JPS6212620Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙送り時にプラテンと印字ヘツドが離
脱するように構成されたシリアルプリンタに於
て、プラテンの機構に関する。

本考案の目的は、プラテンとプラテン台との間
にばねを介装し、このばねの弾性力により印字ヘ
ツドに対しプラテンの一端を開口させ、これによ
つてプラテンと印字ヘツドとが離脱した際に、印
刷紙の送り出しを円滑に行うことにある。

本考案の他の目的は、印刷紙挿入時の負荷の軽
減と紙づまりをなくすことにある。

本考案を以下図面に於て説明する。第１図ａ，
ｂは、従来のシリアルプリンタのプラテンの一例
であり、ａは側面図、ｂは正面図である。

符号１で示されるものは全体がほぼ箱形を示す
フレーム（以下の図面では省略）であり、このフ
レーム１にはヘツドキヤリア２を有するヘツド送
りねじ３が設けられ、このヘツドキヤリア２はヘ
ツド送りねじ３に形成されたカム溝によつてこれ
を回転することによつてガイド軸４に沿つて矢印
Ａの方向に往復摺動動作を行なうことができるも
のである。さらにフレーム１には支軸５を介して
回動自在に設けられたプラテン台６が装着され、
プラテン台６の上端部には支軸７を介して揺動自
在に設けられたプラテン枠８が装着されており、
プラテン枠８には弾性部材でできたプラテン９が
固定されている。またフレーム１の壁部とプラテ
ン台６の凹部１０との間には、コイルスプリング
１１が介装され、このコイルスプリング１１のば
ね作用によりプラテン台６は矢印Ｂの方向に圧接
されている。さらにヘツドキヤリア２の上端部に
は印字ヘツド１２が設けられており、プラテン９
上に案内される印刷紙１３上に位置している。

以上の様な従来の機構では、第２図で示すよう
に紙送り時にプラテン９と印字ヘツド１２が離脱
した際にプラテン９と印刷紙１３の間にはたらく
摩擦力により、プラテン枠８が支軸７を中心に矢
印ｃの方向に揺動し、紙づまりを起こし円滑な紙
送りを妨げる欠点を有していた。

本考案はかかる欠点を除去したものであり、第
３図で示すようにプラテン台６及びプラテン枠８
の双方に凸部を設け、コイルスプリング１１より
ばね力の弱いコイルスプリング１４を介装するこ
とによつて紙送り時にプラテン９と印字ヘツド１
２が離脱した際に、プラテン枠８がコイルスプリ
ング１４のばね作用により支軸７を中心に矢印Ｄ
の方向に揺動し、紙の挿入側が広く開口すること
により、プラテン９と印刷紙１３との間に摩擦力
がはたらくのを防止し、印刷紙がたわむことなく
円滑な送りが可能となり紙づまりを防止すること
ができる。

以上は本考案の一例であり、プラテン枠８とプ
ラテン台６の間に介装するばねをコイルスプリン
グ１４に限定するものではなく、矢印Ｄ方向に回
転力を発生するものであればよく、第４図に示す
ように板ばね１５も利用できる。

以上説明したように、本考案によれば印字ヘツ
ドとプラテンとの開口により印刷紙の送り出しと
挿入性を著しく向上させ、また、紙送り時の負荷
の低減を実現するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは従来のシリアルプリンタのプラ
テンの一例であり、ａは側面図、ｂは正面図であ
り、第２図は、紙送り時の作動状態を示してい
る。第３図及び第４図は、この考案の実施例の動
作説明図である。 １……フレーム、２……ヘツドキヤリア、３…
…ヘツド送りねじ、４……ガイド軸、５……支
軸、６……プラテン台、７……支軸、８……プラ
テン枠、９……プラテン、１０……凹部、１１…
…コイルスプリング、１２……印字ヘツド、１３
……印刷紙、１４……コイルスプリング、１５…
…板ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支軸を介してフレームに揺動自在に設けられた
   プラテン台と、さらに支軸を介して前記プラテン
   台上部に揺動自在に設けられたプラテンとを有
   し、紙送り時にプラテンが印字ヘツドから離脱す
   るように構成されたシリアルプリンタにおいて、
   前記プラテンとプラテン台との間にばねを介装
   し、このバネの弾性により、プラテンが印字ヘツ
   ドから離脱する紙送り時に前記プラテンと印字ヘ
   ツドとの間の紙挿入側を広く開口させるようにし
   たことを特徴とするシリアルプリンタのプラテ
   ン。