JPH10252257A - カバー材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は内、外装材として使用する乾式壁材
の端部をカバーし、水切り部、窓回り部、中間水切り
部、等の納めに使用するカバー材に関するものである。 【構成】 垂直平面状の化粧面１と、化粧面１の略中央
部分を凹状に窪ませて形成した固定溝２と、化粧面１の
下端を内方に屈曲した支持面３とから形成したカバー材
Ａである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は内、外装材として使用す
る乾式壁材の端部をカバーし、水切り部、窓回り部、中
間水切り部、等の納めに使用するカバー材に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来から使用されている端部をカバーす
る水切りＤの一例としては、図１１（ａ）、（ｂ）に示
すような家屋において、図１２に示すように壁下地α
（木造下地、鉄骨下地、防水シート等、あるいは既存壁
下地、等よりなる）と基礎γ間に固定具βにより施工
し、乾式壁材Ｃの木口端部をカバーするものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、芯材と
して合成樹脂発泡体を使用した乾式壁材Ｃは経年変化に
より図１３、図１４に示すように乾式壁材Ｃ自体が凸状
に変形してしまうことが希にあった。このため、上記の
ような水切りＤを使用した壁は、乾式壁材Ｃが凸状に変
形することにより、水切りＤの化粧面と乾式壁材Ｃの化
粧面間に凹部ａ、凸部ｂが形成され、美感上問題が生じ
ることもあった。その上、水切りＤと乾式壁材Ｃ間の間
隙ｃが凹部ａ、凸部ｂにより拡大し、雨水等が内部へと
浸入してしまう欠点があった。さらに、乾式壁材Ｃを張
り直す作業は非常に手間とコストがかかるものであっ
た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような欠点
を除去するため、垂直平面状の化粧面と、化粧面の略中
央部分を凹状に窪ませて形成した固定溝と、化粧面の下
端を内方に屈曲した支持面とから形成したカバー材を使
用することにより、上記欠点を排除したカバー材を提供
するものである。

【０００５】

【実施例】以下に図面を用いて本発明に係るカバー材の
一実施例について詳細に説明する。すなわち、図１
（ａ）、（ｂ）は本発明に係るカバー材を示す斜視図、
図２は本発明に係るカバー材を基礎γに形成した一実施
例を示す断面図、図３は施工前の状態を示す断面図であ
り、Ａはカバー材、Ｂはパッキング材、Ｃは乾式壁材、
Ｄは水切りである。

【０００６】カバー材Ａは図１（ａ）、（ｂ）に示すよ
うに、垂直平面状の垂直平面状の化粧面１と、化粧面１
の略中央部分を凹状に窪ませて形成した固定溝２と、化
粧面１の下端を内方に屈曲した支持面３と、化粧面１と
支持面３間に形成した水切り部４とからなるものであ
る。なお、図１（ａ）は長尺状のカバー材Ａ、図１
（ｂ）は乾式壁材Ｃの幅に対応した長さで形成したカバ
ー材Ａである。

【０００７】化粧面１は乾式壁材Ｃの下端部をカバーす
る部分であると共に、カバー材Ａを壁下地αに固定する
ための部分である。

【０００８】固定部２は凹状に窪ませて形成することに
より、固定具βの頭部が埋設されるように形成したもの
である。

【０００９】支持面３は取付位置を決定すると共に、乾
式壁材Ｃの下端部を被覆し、乾式壁材Ｃの木口端部から
雨水等が内部に浸入することの無いようにしたものであ
る。

【００１０】水切り部４は、乾式壁材Ｃの表面を流れた
雨水等が速やかに流下するように形成したものである。

【００１１】その素材としては、金属薄板、例えば鉄、
アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛
合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、ク
ラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板等）、サンドイ
ッチ鋼板（制振鋼板等）、塩化ビニル樹脂、ポリカーボ
ネイト樹脂、高密度フェノール樹脂、等（勿論、これら
を各種色調に塗装したカラー板を含む）の一種を押出成
形、ロール成形、プレス成形等によって各種形状に成形
したものである。

【００１２】パッキング材Ｂは、乾式壁材Ｃとカバー材
Ａ間から内部に雨水が浸入しないように、エプトシーラ
ー等を形成したものである。その素材としては、定型で
弾性のあるパッキング材Ｂとしては、例えば発泡ゴム、
ポリ塩化ビニル系、クロロプレン系、クロロスルホン化
ポリエチレン系、エチレンプロピレン系、アスファルト
含浸ポリウレタン系、ＥＰＭ、ＥＰＤＭ等の一般的に市
販されているものであり、主に防水材、気密材等の機能
として有用なものである。また、これらの成分の中に、
耐火性、防火性を有する例えばポリリン酸アンモニウ
ム、水酸化アルミニウム、フェノール樹脂粒、カーボン
ブラック、グラファイト（発泡、非発泡）等の難燃材を
混入することもできる。

【００１３】乾式壁材Ｃは図４（ａ）、（ｂ）（施工後
の経時変化により凸状に変形した乾式壁材Ｃ）に示すよ
うに表面材５と裏面材６間に芯材７を形成し、両端に雄
型連結部８と雌型連結部９を形成したものであり、図６
に示すように、固定具βの打設と、雄型連結部８と雌型
連結部９を嵌合することにより乾式壁材Ｃを連結するも
のである。勿論、パッキング材Ｂは縦張りの乾式壁材
Ｃ、横張りの乾式壁材Ｃの両方に使用出来るものであ
る。

【００１４】表面材５、裏面材６は金属薄板、例えば
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・
亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼
板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板等）、サ
ンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、塩化ビニル樹脂、ポリ
カーボネイト樹脂等（勿論、これらを各種色調に塗装し
たカラー板を含む）の一種をロール成形、プレス成形、
押出成形等によって各種形状に成形したもの、あるいは
無機質材を押出成形、プレス成形、オートクレーブ養生
成形等して各種任意形状に形成したものである。

【００１５】芯材７は例えばポリウレタンフォーム、ポ
リイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩
化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレ
ンフォーム、ユリアフォーム、等の合成樹脂発泡体から
なるものであり、例えばレゾール型フェノールの原液
と、硬化剤、発泡剤を混合し、表面材５、もしくは裏面
材６の裏面側に吐出させ、加熱して反応・発泡・硬化さ
せて形成したものである。また、芯材７中には各種難燃
材として軽量骨材（パーライト粒、ガラスビーズ、石膏
スラグ、タルク石、シラスバルーン、水酸化アルミニウ
ム等）、繊維状物（グラスウール、ロックウール、カー
ボン繊維、グラファイト等）を混在させ、防火性を向上
させることも出来る。

【００１６】さらに詳説すると、芯材７は主に断熱材、
防火材、接着剤、補強材、緩衝材、吸音材、嵩上材、軽
量化材、等として機能するものである。勿論、芯材７と
してロックウール、グラスウール、セラミックウール等
の無機材を使用しても良いものである。

【００１７】次に、本発明に係るカバー材の施工方法に
ついて図２、図３を用いて簡単に説明する。まず、新築
の場合には、図５に示すような水切りＤを基礎γ部分の
壁下地αに固定具βを介して固定する。次に、図４
（ａ）に示すような乾式壁材Ｃを縦に図６に示すように
順次連結して固定する。最後に、図２に示すように乾式
壁材Ｃの木口端部に図１（ａ）に示すようなカバー材Ａ
を固定具βによって固定し、施工を完了するものであ
る。なお、カバー材Ａとしてはアルミ合金の押出材より
なり、パッキング材Ｂはエプトシーラーよりなるもので
ある。勿論、図示しないが、カバー材Ａの化粧面１と乾
式壁材Ｃ間にシーリング材を形成しても良いものであ
る。

【００１８】また、改修の場合には、新築時に図３に示
すように形成され、施工から何年も経ち、経時変化によ
り図４（ｂ）、図１３、図１４に示すように変形してし
まった乾式壁材Ｃが縦張りで施工されているとする。

【００１９】この改修すべき壁体に対し、まず、乾式壁
材Ｃ木口下端の化粧面５ａを平面（凹部ａ、凸部ｂを無
くす）とするために、図２に示すように乾式壁材Ｃの上
端部中央部分（一番凸状変形の大きい部分）を図１
（ａ）に示すようなカバー材Ａを介して固定具βで打設
し、化粧面５ａを平面とするものである。なお、図示し
ないが、カバー材Ａの化粧面１と乾式壁材Ｃ間にシーリ
ング材を形成しても良いものである。

【００２０】

【その他の実施例】以上説明したのは本発明に係るカバ
ー材の一実施例にすぎず、カバー材Ａを図７（ａ）〜
（ｏ）、乾式壁材Ｃを図８（ａ）〜（ｇ）に示すように
形成することも出来る。

【００２１】すなわち、図７（ａ）〜（ｏ）において、
（ａ）図は支持面３を傾斜して形成したカバー材Ａ、
（ｂ）図は水切り部４を大きく形成したカバー材Ａ、
（ｃ）図は水切り部４を除去したカバー材Ａ、（ｄ）図
は支持面３を小さく形成したカバー材Ａ、（ｅ）図は水
切り部４を下方に垂下して形成したカバー材Ａ、（ｆ）
〜（ｉ）図は水切り部４を大きく形成したカバー材Ａ、
（ｊ）図は化粧面１の上端を外方に屈曲し、固定具カバ
ー片１ａを形成したカバー材Ａ、（ｋ）図はパッキング
材Ｂを支持面３まで形成したカバー材Ａ、（ｌ）図は固
定溝２、水切り部４を除去したカバー材Ａ、（ｍ）図は
接着剤１０と剥離紙１１を形成したカバー材Ａ、
（ｎ）、（ｏ）図はカバー材Ａを硬質の合成樹脂発泡
（プラスチック）で形成した場合に、軟質の合成樹脂発
泡から形成した防水片１２を形成し、防水性を強化した
カバー材Ａである。

【００２２】図９、図１０は本発明に係るカバー材を使
用する構造のその他の実施例を示すものであり、図９は
窓上にカバー材Ａを形成したもの、図１０は中間水切り
として形成したものである。また、Ｅはシーリング材で
あり、硬化型のシーリング材Ｅとしてはシリコーン系
（反応硬化型、湿気硬化型）、変成シリコーン系（反応
硬化型）、ポリサルファイド系（反応硬化型）、ポリウ
レタン系（反応硬化型、湿気硬化型）、ＳＢＲ系（乾燥
硬化型）、アクリル系（乾燥硬化型）等よりなるもので
あり、主に防水材、気密材等の機能として有用なもので
ある。

【００２３】

【発明の効果】上述したように本発明に係るカバー材に
よれば、乾式壁材端部の変形、特に合成樹脂発泡体を
芯材としたサンドイッチ板では凸状を確実に抑制、固定
出来、耐風圧性も向上する。固定具とカバー材が、乾
式壁材の凸状により形成されたカバー材と乾式壁材間の
空隙を無くすので、雨水が下地内部にまで浸入すること
が無い。乾式壁材を張り替えなくても凸状の補正が可
能である。支持面の形成により、乾式壁材の木口端部
から雨水が浸入することが無く、乾式壁材の劣化防止、
壁下地（躯体）腐朽防止に役立つ。水切り部が雨水を
速やかに流下させるために、カバー材自体の錆防止に役
立つ。新築時に形成すれば、経時変化による凸状の変
形を確実に防止出来る。新築時、改修時の両方に形成
できる。乾式壁材が経時変化により変形しなかった場
合には、カバー材を施工する必要が無い。等の特徴、効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカバー材の代表例を示す説明図で
ある。

【図２】本発明で使用するカバー材の施工状態をを示す
断面図である。

【図３】本発明で使用するカバー材の施工順序をを示す
断面図である。

【図４】本発明で使用する乾式壁材を示す断面図であ
る。

【図５】本発明で使用するカバー材を施工する構造に使
用される水切りを示す断面図である。

【図６】本発明で使用する乾式壁材の施工状態を示す断
面図である。

【図７】本発明で使用するカバー材のその他の実施例を
示す断面図である。

【図８】本発明で使用する乾式壁材のその他の実施例を
示す断面図である。

【図９】本発明で使用するカバー材を使用する構造のそ
の他の実施例を示す断面図である。

【図１０】本発明で使用するカバー材を使用する構造の
その他の実施例を示す断面図である。

【図１１】本発明で使用するカバー材を使用する家屋の
一実施例を示す斜視図である。

【図１２】従来例を示す説明図である。

【図１３】従来例を示す説明図である。

【図１４】従来例を示す説明図である。

【符号の説明】 Ａ カバー材 Ｂ パッキング材 Ｃ 乾式壁材 Ｄ 水切り Ｅ シーリング材 α 壁下地 β 固定具 γ 基礎 ａ 凹部 ｂ 凸部 ｃ 間隙 １ 化粧面 １ａ 固定具カバー片 ２ 固定溝 ３ 支持面 ４ 水切り部 ５ 表面材 ５ａ 化粧面 ６ 裏面材 ７ 芯材 ８ 雄型連結部 ９ 雌型連結部 １０ 接着剤 １１ 剥離紙 １２ 防水片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直平面状の化粧面と、該化粧面の略中
   央部分を凹状に窪ませて形成した固定溝と、化粧面の下
   端を内方に屈曲した支持面とから形成したことを特徴と
   するカバー材。