JPH10252871A - 車両用変速装置の潤滑構造 - Google Patents
車両用変速装置の潤滑構造Info
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- JPH10252871A JPH10252871A JP6355797A JP6355797A JPH10252871A JP H10252871 A JPH10252871 A JP H10252871A JP 6355797 A JP6355797 A JP 6355797A JP 6355797 A JP6355797 A JP 6355797A JP H10252871 A JPH10252871 A JP H10252871A
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Abstract
少なくして潤滑油の攪拌抵抗の少ない高品質な車両用変
速装置を提供する。 【解決手段】変速機20の出力軸15とフロントディフ
ァレンシャル装置40に動力伝達するフロントドライブ
軸16が互いに平行配置され、出力軸15とフロントド
ライブ軸16とを動力伝達可能に連結するリダクション
装置17を有し、これら変速機及びリダクション装置1
7がトランスミッションケース6内に収容されて油浴潤
滑される車両用変速装置の潤滑構造において、トランス
ミッションケース6内の底部を潤滑油溜まり部Bとリダ
クション装置17の下部を収容するリダクション装置収
容部Cとに区画する仕切部9を有する。従って、リダク
ション装置収容部C内でリダクション装置17につれ回
る潤滑油が掻き出されてリダクション装置収容部C内の
潤滑油の油面位置が下降してリダクション装置による潤
滑油のつれ回りによる攪拌抵抗が減少して動力伝達効率
の向上が得られ燃費の向上が図られる。
Description
の潤滑構造に関し、特に潤滑油の攪拌抵抗を極力少なく
し得る車両用変速装置の潤滑構造に関する。
動車用自動変速装置の断面図を示す図6によって説明す
る。
このトルクコンバータケース1の後方に順次ディファレ
ンシャルハウジング2、メインケース3及びリヤケース
4が一体的に連続して接合し、メインケース3の下部に
オイルパン5が取り付けられ、これら一体的に接合され
るケース部材によってトランスミッションケース6を形
成している。
ンジン10のクランク軸11がトルクコンバータケース
1内部のロックアップクラッチ12を備えたトルクコン
バータ13に連結し、トルクコンバータ13からの入力
軸14がメインケース3内の自動変速機20に入力し、
自動変速機20からの出力が入力軸14と同軸芯上に配
置される出力軸15に出力する。
4及び出力軸15に対してフロントドライブ軸16が平
行配置され、メインケース3とリヤケース4との接合部
に形成されるリダクション機構部Aにおいて、フロント
ドライブ軸16の後端には出力軸15の後端に設けられ
たリダクションドライブギヤ18に噛み合うリダクショ
ンドリブンギヤ19が設けられ、リダクションドライブ
ギヤ18とリダクションドリブンギヤ19によりリダク
ション装置17を構成している。フロントドライブ軸1
6の前端に設けられるドライブピニオン16dはディフ
ァレンシャルハウジング2内部のフロントディファレン
シャル装置40のファイナルギヤ、例えばハイポイドギ
ヤ41に噛み合い、フロントディファレンシャル装置4
0を介して前輪に伝動構成される。
15と同軸芯上にフロントプラネタリギヤ21とリヤプ
ラネタリヤギヤ22の1組のプラネタリギヤを有し、同
じく入力軸14及び出力軸15と同軸芯上に配置された
フォワードクラッチ23、ローリバースブレーキ24、
バンドブレーキ25、ハイクラッチ26、リバースクラ
ッチ27等を有している。
ースブレーキ24、バンドブレーキ25、ハイクラッチ
26及びリバースクラッチ27等を選択的に作動せしめ
ることによって前進4段後進1段の変速段が得られ、入
力軸14からの動力を出力軸15に変速出力する。
ルクコンバータ13、入力軸14、出力軸15、フロン
トドライブ軸16、リダクション装置17、自動変速機
20等の各構成要素は、一般に一体的に構成されたトル
クコンバータケース1、ディファレンシャルハウジング
2、メインケース3、リヤケース4及びオイルパン5か
らなるトランスミッションケース6内の同一の潤滑油、
例えばオートマチック・トランスミッション・フルード
(ATF)で潤滑される構造であり、その内のリダクシ
ョン装置のリダクションギヤ等には油浴潤滑するのが一
般的である。
置は後部が車室下部に形成されるトンネル内に張り出し
た状態でエンジンルーム内に収容配置されることから車
室内の居住性及び衝突時のクラッシュストロークを確保
する目的で図6に示すようにその後部が下方となるよう
に傾斜して車体に搭載され、入力軸14、出力軸15、
フロントドライブ軸16等が後方に移行するに従って次
第に下降するように傾斜して配置される。
の断面図を示す図7によって説明する。
一符号を付することで詳細な説明を省略するが、上記リ
ヤケース4に代えてメインケース3の後方にトランスフ
ァ装置を収容するエクステンションケース7が接合さ
れ、メインケース3とエクステンションケース7の接合
部にリダクション機構部Aが形成され、このリダクショ
ン機構部Aにおいて第1のドライブ軸となるフロントド
ライブ軸16の後端に設けられたリダクションドリブン
ギヤ19と出力軸15の後端に設けられたリダクション
ドライブギヤ18が互いに噛合している。
トランスファ装置50は、エクステンションケース7か
ら突出してプロペラ軸32及びリヤディファレンシャル
装置等を介して後輪に伝動構成される第2のドライブ軸
となるリヤドライブ軸31と出力軸15との間で可変に
動力伝達可能に介設されるトランスファクラッチによっ
て構成され、前輪回転数センサ、後輪回転数センサ、蛇
角センサ等の各センサからの前輪回転数、後輪回転数及
び蛇角等の信号をもとに走行状態に応じた油圧をトラン
スファ装置50に供給することにより所定のクラッチト
ルクTcが生じる。
の間にトランスファ装置50を経由した伝達系路が形成
されることになり、走行状態に応じて出力軸15とリヤ
ドライブ軸31がトランスファ装置50を介して一体的
に連結する直結式4輪駆動走行状態から出力軸15とリ
ヤドライブ軸31の間の動力伝達が遮断されて出力軸1
5からリダクションドライブギヤ18、リダクションド
リブンギヤ19、フロントドライブ軸16等を介して前
輪にのみ動力伝達する前輪駆動走行状態までの間で連続
する幅広い前後輪へのトルク配分制御が得られる。
てトランスファ装置50のクラッチトルクTcが減少補
正され、このトランスファ装置50の伝達トルクは減じ
て前後輪の回転差を充分に吸収することが可能になり、
タイトコーナブレーキング現象が回避されて操縦性が良
好になる。
動車用変速装置同様、トルクコンバータ13、入力軸1
4、出力軸15、フロントドライブ軸16、リダクショ
ン装置17、自動変速機20及びトランスファ装置50
等の各構成要素はディファレンシャルハウジング2、メ
インケース3、エクステンションケース7及びオイルパ
ン5等によって一体的に構成されるトランスミッション
ケース6内の同一の潤滑油で油浴潤滑される構造であ
る。また車両用変速機の後部は車室下方に形成されるト
ンネル内に張り出した状態で図7に示すように入力軸1
4、出力軸15、フロントドライブ軸16が後方に移行
するに従って次第に下降するように傾斜し、その後部が
下方となるように傾斜して車体に搭載さている。
及びフロントディファレンシャル装置を同一の潤滑油で
油浴潤滑する潤滑構造に関しては特開平7ー26968
3号公報の先行技術がある。
おいて変速機ケースとフロントディファレンシャルハウ
ジングとの間に隔壁を設けると共にこの隔壁の下端部に
連通油路を形成することにより、ディファレンシャルケ
ースが高回転になるに連れてディファレンシャルハウジ
ング内の潤滑油を変速機ケース側に掻き上げることによ
りディファレンシャルハウジング内の潤滑油の油面を次
第に下降せしめてディファレンシャルケースによる潤滑
油の攪拌抵抗を抑制して燃費を改善するものである。
機を車両前後方向に縦置き配置した車両用変速装置にあ
っては入力軸、出力軸、フロントドライブ軸、自動変速
機、リダクション装置等の各構成要素が同一の潤滑油で
潤滑される構造であり、特に後部が下方となるように傾
斜して車体に搭載されことから、リダクション装置、特
にフロントドライブ軸の後端に設けられるリダクション
ドリブンギヤのかなりの部分が潤滑油の静止油面下に没
することになる。
トドライブ軸の後端に設けられるリダクションドリブン
ギヤに潤滑油がつれ回る。このつれ回り現象は、車速の
増大に従って顕著に表れ、潤滑油の攪拌抵抗が増大して
動力伝達効率が低下し、燃費が悪化する。これは高速走
行時特に顕著であり、また加速走行や登坂走行に起因し
て潤滑油がリダクション装置側に移行し、リダクション
装置による潤滑油の攪拌抵抗が増大して燃費の悪化を招
く要因となる。
攪拌に起因して油温が上昇し、この結果潤滑油の劣化が
進み、変速機の各ギヤ、リダクション装置の各ギヤ等、
更に4輪駆動車用変速装置にあってはトランスファ装置
の各構成要素の摩耗や損傷等を誘発する原因となる。
もので、その目的とするところは、リダション装置によ
る潤滑油の攪拌を極めて小として潤滑油の攪拌抵抗の少
ない高品質の車両用変速装置の潤滑構造を提供すること
にある。
明による車両用変速装置の潤滑構造は、変速機の出力軸
とディファレンシャル装置に動力伝達するドライブ軸が
互いに平行配置されると共に、出力軸とドライブ軸とを
動力伝達可能に連結するリダクション装置を有し、これ
ら変速機及びリダクション装置がトランスミッションケ
ース内に収容されて油浴潤滑される車両用変速装置の潤
滑構造において、トランスミッションケース内の底部を
潤滑油溜まり部とリダクション装置の下部を収容するリ
ダクション装置収容部とに区画する仕切部を有すること
を特徴とする。
クション装置につれ回る潤滑油は掻き出されて仕切部を
越えて潤滑油溜まり部側へ移行し、リダクション装置収
容部内の潤滑油の油面位置が下降してリダクション装置
の油面下に没する部分が減少し、リダクション装置によ
る潤滑油のつれ回りによる攪拌抵抗が減少して動力伝達
効率の向上が得られ燃費の向上が図られる。更に攪拌さ
れる潤滑油の減少に伴って油温の上昇が抑制され、この
結果潤滑油の劣化が防止されて、油浴潤滑される変速機
やリダクション装置の構成要素の摩耗や損傷が回避され
る。
の車両用変速装置の潤滑構造は、変速機の出力軸と一方
のディファレンシャル装置に動力伝達する第1のドライ
ブ軸が互いに平行配置され、他方のディファレンシャル
装置に動力伝達する第2のドライブ軸と上記出力軸とを
動力伝達可能に連結するトランスファ装置及び出力軸と
第1のドライブ軸とを動力伝達可能に連結するリダクシ
ョン装置を有し、これら変速機、リダクション装置及び
トランスファ装置がトランスミッションケース内に収容
されてトランスミッションケース内の潤滑油によって油
浴潤滑される車両用変速装置の潤滑構造において、トラ
ンスミッションケース内の底部を潤滑油溜まり部とリダ
クション装置の下部を収容するリダクション装置収容部
とに区画する仕切部と、トランスファ装置から落下する
潤滑油を潤滑油溜まり部に誘導する潤滑油誘導リブとを
有することを特徴とする。
レンシャル装置に動力伝達する第1のドライブ軸、出力
軸と他方のディファレンシャル装置に動力伝達する第2
のドライブ軸とを動力伝達可能に連結するトランスファ
装置及び出力軸と第1のドライブ軸とを動力伝達可能に
連結するリダクション装置とを有する車両用変速装置に
おいて、トランスファ装置からの潤滑油がリダクション
装置収容部に落下することが抑制されかつ、リダクショ
ン装置収容部内でリダクション装置につれ回る潤滑油が
掻き出されて潤滑油溜まり部側へ移行しすることからリ
ダクション装置収容部内の潤滑油液面位置が下降してリ
ダクション装置の油面下に没する部分が減少し、潤滑油
のつれ回りによる攪拌抵抗が減少して動力伝達効率の向
上が得られ燃費の向上が図られる。更に油温の上昇が抑
制され、この結果潤滑油の劣化が防止されて、油浴潤滑
される変速機、リダクション装置、トランスファ装置等
の各構成要素の摩耗や損傷が回避される。
の第1の実施の形態を前輪駆動車用変速装置に適用した
場合を例に図1及び図2により説明する。
用変速装置の要部を示すリダクション機構部Aの断面図
であり、図2は図1のa−a線断面図である。
変速装置は、前記図6に示す縦置きエンジン10、トル
クコンバータ13、自動変速機20、フロントドライブ
軸16、リダクション装置17、フロントディファレン
シャル装置40等の主要部と同一構造であることから、
上記図6と対応する部位に同一符号を付することで同一
部分の説明は省略する。
ダクション機構部Aは、メインケース3の後端とリヤケ
ース4の前端との接合部付近に形成され、メインケース
3の後端近傍にはメインケース3の下端から上方に向か
ってリヤケース4の後壁4aと対峙する隔壁3aがメイ
ンケース3と一体に設けられて隔壁3a及びリヤケース
4の後壁4aとの間にリダクション装置17を収容する
リダクション装置収容室8が形成されている。
グ15a、15bを介して出力軸15の後端が回転可能
に支持され、かつフロントドライブ軸16の後端がベア
リング16aを介して隔壁3aに回転可能に支持されて
いる。
において出力軸15にリダクションドライブギヤ18が
動力伝達可能に取り付けられる一方、フロントドライブ
軸16の後端にはリダクションドライブギヤ18に噛み
合うリダクションドリブンギヤ19が設けられ、互いに
噛合するリダクションドライブギヤ18及びリダクショ
ンドリブンギヤ19によって出力軸15とフロントドラ
イブ軸16が動力伝達可能に構成される。なお、図2に
おいて矢印Fは前進時のリダクションドライブギヤ18
及びリダクションドリブンギヤ19の回転方向を示す。
してメインケース3の下端から上方に向けてリダクショ
ンドリブンギヤ19の外周に沿ってフロントドライブ軸
16の軸芯16cを中心とする円弧状のメインケース側
リブ9aが形成される一方、リヤケース4には後壁4a
から突出してリヤケース4の下端から上方に向け、かつ
リダクションドリブンギヤ19の外周に沿って先端がメ
インケース側リブ9aの先端に当接する円弧状のリヤケ
ース側リブ9bが形成され、メインケース側リブ9aと
リヤケース側リブ9bによってトランスミッションケー
ス6内の底部を潤滑油溜まり部Bとリダクション装置1
7の下部が収容されるリダクション装置収容部Cとに区
画する仕切部9を形成している。
さHbより所定量高く形成され、隔壁3aの下端には潤
滑油溜まり部Bとリダクション装置収容部Cとを連通す
る連通油路3bが穿設されている。
リブンギヤ19の回転が極めて遅い状態では、潤滑油の
油面は静止油面高さは実線Hbで示す状態となるように
潤滑油の油量が設定される。
9の回転速度が上昇するに従って回転するリダクション
ドリブンギヤ19によりリダクション装置収容部C内の
潤滑油は潤滑油溜まり部B側へ掻き出される。
部Bと区画されたリダクション装置収容部C内の潤滑油
の油面位置は、図1及び図2に鎖線Hcで示すように連
通油路3bの開口高さと略等しくなる。一方、再びリダ
クションドリブンギヤ19の回転速度が極めて遅い状態
或いはエンジンが停止状態になると、リダクションドリ
ブンギヤ19によるリダクション装置収容部C内から掻
き出される潤滑油の量が減少或いは零になり、潤滑油溜
まり部Bより連通油路3bを介して潤滑油がギヤ収容部
C側へ供給される。
回転速度の上昇に伴ってリダクション装置収容部C内の
潤滑油液面位置が下降してリダクションドリブンギヤ1
9の油面下に没する部分が減少し、リダクションドリブ
ンギヤ19による潤滑油のつれ回りによる攪拌抵抗が減
少して動力伝達効率の向上が得られ燃費の向上が図られ
る。
の上昇が抑制され、この結果潤滑油の劣化が防止され
て、自動変速機20の各ギヤ、リダクション装置17の
リダクションドライブギヤ18及びリダクションドリブ
ンギヤ19等の各構成要素の摩耗や損傷が回避される。
の実施の形態を4輪駆動車用変速装置に適用した場合を
例に図3及び図4により説明する。
用変速装置の要部を示すリダクション機構部Aの断面図
であり、図4は図3のb−b線断面図である。
図7に示す車両用変速装置の縦置きエンジン10、トル
クコンバータ13、自動変速機20、フロントドライブ
軸16、リダクション装置17、フロントディファレン
シャル装置40、リヤドライブ軸31、トランスファ装
置50等の主要部と同一構造であることから、上記図7
と対応する部位に同一符号を付することで同一部分の説
明は省略する。
リダクション機構部Aは、メインケース3の後端とエク
ステンションケース7の前端との接合部付近に形成さ
れ、メインケース3の後端近傍にはメインケース3の下
端から上方に向かってエクステンションケース7の縦壁
7aと対峙する隔壁3aがメインケース3と一体に設け
られて隔壁3a及びエクステンションケース7の縦壁7
aとの間にリダクション装置17を収容するリダクショ
ン装置収容室8が形成され、この隔壁3aにベアリング
15a、16aを介して出力軸15及びフロントドライ
ブ軸16の各後端が各々回転可能に支持されている。
力軸15の後端にはリダクションドライブギヤ18がス
プライン嵌合して設けられる一方、出力軸15の下方に
平行配置されるフロントドライブ軸16の後端にはこの
リダクションドライブギヤ18に噛み合うリダクション
ドリブンギヤ19が固設され、出力軸15からの出力は
リダクションドライブギヤ18及びリダクションドリブ
ンギヤ19を有するリダクション装置17を介して常時
フロントドライブ軸16に伝動構成される。なお、図4
において矢印Fは前進時のリダクションドライブギヤ1
8及びリダクションドリブンギヤ19の回転方向を示
す。
ース7にベアリング31aを介して回転可能に支持さ
れ、出力軸15とリヤドライブ軸31は、ブッシュ31
b及びスラストベアリング31cを介して同軸芯上に回
転可能に嵌合し、かつ出力軸15とリヤドライブ軸31
との間にトランスファ装置50が介在されている。
部材51が一体結合し、ハブ部材51の外周にドライブ
プレート52aがスプライン嵌合して設けられ、リヤド
ライブ軸31にドラム部材53が一体結合し、ドラム部
材53の内側にドリブンプレート52bがスプライン嵌
合して設けられ、これら両プレート52a、52bが相
互に配置されて出力軸15とリヤドライブ軸45との間
にバイパスして動力伝達可能に介設される。
介してドラム部材53に固定したスナップリング52c
に当接するリテーニングプレート52dにドライブプレ
ート52a、ドリブンプレート52bを押圧してクラッ
チトルクTc、即ち伝達トルクを生じるように構成さ
れ、前輪回転数センサ、後輪回転数センサ、蛇角センサ
等からの信号に基づいて走行状態に応じた油圧を油圧室
54に供給することによりクラッチトルクTcが可変制
御される。
メインケース3の下端から上方に向けてリダクションド
リブンギヤ18の外周に沿ってフロントドライブ軸16
の軸芯16cを中心とする円弧状のメイン側リブ55a
が形成される一方、エクステンションケース7には縦壁
7aから突出してエクステンションケース7の下端から
上方に向け、かつリダクションドリブンギヤ19の外周
に沿って先端がメインケース側リブ55aの先端に当接
する円弧状のエクステンションケース側リブ55bが形
成され、メインケース側リブ55aとエクステンション
ケース側リブ55bによってトランスミッションケース
6内の底部を潤滑油溜まり部Bとリダクション装置収容
部Cとに区画する仕切部55を形成している。
高さHbに対して所定量高く形成され、隔壁3aの下端
には潤滑油溜まり部Bとリダクション装置収容部Cとを
連通する連通油路3bが穿設されている。
にはトランスファ装置50を収容するケース内壁7bか
ら縦壁7aを越えてメインケース3の隔壁3aに向けて
庇状に突設しかつ、エクステンションケース7の側壁か
らリヤドライブ軸31の軸芯を中心とてドラム部材53
の外周に沿ってドラム部材53を覆うように下方に延び
る円弧状の潤滑油誘導リブ60が形成され、潤滑油誘導
リブ60の下端60aは仕切部55の上を越えて潤滑油
溜まり部Bの上方に達している。
リブンギヤ19の回転が極めて遅い状態では、潤滑油の
油面は静止油面高さHbで示す状態となるように潤滑油
の油量が設定される。
9の回転速度が上昇するに従って回転するリダクション
ドリブンギヤ19によりリダクション装置収容部C内の
潤滑油は潤滑油溜まり部B側へ掻き出される一方、トラ
ンスファ装置50に供給された潤滑油はドラム部材53
の外周に沿って形成された潤滑油誘導リブ60に沿って
誘導されてリダクション装置収容部Cに落下することが
防止され潤滑油誘導リブ60の下端60aから潤滑油溜
まり部B上に落下して回収される。
り部Bと区画されたリダクション装置収容部C内の潤滑
油の油面位置は、図3に鎖線Hcで示すように下降して
連通油路3bの開口高さと等しくなる。一方、再びリダ
クションドリブンギヤ19の回転速度が極めて遅い状態
或いはエンジンが停止状態になると、リダクションドリ
ブンギヤ19によるリダクション装置収容部C内から掻
き出される潤滑油の量が減少或いは零になり、潤滑油溜
まり部Bより連通油路3bを介して潤滑油がリダクショ
ン装置収容部C側へ供給される。
た潤滑油はドラム部材53の外周に沿って形成された潤
滑油誘導リブ60に誘導されて潤滑油誘導リブ60の下
端60aから潤滑油溜まり部B上に落下して回収されて
リダクション装置収容部Cに落下することが防止され、
リダクションドリブンギヤ19の回転速度の上昇に伴っ
てリダクション装置収容部C内の潤滑油はリダクション
ドリブンギヤ19によって潤滑油溜まり部B側へ汲み出
されて油面位置が下降し、リダクションドリブンギヤ1
9の油面下に没する部分が減少し、リダクションドリブ
ンギヤ19による潤滑油のつれ回りによる攪拌抵抗が減
少して動力伝達効率の向上が得られ燃費の向上が図られ
る。
昇が抑制され、潤滑油の劣化が防止されて、自動変速機
20の各ギヤ、リダクション装置17のリダクションド
ライブギヤ18及びリダクションドリブンギヤ19、ト
ランスファ装置50等の各構成要素の摩耗や損傷が回避
される。
の実施の形態を前輪駆動車用変速装置に適用した場合を
例に図5により説明する。
用変速装置の要部を示すリダクション機構部Aの断面図
である。
変速装置は、前記図6に示す縦置きエンジン10、トル
クコンバータ13、自動変速機20、フロントドライブ
軸16、リダクション装置17、フロントディファレン
シャル装置40等の主要部と同一構造であることから、
上記図6と対応する部位に同一符号を付することで同一
部分の説明は省略する。
リダクション機構部Aは、メインケース3の後端とリヤ
ケース4の前端との接合部付近に形成され、リヤケース
4内にリダクション装置17が収容され、メインケース
3の後端近傍にはリヤケース4の後壁4aと対峙する隔
壁3aがメインケース3と一体に設けられて隔壁3a及
びリヤケース4の後壁4aとの間にリダクション装置1
7を収容するリダクション装置収容室8が形成されてい
る。この隔壁3a及びリヤケース4にベアリング15
a、15bを介して出力軸15の後端が回転可能に支持
され、かつフロントドライブ軸16の後端がベアリング
16aを介して隔壁3aに回転可能に支持されている。
において出力軸15にリダクションドライブギヤ18が
取り付けられ、フロントドライブ軸16の後端にリダク
ションドリブンギヤ19が設けられ、互いに噛合するリ
ダクションドライブギヤ18及びリダクションドリブン
ギヤ19によって出力軸15とフロントドライブ軸16
が動力伝達可能に構成される。
の前端とは、環状のメタルガスケット65を介して接合
され、トランスミッションケース6の底部から堰状に突
出するメタルガスケット65の下部に形成される仕切部
66によってトランスミッションケース6内の底部を潤
滑油溜まり部Bとリダクッション装置17の下部となる
リダクションドリブンギヤ19を収容するリダクション
装置収容部Cとに区画している。
Haは潤滑油の静止油面高さHbより所定量高く形成さ
れ、仕切部66には潤滑油溜まり部Bとリダクション装
置収容部Cとを連通する連通油路66aが穿設されてい
る。
リブンギヤ19の回転が極めて遅い状態では、潤滑油の
油面は静止油面高さHbで示す状態となるように潤滑油
の油量が設定される。
9の回転速度が上昇するにつれて回転するリダクション
ドリブンギヤ19つれ回る潤滑油の一部は飛散して潤滑
油溜まり部B側へ落下してリダクション装置収容部C内
の潤滑油はの油面は次第に低下する。
り部Bと区画されたリダクション装置収容部C内の潤滑
油の液面位置は、図5に鎖線Hcで示すように低下す
る。一方、再びリダクションドリブンギヤ19の回転速
度が極めて遅い状態或いはエンジンが停止状態になる
と、リダクションドリブンギヤ19により飛散してリダ
クション装置収容部C内から掻き出される潤滑油の量が
減少或いは零になり、潤滑油溜まり部Bより連通油路6
6aを介して潤滑油がリダクション装置収容部C側へ供
給される。
ヤ19の回転速度の上昇に伴ってリダクション装置収容
部C内の潤滑油液面位置が下降してリダクションドリブ
ンギヤ19の油面下に没する部分が減少し、リダクショ
ンドリブンギヤ19による潤滑油の連れ回りによる攪拌
抵抗が減少して動力伝達効率の向上及び燃費の向上が図
られる。
昇が抑制され、この結果潤滑油の劣化が防止されて、自
動変速機20、フロントディファレンシャル装置40の
各ギヤ、リダクション装置17のリダクションドライブ
ギヤ18及びリダクションドリブンギヤ19等の各構成
要素の摩耗や損傷が回避される。
ンケース6内の底部を潤滑油溜まり部Bとリダクション
装置収容部Cとに区画する仕切部66がメインケース3
とリヤケース4との接合部に介装されるメタルガスケッ
ト65に一体的に形成することからメインケース3及び
リヤケース4に仕切部を形成するためのメインケース側
リブやリヤケース側リブ等の突起を形成する必要がなく
メインケース及びリヤケースの形状の簡素化が得られか
つ、トランスミッションケース6の外径寸法の長大化が
防止できる。
ランスファ装置を設けた4輪駆動車用変速装置において
メインケースとエクステンションケースの接合部に介設
されるメタルガスケットによってトランスミッションケ
ース内の底部を潤滑油溜まり部とトランスファ装置の下
部を収容するトランスファ装置収容部とに区画する仕切
部を形成することも可能である。
自動変速機の場合について説明したがリダクション装置
を具備する手動変速機を有する車両変速装置に適用する
ことは勿論、出力軸とフロントドライブ軸とを動力伝達
可能構成するにするリダクション装置が出力軸及びフロ
ントドライブ軸の後端に各々設けられるスプロケットと
これらスプロケット間に掛け渡されるチェーン等によっ
て形成される、いわゆるチェーン駆動によるリダクショ
ン装置に適用することも可能であり、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々変更可能である。
潤滑構造によると、仕切部によってトランスミッション
ケース内の底部を潤滑油溜まり部とリダクション装置を
収容するリダクション装置収容部とに区画することか
ら、リダクション装置収容部内においてリダクション装
置につれ回る潤滑油が潤滑油溜まり部に掻き出され、リ
ダクション装置収容部内の潤滑油の油面位置が下降して
その油面下に没するリダクション装置の部分が減少し、
リダクション装置による潤滑油のつれ回りによる攪拌抵
抗が減少して動力伝達効率の向上が得られ燃費の向上が
図られる。
昇が抑制され、この結果潤滑油の劣化が防止されて、変
速機、リダクション装置等の各構成要素の摩耗や損傷が
回避される等本発明特有の効果を有する。
である。
である。
である。
る。
る。
Claims (8)
- 【請求項1】変速機の出力軸とディファレンシャル装置
に動力伝達するドライブ軸が互いに平行配置されると共
に、出力軸とドライブ軸とを動力伝達可能に連結するリ
ダクション装置を有し、これら変速機及びリダクション
装置がトランスミッションケース内に収容されてトラン
スミッションケース内の潤滑油によって油浴潤滑される
車両用変速装置の潤滑構造において、 トランスミッションケース内の底部を潤滑油溜まり部と
リダクション装置の下部を収容するリダクション装置収
容部とに区画する仕切部を有することを特徴とする車両
用変速装置の潤滑構造。 - 【請求項2】変速機の出力軸と一方のディファレンシャ
ル装置に動力伝達する第1のドライブ軸が互いに平行配
置され、かつ他方のディファレンシャル装置に動力伝達
する第2のドライブ軸と上記出力軸とを動力伝達可能に
連結するトランスファ装置及び出力軸と第1のドライブ
軸とを動力伝達可能に連結するリダクション装置を有
し、これら変速機、リダクション装置及びトランスファ
装置がトランスミッションケース内に収容されてトラン
スミッションケース内の潤滑油によって油浴潤滑される
車両用変速装置の潤滑構造において、 トランスミッションケース内の底部を潤滑油溜まり部と
リダクション装置の下部を収容するリダクション装置収
容部とに区画する仕切部と、トランスファ装置から落下
する潤滑油を潤滑油溜まり部に誘導する潤滑油誘導リブ
とを有することを特徴とする車両用変速装置の潤滑構
造。 - 【請求項3】仕切部が、トランスミッションケースを構
成するケース部材間の接合部に介装されるメタルガスケ
ットによって形成されることを特徴とする請求項1また
は2に記載の車両用変速装置の潤滑構造。 - 【請求項4】上記ディファレンシャル装置が、トランス
ミッションケース内の潤滑油によって油浴潤滑されるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用
変速装置の潤滑構造。 - 【請求項5】上記変速機の出力軸及びドライブ軸が、縦
置き配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載の車両用変速装置の潤滑構造。 - 【請求項6】リダクション装置収容部が、トランスミッ
ションケース後部に配置されることを特徴とする請求項
5に記載の車両用変速装置の潤滑構造。 - 【請求項7】出力軸及びドライブ軸が、車体後方に移行
するに従って次第に下降するように傾斜していることを
特徴とする請求項5または6に記載の車両用変速装置の
潤滑構造。 - 【請求項8】潤滑油溜まり部とリダクション装置収容部
とを連通する連通油路を有することを特徴とする請求項
1〜7のいずれかに記載の車両用変速装置の潤滑構造。
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