JPH10253796A - 可燃性ガス濃度制御設備及びその運用方法 - Google Patents

可燃性ガス濃度制御設備及びその運用方法

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JPH10253796A
JPH10253796A JP9052753A JP5275397A JPH10253796A JP H10253796 A JPH10253796 A JP H10253796A JP 9052753 A JP9052753 A JP 9052753A JP 5275397 A JP5275397 A JP 5275397A JP H10253796 A JPH10253796 A JP H10253796A
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JP
Japan
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electrode side
hydrogen
air
containment vessel
fuel cell
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Application number
JP9052753A
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English (en)
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Kazuhiro Yoshikawa
吉川  和宏
Koji Ando
浩二 安藤
Shiyouichirou Kinoshita
詳一郎 木下
Shozo Yamanari
省三 山成
Kimiaki Moriya
公三明 守屋
Hidetoshi Karasawa
英年 唐澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉格納容器内に発生した可燃性ガスのガス
濃度を効率よく安全な濃度に制御する。 【解決手段】原子炉格納容器15を備えた原子力発電プ
ラントにおいて、電解質として水素イオンを電荷担体と
する電解質膜2を用い、水素を吸着する電極である水素
極3と、空気中の酸素を吸着する電極である空気極4を
備え、水素と酸素の再結合エネルギーを電気エネルギー
に変換する燃料電池1を前記格納容器15の内部あるい
は外部に設置し、前記格納容器内雰囲気を水素供給源,
格納容器外部の空気などの酸素を含む気体を酸素供給源
とする構成として、万が一格納容器15内で水素ガスが
発生した場合には、前記燃料電池1のエネルギー変換作
用により、前記格納容器15内の水素ガス濃度を調節す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽水炉型原子力発
電所における格納容器の水素ガス対策設備に係わり、特
に燃料電池式可燃性ガス濃度低減装置を用いた水素ガス
対策設備に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントにおいて原子炉一次
系配管等が万一破損した場合、原子炉を冷却するための
冷却材は配管破断箇所から原子炉格納容器内ドライウェ
ル部分に蒸気として放出され、原子炉圧力容器内の冷却
材が減少する。一方、ドライウェル内の圧力・温度が急
激に上昇する。
【0003】冷却材減少の状態が長期的な場合、軽水炉
型原子力発電所の原子炉内では冷却材である水が放射線
分解され、水素ガスと酸素ガスが発生する。さらに、燃
料被覆管のジルコニウム間で反応が行われ、水素ガスが
多量に発生する。これらのガスは配管破断箇所から格納
容器内に放出される。
【0004】このままの状態が続いて水素ガス濃度が4
vol%かつ酸素濃度が5vol%を越えた場合は、気体は可
燃状態となりそのまま放置し続けると爆発の危険性が生
じる。
【0005】従って、軽水炉型原子力発電所では、その
対策として、格納容器から水素ガスを含む気体を送り出
す手段、例えばブロアで格納容器外へ取り出し、電気ヒ
ータで昇温させて水素と酸素とを水に再結合させ、残り
の気体をクーラーで冷却してから格納容器に戻す加熱式
再結合器を用いた水素ガスを含む可燃性ガス対策システ
ムを使用している。
【0006】また、大型の格納容器を有する原子力発電
所では、イグナイタと呼ばれる強制点火方式を採用して
いる。
【0007】あるいは、格納容器内に不活性ガスである
窒素を注入する格納容器雰囲気希釈(CAD)方式等が
ある。
【0008】以上に述べた従来型では、ブロアやヒータ
等の強制駆動力及びその駆動に必要な電源を使用する
が、近時、駆動動力源を必要としない静的な装置として
触媒式の再結合器が開発されている。この装置は鋼製の
箱の中に触媒型水素反応材をペレットタイプにしたもの
をカートリッジにまとめ、カートリッジ間を気体の流路
にして水素と酸素を再結合させるものである。特開昭58
−135991号公報には格納容器内に水素の酸化触媒を配置
する例が開示され、特開平6−130170 号公報には格納容
器内に触媒型水素反応材からなる水素ガス濃度低減材を
配置する例が開示されている。
【0009】また、特開平4−104090 号公報には、格納
容器内の上部に薄板状の水素吸着物質を吊り下げて水素
ガスを吸着し、水素ガスを低減させるものが開示されて
いるし、特開平4−34395号公報には、格納容器ドライウ
ェルやサプレッションチェンバ等に粉末状の水素吸着金
属を収容した水素吸着装置を設置する例が示されてい
る。
【0010】一方で水素と酸素の再結合エネルギーを電
気エネルギーに変換するものとして燃料電池が巷間産業
用として利用されている。燃料電池には電解質の種類に
より種々あるが、実機に適用可能なものとして、固体高
分子電解質型と、固体酸化物電解質型とがある。
【0011】固体高分子電解質型は、イオン交換膜を用
いるもので、水素イオンが電荷担体であり、動作温度は
70℃程度である。燃料電池は燃料極(負極)と空気極
(正極)の2つの電極を持つ。燃料極に水素が入ると、
水素イオンが生成して電子が放出される。この水素イオ
ンが電解質中を移動して、空気極側に至る。空気極で
は、水素イオンと酸素と、外部導線を通ってきた電子と
で水が生成する。このように燃料電池では、水素と酸素
を再結合させるだけでなく、電気が発生する。単電池で
は、電圧約0.7V,電流密度0.6A/cm2 である。発
生電圧は低いので、電極を接近させることができ、積層
構造が可能である。電解質の高分子膜の種類により、電
池性能が変化している。
【0012】固体酸化物電解質型にも、水素イオン導電
性のものがある。これは、固体電解質中で水素を水素イ
オンにして、電荷を運ぶものである。ジルコニア電解質
だと1000℃付近の高温でないと作用しないが、50
℃以下の温度で使用できる電解質もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】原子炉格納容器内で万
が一水素ガスと酸素ガスが発生した場合、上記従来の技
術に示した加熱式再結合器では、水素ガスと酸素ガスを
再結合させるために約700℃まで加熱をする必要があ
る。このため、電気ヒータや冷却装置等の設備が必要と
なっており、配置面やコスト面で望ましいとは言えない
状況にある。
【0014】また、これまでの加熱式再結合器及び触媒
式の水素ガス対策設備では、万が一、苛酷事故時に大量
に水素のみが発生して格納容器内の圧力を上昇させる事
象が発生したときには、酸素がないため再結合ができず
に、水素ガスの除去が困難になり格納容器内圧力上昇を
回避するのが困難となる恐れがある。
【0015】本発明の目的は、苛酷事故時の大量の水素
ガス発生による格納容器内加圧を効率よく緩和すること
が可能であり、格納容器内を可燃性領域にいたらしめる
ことのない可燃性ガス濃度制御設備を提供するとともに
これらの設備を運転する動力として除去する水素ガスの
酸素との再結合エネルギーを電気エネルギーに変換させ
これを利用し、外部の電源系に依存しない信頼性の高い
設備を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、第1の発明では、電解質として水素イオンを電荷
担体とするイオン交換膜を用い、水素を吸着する水素極
と、空気中の酸素を吸着する空気極を備え、水素と酸素
の再結合エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電
池を、前記格納容器内雰囲気を水素供給源,格納容器外
部の空気を酸素供給源とする構成として前記格納容器の
内部あるいは外部に設置し、万が一格納容器内で水素ガ
スが発生した場合には、前記燃料電池の水素極側燃料と
して前記水素ガスを用い、空気極側燃料として前記格納
容器外部空気中の酸素を用いた燃料電池の発電を行うこ
とにより前記水素ガスを消費し、前記格納容器内の水素
ガス濃度を調節することを特徴とした可燃性ガス濃度制
御設備を提供する。
【0017】第2の発明では、第1の発明に加えて、前
記燃料電池を前記格納容器外部に設置し、前記格納容器
と前記燃料電池の水素極を接続する水素極側吸込配管
と、水素極側からの排気を格納容器内へ戻す水素極側排
気配管と、格納容器内雰囲気を前記水素極側吸込配管を
通して前記燃料電池の水素極側へ移送し、前記水素極側
排気配管を通して前記格納容器内に排気する水素極側送
風機と、前記格納容器外部の空気を前記燃料電池の空気
極へと導く空気極側吸込配管と、空気極側からの排気を
排出する空気極側排気配管と、前記空気極側吸込配管を
通して前記格納容器外部の空気を前記燃料電池の空気極
へ移送し、排気を空気極側排気配管を通して前記格納容
器外部へ排出する空気極側送風機を設置し、前記格納容
器内で発生した水素ガスを含む前記格納容器内雰囲気ガ
スを、前記水素極側送風機を用いて前記燃料電池の水素
極側に移送し、前記格納容器内雰囲気ガス中の水素の一
部を水素極に吸着させ、残留ガスを前記水素極側排気配
管を通して前記格納容器内に排出する一方で、格納容器
外部の空気を前記空気極側送風機を用いて前記燃料電池
の空気極側へ移送して前記空気極に空気中の酸素の一部
を吸着させ、残留ガス及び空気極で生じる水を前記空気
極側排気配管を通して格納容器外部へ排出する構成とし
たことを特徴とした可燃性ガス濃度制御設備を提供す
る。
【0018】第3の発明では、第1の発明に加えて、前
記燃料電池を前記格納容器内部に設置し、格納容器内雰
囲気を前記燃料電池の水素極表面に吹き付ける水素極側
送風機と、前記格納容器外部の空気を前記燃料電池の空
気極へと導く空気極側吸込配管と、空気極側からの排気
を排出する空気極側排気配管と、前記空気極側吸込配管
を通して前記格納容器外部空気を前記燃料電池の空気極
へ移送し、排気を空気極側排気配管を通して格納容器外
部へ排出する空気極側送風機を設置し、前記格納容器内
で発生した水素ガスを含む格納容器内雰囲気ガスを、前
記水素極側送風機を用いて前記燃料電池の水素極側に吹
き付けることにより、前記格納容器内雰囲気ガス中の水
素の一部を水素極に吸着させ、前記格納容器外部の空気
を前記空気極側送風機を用いて前記燃料電池の空気極側
へ移送して前記空気極に空気中の酸素の一部を吸着さ
せ、残留ガス及び空気極で生じる水を前記空気極側排気
配管を通して格納容器外部へ排出する構成としたことを
特徴とした可燃性ガス濃度制御設備を提供する。
【0019】第4の発明では、水素極側送風機と空気極
側送風機の駆動に必要な動力を燃料電池で発生した電力
を利用して外部の電源設備に依存しない信頼性の高い可
燃性ガス濃度制御設備を提供する。
【0020】第5の発明では、第4の発明に加えて、起
動用の蓄電池を設けることで起動および起動後の運転に
関わるすべての動力を自己完結しうる設備を提供するも
のである。
【0021】第6の発明では、第5の発明に加えてイン
バーターを設け駆動機器を汎用性の高い交流電源機器と
して経済性および保守性の向上を図った設備を提供する
ものである。
【0022】第7の発明では可燃性ガス濃度制御設備が
必要とされるような事象はきわめてまれであることから
該設備と原子炉格納容器を切り離すことができるように
し、該設備を複数の格納容器に供することができるよう
にし経済性の向上を図った設備を提供するものである。
【0023】第8の発明は第7の発明に加えて可搬式の
架台ないしは台車に該設備を積載し複数の格納容器に供
するための利便性を向上させた設備を提供するものであ
る。第9の発明は本発明で使用するイオン交換膜が万一
破損した場合格納容器雰囲気の気体が格納容器外部へ漏
洩する恐れがあるため所定の差圧以上となった場合にか
かる破損を未然に防止することができるようにし、信頼
性の高い可燃性ガス濃度制御設備の運転方法を提供する
ものである。
【0024】第10の発明は空気極側送風機の代わりに
空気ボンベの圧力を利用して、空気極側へボンベ内の空
気を送り込むことにより、機器物量及びメンテナンス物
量,送風機駆動に必要な電源を減少した可燃性ガス濃度
制御設備の運転方法を提供するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の具体的実施例を図1およ
び図2を用いて以下に説明する。図1は沸騰水型原子力
発電所の原子炉格納容器に固体電解質型積層燃料電池を
用いた可燃性ガス濃度制御設備を適用した本発明の一例
である。原子炉圧力容器20を格納する原子炉格納容器
15の外に燃料電池1が設置されている。前記燃料電池
1は水素極3と空気極4で電解質膜2を挟み込む構成と
なっている。前記電解質膜2としては固体高分子電解質
を用いている。前記原子炉格納容器15内部は、サプレ
ッションプール16を持つサプレッションチェンバ(以
下S/C)21と、通常乾燥状態にあるドライウェル
(以下D/W)22に分けられ、前記水素極3は前記D/
W22と水素極側吸込配管7で接続されており、また前
記S/Cと水素極側排出配管8で接続されている。前記
水素極側吸込配管7と8にはそれぞれ隔離弁23,2
4,25,26が設置されており、隔離弁の間にはフラ
ンジ28,29が設けられている。水素極側吸込配管7
には水素極側送風機5が設置されている。前記空気極4
側は外部空気を取り込み配管9と外部へ排気を行う配管
10が接続されており、前記配管9にはフィルタ11と
空気極側送風機6が設置されている。前記水素極側送風
機5と空気極側送風機6は直流電動機駆動である。
【0026】前記燃料電池1は前記水素極側送風機5や
空気極側送風機6と直流母線18で接続されており、前
記直流母線18を介して前記ブロワへと電流を供給する
構成となっている。また、前記直流母線18には蓄電池
17が接続されており、前記水素極側送風機5と空気極
側送風機6の起動電流を供給する構成となっている。ま
た、前記燃料電池1,水素極側送風機5,空気極側送風
機6,配管弁類,計測制御設備および電源設備などの可
燃性ガス濃度制御設備運転に必要な設備はパッケージ化
され可搬式の台車14上に据え付けられる。
【0027】通常時、前記隔離弁23,24,25,2
6が全閉状態であるが、万が一、前記原子炉圧力容器2
0内で大量の水素ガスが発生して前記格納容器15内に
吹き出した場合には、前記隔離弁23,24,25,2
6を開操作し、前記水素極側送風機5を起動して前記格
納容器15内の水素ガスを前記水素極側吸込配管7を通
して水素極3に移送する。一方空気極側送風機6も起動
し、外部の空気を、フィルタ11で塵を除去した後、配
管9を通して空気極4に移送する。このように水素極3
と空気極4に導かれた気体は図2に示すように、前記水
素極側吸込配管7に吸着した水素は水素イオンと電子に
分かれ、前記水素イオンは電解質膜2中を移動して前記
空気極4へ移動し空気極の酸素と反応し水となる。この
時水素極3で生成した電子が空気極4へ移動することに
より電流が流れる。
【0028】前記水素極側送風機5と空気極側送風機6
とその他運転に必要な機器は起動する際には蓄電池17
の電流を用いるが、起動後は、水素と酸素の結合により
前記燃料電池1から直流系統18へと供給される直流電
流を用いる。したがって、格納容器15内にある程度以
上の濃度の水素ガスが存在する限り、電源が確保される
ため設備の運転継続を行うことが可能であり、前記蓄電
池17は小容量のもので構わない。
【0029】また、前記水素極3側と空気極4側の気体
の圧力差を計測する差圧計12が設置されており、差圧
が既定値以上になると設備の運転停止を行い電解質膜2
に作用する過度の圧力差による電解質膜2の破損を防止
する。
【0030】図3は、前記燃料電池1を前記格納容器1
5内に設置した場合を示した本発明の実施例である。本
実施例の場合には、燃料電池1や水素極側送風機5とい
った設備はすべてD/W(ドライウェル)22内に設置
され、隔離弁は外部空気の取り込み配管9と排気配管1
0のそれぞれに設置される。
【0031】図4は前記水素極側送風機5や空気極側送
風機6を交流電動機駆動としたものであり蓄電池17お
よび燃料電池1から供給される直流電流を一旦インバー
ター19で交流に変換し交流母線18′を介して動力電
源が供給される。
【0032】図5は前記空気ブロワの代わりに酸素ガス
ボンベ30を酸素供給設備として利用したものであり空
気ブロワに供給する電力を消費する必要がない。
【0033】図6は本発明を加圧水型軽水炉の格納容器
に適用した一例であり、格納容器の型式や原子炉の型式
によらず格納容器内に水素ガスの発生の可能性のある原
子力発電所すべてに本発明は適用が可能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、万が一
格納容器内で冷却材と被覆管が化学反応を起こすなどし
て大量の水素ガスが発生した場合に、前記水素ガスを燃
料電池の水素極側燃料として用い、空気極側燃料として
前記格納容器外部空気中の酸素を用いた燃料電池の発電
を行うことにより、前記格納容器内の水素ガスを処理し
て格納容器の加圧を抑えるとともに、水素濃度を可燃性
領域にいたらしめないよう調節することが可能となる。
更に前記燃料電池にて発生する電流を非常用電源として
用いることが可能となるため、本発明における設備のよ
うな苛酷事故対策設備用に大容量の電源を用意する必要
を減ずる効果を生ぜしめ、可燃性ガス濃度制御設備のコ
ストダウンを可能とする。
【0035】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、請求項1に記載の発明の
具体的構成を提供することにより、請求項1に記載の発
明の実現を可能とする効果を生ぜしめる。
【0036】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、請求項1に記載の発明の
具体的構成を提供することにより、請求項1に記載の発
明の実現を可能とする効果を生ぜしめる。
【0037】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
あるいは請求項3に記載の発明の効果に加えて、水素ガ
スと空気を燃料電池の極板へと移送する送風機を自己の
発電電力で駆動することができ外部の電源設備に依存し
ない信頼性の高い設備とすることができる効果を生ぜし
める。
【0038】請求項5によれば機器の駆動機を直流電流
駆動とすることにより、前記燃料電池で発生する直流電
流を直接利用でき、発電所内の交流電源系統が損なわれ
た状態でも専用の起動用蓄電池などにより前記送風機を
起動し、請求項2あるいは請求項3に記載の可燃性ガス
濃度制御設備を起動することを可能とし、プラント安全
性を向上させる効果を生ぜしめる。
【0039】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明の効果に加えて、送風機等の駆動電流を交
流とすることにより汎用性の高いかつ保守の容易な機器
の適用が可能となる効果を生ぜしめる。
【0040】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、複数の格納容器への流用
を可能ならしめる効果を生ぜしめる。
【0041】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
に記載の発明の効果に加えて複数の格納容器への流用を
行う際の移動作業を容易ならしめる効果を生ぜしめる。
【0042】請求項9に記載の発明によれば電解質膜の
差圧による破損を未然に防止し、破損による格納容器内
の放射性流体の格納容器外への漏洩を防止しプラント安
全性の向上効果を生ぜしめる。
【0043】請求項10に記載の発明によれば、空気極
側の送風機を設置する必要がないため、機器物量,メン
テナンス物量及び送風機作動に必要な電源を減少した設
備を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の一実施例を
示す構成図である。
【図2】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の動作原理の
説明図である。
【図3】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の一実施例を
示す構成図である。
【図4】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の一実施例を
示す構成図である。
【図5】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の一実施例を
示す構成図である。
【図6】本発明の可燃性ガス濃度制御設備の一実施例を
示す構成図である。
【符号の説明】
1…燃料電池、2…電解質膜、3…水素極、4…空気
極、5…水素極側送風機、6…空気極側送風機、7…水
素極側吸込配管、8…水素極側排出配管、9…空気極側
取り込み配管、10…空気極側排出配管、11…空気フ
ィルター、12…差圧計、13…可燃性ガス濃度制御設
備パッケージ、14…移動用台車、15…原子炉格納容
器、16…サプレッションプール、17…蓄電池、18
…直流母線、19…インバーター、20…原子炉圧力容
器、21…サプレッションチェンバ、22…ドライウェ
ル、23,24,25,26…隔離弁、27…直流配
線、28,29…フランジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山成 省三 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 守屋 公三明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 唐澤 英年 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉格納容器を備えた原子力発電プラン
    トにおいて、電解質として水素イオンを電荷担体とする
    イオン交換膜を用い、水素を吸着する電極(以下、水素
    極)と、空気中の酸素を吸着する電極(以下、空気極)
    を備え、水素と酸素の再結合エネルギーを電気エネルギ
    ーに変換する燃料電池を前記格納容器の内部あるいは外
    部に設置し、前記格納容器内雰囲気を水素供給源,格納
    容器外部の空気などの酸素を含む気体を酸素供給源とす
    る構成として、万が一格納容器内で水素ガスが発生した
    場合には、前記燃料電池のエネルギー変換作用により、
    前記格納容器内の水素ガス濃度を調節することを特徴と
    した可燃性ガス濃度制御設備。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の可燃性ガス濃度制御設備
    において、前記燃料電池を前記格納容器外部に設置し、
    前記格納容器と前記燃料電池の水素極を接続する配管
    (以下、水素極側吸込配管)と、水素極側からの排気を
    格納容器内へ戻す配管(以下、水素極側排気配管)と、
    格納容器内雰囲気を前記水素極側吸込配管を通して前記
    燃料電池の水素極側へ移送し、前記水素極側排気配管を
    通して前記格納容器内に排気する送風機(以下、水素極
    側送風機)と、前記格納容器外部の空気を前記燃料電池
    の空気極へと導く配管(以下、空気極側吸込配管)と、
    空気極側からの排気を排出する配管(以下、空気極側排
    気配管)と、前記空気極側吸込配管を通して前記格納容
    器外部の空気を前記燃料電池の空気極へ移送し、排気を
    空気極側排気配管を通して前記格納容器外部へ排出する
    送風機(以下、空気極側送風機)を設置し、前記格納容
    器内で発生した水素ガスを含む前記格納容器内雰囲気ガ
    スを、前記水素極側送風機を用いて前記燃料電池の水素
    極側に移送し、前記格納容器内雰囲気ガス中の水素の一
    部を水素極に吸着させ、残留ガスを前記水素極側排気配
    管を通して前記格納容器内に排出する一方で、格納容器
    外部の空気を前記空気極側送風機を用いて前記燃料電池
    の空気極側へ移送して前記空気極に空気中の酸素の一部
    を吸着させ、残留ガス及び空気極で生じる水を前記空気
    極側排気配管を通して格納容器外部へ排出する構成とし
    たことを特徴とした可燃性ガス濃度制御設備。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の可燃性ガス濃度制御設備
    において、前記燃料電池を前記格納容器内部に設置し、
    格納容器内雰囲気を前記燃料電池の水素極表面に吹き付
    ける送風機(以下、水素極側送風機)と、前記格納容器
    外部の空気を前記燃料電池の空気極へと導く空気極側吸
    込配管と、空気極側からの排気を排出する空気極側排気
    配管と、前記空気極側吸込配管を通して前記格納容器外
    部空気を前記燃料電池の空気極へ移送し、排気を空気極
    側排気配管を通して格納容器外部へ排出する送風機(以
    下、空気極側送風機)を設置し、前記格納容器内で発生
    した水素ガスを含む格納容器内雰囲気ガスを、前記水素
    極側送風機を用いて前記燃料電池の水素極側に吹き付け
    ることにより、前記格納容器内雰囲気ガス中の水素の一
    部を水素極に吸着させ、前記格納容器外部の空気を前記
    空気極側送風機を用いて前記燃料電池の空気極側へ移送
    して前記空気極に空気中の酸素の一部を吸着させ、残留
    ガス及び空気極で生じる水を前記空気極側排気配管を通
    して格納容器外部へ排出する構成としたことを特徴とし
    た可燃性ガス濃度制御設備。
  4. 【請求項4】請求項2あるいは請求項3に記載の可燃性
    ガス濃度制御設備において、水素極側送風機と空気極側
    送風機および弁、計測制御装置の駆動源として前記燃料
    電池で発生する電流を利用することを特徴とする可燃性
    ガス濃度制御設備。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の可燃性ガス濃度制御設備
    において、水素極側送風機と空気極側送風機などの駆動
    機器を直流機器とし、起動用電源として蓄電池を設け、
    機器の起動後は燃料電池で発生する直流電流を動力源と
    して直接利用したことを特徴とする可燃性ガス濃度制御
    設備。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の可燃性ガス濃度制御設備
    において、起動用電源として蓄電池を設け、蓄電池およ
    び燃料電池で発生する直流電流を交流電流に変換させる
    インバーターを設置し、水素極側送風機と空気極側送風
    機などの駆動機器を交流機器としたことを特徴とする可
    燃性ガス濃度制御設備。
  7. 【請求項7】請求項2あるいは請求項3に記載の可燃性
    ガス濃度制御設備において、水素極側吸込配管と水素極
    側排気配管に少なくとも2個以上の隔離弁を設けるとと
    もに、前記隔離弁間にフランジを設け可燃性濃度制御設
    備と原子炉格納容器を切り離すことができるようにした
    ことを特徴とする可燃性濃度制御設備。
  8. 【請求項8】請求項2,請求項3および請求項7におい
    て、前記燃料電池,水素極側送風機,空気極側送風機,
    配管弁類,計測制御設備および電源設備などの可燃性ガ
    ス濃度制御設備運転に必要な設備を移動可能な可搬式架
    台あるいは台車に積載し、複数の格納容器に対する水素
    ガス濃度制御に供することができるようにしたことを特
    徴とする可燃性ガス濃度制御設備。
  9. 【請求項9】請求項2および請求項3において、前記水
    素極側気体と前記酸素極側気体の圧力差を測定し、圧力
    差が前記イオン交換膜の設計差圧以上とならないよう圧
    力差が既定値以上となった場合に前記水素極側送風機あ
    るいは空気極側送風機の停止または水素極側吸込配管途
    上の弁の閉止を行うことを特徴とする可燃性ガス濃度制
    御設備の運転方法。
  10. 【請求項10】請求項2又は請求項3において、前記空
    気極側送風機及び前記空気極側吸込配管の代わりに空気
    ボンベを設置し、前記空気ボンベから燃料電池の空気極
    側への送風を行うことを特徴とする可燃性ガス濃度制御
    設備の運転方法。
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