JPH10258326A - プレス型 - Google Patents

プレス型

Info

Publication number
JPH10258326A
JPH10258326A JP9062749A JP6274997A JPH10258326A JP H10258326 A JPH10258326 A JP H10258326A JP 9062749 A JP9062749 A JP 9062749A JP 6274997 A JP6274997 A JP 6274997A JP H10258326 A JPH10258326 A JP H10258326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
die
radius
arc
shape
shock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9062749A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Suzuki
規生 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9062749A priority Critical patent/JPH10258326A/ja
Publication of JPH10258326A publication Critical patent/JPH10258326A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品面におけるショックラインの発生を押え
る。 【解決手段】 ダイR(ダイのしわ押え面と製品面とが
交わる部分に形成される円弧状断面部)の断面形状を、
以下のような変則半径を有するものとする。交差する2
つの稜線L1 ,L2 に内接する半径r1 の円弧の各接点
1 ,P2 に、半径r2 (r2 =2r1 )の円弧を描
く。そして、半径r2 の円弧同士を、半径r 3 (r3
1/2 r1 )の円弧で連続的につなげる。この形状によ
り、ダイRの始点から中央部に至る間の傾きの変化を小
さくし、素材の流入開始時に素材に加わるショックを減
少させる。そして、ショックラインの発生を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絞り加工による成
形不良を改善する為の、プレス型の形状に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス型による絞り加工の成形初期にお
いて、ブランクホルダにつかまれた素材に絞りポンチが
当り、素材に張力がかかった時、ダイR部(ダイのしわ
押え面と製品面とが交わる部分に形成される円弧状断面
部)の素材は、引張りおよび曲げによる板厚減少を受け
る。そして、板厚減少傷が成形後の製品面に線状のライ
ンとして残ったものを、ショックラインという。このシ
ョックラインがフェンダ、クォータ等の外板パネルに現
れると、その外観品質は著しく損なわれることになる。
そこで、従来よりショックラインの発生を抑えるための
対策として、ダイRの増大(拡大)、ダイR部のし
わ押え面角度の増大、ショックラインを製品面外へ避
けるような絞りプロファイルの設定、等を行っている
(トヨタ自動車生産用語辞典より抜粋)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図5には、従来のプレ
ス型が下死点にあるときの、上型1、クッションリング
2、ポンチ3、素材4の様子(特にしわ押え面近辺の様
子)を示している。また、ここでは従来のダイR(符号
5で示す)およびそれによって成形が施された素材を実
線で、上記対策(ダイRの増大)を施した場合のダイ
R(符号6で示す)およびそれによって成形が施された
素材を点線で示している。図示のごとく、ダイRを増大
した場合の管理面Aは、ダイRを増大しない場合の管理
面Bに比べて狭くなる。したがって、対策は、素材流
入のコントロール性を悪化させるという欠点がある。ま
た、対策は、ダイRの設定によってはしわ押え面がダ
イRの範囲に侵食され、傾斜面が十分に設置できないと
いう問題がある。さらに対策では、歩留や成形性の悪
化を招くという欠点がある。なお、図5中符号Cで示さ
れる範囲は、しわ押え面を示している。
【0004】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、製品面におけるショッ
クラインの発生を押え、かつ、歩留や成形性の悪化を招
くことなく高品質のプレス製品を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の
本発明に係るプレス型は、交差する2つの稜線に内接す
る円弧の各接点に、該円弧に比して曲率半径が大きくか
つ前記2つの稜線に別個に内接する弧を描き、該弧同士
を連続的につなげた断面形状を有するダイRを設けたこ
とを特徴とする。
【0006】本発明によると、ダイRの始点である2つ
の稜線と円弧の接点において、ダイRの曲率半径を前記
円弧よりも大きくすることにより、ダイRにおいて、始
点から中央部に至る間の傾きの変化を、前記円弧に比べ
て小さくする。ダイRにおいて、始点から中央部に至る
間は素材の塑性変形に係る部分であり、この部分の傾き
の変化を少なくすることにより、素材の流入開始時に素
材に加わるショックを減少させる。
【0007】また、本発明においては、前記円弧の半径
をr1 とし、前記弧を半径r1 より大径かつ前記2つの
稜線に別個に内接する半径r2 の円弧とし、該半径r2
の円弧同士を半径r1 より小径の半径r3 の円弧で連続
的につなげてなることが望ましい。
【0008】すなわち、ダイRの始点における半径をr
2 (r2 >r1 )とし、半径r2 の円弧同士を半径r3
(r3 <r1 )の円弧で連続的につなげた断面形状のダ
イRとすることによって、ダイRの始点から中央部に至
る間の傾きの変化を、単一半径r1 の場合に比べて小さ
くする。そして、素材の流入開始時に素材に加わるショ
ックを減少させる。
【0009】本発明においては、r2 =2r1 かつr3
=1/2 r1 とすることが好ましい。この構成により、素
材の塑性変形量の増加による不具合の発生と、ショック
ラインの抑制との最適のバランスを得る。
【0010】さらに、クッションリングに前記ダイRの
形状を転写することにより、ダイとクッションリングと
の隙間を一定に保ち、素材流入をコントロールするため
の管理面を確保する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、従来例と同一部分若
しくは相当する部分については同一符号で示し、詳しい
説明は省略する。
【0012】素材に絞り加工を施す工程としては、まず
図3に示すように、上型1とクッションリング2とで素
材4をブランクする。次に、上型1およびクッションリ
ング2を下降させ、素材4をポンチ3に押し付ける。こ
の際、上型1およびクッションリング2のしわ押え面形
状、および、クッションピン8により調節されるクッシ
ョン圧により、素材4の流入量をコントロールする。そ
して、図4に示すように、上型1とポンチ3とで素材に
絞り加工を施し、素材4を製品形状へと成形する。前述
のごとく、ショックラインはプレス型による絞り加工の
成形初期(素材4をポンチ3に押し付けるとき)におい
て、上型1とクッションリング2とにブランクされた素
材4に張力がかかり、ダイR部の素材が引張りおよび曲
げによる板厚減少を受け、この板厚減少傷が成形後の製
品面に線状のラインとして残るものである。したがって
ショックラインは、素材4がポンチ3に接触して素材流
入が始まるときに、ダイRの始点から発生する。
【0013】よって、素材流入が始まる瞬間において、
ダイR部(特にダイR部の始点)から素材4に対して加
える衝撃を可能な限り小さくし、円滑に素材流入を行う
ことによって、ショックラインを抑制することができる
ことが解っている。
【0014】ここで、本発明の実施の形態に係るプレス
型のダイR形状を、図1に基づき説明する。交差する2
つの稜線L1 ,L2 に内接する単一半径(半径r1 )の
円弧を断面形状とする従来のダイR形状に対し、本実施
の形態に係るダイR形状は、ダイRの始点から中央部に
至る間の傾きの変化を小さくした変則半径を有するもの
である。図1には、単一半径のダイR断面を粗い斜線
で、本実施の形態により形成されるダイR断面を、細か
い斜線で示している。
【0015】本実施の形態に係るダイR形状を形成する
手法は、以下の通りである。まず、稜線L1 ,L2 に内
接する半径r1 の円弧の各接点P1 ,P2 に、2つの稜
線L 1 ,L2 に別個に内接する半径r2 (r2 >r1
の円弧を描く。そして、半径r2 の円弧同士を半径r3
(r3 <r1 )の円弧で連続的につなげる。図1の例で
は、r2 =2r1 かつr3 =1/2 r1 に設定されてい
る。この値に設定することにより、素材の塑性変形量の
増加による不具合の発生と、ショックラインの抑制との
最適のバランスを得ることが可能となる。
【0016】図1に示すように、単一半径のダイRも変
則半径のダイRも、ダイRの始点はP1 ,P2 で同じで
ある。しかし、ダイRの始点から中央部に至る間の傾き
の変化は、r2 =2r1 とした分だけ変則半径を有する
ダイRの方が小さくなっている。そして、半径r2 の円
弧同士を半径r3 (r3 =1/2 r1 )の円弧で連続的に
つなげることにより、ダイR形状を完成させている。
【0017】本実施の形態に係るダイR形状によると、
ダイRの始点における半径を増大させ、ダイRの始点か
ら中央部に至る間の傾きの変化を小さくすることが可能
である。よって、素材の流入開始時において、ダイR部
の始点から素材4に対して加わるショックを減少させる
ことができる。また、ダイRの始点の位置は単一半径の
ダイRと同一であることから、管理面の減少を防ぐこと
ができる。よって、素材流入のコントロール性を悪化さ
せることなく、ショックラインの発生を効果的に押える
ことが可能となる。
【0018】図2には、図4において円Dで囲まれた部
分を拡大している。図2に示すように、本実施の形態で
は、上記変則半径を有するダイR形状と合わせてクッシ
ョンリングに前記ダイRの形状を、素材の厚さ等を考慮
しつつ転写することも可能である(図2中符号Eで示さ
れる部分)。そして、管理面をより広範囲に設け、素材
流入のコントロール性をさらに向上させることができ
る。この手法によって成形後の製品面へのショックライ
ンの流入を細かく制御することにより、より高品質のプ
レス製品を得ることが可能となる。
【0019】尚、本実施の形態においては、2つの稜線
1 ,L2 と半径r1 の円弧との接点P1 ,P2 におい
て、半径r2 ,r3 の円弧を組み合わせることによって
ダイR形状を形成したが、これに限定されることなく曲
率半径が変化する弧(例えば、インボリュート曲線等)
を組み合わせることによっても、同様の作用効果を有す
るダイR形状を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る
プレス型によると、ダイRの始点から中央部に至る間の
傾きの変化を、単一半径を有する従来のダイR形状と比
べて小さくすることが可能となる。よって、素材の流入
開始時に素材に加わるショックを減少させ、ショックラ
インを抑制することが可能となる。また、ダイRの始点
位置を単一半径のダイR形状の場合と同一位置としたま
ま、ダイRの始点位置における曲率半径を、単一半径の
ダイR形状に比べ大きくするすることができるので、管
理面の減少による素材流入のコントロール性の悪化を防
ぐことができる。
【0021】また、本発明の請求項2に係るプレス型で
は、始点における半径をr2 (r2>r1 )とし、半径
2 の円弧同士を半径r3 (r3 <r1 )の円弧で連続
的につなげた断面形状のダイRとすることによって、ダ
イRの始点から中央部に至る間の傾きの変化を、単一半
径r1 の場合に比べて小さくすることが可能となる。よ
って、素材の流入開始時に素材に加わるショックを減少
させ、ショックラインを効果的に抑制することができ
る。
【0022】また、本発明の請求項3に係るプレス型に
よると、r2 =2r1 かつr3 =1/2 r1 とすることが
好ましい。そして、素材の塑性変形量の増加による不具
合の発生と、ショックラインの抑制との最適のバランス
を得ることにより、高品質のプレス製品を得ることが可
能となる。
【0023】さらに、本発明の請求項4に係るプレス型
によると、クッションリングに前記ダイRの形状を転写
することにより、ダイとクッションリングとの隙間を一
定に保ち、素材流入をコントロールするための管理面を
確保することができる。よって、素材流入のコントロー
ル性が向上し、成形後の製品面へのショックラインの流
入を細かく制御することができる。したがって、より高
品質のプレス製品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダイR形状を示す断
面摸式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るクッションリング形
状を示す断面摸式図である。
【図3】素材に絞り加工を施す際の第1工程におけるプ
レス型の概略断面図である。
【図4】素材に絞り加工を施す際の第2工程におけるプ
レス型の概略断面図である。
【図5】従来のプレス型において、上型が下死点にある
ときの、しわ押え面近辺の様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上型 L1 稜線 L2 稜線 P1 接点 P2 接点 r1 円弧の半径 r2 円弧の半径 r3 円弧の半径

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交差する2つの稜線に内接する円弧の各
    接点に、該円弧に比して曲率半径が大きくかつ前記2つ
    の稜線に別個に内接する弧を描き、該弧同士を連続的に
    つなげた断面形状を有するダイRを設けたことを特徴と
    するプレス型。
  2. 【請求項2】 前記円弧の半径をr1 とし、前記弧を半
    径r1 より大径かつ前記2つの稜線に別個に内接する半
    径r2 の円弧とし、該半径r2 の円弧同士を半径r1
    り小径の半径r3 の円弧で連続的につなげてなることを
    特徴とする請求項1記載のプレス型。
  3. 【請求項3】 r2 =2r1 かつr3 =1/2 r1 である
    ことを特徴とする請求項2記載のプレス型。
  4. 【請求項4】 クッションリングに前記ダイRの形状を
    転写してなることを特徴とする請求項1ないし3記載の
    プレス型。
JP9062749A 1997-03-17 1997-03-17 プレス型 Pending JPH10258326A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9062749A JPH10258326A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 プレス型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9062749A JPH10258326A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 プレス型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10258326A true JPH10258326A (ja) 1998-09-29

Family

ID=13209372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9062749A Pending JPH10258326A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 プレス型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10258326A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245162A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 表面形状定量化方法
JP2015093322A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 日産自動車株式会社 表面形状定量化方法
JP2021058924A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 日本製鉄株式会社 プレス成形用金型及びプレス成形装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245162A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 表面形状定量化方法
JP2015093322A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 日産自動車株式会社 表面形状定量化方法
JP2021058924A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 日本製鉄株式会社 プレス成形用金型及びプレス成形装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2448099C (en) Sheet metal forming die assembly with textured die surfaces
JP2010120032A (ja) プレス成形方法
JP6629891B2 (ja) プレス成形装置及びアウタパネル
JPH10258326A (ja) プレス型
CN108941919A (zh) 镭雕方法
CN100427235C (zh) 具有角部的压力成形构件及其制造设备和制造方法
CN113319172B (zh) 一种消除高强板冲压件翻边立壁弯曲的方法
JPH0687039A (ja) バーリング加工方法
JPH0366423A (ja) 深絞り成形方法及びその絞りプレス型
JPH0866730A (ja) 金属薄板材の深絞り成形方法
JP2024052584A (ja) プレス成形方法
JP4645202B2 (ja) 板材ワーク及び枠形状加工方法
JPH10272520A (ja) 飲料缶の製造方法
JP2000317535A (ja) プレス成形用金型装置
JPH10225730A (ja) 絞りプレス型構造
JP2005040797A (ja) 金属板の液圧成形方法
JP2024052586A (ja) プレス成形方法
JPH02182326A (ja) ブランキング方法
JP2003071502A (ja) 異形断面条の製造方法
JPH06154899A (ja) 絞り成形方法
JP2001259751A (ja) 絞り加工装置
JPH11244952A (ja) プレス成形用金型装置
JPH08309449A (ja) 絞りプレス成形装置
JP3393894B2 (ja) ステイオンタブ式缶蓋の製造方法
JP2000135520A (ja) プレス成形用金型装置