JPH10259776A - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JPH10259776A
JPH10259776A JP6660097A JP6660097A JPH10259776A JP H10259776 A JPH10259776 A JP H10259776A JP 6660097 A JP6660097 A JP 6660097A JP 6660097 A JP6660097 A JP 6660097A JP H10259776 A JPH10259776 A JP H10259776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】点火用コンデンサの充電電圧が設定値を下回る
状態が生じた時の点火性能の低下を抑制し得るコンデン
サ放電式内燃機関用点火装置を提供する。 【解決手段】点火用コンデンサ4の電荷を点火コイル1
の一次コイル1aに放電させる点火用サイリスタ5が導
通しているときに導通検出信号V7 を発生するサイリス
タ導通検出回路7と、導通検出信号V7 が発生した時に
DC−DCコンバータ3の出力を短絡するコンバータ出
力短絡回路20とを設ける。点火用サイリスタ5が導通
しているときにDC−DCコンバータ3の出力を短絡す
ることにより、コンバータ3の昇圧トランス3Aの二次
電流が点火用サイリスタ5に流れてサイリスタ5の転流
が遅れるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリの出力電
圧を昇圧するDC−DCコンバータを電源として用いる
コンデンサ放電式の内燃機関用点火装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】DC−DCコンバータを電源として用い
るコンデンサ放電式の内燃機関用点火装置は、例えば図
4に示したように、一次コイル1a及び二次コイル1b
を有する点火コイル1と、バッテリ2の出力電圧を昇圧
するDC−DCコンバータ3と、点火コイルの一次側に
設けられてDC−DCコンバータ3の出力で一方の極性
に充電される点火用コンデンサ4と、点火信号が与えら
れたときに導通して該点火用コンデンサの電荷を点火コ
イルの一次コイルを通して放電させる点火用サイリスタ
5と、内燃機関の点火時期に点火用サイリスタ5にトリ
ガ信号を与える点火時期制御部6と、点火用サイリスタ
のゲートカソード間電圧を検出することによりサイリス
タ5が導通しているか否かを検出して点火用サイリスタ
が導通していること(所定の保持電流が流れているこ
と)を検出したときに導通検出信号を発生するサイリス
タ導通検出回路7と、サイリスタ導通検出回路7が導通
検出信号を発生しているときにDC−DCコンバータ3
の昇圧動作を停止させる点火時昇圧動作停止回路8と、
点火用コンデンサ4の充電電圧を検出して充電電圧が設
定値に達したときにDC−DCコンバータ3の昇圧動作
を停止させる充電電圧制御回路9とを備えている。図示
の例では、点火用コンデンサ4の一端が点火コイル1の
一次コイル1aの非接地側端子に接続され、該コンデン
サ4の他端と接地間に点火用サイリスタ5がそのアノー
ドをコンデンサ4側に向けた状態で接続されている。点
火コイル1の二次コイル1bには機関の気筒に取り付け
られた点火プラグ11が接続され、一次コイル1aの両
端には、ダンパダイオードD1 が接続されている。
【0003】DC−DCコンバータ3は、バッテリ2か
ら一次電流I1 が与えられる昇圧トランス3Aと、所定
の周波数でパルス信号を発生する発振回路3Bと、発振
回路3Bの出力でオンオフ制御されて昇圧トランス3A
の一次電流を断続させる昇圧用スイッチ3Cとを備えて
いる。
【0004】昇圧トランス3Aは一次コイルW1 及び二
次コイルW2 を有していて、一次コイルW1 の一端はア
ノードをバッテリ2の正極端子に接続したダイオードD
2 のカソードに接続され、一次コイルW1 の他端は、昇
圧用スイッチ3Cを構成するMOSFETのドレインに
接続されている。MOSFETのソースは接地され、該
MOSFETのゲートに発振回路3Bの出力パルスが与
えられている。またダイオードD2 のカソードと接地間
には、内燃機関により駆動される磁石発電機の出力で充
電されるバッテリ2の端子電圧の変動を吸収する平滑用
コンデンサC1が接続されている。昇圧トランス3の二
次コイルW2 の一端は接地され、二次コイルW2 の他端
はダイオードD3 のアノードに接続されている。ダイオ
ードD3のカソードはダイオードD4 を通して点火用コ
ンデンサ4と点火用サイリスタ5との接続点に接続され
ている。
【0005】昇圧用スイッチ3Cを構成するMOSFE
Tは、発振回路3Bがパルスを発生する毎に導通して昇
圧トランス3Aに一次電流I1 を流し、パルスが消滅し
たときに遮断状態になって昇圧トランスの一次電流を遮
断させる。昇圧トランス3Aの一次電流I1 が遮断され
ると、昇圧トランスの一次コイルW1 にそれまで流れて
いた電流を流し続けようとする極性の高い電圧が誘起
し、この電圧が昇圧トランス3Aにより更に昇圧される
ため該昇圧トランス3Aの二次コイルに200〜300
[V]の高い電圧が誘起する。
【0006】図9は、DC−DCコンバータ3の昇圧ト
ランス3Aの一次電流I1 の波形を示したもので、時刻
t1 で昇圧用スイッチ3Cが導通すると一次電流I1 が
流れ始め、時刻t2 で昇圧用スイッチ3Cが遮断状態に
なると一次電流I1 が遮断される。この一次電流の遮断
により昇圧トランスの二次コイルに電圧が誘起し、二次
電流I2 が流れる。二次電流I2 は一次電流I1 が遮断
された時刻t2 から次に再び昇圧用スイッチ3Cが導通
する時刻t3 までの期間流れる。図9においてT1 及び
T2 はそれぞれ一次電流I1 が流れる期間及び二次電流
I2 が流れる期間を示している。
【0007】サイリスタ導通検出回路7は、サイリスタ
5が導通しているときには、そのゲースカソード間電圧
が所定の電圧値以上になっていることを利用して、サイ
リスタ5の導通の有無を検出する。即ち、サイリスタ導
通検出回路7は、サイリスタ5のゲートカソード間の電
圧を基準電圧と比較して、ゲートカソード間電圧が基準
電圧を超えているときに導通検出信号V7 を出力し、ゲ
ースカソード間電圧が基準電圧以下のときに導通検出信
号V7 の出力を停止する。
【0008】点火時期制御部6は、機関に取り付けられ
た信号発電機内に設けられたパルサコイル12が発生す
るパルス信号から機関の回転角度位置の情報と回転速度
情報とを得て、各回転速度における機関の点火時期を演
算し、演算した点火時期が検出された時にサイリスタ5
にトリガ信号を与える。
【0009】図示の点火時昇圧動作停止回路8は、サイ
リスタ導通検出回路7が導通検出信号V7 を発生してい
るときに低レベル(または零レベル)の昇圧動作禁止信
号V8 ´を出力し、導通検出信号V7 が発生していない
ときに高レベルの昇圧動作許可信号V8 を出力するよう
に構成されている。
【0010】また充電電圧制御回路9は、点火用コンデ
ンサ4の充電電圧Vc を検出して、該充電電圧Vc が設
定値Vco以下のときに昇圧動作許可信号V9 を出力し、
充電電圧Vc が設定値Vcoを超えたときに昇圧動作禁止
信号V9 ´を出力するように構成されている。図示の例
では、昇圧動作許可信号V9 が高レベルの信号からな
り、昇圧動作禁止信号V9 ´が低レベル(または零レベ
ル)の信号からなっている。
【0011】点火時昇圧動作停止回路8の出力及び充電
電圧制御回路9の出力はアンド回路10を通して発振回
路3Bの発振制御端子3bに与えられている。発振回路
3Bは、点火時昇圧動作停止回路8及び充電電圧制御回
路9の双方が高レベルの昇圧動作許可信号V8 及びV9
を発生しているときにアンド回路10から高レベルの発
振許可信号V10が与えられて発振し、点火時昇圧動作停
止回路8及び充電電圧制御回路9のいずれか一方が低レ
ベルの昇圧動作禁止信号を発生してアンド回路10のア
ンド条件が不成立になった時に低レベルの発振禁止信号
V10´が与えられて発振を停止する。
【0012】図4に示した点火装置においては、DC−
DCコンバータ3の出力によりダイオードD4 及びD1
を通して点火用コンデンサ4が図示の極性に充電され
る。点火用コンデンサ4の充電電圧Vc が設定値Vcoに
達すると、充電電圧制御回路9が昇圧動作禁止信号V9
´を出力するため、発振回路3Bが発振を停止する。こ
れにより昇圧用スイッチ3Cが遮断状態を保持するた
め、DC−DCコンバータ3が出力を停止し、点火用コ
ンデンサ4の充電が停止する。この動作により点火用コ
ンデンサ4の充電電圧が設定値以下に保たれ、該コンデ
ンサ4の過充電が防止される。
【0013】内燃機関の点火時期に点火時期制御部6が
サイリスタ5にトリガ信号を与えると、該サイリスタ5
が導通するため、点火用コンデンサ4の電荷がサイリス
タ5と点火コイルの一次コイル1aとを通して放電す
る。この放電により点火コイル1の鉄心中で大きな磁束
変化が生じるため,該点火コイルの二次コイルに点火用
高電圧が誘起する。この高電圧は点火プラグ11に印加
されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関が点火さ
れる。
【0014】サイリスタ5が導通している間は、該サイ
リスタのゲートカソード間の電圧が所定の基準電圧を超
えているため、サイリスタ導通検出回路7が導通検出信
号V7 を発生している。このとき点火時昇圧動作停止回
路8が昇圧動作禁止信号V8´を出力するため、アンド
回路10が発振回路3Bに発振禁止信号V10´を与え、
DC−DCコンバータ3の昇圧動作を停止させる。サイ
リスタ5は点火用コンデンサ4の放電電流が保持電流以
下になった時に遮断状態になる。サイリスタ5が遮断状
態になると、サイリスタ5のゲートカソード間の電圧が
基準電圧以下に低下するため、サイリスタ導通検出検出
回路7は導通検出信号V7 の発生を停止し、点火時昇圧
動作停止回路8は高レベルの昇圧動作許可信号V8 ´を
出力する。これにより発振回路3Bが発振を開始し、D
C−DCコンバータ3の昇圧動作が開始されて、点火用
コンデンサ4の充電が再開される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図5ないし図8は、上
記の点火装置の種々の状況における点火用コンデンサ4
の充電電圧Vc の時間的変化を示したもので、これらの
図において、横軸は時間t[μsec]を示し、ti1及びt
i2は点火時期を示している。またTA 及びTB はそれぞ
れDC−DCコンバータが昇圧動作を行っている期間及
び昇圧動作を停止している期間を示し、Ton及びTon´
は点火用サイリスタ5が導通状態にある期間を示してい
る。
【0016】従来のこの種の点火装置においては、バッ
テリ2の電圧が正常で、DC−DCコンバータ3の出力
が十分あれば、図5に示すように、点火時期ti1で点火
動作が行われてからから次の点火時期ti2で点火動作が
行われるまでの間に点火用コンデンサ4の充電電圧Vc
が設定電圧Vcoに達して該コンデンサの充電が終了し、
DC−DCコンバータ3の出力が停止する。そのため、
点火用サイリスタ5は点火用コンデンサ4の放電電流が
保持電流以下になった時点で遮断状態になる。点火用サ
イリスタ5が遮断状態になると、前述の動作によりDC
−DCコンバータの昇圧動作が開始されるため、点火用
コンデンサ4の充電が再開される。このように、バッテ
リ2の電圧が正常で、DC−DCコンバータ3の出力が
十分ある状態では、点火用サイリスタ5の導通時間Ton
が点火用コンデンサ4の放電特性のみにより決まり、該
導通時間Tonが長くなることはないため、次の点火動作
に備えて点火用コンデンサ4の充電が再開されるまでの
時間(=Ton)を十分短くして、次の点火時期までに点
火用コンデンサ4の充電を十分行わせることができ、次
の点火動作を正常に行わせることができる。
【0017】これに対し、バッテリ2の電圧が低下して
いる場合や、DC−DCコンバータの出力が小さい場合
に、機関の回転速度が高くなると、図6に示すように、
点火時期ti1で点火動作が行われてから点火時期ti2で
点火が行われるまでの間に点火用コンデンサ4の充電電
圧が設定値Vcoに達しない状態が生じる。この状態で
は、点火時期ti1に点火用サイリスタ5の導通を検出し
て、点火時昇圧動作停止回路8の働きにより、DC−D
Cコンバータ3の昇圧動作を停止させた後も、昇圧トラ
ンス3Aに二次電流I2 が点火用サイリスタ5を通して
流れる可能性がある。
【0018】例えば、図9の時刻ta で点火用サイリス
タ5に点火信号を与えた場合、該点火用サイリスタの導
通を検出して発振回路3Bの発振を停止させた瞬間(昇
圧用スイッチ3Cを遮断状態にした瞬間)に昇圧トラン
ス3Aに二次電流I2 が流れ、該二次電流が点火用サイ
リスタ5に流れる。また昇圧トランス3Aに二次電流I
2 が流れている期間の時刻tb で点火信号を与えた場合
にも、当然二次電流I2 がサイリスタ5に流れ込む。点
火用サイリスタ5は自己保持機能を有していて、一旦導
通するとゲート信号を取り除いても、そのアノード電流
が保持電流よりも小さくならないと遮断状態にならない
ため、上記のように昇圧トランス3Aの二次電流I2 が
点火用サイリスタ5に流れ込むと、点火用サイリスタ5
の導通時間が図7に示すTon´のように、二次電流I2
が流れない場合(図5の場合)の導通時間Tonに比べて
長くなることになる。このように点火用サイリスタ5の
導通時間が長くなる状態が生じると、点火用サイリスタ
5が遮断状態になるまで点火用コンデンサ4の充電が開
始されないため、図7の直線aに示したように、点火用
コンデンサ4の充電が遅れ、次の点火時期ti2における
点火用コンデンサの充電電圧Vc は、点火用サイリスタ
5に昇圧トランス3Aの二次電流I2 が流れなかった場
合の充電電圧(図7の直線b)に比べてΔVだけ低下す
ることになる。この充電電圧の低下分ΔVが大きくなる
と、点火用コンデンサ4に蓄積されるエネルギが不足す
るため、点火コイルの二次コイルに誘起する電圧が低下
して機関が失火するおそれがある。このような状態が生
じるのを避けるためには、図8に示したように、点火時
期ti2よりも前の時刻tc でDC−DCコンバータ3の
昇圧動作を停止させる必要がある。
【0019】しかしながら、点火時期よりも前の時刻t
c でDC−DCコンバータ3の昇圧動作を停止させるよ
うにした場合には、1点火サイクルの期間(ti1〜ti2
の期間)の内、点火用コンデンサ4の充電に使用できる
時間が短くなるため、図8に破線で示したように点火時
期ti2まで点火用コンデンサの充電を続けた場合に比べ
て、充電電圧Vc がΔV´だけ低くなり、その分だけ点
火性能が低下するという問題が生じる。
【0020】本発明の目的は、DC−DCコンバータの
昇圧トランスに二次電流が流れる期間に点火動作が行わ
れた場合に、点火用サイリスタの導通時間が長くなるの
を防いで、点火エネルギの低下を最小限に抑えることが
できるようにしたコンデンサ放電式内燃機関点火装置を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、点火コイル
と、バッテリから一次電流が与えられる昇圧トランスと
発振回路の出力でオンオフ制御されて昇圧トランスの一
次電流を断続させる昇圧用スイッチとを有して昇圧トラ
ンスの二次側からバッテリの出力電圧よりも高い電圧を
出力するDC−DCコンバータと、点火コイルの一次側
に設けられてDC−DCコンバータの出力で一方の極性
に充電される点火用コンデンサと、トリガ信号が与えら
れたときに導通して点火用コンデンサの電荷を点火コイ
ルの一次コイルを通して放電させる点火用サイリスタ
と、内燃機関の点火時期に点火用サイリスタにトリガ信
号を与える点火時期制御部と、点火用サイリスタのゲー
トカソード間電圧から該点火用サイリスタが導通してい
るか否かを検出して点火用サイリスタが導通しているこ
とを検出した時に導通検出信号を発生するサイリスタ導
通検出回路と、導通検出信号が発生している時にDC−
DCコンバータの昇圧用スイッチのオンオフ動作を停止
させてDC−DCコンバータの昇圧動作を停止させる点
火時昇圧動作停止回路とを備えたコンデンサ放電式内燃
機関用点火装置に係わるものである。
【0022】本発明は、上記のような構成を有する点火
装置において、サイリスタ導通検出回路が導通検出信号
を発生しているときにDC−DCコンバータの出力を短
絡するコンバータ出力短絡回路と、点火用コンデンサの
放電電流がコンバータ出力短絡回路を通して流れるのを
阻止する逆流阻止手段とを設けたことを特徴とする。逆
流阻止手段としては、ダイオードのような単方向性を有
する素子を用い、DC−DCコンバータから点火用コン
デンサに流れる充電電流を阻止することなく、点火用コ
ンデンサの放電電流がコンバータ出力短絡回路を通して
流れるのを阻止するようにしておく。
【0023】上記コンバータ出力短絡回路は例えば、駆
動信号が与えられた時に導通してDC−DCコンバータ
の出力を短絡するように設けられた短絡用スイッチと、
サイリスタ導通検出回路が導通検出信号を発生していな
いときに短絡用スイッチを遮断状態に保持し、導通検出
信号が発生しているときに短絡用スイッチに駆動信号を
与えて該短絡用スイッチを導通状態にする短絡用スイッ
チ制御回路とにより構成できる。
【0024】また上記サイリスタ導通検出回路は例え
ば、サイリスタに保持電流が流れているか否かの判定基
準を与える基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、サ
イリスタのゲートカソード間の電圧を基準電圧と比較し
てゲースカソード間の電圧が基準電圧を超えたときに導
通検出信号を発生する比較回路とにより構成できる。こ
の場合、短絡用スイッチ制御回路は、導通検出信号が発
生したときに導通する導通信号供給用スイッチを備えて
該導通信号供給用スイッチを通して短絡用スイッチに導
通信号を与える回路により構成することができる。
【0025】上記のように、サイリスタ導通検出回路が
導通検出信号を発生しているときにDC−DCコンバー
タの昇圧トランスの二次コイルを短絡するコンバータ出
力短絡回路を設けると、点火用サイリスタの導通が検出
されたときにDC−DCコンバータが昇圧動作を行って
いても、該コンバータの出力はコンバータ出力短絡回路
により短絡されるため、コンバータの昇圧トランスの二
次電流が点火用サイリスタに流れることはなく、点火用
サイリスタは、点火用コンデンサの放電電流が保持電流
よりも小さくなった時点で遮断状態になる。
【0026】このように、本発明によれば、点火用サイ
リスタの導通時間を必要以上長くすることなく、点火時
期までDC−DCコンバータの昇圧動作を行わせること
ができるため、各点火時期と次の点火時期との間の期間
を点火用コンデンサの充電に最大限利用して、点火用コ
ンデンサの充電を効率良く行わせることができ、バッテ
リ電圧の低下時などにおける点火エネルギの減少を最小
限に抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる点火装置の
構成例を示したもので、同図において1は一次コイル1
a及び二次コイル1bを有する点火コイル、2は内燃機
関により駆動される磁石発電機の出力により充電される
バッテリ、3はバッテリ2の出力電圧を昇圧するDC−
DCコンバータ、4は点火コイルの一次側に設けられて
DC−DCコンバータ3の出力で一方の極性に充電され
る点火用コンデンサ、5はトリガ信号が与えられたとき
に導通して点火用コンデンサ4の電荷を点火コイル1の
一次コイル1aを通して放電させる点火用サイリスタ、
6は内燃機関の点火時期に点火用サイリスタ5にトリガ
信号を与える点火時期制御部、7は点火用サイリスタの
ゲートカソード間電圧を検出することによりサイリスタ
5が導通しているか否かを検出して点火用サイリスタが
導通していることを検出したときに導通検出信号V7 を
発生するサイリスタ導通検出回路、8はサイリスタ導通
検出回路7が導通検出信号V7 を発生しているときにD
C−DCコンバータ3の昇圧動作を停止させる点火時昇
圧動作停止回路、9は点火用コンデンサ4の充電電圧を
検出して充電電圧が設定値に達したときにDC−DCコ
ンバータ3の昇圧動作を停止させる充電電圧制御回路で
あり、これらは図4に示した従来の点火装置と同様に構
成されている。
【0028】本発明においては、上記の構成に加えて、
更に、サイリスタ導通検出回路7が導通検出信号V7 を
発生しているときにDC−DCコンバータ3の出力を短
絡するコンバータ出力短絡回路20が設けられている。
【0029】本発明においてはまた、点火用コンデンサ
4の放電電流がコンバータ出力短絡回路20を通して流
れるのを阻止する逆流阻止手段を設けるが、図示の例で
は、点火用コンデンサ4の放電電流が充電電圧制御回路
9に流れるのを阻止するために設けられているダイオー
ドD4 が上記逆流阻止手段を兼ねている。図示のダイオ
ードD5 は、コンバータ出力短絡回路20と充電電圧制
御回路9との間で干渉が生じるのを防止するために設け
られているが、両回路の間で干渉が生じない場合には、
ダイオードD5 を省略することができる。
【0030】図1に示した点火装置において、バッテリ
の電圧が正常である場合には、点火時期よりも前に点火
用コンデンサ4の充電電圧Vc が設定値Vcoに達する。
充電電圧Vc が設定値Vcoに達すると、充電電圧制御回
路9が低レベルの昇圧動作禁止信号V9 ´を出力するた
め、アンド回路10のアンド条件が成立しなくなり、発
振回路3Bの発振制御端子3bに低レベルの発振禁止信
号V10´が与えられる。従って発振回路3Bが発振を停
止し、DC−DCコンバータ3が昇圧動作を停止する。
これにより、点火用コンデンサ4の充電が停止する。こ
れらの動作により、点火用コンデンサ4の充電電圧が設
定値Vco以下に制限され、該コンデンサ4の充電電圧が
過大になるのが防止される。
【0031】点火時期制御部6から点火用サイリスタ5
にトリガ信号が与えられると、該サイリスタ5が導通し
て点火用コンデンサ4の電荷を点火コイル1の一次コイ
ル1aを通して放電させ、点火コイルの二次コイル1b
に点火用の高電圧を誘起させて点火動作を行わせる。点
火用サイリスタ5が導通すると、サイリスタ導通検出回
路7が導通検出信号を出力するため、点火時昇圧動作停
止回路8が低レベルの昇圧動作禁止信号V8 ´を出力し
て発振回路3Bの発振を阻止し、DC−DCコンバータ
3の昇圧動作を停止させる。このときまた、導通検出信
号V7 がコンバータ出力短絡回路20に与えられるた
め、該コンバータ出力短絡回路20がダイオードD3 を
通してDC−DCコンバータ3の出力を短絡する。従っ
て、点火用サイリスタ5が導通した時に、たまたまDC
−DCコンバータ3の昇圧トランス3Aの二次電流I2
が流れたとしても、該二次電流I2 はすべてコンバータ
出力短絡回路20を通して流れる。そのため、昇圧トラ
ンス3Aに二次電流が流れる状態で点火用サイリスタ5
にトリガ信号が与えられた場合に、昇圧トランス3Aの
二次電流が点火用サイリスタ5に流れ込むことはなく、
該点火用サイリスタは、点火用コンデンサ4の放電電流
が保持電流よりも小さくなった時点で遮断状態になる。
【0032】このように、本発明によれば、DC−DC
コンバータの昇圧トランス3Aに二次電流が流れる状態
で点火用サイリスタ5にトリガ信号が与えられた場合
に、点火用コンデンサ4の放電電流が保持電流よりも小
さくなった時点で点火用サイリスタ5を遮断状態にする
ことができるため、点火用サイリスタの導通時間を必要
以上長くすることなく、点火時期までDC−DCコンバ
ータの昇圧動作を行わせることができる。従って、各点
火時期と次の点火時期との間の期間を点火用コンデンサ
の充電に最大限利用して、点火用コンデンサの充電を効
率良く行わせることができ、バッテリ電圧の低下時など
における点火エネルギの減少を最小限に抑えることがで
きる。
【0033】図2は、図1に示した点火装置のサイリス
タ導通検出回路7、点火時昇圧動作停止回路8、充電電
圧制御回路9及びコンバータ出力短絡回路20の具体的
構成例を示したものである。
【0034】図2に示されたサイリスタ導通検出回路7
は、サイリスタ5に保持電流が流れているか否かの判定
基準を与える基準電圧Vr を発生する基準電圧発生回路
7Aと、サイリスタ5のゲートカソード間の電圧Vgkを
基準電圧Vr と比較してゲースカソード間の電圧が基準
電圧を超えたときに前記導通検出信号を発生する比較回
路7Bとからなっている。基準電圧発生回路7Aは、図
示しない定電圧直流電源回路から与えられる電源電圧V
B が印加された抵抗R2 及びR3 の直列回路からなって
いて、電源電圧VB を分圧して、抵抗R3 の両端に基準
電圧Vr を発生する。この基準電圧Vr の大きさは、サ
イリスタ5のアノード電流が保持電流に等しくなったと
きにそのゲースカソード間に生じる電圧に相当する値に
設定しておく。比較回路7Bは、比較器CP1 と該比較
器CP1 の反転入力端子に一端が接続された抵抗R4 と
からなっていて、基準電圧Vr が比較器CP1 の非反転
入力端子に入力され、サイリスタ5のゲートカソード間
電圧Vgkが抵抗R4 を通して比較器CP1 の反転入力端
子に入力されている。点火用サイリスタ5のゲートカソ
ード間には点火時期制御部6が出力するトリガ信号Vt
が抵抗R5 とダイオードD6 とを通して入力されてい
る。
【0035】点火時昇圧動作停止回路8は、エミッタが
接地されたNPNトランジスタTR1 と、トランジスタ
TR1 のベースエミッタ間に接続された抵抗R6 と、ト
ランジスタTR1 のベースに抵抗R7 を通してコレクタ
が接続され、エミッタが図示しない定電圧電源回路の出
力端子に接続されたPNPトランジスタTR2 と、トラ
ンジスタTR2 のベースエミッタ間に並列に接続された
抵抗R8 及びコンデンサC2 と、トランジスタTR2 の
ベースとサイリスタ導通検出回路7の比較器CP1 の出
力端子との間に接続された抵抗R9 とからなっている。
【0036】充電電圧制御回路9は、点火用コンデンサ
4の充電電圧を検出して該充電電圧に比例した大きさの
検出電圧Vc ´を出力する充電電圧検出回路9Aと、充
電電圧の設定値Vcoを与える設定電圧Vco´を発生する
設定電圧発生回路9Bと、検出電圧Vc ´を設定電圧V
co´と比較する比較器CP2 と、比較器CP2 による比
較結果に応じて昇圧動作許可信号または昇圧動作禁止信
号を出力する信号出力回路9Cとを備えている。
【0037】図示の充電電圧検出回路9Aは、ダイオー
ドD4 のアノードと接地間に直列に接続された抵抗R10
ないしR12の直列回路と、抵抗R12の両端に接続された
ツェナーダイオードZDとからなっていて、コンデンサ
4の充電電圧Vc に比例した検出電圧Vc ´を出力す
る。この検出電圧Vc ´は比較器CP2 の非反転入力端
子に抵抗R15を通して入力されている。
【0038】設定電圧発生回路9Bは、図示しない定電
圧電源回路の出力端子間に接続された抵抗R13及びR14
の直列回路からなっていて、電源電圧VB を分圧するこ
とによりコンデンサ4 の充電電圧の設定値Vcoを与える
設定電圧Vco´を出力する。この設定電圧Vco´は比較
器CP2 の反転入力端子に入力されている。
【0039】信号出力回路9Cは、エミッタが接地され
たNPNトランジスタTR3 と、トランジスタTR3 の
ベースエミッタ間及びベースと図示しない電源回路の出
力端子間にそれぞれ接続された抵抗R16及びR17とから
なり、比較器CP2 の出力が高レベルの状態にあるとき
にトランジスタTR3 が導通する。
【0040】図示の例では、トランジスタTR3 のコレ
クタとトランジスタTR1 のコレクタとがアンド回路1
0を構成するように共通に接続され、これらのトランジ
スタの共通接続点が発振回路3Bの発振制御端子3bに
接続されている。
【0041】コンバータ出力短絡回路20は、DC−D
Cコンバータ3の正極側の出力端子(ダイオードD3 の
カソード)にアノードが接続されたダイオードD7 と、
該ダイオードD7 のカソードにコレクタが接続され、エ
ミッタが接地されたNPNトランジスタTR4 と、トラ
ンジスタTR4 のベースエミッタ間に接続された抵抗R
18と、トランジスタTR4 のベースに抵抗R19を通して
コレクタが接続され、エミッタが図示しない電源回路の
出力端子に接続されたPNPトランジスタTR5 と、該
トランジスタTR5 のベースエミッタ間に並列に接続さ
れた抵抗R20及びコンデンサC4 と、トランジスタTR
5 のベースに一端が接続された抵抗R21とからなり、抵
抗R21の他端はサイリスタ導通検出回路7の比較器CP
1 の出力端子に接続されている。このコンバータ出力停
止回路においては、ダイオードD7 ,トランジスタTR
4 及び抵抗R18,R19により、駆動信号(図示の例では
トランジスタTR4 のベース電流)が与えられた時に導
通してDC−DCコンバータの出力を短絡するように設
けられた短絡用スイッチ20Aが構成され、トランジス
タTR5 ,コンデンサC4 及び抵抗R20により、サイリ
スタ導通検出回路7が導通検出信号V7 を発生していな
いときに短絡用スイッチ20Aを遮断状態に保持し、導
通検出信号V7 が発生しているときに短絡用スイッチ2
0Aに駆動信号を与えて該短絡用スイッチを導通状態に
する短絡用スイッチ制御回路20Bが構成されている。
【0042】図2に示した点火装置において、コンデン
サ4の充電電圧Vc が設定値Vco以下のときには、Vc
´≦Vco´であるため、比較器CP2 の出力が低レベル
の状態にある。このときトランジスタTR3 が遮断状態
にあるため、該トランジスタTR3 のコレクタの電位は
高レベルの状態(昇圧動作許可信号V9 が発生した状
態)にある。
【0043】また点火時期制御部6がトリガ信号を発生
しておらず、点火用サイリスタ5が遮断状態にあるとき
には、Vgk<Vr であるため、比較器CP1 の出力端子
の電位が高レベルの状態にある。このとき点火時昇圧動
作停止回路8のトランジスタTR2 及びTR1 は遮断状
態にあるため、トランジスタTR1 のコレクタの電位は
高レベルの状態(昇圧動作許可信号V8 が発生した状
態)にある。
【0044】上記のように、トランジスタTR1 及びT
R3 のコレクタの電位が共に高レベルの状態にあるとき
には、発振回路3Bの発振制御端子3bの電位が高レベ
ルの状態(発振許可信号が与えられた状態)に保たれ
る。このとき発振回路3Bは所定の周波数のパルスを発
生する。発振回路3Bがパルスを発生すると、該パルス
に同期して昇圧用スイッチ3Cがオンオフするため、昇
圧トランス3Aの一次電流が断続し、該昇圧トランス3
Aの二次コイルW2 に昇圧された電圧が誘起する。この
ようにしてDC−DCコンバータ3が昇圧動作を行う
と、昇圧トランス3Aの二次コイルW2 からダイオード
D3 〜D4 と点火用コンデンサ4とダンパダイオードD
1 とを通して電流が流れて点火用コンデンサ4が充電さ
れる。点火用コンデンサ4は、DC−DCコンバータ3
が出力するパルス状の電圧により徐々に充電されてい
く。
【0045】点火用コンデンサ4の充電電圧Vc が設定
値Vcoを超えると、検出電圧Vc ´が設定電圧Vco´よ
りも高くなるため、比較器CP2 の出力が高レベルの状
態になる。これによりトランジスタTR3 が導通するた
め、該トランジスタTR3 のコレクタの電位がほぼ接地
電位まで低下し(昇圧動作禁止信号V9 ´が発生した状
態になり)、発振回路3Bの発振制御端子3bの電位を
低下させる(発振制御端子に発振禁止信号V10を与え
る)。このとき発振回路3Bは発振が禁止された状態に
なるため、該発振回路3Bが発振を停止し、昇圧用スイ
ッチ3Cのオンオフ動作を停止させる。これによりDC
−DCコンバータ3が昇圧動作を停止するため、点火用
コンデンサ4の充電が停止する。
【0046】内燃機関の点火時期に点火時期制御部6が
トリガ信号Vt を発生すると、点火用サイリスタ5が導
通してコンデンサ4の電荷を点火コイル1の一次コイル
を通して放電させる。これにより点火コイルの鉄心中で
大きな磁束変化が生じるため、該点火コイルの二次コイ
ル1bに点火用高電圧が誘起し、点火プラグ11に火花
放電が生じて機関が点火される。
【0047】内燃機関の点火時期に点火時期制御部6か
らサイリスタ5にトリガ信号Vt が与えられると、Vgk
>Vr となるため、比較器CP1 の出力端子の電位が接
地電位まで低下する(導通検出信号V7 が発生する)。
比較器CP1 の出力が接地電位まで低下すると、点火時
昇圧動作停止回路8のトランジスタTR2 にベース電流
が流れて該トランジスタTR2 が導通し、これによりト
ランジスタTR1 が導通するため、該トランジスタTR
1 のコレクタの電位が低レベルの状態になる。従って、
発振回路3Bの発振制御端子3bの電位が低レベルにな
り、該発振回路3Bが発振を禁止した状態に保持され
る。この動作により、サイリスタ5が導通している間D
C−DCコンバータ3の昇圧動作が停止させられる。
【0048】また点火用サイリスタ5にトリガ信号が与
えられることにより比較器CP1 の出力が低レベルの状
態になると、コンバータ出力短絡回路20のトランジス
タTR5 及びTR4 が導通するため、DC−DCコンバ
ータ3の昇圧トランス3Aの二次コイルW2 がダイオー
ドD3 及びD7 とトランジスタTR4 のコレクタエミッ
タ間とを通して短絡される。
【0049】このように、本発明に係わる点火装置にお
いては、点火用サイリスタ5にトリガ信号が与えられる
と同時に、コンバータ出力短絡回路20がDC−DCコ
ンバータの出力を短絡するため、昇圧トランス3Aに二
次電流が流れる可能性があるタイミングでサイリスタ5
にトリガ信号が与えられた場合でも、該二次電流がサイ
リスタ5に流れ込むことはなく、点火用サイリスタ5は
点火用コンデンサ4の放電電流が保持電流を下回った時
点で遮断状態になる。
【0050】図2に示した例では、比較器CP1 の出力
が低レベルになっている状態を、導通検出信号V7 が出
力されている状態としている。またトランジスタTR1
及びTR3 のそれぞれのコレクタの電位が高レベルにな
っている状態を昇圧動作許可信号V8 及びV9 が発生し
ている状態とし、これらのトランジスタTR1 及びTR
3 のコレクタの電位が低レベルになっている状態を昇圧
動作禁止信号V8 ´及びV9 ´が発生している状態とし
ている。
【0051】また発振回路3Bの発振制御端子3bの電
位が低レベルの状態を発振禁止信号V10´が入力された
状態とし、発振制御端子3bの電位が高レベルになって
いる状態を発振許可信号V10が入力されている状態とし
ている。
【0052】本発明は、図1及び図2に示したように、
昇圧動作許可信号V8 ,V9 及び発振許可信号(発振回
路3Bを発振させる際に発振制御端子3bに与える信
号)V10を高レベルの信号とし、昇圧動作禁止信号V8
´,V9 ´及び発振禁止信号(発振回路3Bの発振をと
める際に発振制御端子3bに与える信号)V10´を低レ
ベルの信号とする場合に限定されるものではない。例え
ば、昇圧動作許可信号V8 ,V9 及び発振許可信号V10
を低レベルの信号とし、昇圧動作禁止信号V8´,V9
´及び発振禁止信号V10´を高レベルの信号として、図
3に示すように、点火時昇圧動作停止回路8及び充電電
圧制御回路9のそれぞれの出力をオア回路10´を通し
て発振制御端子3bに与えるようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、サイリ
スタ導通検出回路が導通検出信号を発生しているときに
DC−DCコンバータの出力を短絡するコンバータ出力
短絡回路を設けたので、点火用サイリスタの導通時間を
必要以上長くすることなく、点火時期までDC−DCコ
ンバータの昇圧動作を行わせることができる。従って、
各点火時期と次の点火時期との間の期間を点火用コンデ
ンサの充電に最大限利用して、点火用コンデンサの充電
を効率良く行わせることができ、バッテリ電圧の低下時
などにおける点火エネルギの減少を最小限に抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンデンサ放電式内燃機関用点
火装置の一実施形態の全体的構成を示した構成図であ
る。
【図2】図1の点火装置の各部の具体的な構成例を示し
た回路図である。
【図3】本発明に係わるコンデンサ放電式内燃機関用点
火装置の他の実施形態の全体的構成を示した構成図であ
る。
【図4】従来のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置の
構成を示した構成図である。
【図5】本発明が対象とするコンデンサ放電式内燃機関
用点火装置において、電源が正常な場合の点火用コンデ
ンサの端子電圧の時間的変化を示した線図である。
【図6】本発明が対象とするコンデンサ放電式内燃機関
用点火装置において、電源の電圧が不足する場合の点火
用コンデンサの端子電圧の時間的変化の一例を示した線
図である。
【図7】本発明が対象とするコンデンサ放電式の内燃機
関用点火装置において、電源の電圧が不足する場合の問
題点を説明するための線図である。
【図8】本発明が対象とするコンデンサ放電式の内燃機
関用点火装置において、電源の電圧が不足する場合の問
題点を説明するための線図である。
【図9】本発明が対象とするコンデンサ放電式の内燃機
関用点火装置で用いるDC−DCコンバータの昇圧トラ
ンスの一次電流波形の一例を示した線図である。
【符号の説明】
1 点火コイル 2 バッテリ 3 DC−DCコンバータ 3A 昇圧トランス 3B 発振回路 3C 昇圧用スイッチ 4 点火用コンデンサ 5 点火用サイリスタ 6 点火時期制御部 7 サイリスタ導通検出回路 8 点火時昇圧動作停止回路 9 充電電圧制御回路 20 コンバータ出力短絡回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルと、バッテリから一次電流が
    与えられる昇圧トランスと発振回路の出力でオンオフ制
    御されて前記昇圧トランスの一次電流を断続させる昇圧
    用スイッチとを有して前記昇圧トランスの二次側から前
    記バッテリの出力電圧よりも高い電圧を出力するDC−
    DCコンバータと、前記点火コイルの一次側に設けられ
    て前記DC−DCコンバータの出力で一方の極性に充電
    される点火用コンデンサと、トリガ信号が与えられたと
    きに導通して前記点火用コンデンサの電荷を前記点火コ
    イルの一次コイルを通して放電させる点火用サイリスタ
    と、内燃機関の点火時期に前記点火用サイリスタにトリ
    ガ信号を与える点火時期制御部と、前記点火用サイリス
    タのゲートカソード間電圧から該点火用サイリスタが導
    通しているか否かを検出して点火用サイリスタが導通し
    ていることを検出した時に導通検出信号を発生するサイ
    リスタ導通検出回路と、前記導通検出信号が発生してい
    る時に前記DC−DCコンバータの昇圧用スイッチのオ
    ンオフ動作を停止させて前記DC−DCコンバータの昇
    圧動作を停止させる点火時昇圧動作停止回路とを備えた
    コンデンサ放電式内燃機関用点火装置において、 前記サイリスタ導通検出回路が導通検出信号を発生して
    いるときに前記DC−DCコンバータの出力を短絡する
    コンバータ出力短絡回路と、点火用コンデンサの放電電
    流が前記コンバータ出力短絡回路を通して流れるのを阻
    止する逆流阻止手段とを具備したことを特徴とするコン
    デンサ放電式内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記コンバータ出力短絡回路は、 駆動信号が与えられた時に導通して前記DC−DCコン
    バータの出力を短絡するように設けられた短絡用スイッ
    チと、 前記サイリスタ導通検出回路が導通検出信号を発生して
    いないときに前記短絡用スイッチを遮断状態に保持し、
    前記導通検出信号が発生しているときに前記短絡用スイ
    ッチに駆動信号を与えて該短絡用スイッチを導通状態に
    する短絡用スイッチ制御回路とからなっていることを特
    徴とする請求項1に記載のコンデンサ放電式内燃機関用
    点火装置。
  3. 【請求項3】 前記サイリスタ導通検出回路は、前記サ
    イリスタに保持電流が流れているか否かの判定基準を与
    える基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記サイ
    リスタのゲートカソード間の電圧を前記基準電圧と比較
    してゲースカソード間の電圧が基準電圧を超えたときに
    前記導通検出信号を発生する比較回路とからなり、 前記短絡用スイッチ制御回路は、前記導通検出信号が発
    生したときに導通する導通信号供給用スイッチを備えて
    該導通信号供給用スイッチを通して前記短絡用スイッチ
    に導通信号を与えるように構成されている請求項2に記
    載のコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
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CN111779608A (zh) * 2020-06-30 2020-10-16 上海交通大学 一种高频高能量火花放电点火装置

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