JPWO2020129248A1 - 封止用樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

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Abstract

エポキシ当量が200g/eq以上であり、分子内に複数のナフタレン骨格を有し、前記複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有する第1のエポキシ樹脂と、150℃における粘度が0.02Pa・sec以下であり、数平均分子量が1000以下である第2のエポキシ樹脂と、硬化剤と、を含む封止用樹脂組成物である。

Description

本発明は、封止用樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化等に伴い、実装の高密度化が進んでいる。これにより、電子部品装置の主流は従来のピン挿入型のパッケージから、表面実装型のパッケージへと変化しつつある。
表面実装型のパッケージは、従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピンを配線板に取り付ける際、従来のピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後に配線板の裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることはなかった。しかし、表面実装型パッケージでは電子部品装置全体がはんだバス、リフロー装置等で処理されるため、パッケージが直接はんだ付け温度(リフロー温度)にさらされる。この結果、パッケージが吸湿した場合、はんだ付けの際に吸湿による水分が急激に膨張し、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等のインサートと封止材との間で剥離を発生させ、パッケージクラック、電気的特性不良等の原因となる場合がある。このため、はんだ耐熱性(耐リフロー性)に優れる封止材料の開発が望まれている。
これらの要求に対応するために、これまで封止材料の主材となるエポキシ樹脂について様々な検討がされている。例えば、エポキシ樹脂として、ビフェニル型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂を用いる方法が検討されている(例えば、特開昭64−65116号公報及び特開2007−231159号公報参照)。
近年、基板の上面及び下面の両方にチップを搭載させ高密度に実装するダブルサイドモールド(Double Side Mold、以下「DSM」ともいう)方式に用いるモールドアンダーフィル材(以下「MUF材」ともいう)の開発が望まれている。
上述のように、表面実装型のパッケージに用いられる封止材料には、耐リフロー性が要求される。特にDSM方式では、パッケージの構造が複雑で高密度になるため、より高い耐リフロー性が求められる。耐リフロー性は、吸水率の低減、高温(例えば260℃)における弾性率の低減等により向上する。
一方で、高温環境下での信頼性を向上させるため、封止材料の硬化後におけるガラス転移温度を高く(例えば150℃以上に)することも求められている。しかし、例えば架橋点を多くすることでガラス転移温度を向上させようとすると、耐リフロー性が低くなりやすく、ガラス転移温度と耐リフロー性との両立は難しい。
さらに、表面実装型のパッケージに用いられる封止材料には流動性が求められる。特に、DSM方式のパッケージではチップが高密度に配置されるため、DSM方式のパッケージに用いるMUF材には特に狭ギャップに充填できる高い流動性が求められる。しかし、例えば低粘度の成分を含有させることで流動性を向上させようとするとガラス転移温度が低くなりやすく、高い流動性と高いガラス転移温度との両立は難しい。
本開示は、かかる状況に鑑みなされたもので、高温における弾性率が低いこととガラス転移温度が高いこととを両立した硬化物が得られ、かつ、流動性が高い封止用樹脂組成物及びこれを用いた電子部品装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>
エポキシ当量が200g/eq以上であり、分子内に複数のナフタレン骨格を有し、前記複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有する第1のエポキシ樹脂と、
150℃における粘度が0.02Pa・sec以下であり、数平均分子量が1000以下である第2のエポキシ樹脂と、
硬化剤と、
を含む封止用樹脂組成物。
<2>
前記第2のエポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びビスフェノールS型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む<1>に記載の封止用樹脂組成物。
<3>
前記硬化剤の150℃における粘度が0.15Pa・sec以下である<1>又は<2>に記載の封止用樹脂組成物。
<4>
前記硬化剤の官能基当量が120g/eq〜200g/eqである<1>〜<3>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<5>
前記第1のエポキシ樹脂は、1つのエーテル結合に直接結合する2つのナフタレン骨格を分子内に少なくとも有する<1>〜<4>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<6>
前記第1のエポキシ樹脂は、分子内に3つのナフタレン骨格を有する<1>〜<5>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<7>
前記第1のエポキシ樹脂は、分子内における前記複数のナフタレン骨格のすべてが前記エーテル結合に直接結合した<1>〜<6>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<8>
前記第1のエポキシ樹脂100質量部に対する前記第2のエポキシ樹脂の含有量は、3質量部〜70質量部である<1>〜<7>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<9>
前記硬化剤は、フェノール樹脂及び多価フェノール化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む<1>〜<8>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<10>
前記フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、及びトリフェニルメタン型フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む<9>に記載の封止用樹脂組成物。
<11>
前記フェノール樹脂は、アラルキル型フェノール樹脂を含む<9>又は<10>に記載の封止用樹脂組成物。
<12>
前記硬化剤は、分子内にビフェニル骨格を有する化合物を含む<1>〜<11>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物。
<13>
素子と、前記素子を封止する<1>〜<12>のいずれか1つに記載の封止用樹脂組成物の硬化物と、を備える電子部品装置。
本開示によれば、高温における弾性率が低いこととガラス転移温度が高いこととを両立した硬化物が得られ、かつ、流動性が高い封止用樹脂組成物及びこれを用いた電子部品装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
<封止用樹脂組成物>
本開示に係る封止用樹脂組成物(以下、単に「組成物」ともいう)は、エポキシ当量が200g/eq以上であり、分子内に複数のナフタレン骨格を有し、前記複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有する第1のエポキシ樹脂と、150℃における粘度が0.02Pa・sec以下であり、数平均分子量が1000以下である第2のエポキシ樹脂と、硬化剤と、を含む。
上記組成物は、高温における弾性率が低いこと(以下「高温低弾性率」ともいう)とガラス転移温度が高いこと(以下「高Tg」ともいう)とを両立した硬化物が得られ、かつ、流動性が高い。
前述のように、表面実装型のパッケージの封止に用いられる封止用樹脂組成物には、耐リフロー性を向上させるために硬化物の高温低弾性率が求められる一方で、高温環境下での信頼性を向上させるために硬化物の高Tgが求められる。また、上記封止用樹脂組成物には、狭ギャップに注入できるように、組成物自体の流動性が高いことも求められる。特に、前述のようにDSMに用いられる封止用樹脂組成物には、上記高温低弾性率、高Tg、及び高流動性が、それぞれ高いレベルで求められる。
しかしながら、硬化物の高温低弾性率と高Tgとを両立させることは難しい。具体的には、例えば、樹脂の架橋点を多くすると、硬化物のガラス転移温度は高くなりやすいが高温における弾性率も高くなりやすく、樹脂の架橋点を少なくすると、硬化物の高温における弾性率が低くなるだけでなくガラス転移温度も低くなりやすい。
また、高Tgと高い流動性との両立も難しい。具体的には、流動性を向上させるために低粘度の成分を含有させると、硬化物のガラス転移温度が低くなりやすい。
これに対して、本開示の組成物は、複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有しエポキシ当量が前記範囲である第1のエポキシ樹脂と、150℃における粘度及び数平均分子量が前記範囲である第2のエポキシ樹脂と、を含んでいる。
そのため、硬化物の高温低弾性率と高Tgとを両立しつつ、高い流動性が得られる。その理由は定かではないが、第1のエポキシ樹脂が複数のナフタレン骨格を有することでエポキシ当量が大きくても硬化物の高Tgが得られるとともに、ナフタレン骨格間にエーテル結合を有することで硬化物の高温低弾性率が得られるものと推測される。加えて、理由は定かではないが、例えば第1のエポキシ樹脂に代えてエポキシ当量の小さな多官能クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂を用いた場合に比べて、第2のエポキシ樹脂と組み合わせた場合におけるガラス転移温度の低下が小さい。したがって、硬化物の高温低弾性率と高Tgとを両立しつつ高い流動性が得られるものと推測される。
加えて、本開示の組成物は、前記第1のエポキシ樹脂と前記第2のエポキシ樹脂とを含んでいることにより、吸水率の低い硬化物が得られる。
以下、本開示の組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
(エポキシ樹脂)
本開示の組成物は、エポキシ樹脂として、少なくとも第1のエポキシ樹脂及び第2のエポキシ樹脂を含み、必要に応じて他のエポキシ樹脂を含んでもよい。
ただし、第1のエポキシ樹脂及び第2のエポキシ樹脂の合計含有率は、組成物に含まれる全エポキシ樹脂に対し、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましい。
−第1のエポキシ樹脂−
第1のエポキシ樹脂は、エポキシ当量が200g/eq以上であり、分子内に複数のナフタレン骨格を有し、前記複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではない。第1のエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1のエポキシ樹脂におけるエポキシ当量は、硬化物の高温低弾性率と高Tgとを両立させる観点から、200g/eq〜300g/eqであることが好ましく、200g/eq〜270g/eqであることがより好ましく、200g/eq〜240g/eqであることがさらに好ましい。
ここで、エポキシ当量は、秤量したエポキシ樹脂をメチルエチルケトン等の溶剤に溶解させ、酢酸と臭化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液を加えた後、過塩素酸酢酸標準液によって電位差滴定することにより測定される。この滴定には、指示薬を用いてもよい。
第1のエポキシ樹脂における数平均分子量は、エポキシ当量が上記範囲であれば特に限定されるものではなく、50〜3000の範囲が挙げられ、流動性の観点から50〜2000であることが好ましく、50〜800であることがより好ましい。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、通常の方法で測定される。
第1のエポキシ樹脂が固体である場合、その軟化点又は融点は特に制限されない。封止用樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは、軟化点又は融点は、50℃〜130℃であることが好ましく、50℃〜100℃であることがより好ましく、50℃〜70℃であることがさらに好ましい。
なお、エポキシ樹脂の融点は示差走査熱量測定(DSC)で測定される値とし、エポキシ樹脂の軟化点はJIS K 7234:1986に準じた方法(環球法)で測定される値とする。
第1のエポキシ樹脂の150℃における粘度は、流動性と硬化物の高Tgとを両立させる観点から、0.01Pa・sec〜0.2Pa・secであることが好ましく、0.02Pa・sec〜0.1Pa・secであることがより好ましく、0.03Pa・sec〜0.07Pa・secであることがさらに好ましい。
ここで、150℃における粘度は、レオメータMCR301(アントンパール社)で測定する。具体的には、測定対象の温度を150℃から30℃まで降下させる降温過程と、測定対象の温度を30℃から150℃まで上昇させる昇温過程と、をこの順に実施し、昇温過程での150℃における粘度(Pa・sec)を測定する。測定条件は、振動数:1Hz、プレート:φ12mm、ギャップ:0.2mm、降温過程における降温速度:2℃/min、昇温過程における昇温速度:2℃/minとする。
第1のエポキシ樹脂が1分子中に有する複数のナフタレン骨格の数は、少なくとも2以上であれば特に限定されるものではなく、2〜6の範囲が挙げられ、2〜5であることが好ましく、2〜4であることがさらに好ましく、3が最も好ましい。
第1のエポキシ樹脂は、複数のナフタレン骨格間をつなぐエーテル結合を、1分子中に少なくとも1以上有していればよく、2以上有していてもよく、2〜5の範囲で有することが好ましい。
なお、第1のエポキシ樹脂が1分子に2つのナフタレン骨格を有する場合は、前記2つのナフタレン骨格間にエーテル結合を有する。一方、第1のエポキシ樹脂が1分子に3以上のナフタレン骨格を有する場合は、複数存在するナフタレン骨格間のうち、少なくとも一部のナフタレン骨格間がエーテル結合を有していればよく、すべてのナフタレン骨格間がエーテル結合を有することが好ましい。
エーテル結合を有するナフタレン骨格間は、エーテル結合以外の他の連結基(アルキレン基等の炭化水素基、カルボニル基など)を有してもよく、エーテル結合を2以上有してもよく、その中でも1つのエーテル結合のみを有することが好ましい。つまり、エーテル結合を介して結合された2つのナフタレン骨格は、エーテル結合及び他の連結基を介して結合していてもよく、2以上のエーテル結合を介して結合していてもよく、その中でも1つのエーテル結合に直接結合していることが好ましい。つまり、第1のエポキシ樹脂は、1つのエーテル結合に直接結合する2つのナフタレン骨格を分子内に有していることが好ましい。また、第1のエポキシ樹脂が有する複数のナフタレン骨格の全てが、エーテル結合に直接結合していることが好ましい。
第1のエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を少なくとも2以上有する。第1のエポキシ樹脂が1分子中に有するエポキシ基の数は、第1のエポキシ樹脂におけるエポキシ当量が上記範囲であればとくに限定されるものではなく、2〜8が挙げられ、2〜6が好ましく、2〜3がより好ましく、2が特に好ましい。
上記2以上のエポキシ基は、1つのナフタレン骨格に結合してもよく、異なるナフタレン骨格に結合してもよく、その中でも異なるナフタレン骨格に結合していることが好ましい。また、第1のエポキシ樹脂が3以上のナフタレン骨格を有する場合、エポキシ基は、末端のナフタレン骨格(すなわち、他のナフタレン骨格が1つのみ結合したナフタレン骨格)に結合してもよく、末端以外のナフタレン骨格(すなわち、複数の他のナフタレン骨格が結合したナフタレン骨格)に結合してもよく、その中でも、少なくとも末端のナフタレン骨格にエポキシ基が結合していることが好ましい。
エポキシ基は、ナフタレン骨格に直接結合してもよく、連結基(アルキレン基等の炭化水素基、カルボニル基、酸素原子など)を介してナフタレン骨格に結合してもよく、その中でもエポキシ基が連結基を介してナフタレン骨格に結合していることが好ましい。エポキシ基が連結基を介してナフタレン骨格に結合する形態としては、グリシジル基、グリシジルオキシ基、グリシジルオキシカルボニル基、エポキシシクロアルキル基(エポキシシクロペンチル基、エポキシシクロヘキシル基、エポキシシクロオクチル基等)などから選択される少なくとも一種がナフタレン骨格に直接結合する形態が挙げられ、その中でも、グリシジルオキシ基がナフタレン骨格に直接結合する形態が好ましい。
第1のエポキシ樹脂は、さらに他の置換基(アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、アミノ基等)を有してもよい。
第1のエポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂が挙げられる。
Figure 2020129248
上記一般式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の有機基を示し、a1〜a6は、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、mは0〜4を示す。
一般式(I)中のR〜Rで示される炭素数1〜18の1価の有機基としては、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアラルキル基、グリシジルオキシ基等が挙げられる。
一般式(I)中のa1〜a6は、0〜1の整数であることが好ましく、0であることがより好ましい。
一般式(I)中のmは、0〜2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
組成物に含まれるエポキシ樹脂全体に対する第1のエポキシ樹脂の含有率は、30質量%〜99質量%が好ましく、40質量%〜98質量%がより好ましく、60質量%〜95質量%がさらに好ましい。
また、組成物に含まれる樹脂成分の合計に対する第1のエポキシ樹脂の含有率は、20質量%〜90質量%が好ましく、25質量%〜80質量%がより好ましく、30質量%〜70質量%がさらに好ましい。
また、組成物全体に対する第1のエポキシ樹脂の含有率は、1質量%〜20質量%が好ましく、2質量%〜15質量%がより好ましく、3質量%〜10質量%がさらに好ましい。
−第2のエポキシ樹脂−
第2のエポキシ樹脂は、第1のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であり、かつ、150℃における粘度が0.02Pa・sec以下であり、数平均分子量が1000以下であるエポキシ樹脂であれば特に限定されるものではない。第2のエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第2のエポキシ樹脂の150℃における粘度は、0.02Pa・sec以下であり、流動性及び高Tgの観点から、0.0001Pa・sec〜0.02Pa・secであることが好ましく、0.001Pa・sec〜0.02Pa・secであることがより好ましく、0.005Pa・sec〜0.02Pa・secであることがさらに好ましい。
第2のエポキシ樹脂の数平均分子量は、1000以下であり、流動性及び高Tgの観点から、150〜850であることが好ましく、200〜700であることがより好ましく、300〜600であることがさらに好ましい。
第2のエポキシ樹脂におけるエポキシ当量は、150℃における粘度及び数平均分子量が前記範囲であれば特に限定されるものではなく、150g/eq〜300g/eqが挙げられ、硬化性の観点から165g/eq〜275g/eqが好ましく、180g/eq以上250g/eq未満がより好ましい。
第2のエポキシ樹脂が固体である場合、その軟化点又は融点は特に制限されない。封止用樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは、軟化点又は融点は、50℃〜130℃であることが好ましく、75℃〜125℃であることがより好ましく、100℃〜120℃であることがさらに好ましい。
第2のエポキシ樹脂の具体例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものであるノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等);上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂;上記フェノール化合物及びナフトール化合物と、アルデヒド化合物とを酸性触媒下で共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものである共重合型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のジグリシジルエーテルであるジフェニルメタン型エポキシ樹脂;アルキル置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン系フェノール化合物のジグリシジルエーテルであるスチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノールS等のジグリシジルエーテルである硫黄原子含有型エポキシ樹脂;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の多価カルボン酸化合物のグリシジルエステルであるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;アニリン、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものであるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノール化合物の共縮合樹脂をエポキシ化したものであるジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;分子内のオレフィン結合をエポキシ化したものであるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるパラキシリレン変性エポキシ樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるメタキシリレン変性エポキシ樹脂;テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるテルペン変性エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルである多環芳香環変性エポキシ樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるナフタレン型エポキシ樹脂;ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるアラルキル型エポキシ樹脂;などが挙げられる。さらにはシリコーン樹脂のエポキシ化物、アクリル樹脂のエポキシ化物等もエポキシ樹脂として挙げられる。
第2のエポキシ樹脂は、耐リフロー性と流動性のバランスの観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、共重合型エポキシ樹脂、及びアラルキル型エポキシ樹脂が好ましく、さらに流動性の観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、及び硫黄原子含有型エポキシ樹脂がより好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、及び硫黄原子含有型エポキシ樹脂がさらに好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂の中でもビスフェノールF骨格を有するビスフェノールF型エポキシ樹脂、及び硫黄原子含有型エポキシ樹脂の中でもビスフェノールS骨格を有するビスフェノールS型エポキシ樹脂が特に好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂が極めて好ましい。
なお、第2のエポキシ樹脂は、ナフタレン骨格を有さないか又は1つのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、及び複数のナフタレン骨格を有しナフタレン骨格間を結合するエーテル結合を有さないエポキシ樹脂が好ましく、複数のナフタレン骨格を有さないエポキシ樹脂がより好ましく、ナフタレン骨格を有さないエポキシ樹脂がさらに好ましい。
ビフェニル型エポキシ樹脂は、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されない。例えば、下記一般式(II)で表されるエポキシ樹脂が好ましい。下記一般式(II)で表されるエポキシ樹脂の中でもRのうち酸素原子が置換している位置を4及び4’位としたときの3,3’,5,5’位がメチル基であり、それ以外のRが水素原子であるYX−4000H(三菱ケミカル株式会社、商品名)、全てのRが水素原子である4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル、全てのRが水素原子の場合並びにRのうち酸素原子が置換している位置を4及び4’位としたときの3,3’,5,5’位がメチル基でそれ以外のRが水素原子である場合の混合品であるYL−6121H(三菱ケミカル株式会社、商品名)等が市販品として入手可能である。
Figure 2020129248
式(II)中、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数4〜18の芳香族基を示し、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい。nは平均値であり、0〜2の数を示す。
なお、式(II)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。また、式(II)中、nは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
スチルベン型エポキシ樹脂は、スチルベン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されない。例えば、下記一般式(III)で表されるエポキシ樹脂が好ましい。下記一般式(III)で表されるエポキシ樹脂の中でも、Rのうち酸素原子が置換している位置を4及び4’位としたときの3,3’,5,5’位がメチル基であり、それ以外のRが水素原子であり、R10の全てが水素原子である場合と、Rのうち3,3’,5,5’位のうちの3つがメチル基であり、1つがt−ブチル基であり、それ以外のRが水素原子であり、R10の全てが水素原子である場合との混合品であるESLV−210(住友化学株式会社、商品名)等が市販品として入手可能である。
Figure 2020129248
式(III)中、R及びR10は水素原子又は炭素数1〜18の1価の有機基を示し、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい。nは平均値であり、0〜2の数を示す。
なお、式(III)中、R及びR10は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5
の1価の有機基が好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。また、式(III)中、nは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
ジフェニルメタン型エポキシ樹脂は、ジフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されず、その中でも下記一般式(IV)で表されるエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールF骨格を有するエポキシ樹脂であるビスフェノールF型エポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(IV)で表されるエポキシ樹脂の中でも、R11の全てが水素原子であり、R12のうち酸素原子が置換している位置を4及び4’位としたときの3,3’,5,5’位がメチル基であり、それ以外のR12が水素原子であるYSLV−80XY(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社、商品名)等が市販品として入手可能である。
Figure 2020129248
式(IV)中、R11及びR12は水素原子又は炭素数1〜18の1価の有機基を示し、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい。nは平均値であり、0〜2の数を示す。
なお、式(IV)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3の1価の有機基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。また、式(IV)中、nは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
硫黄原子含有型エポキシ樹脂は、硫黄原子を含有するエポキシ樹脂であれば特に限定されず、その中でも下記一般式(V)で表されるエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールS骨格を有するエポキシ樹脂であるビスフェノールS型エポキシ樹脂がより好ましい。下記一般式(V)で表されるエポキシ樹脂の中でも、R13のうち酸素原子が置換している位置を4及び4’位としたときの3,3’位がt−ブチル基であり、6,6’位がメチル基であり、それ以外のR13が水素原子であるYSLV−120TE(ビスフェノールS型エポキシ樹脂、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社、商品名)等が市販品として入手可能である。
Figure 2020129248
式(V)中、R13は水素原子又は炭素数1〜18の1価の有機基を示し、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい。nは平均値であり、0〜2の数を示す。
なお、式(V)中、R13は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5の1価の有機基が好ましく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。また、式(V)中、nは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
組成物に含まれるエポキシ樹脂全体に対する第2のエポキシ樹脂の含有率は、1質量%〜70質量%が好ましく、2質量%〜60質量%がより好ましく、5質量%〜50質量%がさらに好ましく、5質量%〜40質量%が特に好ましく、8質量%〜40質量%が極めて好ましく、10質量%〜30質量%が最も好ましい。
第1のエポキシ樹脂100質量部に対する第2のエポキシ樹脂の含有量は、3質量部〜70質量部が好ましく、5質量部〜50質量部がより好ましく、10質量部〜40質量部がさらに好ましく、15質量部〜35質量部が特に好ましい。
また、組成物に含まれる樹脂成分の合計に対する第2のエポキシ樹脂の含有率は、5質量%〜25質量%が好ましく、8質量%〜20質量%がより好ましく、10質量%〜15質量%がさらに好ましい。
また、組成物全体に対する第2のエポキシ樹脂の含有率は、0.5質量%〜3質量%が好ましく、0.8質量%〜2質量%がより好ましく、1質量%〜1.5質量%がさらに好ましい。
(硬化剤)
組成物は、硬化剤の少なくとも1種を含む。硬化剤はエポキシ樹脂を含む封止用樹脂組成物に一般に使用されているものでよく、特に制限はない。
硬化剤としては、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、流動性を維持しつつ耐リフロー性に優れるエポキシ樹脂組成物を得る観点から、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、及び酸無水物硬化剤が好ましく、フェノール硬化剤がより好ましい。
フェノール硬化剤としては、例えば、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール樹脂及び多価フェノール化合物が挙げられる。具体的には、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の多価フェノール化合物;フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド化合物と、を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル等と、から合成されるアラルキル型フェノール樹脂(フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等);パラキシリレン変性フェノール樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;上記フェノール性化合物とジシクロペンタジエンとの共重合により合成されるジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂及びジシクロペンタジエン変性ナフトール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物と、を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂;これら2種以上を共重合して得たフェノール樹脂;などが挙げられる。これらのフェノール樹脂及び多価フェノール化合物は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール硬化剤は、これらの中でも、ノボラック型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、及びトリフェニルメタン型フェノール樹脂が好ましく、アラルキル型フェノール樹脂がより好ましく、下記一般式(VI)で表されるフェノール樹脂がさらに好ましい。また、フェノール硬化剤は、分子内にビフェニル骨格を有することが好ましく、ビフェニル骨格を有するアラルキル型フェノール樹脂であることがより好ましい。
Figure 2020129248
上記一般式(VI)中、R21〜R25は、それぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の有機基を示し、b1〜b3は、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、b4〜b5は、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、n1は0〜3を示し、n2は0〜3を示す。
一般式(VI)中のR21〜R25で示される炭素数1〜18の1価の有機基としては、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリール基、及び置換又は非置換のアラルキル基等が挙げられる。
一般式(VI)中のb1〜b5は、0〜1の整数であることが好ましく、0であることがより好ましい。
一般式(VI)中のn1は、0〜2であることが好ましく、0〜1であることがより好ましい。
一般式(VI)中のn2は、0〜2であることが好ましく、0〜1であることがより好ましい。
硬化剤の官能基当量は特に制限されず、高温低弾性率、高Tg、及び流動性のバランスの観点から、70g/eq〜1000g/eqが好ましく、80g/eq〜500g/eqがより好ましく、100g/eq〜300g/eqがさらに好ましく、120g/eq〜200g/eqが特に好ましく、140g/eq〜180g/eqが極めて好ましい。なお、官能基当量は、JIS K0070:1992に準拠して測定された値をいう。
硬化剤が固体である場合、その軟化点又は融点は、特に制限されない。成形性と耐リフロー性の観点からは、40℃〜180℃であることが好ましく、封止用樹脂組成物の製造時における取扱い性の観点からは、軟化点又は融点は、50℃〜130℃であることがより好ましく、55℃〜100℃であることがさらに好ましい。
硬化剤の融点又は軟化点は、エポキシ樹脂の融点又は軟化点と同様にして測定される値とする。
硬化剤の数平均分子量は、特に限定されるものではなく、80〜1500の範囲が挙げられ、流動性の観点から200〜1300であることが好ましく、300〜1200であることがより好ましい。
硬化剤の150℃における粘度は、流動性と硬化物の高Tgとを両立させる観点から、0.01Pa・sec〜0.15Pa・secであることが好ましく、0.02Pa・sec〜0.1Pa・secであることがより好ましく、0.03Pa・sec〜0.08Pa・secであることがさらに好ましい。
組成物に含まれる全エポキシ樹脂(すなわち、第1のエポキシ樹脂及び第2のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂全体)100質量部に対する硬化剤の含有量は、50質量部〜150質量部が好ましく、60質量部〜120質量部がより好ましく、70質量部〜90質量部がさらに好ましい。
また、組成物に含まれる樹脂成分の合計に対する硬化剤の含有率は、5質量%〜65質量%が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましく、35質量%〜55質量%がさらに好ましい。
また、組成物全体に対する硬化剤の含有率は、0.2質量%〜15質量%が好ましく、1質量%〜12質量%がより好ましく、3質量%〜10質量%がさらに好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤の配合比は、それぞれの未反応分を少なく抑える観点からは、エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する硬化剤の官能基(フェノール硬化剤の場合はフェノール性水酸基)の数の比(硬化剤の官能基数/エポキシ樹脂のエポキシ基数)が0.5〜2.0の範囲内となるように設定されることが好ましく、0.6〜1.3の範囲内となるように設定されることがより好ましく、0.8〜1.2の範囲内となるように設定されることがさらに好ましい。
(硬化促進剤)
組成物は、必要に応じて、さらに硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤は、組成物に含まれるエポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進する化合物であれば限定されるものではない。
硬化促進剤としては、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物;前記シクロアミジン化合物に、無水マレイン酸、キノン化合物(例えば、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、及びフェニル−1,4−ベンゾキノン)、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘導体;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導体;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等のホスフィン化合物;上記ホスフィン化合物に、無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体;などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
組成物が硬化促進剤を含む場合、組成物全体に対する硬化促進剤の含有率は、硬化促進効果が達成される量であれば特に制限されるものではなく、0.005質量%〜2質量%が好ましく、0.01質量%〜0.5質量%がより好ましい。
(無機充填剤)
組成物は、必要に応じて、さらに無機充填剤を含んでもよい。無機充填剤は、例えば、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上、及び強度向上の目的で用いることができる。
無機充填剤の種類は、特に制限されない。具体的には、球状シリカ(例えば、溶融シリカ)、結晶シリカ、ガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の無機材料が挙げられる。難燃効果を有する無機充填剤を用いてもよい。難燃効果を有する無機充填剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などが挙げられる。
無機充填剤の形状としては粉未、粉末を球形化したビーズ、繊維等が挙げられる。
これらの無機充填剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、充填性、線膨張係数の低減の観点からは球状シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。無機充填剤の形状は充填性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。
組成物が無機充填剤を含む場合、組成物全体に対する無機充填剤の含有率は、難燃性、成形性、吸湿性、線膨張係数低減、強度向上及び耐リフロー性の観点から、60質量%以上が好ましく、60質量%〜95質量%が難燃性の観点からより好ましく、70質量%〜90質量%がさらに好ましい。
(カップリング剤)
組成物が無機充填剤を含む場合、組成物は、必要に応じて、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、さらにカップリング剤を含んでもよい。
カップリング剤としては、エポキシ樹脂を含む封止用樹脂組成物に一般に使用されているものであればよく、特に制限はなく、1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基の少なくとも1種を有するシラン化合物、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などが挙げられる。
耐リフロー性の観点からは、カップリング剤として上記シラン化合物を用いることが好ましく、中でも分子内に2級アミノ基を有するシラン化合物を用いることがより好ましい。
組成物がカップリング剤を含む場合、カップリング剤の量は、無機充填剤100質量部に対して0.05質量部〜5質量部であることが好ましく、0.1質量部〜2.5質量部であることがより好ましい。カップリング剤の量が無機充填剤100質量部に対して0.05質量部以上であると、フレームとの接着性がより向上する傾向にある。カップリング剤の量が無機充填剤100質量部に対して5質量部以下であると、パッケージの成形性がより向上する傾向にある。
(離型剤)
組成物は、必要に応じて、成形時における金型との良好な離型性を得る観点から、さらに離型剤を含んでもよい。離型剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。離型剤として、具体的には、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。離型剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
組成物が離型剤を含む場合、離型剤の量は、樹脂成分100質量部に対して0.01質量部〜10質量部が好ましく、0.1質量部〜5質量部がより好ましい。離型剤の量が樹脂成分100質量部に対して0.01質量部以上であると、離型性が充分に得られる傾向にある。10質量部以下であると、より良好な接着性が得られる傾向にある。
(着色剤)
組成物は、必要に応じて、さらに着色剤を含んでもよい。着色剤としては、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を挙げることができる。着色剤の含有量は目的等に応じて適宜選択できる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(応力緩和剤)
組成物は、必要に応じて、さらに応力緩和剤を含んでもよい。応力緩和剤を含むことにより、パッケージの反り変形及びパッケージクラックの発生をより低減させることができる。
応力緩和剤としては、シリコーンオイル、シリコーンゴム粒子等、一般に使用されている公知の応力緩和剤(可とう剤)が挙げられる。応力緩和剤として、具体的には、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子などが挙げられる。応力緩和剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(その他添加剤)
組成物は、必要に応じて、さらにその他添加剤を含んでもよい。
その他添加剤としては、難燃剤、陰イオン交換体、密着付与剤等が挙げられる。また、組成物には、必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を添加してもよい。
(封止用樹脂組成物の調製方法)
組成物の調製方法は、特に制限されない。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌及び混合し、予め70℃〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。
組成物は、常温常圧下(例えば、25℃、大気圧下)において固体であることが好ましい。組成物が固体である場合の形状は特に制限されず、粉状、粒状、タブレット状等が挙げられる。硬化性樹脂組成物がタブレット状である場合の寸法及び質量は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び質量となるようにすることが取り扱い性の観点から好ましい。
(封止用樹脂組成物の用途)
組成物の用途は特に制限されず、種々の電子部品装置に用いることができる。上述したように、本開示の組成物は、高温における弾性率が低くガラス転移温度が高い硬化物が得られ、かつ、流動性が高い。そのため、本開示の組成物は、特に、基板のトップ面及びボトム面の両方にチップを搭載させて高密度に実装するDSMの狭ギャップに充填するモールドアンダーフィル材としても、好適に用いられる。
<電子部品装置>
本発明の実施形態に係る電子部品装置は、素子と、前記素子を封止する上述の封止用樹脂組成物の硬化物と、を備える。
電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材又は実装基板に、素子(半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子など)を搭載し、必要な部分を上述の封止用樹脂組成物で封止した、電子部品装置などが挙げられる。
ここで、実装基板としては特に制限するものではなく、具体例としては、有機基板、有機フィルム、セラミック基板、ガラス基板等のインターポーザ基板、液晶用ガラス基板、MCM(Multi Chip Module)用基板、ハイブリットIC用基板等が挙げられる。
電子部品装置の具体例としては、例えば、半導体装置が挙げられ、より具体的には、リードフレーム(アイランド、タブ)上に半導体チップ等の素子を配置し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディング、バンプ等で接続した後、前記封止用樹脂組成物を用いてトランスファ成形等により封止してなる、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の樹脂封止型IC;テープキャリアにリードボンディングした半導体チップを、前記封止用樹脂組成物で封止したTCP(Tape Carrier Package);配線板又はガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップを、前記封止用樹脂組成物で封止したCOB(Chip On Board)、COG(Chip On Glass)等のベアチップ実装した半導体装置;配線板又はガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した能動素子(半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等)及び受動素子(コンデンサ、抵抗体、コイル等)の少なくとも一方を、前記封止用樹脂組成物で封止したハイブリッドIC、MCM;マザーボード接続用の端子を形成したインターポーザ基板に半導体チップを搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより前記半導体チップとインターポーザ基板に形成された配線とを接続した後、前記封止用樹脂組成物で半導体チップ搭載側を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、MCP(Multi Chip Package);などが挙げられる。また、これらの半導体装置は、実装基板上に素子が2個以上重なった形で搭載されたスタックド(積層)型パッケージであっても、2個以上の素子を一度に封止用樹脂組成物で封止した一括モールド型パッケージであってもよい。また、これらの半導体装置は、基板の上面及び下面の両方にチップを搭載させ高密度に実装するDSM(Double Side Mold)方式のパッケージであってもよい。
なお、前記封止用樹脂組成物を封止材として用いて、素子が封止された半導体装置等の電子部品装置を得る方法としては、低圧トランスファ成形法、インジェクション成形法、圧縮成形法等が挙げられる。素子が封止された半導体装置等の電子部品装置を得る方法として、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等を用いてもよい。
以下、上記実施形態を実施例により具体的に説明するが、上記実施形態の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[封止用樹脂組成物の調製]
下記の材料を表1及び表2に記載の組成(質量部)で混合し、混練温度90℃、混練時間15分の条件でロール混練を行うことによって、実施例及び比較例の封止用樹脂組成物を調製した。なお、表1及び表2中の空欄は、当該成分を用いていないことを意味する。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1−1:前記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂(ただし、a1〜a6はいずれも0、mは1)、エポキシ当量215g/eq、軟化点59℃、150℃における粘度0.05Pa・sec、数平均分子量188、DIC株式会社、商品名「HP−6000L」
なお、上記エポキシ樹脂1−1の数平均分子量は、下記条件における測定により得られた値である。
・測定装置:東ソー製HLC−8320
・カラム:東ソー製TSK gel Hxlシリーズ
・温度:40度
・溶離液:THF
・流速:1.0mL/min
・検出装置:RI
・標準試料種:ポリスチレン
エポキシ樹脂2−1:ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量192g/eq、軟化点107℃、150℃における粘度0.012Pa・sec、数平均分子量354、三菱ケミカル株式会社、商品名「YX−4000H」
エポキシ樹脂2−2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量192g/eq、融点66℃、150℃における粘度0.01Pa・sec、数平均分子量384、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社、商品名「YSLV−80XY」
エポキシ樹脂2−3:ビスフェノールS型エポキシ樹脂、エポキシ当量245g/eq、融点111℃、150℃における粘度0.01Pa・sec、数平均分子量490、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社、商品名「YSLV−120TE」
エポキシ樹脂C−1:ノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量200g/eq、軟化点60℃、150℃における粘度0.13Pa・sec、数平均分子量800、DIC株式会社、商品名「N500P−1」
エポキシ樹脂C−2:トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、エポキシ当量167g/eq、軟化点61℃、150℃における粘度0.11Pa・sec、数平均分子量850、日本化薬株式会社、商品名「EPPN−501HY」
エポキシ樹脂C−3:ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ当量167g/eq、軟化点66℃、150℃における粘度0.3Pa・sec、数平均分子量330、日鉄ケミカル&マテリアル株式会社、商品名「ESN−375」
(硬化剤)
硬化剤1:前記一般式(VI)で表されるフェノール樹脂(ただし、b1〜b5はいずれも0、n1≧0、n2≧0)、水酸基当量166g/eq、軟化点66℃、150℃における粘度0.05Pa・sec、数平均分子量1100、明和化成株式会社、商品名「MEHC−7841−4S」
硬化剤2:トリフェニルメタン型フェノール樹脂、水酸基当量103g/eq、軟化点83℃、150℃における粘度0.10Pa・sec、数平均分子量550、明和化成株式会社、商品名「MEH−7500−3S」
(その他の成分)
硬化促進剤:リン系硬化促進剤、トリブチルホスフィンとベンゾキノンの付加物
カップリング剤:3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社、商品名「KBM−573」
離型剤:ヘキストワックス、クラリアント社、商品名「HW−E」
顔料:カーボンブラック、三菱ケミカル株式会社、商品名「MA600」
添加剤:密着付与剤、没食子酸
シリコーン1:応力緩和剤、ポリシロキサン、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、商品名「AY42−119」
シリコーン2:応力緩和剤、インデン−スチレン−クマロン共重合体、日塗化学株式会社、商品名「NH−100S」
無機充填剤1:球状溶融シリカ、デンカ株式会社、商品名「FB−510MDC」
無機充填剤2:球状溶融シリカ、平均粒子径0.5μm、比表面積5.5m/g、株式会社アドマテックス、商品名「アドマファインSC2500−SQ」
[封止用樹脂組成物の評価]
実施例及び比較例で作製した封止用樹脂組成物の特性を、次の特性試験により評価した。評価結果を下記表1〜表2に示す。
なお、封止用樹脂組成物の成形は、トランスファ成形機を用い、以下に示す成形温度に金型温度を設定し、成形圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で行った。
(スパイラルフロー)
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、封止用樹脂組成物をトランスファ成形機により、上記成形条件(ただし成形温度:180℃)で成形し、流動距離(cm)を求めた。
(熱時硬度)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で、直径50mm×厚み3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計(高分子計器株式会社製、アスカー、タイプDデュロメータ)を用いて熱時硬度を測定した。
(ゲルタイム)
JSRトレーディング株式会社のキュラストメータを用いて、封止用樹脂組成物3gを温度175℃で測定し、トルク曲線の立ち上がりまでの時間をゲルタイム(秒)とした。
(ガラス転移温度及び線膨張係数)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で成形し、19mm×3mm×3mmの形状の試験片を作製した。理学電機の熱機械分析装置(TAS−100)を用い、試験片について昇温速度5℃/minの条件下で測定した線膨張曲線の屈曲点よりガラス転移温度(以下Tgと略す)を求めた。
また、Tg以下の傾きとTg以上の傾きからそれぞれ線膨張係数(以下、前者をα1、後者をα2と略す)を求めた。
(高温曲げ試験)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で成形し、70mm×10mm×3mmの形状の試験片を作製した。A&D社のテンシロンを用い、JIS−K−6911(2006)に準拠した3点支持型曲げ試験を250℃にて行い、試験片の高温曲げ弾性率、高温曲げ強度、及び高温破断伸びをそれぞれ求めた。なお、曲げ弾性率Eは下記式にて定義される。
ただし、下記式中、Eは曲げ弾性率(MPa)、Pはロードセルの値(N)、yは変位量(mm)、lはスパン=48mm、wは試験片幅=10mm、hは試験片厚さ=3mmである。
Figure 2020129248
(成形収縮率)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で長さ80mm×幅10mm×厚さ3mmの大きさに成形し、180℃で90秒間後硬化した。予め測定した成形温度(180℃)における金型のキャビティの長さDと、室温(25℃)における硬化物の長さdと、から下記式により成形収縮率(%)を求めた。
成形収縮率(%)=((D−d)/D)×100
(吸水率)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で、直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、株式会社平山製作所のプレッシャー・クッカー試験装置を用いて、2atm(0.2MPa)、121℃の条件で、20時間のプレッシャー・クッカー処理を行った。プレッシャー・クッカー処理前後における円板の質量を測定し、下記式により吸水率(質量%)を求めた。
吸水率(質量%)=((処理後の質量−処理前の質量)/処理前の質量)×100
(接着強度)
封止用樹脂組成物を上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で、銅板上に、底面(接着面)が面積10mmの円形、上面が面積8mmの円形、高さ4mmの円錐台形状に成形し、180℃で90秒間後硬化した。その後、ボンドテスター(ノードソン・アドバンスト・テクノロジー株式会社、製品名「Dage 4000」)を用い、銅板の温度を室温(25℃)に保ちながら、せん断速度50μm/s、高さ100μmに設定して測定し、試験片が脱落したときにかかっていたせん断接着力(MPa)を接着強度として求めた。
(耐リフロー性試験)
8mm×10mm×0.4mmのシリコンチップを搭載した外形寸法20mm×14mm×2mmの80ピンフラットパッケージ(QFP)(リードフレーム材質:銅合金、リード先端銀メッキ処理品)を、封止用樹脂組成物を用いて上記成形条件(ただし成形温度:175℃)で成形して、さらに180℃で5時間後硬化を行い、試験パッケージを作製した。85℃、60%RH、168時間の条件で試験パッケージを加湿して、260℃で10秒の条件でリフロー処理を行った。リフロー処理後の試験パッケージに対し、超音波映像装置(SAT)を用いてリードフレームダイパドルトップ部分の剥離の有無を観察し、全試験パッケージ数(10個)に対する剥離発生パッケージ数を評価した。また、リフロー処理後の試験パッケージに対し、顕微鏡によりクラックの有無を観察し、全試験パッケージ数(10個)に対するクラック発生パッケージ数を評価した。
Figure 2020129248
Figure 2020129248
上記表に示すとおり、本実施例においては、硬化物におけるガラス転移温度が150℃以上であり、硬化物における高温曲げ弾性率が低く、かつ、流動性の高い封止用組成物が得られていることがわかる。特に、本実施例においては、参考例1に比べて、ガラス転移温度及び高温曲げ弾性率を大きく変化させずに、スパイラルフロー(流動性)を向上させていることがわかる。これに対し、比較例2では、比較例1に比べてガラス転移温度が大きく低下している。また、本実施例では、比較例に比べ、吸水率が低いことがわかる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (13)

  1. エポキシ当量が200g/eq以上であり、分子内に複数のナフタレン骨格を有し、前記複数のナフタレン骨格間の少なくとも一部にエーテル結合を有する第1のエポキシ樹脂と、
    150℃における粘度が0.02Pa・sec以下であり、数平均分子量が1000以下である第2のエポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    を含む封止用樹脂組成物。
  2. 前記第2のエポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、及びビスフェノールS型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の封止用樹脂組成物。
  3. 前記硬化剤の150℃における粘度が0.15Pa・sec以下である請求項1又は請求項2に記載の封止用樹脂組成物。
  4. 前記硬化剤の官能基当量が120g/eq〜200g/eqである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  5. 前記第1のエポキシ樹脂は、1つのエーテル結合に直接結合する2つのナフタレン骨格を分子内に少なくとも有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  6. 前記第1のエポキシ樹脂は、分子内に3つのナフタレン骨格を有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  7. 前記第1のエポキシ樹脂は、分子内における前記複数のナフタレン骨格のすべてが前記エーテル結合に直接結合した請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  8. 前記第1のエポキシ樹脂100質量部に対する前記第2のエポキシ樹脂の含有量は、3質量部〜70質量部である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  9. 前記硬化剤は、フェノール樹脂及び多価フェノール化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  10. 前記フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、及びトリフェニルメタン型フェノール樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項9に記載の封止用樹脂組成物。
  11. 前記フェノール樹脂は、アラルキル型フェノール樹脂を含む請求項9又は請求項10に記載の封止用樹脂組成物。
  12. 前記硬化剤は、分子内にビフェニル骨格を有する化合物を含む請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  13. 素子と、前記素子を封止する請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物と、を備える電子部品装置。
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