JPH11149317A - 加工装置 - Google Patents

加工装置

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JPH11149317A
JPH11149317A JP9313753A JP31375397A JPH11149317A JP H11149317 A JPH11149317 A JP H11149317A JP 9313753 A JP9313753 A JP 9313753A JP 31375397 A JP31375397 A JP 31375397A JP H11149317 A JPH11149317 A JP H11149317A
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point
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JP9313753A
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English (en)
Inventor
Shinichi Okita
晋一 沖田
Joji Iwamoto
譲治 岩本
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2ヘッド・レーザ加工装置において、そのX
−Yステージの動作特性等に応じて最適なレーザ加工処
理時の経路を決定する。 【解決手段】 2ヘッド・レーザ加工装置10は、半導
体ウェーハ1が搭載されるX−Yステージ21、半導体
ウェーハ1に対向して加工を施す第1,第2のヘッド3
0A,30B、X−Yステージ21の移動量を制御する
主制御装置50を備える。半導体ウェーハ1の各加工対
象チップ2…内の加工対象のヒューズa…を溶断するに
当り、主制御装置50は、ヒューズa…の分布状態に応
じて第1,第2のヘッド30A,30Bの相対的な位置
関係を決定する。又、主制御装置50は、ヘッド30
A,30Bの位置関係を維持しつつ、全加工対象チップ
2…を結ぶチップ間最適経路、及び、チップ2内のヒュ
ーズ・ブロックの全てを結ぶ最適経路を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの加工部を有す
る加工装置に関し、特に、半導体ウェーハに設けられた
冗長回路のヒューズの切断に用いられる2ヘッド・レー
ザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造分野において、プロー
ブテストによって不良と判断された不良チップを救済す
るために冗長回路を予めチップ上に設けたものが公知で
ある。斯かる冗長回路を具えたチップにおいては、冗長
回路のヒューズが溶断されて、不良チップの救済が行わ
れる。
【0003】この場合のヒューズの溶断は、レーザ加工
装置によって行われる。レーザ加工装置によるヒューズ
の溶断を行うに当っては、1枚の半導体ウェーハ内の複
数の加工対象チップにどのような順序でレーザ加工を行
うか(ウェーハ内チップ・ソート)、更には、レーザ加
工を施すべく選択された加工対象チップ内の多数の加工
対象ヒューズに対してどのような順序でレーザ加工を行
うか(チップ内ヒューズ・ソート)を決定していた。因
みに、多数の加工対象ヒューズにレーザ加工を行う場合
には、レーザ加工装置の動作特性に基づき設定された間
隔(以下「フライ間隔」という。)に従って、複数の加
工対象ヒューズからなるヒューズ・ブロックを設定し、
このヒューズ・ブロックを1つの単位としてレーザ加工
の順序を決定していた。
【0004】この同一の加工対象チップ内におけるヒュ
ーズ・ブロック(ヒューズ群)のレーザ加工の順序は、
他の未処理のヒューズ・ブロックを認識し、今回のレー
ザ加工の最終加工位置から最も近い距離にある未処理の
ヒューズ・ブロックを求め、斯く求めたヒューズ・ブロ
ックに対して次のレーザ加工を行い、以下、同様に、今
回の最終加工位置から最も近いヒューズ・ブロックを選
択して次回のレーザ加工を行っていた。
【0005】特に、加工用のレーザ光を照射するレーザ
照射部(加工部)が2つある2ヘッド・レーザ加工装置
では、通常、2つの加工ヘッドの位置に基づいて、その
レーザ加工の最適経路を、上記した手順に従って決定し
ていた。具体的には、図18に示すように加工対象チッ
プ2内に多数のヒューズ・ブロック(a…b),(c…
d),(e…f),…がある場合、これらにレーザ加工
を行うには、前回までに既に完了したレーザ加工処理に
おける最終加工位置(図中、A点,B点)を認識し、こ
の位置を開始位置とし、このA点,B点に関して一番近
い距離にあるヒューズ・ブロック(例えば、図18の
(a…b))を検知し、この検知したヒューズ・ブロッ
ク(a…b)に対してレーザ加工を行うようにしてい
た。そして、次回の加工を行うヒューズ・ブロックを、
常に、この最も近い位置にあるヒューズ・ブロックに決
定し、このヒューズ・ブロックに対して順次レーザ加工
処理を施していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、単に、2つの加工部(A点,B点)の何れかに
近い位置にあるヒューズ・ブロックに対して、順次、レ
ーザ加工処理を施したのでは、図18に示す複雑な経路
(図18中、破線及び2点鎖線で示す)で、そのレーザ
加工が行われることになって、必ずしも効率のよい加工
が行えず、処理に長時間を要し、スループットの向上が
達成できなかった。
【0007】又、全体の経路の短縮化がある程度図られ
ても、これが最適経路とならない場合がある。即ち、X
−Yステージを用いたレーザ加工装置では、移動方向が
変化、反転すると、X−Yステージの移動速度の変化が
大きくなって、減速、加速等の動作が増えるからであ
る。尚、この2ヘッド・レーザ加工装置のように2つの
加工部を有する高性能の装置を効率よく作動させること
は、スループットを飛躍的に向上させる有効な手段であ
り、如何に最適経路を得るかは、近年、特に重要な課題
となっている。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、2以上の加工部を有する加工装置において、2以
上の加工部を、被加工物や、装置の特性等に応じた最適
な経路に従って移動させることで、作業効率を高めるこ
とができる加工装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、被加工物が搭載されるス
テージと、該ステージ上の被加工物の加工面上の加工点
に加工を施す2以上の加工部と、前記2以上の加工部と
前記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの相
対的な位置関係を制御するステージ制御部とを備えた加
工装置であって、前記ステージ制御部が少なくとも、前
記加工面上の加工点の配列パターン及び/又は加工部の
移動方向に基づいて前記2以上の加工部の相対的な位置
を決定する加工部調整手段と、前記加工面を前記加工点
の配列パターンに基づいて複数の分割領域に分割して認
識する分割領域認識手段と、該分割領域認識手段によっ
て認識された分割領域を結ぶ最適経路を決定する最適経
路決定手段と、該最適経路に沿って前記2以上の加工部
が前記被加工物上を相対的に移動するように前記相対的
な位置の前記2以上の加工部と前記ステージとを相対的
に移動させるステージ移動手段とを有するものである。
【0010】又、請求項2に記載の発明は、前記最適経
路決定手段が、今回加工を行った分割領域から次回の加
工を行う分割領域を決定するにあたり、今回加工を行っ
た分割領域の近傍の2以上の分割領域を選択し、今回加
工を行った分割領域における、2以上の加工部のうち特
定の加工部による最終の加工点と前記2以上の分割領域
における前記最終の加工点から最も遠い前記特定の加工
部による加工点との距離及び/又は最も近い前記特定の
加工部による加工点との距離を、前記2以上の分割領域
に関して、各々算出し、今回加工を行った分割領域にお
ける、2以上の加工部のうち他の加工部による最終の加
工点と前記2以上の分割領域における前記最終の加工点
から最も遠い前記他の加工部による加工点との距離及び
/又は最も近い前記他の加工部による加工点との距離
を、前記2以上の分割領域に関して、各々算出し、該算
出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む分割
領域を、次回の加工を行う分割領域とするものである。
【0011】又、請求項3に記載の発明は、前記ステー
ジがX−Yステージであり、前記最適経路決定手段が、
今回の加工において優先させるX方向若しくはY方向又
は予め優先させるべく決定されたX方向若しくはY方向
に基づいて、X方向又はY方向の何れかに重み付けを行
って、前記距離の算出を行うものである。又、請求項4
に記載の発明は、前記ステージがX−Yステージであ
り、前記最適経路決定手段が、今回の加工が行われた分
割領域の前記特定の加工部による最終の加工点から、前
記次回の加工を行う分割領域を任意の加工方向に従って
経由して、次々回の加工を行う分割領域内の前記特定の
加工部による加工点に至る距離を算出し、今回の加工が
行われた分割領域の前記他の加工部による最終の加工点
から、前記次回の加工を行う分割領域を任意の加工方向
に従って経由して、次々回の加工を行う分割領域内の前
記他の加工部による加工点に至る距離を算出し、該算出
した距離が最短となるように、前記次回の加工を行う分
割領域における加工方向を決定するものである。
【0012】又、請求項5に記載の発明は、被加工物が
搭載されるステージと、該被加工物の加工面上の加工点
に加工を施す2以上の加工部と、前記2以上の加工部と
前記ステージの少なくとも一方を移動させてこれらの相
対的な位置関係を制御するステージ制御部とを備え、前
記ステージ制御部が少なくとも、前記加工面上の加工点
の配列パターン及び/又は加工部の移動方向に基づいて
前記2以上の加工部の相対的な位置を決定する加工部調
整手段と、前記加工面を複数の領域として認識する領域
認識手段と、該領域認識手段によって認識された領域の
すべてを結ぶ最適経路を決定する領域間最適経路決定手
段と、該領域を、加工点の配列パターンに基づいて分割
して複数の分割領域として認識する分割領域認識手段
と、該分割領域認識手段によって認識された少なくとも
2以上の分割領域のすべてを結ぶ最適経路を決定する分
割領域間最適経路決定手段と、前記領域間最適経路と前
記分割領域間最適経路とに沿って、前記2以上の加工部
が前記相対的な位置関係を維持したまま前記被加工物の
加工面上を相対的に移動するように、該2以上の加工部
と前記ステージとを相対的に移動させるステージ移動手
段とを有するものである。
【0013】又、請求項6の発明は、前記分割領域間最
適経路決定手段が、今回加工を行った分割領域から次回
の加工を行う分割領域を決定するにあたり、今回加工を
行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を選択し、今
回加工を行った分割領域における、2以上の加工部のう
ち特定の加工部による最終の加工点と前記2以上の分割
領域における前記最終の加工点から最も遠い前記特定の
加工部の加工点との距離及び/又は最も近い前記特定の
加工部による加工点との距離を前記2以上の分割領域に
関して各々算出し、今回加工を行った分割領域におけ
る、2以上の加工部のうち他の加工部による最終の加工
点と前記2以上の分割領域における前記最終の加工点か
ら最も遠い前記他の加工部による加工点との距離及び/
又は最も近い前記他の加工部による加工点との距離を前
記2以上の分割領域に関して各々算出し、該算出した距
離のうち最も短い距離となる加工点を含む分割領域を、
次回の加工を行う領域とするものである。
【0014】又、請求項7の発明は、前記領域間最適経
路決定手段が、前記領域間最適経路を巡回セールスマン
問題のアルゴリズムを用いて決定するものである。又、
請求項8の発明は、前記領域間最適経路決定手段が、前
記領域間最適経路をリン・アンド・カーニンハン法を用
いて決定するものである。又、請求項9の発明は、前記
ステージ制御部が、前記認識された複数の領域を1以上
の領域からなるグループに分けてこれを1つの領域とみ
なすグループ化手段を有し、前記領域間最適経路決定手
段が、前記1つの領域とみなされた少なくとも2以上の
グループを結ぶ最適経路を求め、該求めた最適経路に基
づいて前記領域間最適経路を決定するものである。
【0015】又、請求項10の発明は、前記ステージが
X−Yステージであり、前記分割領域間最適経路決定手
段が、今回の加工において優先させるX方向若しくはY
方向又は予め優先させるべく決定されたX方向若しくは
Y方向に基づいて、X方向又はY方向の何れかに重み付
けを行って、前記距離の算出を行うものである。又、請
求項11の発明は、前記ステージがX−Yステージであ
り、前記分割領域間最適経路決定手段が、今回の加工が
行われた分割領域の前記特定の加工部による最終の加工
点から、前記次回の加工を行う分割領域を任意の加工方
向に従って経由して、次々回の加工を行う分割領域内の
前記特定の加工部による加工点に至る距離を算出し、今
回の加工が行われた分割領域の前記他の加工部による最
終の加工点から、前記次回の加工を行う分割領域を任意
の加工方向に従って経由して、次々回の加工を行う分割
領域内の前記他の加工部による加工点に至る距離を算出
し、該算出した距離が最短となるように、前記次回の加
工を行う分割領域における加工方向を決定するものであ
る。
【0016】又、請求項12の発明は、前記加工部がレ
ーザビームを照射するレーザ加工部、前記ステージが被
加工物として半導体ウェーハが搭載されるX−Yステー
ジ、前記認識された領域が半導体ウェーハのチップ、前
記加工点が前記チップに配置されているヒューズ、前記
分割領域がヒューズ・ブロックとしたものである。
【0017】(作用)上記した請求項1の発明によれ
ば、2以上の加工部を有する加工装置において、加工処
理において、その加工点の分布に応じた、2以上の加工
部の最適経路が得られる当該2以上の加工部の位置関係
を決定することができる。
【0018】又、請求項2の発明によれば、2以上の加
工部を有する加工装置において、最適経路決定手段によ
って分割領域間を結ぶ経路が、次の分割領域の最初の加
工位置、若しくは、最終の加工位置を加味して求めら
れ、加工部とステージとの相対的な移動経路の最適化が
図られる。又、請求項3の発明によれば、2以上の加工
部を有する加工装置における最適経路の決定に当たり、
加工点の分布状態に応じてX方向、Y方向の何れを優先
させるかが決定されるので、実際の加工点のX方向,Y
方向の特化の状態に応じて、その加工部とX−Yステー
ジとが相対的に移動する回数を減らして、効率のよい加
工をすることができる。
【0019】又、請求項4の発明によれば、次々回に加
工を行う分割領域に至るまでに処理が行われる次回の分
割領域における加工方向を、最適な方向に決定して、加
工時の分割領域間を結ぶ経路の最適化が図られる。又、
請求項5の発明によれば、2以上の加工部を有する加工
装置において認識された複数の領域を結ぶ最適経路が求
められ、この最適経路に沿った加工部とステージとの相
対移動を行うことによって、2以上の加工部による加工
点を結ぶ経路も、当該加工装置の特性に応じてその最適
化が図られる。更に、分割領域間最適経路決定手段によ
って分割領域間を結ぶ経路の最適化も図られる。
【0020】又、請求項6の発明によれば、2以上の加
工部を有する加工装置において、分割領域間最適経路決
定手段によって分割領域間を結ぶ経路が、次の分割領域
の最初の加工位置、若しくは、最終の加工位置を加味し
て求められ、加工部とステージとの相対的な移動経路の
最適化が図られる。又、請求項7の発明によれば、2以
上の加工部を有する加工装置において、認識された複数
の領域を、巡回セールスマン問題における都市(地点)
とみなすだけで、これら複数の領域を結ぶ最適経路が得
られる。
【0021】又、請求項8の発明によれば、2以上の加
工部を有する加工装置において、認識された複数の領域
を結ぶ経路を、巡回セールスマン問題の解法の1つであ
るリン・アンド・カーニンハン法を用いて決定できるの
で、その演算が容易に、且つ、比較的短期間で行えるよ
うになる。又、請求項9の発明によれば、2以上の加工
部を有する加工装置において認識された領域が、1以上
の領域からなるグループに分けられ、これらグループ間
を結ぶ最適経路を求めることで、最適経路の演算が簡略
化される。又、このときグループ化された領域が1つの
領域とみなされ、この領域内の加工点の分布状態を勘案
した最適経路を求めることができる。このとき演算に要
する時間も短縮される。
【0022】又、請求項10の発明によれば、分割領域
間を結ぶ最適経路を決定する際の距離の算出が、加工点
の分布状態に応じて、X方向、Y方向の何れを優先させ
て決定されるので、加工装置の特性に応じた、加工部と
X−Yステージとの相対的な移動方向の変換の回数が少
なく抑えられ、効率のよい加工が可能になる。又、請求
項11の発明によれば、次々回に加工を行う分割領域に
至るまでに処理が行われる次回の分割領域における加工
方向を、最適な方向に決定して、加工時の分割領域間を
結ぶ経路の最適化が図られる。
【0023】又、請求項12の発明によれば、2つのレ
ーザ加工部を有する加工装置において、半導体ウェーハ
に設けられた複数のチップを結ぶ最適経路が求められ、
この最適経路に沿ってレーザ加工部とX−Yステージと
の相対移動を行うことによって、半導体ウェーハ上のヒ
ューズを結ぶレーザ加工の経路を、装置の特性に応じた
最適なものとすることができる。又、半導体ウェーハに
設けられた複数のチップを1以上チップからなるグルー
プにグループ分けし、これらグループ間を結ぶ最適経路
を求めることで、最適経路の演算が簡略化される。又、
このときグループ化された複数のチップが1つの領域と
みなされ、この領域内のすべてのヒューズの分布状態を
勘案した最適経路を求めることができる。このとき演算
に要する時間も短縮される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、添付図面を参照して説明する。尚、この実施形態
は、請求項1から請求項12に対応する。先ず、図1を
用いて、2ヘッド・レーザ加工装置10の全体構成につ
いて説明する。
【0025】2ヘッド・レーザ加工装置10は、X−Y
ステージ21とZステージ22からなるステージ部20
と、前記Zステージ22上に搭載された被加工物(半導
体ウェーハ)1に対して加工用のレーザ光を照射する照
射光学系30と、被加工物(半導体ウェーハ)1の表面
形状の観察を行うための観察光学系40と、前記X−Y
ステージ21の移動位置を検出し且つその移動量を制御
すると共に前記照射光学系30によるレーザ光の出射タ
イミング等を制御する主制御装置(ステージ制御部、X
−Yステージ制御部)50とからなる。
【0026】このうちステージ部20には、前記X−Y
ステージ21の移動量(X方向−Y方向の移動量)を調
整するアクチュエータ23、Zステージ22上に設置さ
れた反射鏡(図示省略)に測定用のレーザ光を照射して
X−Yステージ21のX方向・Y方向の移動量を計測す
るレーザ干渉計26が具えられている。又、照射光学系
30は、2つのレーザ光源31A,31Bと、該レーザ
光源31A,31Bから各々射出されたレーザ光La
1’,La1”の光量を調整するための光量調整部32
A,32Bと、前記光量調整部32A,32Bで各々光
量が調整されたレーザ光La1’,La1”を、各々、
前記被加工物(半導体ウェーハ)1側に反射させる第
1,第2のビーム・スプリッタ33A,33Bと、レー
ザ光La1’,La1”を各々被加工物(半導体ウェー
ハ)1上に集束させる第1の対物レンズ34A、第2の
対物レンズ34Bと、位置調整部35とからなる。尚、
この実施形態では、第1の対物レンズ34Aと第1のビ
ーム・スプリッタ33Aとによって第1のヘッド(第1
加工部)30Aが構成され、第2の対物レンズ34Bと
第2のビーム・スプリッタ33Bとによって第2のヘッ
ド(第2加工部)30Bが構成されている。又、第1,
第2のヘッド30A,30Bの位置関係は、主制御装置
50が位置調整部35を作動させることによって調整で
きるようになっている。レーザ加工の実行時、この位置
調整部35によって調整された第1,第2のヘッド30
A,30Bの相対的な位置関係は保持される。
【0027】又、観察光学系40は、被加工物(半導体
ウェーハ)1の表面形状を観察するためのものである。
この観察光学系40は、照明光源41、ハーフミラー4
2、CCDカメラ43、テレビ・モニタ44からなる。
そして、前記照明光源41からは観察用照明光La2が
照射され、この照明光La2はハーフミラー42にて第
1の対物レンズ34A側に向けられ、この第1の対物レ
ンズ34Aを介して被加工物(半導体ウェーハ)1に照
射される。このとき観察用照明光La2は、第1の対物
レンズ34Aの働きによってその光軸が、例えば上記レ
ーザ光La1’の光軸と一致するように調整される。
又、上記CCDカメラ43は、被加工物(半導体ウェー
ハ)1の表面で反射された観測用照明光La2を受光で
きるように、当該被加工物(半導体ウェーハ)1の表面
と互いに共役な位置に配置される。
【0028】このように被加工物(半導体ウェーハ)1
に照射された観測用照明光La2は、第1の対物レンズ
34Aを介して、被加工物(半導体ウェーハ)1表面に
照射され、半導体ウェーハ1で反射された光(反射光)
が、前記CCDカメラ43で検知され、斯く検知した反
射光に基づいて被加工物(半導体ウェーハ)1の表面形
状が、CCDカメラ43に接続されたテレビ・モニタ4
4によって観察できるようになっている。このとき第
1,第2のヘッド30A,30Bからのレーザ光La
1’,La1”は、互いに異なる2つの加工点に照射さ
れるが、これら2つの加工点は、互いの間隔がCCDカ
メラ43で検知され得る領域に比べて充分に狭いため、
これらレーザ光La1’,La1”が照射されている領
域を認識することができる。
【0029】又、前記主制御装置50は、マイクロコン
ピュータにて構成され、前記X−Yステージ21に接続
されたアクチュエータ23に制御信号を出力して該X−
Yステージ21のX方向,Y方向の各々の移動量を制御
すると共に、レーザ光源31A,31B、光量調整部3
2A,32Bに制御信号を出力して、レーザ光La1
(La1’,La1”)の光量及び出射タイミング等を
制御する。又、Zステージ22による被加工物(半導体
ウェーハ)1のZ方向の移動量や、第1,第2のヘッド
30A,30Bの位置関係も該主制御装置50が演算
し、制御するようになっている。
【0030】具体的には、主制御装置50は、前記レー
ザ干渉計26からの信号に基づいて、X−Yステージ2
1の実際の移動量をモニタし、その内部メモリ(図示省
略)に記憶された加工位置データ、加工処理順データ、
更には、レーザ加工処理を行うためのプログラム(図2
〜図8)等に基づいて内部のCPUが、アクチュエータ
23の動作量等を演算して、これら演算結果に応じた制
御信号をアクチュエータ23に出力して、当該X−Yス
テージ21を移動させる。
【0031】一方で、主制御装置50は、前記第1,第
2のヘッド30A,30Bの相対的な位置関係を決定
し、この決定した位置関係に基づいて、位置調整部35
によって、実際の位置関係が達成される。従って、これ
ら第1,第2のヘッド30A,30Bから照射される2
つのレーザ光(La1’,La1”)もその光軸の相対
的な位置が固定される。そして、2つのレーザ光(La
1’,La1”)はその光軸の相対的な位置関係が固定
されたまま、被加工物(半導体ウェーハ)1に対して、
相対的に移動される。この第1,第2のヘッド30A,
30Bからの2つのレーザ光(La1’,La1”)
は、被加工物(半導体ウェーハ)1上の所望の位置(レ
ーザ加工を施すべきヒューズ位置)に所望の光量で、且
つ所望のタイミングで出射され、所望の加工点(ヒュー
ズ)に対して、非同期で、レーザ加工が行われる。
【0032】尚、この実施形態では、主制御装置50が
ステージ制御部として機能し、更に、以下に説明するレ
ーザ加工処理のプログラム(プログラムは主制御装置5
0の内部メモリ(図示省略)に記憶されている。)を実
行することによって、加工部調整手段、分割領域認識手
段、最適経路決定手段、ステージ移動手段、領域認識手
段、領域間最適経路決定手段、分割領域間最適経路決定
手段、グループ化手段として機能する。
【0033】次に、上記構成の2ヘッド・レーザ加工装
置10によるレーザ加工処理の手順について、図2〜図
8に示すフローチャートに従って説明する。図2は、レ
ーザ加工処理のメイン・ルーチンを示すフローチャート
である。レーザ加工処理は、2ヘッド加工部の配置決定
処理のプログラム(図3,図4)、ウェーハ内チップ・
ソート処理のプログラム(図5)、1チップ内又はマル
チチップ内ヒューズ・ソート処理のプログラム(図
6)、及びレーザ光照射処理のプログラム(図示省略)
の4つのサブ・ルーチンからなる。
【0034】このレーザ加工処理が開始されると、図2
に示すように、先ず、ステップS1において、チップ内
の加工対象となり得る全ヒューズの分布状態を、例えば
ヒューズテーブルデータ等に基づいて分析し、これらの
分析結果、更には、主制御装置50での演算結果等に基
づいて、2ヘッド・レーザ加工装置10の第1,第2の
ヘッド30A,30B(加工部)の位置関係(配置)が
決定される(2ヘッド加工部の配置決定処理)。
【0035】次のステップS2では、例えば、図11〜
図13に示すような半導体ウェーハ1内の各加工対象チ
ップ2,2…に対して、どのような順序でレーザ加工を
行うか、即ち、レーザ加工を施すべき複数の加工対象チ
ップ2,2…を1つ宛1つの加工対象領域(領域)と認
識するか、又は、1又は2以上のチップからなるグルー
プ(マルチ・チップ)を1つの加工対象領域と認識し
て、これら加工対象領域に対し、如何なる順序でレーザ
加工を行うかが決定される(ウェーハ内チップ・ソート
処理)。
【0036】次のステップS3では、更に複数の加工対
象領域に、各々、含まれる多数のヒューズに対して如何
なる順序でレーザ加工を行うべきかが決定される(1チ
ップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理)。続
く、ステップS4では、上記ステップS2で決定したウ
ェーハ内チップ・ソートに従って、今回レーザ加工をす
べき加工対象領域を特定し、更にこの加工対象領域内の
複数のヒューズに対して、前記ステップS3で決定した
1チップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソートで決定
された経路に従って実際に、X−Yステージ21を移動
させて、レーザ加工を施すべき個々のヒューズ(加工対
象ヒューズ)に2ヘッド・レーザ加工装置10の第1の
ヘッド30A(レーザ光La1’の光軸),第2のヘッ
ド30B(レーザ光La1”の光軸)の少なくとも一方
を対向させ、当該ヒューズを溶断する(レーザ光照射処
理)。
【0037】次に、図2のフローチャートのステップS
1で実行される2ヘッド加工部の配置決定処理(サブル
ーチン)について、図3,図4のフローチャートを用い
て説明する。メイン・ルーチンにおいて、処理が、この
2ヘッド加工部の配置決定処理に移ると、先ず、ステッ
プS101で、ヒューズテーブルデータ(設計データ)
に対して、X方向のフライ間隔に基づくブロック分けが
行われる。
【0038】例えば、図9に示すように、加工対象領域
(チップ2)内に多数の加工対象ヒューズ(×印)が分
布しているのであれば、X方向に関しては、破線で示す
ようなブロックに分けられる。このとき、フライ間隔
は、図9のFXに示す間隔である。X方向に分布すヒュ
ーズがこのFX以上の間隔を隔てていれば、同じブロッ
クと扱われることはない。
【0039】次のステップS102では、X方向の投影
ヒューズ分布が取得され、斯く取得したときの加工対象
ヒューズの数をカウントした結果(カウント値)が閾値
以上となっている場合の、そのYアドレスが求められ
る。ここでは説明を簡単にするために閾値を「2」とし
ている。これによって、X方向に閾値以上の数の加工対
象ヒューズが集中している箇所のYアドレスのみ認識さ
れる。
【0040】次のステップS103では、閾値以上の加
工対象ヒューズ数を有するYアドレスに対して、第1,
第2のヘッド30A,30BのY方向の間隔が、このY
方向に対して予め定められた範囲内(前記した位置調整
部35で達成し得る第1,第2のヘッド30A,30B
のY方向の間隔)となる全組み合わせを求め(図9中、
一点鎖線で示す)、これら全組み合わせについて、2ヘ
ッド用のフライブロック分けが行われる。
【0041】そして、次のステップS104では、閾値
以上の数の加工対象ヒューズを有するYアドレスに対し
て、今度は、第1,第2のヘッド30A,30BのX方
向の間隔が、このX方向に対して予め定められた範囲内
で、取り得る全組み合わせを求め、これら全組み合わせ
について、2ヘッド用のフライブロック分け(ここで
は、図9に示すX方向のヒューズブロック間隔に基づ
く)が行われる(図9の左上のフライブロック)。
【0042】続くステップS105では、(2ヘッド用
フライブロック)に対する(2ヘッド用フライブロック
内ヒューズ数)の値(1)、即ち、 (2ヘッド用フライブロック内ヒューズ数)/(2ヘッド
用フライブロック) が最大となるように、第1,第2のヘッド30A,30
Bの間隔(2ヘッド間隔)と第1,第2のヘッド30
A,30Bの並びの方向(2ヘッド方向)とが決定され
る。
【0043】このとき決定された2ヘッド間隔と2ヘッ
ドの方向が、「X方向フライブロック分け時」における
2ヘッド間隔、2ヘッド方向となる。次のステップS1
06では、ヒューズテーブルデータ(設計データ)に対
して、今度は、Y方向のフライ間隔に基づくブロック分
けが、前記したステップS101と同様に行われる。
【0044】即ち、図9(図10も同じ)のように加工
対象領域(チップ2)内に複数のヒューズが分布してい
ると、Y方向に関しては、図10の破線で示すようにブ
ロック分けが行われる。このとき、フライ間隔は、図1
0のFYに示す間隔である。ステップS107では、Y
方向の投影ヒューズ分布が取得され、斯く取得したとき
の加工対象ヒューズの数をカウントした結果(カウント
値)が閾値以上となっている場合の、そのXアドレスが
求められる。これによって、Y方向に閾値以上の数の加
工対象ヒューズが集中している箇所のXアドレスのみ認
識される。
【0045】ステップS108では、閾値以上の加工対
象ヒューズ数を有するXアドレスに対して、第1,第2
のヘッド30A,30BのX方向の間隔が、このX方向
に対して予め定められた範囲内となる全組み合わせに基
づいて(図10中、一点鎖線で示す)、これら全組み合
わせについて、2ヘッド用のフライブロック分けが行わ
れる。
【0046】次のステップS109では、閾値以上の数
の加工対象ヒューズを有するXアドレスに対して、今度
は、第1,第2のヘッド30A,30BのY方向の間隔
が、このX方向に対して予め定められた範囲内で取り得
る全組み合わせを求められ、これら全組み合わせに基づ
いて、実際の2ヘッド用のフライブロック分け(ここで
は、図10に示すY方向のヒューズブロック間隔に基づ
く)が行われる。
【0047】続くステップS110では、ステップS1
05と同様に、(2ヘッド用フライブロック)に対する
(2ヘッド用フライブロック内ヒュー数)の値(2)、
即ち、 (2ヘッド用フライブロック内ヒュー数)/(2ヘッド用
フライブロック) が最大となるように、2ヘッド間隔と2ヘッド方向とが
決定される。このとき決定された2ヘッド間隔と2ヘッ
ドの方向が、「Y方向フライブロック分け時」における
2ヘッド間隔、2ヘッド方向となる。
【0048】そして、ステップS111では、上記した
ステップS105で求められた値(1)と、ステップS
110で求められた値(2)が比較され、大きい方の値
について、この値が得られた条件での方向(X方向又は
Y方向)が「フライブロック分け優先方向」となり、そ
のとき得られた「2ヘッド間隔」、「2ヘッド方向」が
第1,第2のヘッド30A,30Bの配置の決定に採用
される。
【0049】この場合、仮に、採用された「フライブロ
ック分け優先方向」とそのとき得られた「2ヘッド方
向」が直交する関係であれば、「フライブロック分け優
先方向」でない任意の方向に関して、(2ヘッド用フラ
イブロック数)に対する(2ヘッド用フライブロック内
ヒューズ数)の値(3)、即ち、 (2ヘッド用フライブロック内ヒューズ数)/(2ヘッド
用フライブロック数) が求められる。
【0050】そして、この値(3)は、任意の方向を少
し宛、ずらして随時求められ、随時求められた値(3)
が、このときのフライ間隔内で最大となる任意の方向を
求める。この求められた任意の方向における第1,第2
のヘッド30A,30Bの間隔を「2ヘッド間隔」と
し、その方向を「2ヘッド方向」とする。
【0051】尚、ここでのX方向、Y方向は、当該半導
体ウェーハ1の設計データのX方向、Y方向であり、半
導体ウェーハ1が搭載されるX−Yステージ21のX方
向、Y方向と一致している。又、上記ステップS101
で用いられるX方向のフライ間隔FXと、ステップS1
06で用いられるY方向のフライ間隔FYとは、同じ値
でもよいし、互いに異なる値でもよい。
【0052】又、上記ステップS102とステップS1
07の判別で用いられる閾値は、同じ値でもよいし、X
方向とY方向とで別個の値としてもよい。次に、上記し
たメイン・ルーチン(図2)のステップS2で実行され
るウェーハ内チップ・ソート処理について、図5を用い
て説明する。処理がこのウェーハ内チップ・ソート処理
に移ると、先ず、ステップS201で半導体ウェーハ1
内の加工対象チップ2,2,…をブロック分けするか否
かが判別される。このステップS201の判別は、ブロ
ック単位のグループ分けを操作者等が指示しているか
(マルチ・チップ内ヒューズ・ソート)否かが判別され
る。このステップS201の判別結果が“YES”のとき
には、ステップS202に進んで、予め定められた製品
毎、又はロット毎の値(例えばN×M)に基づいて半導
体ウェーハ1のチップ2,2,…を、縦N個、横M個の
チップからなるチップ群(ブロック)にグループ分け
し、これを1つの加工対象領域(マルチ・チップ)とし
て、ヒューズ・ソートを行うべきであることを記憶す
る。
【0053】一方、前記ステップS201の判別結果が
“NO”のとき、即ち、グループ分け(ブロック化)が指
示されていない場合には、ステップS203に進み、1
つのチップを1つの加工対象領域として、ヒューズ・ソ
ートを行うべきであることを記憶する。続く、ステップ
S204では、X方向優先フラグ、Y方向優先フラグに
基づいて、当該半導体ウェーハ1に対するレーザ加工を
X方向優先、Y方向優先の何れによって行うかが判別さ
れる。このX方向,Y方向優先フラグは、加工対象チッ
プ2,2…内の加工対象ヒューズの配列等に基づいて、
X方向/Y方向の何れを優先させてレーザ加工を行うべ
きであるかをあらわすものである。このX方向優先フラ
グ、Y方向優先フラグは、主制御装置50が、ヒューズ
テーブルデータ等に基づいて所定のプログラムを実行す
ることによって決定される。
【0054】仮に、X方向優先フラグがセットされてい
ると、このステップS204の判別結果が“YES”にな
って、ステップS205でX方向を優先させた加工対象
領域(1チップ又はマルチ・チップ)のグループ分けが
行われる(X方向→Y方向→斜め)。反対に、Y方向優
先フラグがセットされていると、このステップS204
の判別結果が“NO”になって、ステップS206でY方
向を優先させた加工対象領域のグループ分けが行われる
(Y方向→X方向→斜め)。
【0055】このステップS205,ステップS206
のグループ分けは、ウェーハ内チップ・ソートにおける
グループ分けであり、この結果は、次のステップS20
7の処理に反映される。このようにX方向,Y方向の何
れかを優先させたグループ分けが行わると、ステップS
207に進み、加工対象領域(1チップ又はマルチ・チ
ップ)又は更にグループ分けされた加工対象領域に対し
て、巡回セールスマン問題のアルゴリズムを用いた、最
適経路の決定が行われる。
【0056】尚、上記のように X方向、Y方向の何れ
を優先させるかによって、加工対象チップ2,2,…の
グループ分けは以下のように、その結果が異なる。例え
ば、図11に示すように、11個の加工対象チップ2-
1,2-2,……2-11が半導体ウェーハ1内で分布してい
る場合を考える。尚、図示例では、1つのチップ2が1
つの加工対象領域とみなされた場合を示す。
【0057】このとき仮にX方向優先フラグが設定され
ていた場合には、X方向→Y方向→斜めの順でグループ
分けが行われる。この場合、先ず、加工対象チップ2,
2…のX方向の分布に着目して、Y方向のアドレスが一
致する加工対象チップ(2-1,2-2,2-3,2-11)、
加工対象チップ(2-4,2-5,2-6)、加工対象チップ
(2-8,2-10)が各々1つのグループとして認識され
る。
【0058】残りの加工対象チップ(2-7)、(2-9)
に関しては、シングルチップとして認識される。同じ、
図11に示す分布状態でも、Y方向→X方向→斜めのグ
ループ分けを行う場合には、上記11個の加工対象チッ
プ2-1,2-2,…は、(2-6,2-7,2-8,2-9,2-
3)、(2-4,2-5)、(2-1,2-2)、(2-10)、
(2-11)という具合に5つのグループに分けられる。
【0059】そして、このようにX方向、Y方向の何れ
かを優先させてグループ分けされた複数のグループに対
して、巡回セールスマン問題のアルゴリズムを用いた、
最適経路の決定が行われる。このように加工対象ヒュー
ズの分布等に基づいて、X方向/Y方向の何れかを優先
させることで、以下に示す作用効果が得られる。
【0060】図12,図13に示すように、加工対象ヒ
ューズ(図中■で示す)が、X方向に偏って分布してい
る場合を考える。ここで、X方向を優先させたならば、
その経路は、図12に示すように、加工対象ヒューズの
分布状態に応じて、即ち、最適経路Rx(図12中破線
で示す)となる。
【0061】しかるに、X方向を優先させなければ、そ
の経路は、図13に示すように、加工対象ヒューズ(図
中■で示す)の分布状態に拘わらず、経路R(図13
中、破線で示す)となって、最適なものとはならない。
ところで、このウェーハ内チップ・ソート処理(図5)
において、最適経路を求めるために用いられる巡回セー
ルスマン問題のアルゴリズム(特にリン・アンド・カー
ニンハン法)は、n個の地点に対し、地点iから地点j
への距離dij(i≠j)が与えられたとき、各々の地点
をちょうど1度ずつ経由する巡回路のうち最適のものを
見いだす問題である。
【0062】その1つのアルゴリズムであるリン・アン
ド・カーニンハン法(L・K法)によれば、半導体ウェ
ーハ1内のすべての加工対象領域(例えばチップ2,
2,…)を複数の都市と認識して、これらを結ぶ最適経
路を容易に決定できる(ウェーハ内チップ・ソート)。
尚、巡回セールスマン問題の1つの解法であるL・K法
は、周知のアルゴリズムであるため、このリンL・K法
を用いた、ウェーハ内チップ・ソート(加工対象チップ
2,2…間の最適経路の決定)については、その詳細な
説明を省略する。
【0063】このL・K法を適用することによって、ウ
ェーハ内チップ・ソートにおいて、加工対象チップ2,
2…を結ぶ最適経路が、2ヘッド・レーザ加工装置10
の主制御装置50のCPUによって、短期間で算出する
ことができるようになる。次に、上記したメイン・ルー
チン(図2)のステップS3で実行される1チップ又は
マルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理について、図6
〜図8を用いて説明する。
【0064】レーザ加工処理が、このサブルーチンに入
ると、先ず、図6のステップS501で、加工対象領域
(1チップ又はマルチ・チップ)内の加工対象ヒューズ
に対して、2ヘッド用のフライブロック分けを行う。こ
の2ヘッド用のフライブロック分けは、図7に示す加工
対象チップ内の2ヘッド用フライブロック分け処理を実
行することにより行われる。
【0065】即ち、この2ヘッド用フライブロック分け
処理(図7)では、先ず、ステップS601で、加工対
象領域(1チップ又はマルチチップ)毎に、2ヘッド加
工部の配置決定処理(図3,図4)にて決定されたフラ
イブロック分け優先方向に基づいて、2ヘッド用フライ
ブロック分けが行われる。そして、ステップS602
で、2ヘッド用フライブロック分けが行われた後の、残
りヒューズに対して、1ヘッド用フライブロック分け
が、その優先方向に基づいて行われる。
【0066】次のステップS603では、優先方向と直
交する方向に関して、前記1ヘッド用フライブロック分
けが行われた後の、残りヒューズに対して、2ヘッド用
フライブロック分けが行われる。次のステップS604
では、優先方向と直交する方向に関して、前記2ヘッド
用フライブロック分けが行われた後の、残りヒューズに
対して、1ヘッド用フライブロック分けが行われる。こ
の1ヘッド用フライブロック分けが行われた後に更に、
残っているヒューズに関しては、これらをシングルヒュ
ーズとして扱う。
【0067】ステップS605では、優先方向の2本フ
ライブロック(2ヘッド用と1ヘッド用の両方を含む)
が優先方向と直交する方向のフライブロック及びシング
ルブロックヒューズとあわせて行われ、更に、優先方向
と直交する方向のフライブロック分けが行われる。即
ち、ここでは、シングルブロックヒューズに対しても、
最初は2ヘッド用フライブロック分けを行い、残りを1
ヘッド用シングルヒューズとする。尚、ここで、2本フ
ライブロックとは、第1ヘッド用加工ヒューズブロック
と、第2ヘッド用加工ヒューズブロックの双方が2本フ
ライブロックのもの、及び、何れか一方が2本フライブ
ロックで他方がシングルブロックのものをいう。又、残
りヒューズは、シングルブロックヒューズとして扱われ
る。
【0068】そして、ステップS606で、ステップS
604とステップS605で求められたヒューズブロッ
ク数を比較し、ブロック数の少ない方のフライブロック
分けの結果を採用する。このように、図7に示すサブル
ーチンを実行することにより加工対象領域(1チップ又
はマルチ・チップ)内の2ヘッド用フライブロック分け
処理が行われる。
【0069】図6に示す1チップ又はマルチ・チップ内
ヒューズソート処理の説明に戻り、上記のように2ヘッ
ド用フライブロック分けが行われると(ステップS50
1)、次のステップS502で、加工対象チップ2内で
の第1のヒューズ・ブロック(加工対象ブロック)が決
定される。この第1のヒューズ・ブロックは、上記した
ウェーハ内チップ・ソートに従って、例えば前回に処理
された加工対象領域における最終加工位置(最終加工が
行われたヒューズ・ブロックの最終加工位置)から最短
距離にある加工対象領域内のヒューズ・ブロックに設定
される。
【0070】次のステップS503では、ソート済ヒュ
ーズ・ブロックカウンタのカウント値「n」を「n+
1」に設定する。このソート済みヒューズ・ブロックカ
ウンタは、当該加工対象領域(1チップ又はマルチ・チ
ップ)内のすべてのヒューズ・ブロック(総数N)に対
して処理が行われたかを確認するためのカウンタであ
る。そして、後述するステップS511の判別によっ
て、当該カウント値「n」が所定の値「N」になるま
で、ステップS503からステップS511までの処理
が繰り返し行われる。
【0071】次のステップS504では、今回(n番目
のループ)のヒューズ・ブロックにおける第1,第2の
ヘッド30A,30Bの各々の最終加工位置の座標が求
められる。続くステップS505では、上記求めた第
1,第2のヘッド30A,30Bのうち、第1のヘッド
30Aの最終加工位置の座標に基づいて、更に当該最終
加工位置の近傍の領域(例えば、上記最終加工位置に一
番近い第1近傍ブロックと2番目に近い第2近傍ブロッ
ク)が求められる。
【0072】ここで、2ヘッドフライブロック時である
ならば、2つのヘッド30A,30Bの何れかにについ
ては、実際に加工対象ヒューズが位置していない場合が
ある。従って、ヒューズが位置していない場合には、対
応する第1のヘッド30A又は第2のヘッド30Bまで
の距離に基づいて第1,第2近傍ブロックが求められ
る。次のステップS506では、今回(n番目のルー
プ)の最終加工位置(前記ステップS504で求められ
た座標)から第1近傍ブロックの最終加工位置までの距
離「L1」と、該今回の最終加工位置から第2近傍ブロ
ックの最終加工位置までの距離「L2」が算出され、更
に、これらの値を、2ヘッド・レーザ加工装置10の特
性に応じて修正した値「L1’」,「L2’」が以下の
手順で求められる。
【0073】先ず、第1のヘッド30Aについての今回
の最終加工位置から第1近傍ブロックの最終加工位置ま
での距離L1を求め、このL1の値のX方向成分「L1
x」、Y方向成分「L1y」に対して重み係数「Kx」,
「Ky」を用いた補正が、以下の算出式に従って行われ
る。 L1’={(Kx*L1x)2+(Ky*L1y)21/2 一方で、第1のヘッド30Aについての前記最終加工位
置から第2近傍ブロックの最終加工位置までの距離「L
2」が求められ、この「L2」の値のX方向成分「L2
x」、Y方向成分「L2y」に対して重み係数「Kx」,
「Ky」を用いた補正が、以下の算出式に従って行われ
る。
【0074】 L2’={(Kx*L2x)2+(Ky*L2y)21/2 ここで、「重み」づけのための係数「Kx」,「Ky」
は、前述したように、加工対象領域内の加工対象ヒュー
ズの並びが、X方向,Y方向の何れか一方向に特化して
いた場合等に、その特化の具合に合わせて適宜設定され
るものである。尚、特化されていない場合には、Kx=
1,Ky=1に設定される。
【0075】これらの係数は、ステップS505にて、
第1近傍ブロックと第2近傍ブロックを求めるときの距
離の算出時にも「重み」づけ係数として適用される。
尚、ここでも、2ヘッドフライブロック時であるなら
ば、2つのヘッド30A,30Bの何れかにについて
は、実際に加工対象ヒューズが位置していない場合があ
るので、この場合には、対応するヘッド位置までの距離
に基づいて、距離「L1’」又は「L2’」が求められ
る。
【0076】次のステップS507では、今度は、第2
のヘッド30Bの最終加工位置の座標に基づいて、上記
最終加工位置に一番近い第1近傍ブロックと2番目に近
い第2近傍ブロックが求められる。ここでも、2ヘッド
フライブロック時であるならば、2つのヘッド30A,
30Bの何れかにについては、実際に加工対象ヒューズ
が位置していない場合がある。従って、ヒューズが位置
していない場合には、対応するヘッド位置までの距離に
基づいて一番目又は2番目に近いヒューズ・ブロックが
求められる。
【0077】次のステップS508では、第2のヘッド
30Bについての今回(n番目のループ)の最終加工位
置(前記ステップS504で求められた座標)から第1
近傍ブロックの最終加工位置までの距離「L3」と、該
今回の最終加工位置から第2近傍ブロックの最終加工位
置までの距離「L4」が算出され、更に、これらの値
を、2ヘッド・レーザ加工装置10の特性に応じて修正
した値「L3’」,「L4’」が求められる。ここで、
距離「L3」,「L4」を修正する手法は、上記ステッ
プS506における修正の手法と同様であり、その説明
は省略する。尚、ここでも、2ヘッドフライブロック時
であるならば、2つのヘッド30A,30Bの何れかに
については、実際に加工対象ヒューズが位置していない
場合があるので、この場合には、対応するヘッド位置ま
での距離に基づいて、距離「L3’」又は「L4’」が
求められる。
【0078】次のステップS509では、上記求められ
た4つの値「L1’」,「L2’」,「L3’」,「L
4’」が比較され、最も短い距離(「L1’」〜「L
4’」の何れか)の算出に用いられた近傍ブロックを次
候補に決定し、ステップS510に進む。
【0079】このように、今回の加工対象ヒューズ・ブ
ロックにおける第1,第2のヘッド30A,30Bの各
々を基準にして、これに近傍するブロック(第1,第2
近傍ブロック)までの距離「L1’」〜「L4’」を求
め、そのうち最短の距離に該当する近傍ブロックを、次
候補に決定することによって、簡易に、1チップ又はマ
ルチ・チップ内ヒューズ・ソートにおける、ヒューズ・
ブロック間の最適経路を得ることができる。
【0080】又、上記距離「L1」〜「L4」に対し
て、X方向、Y方向の何れを優先させるかに応じて設定
される重み係数「Kx」,「Ky」を用いた補正を行って
「L1’」〜「L4’」を得る手法を用いることによっ
て、当該2ヘッド・レーザ加工装置10の動作特性に応
じて、その最適経路を得ることができる。次のステップ
S510では、上記設定された次候補のヒューズ・ブロ
ック内でのレーザ加工方向が決定される。
【0081】このレーザ加工方向の決定は、図8に示す
次候補ブロックの加工方向の決定処理に従って行われ
る。このサブルーチンが開始されると、先ず、ステップ
S701で、今回加工対象となったヒューズ・ブロック
の最終加工位置(前回処理で決定されたヘッド位置)から
次回加工対象となるヒューズ・ブロックの最も近い加工
位置、最も遠い加工位置を順に経て、次々回に加工対象
となるヒューズ・ブロックの最初の加工位置に至る距離
であって、第1のヘッド30Aの最終加工位置に基づい
た値「LM1」と、第2のヘッド30Bの最終加工位置
に基づいた値「LM2」とが求められる。
【0082】次のステップS702では、今回加工ブロ
ックの最終加工位置(前回処理で決定されたヘッド位置)
から次回加工ブロックの最も遠い加工位置、最も近い加
工位置を順に経て次々回の加工ブロックの最初の加工位
置に至る距離であって、次回加工ブロックの第1ヘッド
の最終加工位置に基づいた値「LM3」と次回加工ブロ
ックの第2ヘッドの最終加工位置に基づいた値「LM
4」とが求められる。
【0083】そして、ステップS703に進んで、上記
ステップS701,S702で求められた「LM1」〜
「LM4」が互いに比較されて、そのうちの最も短い値
が求められる。次のステップS704では、上記ステッ
プS703で求められた最も短い値に応じて、レーザ加
工時の加工方向が決定される。
【0084】即ち、最も短い値が、「LM1」又は「L
M2」の場合には、次回加工ブロックの近い加工位置か
ら遠い加工位置に向けてその加工方向が決定され、一
方、最も短い値が、「LM3」又は「LM4」の場合に
は、次回加工ブロックの遠い加工位置から近い加工位置
に向けてその加工方向が決定され、その後、本ルーチン
を終了する。
【0085】このように、次候補のヒューズ・ブロック
での加工方向を決定する際に、第1,第2のヘッド30
A,30Bの各々について、今回のレーザ加工の最終加
工位置から次々回の加工を行うヒューズ・ブロックの最
も近い加工位置に至るまでの経路の距離を、実際に、一
方の加工方向と他方の加工方向を想定して算出し、該算
出した経路の距離「LM1」〜「LM4」を互いに比較
して加工方向を決定する手法を用いることによって、ヒ
ューズ・ブロック間を結ぶ、更に好適な最適経路を得る
ことができる。
【0086】尚、「LM1」〜「LM4」を算出するに
当って、「X方向」,「Y方向」の重み付けを行っても
よいのは基論である勿論である。図14〜図16は、本
発明を適用して、実際に、レーザ加工処理を実行した際
に得られる、ヒューズ・ブロック間の最適経路を示す図
である。図14に示す例では、前回の処理が行われたヒ
ューズ・ブロックにおける第1,第2のヘッド30A,
30Bの各々の最終加工位置がA,Bであらわされてい
る。
【0087】そして、未だ、レーザ加工処理が行われて
いないヒューズ・ブロックが、(a←→a’,b←→
b’),(c←→d),(e←→f)で示されている。
この図14に示すようにヒューズが分布している場合、
そのヒューズ・ブロック間最適経路は、図中、破線と2
点鎖線で示す経路となる。即ち、この例では、2ヘッド
用フライブロックは(e←→f;c←→d)、(a←→
b)である。尚、(a←→b)は1列ではあるが、本実
施形態の2ヘッド・レーザ加工装置10によれば、Y方
向に並んでいる(a←→a’;b’←→b)の2ヘッド
用フライブロックとして処理されることになる。
【0088】このようにブロック化されたヒューズに対
しては、A,B点から次のヒューズ・ブロックに移動す
る際には、図6に示す1チップ又はマルチ・チップ内ヒ
ューズ・ソート処理のステップS506,S508によ
って、(A→a→b’)となる経路L1’、(A→e→
f)となる経路L2’、(B→a’→b)となる経路L
3’、(B→c→d)となる経路L4’とが求められ
る。
【0089】そして、図6のステップS509で、その
うち最短のL1’(=L3’)が選ばれ、次候補が(a
←→a’)又は(b←→b’)に決定される。ここで
は、第1,第2のヘッド30A,30Bの何れを基準に
しても近傍ブロックの選択(次候補の決定)は変わらな
い(L1’=L3’,L2’=L4’)。尚、図示例で
は、(A←→B)の距離、(a←→a’)の距離,(b
←→b’)の距離、(c←→e)の距離,(d←→f)
の距離はすべて等しいものとしている。
【0090】上記のように次候補のヒューズ・ブロック
が決定されると、続いて、図8に示す次候補ブロックの
加工方向の決定処理で、その加工方向が決定される。こ
の処理のステップS701では、距離LM1,LM2が
求められる。ここでLM1は(A→a→b’→e→
f)、LM2は(B→a’→b→c→d)となる。
【0091】又、ステップS702では、距離LM3,
LM4が求められる。ここで、LM3は(A→b’→a
→e→f)、LM4は(B→b→a’→c→d)とな
る。従って、このうち距離が最短になるのはLM3(=
LM4)であり、次候補のヒューズ・ブロック(a←→
a’)又は(b←→b’)に対しては、図中、下から上
に向かってレーザ加工処理が行われることになり、上記
したように第1のヘッド30Aは破線に示す経路に沿っ
て移動し、このとき第2のヘッド30Bは一点鎖線に示
す経路に沿って移動する。
【0092】図15に示す例でも、前回の処理が行われ
たヒューズ・ブロックにおける第1,第2のヘッド30
A,30Bの各々の最終加工位置がA,Bであらわされ
ている。そして、未だ、レーザ加工処理が行われていな
いヒューズ・ブロックが、(a←→b),(c←→
d),(e←→f),(g←→h)で示されている。こ
の図15に示すようにヒューズが分布している場合、そ
のヒューズ・ブロック間最適経路は、先ず、第1のヘッ
ド30Aが、図中、破線で示す経路に沿って移動し、第
2のヘッド30Bが2点鎖線で示す経路に沿って移動す
る。尚、ここでは、連続する2つ分の、ヒューズ・ブロ
ックへのレーザ加工処理いついて説明する。
【0093】即ち、この例では、ヒューズの並びが、第
1,第2のヘッド30A,30Bの調整された位置との
関係で、2ヘッド用フライブロックによるブロック分け
は行われず、1ヘッド用フライブロック分けにより、
(a←→b)、(c←→d)、(e←→f)、(g←→
h)のヒューズ・ブロックに分けられる。このようにブ
ロック化されたヒューズに対しては、A,B点から次の
ヒューズ・ブロックに移動する際、図6に示す1チップ
又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理のステップ
S506,S508が実行されて、(A→a→b)とな
る経路L1’、(A→c→d)となる経路L2’、(B
→g→h)となる経路L3’、(B→e→f)となる経
路L4’とが求められる。
【0094】そして、図6のステップS509で、その
うち最短のL3’が選ばれ、次候補が(g←→h)に決
定される。上記のように次候補のヒューズ・ブロックが
(g←→h)に決定されると、続いて、図8に示す次候
補ブロックの加工方向の決定処理で、その加工方向が決
定される。
【0095】ここで、図15に示すヒューズ分布におい
て、次候補として第2のヘッド30Bによる(g←→
h)が選ばれたのであれば、次々候補としては、第1
のヘッド30Aによる(c←→d)へのレーザ加工処
理、第2のヘッド30Bによる(c←→d)へのレー
ザ加工処理、第2のヘッド30Bによる(e←→f)
へのレーザ加工処理が選ばれ得る。
【0096】このような条件下で、ステップS701が
実行されると、距離LM1は(B→g→h)と(A’→
d→c)との和となる。又、距離LM2は(B→g→h
→d→c)となる。尚、「A’」は、前回のレーザ加工
処理が第2のヘッド30Bのみであったときの、第1の
ヘッド30Aが位置する点(加工対象ヒューズは存在し
ない)を示す。
【0097】又、この条件下で、ステップS702が実
行されると、距離LM3は(B→h→g)と(A”→c
→d)との和となる。又、距離LM4は(B→h→g→
e→f)となる。尚、「A”」は、「A’」と同じよう
に、前回のレーザ加工処理が第2のヘッド30Bのみで
あったときの、第1のヘッド30Aが位置する点(加工
対象ヒューズは存在しない)を示す。
【0098】このように得られた距離LM1〜LM4の
うち、最短になるのはLM1であり、次候補のヒューズ
・ブロック(g←→h)に対しては、図中、左から右に
向かってレーザ加工処理が行われることになる。尚、こ
の場合、次々候補は、(c←→d)となる。図16に示
す例では、前回の処理が行われたヒューズ・ブロックに
おける第1,第2のヘッド30A,30Bの各々の最終
加工位置がS1,R1であらわされている。
【0099】そして、未だ、レーザ加工処理が行われて
いないヒューズ・ブロックが、(a←→b),(c←→
d),(e←→f),(g←→h),(i←→j),
(k←→l)で示されている。この図16に示すように
ヒューズが分布している場合、図3,図4に示した2ヘ
ッド加工部の配置決定処理の実行によって決定される第
1,第2のヘッド30A,30Bの位置関係は、上記し
た図14,図15の例と異なり、X方向,Y方向の何れ
に対しても平行ではない(図示例の、S1とR1との位
置関係に相当する)。
【0100】そのヒューズ・ブロック間最適経路は、図
中、破線と2点鎖線で示す経路となる。即ち、この例で
は、2ヘッド用フライブロックが(a←→b;c←→
d)、(e←→f;g←→h)、(i←→j;k←→
l)である。このようにブロック化されたヒューズに対
して、S1,R1から次のヒューズ・ブロックに移動す
る場合を考える。
【0101】このとき実行される、図6に示す1チップ
又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソート処理のステップ
S506,S508によって、(S1→a→b→S2)
となる経路L1’、(S1→S9→h)となる経路L
2’(=L4’)、(R1→c→d)となる経路L3’
(=L1’)、(R1→e→R3)となる経路L4’と
が求められる。
【0102】ここでL1’、L4’の値は、具体的に
は、次式によって求められる。
【数1】
【数2】 ここで、“S1x”は“S1”の座標のX成分、“ax”
は“a”の座標のX成分、“S1y”は“S1”の座標
のY成分、“ay”は“a”の座標のY成分、“S2x”
は“S2”の座標のX成分、“ex”は“e”の座標の
X成分、“S2y”は“S2”の座標のY成分、“ex”
は“e”の座標のY成分である。又、“Wx”,“Wy”
は重み付けのための係数である。例えば、“Wx”,
“Wy”を共に「1.0」とした場合には、L4’が最
短になり、“Wx”を「1.0」、“Wy”を「2.0」
とした場合には、L1’が最短になる。
【0103】以下では、は“Wx”を「1.0」、“W
y”を「2.0」とした場合について考える。この場
合、図6のステップS509で、最短がL1’(=L
3’)とされ、次候補が(a←→b)又は(c←→d)
が決定される。ここでは、第1,第2のヘッド30A,
30Bの何れを基準にしても近傍ブロックの選択(次候
補の決定)は変わらない(L1’=L3’,L2’=L
4’)。尚、図示例では、(S1←→R1)の距離のY
方向成分が(a←→c)の距離,(b←→d)の距離と
等しく、(S1←→R1)の距離のX方向成分が(f←
→h)の距離,(e←→g)の距離,(j←→l)の距
離,(i←→k)の距離と等しい。
【0104】上記のように次候補のヒューズ・ブロック
が決定されると、続いて、図8に示す次候補ブロックの
加工方向の決定処理で、その加工方向が決定される。こ
の処理のステップS701では、距離LM1,LM2が
求められる。ここでLM1は(S1→a→b→S2→
g)、LM2は(R1→c→d→e)となる。ここでL
M1=LM2である。
【0105】又、ステップS702では、距離LM3,
LM4が求められる。ここで、LM3は(S1→S2→
b→a→g)、LM4は(R1→d→c→e)となる。
ここでLM3=LM4である。ここで、距離が最短にな
るのはLM1(=LM2)であり、次候補のヒューズ・
ブロック(a←→b)又は(c←→d)に対しては、図
中、左から右に向かってレーザ加工処理が行われること
になり、上記したように第1のヘッド30Aは破線に示
す経路に沿って移動し、このとき第2のヘッド30Bは
一点鎖線に示す経路に沿って移動する。
【0106】この図示例では、第1,第2のヘッド30
A,30Bの何れに基づいて最適経路を求めても、次候
補ブロックもその加工方向も同じになる。尚、次候補ブ
ロック(a←→b)又は(c←→d)が選択され、次々
候補(h←→g)又は(f←→e)に基づいて加工方向
を決定する際には、この次々候補(h←→g)又は(f
←→e)の“g”,“e”の座標に基づいて、その経路
LM1〜LM4を算出している。しかしながら、実際
に、ヒューズ・ブロック(h←→g)又は(f←→e)
に対してレーザ加工処理を実行する際には、ヒューズ・
ブロック(a←→b)又は(c←→d)に対するレーザ
加工処理が終了した時点、即ち、最終加工位置(又は移
動位置)“S1”,“d”で、これらヒューズ・ブロッ
ク(h←→g)又は(f←→e)に対する新たな加工方
向を、次のヒューズ・ブロック(図示例では(i←→
j),(k←→l))の位置に基づいて、再度、決定す
るため、実際のレーザ加工処理の経路は、第1のヘッド
30Aが(S1→a→b→S2→h→g→l→k)、第
2のヘッド30Bが(R1→c→d→R3→f→e→j
→i)となる。
【0107】以上、説明したように本実施形態の2ヘッ
ド・レーザ加工装置10では、次のヒューズ・ブロック
(次候補)を、第1,第2のヘッド30A,30Bの各
々について、今回(n番目のループ)の最終加工位置か
ら、次のヒューズ・ブロックの最終加工位置までの距離
「L1」,「L2」,「L3」,「L4」を求め、これ
らの値に基づいて決定することによってそのチップ内ヒ
ューズ・ソートが最適な経路に決定される。
【0108】尚、本実施形態の2ヘッド・レーザ加工装
置10は、別個に設けられた第1,第2のヘッド30
A,30Bを備えた構成となっているが、図17に示す
ように、1つの対物レンズ134で、2つのレーザ光L
a1’,La1”を発生させるタイプの2ヘッド・レー
ザ加工装置110にも本発明は適用できるのは、勿論で
ある。
【0109】又、本実施形態では、2つの加工部を有す
る2ヘッド・レーザ加工装置を例にあげて説明したが、
3つ以上の加工部を有する加工装置に関しても、本発明
の示す手順に従って、各加工部の互いの位置を、加工点
の分布状態等に基づいて決定することで、加工処理の効
率を高めることができる。又、本実施形態では、半導体
ウェーハ上の冗長ヒューズを溶断するためのレーザ加工
装置に本発明を適用する例をあげて説明したが、本発明
は、試料が搭載されるステージと、2以上の加工部が相
対的に移動されてその加工処理が行われる加工装置一般
に利用可能であることは勿論である。
【0110】又、本実施形態では、上記したレーザ加工
処理のプログラムを、主制御装置50を構成するマイク
ロコンピュータの内部メモリ(例えばROM)に記憶す
るようにしているが、CD−ROM等の外部の記憶媒体
等に記憶してもよい。又、ASICや、ゲートアレイ、
PCB等を用いて、本発明をハード的に実現してもよ
い。
【0111】又、本実施形態では、X−Yステージ21
が、第1,第2のヘッド30A,30B(加工部)に対
して相対的に移動されるようになっているが、反対に、
第1,第2のヘッド30A,30BをX−Yステージ2
1に対して相対的に移動させてもよいし、X−Yステー
ジ21と第1,第2のヘッド30A,30B(加工部)
の両方を同時に動作させてもよい。
【0112】
【発明の効果】以上説明した請求項1の発明によれば、
2以上の加工部の相対的な位置関係を、被加工物の加工
点の分布状態に応じて決定できるので、加工処理の高効
率化を図ることができる。又、請求項2の発明によれ
ば、2以上の加工部を有する加工装置における加工部の
移動経路を決定するにあたり、2以上の加工部を基準に
して、各々の加工部に係る経路を求め、その中から最適
経路を選択するようにしているので、2以上の加工部を
有する加工装置の特性、特に加工部の位置関係等に応じ
た最適経路が決定され、加工の効率が高められ、スルー
プットが向上する。
【0113】又、請求項3又は請求項4の発明によれ
ば、加工装置の特性に応じて、その加工部若しくはX−
Yステージの移動方向の変換の回数を少なく抑えて、加
工の効率が高められ、スループットが向上する。又、請
求項4の発明によれば、最適経路決定手段によって加工
対象となった領域における加工処理の方向を、次の領域
までの経路が最適になるように決定できるので、加工処
理における経路の更なる最適化が図られ、加工の効率が
高められ、スループットが向上する。
【0114】又、請求項5の発明によれば、2以上の加
工部の相対的な位置関係を、被加工物の加工点の分布状
態に応じて決定できるので、加工処理の高効率化を図る
ことができる。又、請求項6の発明によれば、2以上の
加工部を有する加工装置における加工部の移動経路を決
定するにあたり、2以上の加工部を基準にして、各々の
加工部に係る経路を求め、その中から最適経路を選択す
るようにしているので、2以上の加工部を有する加工装
置の特性、特に加工部の位置関係等に応じた最適経路が
決定され、加工の効率が高められ、スループットが向上
する。
【0115】又、請求項7又は請求項8の発明によれ
ば、認識された複数の領域を、巡回セールスマン問題に
おける都市(地点)とみなすだけで、これら複数の領域
を結ぶ最適経路が容易で且つ短期間の演算で得られるの
で、加工の効率が高められ、スループットが向上する。
又、請求項9の発明によれば、複数の領域がグループ化
されて1つの領域とみなされるので、最適経路の演算が
簡略化され、演算に要する時間も短縮化され、加工の効
率が高められ、スループットが向上する。
【0116】又、請求項10の発明によれば、加工装置
の特性に応じて、その加工部若しくはX−Yステージの
移動方向の変換の回数を少なく抑えて、加工の効率が高
められ、スループットが向上する。又、請求項11の発
明によれば、分割領域における加工方向の最適化を図っ
て、加工の効率が高められ、スループットが向上する。
又、請求項12の発明によれば、分割領域に対する加工
の経路を当該X−Yステージの特性に応じて最適化で
き、加工の効率が高められ、スループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のレーザ加工装置10の全体
構成図である。
【図2】本発明の実施形態のレーザ加工処理のプログラ
ムを示すフローチャートである。
【図3】2ヘッド加工部の配置決定処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図4】図3に続く、2ヘッド加工部の配置決定処理の
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】ウェーハ内チップ・ソート処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】1チップ又はマルチ・チップ内ヒューズ・ソー
ト処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】加工対象チップ内の2ヘッド用フライブロック
分け処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】次候補ブロックの加工方向の決定処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図9】加工対象チップ内の加工対象ヒューズの位置を
表す平面図である。
【図10】加工対象チップ内の加工対象ヒューズの位置
を表す平面図である。
【図11】本実施形態のウェーハ内チップ・ソートを説
明するための半導体ウェーハ内の加工対象チップの分布
状態を示す図である。
【図12】本実施形態のウェーハ内チップ・ソートによ
る効果を説明するための半導体ウェーハを示す図であ
る。
【図13】本実施形態のウェーハ内チップ・ソートによ
る効果を説明するための半導体ウェーハを示す図であ
る。
【図14】本実施形態の1チップ又はマルチ・チップ内
ヒューズ・ソートによる加工対象チップ内の加工対象ヒ
ューズの位置を表す平面図である。
【図15】本実施形態の1チップ又はマルチ・チップ内
ヒューズ・ソートによる加工対象チップ内の加工対象ヒ
ューズの位置を表す平面図である。
【図16】本実施形態の1チップ又はマルチ・チップ内
ヒューズ・ソートによる加工対象チップ内の加工対象ヒ
ューズの位置を表す平面図である。
【図17】本発明が適用可能な他のレーザ加工装置11
0の全体構成図である。
【図18】従来のチップ内ヒューズ・ソートを説明する
ための加工対象チップ内の加工対象ヒューズの位置を表
す平面図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ(加工対象) 2 チップ 10 レーザ加工装置(加工装置) 21 X−Yステージ(ステージ) 30 照射光学系 30A 第1のヘッド(加工部) 30B 第2のヘッド(加工部) 50 主制御装置(ステージ制御部、加工部調整手段、
分割領域認識手段、最適経路決定手段、ステージ移動手
段、領域認識手段、領域間最適経路決定手段、分割領域
間最適経路決定手段、グループ化手段) a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l ヒ
ューズ(加工点)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/82 H01L 21/82 F

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物が搭載されるステージと、 該ステージ上の被加工物の加工面上の加工点に加工を施
    す2以上の加工部と、 前記2以上の加工部と前記ステージの少なくとも一方を
    移動させてこれらの相対的な位置関係を制御するステー
    ジ制御部とを備え、 該ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面上の加工点の配列パターン及び/又は加工部
    の移動方向に基づいて前記2以上の加工部の相対的な位
    置を決定する加工部調整手段と、 前記加工面を前記加工点の配列パターンに基づいて複数
    の分割領域に分割して認識する分割領域認識手段と、 該分割領域認識手段によって認識された分割領域を結ぶ
    最適経路を決定する最適経路決定手段と、 該最適経路に沿って、前記2以上の加工部が前記相対的
    な位置関係を維持したまま、前記被加工物上を相対的に
    移動させるステージ移動手段とを有することを特徴とす
    る加工装置。
  2. 【請求項2】 前記最適経路決定手段は、今回加工を行
    った分割領域から次回の加工を行う分割領域を決定する
    にあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域における、2以上の加工部の
    うち特定の加工部による最終の加工点と、前記2以上の
    分割領域における前記最終の加工点から最も遠い前記特
    定の加工部による加工点との距離及び/又は最も近い前
    記特定の加工部による加工点との距離を、前記2以上の
    分割領域に関して、各々算出し、 今回加工を行った分割領域における、2以上の加工部の
    うち他の加工部による最終の加工点と、前記2以上の分
    割領域における前記最終の加工点から最も遠い前記他の
    加工部による加工点との距離及び/又は最も近い前記他
    の加工部による加工点との距離を、前記2以上の分割領
    域に関して、各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う分割領域とすることを特
    徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 【請求項3】 前記ステージはX−Yステージであり、 前記最適経路決定手段は、今回の加工において優先させ
    るX方向若しくはY方向又は予め優先させるべく決定さ
    れたX方向若しくはY方向に基づいて、X方向又はY方
    向の何れかに重み付けを行って、前記距離の算出を行う
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加工装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ステージはX−Yステージであり、 前記最適経路決定手段は、 今回の加工が行われた分割領域の前記特定の加工部によ
    る最終の加工点から、前記次回の加工を行う分割領域を
    任意の加工方向に従って経由して、次々回の加工を行う
    分割領域内の前記特定の加工部による加工点に至る距離
    を算出し、 今回の加工が行われた分割領域の前記他の加工部による
    最終の加工点から、前記次回の加工を行う分割領域を任
    意の加工方向に従って経由して、次々回の加工を行う分
    割領域内の前記他の加工部による加工点に至る距離を算
    出し、 該算出した距離が最短となるように、前記次回の加工を
    行う分割領域における加工方向を決定することを特徴と
    する請求項1から請求項3の何れかに記載の加工装置。
  5. 【請求項5】 被加工物が搭載されるステージと、 該被加工物の加工面上の加工点に加工を施す2以上の加
    工部と、 前記2以上の加工部と前記ステージの少なくとも一方を
    移動させてこれらの相対的な位置関係を制御するステー
    ジ制御部とを備え、 前記ステージ制御部は少なくとも、 前記加工面上の加工点の配列パターン及び/又は加工部
    の移動方向に基づいて前記2以上の加工部の相対的な位
    置を決定する加工部調整手段と、 前記加工面を複数の領域として認識する領域認識手段
    と、 該領域認識手段によって認識された領域のすべてを結ぶ
    最適経路を決定する領域間最適経路決定手段と、 該領域を、加工点の配列パターンに基づいて分割して複
    数の分割領域として認識する分割領域認識手段と、 該分割領域認識手段によって認識された少なくとも2以
    上の分割領域のすべてを結ぶ最適経路を決定する分割領
    域間最適経路決定手段と、 前記領域間最適経路と前記分割領域間最適経路とに沿っ
    て、前記2以上の加工部が前記相対的な位置関係を維持
    したまま、前記被加工物の加工面上を相対的に移動する
    ように、該2以上の加工部と前記ステージとを相対的に
    移動させるステージ移動手段とを有することを特徴とす
    る加工装置。
  6. 【請求項6】 前記分割領域間最適経路決定手段は、今
    回加工を行った分割領域から次回の加工を行う分割領域
    を決定するにあたり、 今回加工を行った分割領域の近傍の2以上の分割領域を
    選択し、 今回加工を行った分割領域における、2以上の加工部の
    うち特定の加工部による最終の加工点と、前記2以上の
    分割領域における前記最終の加工点から最も遠い前記特
    定の加工部の加工点との距離及び/又は最も近い前記特
    定の加工部の加工点との距離を、前記2以上の分割領域
    に関して、各々算出し、 今回加工を行った分割領域における、2以上の加工部の
    うち他の加工部による最終の加工点と、前記2以上の分
    割領域における前記最終の加工点から最も遠い前記他の
    加工部の加工点との距離及び/又は最も近い前記他の加
    工部の加工点との距離を、前記2以上の分割領域に関し
    て、各々算出し、 該算出した距離のうち最も短い距離となる加工点を含む
    分割領域を、次回の加工を行う領域とすることを特徴と
    する請求項5に記載の加工装置。
  7. 【請求項7】 前記領域間最適経路決定手段は、前記領
    域間最適経路を巡回セールスマン問題のアルゴリズムを
    用いて決定することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の加工装置。
  8. 【請求項8】 前記領域間最適経路決定手段は、前記領
    域間最適経路をリン・アンド・カーニンハン法を用いて
    決定することを特徴とする請求項7に記載のレーザ加工
    装置。
  9. 【請求項9】 前記ステージ制御部は、前記認識された
    複数の領域を1以上の領域からなるグループに分けてこ
    れを1つの領域とみなすグループ化手段を有し、 前記領域間最適経路決定手段は、前記1つの領域とみな
    された少なくとも2以上のグループを結ぶ最適経路を求
    め、該求めた最適経路に基づいて前記領域間最適経路を
    決定することを特徴とする請求項5から請求項9の何れ
    かに記載の加工装置。
  10. 【請求項10】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記分割領域間最適経路決定手段は、今回の加工におい
    て優先させるX方向若しくはY方向又は予め優先させる
    べく決定されたX方向若しくはY方向に基づいて、X方
    向又はY方向の何れかに重み付けを行って、前記距離の
    算出を行うことを特徴とする請求項6に記載の加工装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ステージはX−Yステージであ
    り、 前記分割領域間最適経路決定手段は、 今回の加工が行われた分割領域の前記特定の加工部によ
    る最終の加工点から、前記次回の加工を行う分割領域を
    任意の加工方向に従って経由して、次々回の加工を行う
    分割領域内の前記特定の加工部による加工点に至る距離
    を算出し、 今回の加工が行われた分割領域の前記他の加工部による
    最終の加工点から、前記次回の加工を行う分割領域を任
    意の加工方向に従って経由して、次々回の加工を行う分
    割領域内の前記他の加工部による加工点に至る距離を算
    出し、 該算出した距離が最短となるように、前記次回の加工を
    行う分割領域における加工方向を決定することを特徴と
    する請求項6又は請求項10に記載の加工装置。
  12. 【請求項12】 前記加工部は、レーザビームを照射す
    るレーザ加工部であり、 前記ステージは、被加工物として半導体ウェーハが搭載
    されるX−Yステージであり、 前記認識された領域は半導体ウェーハのチップであり、 前記加工点は、前記チップに配置されているヒューズで
    あり、 前記分割領域はヒューズ・ブロックであることを特徴と
    する請求項1から請求項12の何れかに記載の加工装
    置。
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