JPH10251377A - 封止用成形材料及び電子部品 - Google Patents

封止用成形材料及び電子部品

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JPH10251377A
JPH10251377A JP5765097A JP5765097A JPH10251377A JP H10251377 A JPH10251377 A JP H10251377A JP 5765097 A JP5765097 A JP 5765097A JP 5765097 A JP5765097 A JP 5765097A JP H10251377 A JPH10251377 A JP H10251377A
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JP
Japan
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weight
resin
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elastomer
manufactured
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JP5765097A
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English (en)
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Atsushi Kuwano
敦司 桑野
Shinsuke Hagiwara
伸介 萩原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間低温加熱でタックフリーとなり、かつ被
着体との接着性、靭性、耐湿信頼性に優れた硬化物を与
える、封止用成形材料を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂とカルボキ
シル基含有ブタジエン系エラストマーを反応して得た樹
脂、エポキシ樹脂の硬化剤、フェノキシ樹脂の硬化剤、
無機充填剤、沸点120〜240℃の有機溶剤を必須成
分として含有してなる封止用成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、低弾性、強靭性か
つ被着体との接着性に優れた硬化物を与える半導体チッ
プ、トランジスタ、ダイオード、コンデンサーなどの素
子の封止に好適な成形材料及びその成形材料で素子を封
止した電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶テレビ、ワープロ、パソコン、IC
カード、電子手帳などの電子機器の小型、薄型化に伴
い、ICパッケージをより小型化、薄型化する要求が増
加している。この要求を満たすために、TCP(Tap
e Carrier Package)、COB(Ch
ip on Board)、COG(Chip on
Glass)、MCM(Multi Chip Mod
ule)等のベアチップ実装分野において、液状封止材
を用いたICチップの封止が行われており、既に、LC
Dパネルの駆動ICは液状封止材を用いたTCPが主流
になっている。このTCPは、順番にボンディング、樹
脂封止、プレキュア、マーク印刷、テープ巻取り、ポス
トキュア、検査の工程を経て組み立てられる。ここでプ
レキュア後の樹脂の状態としては、テープ巻取り時に封
止樹脂が流動せず、マーク印刷ができるように樹脂表面
がべとつかない(タックフリー)よう膜化することが必
要である。液状封止材には溶剤タイプと無溶剤タイプが
あり、特に溶剤タイプは、材料選択の幅が広い、粘度調
整が容易で低粘度化できる、無機充填剤の高充填化が容
易、加熱により粘度が増加するので形状保持性が良好な
どの特長を有していることから、TCPに広く使用され
ている。しかし、この溶剤タイプの材料でプレキュア時
間を短くするために高温で急激に加熱乾燥を行った場
合、溶剤が急激に揮発したり、揮発の際に溶剤量が減少
することにより樹脂の粘度が急激に上昇して樹脂を塗布
する際に巻き込んだ空気が硬化過程で抜けたりして、ピ
ンホール状の跡(ボイド)を形成しやすい問題がある。
このボイドを減少させるために、低温から温度を徐々に
上げながら長時間加熱し溶剤を揮発させるステップキュ
ア(多段階硬化)を行う必要があり、装置条件が複雑に
なると共に、プレキュア時間が長くなるためにTCP組
立てプロセスの中でプレキュア工程が律速となってい
る。このTCPは、LCDやその他関連製品の成長と共
に、今後急激に需要が増加することが予想されている。
したがって、TCPの高生産性を可能にするためには、
ボイドのない状態でタックフリーを満たしながら、プレ
キュア時間が短縮できることが要求される。また、基材
にフィルムテープを用いているTCPは、折り曲げ実装
が可能なことが大きな特徴であり、この場合、テープの
折り曲げ時に封止材には張力が働く。そのため封止材に
は強靱性及びフィルムテープとの高接着性が要求され
る。
【0003】封止材には、電気的特性、耐熱性、接着性
等において総合的に優れているエポキシ樹脂が広く一般
に用いられている。液状エポキシ樹脂を主成分とした溶
剤タイプでは、プレキュアによる膜化は液状樹脂の硬化
反応に依存するため、加熱時間が短い未硬化の状態では
タックフリーを満たすことが困難である。一方、硬化物
の接着性を鑑みると硬化時の残留応力を低くする必要が
あり、できるだけ低い温度でプレキュアすることが好ま
しいが、この液状エポキシ樹脂を主成分とした溶剤タイ
プでは低温加熱でタックフリーを満たすことが非常に困
難である。また、液状エポキシ樹脂の他に低分子量の固
形エポキシ樹脂を組成に加えたものでも、低分子量の固
形エポキシ樹脂は膜形成性に劣るために、短時間加熱で
はタックフリーの状態になりずらく、特に、低温加熱で
はタックフリーを満たすことが困難となる。このような
タックフリー性については、従来塗料分野において、高
分子量の樹脂を添加することにより乾燥性を高めて膜形
成性を向上させることにより改善させることが知られて
おり、例えば、高分子量のアクリルポリオール、ポリエ
ステルポリオール、エポキシポリオールをポリイソシア
ネートと反応させるウレタン樹脂塗料やエポキシ樹脂塗
料等が実用化されている。特公平7−30284号公報
では、水酸基含有高分子量樹脂とブロックイソシアネー
トからなる常温乾燥性を有する焼付塗料組成物が記載さ
れている。
【0004】一方、エポキシ樹脂硬化物は一般に弾性率
が高く、固くてもろい欠点を有し、剥離強度などの接着
性も低下する。このため、古くから反応性エラストマー
でエポキシ樹脂を変性し強靱性、可とう性を付与すると
共に、内部応力を緩和する試みが行われている。例え
ば、日本接着協会誌第16巻、第7号、第271〜27
7頁(1980年)や日本接着協会誌第17巻、第5
号、第192〜200頁(1981年)には、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂(分子量380,エピコート82
8)と末端カルボキシル基を有するポリブタジエンまた
はブタジエン−アクリロニトリル共重合体とのブレンド
の加熱硬化物は伸び、衝撃強さ、剥離強度が向上するこ
とが示されている。日本接着協会誌第17巻、第12
号、第507〜513頁(1981年)には、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂(分子量380,エピコート82
8)と末端カルボキシル基を有するポリブタジエンのブ
レンドの加熱硬化物は内部応力が低下することが示され
ている。また、特公昭63−60067号公報では、同
様に液状のエポキシ樹脂(分子量380,エピコート8
28)に末端カルボキシル基を有する液状のブタジエン
−アクリロニトリル共重合体を10〜40PHRブレン
ドしたIC封止用樹脂組成物が開示されている。末端カ
ルボキシル基を有するポリブタジエン系エラストマーで
エポキシ樹脂を変性する方法としては、上記の単なるブ
レンドではなく、硬化反応前にあらかじめエポキシ樹脂
と末端カルボキシル基を有するポリブタジエン系エラス
トマーとを、プレリアクションさせておく方法も行われ
ている。このプレリアクションについては、第30回熱
硬化性樹脂講演討論会、第13〜16頁(1980
年)、第31回熱硬化性樹脂講演討論会、第69〜72
頁(1980年)、J.Appl.Polym.Sc
i.,第26巻、第907〜919頁(1981年)及
び第22回接着研究発表会、第78〜79頁(1984
年)などに詳細に示されており、主にエポキシ当量の小
さな値を有するエポキシ樹脂の変性が行われてきた(接
着,第32巻,第11号,第16〜18頁(1988
年))。この中で第22回接着研究発表会、第78〜7
9頁(1984年)では、末端カルボキシル基を有する
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体で変性(プレリ
アクション)したエポキシ樹脂(エピコート828,分
子量380,エポキシ当量約184〜194)の硬化物
は剥離強度、引張りせん断強度が向上することが示され
ている。また、特開昭61−287952号公報では、
応力緩和剤として、同様の末端カルボキシル基を有する
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体で変性(プレリ
アクション)した液状エポキシ樹脂を有するIC封止用
樹脂組成物が開示されている。
【0005】内部応力を低下する別な方法としては、鎖
状ポリマーの緩和を利用する方法がある。日本接着協会
誌第22巻、第5号、第255〜261頁(1986
年)には、鎖状ポリマーとして用いたフェノキシ樹脂
を、ビスフェノール型エポキシ樹脂(分子量380,エ
ピコート828)に添加すると、硬化物の内部応力が低
下することが示されている。このフェノキシ樹脂は高分
子量(一般には20000以上)の熱可塑性の芳香族系
ポリエーテル樹脂の一つであり、低分子量(一般には5
000以下)の熱硬化性のエポキシ樹脂と異なる、独立
したユニークな樹脂として分類されている(プラスチッ
クハンドブック,第499〜501頁,1986年発
行,朝倉書店発行)。特開昭61−228060号公報
では、カルボキシル基を有するブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体で変性(プレリアクション)したエポキ
シ樹脂、フェノキシ樹脂及び硬化剤からなるエポキシ樹
脂組成物が開示されている。特開平2−147618号
公報では、液状エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂を硬化
するための硬化剤として、ブロックイソシアネート及び
/又はジシアンジアミドの微粉末を用いた樹脂組成物が
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−30284
号公報記載の組成物では、低分子量エポキシ樹脂(一般
には5000以下)を含んでおらず、ポリイミドテープ
に対して十分な接着強度(剥離強度)を得ることができ
ない。特公昭63−60067号公報及び特開昭61−
287952号公報に記載されている、末端カルボキシ
ル基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体で
変性したエポキシ樹脂だけでは、被着体、特にTCPの
基材であるポリイミドテープに対して十分な接着強度
(剥離強度)を得ることができない。特開昭61−22
8060号公報に記載されている、カルボキシル基を有
するブタジエン−アクリロニトリル共重合体で変性した
エポキシ樹脂とフェノキシ樹脂だけでは、同様にポリイ
ミドテープに対して十分な接着強度(剥離強度)を得る
ことができない。特開昭61−228060号公報に記
載されている、カルボキシル基を有するブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体で変性したエポキシ樹脂とフェ
ノキシ樹脂だけでは、同様にポリイミドテープに対して
十分な接着強度(剥離強度)を得ることができない。特
開平2−147618号公報記載の樹脂組成物では、ポ
リイミドテープに対して十分な接着強度(剥離強度)を
得ることができない。また、この組成物の粘度は、粉末
状のフェノキシ樹脂を用いて加熱溶融することにより樹
脂混合を行っているために、50℃で2000〜200
00ポアズと非常に高い。このため、無機充填剤を添加
した場合には粘度がより一層増加し、液状封止材に適用
することは著しく困難である。
【0007】したがって、このような焼付塗料組成物や
シール用接着剤を、このままTCP用液状封止材などの
半導体分野に適用することは困難であり、短時間加熱で
タックフリー性に優れ、かつ靱性、接着性の面で封止用
成形材料の特性を満たす材料設計を行うことが、大きな
課題となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体分
野のTCP用液状封止材として要求される樹脂特性にお
ける、上記した問題を解決するために鋭意検討を行った
結果、フェノキシ樹脂とカルボキシル基含有ブタジエン
系エラストマーを反応した樹脂及び特定の沸点を持つ有
機溶剤を用いることにより、ステップキュアを行わず
に、タックフリーを満たすことが可能で、かつ硬化物が
強靱性、フィルムテープとの接着性に優れる封止用成形
材料が得られることを見い出して、本発明に至った。す
なわち、本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノ
キシ樹脂とカルボキシル基含有ブタジエン系エラストマ
ーを反応して得た樹脂、(C)エポキシ樹脂の硬化剤、
(D)フェノキシ樹脂の硬化剤、(E)無機充填剤、
(F)有機溶剤を必須成分として含有し、(F)成分の
有機溶剤の沸点が120℃〜240℃であることを特徴
とする封止用成形材料、及びこの成形材料で素子を封止
して得られる電子部品である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる(A)
成分のエポキシ樹脂としては、分子中に2個以上のエポ
キシ基を有する化合物であり、例えば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS
型エポキシ樹脂及びこれらのアルキレンオキサイド付加
物、ハロゲン化物、水素添加物、これらのフェノール骨
格の芳香環に直鎖アルキル基、分枝アルキル基、アリー
ル基、メチロール基、アリル基、環状脂肪族基、ハロゲ
ン、ニトロ基を導入したもの、これらのビスフェノール
骨格の真中にある炭素原子に直鎖アルキル基、分枝アル
キル基、アリル基、置換基のついたアリル基、環状脂肪
族基、アルコキシカルボニル基を導入したもの、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、ο−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類とアル
デヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ジア
ミノジフェニルメタン、メタキシレンジアミン、ジアミ
ノメチルシクロヘキサン、イソシアヌル酸などのポリア
ミンとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、トリフェニルグリシジ
ルエーテルエタン、テトラフェニルグリシジルエーテル
エタンなどのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フタ
ル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル
エステル、重合脂肪酸ポリグリシジルエステルをはじめ
とする、カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によ
って得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、シク
ロヘキセン環の二重結合を過酢酸などで酸化してエポキ
シ化した環状脂肪族エポキシ樹脂、オレフィン結合を過
酢酸などで酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、
ジグリシジルヒダトイン、グリシジルグリシドオキシア
ルキルヒダトインなどのヒダトイン環をグリシジル化し
たヒダントイン型エポキシ樹脂、ポリサルファイド骨格
を有するポリサルファイド変性エポキシ樹脂、その他の
特殊な市販エポキシ樹脂として、ビフェニル型エポキシ
樹脂(油化シェル社製YX−4000H)、商品名E−
XL−3L,E−OCX−3L,SPI−DG(三井東
圧社製)、商品名EXA−7200,EXA−475
0,EXA−4700,HP−4032(大日本インキ
社製)、商品名EPPN−502,NC−7000(日
本化薬社製)、商品名ESN−175,ESN−37
5,ESLV−80XY,ESLV−90CR,ESL
V−120TE,ESLV−80DE(新日鉄化学社
製)などが用いられる。これらエポキシ樹脂の重量平均
分子量は5000以下であり、特に3000以下が好ま
しい。また、これらエポキシ樹脂の純度、特に加水分解
性塩素量はICなど素子上のアルミ配線腐食に関わるた
め少ない方がよく、全塩素量は1000ppm以下、好
ましくは800ppm以下、加水分解性塩素量は500
ppm以下、好ましくは300ppm以下のものが好適
に用いられる。ここで、加水分解性塩素量とは試料のエ
ポキシ樹脂1gをジオキサン30mlに溶解し、1N−
KOHメタノール溶液5mlを添加して30分間還流
後、電位差滴定により求めた値を尺度としたものであ
る。これらのエポキシ樹脂は単独で又は2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0010】本発明において用いられる(B)成分のフ
ェノキシ樹脂とカルボキシル基含有ブタジエン系エラス
トマーを反応して得た樹脂における、反応前のフェノキ
シ樹脂は、二官能フェノール類とエピハロヒドリンを高
分子量まで反応させるか、又は二官能エポキシ樹脂と二
官能フェノール類を重付加反応させることにより得られ
る樹脂である。前者の具体例としては、二官能フェノー
ル類1モルとエピハロヒドリン0.985〜1.015
モルとをアルカリ金属水酸化物の存在下で、非反応性溶
媒中で40〜120℃の温度で反応させることにより得
られ、エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリ
ン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリンなどが使
用できる。また後者では、樹脂の機械的特性や熱的特性
の点から、特に二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール
類の配合当量比をエポキシ基/フェノール水酸基=1/
0.9〜1.1とし、アルカリ金属化合物、有機リン系
化合物、環状アミン系化合物等の触媒の存在下で、沸点
が120℃以上のアミド系、ケトン系、アルコール系等
の溶媒中で、反応固形分濃度が50重量%以下で50〜
200℃で加熱して重付加反応させて得たものが好まし
い。二官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エ
ポキシ樹脂及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、
ハロゲン化物(テトラブロモビスフェノール型エポキシ
樹脂等)、水素添加物、さらに脂環式エポキシ樹脂、脂
肪族鎖状エポキシ樹脂及びこれらのハロゲン化物、水素
添加物などがある。これら化合物の分子量はどのような
ものでもよく、特に二官能フェノール類と反応させる場
合はできるだけ高純度のものが好ましい。これらの化合
物は何種類かを併用することができる。
【0011】二官能フェノール類は、二個のフェノール
性水酸基をもつ化合物であればどのようなものでもよ
く、例えば、(1)単環二官能フェノール類としてハイ
ドロキノン、2−ブロモハイドロキノン、レゾルシノー
ル、カテコールなどや、(2)多環二官能フェノール類
としてビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
ノールAD、ビスフェノールS等のビスフェノール類;
4,4’−ジヒドロキシビフェニルなどのジヒドロキシ
ビフェニル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ルなどのジヒドロキシフェニルエーテル類及びこれらの
フェノール骨格の芳香環に直鎖アルキル基、分枝アルキ
ル基、アリール基、メチロール基、アリル基、環状脂肪
族基、ハロゲン(テトラブロモビスフェノールA等)、
ニトロ基を導入したもの;これらのビスフェノール骨格
の真中にある炭素原子に直鎖アルキル基、分枝アルキル
基、アリル基、置換基のついたアリル基、環状脂肪族
基、アルコキシカルボニル基を導入したものなどが使用
できる。
【0012】上記の多環二官能フェノール類には、4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−メチルフェ
ノール]、4,4’−メチレンビス[2−メチルフェノ
ール]、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2
−(1−メチルエチル)フェノール]、4,4’−(1
−メチルエチリデン)ビス[2−(1,1−メチルプロ
ピル)フェノール]、4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2−(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル]、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビ
スフェノールF、4,4’−メチレンビス[2,6−ビ
ス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]、4,4’
−(1−メチルエチリデン)ビス[2,6−ジ(1,1
−ジメチルエチル)フェノール]、4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス[2−(2−プロペニル)フェノ
ール]、4,4’−メチレンビス[2−(2−プロペニ
ル)フェノール]、4,4’−(1−メチルエチリデ
ン)ビス[2−(1−フェニルエチル)フェノール]、
3,3’−ジメチル[1,1’−ビフェニル]−4,
4’−ジオール、3,3’,5,5’−テトラメチル−
[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、3,
3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−[1,1’−ビ
フェニル]−4,4’−ジオール、3,3’−ビス(2
−プロペニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’
−ジオール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス
[2−メチル−6−ヒドロキシメチルフェノール]、テ
トラメチロールビスフェノールA、3,3’,5,5’
−テトラキス(ヒドロキシメチル)−(1,1’−ビフ
ェニル)−4,4’−ジオール、4,4’−(1−メチ
ルエチリデン)ビス[2−フェニルフェノール]、4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−シクロヘキ
シルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2−シク
ロヘキシル−5−メチルフェノール)、4,4’−(1
−メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4’−
(1−メチルヘプチリデン)ビスフェノール、4,4’
−(1−メチルオクチリデン)ビスフェノール、4,
4’−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノー
ル、4,4’−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノ
ール、4,4’−(2−メチルプロピリデン)ビスフェ
ノール、4,4’−プロピリデンビスフェノール、4,
4’−(1−エチルプロピリデン)ビスフェノール、
4,4’−(3−メチルブチリデン)ビスフェノール、
4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノー
ル、4,4’−(フェニルメチレン)ビスフェノール、
4,4’−(ジフェニルメチレン)ビスフェノール、
4,4’−[1−(4−ニトロフェニル)エチリデン]
ビスフェノール、4,4’−[1−(4−アミノフェニ
ル)エチリデン]ビスフェノール、4,4’−[(4−
ブロモフェニル)メチレンビスフェノール、4,4’−
[(4−クロロフェニル)メチレンビスフェノール、
4,4’−[(4−フルオロフェニル)メチレンビスフ
ェノール、4,4’−(2−メチルプロピリデン)ビス
[3−メチル−6−(1,1−ジメチルエチル)フェノ
ール]、4,4’−(1−エチルプロピリデン)ビス
[2−メチルフェノール]、4,4’−(1−フェニル
エチリデン)ビス[2−メチルフェノール]、4,4’
−(フェニルメチレン)ビス−2,3,5−トリメチル
フェノール、4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビ
ス[2−(1,1−ジメチルエチル)フェノール]、
4,4’−(1−メチルプロピリデン)ビス[2−シク
ロヘキシル−5−メチルフェノール]、4,4’−(1
−フェニルエチリデン)ビス[2−フェニルフェノー
ル]、4,4’−ブチリデンビス[3−メチル−6−
(1,1−ジメチルエチル)フェノール]、4−ヒドロ
キシ−α−(4−ヒドロキシフェニル−α−メチルベン
ゼンアセチックアシドメチルエステル、4−ヒドロキシ
−α−(4−ヒドロキシフェニル−α−メチルベンゼン
アセチックアシドエチルエステル、4−ヒドロキシ−α
−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンアセチックアシ
ドブチルエステル、テトラブロモビスフェノールA、テ
トラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノ
ールAD、4,4’−(1−メチルエチレン)ビス
[2,6−ジクロロフェノール]、4,4’−(1−メ
チルエチリデン)ビス[2−クロロフェノール]、4,
4’−(1−メチルエチリデン)ビス[2−クロロ−6
−メチルフェノール]、4,4’−メチレンビス[2−
フルオロフェノール]、4,4’−メチレンビス[2,
6−ジフルオロフェノール]、4,4’−イソプロピリ
デンビス[2−フルオロフェノール]、3,3’−ジフ
ルオロ−[1,1’−ジフェニル]−4,4’−ジオー
ル、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−[1,1’
−ビフェニル]−4,4’−ジオール、4,4’−(フ
ェニルメチレン)ビス[2−フルオロフェノール]、
4,4’−[(4−フルオロフェニル)メチレンビス
[2−フルオロフェノール]、4,4’−(フェニルメ
チレン)ビス[2,6−ジフルオロフェノール]、4,
4’−(4−フルオロフェニル)メチレンビス[2,6
−ジフルオロフェノール]、4,4’−(ジフェニルメ
チレン)ビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−
(ジフェニルメチレン)ビス[2,6−ジフルオロフェ
ノール]、4,4’−(1−メチルエチレン)ビス[2
−ニトロフェノール]などがある。
【0013】また、上記以外の多環二官能フェノール類
としては、1,4−ナフタレンジオール、1,5−ナフ
タレンジオール、1,6−ナフタレンジオール、1,7
−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオール、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタノン、4,4’−シクロヘ
キシリデンビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリ
デンビス[2−メチルフェノール]、4,4’−シクロ
ペンチリデンビスフェノール、4,4’−シクロペンチ
リデンビス[2−メチルフェノール]、4,4’−シク
ロヘキシリデン[2,6−ジメチルフェノール]、4,
4’−シクロヘキシリデンビス[2−(1,1−ジメチ
ルエチル)フェノール]、4,4’−シクロヘキシリデ
ンビス[2−シクロヘキシルフェノール]、4,4’−
(1,2−エタンジイル)ビスフェノール、4,4’−
シクロヘキシリデンビス[2−フェニルフェノール]、
4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチ
リデン)]ビス[2−メチルフェノール]、4,4’−
[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]
ビスフェノール、4,4’−[1,4−フェニレンビス
(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’
−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデ
ン)]ビス[2−メチル−6−ヒドロキシメチルフェノ
ール]、4−[1−[4−(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)−4−メチルシクロヘキシル]−1−メチ
ルエチル]−2−メチルフェノール、4−[1−[4−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−
メチルシクロヘキシル]−1−メチルエチル]−2,6
−ジメチルフェノール、4,4’−(1,2−エタンジ
イル)ビス[2,6−ジ−(1,1−ジメチルエチル)
フェノール]、4,4’−(ジメチルシリレン)ビスフ
ェノール、1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、両末端に
p−ヒドロキシフェニル基を有するシリコーンオリゴマ
ーなどがある。
【0014】さらに、2,2’−メチリデンビスフェノ
ール、2,2’−メチルエチリデンビスフェノール、
2,2’−エチリデンビスフェノールのフェノール骨格
の芳香環に直鎖アルキル基、分枝アルキル基、アリール
基、メチロール基、アリル基を導入したものも使用でき
る。具体的には、2,2’−メチリデンビス[4−メチ
ルフェノール]、2,2’−エチリデンビス[4−メチ
ルフェノール]、2,2’−メチリデンビス[4,6−
ジメチルフェノール]、2,2’−(1−メチルエチリ
デン)ビス[4,6−ジメチルフェノール]、2,2’
−(1−メチルエチリデン)ビス[4−sec−ブチル
フェノール]、2,2’−メチリデンビス[6−(1,
1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール]、2,
2’−エチリデンビス[4,6−ジ(1,1−ジメチル
エチル)フェノール]、2,2’−メチリデンビス[4
−ノニルフェノール]、2,2’−メチリデンビス[3
−メチル−4,6−ジ−(1,1−ジメチルエチル)フ
ェノール]、2,2’−(2−メチルプロピリデン)ビ
ス[2,4−ジメチルフェノール]、2,2’−エチリ
デンビス[4−(1,1−ジメチルエチル)フェノー
ル]、2,2’−メチリデンビス(2,4−ジ−t−ブ
チル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチリデン
ビス(4−フェニルフェノール)、2,2’−メチリデ
ンビス[4−メチル−6−ヒドロキシメチルフェノー
ル]、2,2’−メチレンビス[6−(2−プロペニ
ル)フェノール]などである。これらの二官能フェノー
ルは何種類か併用することができる。
【0015】反応終了後の溶液は、メタノールなどの貧
溶媒を用いて再沈精製を行い固形フェノキシ樹脂として
得ることもできる。このようにして製造したフェノキシ
樹脂は二種以上を組み合わせて用いることができるが、
本発明の目的を達成するには、少なくとも一種はハロゲ
ン化フェノキシ樹脂であることが好ましい。
【0016】硬化物が可とう性、強靱性、膜形成性など
の優れた特性を示すために、平均分子量(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重
量平均分子量)が好ましくは20000以上、より好ま
しくは30000以上のフェノキシ樹脂が用いられる。
市販品としては、例えばPKHH、PAHJ(Unio
n Carbide社製)、YPB−43C、YPB−
43D、YPB−43G、YPB−43M、YP−5
0、又はYPB−40ASB25、YPB−40AM4
0(東都化成社製)等を再沈精製したものなどを挙げる
ことができる。これらフェノキシ樹脂のFT−IRスペ
クトルでは、914cm-のエポキシ環に基づくスペク
トルは観察されなかった。
【0017】また、カルボキシル基含有ブタジエン系エ
ラストマーとしては、分子末端又は分子鎖中にカルボキ
シル基を有するブタジエン重合体、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体などがある。これらは、アクリロニ
トリル含量0〜40重量%、重量平均分子量1000〜
10000のものが好ましく用いられる。市販品として
は、例えばHYCAR CTBN1300x31、HY
CAR CTBN1300x8、HYCAR CTBN
1300x13、HYCAR CTBNX1300x
9、HYCAR CTBNX1009−SP、HYCA
R CTB200x162(宇部興産社製)、Niss
o PB、C−1000、C−2000(日本曹達社
製)、ELC−4(日本合成ゴム社製)などを挙げるこ
とができる。また、本発明の封止用成形材料を半導体用
途に用いる場合、材料中のイオン性不純物をできるだけ
低減することが好ましい。したがって、これらカルボキ
シル基含有ブタジエン系エラストマーにおいても、ポリ
マー中のNa+、K+などのアルカリ金属イオンは好まし
くは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下、C
-は好ましくは400ppm以下、より好ましくは1
00ppm以下とされる。
【0018】このようなカルボキシル基含有ブタジエン
系エラストマーを用いて変性する場合、組成物中にエラ
ストマーを単純にブレンドするのではなく、予めフェノ
キシ樹脂とエラストマーを反応させることにより、本発
明でははじめて優れた特性を発現させることができるも
のである。エラストマーで変性したフェノキシ樹脂は次
のようにして製造する。上記フェノキシ樹脂を溶剤に溶
解し、これに上記のカルボキシル基含有ブタジエン系エ
ラストマーを溶解する(フェノキシ樹脂とエラストマー
の体積比はフェノキシ樹脂:エラストマーが67:33
〜87:13の範囲)。製造時の溶剤としては、フェノ
キシ樹脂及びカルボキシル基含有ブタジエン系エラスト
マーが固体の場合は、該エラストマーも溶解する溶剤で
あればどのようなものでもよいが、加熱反応後の溶液に
後述するブロックイソシアネートを添加する場合には、
イソシアネート基に対して不活性な溶剤であることが必
要である。次に、溶液中を十分に窒素置換した後、常温
で透明、かつ粘度が一定値になるまで、窒素下で100
℃〜220℃、好ましくは130℃〜180℃程度で加
熱しながら攪はん混合する。なお、加熱は溶剤を還流し
ながら行うことが好ましい。p−トルエンスルホン酸一
水和物や硫酸などの酸触媒を添加して反応を行ってもよ
い。反応終了後のエラストマー変性フェノキシ樹脂の溶
液は、メタノールなどの貧溶剤を用いて再沈精製を行い
固形の樹脂として得ることもできる。変性の機構は明ら
かではないが、反応前後でのFT−IRスペクトルで
は、エラストマーを単純にブレンドしたものでは認めら
れない、3460cm-〜3560cm-及び1610c
-〜1640cm-の領域のスペクトルに懸著な変化が
生じていることを確認した。このようにして得られたエ
ラストマー変性フェノキシ樹脂は、エラストマー相とフ
ェノキシ樹脂相のミクロドメインを有する相分離構造を
確認しており、これは、カルボキシル基含有ブタジエン
系エラストマーとフェノキシ樹脂の複合系では従来知ら
れていない構造である。
【0019】本発明において用いられる(A)成分のエ
ポキシ樹脂含量は、式(I)により規定される。 ここでAはエポキシ樹脂の重量部、aはエポキシ樹脂の
比重、B1は仕込んだエラストマーの重量部、b1はエ
ラストマーの比重、B2はフェノキシ樹脂の重量部、b
2はフェノキシ樹脂の比重である。エポキシ樹脂含量
は、対象電子部品で要求される硬化物の可とう性、強靱
性及び接着強度の目標値に応じて任意に設定することが
できるが、好ましくは2〜25体積%であり、より好ま
しくは4〜20体積%である。(B)成分のエラストマ
ー変性フェノキシ樹脂中のエラストマー含量は、式(I
I)により規定される。 ここでA、a、B1、b1、B2、及びb2は上記式
(I)における内容と同じである。エラストマー含量
も、対象電子部品で要求される硬化物の可とう性、強靱
性及び接着強度の目標値に応じて任意に設定することが
できるが、好ましくは10〜35体積%であり、より好
ましくは15〜30体積%である。さらに、(B)成分
のエラストマー変性フェノキシ樹脂中のフェノキシ樹脂
含量は、式(III)により規定される。 ここでA、a、B1、b1、B2、及びb2は上記式
(I)における内容と同じである。フェノキシ樹脂含量
も、対象電子部品で要求される硬化物の可とう性、強靱
性及び接着強度の目標値に応じて任意に設定することが
できるが、好ましくは50〜85体積%であり、より好
ましくは55〜80体積%である。
【0020】本発明において用いられる(C)成分のエ
ポキシ樹脂の硬化剤としては、(1)フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、ハイドロキノン、レゾルシン、
カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなど
のフェノール類又はα−ナフトール、β−ナフトール、
ジヒドロキシナフタレンなどのナフトール類とホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどのアルデヒ
ド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹
脂;フェノール類とジメトキシパラキシレンから合成さ
れるキシリレン骨格を有するフェノール・アラルキル樹
脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹
脂;キシリレン骨格を有するナフトール樹脂などのフェ
ノール系化合物、(2)無水フタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無水コハク酸など
の酸無水物、(3)2−メチルイミダゾール、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプ
タデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール
などのイミダゾール化合物、などのエポキシ樹脂の硬化
剤を挙げることができるが、フェノールノボラック系樹
脂のようなフェノール系化合物が硬化物の耐熱性や耐湿
性に優れる点からも好ましい。フェノール系化合物の使
用量は特に制限されるものではないが、エポキシ基1当
量に対し、芳香族水酸基が0.7〜1.2当量になる量
であることが、耐熱性の点から好ましい。
【0021】また、本発明において用いられる(D)成
分のフェノキシ樹脂の硬化剤は、分子構造中にフェノキ
シ樹脂中の水酸基と反応する官能基を2個有するもので
あり、封止材の保存安定性の点からは、ブロックイソシ
アネートが好ましい。ブロックイソシアネートにおける
イソシアネート化合物としては、分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有する化合物、例えば、トルエンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−
ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、水添キシリレンジイソシアネート、メタフェニレ
ンジイソシアネート、水添メタフェニレンジイソシアネ
ート、P−フェニレンジイソシアネート、テトラメチル
キシレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チ
オホスフェート、1,6,11−ウンデカントリイソシ
アネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネ
ートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリ
イソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネー
ト、これらの異性体、アルキル置換体、ハロゲン化物な
どが挙げられる。また、ジイソシアネート化合物に、さ
らにイソシアネート基を導入したトリイソシアネート化
合物あるいはテトライソシアネート化合物も使用可能で
ある。これらのイソシアネート化合物は単独で又は2種
以上を組み合わせて用いられる。
【0022】また、ブロックイソシアネートのブロック
化剤としては、イソシアネート基と反応しうる活性水素
を含む化合物であり、例えば、(1)フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、トリメチルフェノール、ブチル
フェノール、フェニルフェノール、ナフトール、ヒドロ
キノン、レゾルシノール、カテコール、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、4,4’
−ビフェノール、平均2〜5核体のフェノールノボラッ
ク、ο−クレゾールノボラックなどのノボラック樹脂、
ナフトール樹脂、キシリレン骨格を有するフェノール樹
脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノール樹
脂、キシリレン骨格を有するナフトール樹脂などのフェ
ノール系化合物、(2)メチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール、ノナノール、デカノール、ベンジルアルコー
ル、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、シ
クロヘキサノールブタノール、エタンジオール、プロパ
ンジオール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエ
タノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチ
ルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノ
ール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、などのア
ルコール系化合物、(3)マロン酸ジメチル、マロン酸
ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセ
チルアセトンなどの活性メチレン系化合物、(4)アセ
トアニリド、酢酸アミドなどの酸アミド系化合物、
(5)ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−
ブチロラクタムなどのラクタム系化合物、(6)コハク
酸イミド、マレイン酸イミドなどの酸イミド系化合物、
(7)イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エ
チルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール系化
合物、(8)ホルムアルドオキシム、アセトアルドキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケト
オキシム、メチルイソアミルケトオキシム、シクロヘキ
サノンオキシムなどのオキシム系化合物、(9)フェニ
ルナフチルアミン、ジフェニルアミン、アニリン、カル
バゾールなどのアミン系化合物、(10)エチレンイミ
ン化合物、ポリエチレンイミン化合物などのイミン系化
合物、などが挙げられる。これらのうち、フェノール系
化合物、アルコール系化合物化合物、ラクタム系化合
物、オキシム系化合物が好ましい。これらの化合物は、
単独または2種以上混合して用いることができる。
【0023】ブロック化反応は溶剤の存在の有無に関わ
らず行うことができる。溶剤を用いる場合は、イソシア
ネート基に対して不活性な溶剤を用いる必要がある。ブ
ロック化反応は、一般に−20〜150℃で行うことが
できるが、好ましくは0〜100℃である。あまり高温
では副反応を起こす可能性があり、あまり低温になると
反応速度が小さくなり不利である。また、実質的に活性
なイソシアネート基がなくなるようにブロックされるこ
とが好ましい。ブロック化反応に際して、有機金属塩及
び3級アミンなどを触媒として用いてもよい。
【0024】ブロックイソシアネートの配合量は、対象
電子部品で要求される、硬化物の可とう性、強靱性及び
接着強度の目標値に応じて、任意に設定することができ
る。イソシアネート基当量とフェノキシ樹脂の水酸基当
量の比が1以下になるように配合することが好ましく、
特に硬化物に強度や耐熱性を付与する場合には、イソシ
アネート基当量とフェノキシ樹脂の水酸基当量の比が
0.2〜0.8が好ましい。高接着性と強度及び耐熱性
をバランス良く両立させる場合には0.02〜0.5の
範囲が好ましく、さらに好ましくは0.02〜0.3の
範囲である。
【0025】また、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂の
硬化促進剤を必要に応じて用いることができる。具体的
には両樹脂の硬化促進剤として、(1)1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などのジアザビ
シクロアルケン及びその誘導体、トリエチルアミン、ト
リエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエ
タノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン
類、(2)2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−
メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールなどのイ
ミダゾール類、(3)トリブチルホスフィン、メチルジ
フェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェ
ニルホスフィン、フェニルホスフィン、ホスホニウム塩
などの有機ホスフィン類、(4)テトラフェニルホスホ
ニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフ
ィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチル
イミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモ
ルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニ
ルボロン塩などが用いられる。また、フェノキシ樹脂の
硬化促進剤としては、さらにジ−n−ブチルすずジアセ
テート、ジラウリン酸ジ−n−ブチルすず、ジブチルす
ずマレエート、アセチルアセトンコバルト(II)塩、ア
セチルアセトンアルミニウム塩、アセチルアセトンコバ
ルト(III)塩、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸鉛、2−
エチルヘキソエート鉛、2−エチルヘキソエートコバル
ト、オクトエ酸すず、オクトエ酸亜鉛、三酸化アンチモ
ンなどの各種金属化合物等も用いることができる。これ
ら硬化剤及び硬化促進剤は単独又は2種以上を混合して
用いてもよい。
【0026】本発明において用いられる(E)成分の無
機充填剤としては、例えば、非晶質シリカ、結晶質シリ
カ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ベリリ
ア、ジルコニア、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、ホウ酸亜鉛などを1種以上配合することができ
る。中でも、低線膨張係数を付与する点からはシリカ、
高熱伝導性を付与する点からはアルミナ、さらに難燃性
を付与する点からは水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、ホウ酸亜鉛を用いることが好ましい。また、充
填剤の形状は球状が好ましい。好ましい理由としては、
同一充填量で、他の形状の充填剤よりも低粘度となる、
同一粘度では球状のものの方が高充填できるので硬化物
の線膨張係数を小さくできる、球状のため被封止体に機
械的損傷を与えにくい、硬化物の表面状態がより平滑に
なることなどである。無機充填剤の配合量は、特性に応
じて任意に設定することができるが、全固形分に対して
40体積%以上が好ましく、吸湿性の低減、線膨張係数
の低減及び強度向上の点から、より好ましくは50体積
%以上である。本発明で用いられる充填剤は、必要に応
じてシランカップリング剤等の公知のカップリング剤で
表面処理を行ったものを用いることができる。
【0027】本発明において用いられる(F)成分の有
機溶剤は、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂とカルボキシ
ル基含有ブタジエン系エラストマーを反応して得た樹
脂、上記の硬化剤及びその他添加剤を溶解又は分散混合
することができるものであり、例えば(1)N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N
−メチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのア
ミド系溶剤、(2)エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレン
グリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチル
エーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールジアセテートなどのエーテル系溶剤、(3)シクロ
ヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチル
シクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−
エチルシクロヘキサノン、2−オクタノン、3−オクタ
ノン、4−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、
4−ノナノン、5−ノナノンなどのケトン系溶剤、
(4)β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、β−
バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラク
トンなどのラクトン系溶剤、(5)エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのアルコール系溶剤及びエチレング
リコールジアセテートなどの溶剤を用いることができ
る。これら溶剤は単独で又は2種以上組み合わせて用い
ることができる。有機溶剤の沸点は1気圧で120℃〜
240℃であることが必要で、より好ましくは140℃
〜220℃である。120℃未満の低沸点溶剤は加熱に
より急激な溶剤の揮発が生じボイドの発生原因となる。
240℃を超えるとプレキュア時間が長くなると共に、
溶剤を硬化物中に残存しなくするために、高温で長時間
加熱することが必要となる。プレキュア条件は溶剤の沸
点によっても異なるが、上記範囲の沸点の溶剤を用いる
ことにより、例えばプレキュア温度80〜150℃で5
〜30分間の1段階の加熱だけで行うことができる。ま
た、例えば沸点165℃の溶剤を用いた場合にはプレキ
ュア温度100℃で10分、110℃で5分、沸点20
4℃の溶剤を用いた場合にはプレキュア温度105℃で
10分、120℃で5分の短い時間でタックフリーとな
り、ボイドの発生も認められない。なお、このような1
段階の加熱だけでなく、2段階以上に加熱温度を変えて
硬化を行ってもよい。溶剤の含量は、成形材料の粘度、
膜厚等に応じて任意に設定することができるが、一般に
は本発明の成形材料の全体積に対して30〜70体積%
が好ましく、より好ましくは35〜60体積%である。
また、溶剤量、樹脂量、フェノキシ樹脂やエラストマー
の分子量、変性樹脂中のフェノキシ樹脂とエラストマー
の組成比、エラストマー中のアクリロニトリルとブタジ
エンの組成比、無機充填剤の粒径や量、カップリング
剤、レベリング剤、潤滑剤、沈降防止剤、分散剤、界面
活性剤などの種類、量などを変えることにより、粘度調
整が可能である。硬化剤としてブロックイソシアネート
を用いる場合は、アミド系、エーテル系、ケトン系、ラ
クトン系溶剤などのイソシアネート基に対して不活性な
溶剤を用いる必要がある。これら溶剤は、フェノキシ樹
脂、エラストマー変性フェノキシ樹脂、ブロックイソシ
アネートの合成時の溶媒として用いることも可能で、反
応溶液の状態で樹脂組成物中に含まれてもよい。
【0028】その他の添加剤として、イソシアネートシ
ラン、エポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラ
ン、ビニルシラン、アルキルシラン、メルカプトシラ
ン、有機チタネート、アルミニウムアルコレートなどの
カップリング剤を、耐湿性、接着性、機械的強度を向上
させる点から用いることが好ましい。これらのカップリ
ング剤の使用方法については特に制限はなく、予め無機
充填剤に処理をしてから使用しても良い。また、他の素
材の配合時にインテグラルブレンド法で使用しても良
い。樹脂組成物に揺変性を付与する場合には、所望の揺
変性に合わせて超微粒子状シリカ、表面処理炭酸カルシ
ウム、ベントナイト、カオリン、クレー、有機ベントナ
イトなどを少量添加することができる。ここで、揺変性
の指標の一つとして、低ずり速度での粘度ηlowと高
ずり速度での粘度ηhighとの粘度比ηlow/ηh
ighがあり、本発明の封止用成形材料としては、E型
粘度計の回転数1rpmと回転数20rpmでの粘度比
が1.0〜3.0であることが好ましい。さらに、レベ
リング剤、潤滑剤、沈降防止剤、消泡剤、分散剤、界面
活性剤、イオントラップ剤、カーボンブラック、チタン
系黒色顔料、有機染料などの着色剤、難燃剤、難燃補助
剤(三酸化アンチモンなど)等を必要に応じて用いるこ
とができる。
【0029】本発明における封止用成形材料の製造方法
は、各種材料を均一に溶解及び分散できるならば、いか
なる手法を用いて混合してもよい。このような手法とし
ては例えば、らいかい機、3本ロール、ボールミル、プ
ラネタリーミキサー、ホモミキサーなどの装置の使用を
あげることができる。また、適当量の無機充填剤、樹
脂、溶剤等の配合成分を予備分散させたマスターバッチ
を用いる手法が、均一分散性や表面平滑性の点から好ま
しい。
【0030】以上説明したように、本発明の封止用成形
材料は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノキシ樹脂と
カルボキシル基含有ブタジエン系エラストマーを反応し
て得た樹脂、(C)エポキシ樹脂の硬化剤、(D)フェ
ノキシ樹脂の硬化剤、(E)無機充填剤、(F)沸点1
20℃〜240℃の有機溶剤を必須成分とし、必要に応
じてエポキシ樹脂及び/又はエラストマー変性フェノキ
シ樹脂の硬化促進剤、カップリング剤、着色剤などの添
加剤を加えることができ、半導体チップ、トランジス
タ、ダイオード、サイリスタなどの能動素子、コンデン
サ、抵抗体、コイル等の受動素子などの封止用に使用す
ることができる。
【0031】配線済みのテープキャリア、配線板、ガラ
ス、シリコンウエハなどの支持部材に、上記の能動素
子、受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の
封止用成形材料で封止して、電子部品を製造することが
できる。このような電子部品としては、たとえば、テー
プキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明
の封止用成形材料で封止したTCPを挙げることができ
る。また、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤ
ーボンディング、フリップチップボンディング、はんだ
などで接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオー
ド、サイリスタなどの能動素子及び/又はコンデンサ、
抵抗体、コイルなどの受動素子を、本発明の封止用成形
材料で封止したCOBモジュール、ハイブリッドIC、
マルチチップモジュールなどを挙げることができる。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0033】合成例1 〔臭素化フェノキシ樹脂の合成〕窒素導入管、温度計、
冷却管及びメカニカルスターラーを取り付けた2リット
ルの四つ口フラスコに、テトラブロモビスフェノールA
(FG−2000,帝人化成製)333.83g、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂(YD−8125,分子蒸
留品,エポキシ当量172g/eq.,東都化成製)2
05.56g及びN,N−ジメチルアセトアミド125
7gを入れ、窒素雰囲気下、均一になるまで攪はん混合
した。次に、水酸化リチウム0.94gを添加し、温度
を徐々に上げながら120℃で9時間反応させた。反応
の追跡は、一定時間ごとに反応溶液の粘度を測定し、粘
度が増加しなくなるまで反応を行った。反応終了後、反
応溶液を放冷し、これに活性アルミナ(200メッシ
ュ)約420gを加えて一晩放置した。活性アルミナを
濾過して、目的のフェノキシ樹脂/N,N−ジメチルア
セトアミド溶液を得た。また、濾液(反応溶液)の一部
を大量のメタノール中に注いで固形樹脂を析出させ、メ
タノール洗浄、減圧乾燥して分子量測定用のフェノキシ
樹脂とした。そして、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー〔カラム:TSKgel G5000HXL+
TSKgel G2000HXL(東ソー商品名)、溶
離液:テトラヒドロフラン、試料濃度0.5重量%〕に
よりポリスチレン換算重量平均分子量を測定した。合成
した臭素化フェノキシ樹脂は、式(IV)に示す構造を有
しており
【化1】 (ここでnは整数を示す)、重量平均分子量は58,0
00、樹脂中の水酸基当量は442(g/eq.)であ
る。
【0034】合成例2 〔カルボキシル基含有ブタジエン系エラストマーで変性
したフェノキシ樹脂の合成〕窒素導入管、温度計、冷却
管及びメカニカルスターラーを取り付けた1リットルの
四つ口フラスコに、合成例1で得た臭素化フェノキシ樹
脂/N,N−ジメチルアセトアミド溶液753.97
g、末端カルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体(Hycar CTBNX1009−S
P,宇部興産製)47.50gを入れ、攪はん混合しな
がら十分に窒素置換した。次に、窒素雰囲気下で攪はん
混合し、温度を徐々に上げながら溶剤が還流する状態で
7.5時間加熱して、目的のエラストマー変性フェノキ
シ樹脂/N,N−ジメチルアセトアミド溶液を得た。得
られた溶液は茶褐色の透明なものであり、コーンプレー
ト型粘度計(EMD型,トキメック製)で測定した粘度
は約300cpであった。反応溶液の一部を大量のメタ
ノール中に注いで固形樹脂を析出させ、メタノール洗
浄、減圧乾燥してエラストマー変性フェノキシ樹脂とし
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔カラ
ム:TSKgel G5000HXL+TSKgel
G2000HXL(東ソー商品名)、溶離液:テトラヒ
ドロフラン、試料濃度0.5%〕により測定したポリス
チレン換算重量平均分子量は36,000であった。 〔ベース樹脂溶液の調整〕合成例2で得たエラストマー
変性フェノキシ樹脂/N,N−ジメチルアセトアミド
(沸点165℃)溶液をベース樹脂溶液1とした。ま
た、合成例2で得たエラストマー変性フェノキシ樹脂1
70gを、γブチロラクトン(沸点204℃)328g
に溶解したものを、ベース樹脂溶液2に、合成例2で得
たエラストマー変性フェノキシ樹脂170gを、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点2
18℃)328gに溶解したものを、ベース樹脂溶液3
とした。
【0035】合成例3 〔カルボキシル基含有ブタジエン系エラストマーで変性
したフェノキシ樹脂の合成〕臭素化フェノキシ樹脂溶液
YPB−40AM40(水酸基当量349g/e
q.,東都化成製)をメタノール中に注ぎ再沈精製して
得た臭素化フェノキシ樹脂226.19gをN,N−ジ
メチルアセトアミド527.78gに溶解した溶液を用
いた以外は、合成例2と同様にして行い、目的のエラス
トマー変性フェノキシ樹脂/N,N−ジメチルアセトア
ミド溶液を得た。得られた溶液は透明であり、溶液粘度
は約1000cpであった。反応溶液の一部を大量のメ
タノール中に注いで固形樹脂を析出させ、メタノール洗
浄、減圧乾燥してエラストマー変性フェノキシ樹脂とし
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(条件:
合成例2と同じ)により測定したポリスチレン換算重量
平均分子量は40000であった。なお、YPB−40
AM40から得た臭素化フェノキシ樹脂のポリスチレン
換算重量平均分子量は30000である。 〔ベース樹脂溶液の調整〕合成例3で得たエラストマー
変性フェノキシ樹脂/N,N−ジメチルアセトアミド溶
液をベース樹脂溶液4とした。また、合成例3で得たエ
ラストマー変性フェノキシ樹脂170gを、シクロヘキ
サノン(沸点155℃)328gに溶解したものを、ベ
ース樹脂溶液5とした。
【0036】合成例4 〔メチルエチルケトオキシムブロックイソシアネートの
合成〕窒素導入管、滴下ロート、温度計、冷却管及びメ
カニカルスターラーを取り付けた500ミリリットルの
四つ口フラスコに、メタフェニレンジイソシアネート
(ミリオネートMT,日本ポリウレタン工業製)69.
75g及びγブチロラクトン196.95gを入れ、窒
素雰囲気下で55℃に加熱しながら攪はん混合した。次
に、メチルエチルケトオキシム51gを約30分間かけ
て滴下し、55℃で5時間反応させ、ブロックイソシア
ネート/γブチロラクトン溶液を得た。なお、得られた
ブロックイソシアネートのイソシアネート基当量は21
2(g/eq.)である。
【0037】比較合成例1 〔カルボキシル基含有ブタジエン系エラストマーで変性
したエポキシ樹脂の合成〕窒素導入管、温度計、冷却管
及びメカニカルスターラーを取り付けた500ミリリッ
トルの四つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(YD−8125,エポキシ基当量172g/e
q.,東都化成製)244.16g、末端カルボキシル
基含有ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(Hyc
ar CTBNX1009−SP,宇部興産製)61.
04gを入れ、窒素雰囲気下で攪はん混合し、温度を徐
々に上げながら180℃で1.5時間反応させた。得ら
れたエラストマー変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は2
23(g/eq.)であった。
【0038】実施例1 可とう性エポキシ樹脂(XB4122,エポキシ当量3
36g/eq.,比重1.08,旭チバ製)100重量
部、合成例2で得たベース樹脂溶液1を1541重量部
(フェノキシ樹脂含量435重量部,フェノキシ樹脂比
重1.65,エラストマー含量91重量部,エラストマ
ー比重0.95)、フェノールノボラック樹脂(H−4
00,水酸基当量106g/eq.,明和化成製)31
重量部をN,N−ジメチルアセトアミド31重量部に溶
解した溶液62重量部、合成例4で得たブロックイソシ
アネート/γブチロラクトン溶液55重量部(ブロック
イソシアネート含有量21重量部)、2−エチル−4−
メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート(EMZ
−K,北興化学製)1.5重量部、平均粒径8μmの非
晶質球状シリカ1614重量部、γ−ウレイドプロピル
トリエトキシシラン(AY43−031,東製)2.5
重量部、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン
(KBE−9007,信越化学工業製)8重量部及び有
機黒色染料(VALIFAST BLACK 382
0,オリエント化学工業製)14重量部を配合し、らい
かい機(石川工場製)により減圧下で30分間攪はん混
合した。このようにして得た樹脂組成物の粘度は約30
P(20rpm/E型粘度計)であり、これを厚さ約3
00μmのスペーサーをはった膜厚75μmのポリイミ
ドフィルム(ユーピレックス75S,宇部興産製)のメ
ーカ規定のA面上に流延した。110℃で5分間加熱し
たところ、膜表面はタックフリーとなり、ボイドも認め
られなかった。次いで150℃で2時間加熱した後の、
硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強度は、室温で8
00g/25mm、120℃で1600g/25mmで
あり、幅広い温度領域で高い接着性を有していた。プレ
ッシャークッカーテスト(PCT)を行ったところ、P
CT50時間後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離
強度は、室温で450g/25mmであり、接着性を維
持していた。また、得られた硬化物の曲げ強度弾性率は
6000MPa(粘弾性測定値,25℃,引張りモー
ド,10Hz)、ガラス転移温度は90℃(TMA測定
値)、線膨張率は2.4×10-5/℃であった。
【0039】実施例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(YD−8125,エ
ポキシ基当量171g/eq.,比重1.16,東都化
成製)100重量部、合成例2で得たベース樹脂溶液1
を3037重量部(フェノキシ樹脂含量857重量部,
エラストマー含量180重量部)、フェノールノボラッ
ク樹脂(H−400,水酸基当量106g/eq.,明
和化成製)62重量部をN,N−ジメチルアセトアミド
62重量部に溶解した溶液124重量部、合成例4で得
たブロックイソシアネート/γブチロラクトン溶液10
8重量部(ブロックイソシアネート含有量41重量
部)、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフ
ェニルボレート(EMZ−K,北興化学製)3重量部、
平均粒径8μmの非晶質球状シリカ2951重量部、γ
−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(AY43−0
31,東製)4.6重量部、イソシアネートプロピルト
リエトキシシラン(KBE−9007,信越化学工業
製)14.3重量部、及び有機黒色染料(VALIFA
ST BLACK3820,オリエント化学工業製)2
5重量部を配合し、らいかい機(石川工場製)により減
圧下30分間攪はん混合した。このようにして得た樹脂
組成物の粘度は約24P(20rpm)であり、これを
厚さ約300μmのスペーサーをはった膜厚75μmの
ポリイミドフィルム(ユーピレックス75S,宇部興産
製)のメーカ規定のA面上に流延した。100℃で10
分間加熱したところ、膜表面はタックフリーとなり、ボ
イドも認められなかった。次いで150℃で2時間加熱
した後の、硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強度
は、室温で650g/25mm、120℃で1100g
/25mmであり、幅広い温度領域で高い接着性を有し
ていた。プレッシャークッカーテスト(PCT)を行っ
たところ、PCT50時間後の硬化物のポリイミドフィ
ルムとの剥離強度は、室温で300g/25mmであ
り、接着性を維持していた。また、得られた硬化物の弾
性率は5800MPa(粘弾性測定値,25℃,引張り
モード,10Hz)、ガラス転移温度は102℃(TM
A測定値)、線膨張率は2.2×10-5/℃であった。
【0040】実施例3 ο−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(YDCN7
02S,エポキシ当量201g/eq.,比重1.2
1,東都化成製)100重量部をγブチロラクトン10
0重量部に溶解した溶液200重量部、合成例2で得た
ベース樹脂溶液2を4783重量部(フェノキシ樹脂含
量1348重量部,エラストマー含量283重量部)、
フェノールノボラック樹脂(H−400,水酸基当量1
06g/eq.,明和化成製)53重量部をγブチロラ
クトン53重量部に溶解した溶液106重量部、合成例
4で得たブロックイソシアネート/γブチロラクトン溶
液85重量部(ブロックイソシアネート含有量32重量
部)、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフ
ェニルボレート(EMZ−K,北興化学製)4.8重量
部、平均粒径4μmの非晶質球状シリカ4321重量
部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(AY4
3−031,東製)3.4重量部、イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン(KBE−9007,信越化学
工業製)10.4重量部、及び有機黒色染料(VALI
FAST BLACK 3820,オリエント化学工業
製)37重量部を配合し、らいかい機(石川工場製)に
より減圧下30分間攪はん混合した。このようにして得
た樹脂組成物の粘度は約44P(20rpm)であり、
これを厚さ約300μmのスペーサーをはった膜厚75
μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス75S,宇
部興産製)のメーカ規定のA面上に流延した。120℃
で5分間加熱したところ、膜表面はタックフリーとな
り、ボイドも認められなかった。次いで150℃で2時
間加熱した後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強
度は、室温で600g/25mm、120℃で1000
g/25mmであり、幅広い温度領域で高い接着性を有
していた。プレッシャークッカーテスト(PCT)を行
ったところ、PCT50時間後の硬化物のポリイミドフ
ィルムとの剥離強度は、室温で400g/25mmであ
り、接着性を維持していた。また、得られた硬化物の弾
性率は5500MPa(粘弾性測定値,25℃,引張り
モード,10Hz)、ガラス転移温度は105℃(TM
A測定値)、線膨張率は2.1×10-5/℃であった。
【0041】実施例4 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート100
1,エポキシ基当量479g/eq.,比重1.2,油
化シェルエポキシ製)100重量部をN,N−ジメチル
アセトアミド100重量部に溶解した溶液200重量
部、合成例3で得たベース樹脂溶液4を3037重量部
(フェノキシ樹脂含量857重量部,エラストマー含量
180重量部)、フェノールノボラック樹脂(H−40
0,水酸基当量106g/eq.,明和化成製)22重
量部をN,N−ジメチルアセトアミド溶液22重量部に
溶解した溶液44重量部、合成例4で得たブロックイソ
シアネート/γブチロラクトン溶液108重量部(ブロ
ックイソシアネート含有量41重量部)、2−エチル−
4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート(E
MZ−K,北興化学製)3重量部、平均粒径8μmの非
晶質球状シリカ2857重量部、γ−ウレイドプロピル
トリエトキシシラン(AY43−031,東製)5重量
部、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(KB
E−9007,信越化学工業製)14重量部、及び有機
黒色染料(VALIFAST BLACK3820,オ
リエント化学工業製)24重量部を配合し、らいかい機
(石川工場製)により減圧下30分間攪はん混合した。
このようにして得た樹脂組成物の粘度は約30P(20
rpm)であり、これを厚さ約300μmのスペーサー
をはった膜厚75μmのポリイミドフィルム(ユーピレ
ックス75S,宇部興産製)のメーカ規定のA面上に流
延した。110℃で5分間加熱したところ、膜表面はタ
ックフリーとなり、ボイドも認められなかった。次いで
150℃で2時間加熱した後の硬化物のポリイミドフィ
ルムとの剥離強度は、室温で700g/25mm、12
0℃で1200g/25mmであり、幅広い温度領域で
高い接着性を有していた。プレッシャークッカーテスト
(PCT)を行ったところ、PCT50時間後の硬化物
のポリイミドフィルムとの剥離強度は、室温で400g
/25mmであり、接着性を維持していた。また、得ら
れた硬化物の弾性率は5800MPa(粘弾性測定値,
25℃,引張りモード,10Hz)、ガラス転移温度は
100℃(TMA測定値)、線膨張率は2.2×10-5
/℃であった。
【0042】実施例5 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(YD−8125,エ
ポキシ基当量171g/eq.,比重1.16,東都化
成製)100重量部、合成例3で得たベース樹脂溶液5
を3037重量部(フェノキシ樹脂含量857重量部,
エラストマー含量180重量部)、フェノールノボラッ
ク樹脂(H−400,水酸基当量106g/eq.,明
和化成製)62重量部をシクロヘキサノン62重量部に
溶解した溶液124重量部、合成例4で得たブロックイ
ソシアネート/γブチロラクトン溶液108重量部(ブ
ロックイソシアネート含有量41重量部)、2−エチル
−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート
(EMZ−K,北興化学製)3重量部、平均粒径8μm
の非晶質球状シリカ2951重量部、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン(AY43−031,東製)
4.6重量部、イソシアネートプロピルトリエトキシシ
ラン(KBE−9007,信越化学工業製)14.3重
量部、及び有機黒色染料(VALIFAST BLAC
K 3820,オリエント化学工業製)25重量部を配
合し、らいかい機(石川工場製)により減圧下30分間
攪はん混合した。このようにして得た樹脂組成物の粘度
は約28P(20rpm)であり、これを厚さ約300
μmのスペーサーをはった膜厚75μmのポリイミドフ
ィルム(ユーピレックス75S,宇部興産製)のメーカ
規定のA面上に流延した。100℃で10分間加熱した
ところ、膜表面はタックフリーとなり、ボイドも認めら
れなかった。次いで150℃で2時間加熱した後の、硬
化物のポリイミドフィルムとの剥離強度は、室温で65
0g/25mm、120℃で1100g/25mmであ
り、幅広い温度領域で高い接着性を有していた。プレッ
シャークッカーテスト(PCT)を行ったところ、PC
T50時間後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強
度は、室温で300g/25mmであり、接着性を維持
していた。また、得られた硬化物の弾性率は5800M
Pa(粘弾性測定値,25℃,引張りモード,10H
z)、ガラス転移温度は102℃(TMA測定値)、線
膨張率は2.2×10-5/℃であった。
【0043】実施例6 ο−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(YDCN7
02S,エポキシ当量201g/eq.,比重1.2
1,東都化成製)100重量部をγブチロラクトン10
0重量部に溶解した溶液200重量部、合成例2で得た
ベース樹脂溶液3を4783重量部(フェノキシ樹脂含
量1348重量部,エラストマー含量283重量部)、
フェノールノボラック樹脂(H−400,水酸基当量1
06g/eq.,明和化成製)53重量部をγブチロラ
クトン53重量部に溶解した溶液106重量部、合成例
4で得たブロックイソシアネート/γブチロラクトン溶
液85重量部(ブロックイソシアネート含有量32重量
部)、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフ
ェニルボレート(EMZ−K,北興化学製)4.8重量
部、平均粒径4μmの非晶質球状シリカ4321重量
部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(AY4
3−031,東製)3.4重量部、イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン(KBE−9007,信越化学
工業製)10.4重量部、及び有機黒色染料(VALI
FAST BLACK 3820,オリエント化学工業
製)37重量部を配合し、らいかい機(石川工場製)に
より減圧下30分間攪はん混合した。このようにして得
た樹脂組成物の粘度は約50P(20rpm)であり、
これを厚さ約300μmのスペーサーをはった膜厚75
μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス75S,宇
部興産製)のメーカ規定のA面上に流延した。120℃
で10分間加熱したところ、膜表面はタッNフリーとな
り、ボイドも認められなかった。次いで150℃で2時
間加熱した後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強
度は、室温で600g/25mm、120℃で1000
g/25mmであり、幅広い温度領域で高い接着性を有
していた。プレッシャークッカーテスト(PCT)を行
ったところ、PCT50時間後の硬化物のポリイミドフ
ィルムとの剥離強度は、室温で400g/25mmであ
り、接着性を維持していた。また、得られた硬化物を熱
重量測定したところ重量減少は認められなかった。弾性
率は5500MPa(粘弾性測定値,25℃,引張りモ
ード,10Hz)、ガラス転移温度は105℃(TMA
測定値)、線膨張率は2.1×10-5/℃であった。
【0044】比較例1 (エポキシ樹脂/未変性フェノキシ樹脂系)ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(YD−8125,エポキシ基当
量172g/eq.,東都化成製)100重量部、合成
例1で得たフェノキシ樹脂/N,N−ジメチルアセトア
ミド溶液2857重量部(フェノキシ樹脂含量857重
量部)、フェノールノボラック樹脂(H−400,水酸
基当量106g/eq.,明和化成製)61重量部を
N,N−ジメチルアセトアミド61重量部に溶解した溶
液122重量部、合成例4で得たブロックイソシアネー
ト/γブチロラクトン溶液109重量部(ブロックイソ
シアネート含有量41重量部)、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール・テトラフェニルボレート(EMZ−
K,北興化学製)3重量部、平均粒径8μmの非晶質球
状シリカ2522重量部、γ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシラン(AY43−031,東製)4重量部、イ
ソシアネートプロピルトリエトキシシラン(KBE−9
007,信越化学工業製)12重量部、及び有機黒色染
料(VALIFAST BLACK 3820,オリエ
ント化学工業製)21重量部を配合し、らいかい機(石
川工場製)により減圧下30分間攪はん混合した。この
ようにして得た樹脂組成物の粘度は約35P(20rp
m)であり、これを厚さ約300μmのスペーサーをは
った膜厚75μmのポリイミドフィルム(ユーピレック
ス75S,宇部興産製)のメーカ規定のA面上に流延し
た。100℃で10分間、次いで150℃で2時間加熱
した後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強度は、
室温で200g/25mm、120℃で300g/25
mmであり、十分な接着性を有していなかった。また、
得られた硬化物の弾性率は8000MPa(粘弾性測定
値,25℃,引張りモード,10Hz)であり、エラス
トマー未変性のフェノキシ樹脂を用いた系は、低弾性化
を図ることができなかった。
【0045】比較例2 (エポキシ樹脂/エラストマー変性エポキシ樹脂系)ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(YD−8125,エポ
キシ基当量172g/eq.,東都化成製)100重量
部、比較合成例1で得たエラストマー変性エポキシ樹脂
379重量部をN,N−ジメチルアセトアミド溶液73
2重量部に溶解した溶液1111重量部、フェノールノ
ボラック樹脂(H−400,水酸基当量106g/e
q.,明和化成製)242重量部をN,N−ジメチルア
セトアミド242重量部に溶解した溶液484重量部、
2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニル
ボレート(EMZ−K,北興化学製)12重量部、平均
粒径8μmの非晶質球状シリカ1717重量部、γ−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン(AY43−03
1,東製)12重量部、及び有機黒色染料(VALIF
AST BLACK 3820,オリエント化学工業
製)14重量部を配合し、らいかい機(石川工場製)に
より減圧下30分間攪はん混合した。このようにして得
た樹脂組成物の粘度は約10P(20rpm)であり、
これを厚さ約300μmのスペーサーをはった膜厚75
μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス75S,宇
部興産製)のメーカ規定のA面上に流延した。100℃
で90分間以上の加熱でもタックフリーにはならず、タ
ックフリー性を満足しなかった。次いで150℃で2時
間加熱した後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強
度は、室温で150g/25mm、120℃で300g
/25mmであり、十分な接着性を有していなかった。
【0046】比較例3 (エポキシ樹脂未添加/エラストマー変性フェノキシ樹
脂系)合成例2で得たエラストマー変性フェノキシ樹脂
/N,N−ジメチルアセトアミド溶液3037重量部
(フェノキシ樹脂含量100重量部,エラストマー含量
21重量部)、合成例4で得たブロックイソシアネート
/γブチロラクトン溶液13重量部(ブロックイソシア
ネート含有量5重量部)、平均粒径8μmの非晶質球状
シリカ300重量部、イソシアネートプロピルトリエト
キシシラン(KBE−9007,信越化学工業製)2重
量部、及び有機黒色染料(VALIFAST BLAC
K 3820,オリエント化学工業製)3重量部を配合
し、らいかい機(石川工場製)により減圧下30分間攪
はん混合した。このようにして得た樹脂組成物の粘度は
約20P(20rpm)であり、これを厚さ約300μ
mのスペーサーをはった膜厚75μmのポリイミドフィ
ルム(ユーピレックス75S,宇部興産製)のメーカ規
定のA面上に流延した。100℃で10分間、次いで1
50℃で2時間加熱した後の硬化物のポリイミドフィル
ムとの剥離強度は、室温で150g/25mm、120
℃で150g/25mmであり、十分な接着性を有して
いなかった。
【0047】比較例4 (エラストマー単純ブレンド系)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(YD−8125,エポキシ基当量172g
/eq.,東都化成製)100重量部、合成例1で得た
フェノキシ樹脂/N,N−ジメチルアセトアミド溶液2
857重量部(フェノキシ樹脂含量857重量部)、末
端カルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体(Hycar CTBNX1009−SP,宇部
興産製)180重量部、フェノールノボラック樹脂(H
−400,水酸基当量106g/eq.,明和化成製)
61重量部をN,N−ジメチルアセトアミド61重量部
に溶解した溶液122重量部、合成例4で得たブロック
イソシアネート/γブチロラクトン溶液109重量部
(ブロックイソシアネート含有量41重量部)、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレー
ト(EMZ−K,北興化学製)3重量部、平均粒径8μ
mの非晶質球状シリカ2954重量部、γ−ウレイドプ
ロピルトリエトキシシラン(AY43−031,東製)
5重量部、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン
(KBE−9007,信越化学工業製)14重量部、及
び有機黒色染料(VALIFAST BLACK 38
20,オリエント化学工業製)26重量部を配合し、ら
いかい機(石川工場製)により減圧下30分間攪はん混
合した。このようにして得た樹脂組成物の粘度は約50
P(20rpm)であり、これを厚さ約300μmのス
ペーサーをはった膜厚75μmのポリイミドフィルム
(ユーピレックス75S,宇部興産製)のメーカ規定の
A面上に流延した。100℃で10分間、次いで150
℃で2時間加熱した後の硬化物のポリイミドフィルムと
の剥離強度は、室温で350g/25mm、120℃で
400g/25mmであったが、プレッシャークッカー
テスト(PCT)24時間後の硬化物のポリイミドフィ
ルムとの剥離強度は室温で25g/25mmであり、ほ
とんど接着性を有していなかった。
【0048】比較例5 (エラストマー変性エポキシ樹脂/未変性フェノキシ樹
脂系)比較合成例1で得たエラストマー変性エポキシ樹
脂100重量部、合成例1で得たフェノキシ樹脂/N,
N−ジメチルアセトアミド溶液317重量部(フェノキ
シ樹脂含量95重量部)、フェノールノボラック樹脂
(H−400,水酸基当量106g/eq.,明和化成
製)48重量部をN,N−ジメチルアセトアミド48重
量部に溶解した溶液96重量部、合成例4で得たブロッ
クイソシアネート/γブチロラクトン溶液12重量部
(ブロックイソシアネート含有量5重量部)、N,N−
ジメチルアセトアミド48重量部、2−エチル−4−メ
チルイミダゾール・テトラフェニルボレート(EMZ−
K,北興化学製)2重量部、平均粒径8μmの非晶質球
状シリカ589重量部、γ−ウレイドプロピルトリエト
キシシラン(AY43−031,東製)3重量部、イソ
シアネートプロピルトリエトキシシラン(KBE−90
07,信越化学工業製)1重量部、及び有機黒色染料
(VALIFAST BLACK 3820,オリエン
ト化学工業製)5重量部を配合し、らいかい機(石川工
場製)により減圧下30分間攪はん混合した。このよう
にして得た樹脂組成物の粘度は約25P(20rpm)
であり、これを厚さ約300μmのスペーサーをはった
膜厚75μmのポリイミドフィルム(ユーピレックス7
5S,宇部興産製)のメーカ規定のA面上に流延した。
100℃で10分間、次いで150℃で2時間加熱した
後の硬化物のポリイミドフィルムとの剥離強度は、室温
で150g/25mm、120℃で150g/25mm
であり、十分な接着性を有していなかった。
【0049】比較例6 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(YD−8125,エ
ポキシ基当量171g/eq.,比重1.16,東都化
成製)100重量部、合成例2で得たエラストマー変性
フェノキシ樹脂1037重量部を、エチレングリコール
ジメチルエーテル(沸点85℃)2000重量部に溶解
した溶液3037重量部、フェノールノボラック樹脂
(H−400,水酸基当量106g/eq.,明和化成
製)62重量部をN,N−ジメチルアセトアミド62重
量部に溶解した溶液124重量部、合成例4で得たブロ
ックイソシアネート/γブチロラクトン溶液108重量
部(ブロックイソシアネート含有量41重量部)、2−
エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレ
ート(EMZ−K,北興化学製)3重量部、平均粒径8
μmの非晶質球状シリカ2951重量部、γ−ウレイド
プロピルトリエトキシシラン(AY43−031,東
製)4.6重量部、イソシアネートプロピルトリエトキ
シシラン(KBE−9007,信越化学工業製)14.
3重量部、及び有機黒色染料(VALIFAST BL
ACK 3820,オリエント化学工業製)25重量部
を配合し、らいかい機(石川工場製)により減圧下30
分間攪はん混合した。このようにして得た樹脂組成物の
粘度は約32P(20rpm)であり、これを厚さ約3
00μmのスペーサーをはった膜厚75μmのポリイミ
ドフィルム(ユーピレックス75S,宇部興産製)のメ
ーカ規定のA面上に流延した。100℃で10分間加熱
したところ、膜表面にはボイドが多数認められ、良質な
膜を形成できなかった。
【0050】本発明の効果を明確にするために、ICを
用いて耐湿性評価を行った。評価に用いたICは、約2
×10mmの素子を搭載したテープキャリアであり、実
施例及び比較例で得られた成形材料を図1に示したよう
に塗布し、150℃で2時間の硬化を行った。耐湿性信
頼性は、121℃/2気圧の雰囲気下に放置し、素子上
のアルミ配線腐食による断線の有無により調べた。実施
例及び比較例で得られた成形材料の評価結果を表1及び
表2に示す。表1には実施例で用いた樹脂成分含量及び
ベース樹脂の溶剤の沸点も合わせて示す。
【0051】
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── 実施例 項 目 1 2 3 4 5 6 ─────────────────────────────────── 含量(体積%) エポキシ樹脂 21 11 7 10 11 7 エラストマー 21 24 25 24 24 25 フェノキシ樹脂 58 65 68 66 65 68 ────────────────────────────────── ベース樹脂の溶剤の沸点(℃) 165 165 204 165 155 218 ────────────────────────────────── プレキュア性 優 優 優 優 優 優 剥離強度(g/25mm) 室温 800 650 600 700 650 650 120℃ 1600 1100 1000 1200 1100 1000 外観 優 優 優 優 優 優 折曲げ性 優 優 優 優 優 優 耐湿性 400h 500h 550h 500h 500h 500h ───────────────────────────────────
【0052】
【表2】 表2 ─────────────────────────────────── 比較例 評価項目 1 2 3 4 5 6 ─────────────────────────────────── プレキュア性 優 劣 優 優 優 劣 剥離強度(g/25mm) 室温 200 150 150 350 150 − 120℃ 300 300 150 400 150 − 外観 良 劣 優 良 良 劣 折曲げ性 劣 劣 優 優 劣 − 耐湿性 150h 150h 100h 100h未満 150h − ───────────────────────────────────
【0053】表1、表2において、プレキュア性は、プ
レキュア時間とプレキュア後の膜の状態を観察して、優
(プレキュア時間10分間以内で、かつボイドのない良
質の膜)、劣(プレキュア時間が30分間以上、または
ボイドの多い膜)で評価結果を示した。ここで、ボイド
の有無は目視又は軟X線観察により行った。折り曲げ性
は、硬化物を180度近く折り曲げた時の硬化物の状態
を観察して、優(割れ無し)、劣(クラックまたは破
断)で評価結果を示した。また、耐湿性は断線不良の発
生時間で評価した。図1において、1は封止用成形材
料、2は半導体素子、3はポリイミド、4はバンプ、5
はテープキャリア、6はリードである。本発明の実施例
は、スッテプキュアを行わずにタックフリーを満たすこ
とが可能で、かつ接着性、靱性、耐湿性にも優れてい
る。
【0054】〔電子顕微鏡観察〕カルボキシル基含有ブ
タジエン系エラストマーで変性したフェノキシ樹脂(合
成例1)、カルボキシル基含有ブタジエン系エラストマ
ーをフェノキシ樹脂に単純に混合した樹脂のN,N−ジ
メチルアセトアミド溶液から作製した膜及びカルボキシ
ル基含有ブタジエン系エラストマーで変性したエポキシ
樹脂(比較合成例1)から作製した硬化膜を、それぞれ
液体窒素中で冷却した後曲げ破壊し、その破断面を走査
型電子顕微鏡(S−800、日立製作所製)により観察
した。本発明で用いたエラストマーで変性したフェノキ
シ樹脂は、約0.1〜0.3μmのミクロドメインが連
結したような微細な相構造を有していた。しかしなが
ら、単純混合したものは、約2〜5μmのマクロなエラ
ストマーの球状ドメインが、フェノキシ樹脂中に分散し
ており、微細構造は認められなかった。一方、エラスト
マー変性エポキシ樹脂についても、従来から知られてい
るような、約1〜2μmのマクロなエラストマーの球状
ドメインがエポキシ樹脂中に分散した構造が観察され、
カルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体変性フェノキシ樹脂で観察された微細構造は認めら
れなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明の封止用成形材料は、プレキュア
性(タックフリー性、成膜性)、強靱性、接着性、可と
う性及び耐湿信頼性に優れており、TCP用液状封止材
に代表される電子部品封止用成形材料として好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の封止用成形材料を用いたTCPの断面
図である。
【符号の説明】
1…封止用成形材料 2…半導体素子 3…ポリイミド 4…バンプ 5…テープキャリア 6…リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 87/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノキシ樹
    脂とカルボキシル基含有ブタジエン系エラストマーを反
    応して得た樹脂、(C)エポキシ樹脂の硬化剤、(D)
    フェノキシ樹脂の硬化剤、(E)無機充填剤、(F)有
    機溶剤を必須成分として含有し、(F)成分の有機溶剤
    の沸点が120℃〜240℃であることを特徴とする封
    止用成形材料。
  2. 【請求項2】(B)成分の樹脂を得るための反応に用い
    るフェノキシ樹脂の重量平均分子量が20000以上で
    ある請求項1記載の封止用成形材料。
  3. 【請求項3】(B)成分の樹脂を得るための反応に用い
    るフェノキシ樹脂の重量平均分子量が30000以上で
    ある請求項1記載の封止用成形材料。
  4. 【請求項4】(A)成分と(B)成分を合わせた樹脂1
    00体積%に対して、(A)成分のエポキシ樹脂の含有
    量が2〜25体積%であり、(B)成分中のフェノキシ
    樹脂及びエラストマーの含有量がそれぞれ50〜85体
    積%、10〜35体積%である、請求項1、請求項2又
    は請求項3記載の封止用成形材料。
  5. 【請求項5】請求項1、請求項2、請求項3又は請求項
    4記載の封止用成形材料で素子を封止して得られる電子
    部品。
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