSトランジスタについ
て記述したが、これに限定されないことは言うまでもな
く、高精度なパターン寸法制御を必要とする半導体素子
の形成に適用できる。半導体素子としては、例えばバイ
ポーラ(両極性)トランジスタ,バイポーラCMOS
(相補性−金属−酸化膜−半導体)トランジスタ,単一
電子トランジスタ,超伝導トランジスタ、および量子効
果を利用した量子効果トランジスタがあげられる。この
他にも、10nmレベル程度のパターン寸法制御性を必
要とする半導体素子にはすべて適用可能である。
【0058】そして、ドライエッチングを用いたパター
ン形成方法の場合のみに限定されることはなく、高精度
なレジストパターンを必要とする場合には全て適用でき
る。例えば、レジストパターンを元に加工基板にイオン
を打ち込む工程、レジストパターンを元に加工基板に金
属を付着させた後に、レジストを剥離して金属パターン
を形成する「リフトオフ法」の工程があげられる。
【0059】また、加工する対象としては半導体素子に
限定されず、光ディスク,光磁気ディスク,デジタルビ
デオディスク等の無機材料を加工する場合にも適用可能
である。
【0060】さらに、実施例では、エネルギ線として電
子線の場合について述べた。その他のエネルギ線とし
て、イオン線等の粒子線や、紫外線,X線,ガンマ線を
含む電磁波を用いた場合についても全く同様の議論が成
り立つ。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、レジストパターンの寸
法変動を抑制することが可能となると共に、エッチング
耐性を高めることが可能となる。従ってドライエッチン
グ後に寸法制御性の高いパターン形成が可能となり、高
性能な半導体素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リソグラフィによるパターン形成方法の説明
図。
【図2】レジストパターンの寸法変化の説明図。
【図3】レジストパターンの変形の説明図。
【図4】本発明の実施例1の説明図。
【図5】本発明の実施例2の説明図。
【図6】本発明の方法のMOSトランジスタ製造への適
用の説明図。
【図7】実施例1における処理温度の時間変化の説明
図。
【図8】実施例1における処理温度の時間変化の説明
図。
【図9】実施例2における処理温度の時間変化の説明
図。
【図10】実施例2における処理温度の時間変化の説明
図。
【符号の説明】
31…基板、32…レジストパターン、33…変形した
レジストパターン、34…変形が小さいレジストパター
ン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 康 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 寺澤 恒男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工基板上にパターン形成材料を形成す
    る工程、上記パターン形成材料に選択的にエネルギ線を
    照射する工程、現像処理により上記パターン形成材料か
    らなるパターンを形成する工程、上記パターン形成材料
    の硬化処理を行う工程からなるパターン形成方法におい
    て、上記硬化処理中に、異なる温度からなる複数段階の
    熱処理工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】被加工基板上にパターン形成材料を形成す
    る工程、上記パターン形成材料に選択的にエネルギ線を
    照射する工程、現像処理により上記パターン形成材料か
    らなるパターンを形成する工程、上記パターン形成材料
    の硬化処理を行う工程、上記硬化処理の後にドライエッ
    チングにより、上記被加工基板に上記パターンを転写す
    る工程からなるパターン形成方法において、上記硬化処
    理中に、異なる温度からなる複数段階の熱処理工程を含
    むことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】第一段階の温度は第二段階の温度よりも低
    温である請求項1または2に記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】第一段階の温度は第二段階の温度よりも低
    温であり、上記第一段階の温度から上記第二段階の温度
    まで、連続的に変化させる請求項1または2に記載のパ
    ターン形成方法。
  5. 【請求項5】少なくとも一つの温度は上記パターン形成
    材料のガラス転移温度以下である請求項1,2,3また
    は4に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】熱処理に加えて、紫外線照射工程を含む請
    求項1,2,3,4または5に記載のパターン形成方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5または6を実現
    するための手段を備えた処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5または6に記載
    されたパターン形成方法を、請求項7に記載された装置
    により行う工程を、形成方法の一部として含む素子形成
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100432330B1 (ko) * 2000-09-21 2004-05-22 티알더블류 인코포레이티드 반도체 및 초전도체 막의 에칭에 있어서 포토레지스트의플라즈마 경화 방법
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JP2016111057A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 ウシオ電機株式会社 蛍光光源用発光素子の製造方法及び蛍光光源用発光素子

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