JP3655041B2 - 印鑑ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印鑑ケースに関し、特に、印鑑の印面を開閉する朱肉ホルダを備えた印鑑ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にこの種の印鑑ケースは、印鑑の印面を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑を保持するための内ケースと、内ケースの外周に、当該内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される中間ケースと、中間ケースの外周に、当該中間ケースと軸方向に相対変位可能に配置され、内ケースを中間ケースに対して相対的に駆動可能な外ケースと、外ケースに連結されることにより、内ケースの進退動作に連動して内ケースに保持された印鑑の印面を開閉可能に変位する朱肉ホルダと、内ケースと中間ケースとの間に配置され、内ケースを中間ケースの内側に退避させる弾性部材とを備えている。
【0003】
ここで先行技術(例えば実開平5−41844号公報に記載の技術)に係る印鑑ケースにおいては、外ケースと内ケースが一体的に装着されており、常時、朱肉ホルダに弾性部材の付勢力が作用した状態で印面に当接させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、押印時の際に印面に作用する押印力は、比較的大きいため、これに対応して、弾性部材の弾性力も比較的大きく設定することが必要である。ところが、弾性部材の弾性力を大きく設定すると、朱肉と印面とは、弾性部材による大きな弾発力によって衝合することになる。この結果、朱肉には慣性による大きな衝合荷重を印面から受けるので、朱肉が痛みやすくなるという不具合があった。
【0005】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、より強い押印力に対応することができる一方、朱肉の劣化や損傷を可及的に低減することのできる印鑑ケースを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、印鑑の印面を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑を保持するための内ケースと、内ケースの外周に、当該内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される中間ケースと、中間ケースの外周に、当該中間ケースおよび内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される外ケースと、外ケースに連結されることにより、内ケースの進退動作に連動して内ケースに保持される印鑑の印面を開閉可能に変位する朱肉ホルダと、内ケースと中間ケースとの間に配置され、その付勢力によって、内ケースに保持される印鑑の印面を中間ケースによって囲繞される位置に退避させる弾性部材と、内ケースと外ケースとの間に配置され、その付勢力によって、外ケースに連結された朱肉ホルダを、内ケースに保持される印鑑の印面と当接させて遮蔽する当接遮蔽ポジションに保持する、弾性部材よりも付勢力の弱い付勢部材と、を備えた印鑑ケースにおいて、上記外ケースの全ストロークを、上記当接遮蔽ポジションを上死点として外ケースが内ケースと相対的に変位することによって、朱肉ホルダを、内ケースに保持される印鑑の印面から離反させる着脱ストロークと、印面が押捺される押捺ポジションを下死点として外ケースが内ケースと一体的に変位する状態で朱肉ホルダを開閉させる開閉ストロークとの二段に設定し、開閉ストロークにおいて上記弾性部材を外ケースを介して朱肉ホルダに作用させて、開閉させると共に、着脱ストロークにおいて上記付勢部材のみを外ケースを介して朱肉ホルダに作用させていることを特徴とする印鑑ケースである。
【0007】
この特定事項を含む発明では、押印開始時には、先ず、外ケースが付勢部材の付勢力に抗して着脱ストローク分だけ内ケースと相対的に変位する。この結果、朱肉ホルダは、内ケースが停止したままの状態でこれとは相対的に変位し、朱肉ホルダの朱肉が印面から離反する。
外ケースが着脱ストロークを越えると、朱肉ホルダはさらに開放ポジションに向かって変位し続けるとともに、内ケースも外ケースと一体的に駆動され、中間ケースとは相対的に変位する。この結果、連結機構により、朱肉ホルダが開放ポジションに変位するとともに、印鑑の印面が露出され、押捺されるに至る。
【0008】
さらに、押印後に外ケースに負荷されている荷重を解除すると、先ず、弾性部材の弾発力により、内外ケースが中間ケースと相対的に変位し、内ケースは、朱肉ホルダが当接遮蔽ポジションに至るのに先立って停止する。次いで、付勢部材による小さな反力によって外ケースが着脱ストローク分だけ内ケースと相対的に変位し初期状態に戻る。このため、朱肉ホルダの朱肉は、付勢部材によって緩衝された小さな付勢力のみによって印面に当接することになる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の印鑑ケースにおいて、上記朱肉ホルダが着脱ストロークにおいて印鑑の長手方向に沿って変位するとともに開閉ストロークにおいて回動するように、朱肉ホルダにカム軸を設けるとともに、中間ケースおよび外ケースに上記カム軸を案内するためのカム溝を設けてカム部を構成している。
この特定事項を含む発明では、カム部によって、付勢部材による着脱ストロークを十分に確保することができる。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の印鑑ケースにおいて、上記朱肉ホルダは、朱肉を受ける朱肉皿と、この朱肉皿を着脱可能に保持する保持フレームとを有するものである。
この特定事項を含む発明では、朱肉皿を保持フレームに対して着脱することにより、容易に朱肉皿に受けられた朱肉を交換することが可能になる。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1、2、または3記載の印鑑ケースにおいて、上記内ケースと外ケースとにそれぞれ設けられるねじ部を連結して構成され、内ケースと外ケースとの間に規定される着脱ストロークを外ケースの外部から調整可能な調整ねじ機構をさらに設けている印鑑ケースである。
この特定事項を含む発明では、調整ねじ機構によって外ケースと内ケースとの着脱ストロークを調整することができるので、これによって印面の高さ調整を行なうことができる他、この高さ調整を外ケースの外側から行なうことができるので、印面の高さ調整を行なうに当たり、外ケースと内ケースとを分離する必要がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳述する。
図1は本発明の実施の一形態における印鑑ケース10の外観図であり、(A)は蓋体を取り外したときの状態を示し、(B)は押捺時のポジションを示している。また、図2は図1の印鑑ケース10の断面図であり、図3は図2の断面部分拡大図である。なお、図1(A)に示すように、以下の説明では印鑑の印面を基準にして、印面が向く方向を仮に下方とし、印面の上側の側部を仮に前方としている。
【0013】
これらの図を参照して、図示の実施の形態における印鑑ケース10は、内ケース11と、内ケース11の外周に配置される中間ケース12と、中間ケース12の外周に配置される外ケース13と、外ケース13と着脱可能に嵌合する蓋体14とを備えている。
上記内ケース11は、図1(B)に示すように、印鑑15の印面16を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑15を保持するためのものであり、図示の例では、樹脂製の中空部材の一端側(図3の下側)が開放され、他端側(図2の上側)が概ね閉塞した筒状に構成され、その一端側から印鑑15の端部を突出させて、端部に形成された印面16を露出させている。また、印鑑15と内ケース11の間には、隙間が形成されるように内ケース11の内径が設定されている。
【0014】
図3に示すように、内ケース11の内周には、印鑑15を保持するためのリングスプリング17が固定されている。リングスプリング17は、内ケース11の内周に嵌入されたリング部18と、リング部18端部から、当該リング部18の周方向に間隔を隔てて配設され、基端側がリング部18から一体に突出して自由端が中心線方向に寄りながら軸方向と交差するように突出する複数の板ばね部19とを一体に有しており、この板ばね部19の自由端で印鑑15の外周面を摺接させて保持することにより、ある程度外径の異なる印鑑15を汎用的に保持している。
【0015】
次に、図2を参照して、中間ケース12は、横断面矩形の筒形に形成され、その軸方向両端部が開放されることにより、内ケース11と概ね同心に配置されているとともに、下端側の前側面には、切欠20(図3参照)が形成され、内ケース11の下端側を開放している。
図2に示すように、中間ケース12と内ケース11とは、互いに軸方向に相対変位可能に構成されている。これにより、内ケース11に対し、上記印面16を囲繞する囲繞ポジション(図1(A)および図2のポジション)と、捺印可能に露出させる押捺ポジション(図1(B)のポジション)との間で相対的に変位可能になっている。
【0016】
ここで、図示の実施の形態では、図2に示すように、中間ケース12の背面に上下に延びる溝12Aを形成するとともに、内ケース11の背面に溝12A内で摺動するスライド突起11Aを形成することにより、上下方向の相対変位量が規定され、内ケース11は、中間ケース12との間で囲繞ポジションが規定されている。溝12Aは、押捺ポジションに至るストロークよりも長く設定されており、これによって、突起11Aが押捺時に干渉するのを回避している。なお、この溝を内ケース11に設け、突起を中間ケース12に設けてもよい。
【0017】
また、図2に示すように、内ケース11の外周面の上端近傍部分には、フランジ21が一体に形成されており、このフランジ21と中間ケース12の上端面との間には、圧縮コイルばね23が縮設されている。そして、この圧縮コイルばね23の付勢力により、中間ケースは上記溝12Aおよび突起11A(図2参照)の上端に規定される囲繞ポジションに付勢されている。
【0018】
外ケース13は、この印鑑ケース10を使用する際に把持される部材であり、その外形は、図1(A)(B)に示すように、転がり防止のために下端側が横断面矩形になり、上端側が、把持しやすいように下端側と連続して横断面略八角形を呈する面取り形状に形成されている。
図2を参照して、外ケース13の上端側には、内向きフランジ24が形成されており、この内向きフランジ24内には、下側が小径の多段孔25が区画されている。そして、多段孔25には、外ケース13の外部から回動させることができるようなマイナスねじ状の外形を呈するボス部材26が離脱不能且つ回動可能に取り付けられている。ボス部材26の中央部には、下方に垂下する横断面矩形の駆動突起27が形成されており、駆動突起27は、中空ねじ28の矩形孔29内に嵌入している。中空ねじ28の外周に形成されたねじ部は、上記内ケース11の上端内周に螺設された雌ねじに螺合している。他方、駆動突起27の外周に沿う上記矩形孔29によって、ボス部材26と中空ねじ28とは、一体的に回動可能且つ軸方向に相対変位可能に連結されているとともに、ボス部材26の下面には、中空ねじ28の上端面を受ける周溝30が形成されている。これにより、外ケース13は、図2に示す溝12Aおよびスライド突起11Aによって規定された囲繞ポジションから上側(押捺ポジションと反対側)の方へ離れる方向に内ケース11に対して、中空ねじ28と周溝30とに規定される着脱ストロークS1だけ相対変位できるように構成されている。また、中空ねじ28の下端が印鑑15の上端に当接して、印鑑15を内ケース11と相対的に位置調整可能になっていることにより、ボス部材26と中空ねじ28とは、外ケース13の外部から着脱ストロークS1を調整可能な状態で外ケース13と内ケース11とを連結する調整ねじ機構を構成している。
【0019】
ここで、図2を参照して、外ケース13の全ストロークSは、上述した溝12Aおよびスライド突起11Aや中空ねじ28および周溝30等によって、後述する朱肉ホルダ35が印面16と当接して遮蔽する当接遮蔽ポジションを上死点として外ケース13が内ケース11と相対的に変位する上記着脱ストロークS1と、印面16が押捺される押捺ポジションを下死点として外ケース13が内ケース11と一体的に変位する状態で朱肉ホルダ35を開閉させる開閉ストロークS2(図2下側に示す印面16の浮揚間隔S3)との二段に設定している。
【0020】
また、上記内向きフランジ24の下面と内ケース11のフランジ21との間には、圧縮コイルばね31が縮設されており、この圧縮コイルばね31により、外ケース13と内ケース11とは、周溝30から中空ねじ28が離反する方向に付勢されている。圧縮コイルばね31は、上述した圧縮コイルばね23よりも弱い付勢力となるようにばね定数が設定されており、外ケース13が着脱ストロークS1にあるときに後述する朱肉ホルダ35に作用するようになっている。
【0021】
上記蓋体14は、横断面矩形に形成されて、外ケース13の前部を遮蔽する遮蔽板部32と、遮蔽板部32と連続して外ケース13の下面に沿う側壁部33とを有する有底の樹脂製品であり、側壁部33のうち、遮蔽板部32と対向する部位に設けた係止突起34を外ケース13の対応する部位に設けた係止部に係止させることにより、着脱可能に外ケース13の下部を覆うことができるようになっている。
【0022】
次に、上記中間ケース12には、朱肉36を保持する朱肉ホルダ35が取り付けられている。
図4は図1の印鑑ケース10に採用されている朱肉ホルダ35の分解斜視図である。同図を参照して、この朱肉ホルダ35は、朱肉36を担持する朱肉皿37と朱肉皿37を着脱可能に保持する本体保持部38とを有するセパレート型であり、これによって朱肉皿37に保持された朱肉36のメンテナンスを容易ならしめている。図において、39は、朱肉皿37の筒部上端に設けた係止用突起、40は係止用突起39を着脱可能に係止させるための係止孔である。
【0023】
本体保持部38の上側縁部からは、一対のアーム41が突設されている。各アーム41は、それぞれ中間ケース12の内両側面と内ケース11の間に入り込んでいる。各アーム41には、それぞれ二つ一組で突設されたカム軸42、43が形成されており、各カム軸42、43は、それらに対応して中間ケース12の側壁に形成されたカム溝44、45に入り込んでいる(図5(A)(B)参照)。
【0024】
これらカム軸42、43並びにカム溝44、45は、図示の実施の形態において朱肉ホルダ35を外ケース13と中間ケース12とに連結する連結機構(カム部)を構成するものであり、一方のカム軸42は他方のカム軸43よりも長く突出して、外ケース13の側壁の下端近傍部分に形成された水平カム溝46内に入り込んで連結されている。そして、両カム軸42、43は、中間ケース12が止定された状態で外ケース13が下方に押し込まれることにより、一方のカム軸42を力点とし、他方のカム軸43を支点としてアーム41を回動させ、アーム41と一体に本体保持部38(従って朱肉皿37の朱肉36)を中間ケース13の切欠から外方に向けて回動するように構成されている。
【0025】
ここで、両カム軸42、43と係合しているカム溝44、45には、上側に内ケース11(従って印鑑15)の中心線方向に沿うスライド部44A、45Aが形成されているとともに、各スライド部44A、45Aの下端側に、アーム41を回動動作させるための円弧部44B、45Bが形成されている。そして、上述の構成により、以下に説明するように、中間ケース12が囲繞ポジションにあるときに朱肉が上記印鑑15の印面16に当接して印面16を遮蔽する当接遮蔽ポジションに朱肉ホルダ35が変位するとともに、中間ケース12が囲繞ポジションから押捺ポジションに至るまでの間に朱肉36が印面16から離反して捺印可能に印面16を開放する開放ポジションに朱肉ホルダ35が変位することができるのである。
【0026】
次に図1および図2並びに図5ないし図7を参照して、上述した実施の形態の作用について説明する。
図5ないし図7は図1の印鑑ケース10に採用されている連結機構(カム部)の要部を示す側面略図である。
先ず図1(A)および図5(A)を参照して、印鑑ケース10を使用する際には、図1(A)に示すように蓋体14を取り外し、外ケース13を把持して押印する書類Dの上に中間ケース12の下面を押しつける。
【0027】
ここで、図2に示す外ケース13と内ケース11との間の圧縮コイルばね31の付勢力の方が内ケース11と中間ケース12との間の圧縮コイルばね23よりも弱く設定されていることから、先ず外ケース13が上述した着脱ストロークS1分だけ内ケース11に対して相対的に変位することになる。
この最初の変位動作においては、上述したように、外ケース13の水平カム溝46内にカム軸42が挿入されていることから、朱肉ホルダ35は、このカム軸42およびアーム41から力を受けて一体的に(内ケース11とは相対的に)下方に変位することになる。さらに、カム溝44、45にそれぞれスライド部44A、45Aが形成されていることから、図5(B)に示すように、両カム軸42、43は、そのまま下方に下がる結果、朱肉ホルダ35の朱肉36も印鑑15の印面16から直線状に離反する。
【0028】
次いで、外ケース13が上記着脱ストロークS1を越えると、外ケース13が開閉ストロークS2を往動することにより、外ケース13と一体的に設けられたボス部材26の周溝30内で中空ねじ28が当接する(図2参照)結果、今度は外ケース13と内ケース11とが一体的に下方に下がる。これにより、内ケース11は、圧縮コイルばね23の付勢力に抗しながら下方に変位する一方、外ケース13とカム軸42を介して連結された朱肉ホルダ35も下方にさらに下がることになる。これにより、各カム軸42、43は、図5(B)に示すように、スライド部44A、45Aの終端に至り、さらに下方に押し込まれることによって、図6(A)(B)に示すように、他方のカム軸43回りに回動し、印鑑15から十分に朱肉36が退避している朱肉ホルダ35を回動させ、開放ポジションに至ることになる。
【0029】
その後、内ケース11が下方に下がることにより、内ケース11と一体的に保持された印鑑15が下方に下がり、その印面16を書類Dに当接させて、押捺がなされることになる。
押捺が終了し、外ケース13に作用させていた押込み荷重を解除させると、先ず、圧縮コイルばね23の付勢力により、内外ケース11、13が上方に退避して開閉ストロークS2を復動するとともに、朱肉ホルダ35が上記と逆方向に回動することにより、朱肉36が印鑑15の印面16と所定の間隔を隔てた状態で中心線方向に対向する。その後、図2に示す内ケース11のスライド突起11Aが溝12Aの上端で停止することにより、まず、内ケース11がスライド突起11Aと溝12Aとに規定された囲繞ポジションに停止する。この囲繞ポジションは、朱肉ホルダ35の変位ストローク(ストロークSと同じ)の途中に設定されていることから、朱肉ホルダ35の朱肉36は、印面16とは隔たっている。この状態で、外ケース13が上記着脱ストロークS1分だけ内ケース11と相対的に変位することにより、朱肉ホルダ35は、専ら付勢力の弱い緩衝用付勢部材としての圧縮コイルばね31の付勢力のみによって印鑑15を遮蔽する姿勢に戻ることになる。
【0030】
以上説明した実施の形態では、朱肉ホルダ35が開放ポジションから当接遮蔽ポジションに戻る際、付勢部材としての圧縮コイルばね31の弱い付勢力のみによって朱肉36が印面16に当接するので、弾性部材としての圧縮コイルばね23の弾発力を大きく設定しても、朱肉36に作用する衝撃を緩和することができる結果、圧縮コイルばね23によるより強い押印力に対応することができる一方、朱肉36の劣化や損傷を可及的に低減することができるという顕著な効果を奏する。
【0031】
特に、上述のようなカム溝44、45を設けているので、朱肉36ホルダ35が開放ポジションから当接遮蔽ポジションに戻る際、圧縮コイルばね31による着脱ストロークS1を十分に確保することができるので、一層確実な緩衝作用を得ることができ、しかも朱肉36が印面16に片当たりしにくくなるという利点がある。
【0032】
また、朱肉36ホルダ35が、それと着脱可能に朱肉皿37を保持する場合には、朱肉36の交換やインクの補充が容易になり、メンテナンス性が向上するという利点がある。
さらに、着脱ストロークS1を外ケース13の外部から調整可能にしているので、外ケース13と内ケース11とを分離する必要がなくなるので、調整のためのメンテナンス作業が容易になり、作業性が向上するという利点がある。
【0033】
上述した実施の各形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることは云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、印面の開閉時に朱肉ホルダに作用する付勢力を多段に設定し、印面に朱肉ホルダが当接する際には弱い付勢力が作用するようにしているので、弾性部材によるより強い押印力に対応することができる一方、朱肉の劣化や損傷を可及的に低減することができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における印鑑ケースの外観図であり、(A)は蓋体を取り外したときの状態を示し、(B)は押捺時のポジションを示している。
【図2】図1の印鑑ケースの断面図である。
【図3】図2の断面部分拡大図である。
【図4】図1の印鑑ケースに採用されている朱肉ホルダの分解斜視図である。
【図5】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の要部を示す側面略図である。
【図6】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の要部を示す側面略図である。
【図7】図1の印鑑ケースに採用されている連結機構の要部を示す側面略図である。
【符号の説明】
10 印鑑ケース
11 内ケース
12 中間ケース
13 外ケース
15 印鑑
16 印面
23 圧縮コイルばね(弾性部材)
31 圧縮コイルばね(付勢部材)
35 朱肉ホルダ
36 朱肉
S 全ストローク
S1 着脱ストローク
S2 開閉ストローク

Claims (4)

  1. 印鑑の印面を押捺可能に露出させた状態で上記印鑑を保持するための内ケースと、
    内ケースの外周に、当該内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される中間ケースと、
    中間ケースの外周に、当該中間ケースおよび内ケースと軸方向に相対変位可能に配置される外ケースと、
    外ケースに連結されることにより、内ケースの進退動作に連動して内ケースに保持される印鑑の印面を開閉可能に変位する朱肉ホルダと、
    内ケースと中間ケースとの間に配置され、その付勢力によって、内ケースに保持される印鑑の印面を中間ケースによって囲繞される位置に退避させる弾性部材と、
    内ケースと外ケースとの間に配置され、その付勢力によって、外ケースに連結された朱肉ホルダを、内ケースに保持される印鑑の印面と当接させて遮蔽する当接遮蔽ポジションに保持する、弾性部材よりも付勢力の弱い付勢部材と、
    を備えた印鑑ケースにおいて、
    上記外ケースの全ストロークを、上記当接遮蔽ポジションを上死点として外ケースが内ケースと相対的に変位することによって、朱肉ホルダを、内ケースに保持される印鑑の印面から離反させる着脱ストロークと、印面が押捺される押捺ポジションを下死点として外ケースが内ケースと一体的に変位する状態で朱肉ホルダを開閉させる開閉ストロークとの二段に設定し、開閉ストロークにおいて上記弾性部材を外ケースを介して朱肉ホルダに作用させて、開閉させると共に、着脱ストロークにおいて上記付勢部材のみを外ケースを介して朱肉ホルダに作用させていることを特徴とする印鑑ケース。
  2. 請求項1記載の印鑑ケースにおいて、
    上記朱肉ホルダが着脱ストロークにおいて印鑑の長手方向に沿って変位するとともに開閉ストロークにおいて回動するように、朱肉ホルダにカム軸を設けるとともに、中間ケースおよび外ケースに上記カム軸を案内するためのカム溝を設けてカム部を構成している印鑑ケース。
  3. 請求項1または2記載の印鑑ケースにおいて、
    上記朱肉ホルダは、朱肉を受ける朱肉皿と、この朱肉皿を着脱可能に保持する保持フレームとを有するものである印鑑ケース。
  4. 請求項1、2、または3記載の印鑑ケースにおいて、
    上記内ケースと外ケースとにそれぞれ設けられるねじ部を連結して構成され、内ケースと外ケースとの間に規定される着脱ストロークを外ケースの外部から調整可能な調整ねじ機構をさらに設けている印鑑ケース。
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