JP2000125486A - 地中推進工法における電力供給装置 - Google Patents

地中推進工法における電力供給装置

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JP2000125486A
JP2000125486A JP10288220A JP28822098A JP2000125486A JP 2000125486 A JP2000125486 A JP 2000125486A JP 10288220 A JP10288220 A JP 10288220A JP 28822098 A JP28822098 A JP 28822098A JP 2000125486 A JP2000125486 A JP 2000125486A
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power
transmitting
propulsion
propulsion body
antenna
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JP10288220A
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English (en)
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Hiromasa Nakauchi
啓雅 中内
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 推進体64の先端部66に設けられる土壌中
の埋設物69を検出する電子回路2に、その推進体64
内にラインを設けることなく、電力を供給する。 【解決手段】 推進体64の基端部側から送電手段6に
よってマイクロ波の電波を伝送する。推進体64の内部
空間を伝搬した電波は、受電アンテナ15で受電され、
整流手段17によって直流化され、2次電池であるバッ
テリ56が充電される。このバッテリ56の電力によっ
て、電子回路2に電力が供給されて電子回路2が駆動さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中推進工法を用
いて土壌中に推進体を押込んで推進し、この推進体の先
端部に設けられている電子回路に電力を供給するための
新規な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地中推進工法では、土壌中を推進する複
数の推進管を軸線方向に継ぎ足して構成される推進体の
推進方向上流側の基端部を土壌中に押込んで推進する。
推進体の先端部には電子回路が内蔵される。この電子回
路は、アンテナと、このアンテナからの電波である電磁
波を土壌中に放射し、反射波を受信して土壌中の埋設物
を検出する働きをする。電子回路に電力を供給するため
に、バッテリが内蔵される。
【0003】先行技術では、バッテリを用いることによ
って、電力を供給するためのケーブルが不要になり、構
成が簡略化され、これによって推進管を継ぎ足す作業が
容易になるけれども、この反面、推進工事が長時間にわ
たる場合、バッテリを交換しなければならない。このバ
ッテリを交換するには、推進体を推進方向上流側に土壌
中から引戻してその推進体の先端部を開き、バッテリを
交換しなければならず、または推進体を引戻さずに、そ
の推進体の先端部が露出するように土壌中に縦孔を掘削
して推進体の先端部を露出し、バッテリの交換作業を行
わなければならない。したがって作業性が劣る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、推進
体の先端部に内蔵された電子回路に、電力を、良好な作
業性で、供給することができるようにした地中推進工法
における電力供給装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、土壌中を推進
する推進体の先端部に設けられる電子回路に、電力を供
給する地中推進工法における電力供給装置であって、推
進体の基端部側から推進体の内部に電波を伝送して送電
する送電手段と、推進体の内部に設けられ、送電手段か
らの電波を受電する受電アンテナと、受電アンテナの出
力を整流する整流手段と、整流手段の出力が与えられて
充電され、前記電子回路に電力を供給するバッテリとを
含むことを特徴とする地中推進工法における電力供給装
置である。
【0006】本発明に従えば、推進体による土壌中の推
進動作を休止し、または推進動作中に、その推進体の推
進方向上流側の基端部から送電手段によって電波を伝送
して送電する。伝送動作中はロット内の泥水供給を止め
ることが望ましい。推進体の内部、たとえば先端部の内
部には、受電アンテナが設けられ、この受電アンテナ
で、送信手段からの電波を受電し、整流手段によって交
流が直流に変換される。整流手段からの直流電力は、2
次電池であるバッテリに供給されてバッテリが充電され
る。このバッテリによって、推進体の先端部に設けられ
る電子回路に電力が供給されて、電子回路が駆動され
る。送電手段から電波を伝送する動作は、推進体によっ
て土壌中を推進している状態で行われてもよい。こうし
てバッテリを用いることによって電子回路に電力を供給
するためのラインが不要となり、したがって推進体を構
成する推進管を継ぎ足して推進する作業を容易に行うこ
とができる。すなわち電子回路を、推進体内に設けられ
たバッテリによって駆動する。このような構成にするこ
とによって、電力供給用のケーブルを、長い推進体内に
収める必要がなくなる。推進体の少なくとも先端部が回
転する構造では、スリップリングなどの複雑な構造が必
要となるけれども、本発明に従えば、そのようなスリッ
プリングなどの複雑な構造がなくなる。さらに推進体を
地中に推進する過程で、土中内の推進体本体の基端部
に、新たな推進体本体となる推進管を継ぎ足してゆく作
業があり、このような作業においても、ケーブルの取外
しなどを行う必要がなく、作業性が良好である。
【0007】しかも本発明に従えば、バッテリを無線で
充電することができ、作業性が良好である。
【0008】また本発明は、送電手段からの電波の管内
波長λgは、推進体の内径の遮断波長λc未満に選ばれ
ることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、送電手段から伝送される
電波の管内波長λgを、その電波が伝送される推進体の
内径の遮断波長λc未満に選び、これによって送信手段
から伝送される電波の管内波長λgを、推進体の遮断波
長領域に存在しないようにすることができる。これによ
って電力を推進体の内部空間で効率よく無線で伝送する
ことができるようになる。推進体は金属製であって、し
たがって導電性であり、たとえばTE11波を用いるこ
とができる。
【0010】また本発明は、送電手段からの電波は、マ
イクロ波であることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、送電手段からの電波は、
たとえば1〜10GHz、好ましくはたとえば2.45
GHzなどのマイクロ波が用いられる。このマイクロ波
は、マグネトロンなどのマイクロ波発振器を用いて大電
力で容易に伝送されることができる。電波の周波数がマ
イクロ波の周波数帯域を超える高い周波数では、大気中
の水蒸気による吸収および酸素分子による吸収が大きく
なり、伝送効率が低下するという問題が生じる。またマ
イクロ波の周波数帯域未満の周波数では、管内波長λが
長くなり、受電アンテナの寸法形状が大形化するという
問題が生じる。したがって本発明では、上述の問題を解
決するために、マイクロ波が用いられる。
【0012】また本発明は、受電アンテナと整流手段と
は、一体化されたレクテナ素子であることを特徴とす
る。
【0013】本発明に従えば、電波を受信して直流電力
を導出するために、レクテナ(rectenna;rectifying an
tenna)素子である。これによって送信された電波をエ
ネルギとして効率よく電力に変換することができ、しか
もその構成は小形である。
【0014】また本発明は、電子回路は、土壌中に電磁
波を発生し、障害物によって反射された反射波を受信す
る送信および受信アンテナと、推進体内に設けられ、送
信および受信アンテナに送信信号を与えて駆動するとと
もに、反射波の受信信号を演算処理する先端部側電気回
路とを含むことを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、電子回路は、土壌中の埋
設物、たとえばガスなどの流体の輸送管などを検出する
ために用いられ、この電子回路は、送信および受信アン
テナを含む。送信および受信アンテナは、送信アンテナ
と受信アンテナとが個別的に構成されていてもよく、ま
たは単一のアンテナが送信および受信のためにたとえば
スイッチング手段によって切換えて接続される構成であ
ってもよい。本件明細書中において、「送信および受信
アンテナ」、または「送信アンテナおよび受信アンテ
ナ」というのは、2つの個別的なアンテナが用いられる
構成だけでなく、このような単一のアンテナがたとえば
スイッチング手段によって切換えられて送信および受信
の各機能を達成する構成をも含む概念であると解釈され
なければならない。
【0016】送信アンテナからは、土壌中で電磁波が発
生される。受信アンテナに、土壌中の埋設物による反射
波が受信されることによって、推進体の先端部の近傍に
存在する埋設物を検出することができる。送信および受
信アンテナに接続される先端部側電気回路は、このよう
な働きを果す。
【0017】また本発明は、電子回路は、土壌中に電磁
波を発生する送信アンテナと、推進体内に設けられ、送
信アンテナに送信信号を与えて駆動するとともに、その
送信信号に関連する信号を導出する先端部側電気回路と
を含むことを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、地中にある推進体の先端
部に送信アンテナが設けられ、この送信アンテナから電
磁波を発生する。地上では、受信アンテナによって、送
信アンテナから土壌を介する電磁波を受信する。送信ア
ンテナから受信アンテナまでの電磁波の経路の途中に埋
設物が存在すると、受信アンテナで受信される電磁波の
強度が変化し、これによって埋設物を容易に検出するこ
とができる。地上に到達する電磁波の強度は低くてもよ
いので、電波障害などの問題を生じるおそれはない。こ
れに対して、地上から送信アンテナによって電磁波を土
壌に向けて放射し、この送信アンテナから放射された電
磁波が、土壌および埋設物によって反射され、地上に設
けられた受信アンテナによって受信されて、地上埋設物
を探査する構成では、大きい深度内の障害物を検出する
ためには、地上の送信アンテナから大電力の電磁波を発
生しなければならず、したがって地上での電波障害を生
じるおそれがある。本発明は、この問題を解決する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
地中推進工法における電力供給装置1を示す断面図であ
る。土壌62中を推進する推進体64の先端部66に設
けられる電子回路2は、2次電池であるバッテリ3から
の電力によって駆動される。バッテリ3を充電するため
に、推進体64の基端部5側から推進体64の内部に送
電手段6によって電波が伝送して送電される。この送電
手段6は、マイクロ波を発生するマグネトロンなどのマ
イクロ波発振器7と、そのマイクロ波発振器7からの電
力を推進体64の内部空間に放射する電力伝送用アンテ
ナ12とを含む。推進体64はその全体が鋼などの金属
製であり、または推進体64の少なくとも内周面が金属
製であり、電気的に接続されている。したがってアンテ
ナ12からの電波は、推進体64を導波管として伝送さ
れる。電波は、先端部66に設けられたレクテナ素子1
3によって受電され、その交流電力が直流電力に変換さ
れ、バッテリ3が充電される。
【0020】このアンテナ12から伝送されるマイクロ
波の波長をλとすると推進体64における管内波長λg
は、推進体64の内径Dの遮断波長λc未満に選ばれ
る。λgはλとλcを用いて以下の式で表されることが
わかっている。
【0021】
【数1】
【0022】推進体64の内部空間においてTE11波
を伝送する場合、 λc=1.71D …(2) である。こうして本発明では、遮断波長領域を用いるこ
となく、効率よく電力を無線でアンテナ12からレクテ
ナ素子13に伝送することができる。
【0023】図2は、本発明の実施の一形態の地中推進
工法を示す断面図である。土壌62内で、ガスなどを輸
送する導管の敷設のために非開削でポリエチレン管など
の熱可塑性合成樹脂製可撓管を埋設する。土壌62に
は、発進立坑63から推進体64を土壌62中に推進す
る。この推進体64は、推進体本体65に連結される先
端部66とを含む。先端部66は、その先端部66の軸
線まわりに矢符57で示されるように回転駆動されるこ
とができる。駆動手段68は、発進立坑63内で、先端
部66を上述のようにその軸線まわりに回転駆動し、か
つ推進体64を土壌62中に押し込み駆動する。駆動手
段68は、地上に設置してもかまわない。
【0024】先端部66を、立坑63から土壌62中に
貫入し、推進体64の一部を構成する推進管67を継ぎ
足しながら圧入し、掘削を進める。先端部66からは、
たとえばベンナイト泥水を噴射し、掘削を容易にすると
ともに、形成された掘進孔の孔壁を安定化させる。推進
体64の先端部66に後述のように傾斜面が形成される
ので、推進体64の少なくとも先端部66を、回転駆動
しつつ押し込むことによって直進させ、またその少なく
とも先端部66を回転駆動することなく押し込むことに
よって、可撓性を有する推進体本体65を弯曲させ、こ
うして推進体64は、管路などの埋設物69を避けて、
土壌62を掘進することができる。
【0025】こうして土壌62中に推進体64によって
掘進を行い、土壌62に形成された到達立坑で、または
地表面70上で、推進体64を取外し、敷設するガス導
管の口径に対応した拡孔リーマを取付け、その後に、敷
設するポリエチレン管を接続し、拡孔リーマからベンナ
イト泥水を再噴射しながら所要の口径に拡げつつ、推進
体64を引き戻し、発進立坑63または地上までポリエ
チレン管を引き込んで作業を終了する。
【0026】推進体64の先端部66内には、埋設物6
9を検出するために、後述の図3に示されるように電波
である電磁波を発生する送信アンテナ33aが設けら
れ、電磁波を受信する受信アンテナ33bが設けられ
る。以下の説明では、参照符33a,33bを総括的に
数字33のみで示し、添え字a,bを省略することがあ
り、このことは、他の参照符でも同様である。図2で
は、埋設物69を検出することができる範囲は、参照符
99で示される。アンテナによって得られる探査データ
は、通信用送信手段81によって電波である電磁波が土
壌62内に放射され、地上では、通信用受信手段82に
よって受信される。こうして地上で、先端部66の付近
に埋設物69が存在するかどうかを知ることができる。
したがって推進時に、先端部66に、推進体本体65を
構成する複数の推進管67を1本ずつ継ぎ足しながら推
進する際に、その推進体64内にケーブルがほぼ全長に
わたって設けられることはないので、推進管67の継ぎ
足し時にケーブルを離脱/再接続する必要がなく、作業
性が向上される。このことは推進体64を土壌62から
抜き出す際にも同様であって、本発明によれば、作業性
が向上される。たとえば通信用送信アンテナ86と送信
アンテナ33aは、兼用してもかまわない。
【0027】図3は、サンプラ方式地中探査レーダの電
気回路75を示すブロック図の例である。前述の図2に
示される埋設物69の探知を行うために、土壌62内に
おける断面画像を形成し、陰極線管または液晶などの目
視表示手段3に表示することができる。パルス発生回路
4は送信アンテナ33aに図4(1)に示されるパルス
状の送信信号を与える。これによって送信アンテナ33
aからは、電波である電磁波を図4(2)のように土壌
62に向けて放射する。この送信アンテナ33aから放
射された電磁波は、埋設物69によって反射され、その
反射波は、受信アンテナ33bによって受信され、その
受信アンテナ33bの出力はライン107を介して高周
波増幅回路8に与えられて増幅される。受信アンテナ3
3bの出力は、ライン107から導出される。送信アン
テナ33aに図4(1)で示される送信信号が与えられ
てから、受信アンテナ33bによって図4(3)の受信
出力波形が得られるまでの時間差ΔT1は、アンテナ3
3と埋設物69との距離に対応している。送信アンテナ
33aと受信アンテナ33bとを一体的に固定して、先
端部66が土壌62中を移動することによって、土壌6
2中の埋設物69を検出することができる。電子回路2
は、電気回路75と送信および受信アンテナ33a,3
3bとを含む。
【0028】増幅回路8において増幅度が変化されて得
られた信号は、サンプラ10によって、サンプリングさ
れ、デジタル化されて、マイクロコンピュータなどによ
って実現される処理回路11に与えられ、こうして表示
手段3には、土壌62中の埋設物69の画像が得られ
る。この画像内には、埋設物69に対応した画像が表示
される。この画像信号はメモリ14にストアされる。
【0029】このようなサンプラ方式の地中探査レーダ
の電気回路75を用いて、地中に埋設されている埋設物
69を検出し、この埋設物69を避けて、土壌62内に
推進体64を挿入して土壌中を推進する。
【0030】処理回路11からの埋設物69の有無を表
す信号は、通信用送信手段81における変調回路83に
与えられ、これによって搬送波発振回路84から与えら
れる搬送波を周波数変調する。この変調回路83の出力
は送信回路85で電力増幅され、通信用の送信アンテナ
86から、前述の図2のように放射される。送信回路8
5は、変調回路83の出力を電力増幅し、データ通信の
ための送信アンテナ86に与える。この送信アンテナ8
6からの電波である電磁波は、土壌62に、参照符97
で示されるようにして推進体64から放射される。
【0031】地上では、データ通信のための受信手段8
2が設けられる。この受信手段82は、電磁波97を受
信するデータ通信のための受信アンテナ87を備える。
受信アンテナ87によって受信されたデータ信号は、受
信回路88で増幅され、復調回路89に与えられて周波
数弁別され、埋設物69の有無を表す信号を導出し、表
示手段3に与える。これによって表示手段3は、埋設物
69の有無を表す信号を目視表示する。操作者は、この
表示手段3の出力を見て、推進体64をその軸線まわり
に角変位し、または角変位することなく土壌62内に押
し込み、これによって先端部66は埋設物69を回避し
ながら、推進することができる。
【0032】図3に示される探査データ通信用の送信ア
ンテナ86および受信アンテナ87は、たとえばコイル
状アンテナであってもよく、その他の構成を有するアン
テナであってもよい。通信用受信手段82では、前述の
通信用送信アンテナ86からの電磁波をたとえば地上に
おいて受信アンテナ87で受信し、受信回路88で増幅
し、復調回路89で周波数弁別して復調する。こうして
得られた埋設物69の画像は、表示手段3において目視
出力される。
【0033】図5は、推進体64の先端部66の構成を
簡略化した断面図である。複数の推進管67は、個別的
に67a,67bで示されている。推進管67は、その
軸線方向両端部で相互に取外し可能に接続され、土壌中
への推進時に1本ずつ継ぎ足しが可能であり、また土壌
中から取出すときに各推進管67を1本ずつ取外すこと
ができる。推進管67のうちの推進方向9の最下流側
(図5の左方)の推進管67aには、先端部66が取付
けられる。この推進方向9の最下流側の推進管67内に
は、電気回路91が収納される。ケーブル58の一端部
58aは、コネクタ37によって取外し可能に送信アン
テナ33aに接続される。ケーブル59の一端部59a
は、もう1つのコネクタ38によって受信アンテナ33
bに取外し可能に接続される。これらのケーブル58,
59の他端部58b,59bは、電気回路91に接続さ
れる。ケーブル58,59の前記他端部58b,59b
は、電気回路91にコネクタ47,48によって着脱可
能に接続されている。電気回路91は、推進方向9の最
下流側の推進管67aに推進方向9の上流側(図5の右
方)に取出し可能に収納される。
【0034】先端部66は、たとえばステンレス鋼製で
あり、直円筒部100と、傾斜板101とを有する。こ
の傾斜板101は、推進方向9上流側の端部からその軸
線73に対して推進方向9下流側になるにつれて軸線7
3に近づくように傾斜した傾斜面である。すなわち、傾
斜板101の外表面は平坦で軸線73に対して傾斜して
いる。推進体64は可撓性を有し、その推進体64の少
なくとも先端部66、たとえば先端部66だけを、その
先端部66の軸線73まわりに回転駆動し、または先端
部66とその先端部66に後続する推進体本体65との
全体をそれらの軸線73まわりに回転駆動し、先端部6
6の傾斜板101は、その先端部66の軸線73に対し
て傾斜した傾斜面を有する。こうして少なくとも先端部
66の回転駆動によって、推進体64の先端部66をそ
の軸線73に沿って直線状に、土壌中で推進駆動するこ
とができる。
【0035】さらに少なくとも先端部66をその軸線7
3まわりに回転駆動することなく、推進体64をその軸
線方向に押し込み駆動することによって、推進体64の
軸線73を含み、先端部66の傾斜面に垂直な仮想平面
内でその軸線が、傾斜面が円弧状の軌跡の半径方向外方
に臨むようにして弯曲し推進体64が進んで推進する。
こうして傾斜面に作用する土壌の反力によって推進体の
軌跡を弯曲させることができる。
【0036】こうして少なくとも先端部66の回転駆動
と押し込み駆動とを組合わせて、地中に存在する埋設物
を避けて先端部66を推進してゆくことが可能となる。
【0037】本発明の実施の他の形態では、推進体64
内には通信用送信手段81が内蔵され、その推進体64
の基端部付近で駆動手段68には通信用受信手段82が
設けられる。推進体64はそのほぼ全体がステンレス鋼
などの金属製であり、または少なくともその一部が軸線
方向に電気的に接続された導電体を有し、たとえば内周
面に金属層が形成される。探査データによって変調され
た搬送波は、通信用送信手段81から推進管67の表面
を伝わって、伝送され、通信用受信手段92によって受
信される。その他の構成は、前述の実施の形態と同様で
ある。
【0038】再び図3を参照して、レクテナ素子13
は、受電アンテナ15と、入力フィルタ16と、整流手
段17と、出力フィルタ18とを含む。このレクテナ素
子13からの直流電力によって、バッテリ56が充電さ
れる。入力フィルタ16は、雑音などの高い周波数であ
る高周波を遮断し、伝送すべきマイクロ波のみを濾波す
る。整流手段17は、交流電力を直流電力に変換する。
出力フィルタ18は、整流手段17からの出力に含まれ
る交流成分を遮断する。
【0039】図6は、レクテナ素子13の正面図であ
る。支持板19には、複数の受電アンテナ15がマトリ
クス状に配列される。各受電アンテナ15毎のレクテナ
素子13は、並列接続されて、すなわち複数の各レクテ
ナ素子13毎の出力フィルタ18の出力が並列に接続さ
れてバッテリ56を充電する。配列は一列でもよいし、
マトリクス状の配列シートを筒状にして設置してもよ
い。
【0040】図7は、レクテナ素子13を構成する受電
アンテナ15の簡略化した正面図である。受電アンテナ
15はマイクロストリップアンテナであり、最低次モー
ド、すなわち第1モードの表面電流は、図7に示される
ように流れる。
【0041】図8は受電アンテナ15の正面図であり、
図9はその受電アンテナ15を含むレクテナ素子13の
断面図である。支持板119は合成樹脂などから成る誘
電体基板である。この支持板119の一方表面には、銅
箔から成る円板状の受電アンテナ15が形成される。こ
のマイクロストリップアンテナの入力インピーダンスは
非常に高いので、円板内部へ入り込んだ点で給電するオ
フセット給電が行われる。円板である受電アンテナ15
の中心部21は支持板119の受電アンテナ15とは反
対側の接地導体22に接続される。受電アンテナ15と
同軸コネクタ23とは、導体ピン24で接続される。支
持板119の受電アンテナ15とは反対側の表面には、
入力フィルタ16、整流手段17および出力フィルタ1
8が小形化されて一体的に取付けられる。
【0042】図10は、入力フィルタ16の平面図であ
る。誘電体から成る基板25の一方表面には、第2次高
調波阻止部26、第3次高調波阻止部27および第4高
調波阻止部28が形成される。その基板25の背面に
は、接地導体が全面にわたって設けられる。こうしてマ
イクロストリップラインが構成される。基板25の比誘
電率はたとえば2.6であり、厚さ0.8mmである。
【0043】図11は、整流手段17の斜視図である。
一方表面にマイクロストリップ線路30が形成され、他
方表面に接地導体31が全面にわたって形成される。こ
の整流手段17には、ダイオード32が接続される。こ
のダイオード32は、出力フィルタ18の働きを果す。
【0044】図12は、図11に示される整流手段17
の等価的電気回路図である。この整流手段17には等価
的な抵抗R1、浮遊容量Cが存在する。このマイクロス
トリップ線路30には、λg/4線路133が設けられ
る。こうして入力フィルタ16で高調波が阻止された交
流電力は、直流電力として導出され、バッテリ56に与
えられる。本発明の実施の他の形態では入力フィルタ1
6および出力フィルタ18は省略されてもよい。
【0045】このようにして1.25GHzの電力を伝
送し、2.6Wを受電してバッテリ56を充電すること
ができることが確認されている。
【0046】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、推進体の基
端部側から送電手段によって電波を伝送して送電し、推
進体の内部に設けられた受電アンテナでその電波を受電
し、整流手段によって交流/直流変換し、こうして得ら
れた直流電力によってバッテリを充電する。バッテリの
電力によって、推進体の先端部に設けられた電子回路に
電力を供給して電子回路を駆動する。したがって電力供
給用のラインを、長い推進体内に収納する必要がなくな
る。さらにスリップリングなどの複雑な構造は必要でな
く、土壌中の推進体本体の基端部に、新たな推進体本体
となる推進管を継ぎ足してゆく作業において、ラインの
取外しなどを行う必要がなく、推進作業が良好である。
こうして作業性が向上された地中推進工法における電力
供給装置が実現される。
【0047】請求項1の本発明によれば、バッテリを充
電することによって、バッテリの容量が無くなったとき
に、充電を行うことができる。したがって推進工事が何
日もの長時間にわたるとき、先行技術におけるようにバ
ッテリ交換のために推進体を推進方向上流側に引戻す作
業が必要でなく、また推進体の先端部付近を露出するた
めの縦孔を掘削する必要がなく、作業性が良好となる。
【0048】請求項2の本発明によれば、電力の伝送の
ための電波の管内波長λgを、推進体の内径の遮断波長
λc未満に選び、これによって遮断波長領域を用いず
に、効率よく電力を無線で伝送することができる。
【0049】請求項3の本発明によれば、電力の伝送の
ためにマイクロ波を用い、これによってマグネトロンな
どのマイクロ波発振器を用いて大電力を伝送することが
でき、しかも大気中の水蒸気および酸素分子などによる
吸収を少なくし、また受電アンテナの小形化を図ること
ができる。
【0050】請求項4の本発明によれば、レクテナ素子
を用いて効率よく交流電力を直流電力に変換することが
できるとともに、構成の小形化を図ることができる。
【0051】請求項5の本発明によれば、電子回路を用
いて、地中の送信アンテナから電磁波が発生され、土壌
中の埋設物による反射波を受信することによって、推進
体の先端部の近傍に存在する埋設物を検出することがで
きるので、その埋設物の破損を予防しながら、地中推進
工法を実施することができる。本発明によれば、推進体
の先端部から電磁波を発生するようにしたので、電磁波
が減衰しやすい土壌中において、その先端部の近傍にお
ける埋設物を、大きな送信電力を必要とすることなく、
容易にかつ確実に検出することができる。
【0052】請求項6の本発明によれば、電子回路を用
いて、地中にある推進体の先端部に送信アンテナが設け
られ、この送信アンテナから電磁波を発生する。地上で
は、受信アンテナによって、送信アンテナから土壌を介
する電磁波を受信する。送信アンテナから受信アンテナ
までの電磁波の経路の途中に埋設物が存在すると、受信
アンテナで受信される電磁波の強度が変化し、これによ
って埋設物を容易に検出することができる。しかも、地
上に到達する電磁波の強度は低くてもよいので、電波障
害などの問題を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の地中推進工法における
電力供給装置1を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態の地中推進工法を示す断
面図である。
【図3】サンプラ方式地中探査レーダの電気回路75を
示すブロック図である。
【図4】地中探査レーダの動作を説明するための波形図
である。
【図5】推進体64の先端部66の構成を簡略化した断
面図である。
【図6】レクテナ素子13の正面図である。
【図7】レクテナ素子13を構成する受電アンテナ15
の簡略化した正面図である。
【図8】受電アンテナ15の正面図である。
【図9】その受電アンテナ15を含むレクテナ素子13
の断面図である。
【図10】入力フィルタ16の平面図である。
【図11】整流手段17の斜視図である。
【図12】図11に示される整流手段17の等価的電気
回路図である。
【符号の説明】
1 電力供給装置 2 電子回路 3 表示手段 5 基端部 6 送電手段 7 マイクロ波発振器 12 電力伝送用アンテナ 13 レクテナ素子 15 受電アンテナ 17 整流手段 56 バッテリ 64 推進体 65 推進体本体 66 先端部 67 推進管 68 駆動手段 69 埋設物 75 電気回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌中を推進する推進体の先端部に設け
    られる電子回路に、電力を供給する地中推進工法におけ
    る電力供給装置であって、 推進体の基端部側から推進体の内部に電波を伝送して送
    電する送電手段と、 推進体の内部に設けられ、送電手段からの電波を受電す
    る受電アンテナと、 受電アンテナの出力を整流する整流手段と、 整流手段の出力が与えられて充電され、前記電子回路に
    電力を供給するバッテリとを含むことを特徴とする地中
    推進工法における電力供給装置。
  2. 【請求項2】 送電手段からの電波の管内波長λgは、
    推進体の内径の遮断波長λc未満に選ばれることを特徴
    とする請求項1記載の地中推進工法における電力供給装
    置。
  3. 【請求項3】 送電手段からの電波は、マイクロ波であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の地中推進工
    法における電力供給装置。
  4. 【請求項4】 受電アンテナと整流手段とは、一体化さ
    れたレクテナ素子であることを特徴とする請求項1〜3
    のうちの1つに記載の地中推進工法における電力供給装
    置。
  5. 【請求項5】 電子回路は、 土壌中に電磁波を発生し、障害物によって反射された反
    射波を受信する送信および受信アンテナと、 推進体内に設けられ、送信および受信アンテナに送信信
    号を与えて駆動するとともに、反射波の受信信号を演算
    処理する先端部側電気回路とを含むことを特徴とする請
    求項1〜4のうちの1つに記載の地中推進工法における
    電力供給装置。
  6. 【請求項6】 電子回路は、 土壌中に電磁波を発生する送信アンテナと、 推進体内に設けられ、送信アンテナに送信信号を与えて
    駆動するとともに、その送信信号に関連する信号を導出
    する先端部側電気回路とを含むことを特徴とする請求項
    1〜4のうちの1つに記載の地中推進工法における電力
    供給装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009523402A (ja) * 2006-01-11 2009-06-18 パワーキャスト コーポレイション パルス伝送方法
US9244190B2 (en) 2012-07-13 2016-01-26 Osaka Electro-Communication University Transmitting electric power using electromagnetic waves

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