JPH10250207A - 印鑑ケース - Google Patents

印鑑ケース

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JPH10250207A
JPH10250207A JP5760197A JP5760197A JPH10250207A JP H10250207 A JPH10250207 A JP H10250207A JP 5760197 A JP5760197 A JP 5760197A JP 5760197 A JP5760197 A JP 5760197A JP H10250207 A JPH10250207 A JP H10250207A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より強い押印力に対応することができる一方、
朱肉の劣化や損傷を可及的に低減すること。 【解決手段】朱肉ホルダ35を駆動する外ケース13の
全ストロークSを多段(S1、S2)に分割する。そし
て、朱肉ホルダ35が印鑑15の印面16に当接する際
には、印面16を開放するときよりも弱い付勢力が作用
する。 【効果】朱肉ホルダ35が印面16に当接する際に朱肉
36に弾性部材23の付勢力が作用しなくなる。従っ
て、朱肉36の劣化や損傷を可及的に低減できる。他
方、朱肉ホルダ35が開閉するときには、強い弾性部材
23を採用することができるので、より強い押印力に対
応することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印鑑ケースに関し、
特に、印鑑の印面を開閉する朱肉ホルダを備えた印鑑ケ
ースに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の印鑑ケースは、印鑑の印
面を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑を保持するた
めの内ケースと、内ケースの外周に、当該内ケースと軸
方向に相対変位可能に配置される中間ケースと、中間ケ
ースの外周に、当該中間ケースと軸方向に相対変位可能
に配置され、内ケースを中間ケースに対して相対的に駆
動可能な外ケースと、外ケースに連結されることによ
り、内ケースの進退動作に連動して内ケースに保持され
た印鑑の印面を開閉可能に変位する朱肉ホルダと、内ケ
ースと中間ケースとの間に配置され、内ケースを中間ケ
ースの内側に退避させる弾性部材とを備えている。
【0003】ここで先行技術(例えば実開平5−418
44号公報に記載の技術)に係る印鑑ケースにおいて
は、外ケースと内ケースが一体的に装着されており、常
時、朱肉ホルダに弾性部材の付勢力が作用した状態で印
面に当接させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、押印時の際
に印面に作用する押印力は、比較的大きいため、これに
対応して、弾性部材の弾性力も比較的大きく設定するこ
とが必要である。ところが、弾性部材の弾性力を大きく
設定すると、朱肉と印面とは、弾性部材による大きな弾
発力によって衝合することになる。この結果、朱肉には
慣性による大きな衝合荷重を印面から受けるので、朱肉
が痛みやすくなるという不具合があった。
【0005】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、より強い押印力に対応することができる一方、
朱肉の劣化や損傷を可及的に低減することのできる印鑑
ケースを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、印鑑の印面を押捺可能に露出させた状態で
上記印鑑を保持するための内ケースと、内ケースの外周
に、当該内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される
中間ケースと、中間ケースの外周に、当該中間ケースと
軸方向に相対変位可能に配置され、内ケースを中間ケー
スに対して相対的に駆動可能な外ケースと、外ケースに
連結されることにより、内ケースの進退動作に連動して
内ケースに保持された印鑑の印面を開閉可能に変位する
朱肉ホルダと、内ケースと中間ケースとの間に配置さ
れ、内ケースを中間ケースの内側に退避させる弾性部材
とを備えた印鑑ケースにおいて、上記外ケースの全スト
ロークを、朱肉ホルダが印面と当接して遮蔽する当接遮
蔽ポジションを上死点として外ケースが内ケースと相対
的に変位する着脱ストロークと、印面が押捺される押捺
ポジションを下死点として外ケースが内ケースと一体的
に変位する状態で朱肉ホルダを開閉させる開閉ストロー
クとの二段に設定し、開閉ストロークにおいて上記弾性
部材を外ケースを介して朱肉ホルダに作用させるととも
に、着脱ストロークにおいて弾性部材よりも弱い緩衝用
の付勢部材のみを外ケースを介して朱肉ホルダに作用さ
せていることを特徴とする印鑑ケースである。
【0007】この特定事項を含む発明では、押印開始時
には、先ず、外ケースが緩衝用付勢部材の付勢力に抗し
て着脱ストローク分だけ内ケースと相対的に変位する。
この結果、朱肉ケースは、内ケースが停止したままの状
態でこれとは相対的に変位し、朱肉ケースの朱肉が印面
から離反する。外ケースが着脱ストロークを越えると、
朱肉ケースはさらに開放ポジションに向かって変位し続
けるとともに、内ケースも外ケースと一体的に駆動さ
れ、中間ケースとは相対的に変位する。この結果、連結
機構により、朱肉ホルダが開放ポジションに変位すると
ともに、印鑑の印面が露出され、押捺されるに至る。
【0008】さらに、押印後に外ケースに負荷されてい
る荷重を解除すると、先ず、弾性部材の弾発力により、
内外ケースが中間ケースと相対的に変位し、内ケース
は、朱肉ホルダが当接遮蔽ポジションに至るのに先立っ
て停止する。次いで、緩衝用付勢部材による小さな反力
によって外ケースが着脱ストローク分だけ内ケースと相
対的に変位し初期状態に戻る。このため、朱肉ホルダの
朱肉は、緩衝用付勢部材によって緩衝された小さな付勢
力のみによって印面に当接することになる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の印鑑ケースにおいて、朱肉ホルダが着脱ストローク
において印鑑の長手方向に沿って変位するとともに開閉
ストロークにおいて回動するように朱肉ホルダを中間ケ
ースおよび外ケースと連結するカム部を設けている。こ
の特定事項を含む発明では、カム部によって、干渉用弾
性部材による着脱ストロークを十分に確保することがで
きる。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の印鑑ケースにおいて、上記朱肉ホルダは、
朱肉を受ける朱肉皿と、この朱肉皿を着脱可能に保持す
る保持フレームとを有するものである。この特定事項を
含む発明では、朱肉皿を保持フレームに対して着脱する
ことにより、容易に朱肉皿に受けられた朱肉を交換する
ことが可能になる。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1、
2、または3記載の印鑑ケースにおいて、上記内ケース
と外ケースとにそれぞれ設けられ、内ケースと外ケース
との間に規定される着脱ストロークを外ケースの外部か
ら調整可能な調整ねじ機構をさらに設けている印鑑ケー
スである。この特定事項を含む発明では、連結ねじ機構
によって外ケースと内ケースとの着脱ストロークを調整
することができるので、これによって印面の高さ調整を
行なうことができる他、この高さ調整を外ケースの外側
から行なうことができるので、印面の高さ調整を行なう
に当たり、外ケースと内ケースとを分離する必要がなく
なる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施の形態について詳述する。図1は
本発明の実施の一形態における印鑑ケース10の外観図
であり、(A)は蓋体を取り外したときの状態を示し、
(B)は押捺時のポジションを示している。また、図2
は図1の印鑑ケース10の断面図であり、図3は図2の
断面部分拡大図である。なお、図1(A)に示すよう
に、以下の説明では印鑑の印面を基準にして、印面が向
く方向を仮に下方とし、印面の上側の側部を仮に前方と
している。
【0013】これらの図を参照して、図示の実施の形態
における印鑑ケース10は、内ケース11と、内ケース
11の外周に配置される中間ケース12と、中間ケース
12の外周に配置される外ケース13と、外ケース13
と着脱可能に嵌合する蓋体14とを備えている。上記内
ケース11は、図1(B)に示すように、印鑑15の印
面16を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑15を保
持するためのものであり、図示の例では、樹脂製の中空
部材の一端側(図3の下側)が開放され、他端側(図2
の上側)が概ね閉塞した筒状に構成され、その一端側か
ら印鑑15の端部を突出させて、端部に形成された印面
16を露出させている。また、印鑑15と内ケース11
の間には、隙間が形成されるように内ケース11の内径
が設定されている。
【0014】図3に示すように、内ケース11の内周に
は、印鑑15を保持するためのリングスプリング17が
固定されている。リングスプリング17は、内ケース1
1の内周に嵌入されたリング部18と、リング部18端
部から、当該リング部18の周方向に間隔を隔てて配設
され、基端側がリング部18から一体に突出して自由端
が中心線方向に寄りながら軸方向と交差するように突出
する複数の板ばね部19とを一体に有しており、この板
ばね部19の自由端で印鑑15の外周面を摺接させて保
持することにより、ある程度外径の異なる印鑑15を汎
用的に保持している。
【0015】次に、図2を参照して、中間ケース12
は、横断面矩形の筒形に形成され、その軸方向両端部が
開放されることにより、内ケース11と概ね同心に配置
されているとともに、下端側の前側面には、切欠20
(図3参照)が形成され、内ケース11の下端側を開放
している。図2に示すように、中間ケース12と内ケー
ス11とは、互いに軸方向に相対変位可能に構成されて
いる。これにより、内ケース11に対し、上記印面16
を囲繞する囲繞ポジション(図1(A)および図2のポ
ジション)と、捺印可能に露出させる押捺ポジション
(図1(B)のポジション)との間で相対的に変位可能
になっている。
【0016】ここで、図示の実施の形態では、図2に示
すように、中間ケース12の背面に上下に延びる溝12
Aを形成するとともに、内ケース11の背面に溝12A
内で摺動するスライド突起11Aを形成することによ
り、上下方向の相対変位量が規定され、内ケース11
は、中間ケース12との間で囲繞ポジションが規定され
ている。溝12Aは、押捺ポジションに至るストローク
よりも長く設定されており、これによって、突起11A
が押捺時に干渉するのを回避している。なお、この溝を
内ケース11に設け、突起を中間ケース12に設けても
よい。
【0017】また、図2に示すように、内ケース11の
外周面の上端近傍部分には、フランジ21が一体に形成
されており、このフランジ21と中間ケース12の上端
面との間には、圧縮コイルばね23が縮設されている。
そして、この圧縮コイルばね23の付勢力により、中間
ケースは上記溝12Aおよび突起11A(図2参照)の
上端に規定される囲繞ポジションに付勢されている。
【0018】外ケース13は、この印鑑ケース10を使
用する際に把持される部材であり、その外形は、図1
(A)(B)に示すように、転がり防止のために下端側
が横断面矩形になり、上端側が、把持しやすいように下
端側と連続して横断面略八角形を呈する面取り形状に形
成されている。図2を参照して、外ケース13の上端側
には、内向きフランジ24が形成されており、この内向
きフランジ24内には、下側が小径の多段孔25が区画
されている。そして、多段孔25には、外ケース13の
外部から回動させることができるようなマイナスねじ状
の外形を呈するボス部材26が離脱不能且つ回動可能に
取り付けられている。ボス部材26の中央部には、下方
に垂下する横断面矩形の駆動突起27が形成されてお
り、駆動突起27は、中空ねじ28の矩形孔29内に嵌
入している。中空ねじ28の外周に形成されたねじ部
は、上記内ケース11の上端内周に螺設された雌ねじに
螺合している。他方、駆動突起27の外周に沿う上記矩
形孔29によって、ボス部材26と中空ねじ28とは、
一体的に回動可能且つ軸方向に相対変位可能に連結され
ているとともに、ボス部材26の下面には、中空ねじ2
8の上端面を受ける周溝30が形成されている。これに
より、外ケース13は、図2に示す溝12Aおよびスラ
イド突起11Aによって規定された囲繞ポジションから
上側(押捺ポジションと反対側)の方へ離れる方向に内
ケースに対して、中空ねじ28と周溝30とに規定され
る着脱ストロークS1だけ相対変位できるように構成さ
れている。また、中空ねじ28の下端が印鑑15の上端
に当接して、印鑑15を内ケース11と相対的に位置調
整可能になっていることにより、ボス部材26と中空ね
じ28とは、外ケース13の外部から着脱ストロークS
1を調整可能な状態で外ケース13と内ケース11とを
連結する連結ねじ機構を構成している。
【0019】ここで、図2を参照して、外ケース13の
全ストロークSは、上述した溝12Aおよびスライド突
起11Aや中空ねじ28および周溝30等によって、後
述する朱肉ホルダ35が印面16と当接して遮蔽する当
接遮蔽ポジションを上死点として外ケース13が内ケー
ス11と相対的に変位する上記着脱ストロークS1と、
印面16が押捺される押捺ポジションを下死点として外
ケース13が内ケース11と一体的に変位する状態で朱
肉ホルダ35を開閉させる開閉ストロークS2(図2下
側に示す印面16の浮揚間隔S3)との二段に設定して
いる。
【0020】また、上記内向きフランジ24の下面と内
ケース11のフランジ21との間には、圧縮コイルばね
31が縮設されており、この圧縮コイルばね31によ
り、外ケース13と内ケース11とは、周溝30から中
空ねじ28が離反する方向に付勢されている。圧縮コイ
ルばね31は、上述した圧縮コイルばね23よりも弱い
付勢力となるようにばね定数が設定されており、外ケー
ス13が着脱ストロークS1にあるときに後述する朱肉
ホルダ35に作用するようになっている。
【0021】上記蓋体14は、横断面矩形に形成され
て、外ケース13の前部を遮蔽する遮蔽板部32と、遮
蔽板部32と連続して外ケース13の下面に沿う側壁部
33とを有する有底の樹脂製品であり、側壁部33のう
ち、遮蔽板部32と対向する部位に設けた係止突起34
を外ケース13の対応する部位に設けた係止部に係止さ
せることにより、着脱可能に外ケース13の下部を覆う
ことができるようになっている。
【0022】次に、上記中間ケース12には、朱肉36
を保持する朱肉ホルダ35が取り付けられている。図4
は図1の印鑑ケース10に採用されている朱肉ホルダ3
5の分解斜視図である。同図を参照して、この朱肉ホル
ダ35は、朱肉36を担持する朱肉皿37と朱肉皿37
を着脱可能に保持する本体保持部38とを有するセパレ
ート型であり、これによって朱肉皿37に保持された朱
肉36のメンテナンスを容易ならしめている。図におい
て、39は、朱肉皿37の筒部上端に設けた係止用突
起、40は係止用突起39を着脱可能に係止させるため
の係止孔である。
【0023】本体保持部38の上側縁部からは、一対の
アーム41が突設されている。各アーム41は、それぞ
れ中間ケース12の内両側面と内ケース11の間に入り
込んでいる。各アーム41には、それぞれ二つ一組で突
設されたカム軸42、43が形成されており、各カム軸
42、43は、それらに対応して中間ケース12の側壁
に形成されたカム溝44、45に入り込んでいる(図2
参照)。
【0024】これらカム軸42、43並びにカム溝4
4、45は、図示の実施の形態において朱肉ホルダ35
を外ケース13と中間ケース12とに連結する連結機構
を構成するものであり、一方のカム軸42は他方のカム
軸43よりも長く突出して、外ケース13の側壁の下端
近傍部分に形成された水平カム溝46内に入り込んで連
結されている。そして、両カム軸42、43は、中間ケ
ース12が止定された状態で外ケース13が下方に押し
込まれることにより、一方のカム軸42を力点とし、他
方のカム軸43を支点としてアーム41を回動させ、ア
ーム41と一体に本体保持部38(従って朱肉皿37の
朱肉36)を中間ケース13の切欠から外方に向けて回
動するように構成されている。
【0025】ここで、両カム軸42、43と係合してい
るカム溝44、45には、上側に内ケース11(従って
印鑑15)の中心線方向に沿うスライド部44A、45
Aが形成されているとともに、各スライド部44A、4
5Aの下端側に、アーム41を回動動作させるための円
弧部44B、45Bが形成されている。そして、上述の
構成により、以下に説明するように、中間ケース12が
囲繞ポジションにあるときに朱肉が上記印鑑15の印面
16に当接して印面16を遮蔽する当接遮蔽ポジション
に朱肉ホルダ35が変位するとともに、中間ケース12
が囲繞ポジションから押捺ポジションに至るまでの間に
朱肉36が印面16から離反して捺印可能に印面16を
開放する開放ポジションに朱肉ホルダ35が変位するこ
とができるのである。
【0026】次に図1および図2並びに図5ないし図7
を参照して、上述した実施の形態の作用について説明す
る。図5ないし図7は図1の印鑑ケース10に採用され
ている連結機構の要部を示す側面略図である。先ず図1
および図5(A)を参照して、印鑑ケース10を使用す
る際には、同図(A)に示すように蓋体14を取り外
し、外ケース13を把持して押印する書類Dの上に中間
ケース12の下面を押しつける。
【0027】ここで、図2に示す外ケース13と内ケー
ス11との間の圧縮コイルばね31の付勢力の方が内ケ
ース11と中間ケース12との間の圧縮コイルばね23
よりも弱く設定されていることから、先ず外ケース13
が上述した着脱ストロークS1分だけ内ケース11に対
して相対的に変位することになる。この最初の変位動作
においては、上述したように、外ケース13の水平カム
溝46内にカム軸42が挿入されていることから、朱肉
ケース35は、このカム軸42およびアーム41から力
を受けて一体的に(内ケース11とは相対的に)下方に
変位することになる。さらに、カム溝44、45にそれ
ぞれスライド部44A、45Aが形成されていることか
ら、図5(B)に示すように、両カム軸42、43は、
そのまま下方に下がる結果、朱肉ホルダ35の朱肉36
も印鑑15の印面16から直線状に離反する。
【0028】次いで、外ケース13が上記着脱ストロー
クS1を越えると、外ケース13が開閉ストロークS2
を往動することにより、外ケース13と一体的に設けら
れたボス部材26の周溝30内で中空ねじ28が当接す
る(図2参照)結果、今度は外ケース13と内ケース1
1とが一体的に下方に下がる。これにより、内ケース1
1は、圧縮コイルばね23の付勢力に抗しながら下方に
変位する一方、外ケース13とカム軸42を介して連結
された朱肉ケース35も下方にさらに下がることにな
る。これにより、各カム軸42、43は、図5(B)に
示すように、スライド部44A、45Aの終端に至り、
さらに下方に押し込まれることによって、図6(A)
(B)に示すように、他方のカム軸43回りに回動し、
印鑑15から十分に朱肉36が退避している朱肉ホルダ
35を回動させ、開放ポジションに至ることになる。
【0029】その後、内ケース11が下方に下がること
により、内ケース11と一体的に保持された印鑑15が
下方に下がり、その印面16を書類Dに当接させて、押
捺がなされることになる。押捺が終了し、外ケース13
に作用させていた押込み荷重を解除させると、先ず、圧
縮コイルばね23の付勢力により、内外ケース11、1
3が上方に退避して開閉ストロークS2を復動するとと
もに、朱肉ホルダ35が上記と逆方向に回動することに
より、朱肉36が印鑑15の印面16と所定の間隔を隔
てた状態で中心線方向に対向する。その後、図2に示す
内ケース11のスライド突起11Aが溝12Aの上端で
停止することにより、まず、内ケース11がスライド突
起11Aと溝12Aとに規定された囲繞ポジションに停
止する。この囲繞ポジションは、朱肉ホルダ35の変位
ストローク(ストロークSと同じ)の途中に設定されて
いることから、朱肉ホルダ35の朱肉36は、印面16
とは隔たっている。この状態で、外ケース13が上記着
脱ストロークS1分だけ内ケース11と相対的に変位す
ることにより、朱肉ホルダ35は、専ら付勢力の弱い緩
衝用付勢部材としての圧縮コイルばね31の付勢力のみ
によって印鑑15を遮蔽する姿勢に戻ることになる。
【0030】以上説明した実施の形態では、朱肉ホルダ
35が開放ポジションから当接遮蔽ポジションに戻る
際、緩衝用付勢部材としての圧縮コイルばね31の弱い
付勢力のみによって朱肉36が印面16に当接するの
で、弾性部材としての圧縮コイルばね23の弾発力を大
きく設定しても、朱肉36に作用する衝撃を緩和するこ
とができる結果、圧縮コイルばね23によるより強い押
印力に対応することができる一方、朱肉36の劣化や損
傷を可及的に低減することができるという顕著な効果を
奏する。
【0031】特に、上述のようなカム溝44、45を設
けているので、朱肉36ホルダ35が開放ポジションか
ら当接遮蔽ポジションに戻る際、干渉用圧縮コイルばね
31による着脱ストロークS1を十分に確保することが
できるので、一層確実な緩衝作用を得ることができ、し
かも朱肉36が印面16に片当たりしにくくなるという
利点がある。
【0032】また、朱肉36ホルダ35が、それと着脱
可能に朱肉皿37を保持する場合には、朱肉36の交換
やインクの補充が容易になり、メンテナンス性が向上す
るという利点がある。さらに、着脱ストロークS1を外
ケース13の外部から調整可能にしているので、外ケー
ス13と内ケース11とを分離する必要がなくなるの
で、調整のためのメンテナンス作業が容易になり、作業
性が向上するという利点がある。
【0033】上述した実施の各形態は本発明の好ましい
具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施
の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種
々の設計変更が可能であることは云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、印
面の開閉時に朱肉ホルダに作用する付勢力を多段に設定
し、印面に朱肉ホルダが当接する際には弱い付勢力が作
用するようにしているので、弾性部材によるより強い押
印力に対応することができる一方、朱肉の劣化や損傷を
可及的に低減することができるという顕著な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における印鑑ケースの外
観図であり、(A)は蓋体を取り外したときの状態を示
し、(B)は押捺時のポジションを示している。
【図2】図1の印鑑ケースの断面図である。
【図3】図2の断面部分拡大図である。
【図4】図1の印鑑ケースに採用されている朱肉ホルダ
の分解斜視図である。
【図5】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の
要部を示す側面略図である。
【図6】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の
要部を示す側面略図である。
【図7】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の
要部を示す側面略図である。
【符号の説明】
10 印鑑ケース 11 内ケース 12 中間ケース 13 外ケース 15 印鑑 16 印面 23 圧縮コイルばね(弾性部材) 31 圧縮コイルばね(付勢部材) 35 朱肉ホルダ 36 朱肉 S 全ストローク S1 着脱ストローク S2 開閉ストローク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印鑑の印面を押捺可能に露出させた状態で
    上記印鑑を保持するための内ケースと、 内ケースの外周に、当該内ケースと軸方向に相対変位可
    能に配置される中間ケースと、 中間ケースの外周に、当該中間ケースと軸方向に相対変
    位可能に配置され、内ケースを中間ケースに対して相対
    的に駆動可能な外ケースと、 外ケースに連結されることにより、内ケースの進退動作
    に連動して内ケースに保持された印鑑の印面を開閉可能
    に変位する朱肉ホルダと、 内ケースと中間ケースとの間に配置され、内ケースを中
    間ケースの内側に退避させる弾性部材とを備えた印鑑ケ
    ースにおいて、 上記外ケースの全ストロークを、朱肉ホルダが印面と当
    接して遮蔽する当接遮蔽ポジションを上死点として外ケ
    ースが内ケースと相対的に変位する着脱ストロークと、
    印面が押捺される押捺ポジションを下死点として外ケー
    スが内ケースと一体的に変位する状態で朱肉ホルダを開
    閉させる開閉ストロークとの二段に設定し、開閉ストロ
    ークにおいて上記弾性部材を外ケースを介して朱肉ホル
    ダに作用させるとともに、着脱ストロークにおいて弾性
    部材よりも弱い緩衝用の付勢部材のみを外ケースを介し
    て朱肉ホルダに作用させていることを特徴とする印鑑ケ
    ース。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印鑑ケースにおいて、 上記朱肉ホルダが着脱ストロークにおいて印鑑の長手方
    向に沿って変位するとともに開閉ストロークにおいて回
    動するように朱肉ホルダを中間ケースおよび外ケースと
    連結するカム部を設けている印鑑ケース。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の印鑑ケースにおい
    て、 上記朱肉ホルダは、朱肉を受ける朱肉皿と、この朱肉皿
    を着脱可能に保持する保持フレームとを有するものであ
    る印鑑ケース。
  4. 【請求項4】請求項1、2、または3記載の印鑑ケース
    において、 上記内ケースと外ケースとにそれぞれ設けられ、内ケー
    スと外ケースとの間に規定される着脱ストロークを外ケ
    ースの外部から調整可能な調整ねじ機構をさらに設けて
    いる印鑑ケース。
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