JPH10258640A - 車両のルーフ昇降装置 - Google Patents

車両のルーフ昇降装置

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JPH10258640A
JPH10258640A JP11664298A JP11664298A JPH10258640A JP H10258640 A JPH10258640 A JP H10258640A JP 11664298 A JP11664298 A JP 11664298A JP 11664298 A JP11664298 A JP 11664298A JP H10258640 A JPH10258640 A JP H10258640A
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roof
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elevating
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Kouzou Oodoi
耕三 大土井
Yoshiharu Nakagawa
吉晴 中川
Osamu Kubota
収 窪田
Hirokazu Yamazaki
博和 山崎
Akira Ito
晃 伊藤
Masamutsu Kosaka
真睦 小坂
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行状態にあるときの昇降ルーフの昇降作動
を禁止して信頼性の向上を図る。 【構成】 ブレーキスイッチBRによりパーキングブレ
ーキが作動状態にあること、及び、車速センサ111に
より車速が設定車速値よりも低速であることを検出した
とき、車両は停車状態にあるとみなして操作スイッチ1
12による昇降操作に応じて制御手段100はモータ6
9,69を駆動して昇降ルーフを昇降作動させる。パー
キングブレーキが非作動状態もしくは車速が設定車速値
よりも高速であるとき、車両は走行状態にあるとみな
し、たとえ操作スイッチにより昇降操作されても昇降ル
ーフの昇降作動を禁止する。昇降ルーフが全閉以外の状
態で車速が設定車速値を超えたとき警告ブザー121を
吹鳴させ、操作スイッチが操作されているときにパーキ
ングブレーキが非作動であるとき警告ブザーを異なる周
期で吹鳴させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の本体ルーフとは
別に、その本体ルーフに対し昇降する昇降ルーフが設け
られ、この昇降ルーフが上昇状態になったときにその昇
降ルーフと上記本体ルーフとの間の空間が拡張されるよ
うに構成された車両のルーフ昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の本体ルーフにおいて、その
本体ルーフとは別体に、本体ルーフに対して昇降ルーフ
が昇降可能に設けられたものが知られている。この昇降
ルーフは、通常時は本体ルーフを覆い、車両のルーフの
一部を構成し、必要時には、昇降ルーフを上昇させるこ
とにより、本体ルーフと昇降ルーフとの間に乗員の居住
空間を形成することができるようになっている。そし
て、昇降ルーフと本体ルーフとの間には、例えば蛇腹状
のカーテン部材が予め取付けられ、昇降ルーフを上昇さ
せると、そのカーテン部材も共に上昇し、上記居住空間
を外界から遮断するようになっている。このように外界
から遮断された居住空間内に、例えばベッドを敷けば、
その空間を臨時の寝室として利用することができるし、
あるいは荷物の置場としても利用することができる。そ
して、このような昇降ルーフの昇降は手動でも可能であ
るが、一般的には、モータを用いて行われるようになっ
ている(例えば、特開平5−345522号公報参
照)。
【0003】また、本体ルーフの一部が開閉するサンル
ーフを対象として、特開平3−253421号公報で
は、サンルーフが閉じられるときに、サンルーフのサン
ルーフ用開口とサンルーフとの間に物が挾まった場合
に、サンルーフがそれ以上閉じないようにする技術、特
開昭60−107418号公報では、閉指示スイッチと
自動指示スイッチとの双方が共にON作動されなけれ
ば、サンルーフの自動下降のための駆動が行われないよ
うにする技術、実開平3−64820号公報では、単一
のスイッチを用い、その単一のスイッチが所定時間連続
してON作動された場合にのみサンルーフが下降するよ
うにする技術等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如
く、モータにより上昇される昇降ルーフが本体ルーフと
は別に設けられた車両においては、その車両が走行状態
にあるときには昇降ルーフの昇降作動を禁止する必要が
ある。
【0005】しかしながら、上記従来の車両のルーフ昇
降装置では走行状態にある時の昇降ルーフの昇降作動を
有効に禁止し得ず、このため、乗員の誤操作等によりモ
ータが駆動されて走行状態であっても昇降ルーフが昇降
作動してしまう可能性があり、ルーフ昇降装置に対する
信頼性を阻害することになる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、車両が走行状
態にあるときの昇降ルーフの昇降作動を確実に防止して
ルーフ昇降装置に対する信頼性を向上させることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車両の本体ルーフに対し昇降ルーフが昇
降可能に支持され、上記昇降ルーフが上昇状態になった
ときにその昇降ルーフと上記本体ルーフとの間の空間が
拡張されるように構成された車両の昇降ルーフ装置を対
象として、以下の如く構成するものである。
【0008】請求項1記載の発明は、上記昇降ルーフを
昇降させる駆動手段と、乗員により操作される操作スイ
ッチと、上記車両が停車状態にあることを判定する停車
状態判定手段と、上記操作スイッチの操作に応じて上記
昇降ルーフを昇降させるよう上記駆動手段の作動を制御
する制御手段とを備えたものとし、加えて、上記制御手
段を、上記停車状態判定手段により車両が停車状態にあ
ると判定されていないときには上記操作スイッチの操作
の如何に拘わらず上記昇降ルーフの昇降を禁止するよう
に構成することを特定事項とするものである。
【0009】上記請求項1記載の発明の場合、停車状態
判定手段により車両が停車状態にあると判定されていな
ければ、走行中とみなして昇降ルーフの昇降が禁止され
る。このため、操作スイッチにより上昇もしくは下降の
ための操作を行っても制御手段により昇降ルーフの昇降
作動が禁止される。これにより、走行状態にあるときの
昇降ルーフの昇降作動が確実に禁止されてルーフ昇降装
置に対する信頼性の向上が図られる。請求項2記載の発
明は、請求項1記載の発明において、車両に設けられた
パーキングブレーキが作動していることを検出するパー
キングブレーキ検出手段を備え、停車状態判定手段を、
上記パーキングブレーキ検出手段によりパーキングブレ
ーキが作動していることが検出されたときに車両は停車
状態にあると判定するように構成するものである。ま
た、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明におい
て、車両に設けられたパーキングブレーキが作動してい
ることを検出するパーキングブレーキ検出手段と、上記
車両の車速を検出する車速センサとを備え、停車状態判
定手段を、上記パーキングブレーキ検出手段によりパー
キングブレーキが作動していることが検出され、かつ、
上記車速センサにより検出された車速が設定車速値以下
のときに上記車両は停車状態にあると判定するように構
成するものである。
【0010】上記請求項2もしくは請求項3に記載の発
明の場合、車両が停車状態にあることを確実に判定する
ことが可能になり、この停車状態判定手段による判定結
果に基づいて車両が走行状態にあるときの昇降ルーフの
昇降作動の禁止がより確実に行い得る。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明における制御手段を、昇降ルーフの昇降動作開始から
設定時間の経過時点において、その昇降動作が完了して
いないときには駆動手段の作動を強制的に停止させるよ
うに構成するものである。
【0012】上記請求項4記載の発明の場合、設定時間
として例えば昇降ルーフの昇降動作に要する標準時間よ
りも長い時間を設定することにより、フェールセーフ動
作が可能になり、何等かの障害物もしくは駆動力伝達系
の故障による昇降ルーフ等の損傷を最小限に止めること
が可能になる。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明における制御手段として、駆動手段の作動を強制的に
停止させた後に操作スイッチが再度操作されたとき上記
駆動手段の作動を再開するように構成するものである。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項3記載の発
明において、乗員に対し警告を与える警告手段を備え、
制御手段を、昇降ルーフが全閉以外の状態にあるときに
車速センサによる検出車速値が設定車速値を超えたと
き、上記警告手段により乗員に対し警告を与えるように
構成するものである。これにより、車両は走行状態にあ
り昇降ルーフの昇降操作を行ってはならないことを乗員
に警告し得る。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項3記載の発
明において、乗員に対し警告を与える警告手段を備え、
制御手段を、操作スイッチにより昇降ルーフの昇降操作
が行われたときにパーキングブレーキ検出手段によるパ
ーキングブレーキの検出結果が非作動状態のとき、上記
警告手段により乗員に対し警告を与えるように構成する
ものである。これにより、昇降ルーフを昇降操作するに
はパーキングブレーキを作動状態にして車両を停車状態
にする必要のあることを乗員に警告し得る。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項3記載の発
明において、乗員に対し警告を与える警告手段を備え、
制御手段を、昇降ルーフが全閉以外の状態にあるときに
車速センサによる検出車速値が設定車速値を超えたとき
上記警告手段により乗員に対し第1タイプの警告を与え
る一方、操作スイッチにより昇降ルーフの昇降操作が行
われたときにパーキングブレーキ検出手段によりパーキ
ングブレーキが非作動状態のとき上記警告手段により乗
員に対し上記第1タイプの警告とは異なるタイプである
第2タイプの警告を与えるように構成するものである。
【0017】上記請求項8記載の発明の場合、第1タイ
プの警告により車両は走行状態にあり昇降ルーフの昇降
操作を行ってはならないことを乗員に警告し得る一方、
第2タイプの警告により昇降ルーフを昇降操作するには
パーキングブレーキを作動状態にして車両を停車状態に
する必要のあることを乗員に警告し得る。しかも、第1
タイプの警告と第2タイプの警告とが互いに異なるタイ
プの警告であるため、乗員に対する警告が2つあって
も、与えられた警告がいずれの内容の警告であるかの認
知性をより高いものにすることが可能となる。
【0018】
【実施形態】以下、本発明の実施形態を図面に沿って詳
細に説明する。
【0019】<実施形態1>概略構成を示す図1におい
て、1は車両2のルーフであって、該ルーフ1は、車体
2の上部を構成する本体ルーフ3の上側に、該本体ルー
フ3に対して昇降ルーフ4が昇降可能に取付けられて構
成されている。昇降ルーフ4は、それの後端部が本体ル
ーフ3にヒンジ手段5を介して回動可能に枢着され、車
両前後方向の中間部位において左右一対のダンパー部材
6(例えば油圧シリンダ)を介して本体ルーフ3に連結
されている。また、ダンパー部材6による連結部位より
後方位置において、昇降ルーフ4は、左右一対のリンク
部材7を介して本体ルーフ3に連結されている。
【0020】上記車体3(車室)の上部(トップシーリ
ング)には昇降ルーフ4の開閉のための昇降操作手段と
しての操作スイッチ8が配設され、本体ルーフ3の上方
の昇降ルーフ4の裏面側(ルーフパネル)には誤操作防
止手段を構成する電気的スイッチであるパワーカットス
イッチ9が配設されている。そして、イグニッションキ
ーのON/OFFを検出するイグニッションスイッチI
G(図11参照)及びパーキングブレーキレバーに連係
されブレーキ作動を検出するブレーキスイッチBRより
の信号を制御手段10が受け、イグニッションスイッチ
IGがONでかつブレーキスイッチBRがON、即ち、
イグニッション・オンでかつパーキングブレーキレバー
作動状態でなければ、上記操作スイッチ8をONにして
も、後述の左右の駆動モータ32,32が作動せず昇降
ルーフの昇降動作は行われないように構成されている。
【0021】上記操作スイッチ8は、シーソータイプの
スイッチであり、昇降ルーフ4が下降状態の場合には、
イグニッションスイッチIGがONでかつブレーキスイ
ッチBRがONであれば、上記操作スイッチ8をOPE
N位置に押え続けることにより上記昇降ルーフ4が上昇
作動されて上昇状態である全開上昇状態となるように構
成されている。一方、この全開上昇状態にある昇降ルー
フ4を下降させる場合には、たとえ上記イグニッション
スイッチIGがONでかつブレーキスイッチBRがON
であっても、上記パワーカットスイッチ9がOFFにな
っていれば、上記操作スイッチ8をCLOSE位置に押
え続けても、昇降ルーフ4の下降動作は行われないよう
になっている。
【0022】具体的には、図2〜図10に示すように構
成されている。
【0023】即ち、昇降ルーフ4の下側には、図4に示
すように、レール部11aを有する上側ガイドレール部
材11がビス12及びナット13によって取付固定さ
れ、さらに、上記上側ガイドレール部材11の下側に
は、図5に示すように、レール部14aを有する中間ガ
イドレール部材14がボルト15及びナット16によっ
て取付固定されている。上記の上側ガイドレール部材1
1のレール部11aには、図10に示すように、スライ
ダ17に軸部材18を介して回動可能に軸支された上側
ローラ19が転動可能に係合せしめられ、また、上記の
中間ガイドレール部材14のレール部14aには、図5
に示すように、リンク部材7(可動部材)の中間部位に
軸部材20を介して回動可能に軸支された第1中間ロー
ラ21が転動可能に係合せしめられている。上記スライ
ダ17は、リンク部材7の先端部に軸部材22(図4参
照)を介して回動可能に枢支されている。
【0024】また、リンク部材7の第1中間ローラ21
の下側には、図6に示すように、軸部材23を介して第
2中間ローラ24が回動可能に軸支される一方、図8に
示すように、下端部には軸部材25を介して下側ローラ
26が回動可能に軸支されており、この下側ローラ26
が、本体ルーフ3上部の取付固定された下側ガイドレー
ル部材27のレール部27aに転動可能に係合せしめら
れている。さらに、第2中間ローラ24は、図6に示す
ように、下側ガイドレール部材27の先端部にビス28
及びナット29によって取付けられた係止部材30の係
止部30aに、全閉下降状態のときに係合して、昇降ル
ーフ4が浮き上がるのを防止するようになっている。
【0025】一方、上記スライダ17は、図3に示すよ
うに、リンク部材7の上端部に回動可能に連結されると
共に、それの後端部に動力伝達ケーブル31が連結固定
されている。動力伝達ケーブル31は外周部にねじ部を
有し、該ねじ部に噛合するピニオン(図示せず)が、昇
降ルーフ4に取付固定した駆動モータ32によって回転
駆動せしめられ、それによって、図10の上側ローラ1
9(スライダ17)を上側ガイドレール部材11のレー
ル部11aに沿って移動させることができるようになっ
ている。
【0026】従って、操作スイッチ8の操作によって、
駆動モータ32を回転駆動してスライダ17を移動させ
ることにより、ローラ19,21,26とレール部11
a,14a,27aとの係合関係で、昇降ルーフ4の昇
降を行わせることができるようになっている。また、ダ
ンパー部材6の伸縮動作によって、昇降ルーフ4の昇降
動作をアシストするようになっている。
【0027】上記スライダ17の先端にはスイッチ部材
33が設けられ(図4参照)、該スイッチ部材33が、
上側ガイドレール部材11の上面部の前後端部及び中間
部付近に配設されたリミットスイッチ34A,34B,
34C(図11参照)を作動させることで、図2に示す
ような昇降ルーフ4の全閉下降位置P1 及び全開上昇位
置P2 (昇降ルーフ4の傾斜角度30°程度)、中間停
止位置P3 (昇降ルーフ4の傾斜角度10°程度)を検
出できるようになっている。スイッチ部材33と全開上
昇位置検出用のリミットスイッチ34Bとの関係は、図
4のスイッチ部材33が移動中に図9の可動片35に当
接すると、該可動片35がスプリング部材36のスプリ
ング力に抗して移動してリミットスイッチ34を作動さ
せるようになっている。
【0028】なお、図7の37A,図9の37Bはダン
パー部材6を中間ガイドレール部材14及び本体ルーフ
3にピン軸部材38A,38Bを介して回動可能に連結
するためのブラケットである。
【0029】上記リミットスイッチ34A〜34Cは、
図11に示すように、操作スイッチ8及びパワーカット
スイッチ9と共に、前述した制御手段10に連係され、
昇降ルーフ4が全閉下降位置P1 及び全開上昇位置P2
、中間停止位置P3 になると、モータ32,32が自
動的に停止され、上記各位置を保持するようになってい
る。尚、制御手段10は、昇降ルーフ4の昇降動作開始
から40秒経過した時点で動作が完了しなければ、通電
を自動的に解除するフェールセーフ動作を行うようにな
っている。通電の再開には操作スイッチ8の操作が必要
である。
【0030】上記のように構成すれば、昇降ルーフ4を
上昇させる開操作のときには、まず、イグニッション・
オンの状態でかつパーキングブレーキレバーを引き、ブ
レーキ作動状態とする。この状態で、操作スイッチ8を
OPEN位置にして押し続ければ(マニュアル操作)、
左右の駆動モータ32,32が駆動して昇降ルーフ4が
上昇し、全開上昇動作をする。尚、全開上昇動作中は、
操作者が認知する程度の音レベルで警報ブザーがなる。
【0031】昇降ルーフ4が完全に全開上昇位置P2 に
なると、スイッチ部材33が上側停止位置検出用のリミ
ットスイッチ34Bに当接し、それにより全開上昇位置
P2が検出されて、駆動モータ32,32は制御手段1
0よりの信号にて自動的に停止し、警報ブザーも停止す
る。尚、完全に全開上昇位置P2 になる前に、操作ス
イッチ8から操作者が手を離しても、警報ブザーは鳴り
続ける。
【0032】昇降ルーフ4が完全に全開上昇位置P2 に
達した後、パワーカットスイッチ9をOFFにし、これ
により、操作スイッチ8をON状態としても昇降ルーフ
4の下降動作が行われないようにし、それから、イグニ
ッション・オフにして、終了する。
【0033】一方、昇降ルーフ4を下降させる全閉下降
動作のときには、全開上昇操作のときと同様に、イグニ
ッション・オンの状態でかつパーキングブレーキレバー
を引き、ブレーキ作動状態とすると共に、パワーカット
スイッチ9をONにする。
【0034】それから、操作スイッチ8をCLOSE位
置に押し続ける。このときも、警報ブザーがなる。
【0035】そして、中間停止位置検出用のリミットス
イッチ34Cにより安全のために全閉下降動作の途中に
おいて一旦停止する中間停止位置P3 が検出され、中間
停止位置P3 で駆動モ−タ32,32が制御手段10に
より自動的に停止せしめられ、それに伴い警報ブザーも
停止する。但し、操作スイッチ8の押圧動作を解除すれ
ば、警報ブザーは再び鳴り始めるようになっている。
【0036】さらに下降させる場合には、一旦操作スイ
ッチ8のCLOSE位置の押圧を解除して、再度、操作
スイッチ8のCLOSE位置を押し続ける。このとき
も、警報ブザーが鳴る。
【0037】完全に全閉下降状態になると、スイッチ部
材33が下側停止位置検出用のリミットスイッチ34A
をON作動させて下側停止位置P1 であることが検出さ
れ、駆動モータ32は自動的に停止し、警報ブザーも停
止する。
【0038】その後、イグニション・オフとし、終了す
る。尚、昇降ルーフ4が完全に開放された全開上昇位置
P2 にない状態、例えば中間開放位置(中間停止位置P
3 )において、バーキングレバーによるブレーキ作動を
解除しようとすると、警報ブザーが鳴るようになってい
るが、その状態で走行はできるようになっている。
【0039】なお、上記実施形態1では、パワーカット
スイッチ9を設けることで、誤操作による昇降ルーフ4
の全閉下降動作を禁止するようにしているが、本体ルー
フ3上には、例えば図12〜図14に示すように、通常
折り畳み可能なベッド41が配設されているので、その
折畳み動作に基づいて制御するようにすることもでき
る。具体的には、ベッド41の前側部分を車幅方向に2
分割にした左右前側ベッド部41a,41bと、後側ベ
ッド部41cとの3分割とし、左右前側ベッド部41
a,41bの後縁部と後側ベッド部41cの前縁部とを
ヒンジ手段42,42にて折畳み可能に連結する。左右
前側ベッド部41a,41bの左右前側のコーナ部にス
イッチ部材43a,44aを取付け、左右前側ベッド部
41a,41bを後側ベッド部41c上に折畳むことに
より、左右前側ベッド部41a,41bのスイッチ部材
43a,44aが当接するように後側ベッド部41cに
接点部材43b,44bを設け、スイッチ部材43a,
44aと接点部材43b,44bとによって誤操作であ
るか否かを検出する接点スイッチ43,44を構成する
ようにしている。
【0040】そして、接点スイッチ43,44を、図1
5に示すように、操作スイッチ8、モータ32、バッテ
リ45に対して直列に接続することにより、制御回路4
6を構成する。このようにすれば、左右前側ベッド部4
1a,41bを両方とも折り畳めば、両接点スイッチ4
3,44が閉じて制御回路46が閉じるので、ベッド4
1を折畳み、昇降ルーフ4を下降させようとしていると
考えられることから、操作スイッチ8を操作することに
より昇降ルーフ4の下降動作を行うことができる。一
方、例えば左前側ベッド部41aを折り畳んだだけで
は、一方の接点スイッチ43のみ閉じ他方の接点スイッ
チ44が開放状態にあり、制御回路46が閉じていない
ので、操作スイッチ8を操作しても、昇降ルーフ4の昇
降動作を行うことができない。従って、誤って昇降ルー
フ4に全閉下降動作させるということはなく、誤操作に
基づく昇降ルーフ4の下降を防止することができる。
【0041】さらに、上記実施形態1では、昇降ルーフ
4を昇降させるための駆動源としてのモータ32を昇降
ルーフ4側に設けているが、次の実施形態2に示すよう
に、モータを本体ルーフ側に設けた場合にも同様に適用
することができる。
【0042】<実施形態2>概略構成を図16及び図1
7に示すように、車両51の本体ルーフ52の上方には
本体ルーフ52に対して昇降ルーフ53が昇降自在に取
付けられている。上記本体ルーフ52上部には、昇降ル
ーフ53の開閉のための実施形態1と同様構成の昇降操
作手段としての操作スイッチ54が配設され、昇降ルー
フ53の裏面側には実施形態1と同様構成の誤操作防止
手段としてのパワーカットスイッチ55が配設されてい
る。
【0043】上記昇降ルーフ53は、車両の前方側にお
いて左右一対のリンク部材56を介して、車両の後方側
において左右一対のX字型リンク57を介して、さら
に、リンク部材56とX字型リンク57との間において
左右一対のダンパー部材58を介して、それぞれ本体ル
ーフ52に対して昇降自在に支持されている。
【0044】本体ルーフ52の中央には車室内に通じる
開口59が形成されており、この開口59の前後各位置
の上記本体ルーフ52には前後方向に延びる複数の補強
ビード52b,…が相互に平行に設けられている。
【0045】上記開口59の車幅方向両側には、各々ガ
イドレール60が長手方向に延びるように形成されてい
る。図18に一側のガイドレール60の車幅方向の断面
を示すように、各ガイドレール60は対向する一対のガ
イドレール壁60a,60aから形成されている。そし
て、両ガイドレール壁60aにはその上端内側に相互に
向かい合って開口する一対のレール61,61が設けら
れており、この各レール61は車両51の後方から前方
に向かうに連れて上方に傾斜するように設けられてい
る。上記各ガイドレール壁60aの下端にはフランジ部
60bが形成されており、上記各ガイドレール壁60a
は本体ルーフ52に対しフランジ部60bにおいてボル
ト62で固定されている。
【0046】上記本体ルーフ52にはガイドレール60
の下端に沿って凹部52a(図16及び図17参照)が
車両の長手方向に形成されており、凹部52aの内部に
は、図18に示すように、リンク部材56の下端にブラ
ケット56aを介して取付けられたローラ63,63を
転動させるレール64,64が形成されている。そし
て、具体的には図示していないが、上記ブラケット56
aにはスイッチ部材が設けられる一方、上記レール64
には実施形態1の場合と同様に3つのリミットスイッチ
が配設されており、これらスイッチ部材と3つのリミッ
トスイッチとによって昇降ルーフ53の全閉下降位置及
び全開上昇位置、中間停止位置をそれぞれ検出できるよ
うになっている。上記3つのリミットスイッチは、上記
の操作スイッチ54及びパワーカットスイッチ55と共
に実施形態1と同様構成の制御手段に接続され、この制
御手段によって後述の一対のモータ69,69の駆動制
御が行われる。これにより、操作スイッチ54のみの操
作による昇降ルーフ54の下降が禁止され、誤操作に基
づく昇降ルーフ53の下降を防止することができる。
【0047】上記ローラ63は本体ルーフ52の各凹部
52aに設けられたレール64に嵌められ、レール64
に沿って凹部52aの内部を車両51の長手方向に転動
するようになっている。また、リンク部材56は、その
上端において昇降ルーフ53に回動自在に枢支されてい
る。
【0048】上記リンク部材56の上端と下端との間の
任意の一点には一対のローラ67がローラ63と同じ向
きに取付けられており、ローラ67はガイドレール壁6
0aの上端に設けられているレール61に転動可能に嵌
め込まれている。
【0049】図17に示すように、本体ルーフ52の各
凹部52aの後方にはモータ取付用孔68が形成されて
おり、図19に一側のみを示すように、リンク部材駆動
用のモータ69がその一部のみを本体ルーフ52の上方
に突出するように上記モータ取付用孔68,68にそれ
ぞれ取付けられている。各モータ69の出力軸69aに
はピニオン70が取付けられており、ピニオン70はリ
ンク部材駆動用ピニオン71と噛合している。リンク部
材駆動用ピニオン71は内部に雌ネジが設けられてお
り、適当な手段によって、常にピニオン70に噛合する
ように図19の位置に支持されている。
【0050】上記リンク部材56の下端には、外周に雄
ネジが形成されたロッド部材72が回動可能に取付けら
れており、ロッド部材72はリンク部材駆動用ピニオン
71の内部を通過し、ピニオン71の内部に形成された
雌ネジと噛合しながら、車両の長手方向に延びている。
【0051】即ち、モータ69が正転又は逆転すること
により、ロッド部材72が車両前方又は後方に進み、そ
れに伴って、リンク部材56の下端に支持されたローラ
63がレール64に沿って車両前方又は後方に転動す
る。
【0052】図20は昇降ルーフ53を裏面から見た斜
視図である。昇降ルーフ53は本体部分53aと、該本
体部分53aの四方を囲む周囲壁部分53bとからな
り、所定の高さを有している。本体部分53aの前方中
央には開口が形成されており、この開口にはガラスパネ
ル75が嵌め込まれている。ガラスパネル75の車幅方
向両側にはリンク部材56の上端を回動可能に取付ける
ためのリンク部材取付部76(左右両側のうち片側のみ
図示)が設けられている。リンク部材取付部76の後方
にはダンパー部材58を取付けるためのダンパー部材取
付部77(片側のみ図示)が設けられており、各取付部
76,77,78及び補強部材79は昇降ルーフ53の
高さよりも低く形成されており、昇降ルーフ53から突
出しないようになっている。昇降ルーフ53の前端に
は、昇降ルーフ53が本体ルーフ52に対して閉じてい
るときに双方の間をシーリングするシール部材80(一
部のみ図示)が嵌め込まれている。
【0053】図21は昇降ルーフ53と本体ルーフ52
との間に設けられているテント部材81の斜視図であ
る。テント部材81は中心線82に対して左右対称であ
り、図21はその片側半分のみを示す。テント部材81
は、昇降ルーフ側取付部83が昇降ルーフ53の車両長
手方向側部に対し、本体ルーフ側取付部84が本体ルー
フ52に対しそれぞれ適当な手段により取付けられてい
る。テント部材81は折曲げライン85に沿って折曲げ
られ、折曲げライン85から中心線82に至る部分にお
いては、昇降ルーフ側取付部86が昇降ルーフ53の前
端に対し、本体ルーフ側取付部87が本体ルーフ52に
対しそれぞれ適当な手段により取付けられている。
【0054】テント部材81は昇降ルーフ53が本体ル
ーフ52に対して閉じている場合には、蛇腹状に折畳ま
れた状態で昇降ルーフ53の内部に格納され、昇降ルー
フ53が本体ルーフ52に対して開くに連れて徐々に伸
びる。昇降ルーフ53が全開上昇状態になったときに
は、図21に示す状態となり、昇降ルーフ53と本体ル
ーフ52との間に形成される居住空間を外界から遮断す
る。この場合、図21において、昇降ルーフ側取付部8
3と本体ルーフ側取付部84と折曲げライン85とで囲
まれる部分88Aが車両1の長手方向側部において昇降
ルーフ53と本体ルーフ52との間に位置し、昇降ルー
フ側取付部86と本体ルーフ側取付部87と折曲げライ
ン85とで囲まれる部分88Bが昇降ルーフ53の前端
において昇降ルーフ53と本体ルーフ52との間に位置
する。
【0055】テント部材81の部分88Bには前方視界
確保のために透明部材からなる窓89が形成されてい
る。また、窓89の上方にはテント部材81の略全長に
亘ってファスナー部材90が設けられており、必要に応
じて、テント部材81を開放できるようになっている。
【0056】図22は本体ルーフ52の開口59の上に
ベッド91を敷いた状態を示している。ベッド91は、
昇降ルーフ53を本体ルーフ52に対して上昇させ、全
開上昇状態にした後に開口59の上に敷かれる。又は、
最初から開口59の上に敷かれている。ベッド91は三
分割したもの、あるいは三段に折畳んだものが望まし
い。
【0057】次いで、図23を参照して、リンク部材5
6の動きに伴う昇降ルーフ53の開閉状態を説明する。
【0058】車両の走行中等の昇降ルーフ53を開く必
要がない場合には、リンク部材56の下端に取付けられ
ているローラ63はレール部64の後端部付近(即ち車
両1の最も後方側)の位置X1にあり、この状態では、
図23に鎖線で示すように、リンク部材56は寝た状態
にあり、昇降ルーフ53も本体ルーフ52に対して閉じ
た状態にある。
【0059】車両1が停止し、昇降ルーフ53を開く必
要が生じた場合には、モータ69が正転される。モータ
69の正転によりロッド部材72は車両の前方に向かっ
て移動を開始する。リンク部材56はその下端において
ロッド部材72と移動可能に連結されているので、ロッ
ド部材72の車両前方への移動により、ローラ63がレ
ール64に沿って車両前方へ移動を開始し、これに伴
い、リンク部材56の任意の一点に支持されているロー
ラ67も車両前方に向かってレール61に沿って上昇を
開始する。このように二つのローラ63,67が転動を
行うことに伴って、リンク部材56は当初の寝た状態
(図23に鎖線で示す状態)から矢印Y1 の方向に沿っ
て徐々に起き上がって行く。
【0060】レール61は車両前方に向かって上方に傾
斜しているため、リンク部材56の下端のローラ63が
ロッド部材72に押されて車両前方に向かうに連れて、
ロッド部材72がローラ63に対して及ぼす力の作用方
向(即ちレール64が延びる方向)とローラ67との間
の垂直距離は大きくなる。リンク部材56を矢印Y1の
方向に持ち上げようとする、ローラ67に関するモーメ
ントMは次の式で表わされる。
【0061】モーメントM=(モータ69がローラ63
に及ぼす付勢力F)×(ローラ67とローラ63との間
の垂直距離L) モータ69がローラ63に及ぼす付勢力Fは一定である
が、ローラ67とローラ63との間に垂直距離Lは、リ
ンク部材56の矢印Y1 の方向への上昇に伴い、大きく
なる。即ち、ローラ63がロッド部材72に押されて車
両前方に移動するに連れて、リンク部材56を矢印Y1
の方向に持ち上げようとするモーメントMが大きくな
り、リンク部材56の初期起立動作が容易に行われるこ
とになる。
【0062】以後、ロッド部材72がローラ63を押し
続け、該ローラ63がガイドレール52の最も車両前方
側の位置X2 に達したときに、ローラ67はガイドレー
ル61の最上端に達し、この時点でモータ69は作動を
停止する。この間、昇降ルーフ53は矢印Y1 の方向に
上昇を続け、ローラ63が位置X2 に達したときには、
本体ルーフ52に対して全開上昇状態(図23に実線で
示す状態)になる。
【0063】尚、ダンパー部材58はローラ63が位置
X1 にある状態においては、図23に示すように、寝た
状態にある。このため、ダンパー部材58の付勢力は昇
降ルーフ53にはわずかしか作用しない。ローラ67が
レール61を上昇するに連れて、ダンパー部材58も寝
た状態から徐々に起立状態に移動し、昇降ルーフ53に
対して及ぼす付勢力が大きくなる。即ち、ダンパー部材
58はローラ67がレール61のある地点に達した時点
から昇降ルーフ53に付勢力を及ぼし始め、昇降ルーフ
53の上昇を促進する。
【0064】即ち、昇降ルーフ53は当初、即ちダンパ
ー部材58があまり作動しない間においては、モーメン
トMの作用のみにより初期起立動作を行い、その初期起
立動作が略終了した時点から、モーメントMの作用に加
えてダンパー部材58の付勢力を受けて起立動作を行
う。このように、昇降ルーフ53はモーメントM及びダ
ンパー部材58の作用を効果的に受けて、本体ルーフ5
2に対して上昇する。
【0065】昇降ルーフ53を閉じる場合、即ち昇降ル
ーフ53を本体ルーフ52に向かって下降させる場合に
は、モータ69を逆転させる。これにより、ロッド部材
72は車両後方に移動し、ローラ63はレール64に沿
って車両後方に転動を開始し、ローラ67はレール61
に沿って下降する。これらのローラ63,67の転動に
伴い、リンク部材56は矢印Y2 の方向に下降し、ロー
ラ63が当初の位置X1 に達した時点で昇降ルーフ53
は本体ルーフ52に対して閉じた状態(図22に鎖線で
示す状態)になる。
【0066】<実施形態3>実施形態3は、上記の実施
形態2における本体ルーフ52に対し昇降ルーフ53を
昇降させる昇降駆動構造を前提として、その昇降ルーフ
53を昇降駆動する駆動手段としての両モータ69,6
9に対する駆動制御を誤操作防止の観点からより具体化
したものである。
【0067】図24に示すように、この実施形態3の昇
降装置は昇降ルーフ53の昇降等の制御を行う制御手段
100を備えており、この制御手段100の入力側に
は、イグニッションスイッチIGと、パーキングブレー
キ検出手段としてのブレーキスイッチBRと、停車状態
検出手段の一部を構成する車速センサ111と、昇降操
作手段としての操作スイッチ112と、4つのリミット
スイッチ113,114,115,116と、誤操作防
止手段としてのパワーカットスイッチ117とが接続さ
れている。一方、上記制御手段100の出力側には、一
対のモータ69,69と、警告ブザー121と、警告ラ
ンプ122と、電磁式のフューエルカットバルブ123
とが接続されている。
【0068】上記イグニッションスイッチIGはイグニ
ッションキーのON/OFFを検出するものであり、上
記ブレーキスイッチBRはパーキングブレーキのブレー
キ作動状態を検出してON状態になるものであり、ま
た、上記車速センサ111は車両の車速を検出するもの
である。
【0069】上記操作スイッチ112は、実施形態2と
同様にシーソー式のスイッチにより構成され、OPEN
位置に押すことにより上記昇降ルーフ53を昇降させる
側に上記各モータ69を回転駆動させる信号を発し、C
LOSE位置を押すことにより上記各モータ69上記昇
降ルーフ53を下降させる側に上記各モータ69を回転
駆動させる信号を上記制御手段100に発するようにな
っている。
【0070】上記4つのリミットスイッチ113,11
4,115,116の内、第1リミットスイッチ113
は、昇降ルーフ53が全開上昇状態となる時のローラ6
3(図18参照)の位置X2 に対応する位置のレール6
4に配設されて、各モータ69の駆動により上記ローラ
63がレール64に沿って移動して上記位置X2 に至っ
た時に、リンク部材56のブラケット56aに設けられ
た図示省略のスイッチ部材が上記第1リミットスイッチ
113に接触してこれを作動させることにより昇降ルー
フ53が全開上昇位置にあることを検出するようになっ
ている。以下、この第1リミットスイッチ113と同様
の原理で、第2リミットスイッチ114は上記昇降ルー
フ53が中間停止状態となる時の上記ローラ63位置に
対応する位置のレール64に配設されて昇降ルーフが中
間停止位置にあることを検出し、第3リミットスイッチ
115は上記昇降ルーフ53が全閉下降状態となる時の
左右一側のガイドレール60側のローラ63位置X1 に
対応する位置のレール64に配設されて上記昇降ルーフ
53が全閉下降位置にあることを検出し、また、第4リ
ミットスイッチ116は上記昇降ルーフ53が全閉下降
状態となる時の左右他側のガイドレール60側のローラ
63位置X1 に対応する位置のレール64に配設されて
昇降ルーフが全閉下降位置にあることを検出するように
なっている。つまり、上記昇降ルーフ53が全閉下降位
置にあることの検出を2つのリミットスイッチ115,
116により行い、スイッチ類の故障時等の異常時にも
上記検出を確実に行い得るようになっている。
【0071】上記パワーカットスイッチ117は、オー
トリターン式の電気的スイッチにより構成されており、
常時は接点が開いたOFF状態とされ、操作力を加えた
時にのみ接点が閉じてON作動され、操作力を除けば自
動的にOFF状態に復帰するようになっている。つま
り、常時は通電が遮断されてパワーカットの状態になっ
ており、ON操作をした時にのみON信号を上記制御手
段100に発するようになっている。
【0072】また、上記警告ブザー121は、昇降ルー
フ53の状態や車両の状態に応じて吹鳴されて操作者や
乗員に対し聴覚による警告を与えるようになっており、
そのブザーの吹鳴周期を変化させて操作者等に対する認
知性に軽重を付けるようになっている。加えて、上記警
告ランプ122は操作スイッチ112の近傍位置等に配
設され、その点滅等によって上記操作者等に対し視覚に
よる警告を与えるようになっている。
【0073】さらに、フューエルカットバルブ123
は、図示省略のフューエルカットリレーを介して上記制
御手段100と接続されており、常時は上記フューエル
カットリレーがOFFとされて上記フューエルカットバ
ルブ123は開状態、すなわち、燃料供給状態にされる
一方、上記フューエルカットリレーがONにされること
により上記フューエルカットバルブ123が閉状態とな
りエンジンへの燃料の供給が遮断されるようになってい
る。
【0074】なお、上記一対のモータ69,69の配
置、各モータ69による昇降ルーフ53の昇降力伝達構
造等は実施形態2と同一であるため、その説明を省略す
る。
【0075】そして、上記制御手段100は、昇降ルー
フ53の上昇動作を制御する上昇駆動制御部101と、
上記昇降ルーフ53の下降動作を制御する下降駆動制御
部102と、警告ブザー121の吹鳴作動を制御する警
告ブザー制御部103と、警告ランプ122の点灯作動
を制御する警告ランプ制御部104と、フューエルカッ
トバルブ123の開閉作動を制御するフューエルカット
制御部105とを備えている。加えて、上記制御手段1
00には、上記各モータ69の上昇側もしくは下降側の
作動によりカウントが開始され、その各モータ69の作
動による昇降ルーフ53の上昇もしくは下降に要する標
準時間(例えば20sec)に基づいて予め設定した通
電許可時間t1 (例えば45sec)をカウントする昇
降タイマ106と、パワーカットスイッチ117のON
作動に同期してカウントが開始され、所定の設定時間t
2 (例えば15sec)をカウントするクローズ作動許
可タイマ107とが備えられ、上記昇降タイマ106が
上記の上昇駆動制御部101と下降駆動制御部102と
の双方に接続され、クローズ作動許可タイマ107が下
降駆動制御部102等に接続されている。
【0076】以下、上記制御手段100による制御内
容、及び作用,効果をフローチャートに基づいて説明す
る。
【0077】−上昇駆動制御− まず、上昇駆動制御部101による制御は、図25に示
すように、ステップS1でイグニッションスイッチIG
がON状態であることを前提として車速センサ111か
ら検出された車速値が所定の停車状態判定値(図例では
10km/h)以上であるか否かを判別し、その停車状
態判定値より低速であれば停車状態にあると判別する。
また、ステップS2でブレーキスイッチBRがON状態
であるか否かを、ステップS3で操作スイッチ112が
OPEN位置にON操作されているか否かを、それぞれ
判別する。そして、停車状態であること、パーキングブ
レーキ作動状態であること、及び、操作スイッチ112
がON状態であることの3条件を満足する場合には、ス
テップS4及びステップS5を経てステップS6で両モ
ータ69,69を上昇側に駆動して昇降ルーフ53を全
開上昇位置まで上昇作動させ、ステップS1にリターン
する。一方、上記の3条件の内1つでも満足しなけれ
ば、ステップS7で上記両モータ69,69を停止状態
にしてステップS1にリターンし、操作者が操作スイッ
チ112によりオープン側操作を行っていても昇降ルー
フ53の上昇作動を行わないようにする。
【0078】上記制御において、上記ステップS4で
は、第1リミットスイッチ113がONされたか否かに
よって昇降ルーフ53が全開上昇位置(オープン位置と
表示)に到達したか否かの判別を行い、全開上昇状態に
なるまでステップS6の各モータ69の駆動を継続し、
全開上昇状態になればステップS7で上記各モータ69
の駆動を停止する。また、上記ステップS5では、ステ
ップS6のモータ駆動によりカウントが開始された昇降
タイマ106による通電許可時間t1 の経過までは上記
ステップS6の各モータ69の駆動を許容する一方、上
記通電許可時間t1 が経過すれば上昇作動を阻止する何
等かの障害物があるか駆動力伝達系に故障があるものと
してステップS7で上記各モータ69を強制的に停止す
る。これにより、昇降ルーフ53等の損傷を最小限に止
めることができる。
【0079】そして、上記上昇駆動制御においては、操
作スイッチ112がOPEN位置に操作された際に、パ
ーキングブレーキBRが作動状態で、かつ、車速が停車
状態判定値より低速のほぼ停車状態である場合に限り昇
降ルーフ53の上昇作動を許容するようにしているた
め、走行状態での昇降ルーフ53の上昇作動を確実に禁
止して信頼性の向上を図ることができる。
【0080】−下降駆動制御− 下降駆動制御部102による制御は、イグニッションス
イッチIGがON状態であることを前提として、図26
及び図27に示すように行われる。
【0081】まず、図28のタイムチャートにAで示す
動作は以下のステップS11〜S25の制御により行わ
れる。すなわち、ステップS11で第1リミットスイッ
チ113がON状態であるか否かによって昇降ルーフ5
3が全開上昇状態(オープン位置)にあるか否かを判別
し、全開上昇状態であればステップS12でパワーカッ
トスイッチ117がOFF状態からON作動されたか否
かを判別する。上記パワーカットスイッチ117がON
作動されたならばステップS13でクローズ作動許可タ
イマ107がカウント中であるか否かを判別し、カウン
ト中でなければ、ステップS14で上記クローズ作動許
可タイマ107のカウントを開始する。
【0082】そして、ステップS15で上記のクローズ
作動許可タイマ107がカウント中であることを確認
し、ステップS16で上記パワーカットスイッチ117
が再度ON作動されていないことを確認する。その後、
ステップS17で車速センサ111からの検出車速値が
前述の停車状態判定値より低速の停車状態であること、
及び、ステップS18でパーキングブレーキが作動状態
であることを、それぞれ確認してから、操作スイッチ1
12がCLOSE側にONされたか否かを判別する。
【0083】上記操作スイッチ112がONされたなら
ば、ステップS20で第2リミットスイッチ114がO
FFからON状態に変わっていないことの確認、ステッ
プS21で昇降ルーフ53が未だ全閉下降位置(クロー
ズ位置と表示)に到達していないことの確認、ステップ
S22で下降動作開始から未だ10sec経過していな
いことの確認、ステップS23で第3リミットスイッチ
115及び第4リミットスイッチ116の状態の相互対
比によるリミットスイッチ故障がないことの確認、及
び、ステップS24で上記下降動作開始から未だ前述の
通電許可時間t1が経過していないことの確認を行った
後に、両モータ69,69を駆動してステップS11に
リターンする。これにより、昇降ルーフ53が全開上昇
状態から下降し始める。
【0084】このように、上記の図28にAで示す動作
は、操作者がパワーカットスイッチ117をON作動し
た後、所定のクローズ作動許可時間t2 以内に操作スイ
ッチ112をCLOSE側にON操作をした場合に限り
両モータ69,69を作動して、昇降ルーフ53の下降
作動を許容するものである。つまり、操作者が昇降ルー
フ53側のパワーカットスイッチ117から車室側の操
作スイッチ112へとその両者を継続して一連のスイッ
チ操作を行う場合にのみ、昇降ルーフ53の下降作動が
許容されるため、昇降ルーフ53の下降作動に対する誤
操作を確実かつ効果的に防止することができる。
【0085】次に、上記図28にBで示す動作について
説明すると、上記のステップS11〜S14によりクロ
ーズ作動許可タイマ107でクローズ作動許可時間t2
のカウントが開始されても、ステップS15〜S18を
経てステップS19で操作スイッチ112がON操作さ
れていなければ、ステップS27に進みモータ69,6
9は停止したままにされる。そして、再度、ステップS
11にリターンされ、ステップS12ではパワーカット
スイッチ117がOFF状態に復帰しているため、上記
クローズ作動許可時間t2 のカウントが続行されたまま
ステップS15に進む。ここで、上記のt2 が経過すれ
ばステップS15ではクローズ作動許可タイマ107の
カウントが終了しているため、このステップS15から
ステップS27に進んでモータ69,69は停止状態に
保たれ、上記t2 経過後に操作スイッチ112を操作し
ても、昇降ルーフ53の下降を行うことはできない。
【0086】つまり、上記の図28にBで示す動作は、
たとえ、パワーカットスイッチ117がON操作されて
も、操作スイッチ112が引き続いてON操作されなけ
れば、操作者が本体ルーフ52上の居住空間の状況を見
て昇降ルーフ53の下降操作を意識的に行おうとしてい
るのではなく、両者のON操作は無関係であるとして、
昇降ルーフ53の下降作動を禁止するものである。これ
により、2つのスイッチ112,117が共にスイッチ
操作された場合に限り、昇降ルーフ53の下降作動を許
容するように構成した昇降装置において、誤操作防止の
ための制御をより確実に行うことができる。
【0087】上記の如き図28にA及びBで示す動作に
ついての制御が第2制限手段を構成するものである。
【0088】次に、図28にCで示す動作について説明
すると、上記の図28にAで示す動作で説明した制御と
同様に、ステップS11〜S25によりモータ69,6
9が駆動されて昇降ルーフ53が下降を開始する。そし
て、ステップS11にリターンされると、すでに、昇降
ルーフ53は全開上昇位置より下降しているため、ステ
ップS12〜S15を飛ばしてステップS16に進み、
以後、ステップS16〜S25により上記モータ69,
69の駆動が続けられる。そして、再度、ステップS1
1にリターンして、このステップS11からステップS
16に進んだ際に、パワーカットスイッチ117が再度
ON作動されていれば、このステップS16からステッ
プS27に進み、このステップS27で上記モータ6
9,69を停止させる。従って、操作スイッチ112が
CLOSE側にON操作されていても、上記モータ6
9,69は強制的に停止されることになる。
【0089】このような上記図28にCで示す動作につ
いての制御も第2制限手段を構成するものであり、図2
9にはこの第2制限手段131の原理がフローチャート
により示されている。すなわち、ステップS101でパ
ワーカットスイッチ117がON作動された否かの判別
を、ON作動されるまで繰り返し、パワーカットスイッ
チ117がON作動されたらステップS102に進む。
このステップS102及びS103でクローズ作動許可
時間t2 内に操作スイッチ112がCLOSE側にON
作動されたか否かを判別し、時間t2 内に上記操作スイ
ッチ112がON操作されたら、ステップS104でモ
ータ69,69の駆動を開始し、ステップS105での
判別により上記パワーカットスイッチ117が再度ON
作動されず、かつ、ステップS106の判別により上記
操作スイッチ112がOFFにされない限り、上記ステ
ップS104に戻り上記モータ69,69の駆動を繰り
返す。しかし、その操作スイッチ112がON操作状態
のままであっても、パワーカットスイッチ117が再度
ON作動されたら、ステップS105からステップS1
07に進み上記モータ69,69を強制的に停止する。
【0090】つまり、パワーカットスイッチ117のO
N操作に続いて操作スイッチ112のON操作により昇
降ルーフ53の下降作動を行ったものの、本体ルーフ5
2上の居住空間に他の乗員が残留していたり、寝袋等の
昇降ルーフ53の下降に支障を与える物の存在に気付い
たりした場合に、その居住空間側のパワーカットスイッ
チ117を再度ON作動することにより、昇降ルーフ5
3の下降動作を停止することができる。従って、誤操作
に基づく昇降ルーフ53の下降作動をより確実に防止す
ることができる。
【0091】一方、前述の図26及び図27のフローチ
ャートにおいて、ステップS17で検出車速値が停車状
態判定値より高い場合、及び、ステップS18でパーキ
ングブレーキが作動状態でない場合には、共にステップ
S27に進み、モータ69,69は停止したままにさ
れ、車両が停車状態にあり、かつ、パーキングブレーキ
が作動状態にされない限り、パワーカットスイッチ11
7及び操作スイッチ112を共にON操作しても、モー
タ69,69は駆動されない。これにより、車両が走行
状態にある時の昇降ルーフ53の下降作動が確実に防止
することができ、その下降作動に対する信頼性をより向
上させることができる。このステップS16,S17,
及び,S27が第1制限手段132を構成するものであ
る。
【0092】また、昇降ルーフ53が下降作動されて、
ステップS20で第2リミットスイッチ114がOFF
からON作動された時には、このステップS20からス
テップS27に進み、モータ69,69の駆動が停止さ
れ、リターンしてステップS11,ステップS16〜S
25を繰り返すことにより上記モータ69,69の駆動
が再開される。このように、昇降ルーフ53は下降動作
の過程で、全開上昇位置と全閉下降位置との中間位置
(中間停止位置)において、一旦停止するようになって
いる。そして、上記の駆動の再開後、ステップS21で
昇降ルーフ53が全閉下降位置に到達したことが第3及
び第4のリミットスイッチ115,116が共にOFF
からONに作動されることにより検出されたら、ステッ
プS27に進みモータ69,69の駆動が停止される。
これにより、全閉下降位置への到達が確実に検出され
て、その昇降ルーフ53を確実に全閉下降状態にするこ
とができる。
【0093】さらに、ステップS22で上記の全閉下降
位置に到達する直前になれば、ステップS23では、上
記のステップS21での全閉下降位置の検出を行う第3
及び第4のリミットスイッチ115,116の故障診断
が行われる。すなわち、ステップS23において、第3
リミットスイッチ115もしくは第4リミットスイッチ
116のいずれか一方がOFFからON作動されてその
状態のまま例えば8秒間経過した場合には、いずれか一
方のリミットスイッチ115もしくは116が故障して
いると判断して、ステップS27に進んでモータ69,
69の駆動を強制的に停止する。これにより、全閉下降
位置を検出する2つのリミットスイッチ115,116
の一方が故障したり異物の干渉により検出不能となった
りしても、昇降ルーフ53を確実に全閉下降位置で停止
させることができる。
【0094】−警告ブザー制御− 警告ブザー制御部103による制御は、図30に示すよ
うに行われる。
【0095】すなわち、ステップS31で、昇降ルーフ
53が全閉下降位置(クローズ位置と表示)にあれば後
述のステップS40に進み、全閉下降位置以外の位置に
あれば、ステップS32に進む。このステップS32で
検出車速値が停車状態判定値(10km/h)以上であ
れば、ステップS33に進んで警告ブザー121を後述
のTYPE2の吹鳴周期で吹鳴して車両は走行状態にあ
り昇降ルーフ53の昇降操作を行ってはならないことを
乗員に警告する。
【0096】上記ステップS32で検出車速値が停車状
態判定値より低速で車両が停車状態にあると判別された
場合には、ステップS34に進み昇降ルーフ53が全開
上昇位置にあるか否かを第1リミットスイッチ113に
より判別し、全開上昇位置になければ、ステップS35
で操作スイッチ112がOPEN側にON操作されたか
否かを、ステップS36で上記操作スイッチ112がC
LOSE側にON操作されたか否かを、それぞれ判別す
る。そして、上記操作スイッチ112がOPEN側、C
LOSE側のON操作が共に行われていなければ、ステ
ップS37に進んで警告ブザー121を後述のTYPE
1の吹鳴周期で吹鳴して昇降ルーフ53が全開上昇位置
と全閉下降位置との中間位置にあり上昇、下降のいずれ
かの操作が必要なことを乗員に警告する。
【0097】上記ステップS34で昇降ルーフが全開上
昇位置にあれば、ステップS38に進んでクローズ作動
許可タイマ107のクローズ作動許可時間t2 のカウン
ト中であるか否かを判別し、カウント中であればステッ
プS33に進んで警告ブザー121を上記TYPE2の
吹鳴周期で吹鳴して、パワーカットスイッチ117がO
N作動されており上記タイマ107のカウント中に操作
スイッチ112をCLOSE側にON操作する必要のあ
るを乗員に警告する。一方、カウント中でなければ、パ
ワーカットスイッチ117はONされていない、もしく
は、ON操作されたとしてもすでに上記タイマ107の
カウントが終了しているため、ステップS39に進んで
パーキングブレーキが作動状態であるか否かを判別し、
非作動状態ならばステップS37に進んで警告ブザー1
21を上記TYPE1の吹鳴周期で吹鳴して、昇降ルー
フ53の昇降操作をするには停車状態にする必要のある
ことを乗員に警告する。
【0098】上記ステップS39でパーキングブレーキ
が作動状態であれば、ステップS40で昇降ルーフ53
が上昇作動中であるか否かを、ステップS41で昇降ル
ーフ53が下降作動中であるか否かをそれぞれ判別し、
いずれかの作動中であればステップS37に進んで警告
ブザー121を上記TYPE1の吹鳴周期で吹鳴して、
昇降ルーフ53が昇降動作中であることを乗員に警告す
る一方、上昇,下降のいずれの作動も行っていなけれ
ば、ステップS42に進んで警告ブザー121を停止状
態にする。
【0099】警告ブザーの吹鳴周期は上記のTYPE1
とTYPE2との2種類に分けられ、TYPE1は、図
31に示すように、125msecのブザーONを25
0msecの間隔で2回繰り返し、この2回のブザーO
Nを750msec間隔で繰り返すものである。また、
TYPE2は、図32に示すように、125msecの
ブザーONを250msecの間隔で連続して繰り返す
ものである。つまり、上記ステップS33での警告ブザ
ー121の吹鳴をTYPE2の吹鳴周期で行うことによ
り、その吹鳴による警告を乗員に対してより認知性の高
いものにするようにしている。
【0100】−警告ランプ制御− 警告ランプ制御部104による制御は、図33に示すよ
うに行われる。
【0101】すなわち、ステップS43で、イグニッシ
ョンスイッチIGがOFF状態からON状態に変わって
から断芯チェックのためのわずかな時間(図例では6s
ec)の間はステップS44で警告ランプ(ワーニング
ランプ)122を連続点灯してリターンする。その断芯
チェックが済めば、ステップS45で警告ブザー121
が吹鳴しているか否かを、また、ステップS47で昇降
ルーフ53の全閉下降位置検出用の第3及び第4リミッ
トスイッチ115,116の故障診断をそれぞれ行い、
警告ブザー121が吹鳴中、もしくは、上記リミットス
イッチ115もしくは116が故障の場合にはステップ
S46に進んで警告ランプ122を点滅させ、乗員に警
告ブザー121による聴覚に対する警告の他に、視覚に
対する警告を与えてより注意を喚起する。一方、上記警
告ブザー121が停止中で、かつ、リミットスイッチ1
15,116が正常である場合にはステップS48に進
んで警告ランプ122を消灯する。上記の警告ランプ1
22の点滅は図34に示すように0.5sec間の点灯
を1.0sec間隔で繰り返すようになっている。
【0102】−フューエルカット制御− フューエルカット制御部105による制御は、図35に
示すように、ステップS51で昇降ルーフ53が全閉下
降位置にあるか否かの判別を、ステップS52でパーキ
ングブレーキが作動状態にあるか否かの判別を、それぞ
れ行う。そして、昇降ルーフ53が全閉下降位置にある
場合、もしくは、全閉下降位置にはないがパーキングブ
レーキが作動状態にある場合には、ステップS53に進
んでフューエルカットリレーをOFF状態に保ち、フュ
ーエルカットバルブ123を開状態にしてエンジンへの
燃料供給を可能な状態にしておく。ところが、上記昇降
ルーフ53が全閉下降位置にはない、すなわち、全開上
昇位置もしくは中間停止位置にあるにも拘らず、パーキ
ングブレーキが作動されていない場合には、ステップS
54に進んでフューエルカットリレーをON作動してフ
ューエルカットバルブ123を閉状態にし、エンジンへ
の燃料供給を強制的に遮断して走行不能にする。これに
より、昇降ルーフ53が全開上昇位置もしくは中間停止
位置にある場合等の車両の重心位置が高くなって不安定
な状態での走行を確実に禁止することができる。
【0103】<他の態様>なお、上記実施形態2,3で
は、誤操作防止手段をパワーカットスイッチ55により
構成して電気的に昇降ルーフ53の昇降動作を禁止する
ようにしているが、これに限らず、図36に示すよう
に、機械的ロック手段92を用いることもできる。即
ち、レール64,64を転動するローラ63,63間に
被ロック部材93を設け、各ローラ63が全開上昇位置
になったときに、回動可能に軸支された爪部材94(ロ
ック部材)の係合部94aが被ロック部材93に機械的
に係脱可能にロック係合すると共に、スプリング95の
スプリング押圧力に抗して爪部材94が回動されて図3
7にも示すように常時ON状態のマイクロスイッチ96
(電気的スイッチ)を押してOFF(開放)にし、これ
により、モータ69の作動を不能とするようにすること
もできる。この場合、誤操作防止手段であるマイクロス
イッチ96は、昇降ルーフ53の昇降動作を案内するレ
ール64上に配設されていることとなり、昇降ルーフ5
3の全開上昇状態を検知して、操作スイッチ54のみに
よる昇降ルーフ53の下降操作を禁止するようになって
いる。つまり、マイクロスイッチ96がOFF状態にあ
るので、操作スイッチ55を操作してもモータ69が駆
動せず昇降ルーフ53が下降しないと共に、この昇降ル
ーフ53は被ロック部材93と爪部材94との係合関係
で下降しないように機械的にもロックされる。
【0104】そして、全閉下降状態への復帰時には、爪
部材94の操作部94bを把持して図36の上方に回動
すれば、被ロック部材93との係合が解除されると共
に、マイクロスイッチ96もON(閉じた)状態にされ
る。このため、操作スイッチ55を操作すればモータ6
9が駆動して昇降ルーフ53が下降する。なお、45は
バッテリである。
【0105】また、上記実施形態1,2,3では、誤操
作防止手段を設けているが、昇降ルーフを昇降させる駆
動手段による昇降ルーフの下降操作を行う下降操作手段
を昇降ルーフに配設するだけでも、その操作時に操作者
が注意することになるので、同様な効果を奏することが
できる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の発明によれば、走行状態にあるときの昇降ルーフ
の昇降作動を確実に禁止してルーフ昇降装置に対する信
頼性の向上を図ることができる。請求項2もしくは請求
項3に記載の発明によれば、車両が停車状態にあること
を確実に判定することができ、停車状態判定手段による
判定結果に基づいて車両が走行状態にあるときの昇降ル
ーフの昇降作動の禁止をより確実に行い得る。
【0107】請求項4もしくは請求項5記載の発明によ
れば、昇降ルーフの昇降動作についてフェールセーフ動
作を可能にし、何等かの障害物もしくは駆動力伝達系の
故障による昇降ルーフ等の損傷を最小限に止めることが
できる。
【0108】請求項6記載の発明によれば、車両が走行
状態にあり昇降ルーフの昇降操作を行ってはならないこ
とを乗員に警告することができる。
【0109】請求項7記載の発明によれば、昇降ルーフ
を昇降操作するにはパーキングブレーキを作動状態にし
て車両を停車状態にする必要のあることを乗員に警告す
ることができる。
【0110】請求項8記載の発明によれば、第1タイプ
の警告により車両は走行状態にあり昇降ルーフの昇降操
作を行ってはならないことを乗員に警告し得る一方、第
2タイプの警告により昇降ルーフを昇降操作するにはパ
ーキングブレーキを作動状態にして車両を停車状態にす
る必要のあることを乗員に警告し得る。しかも、乗員に
対する警告が2つあっても、与えられた警告がいずれの
内容の警告であるかの認知性をより高いものにすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の車両のルーフ昇降装置の概略構成
図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】図2のIV-IV 線における断面図である。
【図5】図2のV-V 線における断面図である。
【図6】図2のVI-VI 線における断面図である。
【図7】図2のVII-VII 線における断面図である。
【図8】図2のVIII-VIII 線における断面図である。
【図9】図2のIX-IX 線における断面図である。
【図10】図3のX-X 線における断面図である。
【図11】各種スイッチ、制御手段及びモータの関係を
示す説明図である。
【図12】他の実施形態の説明図である。
【図13】同作用説明図である。
【図14】同作用説明図である。
【図15】電気回路図である。
【図16】実施形態2の車両のルーフ昇降装置の概略構
成図である。
【図17】本体ルーフの斜視図である。
【図18】ガイドレールとリンク部材との関係を示す車
幅方向断面図である。
【図19】リンク部材とモータとの関係を示す説明図で
ある。
【図20】昇降ルーフを裏面側から見た斜視図である。
【図21】昇降ルーフと本体ルーフとの間に配置される
テント部材の斜視図である。
【図22】本体ルーフの上にベッドを配置した状態を示
す概略図である。
【図23】リンク部材と昇降ルーフとの動きを示す説明
図である。
【図24】実施形態3の昇降駆動制御に係るブロック構
成図である。
【図25】上昇駆動制御のフローチャートである。
【図26】下降駆動制御のフローチャートの前半部であ
る。
【図27】下降駆動制御のフローチャートの後半部であ
る。
【図28】下降駆動制御におけるタイムチャートであ
る。
【図29】第2制限手段の制御の原理的なフローチャー
トである。
【図30】警告ブザー制御のフローチャートである。
【図31】TYPE1の吹鳴周期を示すタイムチャート
である。
【図32】TYPE2の吹鳴周期を示すタイムチャート
である。
【図33】警告ランプ制御のフローチャートである。
【図34】警告ランプの点滅周期を示すタイムチャート
である。
【図35】フューエルカット制御のフローチャートであ
る。
【図36】機械式ロック手段の説明図である。
【図37】電気回路図である。
【符号の説明】
2,51 車両 3,52 本体ルーフ 4,53 昇降ルーフ 8,54,112 操作スイッチ 32,69 駆動モータ(駆動手段) 111 車速センサ(停車状態検出手段) 121 警告ブザー(警告手段) BR ブレーキスイッチ(パーキングブ
レーキ検出手段,停車状態検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 博和 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 伊藤 晃 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 小坂 真睦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の本体ルーフに対し昇降ルーフが昇
    降可能に支持され、上記昇降ルーフが上昇状態になった
    ときにその昇降ルーフと上記本体ルーフとの間の空間が
    拡張されるように構成された車両のルーフ昇降装置であ
    って、 上記昇降ルーフを昇降させる駆動手段と、 乗員により操作される操作スイッチと、 上記車両が停車状態にあることを判定する停車状態判定
    手段と、 上記操作スイッチの操作に応じて上記昇降ルーフを昇降
    させるよう上記駆動手段の作動を制御する制御手段とを
    備え、 上記制御手段は、上記停車状態判定手段により車両が停
    車状態にあると判定されていないときには上記操作スイ
    ッチの操作の如何に拘わらず上記昇降ルーフの昇降を禁
    止するように構成されていることを特徴とする車両のル
    ーフ昇降装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 車両に設けられたパーキングブレーキが作動しているこ
    とを検出するパーキングブレーキ検出手段を有し、 停車状態判定手段は、上記パーキングブレーキ検出手段
    によりパーキングブレーキが作動していることが検出さ
    れたときに上記車両が停車状態にあると判定するように
    構成されていることを特徴とする車両のルーフ昇降装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 車両に設けられたパーキングブレーキが作動しているこ
    とを検出するパーキングブレーキ検出手段と、上記車両
    の車速を検出する車速センサとを有し、 停車状態判定手段は、上記パーキングブレーキ検出手段
    によりパーキングブレーキが作動していることが検出さ
    れ、かつ、上記車速センサにより検出された車速が設定
    車速値以下のときに上記車両が停車状態にあると判定す
    るように構成されていることを特徴とする車両のルーフ
    昇降装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 制御手段は、昇降ルーフの昇降動作開始から設定時間の
    経過時点において、その昇降動作が完了していないとき
    には駆動手段の作動を強制的に停止させるように構成さ
    れていることを特徴とする車両のルーフ昇降装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 制御手段は、駆動手段の作動を強制的に停止させた後に
    操作スイッチが再度操作されたとき、上記駆動手段の作
    動を再開するように構成されていることを特徴とする車
    両のルーフ昇降装置。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 乗員に対し警告を与える警告手段を備えており、 制御手段は、昇降ルーフが全閉以外の状態にあるときに
    車速センサによる検出車速値が設定車速値を超えたと
    き、上記警告手段により乗員に対し警告を与えるように
    構成されていることを特徴とする車両のルーフ昇降装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 乗員に対し警告を与える警告手段を備えており、 制御手段は、操作スイッチにより昇降ルーフの昇降操作
    が行われたときにパーキングブレーキ検出手段によるパ
    ーキングブレーキの検出結果が非作動状態のとき、上記
    警告手段により乗員に対し警告を与えるように構成され
    ていることを特徴とする車両のルーフ昇降装置。
  8. 【請求項8】 請求項3において、 乗員に対し警告を与える警告手段を備えており、 制御手段は、昇降ルーフが全閉以外の状態にあるときに
    車速センサによる検出車速値が設定車速値を超えたとき
    上記警告手段により乗員に対し第1タイプの警告を与え
    る一方、操作スイッチにより昇降ルーフの昇降操作が行
    われたときにパーキングブレーキ検出手段によりパーキ
    ングブレーキが非作動状態のとき上記警告手段により乗
    員に対し上記第1タイプの警告とは異なるタイプである
    第2タイプの警告を与えるように構成されていることを
    特徴とする車両のルーフ昇降装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078526A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Yamaha Corporation 車両における状態及び操作報知装置及びプログラム
KR101242459B1 (ko) * 2010-10-29 2013-03-12 주식회사 밴텍디엔씨 팝업 루프를 가진 차량

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078526A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Yamaha Corporation 車両における状態及び操作報知装置及びプログラム
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