JPH10248561A - 熱安定性耐溶媒性エステル分解酵素 - Google Patents

熱安定性耐溶媒性エステル分解酵素

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JPH10248561A
JPH10248561A JP9052153A JP5215397A JPH10248561A JP H10248561 A JPH10248561 A JP H10248561A JP 9052153 A JP9052153 A JP 9052153A JP 5215397 A JP5215397 A JP 5215397A JP H10248561 A JPH10248561 A JP H10248561A
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耕太郎 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度および有機溶媒に対して安定な光学異性
体選択性を有し、(R,S)-2-ベンジルコハク酸また
はその誘導体のジエステルを光学選択的に加水分解し得
る能力を有するエステル分解酵素を提供すること。 【解決手段】 土壌より分離したBacillus brevis 042-
24株培養上清より、熱安定で耐溶媒性の新規なエステル
分解酵素を精製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、熱安定で耐溶媒
性のエステル分解酵素に関する。また本願発明は、熱安
定で耐溶媒性のエステル分解酵素の産生方法およびこの
エステル分解酵素を産生する微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、生理作用を有する多くの化合物
は、その光学異性体の混合物として使用されている。し
かし、望ましい活性は、一方の光学異性体のみに存在す
る場合が多い。さらに、他方の光学異性体が、所望の活
性を有さずかえって生体に対して毒性を有する場合があ
ることも知られている。従って、有効かつ安全な医薬ま
たは生理活性化合物を提供するためには、光学純度の高
い化合物の製造方法を開発することが強く要望されてい
る。
【0003】(S)-2-ベンジルコハク酸は、血糖低下
作用およびインスリン分泌作用を有する糖尿病の治療剤
の合成中間体として有用な化合物である(特開平5-3
10693号公報)。この化合物を製造するための効率
的かつ工業的な製法が望まれており、現在までにいくつ
かの試みがなされている。例えば、ラセミ体の2-ベン
ジルコハク酸を光学活性な1-フェニルエチルアミンで
光学分割し、(S)-2-ベンジルコハク酸を生産する方
法(Arkiv Kemi Mineral God, 26B,No.11 (1948))や、
2-ベンジリデンコハク酸からの不斉合成方法(Tetrahe
dron Letters, 32, 3671-3672 (1991))などが報告され
ている。
【0004】また、酵素を利用する方法として、ラセミ
体の2-ベンジルコハク酸ジエチルに、α-キモトリプシ
ンを作用させ不斉加水分解することによる(S)-2-ベ
ンジルコハク酸を製造する方法(Journal of the Ameri
can Chemical Society,3495-3502 (1968))などが報告
されている。
【0005】しかし、これらの方法は、低光学純度、ま
たは合成工程の煩雑さから大量生産が容易でないなどの
問題を含むものであった。
【0006】このような観点から、光学活性2-ベンジ
ルコハク酸を極めて高い光学純度で効率よく製造する方
法およびその方法において使用される酵素が強く要望さ
れている。
【0007】さらに、光学異性体の分離反応において
は、各種有機溶媒中に高濃度に溶解させた出発物質を、
比較的高温で反応させる場合もあるので、熱安定で耐溶
媒性の酵素が望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は上記の問題
を解決するためのものである。本願発明の目的は、光学
異性体選択性を有する熱安定で耐溶媒性のエステル分解
酵素を産生する微生物を単離すること、および微生物を
培養することにより熱安定で耐溶媒性のエステル分解酵
素を産生することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明によれば、以下
の性質: (1)pH7、50℃、1時間の処理で95%以上活性が残存
する; (2)pH7、50%トルエン中、50℃、1時間の処理で90%
以上活性が残存する; (3)ゲル濾過での分子量が約105,000である; (4)エステル分解活性を有する;を有するエステル分
解酵素が提供される。好ましい実施態様においては、前
記のエステル分解酵素は、(R,S)-2-ベンジルコハ
ク酸ジメチルを光学選択的に加水分解し得る能力を有す
る。
【0010】好ましい実施態様においては、前記のエス
テル分解酵素は、(R、S)-2-ベンジルコハク酸ジメ
トキシエチルを光学選択的に加水分解し得る能力を有す
る。
【0011】好ましい実施態様においては、前記のエス
テル分解酵素は、p-ニトロフェニルブチレートに対する
基質特異性を有する。好ましい実施態様においては、前
記のエステル分解酵素は、Bacillus brevis042-24株に
よって産生される。また本願発明によれば、Bacillus b
revis 042-24株を培養する工程を含む、前記のエステル
分解酵素の製造方法が提供される。さらに本願発明によ
れば、前記のエステル分解酵素を産生する、Bacillus b
revis 042-24株が提供される。なおさらに本願発明によ
れば、(R,S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導
体のジエステルと、前記のエステル分解酵素とを反応さ
せる工程;および生成した光学活性2-ベンジルコハク
酸またはその誘導体のジエステルと光学活性2-ベンジ
ルコハク酸またはその誘導体のモノエステルとを分離す
る工程、を包含する、方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書で用いられる用語「エス
テル分解酵素」は、エステルを加水分解する酵素をい
う。従って、エステル分解酵素には、リパーゼ、エステ
ラーゼ、ホスファターゼ、スルファターゼ、プロテアー
ゼなどの酵素が包含される。
【0013】本願発明において、エステル分解酵素の熱
安定性とは、40℃、より好ましくは45℃、最も好ましく
は50℃での1時間の処理で失活しないことをいう。また
本願発明のエステル分解酵素は、耐溶媒性である。耐溶
媒性とは、(例えば、pH7、50%トルエン中、50℃、1
時間の処理で90%以上活性が残存する) をいう。さらに
本願発明のエステル分解酵素は、約105,000の分子量を
有する。分子量は、ポリアクリルアミド電気泳動または
ゲル濾過によって測定され得る。
【0014】エステル分解酵素の活性は、例えば酵素を
基質としてのp-ニトロフェニルブチレートと反応させ、
生成するp-ニトロフェノールを比色的に定量することに
より測定し得る。本願発明のエステル分解酵素には、光
学異性体選択性を有するエステル分解酵素が含まれる。
特に好ましくは、(R,S)-2-ベンジルコハク酸また
はその誘導体のジエステルを光学選択的に加水分解し得
る能力を有する酵素が挙げられる。
【0015】本願発明の酵素の起源は限定しないが、微
生物由来の酵素が、入手が容易であるので、好適に使用
され得る。微生物としては、好ましくは、Bacillus bre
visに分類される細菌が挙げられる。
【0016】微生物の単離は、土壌などの自然界から得
た微生物または各種の既に分離されている微生物のエス
テル分解酵素についてのスクリーニング、およびそれに
続く微生物の産生するエステル分解酵素の特徴付けによ
り行われる。
【0017】スクリーニングは、ノイゲンHC(第一工
業製薬製)で乳化したトリブチリンを含む寒天培地に種
々の微生物を加え、この寒天培地上で微生物を生育させ
た場合、クリアーゾーンを形成するか否かにより簡便に
実施される。酵素の特徴付けは例えば、熱安定性、pH安
定性、対溶媒性、基質特異性、光学異性体選択性などに
ついて行われる。
【0018】また本願発明のエステル分解酵素をコード
する遺伝子を単離し、その遺伝子を発現させて、エステ
ル分解酵素を産生し得る。エステル分解酵素をコードす
る遺伝子の単離は、例えば本願発明のエステル分解酵素
産生株であるBacillus brevis 042-24株から調製したゲ
ノムDNAを挿入したライブラリーを作製し、精製したタ
ンパク質のアミノ酸配列情報をもとに設計した標識プロ
ーブを用いたスクリーニング、または発現する活性を指
標にしたスクリーニングなどにより実施し得る。エステ
ル分解酵素遺伝子の発現は、例えば単離したDNAフラグ
メントを汎用多コピーベクター、または強力なプロモー
ターを含む発現ベクターなどに挿入した後、適合性の微
生物に導入し、導入された微生物を培養することにより
実施し得る。発現に使用される宿主としては、一般に組
換えDNA技術で使用される宿主が使用可能であるが、産
生株と同じグラム陽性細菌(例えばBacillus subtili
s)を使用すれば、効率の良い分泌生産が期待される。
【0019】微生物(形質転換体を含む)を用いて本願
発明の酵素を得る場合、本願発明で使用される微生物の
培養は、公知の方法に準じて行い得る。通常用いられる
固体培地、液体培地のいずれも使用可能であるが、産生
酵素の回収効率を考慮すると、液体培地が好ましい。ま
た、上記微生物の培養培地に使用される炭素源として
は、微生物が資化できる任意の炭素源が用いられ得る。
例えば、デンプン、デキストリン、スクロースまたはグ
ルコースなどが、工業的に安価に利用できることから好
ましい、また、窒素源としては、酵母エキス、カゼイ
ン、コーンスチープリカー、ペプトン、肉エキスなどの
天然窒素源や硫安、塩安、尿素などの無機窒素化合物が
用いられ得る。
【0020】さらに、微生物の良好な生育および酵素生
産を考慮すると、炭素源の濃度は1〜20%、窒素源の濃
度は0.2〜10%、培養時間は16〜48時間程度が好ましい。
通気撹拌あるいは振盪培養のいずれの培養形態も適用可
能である。
【0021】このようにして培養した後、培養物を遠心
分離または濾過することによって、微生物細胞を含まな
い上清が得られる。この上清から通常の手段、例えば、
限外濾過による濃縮、塩析または溶媒沈澱による沈澱に
より、熱安定性および耐溶媒性エステル分解酵素を含む
画分が得られる。この画分に更に沈澱、濾過、透析また
は遠心分離などの処理を行って、粗酵素が得られる。更
にこの粗酵素を、凍結乾燥、等電点沈澱、電気泳動、ゲ
ル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフ
ィー、晶出などの通常の酵素の精製手段を適宜組み合わ
せることによって、比活性の向上した粗酵素および精製
酵素が得られる。
【0022】本明細書において「2-ベンジルコハク酸
またはその誘導体」とは、一般式:
【0023】
【化4】
【0024】により示される化合物を意味する。ここ
で、R3は、水素原子またはハロゲン原子であるか、あ
るいは水酸基またはハロゲン原子で置換されているかま
たは置換されていない炭素数1〜20の、直鎖、分枝、
あるいは環状の飽和または不飽和炭化水素基である。R
3は、好ましくは水素原子またはトリフロロメチル基で
あるが、これに限定されない。
【0025】本明細書中において「(R,S)-2-ベン
ジルコハク酸またはその誘導体のジエステル」とは、
(R)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジエス
テルおよび(S)-ベンジルコハク酸またはその誘導体
のジエステルのラセミ混合物を意味する。ラセミ混合物
は、必ずしも(R)体と(S)体の混合比が1:1でな
くてもよい。
【0026】本発明の方法は、(R,S)-2-ベンジル
コハク酸またはその誘導体のジエステルに、微生物由来
のエステル加水分解活性を有する酵素を作用させて、
(R)または(S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘
導体のジエステルのいずれか一方を光学選択的に加水分
解することにより、(R,S)-2-ベンジルコハク酸ま
たはその誘導体のジエステルを2-ベンジルコハク酸ま
たはその誘導体のジエステルと2-ベンジルコハク酸ま
たはその誘導体のモノエステルとの混合物に変換し、こ
れらの化合物の化学的特性または物理的特性の差異を利
用してそれぞれを分取することに基づく。
【0027】本発明に用いられる酵素反応基質は、一般
式:
【0028】
【化5】
【0029】により示される2-ベンジルコハク酸また
はその誘導体のジエステルである。ここで、R1、R
2は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、また
はアルコキシル基で置換されているかまたは置換されて
いない直鎖、分枝、あるいは環状の飽和または不飽和炭
化水素基であり、R3は、水素原子またはハロゲン原子
であるか、あるいはハロゲン原子、水酸基、またはアル
コキシル基で置換されているかまたは置換されていない
直鎖、分枝、あるいは環状の飽和または不飽和炭化水素
基である。R1からR3の炭素数は、1〜20、好ましく
は1〜9、より好ましくは1〜4である。R3は、好ま
しくは、水素原子またはトリフロロメチル基であるが、
これに限定されない。
【0030】本発明の酵素反応基質となる(R,S)-
2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジエステル
は、用いる酵素の基質特異性、酵素反応溶媒への溶解
性、酵素反応後の分離の容易性などから適宜選択され
る。2-ベンジルコハク酸ジメチル、2-ベンジルコハク
酸ジエチル、あるいは2-ベンジルコハク酸ジメトキシ
エチルが特に好ましく用いられ得、これらは公知のエス
テル化の方法により2-ベンジルコハク酸から容易に合
成し得る。例えば、(R,S)-2-ベンジルコハク酸
に、メタノールあるいは、エタノール、メトキシエタノ
ールなどを硫酸などの酸の存在下で反応させることによ
り得られる。(R,S)-2-ベンジルコハク酸は、当該
分野で公知の方法により製造し得、例えば、2-ベンジ
ル-2-エトキシカルボニルコハク酸ジエチルをけん化
し、脱炭酸することにより合成する方法(Liebigs Anna
hlen, 256, 95 (1890))により製造し得る。他の(R,
S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジエステ
ルも上記と同様の方法により製造し得る。
【0031】本発明に用いられる微生物由来の酵素は、
(R,S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジ
エステルを光学選択的に加水分解し、光学活性な2-ベ
ンジルコハク酸またはその誘導体のジエステルおよび光
学活性な2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のモノ
エステルを産生する能力を有するものであればいずれで
あっても使用し得る。好ましくは、(R)-2-ベンジル
コハク酸またはその誘導体のジエステルを光学選択的に
(R)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のモノエ
ステルに加水分解する酵素が用いられるが、これに限定
されない。
【0032】さらに、上記の酵素の活性を含有する精製
酵素、微生物菌体、微生物菌体培養液、および微生物菌
体の処理物なども使用され得る。
【0033】本発明の酵素反応は、(R,S)-2-ベン
ジルコハク酸またはその誘導体のジエステルを含む水ま
たは緩衝液に、前記酵素剤、または微生物および培養物
より採取したエステル分解酵素を添加し、撹拌すること
により行う。
【0034】酵素反応は、pHを調整して行い得る。酵
素反応のための至適なpHを保持するために、例えばリ
ン酸緩衝液などの緩衝液が使用され得る。反応液のpH
は、5〜9、好ましくは6〜8である。
【0035】用いる酵素の量は特に限定されないが、
(R,S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジ
エステルに対し、0.1〜10g/基質mol程度が好
ましい範囲である。
【0036】反応温度は、10℃〜50℃、好ましくは
20℃〜40℃である。反応時間は、用いる酵素の量、
反応温度、反応pH等で変動するが、通常1〜24時間
程度である。
【0037】反応終了後、生成した光学活性2-ベンジ
ルコハク酸またはその誘導体のモノエステルと光学活性
2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のジエステルと
を、溶媒抽出法、カラムクロマトグラフ法など通常用い
られる分離操作で分取する。溶媒抽出法では、n-ヘキ
サンやヘプタン、酢酸エチル、シクロヘキサン、イソオ
クタン、イソプロピルエーテル、t-ブチルメチルエーテ
ルを用いる場合、光学活性2-ベンジルコハク酸または
その誘導体のジエステルを反応液から98%以上の回収
率で回収することが可能である。
【0038】分取した光学活性2-ベンジルコハク酸ジ
エステルを、酸、塩基等を用いる化学的加水分解法、過
剰のメタノール中でのエステル交換反応、または任意の
加水分解酵素を用いる酵素法により加水分解し、酸性条
件下で結晶化し、さらにイソプロピルアルコール(25
〜35Vol%)水で再結晶化することにより、容易に
光学活性2-ベンジルコハク酸を得ることができる。
【0039】一方、加水分解反応によって生成した光学
活性2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のモノエス
テルは酵素反応液から光学活性2-ベンジルコハク酸ま
たはその誘導体のジエステルを溶媒抽出法で除去した
後、水層を酸性条件にすることにより、n-ヘキサンや
ヘプタン、酢酸エチル、イソプロピルエーテル等の溶媒
を用いて、98%以上の回収率で回収し得る。回収した
光学活性2-ベンジルコハク酸またはその誘導体のモノ
エステルを常法により再びエステル化し、光学活性2-
ベンジルコハク酸またはその誘導体のジエステルに変換
した後、アルカリ性条件下で加熱することによりラセミ
化するか、あるいは光学活性2-ベンジルコハク酸また
はその誘導体のモノエステルを加水分解し、アルカリ性
条件下で加熱することによりラセミ化して、再び基質と
して利用できる。
【0040】また、酵素反応を反応率20〜40%で停
止させ、光学活性2-ベンジルコハク酸またはその誘導
体のモノエステルを上記の方法で溶媒抽出した後、上記
のような加水分解法により加水分解し、酸性条件下で結
晶化し、次いでイソプロピルアルコール(25〜35V
ol%)水で再結晶化することにより、容易に光学活性
(R)-2-ベンジルコハク酸を得ることができる。
【0041】本願発明者らは、光学異性体選択性を有す
る熱安定で耐溶媒性のエステル分解酵素を産生する新規
な微生物を分離し、その微生物を培養して培養上清から
目的とする酵素を精製して、本願発明を完成するに至っ
た。
【0042】
【実施例】以下、実施例で本願発明をさらに詳しく説明
する。微生物の単離、酵素の精製、酵素の特徴付けにつ
いて説明するが、本願発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0043】(実施例1:微生物の単離および同定)兵
庫県下で採取した土壌サンプルを滅菌水で希釈し、トリ
ブチリン10 mg/mlおよびノイゲンHC5mg/mlを含むLB
寒天培地上で培養した。エステル分解活性を有する微生
物を、コロニーの周囲に形成されるクリアーゾーンを指
標にして分離した。得られた微生物の菌学的性質を調べ
たところ、以下のとおりであった。
【0044】「A」形 態 (1)細胞の形 ;かん状 (2)細胞の大きさ;0.5×1.5〜4.0μm (3)運動性の有無;+ (4)胞子の有無 ;+(卵円形) (5)グラム染色 ;+ (6)抗酸性染色 ;− 「B」各培地における生育状態 (1)標準寒天平板培養;半透明白色、やや扁平、縁は
樹枝状、スムーズ (2)標準寒天斜面培養;半透明白色、スムーズ (3)標準液体培養 ;全体に混濁 (4)標準ゼラチン穿刺培養;上層部のみ混濁 (5)リトマスミルク ;沈殿、上部ペプトン化 「C」生理学的性質 (1)硝酸塩の還元;+ (2)脱窒反応;− (3)メチルレッド試験;− (4)アセチルメチルカルビノールの生成;− (5)インドールの生成;− (6)硫化水素の生成;− (7)澱粉の加水分解;+ (8)クエン酸の利用;− (9)無機窒素源の利用;硝酸塩:−、アンモニウム
塩:− (10)色素の生成;− (11)ウレアーゼ活性;− (12)オキシダーゼ活性;− (13)カタラーゼ活性;+ (14)生育の範囲 pH;9.0 +、5.7 −、5.5 −、5.0 − 温度;10℃ −、40℃ +、45℃ −、50℃ − (15)酸素に対する態度;好気性 (16)ジオキシアセトンの生成;− (17)馬尿酸の分解;− (18)アミノ酸の分解;リジン − アルギニン −
オルニチン − (19)フェニルアラニンの脱アミノ;− (20)温度抵抗性(85℃、10分);− (21)塩化ナトリウムの耐性;2.0% +、5.0% −、
7.0% −、10% - (22)サブロウ寒天培地の生育;− (23)0.001%リゾチーム培地の生育;− (24)チロシン分解;+ (25)クエン酸・アンモニウム寒天でのアルカリ生
産;− (26)カゼインの分解性;+ (27)ゼラチンの分解 性;+ (28)嫌気性培地における発育性;− (29)マッコンキー培地生育性;− (30)レシチナーゼ反応;− (31)VP培地におけるアルカリ産生能;− (32)糖類の利用と酸生成 L-アラビノース:− D-キシロース:− D-グルコース:+ D-マンノース:+ D-フラクトース:+ D-ガラクトース:− 麦芽糖:+ ショ糖:+ 乳 糖:− トレハロース:+ D-ソルビット:− D-マンニット:− イノシット:− グリセリン:+ デンプン:+ メリビオース:− サリシン:+ エタノール:− (33)エスクリン加水分解;+ (34)グルコン酸の酸化;− 上記の菌学的性質をBergey's Manual of Systematic B
acteriology第2巻第3節に従って検討したところ、属
はBacillus、種はbrevisに分類される細菌と同定され、
Bacillus brevis 042-24株と命名した。本菌株はFERM B
P-5827の寄託番号で工業技術院生命工学工業技術研究所
に寄託されている。
【0045】(実施例2:酵素の精製)p-ニトロフェニ
ルブチレート(以下、pNPBと略記する)を基質とした酵
素活性は以下のように測定した。1.5 mLの0.5 mM pNPB
溶液に、0.5 mLの10mMリン酸緩衝液(pH 7.0)に溶解し
た酵素液を加え、37℃で10分間インキュベートした。反
応液に2mLの1mM炭酸ナトリウム溶液2mLを加えた後、
400 nmの吸光度を測定した。pH 7.0、37℃で1分間に1
μmolのp-ニトロフェノールを生成する酵素活性を1単
位とした。
【0046】(1) 粗酵素剤の調製 可溶性澱粉1.0%、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.5%、
pH7.0を含む培地2Lに、前培養しておいたBacillus bre
vis 042-24株の培養液2mLを植菌し、30℃、24時間、50
0 rpmで培養した。培養液を遠心分離(8,000 rpm、20
分)した後、培養上清をUF膜(ダイセル化学)で1/10に
濃縮した。濃縮液に可溶性デンプンを1%になるように
添加した後、凍結乾燥して、粗酵素剤を得た。
【0047】(2) 塩析 粗酵素剤10 gを、300 mLの20 mMリン酸緩衝液(pH 7.
0)に溶解した後、これに硫安を20%になるように添加し
て、4℃で30分間放置した。放置後、遠心分離(17,000
rpm、30分)により沈澱を分離し、この沈澱を30 mLの2
0 mMリン酸緩衝液(pH 7.0)に溶解した後、脱イオン水
に対し一晩透析した。透析後、内液から不溶物を遠心分
離(17,000 rpm、30分)およびメンブランフィルター
(0.45μm)で除去した。
【0048】(3) DEAE-Toyopearl pak 650Mカラムクロ
マトグラフィー 塩析で得られた液を、20 mMリン酸緩衝液(pH 7.0)で
平衡化したDEAE-Toyopearl pak 650Mのカラム(22×200
mm、東ソー(株))に供した。カラムを同緩衝液で洗浄
後、流速3mL/分の塩勾配(0から1.0 M NaCl、20 mMリ
ン酸緩衝液(pH 7.0))で溶出された、番号45〜52の活
性画分をプールした。
【0049】(4) TSKgel G3000SWゲル濾過クロマトグラ
フィー 上記プールを、20 mMリン酸緩衝液(pH 7.0)で平衡化
したTSKgel G3000SWのカラム(7.8×300 mm、東ソー
(株))に供した。溶出は、同緩衝液により、流速0.8 mL
/分で実施した。溶出された番号16〜21の活性画分をプ
ールして精製酵素液とした。
【0050】以上の精製結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】(実施例3: 精製酵素の特徴付け) (1) 分子量 精製酵素を、300 mM NaClを含む20 mMリン酸緩衝液(pH
7.0)で平衡化したTSKgel G3000SWカラム(7.8×300 m
m、東ソー(株))に供し、同緩衝液を用いて流速0.6 mL
/分でゲル濾過を行った。同様に標準タンパク質(キモ
トリプシノーゲンA(分子量25,000)、オバルブミン(分
子量43,000)、アルドラーゼ(分子量158,000)、カタ
ラーゼ(分子量232,000)、フェリチン(分子量440,00
0))のゲル濾過を行い、流速パターンから分子量を求
めた。図1に示すように、本酵素の分子量は約105,000
であった。
【0053】(2) 至適pHおよびpH安定性 至適pHを、各pHのBriton-Robinsonの広域緩衝液(pH
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11)を用いて、
pNPBを基質として酵素活性を測定することにより求め
た。図2Aに示す結果から、本酵素はpH8で最高の活性
を示した。
【0054】pH安定性を、精製酵素液0.1 mLに、各pHの
Briton-Robinsonの広域緩衝液を加え、30℃で1時間処
理した後、pNBPを基質として酵素活性を測定することに
より求めた。図2Bに示す結果から、本酵素は、pH4以
上で安定であり、pH11でもほぼ100%の活性を示した。
【0055】(3) 至適温度、熱安定性および耐溶媒性 至適温度を、pH 7.0の条件下、各温度(20、30、35、4
0、45、50、55、60、70℃)でpNPBを基質として酵素活
性を測定することにより求めた。図3Aに示す結果か
ら、本酵素は、55℃で最高の活性を示した。
【0056】熱安定性を、精製酵素液(pH 7.0)を各温
度で1時間処理した後、10 mMリン酸緩衝液(pH 7.0)
で適当な濃度に希釈して、pNPBを基質として酵素活性を
測定することにより求めた。図3Bに示す結果から、本
酵素は、50℃まで安定であったが、60℃において完全に
失活した。
【0057】また耐溶媒性を、精製酵素液(pH 7.0)
を、50%トルエン中、50℃で1時間処理した後、10 mM
リン酸緩衝駅(pH 7.0)で適当な濃度に希釈して、pNPB
を基質として酵素活性を測定することにより求めたとこ
ろ、90%以上の活性が残存していた。
【0058】(4) 金属イオンおよび酵素阻害剤の影響 酵素に対する金属イオンおよび酵素阻害剤の影響を、各
種金属イオンまたは酵素阻害剤剤を反応液に濃度が2mM
になるように添加して、pNPBを基質として酵素活性を測
定することにより調べた。表2に、阻害剤無添加の場合
の酵素活性に対する相対活性を示す。本酵素は、Cu2+
Cd2+、Ag+、Fe2+、Fe3+、Zn2+、Al3+、Sn2+、Pb2+、Hg
2+などの金属イオンおよびセリン酵素阻害剤であるPMS
F、DFP、p-APMSFなどにより強い阻害を受けた。一方、K
+およびSH基保護剤である2-メルカプトエタノール、DTT
の添加は、酵素活性の増加を生じた。以上から、本酵素
は、活性中心にセリンおよびSH基を有すると考えられ
る。
【0059】
【表2】
【0060】(5) 基質特異性 本酵素の9種のp-ニトロフェノールの脂肪酸エステルに
対する加水分解活性を測定した。表3の結果より、本酵
素はpNPBに対して最も高い活性を示したが、より短いま
たはより長い脂肪酸側鎖を有するエステルには低い活性
を示した。また、p-ニトロフェニルラウレートより長い
エステルに対しては、活性を示さなかった。
【0061】また、本酵素は、Succinyl-Ala-Ala-Pro-P
he-p-nitroanilide(Sigma社製)のアミド結合にも高い
加水分解活性を有した。
【0062】
【表3】
【0063】(6)光学特異性 反応液中の2-ベンジルコハク酸のジエステル、2-ベン
ジルコハク酸のモノエステル、または2-ベンジルコハ
ク酸の定量および光学純度の測定は、以下の分析条件に
より、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により
行った。
【0064】(HPLC分析条件) カラム:キラルセルOD 0.46cmφ×25cm(ウオー
ターズ社製) 移動相:ヘキサン・イソプロパノール・トリフルオロ酢
酸(95:5:0.1) 流速 1mL/分 検出 UV 220nm 蒸留水1000mlに、2-ベンジルコハク酸ジメチル
236g(1mol)を添加し、1N-KOHで反応液
のpHを7に調整した後、実施例2で得られた精製酵素
2gを加え、10N-KOHで反応液のpHを7に調整
しながら、30℃で24時間撹拌した。
【0065】反応終了後、反応液をロータリーエバポレ
ーターで300mlまで濃縮し、酢酸エチル500ml
を加え2-ベンジルコハク酸ジメチルを抽出した。この
抽出液を、弱塩基性水で洗浄後、ロータリーエバポレー
ターで酢酸エチルを留去し、(S)-2-ベンジルコハク
酸ジメチルを得た。1N-NaOHを加え、60℃で加
水分解を行い、酸性条件下で結晶化させ、次いでイソプ
ロピルアルコール(25〜35Vol%)水で再結晶化
させることにより、光学純度99% e.e. の(S)-2-
ベンジルコハク酸が79g得られた(収率38%)。
【0066】上記と同様な酵素反応を行い、反応時間1
5時間、反応率40%で反応を停止させた。生成した
(R)-2-ベンジルコハク酸モノメチルは(S)-2-ベ
ンジルコハク酸ジメチルを抽出除去した後、酸性条件下
で、酢酸エチルを用いて抽出した。次にロータリーエバ
ポレーターで酢酸エチルを留去し、得られた(R)-2-
ベンジルコハク酸モノメチルに1N-NaOHを加え、
60℃で加水分解を行い、酸性条件下で結晶化させ、さ
らにイソプロピルアルコール(25〜35Vol%)水
で再結晶化することにより、光学純度99% e.e. の光
学活性(R)-2-ベンジルコハク酸62gを得た(収率
28%)。
【0067】また、上記と同様の方法により、(R,
S)-2-ベンジルコハク酸ジメトキシエチルを反応させ
たところ、それぞれ光学純度99% e.e. の(S)-2-
ベンジルコハク酸ジメトキシエチルおよび(R)-2-ベ
ンジルコハク酸ジメトキシエチルが45%および40%
の収率で得られた。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明方法によ
れば、 (R,S)-2-ベンジルコハク酸またはその誘
導体のジエステルを光学選択的に加水分解し得る能力を
有し、高い熱安定性および耐溶媒性を有する新規なエス
テル分解酵素を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲル濾過法による分子量の測定を示すグラフで
ある。
【図2】Aは至適pHを示すグラフであり、BはpH安定性
を示すグラフである。
【図3】Aは至適温度を示すグラフであり、Bは熱安定
性を示すグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の性質: (1)pH7、50℃、1時間の処理で95%以上活性が残存
    する; (2)pH7、50%トルエン中、50℃、1時間の処理で90%
    以上活性が残存する; (3)ゲル濾過での分子量が約105,000である; (4)エステル分解活性を有する;を有する、エステル
    分解酵素。
  2. 【請求項2】 以下の式: 【化1】 で表される(R,S)-2-ベンジルコハク酸ジメチルを
    光学選択的に加水分解し得る能力を有する、請求項1に
    記載のエステル分解酵素。
  3. 【請求項3】 以下の式: 【化2】 で表される(R、S)-2-ベンジルコハク酸ジメトキシ
    エチルを光学選択的に加水分解し得る能力を有する、請
    求項2に記載のエステル分解酵素。
  4. 【請求項4】p-ニトロフェニルブチレートに対する基質
    特異性を有する、請求項1に記載のエステル分解酵素。
  5. 【請求項5】Bacillus brevis 042-24株によって産生さ
    れる、請求項1に記載のエステル分解酵素。
  6. 【請求項6】Bacillus brevis 042-24株を培養する工程
    を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のエステル分解
    酵素の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のエステル分解酵素を産生
    する、Bacillus brevis 042-24株。
  8. 【請求項8】 光学活性2-ベンジルコハク酸またはそ
    の誘導体の製造方法であって、該方法は、以下の一般
    式: 【化3】 (ここで、R1、R2は、それぞれ独立して、ハロゲン原
    子、水酸基、またはアルコキシル基で置換されているか
    または置換されていない炭素数1〜20の、直鎖、分
    枝、あるいは環状の飽和または不飽和炭化水素基であ
    り、R3は、水素原子またはハロゲン原子であるか、あ
    るいはハロゲン原子、水酸基、またはアルコキシル基で
    置換されているかまたは置換されていない炭素数1〜2
    0の、直鎖、分枝、あるいは環状の飽和または不飽和炭
    化水素基である。)で表される(R,S)-2-ベンジル
    コハク酸またはその誘導体のジエステルと、請求項1〜
    4のいずれかに記載のエステル分解酵素とを反応させる
    工程;および生成した該光学活性2-ベンジルコハク酸
    またはその誘導体のジエステルと該光学活性2-ベンジ
    ルコハク酸またはその誘導体のモノエステルとを分離す
    る工程、を包含する、方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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