JPH10253049A - 灰溶融炉の炉底保護装置 - Google Patents
灰溶融炉の炉底保護装置Info
- Publication number
- JPH10253049A JPH10253049A JP7087497A JP7087497A JPH10253049A JP H10253049 A JPH10253049 A JP H10253049A JP 7087497 A JP7087497 A JP 7087497A JP 7087497 A JP7087497 A JP 7087497A JP H10253049 A JPH10253049 A JP H10253049A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- temperature
- ash melting
- hearth
- melting furnace
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 操業停止時の炉体の急激な温度降下を防止
し、炉底部の寿命を延ばす。 【解決手段】 炉体１の炉底３を、冷却ファン１２によ
る送風で冷却できるようにしてある灰溶融炉において、
炉底３の上面に保温板１５を敷き詰める。保温板１５
は、熱伝導性がよく且つ熱保有量の大きい材料製とす
る。操業時に保温板１５を加熱して熱を保有させ、その
保有熱により、操業停止後の炉体１の温度急変を抑制
し、炉底部へのダメージを少なくする。
し、炉底部の寿命を延ばす。 【解決手段】 炉体１の炉底３を、冷却ファン１２によ
る送風で冷却できるようにしてある灰溶融炉において、
炉底３の上面に保温板１５を敷き詰める。保温板１５
は、熱伝導性がよく且つ熱保有量の大きい材料製とす
る。操業時に保温板１５を加熱して熱を保有させ、その
保有熱により、操業停止後の炉体１の温度急変を抑制
し、炉底部へのダメージを少なくする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は操業停止時に炉体の
温度が降下し過ぎないようにして炉底部へのダメージを
小さくさせるようにするために用いる灰溶融炉の炉底保
護装置に関するものである。
温度が降下し過ぎないようにして炉底部へのダメージを
小さくさせるようにするために用いる灰溶融炉の炉底保
護装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】焼却灰や飛灰等の灰を溶融処理する灰溶
融炉は、図４にその一例の概略を示す如く、炉体１の蓋
２の中心部を貫通させて炉体１内に上部電極４を配置す
ると共に、炉体１の底部となる炉底３に底部電極５を設
置し、上部電極４と底部電極５の間に電流を通すことに
よって、灰投入口６より炉体１内に投入された灰７を溶
融させて溶融スラグ８とし、炉体１内に溶融スラグ８が
所要量溜ると、溶融スラグ８を自重によって加わるヘッ
ド圧により炉壁の下部位置に設けてある出滓口９を通し
て外部へ出滓させるようにし、一方、炉体１内の底部に
溜った溶融メタルは図示しない炉底近くの排出口を通し
て外部へ排出させるようにしてある。
融炉は、図４にその一例の概略を示す如く、炉体１の蓋
２の中心部を貫通させて炉体１内に上部電極４を配置す
ると共に、炉体１の底部となる炉底３に底部電極５を設
置し、上部電極４と底部電極５の間に電流を通すことに
よって、灰投入口６より炉体１内に投入された灰７を溶
融させて溶融スラグ８とし、炉体１内に溶融スラグ８が
所要量溜ると、溶融スラグ８を自重によって加わるヘッ
ド圧により炉壁の下部位置に設けてある出滓口９を通し
て外部へ出滓させるようにし、一方、炉体１内の底部に
溜った溶融メタルは図示しない炉底近くの排出口を通し
て外部へ排出させるようにしてある。
【０００３】上記灰溶融炉では、操業を開始して炉内の
温度が上がって行くと、炉底部の温度が上がり過ぎるこ
とがある。そのため、炉底３の外側を冷却用ケーシング
１０で取り囲み、且つ該冷却用ケーシング１０に送風ダ
クト１１を介して冷却ファン１２を連結し、連続運転の
場合に、冷却ファン１２により炉底３と底部電極５を冷
却するようにしている。１３は炉体１の排ガス管、１４
は冷却用ケーシング１２の排気管を示す。
温度が上がって行くと、炉底部の温度が上がり過ぎるこ
とがある。そのため、炉底３の外側を冷却用ケーシング
１０で取り囲み、且つ該冷却用ケーシング１０に送風ダ
クト１１を介して冷却ファン１２を連結し、連続運転の
場合に、冷却ファン１２により炉底３と底部電極５を冷
却するようにしている。１３は炉体１の排ガス管、１４
は冷却用ケーシング１２の排気管を示す。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが、たとえば、
１日に１６時間操業して停止するような場合、翌日操業
を再開させるときには、炉体１の温度が低下しているた
め、温度を急に上げなければならないので炉底部のダメ
ージが大きいという問題がある。すなわち、灰溶融炉で
は、通常、底部電極５の材質としてカーボンレンガを用
いているが、このカーボンレンガは高温になると強度が
低下し、又、急冷すると応力歪等が発生する。そのた
め、上述したように、温度が上がり過ぎないよう、冷却
ファン１４により底部電極５を冷却しているが、操業が
停止すると炉体１の温度が急降下してしまうので、底部
電極５の材質の寿命が短くなってしまう。
１日に１６時間操業して停止するような場合、翌日操業
を再開させるときには、炉体１の温度が低下しているた
め、温度を急に上げなければならないので炉底部のダメ
ージが大きいという問題がある。すなわち、灰溶融炉で
は、通常、底部電極５の材質としてカーボンレンガを用
いているが、このカーボンレンガは高温になると強度が
低下し、又、急冷すると応力歪等が発生する。そのた
め、上述したように、温度が上がり過ぎないよう、冷却
ファン１４により底部電極５を冷却しているが、操業が
停止すると炉体１の温度が急降下してしまうので、底部
電極５の材質の寿命が短くなってしまう。
【０００５】そこで、本発明は、炉の操業停止時に、炉
体の温度が急激に低下することがないようにして、炉底
部の寿命を延ばすことができるような灰溶融炉の炉底保
護装置を提供しようとするものである。
体の温度が急激に低下することがないようにして、炉底
部の寿命を延ばすことができるような灰溶融炉の炉底保
護装置を提供しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、炉体の炉底を冷却ファンによって外側か
ら空冷するようにしてある灰溶融炉の上記炉底の上面
に、熱伝導性がよく且つ熱保有量の大きい材料からなる
保温板を敷設した構成とする。
決するために、炉体の炉底を冷却ファンによって外側か
ら空冷するようにしてある灰溶融炉の上記炉底の上面
に、熱伝導性がよく且つ熱保有量の大きい材料からなる
保温板を敷設した構成とする。
【０００７】炉の操業中に保温板が高温に加熱されるた
め、操業を停止しても、その熱により炉底を保温できる
ことになり、炉体の温度を急激に低下させることがなく
なり、炉底部を保護することができる。
め、操業を停止しても、その熱により炉底を保温できる
ことになり、炉体の温度を急激に低下させることがなく
なり、炉底部を保護することができる。
【０００８】又、炉底の温度を検出する温度検出器を設
けると共に、該温度検出器の検出値を基に冷却ファンの
送風量を制御するようにする制御器を備えた構成とする
ことにより、温度検出器にて検出した炉底の温度に基づ
き、冷却ファンによる送風量を調整できるため、炉底の
温度を任意にコントロールすることができる。
けると共に、該温度検出器の検出値を基に冷却ファンの
送風量を制御するようにする制御器を備えた構成とする
ことにより、温度検出器にて検出した炉底の温度に基づ
き、冷却ファンによる送風量を調整できるため、炉底の
温度を任意にコントロールすることができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【００１０】図１は本発明の実施の一形態を示すもの
で、図４に示したと同様な構成としてある灰溶融炉にお
いて、炉体１を構成する炉底３の上面に、保温板１５を
敷き詰めた炉底構造とする。
で、図４に示したと同様な構成としてある灰溶融炉にお
いて、炉体１を構成する炉底３の上面に、保温板１５を
敷き詰めた炉底構造とする。
【００１１】上記保温板１５としては、熱伝導性がよく
且つ熱保有量の大きい材料、たとえば、鉄板を採用す
る。
且つ熱保有量の大きい材料、たとえば、鉄板を採用す
る。
【００１２】炉体１内に投入された灰７を、上部電極４
と底部電極５への通電により加熱して溶融スラグ８を生
成させるときの温度は、１４００℃程度と高温である。
このため、溶融スラグ８を出滓させて操業を停止して
も、炉底３の上面に敷き詰められている保温板１５の温
度も１４００℃程度になっている。したがって、操業停
止後も、炉底３は冷却ファン１２による空冷を受けてい
るが、保温板１５の保有する熱によって炉体１は急激に
冷却されることはなく、これにより、炉底部のダメージ
を小さくすることができて炉底部の寿命を延ばすことが
できる。又、炉底３が急冷されないことから、操業を再
開するときには、炉体１はある一定の温度を保ってお
り、そのため、立ち上げ時間を短縮することができる。
と底部電極５への通電により加熱して溶融スラグ８を生
成させるときの温度は、１４００℃程度と高温である。
このため、溶融スラグ８を出滓させて操業を停止して
も、炉底３の上面に敷き詰められている保温板１５の温
度も１４００℃程度になっている。したがって、操業停
止後も、炉底３は冷却ファン１２による空冷を受けてい
るが、保温板１５の保有する熱によって炉体１は急激に
冷却されることはなく、これにより、炉底部のダメージ
を小さくすることができて炉底部の寿命を延ばすことが
できる。又、炉底３が急冷されないことから、操業を再
開するときには、炉体１はある一定の温度を保ってお
り、そのため、立ち上げ時間を短縮することができる。
【００１３】因に、図２に示すグラフは保温板１５があ
る場合Ｉとない場合IIとを比較した炉内温度変化の一例
を示すものであり、本発明のように保温板１５を炉底に
備えた構成にすると、操業停止時間が経過しても温度降
下が少ないことがわかる。
る場合Ｉとない場合IIとを比較した炉内温度変化の一例
を示すものであり、本発明のように保温板１５を炉底に
備えた構成にすると、操業停止時間が経過しても温度降
下が少ないことがわかる。
【００１４】次に、図３は本発明の他の実施の形態を示
すもので、図１に示したものと同様な構成において、冷
却ファン１２により発生させた冷却空気（風）を冷却用
ケーシング１０内へ導くための送風ダクト１１の途中
に、送風量を調節するための調節ダンパ１６を設け、且
つ炉体１の炉底３の温度を検出する温度検出器１７を設
けると共に、該温度検出器１７の検出値を基に上記調節
ダンパ１６へ開閉指令を送る制御器１８を備えたもので
ある。
すもので、図１に示したものと同様な構成において、冷
却ファン１２により発生させた冷却空気（風）を冷却用
ケーシング１０内へ導くための送風ダクト１１の途中
に、送風量を調節するための調節ダンパ１６を設け、且
つ炉体１の炉底３の温度を検出する温度検出器１７を設
けると共に、該温度検出器１７の検出値を基に上記調節
ダンパ１６へ開閉指令を送る制御器１８を備えたもので
ある。
【００１５】図３に示すようにすると、操業を停止した
ときに、温度検出器１７にて炉底３の温度を検出してモ
ニターし、その検出温度を基に制御器１８から調節ダン
パ１６へ開閉指令を送って、冷却ファン１２による送風
量を調整することができるので、炉底３の温度降下の度
合いを任意にコントロールすることができる。このよう
に、炉底３の温度をコントロールできることは、炉底３
の温度の急変を抑制することができるものであり、交換
が困難な炉底３においては、特に有意義である。
ときに、温度検出器１７にて炉底３の温度を検出してモ
ニターし、その検出温度を基に制御器１８から調節ダン
パ１６へ開閉指令を送って、冷却ファン１２による送風
量を調整することができるので、炉底３の温度降下の度
合いを任意にコントロールすることができる。このよう
に、炉底３の温度をコントロールできることは、炉底３
の温度の急変を抑制することができるものであり、交換
が困難な炉底３においては、特に有意義である。
【００１６】なお、上記実施の形態では、保温板として
鉄板を用いた場合を示したが、鉄板に限られるものでは
ないこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加え得ることは勿論である。
鉄板を用いた場合を示したが、鉄板に限られるものでは
ないこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加え得ることは勿論である。
【００１７】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の灰溶融炉の炉
底保護装置によれば、次の如き優れた効果を発揮する。 (1) 炉体の炉底を冷却ファンによって外側から空冷する
ようにしてある灰溶融炉の上記炉底の上面に、熱伝導性
がよく且つ熱保有量の大きい材料からなる保温板を敷設
した構成としてあるので、炉の操業を停止しても保温板
が高温に保たれていることから、炉体の温度が急降下す
ることはなく、炉底部のダメージを小さくすることがで
きて、炉底部の寿命を延ばすことができ、且つ操業再開
時の立ち上げ時間を短縮することができる。 (2) 炉底の温度を検出する温度検出器を設けると共に、
該温度検出器の検出値を基に冷却ファンの送風量を制御
するようにする制御器を備えた構成とすることにより、
炉底の温度を任意にコントロールすることができ、炉体
温度の急変を抑制することができる。
底保護装置によれば、次の如き優れた効果を発揮する。 (1) 炉体の炉底を冷却ファンによって外側から空冷する
ようにしてある灰溶融炉の上記炉底の上面に、熱伝導性
がよく且つ熱保有量の大きい材料からなる保温板を敷設
した構成としてあるので、炉の操業を停止しても保温板
が高温に保たれていることから、炉体の温度が急降下す
ることはなく、炉底部のダメージを小さくすることがで
きて、炉底部の寿命を延ばすことができ、且つ操業再開
時の立ち上げ時間を短縮することができる。 (2) 炉底の温度を検出する温度検出器を設けると共に、
該温度検出器の検出値を基に冷却ファンの送風量を制御
するようにする制御器を備えた構成とすることにより、
炉底の温度を任意にコントロールすることができ、炉体
温度の急変を抑制することができる。
【図１】本発明の灰溶融炉の炉底保護装置の実施の一形
態を示す概略図である。
態を示す概略図である。
【図２】保温板のある場合とない場合を比較する炉内温
度変化の一例を示すグラフである。
度変化の一例を示すグラフである。
【図３】本発明の他の実施の形態を示す概略図である。
【図４】灰溶融炉の一例を示す概略図である。
１ 炉体 ３ 炉底 １１ 送風ダクト １２ 冷却ファン １５ 保温板 １７ 温度検出器 １８ 制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｆ２３Ｊ 1/00 Ｆ２３Ｊ 1/00 Ｂ Ｆ２７Ｂ 3/08 Ｆ２７Ｂ 3/08 Ｆ２７Ｄ 1/12 Ｆ２７Ｄ 1/12 Ｚ (72)発明者 梅田 十次郎 神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 西野 順也 神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 炉体の炉底を冷却ファンによって外側か
ら空冷するようにしてある灰溶融炉の上記炉底の上面
に、熱伝導性がよく且つ熱保有量の大きい材料からなる
保温板を敷設した構成を有することを特徴とする灰溶融
炉の炉底保護装置。 - 【請求項２】 炉底の温度を検出する温度検出器を設け
ると共に、該温度検出器の検出値を基に冷却ファンの送
風量を制御するようにする制御器を備えた請求項１記載
の灰溶融炉の炉底保護装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7087497A JPH10253049A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 灰溶融炉の炉底保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7087497A JPH10253049A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 灰溶融炉の炉底保護装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10253049A true JPH10253049A (ja) | 1998-09-25 |
Family
ID=13444144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7087497A Pending JPH10253049A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | 灰溶融炉の炉底保護装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10253049A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107191938A (zh) * | 2017-07-20 | 2017-09-22 | 中材建设有限公司 | 热解炉 |
| JP2020003095A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 大同プラント工業株式会社 | 熱処理炉 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP7087497A patent/JPH10253049A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107191938A (zh) * | 2017-07-20 | 2017-09-22 | 中材建设有限公司 | 热解炉 |
| JP2020003095A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 大同プラント工業株式会社 | 熱処理炉 |
| JP2022016447A (ja) * | 2018-06-25 | 2022-01-21 | 大同プラント工業株式会社 | 熱処理炉 |
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