JPH10254015A - ブレ補正装置 - Google Patents

ブレ補正装置

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JPH10254015A
JPH10254015A JP9056505A JP5650597A JPH10254015A JP H10254015 A JPH10254015 A JP H10254015A JP 9056505 A JP9056505 A JP 9056505A JP 5650597 A JP5650597 A JP 5650597A JP H10254015 A JPH10254015 A JP H10254015A
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Hiroshi Tanioka
洋 谷岡
Yoshio Imura
好男 井村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 径方向の長さを短くし、コンパクト化に寄与
することができるとともに、ユニット化により小型化を
図ることができるブレ補正装置を提供する。 【解決手段】 ブレ補正レンズG4、ブレ補正レンズ枠
12及びこれを駆動するボイスコイルモータ16,1
6’は、レンズ鏡筒の固定筒4bの内周部に収納されて
いる。ブレ補正レンズ枠12の外周部と固定筒4bの内
周部との間には、間隙部S1,S2が形成されている。
この間隙部S1,S2には、ブレ補正レンズG4の前側
及び後側に配置されたレンズ群を連結する連結部材9
e,9f,9gをバランスよく配置されている。また、
間隙部S1,S2は、連結部材9e,9f,9gが通過
可能な逃げ部として利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラなどにおけ
る手ブレなどのブレを補正するブレ補正装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撮影光学系の少なくとも一部
を構成し、ブレを補正するブレ補正レンズと、このブレ
補正レンズを保持するブレ補正レンズ枠と、光軸に対し
て直交又は略直交する方向に、このブレ補正レンズ枠を
駆動する駆動機構などからなるブレ補正装置と、このブ
レ補正装置を収納したレンズ鏡筒とが知られている。こ
のブレ補正レンズ枠には、駆動機構の一部を構成するコ
イルがX軸方向とY軸方向にそれぞれ設けられている。
また、レンズ鏡筒の固定部材には、ブレ補正レンズ枠に
設けられたX軸方向のコイルとY軸方向のコイルとに対
応して、ヨーク及び永久磁石が1組づつ支持されてお
り、このヨーク及び永久磁石は、駆動機構の一部を構成
している。ヨークと永久磁石との間には、磁界が形成さ
れているために、コイルに電流が流れると、ブレ補正レ
ンズ枠は、X軸方向又はY軸方向に駆動力を受けて移動
する。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】しかし、従来のブレ補正装置を備えたレン
ズ鏡筒では、ブレ補正レンズ枠の外周部から駆動機構が
突出していた。このために、このような構造のレンズ鏡
筒では、その内周面は、ブレ補正レンズ枠の外周部から
突出した駆動機構を含めて収納できる程度の大きさが必
要であった。また、このブレ補正装置の被写体側(前
側)及び/又は被写体側とは反対側(後側)に、例え
ば、レンズ群などを配置しようと考えるときには、レン
ズ群を保持するレンズ枠を光軸方向に延びた連結部を介
して、固定部材に連結する必要がある。この場合に、ブ
レ補正レンズ枠の外周部から突出した駆動機構と連結部
とが干渉するのを防止するために、この駆動機構よりも
外側に連結部を配置する必要がある。その結果、レンズ
鏡筒の径方向の長さが長くなり、レンズ鏡筒が大型化し
てしまう可能性がある。
【0004】一方、従来のブレ補正装置は、レンズ鏡筒
の限られたスペースに組み込み設置する必要があった。
このために、ブレ補正装置を小型ユニット化することが
できれば、ブレ補正ユニットのレンズ鏡筒への設置作業
を効率的に行うことができる。しかし、ブレ補正装置
は、複雑な駆動機構を備えるために、大型化したユニッ
トとなりやすく、ブレ補正ユニットの小型化は困難であ
ると考えられる。
【0005】本発明の課題は、径方向の長さを短くし、
コンパクト化に寄与することができるとともに、ユニッ
ト化により小型化を図ることができるブレ補正装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1記載の発明は、ブレを補正するブレ補正
光学系(G4)と、前記ブレ補正光学系を保持する保持
枠(12,120)と、前記保持枠を光軸(L)に対し
て直交又は略直交する方向に駆動する駆動部(16,1
6’,160,160’)と、前記ブレ補正光学系の前
側又は後側に設けられた光学部材(G3,G5)と、前
記光学部材を固定する固定部(9,91,700,80
0)と、前記光学部材と前記固定部とを連結する連結部
(9e,9f,9g,91e,91f,91g,700
h,800h)とを含み、筒部材(4b)の内周部に収
納されたブレ補正装置であって、前記保持枠は、その外
周部の少なくとも一部に、前記筒部材の内周部との間に
間隙を形成する間隙部(S1,S100)を備え、前記
間隙部には、前記連結部が配置されていることを特徴と
する。
【0007】請求項2記載の発明は、ブレを補正するブ
レ補正光学系(G4)と、前記ブレ補正光学系を保持す
る保持枠(12,120)と、前記保持枠を光軸に対し
て直交又は略直交する方向に駆動する駆動部(16,1
6’,160,160’)と、前記ブレ補正光学系の前
側に設けられた第1の光学部材(G3)と、前記ブレ補
正光学系の後側に設けられた第2の光学部材(G5)
と、前記第1の光学部材と前記第2の光学部材とを連結
する連結部(9e,9f,9g,91e,91f,91
g,700h,800h)とを含み、筒部材(4b)の
内周部に収納されたブレ補正装置であって、前記保持枠
は、その外周部の少なくとも一部に、前記筒部材の内周
部との間に間隙を形成する間隙部(S1,S100)を
備え、前記間隙部には、前記連結部が配置されているこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、ブレを補正するブ
レ補正光学系(G4)と、前記ブレ補正光学系を保持す
る保持枠(120,120’)と、前記保持枠を光軸
(L)に対して直交又は略直交する方向に駆動する駆動
部(160,160’)と、前記ブレ補正光学系、前記
保持枠及び前記駆動部を内周部に収納し、第1及び第2
の枠体(700,800)に分割可能なベース部材とを
含み、筒部材(4b)の内周部に収納されたブレ補正装
置であって、前記保持枠は、その外周部の少なくとも一
部に、前記筒部材の内周部との間に間隙を形成する間隙
部(S100)を備え、前記間隙部には、前記第1の枠
体と前記第2の枠体とを連結する枠体連結部(700
h,800h)が配置されていることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項3に記載の
ブレ補正装置において、前記第1の枠体及び/又は前記
第2の枠体は、光学部材を備えることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4までのいずれか1項に記載のブレ補正装置におい
て、前記光学部材は、レンズ群(G3,G5)、絞りユ
ニット(300)、絞りシャッタユニット又はこれらの
組み合わせであることを特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明は、ブレを補正するブ
レ補正光学系(G4)と、前記ブレ補正光学系を保持す
る保持枠(120)と、前記保持枠を光軸(L)に対し
て直交又は略直交する方向に駆動する駆動部(160,
160’)と、筒部材(4b)の内周部に収納されたブ
レ補正装置であって、前記保持枠は、その外周部の少な
くとも一部に、前記筒部材の内周部との間に間隙を形成
する間隙部(S100,S200)を備え、前記間隙部
には、前記保持枠を移動自在に支持する支持部(50
0,550,600,640,650,660)が配置
されていることを特徴とする。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項6に記載の
ブレ補正装置において、前記支持部は、前記保持枠と接
触し、この保持枠を所定の方向に案内するガイド部(5
00,550,600)と、前記保持枠を前記ガイド部
に向けて付勢する付勢部(640,650,660)と
を含むことを特徴とする。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1から請求
項7までのいずれか1項に記載のブレ補正装置におい
て、前記間隙部には、前記ブレ補正光学系の位置を検出
する位置検出部(240,240’)が配置されている
ことを特徴とする。
【0014】請求項9記載の発明は、請求項1から請求
項10までのいずれか1項に記載のブレ補正装置におい
て、前記駆動部は、前記ブレ補正光学系を第1の方向
(y)に駆動する第1の駆動力発生装置(16,16
0)と、前記第1の方向と交差する第2の方向(x)
に、前記ブレ補正光学系を駆動する第2の駆動力発生装
置(16’,160’)とを含み、前記第1及び第2の
駆動力発生装置は、光軸を中心として90度又は略90
度間隔を開けて配置されており、前記保持枠は、その外
周部から突出し、前記第1及び第2の駆動力発生装置の
少なくとも一部を取り付ける取付部(12y,12x,
120y,120x)を備えていることを特徴とする。
【0015】請求項10記載の発明は、請求項9に記載
のブレ補正装置において、前記第1及び第2の駆動力発
生装置は、ボイスコイルモータであることを特徴とす
る。
【0016】請求項11記載の発明は、請求項1から請
求項10までのいずれか1項に記載のブレ補正装置にお
いて、前記連結部、前記枠体連結部、前記支持部、ガイ
ド部及び前記付勢部は、これらの少なくとも一つが、光
軸を中心として120度間隔を開けて3ヵ所に配置され
ている光軸方向部材であることを特徴とする。
【0017】請求項12記載の発明は、請求項11に記
載のブレ補正装置において、前記光軸方向部材の少なく
とも一つは、前記第1及び第2の駆動力発生装置に挟ま
れた90度又は略90度間隔の範囲内(S2,S20
0)に配置されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図面を参照して、本発明の第1
実施形態について、さらに詳しく説明する。図1は、本
発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の断面図である。
図2は、図1のII−II線で切断した断面図である。
なお、図1では、逃げ溝4h’、収納部9c’、柱状突
起部9e,9f、穴部91e,91f、ビス92e,9
2f及びボイスコイルモータ16’については、部材の
番号にかっこを付し、図示するのを省略している。
【0019】レンズ鏡筒1は、撮影光学系を構成する第
1のレンズ群G1、第2のレンズ群G2、第3のレンズ
群G3、第4のレンズ群(ブレ補正レンズ)G4、第5
のレンズ群G5及び第6のレンズ群G6と、レンズ支持
枠11,24と、摺動筒10と、ブレ補正レンズ枠12
と、摺動筒8,9と、外筒部4aと内筒部4bとからな
る固定筒4と、外筒部4aと内筒部4bとの間に回転自
在に支持されたズームカム環7と、このズームカム環7
を回転するためのズーム操作環6と、レンズ支持枠11
を駆動するためのフォーカス操作環5などからなる。
【0020】レンズ鏡筒側マウント部材2は、図示しな
いカメラボディに設けられたカメラボディ側マウント部
と着脱自在に係合する部材である。レンズ鏡筒側マウン
ト部材2は、固定筒4の後端部に形成された後述する小
径部4gに、ビス3により着脱自在に取り付けられてい
る。
【0021】小径部4gは、レンズ鏡筒側マウント2を
固定筒4に位置決めし取り付けるための部分である。小
径部4gは、内筒部4bの内周部からその一部が突出し
て形成されており、小径部4gの内径は、後述するボイ
スコイルモータ16,16’の最外径寸法よりも小さ
い。このために、小径部4gには、摺動筒9及びボイス
コイルモータ16,16’を内筒部4b内に組み込むと
きに、図2に示すように、ボイスコイルモータ16,1
6’の突出部13a,13a’が通過可能な後述する逃
げ溝4h,4h’が形成されている。
【0022】外筒部4aは、後述するフォーカス操作環
5とズーム操作環6を光軸Lを中心に回転可能に支持す
る部分である。外筒部4aの内周面には、図1に示すよ
うに、フォーカス環5を回転自在に取り付けるための係
合部4jが形成されている。外筒部4aの外周面には、
ズーム操作環6を回転自在に取り付けるための係合部4
kと、この係合部4kを貫通して係合部4kの周囲に形
成された逃げ周溝4iとが設けられている。外筒部4a
は、その小径部4g側の端部が内筒部4bのフランジ部
4dに一体的に連結されている。
【0023】フォーカス操作環5は、図示しない結像面
に被写体の像を結ぶ焦点調整をするときに操作される部
材である。フォーカス操作環5の外周面には、外筒部4
aの係合部4jと摺動自在に係合する係合部5bが形成
されており、フォーカス操作環5の内周面には、後述す
るキー突起部11bと係合するキー溝5aが光軸Lと平
行に所定長さだけ形成されている。
【0024】ズーム操作環6は、焦点距離を連続的に変
えて撮影するときに操作される部材である。ズーム操作
環6の内周面には、外筒部4aの係合部4kと摺動自在
に係合する係合部6bと、この内周面から突出し、逃げ
周溝4iを通過し、ズームカム環7の切欠部7dと係合
する突起部6aが形成されている。
【0025】内筒部4bは、後述するズームカム環7を
光軸Lを中心に回転可能に支持するとともに、後述する
摺動筒8,9,10を光軸L方向に移動自在に保持する
部分である。内筒部4bには、この内筒部4bを貫通し
光軸Lと平行に、後述するピン80,90,100を案
内するための直進溝4c,4e,4fが形成されてい
る。内筒部4bの外周面には、フランジ部4dと、ズー
ムカム環7を回転自在に支持し、光軸L方向の移動を規
制するための係合部40a,40bとが形成されてい
る。内筒部4bの内周面には、後述する逃げ溝4h,4
h’が形成されている。内筒部4bの外周面には、一端
をフランジ部4dに支持されたカバー筒22がビス21
により固定されている。内筒部4bの内周面には、後述
する摺動筒8が移動自在に嵌め込まれている。
【0026】逃げ溝4h,4h’は、ボイスコイルモー
タ16,16’が取り付けられた摺動筒9を内筒部4b
内に挿入するときに、ボイスコイルモータ16,16’
の突出部13a,13a’を通過可能とするための溝で
ある。また、逃げ溝4h,4h’は、この突出部13
a,13a’を光軸L方向にズーミング動作可能とする
ための溝である。図2に示すように、逃げ溝4h,4
h’は、それぞれボイスコイルモータ16,16’の突
出部13a,13a’と対向する位置に、小径部4gを
含む内筒部4bの内周部を切り欠いて、光軸Lと平行に
形成されている。逃げ溝4h,4h’は、図1に示すよ
うに、レンズ鏡筒側マウント部2を取り付ける小径部4
gの取付面から摺動筒9の初期位置まで形成された部分
と、摺動筒9がズーミング動作時に移動するために形成
された部分とからなる。本発明の第1実施形態では、逃
げ溝4h,4h’は、内筒部4bの外周部に支持された
ズームカム環7と、この内筒部4bのラジアル方向にお
いて、内筒部4bを挟み一部が重複(光軸L方向の範囲
P)して形成されている。
【0027】ズームカム環7は、直進溝4c,4e,4
fに沿って駆動する駆動力を後述するピン80,90,
100に付与する部材である。ズームカム環7には、こ
のズームカム環7を貫通し光軸Lと交差する方向に形成
され、ピン80,90,100がそれぞれ移動自在に嵌
まり込むカム溝7a,7b,7cと、このズームカム環
7の小径部4g側の端部に形成された切欠部7dと、内
筒部4bの係合部40a,40bと摺動自在に係合する
係合部71a,71bとが設けられている。ズームカム
環7は、内筒部4bの外周部に回転自在に支持されてい
る。
【0028】摺動筒8は、後述するレンズ支持枠11を
光軸L方向に移動するための部材である。摺動筒8に
は、光軸Lと平行に形成され、後述するピン90,10
0がそれぞれ貫通する逃げ溝8a,8bが形成されてい
る。また、摺動筒8には、小径部2g側の端部に後述す
るレンズ支持枠24がビス23により取り付けられてい
る。摺動筒8の外周面には、後述するピン80を取り付
けるためのピン取付部8dと、この摺動筒8の先端側に
形成された雄ヘリコイドねじ部8cとが形成されてい
る。
【0029】ピン80は、直進溝4cとカム溝7aに沿
って移動することにより、摺動筒8を光軸L方向に移動
するためのピンである。ピン80は、摺動筒8の外周面
から突出し、直進溝4cとカム溝7aに沿って移動自在
に嵌め込まれている。
【0030】レンズ支持枠11は、第1のレンズ群G1
を支持するための枠である。レンズ支持枠11の内周部
には、その内周部から突出し、第1のレンズ群G1を取
り付けるためのレンズ取付部11cと、摺動筒8の雄ヘ
リコイドねじ部8cと噛み合う雌ヘリコイドねじ部11
aとが形成されている。レンズ支持枠11の外周部に
は、フォーカス操作環5のキー溝5aと係合するキー突
起部11bが形成されている。
【0031】レンズ支持枠24は、第6のレンズ群G6
を支持するための枠である。レンズ支持枠24の内周部
には、第6のレンズ群G6を取り付けるためのレンズ取
付部24aが形成されている。
【0032】摺動筒9は、第3のレンズ群G3、後述す
るブレ補正レンズG4及びボイスコイルモータ(VC
M)16,16’の一部を支持するとともに、後述する
摺動筒10を光軸L方向に移動自在に支持する筒部材で
ある。摺動筒9には、光軸Lと平行に形成され、後述す
るピン100が貫通するための逃げ溝9aと、ブレ補正
動作するときに移動可能なように、後述するブレ補正レ
ンズ枠12が貫通する貫通部9dと、後述する柱状突起
部9e,9f,9gとが設けられている。また、摺動筒
9には、後述する保持枠91が着脱自在に固定されてい
る。摺動筒9の外周面には、後述するピン90を取り付
けるためのピン取付部9bと、小径部4g側に形成さ
れ、ボイスコイルモータ16,16’の一部をそれぞれ
収納し保持するための収納部9c,9c’とが設けられ
ている。摺動筒9の内周面には、ボイスコイルモータ1
6,16’及び第3のレンズ群G3の前側(被写体側)
に、第3のレンズ群G3が取り付けられている。また、
摺動筒9の内周面には、後述する摺動筒10が移動自在
に嵌め込まれている。
【0033】柱状突起部9e,9f,9gは、保持枠9
1に形成された穴部91e,91f,91gに嵌まり込
むことにより、保持枠91と摺動筒9とを連結する部分
である。柱状突起部9e,9f,9gは、図1に示すよ
うに、摺動筒9のレンズ鏡筒側マウント部材2側の面か
ら光軸Lと平行にそれぞれ延びている。図2に示すよう
に、柱状突起部9eは、後述する間隙部S2に配置され
ており、柱状突起部9f,9gは、後述する間隙部S1
に配置されている。柱状突起部9e,9f,9gは、光
軸Lを中心として120度間隔を開けて配置されてい
る。柱状突起部9e,9f,9gは、穴部91e,91
f,91gに嵌まり込むことにより、保持枠91と摺動
筒9との間にがたを生じないように位置決めし固定して
いる。
【0034】保持枠91は、ボイスコイルモータ16,
16’の一部及び第5のレンズ群G5を支持する枠部材
である。保持枠91には、その被写体側の面に、柱状突
起部9e,9f,9gが嵌まり込む穴部91e,91
f,91gと、ブレ補正動作するブレ補正レンズ枠12
が貫通する貫通部9dとが形成されている。保持枠91
は、ビス92e,92f,92gにより、摺動筒9に固
定されている。摺動筒9の外周面には、ボイスコイルモ
ータ16,16’の一部をそれぞれ収納し保持するため
の収納部91c,91c’とが設けられている。摺動筒
9の内周面には、第5のレンズ群G5が取り付けられて
いる。
【0035】ボイスコイルモータ16,16’は、ブレ
補正レンズ枠12にそれぞれx方向とy方向の力を与え
ることによって、このブレ補正レンズ枠12を駆動する
ためのモータである。ボイスコイルモータ16,16’
は、ブレ補正レンズ枠12に与える力の方向が異なる以
外は、同一構造である。図1及び図2に示すように、ボ
イスコイルモータ16(16’)は、保持枠91の収納
部91c(91c’)に取り付けられたヨーク15a
(15a’)と、摺動筒9の収納部9c(9c’)に取
り付けられたヨーク15b(15b’)と、このヨーク
15a(15a’),15b(15b’)にそれぞれ取
り付けられ、ヨーク15a(15a’)とヨーク15b
(15b’)との間に磁界を形成する永久磁石14a
(14a’),14b(14b’)と、この永久磁石1
4a(14a’)と永久磁石14b(14b’)との間
に配置され、細長い導電体のワイヤを何重にも巻き付
け、ブレ補正レンズ枠12に取り付けられたコイル13
(13’)とから構成されている。ボイスコイルモータ
16,16’は、図1に示すように、摺動筒9及び保持
枠91の外周部からその一部が突出している。また、ボ
イスコイルモータ16,16’は、図2に示すように、
光軸Lに対して90度間隔を開けて配置されている。ボ
イスコイルモータ16,16’は、その最外径部分が、
コイル13,13’の突出部13a,13a’であり、
この突出部13a,13a’は、内筒部4bの内周部に
形成された逃げ溝4h,4h’内に突出している。
【0036】ブレ補正レンズ枠12は、ブレ補正レンズ
G4を保持するための部材である。ブレ補正レンズ枠1
2の外周部には、ボイスコイルモータ16,16’の一
部であるコイル13,13’をそれぞれ取り付けるため
のコイル取付部12y,12xとが突出して形成されて
いる。ブレ補正レンズ枠12の内周部には、図1に示す
ように、ブレ補正レンズG4を取り付けるためのレンズ
取付部12aが形成されている。ブレ補正レンズ枠12
は、光軸Lと垂直又は略垂直方向に所定量だけ移動可能
なように、図示しない支持部材を介して摺動筒9に支持
されている。また、ブレ補正レンズ枠12の外周部に
は、図2に示すように、内筒部4bの内周部との間に、
コイル取付部12y,12xを避けるように、間隙部S
1,S2が形成されている。
【0037】摺動筒10は、第2のレンズ群G2を支持
するための部材である。摺動筒10の外周面には、図1
に示すように、後述するピン100を取り付けるための
ピン取付部10aが形成されており、摺動筒10の内周
部には、第2のレンズ群G2を取り付けるためのレンズ
取付部10bが形成されている。
【0038】ピン90,100は、それぞれ直進溝4
e,4fとカム溝7b,7cに沿って移動することによ
り、摺動筒9,10を光軸L方向に移動するためのピン
である。ピン90は、摺動筒9の外周面から突出し、逃
げ溝8a、直進溝4e及びカム溝7bに移動自在に嵌め
込まれており、ピン100は、摺動筒10の外周面から
突出し、逃げ溝9a,8b,直進溝4f及びカム溝7c
に移動自在に嵌め込まれている。
【0039】次に、このレンズ鏡筒の動作を、ズーミン
グ動作、フォーカシング動作及びブレ補正動作とに分け
て説明する。 (ズーミング動作)ズーム操作環6を撮影者が回転する
と、ズーム操作環6から突出した突起部6aが、図1に
おいて紙面に垂直な方向にズームカム環7の切欠部7d
を押す。ズームカム環7は、ズーム操作環6と一体とな
って光軸Lを中心に回転し、ピン90は、カム溝7bの
側面と接触移動しつつ、この側面により押される。ピン
90は、カム溝7bの側面との接触部において、このカ
ム溝7bと直交する方向に駆動力を受けるために、直進
溝4eに沿って光軸L方向に移動する。その結果、ピン
90が取り付けられた摺動筒9は、ボイスコイルモータ
16,16’、第3のレンズ群G3、第5のレンズ群G
5、ブレ補正レンズ枠12及びブレ補正レンズG4とと
もに、図1に示す位置(以下、初期位置という)から光
軸L方向に移動する。このとき、コイル13,13’の
突出部13a,13a’は、内筒部4bの内周部に形成
された逃げ溝4h,4h’に沿って、光軸L方向に移動
する。また、第6のレンズ群G6を取り付けたレンズ支
持枠24は、摺動筒9と一体となって光軸L方向に移動
する。
【0040】また、ズームカム環7が回転すると、ピン
80,100は、カム溝7a,7cの側面によりそれぞ
れ押される。ピン80,100は、カム溝7a,7cの
側面とピン80,100との接触部における駆動力によ
り、それぞれ直進溝4c,4fに沿って移動する。その
結果、ピン80,100がそれぞれ取り付けられた摺動
筒8,10は、それぞれ光軸L方向に移動する。摺動筒
8とレンズ支持枠11とは、雄ヘリコイドねじ部8cと
雌ヘリコイドねじ部11aとにより互いに結合されてい
る。このために、摺動筒8が移動すると、レンズ支持枠
11は、キー突起部11bと係合するキー溝5aにガイ
ドされて光軸L方向に移動する。以上の動作により、第
1のレンズ群G1、第2のレンズ群G2、第3のレンズ
群G3、ブレ補正レンズG4、第5のレンズ群G5及び
第6のレンズ群G6が光軸L方向に移動し、ズーミング
動作する。なお、焦点距離の調整は、ズーム操作環6の
回転方向及び回転角度を調節することにより行う。
【0041】(フォーカシング動作)フォーカス操作環
5を撮影者が回転すると、キー溝5aの長手方向に沿っ
た側面がキー突起部11bを押し、レンズ支持枠11
は、光軸Lを中心に回転しようとする。レンズ支持枠1
1は、雄ヘリコイドねじ部8cと雌ヘリコイドねじ部1
1aとにより、摺動筒8に結合されているが、摺動筒8
に設けられたピン80は、直進溝4cに沿った移動のみ
を許容している。このために、摺動筒8は回転すること
ができず、レンズ支持枠11は、雌ヘリコイドねじ部1
1aが摺動筒8の雄ヘリコイドねじ部8cと噛み合いな
がら、光軸L方向に回転移動する。以上の動作により、
第1のレンズ群G1が光軸L方向に移動し、フォーカシ
ング動作をする。なお、焦点調整は、フォーカス操作環
5の回転方向及び回転角度を調節することにより行う。
【0042】(ブレ補正動作)レンズ鏡筒1又はこのレ
ンズ鏡筒1が装着されたカメラボディには、図示しない
ブレ検出センサが設けられており、このブレ検出センサ
は、レンズ鏡筒1及びカメラボディに発生したブレを検
出する。レンズ鏡筒1又はカメラボディに設けられた図
示しないCPUには、ブレ検出センサの出力信号が入力
し、このCPUは、ブレを打ち消すのに必要なブレ補正
レンズG4の駆動量を演算する。CPUは、図示しない
駆動回路を制御し、電源から供給されている電流を駆動
量に応じた所定の電流値に調整する。調整された電流
は、ボイスコイルモータ16,16’のコイル13,1
3’に流れ込み、ヨーク15a,15a’とヨーク15
b,15b’との間に形成された磁界により、ボイスコ
イルモータ16,16’に電磁力を発生させる。その結
果、ブレ補正レンズ枠12は、光軸Lと垂直な方向に所
定量だけ駆動され、第4のレンズ群G4によりブレが補
正される。なお、ブレ補正レンズ枠12の駆動方向及び
駆動量は、ボイスコイルモータ16,16’に発生する
電磁力の方向及び大きさによって決定される。コイル1
3,13’に流れ込む電流及び磁界を制御することによ
り、ブレ補正レンズ枠12の駆動方向及び駆動量を可変
することができる。
【0043】本発明の第1実施形態では、図2に示すよ
うに、柱状突起部9f,9gは、ボイスコイルモータ1
6,16’と略対向する間隙部S1に配置されている。
また、柱状突起部9eは、ボイスコイルモータ16及び
ボイスコイルモータ16’に挟まれた90度間隔の範囲
内である間隙部S2に配置されている。このために、ブ
レ補正レンズ枠12の外周部からボイスコイルモータ1
6,16’が突出するブレ補正装置において、このボイ
スコイルモータ16,16’の前後に第3のレンズ群G
3及び第4のレンズ群G5を設置したときに、ボイスコ
イルモータ16,16’及び柱状突起部9e,9f,9
gの干渉を防止することができる。その結果、ボイスコ
イルモータ16,16’の外側に、柱状突起部9e,9
f,9gを配置する必要がないために、レンズ鏡筒1の
外径を小さくすることができるとともに、レンズ鏡筒1
のコンパクト化を図ることができる。また、レンズ鏡筒
1の内筒部4bに、柱状突起部9e,9f,9gの逃げ
溝を形成する必要がないために、これらの加工コストを
低減することができるとともに、レンズ鏡筒1の剛性の
低下を防止することができる。
【0044】本発明の第1実施形態では、柱状突起部9
e,9f,9gは、光軸Lを中心に120度間隔を開け
て、間隙部S1,S2にバランスよく配置されている。
また、ブレ補正レンズG4の位置を検出する位置検出部
を、ブレ補正レンズ枠12の外周部に取り付けたときに
は、この位置検出部を避けるように、柱状突起部9e,
9f,9gを配置することができる。このために、第3
のレンズ群G3を保持する摺動筒9と第5のレンズ群G
5を保持する保持枠91とをバランスよく連結し位置決
めすることができる。その結果、第3のレンズ群G3及
び第5のレンズ群G5の光軸Lに対する変位、傾き、倒
れを防止することができるために、これらの相対的な位
置精度を高度に安定させることができる。
【0045】本発明の第1実施形態では、内筒部4bの
外周部側にズームカム環7を配置し、内筒部4bの内周
部側に摺動筒9を配置している。その結果、ボイスコイ
ルモータ16,16’の一部とズームカム環7との干渉
を防止するために、ズームカム環7の内径を大きくし、
レンズ鏡筒1の径方向の長さが長くなるのを防止するこ
とができる。また、本発明の第1実施形態では、内筒部
4bの内周部には、コイル13,13’の突出部13
a,13a’が通過可能な逃げ溝4h,4h’が形成さ
れている。このために、レンズ鏡筒1の径方向の長さを
さらに短くすることができる。さらに、本発明の第1実
施形態では、ズームカム環7及び逃げ溝4h,4h’
は、内筒部4bのラジアル方向において、この内筒部4
bを挟み重複(図1に示す範囲P)して配置されてい
る。このために、レンズ鏡筒1の光軸L方向の長さも短
くすることができる。
【0046】(第2実施形態)図3は、本発明の第2実
施形態に係るブレ補正装置を示す断面図である。図4
は、図3のIV−IVA線で切断した状態を示す断面図
である。図5は、図3のV−V線で切断した状態を示す
断面図である。図6は、図3のVI−VIA線で切断し
た状態を示す断面図である。なお、図4において、図3
のIV−IVB線で切断した状態を示す断面図における
部材の番号は、図4においてかっこを付して示してあ
る。また、図6において、図3のVI−VIB線で切断
した状態を示す断面図における部材の番号は、かっこを
付して示してある。
【0047】ブレ補正レンズ枠120には、図6に示す
ように、光軸Lと垂直な平面内に位置づけられた後述す
るスリット部材240,240’と、図4及び図5に示
すように、後述する鋼球組み込み部700a,700
b,700c側に鋼球受け部材510,560,610
とが取り付けられている。ブレ補正レンズ枠120の外
周部には、図3に示すように、光軸Lを中心に120度
間隔を開けてそれぞれ配置されたばね掛け部120a,
120b,120cと、フック部120d,120e
と、図4及び図6に示すように、後述するボイスコイル
モータ160,160’のコイル130,130’をそ
れぞれ取り付けるためのコイル取付部120y,120
xとが突出して形成されている。
【0048】間隙部S100,S200は、コイル取付
部120y,120xを避けるように、ブレ補正レンズ
枠120の外周部と内筒部4bの内周部との間に形成さ
れた部分である。図1に示すように、間隙部S100
は、光軸Lを挟み、ボイスコイルモータ160,16
0’の双方又は一方と対向又は略対向する位置に形成さ
れている。間隙部S200は、ボイスコイルモータ16
0とボイスコイルモータ160’との間に挟まれた90
度間隔の範囲内に形成されている。間隙部S100に
は、ばね掛け部120aと、鋼球組み込み部700aの
鋼球500と、鋼球受け部材510と、後述するばね6
40と、ビス440とが配置されている。また、間隙部
S200には、ばね掛け部120b,120cと、鋼球
組み込み部700b,700cの鋼球550,600
と、鋼球受け部材560,610と、後述するばね65
0,660と、ビス450,460とが配置されてい
る。このように、間隙部S100,S200は、光軸L
方向に延びた部材が通過可能な逃げ部として利用するこ
とができる。
【0049】鋼球受け部材510,560,610は、
光軸Lと直交又は略直交する方向にブレ補正レンズ枠1
20が移動するときに、このブレ補正レンズ枠120の
移動を案内するためのガイド部材である。鋼球受け部材
510,560,610は、光軸Lを中心に120度間
隔を開けてそれぞれ配置されており、図4及び図5に示
すように、ブレ補正レンズ枠120を円滑に移動するた
めの鋼球500,550,600と接触している。鋼球
受け部材510,560,610は、鋼球500,55
0,600よりも硬度の高い金属からなる。鋼球受け部
材510,560,610は、後述する鋼球組み込み部
700a,700b,700cの端面720a,720
b,720cと面接触するように、その表面を平面状に
形成することが好ましい。
【0050】ばね640,650,660は、ベース部
材700に対してブレ補正レンズ枠120を移動自在に
支持するとともに、このブレ補正レンズ枠120を鋼球
500,550,600へ向けて付勢するための部材で
ある。ばね640,650,660は、その端部がばね
掛け部120a,120b,120cにそれぞれ取り付
けられている。また、ばね640,650,660は、
ばね掛け部120a,120b,120cに取り付けら
れた側と反対側の端部が、後述するばね掛け部700
d,700e,700fにそれぞれ取り付けられてい
る。本発明の第2実施形態では、ばね640,650,
660に生じる付勢力の合計は、ブレ補正レンズG4、
ブレ補正レンズ枠120、コイル130,130’、鋼
球受け部材510,560,610及びスリット24
0,240’の全重量(以下、Wという)に対して、
1.5から5倍の1.5Wから5Wとすることが好まし
い。
【0051】ベース部材700は、ブレ補正レンズG4
と、ブレ補正レンズ枠120と、これらを駆動するボイ
スコイルモータ160,160’、ガイド軸900及び
ばね640,650,660などからなる駆動機構など
を収納するケーシング部材である。ベース部材700に
は、図4及び図5に示すように、鋼球組み込み部700
a,700b,700cと、ばね掛け部700d,70
0e,700fと、軸110cと、図4及び図6に示す
ように、ボイスコイルモータ160,160’のヨーク
150a,150a’と、位置センサ420,420’
の受光素子(PSD)210,210’とが設けられて
いる。ベース部材700の外周部には、図4から図6に
示すように、後述する保護部材800の係合部800h
と係合する係合部700hが形成されている。ベース部
材700の内周部には、被写体側から順に、光軸Lと中
心が一致するように、後述する絞りユニット300と、
第3のレンズ群G3とが取り付けられている。
【0052】保護部材800は、ベース部材700の内
周部に設けられたブレ補正レンズG4、ブレ補正レンズ
枠120及びボイスコイルモータ160,160’など
からなる駆動機構を、ベース部材700とともに保護す
るケーシング部材である。保護部材800には、図4及
び図6に示すように、ボイスコイルモータ160,16
0’のヨーク150b,150b’と、位置センサ42
0,420’の発光素子(LED)200,200’
と、図4及び図5に示すように、レンズ枠受け部800
a,800b,800cとが取り付けられている。保護
部材800の外周部には、フランジ部810が形成され
ている。また、保護部材800の内周部には、図4から
図6に示すように、光軸Lと中心が一致するように、第
5のレンズ群G5が取り付けられている。
【0053】レンズ枠受け部800a,800b,80
0cは、図4及び図5において右方向にブレ補正レンズ
枠120が移動したときに、このブレ補正レンズ枠12
0を受け止めるとともに、ブレ補正レンズ枠120の移
動距離を所定範囲内に規制するための部分である。レン
ズ枠受け部800a,800b,800cは、保護部材
800のブレ補正レンズ枠120側の面に、光軸Lを中
心に120度間隔を開けて形成されている。レンズ枠受
け部800a,800b,800cは、ブレ補正レンズ
枠120と面接触するように、その表面を平面状に形成
することが好ましい。また、レンズ枠受け部800a,
800b,800cとブレ補正レンズ枠120との距離
は、鋼球受け部材510,560,610と端面720
a,720b,720cとが離間したときに、鋼球収納
部710a,710b,710cから鋼球500,55
0,600が脱落しない程度の大きさに設定することが
好ましい。
【0054】係合部700h,800hは、これらを違
いに嵌め合わせることにより、ベース部材700と保護
部材800との相対的な位置関係がずれないようにする
連結部分である。係合部700hは、ベース部材700
の外周部に形成されており、係合部800hは、保護部
材800のフランジ部810に形成されている。係合部
700h,800hは、光軸Lを中心に120度間隔を
開けて取り付けられた固定用のビス440,450,4
60により、この光軸Lと平行な方向(スラスト方向)
から違いに結合されている。
【0055】絞りユニット300は、光線束、光量など
を制限するための部材である。絞りユニット300は、
その中心が光軸Lに一致するように、ベース部材700
に形成された絞りユニット係合部700gに取り付けら
れている。絞りユニット300は、第3のレンズ群G3
及びブレ補正レンズG4に対して精度よく位置決めされ
ている。
【0056】ガイド軸900は、光軸Lと直交又は略直
交する方向にブレ補正レンズ枠120が移動するとき
に、このブレ補正レンズ枠120をガイドするための部
材である。ガイド軸900は、図3において示すx方向
及びy方向のいずれの方向とも、直角以外の角度で交差
する方向(図中C方向)に配置されている。ガイド軸9
00には、ブレ補正レンズ枠120のフック部120
d,120eが、図中C方向に移動自在に係合してい
る。
【0057】ガイドアーム110は、ガイド軸900の
ガイド方向(図中C方向)と平行な方向に、ブレ補正レ
ンズ枠120を移動するための部材である。ガイドアー
ム110は、その両端部に屈曲部110a,110bが
形成されており、この屈曲部110a,110bにガイ
ド軸900が回転自在に支持されている。ガイドアーム
110は、図5に示すように、そのベース部材700側
が軸110cに対して、図中矢印方向に回転自在に支持
されている。このガイドアーム110が回転することに
より、ブレ補正レンズ枠120は、ガイド軸900のガ
イド方向(図中C方向)に対して直交する方向(図中D
方向)に移動することができる。
【0058】ボイスコイルモータ160,160’は、
図3に示すように、ブレ補正レンズ枠120にそれぞれ
y方向とx方向の力を与えることによって、このブレ補
正レンズ枠120を駆動するためのモータである。ボイ
スコイルモータ160,160’は、ブレ補正レンズ枠
120に与える力の方向が異なる以外は同一構造であ
る。図4に示すように、ボイスコイルモータ160は、
保護部材800のブレ補正レンズ枠120側の面に取り
付けられたヨーク150bと、このヨーク150bとの
間に磁界を形成する永久磁石140と、ヨーク150b
と永久磁石140との間に配置され、ブレ補正レンズ枠
120に取り付けられたコイル130と、永久磁石14
0を固定し、ベース部材700のブレ補正レンズ枠12
0側の面に取り付けられたヨーク150aとから構成さ
れている。コイル130に電流が流れると、ブレ補正レ
ンズG4は、y方向に沿って下方に推力PYを受けて駆
動し、コイル130に逆方向の電流が流れると、ブレ補
正レンズG4は、逆方向(上方)の推力を受けて駆動す
る。
【0059】位置センサ420,420’は、それぞれ
ブレ補正レンズG4のy方向とx方向の位置を検出する
ためのものである。位置センサ420,420’は、い
ずれも同一構造であり、位置センサ420を図6にした
がって説明する。位置センサ420は、保護部材800
のブレ補正レンズ枠120側の面に取り付けられた発光
素子200と、ベース部材700のブレ補正レンズ枠1
20側の面に取り付けられた受光素子210と、発光素
子200と受光素子210との間に配置されたスリット
部材240と、このスリット部材240に形成されたス
リット240aとから構成されている。発行素子200
から出射した光は、スリット240aを通過し、受光素
子210に達する。スリット240aが移動すると、こ
のスリット240aを通過し受光素子210に達する光
の位置も移動する。光の位置の変化は、受光素子210
の出力信号を変化させるために、ブレ補正レンズG4の
y方向の位置は、この出力信号の変化に基づいて検出す
ることができる。位置センサ420,420’は、ばね
掛け部120b,120c、ばね650,660及び鋼
球組み込み部700b,700を避け、かつ、ボイスコ
イルモータ160,160’と対向するように、間隙部
S100,S200にそれぞれ配置されている。
【0060】鋼球組み込み部700a,700b,70
0cは、鋼球500,550,600を保持するための
部材である。鋼球組み込み部700a,700b,70
0cは、光軸Lを中心に120度間隔を開けて配置され
ており、図4及び図5に示すように、いずれも同一構造
である。鋼球組み込み部700aは、図5に示すよう
に、ベース部材700のブレ補正レンズ枠120側の面
に、ブレ補正レンズ枠120に向かって突出して取り付
けられている。鋼球組み込み部700aには、鋼球収納
部710aと、端面720aと、圧縮ばね収納部730
aとが形成されている。
【0061】鋼球500,550,600は、ブレ補正
レンズ枠120を円滑に移動し案内するためのガイド部
材である。鋼球500,550,600は、図1に示す
ように、光軸Lに垂直な平面内において、この光軸Lか
ら距離Rの位置に配置されている。鋼球500は、光軸
Lからy方向軸に対してθの角度位置に配置されてい
る。鋼球550,600は、鋼球500の位置からそれ
ぞれ120度の角度位置に配置されている。図1に示す
状態において、ボイスコイルモータ160によりブレ補
正レンズ枠120が駆動すると、ボイスコイルモータ1
60の推力Pyは、図1に示すように、y方向軸に沿っ
て下方に生じる。その結果、鋼球500,550,60
0と鋼球受け部材510,560,610との接触部に
おいて、摩擦力Fが生じる。鋼球500,600の接触
部における摩擦力Fによる反時計方向のモーメントと、
鋼球550の接触部における摩擦力Fにより時計方向の
モーメントとは、y方向軸とx方向軸との交点回りにお
いて、以下の関係式が成立する。
【0062】 F・Rsinθ+F・Rsin(180−120−θ) =F・Rsin(120−θ) sinθ+sin(60−θ)=Rsin(120−θ) 上記関係式は、θ=0から180度を代入しても成立
し、反時計方向のモーメントと時計方向のモーメントと
は釣り合う。以上より、ブレ補正レンズG4は、ボイス
コイルモータ160により駆動されても、y方向軸とx
方向軸との交点回りにおいて回転することはない。した
がって、モーメントにより生じるこじりによる負荷が、
ブレ補正レンズ枠120のフック部120d,120e
とガイド軸900との間に生じることはない。
【0063】圧縮ばね収納部730aは、鋼球受け部材
520と、後述する圧縮ばね530とを収納する部分で
ある。圧縮ばね収納部730aには、鋼球受け部材52
0及び圧縮ばね530がビス540により固定されてい
る。
【0064】圧縮ばね530は、ブレ補正レンズ枠12
0側に向けて鋼球受け部材520を付勢する部材であ
る。本発明の第2実施形態では、圧縮ばね530,58
0,630に生じる付勢力の合計は、ばね640,65
0,660の付勢力の合計に対して、2倍以上とするこ
とが好ましい。例えば、ばね640,650,660の
付勢力の合計が1.5Wであるときには、圧縮ばね53
0,580,630の付勢力の合計を3W以上とするこ
とが好ましい。その結果、ブレ補正レンズG4は、いか
なる姿勢においても、図1から図4までに示す位置で支
持される。
【0065】鋼球受け部材520は、鋼球500と接触
した状態により、この鋼球500を受け止めるガイド部
材である。鋼球受け部材520は、鋼球500よりも硬
度の高い金属からなり、鋼球500と点接触するよう
に、その表面を平面状に形成することが好ましい。
【0066】鋼球収納部710aは、端面720aから
鋼球500を僅かに突出させて、この鋼球500を収納
する部分である。鋼球収納部710aは、圧縮ばね収納
部730aの底部から端面720aまでの間に形成され
ている。鋼球収納部710aは、その内径を圧縮ばね収
納部730aの内径よりも小さく形成しているために、
鋼球受け部材520は、圧縮ばね収納部730a内から
圧縮ばね530により飛び出すことはない。
【0067】端面720aは、ブレ補正レンズ枠120
が図中左方向に移動したときに、このブレ補正レンズ枠
120を受け止めるガイド部材である。端面720a
は、鋼球受け部材510と面接触するように、その表面
を平面状に形成することが好ましい。
【0068】つぎに、本発明の第2実施形態に係るブレ
補正装置の動作を説明する。図3に示す状態において、
ブレ補正レンズ枠120は、そのフック部120d,1
20eがガイド軸900に係合しているために、光軸L
回りの回転が規制されている。ブレ補正レンズ枠120
は、y方向軸に沿って下方の推力PYをボイスコイルモ
ータ160により受け、ガイド軸900上を右下がりに
移動する。ガイドアーム110は、図5に示すように、
推力PYを受けて、軸110cを中心に時計方向に回転
する。ガイド軸900は、ガイドアーム110の回転に
より、その長手方向と直交する方向(図中D方向)に平
行移動する。ブレ補正レンズ枠120は、鋼球500,
550,600により、光軸L方向の移動を規制されて
おり、x方向及びy方向の両方向に、ブレ補正レンズG
4とともに移動する。そして、ブレ補正レンズG4は、
光軸Lと交差する方向に移動し、ブレを補正する。一
方、図3に示す状態において、x方向軸に沿って左向き
に推力PXを、ボイスコイルモータ160’によりブレ
補正レンズ枠120が受けたときには、ブレ補正レンズ
枠120は、ガイド軸900上を左上がりに移動する。
そして、ガイド軸900は、その長手方向と直交する方
向(図中D方向)に平行移動する。このように、ブレ補
正レンズ枠120は、光軸Lに垂直な平面内の任意の位
置に移動可能である。
【0069】フック部120d,120eは、図5に示
すように、光軸L方向に僅かに移動可能なように、ガイ
ド軸900に係合している。図4及び図5に示す状態に
おいて、左方向の衝撃力がブレ補正レンズ枠120に作
用すると、このブレ補正レンズ枠120は、左方向に移
動を開始する。その結果、鋼球受け部材510,56
0,610,520,570,620は、鋼球500,
550,600との接触部において衝撃力を集中して受
ける。鋼球受け部材510,560,610は、鋼球5
00,550,600及び鋼球受け部材510,56
0,610を左方向に押し、圧縮ばね530,580,
630を撓ませる。圧縮ばね530,580,630
は、衝撃力を吸収し、鋼球受け部材510,560,6
10,520,570,620と鋼球500,550,
600との接触部における衝撃力が緩和される。その結
果、これらの接触部には、くぼみ(圧痕)が形成さな
い。
【0070】設定値を越える衝撃力がブレ補正レンズ枠
120に作用すると、端面720a,720b,720
cは、鋼球受け部材510,560,610と当接し、
ブレ補正レンズ枠120を停止させる。鋼球受け部材5
10,560,610と端面720a,720b,72
0cとは、面接触するために、接触部にくぼみ(圧痕)
は、形成されない。鋼球受け部材510,560,61
0及び鋼球受け部材520,570,620は、ばね6
40,650,660の付勢力により鋼球500,55
0,600を挟み込んでいる。このために、鋼球50
0,550,600は、ブレ補正レンズ枠120が図中
左方向に移動しても、鋼球収納部710a,710b,
710cから脱落しない。
【0071】図4及び図5に示す状態において、右方向
の衝撃力がブレ補正レンズ枠120に作用すると、ブレ
補正レンズ枠120は、ばね640,650,660の
付勢力に抗して、右方向に移動する。このとき、鋼球受
け部材510,560,610及び鋼球受け部材52
0,570,620は、互いに離間する方向に移動す
る。衝撃力が小さいときには、ばね640,650,6
60がこの衝撃力を吸収するが、衝撃力が大きいときに
は、レンズ枠受け部800a,800b,800cがブ
レ補正レンズ枠120を停止する。ブレ補正レンズ枠1
20は、レンズ枠受け部800a,800b,800c
と当接するために、鋼球500,550,600は、鋼
球収納部710a,710b,710cから脱落しな
い。
【0072】本発明の第2実施形態では、ケーシング部
材であるベース部材700及び保護部材800により、
ブレ補正装置がユニット化されている。このために、内
筒部4bの内周部における限られたスペースに、ブレ補
正ユニットを作業性よく組み込むことができる。本発明
の第2実施形態では、図1に示すように、ブレ補正レン
ズ枠120の外周部と内筒部4bの内周部との間に、間
隙部S100,S200が形成されている。このため
に、間隙部S100,S200には、ばね掛け部120
a,120b,120cと、鋼球組み込み部700a,
700b,700cと、鋼球受け部材510,560,
610と、ばね640,650,660と、ビス44
0,450,460とを配置することができる。その結
果、間隙部S100,S200は、光軸L方向に延びた
部材が通過可能な逃げ部として利用することができる。
【0073】(他の実施形態)以上説明した実施形態で
は、図1及び図2に示すように、間隙部S1には、2本
の柱状突起部9f,9gが配置されているが、図2にお
いて二点鎖線で示すように、光軸Lを中心とする円周方
向に沿って、壁状突起部9hを所定範囲に形成すること
もできる。この場合には、柱状突起部9e及び壁状突起
部9hにより、特に、摺動筒9の径方向において枠部材
91を安定して位置決めし連結することができる。ま
た、第3のレンズ群G3及び第5のレンズ群G5をブレ
補正レンズG4の前後に配置したレンズ鏡筒1を例に挙
げて説明したが、いずれか一方のレンズ群を省略するこ
ともできる。この場合には、レンズ群を保持する保持枠
と、この保持枠が固定される固定部材と、これらを連結
する連結部との間に、本発明を適用することもできる。
さらに、絞りユニット300は、省略することができる
とともに、この絞りユニット300は、絞りシャッタユ
ニットに置き換えることもできる。
【0074】以上説明した実施形態に限定されることは
なく、本発明の技術思想によれば、種々の変形又は変更
が可能であり、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、本発明の第1実施形態では、ズームカム環7及
び逃げ溝4h,4h’は、内筒部4bの範囲Pにおいて
重複して配置されているが、重複部分を形成しないよう
に、それぞれ前後にずらして光軸L方向に配置してもよ
い。また、本発明の第1実施形態では、逃げ溝4h,4
h’は、摺動筒9を小径部4gの取付面から初期位置ま
で挿入するための部分と、ズーミング動作時に移動する
ための部分とからなるが、挿入部分と移動部分とは、互
いに一部が重複してもよい。
【0075】本発明の第1実施形態では、ブレ補正レン
ズG4は、ズーミング動作のみを行っているが、ズーミ
ング動作に関するものだけではなく、フォーカシング動
作、フォーカシング動作とズーミング動作又はその他の
動作に関するものであっても、本発明を適用することが
できる。また、本発明の第1実施形態では、第3のレン
ズ群G4及び第5のレンズ群G5とブレ補正レンズG4
とが、相対的な位置関係を変化させないレンズ鏡筒1を
例に挙げて説明したが、これに限定されるものではな
い。例えば、ズーミング動作やフォーカシング動作によ
り、これらのレンズ群の相対的な位置関係が変化するレ
ンズ鏡筒についても、本発明を適用することができる。
【0076】本発明の実施形態では、ボイスコイルモー
タ16,160とボイスコイルモータ16’,160’
とは、これらの駆動方向が相互に直角に交差するように
配置しているが、設計都合などにより略90度又はそれ
以外の角度であってもよい。また、ガイド軸900は、
これらの駆動方向に対して略45度で交差するように配
置しているが、これに限定されるものではない。さら
に、ボイスコイルモータ16,16’,160,16
0’は、x方向及びy方向に1つづつ設置する場合に限
定されるものではない。ボイスコイルモータ16,1
6’,160,160’は、ブレ補正レンズ枠12,1
20のコイル取付部12x,120x及びコイル取付部
12y,120yに,それぞれ2つ以上設置することも
できる。
【0077】本発明の実施形態では、ブレ補正レンズ枠
12,120を駆動する駆動機構の構成部材として、ボ
イスコイルモータ16,16’,160,160’を例
に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
駆動機構の構成部材として、例えば、小型棒状の超音波
モータやDCモータなどを利用することもできる。
【0078】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1記
載の発明によれば、ブレ補正光学系を保持する保持枠の
外周部の少なくとも一部は、この保持枠を含むブレ補正
装置を収納する筒部材の内周部との間に、間隙を形成す
る間隙部を備えるので、ブレ補正光学系の前側又は後側
に設けられた光学部材と固定部とを連結する連結部を、
この間隙部に配置することが可能となり、筒部材の外径
を小さくすることができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、保持枠の外
周部の少なくとも一部は、ブレ補正装置を収納する筒部
材の内周部との間に、間隙部を備えるので、ブレ補正光
学系の前側及び後側に設けられた第1及び第2の光学部
材と固定部とを連結する連結部を、この間隙部に配置す
ることにより、筒部材の外径を小さくすることができ
る。
【0080】請求項3記載の発明によれば、保持枠の外
周部の少なくとも一部は、ブレ補正装置を収納する筒部
材の内周部との間に、間隙部を備えるので、この保持枠
を内周部に収納する第1及び第2の枠体を連結する枠体
連結部を、この間隙部に配置することにより、筒部材の
外径を小さくすることができる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、第1及び/
又は第2の枠体は、光学部材を備えており、請求項5記
載の発明によれば、第1及び/又は第2の枠体は、レン
ズ群、絞りユニット、絞りシャッタユニット又はこれら
の組み合わせであるので、双方又は一方に光学部材を備
える第1及び第2の枠体を、間隙部に配置された枠体連
結部により連結することができる。
【0082】請求項6記載の発明によれば、保持枠の外
周部の少なくとも一部は、ブレ補正装置を収納する筒部
材の内周部との間に、間隙部を備えるので、保持枠を移
動自在に支持する支持部をこの間隙部に配置し、筒部材
の外径を小さくすることができる。
【0083】請求項7記載の発明によれば、支持部は、
保持枠と接触し、この保持枠を所定の方向に案内するガ
イド部と、このガイド部に向けて保持枠を付勢する付勢
部とを含むので、保持枠を確実に案内することが可能と
なり、ブレ補正を正確に行うことができる。
【0084】請求項8記載の発明によれば、間隙部に
は、ブレ補正光学系の位置を検出する位置検出部が配置
されているので、位置検出部の配置スペースとして間隙
部を有効に利用することができる。
【0085】請求項9記載の発明によれば、ブレ補正光
学系駆動する第1及び第2の駆動力発生装置は、光軸を
中心として90度又は略90度間隔を開けて配置されて
おり、保持枠は、その外周部から突出し、第1及び第2
の駆動力発生装置の少なくとも一部を取り付ける取付部
を備えるので、この取付部を避けるように間隙部を形成
することができる。
【0086】請求項10記載の発明によれば、第1及び
第2の駆動力発生装置は、ボイスコイルモータであるの
で、このボイスコイルモータの少なくとも一部を取り付
ける取付部を避けるように、間隙部を形成することがで
きる。
【0087】請求項11記載の発明によれば、連結部、
枠体連結部、支持部、ガイド部及び付勢部は、これらの
少なくとも一つが、光軸を中心として120度間隔を開
けて3ヵ所に配置されている光軸方向部材であるので、
間隙部を利用してこれらの部材を安定して配置すること
ができる。
【0088】請求項12記載の発明によれば、光軸方向
部材の少なくとも一つは、第1及び第2の駆動力発生装
置に挟まれた90度又は略90度間隔の範囲内に配置さ
れているので、筒部材の径方向において光軸方向部材を
安定して配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の断面
図である。
【図2】図1のII−II線で切断した状態を示す断面
図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るブレ補正装置の断
面図である。
【図4】図3のIV−IVA線で切断した状態を示す断
面図である。
【図5】図3のV−V線で切断した状態を示す断面図で
ある。
【図6】図3のVI−VIA線で切断した状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 レンズ鏡筒 4 固定筒 4b 内筒部 4h,4h’ 逃げ溝 8,9,10 摺動筒 11,24 レンズ支持枠 12,120 ブレ補正レンズ枠 12x,12y,120x,120y コイル取付部 13,13’,130,130’ コイル 13a,13a’ 突出部 16,16’,160,160’ ボイスコイルモータ 91 保持枠 110 ガイドアーム 300 絞りユニット 500,550,600 鋼球 510,560,610 鋼球受け部材 640,650,660 ばね 700 ベース部材 800 保護部材 900 ガイド軸 G1 第1のレンズ群 G2 第2のレンズ群 G3 第3のレンズ群 G4 ブレ補正レンズ(第4のレンズ群) G5 第5のレンズ群 G6 第6のレンズ群 L 光軸 S1,S2,S100,S200 間隙部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレを補正するブレ補正光学系と、 前記ブレ補正光学系を保持する保持枠と、 前記保持枠を光軸に対して直交又は略直交する方向に駆
    動する駆動部と、 前記ブレ補正光学系の前側又は後側に設けられた光学部
    材と、 前記光学部材を固定する固定部と、 前記光学部材と前記固定部とを連結する連結部とを含
    み、 筒部材の内周部に収納されたブレ補正装置であって、 前記保持枠は、その外周部の少なくとも一部に、前記筒
    部材の内周部との間に間隙を形成する間隙部を備え、 前記間隙部には、前記連結部が配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  2. 【請求項2】 ブレを補正するブレ補正光学系と、 前記ブレ補正光学系を保持する保持枠と、 前記保持枠を光軸に対して直交又は略直交する方向に駆
    動する駆動部と、 前記ブレ補正光学系の前側に設けられた第1の光学部材
    と、 前記ブレ補正光学系の後側に設けられた第2の光学部材
    と、 前記第1の光学部材と前記第2の光学部材とを連結する
    連結部とを含み、 筒部材の内周部に収納されたブレ補正装置であって、 前記保持枠は、その外周部の少なくとも一部に、前記筒
    部材の内周部との間に間隙を形成する間隙部を備え、 前記間隙部には、前記連結部が配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  3. 【請求項3】 ブレを補正するブレ補正光学系と、 前記ブレ補正光学系を保持する保持枠と、 前記保持枠を光軸に対して直交又は略直交する方向に駆
    動する駆動部と、 前記ブレ補正光学系、前記保持枠及び前記駆動部を内周
    部に収納し、第1及び第2の枠体に分割可能なベース部
    材とを含み、 筒部材の内周部に収納されたブレ補正装置であって、 前記保持枠は、その外周部の少なくとも一部に、前記筒
    部材の内周部との間に間隙を形成する間隙部を備え、 前記間隙部には、前記第1の枠体と前記第2の枠体とを
    連結する枠体連結部が配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のブレ補正装置におい
    て、 前記第1の枠体及び/又は前記第2の枠体は、光学部材
    を備えること、 を特徴とするブレ補正装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項に記載のブレ補正装置において、 前記光学部材は、レンズ群、絞りユニット、絞りシャッ
    タユニット又はこれらの組み合わせであること、 を特徴とするブレ補正装置。
  6. 【請求項6】 ブレを補正するブレ補正光学系と、 前記ブレ補正光学系を保持する保持枠と、 前記保持枠を光軸に対して直交又は略直交する方向に駆
    動する駆動部と、 筒部材の内周部に収納されたブレ補正装置であって、 前記保持枠は、その外周部の少なくとも一部に、前記筒
    部材の内周部との間に間隙を形成する間隙部を備え、 前記間隙部には、前記保持枠を移動自在に支持する支持
    部が配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のブレ補正装置におい
    て、 前記支持部は、 前記保持枠と接触し、この保持枠を所定の方向に案内す
    るガイド部と、 前記保持枠を前記ガイド部に向けて付勢する付勢部と、 を含むことを特徴とするブレ補正装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7までのいずれか1
    項に記載のブレ補正装置において、 前記間隙部には、前記ブレ補正光学系の位置を検出する
    位置検出部が配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までのいずれか1
    項に記載のブレ補正装置において、 前記駆動部は、 前記ブレ補正光学系を第1の方向に駆動する第1の駆動
    力発生装置と、 前記第1の方向と交差する第2の方向に、前記ブレ補正
    光学系を駆動する第2の駆動力発生装置とを含み、 前記第1及び第2の駆動力発生装置は、光軸を中心とし
    て90度又は略90度間隔を開けて配置されており、 前記保持枠は、その外周部から突出し、前記第1及び第
    2の駆動力発生装置の少なくとも一部を取り付ける取付
    部を備えていること、 を特徴とするブレ補正装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のブレ補正装置におい
    て、 前記第1及び第2の駆動力発生装置は、ボイスコイルモ
    ータであること、 を特徴とするブレ補正装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10までのいずれ
    か1項に記載のブレ補正装置において、 前記連結部、前記枠体連結部、前記支持部、ガイド部及
    び前記付勢部は、これらの少なくとも一つが、光軸を中
    心として120度間隔を開けて3ヵ所に配置されている
    光軸方向部材であること、 を特徴とするブレ補正装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のブレ補正装置にお
    いて、 前記光軸方向部材の少なくとも一つは、前記第1及び第
    2の駆動力発生装置に挟まれた90度又は略90度間隔
    の範囲内に配置されていること、 を特徴とするブレ補正装置。
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