JPH10260265A - 地中推進工法における障害物の検出装置および方法 - Google Patents

地中推進工法における障害物の検出装置および方法

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JPH10260265A
JPH10260265A JP9065066A JP6506697A JPH10260265A JP H10260265 A JPH10260265 A JP H10260265A JP 9065066 A JP9065066 A JP 9065066A JP 6506697 A JP6506697 A JP 6506697A JP H10260265 A JPH10260265 A JP H10260265A
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JP
Japan
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signal
antenna
tip
transmitting
correlation
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Application number
JP9065066A
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English (en)
Inventor
Hiromasa Nakauchi
啓雅 中内
Masaru Tsunasaki
勝 綱崎
Masaki Kishi
雅樹 岸
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Katsumi Fuchimoto
克巳 渕元
Ikuo Arai
郁男 荒井
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地中にある障害物を避けながら推進管を地中
で推進させる。 【解決手段】 可撓性推進管の先端部66の軸線に対し
て傾斜した取付座74に送信および受信アンテナを固定
し、その少なくとも先端部66を、軸線まわりに回転駆
動して直進させ、または回転駆動することなく押し込み
駆動して取付座74およびアンテナ33側が軌跡の半径
方向外方となるように推進管を弯曲して推進させること
ができる。推進管の先端部内には、相関型探知回路55
を設け、この相関型探知回路55は、約束波形を含む受
信信号を被相関信号とし、受信信号が得られる周期の各
回毎に少量時間ずつ順次にずらせた約束信号を相関信号
として掛算し、その掛算して得られる信号を積分するよ
うにし、これによってSN比を向上するとともに、構成
の簡略化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、いわゆる地中推進
工法を用いて地中にたとえば各種管路を敷設する際に、
既に存在する地中構造物などの障害物の破損を予防する
ことができるようにするためにその障害物を検出する地
中推進工法における障害物の検出装置に関し、さらにそ
の検出装置を用いる地中推進工法に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、従来からのいわゆるサンプラ
方式の地中探査レーダの構成を示すブロック図である。
土壌1には障害物2が埋設されている。地上で、この管
2の探知を行うために、土壌1の鉛直面内における断面
画像を形成し、陰極線管または液晶などの目視表示手段
3に表示することができる。パルス発生回路4は送信ア
ンテナ5に図17(1)に示されるパルス状の送信信号
を与える。これによって送信アンテナ5からは、電波で
ある電磁波を土壌1に向けて放射する。この送信アンテ
ナ5から放射された電磁波は、土壌1および管2によっ
て反射され、その反射波は、受信アンテナ6によって受
信され、その受信アンテナの出力はライン7を介して高
周波増幅回路8に与えられて増幅される。受信アンテナ
6の出力は、ライン7から導出される。送信アンテナ5
に図17(1)で示される送信信号が与えられてから、
受信アンテナ6によって受信出力波形が得られるまでの
時間差ΔT1は、土壌1の表面と管2との距離に対応し
ている。送信アンテナ5と受信アンテナ6とを一体的に
固定して、図16の矢符9で示すように、地中埋設管2
を横切るように移動することによって、管2を含む土壌
1の鉛直面内での断面の画像を形成することができる。
増幅回路8において増幅度が変化されて得られた信号
は、サンプラ10によって、サンプリングされ、デジタ
ル化されて、マイクロコンピュータなどによって実現さ
れる処理回路11に与えられ、こうして表示手段3に
は、土壌1の画像が得られる。この画像内には、管2に
対応した画像が表示される。この画像信号はメモリ14
にストアされる。
【0003】図16および図17に関連して述べた先行
技術のサンプラ方式の地中探査レーダを用いて、地中に
埋設されている障害物2を検出し、この障害物2を避け
て、土壌1内に推進管を挿入して土壌中を推進する。
【0004】この先行技術では、次のような問題があ
る。 (1)土壌1の表面16から、通常、1.5m程度であ
る障害物2の深さまで、探査する必要があるけれども、
土壌1中で電磁波は大きく減衰し、したがって特に深い
位置での探査の信頼性は低い。 (2)土壌1の表面16から探査を行うので、推進管の
推進深度よりも浅い位置に障害物が存在すると、その下
方の構造物を探査することが原理的に困難である。した
がって推進深度に依存する構造物などの障害物2を検出
することができない。 (3)探査性能を向上しようとすれば、電磁波のSN比
を向上する必要がある。図16および図17に示される
サンプラ方式の地中探査レーダでは、特に図17(2)
に示されるサンプラ10から得られる信号には、ランダ
ムノイズが含まれ、それによる悪影響を受けやすいとい
う問題がある。これによって障害物2の探査精度の信頼
性が低下する。 (4)このサンプラ方式の地中探査レーダでは、特にサ
ンプラ10の電子回路が複雑であって、大型である。し
たがって小型化が望まれているところである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、推進
工法を用いて管などを敷設すべき推進深度付近に存在す
る障害物を、容易に検出することができる地中推進工法
における障害物の検出装置およびその検出装置を用いた
地中推進工法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)土壌中
を推進する推進管の先端部に設けられる送信および受信
アンテナと、(b)推進管内に設けられる相関型探知回
路であって、送信アンテナから約束波形の送信信号を送
波し、受信アンテナからの約束波形を含む受信信号を被
相関信号とし、受信信号が得られる周期の各回毎に少量
時間ずつ順次にずらせた約束波形を相関信号として掛算
し、その掛算した値を積分する相関型探知回路とを含む
ことを特徴とする地中推進工法における障害物の検出装
置である。 本発明に従えば、推進管の先端部には、送信および受信
アンテナが設けられる。送信および受信アンテナは、送
信アンテナと受信アンテナとが個別的に構成されていて
もよく、または単一のアンテナが送信および受信のため
にスイッチング手段によって切換えて接続される構成で
あってもよい。本件明細書中において、送信および受信
アンテナ、または送信アンテナおよび受信アンテナとい
うのは、2つの個別的なアンテナが用いられる構成だけ
でなく、このような単一のアンテナがスイッチによって
切換えられて送信および受信の各機能を達成する構成を
も含む概念であると解釈されなければならない。 送信アンテナからは、地中で電磁波が発生される。受信
アンテナに、土壌中の障害物による反射波が受信される
ことによって、推進管の先端部の近傍に存在する障害物
を検出することができる。 障害物は、地中に埋設されたガスおよび水などを輸送す
る管路であり、またはその他の地中構造物などである。 本発明によれば、地表面からの深度が大きくても、推進
管の先端部が、障害物の近傍に近付いたとき、その障害
物の存在を容易に検出することができる。また地中構造
物などの障害物の存在位置を知ることができるので、そ
の障害物を避けて、推進管を地中に推進し、これによっ
て障害物である地中構造物が推進管に衝突し、または接
触してその障害物が破損することを防ぐことができる。 また本発明の相関型探知回路によれば、約束波形を含む
受信信号を被相関信号とし、受信信号が得られる周期の
各回毎に少量時間ずつ順次にずらせた約束波形を相関信
号として掛算し、その掛算した値を積分することによっ
て、相関検出処理とパルス圧縮処理とを行って、目的と
する探知信号または相関検出信号を得る構成にしたの
で、SN比が向上され、精度の高い探知信号または相関
検出信号が得られる。しかもこのような構成は、簡単な
構成によって実現されるので、推進管の先端部に内蔵す
ることが容易であり、その先端部の口径が小さくても、
本件相関型探知回路を内蔵することが可能である。した
がって推進管を小径とすることができ、これによって推
進管を推進駆動するための負荷を小さくすることができ
る。
【0007】また本発明は、(a)土壌中を推進する推
進管の先端部に設けられる送信アンテナと、(b)地上
で推進管の先端部に沿って移動可能である受信アンテナ
と、(c)相関型探知回路であって、送信アンテナから
約束波形の送信信号を送波し、受信アンテナからの約束
波形を含む受信信号を被相関信号とし、受信信号が得ら
れる周期の各回毎に少量時間ずつ順次にずらせた約束波
形を相関信号として掛算し、その掛算した値を積分する
相関型探知回路とを含むことを特徴とする地中推進工法
における障害物の検出装置である。 本発明に従えば、地中にある推進管の先端部に送信アン
テナが設けられ、この送信アンテナから電磁波を発生す
る。地上では、受信アンテナによって、送信アンテナか
ら土壌を介する電磁波を受信する。送信アンテナから受
信アンテナまでの電磁波の経路の途中に障害物が存在す
ると、受信アンテナで受信される電磁波の強度が変化
し、これによって障害物を容易に検出することができ
る。地上に到達する電磁波の強度は低くてもよいので、
電波障害などの問題を生じるおそれはない。これに対し
て前述の図16および図17に関連して述べた先行技術
では、大きい深度内の障害物を検出するためには、地上
の送信アンテナ5から大電力の電磁波を発生しなければ
ならず、したがって地上での電波障害を生じるおそれが
ある。本発明は、この問題を解決する。
【0008】また本発明は、推進管は、可撓性を有し、
その推進管の少なくとも先端部を、その先端部の軸線ま
わりに回転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆動する駆動
手段が設けられ、前記先端部は、その先端部の軸線に対
して傾斜した取付座を有し、前記送信および受信アンテ
ナは、全体の形状が偏平に形成され、この取付座に、前
記送信および受信アンテナが固定されることを特徴とす
る。 また本発明は、推進管は、可撓性を有し、その推進管の
少なくとも先端部を、その先端部の軸線まわりに回転駆
動しかつ軸線方向に押し込み駆動する駆動手段が設けら
れ、前記先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した
取付座を有し、送信アンテナは、全体の形状が偏平に形
成され、この取付座に、前記送信アンテナが固定される
ことを特徴とする。 本発明に従えば、推進管は可撓性を有し、その推進管の
少なくとも先端部、たとえば先端部だけを、その先端部
の軸線まわりに回転駆動し、または先端部とその先端部
に後続する推進管本体との全体をそれらの軸線まわりに
回転駆動し、先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜
した取付座を有し、この取付座に、送信および受信アン
テナが、または送信アンテナが固定される。こうして少
なくとも先端部の回転駆動によって、推進管の先端部を
その軸線に沿って直線状に、土壌中で推進駆動すること
ができる。 さらに少なくとも先端部をその軸線まわりに回転駆動す
ることなく、推進管をその軸線方向に押し込み駆動する
ことによって、推進管の軸線を含む仮想平面内でその軸
線が、アンテナが固定されている取付座が円弧状の軌跡
の半径方向外方に臨むようにして推進管が弯曲して進ん
で推進する。こうして取付座に固定されたアンテナなど
の傾斜面に作用する土壌の反力によって、推進管の軌跡
を弯曲させることができる。 こうして少なくとも先端部の回転駆動と押し込み駆動と
を組合わせて、地中に存在する障害物を避けて先端部を
推進してゆくことが可能となる。
【0009】また本発明は、前記取付座に固定される前
記アンテナは、耐摩耗性基板と、その基板の一表面に形
成された偏平な導体とを有するボータイアンテナであ
り、基板の一表面を取付座に対向して配置したことを特
徴とする。 本発明の送信および受信アンテナまたは送信アンテナな
どのアンテナは、たとえば折返し形などのボータイアン
テナであって、全体の形状を偏平に構成することができ
る。このボータイアンテナは、セラミックなどの耐摩耗
性に優れた電気絶縁性基板の一表面に、銅箔またはアル
ミニウム箔などがエッチング加工されて構成された導体
を有する。この基板の前記一表面、したがって導体を、
取付座に対向して、配置して、ボータイアンテナが取付
座に固定される。基板は上述のように耐摩耗性に優れて
いるので、推進管の先端部が土壌中を推進するとき、そ
の基板が土壌によって摩耗して損傷することを抑制する
ことができる。
【0010】また本発明は、相関型探知回路は、予め定
める周期を、各回毎に少量時間ずつ順次に伸長または短
縮させた可変周期を得る可変周期発生手段と、前記可変
周期に関連する時点毎に、約束波形の送信信号を送信ア
ンテナから送信する送信手段と、可変周期に関連する時
点毎の前記約束波形の送信信号を、相関信号として得る
相関信号発生手段と、受信アンテナからの受信信号を被
相関信号として前記相関信号と掛算する掛算手段と、掛
算手段の出力を積分する積分手段とを有することを特徴
とする。 また本発明は、相関型探知回路は、前記先端部に内蔵さ
れ、相関型探知回路に電力を供給する電源ラインと、積
分手段の出力を導出する信号ラインとは、スリップリン
グを介して、電気的に接続されることを特徴とする。 また本発明は、可変周期発生手段と送信手段と相関信
号発生手段とは、前記先端部に内蔵され、可変周期発生
手段と送信手段と相関信号発生手段とに電力を供給する
電源ラインと、相関信号発生手段からの出力を導出する
信号ラインとは、スリップリングを介して、電気的に接
続されることを特徴とする。 本発明に従えば、先端部に内蔵された相関型探知回路の
すべてまたはその一部には、スリップリングを介して、
電源ラインから電力を供給して電力付勢し、また相関型
探知回路を構成する積分手段の出力を、または相関信号
発生手段の出力を、信号ラインを介してスリップリング
から外部に取出すようにし、これによって先端部に内蔵
された電気回路と外部回路との電気的な接続が可能にな
る。 さらに本発明に従えば、このような相関型探知回路の全
部または一部を推進管の先端部に内蔵することによっ
て、微弱な電気信号を、比較的長距離にわたって信号ラ
インを介して導く必要がなくなり、増幅後の比較的大き
い振幅を有する電気信号を伝送することができ、したが
ってSN比を向上することができる。
【0011】また本発明は、(a)可撓性を有する推進
管であって、その先端部は、その先端部の軸線に対して
傾斜した取付座を有する推進管と、(b)その推進管の
少なくとも前記先端部を、その先端部の軸線まわりに回
転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆動する駆動手段と、
全体の形状が偏平に形成され、前記取付座に固定される
送信および受信アンテナと、(c)推進管内に設けられ
る相関型探知回路であって、送信アンテナから約束波形
の送信信号を送波し、受信アンテナからの約束波形を含
む受信信号を被相関信号とし、受信信号が得られる周期
の各回毎に少量時間ずつ順次にずらせた約束波形を相関
信号として掛算し、その掛算した値を積分する相関型探
知回路とを準備し、積分出力によって前記先端部が障害
物から間隔をあけて推進するように駆動手段を制御する
ことを特徴とする地中推進工法である。 また本発明は、(a)可撓性を有する推進管であって、
その先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した取付
座を有する推進管と、(b)その推進管の少なくとも前
記先端部を、その先端部の軸線まわりに回転駆動しかつ
軸線方向に押し込み駆動する駆動手段と、(c)全体の
形状が偏平に形成され、前記取付座に固定される送信ア
ンテナと、(d)地上で推進管の前記先端部に沿って移
動可能である受信アンテナと、(e)相関型探知回路で
あって、予め定める周期を、各回毎に少量時間ずつ順次
に伸長または短縮させた可変周期を得る可変周期発生手
段と、前記可変周期に関連する時点毎に、約束波形の送
信信号を送信アンテナから送信する送信手段と、可変周
期に関連する時点毎の前記約束波形の送信信号を、相関
信号として得る相関信号発生手段と、受信アンテナから
の受信信号を被相関信号として前記相関信号と掛算する
掛算手段と、掛算手段の出力を積分する積分手段とを有
する相関型探知回路とを準備し、 (f)積分出力によって前記先端部が障害物から間隔を
あけて推進するように駆動手段を制御することを特徴と
する地中推進工法である。 本発明に従えば、推進管の先端部に、相関型探知回路の
すべてまたは一部を内蔵し、駆動手段によって、推進管
の先端部が、障害物から間隔をあけて推進するように制
御し、これによって先端部が障害物に接触するなどして
障害物を損傷するおそれがなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
地中推進工法における障害物の検出装置を構成する相関
型探知回路55のブロック図である。この相関型探知回
路55からの送信信号が送信アンテナ33aに与えられ
ることによって、電磁波が発生され、これによって受信
アンテナ33bから受信信号が得られる。この相関型探
知回路55には、電力を供給するための電力ライン56
および電気信号を伝送する信号ライン57,58が、ス
リップリング59を介して電力ライン59および信号ラ
イン60,61に接続される。送信アンテナ33aおよ
び受信アンテナ33bを総括的に参照符33で示すこと
がある。
【0013】図2は、本発明の実施の一形態の地中推進
工法を示す断面図である。土壌62内で、ガスなどを輸
送する導管の敷設のために非開削でポリエチレン管など
の合成樹脂製可撓管を埋設する。土壌62には、発進立
坑63から推進管64を土壌62中に推進する。この推
進管64は、推進管本体65とに連結される先端部66
とを含む。先端部66は、その先端部66の軸線まわり
に矢符67で示されるように回転駆動されることができ
る。駆動手段68は、発進立坑63内で、先端部66を
上述のようにその軸線まわりに回転駆動し、かつ推進管
64を土壌62中に押し込み駆動する。
【0014】先端部66を、立坑63から土壌62中に
貫入し、推進管65の一部を構成するロッドを継ぎ足し
ながら圧入し、掘削を進める。先端部66からは、たと
えばベントナイト泥水を噴射し、掘削を容易にするとと
もに、形成された掘進孔の孔壁を安定化させる。先端部
66を回転駆動しつつ押し込むことによって直進させ、
またその先端部66を回転駆動することなく押し込むこ
とによって弯曲させ、こうして推進管64は、管路など
の障害物69を避けて、土壌62を掘進することができ
る。
【0015】本発明の実施の他の形態では、図3に示さ
れるように、土壌62の地表面70上で、駆動手段71
によって推進管64を推進することもまた可能である。
【0016】こうして土壌62中に推進管64によって
掘進を行い、土壌62に形成された到達立坑で、または
地表面70上で、推進管64を取外し、敷設するガス導
管の口径に対応した拡孔リーマを取付け、その後に、敷
設するポリエチレン管を接続し、拡孔リーマからベント
ナイト泥水を再噴射しながら所要の口径に広げつつ、推
進管を引き戻し、発進立坑63または地上までポリエチ
レン管を引き込んで作業を終了する。
【0017】図4は、推進管64を構成する先端部66
の拡大断面図である。先端部66の一端部は、その先端
部66の軸線73に対して傾斜した取付座74を有す
る。この取付座74には、送信および受信アンテナ33
が固定される。送信および受信アンテナ33は、その全
体の形状が偏平となるように形成される。アンテナ33
は、先端部66の軸線73に対して傾斜された取付座7
4に固定されているので、先端部66が回転されると
き、探知可能な広い範囲99(前述の図2および図3参
照)内に存在する障害物69を検出することができる。
【0018】先端部66には、取付座74付近に土壌6
2を掘削する刃物75が固定されるとともに、その近傍
に前方に向けて開口した露出孔76が形成される。この
露出孔76には、管路77を介して掘進時のベントナイ
ト泥水などが圧送される。先端部66内には収納室78
が形成される。この収納室78内に、前述の相関型探知
回路55が収納される。
【0019】先端部66の他端部は、軸線73まわりに
推進管本体65と相対的に角変位可能にして連結され
る。管路77は管継手79を介して推進管本体65内の
管路80に接続される。この先端部66の前記他端部と
推進管本体65の先端部66側の端部とには、スリップ
リング59が設けられる。このスリップリング59で
は、軸線73に垂直な平面内でその軸線73と同心の無
端環状のリングが先端部66に固定される。各リングに
摺動して電気的に接触するブラシは、推進管本体65に
固定される。このようなリングとブラシとの各組合わせ
は、電源ライン56,59と、信号ライン57,60;
58,61にそれぞれ対応して設けられる。
【0020】図5は、アンテナ33の取付座74側から
見た平面図である。耐摩耗性に優れた電気絶縁性材料、
たとえばセラミックなどから成る矩形の基板82の一表
面には、銅箔またはアルミニウム箔などの金属製導体が
形成されて、送信アンテナ33aおよび受信アンテナ3
3bが形成される。
【0021】耐摩耗性基板82は、電気絶縁性材料から
成り、たとえばセラミック材料から成り、取付座が金属
製であるときには、その取付座とアンテナの導体との間
に、合成樹脂材料などから成る電気絶縁性シートなどを
介在し、取付座の少なくとも表面が金属製ではなく、電
気絶縁性であるときには、アンテナの導体が取付座に直
接に接触して固定されてもよい。
【0022】図6は、図5に示される送信アンテナ33
aの簡略化した平面図である。この送信用アンテナ33
aの導体は、一対のほぼ三角形状の第1部分83,84
と、それらの側方に配置される一対の第2部分85,8
6とを含み、給電点87を通る基板82に垂直な軸線ま
わりに線対称に形成される。第1部分83,84は給電
点87に近付くにつれてそれらの幅が小さくなるように
先細状に形成される。第1部分83,84の頂角は、θ
1=θ2であって、たとえば約30度であってもよい。
第1部分83,84の底辺88,89と第2部分85,
86の両端部間には、たとえば200Ωの抵抗91〜9
4が介在される。抵抗91〜94は、送信アンテナ33
aから放射された電磁波が、障害物69によって反射さ
れ、その反射波が受信アンテナ33bによって得られた
とき、その反射信号のリンギングの部分を短時間で消滅
させて熱に変換するためのアンテナ装荷抵抗としての働
きを果す。受信アンテナ33bもまた、送信アンテナ3
3aと同一形状に形成される。 各寸法W1〜W3,L1〜L5の具体的な数値は、たと
えば表1のとおりである。
【0023】
【表1】
【0024】こうして送信アンテナ33aおよび受信ア
ンテナ33bはいずれも、ボータイアンテナとして機能
する。推進管64の先端部66は、アンテナ33の機能
を損なわないようにするために、電気絶縁性材料、たと
えばセラミックなどの材料から成り、または前記導体と
電気的に絶縁された金属製材料から成り、接地される。
先端部66の取付座74には、アンテナ33が着脱可能
に設けられ、このアンテナ33が、推進時に摩耗したと
き、交換することができる。
【0025】再び図1を参照して、相関型探知回路55
の構成と、その動作を説明する。可変周期回路31X
は、電圧制御発振回路(略称VCO)を含み、最初の周
期、つまり、初期周期Tに、各回毎に少量時間Δtずつ
順次に伸長した可変周期TEをもつパルス信号による図
7に示される可変周期信号31XAを固定遅延回路42
と相関信号回路43とに与える。
【0026】可変周期回路31Xは、たとえば、少量時
間である周期Δtのクロック回路とそのクロックを計数
する計数回路とを組合わせたパルス発生回路である。T
=Δt×nに設定したときは、nを固定量とし、n+
1,n+2,n+3,…,n+r,n(r+1),n+
(r+2),…,n+(n−2),n+(n−1),n
+nまで計数して、各回の周期を得ることによりT〜
(T+Δt×n)の期間内で少量時間Δtずつ順次に伸
長する可変周期のパルス信号を発生する。Δtは、送信
回路32で発生する約束波形、つまり、送信信号32X
Aと相関信号43XAとの時間長TPXの1/m、たと
えば1/10に選定する。
【0027】相関信号回路43Xは、可変周期信号31
XA毎に時間長TPXのモノサイクル波形による約束波
形の信号を相関信号43XAとして発生する回路であ
り、発生した相関信号43XAを掛算回路41の一方の
掛算入力に与える。
【0028】固定遅延回路42は、可変周期信号31X
Aを所定の固定遅延量FDだけ遅延させる回路であり、
たとえば、単安定形マルチバイブレータであり、遅延し
た固定遅延信号42XAを送信回路32に与える。
【0029】図1の第1の実施の形態の場合、固定遅延
回路42の固定遅延量は、初期周期Tの1周期分に相当
する固定遅延量FDに設定してある。したがって送信回
路32に与えられる固定遅延信号42XAは、各可変周
期TE毎に、可変周期信号31XAの時点から、常に、
初期周期Tと同じ固定遅延量FDだけ遅延させた約束波
形、つまり、モノサイクルの信号になって現れる。
【0030】また、掛算回路41の一方の入力に与えて
いる相関信号43XAは、可変周期TE毎に約束波形、
つまり、モノサイクルの信号になって現れる。送信信号
32XAは各回毎に探知周期をΔtずつ順次に伸長しな
がら初期周期Tと同じ固定遅延量FDだけ遅延させた約
束波形の信号を送信アンテナ33aに与えるので、受波
信号39XAにより得られる受信信号40XA(雑音信
号は省略してある)は、同様に、各回毎にΔtずつ遅れ
た信号になって現れるが、相関信号43XAに対して
は、常に、初期周期Tだけ遅れていることになる。
【0031】したがって掛算回路41の一方の入力側に
与えている約束波形信号、つまり、相関信号43XAか
ら見ると、他方の掛算入力に被相関信号として与えてい
る受信信号40XAは、可変周期TE毎に初期周期Tに
相当する時間だけ遅れた信号になるので、可変周期TE
の2回目以後の相関信号43XAが先に遅れることにな
り、受信信号40XAの方が可変周期TEの各回毎にΔ
tずつ順次に繰り上げられた時間に受信されていること
になる。したがって相関信号43XAの約束波形に対し
て、地中に埋設された障害物69が深さ方向にたとえば
3個存在することによる信号40a,40b,40cは
Δtずつ順次に繰り上げられた時間に現れることにな
る。
【0032】このため掛算信号41XAは、受信信号4
0XAに対して相関信号43XAが可変周期TE、つま
り、探知周期毎にΔtずつ後方へずらされながら、各信
号の振幅値を掛算した振幅値の信号になって得られる。
結局、掛算信号41XA、積分信号44XA、探知信号
45XAによって、相関検出処理とパルス圧縮処理とを
行った探知信号が得られることになる。
【0033】可変周期TEが最初の固定周期Tの2倍の
周期になったとき、最初の固定周期Tに相当する探知距
離範囲に対する相関検出処理とパルス圧縮処理とを完了
する。
【0034】図1の第1の実施の形態では、固定遅延回
路42を可変周期回路31Xと送信回路32との間に設
けて固定遅延するように構成しているが、実施の他の形
態では、(1)この固定遅延回路42を取り除き、固定
遅延回路42を、受信アンテナ33bと増幅回路40と
の間、または、(2)増幅回路40と掛算回路41との
間に設けることによって、受波信号39XAまたは受信
信号40XAを固定遅延するように構成してもよい。こ
の構成でも、被相関信号、つまり掛算回路41に与える
受信信号40XAと相関信号43XAとの時間関係は、
図1の実施の形態の場合と同一になり、同様の相関検出
処理とパルス圧縮処理とを行った探知信号が得られるこ
とになる。
【0035】次に、上記の第1の実施の形態における可
変周期回路31Xの可変周期TEを少量時間Δtずつ順
次に短縮させるように構成した第2の実施の形態を図8
により説明する。図8の実施の形態では、可変周期回路
31Yが短縮変化型の可変周期信号31YAを発生す
る。この可変周期信号31YAが送信回路32に与えら
れる。固定遅延回路42は、可変周期回路31Yと相関
信号回路43Yとの間に移設して構成される。他の構成
部分は図1の第1の実施の形態と同様の構成になってい
る。参照符Xは、Yに変えて示す。
【0036】可変周期信号31YAは初期周期TSを、
図9のように、T+Δt×nとし、Δt×nの部分の変
化を、Δt×nから始め、t×(n−1),Δt×(n
−2),Δt×(n−3),…のように、可変周期TE
を漸減して短縮変化させるものである。固定遅延回路4
2の固定遅延量FDを初期周期TSと同じT+Δt×n
に設定してある。
【0037】したがって送信回路32から出力される送
信信号32YAと受信回路40から出力される受信信号
40YAと相関信号回路43から出力される相関信号4
3YAとの相対的な時間関係は、図9に示すようにT+
Δt×nを有する時間関係をとることになり、掛算回路
41の掛算信号41YA、積分回路44の積分信号44
YA、サンプル保持回路45の探知信号45YAも同様
な時間関係をとるので、T=Δt×nとした場合には、
探知信号45YAには後述の探知信号45XAと同様の
信号が得られることになる。
【0038】本発明の実施のさらに他の形態では、固定
遅延回路42の固定遅延量FDを初期周期TまたはTS
に、TまたはΔt×n以下の任意の時間量にし、また
は、TまたはΔt×n以下の任意の時間量を加えた遅延
量にして、たとえば、図10のように、T×0.6の遅
延量に相当する固定遅延量に設定する。この構成によっ
て、いわゆる探知レンジのシフトを行わせて、目的の探
知対象、たとえば、地中に埋設された障害物69に対応
する時点から相関検出処理を行わせるようにして、たと
えば、さらに深い位置にある障害物に対する探知信号4
5XAを得るように構成する。図10の他の構成は、前
述の実施の各形態と同様である。
【0039】図11は、本発明の実施の他の形態を簡単
に示す断面図である。この実施の形態は、前述の実施の
各形態に類似し、同一の値をする部分には同一の参照符
を付す。この実施の形態では、推進管64の先端部66
の取付座74(前述の図4参照)には、送信アンテナ3
3aのみが固定される。地上では、受信アンテナ33b
がその地表面75を移動可能な台車96に設けられ、地
上で受信アンテナ33bによって送信アンテナ33aか
ら土壌62を介する微弱な電磁波を受信することができ
る。こうして受信アンテナ33bは、台車96によっ
て、推進管64の先端部66に沿って移動可能である。
【0040】図12は、本発明の実施のさらに他の形態
の簡略化した断面図である。この実施の形態は、前述の
実施の形態に類似し、特に図3および図11の実施の形
態に対応している。前述の構成の対応する部分には同一
の参照符を付す。推進管64は、駆動手段71によって
一表面70から土壌62内に推進することができ、その
推進管64の先端部66には、前述のように送信アンテ
ナ33aが固定され、地上では、台車96に取付けられ
た受信アンテナ33bによって、電磁波を受信する。
【0041】図11および図12の実施の形態では、推
進管64の先端部66には、相関型探知回路の一部を構
成するための送信アンテナ33aに接続される送信回路
32、固定遅延回路12、可変周期回路41X,41
Y、相関信号発生回路43X,43Yが内蔵され、信号
ライン97を介してスリップリング98からその出力が
取出される。台車96には、受信アンテナ33bに接続
される増幅回路40および掛算回路41、積分回路44
および表示回路46が搭載される。その他の構成は、前
述の構成に類似する。図11および図12に示される実
施の形態は、前述の図1および図7の構成に関連して実
施されるだけでなく、前述の図8〜図10の実施の形態
に関してもまた同様に実施することができる。これらの
図1および図8の構成において、図11および図12に
関連して実施される構成では、仮想線で示される。
【0042】図13を参照して、本件発明者の実験結果
を述べる。土槽内には、真砂土100aが充填され、そ
の内部に、高さの異なる85mm角の電気絶縁性合成樹
脂製筒を5個設け、その内部の底にアンテナ33を設置
した。このアンテナ33に関連する構成は、前述の図1
と同様である。土槽の下部には、水平に2インチφの塩
化ビニル管101を配置し、その中に、鋼管100を出
し入れする。各アンテナ33と鋼管100との距離D1
〜D5は、表2のとおりであり、これに対応して表示手
段46から得られた画像は、図14(1)〜図14
(5)のとおりであった。使用される中心周波数1GH
z、帯域幅420MHz、送信信号のパルス幅0.6〜
0.7nsである。
【0043】
【表2】
【0044】図13および図14の実験結果から、本発
明によれば、たとえば探査距離50cmの障害物の探査
が充分に可能であることが確認された。
【0045】さらに本件発明者の実験結果を述べる。前
述の図1の実施の形態において、送信アンテナ33aに
は送信回路32から送信信号2XAが、図15(1)に
示されるようにして与えられる。積分回路44から導出
される積分信号44XAは、図15(2)に示されるよ
うに、ノイズ成分が含まれて得られる。このノイズ成分
は、前述の図16に関連して述べた先行技術における図
17(2)のサンプリング後の信号波形に比べて、充分
にSN比が向上されていることが理解される。したがっ
て本発明によれば、障害物の探査が確実になることが判
る。
【0046】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、推進管の先
端部付近に存在する土壌中の埋設された障害物を容易に
検出することができるので、その障害物の破損を予防し
ながら、地中推進工法を実施することができる。 本発明によれば、推進管の先端部から電磁波を発生する
ようにしたので、電磁波が減衰しやすい土壌中におい
て、その先端部の近傍における障害物を、大きな送信電
力を必要とすることなく、障害物を容易にかつ確実に検
出することができる。 しかも本発明によれば、推進管の先端部付近の障害物を
検出することができるので、土壌中に上下に重なって障
害物が存在している土壌中においても、その先端部付近
の障害物を確実に検出して地中推進することができる。 さらに本発明によれば、相関型探知回路を用いることに
よって、前述の図16および図17に関連して述べたサ
ンプラ方式の地中探査レーダに比べて、SN比を向上す
ることができ、ランダムノイズの悪影響を抑制すること
ができる。 さらに本発明によれば、相関型探知回路を用いることに
よって、構成が簡略化され小型化される。したがって推
進管の先端部が小口径であっても、搭載することが可能
となり、本発明の実施が容易となる。推進管を小径に構
成することによって、推進負荷が小さくてすむ。
【0047】請求項2の本発明によれば、推進管の先端
部に送信アンテナが設けられ、地中からの送信アンテナ
によって電磁波を発生するだけでよいので、前述の請求
項1の構成に比べて、推進管の先端部の構成をさらに簡
略化することができる。 地上では、受信アンテナを、推進管の先端部に沿って移
動可能とし、この受信アンテナは、たとえば大型化して
受信感度を向上することもまた可能であり、SN比の向
上を図ることができる。特に本発明によれば、推進管の
先端部近傍における探知距離または深度を大きくするた
めに送信アンテナの送信出力を増大しても、地表面に到
達する電磁波の強度は微弱であり、したがって電波障害
などの問題を防ぐことができる。 また請求項2の本発明によれば、推進管の先端部に可変
周期発生手段と送信手段と相関信号発生手段とを内蔵す
るようにしてもよく、こうして先端部から導出される相
関信号発生手段の出力または掛算手段の出力の振幅を大
きくしてSN比の向上を図ることができる。 また請求項2の本発明によれば、前述の請求項1によっ
て達成されるのと同様な効果が、達成される。
【0048】請求項3および4の本発明によれば、推進
管の少なくとも先端部を、その軸線まわりに回転駆動す
ることによって直進させ、また回転駆動することなく軸
線方向に押し込むことによって傾斜した取付座に固定さ
れているアンテナが推進管の軸線を含む仮想平面内で半
径方向外方となるように弯曲した軌跡を描いて推進管を
弯曲して推進させることができる。こうして先端部、し
たがって推進管を、土壌中で障害物を避けながら、弯曲
した軌跡を辿って推進することができる。
【0049】請求項5の本発明によれば、アンテナはボ
ータイアンテナであって、導体が耐摩耗性基板の取付座
に対向する一表面に形成されており、基板の他表面は、
土壌に接触しても、摩耗して損傷するおそれはなく、推
進が確実となるとともに、アンテナの信頼性が向上され
る。
【0050】請求項6,7および8の本発明によれば、
推進管の先端部に内蔵される相関型探知回路の全部また
は少なくとも一部には、電力がスリップリングを介して
電力ラインに供給され、また相関型探知回路の積分手段
の出力または相関信号発生手段の出力は、信号ラインか
らスリップリングを介して導出され、こうして先端部の
軸線まわりの回転が許容される。特に本発明によれば、
先端部66側からスリップリングを介して導出される信
号は、振幅が比較的大きく増幅することができ、これに
よってSN比を向上することができるという効果もあ
る。 さらに本発明によれば、相関型探知回路は、推進管の先
端部66に内蔵され、したがって積分手段の出力を比較
的大振幅とし、SN比の向上を図ることができる。
【0051】請求項9,10の本発明によれば、積分出
力を、たとえば表示手段に表示させることによって、ま
たはマイクロコンピュータなどによって実現される処理
回路を用いて、推進管の先端部が障害物から間隔をあけ
て推進するように、すなわち先端部が障害物に接触など
して障害物を損傷することがないように、駆動手段を制
御することができ、土壌中で直線状または屈曲した軌跡
を描いて推進管によって推進を行うことができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の地中推進工法における
障害物の検出装置を構成する相関型探知回路55のブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施の一形態の地中推進工法を示す断
面図である。
【図3】本発明の実施の他の形態の地中推進工法を示す
断面図である。
【図4】推進管64を構成する先端部66の拡大断面図
である。
【図5】アンテナ33の取付座74側から見た平面図で
ある。
【図6】図5に示される送信アンテナ33aの簡略化し
た平面図である。
【図7】図1〜図6に示される本発明の実施の形態の動
作を説明するための波形図である。
【図8】本発明の実施の他の形態の相関型探知回路55
の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示される相関型探知回路55の動作を説
明するための波形図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態における相関
型探知回路55の動作を説明するための波形図である。
【図11】本発明の実施の他の形態を簡単に示す断面図
である。
【図12】本発明の実施のさらに他の形態の簡略化した
断面図である。
【図13】本件発明者によって実験を行った装置を示す
断面図である。
【図14】本発明の図13の装置を用いたときに得られ
た実験結果を示す画像の図である。
【図15】前述の図1において用いられる送信信号32
XAおよび積分出力信号44XAをそれぞれ示す本件発
明者の実験結果の波形図である。
【図16】先行技術のサンプラ方式の地中探査レーダの
構成を示すブロック図である。
【図17】図16に示される先行技術のサンプラ方式の
地中探査レーダの動作を示す波形図である。
【符号の説明】
10 サンプラ 11 処理回路 33a 送信アンテナ 33b 受信アンテナ 40 増幅回路 41 掛算回路 44 積分回路 46 表示回路 55 相関型探知回路 56 電力ライン 57,58,97 ライン 59,98 スリップリング 60,61 信号ライン 62 土壌 63 発進立坑 64,65 推進管 66,71 先端部 68 駆動手段 69 障害物 70 地表面 74 取付座 75 刃物 78 収納室 82 基板 96 台車 100 鋼管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
地中推進工法における障害物の検出装置を構成する相関
型探知回路55のブロック図である。この相関型探知回
路55からの送信信号が送信アンテナ33aに与えられ
ることによって、電磁波が発生され、これによって受信
アンテナ33bから受信信号が得られる。この相関型探
知回路55には、電力を供給するための電力ライン56
および電気信号を伝送する信号ライン57,58が、ス
リップリング59を介して電力ライン159および信号
ライン160,161に接続される。送信アンテナ33
aおよび受信アンテナ33bを総括的に参照符33で示
すことがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 秀樹 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 渕元 克巳 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 荒井 郁男 東京都世田谷区船橋1−48−31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)土壌中を推進する推進管の先端部
    に設けられる送信および受信アンテナと、 (b)推進管内に設けられる相関型探知回路であって、
    送信アンテナから約束波形の送信信号を送波し、受信ア
    ンテナからの約束波形を含む受信信号を被相関信号と
    し、受信信号が得られる周期の各回毎に少量時間ずつ順
    次にずらせた約束波形を相関信号として掛算し、その掛
    算した値を積分する相関型探知回路とを含むことを特徴
    とする地中推進工法における障害物の検出装置。
  2. 【請求項2】 (a)土壌中を推進する推進管の先端部
    に設けられる送信アンテナと、 (b)地上で推進管の先端部に沿って移動可能である受
    信アンテナと、 (c)相関型探知回路であって、送信アンテナから約束
    波形の送信信号を送波し、受信アンテナからの約束波形
    を含む受信信号を被相関信号とし、受信信号が得られる
    周期の各回毎に少量時間ずつ順次にずらせた約束波形を
    相関信号として掛算し、その掛算した値を積分する相関
    型探知回路とを含むことを特徴とする地中推進工法にお
    ける障害物の検出装置。
  3. 【請求項3】 推進管は、可撓性を有し、 その推進管の少なくとも先端部を、その先端部の軸線ま
    わりに回転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆動する駆動
    手段が設けられ、 前記先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した取付
    座を有し、 前記送信および受信アンテナは、全体の形状が偏平に形
    成され、 この取付座に、前記送信および受信アンテナが固定され
    ることを特徴とする請求項1記載の地中推進工法におけ
    る障害物の検出装置。
  4. 【請求項4】 推進管は、可撓性を有し、 その推進管の少なくとも先端部を、その先端部の軸線ま
    わりに回転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆動する駆動
    手段が設けられ、 前記先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した取付
    座を有し、 送信アンテナは、全体の形状が偏平に形成され、 この取付座に、前記送信アンテナが固定されることを特
    徴とする請求項2記載の地中推進工法における障害物の
    検出装置。
  5. 【請求項5】 前記取付座に固定される前記アンテナ
    は、耐摩耗性基板と、その基板の一表面に形成された偏
    平な導体とを有するボータイアンテナであり、基板の一
    表面を取付座に対向して配置したことを特徴とする請求
    項3または4記載の地中推進工法における障害物の検出
    装置。
  6. 【請求項6】 相関型探知回路は、 予め定める周期を、各回毎に少量時間ずつ順次に伸長ま
    たは短縮させた可変周期を得る可変周期発生手段と、 前記可変周期に関連する時点毎に、約束波形の送信信号
    を送信アンテナから送信する送信手段と、 可変周期に関連する時点毎の前記約束波形の送信信号
    を、相関信号として得る相関信号発生手段と、 受信アンテナからの受信信号を被相関信号として前記相
    関信号と掛算する掛算手段と、 掛算手段の出力を積分する積分手段とを有することを特
    徴とする請求項1〜5のうちの1つに記載の地中推進工
    法における障害物の検出装置。
  7. 【請求項7】 相関型探知回路は、前記先端部に内蔵さ
    れ、 相関型探知回路に電力を供給する電源ラインと、積分手
    段の出力を導出する信号ラインとは、スリップリングを
    介して、電気的に接続されることを特徴とする請求項6
    記載の地中推進工法における障害物の検出装置。
  8. 【請求項8】 可変周期発生手段と送信手段と相関信号
    発生手段とは、前記先端部に内蔵され、 可変周期発生手段と送信手段と相関信号発生手段とに電
    力を供給する電源ラインと、相関信号発生手段からの出
    力を導出する信号ラインとは、スリップリングを介し
    て、電気的に接続されることを特徴とする請求項6記載
    の地中推進工法における障害物の検出装置。
  9. 【請求項9】 (a)可撓性を有する推進管であって、
    その先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した取付
    座を有する推進管と、 (b)その推進管の少なくとも前記先端部を、その先端
    部の軸線まわりに回転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆
    動する駆動手段と、 全体の形状が偏平に形成され、前記取付座に固定される
    送信および受信アンテナと、 (c)推進管内に設けられる相関型探知回路であって、
    送信アンテナから約束波形の送信信号を送波し、受信ア
    ンテナからの約束波形を含む受信信号を被相関信号と
    し、受信信号が得られる周期の各回毎に少量時間ずつ順
    次にずらせた約束波形を相関信号として掛算し、その掛
    算した値を積分する相関型探知回路とを準備し、 積分出力によって前記先端部が障害物から間隔をあけて
    推進するように駆動手段を制御することを特徴とする地
    中推進工法。
  10. 【請求項10】 (a)可撓性を有する推進管であっ
    て、その先端部は、その先端部の軸線に対して傾斜した
    取付座を有する推進管と、 (b)その推進管の少なくとも前記先端部を、その先端
    部の軸線まわりに回転駆動しかつ軸線方向に押し込み駆
    動する駆動手段と、 (c)全体の形状が偏平に形成され、前記取付座に固定
    される送信アンテナと、 (d)地上で推進管の前記先端部に沿って移動可能であ
    る受信アンテナと、 (e)相関型探知回路であって、予め定める周期を、各
    回毎に少量時間ずつ順次に伸長または短縮させた可変周
    期を得る可変周期発生手段と、 前記可変周期に関連する時点毎に、約束波形の送信信号
    を送信アンテナから送信する送信手段と、 可変周期に関連する時点毎の前記約束波形の送信信号
    を、相関信号として得る相関信号発生手段と、 受信アンテナからの受信信号を被相関信号として前記相
    関信号と掛算する掛算手段と、 掛算手段の出力を積分する積分手段とを有する相関型探
    知回路とを準備し、 (f)積分出力によって前記先端部が障害物から間隔を
    あけて推進するように駆動手段を制御することを特徴と
    する地中推進工法。
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JP2021012168A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 オムロン株式会社 埋設物検出装置および埋設物検出方法

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