JPH10258373A - 加工装置及びレーザ加工装置 - Google Patents

加工装置及びレーザ加工装置

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JPH10258373A
JPH10258373A JP9266084A JP26608497A JPH10258373A JP H10258373 A JPH10258373 A JP H10258373A JP 9266084 A JP9266084 A JP 9266084A JP 26608497 A JP26608497 A JP 26608497A JP H10258373 A JPH10258373 A JP H10258373A
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JP
Japan
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processing
fuse
stage
processed
chip
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Application number
JP9266084A
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English (en)
Inventor
Shinichi Okita
晋一 沖田
Joji Iwamoto
譲治 岩本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ加工装置において、そのX−Yステー
ジの動作特性等に応じて最適な経路を決定する。 【解決手段】 レーザ加工装置10は、半導体ウェーハ
1が搭載されるX−Yステージ21と、半導体ウェーハ
1に対向してレーザ加工を施す対物レンズ34と、X−
Yステージ21の移動量を制御する主制御装置50を備
える。半導体ウェーハ1の各加工対象チップ2…内の加
工対象ヒューズa…を溶断する際のレーザ加工の経路は
主制御装置50によって決定される。主制御装置50は
全加工対象チップ2…を結ぶチップ間最適経路を決定す
る。又、主制御装置50は、加工対象チップ2内の加工
対象ヒューズa…をブロックに分け、全ブロックを結ぶ
ブロック間最適経路を決定する。主制御装置50は、チ
ップ間最適経路/ブロック間最適経路を、巡回セールス
マンの問題のアルゴリズム(例えば、リン・アンド・カ
ーニンハン法)によって決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工装置に関し、特
に、半導体ウェーハに設けられた冗長回路のヒューズの
切断に用いられるレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造分野において、プロー
ブテストによって不良と判断された不良チップを救済す
べく冗長回路を当該チップに設けたものが公知である。
斯かる冗長回路を具えたチップにおいては、冗長回路の
ヒューズが溶断されて、当該不良チップの救済が行われ
る。
【0003】この場合のヒューズの溶断は、レーザ加工
装置によって行われる。このようにレーザ加工装置によ
るヒューズの溶断を行うに当っては、1枚の半導体ウェ
ーハ内の複数の加工対象チップにどのような順序でレー
ザ加工を行うか、更には、レーザ加工を施すべく選択さ
れた加工対象チップ内の多数の加工対象ヒューズに対し
てどのような順序でレーザ加工を行うかを決定してい
た。因みに、加工対象ヒューズにレーザ加工を行う場合
には、レーザ加工装置の動作特性に基づき設定された間
隔(以下「フライ間隔」という。)に従って、複数の加
工対象ヒューズからなるヒューズ・ブロックを設定し、
このヒューズ・ブロックを1つの単位としてレーザ加工
の順序を決定していた。
【0004】具体的には、X−Yステージ上に搭載され
た半導体ウェーハ1に対してレーザ加工を行う場合に
は、図33に示すように、レーザ加工を施すべきチップ
(加工対象チップ)C1〜C9のうちレーザ加工が最初
に行われる特定の加工対象チップ(例えば、図33のウ
ェーハ1の隅の加工対象チップC1)を開始位置とし、
これに一番近い距離にある加工対象チップ(例えば、図
33のC2)を検知し、この検知した加工対象チップC
2に対してレーザ加工を行うようにしていた。
【0005】このように今回の加工対象チップに最も近
い加工対象チップを、次回の加工対象チップに決定した
場合、図33に示す例では、凡そ、図中矢印で示す順序
(C1→C2→C3→…)で、そのレーザ加工が行われ
る。又、1つの加工対象チップCに対してレーザ加工を
行う場合には、更に、加工対象チップC内の加工点(図
34、図35、図36のヒューズa,…a’,b,…
b’…)をヒューズ・ブロックに分け(a,…a’),
(b,…b’…),…これらヒューズ・ブロックに対し
て、そのレーザ加工の順序を決定していた。
【0006】この同一の加工対象チップC内におけるヒ
ューズ・ブロック(ヒューズ群)のレーザ加工の順序
も、上記した加工対象チップC1,C2…の順序と同様
に、他の未処理のヒューズ・ブロックを認識し、今回の
レーザ加工の最終加工位置から最も近い距離にある未処
理のヒューズ・ブロックを求め、斯く求めたヒューズ・
ブロックに対して次のレーザ加工を行い、以下、同様
に、今回の最終加工位置から最も近いヒューズ・ブロッ
クを選択して次回のレーザ加工を行っていた(図34、
図35、図36の一点鎖線の矢印で示す順序)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように、今回レーザ加工を行った加工対象チップ(例
えば図33のC1)におけるレーザ加工の最終位置から
最も近い距離にある未処理の加工対象チップ(C2)を
選択するのみでは、半導体ウェーハ1内のすべての加工
対象チップC1,C2…を結ぶ経路が、必ずしも最短にな
るとは限らないことが分かった(図33)。
【0008】又、同様に、今回、レーザ加工を行ったヒ
ューズ・ブロック(図34,図35、図36の(a,…
a’),(b,…b’…),…)におけるレーザ加工の
最終位置から最も近い距離にある未処理のヒューズ・ブ
ロックを選択するのみでは、加工対象チップC内のすべ
てのヒューズ・ブロック(a,…a’),(b,…b’
…),…を結ぶ経路が、必ずしも最短になるとは限らな
いことも分かった(図34、図35、図36)。
【0009】因みに、最短経路を求めるために、例え
ば、半導体ウェーハ1上のすべての加工対象チップを結
ぶ経路の組み合わせをすべて演算し、この演算結果の中
から最短経路を求めることも考えられるが、この場合、
仮に、10個の加工対象チップがあれば、これをすべて
結ぶ経路の組み合わせは9!通りであり、約363万通
りあることになる。しかして、これらの経路をすべて求
めることは、コンピュータ用いても膨大な時間がかか
り、実際にこのような手法を、レーザ加工に適用するこ
とはできなかった。
【0010】又、仮にレーザ加工の経路を最短として
も、レーザ加工装置の特性によっては、これが最適な経
路とならない場合がある。即ち、レーザ加工装置におい
て、被加工物たる半導体ウェーハ1は、X−Yステージ
に搭載され、このX−Yステージがレーザ加工装置の加
工部(対物レンズ)と相対的に移動してレーザ光の光軸
が加工位置に合わされるが、X−Yステージでは、レー
ザ加工の経路が最短になるよりも、移動方向の変化(X
方向からY方向、又はその逆の変化等)や、移動方向の
反転が少ない方がレーザ加工の経路としては最適になる
こともある。けだし、移動方向が変化、反転すると、X
−Yステージの移動速度の変化が大きくなって、減速、
加速等の動作が増えるからである。
【0011】然るに、上記した従来の手法では、レーザ
加工において、複数の加工対象チップ、又はヒューズ・
ブロックを最適な経路で結ぶことすらできず、レーザ加
工に余分な時間を要し、作業効率の向上も図れなかっ
た。本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、加
工装置において、当該加工装置の特性等に応じた最適な
経路を決定することができる加工装置、更にはレーザ加
工装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の加工装置は、被加工物が搭載され
るステージと、該ステージ上の被加工物の加工面に加工
を施す加工部と、前記加工部と前記ステージの少なくと
も一方を移動させてこれらの相対的な位置関係を制御す
るステージ制御部とを備え、該ステージ制御部は少なく
とも、前記加工面を複数の領域に分割して認識する領域
認識手段と、該領域認識手段によって認識された領域の
すべてを結ぶ最適経路を、一括して演算して決定する最
適経路決定手段と、該最適経路に沿って、前記加工部が
前記被加工物上を相対的に移動するように、該加工部と
前記ステージとを相対的に移動させるステージ移動手段
とを有するものである。
【0013】又、請求項2に記載の加工装置は、被加工
物が搭載されるステージと、該ステージ上の被加工物の
加工面上の加工点に加工を施す加工部と、前記加工部と
前記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの相
対的な位置関係を制御するステージ制御部とを備え、該
ステージ制御部は少なくとも、前記加工面を複数の領域
に分割して認識する領域認識手段と、該領域認識手段に
よって認識された各々の領域に加工点が含まれているか
を認識する加工点認識手段と、該加工点認識手段によっ
て認識された少なくとも2以上の領域のすべてを結ぶ最
適経路を決定する最適経路決定手段と、該最適経路に沿
って前記加工部が前記被加工物上を相対的に移動するよ
うに該加工部と前記ステージとを相対的に移動させるス
テージ移動手段とを有するものである。
【0014】又、請求項3に記載の加工装置は、前記最
適経路決定手段が、前記最適経路を巡回セールスマン問
題のアルゴリズムを用いて決定するものである。又、請
求項4に記載の加工装置は、前記最適経路決定手段が、
前記最適経路をリン・アンド・カーニンハン法を用いて
決定するものである。又、請求項5に記載の加工装置
は、前記ステージ制御部が、更に、前記領域認識手段に
よって認識された複数の領域を1以上の領域からなるグ
ループにグループ化してこれを1つの領域とみなすグル
ープ化手段を有し、前記最適経路決定手段が、前記グル
ープ化されて1つの領域とみなされた少なくとも2以上
のグループのすべてを結ぶグループ間最適経路を求め、
該グループ間最適経路に基づいて前記最適経路を決定す
るものである。
【0015】又、請求項6に記載の加工装置は、前記ス
テージはX−Yステージであり、前記グループ化手段
は、前記加工点のX方向とY方向の分布状態に応じてX
方向への移動、Y方向への移動の何れを優先させるかを
判定し、該判定の結果に基づいて前記グループ化を行う
ものである。又、請求項7に記載の加工装置は、前記グ
ループ化手段が、前記被加工物の製品の種類毎に予め決
定されたパターンに基づいて前記領域のグループ化を行
うものである。
【0016】又、請求項8に記載の加工装置は、前記最
適経路決定手段が、前記領域を細分化し、該細分化した
分割領域を認識し、当該領域内の今回加工を行った分割
領域から同領域内の次回の加工を行う分割領域を決定す
るにあたって、今回加工を行った分割領域の近傍の2以
上の分割領域を選択し、今回加工を行った分割領域での
最終の加工点と、前記2以上の分割領域内で前記最終の
加工点に最も近い加工点との距離を各々算出し、該算出
した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む分割領
域を次回の加工を行う分割領域とするようにしたもので
ある。
【0017】又、請求項9に記載の加工装置は、前記最
適経路決定手段が、前記領域を細分化し、該細分化した
分割領域を認識し、当該領域内の今回加工を行った分割
領域から同領域内の次回の加工を行う分割領域を決定す
るにあたって、今回加工を行った分割領域の近傍の2以
上の分割領域を選択し、今回加工を行った分割領域での
最終の加工点と、前記2以上の分割領域内で前記最終の
加工点から最も遠い加工点若しくは最も近い加工点との
距離を各々算出し、該算出した距離のうち最も短い距離
となる加工点を含む分割領域を次回の加工を行う分割領
域とするようにしたものである。
【0018】又、請求項10に記載の加工装置は、前記
ステージをX−Yステージとし、前記最適経路決定手段
が、今回の加工において優先させるX方向若しくはY方
向又は予め優先させるべく決定されたX方向若しくはY
方向に基づいて、X方向又はY方向の何れかに重み付け
を行って、前記距離の算出を行うようにしたものであ
る。
【0019】又、請求項11に記載の加工装置は、前記
ステージをX−Yステージとし、前記最適経路決定手段
が、今回の加工が行われた分割領域の最終の加工点か
ら、前記次回の加工を行う分割領域を、任意の加工方向
に従って経由して、次々回の加工を行う分割領域内の加
工点に至る距離を算出し、該算出した距離が最短となる
ように、前記次回の加工を行う分割領域における加工方
向を決定するようにしたものである。
【0020】又、請求項12に記載の加工装置は、前記
加工部を、レーザビームを照射するレーザ加工部とした
ものである。又、請求項13に記載の加工装置は、被加
工物が搭載されるステージと、該ステージ上の被加工物
の加工面上の加工点に加工を施す加工部と、前記加工部
と前記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの
相対的な位置関係を制御するステージ制御部とを備え、
該ステージ制御部が少なくとも、前記加工面を複数の分
割領域に分割して認識する分割領域認識手段と、該分割
領域認識手段によって認識された分割領域を結ぶ最適経
路を決定する最適経路決定手段と、該最適経路に沿っ
て、前記加工部が前記被加工物上を相対的に移動するよ
うに、該加工部と前記ステージとを相対的に移動させる
ステージ移動手段とを有し、前記最適経路決定手段が、
今回加工を行った分割領域から次回の加工を行う分割領
域を決定するにあたり、今回加工を行った分割領域の近
傍の2以上の分割領域を選択し、今回加工を行った分割
領域での最終の加工点と、前記2以上の分割領域内で前
記最終の加工点に最も近い加工点との距離を各々算出
し、該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を
含む分割領域を、次回の加工を行う分割領域とするもの
である。
【0021】又、請求項14に記載の加工装置は、被加
工物が搭載されるステージと、該ステージ上の被加工物
の加工面上の加工点に加工を施す加工部と、前記加工部
と前記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの
相対的な位置関係を制御するステージ制御部とを備え、
該ステージ制御部が少なくとも、前記加工面を複数の分
割領域に分割して認識する分割領域認識手段と、該分割
領域認識手段によって認識された分割領域を結ぶ最適経
路を決定する最適経路決定手段と、該最適経路に沿っ
て、前記加工部が前記被加工物上を相対的に移動するよ
うに、該加工部と前記ステージとを相対的に移動させる
ステージ移動手段とを有し、前記最適経路決定手段は、
今回加工を行った分割領域から次回の加工を行う分割領
域を決定するにあたって、今回加工を行った分割領域の
近傍の2以上の分割領域を選択し、今回加工を行った分
割領域での最終の加工点と、前記2以上の分割領域内で
前記最終の加工点から最も遠い加工点若しくは最も近い
加工点との距離を各々算出し、該算出した距離のうち最
も短い距離となる加工点を含む分割領域を、次回の加工
を行う分割領域とするようにしたものである。
【0022】又、請求項15に記載の加工装置は、前記
ステージをX−Yステージとし、前記最適経路決定手段
が、今回の加工において優先させるX方向若しくはY方
向又は予め優先させるべく決定されたX方向若しくはY
方向に基づいて、X方向又はY方向の何れかに重み付け
を行って、前記距離の算出を行うようにしたものであ
る。
【0023】又、請求項16に記載の加工装置は、前記
ステージをX−Yステージとし、前記最適経路決定手段
が、今回の加工が行われた分割領域の最終の加工点か
ら、前記次回の加工を行う分割領域を、任意の加工方向
に従って経由して、次々回の加工を行う分割領域内の加
工点に至る距離を算出し、該算出した距離が最短となる
ように、前記次回の加工を行う分割領域における加工方
向を決定するようにしたものである。
【0024】又、請求項17に記載のレーザ加工装置
は、半導体ウェーハが搭載されるX−Yステージと、該
X−Yステージ上の半導体ウェーハに加工を施すレーザ
加工部と、前記レーザ加工部と前記X−Yステージの少
なくとも一方を移動させてこれらの相対的な位置関係を
制御するX−Yステージ制御部とを備え、前記X−Yス
テージ制御部は少なくとも、前記半導体ウェーハに形成
された複数のチップから、加工を行うチップを識別する
チップ識別手段と、該チップ識別手段によって識別され
た、少なくとも2以上のチップのすべてを結ぶチップ間
最適経路を決定するチップ間最適経路決定手段と、該チ
ップ内を、チップ内のヒューズの配置に基づいて、複数
のヒューズ・ブロックに分割して認識するヒューズ・ブ
ロック化手段と、該ヒューズ・ブロック化手段によって
認識された少なくとも2以上のヒューズ・ブロックのす
べてを結ぶヒューズ・ブロック間最適経路を決定するヒ
ューズ・ブロック間最適経路決定手段と、前記チップ間
最適経路と前記ヒューズ・ブロック間最適経路とに沿っ
て、前記レーザ加工部が前記半導体ウェーハ面上を相対
的に移動するように、該レーザ加工部と前記X−Yステ
ージとを相対的に移動させるステージ移動手段とを有す
るものである。
【0025】又、請求項18に記載のレーザ加工装置
は、前記チップ間最適経路決定手段が、前記チップ間最
適経路を巡回セールスマン問題のアルゴリズムを用いて
決定するものである。
【0026】又、請求項19に記載のレーザ加工装置
は、前記チップ間最適経路決定手段が、前記チップ間最
適経路をリン・アンド・カーニンハン法を用いて決定す
るものである。又、請求項20に記載のレーザ加工装置
は、前記X−Yステージ制御部が、前記チップ識別手段
によって認識された複数のチップを1以上のチップから
なるグループにグループ化してこれを1つのチップとみ
なすグループ化手段を有し、前記チップ間最適経路決定
手段が、前記グループ化された少なくとも2以上のグル
ープを結ぶ最適経路を求め、該求めた最適経路に基づい
て前記チップ間最適経路を決定するものである。
【0027】又、請求項21に記載のレーザ加工装置
は、前記グループ化手段が、加工をすべきチップ内のヒ
ューズのX方向とY方向の分布状態に応じてX方向、Y
方向の何れを優先させるかを判定し、該判定の結果に基
づいてグループ化を行うものである。又、請求項22に
記載のレーザ加工装置は、前記グループ化手段が、前記
半導体ウェーハのロット毎に予め決定されたパターンに
基づいて前記チップのグループ化を行うものである。
【0028】又、請求項23に記載のレーザ加工装置
は、前記ヒューズ・ブロック間最適経路決定手段が、今
回加工を行ったヒューズ・ブロックから次回の加工を行
うヒューズ・ブロックを決定するにあたって、今回加工
を行ったヒューズブロックの近傍の2以上のヒューズ・
ブロックを選択し、今回加工を行ったヒューズ・ブロッ
ク内の最終加工ヒューズと、前記2以上のヒューズ・ブ
ロック内で前記最終加工ヒューズに最も近いヒューズと
の距離を各々算出し、該算出した距離のうち最も短い距
離となるヒューズを含むヒューズ・ブロックを、次回の
加工を行うヒューズ・ブロックとするものである。
【0029】又、請求項24に記載のレーザ加工装置
は、前記ヒューズ・ブロック間最適経路決定手段が、今
回加工を行ったヒューズ・ブロックから次回の加工を行
うヒューズ・ブロックを決定するにあたって、今回加工
を行ったヒューズブロックの近傍の2以上のヒューズ・
ブロックを選択し、今回加工を行ったヒューズ・ブロッ
ク内の最終加工ヒューズと、前記2以上のヒューズ・ブ
ロック内で前記最終加工ヒューズから最も遠いヒューズ
若しくは最も近いヒューズとの距離を各々算出し、該算
出した距離のうち最も短い距離となるヒューズを含むヒ
ューズ・ブロックを、次回の加工を行うヒューズ・ブロ
ックとするものである。
【0030】又、請求項25に記載のレーザ加工装置
は、前記ヒューズ・ブロック間最適経路決定手段が、今
回の加工において優先させるX方向若しくはY方向若し
くは予め優先させるべく決定されたX方向若しくはY方
向に基づいて、X方向又はY方向の何れかに重み付けを
行って、前記距離を算出するものである。又、請求項2
6に記載のレーザ加工装置は、前記ステージをX−Yス
テージとし、前記ヒューズ・ブロック間最適経路決定手
段が、今回の加工が行われたヒューズ・ブロックの最終
加工ヒューズから、次回の加工を行うヒューズ・ブロッ
ク内を任意の加工方向に沿って経由して、次々回の加工
を行うヒューズ・ブロック内のヒューズに至る距離を算
出し、該算出した距離が最短となるように、前記次回の
加工を行うヒューズ・ブロック内での加工方向を決定す
るものである。
【0031】又、請求項27に記載の発明は、ステージ
上の被加工物の加工面上の加工点に加工を施す加工部と
当該ステージとの相対的な位置関係を、コンピュータに
よって制御するためのプログラムを記憶した媒体であっ
て、該プログラムは、前記コンピュータに、前記加工面
を複数の領域に分割して該領域を認識させ、該認識させ
た少なくとも2以上の領域のすべてを結ぶ最適経路を、
一括して決定させると共に、前記コンピュータをして、
前記加工部が前記被加工物上を前記最適経路に沿って相
対的に移動するように、前記ステージと前記加工部の少
なくとも一方を制御せしめるものである。
【0032】(作用)上記請求項1の発明によれば、複
数の領域を結ぶ最適経路が求められ、この最適経路に沿
った加工部とステージとの相対移動を行うことによっ
て、加工点を結ぶ経路も、当該加工装置の特性に応じて
その最適化が図られる。特に、複数の領域を半導体ウェ
ーハ内のチップに当てはめてレーザ加工を行う場合に
は、当該チップを結ぶ最適経路が容易に得られる。
【0033】又、請求項2の発明によれば、加工を行う
べき領域を抽出し、これを結ぶ最適経路が求められる。
又、請求項3の発明によれば、認識された複数の領域
を、巡回セールスマン問題における都市(地点)とみな
すだけで、これら複数の領域を結ぶ最適経路が得られ
る。
【0034】又、請求項4の発明によれば、認識された
複数の領域を結ぶ経路を、巡回セールスマン問題の解法
の1つであるリン・アンド・カーニンハン法を用いて決
定できるので、その演算が容易に、且つ、比較的短期間
で行えるようになる。又、請求項5の発明によれば、複
数の領域がグループ化されて、該グループ間の最適経路
を求めるので、最適経路の演算が簡略化され、演算に要
する時間も短縮化される。
【0035】又、請求項6の発明によれば、最適経路の
決定に当たり、加工点の分布状態に応じてX方向、Y方
向の何れを優先させるかが決定されるので、その加工部
若しくはX−Yステージの移動方向が変化する回数を減
らして、当該加工装置の特性に応じたレーザ加工を行う
ことができる。又、請求項7の発明によれば、最適経路
の決定に当たり、被加工物の製品毎に予め決定されたパ
ターンに基づいてグループ化が行われるので、製品毎の
ヒューズの配置パターンに従ったレーザ加工の最適経路
を、簡易な手法にて得ることができる。
【0036】又、請求項8の発明によれば、最適経路決
定手段によって細分化された分割領域間を結ぶ経路を、
次の分割領域の最初の加工位置を加味して求められ、そ
の最適化が図られる。又、請求項9の発明によれば、最
適経路決定手段によって細分化された分割領域間を結ぶ
経路が、次の分割領域における最終の加工位置を加味し
て求められ、その最適化が図られる。
【0037】又、請求項10の発明によれば、細分化さ
れた分割領域間を結ぶ経路を、当該X−Yステージの動
作特性に応じて最適化することができる。又、請求項1
1の発明によれば、次々回に加工を行う分割領域に至る
経路を加味して、分割領域間を結ぶ経路の最適化が図ら
れる。又、請求項12の発明によれば、レーザ加工装置
におけるレーザ加工の経路の最適化が図られる。
【0038】又、請求項13の発明によれば、分割領域
認識手段によって認識された分割領域間を結ぶ経路が、
次の分割領域の最初の加工位置を加味して求められ、そ
の最適化が図られる。又、請求項14の発明によれば、
分割領域認識手段によって認識された分割領域間を結ぶ
経路が、次の分割領域における最終の加工位置を加味し
て求められ、その最適化が図られる。
【0039】又、請求項15の発明によれば、分割領域
認識手段によって認識された分割領域間を結ぶ経路を、
当該X−Yステージの特性に応じて最適化することがで
きる。又、請求項16の発明によれば、次々回に加工を
行う分割領域に至る経路を加味して、分割領域間を結ぶ
経路の最適化が図られる。又、請求項17の発明によれ
ば、半導体ウェーハに設けられた複数のチップを結ぶ最
適経路が求められ、この最適経路に沿ってレーザ加工部
とX−Yステージとの相対移動を行うことによって、半
導体ウェーハ上の加工点を結ぶレーザ加工の経路を、そ
の装置の特性に応じた最適なものとすることができる。
【0040】又、請求項18の発明によれば、半導体ウ
ェーハに設けられたチップを、巡回セールスマン問題に
おける都市(地点)とみなすだけで、これら複数のチッ
プを結ぶ最適経路が得られる。又、請求項19の発明に
よれば、半導体ウェーハに設けられたチップを互いに結
ぶ経路が、巡回セールスマン問題の解法の1つであるリ
ン・アンド・カーニンハン法を用いて決定できるので、
その演算が容易に、且つ、比較的短期間で行えるように
なる。
【0041】又、請求項20の発明によれば、半導体ウ
ェーハに設けられた複数のチップを1以上チップからな
るグループにグループ分けし、これらグループ間を結ぶ
最適経路を求めることで、最適経路の演算が簡略化され
る。又、このときグループ化された複数のチップが1つ
の領域とみなされ、この領域内のヒューズすべてを勘案
した最適経路を求めることができる。このとき演算に要
する時間も短縮される。
【0042】又、請求項21の発明によれば、加工点の
分布状態に応じて、X方向、Y方向の何れを優先させる
かが決定されるので、当該レーザ加工装置の特性に応じ
て、その加工部若しくはX−Yステージの移動方向の変
換の回数を少なく抑え、効率のよいレーザ加工が可能に
なる。又、請求項22の発明によれば、最適経路の決定
に当たり、半導体ウェーハのロット毎に予め決定された
パターンに基づいてチップのグループ化が行われるの
で、半導体ウェーハ内のヒューズの配置パターンに従っ
たレーザ加工の最適経路を、簡易な手法にて得ることが
できる。
【0043】又、請求項23の発明によれば、ヒューズ
・ブロック化手段によって認識されたヒューズ・ブロッ
ク間を結ぶ経路が次のヒューズ・ブロックの最初の加工
位置を加味して求められ、その最適化が図られる。又、
請求項24の発明によれば、ヒューズ・ブロック化手段
によって認識されたヒューズ・ブロック間を結ぶ経路
が、次のヒューズ・ブロックにおける最終の加工位置を
加味して求められ、その最適化が図られる。
【0044】又、請求項25の発明によれば、ヒューズ
・ブロック化手段によって認識されたヒューズ・ブロッ
ク間を結ぶ経路を、当該X−Yステージの特性に応じて
最適化することができる。又、請求項26の発明によれ
ば、次々回に加工を行うヒューズ・ブロックに至る経路
を加味して、ヒューズ・ブロック化手段によって認識さ
れたヒューズ・ブロック間を結ぶ経路の最適化が図られ
る。
【0045】又、請求項27の発明によれば、被加工物
が搭載されるステージと、該ステージ上の被加工物の加
工面上の加工点に加工を施す加工部と、前記加工部と前
記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの相対
的な位置関係を制御するコンピュータとを備えた加工装
置において、媒体に記憶されたプログラムを前記コンピ
ュータに実行させることで、被加工物の加工面の複数の
領域を結ぶ最適経路が求められる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて、添付図面を参照して説明する。尚、この第1の実
施形態は、請求項1から請求項6、請求項9から請求項
12、請求項14から請求項21、請求項24から請求
項27に対応する。
【0047】先ず、図1を用いて、レーザ加工装置10
の全体構成について説明する。レーザ加工装置10は、
X−Yステージ21とZステージ22からなるステージ
部20と、前記Zステージ22上に搭載された被加工物
(半導体ウェーハ)1に対して加工用のレーザ光を照射
する照射光学系30と、被加工物(半導体ウェーハ)1
の表面形状の観察を行うための観察光学系40と、前記
X−Yステージ21の移動位置を検出し且つその移動量
を制御すると共に前記照射光学系30によるレーザ光の
出射タイミング等を制御する主制御装置(ステージ制御
部、X−Yステージ制御部)50とからなる。
【0048】このうちステージ部20には、前記X−Y
ステージ21の移動量(X方向−Y方向の移動量)を調
整するアクチュエータ23、Zステージ22上に設置さ
れた反射鏡(図示省略)に測定用のレーザ光を照射して
X−Yステージ21のX方向・Y方向の移動量を計測す
るレーザ干渉計26が具えられている。又、照射光学系
30は、レーザ光源31と、該レーザ光源31から射出
されたレーザ光La1の光量を調整するための光量調整
部32と、前記光量調整部32で光量が調整されたレー
ザ光La1を前記被加工物(半導体ウェーハ)1側に反
射させるビーム・スプリッタ33と、レーザ光La1を
被加工物(半導体ウェーハ)1上に集束させる対物レン
ズ(加工部)34とからなる。
【0049】又、観察光学系40は、被加工物(半導体
ウェーハ)1の表面形状を観察するためのもので、照明
光源41、ハーフミラー42、CCDカメラ43、テレ
ビ・モニタ44からなる。しかして、前記照明光源41
からの観察用照明光La2は、ハーフミラー42にて対
物レンズ34側に反射され、該対物レンズ34を介して
被加工物(半導体ウェーハ)1に照射される。このとき
観察用照明光La2は、対物レンズ34の働きによって
その光軸が、上記レーザ光La2の光軸と一致するよう
に調整される。又、上記CCDカメラ43は、被加工物
(半導体ウェーハ)1の表面で反射された観測用照明光
La2を受光できるように、当該被加工物(半導体ウェ
ーハ)1の表面と互いに共役な位置に配置される。
【0050】このように被加工物(半導体ウェーハ)1
に照射された観測用照明光La2は、該被加工物(半導
体ウェーハ)1の表面で反射され、その反射光が、前記
CCDカメラ43で検知され、斯く検知した反射光に基
づいて被加工物(半導体ウェーハ)1の表面形状が、該
CCDカメラ43に接続されたテレビ・モニタ44によ
って観察でき、加工状態を監視できるようになってい
る。
【0051】更に、前記主制御装置50は、マイクロコ
ンピュータにて構成され、前記X−Yステージ21に接
続されたアクチュエータ23に制御信号を出力して該X
−Yステージ21のX方向,Y方向の各々の移動量を制
御すると共に、レーザ光源31、光量調整部32に制御
信号を出力して、レーザ光La1の光量及び出射タイミ
ング等を制御する。又、Zステージ22による被加工物
(半導体ウェーハ)1のZ方向の移動量も該主制御装置
50が制御するようになっている。
【0052】より具体的には、主制御装置50は、前記
レーザ干渉計26からの信号に基づいて、X−Yステー
ジ21の実際の移動量をモニタし、その内部メモリ(図
示省略)に記憶された加工位置データ、加工処理順デー
タ、更には、レーザ加工処理を行うためのプログラム
(図2〜図6)等に基づいて、アクチュエータ23に制
御信号を出力して、当該X−Yステージ21を移動させ
る。
【0053】一方で、主制御装置50は、前記対物レン
ズ34のレーザ光La1の光軸を被加工物(半導体ウェ
ーハ)1に対して相対的に移動させて、被加工物(半導
体ウェーハ)1上の所望の位置(レーザ加工を施すべき
ヒューズ位置)に当該レーザ光La1の光軸を合わせ、
その状態で、実際にレーザ光La1を所望の光量で、且
つ所望のタイミングで出射させて、当該ヒューズに対し
てレーザ加工を行うようになっている。
【0054】尚、この第1の実施形態では、主制御装置
50が、以下に説明するレーザ加工処理のプログラム
(該プログラムは主制御装置50の内部メモリ(図示省
略)に記憶されている。)を実行することによって、本
発明の領域認識手段、分割領域認識手段、最適経路決定
手段、ステージ移動手段、加工点認識手段、グループ化
手段、チップ識別手段、チップ間最適経路決定手段、ヒ
ューズ・ブロック化手段、ヒューズ・ブロック間最適経
路決定手段として機能する。
【0055】次に、上記構成のレーザ加工装置10によ
るレーザ加工処理の手順について、図2〜図6に示すフ
ローチャートに従って説明する。図2は、第1の実施形
態のレーザ加工処理のメイン・ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【0056】レーザ加工処理は、優先方向決定処理のプ
ログラム(図3)、ウェーハ内チップ・ソート処理のプ
ログラム(図4)、1チップ内若しくはマルチチップ内
ヒューズ・ソート処理のプログラム(図5)、及びレー
ザ光照射処理のプログラム(図示省略)の4つのサブ・
ルーチンからなる。尚、この実施形態では、加工対象チ
ップ2内の複数の加工対象ヒューズ(例えば、図22に
示すa,…a’,b,…b’…)をヒューズ・ブロック
に分けて(ヒューズ・ブロック(a…a’)、ヒューズ
・ブロック(b…b’)、ヒューズ・ブロック(c…
c’)…)、加工対象ヒューズに対するレーザ加工を行
っている。
【0057】レーザ加工処理が開始されると、図2に示
すように、先ず、ステップS1において、チップ内の加
工対象となり得る全ヒューズの分布状態の分析、又は加
工対象チップ2内の加工対象ヒューズa,…a’,b,
…b’…の分布状態の分析、半導体ウェーハ1内の加工
対象チップ2,2…の分布状態の分析、更には、X方向
・Y方向の一方を優先させた加工の経路の演算等を行
い、これらの分析結果、演算結果等に基づいて、X方
向,Y方向の何れを優先させてレーザ加工処理を行うか
が決定される(優先方向決定処理)。
【0058】次のステップS2では、半導体ウェーハ1
内の各加工対象チップ2,2…(図21)に対して、ど
のような順序でレーザ加工を行うか、即ち、レーザ加工
を施すべき複数の加工対象チップ2,2…を認識し、こ
れら認識された複数の加工対象チップ2,2…に対し、
如何なる順序でレーザ加工を行うかが決定される(ウェ
ーハ内チップ・ソート処理)。
【0059】次のステップS3では、更に加工対象チッ
プ2,2…の各々に含まれる多数のヒューズ群からなる
ヒューズ・ブロック(例えば図22のヒューズ・ブロッ
ク(a…a’),(b…b’),(c…c’),…)に
対して、どのような順序で、当該ヒューズ・ブロック
(a…a’),(b…b’),(c…c’),…に対す
るレーザ加工を行うかが決定される(チップ内ヒューズ
・ソート処理)。
【0060】続く、ステップS4では、上記ステップS
2で決定したウェーハ内チップ・ソートに従って、今回
レーザ加工をすべき加工対象チップ2を特定し、更に、
該加工対象チップ2内のヒューズa…a’,b…b’,
c…c’…に対して、前記ステップS3で決定したチッ
プ内ヒューズ・ソートに従って実際に、X−Yステージ
21を移動させて、レーザ加工を施す個々のヒューズa
…a’,b…b’,c…c’…にレーザ加工装置10の
対物レンズ34(レーザ光La1の光軸)を対向させ、
レーザ光La1の光軸を当該ヒューズに合わせてレーザ
加工を行う(レーザ光照射処理)。
【0061】次に、図2のフローチャートのステップS
1で実行される優先方向決定処理(サブルーチン)につ
いて、図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。
レーザ加工処理が、この優先方向決定処理のルーチンに
移ると、先ず、ステップS101で、半導体ウェーハ1
内のチップ内の加工対象となり得る全ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…のX方向,Y方向の分布状
態が認識される。又は、特定の加工対象チップ(以下こ
れを「特定チップ」という。)をサンプリングし、該特
定チップに含まれている加工対象ヒューズa…a’,b
…b’,c…c’…のX方向、Y方向の分布状態が認識
される。前記2つの方法は、半導体ウェーハ1の品種
毎、又はロット毎に切換可能とし、実際の加工対象ヒュ
ーズの分布傾向がチップ内の加工対象となり得る全ヒュ
ーズの分布傾向と一致しない場合は、特定チップをサン
プリングして分布状態を認識する方法を用いる。尚、こ
のX方向、Y方向は、当該半導体ウェーハ1の設計デー
タのX方向、Y方向であり、半導体ウェーハ1が搭載さ
れるX−Yステージ21のX方向、Y方向と一致してい
る。
【0062】この特定チップの加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…の分布状態の例を、図7、
図8、図9、図10に示す。これらの図に示すように、
加工対象チップ2は、X方向、Y方向、各々一定の間隔
で区切られて、そのアドレスが設定されている。
【0063】この図示例では、加工対象チップ2は、X
方向(図中水平方向)に20分割、Y方向(図中垂直方
向)に10分割されて、そのアドレスが設定されてい
る。尚、図中■は、加工対象ヒューズa…a’,b…
b’,c…c’…を示している。このようにXアドレ
ス、Yアドレスが各々設定された加工対象チップ2にあ
っては、図7に示すように、そのX方向のアドレスカウ
ント値(Yアドレスが同一のヒューズの数)、Y方向の
アドレスカウント値(Xアドレスが同一のヒューズの
数)によって、当該加工対象チップ2内の加工対象ヒュ
ーズa…a’,b…b’,c…c’…の位置が認識され
る。因みに、図7に示す例では、X方向のアドレスカウ
ント値に関しては、図中上方から、“1”,“1”,
“1”,“1”,“9”,“1”,“1”,“1”,
“1”,“0”という具合に同一のYアドレスに含まれ
る加工対象ヒューズの数が各々のカウンタでカウントさ
れ、Y方向のアドレスカウント値に関しては、図中左か
ら右に、“0”,“0”,“1”,“1”,“1”,
“1”,“0”,“0”,“9”,“0”,“0”,
“0”,“1”,“1”,“1”,“1”,“0”,
“0”,“0”,“0”という具合に同一のXアドレス
に含まれる加工対象ヒューズの数が各々のカウンタでカ
ウントされる。
【0064】このように加工対象ヒューズa…a’,b
…b’,c…c’…の分布状態が、Xアドレス、Yアド
レスに基づいて認識されると、次いで、この認識した加
工対象ヒューズa…a’,b…b’,c…c’…の分布
状態に基づいて、X方向・Y方向の何れかが優先方向と
して決定される。この優先方向は、当該レーザ加工処理
におけるウェーハ内チップ・ソート処理(図4)、チッ
プ内ヒューズ・ソート処理(図5)において、X方向、
Y方向の何れかを優先させてそのレーザ加工の最適経路
を決定するためのものである。この優先方向の決定は、
図3のステップS102、ステップS103、ステップ
S106、ステップS108の判別結果に基づいて行わ
れる。
【0065】即ち、ステップS102では、X方向のア
ドレスカウンタの総数Nx(図7の例では10、図8の
例では12)に対する、一定数以上の加工対象ヒューズ
が含まれるアドレスカウント値となったカウンタの数n
xの比率(nx/Nx)が求められ、斯く求められた比率
(nx/Nx)が、予め設定された閾値TH1より小さい
か否かが判別される。ここで、ヒューズアドレスカウン
トの算出法として、チップ内処理ヒューズに対して、一
定の比率(例えば、10%)を、アドレス単位で加工対
象ヒューズ数の少ない順に切り捨てる方法を採用しても
よい。
【0066】このステップS102の判別結果が“YE
S”のとき、即ち、X方向のアドレスカウンタのうち、
一定数以上の加工対象ヒューズをカウントしたカウンタ
が少ないときは、特定のYアドレスに加工対象ヒューズ
が偏って分布している(加工対象ヒューズの分布がX方
向に特化している)と判断して、ステップS109に進
み、X方向を優先させるためのX方向優先フラグを立て
て、本ルーチンを終了する。
【0067】一方、前記ステップS102の判別結果が
“NO”のときには、ステップS103に進んで、Y方向
のアドレスカウンタの総数Ny(図7、図8の例では2
0)に対する、一定数以上の加工対象ヒューズが含まれ
るアドレスカウント値となったカウンタの数nyの比率
(ny/Ny)が求められ、斯く求められた比率(ny/
Ny)が前記閾値TH1より小さいか否かが判別される。
【0068】この判別結果が“YES”のとき、即ち、Y
方向のアドレスカウンタのうち、一定数以上の加工対象
ヒューズをカウントしたカウンタの数が少ないときは、
特定のXアドレスに加工対象ヒューズが偏って分布して
いる(加工対象ヒューズの分布がY方向に特化してい
る)と判断して、ステップS110に進み、Y方向を優
先させるためのY方向優先フラグを立てて、本ルーチン
を終了する。
【0069】ところで、上記のように加工対象ヒューズ
a…a’,b…b’,c…c’…がX方向、Y方向の何
れに偏って分布しているかを、比率(nx/Nx)、(n
y/Ny)が閾値TH1より小さいか否かに応じて判断す
る場合には、上記Xアドレス、Yアドレスを区切る幅、
更には、アドレスに含まれる加工対象ヒューズ数を判定
する前記一定数の値によって、その判断結果が異なって
くる。
【0070】例えば、図8に示すように加工対象ヒュー
ズa…a’,b…b’,c…c’…(図中■印で示す)
が点在して、X方向のカウンタの総数Nxが12、Y方
向のカウンタの総数Nyが20の場合を考える。このと
きの加工対象ヒューズa…a’,b…b’,c…c’…
のX方向、Y方向の偏りを、これらのカウンタを用いて
求めると、X方向のアドレスカウント値に関しては、図
中上方から、“0”,“0”,“2”,“3”,
“3”,“3”,“3”,“2”,“0”,“0”,
“0”,“0”という具合に同一のYアドレスに含まれ
る加工対象ヒューズの数が各々のカウンタでカウントさ
れ、Y方向のアドレスカウント値に関しては、図中左か
ら右に、“0”,“3”,“5”,“0”,“0”,
“0”,“0”,“0”,“0”,“0”,“0”,
“3”,“5”,“0”,“0”,“0”,“0”,
“0”,“0”,“0”という具合に同一のXアドレス
に含まれる加工対象ヒューズの数が各々のカウンタでカ
ウントされる。
【0071】仮に、一定数の値“6”とすると、X方向
の各々のアドレスカウント値、Y方向の各々のアドレス
カウント値のいずれも、加工対象ヒューズを6以上含む
アドレスをあらわしていない(nx,nyは共に“0”)
ので、比率(nx/Nx)、(ny/Ny)は共に“0”と
なる。尚、比率(nx/Nx)、(ny/Ny)が共に
“0”のときは、ステップS102,ステップS103
の判別結果は、本来ならば、“YES”になるが、この場
合には、特にチップ内の加工対象ヒューズの並びに、X
方向,若しくはY方向の偏りはないと判断して、ステッ
プS104に進ませる。
【0072】ところで、同じ加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…の分布状態であっても、図
9に示すように、例えばY方向のピッチ幅を大きくして
カウンタの総和Nxを“6”という具合に小さくし、X
方向のピッチ幅を大きくしてカウンタの総和Nyを
“8”という具合に小さくすると、X方向のアドレスカ
ウント値に関しては、図中上方から、“0”,“5”,
“6”,“5”,“0”,“0”という具合に同一のY
アドレスに含まれる加工対象ヒューズの数が各々のカウ
ンタでカウントされ、Y方向のアドレスカウント値に関
しては、図中左から右に、“0”,“8”,“0”,
“0”,“0”,“0”,“8”,“0”,“0”,
“0”,“0”という具合に、同一のXアドレスに含ま
れる加工対象ヒューズの数が各々のカウンタでカウント
される。
【0073】この場合、一定数の値を“5”とすると、
X方向のアドレスカウント値に関しては加工対象ヒュー
ズを5以上カウントしたカウンタが3(=nx)、Y方
向のアドレスカウント値に関しては加工対象ヒューズを
5以上カウントしたカウンタが2(=ny)となり、こ
れらの値を用いて、比率(nx/Nx)、(ny/Ny)が
算出される。
【0074】更に、図10に示すように、加工対象ヒュ
ーズがX方向に偏って分布している場合には、X方向の
アドレスカウント値に関しては、図中上方から、
“0”,“0”,“12”,“0”,“0”,“0”,
“12”,“0”,“0”,“0”,“0”,“0”と
いう具合に同一のYアドレスに含まれる加工対象ヒュー
ズの数がカウントされ、Y方向のアドレスカウント値に
関しては、図中左から右に、“0”,“2”,“2”,
“2”,“2”,“2”,“2”,“0”,“0”,
“0”,“0”,“0”,“0”,“2”,“2”,
“2”,“2”,“2”,“2”,“0”という具合に
同一のXアドレスに含まれる加工対象ヒューズの数がカ
ウントされる。
【0075】この場合、一定数の値“5”とすると、X
方向のアドレスカウント値に関しては加工対象ヒューズ
を5以上カウントしたカウンタが2(=nx)、Y方向
のアドレスカウント値に関しては加工対象ヒューズを5
以上カウントしたカウンタが0(=ny)となり、これ
らの値を用いて、比率(nx/Nx)、(ny/Ny)が算
出される。
【0076】しかして、閾値TH1が、仮に1/3であ
れば、図10の例では、(nx/Nx)が“2/9”、
(ny/Ny)が“0”であるから、ステップS102の
判別結果が、“YES”になって(加工対象ヒューズの分
布がX方向に特化している)、ステップS109に進ん
で、X方向優先フラグが立てられる。このようにX方向
のアドレスカウント値、Y方向のアドレスカウント値の
設定の仕方によって、X方向優先、Y方向優先の判断が
異なってくるので、これらの値をレーザ加工装置10に
応じた値に設定することで、該レーザ加工装置10に適
した判別、即ち、X方向、Y方向の優先方向の決定を行
うことができる。
【0077】更に、この例では、X方向のアドレスカウ
ント値を用いた偏りの判別(ステップS102)を行っ
てからY方向のアドレスカウント値を用いた偏りの判別
(ステップS103)を行っているが、何れの判別を先
に行うかは、当該レーザ加工装置10の特性に基づいて
定めればよい。更に、上記した閾値TH1の値も、レー
ザ加工装置10の特性に基づいて定めればよい。
【0078】又、上記ステップS102とステップS1
03の判別では同じ閾値TH1を用いているが、閾値を
X方向とY方向とで別個に設定してもよい。上記ステッ
プS102,S103の判別結果が共に“NO”のとき、
即ち、X方向、Y方向の加工対象ヒューズa…a’,b
…b’,c…c’…の偏りが、上記閾値TH1が表すX
方向、Y方向の各々の偏りより小さいときには、ステッ
プS104に進んで、仮想的に、X方向を優先させたと
きの半導体ウェーハ内の加工対象となり得る全チップ、
又は半導体ウェーハ毎に実際に加工対象となるチップに
おける移動距離(X−Yステージ21の移動量)XTと
Y方向を優先させたときの半導体ウェーハ内の加工対象
となり得る全チップ、又は半導体ウェーハ毎に実際に加
工対象となるチップにおける移動距離(X−Yステージ
21の移動量)YTが各々算出され(例えば、図11の
一点鎖線XTと破線YTで示す移動距離)、その後、ステ
ップS105に進む。
【0079】ステップS105では、X方向優先で求め
た移動距離XTと、Y方向優先で求めた移動距離YTとの
差分|XT−YT|を求め、この差分|XT−YT|と移動
距離XTと移動距離YTとの和|XT+YT|との比を求
め、この比が閾値TH2より大きいか否かが判別され
る。この閾値TH2は、例えば、移動距離XTと移動距離
YTの一方が、他方の2倍となるような値(1/3)に
設定される。
【0080】このステップS105の判別結果が“YE
S”のとき、即ち移動距離XTと移動距離YTとの差分|
XT−YT|が、その和|XT+YT|の所定倍(1/3
倍)より大きいときには、X方向、Y方向の何れかを優
先させた移動距離が、他方を優先させた移動距離に比べ
て著しく短くなったと考えられるから、ステップS10
6に進んで、移動距離YTと移動距離XTの何れが短いか
が判別される。
【0081】このステップS106によって、移動距離
XTの方が短いと判断されたときには(判別結果が“YE
S”のとき)、X方向を優先させて最適経路を得るべき
であると判断して、ステップS109に進み、X方向優
先フラグを立てて本ルーチンを終了する。一方、前記ス
テップS106の判別結果が“NO”のとき、即ち、移動
距離YTが移動距離XTより短いと判断されたときには、
Y方向を優先させて最適経路を得るべきであると判断し
て、ステップS110に進み、Y方向優先フラグを立て
て本ルーチンを終了する。
【0082】前記ステップS105の判別結果が“NO”
のとき、即ち、移動距離XTと移動距離YTの差分|XT
−YT|が小さく、この差分|XT−YT|によっては、
X方向、Y方向の何れを優先させるかの判断がつかない
ときには、更に、ステップS107に進んで、加工対象
チップ2内の加工対象ヒューズa…a’,b…b’,c
…c’…を、次の2つの手法によって、ヒューズ・ブロ
ック分けし、このヒューズ・ブロック分けによって実際
に得られたヒューズ・ブロック数Nxy、Nyxを互いに比
較し、ヒューズ・ブロック数のより少ない方を優先方向
とする。
【0083】この加工対象チップ2のヒューズ・ブロッ
ク分けは、加工対象ヒューズの分布状態(例えば、図7
〜図10中■で示す)に応じて、以下のように行われ
る。第1の手法としては、先ず、加工対象チップ2にお
いて、X方向→Y方向→斜め、という優先順位に基づい
てヒューズ・ブロック分けする。この場合には、先ず、
Yアドレスが等しい加工対象ヒューズを、X方向のフラ
イ間隔(ステージを移動させながら連続打ちするヒュー
ズ・ブロックを区画するためのヒューズ間隔)にて更に
細かく区分し、このように区分したものを各々1つのヒ
ューズ・ブロックと認識する。
【0084】そして、残った加工対象ヒューズに関し
て、今度はXアドレスが等しい加工対象ヒューズを、Y
方向のフライ間隔にて更に細かく区分し、このように区
分したものを1つのヒューズ・ブロックとする。更に、
残った加工対象ヒューズに関し、今度は、Xアドレス、
Yアドレスの対角線に沿って斜めに分布していれば、こ
れら斜めに分布するヒューズを同一のヒューズ・ブロッ
クとして認識する。
【0085】最後に、X方向ヒューズ・ブロック分け、
Y方向ヒューズ・ブロック分け、斜め方向のヒューズ・
ブロック分けの後に残った加工対象ヒューズは、シング
ルヒューズ・ブロックとして認識する。このようにX方
向を優先させてブロック化(第1の手法)を行った後、
これとは反対にY方向を優先させたブロック化(第2の
手法)を行う。
【0086】この場合には、先ず、Xアドレスが等しい
加工対象ヒューズを、Y方向のフライ間隔にて更に細か
く区分し、各々を1つのヒューズ・ブロックと認識す
る。そして、残った加工対象ヒューズに関して、Yアド
レスが等しい加工対象ヒューズをX方向のフライ間隔に
て更に細かく区分し、各々を1つのヒューズ・ブロック
とする。
【0087】更に、残った加工対象ヒューズに関し、今
度はXアドレス、Yアドレスの対角線に沿って斜めに分
布するヒューズを同一のヒューズ・ブロックとして認識
する。最後に、残った加工対象ヒューズを、シングルヒ
ューズ・ブロックとして認識する(第2の手法)。この
ように第1の手法、第2の手法によりヒューズのブロッ
ク分け(ブロック化)を行って、各々のヒューズ・ブロ
ック分けによって得られたヒューズ・ブロック数Nxy、
Nyxが算出される。
【0088】次のステップS108では、ヒューズ・ブ
ロック数Nxyがヒューズ・ブロック数Nyxより小さいか
否かが判別される。このステップS108の判別結果が
“YES”のときには、X方向を優先させた方が、ヒュー
ズ・ブロック数が少なくなる。即ち、フライ処理ヒュー
ズ数が多くなり、加工処理時間が短縮されるため、ステ
ップS109に進んでX方向優先フラグをセットし、本
ルーチンを終了する。ここで「フライ処理」とは、ヒュ
ーズに対して加工部(対物レンズ)34を移動させなが
らレーザ照射し加工する処理である。
【0089】一方、ステップS108の判別結果が“N
O”のときには、反対に、ステップS110に進んで、
Y方向優先フラグをセットして、本ルーチンを終了す
る。尚、ステップS107、ステップS108では、チ
ップ毎に加工対象となるヒューズに対する処理について
述べたが、ウェーハ毎に加工対象となるチップに対する
処理についても同様である。通常、加工対象ヒューズの
ブロック分けの際は、斜め方向のブロック分けは実行し
ない。
【0090】又、ステップS101〜ステップS10
3、ステップS104〜ステップS106、ステップS
107〜ステップS108の3つの処理部は、レーザ加
工装置10の特徴、及び半導体ウェーハ1の品種毎のチ
ップとヒューズの配置により、処理順、及び、各処理内
での加工対象の切換を可能とする。次に、上記したメイ
ン・ルーチン(図2)のステップS2で実行されるウェ
ーハ内チップ・ソート処理について、図4を用いて詳細
に説明する。
【0091】レーザ加工処理が、このウェーハ内チップ
・ソート処理ルーチンに移ると、先ず、上記設定された
X方向優先フラグ、又は、Y方向優先フラグに基づい
て、当該半導体ウェーハ1に対するレーザ加工を、X方
向優先、Y方向優先の何れによって行うかが判別される
(ステップS201)。今仮に、前記した優先方向決定
処理ルーチンにてX方向を優先させるべくX方向優先フ
ラグがセットされていた場合には、このステップS20
1の判別結果が“YES”になって、続くステップS20
2に進み、X方向を優先させて当該半導体ウェーハ1内
の加工対象チップ2,2…のグループ分け(グループ
化)を行う(X方向→Y方向→斜め)。
【0092】反対に、Y方向を優先させるべくY方向優
先フラグがセットされていた場合には、このステップS
201の判別結果が“NO”になって、ステップS203
に進み、Y方向を優先させて当該半導体ウェーハ1内の
加工対象チップ2,2…のグループ分け(グループ化)
を行う(Y方向→X方向→斜め)。X方向、Y方向の何
れを優先させるかによって、加工対象チップ2,2,…
のグループ分けは以下のように、その結果が異なる。
【0093】図12を用いて具体的に説明する。今仮
に、11個の加工対象チップ2-1,2-2,……2-11
が、図11で示すように半導体ウェーハ1内で分布して
いる場合を考える。このとき仮にX方向優先フラグが設
定されていた場合には、X方向→Y方向→斜めの順でグ
ループ分けが行われる。
【0094】この場合、先ず、加工対象チップ2,2…
のX方向の分布に着目して、Y方向のアドレスが一致す
る加工対象チップ(2-1,2-2,2-3,2-11)、加工
対象チップ(2-4,2-5,2-6)、加工対象チップ(2
-8,2-10)が各々1つのグループとして認識される。
残りの加工対象チップ(2-7)、(2-9)に関しては、
シングルチップとして認識される。尚、この図示例で
は、X方向優先の場合は、Y方向及び斜め方向には、加
工対象チップが分布しないことになる。
【0095】同じ、図12に示す分布状態でも、Y方向
→X方向→斜めのグループ分けを行う場合には、上記1
1個の加工対象チップ2-1,2-2,…は、(2-6,2-
7,2-8,2-9,2-3)、(2-4,2-5)、(2-1,2-
2)、(2-10)、(2-11)という具合に5つのグルー
プに分けられる。そして、このようにX方向、Y方向の
何れかを優先させてグループ分けされた複数のグループ
に対して、巡回セールスマン問題のアルゴリズムを用い
た、最適経路の決定が行われる。ここで、各チップブロ
ックは、始点と終点が異なる、即ち、大きさをもつ領域
として扱われる。
【0096】ところで、ウェーハ内チップ・ソート処理
においてX方向、Y方向の何れを優先させるかは、上記
したように、図3に示すフローに基づいて決定される。
このように加工対象ヒューズa…a’,b…b’,c…
c’…の分布状態に応じて加工対象チップ2,2…の加
工の順序(ウェーハ内チップ・ソート)を決定するの
は、以下の理由による。
【0097】今仮に、加工対象ヒューズa…a’,b…
b’,c…c’…が、例えば図13、図14に示すよう
に(図中■で示す)、X方向に偏って分布している場合
を考える。このうち図13は、加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…の分布状態に応じて、即
ち、X方向を優先させて加工対象チップ2,2,…に係
る経路Rx(図13中破線で示す)を決定した例であ
る。
【0098】一方、図14は、加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…の分布状態に拘わらず、即
ち、加工対象チップ2,2,…の分布のみに応じてその
経路R(図14中破線で示す)を決定した例である。こ
れらの経路Rx、Rを比較して分かるように、加工対象
チップ2,2,…の分布に偏りがなくとも、X方向を優
先させた方が最適経路が得られる。
【0099】このように加工対象チップ2内の加工対象
ヒューズa…a’,b…b’,c…c’…の分布は、ウ
ェーハ内チップ・ソートにおける最適経路の決定に大き
な影響を与えるため、加工対象ヒューズa…a’,b…
b’,c…c’…の分布状態に基づいて、X方向・Y方
向の何れを優先するかを判断して、ウェーハ内チップ・
ソートを行うことによりウェーハ内チップ・ソートで最
適経路を得ることができる。この場合、移動経路の反転
も、X方向とY方向の方向の切替も少ない。
【0100】図4の説明に戻り、次のステップS204
で、半導体ウェーハ1内のグループ化された加工対象チ
ップ2,2,…を結ぶ最適経路が巡回セールスマン問題
のアルゴリズム(特に、リン・アンド・カーニンハン
法)によって求められる。以下、最適経路を求めるため
の巡回セールスマン問題のアルゴリズム及びリン・アン
ド・カーニンハン法ついて説明する。
【0101】この巡回セールスマン問題は、n個の地点
に対し、地点iから地点jへの距離dij(i≠j)が与
えられたとき、各々の地点をちょうど1度ずつ経由する
巡回路のうち最適のものを見いだす問題である。その1
つのアルゴリズムとして、リン・アンド・カーニンハン
(Lin and Kernighan)法が知られて
いる。この実施形態では、このリン・アンド・カーニン
ハン法(以下「L・K法」という。)を用いて、半導体
ウェーハ1内のすべての加工対象チップ2,2,…を結
ぶ最適経路の決定(ウェーハ内チップ・ソート)を行っ
ている(図4のステップS204)。
【0102】L・K法によるウェーハ内チップ・ソート
(加工対象チップ2,2…間の最適経路の決定)は、凡
そ、以下のように行われる。今仮に、半導体ウェーハ1
に加工対象チップ2,2…が10個ある場合を考える。
このn個の加工対象チップ2,2…を結ぶ経路は、(n
−1)!通り考えられるため、10個の加工対象チップ
2,2…に関しては、9!、即ち、約363万通りの経
路が考えられる。この約363万通りの経路を算出する
には、コンピュータを用いた演算時間が莫大な時間とな
る。
【0103】そこで、この実施形態では、上記したよう
に半導体ウェーハ1内の複数の加工対象チップ2,2…
を、幾つかのグループに振り分けることによって、最適
経路を求める場合の地点の数を減らして、L・K法を適
用した最適経路の演算を容易にしている。又、このL・
K法を用いて、最適経路を算出するに当っては、その決
定条件(最適経路を決定するためのパラメータ)として
は、(1) 経路を最短にすること、(2) 移動方向
の変化・反転を少なくすること等があげられる。特に、
移動方向の変化・反転を考慮することにより、X−Yス
テージ21の移動速度の加速/減速が行われる回数を減
らして、作業効率の向上を図ることができる。
【0104】更に、L・K法を用いた算出を行うに当っ
ては、明らかに最適経路が得られないパターン(例え
ば、3つのグループが同一線上に並んでいるときに、そ
の両端の2つのグループを直接結ぶ経路は、間のグルー
プに対する処理を無視することになるために、最適経路
が得られない。)を予め除去して、最適経路の演算をよ
り容易にしている。
【0105】しかしてウェーハ内チップ・ソートをL・
K法を用いて求めることによって、半導体ウェーハ1内
の加工対象チップ2,2…にレーザ加工を行うときの経
路が、図21に示すように最適化される。ここで、L・
K法の概略について説明する。尚、L・K法自体は公知
の手法であるため、これを第1の実施形態で適用するの
に必要な程度の説明に止める。
【0106】今仮に、図15に示すように、9つの地点
(第1の実施形態の加工対象チップ2,2,…からなる
グループに相当)が点在している場合を考える(n=
9)。L・K法によれば、この9の地点の最適経路を、
凡そ以下の手順で、簡易に求めることができる。
【0107】先ず、図15に示すAからIまでの9つの
地点のうち、A地点を出発点として、図中右回りに、A
→B→C→D→E→F→G→H→Iという1つの経路
(全経路)を考える。次いで、全経路の中の任意の区間
から1つを選び出し(例えば、B−C間)、この区間の
経路(区間経路)を分断する。
【0108】更に、新たな他の経路を1つを選び出し
(E−F間)、この経路を分断するとともに、上記分断
された地点(B,C)と、今回分断された地点(E,
F)とを各々互いに交差するような新たな2つの区間経
路で結ぶ(図16)。この結果、全経路は、A→B→E
→D→C→F→G→H→Iという具合になる。このよう
に全経路が替わった場合、この替わった全経路が、前回
の全経路より最適化が行われているか否かを判断する
際、以下の利得が用いられる。
【0109】即ち、図15に示す全経路と図16に示す
全経路とを比較すると、図16の経路は、図15に対し
て、経路B−C、E−Fがなくなった分その利得が増え
る(最適に近づく)が、一方で、B−E、C−Fが新た
に生成された分その利得が減る。これを数式で表すと以
下のようになる。
【0110】 g1=XBC−XBE …(1) ここで「g1」は今回の全経路の変換によって得られる
利得、「XBC」はB−C間が分断されたときに得られる
利得、「XBE」はB−E間の新たな区間経路の生成によ
って得られる利得である。又、一方でこのとき、区間経
路E−Fがなくなり、区間経路C−Fが増えているので
あるから、この図15から図16に全経路が替わったと
きの総利得G1は、次式(2)で示すようになる。
【0111】 G1=g1+XEF−XCF …(2) ここで「XEF」はE−F間が分断されたときに得られる
利得、「XCF」はC−F間の新たな区間経路の生成によ
って得られる利得である。このように区間経路B−C、
区間経路E−Fが分断された後、新たな区間経路B−
E、区間経路C−Fが生成され、この新たな全経路にお
ける利得及び総利得が得られる。
【0112】L・K法は、このように、特定の区間経路
を分断するとともに、他に分断した区間経路の両端の地
点とを順次、新たな2つの区間経路(新たな区間経路は
互いに交差する)で結んで、当該AからHまでの9つの
地点をすべて結ぶ全経路を組み替えて最適経路を得るア
ルゴリズムである。図16に示す全経路を、更にL・K
法によって組み替えて行く場合、例えば、新たに生成さ
れた2つの区間経路の一方の区間経路C−Fに着目し、
この新たな経路C−Fを分断するとともに、新たな経路
A→B→E→D→C→F→G→H→Iのなかから、任意
の経路(例えば、区間経路G−H)を選んでこれを分断
し、上記分断された地点C,Fと、該分断された地点
G,Hとを各々互いに交差する新たな区間経路で結ぶ
(図17)。この結果、全経路は、A→B→E→D→C
→G→F→H→Iという具合になる。
【0113】このように経路が替わった場合の利得は以
下のように変化する。即ち、図16に示す全経路と図1
7に示す全経路とを比較すると、図17の経路は、図1
6に対して、区間経路C−F、G−Hがなくなった分そ
の利得が増え、区間経路C−G、F−Hが新たに生成さ
れた分その利得が減る。このとき今回(2回目)の全経
路の変換によって得られる利得「g2」は、以下の数式
(3)で得られる。
【0114】 g2=XCF−XCG …(3) ここで「XCF」はC−F間が分断されたときに得られる
利得、「XCG」はC−G間の新たな区間経路の生成によ
って得られる利得である。
【0115】又、このとき、一方で区間経路G−Hがな
くなり、区間経路F−Hが増えているのであるから、初
期状態(図15に示す状態)から図17に示すように全
経路が変化したときの総利得G2は、次式(4)で得ら
れる。 G2=g1+g2+XGH−XFH …(4) ここで「XGH」はG−H間が分断されたときに得られる
利得、「XFH」はF−H間の新たな区間経路の生成によ
って得られる利得である。
【0116】以下、同様に、新たに生成された2つの区
間経路の一方を分断し、他の区間経路を新たに分断し、
これら分断された区間経路の両端を互いに交差する新た
な2つの区間経路によってつなげて行く処理を繰り返す
と共に、上記のように区間経路の分断により生じる利得
と、新たに生成された区間経路の利得を順次演算してゆ
くことによって、当該L・K法による全経路の組み替え
と、各々の組み替えステップ(任意の回数;p回)にお
ける総利得Gpと、当該ステップにおける利得の総計Σ
gpを順次求めることができる。
【0117】そして、各組み替え毎に、それまで(例え
ばp回の組み替えが行われた場合、p回目まで)に得ら
れた利得の総数Σgpと、今回(p回目)での総利得G
pとを求め、これらの値に基づいて、AからHまでの9
つの地点をすべて結ぶ全経路が最適になったか否かを判
断するようになっている。即ち、p回の組み替えまでの
利得gpの総計(Σgp)がマイナス、即ち、それまでの
組み替えによって得られた利得が減るとき、又は、それ
までに得られた総利得G1,G2…の最大値より今回(p
回)までの総利得Gpが小さくなったときに、最適経路
が得られたとみなして、L・K法を用いた全経路の切り
替えを終了する。
【0118】この場合、g1,g2,…の値は、そのすべ
てが0以上(正の利得)である必要はないが、上記のよ
うにΣg*は正であることが必要である。因みに、この
実施形態では、上記したように半導体ウェーハ1内の複
数の加工対象チップ2,2,…がグループ化され、この
グループに関して、L・K法による巡回セールスマン問
題の演算が行われるので、全経路を組み替えても、その
すべての演算に必要な時間は短縮され、レーザ加工装置
10の主制御装置50を構成するコンピュータでも十分
に演算できる。さらに、上記したように、決して最適解
が得られないパターンを予め除いてあるので、更に、当
該コンピュータによる早期の演算が可能になる。
【0119】尚、上記した利得を求めるパラメータとし
ては、各地点A,B…間の距離のみならず、その移動方
向(半導体ウェーハ1におけるレーザ加工ではX方向,
Y方向の変化又は反転)等を考慮に入れることによっ
て、当該レーザ加工装置10に適したチップ間最適経路
又はヒューズ・ブロック間最適経路が得られる。尚、こ
の実施形態で、K・L法を適用する場合には、図18、
図19に示す「2近傍交換」が行われる。
【0120】「2近傍交換」は、図18に示すように、
先ず、任意の2つの地点、例えば図18の地点Cと地点
Gに着目し、これらの近傍の地点B,Hとの間の区間経
路を切り替える手法である(図19)。更に「2近傍交
換」を続ける場合には、次いで、上記地点C、地点G
の、各々の近傍の2点(地点Fと地点D)に着目して、
区間経路の切り替えを行う。この「2近傍交換」を順次
行っていくことによって、あらゆる経路を求めることが
できることが知られている。
【0121】又、ウェーハ内チップ・ソートに関してL
・K法を適用するに当っては、開放端問題を考慮すれば
よい。即ち、レーザ加工装置10の半導体ウェーハ内チ
ップ・ソート又はチップ内ヒューズ・ソートにおいて
は、巡回セールスマン問題をL・K法で解決する場合、
上記した図15〜図19に示すように、加工終了時に、
加工開始の地点に戻る必要がない。
【0122】従って、地点A→地点I間に関しては、L
・K法を求める対象から外すことによって、より簡易に
最適経路を求めることができる。又、L・K法によって
最適経路を求めるにあたり、図20に示すように、1つ
最適経路が得られた場合に、更に、強制的にねじれを修
正する手法を導入して、更なるウェーハ内チップ・ソー
ト又はチップ内ヒューズ・ソートの最適化を図ることも
可能である。
【0123】このようにL・K法を適用することによっ
て、上記したように、ウェーハ内チップ・ソートにおい
て、加工対象チップ2,2…を結ぶ最適経路(図21)
が、レーザ加工装置10の主制御装置50によって、短
期間で算出することができるようになる。次に、上記し
たメイン・ルーチン(図2)のステップS3で実行され
るチップ内ヒューズ・ソート処理について、図5、図6
を用いて詳細に説明する。
【0124】レーザ加工処理が、このサブルーチンに入
ると、先ず、図5のステップS301で、実際に、当該
加工対象チップ2内で分布する加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…のヒューズ・ブロック分け
が行なわれる(図22,図23,図24,図25)。以
下、図23の例に従って説明する。このヒューズ・ブロ
ック分けの手法は、前記した優先方向決定処理のサブル
ーチン(図3)のステップS107の加工対象がチップ
内ヒューズの場合と同様であり、その説明は省略する。
加工対象ヒューズa…a’,b…b’,…を予め当該レ
ーザ加工装置10の動作特性に基づいて設定されたフラ
イ間隔以内の一方向に並ぶヒューズ群を、1つのヒュー
ズ・ブロックとしてブロック分け(ブロック化)を行
う。
【0125】ここで、一方向に隣り合う加工対象ヒュー
ズがフライ間隔以内ならフライブロックとして吸収され
るため、1つのフライブロックがフライ間隔より長くな
ることもある。ステップS301で、加工対象ヒューズ
a…a’,b…b’,c…c’…が、例えば、図23に
示すように、(a−a’),(b−b’),(c−
c’)…という具合に行われると、次のステップS30
2では、当該加工対象チップ2内での第1のヒューズ・
ブロック(加工対象ブロック)が決定される。
【0126】この第1のヒューズ・ブロックは、上記し
たウェーハ内チップ・ソートに従って、例えば前回に処
理された加工対象チップ2における最終加工位置(最終
加工が行われたヒューズ・ブロックの最終加工位置)か
ら最短距離にある当該加工対象チップ2内のヒューズ・
ブロック(例えば、図23の(a…a’))に設定され
る。
【0127】次のステップS303では、ソート済ヒュ
ーズ・ブロックカウンタのカウント値「n」を「n+
1」に設定する。このソート済みヒューズ・ブロックカ
ウンタは、当該加工対象チップ2内のすべてのヒューズ
・ブロック(総数N)に対して処理が行われたかを確認
するためのカウンタである。しかして、後述するステッ
プS311の判別によって、当該カウント値「n」が所
定の値「N」になるまで、ステップS303からステッ
プS311までの処理が繰り返し行われる。
【0128】次のステップS304では、今回(n番目
のループ)のヒューズ・ブロックにおける最終加工位置
の座標が求められる(図23の)。続くステップS3
05では、上記求めた最終加工位置の座標に基づい
て、更に当該最終加工位置の近傍の領域(例えば、上記
最終加工位置に一番近い第1ヒューズ・ブロック(図2
3のヒューズ・ブロック(b…b’))と2番目に近い
第2ヒューズ・ブロック(ヒューズ・ブロック(c…
c’))が選択される。
【0129】次のステップS306では、今回(n番目
のループ)の最終加工位置(前記ステップS304で
求められた座標)から第1ヒューズ・ブロック(b…
b’)の最終加工位置までの距離「L1」と、該今回
の最終加工位置から第2ヒューズ・ブロック(c…
c’)の最終加工位置までの距離「L2」が算出さ
れ、更に、これらの値を、当該レーザ加工装置10の特
性に応じて修正した値「L1’」,「L2’」が以下の
手順で求められる。
【0130】先ず、今回の最終加工位置から第1ヒュ
ーズ・ブロックの最終加工位置までの距離L1を求
め、このL1の値のX方向成分「L1x」、Y方向成分
「L1y」に対して重み係数「Kx」,「Ky」を用いた補
正が、以下の算出式に従って行われる。 L1’={(Kx*L1x)2+(Ky*L1y)21/2 一方で、前記最終加工位置から第2ヒューズ・ブロッ
クの最終加工位置までの距離「L2」が求められ、こ
の「L2」の値のX方向成分「L2x」、Y方向成分
「L2y」に対して重み係数「Kx」,「Ky」を用いた
補正が、以下の算出式に従って行われる。
【0131】 L2’={(Kx*L2x)2+(Ky*L2y)21/2 ここで、「重み」づけのための係数「Kx」,「Ky」
は、上記した優先方向決定処理(図3)のステップS1
01において、加工対象チップ2内の加工対象ヒュー
ズ、又は、チップ内の加工対象となり得る全ヒューズa
…a’,b…b’,c…c’…の並びが、X方向,Y方
向の何れか一方向に特化していた場合に、及び、半導体
ウェーハ内の加工対象チップ又は加工対象となり得る全
チップに対して、その並びがX方向,Y方向の何れか一
方向に特化していた場合に、その特化の様子に合わせて
適宜設定されるものである。尚、特化されていない場合
には、通常は、Kx=1,Ky=1に設定される。
【0132】これらの係数は、ステップS305にて、
第1ヒューズブロック(近傍ブロック)と第2ヒューズ
ブロック(近傍ブロック)を求めるとき、及び、ステッ
プS306にて距離「L1’」,「L2’」を求めると
きの「重み」づけ係数として適用される。次のステップ
S307では、上記求められた2つの値「L1’」,
「L2’」が比較され、値「L2’」が「L1’」以上
のとき(ステップS307の判別結果が“YES”のと
き)、ステップS308に進んで上記第1ヒューズ・ブ
ロック(図23の(b…b’))を、次のレーザ加工を
施すべきヒューズ・ブロック(次候補)に設定して、ス
テップS310に進む。
【0133】一方、上記求めた値「L2’」が値「L
1’」未満のとき(ステップS307の判別結果が“N
O”のとき)、ステップS309に進んで上記第2ヒュ
ーズ・ブロック(図23の(c…c’))を、次候補に
設定して、ステップS310に進む。このように、今回
のヒューズ・ブロックにおける最終加工位置の近傍の第
1ヒューズ・ブロックと第2ヒューズ・ブロックを求
め、今回のヒューズ・ブロックの最終加工位置から第1
ヒューズ・ブロックの最終加工位置までの距離「L1」
と、第2ヒューズ・ブロックの最終加工位置までの距離
「L2」とを比較して、ヒューズ・ブロック間の最適経
路を求める手法(第1のアルゴリズム、請求項9,請求
項14,請求項24に対応)を用いることによって、簡
易にその最適経路を得ることができる。
【0134】又、上記距離「L1」,「L2」に対し
て、X方向、Y方向の何れを優先させるかに応じて設定
される重み係数「Kx」,「Ky」を用いた補正を行って
「L1’」,「L2’」を得る手法(第2のアルゴリズ
ム、請求項10,請求項15,請求項25に対応)を用
いることによって、当該レーザ加工装置10の動作特性
に応じて、その最適経路を得ることができる。
【0135】特に、この第2のアルゴリズムは、図24
に示すようにヒューズ・ブロックが配置されている場合
に有用である。今仮に、図24中のヒューズ・ブロック
(a…a’)の次に加工を行うヒューズ・ブロックを決
定する場合を考える。単に、ヒューズ・ブロック(a…
a’)の最終の加工位置(ロ)から、これに近い2つの
ヒューズ・ブロック(b…b’)(c…c’)の各々の
最終の加工位置(ニ)(ホ)を考えた場合、(ロ)→
(ニ)間の距離L1は、(ロ)→(ホ)間の距離L2よ
り長いため、上記した第2のアルゴリズムを適用しなけ
れば、このチップ内ヒューズ・ソートによる最適経路は
図中実線に示すようになり、必ずしも、最適の経路が得
られない。しかして、上記したX方向(又はY方向)を
優先させる第2のアルゴリズムを適用して、距離L1,
L2を重み係数「Kx」,「Ky」で補正すれば、その係
数「Kx」,「Ky」によってL1の方が短くなり、図2
4の破線で示す最適経路が得られる。
【0136】次のステップS310では、上記設定され
た次候補のヒューズ・ブロック内でのレーザ加工方向が
決定される。このレーザ加工方向の決定は、図6に示す
次候補ブロックの加工方向の決定処理のサブルーチンに
従って行われる。以下、図23を参照して説明する。こ
のサブルーチンが開始されると、先ず、ステップS40
1で、今回の最終加工位置(図23のヒューズ・ブロッ
ク(a…a’)の)→次候補のヒューズ・ブロック内
で今回の最終加工位置に最も近い加工位置(図23の
ヒューズ・ブロック(c…c’)の)→次候補のヒュ
ーズ・ブロック内で今回の最終加工位置に最も遠い加工
位置(図23のヒューズ・ブロック(c…c’)の)
→次々回のヒューズ・ブロック内で次候補のヒューズ・
ブロック(c…c’)に最も近い加工位置(図23のヒ
ューズ・ブロック(b…b’)の)までの経路LM
(図23の実線)が求められる。
【0137】次のステップS403では、今回の最終加
工位置(図23のヒューズ・ブロック(a…a’)の
)→次候補のヒューズ・ブロック内で今回の最終加工
位置から最も遠い加工位置(図23のヒューズ・ブロ
ック(c…c’)の)→次候補のヒューズ・ブロック
内で今回の最終加工位置に最も近い加工位置(図23の
ヒューズ・ブロック(c…c’)の)→次々回のヒュ
ーズ・ブロック内で次候補のヒューズ・ブロック(c…
c’)に最も近い加工位置(図23のヒューズ・ブロッ
ク(b…b’)の)までの経路LN(図23の破線)
が求められる。
【0138】ところで、経路LM,LNを求めるに当た
っては、次々回のヒューズ・ブロックの加工位置(図2
3の)の座標を求める必要があるが、上記した第1近
傍ブロックと第2近傍ブロックのうち、次候補に設定さ
れなかった方のブロックを、次々回のヒューズ・ブロッ
クと推定して、その加工位置(図23の)の座標がこ
れに代えて用いられる。
【0139】続くステップS405では、上記求められ
た経路LMと経路LNが比較され、経路LMが経路LN
より短いとき(ステップS405の判別結果が“NO”の
とき)、ステップS407に進んで、次回にレーザ加工
を行うヒューズ・ブロック(次回加工ブロック)におけ
る加工方向を、今回の最終加工位置(図23の)に近
い加工位置(図23の)から遠い加工位置(図23の
)に向う方向に決定して、本ルーチンを終了する。
【0140】一方、ステップS405の判別結果が“YE
S”、即ち、経路LNが経路LMより短いときには、ス
テップS409に進んで、加工方向を、今回の最終加工
位置(図23の)から遠い加工位置(図23の)か
ら近い加工位置(図23の)に向う方向に決定して、
本ルーチンを終了する。このように、次候補のヒューズ
・ブロック(図23のヒューズ・ブロック(c…
c’))での加工方向を決定する際に、今回のレーザ加
工の最終加工位置(図23の)から次々回の加工を行
うヒューズ・ブロック(図23のヒューズ・ブロック
(c…c’))の最も近い加工位置(図23の)に至
るまでの経路LM,LNの距離を、実際に1の加工方向
(図23のからに向かう加工方向)と他の加工方向
(図23のからに向かう加工方向)を想定して算出
し、該算出した経路LM,LNを、互いに比較して加工
方向を決定する手法(第3のアルゴリズム、請求項1
1、請求項16、請求項26に対応)を用いることによ
って、図23の破線で示すように、当該ヒューズ・ブロ
ック間を結ぶ最適経路を得ることができる。
【0141】図5の説明に戻り、ステップS310で上
記のように加工方向が決定されると、次のステップS3
11では、上記したソート済ヒューズ・ブロックカウン
タのカウント値「n」が、すべてのヒューズ・ブロック
を表す総数「N」以上になったか否かの判別結果が行わ
れ、この判別結果が“NO”であるうちは、前記ステップ
S303に戻ってその処理を繰り返し、判別結果が“YE
S”に転じた時点で、当該加工対象チップ2内のヒュー
ズ・ブロック(a…a’),(b…b’),(c…
c’)…に対するチップ内ヒューズ・ソートが完了した
と判断して、本ルーチンを終了する。
【0142】又、上記ステップS306での演算に用い
られる係数「Kx」を設定するにあたり、上記優先方向
決定処理(図3)のステップS102での判別結果が
“YES”のとき、「Kx」=(nx/Nx),「Ky」=1
と設定してもよい。更に、上記係数「Ky」を設定する
にあたり、上記優先方向決定処理のステップS103で
の判別結果が“YES”のとき、「Ky」=(ny/Ny),
「Kx」=1と設定してもよい。
【0143】このように、次のヒューズ・ブロック(次
候補)を、今回(n番目のループ)の最終加工位置か
ら、次のヒューズ・ブロックの最終加工位置までの距離
「L1」,「L2」に基づいて決定することによってそ
のチップ内ヒューズ・ソートが図22、図23,図2
4,図25に示すような最適な経路に決定される。この
結果、従来のように次のヒューズ・ブロック(次候補)
を今回の最終加工位置から、次のヒューズ・ブロックの
加工開始位置までの距離に基づいて決定する場合(例え
ば、図34、図35に示す経路)に比べて、チップ内ヒ
ューズ・ソートの最適化を図ることができる。因みに、
この第1の実施形態で説明した発明によれば、従来の手
法によって図34に示すような加工経路となっていたも
のが、図22に示すようにその加工経路が最適化される
ようになる。又、従来、図35に示すような経路となっ
ていたものは、第1の実施形態の発明によれば図25に
示すようにその加工経路の最適化が図られるようにな
る。
【0144】特に、図25に示すチップ内ヒューズ・ソ
ートでは、第2のアルゴリズムを用いた手法によって、
X−Yステージ21のX方向又はY方向への移動(方向
転換)が従来(図35)に比べて少なくなるため、レー
ザ加工の効率が高められ、折り返しを少なくできる分、
最高のスループットが得られる。
【0145】尚、この第1の実施形態では、チップ内ヒ
ューズ・ソートにおいて、第1、第2、第3のアルゴリ
ズムを用いてレーザ加工の最適経路を求める例をあげて
説明したが、第1のアルゴリズムのみで最適経路を求め
てもよく、又、第1のアルゴリズムと第2のアルゴリズ
ムとの組み合わせ、第1のアルゴリズムと第3のアルゴ
リズムとの組み合わせでチップ内ヒューズ・ソート、更
にはウェーハ内チップ・ソートにおける最適経路を決定
してもよい。
【0146】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について、図26,図27を用いて説明する。この第2
の実施形態は、チップ内ヒューズ・ソートの手法のみ
が、上記した第1の実施形態と異なる。従って、レーザ
加工装置10の構成(図1)、更には、主制御装置50
で実行される、チップ内ヒューズ・ソート処理以外のプ
ログラム(図2〜図4、図6)は、上記した第1の実施
形態と全く同一であり、その説明は省略する。尚、この
第2の実施形態は、請求項1から請求項5、請求項8か
ら請求項13、請求項15から請求項21、請求項2
3、請求項25、請求項26に対応する。
【0147】図26は、第2の実施形態において、メイ
ン・ルーチン(図2)のステップS3で実行されるチッ
プ内ヒューズ・ソート処理を示すサブルーチンである。
上記した第1の実施形態と同様に、メイン・ルーチンの
ステップS1でX方向,Y方向の何れを優先させるかが
決定され、次いで、メイン・ルーチンのステップS2の
ウェーハ内チップ・ソート処理で半導体ウェーハ1内の
加工対象チップ2,2…のレーザ加工の順が決定される
と、メイン・ルーチンのステップS3にて、図27に示
すチップ内ヒューズ・ソート処理が開始される。
【0148】先ず、図27のステップS501で、前述
したステップS301と同様に、加工対象ヒューズa…
a’,b…b’,c…c’…のヒューズ・ブロック分け
が行なわれる(図27)。
【0149】次のステップS502では前述したステッ
プS302と同様に、当該加工対象チップ2内での第1
のヒューズ・ブロック(加工対象ブロック)が決定され
る。次のステップS503では前述したステップS30
3と同様に、ソート済ヒューズ・ブロックカウンタのカ
ウント値「n」が「n+1」に設定される。次のステッ
プS504では前述したステップS304と同様に、今
回(n番目のループ)のヒューズ・ブロックにおける最
終加工位置(例えば図27の)の座標が求められる。
【0150】続くステップS505では前述したステッ
プS305と同様に、上記求めた最終加工位置の座標に
基づいて、更に当該最終加工位置の近傍の領域(例え
ば、上記最終加工位置に一番近い第1ヒューズ・ブロッ
ク(例えば図27のヒューズ・ブロック(b…b’))
と2番目に近い第2ヒューズ・ブロック(例えばヒュー
ズ・ブロック(c…c’))が選択される。
【0151】次のステップS506では、今回(n番目
のループ)の最終加工位置から第1ヒューズ・ブロッ
ク(b…b’)の最も近い最初の加工位置までの距離
「L11」と、該今回の最終加工位置から第2ヒュー
ズ・ブロックの最も近い最初の加工位置までの距離
「L21」が算出され、更に、これらの値を、当該レー
ザ加工装置10の特性に応じて修正した値「L1
1’」,「L21’」が以下の手順で求められる。
【0152】先ず、今回の最終加工位置から第1ヒュ
ーズ・ブロックの最初の加工位置までの距離L11を
求め、このL11の値のX方向成分「L11x」、Y方
向成分「L11y」に対して重み係数「Kx」,「Ky」
を用いた補正が、以下の算出式に従って行われる。 L11’={(Kx*L11x)2+(Ky*L11y)2
1/2 一方で、前記最終加工位置から第2ヒューズ・ブロッ
クの最初の加工位置までの距離「L21」が求めら
れ、この「L21」の値のX方向成分「L21x」、Y
方向成分「L21y」に対して重み係数「Kx」,「K
y」を用いた補正が、以下の算出式に従って行われる。
【0153】 L21’={(Kx*L21x)2+(Ky*L21y)2
1/2 ここで、係数「Kx」,「Ky」は、上記した第1の実施
形態の係数「Kx」,「Ky」と同様に決定される。次の
ステップS507では、上記求められた2つの値「L1
1’」,「L21’」が比較され、値「L21’」が
「L11’」以上のとき(ステップS507の判別結果
が“YES”のとき)、ステップS508に進んで上記第
1ヒューズ・ブロックを、次のレーザ加工を施すべきヒ
ューズ・ブロック(次候補)に設定して、ステップS5
10に進む。
【0154】一方、上記求めた値「L21’」が値「L
11’」未満のとき(ステップS507の判別結果が
“NO”のとき)、ステップS509に進んで上記第2ヒ
ューズ・ブロックを、次候補に設定して、ステップS5
10に進む。このように、今回のヒューズ・ブロックに
おける最終加工位置の近傍の第1ヒューズ・ブロック
と第2ヒューズ・ブロックを求め、今回のヒューズ・ブ
ロックの最終加工位置から第1ヒューズ・ブロックの
最初の加工位置までの距離「L11」と、第2ヒュー
ズ・ブロックの最初の加工位置までの距離「L21」
とを比較して、ヒューズ・ブロック間の最適経路を求め
る手法(第4のアルゴリズム、請求項8,請求項13,
請求項23に対応)を用いることによって、簡易にその
最適経路を得ることができる。
【0155】この場合にも、上記距離「L11」,「L
21」に対して、X方向、Y方向の何れを優先させるか
に応じて設定される重み係数「Kx」,「Ky」を用いた
補正を行って「L1’」,「L2’」を得る手法(第2
のアルゴリズム、請求項10,請求項15,請求項25
に対応)が用いられ、これによって、当該レーザ加工装
置10の動作特性に応じた最適経路が得られる。
【0156】次のステップS510では、前述したステ
ップS310と全く同様に、上記設定された次候補のヒ
ューズ・ブロック内でのレーザ加工方向が決定される
(第3のアルゴリズム)。このステップS510で、次
候補のヒューズ・ブロック(図27のヒューズ・ブロッ
ク(b…b’))での加工方向を決定する際に、今回の
レーザ加工の最終加工位置(図27の)から次々回の
加工を行うヒューズ・ブロック(図27のヒューズ・ブ
ロック(c…c’))の加工位置(図27の)に至る
までの経路LM1,LN1の距離を、実際に1の加工方
向(図27のからに向かう加工方向)と他の加工方
向(図27のからに向かう加工方向)を想定して算
出し、該算出した経路LM,LNを、互いに比較して加
工方向を決定する手法(第3のアルゴリズム、請求項1
1、請求項16、請求項26に対応)を用いることによ
って、図27の破線で示すように、当該ヒューズ・ブロ
ック間を結ぶ最適経路を得ることができる。
【0157】ステップS510で上記のように加工方向
が決定されると、次のステップS511では前述したス
テップS311と同様に、ソート済ヒューズ・ブロック
カウンタのカウント値「n」が「N」以上になったか否
かの判別結果が行われ、この判別結果が“NO”であるう
ちは、前記ステップS503に戻ってその処理を繰り返
し、判別結果が“YES”に転じた時点で、当該加工対象
チップ2内のヒューズ・ブロック(a…a’),(b…
b’),(c…c’)…に対するチップ内ヒューズ・ソ
ートが完了したと判断して、本ルーチンを終了する。
【0158】又、次回の加工を行うヒューズ・ブロック
を決定するにあたり、今回の加工が行われたヒューズ・
ブロックの近傍にある3以上のヒューズ・ブロックを、
次候補を決定するに当って選択するようにしてもよい。
尚、この第2の実施形態では、チップ内ヒューズ・ソー
トにおいて、第2、第3、第4のアルゴリズムを用いて
レーザ加工の最適経路を求める例をあげて説明したが、
第4のアルゴリズムのみで最適経路を求めてもよく、
又、第2のアルゴリズムと第4のアルゴリズムとの組み
合わせ、第3のアルゴリズムと第4のアルゴリズムとの
組み合わせで最適経路を決定してもよい。
【0159】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について、図28〜図32を用いて説明する。この第3
の実施形態は、図28に示すように、多数のチップ2,
2…を有する半導体ウェーハ1において、1つのチップ
2をそのまま1つの加工対象チップとして扱ってウェー
ハ内チップ・ソート/チップ内ヒューズ・ソートを実行
する手順と、複数のチップ2,2,…を1つの加工対象
チップ2Bとみなしてウェーハ内チップ・ソート/チッ
プ内ヒューズ・ソートを実行する手順とを、操作者が選
択できるようにした点が、上記した第1,第2の実施形
態と異なる。尚、レーザ加工装置10の構成(図1)
は、上記した第1の実施形態と同一であり、従ってその
詳細な説明は省略する。又、この第3の実施形態は、請
求項1から請求項7、請求項9から請求項12、請求項
14から請求項22、請求項24から請求項26に対応
する。
【0160】以下、レーザ加工装置10の主制御装置5
0で実行されるレーザ加工処理について説明する。図2
9のメイン・ルーチンに示すように、レーザ加工処理が
開始されると、先ず、ステップS601でチップ内の加
工対象となり得る全ヒューズの分布状態、加工対象チッ
プ2内の加工対象ヒューズ(図32参照)a,…a’,
b,…b’…の分布状態、加工対象チップ2,2…の分
布状態を分析し、X方向・Y方向の一方を優先させた加
工の経路の演算等を行い、これらの分析結果、演算結果
等に基づいて、X方向,Y方向の何れを優先させてレー
ザ加工処理を行うかの決定がなされる(優先方向決定処
理)。
【0161】尚、この優先方向決定処理の具体的な手順
は、第1の実施形態で説明した優先方向決定処理(図
3)と同じであり、その詳細な説明は省略する。次のス
テップS602では、半導体ウェーハ1内の各加工対象
チップ2,2…(図28)に対して、どのような順序で
レーザ加工を行うか、即ち、レーザ加工を施すべき複数
の加工対象チップ2,2…を認識し、これら認識された
複数の加工対象チップ2,2…に対し、如何なる順序で
レーザ加工を行うかが決定される(詳細は後述するウェ
ーハ内チップ・ソート処理(図29))。
【0162】続くステップS603〜ステップS607
では、半導体ウェーハ1内のチップ2,2,…に対し
て、1つのチップをそのまま1つの加工対象チップと扱
って、後述のチップ内ヒューズ・ソートを行うか(1チ
ップ内ヒューズ・ソート)、複数のチップ2,2,…か
らなるチップ群(グループ、ブロック)にグループ化
し、これを1つの加工対象チップ2B(図31)として
扱って(2以上のチップを1つの領域とみなして)、チ
ップ内ヒューズ・ソートを行うか(マルチ・チップ内ヒ
ューズ・ソート)が決定される。
【0163】即ち、ステップS603では、操作者によ
る主制御装置50への入力操作等によって、1チップ毎
のヒューズ・ソートが指示されているか否かが判別され
る。このステップS603の判別結果が“YES”のとき
には、ステップS604に進んで1チップをそのまま1
つの加工対象チップ(1つのチップが1つの領域)とし
て扱って、ヒューズ・ソートを行うべきであることを記
憶する。
【0164】前記ステップS603の判別結果が“NO”
のとき、即ち、マルチ・チップ内ヒューズ・ソートを行
うことが指示されている場合には、更にステップS60
5に進み、マルチ・チップ内ヒューズ・ソートを行うに
当たって、ブロック単位のグループ分けを操作者等が指
示しているか否かが判別される。このステップS605
の判別結果が“YES”のときには、ステップS606に
進んで、予め定められた製品毎、又はロット毎の値(例
えばN×M)に基づいてチップ2,2,…を、縦N個、
横M個のチップからなるチップ群(ブロック)とし、こ
れを1つの加工対象チップ(1つのブロックが1つの領
域(マルチ・チップ))とみなして、ヒューズ・ソート
を行うべきであることを記憶する。ここで「M」,
「N」は、半導体ウェーハ1内でのチップ2,2,…の
配列、及び「M×N」でブロック化された領域内の加工
ヒューズの配置に着目して、即ち、どのようにブロック
分けすればチップ2,2,…間の最適経路を得、しか
も、そのブロック内の加工ヒューズに対して、最適なレ
ーザ加工の経路を得ることができるかを考慮して予め製
品毎、又はロット毎に決定された値である。
【0165】一方、前記ステップS605の判別結果が
“NO”のとき、即ち、ブロック分けが指示されていない
場合には、ステップS607に進み、マルチ・チップ内
ヒューズ・ソートを行うに当たって、半導体ウェーハ1
内の加工対象のヒューズの分布等に基づいたグループ分
け(1つのグループが1つの領域(マルチ・チップ))
を操作者等が指示していると判断して、後述のウェーハ
内チップ・ソート処理(図30)により優先方向に基づ
いてグループ分けされたグループを1つの加工対象チッ
プとみなして、ヒューズ・ソートを行うべきであること
を記憶する。尚、このステップS607の処理には、図
30のウェーハ内チップ・ソートにおいて、ブロック分
け後にグループ分けが適用されている場合も含まれる。
【0166】このように半導体ウェーハ1内の複数のチ
ップ2,2,…について、1チップをそのまま1つの加
工対象チップ2とみなしてチップ内ヒューズ・ソートを
行うか(1チップ内ヒューズ・ソート)、ブロック分け
若しくはグループ分けされた複数のチップ2,2,…を
1つの加工対象チップ(マルチ・チップ)とみなしてマ
ルチ・チップ内ヒューズ・ソートを行うかがが決定され
ると、ステップS608でこれらの判別結果に応じて、
実際に、「1チップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソ
ート」が行われる(図31)。
【0167】この場合、ステップS608の「1チップ
又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート」では、1チッ
プとみなされた1つの加工対象チップ(図32に示す例
では、3つのチップ2,2,2が1つの加工対象チップ
2Bとみなされる)のヒューズ・ブロック(a…
a’),(b…b’),(c…c’),…)に対して、
どのような順序で、当該ヒューズ・ブロック(a…
a’),(b…b’),(c…c’),…に対するレー
ザ加工を行うかが決定される(詳細は後述する1チップ
又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理(図3
1))。
【0168】続く、ステップS609では、上記ステッ
プS602で決定したウェーハ内チップ・ソートに従っ
て、今回レーザ加工をすべき加工対象チップ2又は加工
対象チップ2B(マルチ・チップ)を特定し、更に、そ
の中のヒューズa…a’,b…b’,c…c’…に対し
て、前記ステップS608で決定したチップ内ヒューズ
・ソートに従って実際にX−Yステージ21を移動さ
せ、個々のヒューズa…a’,b…b’,c…c’…に
レーザ加工装置10の対物レンズ34(レーザ光La1
の光軸)を対向させ、レーザ光La1の光軸を当該ヒュ
ーズに合わせてレーザ加工を行う(レーザ光照射処
理)。
【0169】次に、上記したメイン・ルーチン(図2
9)のステップS602で実行されるウェーハ内チップ
・ソート処理について、図30を用いて説明する。処理
がこのウェーハ内チップ・ソート処理に移ると、先ず、
ステップS701で半導体ウェーハ1内のチップ2,
2,…をブロック分けするか否かが判別される。このス
テップS701の判別は、前記したメイン・ルーチンの
ステップS605と同じ手法で行われる。
【0170】このステップS701の判別結果が“YE
S”のときには、ステップS702に進み、製品毎の値
(例えばK×L)に基づいてチップ2,2,…を、縦K
個、横L個のチップからなるブロック(1つの領域)と
認識し、これを1つの加工対象チップとして(マルチ・
チップ)、ステップS704以降の処理を行う。ここで
「K」,「L」は、半導体ウェーハ1内でのチップ2,
2,…の配列に着目して、即ち、どのようにブロック分
けすればチップ2,2,…間の最適経路を得ることがで
きるかを考慮して予め製品毎、又はロット毎に決定され
た値である。この「K」,「L」の値の決定は、前記し
た「M」,「N」と個別の目的で行われるため、同一の
値、互いに異なる値のどちらともなり得る。
【0171】一方、ステップS701の判別結果が“N
O”のときには、ステップS703に進み、1つのチッ
プ2,2,…をそのまま1つの加工対象チップとして扱
い、ステップS704以降の処理を行う。続く、ステッ
プS704では、X方向優先フラグ、Y方向優先フラグ
に基づいて、当該半導体ウェーハ1に対するレーザ加工
をX方向優先、Y方向優先の何れによって行うかが判別
される。前記したX方向,Y方向優先フラグは、メイン
・ルーチン(図29)のステップS601で行われる優
先方向決定処理(第1の実施形態の図3参照)で決定さ
れる。
【0172】仮に、X方向優先フラグがセットされてい
ると、このステップS704の判別結果が“YES”にな
って、ステップS705でX方向を優先させた加工対象
チップ2,2…(又は2B,2B…)のグループ分けが
行われる(X方向→Y方向→斜め)。反対に、Y方向優
先フラグがセットされていると、このステップS704
の判別結果が“NO”になって、ステップS706でY方
向を優先させた加工対象チップ2,2…(又は2B,2
B…)のグループ分けが行われる(Y方向→X方向→斜
め)。
【0173】このステップS705,ステップS706
のグループ分けは、ウェーハ内チップ・ソートにおける
グループ分けであり、この結果は、次のステップS70
7の処理に反映される。X方向、Y方向を各々優先させ
た場合の差異は、第1の実施形態の場合と同じ(図1
2)であり、その詳細な説明は省略する。
【0174】このようにX方向,Y方向の何れかを優先
させたグループ分けが行わると、ステップS707に進
み、このグループ化されたチップ群に対して、巡回セー
ルスマン問題のアルゴリズムを用いた、最適経路の決定
が行われる。このステップS707における最適経路の
決定の手法も、上記した第1の実施形態の場合と同じで
あり、その詳細な説明は省略する。
【0175】次に、上記したメイン・ルーチン(図2
9)のステップS608で実行される「1チップ又はマ
ルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理」について、図3
1を用いて説明する。尚、ここでは3つのチップ2,
2,2が、1つの加工対象チップ2B(1つの領域)と
みなされた例(図32)に従って説明する。処理が、こ
の「1チップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート処
理」に移ると、先ず、ステップS801で、前記したメ
イン・ルーチン(図29)のステップS603〜ステッ
プ607で記憶された指示内容に従って、半導体ウェー
ハ1内のチップ2,2,…の各々が1つの加工対象チッ
プとして扱われたり、あるいは、ブロック分け若しくは
グループ分けされた複数のチップが1つの加工対象チッ
プと扱われ(みなされて)、この1つの加工対象チップ
に対して、その中の加工対象ヒューズa…a’,b…
b’,c…c’…,l…l’のヒューズ・ブロック分け
が行なわれる(図32)。
【0176】次のステップS802では、図5に示した
ステップS302(第1の実施形態)と同様に、加工対
象チップ2B(ここでは3つのチップ2,2,2からな
る)内での第1のヒューズ・ブロック(加工対象ブロッ
ク;例えば(b…b’))が決定される。そして、続く
ステップS803〜ステップS811では、第1の実施
形態の「チップ内ヒューズ・ソート」のステップS30
3〜ステップS311と同様に処理が行われる。
【0177】即ち、ステップS803で、ソート済ヒュ
ーズ・ブロックカウンタのカウント値「n」が「n+
1」に設定され、ステップS804で今回(n番目のル
ープ)のヒューズ・ブロックにおける最終加工位置(例
えば、「b’」)の座標が求められる。そして、ステッ
プS805で上記求めた最終加工位置(b’)の座標に
基づいて、該最終加工位置(b’)に最も近い第1ヒュ
ーズ・ブロック(e…e’)と2番目に近い第2ヒュー
ズ・ブロック(d…d’)とを選択し、続く、ステップ
S806で今回の最終加工位置(b’)から第1ヒュー
ズ・ブロックの最も遠い最後の加工位置(e’)までの
距離L1’と、該今回の最終加工位置(b’)から第2
ヒューズ・ブロックの最も遠い最後の加工位置(d)ま
での距離L2’が算出される。
【0178】ここで、通常は、今回の最終加工位置から
第1及び第2ヒューズ・ブロックの最も遠い最後の加工
位置までの各々の距離を比較するが、製品毎のヒューズ
の並びによっては、今回の最終加工位置から第1及び第
2ヒューズ・ブロックの最も近い最初の加工位置までの
各々の距離を比較してもよい。図32に示すヒューズの
配置では、通常、X方向優先となるため距離の算出に重
み付けがなされて、(L1’<L2’)となる。
【0179】ステップS807では、これら2つの値
「L1’」,「L2’」が実際に比較され、この比較結
果に基づいて、即ち、値「L2’」が「L1’」以上の
ときステップS808で上記第1ヒューズ・ブロック
を、次のレーザ加工を施すべきヒューズ・ブロック(次
候補)に設定し、値「L2’」が値「L1’」未満のと
きステップS809で上記第2ヒューズ・ブロックを、
次候補に設定して、各々、ステップS810に進む。
【0180】次のステップS810では、上記第1の実
施形態のステップS310と同じ手法で、次候補のヒュ
ーズ・ブロック内でのレーザ加工方向が決定される。ス
テップS810で上記のように加工方向が決定されると
(図32の例では、図中、左から右)、次のステップS
811に進み、ソート済ヒューズ・ブロックカウンタの
カウント値「n」が「N」以上になったか否かの判別結
果が行われ、この判別結果が“YES”に転じた時点で、
加工対象チップ2B内のすべてのヒューズ・ブロック
(a…a’),(b…b’),(c…c’)…(l…
l’)に対するチップ内ヒューズ・ソートが完了したと
判断して、本ルーチンを終了する。
【0181】このように、複数のチップ2,2,…をブ
ロック分け又はグループ分けし、これを1つの領域(加
工対象チップ2B)とみなして、ウェーハ内チップ・ソ
ート処理(図30)及び/又はチップ内ヒューズ・ソー
ト処理(図31)を実行することで、図32に示すよう
に、もともとのチップ2,2,…を超えて、ヒューズの
加工を行うことができ、特に、従来のように、1チップ
2,2…毎のチップ内ヒューズ・ソート処理を実行した
場合(図36の一点鎖線)に比べて、移動距離(図32
の点線)は著しく短くなり、更に、レーザ加工の経路の
方向転換の回数も飛躍的に減少できる。この結果、同じ
数のヒューズに対してレーザ加工を行う場合、その処理
時間が大幅に短縮できる。又、レーザ加工の経路が単純
になる分、34の移動速度自体を速めることもできる。
【0182】特に、図1に示すレーザ加工装置10のよ
うに加工部34を固定するレーザ加工装置10では、X
−Yステージ21側を移動しなければならないため、そ
の経路の最適化は、レーザ加工装置10にてより顕著な
作用効果を奏する。尚、この第3の実施形態でも、チッ
プ内ヒューズ・ソートにおいても、前述した第4のアル
ゴリズムのみで最適経路を求めてもよく、又、第2のア
ルゴリズムと第4のアルゴリズムとの組み合わせ、第3
のアルゴリズムと第4のアルゴリズムとの組み合わせで
最適経路を決定してもよい。
【0183】又、第1〜第3の実施形態では、X方向、
Y方向の何れを優先させるかを、図3に示すプログラム
を実行することにより求めるようにしているが、当該メ
イン・ルーチン(図2,図29)に先だって、予め設計
データ等に基づいて求めておいてもよい。又、第1〜第
3の実施形態では、上記したレーザ加工処理のプログラ
ムを、主制御装置50を構成するマイクロコンピュータ
の内部メモリ(例えばROM)に記憶する例をあげて説
明したが、CD−ROM等の外部の記憶媒体等に記憶し
てもよい。
【0184】又、ASICや、ゲートアレイ、PCB等
を用いて、本発明をハード的に実現してもよい。又、上
記第1〜第3の実施形態では、X−Yステージ21が、
対物レンズ(加工部)34に対して相対的に移動される
ようになっているが、反対に、対物レンズ34をX−Y
ステージ21に対して相対的に移動させてもよいし、X
−Yステージ21と対物レンズ(加工部)34の両方を
同時に動作させてもよい。
【0185】
【発明の効果】以上説明した請求項1又は請求項2の発
明によれば、加工装置における加工部の移動経路を決定
するにあたり、複数の領域を結ぶ最適経路が、当該加工
装置の特性等に応じて決定され、加工の効率が高めら
れ、スループットが向上する。又、請求項3又は請求項
4の発明によれば、認識された複数の領域を、巡回セー
ルスマン問題における都市(地点)とみなすだけで、こ
れら複数の領域を結ぶ最適経路が容易で且つ短期間の演
算で得られるので、加工の効率が高められ、スループッ
トが向上する。
【0186】又、請求項5の発明によれば、複数の領域
がグループ化されて1つの領域とみなされるので、最適
経路の演算が簡略化され、演算に要する時間も短縮化さ
れ、加工の効率が高められ、スループットが向上する。
又、請求項6又は請求項7の発明によれば、加工装置の
特性に応じて、その加工部若しくはX−Yステージの移
動方向の変換の回数を少なく抑えて、加工の効率が高め
られ、スループットが向上する。
【0187】又、請求項8又は請求項9の発明によれ
ば、最適経路決定手段によって加工の経路が決定された
領域において、更に細分化された分割領域に対する加工
の経路の最適化が図られ、加工の効率が高められ、スル
ープットが向上する。又、請求項10の発明によれば、
分割領域に対する加工の経路を当該X−Yステージの特
性に応じて最適化でき、加工の効率が高められ、スルー
プットが向上する。
【0188】又、請求項11の発明によれば、分割領域
における加工方向の最適化を図って、加工の効率が高め
られ、スループットが向上する。又、請求項12の発明
によれば、レーザ加工装置におけるレーザ加工の経路の
最適化が図られ、レーザ加工の効率が高められ、スルー
プットが向上する。
【0189】又、請求項13又は請求項14の発明によ
れば、最適経路決定手段によって認識された分割領域に
対する加工の経路の最適化が図られ、加工の効率が高め
られ、スループットが向上する。又、請求項15の発明
によれば、認識された分割領域に対する加工の経路を当
該X−Yステージの特性に応じて最適化でき、加工の効
率が高められ、スループットが向上する。
【0190】又、請求項16の発明によれば、認識され
た分割領域における加工方向の最適化を図って、加工の
効率が高められ、スループットが向上する。又、請求項
17の発明によれば、半導体ウェーハに設けられた複数
のチップを結ぶ最適経路が求められ、レーザ加工の効率
が高められ、スループットが向上する。
【0191】又、請求項18又は請求項19の発明によ
れば、チップを、巡回セールスマン問題における都市
(地点)とみなすだけで、これら複数のチップを結ぶ最
適経路が容易で且つ短期間の演算で得られるので、半導
体ウェーハに対するレーザ加工の効率が高められ、スル
ープットが向上する。又、請求項20の発明によれば、
複数のチップが2以上のグループ分けされて、これらグ
ループ間を結ぶ最適経路が求められるので、最適経路の
演算が簡略化され、演算に要する時間も短縮され、レー
ザ加工の効率が高められ、スループットが向上する。
【0192】又、請求項21又は請求項22の発明によ
れば、加工点の分布状態に応じて、X方向、Y方向の何
れを優先させるかが決定されるので、当該レーザ加工装
置の特性に応じて、その加工部若しくはX−Yステージ
の移動方向の変換の回数を少なく抑え、効率のよいレー
ザ加工が可能になり、スループットが向上する。
【0193】又、請求項23から請求項26の発明によ
れば、チップ内の加工点(ヒューズ)に対して更に精細
なレーザ加工部又はX−Yステージの移動を行うにあた
り、ヒューズ・ブロック間最適経路決定手段によってヒ
ューズ・ブロック間の経路の最適化が図られるので、レ
ーザ加工の効率が高められ、スループットが向上する。
又、請求項27の発明によれば、レーザ加工装置におい
て、媒体に記憶された当該プログラムを当該コンピュー
タに実行させることで、被加工物の加工面の複数の領域
を結ぶ最適経路が求められ、効率のよいレーザ加工が可
能になり、スループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のレーザ加工装置10の全体構
成図である。
【図2】第1の実施形態のレーザ加工処理のプログラム
を示すフローチャートである。
【図3】優先方向決定処理のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図4】ウェーハ内チップ・ソート処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図5】チップ内ヒューズ・ソート処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】次候補ブロックの加工方向の決定処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図7】チップ内のヒューズ位置を表すXアドレス,Y
アドレスを説明する図である。
【図8】チップ内のヒューズの分布状態を説明する図で
ある。
【図9】チップ内のヒューズの分布状態を説明する図で
ある。
【図10】Y方向に特化したチップ内のヒューズの分布
状態を説明する図である。
【図11】X方向、Y方向を各々優先させたときの経路
の差異を示す図である。
【図12】半導体ウェーハ内のチップのグループ分けを
示す図である。
【図13】X方向を優先させて決定された経路を示す図
である。
【図14】X方向を優先させずに決定された経路を示す
図である。
【図15】L・K法による経路の決定の手順を示す図で
ある。
【図16】L・K法による経路の決定の手順を示す図で
ある。
【図17】L・K法による経路の決定の手順を示す図で
ある。
【図18】L・K法において2近傍交換によって経路を
決定する手順を示す図である。
【図19】L・K法において2近傍交換によって経路を
決定する手順を示す図である。
【図20】経路のねじれを強制的に除去する方法を示す
図である。
【図21】L・K法によって決定されたウェーハ内チッ
プ・ソートを示す図である。
【図22】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図23】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図24】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図25】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図26】第2の実施形態のチップ内ヒューズ・ソート
処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図28】第3の実施形態にてブロック分け若しくはグ
ループ分けが行われる半導体ウェーハ1を示す図であ
る。
【図29】第3の実施形態のレーザ加工処理のプログラ
ムを示すフローチャートである。
【図30】ウェーハ内チップ・ソート処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図31】1チップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソ
ート処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図32】ヒューズ・ブロックを結ぶ経路の決定に本発
明を適用した例を示す図である。
【図33】従来の方法で決定されたウェーハ内のチップ
間の経路を示す図である。
【図34】従来の方法で決定されたチップ内のヒューズ
・ブロック間の経路を示す図である。
【図35】従来の方法で決定されたチップ内のヒューズ
・ブロック間の経路を示す図である。
【図36】従来の方法で決定されたチップ内のヒューズ
・ブロック間の経路を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ 2 加工対象チップ 10 レーザ加工装置(加工装置) 21 X−Yステージ(ステージ) 50 主制御装置(X−Yステージ制御部、ステージ制
御部) a…a’,b…b’,c…c’,d…d’,e…e’,
f…f’ ヒューズ (a…a’),(b…b’),(c…c’),(d…
d’),(e…e’),(f…f’),(g…g’),
(h…h’),(i…i’),(j…j’),(k…
k’),(l…l’) ヒューズ・ブロック

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物が搭載されるステージと、 該ステージ上の被加工物の加工面に加工を施す加工部
    と、 前記加工部と前記ステージの少なくとも一方を移動させ
    てこれらの相対的な位置関係を制御するステージ制御部
    とを備え、 該ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面を複数の領域に分割して認識する領域認識手
    段と、 該領域認識手段によって認識された領域のすべてを結ぶ
    最適経路を、一括して演算して決定する最適経路決定手
    段と、 該最適経路に沿って、前記加工部が前記被加工物上を相
    対的に移動するように、該加工部と前記ステージとを相
    対的に移動させるステージ移動手段とを有することを特
    徴とする加工装置。
  2. 【請求項2】 被加工物が搭載されるステージと、 該ステージ上の被加工物の加工面上の加工点に加工を施
    す加工部と、 前記加工部と前記ステージの少なくとも一方を移動させ
    てこれらの相対的な位置関係を制御するステージ制御部
    とを備え、 該ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面を複数の領域に分割して認識する領域認識手
    段と、 該領域認識手段によって認識された各々の領域に加工点
    が含まれているかを認識する加工点認識手段と、 該加工点認識手段によって認識された少なくとも2以上
    の領域のすべてを結ぶ最適経路を決定する最適経路決定
    手段と、 該最適経路に沿って、前記加工部が前記被加工物上を相
    対的に移動するように、該加工部と前記ステージとを相
    対的に移動させるステージ移動手段とを有することを特
    徴とする加工装置。
  3. 【請求項3】 前記最適経路決定手段は、前記最適経路
    を巡回セールスマン問題のアルゴリズムを用いて決定す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加工
    装置。
  4. 【請求項4】 前記最適経路決定手段は、前記最適経路
    をリン・アンド・カーニンハン法を用いて決定すること
    を特徴とする請求項3に記載の加工装置。
  5. 【請求項5】 前記ステージ制御部は、更に、前記領域
    認識手段によって認識された複数の領域を1以上の領域
    からなるグループにグループ化してこのグループを1つ
    の領域とみなすグループ化手段を有し、 前記最適経路決定手段は、前記グループ化されて1つの
    領域とみなされた少なくとも2以上のグループのすべて
    を結ぶグループ間最適経路を求め、該グループ間最適経
    路に基づいて前記最適経路を決定することを特徴とする
    請求項1から請求項4の何れかに記載の加工装置。
  6. 【請求項6】 前記ステージはX−Yステージであり、 前記グループ化手段は、前記加工点のX方向とY方向の
    分布状態に応じてX方向への移動、Y方向への移動の何
    れを優先させるかを判定し、該判定の結果に基づいて前
    記グループ化を行うことを特徴とする請求項5に記載の
    加工装置。
  7. 【請求項7】 前記グループ化手段は、前記被加工物の
    製品の種類毎に予め決定されたパターンに基づいて前記
    領域のグループ化を行うことを特徴とする請求項5に記
    載の加工装置。
  8. 【請求項8】 前記最適経路決定手段は、前記領域を細
    分化し、該細分化した分割領域を認識し、当該領域内の
    今回加工を行った分割領域から同領域内の次回の加工を
    行う分割領域を決定するにあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域での最終の加工点と、前記2
    以上の分割領域内で前記最終の加工点に最も近い加工点
    との距離を各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う分割領域とすることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項5から請求項7の
    何れかに記載の加工装置。
  9. 【請求項9】 前記最適経路決定手段は、前記領域を細
    分化し、該細分化した分割領域を認識し、当該領域内の
    今回加工を行った分割領域から同領域内の次回の加工を
    行う分割領域を決定するにあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域での最終の加工点と、前記2
    以上の分割領域内で前記最終の加工点から最も遠い加工
    点若しくは最も近い加工点との距離を各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う分割領域とすることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項5から請求項7の
    何れかに記載の加工装置。
  10. 【請求項10】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記最適経路決定手段は、今回の加工において優先させ
    るX方向若しくはY方向又は予め優先させるべく決定さ
    れたX方向若しくはY方向に基づいて、X方向又はY方
    向の何れかに重み付けを行って、前記距離の算出を行う
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の加工装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記最適経路決定手段は、 今回の加工が行われた分割領域の最終の加工点から、前
    記次回の加工を行う分割領域を、任意の加工方向に従っ
    て経由して、次々回の加工を行う分割領域内の加工点に
    至る距離を算出し、該算出した距離が最短となるよう
    に、前記次回の加工を行う分割領域における加工方向を
    決定することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載
    の加工装置。
  12. 【請求項12】 前記加工部は、レーザビームを照射す
    るレーザ加工部であることを特徴とする請求項1から請
    求項11の何れかに記載の加工装置。
  13. 【請求項13】 被加工物が搭載されるステージと、 該ステージ上の被加工物の加工面上の加工点に加工を施
    す加工部と、 前記加工部と前記ステージの少なくとも一方を移動させ
    てこれらの相対的な位置関係を制御するステージ制御部
    とを備え、 該ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面を複数の分割領域に分割して認識する分割領
    域認識手段と、 該分割領域認識手段によって認識された分割領域を結ぶ
    最適経路を決定する最適経路決定手段と、 該最適経路に沿って、前記加工部が前記被加工物上を相
    対的に移動するように、該加工部と前記ステージとを相
    対的に移動させるステージ移動手段とを有し、 前記最適経路決定手段は、今回加工を行った分割領域か
    ら次回の加工を行う分割領域を決定するにあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域での最終の加工点と、前記2
    以上の分割領域内で前記最終の加工点に最も近い加工点
    との距離を各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う分割領域とすることを特
    徴とする加工装置。
  14. 【請求項14】 被加工物が搭載されるステージと、 該ステージ上の被加工物の加工面上の加工点に加工を施
    す加工部と、 前記加工部と前記ステージの少なくとも一方を移動させ
    てこれらの相対的な位置関係を制御するステージ制御部
    とを備え、 該ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面を複数の分割領域に分割して認識する分割領
    域認識手段と、 該分割領域認識手段によって認識された分割領域を結ぶ
    最適経路を決定する最適経路決定手段と、 該最適経路に沿って、前記加工部が前記被加工物上を相
    対的に移動するように、該加工部と前記ステージとを相
    対的に移動させるステージ移動手段とを有し、 前記最適経路決定手段は、今回加工を行った分割領域か
    ら次回の加工を行う分割領域を決定するにあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域での最終の加工点と、前記2
    以上の分割領域内で前記最終の加工点から最も遠い加工
    点若しくは最も近い加工点との距離を各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う領域とすることを特徴と
    する加工装置。
  15. 【請求項15】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記最適経路決定手段は、今回の加工において優先させ
    るX方向若しくはY方向又は予め優先させるべく決定さ
    れたX方向若しくはY方向に基づいて、X方向又はY方
    向の何れかに重み付けを行って、前記距離の算出を行う
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の加
    工装置。
  16. 【請求項16】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記最適経路決定手段は、 今回の加工が行われた分割領域の最終の加工点から、前
    記次回の加工を行う分割領域を、任意の加工方向に従っ
    て経由して、次々回の加工を行う分割領域内の加工点に
    至る距離を算出し、該算出した距離が最短となるよう
    に、前記次回の加工を行う分割領域における加工方向を
    決定することを特徴とする請求項13から請求項15の
    何れかに記載の加工装置。
  17. 【請求項17】 半導体ウェーハが搭載されるX−Yス
    テージと、 該X−Yステージ上の半導体ウェーハに加工を施すレー
    ザ加工部と、 前記レーザ加工部と前記X−Yステージの少なくとも一
    方を移動させてこれらの相対的な位置関係を制御するX
    −Yステージ制御部とを備え、 前記X−Yステージ制御部は少なくとも、 前記半導体ウェーハに形成された複数のチップから、加
    工を行うチップを識別するチップ識別手段と、 該チップ識別手段によって識別された、少なくとも2以
    上のチップのすべてを結ぶチップ間最適経路を決定する
    チップ間最適経路決定手段と、 該チップ内を、チップ内のヒューズの配置に基づいて、
    複数のヒューズ・ブロックに分割して認識するヒューズ
    ・ブロック化手段と、 該ヒューズ・ブロック化手段によって認識された少なく
    とも2以上のヒューズ・ブロックのすべてを結ぶヒュー
    ズ・ブロック間最適経路を決定するヒューズ・ブロック
    間最適経路決定手段と、 前記チップ間最適経路と前記ヒューズ・ブロック間最適
    経路とに沿って、前記レーザ加工部が前記半導体ウェー
    ハ面上を相対的に移動するように、該レーザ加工部と前
    記X−Yステージとを相対的に移動させるステージ移動
    手段とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  18. 【請求項18】 前記チップ間最適経路決定手段は、前
    記チップ間最適経路を巡回セールスマン問題のアルゴリ
    ズムを用いて決定することを特徴とする請求項17に記
    載のレーザ加工装置。
  19. 【請求項19】 前記チップ間最適経路決定手段は、前
    記チップ間最適経路をリン・アンド・カーニンハン法を
    用いて決定することを特徴とする請求項18に記載のレ
    ーザ加工装置。
  20. 【請求項20】 前記X−Yステージ制御部は、前記チ
    ップ識別手段によって認識された複数のチップを1以上
    のチップからなるグループにグループ化してこれを1つ
    のチップとみなすグループ化手段を有し、 前記チップ間最適経路決定手段は、前記グループ化され
    て1つのチップとみなされた少なくとも2以上のグルー
    プを結ぶ最適経路を求め、該求めた最適経路に基づいて
    前記チップ間最適経路を決定することを特徴とする請求
    項17から請求項19の何れかに記載のレーザ加工装
    置。
  21. 【請求項21】 前記グループ化手段は、加工をすべき
    チップ内のヒューズのX方向とY方向の分布状態に応じ
    てX方向、Y方向の何れを優先させるかを判定し、該判
    定の結果に基づいてグループ化を行うことを特徴とする
    請求項20に記載のレーザ加工装置。
  22. 【請求項22】 前記グループ化手段は、前記半導体ウ
    ェーハのロット毎に予め決定されたパターンに基づいて
    前記チップのグループ化を行うことを特徴とする請求項
    20に記載のレーザ加工装置。
  23. 【請求項23】 前記ヒューズ・ブロック間最適経路決
    定手段は、今回加工を行ったヒューズ・ブロックから次
    回の加工を行うヒューズ・ブロックを決定するにあた
    り、 今回加工を行ったヒューズ・ブロックの近傍の2以上の
    ヒューズブロックを選択し、 今回加工を行ったヒューズ・ブロック内の最終加工ヒュ
    ーズと、前記2以上のヒューズ・ブロック内で前記最終
    加工ヒューズに最も近いヒューズとの距離を各々算出
    し、 該算出した距離のうち最も短い距離となるヒューズを含
    むヒューズ・ブロックを、次回の加工を行うヒューズ・
    ブロックとすることを特徴とする請求項17から請求項
    22の何れかに記載のレーザ加工装置。
  24. 【請求項24】 前記ヒューズ・ブロック間最適経路決
    定手段は、今回加工を行ったヒューズ・ブロックから次
    回の加工を行うヒューズ・ブロックを決定するにあた
    り、 今回加工を行ったヒューズ・ブロックの近傍の2以上の
    ヒューズブロックを選択し、 今回加工を行ったヒューズ・ブロック内の最終加工ヒュ
    ーズと、前記2以上のヒューズ・ブロック内で前記最終
    加工ヒューズから最も遠いヒューズ若しくは最も近いヒ
    ューズとの距離を各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となるヒューズを含
    むヒューズ・ブロックを、次回の加工を行うヒューズ・
    ブロックとすることを特徴とする請求項17から請求項
    22の何れかに記載のレーザ加工装置。
  25. 【請求項25】 前記ヒューズ・ブロック間最適経路決
    定手段は、今回の加工において優先させるX方向若しく
    はY方向若しくは予め優先させるべく決定されたX方向
    若しくはY方向に基づいて、X方向又はY方向の何れか
    に重み付けを行って、前記距離を算出することを特徴と
    する請求項21又は請求項22に記載のレーザ加工装
    置。
  26. 【請求項26】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記ヒューズ・ブロック間最適経路決定手段は、 今回の加工が行われたヒューズ・ブロックの最終加工ヒ
    ューズから、次回の加工を行うヒューズ・ブロック内を
    任意の加工方向に沿って経由して、次々回の加工を行う
    ヒューズ・ブロック内のヒューズに至る距離を算出し、
    該算出した距離が最短となるように、前記次回の加工を
    行うヒューズ・ブロック内での加工方向を決定すること
    を特徴とする請求項23から請求項15の何れかに記載
    の加工装置。
  27. 【請求項27】 ステージ上の被加工物の加工面上の加
    工点に加工を施す加工部と当該ステージとの相対的な位
    置関係を、コンピュータによって制御するためのプログ
    ラムを記憶した媒体であって、 該プログラムは、前記コンピュータに、 前記加工面を複数の領域に分割して該領域を認識させ、 該認識させた少なくとも2以上の領域のすべてを結ぶ最
    適経路を、一括して決定させると共に、 前記コンピュータをして、前記加工部が前記被加工物上
    を前記最適経路に沿って相対的に移動するように、前記
    ステージと前記加工部の少なくとも一方を制御せしめる
    ことを特徴とする加工装置の制御プログラムを記憶した
    媒体。
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