JPH102562A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH102562A
JPH102562A JP15224096A JP15224096A JPH102562A JP H102562 A JPH102562 A JP H102562A JP 15224096 A JP15224096 A JP 15224096A JP 15224096 A JP15224096 A JP 15224096A JP H102562 A JPH102562 A JP H102562A
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JP
Japan
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cooking
heating
food
heater
dish
Prior art date
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Pending
Application number
JP15224096A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Takei
保 武井
Hisao Kano
久雄 狩野
Kokichi Shibata
康吉 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH102562A publication Critical patent/JPH102562A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータ加熱時の調理時間の短縮化を図る。 【解決手段】 加熱調理室2の左右の内側壁部に、上下
2段の支え部15,16を設ける。角皿を上側支え部1
5に支持すると、励振口8は角皿より下方に位置し、角
皿を下側支え部16に支持すると、励振口8は角皿によ
り上下に二分される。そして、角皿を上下側支え部1
5,16に支持したとき、制御回路はマイクロ波の供給
とヒータ加熱の双方を組合わせた混合調理モードを実行
するが、角皿の下方に位置する励振口8から供給される
マイクロ波により、角皿の外底面に塗布されたマイクロ
波発熱体が発熱し、角皿の温度が上昇する。これによ
り、角皿に載置された調理物の上面はヒータにより加熱
され、下面は角皿の熱により加熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネトロンによ
るマイクロ波の供給とヒータ加熱とを組合わせた混合調
理の実行を可能とした加熱調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、加熱調理器にお
いては、マグネトロンとヒータとを備え、レンジ加熱に
よる調理モードとヒータ加熱による調理モード或いはレ
ンジ加熱とヒータ加熱との双方を組合わせた調理モード
の実行を可能にしたものがある。このものの場合、ヒー
タは加熱調理室の上部及び外底部に配設されており、例
えばトースト調理を行う際には、上下両ヒータの略中央
に食パンを位置させた状態で、ヒータ加熱による調理モ
ードが実行されるようになっていた。
【0003】一方、例えばコロッケや焼き魚等の調理済
み食品をあたため調理する際には、食品の内部を加熱す
ると共に表面をカラッと仕上げるために、前記食品を加
熱調理室の内底部に配置した状態で、レンジ加熱を行っ
た後ヒータ加熱を行う調理モードを実行するようになっ
ていた。
【0004】しかしながら、前記トースト調理の場合、
上下ヒータから食パンまでの距離が遠いため、1枚の食
パンの調理時間に4分以上も要し、一般のトースターに
おける調理時間が2分〜2分30秒であるのに比べて長
かった。そのため、使い勝手が悪く、また、調理時間が
長いことにより食パンの風味を損なっていた。
【0005】一方、調理済み食品のあたため調理におい
ても、ヒータ加熱は、上下ヒータにより行われるもので
あるが、この場合も、前記食品と上ヒータとの距離が遠
すぎるため、効率が悪かった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ヒータ加熱時の調理時間の短縮化を図
ることが可能な加熱調理器を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の加熱
調理器は、加熱調理室と、この加熱調理室内に出入れ可
能に配置され、表面にマイクロ波発熱体が塗布された食
品載置皿と、前記加熱調理室の一側壁に設けられた励振
口より前記加熱調理室内にマイクロ波を供給するレンジ
調理用のマグネトロンと、前記加熱調理室の上部に設け
られたヒータ調理用のヒータと、前記マグネトロン及び
ヒータを制御する制御手段とを具備し、前記食品載置皿
が前記励振口より上方に配置された状態で、前記マグネ
トロンによるマイクロ波の供給及びヒータによる加熱の
双方を組合わせた混合調理モードの実行が可能とされて
いることを特徴とするものである。
【0008】この構成によれば、励振口より上方に食品
載置皿を配置して調理物とヒータとの距離を近付けた状
態において混合調理モードが実行されるので、食品載置
皿に載置されている調理物の上面側をヒータからの輻射
熱により効率良く加熱することができる。しかも、食品
載置皿の表面にはマイクロ波発熱体が塗布されているた
め、加熱調理室内に供給されるマイクロ波によりマイク
ロ波発熱体が発熱して食品載置皿の温度が上昇するの
で、食品載置皿がいわば下ヒータの代わりとして機能
し、調理物の下面側も十分加熱することができる。この
ため、調理物を上下両側から効率的に加熱することがで
き、しかも、調理物の上下両面をバランス良く加熱する
ことができる。
【0009】また、上記構成の場合、加熱調理室内に配
置される食品載置皿の位置情報を発生する皿位置情報発
生手段を設けると共に、制御手段を、前記皿位置情報発
生手段により励振口より上方に食品載置皿が位置してい
る情報が発生されたときに、混合調理モードを実行する
ように構成することができる。このように構成すると、
皿位置情報発生手段からの皿位置情報に基づいて混合調
理モードが実行されるから、食品載置皿の配置位置に適
した加熱態様で食品を調理することが可能となる(請求
項2の加熱調理器)。
【0010】ところで、混合調理モードが実行されると
きにおいては、調理物の種類によっては、マイクロ波が
照射されることが望ましくないことがある。この場合、
請求項3の加熱調理器のように、食品載置皿を金属製と
し、その外底面にマイクロ波発熱体を塗布するように構
成すれば、励振口が食品載置皿の下方にのみ位置するよ
うに食品載置皿を配置することにより、食品載置皿の下
方側から供給されるマイクロ波が、食品載置皿を加熱す
ると共に、金属製の食品載置皿により遮断されて調理物
に照射されることがなくなる。従って、あたかもヒータ
のみにより上下から加熱されるが如き状態で、調理物を
加熱調理することができる。
【0011】更に、食品載置皿が励振口を上下方向に二
分する位置に配置されるとき、或いは、励振口を上下に
離れて位置する上部励振口と下部励振口とから構成し、
食品載置皿が前記上部及び下部の励振口間に配置される
とき、混合調理モードが実行されるように構成すること
もできる(請求項4,請求項5の加熱調理器)。
【0012】このように構成すると、食品載置皿より上
方に位置する励振口或いは上部励振口から供給されるマ
イクロ波により、調理物はその内部まで十分に加熱され
るようになり、調理物の内外部を良好に加熱することが
できる。
【0013】また、使用者の調理メニューの選択に応じ
た制御内容で調理モードを実行するものにあっては、食
品載置皿の配置位置を検出する皿位置検出手段を設ける
と共に、この皿位置検出手段が検出した食品載置皿の位
置が前記選択された調理メニューに対応していないとき
に、その旨を報知すると共に調理モードの実行を禁止す
る禁止手段を設けるようにすることも良い構成である
(請求項6の加熱調理器)。
【0014】このように構成すると、選択された調理メ
ニューに対応した位置に食品載置皿が配置されていると
きにのみ加熱調理が実行される。また、それと共に、使
用者が、調理メニューに対応した位置と異なる位置に誤
って食品載置皿を配置したことを報知により知ることが
でき、このような場合の加熱調理の実行を禁止すること
により、調理の失敗を未然に防止することができる。
【0015】そして、加熱調理室内に収容される食品載
置皿が励振口より上方に配置されるときと、励振口を上
下に二分するように配置されるときとでは、混合調理モ
ードにおけるマイクロ波の供給とヒータ加熱との時間比
率を異ならせると(請求項7の加熱調理器)、調理物の
種類の応じて食品載置皿を配置することにより、その調
理物に適した加熱態様で調理を行うことができる。
【0016】また、混合調理モードを、マイクロ波の供
給のみを実行する第1の加熱工程と、この第1の加熱工
程の後、マイクロ波の供給とヒータ加熱とを交互に実行
する第2の加熱工程とを有するように構成すると良い
(請求項8の加熱調理器)。この場合、第1の加熱工程
において、マイクロ波により食品載置皿の温度を上昇さ
せた後、第2の加熱工程が開始されるので、ヒータから
の輻射熱と食品載置皿の熱とにより調理物の上下両面を
バランス良く加熱することができる。
【0017】この構成においては、加熱調理室内に収容
された調理物から放出されるガス濃度を検出するガスセ
ンサを設けると共に、前記ガスセンサの検出に基づいて
混合調理モードの第1の加熱工程の実行時間を決定する
ように構成することが望ましい(請求項9の加熱調理
器)。このように構成すると、第1の加熱工程を、調理
物の種類や量或いは調理物が冷凍状態にあるか常温状態
にあるか等に応じて適切に行うことができる。
【0018】食品載置皿は、マグネトロンのオンにより
主にマイクロ波発熱体が発熱することに伴って温度上昇
するが、この食品載置皿の温度が低過ぎたり高くなり過
ぎたりすると、ヒータ側とのバランスが悪くなって、調
理物の上下両面側の加熱具合がアンバランスとなった
り、調理物の下面側の焼き不足や、こげ過ぎを招いてし
まうことになる。そのため、第2の加熱工程において
は、食品載置皿の温度を良好な範囲に保つようにマグネ
トロンのオン,オフを制御することが望ましい。従っ
て、請求項10の加熱調理器のように食品載置皿の温度
を検出する温度センサを設けると共に、制御手段を、前
記温度センサの検出温度に基づいて第2の加熱工程にお
けるマグネトロンのオン,オフを制御するように構成す
ると、調理物の上下両面をバランス良く且つ良好に加熱
することができる。
【0019】更に、前記温度センサの検出温度が所定値
に達するまでは第1の加熱工程を実行するように構成す
ると(請求項11の加熱調理器)、食品載置皿の温度を
速やかに且つ十分上昇させてから、第2の加熱工程を開
始することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明をヒータ付き電子レ
ンジに適用したいくつかの実施例について述べる。 (1)第1実施例(請求項1〜4に対応、図1〜図8参
照) まず、本発明の第1実施例について、図1ないし図8を
参照しながら説明する。図1及び図2は、本実施例の加
熱調理器たる電子レンジの全体構成を示しており、電子
レンジの本体1内には、前面が開口した矩形箱状をなす
加熱調理室2が配設されている。本体1の前面には、前
記加熱調理室2の前面を塞ぐ扉3が開閉可能に設けられ
ており、さらには、使用者が調理メニューの選択や調理
開始の指示などを行うための各種の操作キー4aや必要
な表示を行う表示部4bを有する操作パネル4が設けら
れている。
【0021】また、前記加熱調理室2の内底部には、回
転網5が設けられている。この回転網5上には、レンジ
調理モードの実行時において、食品載置皿たるガラス皿
6が載置されるようになっている。この回転網5は、加
熱調理室2の底部を貫通する軸7aを介してモータ7に
連結されており、モータ7の駆動により回転されるよう
になっている。
【0022】そして、前記加熱調理室2の一側壁である
右側の側壁部2aには上下方向に延びる長方形状をなす
励振口8が設けられている。励振口8が形成された右側
の側壁部2aの裏側の機械室9内にはマグネトロン10
が配設されている。このマグネトロン10は、図示しな
いマグネトロン駆動回路により駆動されて発振動作し、
導波管11を介して前記励振口8から加熱調理室2内に
マイクロ波を供給するようになっている。
【0023】また、図示はしないが、加熱調理室2の左
側の側壁部2bには、排気口が設けられ、その排気口内
には加熱調理室内のガス濃度を検出するためのガスセン
サ12(図3にのみ図示)が設けられている。このガス
センサ12は、加熱調理室2内における調理物Fが発生
する水蒸気を検出するためのものである。一方、前記加
熱調理室2の天井部には、ヒータ調理用のヒータ13が
設けられている。このヒータ13は例えば平面ヒータか
ら構成されている。
【0024】更に、前記加熱調理室2の左右の内側壁部
には、食品載置皿たる角皿14を支えるために上下2段
の支え部15,16が設けられている。この場合、図4
に示すように、励振口8が位置する右側の内側壁部にお
いて、上側支え部15は前記励振口8の上端部より上方
に設けられ、下側支え部16は、前記励振口8の上下略
中間に位置するように励振口8の両側に設けられてい
る。これにより、上側支え部15に角皿14が支持され
たとき、前記励振口8は角皿14より下方に位置し、下
側支え部16に角皿14が支持されたとき、前記励振口
8は角皿14により上下に二分されるように構成されて
いる。
【0025】また、図5(a)に示すように、角皿14
は矩形浅底容器状をなし、図中左右両側に縁部14a,
14bが設けられており、この縁部14a,14aを前
記上下両側支え部15,16に載置させることにより角
皿14が当該支え部15,16に支持されるようになっ
ている。この角皿14は、図5(b)から明らかなよう
に、鉄等の金属からなる基材Kの表面にほうろうHが施
されたもので、外底面にマイクロ波発熱体Mが薄膜状に
塗布されている。このマイクロ波発熱体Mは、例えば酸
化錫、フェライト、誘電損失の大きいセラミック等から
なり、マイクロ波の照射により発熱し易いものとされて
いる。また、角皿14の縁部14aには図示しない絶縁
部材が取付けられており、角皿14が前記支え部15,
16に支持された状態で加熱調理室2内にマイクロ波が
照射されたとき、角皿14と側壁部2a,2bとの間で
スパークが発生しないようになっている。
【0026】更にまた、前記加熱調理室2の左右の側壁
部2a,2bには、角皿14の位置を検出する位置セン
サ17が設けられている。この位置センサ17は、前記
上側支え部15と下側支え部16の下方にそれぞれ配設
された2組の透過形の光センサから構成されており、角
皿14が、前記上側支え部15或いは下側支え部16に
位置するか否かを検出するようになっている。
【0027】次に、上記構成の電子レンジの電気的構成
を図3に示す。制御回路18は、マイクロコンピュータ
等を含んで構成され、ガスセンサ11、位置センサ17
及び操作パネル4の各種操作キー4aからの信号が入力
されるようになっている。
【0028】後の作用説明にて述べるように、本実施例
においては、制御回路18はそのソフトウェア構成によ
り、各種操作キー4aのうち自動調理キーの操作によっ
て、位置センサ17を動作させ、上下両側支え部15,
16に角皿14がセットされているか否かの皿位置情報
を取り込むように構成されている。そして、制御回路1
8は、前記皿位置情報に基づいて、角皿14が上下両側
支え部15,16のいずれかにセットされているときに
は、マグネトロン10によるマイクロ波の供給と、ヒー
タ13による加熱の双方を組み合わせた混合調理モード
を実行し、角皿14が上下両側支え部15,16にセッ
トされていない、即ちガラス皿6が回転網5の上に載置
されているときには、マグネトロン10によるマイクロ
波の供給のみによるレンジ調理モードを実行するよう
に、マグネトロン10、ヒータ13、モータ7を駆動制
御すると共に表示部4a及びブザー19を駆動制御する
ように構成されている。従って、本実施例においては、
位置センサ17が皿位置情報発生手段として機能するも
のである。
【0029】尚、混合調理モードの実行時において、調
理物Fが載置された角皿14が上側支え部15に支持さ
れているときには、食パン等のトースト調理に適した加
熱態様となり、下側支え部16に支持されているときに
は、コロッケや焼魚等の調理済み食品(冷凍或いは常
温)をカラッとした状態であたためる調理(以下、「カ
ラッとグルメ」調理という)に適した加熱態様が得られ
るものである。
【0030】さて、上記構成の作用について、図6ない
し図8も参照して説明する。トースト調理を行う場合、
図6に示すように、使用者は、角皿14上に食パン等の
調理物を載置し、その角皿14を上側支え部15にセッ
トする。そして、操作パネル4の自動調理キーを操作し
且つスタートキーをオン操作すると、まず、位置センサ
17が動作されて皿位置情報が制御回路18に取り込ま
れる。この場合、角皿14が上側支え部15に位置する
ことから、制御回路18は、予め記憶された制御プログ
ラムに従ってマグネトロン10及びヒータ13を交互に
通電制御し、混合調理モードの実行を開始する。
【0031】これにより、加熱調理室2内にマイクロ波
が供給されると共にヒータ13からの熱が輻射される。
このとき、角皿14は上側支え部15に位置するため、
励振口8から供給されるマイクロ波は、図6に矢印Aで
示すように加熱調理室2のうち角皿14より下方にのみ
供給される。そして、角皿14の下方において加熱調理
室2内に供給されたマイクロ波は、角皿14の外底面に
塗布されたマイクロ波発熱体Mを発熱させて角皿14の
温度を上昇させる。また、角皿14の上方においてはヒ
ータ13からの熱が矢印Bで示すように輻射される。こ
の結果、角皿14に載置された調理物Fの下面が角皿1
4の熱により加熱されると共に、上面がヒータ13から
の輻射熱により加熱される。
【0032】一方、自動調理キーが操作され且つスター
トキーがオン操作されると、ガスセンサ11が動作さ
れ、制御回路18は、加熱調理の経過に伴って調理物F
から放出されるガス濃度を読み込むようになっている。
そして、読込んだガス濃度に基づいて加熱調理時間を決
定し、この加熱調理時間が経過すると、マグネトロン1
0及びヒータ13の通電を停止して、トースト調理を終
了させるようになっている。
【0033】次に、「カラッとグルメ」調理を行う場合
について説明する。図7に示すように、使用者は、角皿
14上に例えばコロッケ等の調理物Fを載置し、その角
皿14を下側支え部16にセットする。そして、操作パ
ネル4の操作キー4aのうちの自動調理キーを操作し且
つスタートキーをオン操作すると、位置センサ17が動
作されて、皿位置情報が制御回路18に取り込まれる。
このとき、角皿14が下側支え部16に位置することか
ら、制御回路18は、上記トースト調理の場合と同様
に、混合調理モードを実行する。
【0034】これにより、加熱調理室2内にマイクロ波
が供給されると共にヒータ13からの熱が輻射される。
この場合、角皿14は下側支え部16に位置するため、
励振口8は角皿14により上下に二分され、図7に矢印
Aで示すように、マイクロ波は、加熱調理室2内のうち
角皿14より下方及び上方に分かれて供給される。そし
て、加熱調理室2内のうち、角皿14の下方に供給され
たマイクロ波は、角皿14の外底面に塗布されたマイク
ロ波発熱体Mを発熱させて角皿14の温度を上昇させ、
角皿14の上方に供給されたマイクロ波は、調理物Fを
その内部まで加熱する。この結果、角皿14に載置され
た調理物Fは、角皿14の熱及びヒータ13からの輻射
熱(図7中矢印Bで示す)により上面及び下面を外部か
ら加熱されると共に、マイクロ波により内部まで加熱さ
れることになる。そのため、調理物Fをその内部が十分
に加熱され且つ外面がカラっとした仕上がりとすること
ができる。
【0035】そして、「カラッとグルメ」調理の場合も
上述したトースト調理と同様に、制御回路18は、ガス
センサ11の検出するガス濃度に基づいて加熱調理時間
を決定し、この加熱調理時間が経過すると、マグネトロ
ン10及びヒータ13の通電を停止して、「カラッとグ
ルメ」調理を終了させるようになっている。
【0036】これに対して、角皿14が、上側支え部1
5及び下側支え部16のいずれにも位置しないとき、即
ち、使用者が、ガラス皿6に例えばごはん等の調理物F
を載置し、そのガラス皿6を回転網5にセットした状態
で加熱調理を行う場合について図8を参照して説明す
る。
【0037】この場合、操作パネル4の自動調理キーを
操作し且つスタートキーをオン操作すると、位置センサ
17が動作されて、角皿14が上側支え部15及び下側
支え部16のいずれにも位置しないという皿位置情報が
制御回路18に取込まれる。この結果、制御回路18
は、マグネトロン10のみを通電制御して、レンジ調理
モードを実行させる。これにより、加熱調理室2内に矢
印Aで示すようにマイクロ波が供給されて、調理物Fを
マイクロ波加熱する、いわゆる「あたため」調理を行う
のである。
【0038】このように本実施例によれば、角皿14が
上下両側支え部15,16のいずれかに配置されたとき
混合調理モードが実行されるように構成した。これによ
り、角皿14に載置された調理物Fとヒータ13との距
離が近付くため、ヒータ13からの輻射熱により調理物
Fの表面を効率良く加熱することができる。
【0039】この場合、ヒータ13からの輻射熱は調理
物Fの表面のうち主に上面側を加熱することになるが、
角皿14の外底面にマイクロ波発熱体Mが塗布されてい
ることより、当該角皿14の下方において加熱調理室2
内に供給されるマイクロ波によりマイクロ波発熱体Mが
発熱して角皿14の温度が上昇するため、この角皿14
の熱により調理物Fの下面側も十分加熱することができ
る。従って、調理物Fの上下両面がバランス良く加熱さ
れるようになり、しかも、調理物Fと加熱源たるヒータ
13及び角皿14との距離が近付くため効率的に加熱さ
れ、ひいては調理時間の短縮化を図ることができる。
【0040】特に、トースト調理を行う場合には、角皿
14を上側支え部15に配置して、調理物とヒータ13
との距離がより一層近付くように構成したので、調理時
間がより一層短縮されて、調理物Fの風味が損なわれる
ことを防止できる。
【0041】また、「カラッとグルメ」調理を行う場合
には、角皿14を下側支え部16に配置することになる
が、この場合も、加熱調理室の内底部において「カラッ
とグルメ」調理を行っていた従来のものに比べて、調理
物Fと加熱源たるヒータ13及び角皿14との距離が近
くなるため、加熱時間の短縮化を図ることができる。
【0042】この場合、位置センサ17からの角皿14
の位置情報に基づいて混合調理モードとレンジ調理モー
ドとのいずれを実行するかを決定するから、使用者が皿
位置情報を入力する(調理モードを設定する)必要がな
くて操作が簡単となる。
【0043】さらに、角皿14を金属製の基材から構成
し、その外底面にマイクロ波発熱体を塗布したので、角
皿14の下方において供給されるマイクロ波が角皿14
の上方に通過することがない。そのため、角皿14を上
側支え部15に配置した場合には「トースト」調理に、
下側支え部16に配置した場合には「カラッとグルメ」
調理にそれぞれ適した加熱態様を得ることができる。
【0044】(2)第2〜第4の実施例 上記第1実施例では、レンジ調理モードの実行時におい
ては、ガラス皿6を回転網5にセットするように構成し
たが、これに限られるものではない。例えば、図示はし
ないが、本発明の第2実施例として、励振口8の下端部
より下方に位置するように加熱調理室2の左右の内側壁
部に角皿14を支持する支え部を設け、この支え部に角
皿14をセットしてレンジ調理モードを実行するように
構成することもできる。この場合、マイクロ波発熱体M
は角皿14の外底面にのみ塗布されているので、角皿1
4の温度が上昇することはない。
【0045】また、上記第1実施例では、皿位置情報発
生手段として位置センサ17を設けて、操作キー4aの
うちの自動調理キーが操作されると、位置センサ17か
らの皿位置情報に基づいて混合調理モード或いはレンジ
調理モードのいずれかが実行されるように構成したが、
これも図示はしないが、本発明の第3実施例として、操
作キー4aにメニュー選択キーとして「トースト」キ
ー、「カラッとグルメ」キー、「あたため」キーを設け
て、これらメニュー選択キーの中から使用者の選択した
キーの操作に応じた調理モードが実行されるように構成
しても良い。従って、この場合には、メニュー選択キー
が皿位置情報発生手段として機能することになる。
【0046】そして、この場合、制御回路18は、「ト
ースト」キーが操作されると、或いは「カラッとグル
メ」キーが操作されると、マグネトロン10とヒータ1
3を通電制御して混合調理モードを実行し、「あたた
め」キーが操作されると、マグネトロン10のみを通電
制御してレンジ調理モードを実行するのである。
【0047】従って、トースト調理を行う場合には、使
用者は角皿14を上側支え部15にセットし、「トース
ト」キーを操作し且つ調理時間を設定すると共にスター
トキーをオン操作することにより、トースト調理に適し
た加熱態様を得ることができる。また、「カラッとグル
メ」調理を行う場合には、使用者は角皿14を下側支え
部16にセットして、一方、「あたため」調理を行う場
合には、使用者はガラス皿6を回転網5の上にセットし
て、それぞれの調理メニューに対応したキーを操作し且
つ調理時間を設定すると共にスタートキーをオン操作す
ることにより、それぞれの調理に適した加熱態様が得ら
れることになる。
【0048】ところで、上記構成の場合、角皿14の配
置に関わらず或いは角皿14とガラス皿6のどちらを使
用した場合であっても、制御回路18は、メニュー選択
キーの中から「トースト」キー或いは「カラッとグル
メ」キーのいずれかが操作されると混合調理モードを実
行し、「あたため」キーが操作されるとレンジ調理モー
ドを実行する。そのため、使用者が操作したメニューキ
ーに基づいて調理モードが実行されても、使用者が角皿
14の配置位置を誤ると、或いは角皿14とガラス皿6
を誤って使用すると、使用者の所望する調理メニューに
適した加熱態様を得ることができなくなる。
【0049】そこで、特に図示は省略するが、本発明の
第4実施例(請求項6に対応)として、制御回路18
を、使用者がメニュー選択キーの中から選択したキーの
操作に応じた調理モードを実行するように構成し、この
場合に、皿位置検出手段により検出された角皿14或い
はガラス皿6の位置が前記選択された調理メニューに対
応していない場合に、その旨を報知、例えば表示器4b
に表示し且つブザー19を鳴動させると共に、調理モー
ドの実行を禁止する禁止手段を備えるように構成するこ
ともできる。
【0050】この場合、前記位置センサ17が皿位置検
出手段として機能するものとし、位置センサ17は、角
皿14が上側支え部15と下側支え部16とのいずれに
セットされているか、或いは、角皿14は上側支え部1
5、下側支え部16のいずれにもセットされていない、
すなわちガラス皿6が回転網5にセットされていること
を検出する。
【0051】このように構成すると、選択された調理メ
ニューに対応した位置に角皿14或いはガラス皿6がセ
ットされているときにのみ加熱調理が実行され、これと
共に、使用者が選択した調理メニューに対応した位置に
角皿14がセットされていないこと、或いは調理メニュ
ーに対応した調理物載置皿を使用していないことを知る
ことができる。また、このような場合に、調理モードの
実行が禁止されることにより、調理の失敗を未然に防止
することができ、使い勝手が良い。
【0052】(3)第5実施例 次に、図9は本発明の第5実施例(請求項5に対応)を
示すものである。本実施例が上記第1実施例と異なる点
は、励振口8の形状であり、その他の構成は上記第1実
施例と同様になっている。
【0053】本実施例においては、励振口8は、上下に
離れて位置する上部励振口8aと下部励振口8bとから
構成されている。上部励振口8aと下部励振口8bとは
略同じ大きさをなしている。そして、このとき、励振口
8が位置する右側の内側壁部において、下側支え部16
は、前記上部励振口8aと下部励振口8bとの間に設け
られている。
【0054】従って、下側支え部16に角皿14が支持
されたとき、前記励振口8のうち上部励振口8aは角皿
14により上方に、下部励振口8bは下方に位置するた
め、の場合も、励振口8は角皿14により二分される。
【0055】このような構成の第3実施例は、基本的な
構成が第1実施例と略同じであるから、第1の実施例と
略同様の作用効果を得ることができる。尚、上記第5実
施例における上部励振口8aと下部励振口8bとからな
る励振口8の構成を、前記第4実施例等に適用しても良
い。
【0056】(4)第6実施例 図10及び図11は、本発明の第6実施例(請求項7,
8に対応)を示すものである。本実施例が、上記第1の
実施例と異なる点は、制御回路18のソフトウェア構成
にあり、従って、電子レンジの構造などは上記第1実施
例と同等であるため、新たな図示や詳しい説明を省略す
る。
【0057】本実施例においては、制御回路18は、角
皿14が上側支え部15に位置するときと下側支え部1
6に位置するときとでは、混合調理モードにおけるマイ
クロ波の供給と、ヒータ加熱との時間比率を異ならせる
ようになっている。
【0058】従って、使用者により自動調理キーが操作
された場合に、制御回路18は、位置センサ17を動作
させるが、このとき位置センサ17は、角皿14が上下
両側支え部15,16のいずれにセットされているか、
或いはどちらにもセットされていないかを検出し、この
結果を皿位置情報として制御回路18に出力するように
なっている。
【0059】更に、上述したように、混合調理モードに
おいて、角皿14の下方において加熱調理室2内に供給
されたマイクロ波は、角皿14の外底面に塗布されたマ
イクロ波発熱体Mを発熱させることにより、角皿14の
温度を上昇させる。この温度上昇した角皿14の熱は、
トースト調理及び「カラッとグルメ」調理のいずれの場
合においても、調理物Fの下面側を外面から加熱するこ
とに寄与する。
【0060】従って、混合調理モードで加熱調理を行う
場合に、調理物Fの上下両面をバランス良く加熱するた
めには、まず、角皿14の温度を上昇させる必要があ
る。そのため、本実施例では、混合調理モードを、マイ
クロ波の供給のみを実行する第1の加熱工程と、この第
1の加熱工程の後、マイクロ波の供給とヒータ加熱とを
交互に実行する第2の加熱工程とから構成している。
【0061】ここで、角皿14が上側支え部15に位置
するときに混合調理モードが実行されると(即ち、トー
スト調理が実行されると)、マイクロ波は角皿14の下
方から加熱調理室2内に供給され、角皿14が下側支え
部16に位置するときに混合調理モードが実行されると
(即ち、「カラッとグルメ」調理が実行されると)、マ
イクロ波は角皿14の上下両方から加熱調理室2内に供
給される。
【0062】従って、加熱調理室2内へ同等の出力でマ
イクロ波が供給された場合、トースト調理の実行時に比
して「カラッとグルメ」調理の実行時の方が、角皿14
の温度上昇率が小さい、即ち長い時間を要することにな
る。そのため、本実施例においては、角皿14が下側支
え部16に位置するときの第1の加熱工程の実行時間
を、角皿14が上側支え部15に位置するときのそれよ
り長くすると共に、第2の加熱工程における、ヒータ加
熱時間に対するマイクロ波の供給時間つまりマグネトロ
ン10の通電時間を長くするようにした。
【0063】具体的には、自動調理キーが操作され且つ
スタートキーがオン操作された場合、制御回路18は位
置センサ17を動作させて皿位置情報を取込む。そし
て、角皿14が上側支え部15に位置するときには、図
10に示すように、第1の加熱工程においては、マグネ
トロン10を通電駆動してマイクロ波の供給を60秒行
い、第2の加熱工程においては、ヒータ13及びマグネ
トロン10を通電駆動して、ヒータ加熱を20秒行い、
次にマイクロ波の供給を10秒行うという動作が繰り返
される。
【0064】一方、角皿14が下側支え部16に位置す
るときには、図11に示すように、第1の加熱工程にお
いては、マグネトロン10を通電駆動してマイクロ波の
供給を120秒行い、第2の加熱工程においては、ヒー
タ13及びマグネトロン10を通電駆動して、ヒータ加
熱を15秒行い、次にマイクロ波の供給を15秒行うと
いう動作が繰り返される。
【0065】また、メニュー選択キーから「トースト」
キーが操作され且つスタートキーがオン操作された場
合、図10に示す、第1の加熱工程においては、マグネ
トロン10を通電駆動してマイクロ波の供給を60秒行
い、第2の加熱工程においては、ヒータ13及びマグネ
トロン10を通電駆動して、ヒータ加熱を20秒行い、
次にマイクロ波の供給を10秒行う動作が繰り返され
る。
【0066】一方、メニュー選択キーから「カラッとグ
ルメ」キーが操作され且つスターとキーが御操作された
場合は、図11に示す、第1の加熱工程においては、マ
グネトロン10を通電駆動してマイクロ波の供給を12
0秒行い、第2の加熱工程においては、ヒータ13及び
マグネトロン10を通電駆動して、ヒータ加熱を15秒
行い、次にマイクロ波の供給を15秒行うという動作が
繰り返される。
【0067】従って、本実施例によれば、角皿14の配
置位置に応じて、混合調理モードにおける、第1の加熱
工程の実行時間及び第2の加熱工程のマイクロ波の供給
とヒータ加熱との時間比率を異ならせたので、調理物F
の種類に応じて角皿14を配置することによりその調理
物Fに適した即ち、トースト調理、「カラッとグルメ」
調理のそれぞれに適した加熱態様を得ることができ、調
理品質の向上を図ることができる。
【0068】しかも、本実施例では、混合調理モードの
実行時に、まずマイクロ波の供給のみを行う第1の加熱
工程を実行するように構成したので、角皿14の温度を
上昇させてから、マイクロ波の供給とヒータ加熱とを交
互に行う第2の加熱工程が実行されることになり、調理
物Fを全体的にバランス良く加熱することができる。
【0069】(5)第7実施例 図12は、本発明の第7実施例(請求項9に対応)を示
すものである。本実施例が、上記第6実施例と異なる点
は、混合調理モードの実行時における第1の加熱工程の
実行時間にあり、本実施例においては、制御回路18
が、ガスセンサ12により、角皿14に載置された即ち
加熱調理室2内に収容された調理物から放出されるガス
濃度を検出し、そのガス濃度に応じて、第1の加熱工程
の実行時間を決定するようになっている。
【0070】例えば、角皿14が下側支え部16にセッ
トされた場合、混合調理モードが実行されると、第1の
加熱工程においては、加熱調理室2内に供給されるマイ
クロ波は、調理物Fの内部を加熱すると共に角皿14の
温度を上昇させる。そのため、加熱時間の経過と共に調
理物Fから放出されるガス濃度が所定値に達すると、第
1の加熱工程を終了させて、マイクロ波の供給とヒータ
加熱とを交互に行う第2の加熱工程を実行させることに
より、調理物Fの内部を十分加熱し且つ表面をカラッと
仕上げることができる。
【0071】このような調理物Fから放出されるガス濃
度は、調理物Fの量や種類、或いは調理物Fが冷凍状態
にあるいか常温状態にあるかにより異なるものである。
そこで、本実施例においては、ガスセンサ12により調
理物Fから放出されるガス濃度を検出することにより、
調理物Fの種類などに応じた適切な加熱態様を得るよう
にしたのである。
【0072】従って、角皿14を下側支え部16にセッ
トした状態で、自動調理キーを操作し且つスタートキー
をオン操作すると、混合調理モードが実行されて、マイ
クロ波の供給のみを実行する第1の加熱工程が開始す
る。そして、図12に示すように、ガスセンサ12の検
出濃度が所定値に達すると(図12中白抜きの矢印で示
した時点)、制御回路18は第1の加熱工程を終了さ
せ、続いて、上記第4実施例と同様のヒータ加熱を15
秒行い、次にマイクロ波の供給を15秒行うという動作
を繰り返す第2の加熱工程を実行させる。
【0073】尚、この場合も、第1の加熱工程と第2の
加熱工程とを合わせた全調理時間は、ガスセンサ12に
よる検出ガス濃度に応じて決定される。また、角皿14
が上側支え部15にセットされた場合についても、同様
にして第1の加熱工程の実行時間を決定するように構成
することができるものである。
【0074】(6)第8実施例 図13は、本発明の第8実施例(請求項10,11に対
応)を示すものである。本実施例が、上記第1の実施例
と異なる点は、制御回路18のソフトウェア構成にあ
り、従って、電子レンジの構造などは上記第1実施例と
同等であるため、新たな図示や詳しい説明を省略する。
【0075】本実施例においては、角皿14の温度を検
出する温度センサを設け、制御回路18は、前記温度セ
ンサにより上下両側支え部15、16のいずれかにセッ
トされている角皿14の温度が所定値に達するまでは、
第1の加熱工程を実行すると共に、前記温度センサの検
出温度に基づいて第2の加熱工程におけるマグネトロン
10及びヒータ13のオン・オフを制御するようになっ
ている。この場合、図示はしないが、温度センサは、例
えば加熱調理室2の左側の側壁部2b(図1参照)のう
ち上側支え部15及び下側支え部16の下方にそれぞれ
1個ずつ配設されている。
【0076】例えば、角皿14が上側支え部15にセッ
トされた場合、混合調理モードが実行されると、角皿1
4はマグネトロン10のオンにより主にマイクロ波発熱
体Mが発熱することに伴って温度上昇するが、この角皿
14の温度が低過ぎたり高くなり過ぎたりすると、ヒー
タ13側とのバランスが悪くなって、調理物Fの上下両
面側の加熱具合がアンバランスとなったり、調理物の下
面F側の焼き不足や、こげ過ぎを招いてしまうことにな
る。そのため、第2の加熱工程においては、角皿14の
温度を良好な範囲に保つようにマグネトロン10のオ
ン,オフを制御することが望ましい。
【0077】また、第1の加熱工程においては、角皿1
4の温度を十分に上昇させてから、第2の加熱工程へ移
行する必要がある。そのため、角皿14の温度が所定値
に達するまでは第1の加熱工程を実行させるようにした
のである。
【0078】具体的な制御内容を図13に示す。即ち、
角皿14を上側支え部15にセットした状態で、自動調
理キーを操作し且つスタートキーをオン操作すると、混
合調理モードが実行されて、トースト調理が開始され
る。このとき、図13に示すように、制御回路18は、
角皿14の温度が所定値例えば250℃に達するまで、
マイクロ波の供給のみを実行する第1の加熱工程を行
う。
【0079】そして、温度センサの検出温度が250℃
に達すると、第1の加熱工程を終了して、続いて、第2
の加熱工程を実行させる。このとき、ヒータ13のみを
所定のデューティー比(例えば通電20秒・断電10
秒)で常時通断電制御する。そして、温度センサの検出
温度が250℃以上である場合は、マグネトロン10を
断電(オフ)し、温度センサの検出温度が250℃を下
回ると、次のヒータ断電時(10秒間)に、マグネトロ
ン10を通電(オン)するようにしている。
【0080】この場合も、第1の加熱工程と第2の加熱
工程とを合わせた全調理時間は、ガスセンサ12による
検出ガス濃度に基づいて決定される。尚、角皿14が下
側支え部15にセットされた場合についても、同様にし
て第1の加熱工程の実行時間及び第2の加熱工程におけ
るマグネトロン10及びヒータ13のオン・オフを制御
するように構成することができるものである。
【0081】また、本発明は上記し且つ図面に記載した
実施例に限られるものではなく、例えば、上記各実施例
の構成を種々組合わせた構成とすることもできる。マグ
ネトロン10とヒータ13は同時に通電(オン)される
ように構成しても良い。
【0082】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の加熱調理器によれば、励振口より上方に配置される食
品載置皿にマイクロ波発熱体を塗布する構成とすると共
に、マイクロ波の供給及び加熱調理室上部のヒータによ
る加熱を組合わせた混合調理モードの実行を可能とした
ので、食品載置皿をいわば下ヒータの代わりとして用い
ることができ、調理物をヒータに近付けた状態で加熱調
理することができる。この結果、調理物を上下から効率
的に加熱調理することができ、調理時間の短縮を図るこ
とができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、遠近法を用
いて示す電子レンジの正面図
【図2】電子レンジの概略的構成を示す断面正面図
【図3】電気的構成を示すブロック図
【図4】右側側壁部における励振口と支え部との位置関
係を示す左側面図
【図5】(a)角皿の斜視図、(b)角皿の部分拡大断
面図
【図6】角皿が上側支え部にセットされている場合の加
熱調理室内におけるマイクロ波の供給及びヒータ加熱の
様子を模式的に示す縦断側面図
【図7】角皿が下側支え部にセットされている場合の加
熱調理室内におけるマイクロ波の供給及びヒータ加熱の
様子を模式的に示す縦断側面図
【図8】ガラス皿使用時の加熱調理室内におけるマイク
ロ波の供給の様子を模式的に示す縦断側面図
【図9】本発明の第5実施例を示す図4相当図
【図10】本発明の第6実施例を示し、角皿が上側支え
部にセットされている場合のマグネトロン及びヒータの
オン・オフのパターンを示す図
【図11】角皿が下側支え部にセットされている場合の
図10相当図
【図12】本発明の第7実施例を示す図11相当図
【図13】本発明の第8実施例を示す温度センサの検出
温度と、マグネトロン及びヒータのオン・オフの関係を
示す図
【符号の説明】
図中、2は加熱調理室、6はガラス皿(食品載置皿)、
8は励振口、8aは上部励振口、8bは下部励振口、1
0はマグネトロン、12はガスセンサ、13はヒータ、
14は角皿(食品載置皿)、17は位置センサ(皿位置
情報発生手段、皿位置検出手段)、18は制御回路(制
御手段)、Fは調理物、Mはマイクロ波発熱体を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24C 7/02 561 F24C 7/02 561A A47J 36/00 A47J 36/00 B (72)発明者 柴田 康吉 愛知県名古屋市西区名西2丁目33番10号 東芝エー・ブイ・イー株式会社名古屋事業 所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱調理室と、 この加熱調理室内に出入れ可能に配置され、表面にマイ
    クロ波発熱体が塗布された食品載置皿と、 前記加熱調理室の一側壁に設けられた励振口より前記加
    熱調理室内にマイクロ波を供給するレンジ調理用のマグ
    ネトロンと、 前記加熱調理室の上部に設けられたヒータ調理用のヒー
    タと、 前記マグネトロン及びヒータを制御する制御手段とを具
    備し、 前記食品載置皿が前記励振口より上方に配置された状態
    で、前記マグネトロンによるマイクロ波の供給及びヒー
    タによる加熱の双方を組合わせた混合調理モードの実行
    が可能とされていることを特徴とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】 加熱調理室内に配置される食品載置皿の
    位置情報を発生する皿位置情報発生手段を有すると共
    に、 制御手段は、前記皿位置情報発生手段により励振口より
    上方に食品載置皿が位置している情報が発生されたとき
    に、混合調理モードを実行するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 食品載置皿は金属製であり、その外底面
    にマイクロ波発熱体が塗布されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 制御手段は、食品載置皿が、励振口を上
    下方向に二分する位置に配置されるとき、混合調理モー
    ドを実行するように構成されていることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
  5. 【請求項5】 励振口は、上下に離れて位置する上部励
    振口と下部励振口とから構成され、 制御手段は、食品載置皿が前記上部及び下部の励振口間
    に配置されるとき、混合調理モードを実行するように構
    成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載の加熱調理器。
  6. 【請求項6】 制御手段は、使用者の調理メニューの選
    択に応じた制御内容で調理モードを実行するように構成
    されていると共に、 食品載置皿の配置位置を検出する皿位置検出手段と、 この皿位置検出手段が検出した食品載置皿の位置が前記
    選択された調理メニューに対応していないときに、その
    旨を報知すると共に、調理モードの実行を禁止する禁止
    手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の加熱調
    理器。
  7. 【請求項7】 制御手段は、加熱調理室内に収容される
    食品載置皿が励振口より上方に配置されるときと、励振
    口を上下に二分するように配置されるときとでは、混合
    調理モードにおけるマイクロ波の供給とヒータ加熱との
    時間比率を異ならせることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載の加熱調理器。
  8. 【請求項8】 混合調理モードは、マイクロ波の供給の
    みを実行する第1の加熱工程と、この第1の加熱工程の
    後、マイクロ波の供給とヒータ加熱とを交互に実行する
    第2の加熱工程とを有していることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
  9. 【請求項9】 加熱調理室内に収容された調理物から放
    出されるガス濃度を検出するガスセンサを備えると共
    に、前記ガスセンサの検出に基づいて混合調理モードの
    第1の加熱工程の実行時間が決定されることを特徴とす
    る請求項8記載の加熱調理器。
  10. 【請求項10】 食品載置皿の温度を検出する温度セン
    サを備えると共に、制御手段は、前記温度センサの検出
    温度に基づいて第2の加熱工程におけるマグネトロンの
    オン,オフを制御するように構成されていることを特徴
    とする請求項8または9記載の加熱調理器。
  11. 【請求項11】 食品載置皿の温度を検出する温度セン
    サを備えると共に、前記温度センサの検出温度が所定値
    に達するまでは第1の加熱工程が実行されることを特徴
    とする請求項8ないし10のいずれかに記載の加熱調理
    器。
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