JPH10251179A - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents
ビスフェノールaの製造方法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
強酸性イオン交換樹脂触媒の存在下でアセトンとフェノ
ールとを反応させるに際し、アルコールが共存しても、
触媒の活性低下を生じにくい方法を提供する。 【解決手段】 触媒の存在下でアセトンとフェノールか
らなる反応原料を反応させてビスフェノールAを製造す
る方法において、該反応原料中に0.05〜0.5wt
%の水を存在させるとともに、該触媒として、含イオウ
アミン化合物で強酸性イオン交換基の25〜45%が変
性された強酸性イオン交換樹脂を用いることを特徴とす
るビスフェノールAの製造方法。
Description
製造方法に関するものである。
せてビスフェノールAを製造するに際し、その触媒とし
て、部分的に含イオウアミン化合物で変性された強酸性
イオン交換樹脂を用いることは広く行われている。この
ような触媒を用いてアセトンとフェノールを反応させる
場合、使用するアセトン中にアルコールが混入すると、
このアルコールが、触媒プロモータとして作用する含イ
オウアミン化合物と反応し、そのプロモータとしての作
用を低下させ、触媒活性を劣化させる。また、触媒は、
アセトンとフェノールとの反応に際して副生する重質成
分によっても被毒を受け、その活性を低下させる。この
ような触媒活性の低下は、触媒の再生又は新触媒との交
換を生じさせ、プロセスの経済性を著しく低下させる原
因となる。
イオウアミン化合物で変性された強酸性イオン交換樹脂
触媒の存在下でアセトンとフェノールとを反応させるに
際し、アルコールが共存しても、触媒の活性低下を生じ
にくい方法を提供することをその課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、触媒の存在下でアセ
トンとフェノールからなる反応原料を反応させてビスフ
ェノールAを製造する方法において、該反応原料中に
0.05〜0.5wt%の水を存在させるとともに、該
触媒として、含イオウアミン化合物で強酸性イオン交換
基の25〜45%が変性された強酸性イオン交換樹脂を
用いることを特徴とするビスフェノールAの製造方法が
提供される。
製造用触媒は、含イオウアミン化合物からなる触媒プロ
モータで部分的に変性された強酸性イオン交換樹脂(変
性樹脂とも言う)からなるものである。この場合の強酸
性イオン交換樹脂(未変性樹脂)としては、スルホン酸
型陽イオン交換樹脂を挙げることができる。このような
スルホン酸型陽イオン交換樹脂は、従来よく知られてい
るもので、ゲル型やポーラス型のものを用いることがで
きるが、好ましくはゲル型のものが用いられる。その架
橋度は、2〜16%、好ましくは2〜6%の範囲に規定
するのがよい。また、その平均粒径は、通常、0.2〜
2mm、好ましくは0.4〜1.5mmである。このよ
うな未変性のスルホン酸型陽イオン交換樹脂は既に市販
されており、例えば、ロームアンドハース社製アンバー
ライトやアンバーリスト、三菱化成社製ダヤイオン等を
好ましく用いることができる。
オウアミン化合物も従来良く知られた化合物で、例え
ば、3−メルカプトメチルピリジン、3−メルカプトエ
チルピリジン、4−メルカプトエチルピリジン等のメル
カプトアルキルピリジン;2−メルカプトエチルアミ
ン、3−メルカプトブチルアミン、3−n−プロピルア
ミノ−1−プロピルメルカプタン等のメルカプトアルキ
ルアミン(又はアミノアルキルメルカプタン);チアゾ
リジン、2,2−ジメチルチアゾリジン、シクロアルキ
ルチアゾリジン、2−メチル−2−フェニルチアゾリジ
ン、3−メチルチアゾリジン等のチアゾリジン;1,4
−アミノチオフェノール等のアミノチオフェノール等が
挙げられる。特に好ましくは、2−メルカプトエチルア
ミン及び2,2−ジメチルチアゾリジンである。前記し
た含イオウアミン化合物は、塩酸等の酸性物質の付加塩
や第4級アンモニウム塩であることができる。
性樹脂を水中又は有機溶媒中で含イオウアミン化合物と
反応させることによって行うことができる。有機溶媒と
しては、フェノールやアセトンを用いることができる
が、好ましくは水中で行う。反応温度としては、常温又
は加温が採用され、反応時間は、特に長時間を必要とせ
ず数分で充分である。均一に反応させるため、反応混合
物を撹拌するのが好ましい。本発明においては、未変性
樹脂中に含まれる強酸性イオン交換基の25〜45%、
好ましくは25〜35%が変性基に変換されるように行
うのがよい。従来の含イオウアミン化合物で部分的に変
性された強酸性イオン交換樹脂触媒において、その変性
率は3〜25%、好ましくは5〜15%であり、その変
性率が前記範囲より高くなると、その触媒活性が低下す
るようになる。従って、変性率が25%を超えるような
変性樹脂を触媒として用いることは殆どない。しかしな
がら、本発明者らの研究によれば、変性率が25%を超
えるような高変性率の触媒は、これを水の共存下で用い
るときには、その触媒寿命が大幅に延長されることが知
見された。
に変性された強酸性イオン交換樹脂触媒を充填した反応
器に対し、アセトンとフェノールを連続的に供給してそ
の触媒充填層を流通させるとともに、その間にアセトン
とフェノールの反応を行い、得られたビスフェノールA
を含む反応生成物を反応器から連続的に抜出す。反応温
度はフェノールの融点以上の温度、通常、40〜100
℃、好ましくは55〜85である。反応圧力は、1〜
1.5気圧、好ましくは常圧ないし微加圧である。反応
時間は15〜200分、好ましくは50〜120分であ
る。フェノールの使用量は、アセトン1モルに対し、8
〜20モル、好ましくは10〜16モルである。
0.5wt%、好ましくは0.1〜0.5wt%の水を
共存させる。反応系に共存させる水の量が前記範囲より
多すぎると、触媒活性の低下を生じ、一方、少なすぎる
と、触媒活性の低下を有効に防止することができない。
また、水の添加は、アセトンとフェノールとの反応で副
生する重質成分による触媒活性の低下も効果的に防止す
る。反応原料中の水の含有量は、反応原料中に存在する
アルコール1モル当り、1〜2000モル、好ましくは
10〜1000モルの割合である。なお、アセトン中に
存在するアルコールは、主にメタノールであるが、少量
のイソプロピルアルコール等が存在する場合もある。
中や原料フェノール中にあらかじめ水を存在させること
によって行うことができる他、反応器に対して水供給管
を付設し、この水供給管を介して行うことができる。
する。
り、その頂部と底部に多孔板(孔板:約0.1mm)を
配設し、その多孔板間の空間部に触媒を充填したものを
反応器として用いた。この場合の触媒としては、スルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂(平均粒径:0.5mm、商品
名「アンバーライトIR−118−H」のスルホン酸基
の30%を2−メルカプトエチルアミンと反応させたも
のを用いた。この反応器の頂部から、メタノールを1w
t%含むアセトン4.5wt%とフェノール95.5w
t%からなる反応混合液を導入し、反応器底部から、ビ
スフェノールAを含む反応生成物を抜出した。この場
合、反応温度は70℃とし、触媒と混合液の接触時間は
100分とした。この場合、反応混合液中に水を0.5
wt%の濃度になるように添加した。前記のようにして
長時間連続して反応を行った結果、表1に示す運転結果
が得られ、アセトン転化率は、2000時間目でも78
%という高いアセトン転化率が得られた。
ン酸基の10%を2−メルカプトエチルアミンで変性し
たものを触媒として用いるとともに、反応原料中に水を
添加しない以外は実施例1と同様にして実験を行なっ
た。その反応結果を次表に示す。
加した以外は同様にして実験を行なった。その反応結果
を次表に示す。
%にした以外は同様にして実験を行なった。その反応結
果を次表に示す。
ン酸基の10%を2−メルカプトエチルアミンで変性し
たものを触媒として用いるとともに、反応原料中の水分
濃度を0.3wt%にした以外は実施例1と同様にして
実験を行なった。その反応結果を次表に示す。
して、ビスフェノールAを長時間にわたって高収率で製
造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 触媒の存在下でアセトンとフェノールか
らなる反応原料を反応させてビスフェノールAを製造す
る方法において、該反応原料中に0.05〜0.5wt
%の水を存在させるとともに、該触媒として、含イオウ
アミン化合物で強酸性イオン交換基の25〜45%が変
性された強酸性イオン交換樹脂を用いることを特徴とす
るビスフェノールAの製造方法。
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JP07267497A JP4454050B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ビスフェノールaの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07267497A JP4454050B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ビスフェノールaの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10251179A true JPH10251179A (ja) | 1998-09-22 |
JP4454050B2 JP4454050B2 (ja) | 2010-04-21 |
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JP07267497A Expired - Fee Related JP4454050B2 (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | ビスフェノールaの製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002255880A (ja) * | 2001-03-01 | 2002-09-11 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ビスフェノールaの製造方法 |
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JP2015509042A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-03-26 | ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company | 処理済み促進イオン交換樹脂触媒の製造方法および使用 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP07267497A patent/JP4454050B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7129382B2 (en) | 2001-03-01 | 2006-10-31 | Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. | Process for producing bisphenol A |
JP4723105B2 (ja) * | 2001-03-01 | 2011-07-13 | 出光興産株式会社 | ビスフェノールaの製造方法 |
WO2012108385A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 三菱化学株式会社 | ビスフェノール化合物の製造方法 |
CN103328426A (zh) * | 2011-02-07 | 2013-09-25 | 三菱化学株式会社 | 双酚化合物的制备方法 |
JPWO2012108385A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2014-07-03 | 三菱化学株式会社 | ビスフェノール化合物の製造方法 |
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