JP2013129975A

JP2013129975A - 壁の下端部構造

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Publication number: JP2013129975A
Application number: JP2011279190A
Authority: JP
Inventors: Toshihide Kokubu; 国分利秀; Hiroyuki Shibata; 柴田浩之; Junji Sato; 佐藤淳二
Original assignee: IG Kogyo Co Ltd
Current assignee: IG Kogyo Co Ltd
Priority date: 2011-12-21
Filing date: 2011-12-21
Publication date: 2013-07-04

Abstract

【課題】建築、構築物に使用する乾式壁材の下端部に形成する、流水機能を付加した壁の下端部構造を提供する。
【解決手段】垂直平面状の固定部と、下端面に流水兼通気口を一定ピッチで複数個形成した長尺状のスターターＦと、垂直平面状の化粧片と、化粧片の下端を屋内側へ折り返した水切り片と、水切り片の先端を屋内側で下方に傾斜して突出したカバー片と、カバー片の先端を折り返した下部係合片と、化粧片の上端を屋内側に折り返した上部係合片とから形成した長尺状の化粧カバーＧを使用し、スターターＦの空間に乾式壁材Ｅを挿入して壁を形成する共に、スターターＦのカバー面に化粧カバーＧを嵌着した壁の下端部構造である。
【選択図】図１

Description

本発明は建築、構築物に使用する乾式壁材の下端部に形成する、流水機能を付加した壁の下端部構造に関するものである。

従来から使用されている乾式壁材の下端部をカバーする構造としては、乾式壁材と水切りとの間に空間を形成し、水切りに貫通孔を形成して、雨水を外部に排出するものであった。（特許文献１、２参照）。

実用新案登録３０１２２８９号特許登録３３５８４７４号

しかしながら、芯材として合成樹脂発泡体を使用した乾式壁材を用いた場合には、水切り内部に浸入した雨水が跳ね上がり、乾式壁材端部木口の合成樹脂発泡体に接触し、水分が合成樹脂発泡体内に浸透してしまい、表面材の鉄板の錆発生、合成樹脂発泡体の腐食、濡れ雑巾化による断熱性の低下防止、等の悪影響を与える危険性があった。また、乾式壁材をカバーする面と乾式壁材間に隙間が生じる可能性があった。

本発明はこのような欠点を解決するために、垂直平面状の固定部と、固定部の上端を屋外側に屈曲し先端を下方に垂下した舌片と、固定部の下端を屋外側に突出した底面と、底面の先端を下方に垂下した内面と、内面の下端を屋外側でかつ上方に傾斜して突出した下端面と、下端面の先端を下方に突出した下係止片と、下端面の先端を上方に突出した固定片と、固定片の先端を屋内側に折り返した上係止片とから形成し、下端面に流水兼通気口を一定ピッチで複数個形成した長尺状のスターターと、垂直平面状の化粧片と、化粧片の下端を屋内側へ折り返した水切り片と、水切り片の先端を屋内側で下方に傾斜して突出したカバー片と、カバー片の先端を折り返した下部係合片と、化粧片の上端を屋内側に折り返した上部係合片とから形成した長尺状の化粧カバーを使用し、スターターの空間に乾式壁材を挿入して壁を形成する共に、スターターのカバー面に化粧カバーを装着した壁の下端部構造を提供するものである。

本発明に係る壁の下端部構造によれば、（１）乾式壁材の下端部の変形を外部に露出させることが無い。（２）乾式壁材の下端部が露出しないために、乾式壁材を縦張りとして施工した際に、木口に雨水が直接かかることが無い。（３）壁の耐風圧性能を向上する。（４）土台部分に排水と防虫機能と吸気・排気機能を有する。（５）内部に浸入した雨水の屋外への流下が可能である。（６）スターターの破損、あるいは乾式壁材下端部の破損・変形に対し、化粧カバーを施工することにより、改修構造としても使用出来る。等の特徴、効果がある。

本発明に係る壁の下端部構造の代表的一例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する捨て水切りの一例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する水切りの一例を示す説明図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する乾式壁材の一例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用するスターターの一例を示す説明図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する化粧カバーの一例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造の施工順序を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する乾式壁材のその他の実施例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用するスターターのその他の実施例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造に使用する化粧カバーのその他の実施例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造のその他の実施例を示す断面図である。本発明に係る壁の下端部構造のその他の実施例を示す断面図である。

以下に図面を用いて本発明に係る壁の下端部構造の一実施例について詳細に説明する。すなわち、図１は本発明に係る壁の下端部構造の施工状態を示す断面図、図２は本発明に係る壁の下端部構造に使用する捨て水切りＡの一例を示す断面図、図３は本発明に係る壁の下端部構造に使用する水切りＤの一例を示す説明図、図４は本発明に係る壁の下端部構造に使用する乾式壁材Ｅの一例を示す断面図、図５は本発明に係る壁の下端部構造に使用するスターターＦの一例を示す断面図と斜視図、図６は本発明に係る壁の下端部構造に使用する化粧カバーＧの一例を示す断面図である。また、Ｂは透湿防水シート、Ｃは胴縁、Ｓは通気層、Ｔは胴縁Ｃの下端に形成された通気口、αは躯体、βは固定具、γは基礎である。

捨て水切りＡは図２に示すように、基礎γに直接雨水等が降りかからないようにすると共に、意匠性を向上するものであり、垂直平面状の垂直面１と、垂直面１の下端を屋外側へ突出した水平面２と、水平面２の先端を下方に垂下した垂下面３とから形成した長尺状部材である。

水切りＤは図３に示すように、垂直平面状の垂直片４と、垂直片４の下端を屋外側へ傾斜して突出した傾斜片５と、傾斜片５の先端を下方に垂下した化粧片６とから形成した長尺状部材である。

乾式壁材Ｅは図４に示すように表面材８と裏面材１０間に芯材９を形成し、表面材８の化粧面１１に、凸部１２、凹部１３を形成し、上下端に雌型連結部１４と雄型連結部１５を形成し、雄型連結部１５内にパッキン１６を形成したものであり、固定具βの打設と、雌型連結部１４と雄型連結部１５を嵌合することにより乾式壁材Ｅを連結するものである。

表面材８、裏面材１０は金属薄板、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板等）、サンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等（勿論、これらを各種色調に塗装したカラー板を含む）の一種をロール成形、プレス成形、押出成形等によって各種形状に成形したものである。

芯材９は例えばポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ユリアフォーム、等の合成樹脂発泡体からなるものであり、例えばレゾール型フェノールの原液と、硬化剤、発泡剤を混合し、表面材８、もしくは裏面材１０の裏面側に吐出させ、加熱して反応・発泡・硬化させて形成したものである。また、芯材１０中には各種難燃材として軽量骨材（パーライト粒、ガラスビーズ、石膏スラグ、タルク石、シラスバルーン、水酸化アルミニウム等）、繊維状物（グラスウール、ロックウール、カーボン繊維、グラファイト等）を混在させ、防火性を向上させることも出来る。

さらに詳説すると、芯材９は主に断熱材、防火材、接着剤、補強材、緩衝材、吸音材、嵩上材、軽量化材、等として機能するものである。勿論、芯材９としてロックウール、グラスウール、セラミックウール等の無機材を使用しても良いものである。

スターターＦは図５（ａ）、（ｂ）に示すように、垂直平面状の固定部１７と、固定部１７の上端を屋外側に屈曲し先端を下方に垂下した舌片１８と、固定部１７の下端を屋外側に突出した底面１９と、底面１９の先端を下方に垂下した内面２０と、内面２０の下端を屋外側でかつ上方に傾斜して突出した下端面２１と、下端面２１の先端を下方に突出した下係止片２２ａと、下端面２１の先端を上方に突出した固定片２２ｂと、固定片２２ｂの先端を屋外側でかつ上方に傾斜して突出した傾斜片２２ｃとからなるカバー面２２と、カバー面２２の先端を屋内側に折り返した上係止片２３とから形成し、内面２０、下端面２１に流水兼通気口２４を一定ピッチで形成したものである。

スターターＦは、乾式壁材Ｅの張り始め部材、乾式壁材Ｅの下端部納め部材、乾式壁材Ｅの下端部木口カバー化粧材、乾式壁材Ｅが耐風圧の負圧等に弱い弱点を、スターターＦを形成することにより、耐風圧での負圧に対しての強度を向上するために形成したものである。

固定部１１はスターターＦを壁下地αに固定具βにより固定する部分である。

下端面２１は、屋外側でかつ上方に傾斜して突出することにより、内部に浸入した雨水を流水兼通気口２４に速やかに流れ込むようにしたものである。

カバー面２２は、乾式壁材Ｅの化粧面１１を乾式壁材Ｅの下端部で固定することにより、乾式壁材Ｅの下端部が凹凸に変形するのを防止すると共に、固定具βの打設下地として機能するものである。このように、カバー面２２を固定具βで固定するために、乾式壁材Ｅの下端部分が強固に固定され、壁の耐風圧強度が大幅に向上出来るものである。

下係止片２２ａと上係止片２３は図１に示すように、後記する化粧カバーＧをスターターＦに固定するために形成したものである。

化粧カバーＧは図６に示すように、垂直平面状の化粧片２５と、化粧片２５の下端を屋内側へ折り返した水切り２６と、水切り片２６の先端を屋内側で下方に傾斜して突出したカバー片２７と、カバー片２７の先端を折り返した下部係合片２８と、化粧片２５の上端を屋内側に折り返した上部係合片２９とから形成したものである。

化粧片２５は図１に示すように、スターターＦのカバー面２２を躯体αに打設した固定具βの頭部を被覆して、固定具βが露出するのを防止するためのものであると共に、固定具β打設によるカバー面２２の変形を被覆するものでもある。また、接着材Ｈを介して化粧カバーＧを固定する固定下地としても機能するものである。

水切り片２６は図１に示すように、下方に突出するように形成し、化粧片２５上を垂下した雨水のきれを良くし、カバー片２７方向に雨水が流れ込むのを防止したものである。

カバー片２７は図１に示すように、スターターＦの下端部を被覆し、外部から見えないようにしたものである。

化粧カバーＧは図１に示すように、上部係合片２９をスターターＦの上係止片２３に引っ掛け、下部係合片２８をスターターＦの下係止片２２ａに嵌合することにより、スターターＦ上に化粧カバーＧを固定するものである。

捨て水切りＡ、水切りＤ、スターターＦ、化粧カバーＧの素材の一例としては金属薄板、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板等）、サンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等（勿論、これらを各種色調に塗装したカラー板を含む）の一種をロール成形、プレス成形、押出成形、等によって各種形状に成形したものである。

そこで、図１、図７〜図１２を用いて本発明に係る壁の下端部構造の施工方法の一実施例について説明する。

まず、図７に示すように図２に示す捨て水切りＡを施工し、その後胴縁Ｃを、胴縁Ｃと基礎γ間に通気口Ｔを確保しつつ、水切りＤを施工する。

その後、図８〜図１０に示すように図４〜図５（ａ）、（ｂ）に示すスターターＦ、乾式壁材Ｅを施工する。

スターターＦ、乾式壁材Ｅの施工が完了したら、図１１に示すようにスターターＦのカバー面２２を固定具βにより躯体αに固定し、図１２に示すようにカバー面２２上に接着材Ｈを連続状に塗布する。

接着材Ｈの塗布が完了したら、図１に示すように化粧カバーＧの上部係合片２９をスターターＦの上係止片２３に引っ掛け、化粧カバーＧの下部係合片２８をスターターＦの下係止片２２ａに嵌合することにより、スターターＦ上に化粧カバーＧを固定すると共に、化粧カバーＧの化粧片２５の裏面を接着材Ｈを介してカバー面２２に接着し、施工を完了するものである。

以上説明したのは本発明に係る壁の下端部構造の一実施例にすぎず、図１３（ａ）〜（ｈ）〜図１７に示すように形成することも出来る。

すなわち、図１３（ａ）〜（ｈ）は乾式壁財Ｅのその他の実施例を示す断面図である。

図１４（ａ）〜（ｄ）はスターターＧのその他の実施例を示す断面図である。

図１５（ａ）〜（ｆ）は化粧カバーＧのその他の実施例を示す断面図である。

図１６は本発明に係る壁の下端部構造のその他の実施例を示す断面図であり、接着材Ｈを使用しないで形成した構造である。

図１７は本発明に係る壁の下端部構造のその他の実施例を示す断面図であり、接着材Ｈと固定具βの打設を削除して形成した構造である。

Ａ捨て水切り
Ｂ透湿防水シート
Ｃ胴縁
Ｄ水切り
Ｅ乾式壁材
Ｆスターター
Ｇ化粧カバー
Ｈ接着材
Ｓ通気層
Ｔ通気口
α 躯体
β 固定具
γ 基礎
１垂直面
２水平面
３垂下面
４垂直片
５傾斜片
６化粧片
７補強片
８表面材
９芯材
１０裏面材
１１化粧面
１２凸部
１３凹部
１４雌型連結部
１５雄型連結部
１６パッキン
１７固定部
１８舌片
１９底面
２０内面
２１下端面
２２カバー面
２２ａ下係止片
２２ｂ固定片
２２ｃ傾斜片
２３上係止片
２４流水兼通気口
２５化粧片
２６水切り片
２７カバー片
２８下部係合片
２９上部係合片

Claims

垂直平面状の固定部と、該固定部の上端を屋外側に屈曲し先端を下方に垂下した舌片と、固定部の下端を屋外側に突出した底面と、該底面の先端を下方に垂下した内面と、該内面の下端を屋外側でかつ上方に傾斜して突出した下端面と、該下端面の先端を下方に突出した下係止片と、下端面の先端を上方に突出した固定片と、該固定片の先端を屋内側に折り返した上係止片とから形成し、下端面に流水兼通気口を一定ピッチで複数個形成した長尺状のスターターと、垂直平面状の化粧片と、該化粧片の下端を屋内側へ折り返した水切り片と、該水切り片の先端を屋内側で下方に傾斜して突出したカバー片と、該カバー片の先端を折り返した下部係合片と、化粧片の上端を屋内側に折り返した上部係合片とから形成した長尺状の化粧カバーを使用し、スターターの空間に乾式壁材を挿入して壁を形成する共に、スターターのカバー面に化粧カバーを装着したことを特徴とする壁の下端部構造。